JP2008130845A - Semiconductor device - Google Patents
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Description
本発明は、半導体基板の表層部に横型MOSトランジスタ素子が形成されてなる半導体装置に関する。 The present invention relates to a semiconductor device in which a lateral MOS transistor element is formed on a surface layer portion of a semiconductor substrate.
この種の半導体装置としては一般に、例えば図11(a)に示す構造を有する半導体装置が知られている。図11(a)に示すように、半導体装置100aでは、埋め込み酸化膜111を内部に有するSOI基板101のSOI層112に横型MOSトランジスタ素子120が形成されている。詳しくは、SOI層112は、SOI基板101表面側のPウェル層112aと、SOI基板101裏面側の埋め込みN層112bとを有しており、横型MOSトランジスタ素子120は、このPウェル層112aの表層部に形成されている。こうした構造を取ることで、図示しないバイポーラトランジスタ素子と同一の基板に、横型MOSトランジスタ素子2を混載することのできる半導体装置100aとなる。
As this type of semiconductor device, for example, a semiconductor device having a structure shown in FIG. 11A is generally known. As shown in FIG. 11A, in the
しかしながら、こうした埋め込みN層112bが形成されたSOI基板101にあっては、「横型MOSトランジスタ素子を構成するN型のドレイン領域114a及び114b/Pウェル層112a/埋め込みN層112b」といった、寄生NPNトランジスタ素子115が構成されてしまう。そして例えば、半導体装置100aに正サージ(静電気放電)などが印加されるようなことがあると、この寄生NPNトランジスタ素子115が動作してしまい、Pウェル層112aのごく狭い部分(例えば「1平方ミリメートル」の横型MOSトランジスタ素子において、「数平方マイクロメートル」以下の領域)を電流が集中して流れる(電流集中)ことがある。こうなると、半導体装置100aは、破壊されてしまうことが多い。すなわち、こうした半導体装置100aは、その静電気耐量が小さい。ここで、静電気耐量とは、実際には、静電破壊試験を通じて測定される値であり、印加される静電放電に対する当該半導体装置の耐性を評価するための電圧値である。
However, in the
そこで従来、例えば特許文献1には、埋め込みN層112bを電位的に固定しない、フローティング状態とする技術が記載されている。このようにすると、当該半導体装置100aに正(負)サージが印加されようとも、寄生NPNトランジスタ素子115は、そのエミッタがオープンとされているため、動作しない。すなわち、半導体装置100aの静電気耐量を小さくする要因である電流集中の発生を抑制することができるようにはなる。
Therefore, conventionally, for example,
また、この特許文献1には他にも、埋め込みN層112bと第1及び第2ドレイン領域114a及び114bとをそれぞれ電気的に接続する技術が記載されている。このようにすると、半導体装置100aに正(負)サージが印加されようとも、寄生NPNトランジスタ素子115は、そのコレクタとエミッタがショートされているため、動作しない。これによっても、半導体装置100aとしての静電気耐量を小さくする要因である電流集中の発生を抑制することができるようにはなる。
ところで近年、こうした半導体装置に対しては、例えば「70V〜130V」程度のより高い電圧がドレイン領域に印加されても、破壊に至ることなく、駆動可能であることが求められている。すなわち、ゲート電極への印加電圧を制御することで、ソース領域とドレイン領域との間をチャネル領域を介して流れる電流の量を制御することのできる、ドレイン領域への印加電圧の上限値をより高めることが求められている。 By the way, in recent years, such a semiconductor device is required to be able to be driven without being broken even when a higher voltage of about 70 V to 130 V, for example, is applied to the drain region. That is, by controlling the voltage applied to the gate electrode, the amount of current flowing through the channel region between the source region and the drain region can be controlled, and the upper limit value of the voltage applied to the drain region can be further increased. There is a need to increase it.
しかしながら、上記従来の技術においては、そうした高い電圧がドレイン領域に印加されると、次のような不具合が生じることを新たに見出した。 However, in the above conventional technique, it has been newly found that the following problems occur when such a high voltage is applied to the drain region.
すなわち、埋め込みN層112bを電位的に固定しないフローティング状態とした上で、ドレイン領域114a及び114bに高い電圧を印加すると、ドレイン領域114a及び114bからPウェル層112a中を空乏層が伸び、埋め込みN層112bにまで達する。そして、この埋め込みN層112bからドレイン領域114aに向けて電子が流れ、パンチスルー電流が流れるようになる(パンチスルー状態)。こうしたパンチスルー電流に起因して、寄生NPNトランジスタ素子115が動作し、結局、半導体装置100aが破壊されることがある。すなわち、非常に高い電圧がドレイン領域に印加される場合、上述したフローティング状態は、半導体装置100aの静電気耐量を低下させてしまう。
That is, when a high voltage is applied to the
一方、埋め込みN層112bとドレイン領域114a及び114bとを電気的に接続した上で、ドレイン領域114a及び114bに高い電圧を印加すると、埋め込みN層112bに対しても高い電圧が印加されることとなる。このとき、例えば、埋め込みN層112bとPウェル層112aとの間のPN接合に、このPN接合の耐圧を超える電位差が生じると、ドレイン領域114a及び114bに印加した電圧が、半導体装置100aがパンチスルー状態となるパンチスルー電圧よりも低い場合であっても、そのPN接合がブレークダウンし、寄生NPNトランジスタ素子115がオンしてしまうことがある。すなわち、ゲート電極に印加する電圧を制御したところで、埋め込みN層112bからドレイン領域114a及び114bに向けて流れる電流を制御することができなくなる。このように、半導体装置100a全体としての耐圧が、例えば、Pウェル層112aと埋め込みN層112bとのPN接合の耐圧によって制限されてしまう。
On the other hand, when a high voltage is applied to the
こうした不具合に対しては、例えば、Pウェル層112aを厚く形成することにより、ドレイン領域114a及び114bからPウェル層112aに向けて伸びる空乏層を埋め込みN層112bまで達しにくくしたり、Pウェル層112aと埋め込みN層112bとの間のPN接合の耐圧を高めたりすることが考えられる。
For example, the
しかしながら、Pウェル層112aを厚く形成することは、その加工上、あるいは、半導体装置の製造上、望ましくない。すなわち、Pウェル層112aに相当するP層を厚く形成するには、一般に、SOI基板101上にエピタキシャル成長を通じて形成することが考えられる。このようにエピタキシャル成長を通じて厚いP層を形成するには、長時間を要し、ひいては、半導体装置の製造コストがかかることが懸念される。また、P層を厚く形成すると、当該半導体装置100aの体格の大型化を招くことにもなる。
However, forming the
また、上述したように、横型MOSトランジスタ素子を、図示しないバイポーラトランジスタ素子と同一のSOI基板101に混載することを意図しているため、後工程において、P層に溝を形成するとともにこの溝内部に絶縁膜や多結晶シリコン等を埋め込むことで、横型MOSトランジスタ素子とバイポーラトランジスタ素子とを絶縁分離する必要がある。したがって、P層を厚く形成すると、こうした溝の形成や、この溝内部に絶縁膜等を埋め込むなどの後工程において、加工精度や加工時間を要することとなり、ひいては、半導体装置の製造コストがかかることが懸念される。
Further, as described above, since the lateral MOS transistor element is intended to be mixedly mounted on the
なお、横型MOSトランジスタ素子を、バイポーラトランジスタ素子と同一のSOI基板に混載する場合について説明したが、他にも、例えば図11(b)に示す半導体装置100bのように、横型MOSトランジスタ素子を半導体基板に電位的に分離して作製する場合においても、上述した事態は同様に起こり得る。
Although the case where the lateral MOS transistor element is mixedly mounted on the same SOI substrate as the bipolar transistor element has been described, the lateral MOS transistor element is not limited to the semiconductor as in the
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、体格の大型化を招くことなく、ドレイン領域に印加可能な電圧の上限値をより高めることで低下する静電気耐量を、高く維持することのできる半導体装置を提供することにある。 The present invention has been made in view of such circumstances, the purpose of which is to increase the upper limit value of the voltage that can be applied to the drain region without causing an increase in the size of the physique, and to reduce the static electricity resistance, It is an object to provide a semiconductor device that can be kept high.
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、横型MOSトランジスタ素子が半導体基板に形成された半導体装置として、まず、前記半導体基板の表面側及び裏面側の互いに導電型の異なる2層からなる半導体層と、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層の表層部に形成された、第1導電型のソース領域と、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層の表層部において、前記半導体基板面内で前記ソース領域から離間する位置に形成された、第1導電型の第1ドレイン領域と、前記第1ドレイン領域の表層部に、該第1ドレイン領域よりも高濃度に形成された第1導電型の第2ドレイン領域と、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層の表層部のうち、前記ソース領域と前記第1ドレイン領域との間に位置する部分をチャネル領域とし、前記チャネル領域から前記第1ドレイン領域に渡って、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備え、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板裏面側の層は、電位的に固定されないフローティング状態にあることとした。 In order to achieve these objects, according to the first aspect of the present invention, as a semiconductor device in which a lateral MOS transistor element is formed on a semiconductor substrate, first, two layers having different conductivity types on the front surface side and the back surface side of the semiconductor substrate are used. A first conductivity type source region formed in a surface layer portion of the semiconductor substrate surface side of the two layers constituting the semiconductor layer, and the two layers constituting the semiconductor layer A first drain region of a first conductivity type formed in a position separated from the source region within the surface of the semiconductor substrate, and a surface layer of the first drain region, in a surface layer portion of a layer on the surface side of the semiconductor substrate A second drain region of the first conductivity type formed at a higher concentration than the first drain region, and a surface layer portion of the layer on the semiconductor substrate surface side of the two layers constituting the semiconductor layer ,in front A portion located between a source region and the first drain region as a channel region, and a gate electrode formed through a gate insulating film from the channel region to the first drain region, the semiconductor Of the two layers constituting the layer, the layer on the back side of the semiconductor substrate is in a floating state that is not fixed in potential.
半導体装置としてのこうした構成では、第2ドレイン領域に高い電圧が印加されると、半導体層を構成する2層のうちの半導体基板裏面側の層に向けて、第1ドレイン領域から空乏層が伸びる。そうした空乏層は、半導体層を構成する2層のうちの半導体基板表面側の層を超えて、半導体層を構成する2層のうちの半導体基板裏面側の層に到達する。すなわち、この空乏層を通じて、第1ドレイン領域と、半導体層を構成する2層のうちの半導体基板裏面側の層とが互いに接続される。このとき、半導体層を構成する2層間には、寄生コンデンサが構成されており、「半導体層を構成する2層のうちの半導体基板裏面側の層(第1導電型)→半導体層を構成する2層のうちの半導体基板表面側の層(第2導電型)→第1ドレイン領域(第1導電型)→第2ドレイン領域(第1導電型)」といった経路をたどって電子が移動することにより、微小な電流(パンチスルー電流)が流れ、この寄生コンデンサが充電されるようになる。 In such a configuration as a semiconductor device, when a high voltage is applied to the second drain region, the depletion layer extends from the first drain region toward the layer on the back side of the semiconductor substrate of the two layers constituting the semiconductor layer. . Such a depletion layer exceeds the layer on the semiconductor substrate surface side of the two layers constituting the semiconductor layer, and reaches the layer on the back side of the semiconductor substrate in the two layers constituting the semiconductor layer. That is, through this depletion layer, the first drain region and the layer on the back side of the semiconductor substrate of the two layers constituting the semiconductor layer are connected to each other. At this time, a parasitic capacitor is formed between the two layers constituting the semiconductor layer. “A layer on the back side of the semiconductor substrate (first conductivity type) of the two layers constituting the semiconductor layer → the semiconductor layer is constituted. Electrons move along a path of the two layers on the semiconductor substrate surface side (second conductivity type) → first drain region (first conductivity type) → second drain region (first conductivity type) ”. As a result, a minute current (punch-through current) flows, and the parasitic capacitor is charged.
そして、こうして生じたパンチスルー電流の主な電流経路となる第2ドレイン領域直下の部分において、電界強度が所定値よりも高いとき、いわゆるインパクトイオン化(衝突電離)が生じることがある。すなわち、パンチスルー電流として流れる電子が、所定値よりも高い電界強度によって過度に加速され、半導体基板を構成する原子に衝突する。こうした衝突をきっかけとして、多量の電子−正孔対が生成され、このときに生じた正孔は、ソース領域へと引き寄せられる。すなわち、ソース領域から半導体層に電流が流れ、この電流によって第1ドレイン領域近傍の半導体層の電圧が昇圧される。 When the electric field strength is higher than a predetermined value in the portion immediately below the second drain region, which is the main current path of the punch-through current thus generated, so-called impact ionization (impact ionization) may occur. That is, electrons flowing as a punch-through current are excessively accelerated by an electric field strength higher than a predetermined value, and collide with atoms constituting the semiconductor substrate. As a result of this collision, a large number of electron-hole pairs are generated, and the holes generated at this time are attracted to the source region. That is, a current flows from the source region to the semiconductor layer, and the voltage of the semiconductor layer near the first drain region is boosted by this current.
なお、背景技術の欄にも記載したように、半導体装置としての上記構成では、「半導体層を構成する2層のうちの半導体基板裏面側の層(第1導電型)、半導体層を構成する2層のうちの半導体基板表面側の層(第2導電型)、第1及び第2ドレイン領域(第1導電型)」といった寄生バイポーラトランジスタが構成されている。そのため、第1ドレイン領域近傍の半導体層の電圧が昇圧されると、この寄生バイポーラトランジスタが動作されてしまう。しかも、こうした寄生バイポーラトランジスタは、高電流領域では負性抵抗特性を有しており、正帰還がかかり、最も早く動作した部分に、局所的に、電流集中が生じてしまうことがある。 As described in the Background Art section, in the above configuration as a semiconductor device, “the layer on the back side of the semiconductor substrate (first conductivity type) of the two layers configuring the semiconductor layer, the semiconductor layer is configured. Parasitic bipolar transistors such as a layer on the semiconductor substrate surface side of the two layers (second conductivity type) and first and second drain regions (first conductivity type) ”are configured. Therefore, when the voltage of the semiconductor layer in the vicinity of the first drain region is boosted, the parasitic bipolar transistor is operated. In addition, such a parasitic bipolar transistor has a negative resistance characteristic in a high current region, and positive feedback is applied, so that current concentration may locally occur in the part that has been operated earliest.
その点、請求項1に記載の発明では、さらに、前記ゲート電極への印加電圧を制御しても、前記第1ドレイン領域と前記ソース領域との間を前記チャネル領域を介して流れる電流の量を制御することができなくなったときの、前記第1ドレイン領域直下の部分における電界強度が所定値以下である構成とした。 In that respect, according to the first aspect of the present invention, the amount of current flowing between the first drain region and the source region via the channel region even if the voltage applied to the gate electrode is controlled. When the electric field intensity cannot be controlled, the electric field intensity in the portion immediately below the first drain region is set to a predetermined value or less.
これにより、ゲート電極への印加電圧を制御しても、第1ドレイン領域とソース領域との間をチャネル領域を介して流れる電流の量を制御することができなくなるほどの電圧が、第2ドレイン領域に印加された場合であれ、パンチスルー電流として流れる電子が所定値よりも大きな電界によって過度に加速されるようなことはなくなり、その結果、局所的な電流集中を引き起こすこともなく、上記寄生コンデンサを充電することができるようになる。したがって、高い電圧をドレイン領域に印加できるようにすることで低下する静電気耐量を、高く維持することができるようになる。なお、背景技術の欄に記載したように、半導体層を厚く形成する必要もないことから、当該半導体装置の体格の大型化を招くこともほとんどなくなる。 As a result, even if the voltage applied to the gate electrode is controlled, a voltage that cannot control the amount of current flowing between the first drain region and the source region via the channel region is increased to the second drain region. Even when applied to the region, the electrons flowing as a punch-through current are not excessively accelerated by an electric field larger than a predetermined value, and as a result, the parasitic current does not cause local current concentration. Capacitor can be charged. Therefore, it is possible to maintain a high static electricity resistance that is reduced by allowing a high voltage to be applied to the drain region. Note that, as described in the background art section, since it is not necessary to form a thick semiconductor layer, the size of the semiconductor device is hardly increased.
また、例えば請求項2に記載の発明のように、前記所定値として、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層を流れるパンチスルー電流に起因して電流集中が生じることを回避可能な電界強度の上限値に余裕を含めた値を採用することが望ましい。
Further, for example, as in the invention described in
上記請求項1または2に記載の構成において、例えば請求項3に記載の発明のように、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層の平均不純物濃度と、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層における、前記第1ドレイン領域直下の部分の厚さとの積が、前記所定値と電子1個当たりの電荷量との積を前記半導体基板の形成材料の誘電率で除して得られる値よりも小さくなるように、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層が形成されている構成とすれば、体格の大型化を招くことなく、ドレイン領域に印加可能な電圧の上限値をより高めることのできる上記構造を、簡素な構成で実現することができるようになる。
In the configuration according to
一方、上記請求項1または2に記載の構成において、例えば請求項4に記載の発明では、前記第1ドレイン領域の下端部が到達する深さよりも深く、前記第1ドレイン領域と一部が重畳するように、また、前記第2ドレイン領域を囲うように、前記第1ドレイン領域と同程度の濃度で、前記第1導電型の第3ドレイン領域が形成されている構成とした。
On the other hand, in the configuration according to
半導体装置としてのこのような構成では、半導体層のうちの第3ドレイン領域が形成された直下の部分において、上記パンチスルーが生じることが多くなる。すなわち、上記パンチスルーを生じさせる場所を予め定めることができるようになる。また、半導体層のうちの第3ドレイン領域が形成された直下の部分以外の部分においては、上記電界強度が上記所定値以下である必要がなくなり、厚さや濃度等を独立して設計することができるようになるため、設計の自由度が向上する。 In such a configuration as a semiconductor device, the punch-through often occurs in a portion immediately below the third drain region in the semiconductor layer. That is, the place where the punch-through occurs can be determined in advance. In addition, in the portion of the semiconductor layer other than the portion immediately below where the third drain region is formed, the electric field strength need not be lower than the predetermined value, and the thickness, concentration, etc. can be designed independently. Since it becomes possible, the freedom degree of design improves.
また、上述したように、パンチスルー電流の主な電流経路となるのは、第2ドレイン領域直下の部分である。その点、特に、請求項5に記載の発明のように、前記第3ドレイン領域が前記第2ドレイン領域の下方に形成されている構成することが望ましい。
As described above, the main current path of the punch-through current is a portion immediately below the second drain region. In that respect, in particular, as in the invention described in
他方、上記請求項1または2に記載の構成において、例えば請求項6に記載の発明では、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層の、前記第2ドレイン領域の下方に位置する部分は、その他の部分と異なる濃度に形成されている構成とした。これにより、半導体層を構成する2層のうちの半導体基板表面側の層のうちの異なる濃度に形成された部分において、上記電界強度を上記所定値以下に容易にすることができるようになり、半導体層を構成する2層のうちの半導体基板表面側の層のうちの異なる濃度に形成された部分以外の部分においては、厚さや濃度等を独立して設計することができるため、設計の自由度が向上する。
On the other hand, in the configuration according to
具体的には、上記請求項6に記載の構成において、例えば請求項7に記載の発明のように、前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層の、前記第2ドレイン領域の下方に位置する部分は、その他の部分よりも低濃度に形成されている構成とすることが望ましい。 Specifically, in the configuration according to claim 6, for example, as in the invention according to claim 7, the second of the layers on the semiconductor substrate surface side of the two layers constituting the semiconductor layer. It is desirable that the portion located below the drain region has a lower concentration than other portions.
なお、上記請求項1〜7のいずれかの構成において、例えば請求項8に記載の発明のように、前記半導体基板を、埋め込み酸化膜を有するSOI基板とし、前記半導体層を、前記埋め込み酸化膜上のSOI層とすることとしてもよい。
In the structure according to any one of
(第1の実施の形態)
以下、本発明にかかる半導体装置の第1の実施の形態について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施の形態の半導体装置の側面断面図である。この図1を参照して、まず、本実施の形態の半導体装置の構造について説明する。
(First embodiment)
A semiconductor device according to a first embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. FIG. 1 is a side cross-sectional view of the semiconductor device of the present embodiment. With reference to this FIG. 1, the structure of the semiconductor device of this Embodiment is demonstrated first.
図1に示されるように、半導体装置1は、例えば酸化シリコン(SiO2)からなる埋め込み酸化膜11を内部に有するSOI基板(半導体基板)10の表層部に、Nチャネル形の横型MOSトランジスタ素子2を有している。
As shown in FIG. 1, the
詳しくは、SOI基板10は、埋め込み酸化膜11直上にSOI層(半導体層)12を有しており、このSOI層12は、基本的に、SOI基板10の表面側及び裏面側の互いに導電型の異なる2層から構成されている。すなわち、SOI層12は、埋め込み酸化膜11の直上に、N型の埋め込みN層12bを有しており、この埋め込みN層12bの直上に、P型のPウェル層12aを有している。なお、こうしたSOI基板10は、例えば「SIMOX」や「張り合わせ」等、適宜の方法を通じて作製されるが、いずれの方法であれ、埋め込みN層12bは、SOI基板10を作製する際の母材となるN型の半導体基板の一部であり、電位的に固定されないフローティング状態とされている。
Specifically, the
また、図1に示されるように、このPウェル層12aの表層部には、例えばイオン注入等の適宜の方法を通じて、N型の高濃度の不純物領域が形成されており、この不純物領域は、横型MOSトランジスタ素子2のソース領域13として機能する。ちなみに、ソース領域13は、例えば「10^20[cm^(−2)]」といった濃度で形成されている。同様に、Pウェル層12aの表層部のうち、ソース領域13から離間する位置には、例えばイオン注入等の適宜の方法を通じて、N型の不純物領域が形成されており、このN型の不純物領域の表層部には、N型の高濃度の不純物領域が形成されている。これら両領域は、横型MOSトランジスタ素子2のドレイン領域として機能する。ドレイン領域を構成するこれら両領域のうち、N型の不純物領域は、例えば「10^16〜10^17[cm^(−2)]」といった濃度で形成されており、これをドレイン低濃度領域(第1ドレイン領域)14aとし、N型の高濃度の不純物領域は、例えば「10^20[cm^(−2)]」といった濃度で形成されており、これをドレイン高濃度領域(第2ドレイン領域)14bとする。また、このPウェル層12aのうち、ソース領域13とドレイン低濃度領域14aとの間に位置する、図1中に破線で囲む領域は、横型MOSトランジスタ素子2のチャネル領域15として機能する。ちなみに、このチャネル領域15は、例えば「10^17〜10^18[cm^(−2)]」といった濃度で形成されている。
Further, as shown in FIG. 1, an N-type high-concentration impurity region is formed in the surface layer portion of the
また、図1に示されるように、Pウェル層12aの表層部のうち、上記ソース領域13に隣接して、P型の高濃度の不純物領域が、例えばイオン注入等の適宜の方法を通じて、例えば「10^20[cm^(−2)]」といった濃度にて形成されている。この不純物領域は、上記チャネル領域15の電位を固定するためのチャネル電位固定用拡散層18として機能する。
Further, as shown in FIG. 1, in the surface layer portion of the
さらに、図1に示されるように、チャネル領域15からドレイン低濃度領域14aに渡って、例えば酸化シリコン等の絶縁材料を用いてゲート絶縁膜17やフィールド酸化膜19が形成され、これらゲート絶縁膜17やフィールド酸化膜19を介して、ゲート電極16が例えば多結晶シリコン等の適宜の導電材料を用いて形成されている。
Further, as shown in FIG. 1, a
ちなみに、以上のように構成された半導体装置1においては、図1に示されるように、「横型MOSトランジスタ素子2のドレイン領域(ドレイン低濃度領域14a)/Pウェル層12a(正確には、Pウェル層12aの、ドレイン低濃度領域14aと埋め込みN層12bとに挟まれた部分)/埋め込みN層12b」といった、寄生NPNトランジスタ素子が構成されている。ドレイン低濃度領域14aは寄生NPNトランジスタ素子のコレクタに相当し、Pウェル層12aは寄生NPNトランジスタ素子のベースに相当し、埋め込みN層12bは寄生NPNトランジスタ素子のエミッタに相当する。
Incidentally, in the
そして、半導体装置1のドレイン高濃度領域14bに対し、例えば「70V〜130V」程度の高い電圧が適宜の端子等を介して印加されると、このドレイン低濃度領域14aから埋め込みN層12bに向けて、空乏層が伸びる。そうした空乏層は、Pウェル層12aを超えて、埋め込みN層の上面に到達する。なお、上述したように、埋め込みN層12bは、電位的に固定されないフローティング状態とされているため、埋め込みN層12bからドレイン低濃度領域14aに向けて、空乏層はほとんど伸びない。このように、ドレイン低濃度領域14aから伸びた空乏層を通じて、ドレイン低濃度領域14aと埋め込みN層12bとが接続される。このとき、図2に示すように、Pウェル層12aと埋め込みN層12bとの間には、寄生コンデンサCが構成されており、「埋め込みN層12b→Pウェル層12a→ドレイン低濃度領域14a→ドレイン高濃度領域14b」といった経路をたどって電子が移動し、微小な電流(パンチスルー電流)がある程度均一に流れ、この寄生コンデンサCが充電されるようになる。
When a high voltage of, for example, “70 V to 130 V” is applied to the drain
こうして生じたパンチスルー電流の電流経路となるドレイン低濃度領域14a直下の部分において、電界強度が所定値よりも高いとき、いわゆるインパクトイオン化(衝突電離)が生じ、その結果、電流集中が発生することを、発明者らは発見した。なお、この所定値の定め方については後述する。すなわち、パンチスルー電流として流れる電子の一部が、所定値よりも高い電界強度によって過度に加速され、SOI基板10(特にPウェル層12a)を構成するシリコン原子に衝突する。こうした衝突をきっかけとして、電子−正孔対が生成され、この生成した電子−正孔対がさらにシリコン原子に衝突し、ここでも電子−正孔対が生じる、といった態様で、次々に電子−正孔対が生成されて、多量の電子−正孔対が生成される。このときに生じた正孔は、電位の低いソース領域13へと引き寄せられる。すなわち、図2に示すように、埋め込みN層12bからソース領域13へホール電流が流れるようになる。このホール電流によって、Pウェル層12aのうちのドレイン低濃度領域14a近傍の部分が昇圧されることとなる。その結果、寄生NPNトランジスタ素子のベースに電流が流れ、この寄生NPNトランジスタ素子が動作されるようになる。しかも、こうした寄生NPNトランジスタ素子は、負性抵抗特性を有しているため、正帰還がかかり、最も早く動作した部分に、局所的に電流集中が生じることとなる。こうした電流集中が生じると、当該半導体装置1が破壊されてしまうおそれがある。また、逆に、パンチスルー電流が生じたとしても、パンチスルー電流の電流経路となるドレイン低濃度領域14a直下の部分において、電界強度が所定値以下であるとき、上記インパクトイオン化(衝突電離)が生じない、あるいは、十分少ない。インパクトイオン化が生じない、あるいは、十分少ないため、寄生NPNトランジスタ素子が動作することもほとんどない。したがって、当該半導体装置1が破壊されてしまうようなことは無くなる。
When the electric field strength is higher than a predetermined value in the portion immediately below the drain low-
当然ながら、このようにパンチスルー電流が生じたことに起因して当該半導体装置1自体が破壊されてしまえば、ゲート電極16への印加電圧を制御したところで、ドレイン低濃度領域14aとソース領域13との間をチャネル領域15を介して流れる電流の量を制御することはできない。しかしながら、当該半導体装置1自体が破壊されなくとも、電流の量を制御することができなくなる場合がある。すなわち、SOI基板10の表層部に形成される横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンする場合である。ここで、横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンする場合とは、ゲート電極16への印加電圧を制御しても、ドレイン低濃度領域14aとソース領域13との間をチャネル領域15を介して流れる電流の量を制御することができなくなった状態をいう。そしてこの横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウンは、主に、ドレイン低濃度領域14aとPウェル層12aとの間のPN接合、Pウェル層12aと埋め込みN層12bとのPN接合など、上述した構成要素間における降伏によって生じる。これらPN接合のうちのいずれかが降伏すると、横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンしてしまう。なお、横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンしたときの、ドレイン高濃度領域14bへの印加電圧であるブレークダウン電圧Vbrは、一般に、上記パンチスルー電流が流れ始めたときの、ドレイン高濃度領域14bへの印加電圧であるパンチスルー電圧Vptとは異なっている。
Of course, if the
例えば、当該半導体装置1は、ブレークダウン電圧Vbrの方がパンチスルー電圧Vptよりも高く構成されているとする。この場合、ブレークダウン電圧Vbr程度の電圧がドレイン高濃度領域14bへ印加されると、当然ながら、パンチスルー電流が生じている。ここで、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度は、ドレイン高濃度領域14bへの印加電圧が高いほど強くなる。そのため、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が所定値を超えていると、パンチスルー電流が流れ始めたときの、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が所定値を超えているかどうかはわからない。しかしながら、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が所定値を超えていなければ、パンチスルー電流が流れ始めたときの、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が所定値を超えていない。すなわち、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が上記所定値を超えていれば、パンチスルー電流に起因する当該半導体装置1の破壊が生じてしまう可能性がある。しかしながら、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が上記所定値以下であれば、パンチスルー電流に起因する当該半導体装置1の破壊は生じない。
For example, it is assumed that the
また、例えば、当該半導体装置1は、ブレークダウン電圧Vbrとパンチスルー電圧Vptとが略同程度の電圧に構成されているとする。この場合、基本的には、ブレークダウン電圧Vbr程度の電圧がドレイン高濃度領域14bへ印加されると、パンチスルー電流が生じる可能性がある。したがって、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が上記所定値を超えていれば、パンチスルー電流に起因する当該半導体装置1の破壊が生じる可能性がある。逆に、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が上記所定値以下であれば、パンチスルー電流に起因する当該半導体装置1の破壊は生じない。
Further, for example, it is assumed that the
また、例えば、当該半導体装置1は、パンチスルー電圧Vptよりもブレークダウン電圧Vbrの方が低く構成されているとする。この場合、ブレークダウン電圧Vbr程度の電圧がドレイン高濃度領域14bへ印加されても、そもそも、パンチスルー電流が生じない。したがって、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度にかかわらず、パンチスルー電流に起因する当該半導体装置1の破壊は生じない。
For example, the
そこで、本実施の形態の半導体装置1では、ゲート電極16への印加電圧を制御しても、ドレイン低濃度領域14aとソース領域13との間をチャネル領域15を介して流れる電流の量を制御することができなくなったときの、すなわち、横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンしたときの、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が所定値以下となるように構成している。そして、そうした所定値として、Pウェル層12aを流れる上記パンチスルー電流に起因して電流集中が生じることを回避可能な電界強度の上限値に余裕を含めた値を、後述するシミュレーションを通じて取得している。また、Pウェル層12aの平均アクセプタ濃度「NA」とPウェル層12aの厚さ「Wp」との積が、この所定値と電子1個当たりの電荷量qとの積をSOI基板10の形成材料であるシリコンの誘電率で除して得られる値よりも小さくすることで、そうした所定値を実現している。
Therefore, in the
以下、詳述する。見通しの良い解を得るために、まず、次のような仮定をする。すなわち、ドレイン低濃度領域14aは、Pウェル層12aと比較して高い濃度で形成されているため、Pウェル層12a側にだけ空乏層が伸びる片側階段接合とする。また、Pウェル層12aの濃度は一定でかつ均一であるとする。さらに、埋め込みN層12bは電位的に固定されないフローティング状態にあり、Pウェル層12aと埋め込みN層12b間の電位差は小さいため、埋め込みN層12b側からの空乏層は小さいとして無視する。また、Pウェル層12aの濃度は一定とする。
Details will be described below. First, the following assumptions are made to obtain a good solution. That is, since the drain
こうした前提条件のもと、空乏層の幅(SOI基板10表面に垂直な方向の長さ)「W」のときの最大電界強度Emaxは、下式(1)で表される。
(数1)
Emax=q×W×NA/εs・・・(1)
ここで、「q」は、電子1個当たりの電荷量(1.602×10^(−19)[c])を表し、「W」は、空乏層の幅を表し、「εs」は、SOI基板10の形成材料(シリコン)の誘電率を表す。
Under these preconditions, the maximum electric field intensity Emax when the width of the depletion layer (the length in the direction perpendicular to the surface of the SOI substrate 10) “W” is expressed by the following equation (1).
(Equation 1)
Emax = q × W × NA / εs (1)
Here, “q” represents the amount of charge per electron (1.602 × 10 ^ (− 19) [c]), “W” represents the width of the depletion layer, and “εs” is The dielectric constant of the material (silicon) for forming the
パンチスルー電流が流れるときの空乏層の幅Wは、Pウェル層12aの幅(正確には、ドレイン低濃度領域14a直下の部分の幅)「Wpt」に等しい。そのため、パンチスルー電流が流れるときの最大電界強度Emax(pt)は、下式(2)にて表される。
(数2)
Emax(pt)=q×Wpt×NA/εs・・・(2)
この電界Emax(pt)が、後述するシミュレーションを通じて得られる所定値Epよりも小さくなればよい。すなわち、下式(3)が成り立てばよい。
(数3)
q×Wp×NA/εs<Ep・・・(3)
したがって、上述したように、また、下式(4)に表されるように、Pウェル層12aの平均アクセプタ濃度「NA」とPウェル層12aの厚さ「Wp」との積が、所定値Epと電子電荷量qとの積をシリコンの誘電率で除して得られる値よりも小さくなるように、半導体装置1を構成すればよい。
(数4)
Wp×NA<(εs/q)×Ep・・・(4)
以下、こうした所定値Epを取得するために実行したシミュレーションについて、図3及び図4を併せ参照して説明する。なお、図3及び図4は、横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンしたときの状態をシミュレートしたものであり、当該半導体装置1に電流集中が発生するか否かについては、このシミュレーションとは異なるシミュレーションを通じて調べている。具体的には、当該半導体装置1の「3分の1」の面積の半導体装置を3個並列に接続したシミュレーションモデルを作成した上で、静電気試験として、容量値「330[pF]」であるコンデンサに対して電圧値「1[kV]」あるいは「3[kV]」にて予め充電しておき、抵抗値「2[kΩ]」の抵抗及び当該半導体装置1のドレイン高濃度領域14bを、この充電されたコンデンサに直列接続したときに、3個のうちのいずれか1個に電流集中が生じるか否かを調べた。
The width W of the depletion layer when the punch-through current flows is equal to the width of the
(Equation 2)
Emax (pt) = q × Wpt × NA / εs (2)
This electric field Emax (pt) only needs to be smaller than a predetermined value Ep obtained through a simulation described later. That is, the following equation (3) may be established.
(Equation 3)
q × Wp × NA / εs <Ep (3)
Therefore, as described above and as expressed in the following equation (4), the product of the average acceptor concentration “NA” of the
(Equation 4)
Wp × NA <(εs / q) × Ep (4)
Hereinafter, the simulation executed for obtaining the predetermined value Ep will be described with reference to FIGS. 3 and 4 simulate the state when the lateral
図3(a)は、Pウェル層12aへのイオン注入量を「1.0×10^13[cm^(−3)]」としたとき、SOI基板10のIII−III断面(図1)に沿った、SOI基板10の上表面からの距離と電界強度との関係を、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量の別に示すものである。図3(a)に示すように、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「6.0×10^12[cm(−3)]」である場合を実線にて曲線a1として、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「7.0×10^12[cm(−3)]」である場合を実線にて曲線a2として、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「8.0×10^12[cm(−3)]」である場合を破線にて曲線a3として、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「9.0×10^12[cm(−3)]」である場合を破線にて曲線a4として、それぞれ示している。このとき、図4の一覧表に示すように、曲線a1及びa2においては、電圧値が「1[kV]」のとき及び「3[kV]」のときのいずれにおいても、電流集中が生じた。一方、曲線a3及びa4においては、電圧値が「1[kV]」のとき及び「3[kV]」のときのいずれにおいても、電流集中が生じなかった。
FIG. 3A shows a cross section taken along the line III-III of the
図3(b)は、Pウェル層12aへのイオン注入量を「1.2×10^13[cm^(−3)]」としたとき、SOI基板10のIII−III断面(図1)に沿った、SOI基板10の上表面からの距離と電界強度との関係を、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量の別に示すものである。図3(b)に示すように、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「8.0×10^12[cm(−3)]」である場合を一点鎖線にて曲線b1として、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「9.0×10^12[cm(−3)]」である場合を実線にて曲線b2として、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「1.0×10^13[cm(−3)]」である場合を破線にて曲線b3として、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「1.1×10^13[cm(−3)]」である場合を破線にて曲線b4として、それぞれ示している。このとき、図4の一覧表に示すように、曲線b1においては、電圧値が「1[kV]」のときには電界集中が生じず、「3[kV]」のときには電流集中が生じた。一方、曲線b2及びb3においては、電圧値が「1[kV]」のとき及び「3[kV]」のときのいずれにおいても、電流集中が生じた。他方、曲線b4においては、電圧値が「1[kV]」のとき及び「3[kV]」のときのいずれにおいても、電流集中が生じなかった。
3B shows a cross section taken along the line III-III of the
図3(c)は、Pウェル層12aへのイオン注入量を「1.4×10^13[cm^(−3)]」としたとき、SOI基板10のIII−III断面(図1)に沿った、SOI基板10の上表面からの距離と電界強度との関係を、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量の別に示すものである。図3(c)に示すように、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「1.0×10^13[cm(−3)]」である場合を一点鎖線にて曲線c1として、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「1.1×10^13[cm(−3)]」である場合を実線にて曲線c2として、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「1.2×10^13[cm(−3)]」である場合を破線にて曲線c3として、ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量が「1.3×10^13[cm(−3)]」である場合を破線にて曲線b4として、それぞれ示している。このとき、図4の一覧表に示すように、曲線c1においては、電圧値が「1[kV]」のときには電界集中が生じず、「3[kV]」のときには電流集中が生じた。一方、曲線c2及びc3においては、電圧値が「1[kV]」のとき及び「3[kV]」のときのいずれにおいても、電流集中が生じた。他方、曲線c4においては、電圧値が「1[kV]」のとき及び「3[kV]」のときのいずれにおいても、電流集中が生じなかった。ただし、図3及び図4の横型MOSトランジスタについては、Pウェル層12aの厚さはおよそ「7[μm]」、ドレイン低濃度領域14aの厚さはおよそ「3[μm]」程度となるよう、それぞれ熱処理を加えている。
FIG. 3C shows a cross section taken along the line III-III of the
このようなシミュレーション結果から、上記所定値として、パンチスルー電流に起因して電流集中が生じることを回避可能な電界強度の上限値に余裕を含めた値である「0.25[MV/cm]」を採用し、この所定値を満足するPウェル層12aへのイオン注入量及びドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量をもって、半導体装置1を構成した。なお、図3(b)の曲線b1や、図3(c)の曲線c1に示されるように、静電気試験において、電圧値が「1[kV]」のときには電界集中が生じず、「3[kV]」のときには電流集中が生じる原因は、次のように考えられる。すなわち、こうした現象が生じる場合とは、Pウェル層12aをパンチスルー電流が流れるときの、ドレイン高濃度領域14bへの印加電圧であるパンチスルー電圧Vptと、横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンするときの、ドレイン高濃度領域14bへの印加電圧であるブレークダウン電圧Vbrとの電位差が小さい場合である。このような場合、パンチスルー電流が流れてからブレークダウンに至るまでの電位が小さいため、寄生容量C(図2)を充電する電流量が小さい。そのため、電圧値が「1[kV]」のときには電界集中が生じず、「3[kV]」のときには電流集中が生じると考えられる。
From such a simulation result, as the predetermined value, “0.25 [MV / cm]” is a value including a margin in the upper limit value of the electric field strength capable of avoiding current concentration due to the punch-through current. The
以上、詳述した半導体装置1によれば、横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンしてしまうほどの電圧が、ドレイン高濃度領域14bに印加された場合であれ、パンチスルー電流として流れる電子が上記所定値よりも大きな電界によって過度に加速されるようなことはなくなり、その結果、局所的な電流集中を引き起こすこともなく、寄生コンデンサを充電することができるようになる。したがって、高い電圧をドレイン高濃度領域14bに印加できるようにすることで低下する静電気耐量を、高く維持することができるようになる。その結果、ドレイン高濃度領域14bに印加可能な電圧の上限値をより高めることができる。なお、背景技術の欄にも記載したように、SOI層12(特にPウェル層12a)を厚く形成する必要もなくなることから、当該半導体装置1の体格の大型化を招くこともほとんどなくなる。
As described above, according to the
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る半導体装置の第2の実施の形態について、図5〜図7を参照しつつ説明する。また、図5において、先の図1〜図4に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示しており、それら各要素についての重複する説明は割愛する。
(Second Embodiment)
Next, a second embodiment of the semiconductor device according to the present invention will be described with reference to FIGS. In FIG. 5, the same elements as those shown in FIGS. 1 to 4 are denoted by the same reference numerals, and overlapping descriptions of these elements are omitted.
図5は、本実施の形態の側面断面図である。この図5に示されるように、本実施の形態も、先の第1の実施の形態に準じた構造となっている。ただし、本実施の形態の半導体装置1aでは、ドレイン低濃度領域14aの下端部が到達する深さよりも深く、ドレイン低濃度領域14aと一部が重畳するように、また、ドレイン高濃度領域14bを囲うように、ドレイン低濃度領域14aと同程度の濃度で、ドレイン高濃度領域14bの下方に、深いN層(第3ドレイン領域)20を形成している。
FIG. 5 is a side sectional view of the present embodiment. As shown in FIG. 5, this embodiment also has a structure according to the first embodiment. However, in the semiconductor device 1a of the present embodiment, the drain
なお、Pウェル層12aは、該Pウェル層12aへのイオン注入量を例えば「1.2×10^13[cm^(−3)]」としてイオン注入を実行することで形成されている。そして、その平均アクセプタ濃度は、例えば「2.5×10^15[cm(−2)]となっており、Pウェル層12aの拡散深さは、例えば「7.0[μm]」となっている。また、ドレイン低濃度領域14aは、該ドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量を例えば「9.0×10^12[cm^(−3)]」としてイオン注入を実行することで形成されている。そして、その不純物濃度は例えば「10^16〜10^17[cm(−2)]となっている。このような深いN層20を形成することで、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が上記所定値以下となるようにしている。
The
半導体装置1aにおいて、ドレイン高濃度領域14bに対し、例えば「70V〜130V」程度の高い電圧が適宜の端子等を介して印加されると、ドレイン低濃度領域14aの下端及び深いN層20の下端から埋め込みN層12bに向けてそれぞれ空乏層が伸びる。そうした空乏層は、それぞれPウェル層12aを超えて、埋め込みN層12bの上面に到達する。ただし、当然のことながら、図5に示すように、ドレイン低濃度領域14aの下端からよりも、深いN層20の下端から埋め込みN層12bに向けて伸びた空乏層の方が、距離が短いため、埋め込みN層12bの上端に早く到達する。そのため、ドレイン低濃度領域14aから伸びて先に埋め込みN層12bの上面に到達した、ドレイン高濃度領域14b下方の部分において、空乏層を通じて、ドレイン低濃度領域14a(深いN層20)と埋め込みN層12bとが先に接続される。このとき、先の第1の実施の形態と同様に、Pウェル層12aと埋め込みN層12bとの間には、寄生コンデンサが構成されており、「埋め込みN層12b→Pウェル層12a→深いN層20→ドレイン低濃度領域14a→ドレイン高濃度領域14b」といった経路をたどって電子が移動して、パンチスルー電流が流れ、この寄生コンデンサが充電されるようになる。したがって、パンチスルーに起因する電流集中は、深いN層20が形成された直下の部分において起こることが多くなる。すなわち、パンチスルーを、ひいては、電流集中を生じさせる場所を予め定めることができるようになる。そして、Pウェル層12aのうちの深いN層20が形成された直下の部分以外の部分においては、電界強度が上記所定値以下である必要はなくなり、厚さや濃度等を独立して設計することができるようになるため、設計の自由度が向上する。
In the semiconductor device 1a, when a high voltage of, for example, “70V to 130V” is applied to the drain
図6に、そうした深いN層20の形成幅と、電流集中の有無、濃度分布、電位分布、電界分布及びインパクトイオン化の発生状況との関係を、一覧にして示す。なお、この図6は、横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンしたときの状態をシミュレートしたものであり、当該半導体装置1に電流集中が発生するか否かについては、このシミュレーションとは異なるシミュレーションを通じて調べている。具体的には、当該半導体装置1の「3分の1」の面積の半導体装置を3個並列に接続したシミュレーションモデルを作成した上で、静電気試験として、容量値「330[pF]」であるコンデンサに対して電圧値「1[kV]」あるいは「3[kV]」にて予め充電しておき、抵抗値「2[kΩ]」の抵抗及び当該半導体装置1のドレイン高濃度領域14bを、この充電されたコンデンサに直列接続したときに、3個のうちのいずれか1個に電流集中が生じるか否かを調べた。先の図3に示すように、こうしたPウェル層12aへのイオン注入量及びドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量にて構成された半導体装置1aでは、電圧値が「1[kV]」のとき及び「3[kV]」のときのいずれにおいても、電流集中が生じている。また、形成幅とは、図5に示すように、当該半導体装置のSOI基板10の右端を基準とした、深いN層20を形成するための、イオン打ち込みを行う幅のことである。
FIG. 6 shows a list of the relationship between the formation width of such a
まず、「形成幅なし」として図6に示すように、深いN層20が形成されていないときの電位分布については、ドレイン高濃度領域14bの電位が最も高く、このドレイン高濃度領域14bを基点として、ここから離れるにつれて徐々に電位が低くなる。このときの電界強度分布については、ドレイン低濃度領域直下の部分おける電界強度が最も大きくなっており、電界強度が最も大きくなっている箇所で、インパクトイオン化が生じてしまっている。すなわち、深いN層20が形成されていない場合、電流集中が生じ、当該半導体装置1aが破壊されるおそれがある。
First, as shown in FIG. 6 as “no formation width”, the potential distribution of the drain
一方、「形成幅0.4[μm]」として図6に示すように、深いN層20が「0.4[μm]」にて形成されるときの電位分布については、ドレイン高濃度領域14bの電位が最も高く、このドレイン高濃度領域14bを基点として、ここから離れるにつれて徐々に電位が低くなる。ただし、深いN層20が形成されていない場合と比較して、若干、電位の変化が緩やかになっている。そのため、電界強度分布については、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が最も大きくなっているものの、深いN層20が形成されていない場合と比較して、電界強度が最も大きい範囲が若干狭くなり、また、その大きさも若干小さくなっている。しかしながら、インパクトイオン化が生じてしまっており、当該半導体装置1aが破壊されるおそれがある。
On the other hand, as shown in FIG. 6 as “formation width 0.4 [μm]”, the potential distribution when the
他方、「形成幅0.8[μm]」として図6に示すように、深いN層20が「0.8[μm]にて形成されるときの電位分布については、ドレイン高濃度領域14bの電位が最も高く、このドレイン高濃度領域14bを基点として、ここから離れるにつれて徐々に電位が低くなる。ただし、深いN層20が形成されていない場合や、「形成幅が0.4[μm]」のときと比較して、大幅に、電位の変化が緩やかになっている。そのため、電界強度分布については、電界強度分布については、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度はそれほど大きくなくなり、深いN層20が形成されていない場合や「形成層が0.4[μm]」のときと比較して、電界強度が最も大きくなる範囲が大幅に広がり、その大きさも大幅に小さくなっている。そのため、インパクトイオン化が生じることはなく、当該半導体装置1aが破壊されるおそれは払拭される。
On the other hand, as shown in FIG. 6 as “formation width 0.8 [μm]”, regarding the potential distribution when the
図7に、先の図3に対応する図として、SOI基板10の上表面を基点とした深さ方向の距離と電界強度との関係を、形成幅の別に示す。図7に曲線e1として示されるように、深いN層20が形成されていない場合、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度は、上記所定値「2.5[MV/cm]」を超えているため、電流集中が生じている。一方、図7に曲線e2として示されるように、深いN層20が形成幅「0.4[μm]」をもって形成されている場合、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度は、上記所定値を若干超えているため、電流集中が生じている。他方、図7に曲線e3として示されるように、深いN層20が形成幅「0.8[μm]」をもって形成されている場合、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度は、上記所定値を若干下回っているため、電界集中は生じない。
FIG. 7 shows the relationship between the distance in the depth direction from the upper surface of the
以上のことから、本実施の形態の半導体装置1aでは、「0.8[μm]」に余裕を含めた形成幅「1.0[μm]」をもって深いN層20を形成している。
From the above, in the semiconductor device 1a of the present embodiment, the
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る半導体装置の第3の実施の形態について、図8〜図10を参照しつつ説明する。また、図8において、先の図1〜図7に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示しており、それら各要素についての重複する説明は割愛する。
(Third embodiment)
Next, a third embodiment of the semiconductor device according to the present invention will be described with reference to FIGS. In FIG. 8, the same elements as those shown in FIGS. 1 to 7 are denoted by the same reference numerals, and overlapping descriptions of these elements are omitted.
図8は、本実施の形態の側面断面図である。この図8に示されるように、本実施の形態も、先の第1及び第2の実施の形態に準じた構造となっている。ただし、本実施の形態の半導体装置1bでは、Pウェル層12aの、ドレイン低濃度領域直下で、且つ、ドレイン高濃度領域下方の部分の濃度を、その他の部分よりも低濃度に構成している。すなわち、図8に示されるように、Pウェル層12aの、ドレイン低濃度領域14a直下で且つドレイン高濃度領域14b下方の部分に、他の部分よりも低濃度(約半分程度)な低濃度領域30が形成されている。こうした低濃度領域30は、通常、イオン打ち込みを通じて形成される。正確には、Pウェル層12aを形成するためのイオン打ち込み工程において、意図的にイオンを打ち込まない幅を設けることで、こうした低濃度領域を形成している。また、こうした低濃度領域30に起因して、埋め込みN層12bの低濃度領域30の下方の部分には、盛上領域31が形成されている。このように、低濃度領域30(盛上領域31)を形成することで、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が上記所定値以下となるようにしている。
FIG. 8 is a side sectional view of the present embodiment. As shown in FIG. 8, this embodiment also has a structure according to the first and second embodiments. However, in the semiconductor device 1b of the present embodiment, the concentration of the portion of the
半導体装置1bにおいて、ドレイン高濃度領域14bに対し、例えば「70V〜130V」程度の高い電圧が適宜の端子等を介して印加されると、空乏層がドレイン低濃度領域14aの下端から埋め込みN層12bに向けて伸びる。そうした空乏層は、Pウェル層12aを超えて、埋め込みN層12bの上面に到達する。ただし、当然のことながら、図8に示すように、ドレイン低濃度領域14aの下端から伸びた空乏層のうち、低濃度領域30を通過した空乏層の方が、低濃度領域30を通過しなかった空乏層よりも、盛上領域31によって距離が短くなっているため、埋め込みN層12bの上端に早く到達する。そのため、ドレイン低濃度領域14aから伸びて先に埋め込みN層12bの上面に到達した、ドレイン高濃度領域14b下方の部分において、空乏層を通じて、ドレイン低濃度領域14aと埋め込みN層12b(盛上領域31)とが接続される。このとき、先の第1及び第2の実施の形態と同様に、Pウェル層12aと埋め込みN層12bとの間には、寄生コンデンサが構成されており、「埋め込みN層12b(盛上領域31)→Pウェル層12a→ドレイン低濃度領域14a→ドレイン高濃度領域14b」といった経路をたどって、パンチスルー電流が流れ、この寄生コンデンサが充電されるようになる。したがって、パンチスルーに起因する電流集中は、低濃度領域30が形成された部分において起こることが多くなる。換言すれば、パンチスルーを、ひいては、電流集中を生じさせる場所を予め定めることができるようになる。そして、Pウェル層12aのうちの低濃度領域30が形成された部分以外の部分においては、電界強度が上記所定値以下である必要はなくなり、厚さや濃度等を独立して設計することができるようになるため、設計の自由度が向上する。
In the semiconductor device 1b, when a high voltage of, for example, “70 V to 130 V” is applied to the drain
図9に、そうした低濃度領域30の形成幅と、電流集中の有無、濃度分布、電位分布、電界分布及びインパクトイオン化の発生状況との関係を、一覧にして示す。なお、この図9は、先の図6に対応する図であって、横型MOSトランジスタ素子2がブレークダウンしたときの状態をシミュレートしたものであり、当該半導体装置1に電流集中が発生するか否かについては、このシミュレーションとは異なるシミュレーションを通じて調べている。具体的には、当該半導体装置1の「3分の1」の面積の半導体装置を3個並列に接続したシミュレーションモデルを作成した上で、静電気試験として、容量値「330[pF]」であるコンデンサに対して電圧値「1[kV]」あるいは「3[kV]」にて予め充電しておき、抵抗値「2[kΩ]」の抵抗及び当該半導体装置1のドレイン高濃度領域14bを、この充電されたコンデンサに直列接続したときに、3個のうちのいずれか1個に電流集中が生じるか否かを調べた。先の図3に示すように、こうしたPウェル層12aへのイオン注入量及びドレイン低濃度領域14aへのイオン注入量にて構成された半導体装置1bでは、電圧値が「1[kV]」のとき及び「3[kV]」のときのいずれにおいても、電流集中が生じている。また、形成幅とは、図6に示すように、当該半導体装置のSOI基板10の右端を基準とした、Pウェル層12aを形成するためのイオン打ち込み工程において、意図的にイオンを打ち込まない幅である。
FIG. 9 shows a list of the relationship between the formation width of such a
まず、「形成幅なし」として図9に示すように、低濃度領域30(盛上領域31)が形成されていないときの電位分布については、ドレイン高濃度領域14bの電位が最も高く、このドレイン高濃度領域14bを基点として、ここから離れるにつれて徐々に電位が低くなる。このときの電界強度分布については、ドレイン低濃度領域14a直下の部分において電界強度が最も大きくなっており、この電界強度が最も大きくなっている箇所で、インパクトイオン化が生じてしまっている。すなわち、低濃度領域30が形成されていない場合、電流集中が生じ、当該半導体装置1bが破壊されるおそれがある。
First, as shown in FIG. 9 as “no formation width”, the potential of the drain
一方、「形成幅0.4[μm]」として図9に示すように、低濃度領域30が形成幅「0.4[μm]」にて形成されるときの電位分布については、ドレイン高濃度領域14bの電位が最も高く、このドレイン高濃度領域14bを基点として、ここから離れるにつれて徐々に電位が低くなる。ただし、低濃度領域30が形成されていない場合と比較して、電位の変化が大幅に緩やかになっている。そのため、電界強度分布については、ドレイン低濃度領域14a直下の部分、すなわち低濃度領域30近傍において電界強度が最も大きくなっているものの、低濃度領域30が形成されていない場合と比較して、電界強度が最も大きくなる範囲は大幅に狭くなり、その大きさ自体も大幅に小さくなっている。そのため、インパクトイオン化が生じることはなく、当該半導体装置1bが破壊されるおそれは払拭される。
On the other hand, as shown in FIG. 9 as “formation width 0.4 [μm]”, the potential distribution when the
同様に、「形成幅0.8[μm]」あるいは「形成幅1.2[μm]」として図9に示すように、低濃度領域30が形成幅「0.8[μm]」あるいは形成幅「1.2[μm]」にて形成されるときの電位分布についても、ドレイン高濃度領域14bの電位が最も高く、このドレイン高濃度領域14bを基点として、ここから離れるにつれて徐々に電位が低くなる。しかも、低濃度領域30が形成幅「0.4[μm]」にて形成されている場合と比較しても、電位の変化が大幅に緩やかになっている。そのため、電界強度分布については、ドレイン低濃度領域14a直下の部分、すなわち低濃度領域30近傍において電界強度が最も大きくなっているものの、低濃度領域30が形成幅「0.4[μm]」にて形成されている場合と比較しても、電界強度が最も大きくなる範囲がごく僅かであり、その大きさ自体も小さい。そのため、インパクトイオン化が生じることはなく、当該半導体装置1bが破壊されるおそれはほとんどない。
Similarly, as shown in FIG. 9 as “formation width 0.8 [μm]” or “formation width 1.2 [μm]”, the
図10に、先の図3に対応する図として、SOI基板10の上表面を基点とした深さ方向の距離と電界強度との関係を、形成幅の別に示す。図10に曲線f1として示されるように、低濃度領域30が形成されていない場合、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度は、上記所定値「2.5[MV/cm]」を超えているため、電流集中が生じている。一方、図10に曲線f2として示されるように、低濃度領域30が形成幅「0.4[μm]」をもって形成されている場合、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度は、上記所定値と略同一の値であり、電流集中は生じていない。また、図10に曲線f3〜f5として示されるように、低濃度領域30が形成幅「0.8[μm]」、「1.2[μm]」「1.6[μm]」をもって形成されている場合、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度は、上記所定値を大幅に下回っているため、電界集中は生じない。
FIG. 10 is a diagram corresponding to FIG. 3 described above, and shows the relationship between the distance in the depth direction from the upper surface of the
以上のことから、本実施の形態の半導体装置1bでは、「0.4[μm]」に余裕を含めた形成幅「0.8[μm]」をもって低濃度領域30を形成している。
From the above, in the semiconductor device 1b of the present embodiment, the
なお、本発明にかかる半導体装置は、上記各実施の形態にて例示した構成に限られるものではなく、同実施の形態を適宜変更した例えば次の形態として実施することもできる。 The semiconductor device according to the present invention is not limited to the configuration exemplified in each of the above-described embodiments, and can be implemented as, for example, the following embodiment in which the embodiment is appropriately changed.
上記第2の実施の形態の半導体装置1aでは、ドレイン低濃度領域14aの下端部が到達する深さよりも深く、ドレイン低濃度領域14aと一部が重畳するように、また、ドレイン高濃度領域14bを囲うように、ドレイン低濃度領域14aと同程度の濃度で、ドレイン高濃度領域14bの下方に、深いN層(第3ドレイン領域)20が形成されていたが、これに限られない。他にも、ドレイン低濃度領域14aの下端部が到達する深さよりも深く、ドレイン低濃度領域14aと一部が重畳するように、ドレイン低濃度領域14aと同程度の濃度で、深いN層を形成することとしてもよい。要は、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が上記所定値以下となるようにされていれば、深いN層の形成箇所については任意である。これによっても、Pウェル層12aのうちの深いN層が形成された部分以外の部分において、電界強度が上記所定値以下である必要はなくなり、厚さや濃度等を独立して設計することができるようになる。
In the semiconductor device 1a of the second embodiment, the drain lightly doped
上記第3の実施の形態の半導体装置1bでは、Pウェル層12aの、ドレイン低濃度領域14a直下で、且つ、ドレイン高濃度領域14b下方の部分の濃度を、その他の部分よりも低濃度に構成されていたが、これに限られない。逆に、Pウェル層12aの、ドレイン低濃度領域14a直下で、且つ、ドレイン高濃度領域14b下方の部分の濃度を、その他の部分よりも高濃度に構成するなど、Pウェル層12aの、ドレイン低濃度領域14a直下で、且つ、ドレイン高濃度領域14b下方の部分の濃度を、他の部分と異なる濃度に形成してもよい。要は、横型MOSトランジスタ素子2のブレークダウン時の、ドレイン低濃度領域14a直下の部分における電界強度が上記所定値以下となるようにされていれば、Pウェル層12aの濃度分布は任意である。これにより、Pウェル層12aのうちの濃度を異ならしめられた部分以外の部分において、電界強度が上記所定値以下である必要はなくなり、厚さや濃度等を独立して設計することができるようになる。
In the semiconductor device 1b of the third embodiment, the concentration of the portion of the
上記各実施の形態では、半導体装置1、1a及び1bは、埋め込み酸化膜11を内部に有するSOI基板10の表層部に横型MOSトランジスタ素子2が形成される構造を有していたが、これに限られない。SOI基板10に限らず、半導体基板の表層部に横型MOSトランジスタ素子2が形成される構造であれば、本発明は同様に有効である。
In each of the above embodiments, the
上記各実施の形態では、Nチャネル形の横型MOSトランジスタ素子2として当該半導体装置を構成していたが、これに限られず、Pチャネル形の横型MOSトランジスタ素子として当該半導体装置を構成してもよい。そうした場合には、これまで示した各半導体領域の導電型(n型あるいはp型)を、それぞれ逆の導電型(p型あるいはn型)に替えて構成すればよい。
In each of the above embodiments, the semiconductor device is configured as the N-channel lateral
1、1a、1b…半導体装置、2…横型MOSトランジスタ素子、10…SOI基板(半導体基板)、11…埋め込み酸化膜、12…SOI層(半導体層)、12a…Pウェル層、12b…埋め込みN層、13…ソース領域、14a…ドレイン低濃度領域(第1ドレイン領域)、14b…ドレイン高濃度領域(第2ドレイン領域)、15…チャネル領域、16…ゲート電極、17…ゲート絶縁膜、18…チャネル電位固定用拡散層、19…フィールド酸化膜、20…深いN層、30…低濃度領域、31…盛上領域、100a、100b…半導体装置、101、101a…半導体基板、111…埋め込み酸化膜、112…SOI層、112a…Pウェル層、112b…埋め込みN層、114a…ドレイン低濃度領域、114b…ドレイン高濃度領域、115…寄生NPNトランジスタ素子、120…横型MOSトランジスタ素子。
DESCRIPTION OF
Claims (8)
前記半導体基板の表面側及び裏面側の互いに導電型の異なる2層からなる半導体層と、
前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層の表層部に形成された、第1導電型のソース領域と、
前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層の表層部において、前記半導体基板面内で前記ソース領域から離間する位置に形成された、第1導電型の第1ドレイン領域と、
前記第1ドレイン領域の表層部に、該第1ドレイン領域よりも高濃度に形成された第1導電型の第2ドレイン領域と、
前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板表面側の層の表層部のうち、前記ソース領域と前記第1ドレイン領域との間に位置する部分をチャネル領域とし、前記チャネル領域から前記第1ドレイン領域に渡って、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備え、
前記半導体層を構成する2層のうちの前記半導体基板裏面側の層は、電気的に固定されないフローティング状態にあり、
前記ゲート電極への印加電圧を制御しても、前記第1ドレイン領域と前記ソース領域との間を前記チャネル領域を介して流れる電流の量を制御することができなくなったときの、前記第1ドレイン領域直下の部分における電界強度が所定値以下であることを特徴とする半導体装置。 A semiconductor device in which a lateral MOS transistor element is formed on a semiconductor substrate,
A semiconductor layer composed of two layers having different conductivity types on the front side and the back side of the semiconductor substrate;
A source region of a first conductivity type formed in a surface layer portion of a layer on the semiconductor substrate surface side of the two layers constituting the semiconductor layer;
A first drain region of the first conductivity type formed in a position separated from the source region in the surface of the semiconductor substrate in a surface layer portion of the layer on the semiconductor substrate surface side of the two layers constituting the semiconductor layer When,
A second drain region of a first conductivity type formed in a surface layer portion of the first drain region at a higher concentration than the first drain region;
Of the two layers constituting the semiconductor layer, of the surface layer portion of the layer on the semiconductor substrate surface side, a portion located between the source region and the first drain region is a channel region, and the channel region A gate electrode formed through a gate insulating film over the first drain region,
Of the two layers constituting the semiconductor layer, the layer on the back side of the semiconductor substrate is in a floating state that is not electrically fixed,
When the voltage applied to the gate electrode is controlled, the amount of current flowing between the first drain region and the source region through the channel region cannot be controlled. A semiconductor device characterized in that an electric field strength in a portion immediately below a drain region is a predetermined value or less.
前記半導体層は、前記埋め込み酸化膜上のSOI層であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置。 The semiconductor substrate is an SOI substrate having a buried oxide film therein,
The semiconductor device according to claim 1, wherein the semiconductor layer is an SOI layer on the buried oxide film.
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