JP2008122164A - シングルセンサー式押込み試験システム - Google Patents
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Abstract
【課題】変位をパルス数で置換し、また較正することで変位を補償し試験機の試験機の構造をよりシンプルにした押込み試験機によるシングルセンサー式押込み試験システムを提供する。
【解決手段】試験片Sに押し付ける圧子14と、圧子14に接続され前記試験片Sに荷重を加える負荷手段と、前記試験片Sの荷重量を検出するロードセンサー12と、前記負荷手段と前記ロードセンサー12に基づいて前記試験片Sのヤング率を演算する演算手段たるコンピュータ18とを備え、前記負荷手段を荷重印加型のステッピングモータ5により形成する。荷重―変位により前記試験片Sのヤング率を計測する際に、変位量δを前記ステッピングモータ5への出力パルス数で置換して行う。較正用試験片によって試験機の弾性変形量を算出する。試験片Sに対して前記圧子14の押込み試験を行ってその最大荷重における押込み量と弾性回復量に基づいてヤング率を算出する。
【選択図】図1
【解決手段】試験片Sに押し付ける圧子14と、圧子14に接続され前記試験片Sに荷重を加える負荷手段と、前記試験片Sの荷重量を検出するロードセンサー12と、前記負荷手段と前記ロードセンサー12に基づいて前記試験片Sのヤング率を演算する演算手段たるコンピュータ18とを備え、前記負荷手段を荷重印加型のステッピングモータ5により形成する。荷重―変位により前記試験片Sのヤング率を計測する際に、変位量δを前記ステッピングモータ5への出力パルス数で置換して行う。較正用試験片によって試験機の弾性変形量を算出する。試験片Sに対して前記圧子14の押込み試験を行ってその最大荷重における押込み量と弾性回復量に基づいてヤング率を算出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、シングルセンサー式押込み試験システムに関するものである。
押込み試験は、簡便、迅速に試験を行うことができるため、工業界において幅広く利用されている材料特性評価法である。また近年、従来周知の硬度試験方式のような光学的圧痕読み取りとは異なる試験方式をもつナノインデンテーション(Nano-indentation)[ナノレベルにおける押込み試験]が登場した。この試験方式の特徴は、試験によって得られる荷重−変位線図から硬さのみならずヤング率などの材料特性値が算出可能な点である。
ところで、従来、固体材料の表面近傍の数μmの部分の機械的特性等の物性を計測することが望まれており、この種の試験材料の表面近傍の物性を計測するために、微小押込み試験装置が使用されている。この微小押込み試験装置は、基本的には従来周知の硬度計と同様に圧子に作用させる荷重を例えば数十mNとし、この圧子の押し込み深さを極めて浅くし、試験材料の表面近傍の物性のみを計測できるようにしたものである。
このような微小押込み試験装置としては、電磁力発生手段からの荷重を受ける圧子と、該圧子の変位を検出する変位検出手段を備えると共に、予め定められた増分で変化する電流を前記電磁力発生手段に出力するソレノイド電流制御手段と、前記増分毎に前記変位検出手段からの出力を検出して荷重と押し込み量の相関を出力する相関検出手段を備えた微小押込み試験装置が知られている(例えば特許文献1)。
また、任意に微小荷重を加えることができる可変型負荷手段と、該可変型負荷手段によって被試験片表面に押し付けられる圧子と、該圧子の変位量を検出する圧子変位量検出手段と、前記可変型負荷手段によって加えられる微小負荷荷重並びに圧子変位検出手段によって求められる圧子の変位量に基づいて被試験片表面での変形過程を演算する演算手段と、その結果を記憶する記憶手段とを備えた超微小材料押込み試験装置も知られている(例えば特許文献2)。
さらに、ナノインデンテーションの解析に関する発明者らの論文も知られている(例えば非特許文献1)。
特開昭62−69141号公報
特開昭62−231136号公報
Tatsuya ISHIBASHI Masayuki FUJITSUKA Motofumi OHKI,Journal of Material Testing Research Association of Japan,Vol.46 No.3(2001),138-146
しかしながら、従来の試験機においては変位検出手段、電磁力発生手段に出力するソレノイド電流制御手段を備えたり、或いは可変型負荷手段、圧子変位量検出手段を備えるなど、試験機の構造が複雑になり、小型化などを図りにくいという問題があった。特に超微小押込み試験機では、圧子変位量検出手段として変位センサーが重要でありながらその精度の保証が大変面倒であったために、試験機自体が高価になっていた。
本発明では、圧子変位センサーを試験機の構造から除外することにより試験機の構造をよりシンプルにした超微小押込み試験(ナノインデンテーション)機におけるシングルセンサー式超微小押込み試験システムを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、試験片に押し付ける圧子と、前記圧子に接続され前記試験片に荷重を加える負荷手段と、前記試験片の荷重量を検出する荷重検出手段と、前記負荷手段と前記荷重検出手段に基づいて前記試験片のヤング率を演算する演算手段とを備え、前記負荷手段を荷重印加型のステッピングモータにより形成し、荷重―変位により前記試験片のヤング率を計測する際に、変位量を前記ステッピングモータへの出力パルス数で置換して行うシングルセンサー式押込み試験システムであって、較正用試験片に対して前記圧子の押込み試験を行ってその押込み量及び弾性回復量に基づいて試験機の弾性変形量を算出し、試験片に対して前記圧子の押込み試験を行ってその最大荷重における押込み量と弾性回復量に基づいて前記ヤング率を算出することを特徴とするシングルセンサー式押込み試験システムである。
請求項2の発明は以下のものである。
前記ヤング率を下記数式3により算出し、前記試験機の弾性変形量を下記数式4により算出することを特徴とする請求項1記載のシングルセンサー式押込み試験システム。
本発明によれば、センサーを荷重検出手段のみのシングルセンサー式とすることができるので、シンプルな構成であっても精密な計測を行うことができる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
図1は実施例1を示しており、図1に示すように平板状の設置ベース1の奥側に支柱2を立設し、またこの支柱2の前側に雄螺子軸であるボール螺子軸(ball screw)3を縦向きに設けると共に、その下端3Aを設置ベース1に設けた軸受4に回動自在に軸支する。一方、ボール螺子軸3の上端3Bは、負荷手段としてのステッピングモータ5に接続されている。このステッピングモータ5は、荷重印加型であって減速装置を内蔵しており、支柱2に連結部材としてのブラケット6を介して固定されている。さらに、ステッピングモータ5の回転軸とボール螺子軸3の上端3Bとの間に減速装置5Aを介在している。減速装置5Aは例えば別のステッピングモータをフリーの状態としてブラケット6Aを介して取り付けて内蔵された減速装置を利用するようにしてもよい。
そして、ボール螺子軸3の上下方向の途中には昇降台7が設けられている。この昇降台7は他方(前方)に張り出すように設けられた台本体8の一側(後方)の下部に、ボール螺子軸3に螺合する雌螺子体であるボール螺子ナット9が一体的となって縦向きに設けられたものであり、台本体8とボール螺子ナット9との間には、連結部材としてのブラケット10を介在している。
前記台本体8上には、前後左右に移動可能な位置合わせ用のステージ装置(x−y stage)11が設けられている。さらにこのステージ装置11の上面に荷重検出手段としての、荷重による変位量がわかっている物体と歪ゲージを組み合わせた荷重センサである、ロードセンサー(Load sensor)12が縦向きに設けられており、このロードセンサー12の上部側に試験片(Specimen)Sを載置する支持台13を設けている。
さらに、試験片Sの上面に対向して上方に圧子(Indenter)14を設ける。この圧子14は下向きに突設した例えば四角錐状であって、その先端角(対面角βqua)を形成している。そして、圧子14は、試験片Sの上面、ひいてはロードセンサー12の上面に対向するように支柱2から他側へ張り出した固定アーム15の下面に圧子保持軸16を介して下方に突設するように固定されたものであって、固定アーム15の他端と設置ベース1の他端との間に補強用支柱17が介在している。尚、圧子14は、対面角(βQua)=136°の正四角錐ヴィッカースダイヤモンド圧子であって、例えば(株)東京ダイヤモンド工具製作所製のものとする。尚ダイヤモンド圧子のヤング率は1140[GPa]、ポアソン比は0.07とする。
そして、ロードセンサー12と演算手段であるコンピュータ18とをA/Dボード19を介して接続してデータを取り込むことができるようになっている。尚、図中18Aは、コンピュータ18の画面を示す表示部である。また圧子14の変位量を前記ステッピングモータ5への出力パルス数で置換して行うようにしている。コンピュータ18とステッピングモータ5との接続の間にパルス発生器20が介在している。
尚、ステッピングモータ(Stepping motor)は、パルス電力に同期して動作する同期電動機であって、パルスモータ(Pulse motor)とも称せられる。
次に前記構成についてその作用を説明する。支持台13に試験片Sを載置する。次に例えば試験片Sの上面中央を圧子14に対向するようにステージ装置11を作動する。そして、コンピュータ18を作動させることにより、圧子14の変位量を前記ステッピングモータ5への出力パルス数で置換して行うようにしている。パルス発生器20より所定数のパルスをステッピングモータ5へ出力する。これによりステッピングモータ5が作動してボール螺子軸3が回動する。このボール螺子軸3の回動に伴って該ボール螺子軸3に螺合するボール螺子ナット9が上方に移動する。この上昇に伴って昇降台7もボール螺子軸3に沿って上昇し、試験片Sの上面が圧子14の下端に当接する。この状態は後述する図2の荷重0の位置となる。
さらに、コンピュータ18によってパルス発生器20より所定数のパルスをステッピングモータ5へ連続的或いは断続的に出力する。これによりステッピングモータ5がさらにパルス数に応じて作動し、このパルス数に応じてボール螺子軸3が回動する。このボール螺子軸3の回動に伴ってボール螺子ナット9、ひいては昇降台7がボール螺子軸3に沿って上昇する。この昇降台7の微小な上昇、すなわち試験片Sの微小な上昇により、試験片Sの上面が圧子14に押し込まれる。尚、前記試験片Sの微小な上昇値は変位量となるが、この変位量を前記ステッピングモータ5への出力パルス数で置換して行うこととなる。
このように変位量を前記ステッピングモータ5への出力パルス数で置換して行い、それぞれの荷重がロードセンサー12によって検出され、このロードセル12の検出量をA/Dボード19を介してコンピュータ18にデータを取り込むことができるようになっている。
このようにして、変位量を前記ステッピングモータ5への出力パルス数で置換して行うことに応じて、ロードセンサー12によって試験片Sの下面が受ける荷重を、支持台13を介して連続的或いは断続的に検出する。
そして、ステッピングモータ5への出力パルス数、ロードセンサー12による荷重検知の量をコンピュータ18によって記憶されると共に、表示部18Aにより表示する。
この記憶されたデータに基づいた荷重―変位に対して、荷重、押込み深さ、および弾性変形量でヤング率を計測する。
図2は押込み試験の荷重−変位線図の模式図である。この測定線図から圧子14を試験片Sに押込んだ時の最大荷重(LM)における押込み量(変位量)δtと弾性回復量(除荷量)δrは決定される。しかし、圧子14と試験片Sの接触時には圧子保持軸16にも弾性変形が生じる。図中の破線は実験によって得られたデータの荷重−変位線図である。実線は試験機の弾性変形量δEを補正した後の荷重−変位線図である。
補正された押し込み深さ(corrected indentation depth):
δtt=δt−δE
補正された弾性回復量(corrected elastic recovery):δrt=δr−δE
次にヤング率算出式について説明する。
実験により得られたLM、δt及びδrをヤング率ESの下記算出数式(5)に代入して、試験片Sのヤング率を得る。
δtt=δt−δE
補正された弾性回復量(corrected elastic recovery):δrt=δr−δE
次にヤング率算出式について説明する。
実験により得られたLM、δt及びδrをヤング率ESの下記算出数式(5)に代入して、試験片Sのヤング率を得る。
尚、
μS:試験片のポアソン比
K0(Qua):2tan(βQua /2)
μI:圧子のポアソン比
EI:圧子のヤング率
I(E)=(1-μI 2)/EI:圧子の弾性パラメータ
δE:試験機の弾性変形量
前記数式(5)等は、以下の参考文献(1)(2)に基づく。
(1)Tatsuya ISHIBASHI Masayuki FUJITSUKA Motofumi OHKI,Journal of Material Testing Research Association of Japan,Vol.46 No.3(2001),138-146
(2)Tatsuya ISHIBASHI Masayuki FUJITSUKA Hirohisa AMANO Motofumi OHKI,Journal of Material Testing Research Association of Japan,Vol.47 No.1(2002),8
そして、実験により得られる押込み量δt及び弾性回復量δrには試験機の弾性変形量δE(=C・LM:ばね定数C)が含まれているため、ヤング率算出においてはこの影響を考慮する必要がある。そこで、較正(校正)用試験片に対して行った押込み試験による押込み量δt及び弾性回復量δrを数式(6)に代入し、δEを算出する。
μS:試験片のポアソン比
K0(Qua):2tan(βQua /2)
μI:圧子のポアソン比
EI:圧子のヤング率
I(E)=(1-μI 2)/EI:圧子の弾性パラメータ
δE:試験機の弾性変形量
前記数式(5)等は、以下の参考文献(1)(2)に基づく。
(1)Tatsuya ISHIBASHI Masayuki FUJITSUKA Motofumi OHKI,Journal of Material Testing Research Association of Japan,Vol.46 No.3(2001),138-146
(2)Tatsuya ISHIBASHI Masayuki FUJITSUKA Hirohisa AMANO Motofumi OHKI,Journal of Material Testing Research Association of Japan,Vol.47 No.1(2002),8
そして、実験により得られる押込み量δt及び弾性回復量δrには試験機の弾性変形量δE(=C・LM:ばね定数C)が含まれているため、ヤング率算出においてはこの影響を考慮する必要がある。そこで、較正(校正)用試験片に対して行った押込み試験による押込み量δt及び弾性回復量δrを数式(6)に代入し、δEを算出する。
尚、
S(E)=(1-μS 2)/ES:較正(校正)用試験片の弾性パラメータ
F(E)IS=S(E)+I(E):圧子と較正(校正)用試験片の弾性パラメータ
次に実験結果について説明する。まずばね定数C及び弾性変形量dE の決定については、最初に、較正用試験片に対して押込み試験を行い、押込み量δt及び弾性回復量δrを算出した。さらに、この結果から荷重ごとの試験機のばね定数C及び弾性変形量δEを決定した。その結果を表1、表2に示す。
S(E)=(1-μS 2)/ES:較正(校正)用試験片の弾性パラメータ
F(E)IS=S(E)+I(E):圧子と較正(校正)用試験片の弾性パラメータ
次に実験結果について説明する。まずばね定数C及び弾性変形量dE の決定については、最初に、較正用試験片に対して押込み試験を行い、押込み量δt及び弾性回復量δrを算出した。さらに、この結果から荷重ごとの試験機のばね定数C及び弾性変形量δEを決定した。その結果を表1、表2に示す。
試験片としてBK7(ガラス)、Aluminum Alloy(アルミ)、ポリカーボネート(PC)の他、較正用として硬さ基準片HV500(炭素鋼)を使用した。試験荷重は0.49、0.98、1.96[N]の3段階とし、各5回ずつ試験を行った。また実験は室温26.5℃、湿度65%で行った。
次にヤング率算出結果について説明する。
実験によって得られた荷重−変位線図の例を、
較正用試験片(HV500(Steel))における荷重−変位線図(Relationship between load and displacement for HV500)を示した図3、
BK7(ガラス)における荷重−変位線図(Relationship between load and displacement for BK7(ガラス))を示した図4、
アルミにおける荷重−変位線図(Relationship between load and displacement for Aluminum Alloy)を示した図5、
ポリカーボネートにおける荷重−変位線図(Relationship between load and displacement for Poly-carbonate)を示した図6によって示す。
較正用試験片(HV500(Steel))における荷重−変位線図(Relationship between load and displacement for HV500)を示した図3、
BK7(ガラス)における荷重−変位線図(Relationship between load and displacement for BK7(ガラス))を示した図4、
アルミにおける荷重−変位線図(Relationship between load and displacement for Aluminum Alloy)を示した図5、
ポリカーボネートにおける荷重−変位線図(Relationship between load and displacement for Poly-carbonate)を示した図6によって示す。
また、試験機の弾性変形量δEを考慮し、数式(5)を用いて算出した試験片のヤング率及び、本実験で得られたデータを荷重ごとに平均し、試験片Sのヤング率ESの計算値(Calcuated Young's modulus ES of arbitrary specimens)を表3にまとめる。
以上のように、本試験では、変位の算出方法としてステッピングモータ5への出力パルス数を変位に変換するという方式を用いた縦型超微小押込み試験機であり、試験機にビッカース圧子14を装着し、HV500を較正(校正)用試験片とした場合のヤング率の算出を行なった結果、妥当な値を得ることができた。
尚、図4において、押込み荷重1.96[N]での荷重−変位線図における除荷終了部分の挙動が他の荷重の場合と異なっている。これはBK7が金属などに比べて塑性変形が少ないため、圧子と試験片の接触面積が微小となる除荷終了点付近の線図が不安定になること等と考えられる。
以上のように、試験片Sに押し付ける圧子14と、圧子14に接続され前記試験片Sに荷重を加える負荷手段と、前記試験片Sの荷重量を検出するロードセンサー12と、前記負荷手段と前記ロードセンサー12に基づいて前記試験片Sのヤング率を演算する演算手段たるコンピュータ18とを備え、前記負荷手段を荷重印加型のステッピングモータ5により形成し、荷重―変位により前記試験片Sのヤング率を計測する際に、変位量δを前記ステッピングモータ5への出力パルス数で置換して行うシングルセンサー式押込み試験機を利用するシステムであって、較正用試験片に対して前記圧子14の押込み試験を行ってその押込み量δt及び弾性回復量δrに基づいて試験機の弾性変形量δEを以下の数式(6)に基づいて算出し、試験片Sに対して前記圧子14の押込み試験を行ってその最大荷重LMにおける押込み量δtと弾性回復量δrに基づいて前記ヤング率Esを数式(5)に基づいて算出するような方法によって、センサーをロードセンサー12のみのシングルセンサー式とすることができるので、シンプルな構成であっても精密な計測を行うことができる。
以上のように本発明に係るシングルセンサー式超微小押込み試験システムは、各種の用途に適用できる。
5 ステッピングモータ
12 ロードセンサー(荷重検出手段)
14 圧子
18 コンピュータ(演算手段)
S 試験片
12 ロードセンサー(荷重検出手段)
14 圧子
18 コンピュータ(演算手段)
S 試験片
Claims (2)
- 試験片に押し付ける圧子と、前記圧子に接続され前記試験片に荷重を加える負荷手段と、前記試験片の荷重量を検出する荷重検出手段と、前記負荷手段と前記荷重検出手段に基づいて前記試験片のヤング率を演算する演算手段とを備え、前記負荷手段を荷重印加型のステッピングモータにより形成し、荷重―変位により前記試験片のヤング率を計測する際に、変位量を前記ステッピングモータへの出力パルス数で置換して行うシングルセンサー式押込み試験システムであって、較正用試験片に対して前記圧子の押込み試験を行ってその押込み量及び弾性回復量に基づいて試験機の弾性変形量を算出し、試験片に対して前記圧子の押込み試験を行ってその最大荷重における押込み量と弾性回復量に基づいて前記ヤング率を算出することを特徴とするシングルセンサー式押込み試験システム。
- 前記ヤング率を下記数式1により算出し、前記試験機の弾性変形量を下記数式2により算出することを特徴とする請求項1記載のシングルセンサー式押込み試験システム。
δt:最大荷重(LM)における押込み量(変位量)
δr:弾性回復量(除荷重)
μS:試験片のポアソン比
K0(Qua):2tan(βQua /2)
μI:圧子のポアソン比
EI:圧子のヤング率
I(E)=(1-μI 2)/EI:圧子の弾性パラメータ
δE:試験機の弾性変形量
βQUA:圧子の対面角
δt:較正用試験片に対して行った押込み試験による押込み量
δr:較正用試験片に対して行った弾性回復量
S(E)=(1-μS 2)/ES:試験片の弾性パラメータ
F(E)IS=S(E)+I(E):圧子と試験片の弾性パラメータ
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- 2006-11-09 JP JP2006304545A patent/JP2008122164A/ja active Pending
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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