JP2008124283A - 露光方法及び装置、液浸部材、露光装置のメンテナンス方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

露光方法及び装置、液浸部材、露光装置のメンテナンス方法、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】物体になじみ易い液体、又は適当な撥液性コートがない液体を用いた場合でも、液浸法で露光を行う際に液体の広がりを抑制する。
【解決手段】光学部材2と液体LQとを介して露光光で基板Pを露光する露光方法において、その露光光の光路を囲むように配置され、環状でかつ基板Pが対向して配置される一端側の外側面に鋭角の傾斜面72Aが形成されたノズル部材70の内側に液体LQを供給して、光学部材2と基板Pとの間に液浸空間を形成する第1工程と、ノズル部材70の外側に漏出する液体LQの少なくとも一部を傾斜面72Aで保持する第2工程とを有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、露光光で光学部材及び液体を介して基板を露光する露光技術及びデバイス製造技術に関する。さらに本発明は、その露光技術において、液体で満たされる液浸空間を形成するために使用できる液浸部材に関する。
半導体デバイス及び液晶表示デバイス等の電子デバイス(マイクロデバイス)は、レチクル等のマスク上に形成されたパターンを、フォトレジスト(感光材料)が塗布されたウエハ等の基板上に転写する、所謂フォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程において、マスク上のパターンを投影光学系を介して基板上に転写するために、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、及びステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)等の露光装置が使用されている。
この種の露光装置では、半導体デバイス等の高集積化によるパターンの微細化に伴って、年々より高い解像度(解像力)が要求されるのに応えるために、露光光の短波長化及び投影光学系の開口数(NA)の増大(大NA化)が行われて来た。しかるに、露光光の短波長化及び大NA化は、投影光学系の解像度を向上させる反面、焦点深度の狭小化を招くため、このままでは焦点深度が狭くなり過ぎて、露光動作時のフォーカスマージンが不足する恐れがある。
そこで、実質的に露光波長を短くして、かつ空気中に比べて焦点深度を広くする方法として、液浸法を利用した露光装置が開発されている。この液浸法は、液体供給機構から投影光学系の下面と基板表面との間の局所的な空間に水又は有機溶媒等の液体を供給して液浸領域を形成し、その液浸領域の液体を介して露光を行うものである。これによって液体中での露光光の波長が空気中の1/n倍(nは液体の屈折率で、水の場合には1.4程度)になることを利用して解像度を向上できるとともに、焦点深度を約n倍に拡大することができる。
また、従来はその液浸領域を局所的な領域に維持するために、基板表面に撥液性コートを施して、投影光学系の下面以外の基板表面には液体が広がりにくくするか(例えば、特許文献1参照)、又はその液浸領域の周囲に気体を吹き付けてエアーカーテンを形成していた(例えば、特許文献2参照)。
国際公開第2005/122221号パンフレット 特開2005−109488号公報
上記の如く液浸法を用いて露光処理を行う場合、解像度をより高めるためには、できるだけ高屈折率の液体で液浸領域を形成すればよい。しかしながら、高屈折率の液体の中には自然な状態での接触角が非常に小さく、種々の物体になじみ易いために、特にフォトレジスト上に形成できる適当な撥液性コートが存在しないものがある。このような液体を液浸法で使用するときには、基板表面の撥液作用のみによって液浸領域を局所的な領域に制限するのは困難である。
また、このような液体を用いる場合には、エアーカーテンで液浸領域を制限しても、液体が周囲に漏れ出る恐れがある。
本発明はこのような事情に鑑み、他の物体になじみ易い液体、又は適当な撥液性コートがない液体を用いた場合でも、液体の広がりを抑制して液浸法で露光を行うことができる露光技術及びデバイス製造技術を提供することを目的とする。
本発明による第1の露光方法は、光学部材(2)と液体(LQ)とを介して露光光で基板(P)を露光する露光方法において、その露光光の光路を囲むように配置され、環状でかつその基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面(72A)が形成された液浸部材(70)の内側にその液体を供給して、その光学部材とその基板との間に液浸空間を形成する第1工程と、その液浸部材とその基板との間のギャップを通ってその液浸部材の外側に漏れ出るその液体の少なくとも一部をその傾斜面で保持する第2工程とを有するものである。
また、本発明による第2の露光方法は、光学部材(2)と液体(LQ)とを介して露光光で基板(P)を露光する露光方法において、その光学部材とその基板との間にその露光光の光路を含むその液体の液浸空間を形成する液浸部材(70)の一端とその基板との間のギャップを通って、その液浸空間からその液浸部材の外側に漏出する液体の少なくとも一部を、その液浸部材の一端側でその外側面の少なくとも一部に設けられる鋭角の傾斜面(72A)で保持するものである。
また、本発明による第3の露光方法は、光学部材(2)と液体(LQ)とを介して露光光で基板(P)を露光する露光方法において、その光学部材とその基板との間にその露光光の光路を含むその液体の液浸空間を形成する液浸部材(70)の第1面(70A)とその基板との間のギャップを通って、その液浸空間からその液浸部材の外側に漏出するその液体を、その第1面と鋭角をなすその液浸部材の第2面(72A)で保持するものである。
これらの本発明の露光方法によれば、液浸法でその基板を露光する際に、その液浸部材の外側に漏れ出る液体の少なくとも一部はその傾斜部に導かれるため(濡れ広がるため)、その液浸部材の外側に漏出する液体の量が減少する。従って、他の物体になじみ易い液体、又は基板に塗布できる適当な撥液性コートがない液体を用いた場合でも、液体の広がりを抑制できる。
また、本発明による第1の露光装置は、光学部材(2)と液体(LQ)とを介して露光光で基板(P)を露光する露光装置において、その露光光の光路を囲むように配置されて、環状でかつその基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面(72A)が形成された液浸部材(70)と、その液浸部材の内部にその液体を供給して、その光学部材とその基板との間に液浸空間を形成する液体供給部(10)とを備えたものである。
また、本発明による第2の露光装置は、光学部材(2)と液体(LQ)とを介して露光光で基板(P)を露光する露光装置において、その光学部材とその基板との間にその露光光の光路を含むその液体の液浸空間を形成するために配置され、その基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面(72A)が形成された液浸部材(70)と、その液浸空間にその液体を供給する液体供給部(10)とを備えたものである。
また、本発明による第3の露光装置は、光学部材(2)と液体(LQ)とを介して露光光で基板(P)を露光する露光装置において、その光学部材とその基板との間にその露光光の光路を含むその液体の液浸空間を形成するために配置され、その基板が対向して配置される第1面(70A)と、その第1面と鋭角をなす第2面(72A)とを有する液浸部材(70)と、その液浸部材によって形成されるその液浸空間にその液体を供給する液体供給部(10)とを備えたものである。
これらの本発明の露光装置によれば、その液浸部材の一端をその基板に対向させて、その液浸空間にその液体を供給すると、その液浸部材の外側に漏出する液体の少なくとも一部はその傾斜面(第2面)に導かれる(濡れ広がる)ため、本発明の露光方法が使用できる。
また、本発明による第1、第2、及び第3の液浸部材は、光学部材(2)と基板(P)との間を液体(LQ)で満たして液浸空間を形成し、その光学部材とその液体とを介して露光光でその基板を露光する露光装置に装着される液浸部材である。
そして、本発明による第1の液浸部材は、その露光光の光路を囲むように配置可能であるとともに、環状で内部にその液浸空間を形成するための空間が形成された本体部(70)を備え、その本体部の内部にその液体の流路(14A)が形成され、その本体部のその基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面(72A)が形成されたものである。
また、本発明による第2の液浸部材は、その光学部材とその基板との間にその液浸空間を形成するために配置される本体部(70)を備え、その本体部の内部にその液体の流路(14A)が形成され、その本体部のその基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面(72A)が形成されたものである。
また、本発明による第3の液浸部材は、その光学部材とその基板との間にその液浸空間を形成するために配置される本体部(70)を備え、その本体部の内部にその液体の流路(14A)が形成され、その本体部はその基板が対向して配置される第1面(70A)と、その第1面と鋭角をなす第2面(72A)とを有するものである。
本発明の液浸部材を用いて本発明の露光方法を使用できるとともに、その液浸部材は本発明の露光装置の液浸部材として使用できる。
また、本発明によるデバイス製造方法は、本発明の露光方法又は露光装置を用いるものである。本発明によれば、他の物体になじみ易い、又は適当な撥液性コートがないような高屈折率の液体を用いて液浸法による露光を行うことができる。従って、露光工程において、解像度をより向上し、焦点深度をより深くできるため、微細パターンを有するデバイスを高精度に、かつ高い歩留りで製造できる。
また、本発明による露光装置のメンテナンス方法は、光学部材(2)と基板(P)との間を液体(LQ)で満たして液浸空間を形成し、その光学部材とその液体とを介して露光光でその基板を露光する露光装置のメンテナンス方法であって、1)その露光装置に装着される本発明の液浸部材(70)を清掃する工程、2)その露光装置に装着される本発明の液浸部材(70)を取り出すとともに、その液浸部材をその清掃を行った後にその露光装置に再装着する工程、及び3)その露光装置に装着される本発明の液浸部材(70)を取り出すとともに、その液浸部材との交換で別の液浸部材をその露光装置に装着する工程、のうち少なくとも一つの工程を有するものである。
本発明によれば、露光装置に装着されている液浸部材に仮に異物が付着しても、その清掃を行うか、又はそれを別の清浄な液浸部材と交換することによって、液浸法による露光を継続して良好に行うことができる。
なお、以上の本発明の所定要素に付した括弧付き符号は、本発明の一実施形態を示す図面中の部材に対応しているが、各符号は本発明を分かり易くするために本発明の要素を例示したに過ぎず、本発明をその実施形態の構成に限定するものではない。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例につき図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本例のスキャニング・ステッパよりなる走査露光型の露光装置(投影露光装置)EXを示し、この図1において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像を基板P上に投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御するコンピュータを含む制御装置CONTとを備えている。
本例の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、基板P上に液体LQを供給する液体供給機構10と、基板P上の液体LQを回収する液体回収機構20とを備えている。露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板P上に転写している間、液体供給機構10から供給した液体LQにより投影光学系PLの投影領域AR1を含む基板P上の一部に、投影領域AR1よりも大きく且つ基板Pよりも小さい液浸領域AR2を局所的に形成する。具体的には、露光装置EXは、投影光学系PLの像面側終端部の光学素子2と、その像面側に配置された基板Pの表面との間の、露光光ELの光路を含む液浸空間に液体LQを満たす局所液浸方式を採用し、マスクMを通過した露光光ELをその液浸空間の液体LQ及び投影光学系PLを介して基板P上に照射することによって、マスクMのパターンを基板Pに投影露光する。
基板Pは、一例としてシリコンウエハ(又はガラス基板、セラミックス基板等でもよい)よりなる円形(矩形等でもよい)の平板状の基材の表面にフォトレジスト(感光材料)を塗布したものであり、必要に応じてそのフォトレジストの底面にはバックコートが形成され、その表面には保護用のトップコートが形成されている。
また、投影光学系PLの終端部の光学素子2の近傍には、後述のノズル部材70が配置されている。ノズル部材70は、投影光学系PLに対向して配置される基板P(基板ステージPST)の上方において光学素子2の周りを囲むように設けられた環状部材である。本例において、ノズル部材70は、液体供給機構10及び液体回収機構20それぞれの一部を構成している。ノズル部材70には、基板ステージPSTに支持された基板P表面に液体LQを供給する供給口13が設けられている。更にノズル部材70には、異物を除去するための例えば金属、又はセラミックス等の親液性の多孔質材料からなる矩形のフィルタ部材(多孔部材)30が配置され、液体LQをフィルタ部材30を介して回収する枠状の回収口23が設けられている。また、露光装置EXは、投影光学系PLの像面側、具体的にはノズル部材70に設けられた吸引口98を有する排気機構90を備えている。
なお、以下の説明においては、一例として、ノズル部材70の底面(下面)と基板Pとが対向している場合について説明するが、基板P以外の他の物体(例えば、基板ステージPSTの上面など)がノズル部材70の底面と対向している場合も同様である。以下では、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で走査露光時のマスクMと基板Pとの走査方向(同期移動方向、図1ではその紙面に平行な方向)に沿ってX軸を、その走査方向に直交する非走査方向(図1の紙面に垂直な方向)に沿ってY軸を取って説明する。また、X軸、Y軸、及びZ軸に平行な方向をそれぞれX方向、Y方向、及びZ方向として、X軸、Y軸、及びZ軸の周りの回転(傾斜)方向をそれぞれθX方向、θY方向、及びθZ方向とする。本例では、基板Pの表面、並びに投影光学系PLの物体面及び結像面はほぼXY平面に平行であり、XY平面はほぼ水平面である。
まず、照明光学系ILは、不図示の露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカル・インテグレータ、オプティカル・インテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。露光光ELとして、本例においてはArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられる。露光光ELとしては、それ以外に、水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)若しくはKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、又はF2 レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。
本例において、液浸領域AR2(液浸空間)に供給される液体LQには、純水(水)よりも屈折率の高い液体であるデカリン(Decalin:Decahydronaphthalene)が用いられる。露光光ELに対する屈折率は、水が約1.44、デカリンが約1.60と言われている。デカリンは、ArFエキシマレーザ光のみならず、水銀ランプから射出される紫外域の輝線及びKrFエキシマレーザ光等の遠紫外光(DUV光)等も透過可能である。デカリンを用いることによって、水を用いる場合に比べて、投影光学系PLの解像度を約10%向上できるとともに、焦点深度を約10%深くでき、その結果としてより微細なパターンを高精度に、かつ高い歩留りで基板上に形成できる。
ところが、デカリンのように高屈折率の液体は、一般に水と比べて物体との接触角が小さく濡れ広がり易いため、現状では、基板に塗布されているフォトレジスト上に形成できる適当な撥液性コートが存在しない。従って、液浸領域AR2に供給される液体LQは、基板P上で水に比べて外側に広がり易い。本例ではその広がりを抑制するために、後述のように、ノズル部材70の外側面に底面に対して鋭角の(さらに好ましくは親液性の)傾斜面72A,72B等(図5参照)を設けている。
本発明は、液体LQとしてデカリンのように露光光ELに対する屈折率が1.5以上で濡れ広がり易い液体を用いる場合に特に有効である。
次に、図1において、マスクステージMSTは、マスクMを保持してマスクベース(不図示)上を移動可能であって、例えばマスクMを真空吸着(又は静電吸着)により固定している。マスクステージMSTは、リニアモータ等を含むマスクステージ駆動装置MSTDにより、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微少回転可能である。そして、マスクステージMSTは、X方向に指定された走査速度で移動可能となっており、マスクMの全面が少なくとも投影光学系PLの光軸AXを横切ることができるだけのX方向の移動ストロークを有している。
マスクステージMST上には移動鏡31(ステージの端面の反射面で兼用してもよい。基板ステージPSTも同様。)が設けられ、移動鏡31に対向してその一部が配置されるレーザ干渉計32が設けられている。マスクステージMST(マスクM)の2次元方向の位置、及びθZ方向の回転角(又はθX、θY方向の回転角も含む)はレーザ干渉計32によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、レーザ干渉計32の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MSTDを駆動することでマスクステージMSTに支持されているマスクMの位置を制御する。
投影光学系PLは、マスクMのパターンを所定の投影倍率βで基板Pに投影するものであって、基板P側の先端部に設けられた光学素子(本例ではレンズ)2を含む複数の光学素子で構成されており、これらの光学素子は鏡筒PKで支持されている。投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。投影光学系PLは、コラム35に設けられた開口内に配置され、フランジ部PFによって固定されている。なお、投影光学系PLは、等倍系又は拡大系であってもよいし、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、又は屈折光学素子と反射光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLの投影領域AR1に生成される投影像は、倒立像及び正立像のいずれでもよい。さらに投影領域AR1は、投影光学系PLの視野内で光軸AXを含むオンアクシス領域であるが、例えば国際公開第2004/107011号パンフレットに開示される、いわゆるインライン型の反射屈折投影光学系と同様に、光軸AXを含まないオフアクシス領域でもよい。また、本例では投影光学系PLをコラム35に載置するものとしたが、例えば国際公開第2006/038952号パンフレットに開示されているように、図1中の位置よりも上方(+Z側)に配置されるコラム35に対して投影光学系PLを吊り下げ支持してもよい。
本例の投影光学系PLの先端部の光学素子2は鏡筒PKより露出しており、液浸領域AR2の液体LQが接触する。光学素子2は螢石で形成されている。螢石表面は液体LQとの親和性が高いので、光学素子2の液体との接触面(端面)2Aのほぼ全面に液体LQを密着させることができる。なお、光学素子2は、液体LQとの親和性が高い石英であってもよい。また、光学素子2の接触面2Aに、フッ化マグネシウム(MgF2)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ケイ素(SiO2)等を付着させる等の親液化処理を施して、液体LQとの親和性をより高めるようにしてもよい。あるいは、親液化処理として、例えばアルコールなど極性の大きい分子構造の物質で薄膜を形成することで、この光学素子2の接触面2Aにより大きい親液性を付与することもできる。
また、基板ステージPSTは、基板Pを保持して移動可能であって、XYステージ53と、XYステージ53上に搭載されたZチルトステージ(基板テーブル)52とを含んで構成されている。XYステージ53は、ステージベースSB上に不図示の気体軸受(エアベアリング)を介して非接触支持されている。XYステージ53(基板ステージPST)は、リニアモータ等を含む基板ステージ駆動装置PSTDにより、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。このXYステージ53上にZチルトステージ52が搭載されている。Zチルトステージ52は、Z方向、θX方向、及びθY方向にも移動可能に設けられている。基板ステージ駆動装置PSTDは制御装置CONTにより制御される。基板Pは、Zチルトステージ52上に基板ホルダPHを介して例えば真空吸着等により保持されている。
Zチルトステージ52上には凹部50が設けられており、基板Pを保持するための基板ホルダPHは凹部50に配置されている。そして、Zチルトステージ52のうち凹部50以外の上面51は、基板ホルダPHに保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さ(面一)になる平坦面となっている。基板Pの周囲に基板P表面とほぼ面一の上面51を設けたので、基板Pのエッジ領域Eを液浸露光するときにおいても、投影光学系PLの像面側に液体LQを保持して液浸領域AR2を良好に形成することができる。また、基板Pのエッジ部とその基板Pの周囲に設けられた平坦面(上面)51との間には0.1〜2mm程度の隙間があるので、その隙間に流れ込んだ液体LQを回収するために、Zチルトステージ52内の基板ホルダPHの底面側に、液体LQを外部の回収装置(不図示)に排出するための配管の流入口を設けてもよい。なお、基板Pの表面とZチルトステージ52の上面51との段差があってもよい。
なお、基板Pの表面はフォトレジストが塗布されているため、その上に塗布できる撥液性コートの種類には制限があるが、Zチルトステージ52の上面51は任意の撥液性材料から形成でき、又はその上には任意の撥液性コートを塗布できる。そこで、上面51を液体LQに対して撥液性(液体LQとの接触角が例えば90〜130°)にすることにより、液浸露光中における基板Pの外側(上面51側)への液体LQの流出を抑えることができる。また、液浸領域AR2の液体LQを円滑に回収でき、上面51に液体LQが残留する不都合を防止できる。そのように上面51を液体LQに対して撥液性にするためには、例えば上面51をポリ四フッ化エチレン(テフロン(登録商標))などの撥液性を有する材料によって形成すればよい。あるいは、上面51の一部又は全域に対して、液体LQに対して非溶解性の材料、例えばポリ四フッ化エチレン等のフッ素系樹脂材料、アクリル系樹脂材料、シリコン系樹脂材料等の撥液性材料を塗布してもよい。
また、基板ステージPST(Zチルトステージ52)上には移動鏡33が設けられており、移動鏡33に対向してその一部が配置されるレーザ干渉計34が設けられている。本例においては、移動鏡33の上面も、Zチルトステージ52の上面51の上面とほぼ面一に設けられている。基板ステージPST(基板P)のXY平面内での位置、及び回転角はレーザ干渉計34によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、レーザ干渉計34の計測結果に基づいてリニアモータ等を含む基板ステージ駆動装置PSTDを駆動することで基板ステージPSTに支持されている基板Pの位置決めを行う。なお、レーザ干渉計34は、例えば国際公開第1999/28790号パンフレットに開示されているように、基板ステージPSTのZ方向の位置、及びθX、θY方向の回転情報も計測可能としてもよい。
さらに、露光装置EXは、基板ステージPST(基板ホルダPH)に支持されている基板Pの表面の位置を検出する後述するオートフォーカスセンサ(以下、「AFセンサ」という。)80(図2参照)を備えている。AFセンサの検出結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはAFセンサの検出結果に基づいて、基板P表面のZ方向の位置情報、及びθX及びθY方向の傾斜情報を検出し、検出結果に基づいてZチルトステージ52を制御する。Zチルトステージ52は、基板Pのフォーカス位置及び傾斜角を制御して基板Pの表面を投影光学系PLの像面に合わせ込み、XYステージ53は基板PのX方向及びY方向における位置決めを行う。なお、ZチルトステージとXYステージとを一体的に設けてよいことは言うまでもない。
次に、図1〜図3を参照しながら、液体供給機構10、液体回収機構20、及びノズルユニット66(ノズル部材70)について説明する。図2はノズル部材70を示す概略斜視図、図3はノズル部材70を底面70A側から見た斜視図である。
図1において、ノズル部材70は、その一端(底面)側に基板P(基板ステージPST)が対向して配置され、投影光学系PLの終端部の光学素子2を囲むように設けられた環状部材である。ノズル部材70は、その中央部に光学素子2を配置可能な穴部70Hを有している。ノズル部材70は、液体LQになじみ易い親液性の材料、例えばアルミニウム、チタン、ステンレス鋼、若しくはジュラルミン等の金属、又はこれらを含む合金によって形成されている。あるいは、ノズル部材70は、ガラス(石英)等の親液性で光透過性を有する材料によって構成されてもよい。
ノズル部材70の上面の3箇所には、略L字型の連結部材68A,68B,68C(図2参照)の一端が固定され、投影光学系PLを支持するコラム35の下方において、投影光学系PLをX方向に挟むように支持板36A,36Bが不図示のコラム(コラム35とは振動的に分離されている)に固定されている。そして、一方の支持板36Aの底面のY方向に離れた2箇所に略L字型の支持部材38A,38B(38Bは不図示)が固定され、他方の支持板36Bの底面に略L字型の支持部材38Cが固定されている。さらに、支持部材38A〜38Cに固定された例えばボイスコイルモータ方式(E字型及びI字型のコアを組み合わせたEIコア方式のモータ等でもよい。)の駆動部39A〜39C(39Bは不図示)に連結部材68A〜68Cの他端が連結されている。制御装置CONTは、例えばAFセンサ80(図2参照)の計測値に基づいて駆動部39A〜39Cを駆動する。駆動部39A〜39Cはそれぞれ独立に連結部材68A〜68CをZ方向に所定のストローク内で駆動する。これによって、ノズル部材70のZ方向の位置と、θX及びθY方向の角度とを制御することができる。ノズル部材70及び連結部材68A〜68Cを含んでノズルユニット66が構成され、支持部材38A〜38C及び駆動部39A〜39Cを含んで、ノズルユニット66(ノズル部材70)のZ方向の位置及びレベリングを制御するノズル移動機構37が構成されている。
本例では、走査露光方法でかつ液浸法で露光中に、ノズル部材70の底面と基板Pの表面との隙間が所定範囲内に維持されるように、ノズル移動機構37を介してノズルユニット66の位置及び角度が制御される。なお、基板Pの平面度が良好な場合、又はノズル部材70の外部への液体LQの漏れ量が少ないような場合(詳細後述)には、ノズル移動機構37を設けることなく、ノズルユニット66は単に計測系支持板36に固定するのみでもよい。なお、ノズルユニット66は、移動機構37及び/又は防振機構を介して、又は直接にコラム35等に固定してもよい。なお、本例ではコラム35と振動的に分離されるコラム、例えば露光装置の設置面にコラム35とは独立に防振機構を介して固定されるコラムにノズルユニット66を設けているが、前述の如く図1の露光装置がコラム35に対して投影光学系PLを吊り下げ支持する構成である場合、例えば投影光学系PLとは独立にコラム35から吊り下げ支持されるフレームにノズルユニット66を設けてもよい。
図2において、液体供給機構10は、液体LQを投影光学系PLの像面側に供給するためのものであって、液体LQを送出可能な液体供給部11と、液体供給部11にその一端部を接続し、他端部をノズル部材70の内部に形成された供給流路14A,14Bの一端部に接続した供給管12A,12B(図1では供給管12で表されている)と、ノズル部材70に形成され、供給流路14A,14Bの他端部に接続し、投影光学系PLの像面側に配置された基板P表面と略平行に、すなわちXY平面に略平行に液体LQを吹き出す供給口13A,13B(図3参照)とを備えている。供給口13A,13Bは図1では供給口13で表されている。液体供給部11は、液体LQを収容するタンク、供給する液体LQの温度を調整する温調装置、液体LQ中の異物を除去するフィルタ装置、及び加圧ポンプ等を備えている。基板P上に液浸領域AR2を形成する際、液体供給機構10は、ノズル部材70に形成された供給口13A,13Bより、投影光学系PLの像面側の光学素子2とその像面側に配置された基板Pとの間に液体LQを供給する。なお、露光装置EXの液体供給機構10は、タンク、温調装置、フィルタ装置、加圧ポンプなどのすべてを備えている必要はなく、それらの少なくとも一部を露光装置EXが設置される工場などの設備で代用してもよい。
液体回収機構20は、投影光学系PLの像面側の液体LQを回収するためのものであって、液体LQを回収可能な液体回収部21と、液体回収部21にその一端部を接続し、他端部をノズル部材70の内部に形成された回収流路24(図3参照)の一端部に接続した回収管22と、ノズル部材70の底面に形成され、前記回収流路24の他端部に接続した回収口23(図1参照)とを備えている。液体回収部21は、例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、回収された液体LQと気体とを分離する気液分離器、及び回収した液体LQを収容するタンク等を備えている。なお、真空系として、露光装置EXに真空ポンプなどの真空系、気液分離器、タンクを設けずに、それらの少なくとも一つを露光装置EXが配置される工場の設備で代用してもよい。液浸領域AR2が投影光学系PLの像面側の所定空間内に形成されるように、液体回収機構20は、ノズル部材70に形成された回収口23を介して、液体供給機構10より供給された液体LQを所定量回収する。
ノズル部材70の穴部70Hの内側面と投影光学系PLの光学素子2の側面2Tとの間には、光学素子2とノズル部材70とを振動的に分離するために隙間が設けられている。また、ノズル部材70を含む液体供給機構10及び液体回収機構20と、投影光学系PLとはそれぞれ別の支持機構で支持されており、振動的に分離されている。これにより、ノズル部材70を含む液体供給機構10及び液体回収機構20で発生した振動が、投影光学系PL側に伝達することを防止している。また、ノズル部材70の穴部70Hと光学素子2の側面2Tとの間の隙間には、金属イオンの溶出が少ない材料で形成されたVリングやOリングなどのシール部材(パッキン)が配置されており、液浸領域AR2を形成する液体LQがその隙間から漏出するのを防止するばかりでなく、その隙間から液浸領域AR2を形成する液体LQ中に気体(気泡)が混入することを防止している。また、そのシール部材は可撓性を有するため、光学素子2に対してZ方向にノズル部材70が所定のストローク内で相対移動することが許容されている。
図3に示すように、基板Pが対向して配置されるノズル部材70の底面70AにはY方向を長手方向とする凹部77が形成され、その内側にさらに深い凹部78が形成され、図2の穴部70Hは凹部78の中央を貫通している。また、凹部78は、Y軸に平行に対向する内側面79X、X軸に平行に対向する内側面79Y、及び内側面79Xと内側面79Yとを接続する傾斜面(テーパ面)79Tよりなる内側面79を有している。
また、2つの円形状の供給口13A,13Bは、凹部78を形成するYZ平面にほぼ平行な内側面79X(投影領域AR1に対して走査方向(X方向)側の面)に、Y方向に並んで設けられている。
ノズル部材70の内部には、供給口13A,13Bに連通する2つの供給流路14A,14Bが形成され、供給流路14A,14Bは供給管12A,12Bに連結され、供給管12A,12Bの途中には、液体供給部11から送出され、供給口13A,13Bのそれぞれに対する単位時間あたりの液体供給量を制御するマスフローコントローラと呼ばれる流量制御器16A,16Bがそれぞれ設けられている。流量制御器16A,16Bによる液体供給量の制御は制御装置CONTの指令の下で行われる。本例においては、供給口13A,13BのY方向における間隔は、少なくとも投影領域AR1のY方向の長さより長くなっている。液体供給機構10は、供給口13A,13Bのそれぞれより基板Pの上方で液体LQを同時に供給可能である。
また、凹部77は、ノズル部材70の底面70Aに段差73(図5参照)によって境界部が設定されており、底面70Aと基板Pとの間隔は凹部77の内面(XY平面と略平行な平坦な面)と基板Pとの間隔よりも狭く設定されている。そして、回収口23は、その凹部77の内面に、供給口13A,13B及び投影領域AR1を囲むように、かつ凹部78の外側に環状に形成されている。また、回収口23の全面を覆うように環状のフィルタ部材30が配置されている。液浸領域AR2を形成するための液体LQは、供給口13A,13Bを介して、投影光学系PLの投影領域AR1と回収口23との間で供給される。
投影光学系PLの投影領域AR1はY方向(非走査方向)を長手方向とする矩形状に設定されており、液体LQが満たされた液浸領域AR2は、投影領域AR1を含むように実質的に環状の回収口23で囲まれた領域内であって且つ基板Pの露光中は基板P上の一部に局所的に形成される。なお、液浸領域AR2は少なくとも投影領域AR1を覆っていればよく、必ずしも回収口23で囲まれた領域全体が液浸領域にならなくてもよい。
また、凹部78の内面(XY平面と略平行な平坦な面)は、光学素子2の液体接触面2A、及び凹部77の内面より高い位置に(基板Pに対して遠くなるように)形成されている。そして、光学素子2の液体接触面2Aは、凹部78の内面より基板P側に露出している。
さらに、光学素子2の液体接触面2Aと凹部77の内面との間にも段差が生じている。そのため、基板P表面と光学素子2の液体接触面2Aとの距離が、その基板P表面と凹部77の内面との距離よりも長くなっている。
液浸領域AR2を形成したとき、液浸領域AR2の液体LQは凹部78及び凹部77に接触する。そのため、凹部78及び凹部77は、光学素子2の液体接触面2A同様、親液性を有している。すなわち、ノズル部材70の底面のうち少なくとも凹部78及び凹部77に対して親液化処理が施されている。なお、ノズル部材70自体が親液性の材料で形成されている場合には、凹部78,77に親液化処理をしなくてもよい。
本例の露光装置EXは、図2に示すように、基板ステージPSTに保持されている基板P表面の面位置情報を検出する所謂斜入射方式のAFセンサ80を備えている。AFセンサ80は、液浸領域AR2の液体LQを介して基板Pに斜め方向から検出光Laを投光する投光部81と、基板Pで反射した検出光Laの反射光を受光する受光部82とを備えている。なお、AFセンサ80の構成としては、例えば特開平8−37149号公報に開示されているものを用いることができる。また、AFセンサ80は液浸領域AR2の液体LQを介することなく基板Pの面位置情報を検出する構成としてもよい。
ノズル部材70のうち、−Y方向側及び+Y方向側の側面72G及び72Hのそれぞれには、中央(投影光学系PL側)に向かう凹部75,76が形成されている。一方の凹部75にはAFセンサ80の投光部81から射出された検出光Laを透過可能な第1光学部材83が設けられ、他方の凹部76には基板P上で反射した検出光Laを透過可能な第2光学部材84が設けられている。
そして、図3に示すように、ノズル部材70の底面に形成された凹部78の+Y方向の内側面79Yの一部には、図2の凹部76に配置された第2光学部材84を露出させるための開口部79Kが形成され、凹部78の−Y方向の内側面79Yの一部には、凹部75に配置された第1光学部材83を露出させるための開口部(不図示)が形成されている。図2に示す例では、投光部81及び受光部82は、投影領域AR1を挟んで±Y方向側のそれぞれにおいて投影領域AR1に対して離れた位置に設けられている。上述のように図1の制御装置CONTは、AFセンサ80によって検出された基板P上の複数の点でのフォーカス位置に基づいて、基板P表面のZ方向の位置情報と、θX,θY方向の傾斜情報とを求めることができる。なお、本例においては、AFセンサ80の検出光Laは、YZ平面に略平行に照射されるが、XZ平面に略平行に照射されてもよい。
上述したように、図2中の光学部材83及び84はAFセンサ80の光学系の一部を構成しているとともに、ノズル部材70の一部を構成している。換言すれば、本例においては、ノズル部材70の一部がAFセンサ80の一部を兼ねている。そして、ノズル部材70の底面に凹部78を設けたことにより、AFセンサ80は検出光Laを所定の入射角で基板P上の所望領域に円滑に照射することができる。
また、本例ではAFセンサ80が複数の計測点でそれぞれ基準面、例えば投影光学系PLの結像面に対する基板PのZ方向の相対位置を検出し、その結像面とノズル部材70の底面70Aとの位置関係は既知である(但し、結像面、及び/又はノズル部材70の移動に応じて更新される)ので、AFセンサ80の計測結果からノズル部材70の底面70Aと基板Pの表面との間隔gを求めることができる。そして、この求めた間隔gが後述の式(1)を満たす設定値に維持されるようにノズル部材70を移動することにより、ノズル部材70の底面70Aと基板Pとの接触を回避することが可能となっている。なお、本例ではその間隔gを計測するギャップセンサをAFセンサ80で兼用しているが、AFセンサ80とは別にそのギャップセンサ(後述)を設けてもよい。また、基板Pの表面が配置される投影光学系PLの結像面と、ノズル部材70の底面70Aとの間隔が上記接触を回避するのに十分大きければ、上記間隔gの計測装置(及び前述のノズル移動機構37)を設けなくてもよい。
また、図2において、露光装置EXは、投影光学系PLの像面側の気体を排気する排気機構90を備えている。排気機構90は、例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、回収された液体LQと気体とを分離する気液分離器、及び回収した液体LQを収容するタンク等を備えた排気部91を備えている。なお、真空系として、露光装置EXに真空ポンプ等の真空系、気液分離器、タンクを設けずに、それらの少なくとも一つを露光装置EXが配置される工場の設備で代用してもよい。
排気部91には、2つの回収管95A,95B(図1では回収管95で表されている)の一端部が接続されており、回収管95A,95Bの他端部はノズル部材70の内部に形成されている回収流路96A,96Bの一端部に接続されている。回収流路96A,96Bの一端部はノズル部材70の凹部75及び76内に形成されている。
図3に示すように、ノズル部材70の凹部78において、投影光学系PLの光学素子2の近傍に2つの吸引口98A,98B(図1では吸引口98で表されている)が設けられ、吸引口98A,98Bは、ノズル部材70内に形成されている回収流路96A,96Bの他端部にそれぞれ接続されている。この結果、吸引口98A,98Bのそれぞれは、回収流路96A,96B、及び図2の回収管95A,95Bを介して排気部91に接続されている。排気部91を駆動することにより、光学素子2の近傍に配置されている吸引口98A,98Bを介して、投影光学系PLの像面側の気体を排出(吸引、負圧化)することができる。また、排気部91は真空系及び気液分離器を備えているため、吸引口98A,98Bを介して投影光学系PLの像面側の液体LQを回収することもできる。
吸引口98A,98Bは、凹部78において、投影光学系PLの投影領域AR1の近傍に設けられており、非走査方向(Y方向)に関して投影領域AR1の両側にそれぞれ設けられている。また、吸引口98A,98Bは、供給口13A,13Bに対応して複数(図3では2つ)設けられている。
本例において、ノズル部材70(ノズルユニット66)は、液体供給機構10、液体回収機構20、及び排気機構90それぞれの一部を構成している。そして、液体供給機構10を構成する供給口13A,13Bは、投影光学系PLの像面側に配置された基板P表面と略平行に液体LQを噴き出すことで、投影光学系PLの像面側に液体LQを供給する。また、液体回収機構20を構成する回収口23は、投影領域AR1、供給口13A,13B、及び吸引口98A,98Bを囲むように設けられている。
液体供給部11及び流量制御器16A,16Bの動作は制御装置CONTにより制御される。基板P上に液体LQを供給する際、制御装置CONTは、液体供給部11より液体LQを送出し、供給管12A,12B及び供給流路14A,14Bを介して、供給口13A,13Bより投影光学系PLの像面側に液体LQを供給する。なお、供給口13A,13Bを基板Pに対向するように、又は斜めに設け、液体LQを基板Pの表面にほぼ垂直に又は斜めに噴き出すようにしてもよい。
液体回収部21の液体回収動作は制御装置CONTにより制御される。制御装置CONTは、液体回収部21による単位時間あたりの液体回収量を制御可能である。回収口23から回収された基板P上の液体LQは、図3のノズル部材70の回収流路24及び回収管22を介して液体回収部21に回収される。
本例においては、回収口23は環状に形成されており、その回収口23に接続する回収流路24、回収管22、及び液体回収部21のそれぞれは1つずつ設けられた構成であるが、回収口23を複数に分割し、複数に分割された回収口23の数に応じて、回収管22を設けるようにしてもよい。なお、回収口23を複数に分割した場合であっても、それら複数の回収口23が、投影領域AR1、供給口13A,13B、及び吸引口98A,98Bを囲むように配置されていることが好ましい。
図4は、図3のノズル部材70に形成された供給口13A,13Bと吸引口98A,98Bとの位置関係を示す底面図であり、図4において、本例においては、吸引口98A及び供給口13Aと、吸引口98B及び供給口13BとがそれぞれほぼX軸に平行な直線に沿って並ぶように設けられている。
供給口13A,13Bのそれぞれは、ほぼ+X方向側を向く内側面79Xに設けられており、液体供給部11から送出された液体LQを、投影光学系PLの像面側に配置された基板P表面と略平行に噴き出す。そして、一方の供給口13Aは、凹部78を囲む内側面のうち、その供給口13Aの近傍に配置されている+Y方向側を向く内側面79Yに向かって液体LQを噴き出す。また、他方の供給口13Bは、供給部13Aと対称に−Y方向側を向く内側面79Yに向かって液体LQを噴き出す。すなわち、供給口13A,13Bのそれぞれは、XY平面と略平行に、且つX方向に対して傾斜方向に、液体LQを吹き出している。さらに、供給口13A,13Bのそれぞれは複数のテーパ面79Tのうち最も近くに設けられているテーパ面79Taに沿うようにして液体LQを噴き出し、その噴き出した液体LQをそれぞれの近傍に配置されている内側面79Yに当てている。
供給口13A及び13Bから内側面79に向かって噴き出された液体LQにより、液体LQ中に渦流VFが形成され、渦流VFの中心付近がそれぞれ吸引口98A及び98Bに位置するように、吸引口98A及び98Bが配置されている。従って、吸引口98A及び98Bから図2の排気部91に気体を吸引することによって、渦流VFの一部は排気部91に吸引されて、渦流VFが安定に維持される。その結果、液浸領域AR2に液体LQが常に安定に供給される。
図5は図4のA−A線に沿う断面図であり、図5において、ノズル部材70の内部に形成された供給流路14Aは、その一端部が供給管12Aに接続され、他端部が液体の供給口13Aに接続されている。図2の供給管12B、供給流路14B、及び供給口13Bも同様の構成である。また、ノズル部材70内の回収流路24はその一端部が回収管22に接続されており、他端部が回収口23の一部に接続されている。回収流路24には、回収口23の他の複数箇所に連通する複数の分岐流路24sも接続されており、基板P上の液体LQはその周囲の気体(空気)とともにフィルタ部材30を+Z方向に通過した後、回収口23の全面からほぼ均一に回収流路24及び回収管22を介して液体回収部21に吸引回収される。なお、ノズル部材70内に複雑な経路の供給流路14A,14B及び回収流路24(分岐流路24s)を形成するために、ノズル部材70を例えば複数個の部材をZ方向に積み重ねて製造してもよい。
図5において、ノズルユニット66を構成するノズル部材70の底面70Aの中央(投影光学系PL側)に、環状の段差73を境界部として基板Pの表面(XY平面)にほぼ平行な凹部77が形成され、凹部77の中央に環状の内側面79を境界部として凹部78が形成され、凹部78の中央部に投影光学系PLの先端の光学素子2を通すための穴部70Hが形成されている。また、段差73の内側である凹部77及び凹部78の内部の液浸空間に図1の液体LQが供給されて図1の液浸領域AR2が形成される。そして、段差73に近い凹部77の外周部に環状の回収口23が形成され、回収口23の内側の内側面79に供給口13A,13B(図3参照)が形成されている。従って、本例では、ノズル部材70の底面70Aに設けられた段差73の内側において、液浸空間を形成するための液体LQの供給及び回収が行われているため、構成が簡素化されている。
なお、段差73を囲むように底面70Aに環状の凹部を設け、この凹部に液体LQの回収口23を設けることも可能である。この構造は複雑であるが、液体LQの回収率を向上できる。
また、上述のようにノズル部材70の液浸領域AR2を形成するための凹部77及び78には親液化処理が施されているが、その外側のノズル部材70の底面70Aには、外周のエッジ部を除いた全域に液体LQをはじく撥液化処理が施されている。従って、底面70Aは、その内側の凹部77及び78及び光学素子2の液体接触面2Aよりも、液体LQに対する親和性が低い撥液性を有している。底面70Aに対する撥液化処理としては、例えば、ポリ四フッ化エチレン等のフッ素系樹脂材料、アクリル系樹脂材料、シリコン系樹脂材料等の液体LQに対して非溶解性の撥液性材料を塗布するか、あるいは前記撥液性材料からなる薄膜(単層又は複数層)を被着する等の処理が挙げられる。
しかしながら、本例の液体LQは高屈折率で、図5において、基板Pの基材SUに塗布されたフォトレジストPR上に塗布できる適当な撥液性コートが現状では存在しないため、ノズル部材70の凹部77に供給された液体LQが底面70Aと基板Pの表面との、間隔gのギャップ(流路)を通過して、ノズル部材70の外側に漏れ出す恐れがある。そこで、漏れ出した液体LQの広がりを抑制するために、底面70Aに隣接するノズル部材70の走査方向(X方向)の側面は、底面70Aに対して90°より小さい鋭角の所定角度θで交差する傾斜面72A,72Bとされている。
また、傾斜面72A,72Bは、液体LQに対して親液性である(接触角が90°以下である)ことが好ましい。本例では、傾斜面72A,72Bの液体LQに対する親液性は、基板Pの表面の液体LQに対する親液性よりも高く設定されている。親液性が高いとは、液体に対する付着力(原子を単原子分子とみなした場合の分子間力)が大きく液体の接触角が小さいことを意味する。言い換えると、親液性が高い物体上では見かけ上で表面張力が小さくなる。従って、仮に傾斜面72A(面Aとする)及び基板Pの表面(面Bとする)をともに水平に保持した状態で、面A及び面B上に同じ量の液体LQを滴下すると、面A上の液体LQの広がり半径の方が面B上の液体LQの広がり半径よりも大きくなる。すなわち、面A上で液体LQを広げようとする付着力の方が、面B上で液体LQを広げようとする付着力よりも大きいことになる。
具体的に、ノズル部材70自体が、上記のように液体LQに対して親液性の材料、例えばアルミニウム、チタン、ステンレス鋼、若しくはジュラルミン等の金属、これらを含む合金、又はガラス(石英)等の材料から形成されている場合には、傾斜面72A,72Bの液体LQに対する親液性はそのままで基板Pの表面の親液性よりも高くなる。一方、ノズル部材70自体が、親液性があまり高くない材料から形成されている場合には、傾斜面72A,72Bには、予め例えばMgF2、Al23、SiO2等を付着させる等の親液化処理が施されて、その親液性が基板Pの表面の親液性よりも高くなっている。
なお、傾斜面72A,72Bの親液性と基板Pの表面の親液性との差を広げるために、基板Pの表面に例えば液体LQに対して有効な撥液性コートを形成してもよい。これにより、基板Pの表面の液体LQに対する親液性が僅かでも低下すれば、傾斜面72A,72Bの親液性を相対的に高めることが可能である。このように、傾斜面72A,72Bの親液性を基板Pの表面の親液性よりも大きくすることによって、ノズル部材70の外側に漏れ出る液体LQのうちで傾斜面72A,72B上に流出して(濡れ広がり)保持される液体の割合を高めることができる。液体は表面張力によって一体化しようとするため、これによってノズル部材70の外側に漏れ出る液体LQの量が減少する。
また、基板Pを液浸法で露光する際に、ノズル部材70の底面70Aと基板Pの表面とのギャップから外側に漏れ出る液体LQの量を減少するためには、底面70Aと基板Pの表面との間隔gをできるだけ小さくすることが好ましい。しかしながら、露光中に基板Pは投影光学系PLの像面に平行なX方向に移動(相対移動)するとともに、基板Pの表面にはそれまでの工程によって微小な凹凸が形成されているため、間隔gを小さくし過ぎると、基板PのX方向への移動によって底面70Aが基板Pの表面に接触する恐れがある。そこで、その間隔gは、一例として以下のような所定の範囲内に収めることが好ましい。
10μm≦g≦200μm …(1)
その間隔gが式(1)の下限よりも小さくなると、走査露光時に基板PがX方向に移動したときに、底面70Aが基板Pの表面に接触する恐れがある。また、間隔gが式(1)の上限よりも大きくなると、底面70Aと基板Pの表面との間から外側に漏れ出る液体LQの量が大きくなり過ぎる恐れがある。なお、例えば液体回収機構20による液体LQの回収速度を高めたような場合には、その間隔gを式(1)の上限よりも大きくしてもよい。また、前述の如くその間隔gの検出及び調整が可能である場合には、その間隔gを式(1)の下限よりも小さくしてもよい。
また、本例では、走査露光時に基板PがX方向に移動しても、その間隔gがノズル部材70の底面70Aでほぼ式(1)内で予め指定された値の付近に維持されるように、図2のAFセンサ80の計測値に基づいて、制御装置CONTがサーボ方式でノズル移動機構37を介してノズル部材70に固定された連結部材68A〜68CをZ方向に駆動する。
なお、ノズル部材70の底面70Aと基板Pの表面との間隔をより正確に制御するために、図5に示すように、底面70Aの3箇所に例えば静電容量型のギャップセンサ74A,74B,74C(74Cは不図示)を設けても良い。液体LQの誘電率は気体の誘電率よりも高いため、ギャップセンサ74A,74B等の計測値は、液体LQの既知の誘電率によって補正される。この場合、ギャップセンサ74A,74B等の計測値に基づいて制御装置CONTがノズル移動機構37をサーボ方式で駆動することによって、ノズル部材70の底面70Aと基板Pの表面との間隔gをより正確に目標値に制御できる。なお、ギャップセンサ74A,74B等の代わりに、例えば基板PのフォトレジストPRを感光させない波長域の光を用いた光学式のセンサ等を用いてもよい。また、ノズル部材70のZ方向の位置情報(傾斜情報を含む)を計測する不図示のセンサ、及び基板ステージPST(Zチルトステージ52)のZ方向の位置、及びθX、θY方向の回転量(ローリング量、ピッチング量)を計測可能なレーザ干渉計34の両計測結果からその間隔gを求めてもよい。
また、傾斜面72A,72Bが底面70Aに対してなす所定の角度θの好ましい範囲は、一例として以下の通りである。図5の例では角度θは略35°に設定されている。
15°≦θ≦45° …(2)
角度θが式(2)の下限よりも小さいと、ノズル部材70の底面70Aの外周が大きくなり過ぎる恐れがある。また、角度θが式(2)の上限よりも大きいと、ノズル部材70の外側に漏れ出した液体LQが殆ど傾斜面72A,72Bには濡れ広がらなくなるため、液体LQの広がりを抑制する効果が小さくなる。なお、傾斜面72A,72Bは平面ではなく、ほぼ凹面、凸面、波状の面、又は粗い面(例えば擦りガラスのような面)であってもよく、これらの場合にはその平均的な面の角度が底面70A(基板Pの表面)に対して鋭角で、好ましくは式(2)を満たしていればよい。
ここで、図7(A)〜(C)を参照して、液体LQに対する傾斜面72A,72Bの親液性と角度θとの関係につき説明する。
ノズル部材70の底面と基板Pの表面との間のギャップを通過して、図7(A)に示すように、ノズル部材70の外側に液体LQが漏出した場合、液体LQには傾斜面72Aに対する付着力F2と、基板Pの表面に対する付着力F1とが作用するが、液体LQは表面張力によってほぼ一体化している。また、傾斜面72Aは基板Pの表面に角度θで傾斜しているため、付着力F2を基板Pの表面に平行な(水平方向の)力F2Xと鉛直方向の力F2Zとに分解すると、角度θを用いて力F2X,F2Zは次のようになる。
F2X=F2・cos θ,F2Z=F2・sin θ …(3)
この場合、傾斜面72A上に液体LQの一部が濡れ広がるだけでも、基板P上での液体LQの広がりは少なくなる。さらに、傾斜面72Aに対する水平方向の付着力F2Xが、基板Pに対する付着力F1以上になるときに液体LQは全体として傾斜面72A側に留まろうとする。従って、以下の関係が成立することが好ましい。なお、角度θは鋭角であるため、cos θの符号は正である。また、傾斜面72Aは撥液性ではないため、F2の符号は正である。
F2・cos θ≧F1 …(4)
仮に基板Pの表面が撥液性であれば、付着力F1の符号は負となって、式(4)は常に成立する。本例では力F1の符号が正であるため、式(4)が成立する範囲の角度θの最大値はarccos(F1/F2)となる。これは、液体LQに対する傾斜面72Aの親液性(付着力F2)と基板Pの表面の親液性(付着力F1)との差が大きい程、角度θを大きくできることを意味する。
角度θがその最大値の状態では、液体LQをノズル部材70側に引き留めながら、ノズル部材70の底面積を小さくできる。また、液体LQ中では付着力を相殺するように表面張力が作用しているため、その角度θが最大値の状態では、傾斜面72A側での液体LQの表面張力の水平成分と、基板P側での液体LQの表面張力とがほぼ等しいとも言うことができる。この状態では、傾斜面72Aに対する液体LQの接触角と基板Pに対する液体LQの接触角とがほぼ等しいと言うことも可能である。
また、図7(A)の状態から液体LQが傾斜面72Aに沿って上方に濡れ広がり、図7(B)に示すように、傾斜面72A上の液体LQの荷重FGと鉛直方向の付着力F2Zとが等しくなったときに、液体LQの大部分はそのまま傾斜面72A上に保持される。ただし、液体LQの一部はさらに上方に濡れ広がる。また、液体LQは表面張力によって一体化しようとするため、さらにノズル部材70の外側へ漏出する液体LQの量が増えた場合には、図7(C)に示すように、傾斜面72A上に保持される液体LQの量が増えて荷重FGが大きくなるため、傾斜面72A上の液体LQの重心位置は低下する。
なお、図5の傾斜面72Aの代わりに、例えば図8の変形例に示すように、ノズル部材70の基板Pに近い外側面の一部に設けた傾斜面72A1を使用してもよい。図8において、傾斜面72A1の先端部の角度θは鋭角であり、傾斜面72A1は、液体LQを収容するための凹部72A2を介して、基板Pの表面(XY平面)に垂直な側面72A3に固定されている。また、傾斜面72A1も好ましくは親液性であり、傾斜面72A1上を通って凹部72A2に蓄積された液体LQは、回収管64Aによって図5の液体回収部21に回収される。この図8の構成によれば、ノズル部材70の底面の外周をあまり大きくすることなく、傾斜面72A1の角度θをほぼ0°に近い角度まで小さくすることができ、液体LQの回収能力を向上できる。
また、図2に示すように、ノズル部材70の傾斜面72A,72Bに隣接する側面も、それぞれ底面70Aに対して鋭角(式(2)の範囲の角度θが好ましい)で傾斜するとともに、傾斜面72A,72Bと同様の液体LQに対する親液性を有する傾斜面72C,72D,72E,72Fとされている。しかしながら、それらの側面を傾斜面72C〜72Fとすることなく、底面70Aに垂直な面としておいてもよい。また、ノズル部材70の非走査方向(Y方向)の側面72G,72Hは底面70Aに対して垂直であるが、この側面72G,72Hを傾斜面72A,72Bと同様に、底面70Aに対して鋭角で傾斜した好ましくは親液性の傾斜面としてもよい。
次に、上述した構成を有する図1の露光装置EXを用いてマスクMのパターン像を基板Pに露光する方法について、図5に対応する図6(A)、(B)を参照して説明する。なお、図6(A)、(B)では、図2の供給管12A,12Bを供給管12、供給流路14A,14Bを供給流路14、回収管95A,95Bを回収管95で表し、図3の供給口13A,13Bを供給管13、吸引口98A,98Bを吸引口98で表す。
図1において、マスクMがマスクステージMSTにロードされるとともに、基板Pが基板ステージPSTにロードされた後、基板Pの液浸法による走査露光処理を開始するに際し、制御装置CONTは液体供給機構10を駆動し、基板P上に対する液体LQの供給を開始する。液体供給機構10の液体供給部11から供給された液体LQは、図6(A)に示すように、供給管12及び供給流路14を流れた後、供給口13より投影光学系PLの像面側に供給される。
図1の制御装置CONTは、液浸領域AR2を形成するために液体供給機構10を使って液体LQの供給を開始するときに、液体回収機構20の液体回収部21を駆動するとともに、排気機構90の排気部91を駆動する。真空系を有する排気部91が駆動されることにより、図6(A)の投影光学系PLの像面側の光学素子2近傍に設けられている吸引口98から、投影光学系PLの像面側近傍の空間の気体が排出され(排気され)、その空間が負圧化される。従って、ノズル部材70の内部に液体LQを円滑に供給することができ、投影光学系PLの像面側に形成される液浸領域AR2上の液浸空間に気体部分が残ったり、液浸領域AR2を形成するための液体LQ中に気泡が混入する不都合を防止することができる。
また、本例においては、液体供給機構10は、ノズル部材70内の供給口13より液体LQを基板P表面と略平行に噴き出しており、吸引口98は噴き出された液体LQによって形成される渦流の中心付近に設けられている構成である。したがって、液体LQ中に気泡(気体部分)が存在していても、その気泡は液体との比重差に基づいて渦流の中心付近に移動するため、排気機構90は、その渦流の中心付近に配置されている吸引口98を介して気泡を良好に吸引回収して除去することができる。したがって、投影光学系PLの像面側の液体LQ中に気泡が混入する不都合を防止することができる。
上述したように、制御装置CONTは、液体供給機構10の供給口13を介した液体LQの供給と、液体回収機構20の回収口23を介した液体LQの回収とを並行して行うことにより、やがて、図6(B)に示すように、投影光学系PLと基板Pとの間に、投影領域AR1を含むように、基板Pよりも小さく且つ投影領域AR1よりも大きい液浸領域AR2を局所的に形成する(液浸空間の形成工程)。なお、基板Pの表面と異なる基板ステージPSTの上面51、あるいは基板ステージPSTとは別の可動体(後述の計測ステージなど)の上面に液浸領域AR2を形成しておき、前者では基板ステージPSTの移動により、後者では基板ステージPSTと別の可動体とを近接または接触させた状態で移動することにより、その上面から基板Pの表面に液浸領域AR2を移すようにしてもよい。
この状態で、投影領域AR2の液体LQの一部は、ノズルユニット66のノズル部材70の底面70Aと基板Pの表面との間のギャップ7(流路)65を通ってノズル部材70の外側に漏出する。漏出した液体LQの一部は、親液性の傾斜面72A上に付着力によって導かれ(濡れ広がり)、残りの部分は基板Pの表面に濡れ広がる(液体の広がり抑制工程)。この場合、液体LQは表面張力によって一体の状態を維持しようとするため、液体LQが傾斜面72Aの上方へ広がろうとする付着力ST1のX成分と、液体LQが基板Pの表面の外側に広がろうとする付着力ST2(この絶対値はST1の絶対値よりも小さい)とがほぼ等しいか、又は付着力ST1の鉛直成分(+Z方向の絶対値)と傾斜面72A上の液体LQの荷重(−Z方向の絶対値)とがほぼ等しくなる状態で、液体LQの基板Pの表面での広がりはほぼ停止する。なお、走査露光中に基板Pは+X方向又は−X方向に移動するとともに、回収口23による液体LQの回収も行われているため、ノズル部材70の外側に漏出した液体LQ中には、再び液浸領域AR2に戻って回収口23から液体回収機構20に回収されるものもある。従って、液体LQのように、フォトレジストに対する適当な撥液性コートがない(又は物体になじみ易い)液体を用いた場合でも、液体LQのノズル部材70の外側への広がりを抑制して液浸法で露光を行うことができる。
そして、図6(B)のように液浸領域AR2を形成した後、図1の制御装置CONTは、投影光学系PLと基板Pとを対向した状態で、基板Pに露光光ELを照射し、マスクMのパターン像を投影光学系PLと液体LQとを介して基板P上に露光する。基板Pを露光するときは、制御装置CONTは、液体供給機構10による液体LQの供給と並行して、液体回収機構20による液体LQの回収を行いつつ、基板Pを支持する基板ステージPSTをX方向(走査方向)に移動しながら、マスクMのパターン像を投影光学系PLと基板Pとの間の液体LQ及び投影光学系PLを介して基板P上に投影露光する(露光工程)。このとき制御装置CONTは、液体供給機構10の流量制御器16A,16B(図2参照)を使って単位時間あたりの液体供給量を調整しつつ、供給口13を介して、基板P表面と略平行に液体LQを吹き出して供給する。また、基板Pの露光中においては、制御装置CONTは、AFセンサ80を使って、液体LQを介して基板P表面の位置情報を検出し、その検出結果に基づいて、投影領域AR1内で投影光学系PLによる像面と基板P表面とを合致させるように、例えばZチルトステージ52を駆動しつつ、露光を行う。このように基板PのX方向への移動及びフォーカスレベリング動作が行われているときに、制御装置CONTは、AFセンサ80の計測値を用いてサーボ方式で図6(B)のノズル移動機構37を駆動して、ノズル部材70の底面70Aと基板Pの表面との間隔gを予め定められた値(又は範囲内)に維持する(ノズル部材70の移動工程)。これによって、ノズル部材70の外側への液体LQの漏出量は減少する。
基板Pの露光中においても、制御装置CONTは、排気機構90の吸引口98を介した液浸領域AR2の液体LQの一部の回収を継続する。こうすることにより、基板Pの露光中に、仮に液浸領域AR2の液体LQ中に気泡が混入したり、気体部分が生成されても、その気泡(気体部分)を、吸引口98を介して回収、除去することができる。特に、吸引口98は、回収口23よりも投影光学系PLの光学素子2の近傍に配置されているので、投影光学系PLの光学素子2近傍に存在する気泡などを素早く回収することができる。
なお、上述した実施形態においては、ノズル部材70の底面70Aの全域が撥水性であるように説明したが、一部であってもよい。底面70Aの一部に撥液性領域を形成する場合、その撥液性領域は、一箇所でもよいし任意の複数箇所でもよい。また、底面70Aに対して撥液化処理を施さずに、底面70Aをノズル部材70とは別の部材、例えば、ポリ四フッ化エチレンやアクリル系樹脂などの撥液性を有する材料)によって形成することもできる。
なお、上述した実施形態において、基板Pを露光する前の液体供給時(図6(A)の状態)における単位時間あたりの液体供給量と、基板Pを露光中の液体供給時(図6(B)の状態)における単位時間あたりの液体供給量とを互いに異なる値に設定してもよい。例えば、基板Pを露光する前の単位時間あたりの液体供給量を2リットル/分程度とし、基板Pを露光中の単位時間あたりの液体供給量を0.5リットル/分程度とするといったように、基板Pを露光する前の液体供給量を、基板Pを露光中の液体供給量よりも多くしてもよい。基板Pを露光する前の液体供給量を多くすることで、例えば光学素子2の液体接触面2Aやノズル部材70の凹部77内の空間の気体(気泡)を除去しながら、その空間を速やかに液体LQで満たすことができる。また、基板Pの露光中は、液体LQの供給量を少なくしているので、投影光学系PLなどに対する振動を抑えることができる。また逆に、基板Pを露光する前の液体供給量を、基板Pの露光中の液体供給量よりも少なくしてもよい。基板Pを露光する前の液体供給量を少なくすることで、液体接触面2Aやノズル部材70の凹部77内の空間の気体(気泡)を確実に追い出しながら、その空間を液体LQで満たすことができる。また、基板Pの露光中の液体供給量を相対的に多くすることで、投影光学系PLの像面側の液体LQの温度変化(温度分布変動)を抑えることができ、液体LQを介して行われる結像やAFセンサ80による検出を精度良く行うことができる。このように、基板Pの露光前の液体供給量と基板Pの露光中の液体供給量とは、ノズル部材70の底面70Aの形状や液体LQとの接触角、基板P表面の液体LQとの接触角、投影光学系PLやノズル部材70の防振性能、露光条件、目標スループット、目標結像性能などを考慮して、適宜設定すればよい。
次に、本発明の実施形態の他の例につき図9を参照して説明する。図9において図5に対応する部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。本例の露光装置は、図1の露光装置EXと同様の構成であるが、ノズルユニット66として図9のノズルユニット66Aが用いられている点が異なっている。
図9は、本例のノズルユニット66Aを示し、この図9において、本例のノズル部材70の傾斜面72A,72Bには、液体LQが毛管現象で吸い上げられるような間隔(例えば0.5mm程度以下の間隔)で多層のスリットを配置した形状のスリット部材62A,62Bが固定されている。なお、傾斜面72A側のスリット部材62A及び収納部63A(後述)は断面で表されている。また、スリット部材62A,62Bは液体LQに対して親液性の材料、例えばアルミニウム、チタン、ステンレス鋼、若しくはジュラルミン等の金属、これらを含む合金、又はガラス(石英)等から形成されている。
スリット部材62A,62Bの一端側はノズル部材70の底面70Aとほぼ面一であり、基板Pの表面に対向している。また、傾斜面72A,72B上のスリット部材62A,62Bの他端側を底面側から密閉するように、液体LQを蓄積するための収納部63A,63Bが固定され、収納部63A,63Bの内部と液体回収部21とが回収管64A,64Bで連結されている。液体回収部21内には、回収管64A,64Bを介して液体LQを回収する回収機構も設けられている。なお、例えば回収管64A,64B内に逆止弁を設けて回収管22に連結し、液体回収部21内の共通の回収部で回収口23及び収納部63A,63Bからの液体LQを回収してもよい。また、収納部63A,63Bを連通させて、収納部63B内の液体LQを共通の回収管64Aから液体回収部21に回収してもよい。
本例では、液浸法で露光中にノズル部材70の底面70Aと基板Pの表面との間のギャップ65を通ってノズル部材70の外部に漏出する液体LQの一部は、毛管現象によって傾斜面72A,72Bのスリット部材62A,62Bを介して収納部63A,63B内に吸い上げられる。そして、収納部63A,63B内の液体LQは、回収管64A,64Bを介して液体回収部21に回収されるため、ノズル部材70の外部に漏出する液体LQが基板P上に広がるのをより確実に抑制できる。
なお、スリット部材62A,62Bは、図2のノズル部材70の他の傾斜面72C〜72F上に設けてもよい。この場合、スリット部材62A,62Bは傾斜面72A〜72Fの全面に設ける必要はなく、基板Pに隣接する部分を含む所定幅の領域、又は経験的に液体LQの漏出量が多い部分に近い傾斜面のみに設けるだけでもよい。
また、スリット部材62A,62Bとしては、断面形状が2次元の格子状、又は多数の小さい貫通孔の集合体からなる多数の微小な管の集合体を使用することも可能である。
なお、上記実施形態の露光装置はノズル部材70(及び光学素子2)の流体洗浄、及び/又は光洗浄などによって、その液体接触面などに付着した異物(残留液体も含む)を除去する清掃装置を備えることが好ましい。例えば、基板ステージPSTとは別の可動体(計測ステージなど)に、洗浄用液体の噴出部(洗浄用ノズルなどを含む)、及び/又は洗浄用光ビームの光射出部などが搭載される清掃装置を設け、その噴出部または光射出部をノズル部材70などに対向させてその清掃(露光装置(ノズル部材70など)のメンテナンス)を定期的に行うようにしてもよい。また、上記実施形態の露光装置ではノズル部材70が着脱可能となっており、例えば清掃装置で対処不能なノズル部材70の汚染、またはその損傷などが生じた場合には、露光装置からノズル部材70を取り出すとともに、そのノズル部材70の清掃などを行ってから露光装置に再装着する、あるいはそのノズル部材70との交換で別のノズル部材を露光装置に装着することとしてもよい。
また、上記実施形態ではAFセンサ80の一部(光学部材83、84)がノズル部材70の一部を構成するものとしたが、ノズル部材70はAFセンサ80の一部を備えていなくてもよい。さらに、複数の計測点の少なくとも一部が液浸領域AR2内に設定されるAFセンサ80を設けなくてもよい。この場合、露光に先立って基板Pの面位置情報を計測しておき、露光動作時はその事前計測情報に基づき、基板ステージPSTのZ方向の位置情報、及びθX、θY方向の回転情報を計測可能なレーザ干渉計34を用いてZ方向、θX及びθY方向に関する基板Pの位置制御を行ってもよい。
なお、上記の実施形態では、投影光学系PLの先端に光学素子2が交換可能に取り付けられており、この光学素子2により投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整を行うことができる。なお、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板であってもよい。
また、液体LQの流れによって生じる投影光学系PLの先端の光学素子と基板Pとの間の圧力が大きい場合には、その光学素子を交換可能とするのではなく、その圧力によって光学素子が動かないように堅固に固定してもよい。
また、上記の実施形態では、投影光学系PLと基板P表面との間は液体LQで満たされている構成であるが、例えば基板Pの表面に平行平面板からなるカバーガラスを取り付けた状態で液体LQを満たす構成であってもよい。
なお、上記実施形態において、投影光学系PLの光学素子2と基板Pとの間に露光光ELの光路を含む液体LQの液浸空間を形成するノズル部材70は、上述の構成に限られず、例えば欧州特許公開第1,420,298号公報、国際公開第2004/055803号パンフレット、国際公開第2004/057590号パンフレット、国際公開第2005/029559号パンフレット、国際公開第2004/086468号パンフレット(対応米国公開2005/0280791A1)、特開2004−289126号公報(対応米国特許第6,952,253号)などに開示されるノズル部材に前述の傾斜面(72A、72A1)を設けてもよい。また、ノズル部材70などを含む局所液浸装置は、投影光学系PLの光学素子2の入射面側にも液浸空間を形成するものであってもよい。
また、上記の実施形態では、ノズル部材70は環状であるが、例えば国際公開第99/49504号パンフレットに開示されているように、液体供給用のノズルと液体回収用のノズルとを分離した構成としてもよく、この場合には、一例として液体回収用のノズルの外側面の基板側に、基板の表面に対して鋭角の傾斜面を形成し、この傾斜面で外部に漏出する液体の一部を保持してもよい。
なお、上記の実施形態の液体LQはデカリン(トランス・デカリン又はシス・デカリン)であるが、液体LQとしては、例えばイソプロパノールやグリセロールといったC−H結合やO−H結合を持つ所定液体、又はヘキサン、ヘプタン、デカン等の所定液体(有機溶剤)も使用できる。あるいは、液体LQとしては、これら所定液体のうち任意の2種類以上の液体が混合されたものを使用してもよいし、純水に上記所定液体が添加(混合)されたものを使用してもよい。あるいは、液体LQとしては、純水に、H+ 、Cs+ 、K+ 、Cl- 、SO4 2- 、PO4 3- 等の塩基又は酸を添加(混合)したものであっても使用できる。更には、純水にアルミニウム酸化物等の微粒子を添加(混合)したものであって使用できる。これらの液体LQとして使用できる液体は、ArFエキシマレーザ光を透過可能である。また、液体LQとしては、光の吸収係数が小さく、温度依存性が少なく、投影光学系PL(光学素子2)や基板Pの表面に塗布されている感光材に対して安定なものであることが好ましい。
なお、上記実施形態では干渉計システムを用いてマスクステージ及び基板ステージの位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば基板ステージの上面に設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り替えて用いる、あるいはその両方を用いて、基板ステージの位置制御を行うようにしてもよい。
なお、本発明は、マスクと基板とを同期移動してマスクのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニング・ステッパ)の他に、マスクと基板とを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)、又は基板上で複数のパターンを部分的に重ねて転写し、基板を順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば特開平10−163099号公報及び特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報、米国特許第6,208,407号などに開示されているように、複数のウエハステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも本発明を適用できる。
また、本発明は、例えば特開平11−135400号公報や特開2000−164504号公報に開示されているように、基板を保持する基板ステージと、基準マークが形成された基準部材や各種センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態においては、光透過性の基材上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いているが、このマスクに替えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスクとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いてもよい。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLを使ってパターン像を基板P上に投影することによって基板を露光しているが、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。この場合、投影光学系PLを使わなくても良く、干渉縞を形成するための回折格子を光学部材とみなすことができる。
さらに、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号)に開示されているように、2つのマスクパターンを投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
また、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると共に、多数の機械部品からなるマスクステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより上記の実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、上記の実施形態の露光装置を用いて半導体デバイスを製造する場合、この半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを形成するステップ、上記の実施形態の露光装置によりアライメントを行ってレチクルのパターンを基板(ウエハ)に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、並びに検査ステップ等を経て製造される。
また、本発明は、半導体デバイスの製造プロセスへの適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレート等に形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置の製造プロセスや、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、MEMS(Microelectromechanical Systems:微小電気機械システム)、セラミックスウエハ等を基板として用いる薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスの製造プロセスにも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、製造工程にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
本発明のデバイス製造方法によれば、物体になじみ易い、又は適当な撥液性コートがないような高屈折率の液体を用いて液浸法による露光を行うことによって、解像度を向上し、焦点深度を深くできる。従って、微細パターンを有するデバイスを高精度に、かつ高い歩留りで製造できる。
本発明の実施形態の一例の露光装置の概略構成を示す一部を切り欠いた図である。 図1のノズル部材70を示す斜視図である。 図1のノズル部材70を底面側から見た斜視図である。 図1のノズル部材70を示す底面図である。 図4のAA線に沿う断面図である。 本発明の実施形態の一例における液浸法による露光動作を示す模式図である。 本発明の実施形態の一例において、ノズル部材の傾斜面72Aに液体LQが濡れ広がる様子を示す図である。 ノズル部材に設けられる傾斜面の変形例の要部を示す図である。 本発明の実施形態の他の例のノズルユニットを示す断面図である。
符号の説明
2…光学素子、10…液体供給機構、13(13A,13B)…供給口、20…液体回収機構、23…回収口、30…フィルタ部材、37…ノズル移動機構、66…ノズルユニット、70…ノズル部材、70A…底面、72A,72B…傾斜面、77…凹部、78…凹部、90…排気機構、98A,98B…吸引口、P…基板、AR1…投影領域、AR2…液浸領域、EL…露光光、EX…露光装置、PL…投影光学系、LQ…液体

Claims (61)

  1. 光学部材と液体とを介して露光光で基板を露光する露光方法において、
    前記露光光の光路を囲むように配置され、環状でかつ前記基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面が形成された液浸部材の内側に前記液体を供給して、前記光学部材と前記基板との間に液浸空間を形成する第1工程と、
    前記液浸部材と前記基板との間のギャップを通って前記液浸部材の外側に漏れ出る前記液体の少なくとも一部を前記傾斜面で保持する第2工程とを有することを特徴とする露光方法。
  2. 光学部材と液体とを介して露光光で基板を露光する露光方法において、
    前記光学部材と前記基板との間に前記露光光の光路を含む前記液体の液浸空間を形成する液浸部材の一端と前記基板との間のギャップを通って、前記液浸空間から前記液浸部材の外側に漏出する液体の少なくとも一部を、前記液浸部材の一端側でその外側面の少なくとも一部に設けられる鋭角の傾斜面で保持することを特徴とする露光方法。
  3. 前記傾斜面は親液性であり、前記液浸部材の外側への前記漏出液体の拡大を抑制することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光方法。
  4. 前記傾斜面上の前記漏出液体は、少なくともその表面張力で前記傾斜面に保持されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の露光方法。
  5. 前記漏出液体は、前記傾斜面での表面張力と、前記液浸部材の外側の前記基板の表面での表面張力とがほぼ等しいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の露光方法。
  6. 前記漏出液体は、前記傾斜面との接触角と、前記液浸部材の外側での前記基板との接触角とがほぼ等しいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の露光方法。
  7. 前記基板が対向して配置される前記液浸部材の一端側に設けられる段差の外側領域は内側領域よりも前記基板の表面とのギャップが小さいことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光方法。
  8. 前記液浸空間内の液体は、前記液浸部材の一端の前記内側領域に設けられる回収口を介して回収されることを特徴とする請求項7に記載の露光方法。
  9. 前記漏出液体は、前記傾斜面のスリット部により毛管現象で吸い上げられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の露光方法。
  10. 前記スリット部を介して前記漏出液体の回収が行われることを特徴とする請求項9に記載の露光方法。
  11. 前記傾斜面の角度は15°〜45°であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の露光方法。
  12. 光学部材と液体とを介して露光光で基板を露光する露光方法において、
    前記光学部材と前記基板との間に前記露光光の光路を含む前記液体の液浸空間を形成する液浸部材の第1面と前記基板との間のギャップを通って、前記液浸空間から前記液浸部材の外側に漏出する前記液体を、前記第1面と鋭角をなす前記液浸部材の第2面で保持することを特徴とする露光方法。
  13. 前記第2面は親液性であり、前記液浸部材の外側への前記漏出液体の拡大が抑制されることを特徴とする請求項12に記載の露光方法。
  14. 前記漏出液体は、少なくともその表面張力で前記第2面に保持されることを特徴とする請求項12又は13に記載の露光方法。
  15. 前記漏出液体は、前記第2面での表面張力と、前記液浸部材の外側の前記基板の表面での表面張力とがほぼ等しいことを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項に記載の露光方法。
  16. 前記漏出液体は、前記第2面との接触角と、前記液浸部材の外側での前記基板との接触角とがほぼ等しいことを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の露光方法。
  17. 前記液浸部材の前記第1面はその段差の外側領域が内側領域よりも前記基板の表面とのギャップが小さいことを特徴とする請求項12〜16のいずれか一項に記載の露光方法。
  18. 前記液浸空間内の液体は、前記第1面の内側領域に設けられる回収口を介して回収されることを特徴とする請求項17に記載の露光方法。
  19. 前記第2面の前記第1面に対する角度は15°〜45°であることを特徴とする請求項12〜18のいずれか一項に記載の露光方法。
  20. 前記液浸部材は、前記基板の移動に伴う前記基板の表面とのギャップの変化に応じて移動することを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の露光方法。
  21. 前記露光中、前記基板は、前記光学部材を介してパターン像が生成される所定面との相対的な位置関係が調整され、前記液浸部材は、前記基板の表面とのギャップが所定範囲内に収まるように移動することを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載の露光方法。
  22. 前記液浸部材は、前記基板の表面とのギャップが10〜200μmに維持されることを特徴とする請求項20又は21に記載の露光方法。
  23. 前記液体は、屈折率が純水よりも大きいことを特徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載の露光方法。
  24. 前記液体は、屈折率が1.5以上であることを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の露光方法。
  25. 光学部材と液体とを介して露光光で基板を露光する露光装置において、
    前記露光光の光路を囲むように配置されて、環状でかつ前記基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面が形成された液浸部材と、
    前記液浸部材の内部に前記液体を供給して、前記光学部材と前記基板との間に液浸空間を形成する液体供給部とを備えたことを特徴とする露光装置。
  26. 光学部材と液体とを介して露光光で基板を露光する露光装置において、
    前記光学部材と前記基板との間に前記露光光の光路を含む前記液体の液浸空間を形成するために配置され、前記基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面が形成された液浸部材と、
    前記液浸空間に前記液体を供給する液体供給部とを備えたことを特徴とする露光装置。
  27. 前記傾斜面は親液性であり、前記液浸部材と前記基板との間のギャップを通って前記液浸部材の外側に漏出する前記液体の少なくとも一部が前記傾斜面に導かれることを特徴とする請求項25又は26に記載の露光装置。
  28. 前記傾斜面の角度は、前記液浸部材と前記基板との間のギャップを通って前記液浸部材の外側に漏出する液体の前記傾斜面での表面張力と、前記液浸部材の外側の前記基板の表面での表面張力とがほぼ等しくなるように設定されることを特徴とする請求項25〜27のいずれか一項に記載の露光装置。
  29. 前記傾斜面の角度は、前記液浸部材と前記基板との間のギャップを通って前記液浸部材の外側に漏出する液体の前記傾斜面との接触角と、前記液浸部材の外側での前記基板との接触角とがほぼ等しくなるように設定されることを特徴とする請求項25〜27のいずれか一項に記載の露光装置。
  30. 前記基板が対向して配置される前記液浸部材の一端側に段差が設けられ、
    前記液浸部材の前記段差の外側領域は内側領域よりも前記基板の表面とのギャップが小さいことを特徴とする請求項25〜29のいずれか一項に記載の露光装置。
  31. 前記液浸部材の一端の前記内側領域に設けられた回収口を介して前記液浸空間内の液体を回収する第1液体回収部を備えたことを特徴とする請求項30に記載の露光装置。
  32. 前記液浸部材の前記傾斜面の少なくとも一部に、前記液体を毛管現象で吸い上げるためのスリット部が形成されたことを特徴とする請求項25〜31のいずれか一項に記載の露光装置。
  33. 前記スリット部を介して前記液体の回収を行う第2液体回収部を備えたことを特徴とする請求項32に記載の露光装置。
  34. 前記傾斜面の角度は15°〜45°であることを特徴とする請求項25〜33のいずれか一項に記載の露光装置。
  35. 光学部材と液体とを介して露光光で基板を露光する露光装置において、
    前記光学部材と前記基板との間に前記露光光の光路を含む前記液体の液浸空間を形成するために配置され、前記基板が対向して配置される第1面と、前記第1面と鋭角をなす第2面とを有する液浸部材と、
    前記液浸部材によって形成される前記液浸空間に前記液体を供給する液体供給部とを備えたことを特徴とする露光装置。
  36. 前記第2面は親液性であることを特徴とする請求項35に記載の露光装置。
  37. 前記第2面の角度は、前記液浸部材の前記第1面と前記基板との間のギャップを通って前記液浸部材の外側に漏出する液体の前記第2面での表面張力と、前記液浸部材の外側の前記基板の表面での表面張力とがほぼ等しくなるように設定されることを特徴とする請求項35又は36に記載の露光装置。
  38. 前記傾斜面の角度は、前記液浸部材の前記第1面と前記基板との間のギャップを通って前記液浸部材の外側に漏出する液体の前記第2面との接触角と、前記液浸部材の外側での前記基板との接触角とがほぼ等しくなるように設定されることを特徴とする請求項35又は36に記載の露光装置。
  39. 前記液浸部材の前記第1面に段差が設けられ、前記段差の外側領域が内側領域よりも前記基板の表面とのギャップが小さいことを特徴とする請求項35〜38のいずれか一項に記載の露光装置。
  40. 前記液浸空間内の液体を前記液浸部材の前記第1面の前記内側領域に設けられる回収口を介して回収する液体回収部を備えたことを特徴とする請求項39に記載の露光装置。
  41. 前記第2面の前記第1面に対する角度は15°〜45°であることを特徴とする請求項35〜40のいずれか一項に記載の露光装置。
  42. 前記液浸部材を前記基板の移動に伴う前記基板の表面とのギャップの変化に応じて移動する液浸部材移動部を備えたことを特徴とする請求項25〜41のいずれか一項に記載の露光装置。
  43. 前記露光中、前記基板と、前記光学部材を介してパターン像が生成される所定面との相対的な位置関係を調整するステージ装置と、
    前記ステージ装置による前記基板の位置調整に応じて、前記液浸部材と前記基板の表面とのギャップが所定範囲内に収まるように前記液浸部材を移動する液浸部材移動部とを備えたことを特徴とする請求項25〜41のいずれか一項に記載の露光装置。
  44. 前記液浸部材は、前記基板の表面とのギャップが10〜200μmに維持されることを特徴とする請求項42又は43に記載の露光装置。
  45. 前記液体は、屈折率が純水よりも大きいことを特徴とする請求項25〜44のいずれか一項に記載の露光装置。
  46. 前記液体は、屈折率が1.5以上であることを特徴とする請求項25〜45のいずれか一項に記載の露光装置。
  47. 光学部材と基板との間を液体で満たして液浸空間を形成し、前記光学部材と前記液体とを介して露光光で前記基板を露光する露光装置に装着される液浸部材であって、
    前記露光光の光路を囲むように配置可能であるとともに、環状で内部に前記液浸空間を形成するための空間が形成された本体部を備え、
    前記本体部の内部に前記液体の流路が形成され、
    前記本体部の前記基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面が形成されたことを特徴とする液浸部材。
  48. 光学部材と基板との間を液体で満たして液浸空間を形成し、前記光学部材と前記液体とを介して露光光で前記基板を露光する露光装置に装着される液浸部材であって、
    前記光学部材と前記基板との間に前記液浸空間を形成するために配置される本体部を備え、
    前記本体部の内部に前記液体の流路が形成され、
    前記本体部の前記基板が対向して配置される一端側の外側面の少なくとも一部に鋭角の傾斜面が形成されたことを特徴とする液浸部材。
  49. 前記傾斜面は親液性であり、
    前記本体部の前記基板が対向して配置される面に段差が形成され、前記段差の外側領域が内側領域よりも前記基板の表面とのギャップが小さいことを特徴とする請求項47又は48に記載の液浸部材。
  50. 前記本体部の前記傾斜面の少なくとも一部に前記液体を毛管現象で吸い上げるためのスリット部が設けられたことを特徴とする請求項47〜49のいずれか一項に記載の液浸部材。
  51. 前記本体部の前記傾斜面の角度は15°〜45°であることを特徴とする請求項47〜50のいずれか一項に記載の液浸部材。
  52. 光学部材と基板との間を液体で満たして液浸空間を形成し、前記光学部材と前記液体とを介して露光光で前記基板を露光する露光装置に装着される液浸部材であって、
    前記光学部材と前記基板との間に前記液浸空間を形成するために配置される本体部を備え、
    前記本体部の内部に前記液体の流路が形成され、
    前記本体部は前記基板が対向して配置される第1面と、前記第1面と鋭角をなす第2面とを有することを特徴とする液浸部材。
  53. 前記第2面は親液性であり、
    前記本体部の前記第1面に段差が形成され、前記段差の外側領域が内側領域よりも前記基板の表面とのギャップが小さいことを特徴とする請求項52に記載の液浸部材。
  54. 前記本体部の前記第2面の少なくとも一部に前記液体を毛管現象で吸い上げるためのスリット部が設けられたことを特徴とする請求項52又は53に記載の液浸部材。
  55. 前記本体部の前記第2面の角度は15°〜45°であることを特徴とする請求項52〜54のいずれか一項に記載の液浸部材。
  56. 請求項1から24のいずれか一項に記載の露光方法を用いることを特徴とするデバイス製造方法。
  57. 光学部材と基板との間を液体で満たして液浸空間を形成し、前記光学部材と前記液体とを介して露光光で前記基板を露光する露光装置のメンテナンス方法であって、
    前記露光装置に装着される請求項47から55のいずれか一項に記載の液浸部材を清掃する工程を含むことを特徴とする露光装置のメンテナンス方法。
  58. 前記露光装置から前記液浸部材を取り出すとともに、前記液浸部材をその清掃を行った後に前記露光装置に再装着することを特徴とする請求項57に記載の露光装置のメンテナンス方法。
  59. 前記露光装置から前記液浸部材を取り出すとともに、前記液浸部材との交換で別の液浸部材を前記露光装置に装着することを特徴とする請求項57又は58に記載の露光装置のメンテナンス方法。
  60. 光学部材と基板との間を液体で満たして液浸空間を形成し、前記光学部材と前記液体とを介して露光光で前記基板を露光する露光装置のメンテナンス方法であって、
    前記露光装置に装着される請求項47から55のいずれか一項に記載の液浸部材を取り出すとともに、前記液浸部材をその清掃を行った後に前記露光装置に再装着することを特徴とする露光装置のメンテナンス方法。
  61. 光学部材と基板との間を液体で満たして液浸空間を形成し、前記光学部材と前記液体とを介して露光光で前記基板を露光する露光装置のメンテナンス方法であって、
    前記露光装置に装着される請求項47から55のいずれか一項に記載の液浸部材を取り出すとともに、前記液浸部材との交換で別の液浸部材を前記露光装置に装着することを特徴とする露光装置のメンテナンス方法。
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