JP2008121053A - スパッタリング成膜装置及び成膜方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 成膜工程における基板の加熱処理と薄膜形成を、同じ位置において連続的に実施することができるスパッタリング成膜装置及び成膜方法を提供する。
【解決手段】 基板4とターゲット3の間に配置された筒状の防着板7と、防着板7の基板側端部近傍に移動可能に設けられ、表面が黒色化処理された遮蔽板8(8a、8b)とを備えている。非成膜時には、遮蔽板8が防着板7の開口部を覆ってターゲット3と基板4の間を遮蔽するので、スパッタリング放電により加熱された遮蔽板8で基板4を加熱処理することができる。また、成膜時には、遮蔽板8が移動して防着板7の開口部を開くため、ターゲット3と対向した基板4上に薄膜を形成することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 基板4とターゲット3の間に配置された筒状の防着板7と、防着板7の基板側端部近傍に移動可能に設けられ、表面が黒色化処理された遮蔽板8(8a、8b)とを備えている。非成膜時には、遮蔽板8が防着板7の開口部を覆ってターゲット3と基板4の間を遮蔽するので、スパッタリング放電により加熱された遮蔽板8で基板4を加熱処理することができる。また、成膜時には、遮蔽板8が移動して防着板7の開口部を開くため、ターゲット3と対向した基板4上に薄膜を形成することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、スパッタリング法を用いた基板の加熱と、基板上への薄膜の形成とを連続して実施できるスパッタリング成膜装置、及びスパッタリング成膜方法に関する。
従来のスパッタリング法による薄膜形成工程においては、基板上に薄膜を形成する前に、真空成膜室内にてヒータにより基板を加熱することで乾燥や表面改質などの前処理を行っている。その際、上記基板の前処理後に、ヒータとスパッタリング用カソードを入れ替えたり、あるいはスパッタリングによる薄膜形成を行う位置まで基板を移動したりするなどの工程を必要としていた。
そのため、ヒータとスパッタリング用カソードの入れ替え手段や、基板を移動するための搬送手段などによって装置が大型化し、設備費用も高額化していた。また、基板乾燥用のヒータとスパッタリング用カソードの切り替え操作、あるいは基板の搬送操作のため、成膜作業が煩雑となるなど問題を有していた。
一方、特開2004−43880号公報(特許文献1)には、真空容器内に複数の蒸着源を設けると共に、形状を工夫した遮蔽板を蒸着源と基板との間に配置して、単一の蒸着源を用いて形成した薄膜に比べて、基板に形成する薄膜の膜厚の均一性や屈折率の均一性を向上させる方法が提案されている。
また、特開平5−279845号公報(特許文献2)には、真空容器内のターゲット及び基板の周辺に配置された遮蔽板を、発熱体又は発熱体を構成要素の一部とする構成とし、且つ上記遮蔽板に電源を連結することにより温度制御を行い、遮蔽板に付着した薄膜の内部応力を抑制し、異物の飛散を低減させる方法が提案されている。
この方法においては、薄膜形成時に遮蔽板を昇温保持することにより、薄膜形成後冷却された遮蔽板に付着した薄膜の内部応力の熱応力分を真性応力分と相殺するように制御し、はがれの起きないような応力範囲に制御することができる。また、発熱体の材料としては、Pt−Rh合金のほか、Crを主な合金元素とするNi基合金、Cr、Al、Coを合金元素とするFe基合金、又はCr、Al、Tiを合金元素とするFe基合金が提案されている。
本発明は、上記した従来の事情に鑑み、スパッタリング法による薄膜形成工程において、基板あるいはヒータならびにスパッタリングカソードの位置変更等を行うことなく、薄膜形成前の基板の加熱処理と薄膜形成を、同じ位置において連続的に実施することができるスパッタリング成膜装置及び成膜方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供するスパッタリング成膜装置は、成膜室内で基板ホルダーに保持した基板をターゲットと対向させ、スパッタリングにより基板上に薄膜を形成するスパッタリング成膜装置であって、基板とターゲットの間に中心軸が両者と直交する方向に配置された筒状の防着板と、防着板の基板側端部近傍に移動可能に設けられ、表面が黒色化処理された遮蔽板とを備え、非成膜時には遮蔽板が防着板の開口部を覆ってターゲットと基板の間を遮蔽し、且つスパッタリング放電により加熱された遮蔽板で基板を加熱処理し、成膜時には遮蔽板が移動して防着板の開口部を開き、ターゲットと対向した基板上に薄膜を形成することを特徴とする。
上記本発明のスパッタリング成膜装置において、前記遮蔽板の好ましい一態様は、2分割され且つそれぞれの一端が防着板の基板側端部に取り付けられており、非成膜時には防着板の開口部を覆ってターゲットと基板の間を遮蔽し、且つ成膜時には防着板の四角筒状の内周面側に移動して格納され、ターゲットと基板を対向させることを特徴とするものである。
また、本発明が提供するスパッタリング成膜方法は、成膜室内で基板ホルダーに保持した基板をターゲットと対向させ、スパッタリングにより基板上に薄膜を形成するスパッタリング成膜方法であって、基板とターゲットの間に筒状の防着板を中心軸が両者と直交する方向に配置すると共に、防着板の基板側端部近傍に表面が黒色化処理された遮蔽板を移動可能に設け、遮蔽板で防着板の開口部を覆ってターゲットと基板の間を遮蔽した状態で、スパッタリング放電により加熱された遮蔽板で基板を加熱処理し、次に遮蔽板を移動して防着板の開口部を開いた状態とし、ターゲットと対向した基板上に薄膜を形成することを特徴とする。
上記本発明のスパッタリング成膜方法において、前記遮蔽板による基板の加熱処理温度は、スパッタリング放電におけるターゲットへの投入電力量によって制御することができる。
本発明によれば、スパッタリング法による薄膜形成工程において、基板あるいはヒータならびにスパッタリングカソードの位置変更等の必要がなく、スパッタリング放電によって成膜を防止しながら基板の加熱処理を行い、引き続いて同じ位置で基板上に薄膜を形成することができる。
従って、本発明によるスパッタリング成膜装置あるいは成膜方法を使用することによって、薄膜形成前の基板の加熱処理と基板への薄膜形成とを同一位置において連続的に実施することができるため、処理及び操作の効率化ならびに装置の小型化や設備費用の抑制が可能となり、工業的に極めて有用である。
本発明では、スパッタリング成膜装置のスパッタリング用カソードの構造を改良して、基板とターゲットの間に配置されている筒状の防着板の基板側端部近傍に、表面が黒色化処理された遮蔽板を移動可能に設けてある。この遮蔽板は、非成膜時には、基板の近傍に基板と略平行になるように移動し、筒状の防着板の開口部を覆ってターゲットと基板の間を遮蔽する。また、成膜時には、遮蔽板が移動することによって防着板の開口部が開き、防着板の内側においてターゲットと基板を対向させることができる。
上記のごとく移動可能な遮蔽板を設置することによって、非成膜時には、防着板の開口部が遮蔽板で覆われてターゲットと基板の間が遮蔽されているので、スパッタリング放電させても基板に薄膜が形成されることはない。その一方、遮蔽板はスパッタリング放電によって加熱されるので、加熱された遮蔽板からの輻射熱により、遮蔽板の近傍に略平行に位置している基板を加熱処理することが可能である。また、成膜時には、遮蔽板が移動して筒状の防着板の開口部が開き、ターゲットと基板を対向させるため、成膜用ガスを導入して基板上に成膜することができる。
尚、遮蔽板を移動させる手段は限定されず、開閉式あるいはスライド式などの手段を用いることができる。また、遮蔽板としては、輻射熱で基板を加熱するために、輻射率が高くなるように表面が黒色化処理され、且つ熱伝導性の良い板材を用いる必要がある。遮蔽板の材質としては、上記条件を満たしている金属材料が好ましいが、セラミックスや高耐熱性の樹脂材などであっても良い。
例えば、金属材料の表面に、黒色ニッケルめっき又は黒色クロムめっきを数μm施すことで黒色化が可能である。特に、アルミニウムを用いる場合は表面を黒色アルマイト処理することも可能であり、銅もしくは銅合金を用いる場合は表面を酸化させ、酸化銅膜を形成することで黒色化が可能となる。このように黒色化処理された表面は、およそ0.95程度の輻射率を示す。その他の黒色化処理として、表面に耐熱性の黒色塗料を塗装する方法や、表面をサンドブラストやエッチングする方法も可能である。金属材料以外では、例えばカーボンのように材料自体が黒色で、熱伝導率の高いものを使用することも可能である。
次に、本発明のスパッタリング成膜装置及び成膜方法を、図面を用いて詳しく説明する。図1は、本発明の成膜装置におけるスパッタリング用カソード部の断面図である。装置の成膜室内には、従来の装置と同様に、カソード容器1と基板ホルダー2とが互いに略平行になるように対向して配置されている。このカソード容器1の前面には、Oリング(図示せず)を介して装着されたスパッタリング用のターゲット3が固定治具(図示せず)により固定され、また、基板ホルダー2には薄膜を形成するための基板4が保持される。尚、カソード容器1の内部には、冷却水などの冷媒が流れるようになっている。
また、カソード容器1には、ターゲット3の裏面側にマグネット5が設置されている。通常のマグネトロンスパッタリング装置では、上記のように配置されたマグネット5によってターゲット3の表面に漏洩磁場が発生し、この磁場のターゲット3に垂直な成分がゼロの領域でプラズマ密度が最も大きくなるため、その領域ではターゲット3のスパッタリング効果が増加し、成膜スピードを上げることができる。更に、カソード容器1に固定したターゲット3の端部の周囲は、アースシールド6で覆われている。
上記したターゲット3と基板4の間には、ターゲット3からスパッタリングされた粒子が周囲に付着することを防ぐための筒状の防着板7が、その中心軸をターゲット3及び基板4とほぼ直交する方向に配置して固定されている。従って、この筒状の防着板7の内側に形成された開口部を通して、互いに略平行に配置されたターゲット3と基板4とが対向するようになっている。尚、防着板7の断面外形形状は、ターゲット3あるいは基板4の外形と略同一の外形を有することが好ましい。
更に、上記防着板7の基板4側の端部近傍には、表面が黒色化処理された遮蔽板8が移動可能に設けてある。図示した遮蔽板8は、遮蔽板8aと遮蔽板8bとに2分割された開閉式であり、遮蔽板8aと遮蔽板8bの各一端が防着板7の基板4側端部に、例えば兆番等で折り畳み可能に取り付けられている。そして、非成膜時には、図1aに示すように、遮蔽板8aと遮蔽板8bが防着板7の開口部を覆ってターゲット3と基板4の間を遮蔽する。一方、成膜時には、図1bに示すように、遮蔽板8aと遮蔽板8bが防着板7の四角筒状の内周面側に移動して格納され、防着板7の開口部内でターゲット3と基板4が対向した状態となる。
従って、成膜時には、遮蔽板8aと遮蔽板8bを移動格納し、防着板7の開口部を開いてターゲット3と基板4が対向させる。非成膜時には、格納した遮蔽板8aと遮蔽板8bを開いて防着板7の開口部を覆う。この状態でターゲット3に電力を投入してスパッタリング放電を行うことにより、遮蔽板8をターゲット側から加熱し、加熱された遮蔽板8からの輻射熱で基板4を加熱処理することができる。遮蔽板8による基板4の加熱処理温度は、ターゲット3への投入電力量によって制御することができる。尚、このとき、ターゲット3と基板4の間は遮蔽板8で遮蔽されているため、基板4に薄膜が形成されることはない。
図2に、上記した本発明のスパッタリング用カソード部を備えた成膜装置の一具体例を示す。この成膜装置では、図1に図示したスパッタリング用カソード部が成膜室9の内部に収納設置されると共に、成膜室9内を真空引きするための真空ポンプ10や、スパッタリング用ガスの供給口並びに排出口(図示せず)などを備えている。また、基板ホルダー2には、基板4の温度制御を行うため、加熱又は冷却を備えた温度制御機構11を装備することができる。
成膜装置のスパッタリング用カソードを用いた薄膜形成あるいは基板の加熱処理には、直流(DC)、高周波(RF)、交流(MF)などの各種の放電形態を用いることが可能であり、金属、酸化物、窒化物、ホウ素化物、炭化物、有機物などの各種ターゲットを用いて、金属、酸化物、窒化物、ホウ素化物、炭化物、有機物などの各種の薄膜を基板上に形成することができる。また、基板としては、ガラス、セラミックス、金属、プラスチック、ポリマーフィルムなど各種の基板の使用が可能である。
尚、成膜装置には、バッチ式スパッタリング装置、インライン方式スパッタリング装置、巻取式スパッタリング装置などの各種の構造があるが、これらの何れのスパッタリング装置にも上記本発明のスパッタリング用カソードの構造を適用することができる。
例えば、本発明のスパッタリング用カソードを適用したバッチ式スパッタリング装置の薄膜形成法を、図2を参照して具体的に説明する。まず、カソード容器1に所望のターゲット3を装着し、また基板ホルダー2に基板4を装着する。そこで、成膜室9の内部を真空ポンプ10で真空引きした後、Arガス等のスパッタリング用ガスを流して所定の圧力を保持する。
次に、2分割された遮蔽板8a、8bをカソード3と基板4との間に挿入し、防着板7の開口部を遮蔽した状態で、カソード3に電力を供給してスパッタリング放電を実施し、遮蔽板8が所定の温度となるようにスパッタリング投入電力を調整する。このスパッタリング放電により遮蔽板8が加熱され、加熱された遮蔽板8からの輻射熱により基板4を所定時間加熱して前処理を行った後、一旦スパッタリング放電を停止し、遮蔽板8及び基板4を放冷するか、あるいは基板ホルダー2の温度制御機構11を用いて基板4を所定の温度に制御する。
引き続き、成膜室9の真空状態を保持したまま、2分割された遮蔽板8a、8bをカソード3と基板4の間から移動させ、防着板7の内周面側に折り畳んで格納する。この状態で、カソード3に電力を供給してスパッタリングを行い、基板4に所定の膜厚まで薄膜を形成した後、カソード3への電力供給を停止する。その後、基板4を冷却し、真空リークを実施して、基板4を取り出す。
このようにして、薄膜形成前の基板の加熱処理と基板への薄膜形成を、基板あるいはヒータ並びにカソードの位置変更等を行うことなく、同じ位置において連続的に実施することができ、処理・操作の効率化が図れると共に、スパッタリング装置の小型化や設備費用の抑制が可能となる。
[実施例1]
図2に示した本発明によるバッチ式のスパッタリング装置を用い、カソード容器1にCrのターゲット(厚さ3mm)3を装着し、基板ホルダー2にはガラスの基板4を装着した。また、防着板7はターゲット3及び基板4と略同一の外形を有する四角筒状であり、遮蔽板8は2分割した遮蔽板8a、8bを使用し、その材質は表面を黒色クロムめっきにより黒色化処理した銅とした。
図2に示した本発明によるバッチ式のスパッタリング装置を用い、カソード容器1にCrのターゲット(厚さ3mm)3を装着し、基板ホルダー2にはガラスの基板4を装着した。また、防着板7はターゲット3及び基板4と略同一の外形を有する四角筒状であり、遮蔽板8は2分割した遮蔽板8a、8bを使用し、その材質は表面を黒色クロムめっきにより黒色化処理した銅とした。
まず、成膜室9の内部を真空ポンプ10で真空引きし、更にArガスを流して成膜室9内を5mTorrに保持した。ターゲット3とガラスの基板7との間に遮蔽板8a、8bを挿入した状態で、ターゲット3に直流電力を6W/cm2供給してスパッタリング放電を行った。その際、遮蔽板8a、8bからの輻射熱によりガラスの基板4が約250℃に保持されるようにスパッタリング投入電力を調整し、基板4を15分間加熱して乾燥処理を実施した。
次に、スパッタリング放電を停止し、基板ホルダー2の温度制御機構10を用いて基板4の温度を10℃に制御し、真空状態を保持したまま遮蔽板8a、8bを折り畳んでターゲット3と基板4の間から移動させ、防着板7の内周面側に格納した。ターゲット3に直流電力6W/cm2を供給してスパッタリングを実施し、膜厚計を用いて形成される薄膜の膜厚を観察しながら、膜厚が35nmとなるまでスパッタリング成膜を実施した。その後、ターゲット3への電力供給を停止し、基板4を冷却した後、真空リークを実施して基板4を取り出した。
[比較例1]
上記実施例1で用いた遮蔽板8a、8bが設置されていない従来のバッチ式スパッタリング装置を用いて、ガラスの基板上にCrターゲットからのスパッタリングにより薄膜を形成した。ただし、このスパッタリング装置では、基板の加熱処理ゾーンと薄膜形成ゾーンとが横方向に並列して配置され、基板を保持した基板ホルダーは両方の処理ゾーンに移動可能に設けてある。
上記実施例1で用いた遮蔽板8a、8bが設置されていない従来のバッチ式スパッタリング装置を用いて、ガラスの基板上にCrターゲットからのスパッタリングにより薄膜を形成した。ただし、このスパッタリング装置では、基板の加熱処理ゾーンと薄膜形成ゾーンとが横方向に並列して配置され、基板を保持した基板ホルダーは両方の処理ゾーンに移動可能に設けてある。
まず、カソード容器に実施例と同様のCrターゲットを装着し、基板ホルダーにガラス基板を装着した後、成膜室内部を真空ポンプで真空引きした後、基板加熱処理ゾーンにおいて、基板と対向配置されているヒータで基板を加熱することにより乾燥処理を実施した。
次に、乾燥処理が終了したガラス基板を冷却し、基板を保持した基板ホルダーを駆動装置により薄膜形成ゾーンに移動させ、基板をターゲットに対向する位置に停止させた。このガラス基板を10℃となるように温度制御し、ターゲットに電力を供給してスパッタリングを実施し、膜厚計を用いて形成される薄膜の膜厚を観察しながら、膜厚が35nmとなるまでスパッタリング成膜を実施した。その後、電力供給を停止し、基板を冷却し、真空リークを実施して、基板を取り出した。
このように、従来のスパッタリング装置では、ヒータで基板を加熱処理するスペースと、ターゲットを設置して基板に薄膜を形成するスペースとが独立して必要であり、更に両方のスペースの間で基板を移動するための機構が必要となっている。そのため、上記実施例1のスパッタリング装置に比較して装置が大きくなり、更に基板移動機構などを設置する必要から設備費用も高くなるうえ、処理操作そのものも煩雑である。
1 カソード容器
2 基板ホルダー
3 ターゲット
4 基板
5 マグネット
6 アースシールド
7 防着板
8、8a、8b 遮蔽板
9 成膜室
10 真空ポンプ
11 温度制御機構
2 基板ホルダー
3 ターゲット
4 基板
5 マグネット
6 アースシールド
7 防着板
8、8a、8b 遮蔽板
9 成膜室
10 真空ポンプ
11 温度制御機構
Claims (4)
- 成膜室内で基板ホルダーに保持した基板をターゲットと対向させ、スパッタリングにより基板上に薄膜を形成するスパッタリング成膜装置であって、基板とターゲットの間に中心軸が両者と直交する方向に配置された筒状の防着板と、防着板の基板側端部近傍に移動可能に設けられ、表面が黒色化処理された遮蔽板とを備え、非成膜時には遮蔽板が防着板の開口部を覆ってターゲットと基板の間を遮蔽し、且つスパッタリング放電により加熱された遮蔽板で基板を加熱処理し、成膜時には遮蔽板が移動して防着板の開口部を開き、ターゲットと対向した基板上に薄膜を形成することを特徴とするスパッタリング成膜装置。
- 前記遮蔽板は、2分割され且つそれぞれの一端が防着板の基板側端部に取り付けられており、非成膜時には防着板の開口部を覆ってターゲットと基板の間を遮蔽し、且つ成膜時には防着板の四角筒状の内周面側に移動して格納され、ターゲットと基板を対向させることを特徴とする、請求項1に記載のスパッタリング成膜装置。
- 成膜室内で基板ホルダーに保持した基板をターゲットと対向させ、スパッタリングにより基板上に薄膜を形成するスパッタリング成膜方法であって、基板とターゲットの間に筒状の防着板を中心軸が両者と直交する方向に配置すると共に、防着板の基板側端部近傍に表面が黒色化処理された遮蔽板を移動可能に設け、遮蔽板で防着板の開口部を覆ってターゲットと基板の間を遮蔽した状態で、スパッタリング放電により加熱された遮蔽板で基板を加熱処理し、次に遮蔽板を移動して防着板の開口部を開いた状態とし、ターゲットと対向した基板上に薄膜を形成することを特徴とするスパッタリング成膜方法。
- 前記遮蔽板による基板の加熱処理温度を、スパッタリング放電におけるターゲットへの投入電力量によって制御することを特徴とする、請求項3に記載のスパッタリング成膜方法。
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2006
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