JP2008130485A - 有機el素子アレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】ショートやリークの発生を抑制しながら、駆動電圧が低く、高い発光効率の有機EL素子アレイを提供する。
【解決手段】トップエミッション型の有機EL素子アレイにおいて、EL発光ピーク波長が500nm以下の有機EL素子においては、発光層中の発光面と陰極の光反射面との間の光学距離が前記EL発光ピーク波長の略3/4倍となり、EL発光ピーク波長が500nm以上の有機EL素子においては、発光層中の発光面と陰極の光反射面との間の光学距離が前記EL発光ピーク波長の略1/4倍となるように、前記発光層及び/又は前記電子注入層の膜厚が設定されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はフラットパネルディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プリンター等に用いられるトップエミッション型の有機EL素子アレイの技術分野に属する。
有機発光素子(有機EL素子、有機エレクトロルミネッセンス素子)は現在盛んに研究開発されている。
一般に有機EL素子は、有機層の厚さが発光波長と同程度かそれ以下と薄いため、所望の発光色を持ちかつ発光効率の良い素子を得るためには、光学干渉の影響を考慮した設計が必要である。
そこで、異なる発光色を有する有機EL素子をアレイ状に配列して成る有機EL素子アレイにおいて、光学干渉の影響を考慮して発光効率を向上させる技術が提案されている(特許文献1を参照)。すなわち有機EL素子アレイにおいて、発光層を除く有機層の同一機能を有する何れかの機能層(例えば、正孔輸送層や、電子輸送層)を、発光色に対応してそれぞれ異なる膜厚とすることで、発光効率を向上させている。
特開2000−323277号公報
上述したように、有機EL素子の発光効率を向上させるためには、光学干渉を考慮する必要がある。すなわち発光効率が最大となる条件は、発光波長(EL発光ピーク波長)λに対して反射面と発光面との距離をλ/4の略奇数倍とする必要がある。
しかし、発光波長の短い青色の発光を呈する有機EL素子において反射面と発光面との距離をλ/4近傍とした場合には、有機層の膜厚が必要以上に薄くなることに起因して膜質が劣化したり、ショートやリークが発生し易いという問題がある。
一方、青色に比べ比較的発光波長の長い赤、緑色の発光を呈する有機EL素子において反射面と発光面との距離を3λ/4近傍とした場合には、有機層の膜厚が必要以上に厚くなり、ひいては高抵抗となることに起因して駆動電圧が上昇する問題がある。
本発明の目的は、ショートやリークの発生を抑制しながら、駆動電圧が低く、高い発光効率の有機EL素子アレイを提供することにある。
上記背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る有機EL素子アレイは、
複数個の有機EL素子を有し、二色以上の発光を呈する構成であって、
前記有機EL素子は、光反射性の陰極と、有機化合物にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物の少なくとも一つをドーピングした電子注入層及び発光層を有する有機層と、光透過性の陽極とが順次基板上に積層されて成るトップエミッション型の有機EL素子アレイにおいて、
EL発光ピーク波長が500nm以下の有機EL素子においては、発光層中の発光面と陰極の光反射面との間の光学距離が前記EL発光ピーク波長の略3/4倍となり、
EL発光ピーク波長が500nm以上の有機EL素子においては、発光層中の発光面と陰極の光反射面との間の光学距離が前記EL発光ピーク波長の略1/4倍となるように、前記発光層及び/又は前記電子注入層の膜厚が設定されていることを特徴とする。
本発明に係る有機EL素子アレイは、素子のショートやリークの発生を抑制しながら、駆動電圧が低く、高い発光効率を確保することができる。
以下、図1を参照して本発明の有機EL素子アレイの実施形態について説明する。
図1に示す有機EL素子アレイは、赤、緑、青の3色の有機EL素子を有するトップエミッション型の有機EL素子アレイである。
各色の有機EL素子は、基板1上に、光反射性の陰極21を設けている。そして、有機化合物にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物の少なくとも一つをドーピングした電子注入層31(32)を設けている。更に、電子輸送層4、発光層51(52、53)、ホール輸送層6、ホール注入層7、光透過性の陽極8を設けた構成である。この有機EL素子に電流を通電することで、陽極8から注入されたホールと陰極21から注入された電子が発光層51(52、53)において再結合し発光を生じる。
本発明の有機EL素子アレイは、光学干渉を利用して光取り出し効率を向上させる構成とされている。
具体的に云うと、発光波長λ、発光層51(52、53)の発光面から陰極21までの距離d、有機材料の屈折率nとしたときに、下記<数1>を満たすことで、発光する光と陰極21で反射して戻る光との光干渉が最大となる。
<数1>
nd=(1/4)λ×(2m−1) mは1以上の整数
すなわち、各色の有機EL素子の発光面から反射面までの光学距離が、各発光色のピーク波長の1/4倍の奇数倍であるときに、高効率な発光を得ることができる。
しかし、EL発光ピーク波長の短い青色(B)の発光を呈する有機EL素子の有機層を光学干渉条件であるλ/4近傍の膜厚とした場合には、有機層の膜厚が必要以上に薄くなり、膜質が劣化したり、ショートやリークが発生し易いという問題がある。
そこで、青色の発光を呈する有機EL素子(EL発光ピーク波長λが500nm以下)においては、発光面から反射面までの光学距離が発光色のピーク波長の略3/4倍となるように、発光層53及び/又は電子注入層31と32の膜厚を設定した。高い発光効率を確保すると共に、膜質の劣化と素子のショートやリークの問題を解決している。
一方、青色の発光を呈する有機EL素子に比べてEL発光ピーク波長が長い、赤(R)、緑色(G)の発光を呈する有機EL素子(EL発光ピーク波長λが500nm以上)においては、下記の構成とした。すなわち、発光面から反射面までの光学距離が発光色のピーク波長の略1/4倍となるように、発光層51(52)及び/又は電子注入層31の膜厚を設定し、やはり高い発光効率を確保すると共に、膜質の劣化と素子のショートやリークの問題を解決している。
本実施形態の有機EL素子アレイでは、赤、緑、青色の発光を呈する有機EL素子に共通の第1の電子注入層31が基板1の全面に連続した形態で形成されている。これにより、赤、緑色の発光を呈する有機EL素子の発光面から反射面までの光学距離が、発光色のピーク波長の略1/4倍となる構成とされている。第1の電子注入層31は基板の全面に連続した形態で形成されているので、素子のショートやリークの発生を抑制することができる。
青色の発光を呈する有機EL素子には、前記第1の電子注入層31上に更に第2の電子注入層32が積層され、発光面から反射面までの光学距離が、発光色のピーク波長の略3/4倍となる構成とされている。
このとき、実際の有機EL素子アレイでは、電極表面での位相シフトの影響を受けたり、正面の取り出し効率とトレードオフ関係にある視野角特性なども考慮して、必ずしも上記の膜厚と厳密に一致させる必要はない。
電子注入層31、32のドナー(電子供与性)ドーパントとしては、上述したようにアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物を用いる。なかでもアルカリ金属化合物が好ましく、大気中での取り扱いが比較的容易である。例えば、アルカリ金属化合物としてはセシウム化合物が好ましく、炭酸セシウムは大気中で安定であり、取り扱いが容易である。
電子注入層31、32のドナードーパントとしてアルカリ金属化合物を用いる場合、第2の電子注入層32は第1の電子注入層31に対してアルカリ金属化合物のドーピング濃度が低いことが好ましい。第2の電子注入層32におけるアルカリ金属化合物のドーピング濃度を低くすることで、製造プロセスの容易化や効率の向上を図ることができる。アルカリ金属化合物のドーピング濃度を高くするために成膜レートを高くすると、蒸着源が高温となりシャドーマスクの変形の原因となるからである。特に3λ/4近傍となる厚膜の成膜時に問題となる。しかも蒸着源に一度に仕込むことのできるアルカリ金属化合物の量には限界があり、ドーピング濃度を高くするとスループットが悪くなってしまうからである。
また、本発明者が検討した結果、有機化合物と金属又は金属化合物の混合層からなる電子注入層においては、材料の組み合わせによって500nm以下のスペクトルを吸収する着色を呈する場合があることがわかった。有機化合物と金属との間で金属錯体を形成することで、着色を呈する場合があると考えられる。電子注入層でのスペクトル吸収による輝度低下を回避するために、厚膜となる第2の電子注入層32におけるアルカリ金属化合物のドーピング濃度を低くすることが好ましいのである。
電子注入層31、32の有機化合物としては電子輸送性の材料が好ましく、公知の材料、例えばアルミキノリノール錯体やフェナントロリン化合物等を用いることができる。
このようにして構成した電子注入層31、32は、他の有機層と比べて抵抗値が非常に小さいため、膜厚を厚くでき、ひいては駆動電力を低く抑えることができる。
その他の構成部材は、通例の有機EL素子アレイと略同様である。そのため、以下に説明を省略した電子輸送層4、発光層51(52、53)、ホール輸送層6は、公知の材料を用いて形成される。
基板1としては、各種のガラス基板や、poly−Siやa−Si(アモルファスシリコン)等で半導体層を形成したTFT(薄膜トランジスタ)等の駆動回路を形成したガラス基板、シリコンウエハー上に駆動回路を設けたもの等を用いることができる。特に、本発明では基板側に陰極21を有しているため、poly−Siと比べて比較的安価なa−Siや、poly−Siであってもnチャンネルのみで構成したpoly−Si基板を用いることができる点が大きな特長の一つである。
陰極21としては、反射率の高い材料が好ましい。例えば、金、白金、銀やアルミニウム、マグネシウム等の金属やそれらの合金が好ましい。また、金属材料上にITOやIZO等の透明導電材料が積層されてもよい。
ちなみに、本発明の電子注入層31、32は電極の仕事関数によらず電子注入性が良好であるため、広い範囲の金属を陰極21の材料として使用することができる。アルミニウム等の金属材料の表面に酸化膜が形成されている場合においても十分な電子注入特性が得られるという利点を有する。しかも、酸化し易い金属材料の保護や仕事関数の調整のために、金属材料上にITOやIZO等の透明導電材料を積層する必要が必ずしもない。よって、その分だけ共通層である第1の電子注入層31の膜厚を厚くすることが可能となり、素子のショートやリークの発生を抑制することができる。
ホール注入層7は特に限定されるものではなく、鋼フタロシアニン、スターパーストアミン化合物、ポリアニリン、ポリチオフェン等の有機物や、金属酸化膜等を用いることができる。特にV25や酸化モリブデン、酸化タングステンが好ましい。また、ホール注入層7が無くても十分なホール注入性が得られる場合は、ホール注入層は必ずしも必要ではない。
陽極8としては、ITOやIZO等の透明導電材料が好ましい。また、仕事関数の大きな金属材料を1nm〜10nm程度の薄膜で形成して、半透明性電極として用いてもよい。さらに、反射性陰極と半透明性陽極の間での干渉効果を利用して、光取り出し効率の向上や色純度の向上を図ることもできる。
上記構成の有機EL素子アレイは、赤色の発光を呈する有機EL素子と緑色の発光を呈する有機EL素子との発光強度が、発光層51(52)とホール輸送層6との界面に最も強く分布することになる。これは、発光層51(52)の材料としてホール輸送性よりも電子輸送性の高い材料を用いているためである。
なお、図示は省略したが、各有機EL素子の陰極21の周縁部を覆うように素子分離膜を形成してもよい。この場合、本発明の有機EL素子アレイは、素子分離膜中の内在水に起因する表示劣化を抑制することができる。RGB素子を区画する素子分離膜の材質としてはアクリルやポリイミドといった樹脂が使用されることが多いが、一般的に素子分離膜の内部に水分が残留してしまう。この素子分離膜の内在水による有機層(特に発光層)の劣化が問題となる場合がある。本発明では、RGB素子に共通の第1の電子注入層31が基板1の全面に連続した形態で形成されることで、素子分離膜表面を直接に第1の電子注入層31が覆う構成となる。この第1の電子注入層31は、吸湿性のあるアルカリ金属、アルカリ金属化合物等をドーピングしているため、吸湿層として機能して、素子分離膜の内在水に起因する表示劣化を抑制することができる。
以下、実施例に従って本発明を説明していくが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示す構造のRGB3色の有機EL素子を有する有機EL素子アレイを以下に示す方法で作製する。本実施例で用いる有機化合物の化学式を<化1>に示す。また、各膜厚を<表1>に示す。
Figure 2008130485
Figure 2008130485
支持体としてのガラス基板1上に、アルミニウム合金AlNdを100nmの膜厚でスパッタリング法にて成膜してパターニングすることで光反射性の陰極21を形成する。次に、アクリル樹脂により素子分離膜(図示は省略)を形成する。これをイソプロピルアルコール(IPA)で超音波洗浄し、煮沸洗浄後乾燥する。さらに、UV/オゾン洗浄してから有機化合物を真空蒸着により成膜する。
始めに、RGB各色の有機EL素子に共通の第1の電子注入層31をガラス基板1の全面に連続した形態で形成する。ホストとしてBphenとアルカリ金属化合物のドーパントとして炭酸セシウムを40nmの膜厚で成膜する。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは炭酸セシウムを0.009nm/secとし、Bphenを0.3nm/secとする。
次に、シャドーマスクを用いて青色の発光を呈する有機EL素子にのみ第2の電子注入層32を積層する。ホストとしてBphenとアルカリ金属化合物のドーパントとして炭酸セシウムを80nmの膜厚で成膜する。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは炭酸セシウムを0.002nm/secとし、Bphenを0.3nm/sとする。
上記作製において、成膜レートと膜厚に関しては水晶振動子の膜厚モニターを用いて計測するが、電子注入層については別途シリコンウエハー上に電子注入層と同条件で単独膜を成膜して、ICP−MS分析からセシウムイオン濃度を求める。第1の電子注入層31のセシウム濃度が8.3wt%であり、第2の電子注入層32のセシウム濃度が1.9wt%となる。
共通の電子輸送層4として、バソフェナントロリン(Bphen)を真空蒸着法にて10nmの膜厚で形成する。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは0.3nm/secとする。
シャドーマスクを用いてRGBそれぞれの発光層51、52、53を形成する。Rの発光層としては、ホストとしてAlq3と発光性化合物Ir(piq)3とを共蒸着(重量比91:9)して膜厚40nmの発光層51を設ける。Gの発光層としては、ホストとしてAlq3と発光性化合物クマリン6とを共蒸着(重量比99:1)して膜厚20nmの発光層52を設ける。Bの発光層としては、ホストとしてBalqと発光性化合物Peryleneとを共蒸着(重量比90:10)して膜厚20nmの発光層53を設ける。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは0.01〜0.1nm/secとする。
共通のホール輸送層6として、α−NPDを真空蒸着法にて30nmの膜厚で形成する。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは0.3nm/secとする。
ホール注入層7として、酸化バナジウム(V25)をEB蒸着にて10nmの膜厚で形成した後、光透過性の陽極8として、IZOをスパッタリング法にて60nmの膜厚で形成する。
最後に、窒素雰囲気中のグローブボックスにおいて、乾燥剤を入れたガラスキャップにより封止をして有機EL素子アレイを形成する。
このようにして得られた有機EL素子アレイは、素子のショートやリークの発生が少なく抑えられ、駆動電圧が低く、高い発光効率の表示特性を示す。また、長期間の放置耐久試験においても素子分離膜の内在水に起因するような劣化のない良好な表示特性を示す。
<実施例2>
図2に示す構造のRGB3色の有機EL素子を有する有機EL素子アレイを以下に示す方法で作製する。本実施例で用いる有機化合物の化学式を上記<化1>に示す。また、各膜厚を<表2>に示す。
Figure 2008130485
支持体としてのガラス基板1上に、光反射性の陰極21として銀合金AgAuSnを100nmの膜厚でスパッタリング法にて形成する。更に、光透過性の陰極22としてIZOをスパッタリング法にて10nmの膜厚で形成してパターニングする。次に、ポリイミド樹脂により素子分離膜(図示は省略)を形成する。これをイソプロピルアルコール(IPA)で超音波洗浄し、煮沸洗浄後乾燥する。さらに、UV/オゾン洗浄してから有機化合物を真空蒸着により成膜する。
始めに、RGB各色の有機EL素子に共通の第1の電子注入層31を基板1の全面に連続した形態で形成する。ホストとしてBphenとアルカリ金属化合物のドーパントとして炭酸セシウムを30nmの膜厚で成膜する。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは炭酸セシウムを0.009nm/secとし、Bphenを0.3nm/secとする。
続いて、シャドーマスクを用いて青色の発光を呈する有機EL素子にのみ第2の電子注入層32を積層する。ホストとしてBphenとアルカリ金属化合物のドーパントとして炭酸セシウムを80nmの膜厚で成膜する。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは炭酸セシウムを0.002nm/secとし、Bphenを0.3nm/sとする。
上記作製において、成膜レートと膜厚に関しては水晶振動子の膜厚モニターを用いて計測するが、電子注入層については別途シリコンウエハー上に電子注入層と同条件で単独膜を成膜して、ICP−MS分析からセシウムイオン濃度を求める。第1の電子注入層31のセシウム濃度が8.3wt%であり、第2の電子注入層32のセシウム濃度が1.9wt%となる。
共通の電子輸送層4として、バソフェナントロリン(Bphen)を真空蒸着法にて10nmの膜厚で形成する。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは0.3nm/secとする。
シャドーマスクを用いてRGBそれぞれの発光層51、52、53を形成する。Rの発光層としては、ホストとしてAlq3と発光性化合物Ir(piq)3とを共蒸着(重量比91:9)して膜厚40nmの発光層51を設ける。Gの発光層としては、ホストとしてAlq3と発光性化合物クマリン6とを共蒸着(重量比99:1)して膜厚20nmの発光層52を設ける。Bの発光層としては、ホストとしてBalqと発光性化合物Peryleneとを共蒸着(重量比90:10)して膜厚20nmの発光層53を設ける。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは0.01〜0.1nm/secとする。
共通のホール輸送層6として、α−NPDを真空蒸着法にて20nmの膜厚で形成する。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜レートは0.3nm/secとする。
ホール注入層7として、酸化バナジウム(V25)をEB蒸着にて10nmの膜厚で形成した後、光透過性の陽極8として、IZOをスパッタリング法にて60nmの膜厚で形成する。
最後に、窒素雰囲気中のグローブボックスにおいて、乾燥剤を入れたガラスキャップにより封止をして有機EL素子アレイを形成する。
このようにして得られた有機EL素子アレイは、ショートやリークの発生が少なく抑えられ、駆動電圧が低く、高い発光効率の表示特性を示した。また、長期間の放置耐久試験においても素子分離膜の内在水に起因する表示劣化は観察されなかった。
本発明の有機EL素子アレイは、テレビ、携帯情報端末、携帯電話、デジタルカメラ・デジタルビデオカメラのモニター、等に利用される可能性がある。
本発明の実施形態及び実施例1に係る有機EL素子アレイの断面図である。 本発明の実施例2に係る有機EL素子アレイの断面図である。
符号の説明
1 基板
3 電子注入層
4 電子輸送層
5 発光層
6 ホール輸送層
7 ホール注入層
8 陽極
21 陰極
22 陰極
31 第1の電子注入層
32 第2の電子注入層
51 R発光層
52 G発光層
53 B発光層

Claims (7)

  1. 複数個の有機EL素子を有し、二色以上の発光を呈する構成であって、
    前記有機EL素子は、光反射性の陰極と、有機化合物にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物の少なくとも一つをドーピングした電子注入層及び発光層を有する有機層と、光透過性の陽極とが順次基板上に積層されて成るトップエミッション型の有機EL素子アレイにおいて、
    EL発光ピーク波長が500nm以下の有機EL素子においては、発光層中の発光面と陰極の光反射面との間の光学距離が前記EL発光ピーク波長の略3/4倍となり、
    EL発光ピーク波長が500nm以上の有機EL素子においては、発光層中の発光面と陰極の光反射面との間の光学距離が前記EL発光ピーク波長の略1/4倍となるように、前記発光層及び前記電子注入層、又は前記発光層若しくは前記電子注入層の膜厚が設定されていることを特徴とする、有機EL素子アレイ。
  2. 全ての有機EL素子に共通の第1の電子注入層が基板の全面に連続した形態で形成されており、
    少なくともEL発光ピーク波長が500nm以下の有機EL素子においては、前記第1の電子注入層の上に第2の電子注入層が積層されていることを特徴とする、請求項1に記載の有機EL素子アレイ。
  3. 第2の電子注入層は、第1の電子注入層に対してドーピング濃度が低いことを特徴とする、請求項2に記載の有機EL素子アレイ。
  4. アルカリ金属化合物はセシウム化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の有機EL素子アレイ。
  5. 基板上に薄膜トランジスタが形成されており、前記薄膜トランジスタはnチャンネル型であることを特徴とする、請求項1に記載の有機EL素子アレイ。
  6. 薄膜トランジスタを形成する半導体層は、アモルファスシリコンであることを特徴とする、請求項5に記載の有機EL素子アレイ。
  7. 陰極は、金、白金、銀、アルミニウム、マグネシウム、それらの合金のいずれかで形成されており、前記陰極と電子注入層とが接するように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の有機EL素子アレイ。
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