JP2008127007A - 自転車の車輪、車輪用のスポークおよびハブ、ならびに車輪の組立方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スポークの破損またはハブの着座部からのスポークの脱落のリスクがなく、走行時の激しい衝撃に耐えることができる車輪の提供。
【解決手段】ハブ(3)と、リムと、ハブとリムとの間を延びる複数のスポーク(5)とを備えている自転車の車輪において、各スポーク(5)はハブに接続される第1の端部(10)およびリムに接続される第2の端部を備え、第1の端部(10)はスポークが引張られた状態にあるときにハブの第1のストッパ面(53)に接する当接面(31)を有し、前記当接面のほぼ反対側にある表面(32)はハブに接触しなく、例えば段差のある地面または粗い地面への激しい衝突において生じるようなスポークの引き張りが失われた状況において、車輪は、第1のストッパ面から離れようとする前記当接面の移動を防止または制限するように構成された、ハブに対するスポークの固定手段(48)を備えている。
【選択図】 図15
【解決手段】ハブ(3)と、リムと、ハブとリムとの間を延びる複数のスポーク(5)とを備えている自転車の車輪において、各スポーク(5)はハブに接続される第1の端部(10)およびリムに接続される第2の端部を備え、第1の端部(10)はスポークが引張られた状態にあるときにハブの第1のストッパ面(53)に接する当接面(31)を有し、前記当接面のほぼ反対側にある表面(32)はハブに接触しなく、例えば段差のある地面または粗い地面への激しい衝突において生じるようなスポークの引き張りが失われた状況において、車輪は、第1のストッパ面から離れようとする前記当接面の移動を防止または制限するように構成された、ハブに対するスポークの固定手段(48)を備えている。
【選択図】 図15
Description
本発明は、自転車の車輪に関する。
また、本発明は、自転車の車輪のためのスポークおよびハブに関する。
さらにまた、本発明は、自転車の車輪の組立方法に関する。
公知のとおり、自転車の車輪用のスポークは、通常、鋼またはアルミニウムまたはこれらの合金から作られ、車輪の中央部材(ハブで構成される)に取り付けるための第1の端部と、リム(タイヤが取り付けられる)に取り付けるための第2の端部とが設けられている、ほぼ線状の部材で構成される。
典型的には、ハブに取付けるための端部は、ハブに形成された着座部に安定に収容されるように構成された拡大されたヘッドを有している。一方で、リムに取付けるための端部は、適切なナットまたはニップルの助けによってリムへの取り付けとスポークの引張りの調節とを可能にするためのねじ山領域を有している。
車輪の組立工程において、それぞれのスポークが、ヘッドがハブのストッパ面に当接するストッパ状態に達するまで、ハブのそれぞれの着座部の内側へと滑り込まされる。ついで、スポークのねじ山端部が、スポークに所定の引き張り値が達成されるまで、ナットまたはニップルへとねじ込まれる。
真っ直ぐなヘッドのスポークおよび湾曲したヘッドのスポークが知られている。真っ直ぐなヘッドのスポークにおいては、ハブへの取り付けのための端部が、スポークの細長い本体の長手軸と同軸に延びている一方で、湾曲したヘッドのスポークにおいては、ハブへの取り付けのための端部が曲がっており、すなわちスポークの細長い本体の長手軸に対して所定の角度で傾けられた方向に沿って延びている。
とくに真っ直ぐなヘッドのスポークを備える車輪に関して、本出願人は、段差のある地面または粗い地面に対して激しく衝突する場合に、リムが弾性的に変形してスポークが張力を失い、ハブおよびリムに対してスポークの引張りの方向と反対の方向に移動することに気が付いた。結果として、このような移動の後で、スポークがハブの着座部において望ましくない位置に突き出る可能性があり、ハブの前端面に開いている着座部の場合には、スポークがそのような着座部から出てしまう可能性すら存在する。どちらの場合も、危険な状況であって、車輪の機能が失われる。とくに、スポークが着座部において望ましくない位置に突き出る場合、スポークの有効長さが、リムとハブとの間の距離よりも短くなり、これはすなわち、変形したリムが当初の状態へと戻るときに、スポークに引張り力が加わって、スポークに破損が生じる(そのような引張り力がスポークの降伏点よりも大きい場合)ことを意味している。
上述の状況は、マウンテン・バイクにおいてきわめて頻繁に生じるが、競争用の自転車においても生じうる。さらに、上述の状況は、ハブに形成された円形の孔に挿入された、ヘッドの湾曲したスポークを備えるスポーク‐ハブのカップリングを唯一の例外として、本出願人の知るあらゆる種類のスポーク‐ハブのカップリングにおいて生じる可能性がある。実際、ハブに形成された円形の孔に挿入された、ヘッドの湾曲したスポークを備えるスポーク‐ハブ・カップリングの場合には、引張りの方向と反対の方向へのスポークの移動(ちょうど、引張方向におけるスポークの移動の様な移動)が、いかなる場合も孔の壁面への当接によって防止されている。
本発明の根底の技術的課題は、スポークの破損またはハブの着座部からのスポークの脱落の恐れなく、走行時の激しい衝撃に耐えることができる車輪を提供することにある。
したがって、本発明の第1の構成は、回転軸を中心として回転するように構成されたハブと、リムと、ハブとリムとの間を延びる複数のスポークとを備えた自転車用の車輪であって、前記スポークの少なくとも1つが、長手軸に沿って延びてハブに接続される第1の端部およびリムに接続される第2の端部を有する細長い本体を備えており、スポークの第1の端部が、スポークが引き張られた状態にあるときにハブの第1のストッパ面に接する当接面と、前記当接面のほぼ反対側に位置してハブとは接触しない表面とを備えている自転車の車輪において、スポークの引張りが失われた状態において前記第1のストッパ面から離れようとする前記当接面の移動を制限するように構成された、ハブに対してスポークを固定する手段を備えていることを特徴とする車輪に関する。
本出願において、制限された移動とは、スポークがハブから外れてしまうには充分でない所定の移動を意味している。このようにして、衝撃の後でも、車輪が効果的な働きを失うことがないよう、スポークが機能し続けるように保証される。たとえスポークが突き出ても(gets stuck)、それは直ちに破損を意味するものではなく、したがって、サイクリストは、衝撃の後のさらなる乗車に先立って車輪をチェックする時間を有する。
前記第1の端部が、ハブに形成された各着座部に収容され、前記固定手段が、この端部が着座部から出ることがないように移動を制限するのが好ましい。
前記固定手段が、スポークの引張りが失われた状態において前記第1のストッパ面から離れようとする前記当接面の移動を防止するのが好ましい。
好都合なことに、例えば段差のある地面または粗い地面との激しい衝突に起因してリムが弾性的に変形することでスポークが引張りを失う場合でも、スポークがハブに対して固定されたままである。実際、引張りの方向と反対の方向における、ハブに対するスポークの動きが、スポークの当接面をハブのストッパ面に接触した状態に保つ上述の固定手段の存在によって防止される。スポークが望ましくない位置において着座部に突き出る危険、あるいはハブの前端面に開いている着座部の場合に、スポークが着座部から出てしまう危険が回避される。また、引張りが失われているときに土または小石がスポークのヘッドと着座部との間に進入し、すき間を生み出してスポークの過剰な引き張りを引き起こす危険もない。
車輪が組み立てられてスポークが引き張られた状態において、前記当接面が前記第1のストッパ面に作用して、リムへと向かうスポークの移動を防止するのが好ましい。
本発明の車輪の第1の実施形態において、スポークの少なくともいくつかが、ハブの回転軸を含むそれぞれの平面においてハブからリムに向かって延びている。とくに、本発明の車輪の好ましい実施形態において、車輪のすべてのスポークが、ハブから半径方向に延びている。この場合、固定手段は、引き張られた状態のスポークにおいて、ハブの中心へと向かうスポークの移動、すなわちスポークの引張りの方向と反対の方向へのスポークの移動を防止または制限する。しかしながら、例えばスポークがリムにおいてグループにまとめられている場合など、車輪のスポークの一部のみが半径方向に延びている事例を排除するものではない。この場合には、残りのスポークは、同じグループの半径方向のスポークに平行に延び、あるいはそのような半径方向のスポークに対して傾いている。
本発明の車輪の他の実施形態において、スポークの少なくともいくつかが、ハブの回転軸を含まないそれぞれの平面においてハブからリムに向かって延びている。とくに、車輪のすべてのスポークが、半径方向に対して所定の角度だけ傾けられた方向に沿ってハブから延びる実施形態が考えられる。この場合、固定手段は、そのような傾けられた方向に沿った、ハブに対するスポークの移動を防止または制限する。しかしながら、車輪のスポークの一部のみがこのような傾けられた方向に従って延びているケースを排除するものではない。
一般に、本発明の固定手段は、あらゆる種類の車輪およびあらゆるスポーク配置において使用できることを、当業者であれば理解できるであろう。
本発明の車輪のとくに好ましい実施形態においては、固定手段がスポークの細長い本体に形成されており、ハブの第2のストッパ面と協働する。この場合、固定手段はスポークの細長い本体と一緒に1部品に作られるのが好ましい。この方法で、車輪の製造コストが削減される。
固定手段が、スポークの細長い本体において、スポークの前記第1の端部に隣接する固定部に形成され、このようなスポークの第1の端部が、ハブに形成されたそれぞれの着座部に収容されるのがさらに好ましい。
組み立てられた車輪において、前記固定部を前記着座部の外側に位置させることができ、その場合には、前記の第2のストッパ面は、ハブの外表面である。あるいは、前記の固定部を、少なくとも部分的に前記の着座部に収容してもよく、その場合には、前記の第2のストッパ面は、そのような着座部の内表面である。
組み立てられた車輪で、ハブに対する固定手段の具体的な位置にかかわらず、前記の固定手段は、前記固定部の少なくとも1つの断面であって、少なくとも1つの所定の横断方向においてスポークの第1の端部の少なくとも1つの断面の広がりよりも大きい広がりを有する断面によって形成されているのが好ましい。スポークの固定部と第1の端部との間のスポークの断面の変化は、実際には、単純にスポークの細長い本体の固定部に円錐形の側面、またはスポークの長手軸に対して傾けられた表面、あるいは段差を設けることによって、製作可能である。
前記固定部の少なくとも1つの断面が、前記のような所定の横断方向に直交する方向に沿って、スポークの第1の端部の少なくとも1つの断面の広がりよりも小さい広がりを有しているのが好ましい。
本発明の車輪において使用できるスポークの別の実施形態においては、前記固定手段が、スポークの細長い本体の側面から突き出している部材によって形成されている。
ハブの着座部およびスポークは、車輪の組立工程においてスポークをスポークの第1の端部の自由端を通過する回転軸を中心にして着座部に対して回転させることで、固定手段が前記の第2のストッパ面に当接するように成形されるのが好ましい。
前述したことは、ヘッドが真っ直ぐなスポーク、すなわち前記の第1の端部の全体がスポークの長手軸に沿って延びているスポーク、ならびにヘッドが曲がっているスポーク、すなわち前記の第1の端部がスポークの長手軸に対して傾けられた方向に沿って延びているスポークの両者に適用可能である。ヘッドが真っ直ぐなスポークまたはヘッドが曲がっているスポークの両方の場合において、前記の回転は車輪の正中面にほぼ直交する平面において行われるのが好ましいが、例えば車輪のそのような正中面に対して傾けられた平面またはほぼ平行な平面など、別の平面における回転の可能性も考えられる。
前述のことから、車輪の組立工程において必要な動きである、ハブに対するスポークの回転を、固定手段が妨げないことを理解できるであろう。そのような回転は、リムを切断する平面において行われ、リムと接続されるスポーク端部が、リムに取り付けられたときに終了する。車輪が組み立てられた状態において、リムと接続される端部がリムに固定されるため、ハブに対するスポークの回転が技術的に不可能になり、したがってスポークがハブから外れることはあり得ない。
本発明の車輪の好ましい実施形態においては、ハブは、環状の中央部と前記中央部から半径方向に突き出している複数のスポーク取付部を有しており、それぞれの着座部は、ハブの各スポーク取付部に形成されている。
各着座部は、車輪の組立工程においてスポークの第1の端部を挿入するための第1の開口部と、車輪の組み立て配置においてスポークをハブからリムへと通過させるための第2の開口部とを備えているのが好ましく、前記第1および第2の開口部が、スリットによって互いに通じており、前記スリットが、前記第1の開口部よりも小さい少なくとも1つのディメンジョンを有している。
前記第1の開口部および前記スリットが、各スポーク取付部の前端面に形成され、スポークを収容するための各着座部が、スリットに対して軸方向内側の位置かつ第1の開口部と第2の開口部との間に、スポークの第1の端部の収容用の空洞部を備えており、この収容用の空洞部が、スポークの第1の端部に当接して、ハブの回転軸に平行な方向に沿ったスポークの移動を防止すべく機能するように構成された第1の内側側面部と、スポークの第1の端部に当接して、リムへと向かうスポークの移動を防止すべく機能するように構成された第2の内側側面部とを有しているのがさらに好ましい。
このような場合においては、端部が着座部の内側側面部を越えることができないように移動が合理的に制限されている。
前記の空洞部が、前記第1の開口部に隣接する第1の空洞部と、第1の空洞部に対して前記第1の開口部の反対側に形成されている、第1の空洞部よりも小さなサイズを有する第2の空洞部とを含んでいるのがさらにより好ましい。この場合、上記第1の内側側面部が、前記第1の空洞部に形成され、上記第2の内側側面部が、前記第1および第2の空洞部の間の境界に形成されている。
前記空洞部は、各スポーク取付部において、好ましくはハブの回転軸に対して所定の角度だけ傾けられた方向に沿って半径方向に延びており、そのような角度は、車輪のキャンバー角である。
本発明の車輪の他の実施形態においては、固定手段がスポークの細長い本体に形成されるのではなくハブの本体に結合され、スポークの前記第1の端部の自由端面と協働する。このような実施形態は、市場で最も一般的な形式のスポークについて、そのようなスポークに変更を加える必要なく本発明の技術的利点の達成を可能にするため、とくに好都合である。例えば、スポークは、ヘッドが真っ直ぐである一般的な円柱形のスポークであってよい。
この場合の固定手段は、ハブの前端面に形成された溝に収容され、かつ、この溝から突き出してスポークの第1の端部の自由端面のための当接面を形成するシーガー・リング(Seeger ring)を有しているのが好ましい。本発明の車輪のこのような好ましい実施形態は、市場において最も一般的な形式のハブにわずかな変更を加えるだけで容易に実施可能である。
本発明の第2の構成は、自転車の車輪のためのスポークに関する。前記スポークは、自転車のハブとの接続のための第1の端部および自転車のリムとの接続のための第2の端部を有する、長手軸に沿って延びる細長い本体を備えており、スポークの第1の端部が、車輪が組み立てられてスポークが引き張られた状態にあるときにハブのストッパ面に接触して機能するように構成された当接面を備えている。このスポークが、組み立てられた車輪でスポークの引張りが失われた状態において、前記ストッパ面から離れようとする当接面の移動を制限するように構成された、ハブに対するスポークの固定手段を備えていることを特徴とする。
このようなスポークは、本発明の車輪において使用することが可能であり、スポークに固定手段が形成されている本発明の車輪の実施形態に関して前述したすべての利点を都合よく達成可能にする。
前記固定手段は、組み立てられた車輪でスポークの引張りが失われた状態においてストッパ面から離れようとする前記当接面の移動を防止するのが好ましい。
前記のスポークが、本発明の車輪のスポークに関して前述した構造的および機能的特徴のすべてを、単独または組み合わせて有しているのが好ましい。
前記当接面が、車輪が組み立てられてスポークが引き張られた状態において、ハブの前記ストッパ面に作用して、車輪のリムへと向かうスポークの移動を防止するように構成されているのが特に好ましい。
固定手段が、スポークの細長い本体の固定部の側面に形成されているのが好ましく、かかる固定部は、スポークの第1の端部に隣接している、
固定手段が、前記固定部の少なくとも1つの断面であって、少なくとも1つの所定の横断方向においてスポークの第1の端部の少なくとも1つの断面の広がりよりも大きい広がりを有する断面によって形成されているのが特に好ましい。
前記固定部の少なくとも1つの断面が、所定の横断方向に直交する方向において、スポークの第1の端部の少なくとも1つの断面の広がりよりも小さい広がりを有しているのがさらにより好ましい。
あるいは、前記固定手段を、スポークの細長い本体の側面から突き出している部材によって形成することができる。
すでに述べたように、スポークは、ヘッドが真っ直ぐなスポークまたはヘッドが曲がっているスポークであってよく、ヘッドが真っ直ぐなスポークの場合には、前記第1の端部がスポークの長手軸に沿って延び、ヘッドが曲がっているスポークの場合には、前記第1の端部がスポークの長手軸に対して傾けられた方向に沿って延びている。
本発明の第3の構成は、自転車の車輪のためのハブに関する。ハブはスポークの各端部を収容するための少なくとも1つの着座部を有する本体を備えており、前記少なくとも1つの着座部が、車輪が組み立てられてスポークが引き張られた状態にあるときにスポークの各端部の当接面に接触して機能するように構成された第1のストッパ面を備えており、第1のストッパ面の反対側において、ハブ本体が、スポークの端部に接触することがないようにされている。このハブは、組み立てられた車輪でスポークの引張りが失われた状態において、ストッパ面から離れようとする前記当接面の動きを制限するように構成された、ハブに対するスポークの固定手段を備えていることを特徴とする。
このようなハブは、本発明の車輪において都合よく使用することが可能であり、前記固定手段がハブに組み合わせられている本発明の車輪の実施形態に関して上述したすべての利点を達成可能にする。
前記固定手段が、組み立てられた車輪でスポークの引張りが失われた状態において、前記ストッパ面から離れようとする前記当接面の移動を防止するのが好ましい。
前記ハブが、本発明の車輪のハブに関して上述した構造的および機能的特徴のすべてを、単独または組み合わせて有しているのが好ましい。
前記第1のストッパ面が、車輪が組み立てられてスポークが引き張られた状態において、スポークの当接面に作用して、車輪のリムの方向へのスポークの移動を防止するように構成されているのが特に好ましい。
固定手段が、ハブ本体において上記第1のストッパ面に対して半径方向外側に配置されているのが好ましい。
ハブの第1実施形態においては、固定手段が、各着座部の内側側面に形成されている。
この場合、前記側面が、前記着座部の少なくとも1つの第1の断面において、少なくとも1つの所定の横断方向に沿って或る広がりを有する領域を有しており、前記広がりが、
前記ストッパ面により近い第2の断面において、同じ面によって形成される領域のそれよりも大きい広がりであることが好ましい。
前記ストッパ面により近い第2の断面において、同じ面によって形成される領域のそれよりも大きい広がりであることが好ましい。
着座部の前記少なくとも1つの第1の断面において、側面により形成される領域が、前記所定の横断方向に直交する方向に沿って或る広がりを有しており、前記広がりが、着座部の前記少なくとも1つの隣接する第2の断面のそれよりも短いのがさらに好ましい。
ハブの好ましい実施形態においては、ハブ本体がほぼ筒状であって、環状の中央部と、前記環状の中央部の両端部の少なくとも一方に位置して前記中央部から半径方向に突き出している複数のスポーク取付部とを備えており、前記少なくとも1つの着座部が、スポーク取付部に形成されている。
本発明の車輪のある特定の実施形態においては、それぞれの着座部が、各スポーク取付部に形成されている。この場合、前記車輪はVブレーキを備える自転車の前輪であるのが好ましい。
本発明の車輪の別の実施形態においては、少なくとも1つのスポーク取付部が、少なくとも2つの着座部を有している。そのような着座部はスポーク取付部の両側に形成されるのが好ましい。この場合、車輪はVブレーキを備える自転車の後輪であるのが好ましく、この場合には、2つの着座部を備えるスポーク取付部が、スプロケット・アセンブリが取り付けられる方のハブ側面に設けられている。あるいは、車輪が、ディスク・ブレーキを備える自転車の前輪または後輪であり、この場合には、2つの着座部を備えるスポーク取付部がハブの両側に設けられ、ディスク(前輪の場合)またはスプロケット・アセンブリ(後輪の場合)が取り付けられるハブ側面においてスポークの数が2倍である。
各着座部が、車輪の組立工程においてスポークの端部を挿入するための第1の開口部と、車輪の組み立て配置においてスポークをハブからリムへと通過させるための第2の開口部とを備え、前記第1および第2の開口部が、スリットによって互いに通じており、このスリットが、第1の開口部よりも小さい少なくとも1つのディメンジョンを有しているのが好ましい。
第1の開口部およびスリットが、スポーク取付部の前端面に形成され、スリットが、第1の開口部と第2の開口部との間で前記スポーク取付部に形成されたスポークの第1の端部の収容用空洞に通じており、このスポークの端部の収容用空洞が、スポークの端部に当接して、ハブの回転軸に平行な方向に沿ったスポークの移動を防止すべく機能する第1の内側側面部と、スポークの端部に当接して、リムへと向かうスポークの移動を防止すべく機能する第2の内側側面部とを有しているのがさらに好ましい。
前記空洞が、第1の開口部に隣接する第1の空洞部と、第1の空洞部よりも小さなサイズを有する、第1の空洞部に対して第1の開口部の反対側に形成されている第2の空洞部とを備えているのがさらにより好ましい。この場合、上記第1の内側側面部が、第1の空洞部に形成され、上記第2の内側側面部が、第1の空洞部と第2の空洞部との間の境界に形成されている。
前記空洞は、各スポーク取付部において、ハブの回転軸に対して所定の角度だけ傾いた方向に沿って半径方向に延びており、このような角度は車輪のキャンバー角である。
ハブの他の実施形態においては、固定手段が、(a)ハブ本体に結合されており、かつ、(b)ほぼ筒状であるハブ本体の前端面に形成された溝に収容され、この溝から突き出してスポークの端部の自由端面のための当接面を形成するシーガー・リングを有しているのが好ましい。
本発明の第4の構成は、
複数のスポークを用意する工程、
各スポークの第1の自由端部をハブに組み合わせる工程、
各スポークの第2の自由端部をリムに組み合わせる工程、および
スポークを所定の引張り値まで引き張る工程、を具備する自転車の車輪の組立方法において、
各スポークの第1の自由端部をハブに組み合わせる工程が、
前記第1の自由端部をハブに形成された着座部に、この着座部の内表面に当接するまで挿入する工程、および
前記スポークを、スポークの第1の端部がハブのストッパ面に当接するまで、リムを切断する平面において、前記第1の自由端部を通過する回転軸を中心として回転させる工程を有することを特徴とする方法である。
複数のスポークを用意する工程、
各スポークの第1の自由端部をハブに組み合わせる工程、
各スポークの第2の自由端部をリムに組み合わせる工程、および
スポークを所定の引張り値まで引き張る工程、を具備する自転車の車輪の組立方法において、
各スポークの第1の自由端部をハブに組み合わせる工程が、
前記第1の自由端部をハブに形成された着座部に、この着座部の内表面に当接するまで挿入する工程、および
前記スポークを、スポークの第1の端部がハブのストッパ面に当接するまで、リムを切断する平面において、前記第1の自由端部を通過する回転軸を中心として回転させる工程を有することを特徴とする方法である。
上記方法を、本発明の車輪の組み立てのために実施することができる。
前記回転は、例えば真っ直ぐなヘッドを有するスポークをハブの前端面に形成された着座部に取り付けるため、あるいは曲がったヘッドを有するスポークをハブの前端面に開口部を有する貫通孔によって形成されている着座部に取り付けるために、車輪の正中面にほぼ直交する平面において行われるのが好ましい。
ハブの一方の自由端部に、ハブの反対側の自由端部の2倍の数のスポークを有している車輪を組み立てる実施形態においては、スポークの第1の自由端部をハブに組み合わせる工程が、
少なくとも1つのスポークを、ハブの第1の自由端部に形成されたスポーク取付部の第1の側において、ハブに組み合わせる工程、
少なくとも1つのスポークを、前記スポーク取付部の前記第1の側と反対の第2の側において、ハブに組み合わせる工程、および
少なくとも1つのスポークを、ハブの前記第1の自由端部と反対の第2の自由端部において、ハブに組み合わせる工程を具備している。
少なくとも1つのスポークを、ハブの第1の自由端部に形成されたスポーク取付部の第1の側において、ハブに組み合わせる工程、
少なくとも1つのスポークを、前記スポーク取付部の前記第1の側と反対の第2の側において、ハブに組み合わせる工程、および
少なくとも1つのスポークを、ハブの前記第1の自由端部と反対の第2の自由端部において、ハブに組み合わせる工程を具備している。
この方法で、すべてのスポークを上述の回転によってハブに都合よく取り付けることが可能である。
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照しつつ行われる本発明のいくつかの好ましい実施形態についての以下の詳細な説明から、さらに明らかになるであろう。
図1、2、および4に、本発明による第1の実施形態の車輪が、参照番号1で示されている。このような車輪は、とくにVブレーキを備える自転車用の前輪である。ここで、Vブレーキという用語は、ディスク・ブレーキ以外のあらゆる種類の伝統的なブレーキを指す包括的な用語として使用されている。
車輪1は、リム2、ハブ3、および複数のスポーク5を有しており、複数のスポーク5のそれぞれが、ハブ3との接続のための端部10およびリム2との接続のための端部15を有している。
スポーク5は、ハブ3の回転軸Mを含んでいるそれぞれの平面内で、ハブ3からリム2に向かって延びており、とくに、ハブ3に対して半径方向に沿って延びている。
スポーク5とリム2との間の結合は、例えばリム2との接続のための端部15の自由端にニップル20(図3)を組み合わせるなど、この技術分野において公知の方法に従って実施される。ニップル20は、スポークの引張り状態で、リム2の底部に当接するスポーク5のストッパ端を構成する一方で、引張りの方向と反対の方向に生じる可能性のある、リム2に対するスポーク5の移動については阻止していない。しかしながら、例えばスポークがリムに直接ねじ込まれる場合に生じるように、リムに接続されるスポーク端部が両方向においてリムに対してスライドしないように固定されるスポークとリムとの間の接続方法を、排除するものではない。
ハブ3とスポーク5との間のカップリング領域が、図6および図13〜16に詳しく示される一方で、ハブ3の全体が、図5に示されている。このような図を参照すると、ハブ3は、環状の中央部14と環状の中央部14の両自由端部に位置する複数のスポーク取付部60とを有するほぼ筒状の本体4を備えており、スポーク取付部60が、環状の中央部14から半径方向に延びている。各スポーク取付部60には、各着座部25が形成されており、着座部25に、ハブとの接続のためのスポーク5の端部10が挿入される。
図1の車輪のスポーク5が、図7〜12に詳しく示されている。各スポーク5は、長手軸Xに沿って延びて、好ましくは平たい中央領域35を有している細長い本体6と、ニップル20へねじ込まれるようにリム2との接続のための端部15に位置するねじ山38と、ハブ3との接続のための部位10に位置するヘッド30とを有している。
とくに、これらは、ヘッド30が長手軸Xに沿ってスポークの細長い本体6と同軸に延びているスポーク、すなわち、ストレートヘッド型のスポークである。
ヘッド30は、引張られた状態のスポークにおいて、各カップリング着座部25の内表面53(図13〜16)に接する当接面31を有している。内表面53は、当接面31の形状に合致する形状を有しており、引張りの方向についてハブ3に対するスポーク5のいかなる移動も防止するという意味で、スポークのストッパ面を構成している、
また、ヘッド30は、当接面31の反対側の表面32を有しており、この表面は、ハブのいかなる表面とも接触しない。
ヘッド30は、好ましくは円錐形であって、ネック40によって中央部35へとつながっている。図7、9、および10にはっきりと見て取ることができるように、ネック40と中央部35との間には、軸Xに直交し、かつネック40の断面41とは異なる方向に横に広がっている少なくとも1つの断面46を有する接合部(固定部)45が配置されている。とくに、断面46が、軸Xに直交する少なくとも1つの方向Dに広がっている。図示されている具体的な事例では、この断面の相違は、ネック40が方向Dにおいて平たくされる一方で、接合部45が方向Dに直交する方向において平たくされるという事実に示されている。接合部45は、スポーク5を正面から見たときに、ヘッド30に向かって面するくさび形状に傾斜しており、スポーク5を側方から見たときに、接合部45に向かって面するくさび形状に傾斜している側面47によって形成されている。
上述の実施形態において、ネック40は、各点において断面41に等しい断面を有しており、ネック40と接合部45との間の境界部分に仮想の不連続線48(図9)を特定することができ、そのような不連続は、まさに断面の変化に起因している。
さらに、各スポーク5は、ネック40とヘッド30との間の仮想の境界線49を有している。
図16において、スポーク5の仮想線48および49の間の距離が、ハブ3の外表面51と内表面53との間の着座部25の半径方向の広がりHに対応していることを見て取ることができる。しかしながら、2つの仮想線48および49が一致する可能性を排除するものではなく、そのような場合には、スポークがネックを持たず、着座部の半径方向の広がりHはゼロである。
ここで、再び図6および図13〜16を参照すると、接続のためのハブ3の着座部25が、スリット52および貫通孔62を通して外側へと通じており、スリット52および貫通孔62はどちらも、スポーク取付部60の外側正面64から始まってハブ3の軸Mの方向に延びている。
孔62は、スリット52に対して半径方向内側の位置に形成され、このスリット52を介して、スポーク取付部60の半径方向外側の表面51に形成された開口部63に通じており、開口部63が、車輪の組み立て配置において、ハブ3からリム2へスポーク5を通すように構成されている。このように、着座部25は、ハブの半径方向において外側に向かって開くとともに、ハブ3の前端面に向かって軸Mの方向に開いている。
さらに詳しく後述するが、車輪1の組立工程において、着座部25は、孔62およびスリット52を介してスポーク5を受け入れる。とくに、孔62が、ヘッド30を通すために充分なサイズである一方で、スリット52は、ネック40を通すためには充分であるが、ヘッド30を通すためには充分でないサイズである。
それぞれの着座部25は、スポーク5のヘッド30に合致する内表面53によって少なくとも一部の形が決定され、そのようなヘッド30を収容するために充分なサイズである大きい方の空洞部65と、空洞部65よりも小さな断面を有し、スポーク5のネック40を収容するために充分なサイズである小さい方の空洞部68とを有している。したがって、大きい方の空洞部65は、ハブ3の半径方向において孔62と小さい方の空洞部68との間に位置している。
空洞部65および68の両者は、軸方向(ハブの回転軸Mを基準に)においてスリット52の背後にあり、したがってスポーク5が着座部25に挿入され、さらに引張りが加えられたとき、大きい方の空洞部65の側面70の一部(図13および15)が、スポーク5がハブの軸Mの方向に着座部25から滑り出ることがないように阻止する一方で、大きい方の空洞部65と小さい方の空洞部68との間の境界に形成されているストッパ面53が、引き張りの方向においてスポークのヘッド30を保持している。一方で、大きい方の空洞部65のいかなる表面も、引張の方向と反対の方向、すなわち着座部25のストッパ面53から離れようとする方向へのヘッド30の滑りを、引き止めてはいない。
ネック40を収容するように形成された領域における着座部25の周方向のサイズは、後でさらに明確になるとおり、着座部25へのスポーク5の端部10の配置をより容易にするために、ネック40の周方向のサイズよりもわずかに大きい。
小さい方の空洞部68は、スリット52の延長であることが好ましい。このため、矩形の断面を有するネック40は、自身の軸Xを中心として回転することが不可能である。
各着座部25の空洞部65および68は、取り付け後の構成(図15)において該当のスポーク5の軸Xに一致する半径方向の軸Yに従って延びており、そのような軸Yは、ハブ3の軸Mに対して車輪1のキャンバー角に等しい角度α(図13)だけ傾いている。
図4、12、13および14に示した車輪の組立工程において、スポーク5のヘッド30が、孔62に挿入される(図4、13、および14)。すなわち、ヘッド30が内表面53に当接するまで大きい方の空洞部65に挿入される。ついで、ネック40がスリット52を通って小さい方の空洞部68に位置するまで、スポーク5は矢印Zに沿って回転させられる。このような回転は、車輪1の正中面Pに直交する平面Cであって、図4および14の紙面の平面に一致する平面Cにおいて行われる。回転は、リム2との接続のための端部15がリム2に来る位置に、スポーク5の姿勢がなるときに止められる。この時点で、スポーク5は、ヘッド30の表面31が着座部25の内表面53に当接している状態にある。このようにして、スポークが、ニップル20によってリム2に固定され、とくに、スポーク5に所定の引張り値が及ぶまで、ニップル20がスポークの端部15の自由端へとねじ込まれる。
ネック40を収容するように形成された領域において、着座部25の周方向のサイズが、ネック40の周方向のサイズよりもわずかに大きいため、着座部25へのスポーク5の端部10の挿入を、たとえ端部10が自転車の正中面に対してより小さな角度で傾けられ、着座部25への端部10の配置を完了させるための回転の際に移動させるべき角度を少なくしている場合でも、より容易にすることができるので好都合である。この場合には、ネック40はスリット52に容易に部分的に入り込むことができる。
小さい方の空洞部68における着座部25内表面、ならびに大きい方の空洞部65と小さい方の空洞部68との間の境界領域のストッパ面53の内表面は、スポーク5のネック40の側面および当接面31の形状に合致する形状を有している。とくに、着座部25の内側の側面が、小さい方の空洞部68の着座部25の少なくとも1つの第1の断面において、孔62により近い第2の断面において同じ側面によって形成される領域に比べ、少なくとも1つの所定の横断方向に、より大きな広がりを有しており、この所定の横断方向に直交する方向においては、前記少なくとも1つの第2の断面の広がりよりも小さな広がりを有している。
スポーク5および着座部25の相対的なサイズゆえ、前述の回転が、スポーク5に与えられる唯一の組み立ての動きであって、ヘッド30に位置する回転中心A(図14)を中心にして生じる。軸XおよびYに沿ってネック40および小さい方の空洞部68のサイズが合致しているために、ヘッド30の当接面31が大きい方の空洞部65の内表面53に接するとき、仮想の不連続線48が外表面51に位置し、スポークの接合部45が、ハブの着座部25の外側に配置される。この状況において、接合部45の側面47が、異なっているそれぞれの断面の広がりによってスポーク取付部60の外表面51に当接し、スポーク5がハブ3の軸Mに対して軸Yの方向に滑ることがないように阻止している。したがって、スポークの引張りが緩む状況において、スポーク取付部60の外表面51が、引張りの方向と反対の方向においてスポーク5のストッパ面として機能し、スポークの引張りが失われた場合でも、スポーク5の当接面31が着座部25の内表面53から離れて移動することができないように阻止している。
上述したことは、本発明の実施形態の一例にすぎず、多数の別の実施形態が実際のところ可能である。以下で、そのような別の実施形態のうちの一部のみを説明するが、それらの説明においては、すでに説明した構成要素に相当する構成要素は、同じ参照番号によって示されている。
図17においては、スポークのヘッド30が球形であり、それに合致して、着座部25の大きい方の空洞部65を形成する表面53も球形であるという唯一の点で、これまでに説明および図示したスポークおよびハブと相違するスポーク5およびハブ3が示されている。仮想の不連続線48が、スポークのネック40と中央部35との間の段差に形成されている。このような段差48が、スポークが引張られた状態において、スポーク取付部60の外表面51に当接する一方で、球状のヘッドが、それに合致する着座部25の球状の表面53に当接する。
着座部25は、ハブの回転軸Mに対して角度αだけ傾けられており、したがって段差48を有する表面51aも、スポークの軸Xに対して同じ角度だけ傾けられている。一方で、ハブの外表面51は、ハブの回転軸Mに平行である。
一方、図21には、スポークが図1〜16に図示したスポークと相違している本発明の別の実施形態が示されており、唯一の相違点は、接合部45の代わりに、円柱形の表面であるスポークの細長い本体6の側面から横へと突き出すように部材48が設けられているという点にある。部材48は、スポーク取付部60の外側の側面54に当接して機能し、スポークの引張りが失われた場合に引張りの方向と反対の方向にスポークが移動することがないよう、スポークのハブに対する固定部材を構成している。
さらに、図21の実施形態は、ハブ3の着座部25の軸Yがハブの軸Mに対して半径方向ではなく、斜めであり、この理由で、車輪が組み立てられた状態において、スポークがハブの回転軸Mを含まない平面を延びる点で、図1〜16に図示した実施形態と相違している。とくに、着座部25の軸Xが、車輪の正面Fにおいて、孔62の中心を通過する半径方向の平面に対して傾きβを有している。
図21のスポークの各ハブへの組み付けは、図13〜15に関して説明した方法とまったく同じ方法で行われる。
図22は、本発明のさらに別の実施形態を示している。この実施形態は、スポーク5の側面47が、ハブ3の外表面51に当接するのではなく、着座部25の内側に形成された側面47aに当接するというただ1つの点で、図1〜16の実施形態と相違している。側面47aが、スポーク5の接合部45の側面47の形状に合致する形状を有しており、したがって、半径方向内側に隣接する第2の断面において同じ側面によって形成される領域に比べ、その断面において、少なくとも1つの所定の横断方向に、より大きな広がりを有する領域を有している。スポーク5の接合部45の側面47と着座部25の内表面47aとの間のカップリングは、スポークの引張りが失われた場合でも、スポーク5が着座部25において引張りの方向と反対の方向に動くことができないようなカップリングである。この実施形態において、着座部25の表面47aが、スポークの典型的な引張りの線に沿ってストッパ面53に対して半径方向外側の位置にあることに、注意すべきである。
図19および20は、ヘッドがカーブしているスポーク5、すなわちハブに取り付けるための端部が長手軸Xに対して所定の角度だけ傾けられているスポークに適用される本発明の実施形態の一例を示している。この場合、着座部25は、スリット52によって外側に通じているただ1つの空洞部68で構成されている。ヘッド30は、折り曲げられたネック40を具備しており、その一端に、側方への滑りを防止すべく、スポーク取付部60の外表面51に対して、止まる拡大部30aを有している。方向Iに沿ったスリット52からのスリップは、ハブのスポーク取付部60の半径方向外側の表面51に当接するようにスポーク5の外側面に形成された突き出し部材48によって防止される。また、スポーク取付部60の外表面は、部材48が車輪の正中面Pに対する回転Rの終わりにスポーク取付部60の外表面51に当接できるよう、丸められた部位61(例えば、傾斜(bevelled )された部位にて置き換えることも可能である)を有している。
組立工程において、ヘッド30が、I方向にスリット52に挿入され、着座部25内に位置される。次いでスポーク5が、リムに固定可能になるまで、矢印Rに従って車輪の正中面Pに対して回転させられる。スポークの回転は、車輪の正中面Pにほぼ直交する平面において行われる。
図18は、スポーク5が直線的であり、円柱形のヘッドを有しており、ハブ3のカップ状の端部3aにおいて、円柱形の孔で構成されている着座部25に挿入される別の実施形態を示している。スポークおよび着座部は、ハブの軸Mに対して半径方向に向けられており、シーガー・リング100が、ハブ3の溝102に配置され、スポーク5が着座部25から半径方向に滑り出ることがないようヘッド30の端面32に当接して機能している。
図23は、ハブ3の形状およびスポーク5の形状において図18の実施形態と実質的に相違する別の実施形態を示している。とくに、ハブ3が、図1〜16の実施形態のものと同じ着座部25を有しており、すなわち、着座部25が、ハブの環状の中央部から半径方向に突き出したスポーク取付部60に形成され、孔62およびスリット(この図では見ることができない)を有している。
図18および23の実施形態は、引張りの方向と反対の方向に、軸Xに沿ったスポークのスリップに対する固定手段が、スポークに形成されている固定手段に代えて(あるいは、スポークに形成されている固定手段に加えて)、ハブに組み合わせられているという特徴を共に有している。
図24〜26が、本発明の車輪1のさらに別の実施形態を示している。とくに、この実施形態は、Vブレーキを備える自転車の後輪に関係する。この実施形態のハブ3は、スプロケット・アセンブリが取り付けられる方の自由端部3aに、2つの着座部25a、25b(とくに、ハブ3を2つの正反対の視点から示している図25および26を参照)を備えているスポーク取付部60を有しており、これら2つの着座部25a、25bが、そのようなスポーク取付部60の両側に形成されているという唯一の点で、図5のハブと相違している。着座部25a、25bは、図21の着座部と同様に非半径方向に向けられている。とくに、各スポーク取付部60の着座部25a、25bが、スポーク取付部60の半径方向の対称の表面に対して両側に向けられている。ハブ3は、スプロケット・アセンブリが取り付けられる方の自由端部とは反対の自由端部においては、図5に関して説明した内容とまったく同様に構成されている。ハブにおいてスプロケット・アセンブリが取り付けられる側に設けられる着座部の数が、ハブの反対側に設けられる着座部の数の2倍であることに、注意すべきである。
図27は、本発明の車輪1のさらに別の実施形態のスポーク‐ハブのカップリング領域を示している。とくに、この実施形態は、ディスク・ブレーキを備える自転車の前輪に関係している。この実施形態のハブ3は、スポーク取付部60の両側に形成された、2つの着座部25a、25bを備えているスポーク取付部60を、ハブ3の両方の自由端部に有しているというただ1つの点で、図24〜26のハブと異なっている。ディスク・ブレーキは、6つの半径方向突出部91が設けられた取付部材90に取り付けられる。ハブにおいてディスク・ブレーキが取り付けられる側に設けられるスポーク取付部60の数(したがって、着座部25の数)が、ハブの反対側に設けられる場合の2倍であることに、注意すべきである。
図24〜27の実施形態において、ハブ3へのスポーク5の組み付けが、図1〜16に関して説明した方法とまったく同様の方法で行われる。とくに、スポーク5が、各スポーク取付部60について2つの着座部25a、25bが設けられているハブ3の端部3aにまず取り付けられる。そのような端部は、スプロケット・アセンブリまたはディスク・ブレーキが取り付けられる方の端部である。その後に、スポーク5が、ハブ3の反対側の端部に取り付けられる。すべてのスポーク5がハブ3に取り付けられた後で、スポーク5がリム2に固定されるが、これは、スポークがハブ3から滑り出ることが不可能であるという事実によって可能にされている。
図28は、スポーク5の仮想の不連続線48が、スポークの引張りが失われた状態において、前記第1のストッパ面53から離れようとする当接面31の移動を阻止しない本発明の別の実施形態を示している。このような移動は、別の方法で制限されている。とくに、仮想の不連続線48および49の間の距離H’が、半径方向の開口部63と孔62との間の距離H’’よりも小さく、したがってスポーク5の移動が、端部10が孔62から出ることを許さない方法で制限されている。これは、たとえスポークが引張られていなくても、着座部25の側面70により、依然としてヘッド30がハブの回転軸に平行な方向に移動できないという事実に基づいている。
当然ながら、ハブの方に向かうスポークの移動に対する固定手段およびハブの構成を具体化する種々の手段に関して、これまでに図示および説明したさまざまな解決策を組み合わせることができることを、当業者であれば理解できるであろう。
Claims (55)
- 回転軸(M)を中心として回転するハブ(3)と、リム(2)と、ハブ(3)とリム(2)との間を延びる複数のスポーク(5)とを備えており、
前記スポーク(5)の少なくとも1つが、長手軸(X)に沿って延びる細長い本体(6)を備え、前記細長い本体は、ハブ(3)に接続される第1の端部(10)およびリム(2)に接続される第2の端部(15)を有しており、
前記第1の端部(10)は、スポークが引き張られた状態にあるときにハブ(3)の第1のストッパ面(53)に接する当接面(31)と、前記当接面(31)のほぼ反対側に位置してハブとは接触していない表面(32)とを備える自転車の車輪(1)において、
前記車輪は、スポークの引張りが失われた状態において前記第1のストッパ面(53)から離れようとする前記当接面(31)の移動を制限するように構成された、ハブに対するスポーク固定手段(48、100)を備えていることを特徴とする車輪(1)。 - 請求項1において、前記固定手段(48、100)が、スポークの引張りが失われた状態において、前記第1のストッパ面(53)から離れようとする前記当接面(31)の移動を防止している車輪(1)。
- 請求項1において、前記当接面(31)が、スポークが引き張られた状態において、前記第1のストッパ面(53)に作用して、リム(2)へと向かうスポーク(5)の移動を防止している車輪(1)。
- 請求項1〜3の何れか1項において、前記スポーク(5)の少なくともいくつかが、前記回転軸(M)を含むそれぞれの平面においてハブ(3)からリム(2)に向かって延びている車輪(1)。
- 請求項1〜4の何れか1項において、前記スポーク(5)の少なくともいくつかが、前記回転軸(M)を含まないそれぞれの平面においてハブ(3)からリム(2)に向かって延びている車輪(1)。
- 請求項1〜5の何れか1項において、前記固定手段(48)が、前記細長い本体(6)に形成されており、ハブ(3)の第2のストッパ面(51、47a、54)と協働する車輪(1)。
- 請求項6において、前記第1の端部(10)が、ハブ(3)に形成された各着座部(25)に収容され、前記固定手段(48)が、前記細長い本体(6)の前記第1の端部(10)に隣接する固定部(45)に設けられている車輪(1)。
- 請求項7において、前記固定部(45)が、前記着座部(25)の外側に配置され、前記第2のストッパ面が、ハブ(3)の外表面(51、54)である車輪(1)。
- 請求項7において、前記固定部(45)が、前記着座部(25)に少なくとも部分的に収容され、前記第2のストッパ面が、前記着座部(25)の内表面(47a)である車輪(1)。
- 請求項7〜9の何れか1項において、前記固定手段(48)が、前記固定部(45)の少なくとも1つの断面であって、少なくとも1つの所定の横断方向において前記第1の端部(10)の少なくとも1つの断面の広がりよりも大きい広がりを有している断面によって形成されている車輪(1)。
- 請求項10において、前記固定部(45)の前記少なくとも1つの断面が、前記所定の横断方向に直交する方向において、前記第1の端部(10)の前記少なくとも1つの断面の広がりよりも小さい広がりを有している車輪(1)。
- 請求項8において、前記固定手段(48)が、前記細長い本体(6)から側方に突き出している部材によって形成されている車輪(1)。
- 請求項7〜12の何れか1項において、車輪の組立工程において、スポーク(5)の前記第1の端部(10)の自由端を通過する回転軸を中心にして、スポーク(5)を着座部(25)に対して回転させることで、前記固定手段(48)が前記第2のストッパ面(51、47a、54)に当接するように、前記着座部(25)および前記スポーク(5)が形作られている車輪(1)。
- 請求項13において、前記第1の端部(10)が、前記長手軸(X)に沿って延びており、前記回転が、車輪の正中面(P)にほぼ直交する平面において行われる車輪(1)。
- 請求項13において、前記第1の端部(10)が、前記長手軸(X)に対して傾けられた方向に沿って延びており、前記回転が、車輪の正中面(P)にほぼ直交する平面において行われる車輪(1)。
- 請求項6〜15の何れか1項において、ハブ(3)が、環状の中央部(14)および前記中央部(14)から半径方向に突き出している複数のスポーク取付部(60)を有しており、それぞれの着座部(25)が、ハブ(3)のスポーク取付部(60)に形成されている車輪(1)。
- 請求項16において、それぞれの着座部(25)が、各スポーク取付部(60)に形成されている車輪(1)。
- 請求項16において、少なくとも1つのスポーク取付部(60)が、少なくとも2つの着座部(25a、25b)を有している車輪(1)。
- 請求項18において、前記の少なくとも2つの着座部(25a、25b)が、前記スポーク取付部(60)の両側に形成されている車輪(1)。
- 請求項16〜19の何れか1項において、前記着座部(25)が、車輪の組立工程においてスポーク(5)の第1の端部(10)を挿入するための第1の開口部(62)と、車輪の組み立て配置においてスポーク(5)をハブ(3)からリム(2)へと通すための第2の開口部(63)とを備えており、前記第1および第2の開口部(62、63)が、スリット(52)によって互いに通じており、前記スリット(52)が、前記第1の開口部(62)よりも小さい少なくとも1つのデイメンションを有している車輪(1)。
- 請求項20において、前記第1の開口部(62)および前記スリット(52)が、前記スポーク取付部(60)の前端面(64)に形成され、
前記スリット(52)が、前記第1の開口部(62)と前記第2の開口部(63)との間で前記スポーク取付部(60)に形成されたスポークの第1の端部(10)の収容用空洞部(65、68)に通じており、
前記収容用空洞部(65、68)が、スポークの前記第1の端部(10)に当接して、ハブ(3)の回転軸(M)に平行な方向に沿ったスポーク(5)の移動を防止すべく機能する第1の内側側面部(70)と、スポークの前記第1の端部(10)に当接して、リム(2)へと向かうスポーク(5)の移動を防止すべく機能する第2の内側側面部(53)とを有している車輪(1)。 - 請求項21において、前記空洞部(65、68)が、前記第1の開口部(62)に隣接する第1の空洞部(65)と、前記第1の空洞部(65)よりも小さなサイズを有しており、前記第1の空洞部(65)に対して前記第1の開口部(62)の反対側に設けられている第2の空洞部(68)とを含んでおり、
前記第1の内側側面部(70)が、前記第1の空洞部(65)に形成され、前記第2の内側側面部(53)が、前記第1および第2の空洞部(65、68)の間の境界に形成されている車輪(1)。 - 請求項21または22において、前記空洞部(65、68)が、前記スポーク取付部(60)において、ハブ(3)の回転軸(M)に対して所定の角度(α)だけ傾けられた方向に沿って半径方向に延びている車輪(1)。
- 請求項1〜5の何れか1項において、前記固定手段(100)が、ハブ(3)の本体(4)に組み合わせられ、スポーク(5)の前記第1の端部(10)の自由端面(32)と協働する車輪(1)。
- 請求項24において、前記固定手段が、ハブ(3)の前端面に形成された溝(102)に収容され、かつ、前記溝(102)から突き出して、スポーク(5)の前記第1の端部(10)の前記自由端面(32)のための当接面を形成するシーガー・リング(100)を有している車輪(1)。
- 請求項1において、前記第1の端部(10)が、ハブ(3)に形成された各着座部(25)に収容され、前記固定手段(48)が、前記端部(10)が前記着座部(25)から出ることがないように前記端部(10)の移動を制限している車輪(1)。
- 自転車のハブ(3)との接続のための第1の端部(10)および自転車のリム(2)との接続のための第2の端部(15)を有している長手軸(X)に沿って延びる細長い本体(6)を備えており、前記第1の端部(10)が、車輪が組み立てられてスポークが引き張られた状態にあるときにハブ(3)のストッパ面(53)に接触して機能するように構成された当接面(31)を備えているスポーク(5)において、
組み立てられた車輪で、スポークの引張りが失われた状態において、前記ストッパ面(53)から離れようとする前記当接面(31)の移動を制限するように構成された、ハブに対してスポークを固定する手段(48)を備えていることを特徴とする自転車車輪用のスポーク(5)。 - 請求項27において、前記固定手段(48)が、組み立てられた車輪でスポークの引張りが失われた状態において、前記ストッパ面(53)から離れようとする前記当接面(31)の移動を防止するスポーク(5)。
- 請求項27において、車輪が組み立てられてスポークが引き張られた状態において、前記当接面(31)が前記ストッパ面(53)に作用して、車輪(1)のリム(2)へと向かうスポーク(5)の移動を防止するように構成されているスポーク(5)。
- 請求項29において、前記固定手段(48)が、前記第1の端部(10)に隣接する前記細長い本体(6)の固定部(45)の側面(47)に形成されているスポーク(5)。
- 請求項30において、前記固定手段(48)が、前記固定部(45)の少なくとも1つの断面であって、少なくとも1つの所定の横断方向に沿って前記第1の端部(10)の少なくとも1つの断面の広がりよりも大きい広がりを有する断面によって形成されているスポーク(5)。
- 請求項31において、前記固定部(45)の前記少なくとも1つの断面が、前記所定の横断方向に直交する方向に沿って、前記第1の端部(10)の前記少なくとも1つの断面の広がりよりも小さい広がりを有しているスポーク(5)。
- 請求項30において、前記固定手段(48)が、前記細長い本体(6)から側方に突き出している部材によって形成されているスポーク(5)。
- 請求項29〜33の何れか1項において、前記第1の端部(10)が、前記長手軸(X)に沿って延びているスポーク(5)。
- 請求項29〜33の何れか1項において、前記第1の端部(10)が、前記長手軸(X)に対して傾けられた方向に沿って延びているスポーク(5)。
- スポークの端部(10)を収容するための少なくとも1つの着座部(25)を有する本体(4)を備えており、前記少なくとも1つの着座部(25)が、車輪が組み立てられてスポークが引き張られた状態にあるときにスポークの端部(10)の当接面(31)に接触して機能するように構成された第1のストッパ面(53)を備えており、前記本体(4)が、前記第1のストッパ面(31)の反対側で、スポークの端部(10)に接触することがないように構成されているハブ(3)において、
組み立てられた車輪でスポークの引張りが失われた状態において、前記ストッパ面(53)から離れようとする前記当接面(31)の移動を制限するように構成された、ハブに対してスポークを固定する手段(51、47a、54、100)を備えていることを特徴とする自転車の車輪用ハブ(3)。 - 請求項36において、前記固定手段(51、47a、54、100)が、組み立てられた車輪でスポークの引き張りが失われた状態において、前記ストッパ面(53)から離れようとする前記当接面(31)の移動を防止するハブ(3)。
- 請求項36において、前記第1のストッパ面(53)が、車輪が組み立てられてスポークが引き張られた状態において、前記当接面(31)に対して作用して、車輪のリム(2)の方向へのスポーク(5)の移動を防止しているハブ(3)。
- 請求項36〜38の何れか1項において、前記固定手段(51、47a、54)が、前記本体(4)において前記第1のストッパ面(31)に対して半径方向外側の位置に配置されているハブ(3)。
- 請求項39において、前記固定手段が、前記着座部(25)の内側側面(47a)に形成されているハブ(3)。
- 請求項40において、前記側面(47a)が、前記着座部(25)の少なくとも1つの第1の断面において、少なくとも1つの所定の横断方向に沿って或る広がりを有する領域を有しており、前記広がりが、前記ストッパ面(53)により近い第2の断面において、同じ側面により形成される領域の前記少なくとも1つの所定の横断方向に沿った広がりよりも大きいハブ(3)。
- 請求項41において、前記側面(47a)が前記着座部(25)の前記少なくとも1つの第1の断面において有する領域が、前記所定の横断方向に直交する方向に沿って或る広がりを有しており、前記広がりが、前記少なくとも第2の断面よりも小さいハブ(3)。
- 請求項39〜42の何れか1項において、前記本体(4)がほぼ筒状であって、環状の中央部(14)と、前記環状の中央部(14)の両端部の少なくとも一方(3a)に位置して前記中央部(14)から半径方向に突出している複数のスポーク取付部(60)とを備えており、前記少なくとも1つの着座部(25)が、スポーク取付部(60)に形成されているハブ(3)。
- 請求項43において、それぞれの着座部(25)が、各スポーク取付部(60)に形成されているハブ(3)。
- 請求項43において、少なくとも1つのスポーク取付部(60)が、少なくとも2つの着座部(25a、25b)を有しているハブ(3)。
- 請求項45において、前記少なくとも2つの着座部(25a、25b)が、前記スポーク取付部(60)の両側に形成されているハブ(3)。
- 請求項43〜46の何れか1項において、それぞれの着座部(25)が、車輪の組立工程においてスポーク(5)の端部(10)を挿入するための第1の開口部(62)と、車輪の組み立て配置においてスポーク(5)をハブ(3)からリム(2)へと通すための第2の開口部(63)とを備えており、前記第1および第2の開口部(62、63)が、スリット(52)によって互いに通じており、前記スリット(52)が、前記第1の開口部(62)よりも小さい少なくとも1つのディメンジョンを有しているハブ(3)。
- 請求項47において、前記第1の開口部(62)および前記スリット(52)が、前記スポーク取付部(60)の前端面(64)に形成され、前記スリット(52)が、前記第1の開口部(62)と前記第2の開口部(63)との間で前記スポーク取付部(60)に形成されたスポークの第1の端部(10)の収容用空洞部(65、68)に通じており、前記収容用空洞部(65、68)が、スポークの前記端部(10)に当接して、ハブ(3)の回転軸(M)に平行な方向に沿ったスポーク(5)の移動を防止すべく機能するように構成された第1の内側側面部(70)と、スポーク(5)の前記端部(10)に当接して、リム(2)へと向かうスポーク(5)の移動を防止すべく機能するように構成された第2の内側側面部(53)とを有しているハブ(3)。
- 請求項48において、前記空洞部(65、68)が、前記第1の開口部(62)に隣接する第1の空洞部(65)と、前記第1の空洞部(65)よりも小さなサイズを有しており、前記第1の空洞部(65)に対して前記第1の開口部(62)の反対側に形成されている第2の空洞部(68)とを含んでおり、前記第1の内側側面部(70)が、前記第1の空洞部(65)に形成され、前記第2の内側側面部(53)が、前記第1および第2の空洞部(65、68)の間の境界に形成されているハブ(3)。
- 請求項48または49において、前記空洞部(65、68)が、前記スポーク取付部(60)において、ハブ(3)の回転軸(M)に対して所定の角度(α)だけ傾けられた方向に沿って半径方向に延びているハブ(3)。
- 請求項37〜39の何れか1項において、前記固定手段(100)が、前記ハブ本体(4)に組み合わせられているハブ(3)。
- 請求項51において、前記固定手段が、ハブ本体(4)の前端面に形成された溝(102)に収容され、かつ、前記溝(102)から突き出して、スポーク(5)の端部(10)の自由端面(32)のための当接面を形成するシーガー・リング(100)を有しているハブ(3)。
- 複数のスポーク(5)を用意する工程、
各スポーク(5)の第1の自由端部(10)をハブ(3)に組み合わせる工程、
各スポーク(5)の第2の自由端部(15)をリム(2)に組み合わせる工程、およびスポーク(5)を所定の引き張り値まで引張る工程を含んでいる自転車の車輪(1)の組立方法において、
各スポーク(5)の第1の自由端部(10)をハブ(3)に組み合わせる工程が、
前記第1の自由端部(10)をハブ(3)に形成された着座部(25)へと、前記着座部(25)の内表面(53)に当接するまで挿入する工程、および
スポーク(5)を、スポークの第1の端部(10)がハブ(3)のストッパ面(53)に当接するまで、リム(2)を切断する平面において前記第1の自由端部(10)を通過する回転軸を中心として回転させる工程を含んでいることを特徴とする方法。 - 請求項53において、前記回転が、車輪(1)の正中面にほぼ直交する平面において行われる方法。
- 請求項53または54において、前記スポーク(5)の第1の自由端部(10)をハブ(3)に組み合わせる工程が、
少なくとも1つのスポーク(5)をハブ(3)の第1の自由端部(3a)に形成されたスポーク取付部(60)の第1の側において、ハブ(3)に組み合わせる工程、
少なくとも1つのスポーク(5)を前記スポーク取付部(60)の前記第1の側と反対の第2の側において、ハブ(3)に組み合わせる工程、および
少なくとも1つのスポーク(5)をハブ(3)の前記第1の自由端部(3a)と反対の第2の自由端部において、ハブ(3)に組み合わせる工程を含んでいる方法。
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