JP2008118446A - 撮像素子及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像信号の用途に応じて適切に読み出しを行うことができる撮像素子及び撮像装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る撮像素子36では、受光素子100から読み出された信号電荷の水平転送の方向(水平転送モード)を図の左右に切り替え可能になっている。水平転送モードの切り替えは、CPU10からTG48への指令に基づいて実行される。信号電荷を図の右から左に水平転送して2線で読み出す場合には(正転送モード)、水平転送路104の駆動周波数を上げることができるため、信号電荷を高速で転送するのに適している。一方、信号電荷を図の左から右に水平転送して単線(1線)で読み出す場合には(逆転送モード)、分岐部106を通らないため、信号電荷の転送効率を高くすることができ、高画質の画像信号を取得するのに適している。
【選択図】 図1

Description

本発明は撮像素子及び撮像装置に係り、特に撮像素子から画像信号を読み出す技術に関する。
従来、撮像素子に蓄積された画像信号を読み出すときに、複数の読み出し方向を設けることが提案されている(特許文献1から4)。
特開昭63−310283号公報 特開昭64−23687号公報 特開2000−312312号公報 特開2002−252808号公報
上記特許文献1及び2に係る技術は、画像信号の転送方向を制御して画像の左右反転及び上下反転を行うためのものであり、画像信号の転送方向によらず画像信号の読み出しに要する時間は同じである。
特許文献3に係る技術は、多方向より画素データを取り出すことにより、データの取り込みの時間を短縮するものであり、異なる方向から取り出したデータを合成したときに、合成して得られた画像のつなぎ目で輝度及び色の段差が生じるという問題がある。
特許文献4に係る技術は、イメージセンサから画素情報を複数のチャネルに分割して出力する際に、チャネルごとに画素情報の黒レベル及びゲイン差を補正するものであり、画像を合成する際に画素情報の補正をするため処理が複雑化するという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像信号の用途に応じて適切に読み出しを行うことができる撮像素子及び撮像装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明1に係る撮像素子は、垂直方向及び水平方向に沿って複数配列され、受光した光を信号電荷に変換して蓄積する受光素子と、前記受光素子に蓄積された信号電荷を前記垂直方向に転送するための垂直転送路と、第1の端部及び第2の端部がそれぞれ両端に形成されており、前記垂直転送路から転送された信号電荷を前記第1及び第2の端部に転送するための水平転送路と、前記水平転送路の第1の端部に設けられた分岐部と、前記分岐部に結合された複数の分岐転送路とを備えることを特徴とする。
本願発明1によれば、読み出した画像の用途に応じて信号電荷の水平転送の方向を切り替えることにより、信号電荷を分岐させて高速に水平転送するか、又は分岐させずに高画質の画像を読み出すかを選択することができる。
本願発明2は、本願発明1の撮像素子において、前記複数の分岐転送路の端部にそれぞれ設けられた第1のアンプと、前記水平転送路の第2の端部に設けられた第2のアンプとを更に備え、前記第1のアンプのうちの少なくとも1つと前記第2のアンプとが兼用されることを特徴とする。
本願発明2によれば、本願発明1に係る撮像素子を実現する際にその構成部品を減らすことができる。
本願発明3に係る撮像装置は、垂直方向及び水平方向に沿って複数配列され、受光した光を信号電荷に変換して蓄積する受光素子と、前記受光素子に蓄積された信号電荷を前記垂直方向に転送するための垂直転送路と、第1の端部及び第2の端部がそれぞれ両端に形成されており、前記垂直転送路から転送された信号電荷を前記第1及び第2の端部に転送するための水平転送路と、前記水平転送路の第1の端部に設けられた分岐部と、前記分岐部に結合された複数の分岐転送路とを備える撮像素子と、前記信号電荷を前記第1の端部に転送する第1の転送モードと、前記第2の端部に転送する第2の転送モードとを切り替える転送モード切り替え手段と、前記転送モードが第1の転送モードの時には、前記信号電荷を前記複数の分岐転送路に分岐させて読み出す一方、前記転送モードが第2の転送モードの時には、前記信号電荷を前記第2の端部から読み出して画像信号を取得する画像取得手段とを備えることを特徴とする。
本願発明3によれば、読み出した画像の用途に応じて信号電荷の水平転送の方向を切り替えることにより、信号電荷を分岐させて高速に水平転送するか、又は分岐させずに高画質の画像を読み出すかを選択することができる。
本願発明4は、本願発明3の撮像装置において、前記複数の分岐転送路の端部にそれぞれ設けられた第1のアンプと、前記第1のアンプに対応して設けられ、前記第1のアンプから出力される画像信号を処理する第1の処理手段と、前記水平転送路の第2の端部に設けられた第2のアンプと、前記第2のアンプから出力される画像信号を処理する第2の処理手段とを更に備え、前記第1のアンプのうちの少なくとも1つと前記第2のアンプとが兼用されるとともに、前記第1の処理手段のうちの少なくとも1つと前記第2の処理手段とが兼用されることを特徴とする。
本願発明4によれば、本願発明3に係る撮像素子において構成部品を減らすことができる。
本願発明5は、本願発明3の撮像装置において、前記複数の分岐転送路の端部にそれぞれ設けられた第1のアンプと、前記水平転送路の第2の端部に設けられた第2のアンプとを更に備え、前記第2のアンプのゲインが第1のアンプよりも高いことを特徴とする。
本願発明5によれば、第2のアンプを介して信号電荷を読み出す場合の読み出し速度を高速化できる。
本願発明6は、本願発明3から5の撮像装置において、前記複数の受光素子には、各受光素子に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタが所定の配列構造で配置されており、前記画像取得手段は、前記第1の転送モード時に、R及びBのカラーフィルタに対応する受光素子から読み出されたR及びB信号と、Gのカラーフィルタに対応する受光素子から読み出されたG信号とを水平転送路上を別々のラインとして転送し、前記R及びB信号のラインを前記複数の分岐転送路に分岐させて読み出すとともに、前記G信号のラインを前記複数の分岐転送路のうちの1つを用いて読み出すことを特徴とする。
本願発明7は、本願発明6の撮像装置において、前記画像取得手段により取得した画像信号に基づいて焦点調節を行う焦点調節手段を更に備え、前記転送モード切り替え手段は、焦点調節時に、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えるとともに、前記G信号のラインを前記複数の分岐転送路に分岐させて読み出し、前記焦点調節手段は、前記G信号に基づいて焦点調節を行うことを特徴とする。
本願発明7によれば、焦点調節(AF制御)に用いるG信号を高速に読み出すことができる。
本願発明8は、本願発明3から7の撮像装置において、前記画像取得手段により取得した画像信号に基づいてライブビュー画像を表示する表示手段を更に備え、前記転送モード切り替え手段は、前記ライブビュー画像の取得時には、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えることを特徴とする。
本願発明8によれば、第1の転送モードによりライブビュー画像用の画像信号を高速に読み出すことができる。
本願発明9は、本願発明3から8の撮像装置において、前記画像取得手段により静止画用の画像信号を取得する時には、前記転送モード切り替え手段は、前記転送モードを第2の転送モードに切り替えることを特徴とする。
本願発明9によれば、第2の転送モードにより高画質の記録用の静止画を読み出すことができる。
本願発明10は、本願発明3から9の撮像装置において、前記画像取得手段により動画用の画像信号を取得する時には、前記転送モード切り替え手段は、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えることを特徴とする。
本願発明10によれば、第1の転送モードにより記録用の動画を高速に読み出すことができる。
本願発明11は、本願発明3から10の撮像装置において、画像の撮像感度を設定する撮像感度設定手段を更に備え、前記転送モード切り替え手段は、前記撮像感度が所定値以上の場合に、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えることを特徴とする。
また、本願発明12は、本願発明11の撮像装置において、前記所定値が1600以上であることを特徴とする。
本願発明11及び12によれば、撮像感度が高い場合に第2の転送モードにより高画質の静止画を読み出すことにより、高感度設定時に生じるノイズによる画質の劣化を低減することができる。
本願発明13は、本願発明3から12の撮像装置において、前記転送モード切り替え手段は、前記連写撮像を行う時に、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えることを特徴とする。
本願発明13によれば、連写撮像を行う場合に2線読み出しを用いて連写画像を高速で読み出すことにより、連写の間隔を短縮することができる。
本願発明14は、本願発明13の撮像装置において、前記連写撮像の最初の画像又は最後の画像の少なくとも一方を撮像する時に、前記転送モード切り替え手段は、前記転送モードを第2の転送モードに切り替えることを特徴とする。
本願発明14によれば、連写画像のうち重要度が高い最初又は最後の画像を高画質で読み出すことができる。
本願発明15は、本願発明3から14の撮像装置において、前記第1の転送路上において前記信号電荷を転送する時に、前記画像取得手段は、前記第1の転送方向に蓄積された信号電荷を間引くか又は加算して転送することを特徴とする。
本願発明15によれば、画素の間引き又は加算と転送モードの切り替えとを併用することにより、信号電荷を更に高速に読み出すことができる。
本発明によれば、読み出した画像の用途に応じて信号電荷の水平転送の方向を切り替えることにより、信号電荷を分岐させて高速に水平転送するか、又は分岐させずに高画質の画像を読み出すかを選択することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る撮像素子及び撮像装置の好ましい実施の形態について説明する。
[撮像装置の構成]
図3は、本発明の一実施形態に係る撮像装置の主要構成を示すブロック図である。図3に示す撮像装置1は、静止画や動画の記録及び再生機能を備えた電子カメラであり、撮像装置1全体の動作は中央処理装置(CPU)10によって統括制御される。CPU10は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算等、各種演算を実施する演算手段として機能する。電源回路12は、電源制御部12A及び電源12Bを備えており(図2参照)、本カメラシステムの各ブロックに動作電力を供給する。
CPU10には、バス14を介してROM(Read Only Memory)16及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)18が接続されている。ROM16には、CPU10が実行するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納され、EEPROM18には、撮像素子(CCD)画素欠陥情報、カメラ動作に関する各種定数/情報等が格納されている。
また、メモリ(SDRAM、Synchronous Dynamic Random Access Memory)20は、プログラムの展開領域及びCPU10の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。VRAM(Video Random Access Memory)22は、画像データ専用の一時記憶メモリであり、A領域とB領域を含んでいる。なお、メモリ20とVRAM22は共用することが可能である。
撮像装置1には、電源スイッチ、動作モード選択スイッチ、撮像モード設定スイッチ、撮像スイッチ、メニュー/OKキー、十字キー、キャンセルキー、フラッシュボタン等の操作スイッチ24が設けられている。これら各種の操作スイッチからの信号はCPU10に入力され、CPU10は入力信号に基づいて撮像装置1の各回路を制御し、例えば、レンズ駆動制御、撮像動作制御、画像処理制御、画像データの記録/再生制御、画像表示装置26の表示制御等を行う。
電源スイッチは、撮像装置1の電源のオン・オフ制御するための操作手段である。動作モード選択スイッチは、静止画の撮像を行う静止画モード、動画の撮像を行う動画モード及び撮像された画像の再生を行う再生モードの間で動作モードを切り替えるための操作手段である。撮像モード設定スイッチは、例えば、マクロモード、ポートレートモード、風景モード、スポーツモード、顔検出モード等の撮像モードを設定するための操作手段である。撮像スイッチは、撮像開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にオンするS1スイッチと、全押し時にオンするS2スイッチとを有する2段ストローク式のスイッチで構成されている。メニュー/OKキーは、画像表示装置26の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定及び実行等を指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キーは、上下左右の4方向の指示を入力する操作部であり、メニュー画面から項目を選択したり、各メニューから各種設定項目の選択を指示したりするボタン(カーソル移動操作手段)として機能する。また、十字キーの上キー及び下キーは撮像時のズームスイッチあるいは再生時の再生ズームスイッチとして機能し、左キー及び右キーは再生モード時のコマ送り(順方向/逆方向送り)ボタンとして機能する。キャンセルキーは、選択項目等所望の対象の消去や指示内容の取り消し、あるいは1つ前の操作状態に戻す時等に使用される。フラッシュボタンは、フラッシュモードを切り替えるボタンとして機能し、撮像モードの下、フラッシュボタンを押圧操作することにより、フラッシュモードが、フラッシュ発光/発光禁止の各モードに設定される。
画像表示装置28は、カラー表示可能な液晶モニタで構成されている。画像表示装置26は、撮像時に画角確認用の電子ファインダとして使用できるとともに、記録済み画像を再生表示する手段として利用される。また、画像表示装置26は、ユーザインターフェース用の表示画面としても利用され、メニュー情報や選択項目、設定内容等の情報が表示される。なお、画像表示装置26としては、液晶モニタのほか、有機EL(electro-luminescence)等の他の方式の表示装置を用いることも可能である。
撮像装置1は、メディアソケット(メディア装着部)28を有し、メディアソケット28には記録メディア30を装着することができる。記録メディア30の形態は特に限定されず、xDピクチャカード(登録商標)、スマートメディア(登録商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等、種々の媒体を用いることができる。メディアコントローラ32は、メディアソケット28に装着される記録メディア30に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
また、撮像装置1は、パーソナルコンピュータその他の外部機器と接続するための通信手段として外部接続インターフェース部(外部接続I/F)34を備えている。撮像装置1は、図示せぬUSBケーブル等を用いて撮像装置1と外部機器を接続することにより、外部機器との間でデータの受渡しが可能となる。なお、撮像装置1と外部機器との間の通信方式はUSBに限定されるものではなく、IEEE1394やBluetooth(登録商標)、その他の通信方式を適用してもよい。
[撮像モード]
次に、撮像装置1の撮像機能について説明する。モード選択スイッチによって撮像モードが選択されると、撮像素子36(例えば、カラーCCD固体撮像素子)を含む撮像部に電源が供給され、撮像可能な状態になる。
レンズユニット38は、フォーカスレンズ40及びズームレンズ42を含む撮像レンズ44と、絞り兼用メカシャッタ46とを含む光学ユニットである。撮像レンズ44のフォーカシングは、フォーカスレンズ40をフォーカスモータ40Aによって移動させることにより行われ、ズーミングは、ズームレンズ42をズームモータ42Aで移動させることにより行われる。フォーカスモータ40Aとズームモータ42Aは、それぞれフォーカスモータドライバ40Bとズームモータドライバ42Bにより駆動制御される。CPU10は、このフォーカスモータドライバ40Bとズームモータドライバ42Bに制御信号を出力して制御する。
絞り46は、いわゆるターレット型絞りで構成されており、F2.8からF8の絞り孔が穿孔されたターレット板を回転させて絞り値(F値)を変化させる。この絞り46の駆動はアイリスモータ46Aによって行われる。アイリスモータ46Aはアイリスモータドライバ46Bにより駆動制御される。CPU10は、このアイリスモータドライバ46Bに制御信号を出力して制御する。
レンズユニット38を通過した光は、撮像素子36の受光面に結像される。撮像素子36の受光面には多数の受光素子(例えば、フォトダイオード)が2次元的に配列されており、各受光素子に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。撮像素子36は、各受光素子の電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU10は、タイミングジェネレータ(TG)48を介して撮像素子36での電荷蓄積時間を制御する。また、CPU10は、撮像素子36に対して、OFD(Overflow Drain)の電位を制御して、撮像素子36を構成する受光素子に蓄積される信号電荷の上限値を調整する。
撮像素子36の受光面に結像された被写体像は、各受光素子によって受光光量に応じた量の信号電荷に変換される。各受光素子に蓄積された信号電荷は、CPU10の指令に従いTG48から与えられる駆動パルス(読み出しパルス、垂直同期信号、水平同期信号、垂直駆動信号、水平駆動信号)に基づいて信号電荷に応じたアナログの電圧信号として順次読み出される。なお、撮像素子36からの電圧信号の読み出しの実施の態様については後述する。
撮像素子36から読み出されたアナログの電圧信号はアナログ処理部(CDS/AMP)50に送られ、ここで画素ごとのR、G、B信号がサンプリングホールド(相関2重サンプリング処理)されて増幅された後、A/D変換器52に加えられA/D変換される。A/D変換器52によってデジタル信号に変換された点順次のR、G、B信号は、画像入力コントローラ54を介してメモリ20に記憶される。アナログ処理部50におけるR、G、B信号の増幅ゲインは、撮像感度(ISO感度)に相当し、CPU10は、この増幅ゲインを調整することにより撮像感度を設定する。なお、撮像感度の制御方法については後述する。
画像信号処理回路56は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス調整回路、階調変換処理回路(例えば、ガンマ補正回路)、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含む画像処理手段として機能し、CPU10からのコマンドに従ってメモリ20を活用しながら、メモリ20に記憶されたR、G、B信号に対して所定の信号処理を行う。
画像信号処理回路56に入力されたR、G、B信号は、画像信号処理回路56において輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr、Cb信号)に変換されるとともに、階調変換処理(例えば、ガンマ補正)等の所定の処理が施される。画像信号処理回路56により処理された画像データはVRAM22に格納される。
撮像画像を画像表示装置26にモニタ出力する場合、VRAM22から画像データが読み出され、バス14を介してビデオエンコーダ58に送られる。ビデオエンコーダ58は、入力された画像データを表示用の所定方式のビデオ信号(例えば、NTSC方式のカラー複合画像信号)に変換して画像表示装置26に出力する。
撮像素子36から出力される画像信号によって、1コマ分の画像を表す画像データがVRAM22のA領域とB領域とで交互に書き換えられる。VRAM22のA領域及びB領域のうち、画像データが書き換えられている方の領域以外の領域から、書き込まれている画像データが読み出される。このようにしてVRAM22内の画像データが定期的に書き換えられ、その画像データから生成される画像信号が画像表示装置26に供給されることにより、撮像中のライブビュー画像がリアルタイムに画像表示装置26に表示される。撮像者は、画像表示装置26に表示されるライブビュー画像(スルー画)によって撮像画角を確認できる。
撮像スイッチが半押しされ、S1がオンすると、撮像装置1はAE及びAF処理を開始する。即ち、撮像素子36から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ54を介してAF検出回路60並びにAE/AWB検出回路62に入力される。
AE/AWB検出回路62は、1画面を複数の分割エリア(例えば、8×8又は16×16)に分割し、この分割エリアごとにR、G、B信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU10に提供する。CPU10は、AE/AWB検出回路62から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮像に適した露出値(撮像EV値)を算出する。CPU10は、求めた露出値と所定のプログラム線図に従って、絞り値とシャッタースピードを決定し、これに従い撮像素子36の電子シャッター及びアイリスを制御して適正な露光量を得る。
更に、CPU10は、フラッシュ発光モードに設定された場合にフラッシュ制御回路64にコマンドを送って動作させる。フラッシュ制御回路64は、フラッシュ発光部66(放電管)を発光させるための電流を供給するためのメインコンデンサを含んでおり、CPU10からのフラッシュ発光指令に従ってメインコンデンサの充電制御、フラッシュ発光部66への放電(発光)のタイミング及び放電時間の制御等を行う。なお、フラッシュ発光手段としては、放電管に代えて発光ダイオード(LED)を用いることも可能である。
また、AE/AWB検出回路62は、自動ホワイトバランス調整時に、分割エリアごとにR、G、B信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をCPU10に提供する。CPU10は、Rの積算値、Bの積算値、Gの積算値を得て、分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、これらR/G、B/Gの値のR/G、B/G軸座標の色空間における分布等に基づいて光源種判別を行い、判別された光源種に応じてホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランスゲイン)を制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。
撮像装置1におけるAF制御は、例えば、画像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカスレンズ40を移動させるコントラストAFが適用される。即ち、AF検出回路60は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)にあらかじめ設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
AF検出回路60により求められた積算値のデータはCPU10に通知される。CPU10は、フォーカスモータドライバ40Bを制御してフォーカスレンズ40を移動させながら、複数のAF検出ポイント(フォーカス位置)における焦点評価値(AF評価値)を演算し、演算した焦点評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、CPU10は、求めた合焦位置にフォーカスレンズ40を移動させるようにフォーカスモータドライバ40Bを制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
撮像スイッチが半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮像スイッチが全押しされ、S2オンによって記録用の撮像動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データは画像信号処理回路56において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ20に格納される。
メモリ20に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路68によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ32を介して記録メディア30に記録される。例えば、静止画についてはJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式、動画についてはAVI(Audio Video Interleaving)形式の画像ファイルとして記録される。
[再生モード]
モード選択スイッチにより再生モードが選択されると、記録メディア30に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録された画像ファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係る画像ファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路68を介して非圧縮のY/C信号に伸張され、画像信号処理回路56及びビデオエンコーダ58を介して表示用の信号に変換された後、画像表示装置26に出力される。これにより、当該画像ファイルの画像内容が画像表示装置26の画面上に表示される。
静止画の1コマ再生中(動画の先頭フレーム再生中も含む)に、十字キーの右キー又は左キーを操作することによって、再生対象の画像ファイルを切り替えること(順コマ送り/逆コマ送り)ができる。コマ送りされた位置の画像ファイルが記録メディア30から読み出され、上記と同様にして静止画像や動画が画像表示装置26に再生表示される。
また、再生モード時に、パーソナルコンピュータやテレビ等の外部ディスプレイがビデオ入出力端子70を介して撮像装置1に接続されている場合には、記録メディア30に記録されている画像ファイルはビデオ出力回路72により処理されて外部ディスプレイに再生表示される。
[撮像素子(CCD)の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像素子を示す平面図であり、図2は、撮像素子の駆動機構を示すブロック図である。図1に示すように、撮像素子36は、受光素子100、垂直転送路102及び水平転送路104を備えている。垂直転送路102と水平転送路104は略直交するように配置されている。水平転送路104の図中左側の出力端には、分岐部106が形成されており、分岐部106には2本の分岐転送路104A及び104Bが結合している。分岐転送路104A及び104Bには、それぞれ出力アンプ108A及び108Bが設けられている。また、水平転送路104の図中右側の出力端には、出力アンプ108Cが設けられている。
本実施形態に係る撮像素子36では、受光素子100から読み出された信号電荷の水平転送の方向(水平転送モード)を図の左右に切り替え可能になっている。水平転送モードは、CPU10からTG48への指令に基づいて切り替えられる。信号電荷を図の右から左に水平転送して2線で読み出す場合には(正転送モード)、水平転送路104の駆動周波数を上げることができるため、信号電荷を高速で転送するのに適している。一方、信号電荷を図の左から右に水平転送して単線(1線)で読み出す場合には(逆転送モード)、分岐部106を通らないため、信号電荷の転送効率を高くすることができ、高画質の画像信号を取得するのに適している。なお、水平転送路104は、2本以上に分岐するようにしてもよい。
以下、撮像素子36から信号電荷を読み出す手順について詳細に説明する。図1に示すように、撮像素子36の受光面には多数の受光素子100が2次元的に配列されており、各受光素子に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。なお、受光素子100の配列は、図1に示したベイヤー(Bayer)パターンに限定されるものではなく、いわゆるハニカム配列でもよい。
レンズユニット38によって結像された入射光は、各受光素子の前面に配置されたR、G、Bのカラーフィル夕で色分解されて、入射光量に応じた量の信号電荷に変換されて蓄積される。
各受光素子100には、蓄積された信号電荷を読み出すためのトランスファーゲート110が設けられている。トランスファーゲート110は、タイミングジェネレータ(TG)48からの読み出しパルスによって開閉される。トランスファーゲート110が開放されると、各受光素子100に蓄積された信号電荷(R信号、G信号、B信号)は、垂直転送路102に読み出される。垂直転送路102に読み出された信号電荷は、垂直駆動信号用配線112を介して印加される垂直駆動信号φV1からφV8に従って垂直方向に順次転送されて水平転送路104に供給される。TG48は、CPU10から入力されるクロックパルスから垂直駆動信号φV1からφV8を生成して垂直転送ドライバ(Vドライバ)114Vに供給する。Vドライバ114Vは、垂直駆動信号用配線112を介して垂直駆動信号φV1からφV8を入力して撮像素子36を駆動する。
正転送モード時には、水平転送路104に供給された信号電荷は、分岐部106において分岐されてそれぞれ出力アンプ108A及び108Bを通って出力信号OS1及び出力信号OS2として出力される。一方、逆転送モード時には、水平転送路104に供給された信号電荷は、出力アンプ108Cを通って出力信号OS3として出力される。出力アンプ108A、108B及び108Cは、フローティングディフュージョンアンプであり、出力アンプ108A、108B及び108Cに入力されたR、G、Bの信号電荷はアナログの電圧信号に変換される。出力アンプ108A、108B及び108Cから出力されるアナログの電圧信号は、それぞれアナログ処理部(CDS/AMP)50A、50B及び50Cに入力されて、画素ごとのR、G、B信号としてサンプリングホールドされて増幅された後、それぞれA/D変換器52A、52B及び52Cに加えられてA/D変換され、デジタルの画像信号として画像入力コントローラ54を経て画像信号処理回路56に出力される。
図2に示すように、出力アンプ108A、108B及び108Cには電源ラインが個別に接続されている。また、アナログ処理部(CDS/AMP)50A、50B及び50C、A/D変換器52A、52B及び52Cにも電源ラインが個別に接続されている。正転送時には、電源制御部12Aは、出力アンプ108A及び108B、アナログ処理部50A及び50B及びA/D変換器52A及び52Bに電力を供給する。一方、逆転送時には、電源制御部12Aは、出力アンプ108C、アナログ処理部50C及びA/D変換器52Cに電力を供給する。そして、信号電荷が供給されない方の出力アンプ108、アナログ処理部50及びA/D変換器52に電力を供給しないように電源制御部12Aを制御することで撮像装置1の省電力化を図っている。
なお、本実施形態では、出力アンプ114を出力ごとに3つ設けているが、例えば、出力アンプ108A及び108Bのいずれか一方と108Cとを兼用するようにしてもよい。更に、アナログ処理部50及びA/D変換器52についても、例えば、アナログ処理部50A及び50Bのいずれか一方と50Cとを兼用したり、A/D変換器52A及び52Bのいずれか一方と52Cとを兼用するようにしてもよい。また、水平転送路104の左右から出力される信号電荷の出力先を制御するためのスイッチング機構を設けて、出力アンプ108、アナログ処理部50及びA/D変換器52を1組にすることも可能である。
[正転送及び逆転送モード時における水平転送路104の駆動方法]
次に、正転送モード及び逆転送モード時における水平転送路104の駆動方法について、図4を参照して説明する。図4(a)は水平転送路104の一部を拡大して示すブロック図であり、図4(b)及び図4(c)はそれぞれ正転送モード時及び逆転送モード時に水平転送路104に供給される水平駆動信号を示す図である。図4(b)及び図4(c)には、信号電荷の位置が矢印と点で示されている。
図4(a)に示すように、水平転送路104は、複数の転送素子により構成されている。本実施形態では、4つの転送素子H1からH4を繰り返し単位として(4相で)水平転送路104を駆動し、水平転送ドライバ(Hドライバ)114Hにより各転送素子H1からH4に印加する水平駆動信号の電位を順次変化させて、ポテンシャル井戸が生成されて信号電荷が蓄積される蓄積部(パケット)となる転送素子と、バリア(ポテンシャル障壁)となる転送素子の組み合わせを変えることにより、信号電荷の水平転送方向の切り替えが可能となっている。
以下、信号電荷の正転送及び逆転送の手順について説明する。各転送素子H1からH4は、水平転送路104が形成されたシリコン基板の表面近傍の2つの不純物層と、各不純物層の上に形成された多結晶シリコン(Poly-Silicon)の2つの電極とを含んでいる。2つの不純物層は構成が互いに異なっており、各不純物層の上に形成された2つの電極に同電位の水平駆動信号を印加することにより、階段状のポテンシャル電位が形成される。
正転送モード時には、図4(b)に示す水平駆動信号φH1からφH4がそれぞれ水平転送路104の転送素子H1からH4に印加される。まず、時刻t=t1では、転送素子H2のポテンシャル電位が上がり、転送素子H4のポテンシャル電位が下がる。即ち、転送素子H2がバリア、転送素子H4が蓄積部となって、図4(b)に示すように、転送素子H1に蓄積された信号電荷がその左に隣接する転送素子H4に転送される。次に、時刻t=t2では、転送素子H1がバリア、転送素子H3が蓄積部となって、信号電荷が転送素子H4からH3に転送される。同様に、時刻t=t3では、転送素子H4がバリア、転送素子H2が蓄積部となり、時刻t=t4では、転送素子H3がバリア、転送素子H1が蓄積部となって、信号電荷がH3からH2、H2からH1に順次転送される。そして、時刻t=t5では、時刻t=t1の状態に戻り、転送素子H2がバリア、転送素子H4が蓄積部となり、転送素子H1に蓄積された信号電荷がその左に隣接する転送素子H4に転送される。上記の工程を繰り返すことにより、信号電荷が図4(a)の右から左に正転送される。
一方、逆転送モード時には、まず、時刻t=t1において、転送素子H4がバリア、転送素子H2が蓄積部となって、図4(c)に示すように、転送素子H1に蓄積された信号電荷がその右に隣接する転送素子H2に転送される。次に、時刻t=t2では、転送素子H1がバリア、転送素子H3が蓄積部となって、信号電荷が転送素子H2からH3に転送される。同様に、時刻t=t3では、転送素子H2がバリア、転送素子H4が蓄積部となり、時刻t=t4では、転送素子H3がバリア、転送素子H1が蓄積部となって、信号電荷がH2からH3、H3からH4に順次転送される。そして、時刻t=t5では、時刻t=t1の状態に戻り、転送素子H4がバリア、転送素子H2が蓄積部となり、転送素子H1に蓄積された信号電荷が転送素子H2に転送される。上記の工程を繰り返すことにより、信号電荷が図4(a)の左から右に逆転送される。
本実施形態によれば、読み出した画像の用途に応じて信号電荷の水平転送の方向を切り替えることにより、信号電荷を分岐させて高速に水平転送するか、又は分岐させずに高画質の画像を読み出すかを選択することができる。
[正転送及び逆転送モード時における水平転送路104の駆動方法の別の実施形態]
次に、正転送モード及び逆転送モード時における水平転送路104の駆動方法の別の実施形態について、図5を参照して説明する。図5(a)は水平転送路104の一部を拡大して示す断面図であり、図5(b)及び図5(c)はそれぞれ正転送時及び逆転送時に水平転送路104に供給される水平駆動信号を示す図である。本実施形態では、水平転送路104を2相駆動することにより、信号電荷の水平転送方向を切り替える。
図5(a)に示す例では、水平転送路104は、P型シリコン基板の上にN型シリコン層が積層されて構成されており、N型シリコン層の上にはa1からd1の4つを繰り返し単位とする電極が形成されている。電極a1からd1は、絶縁層(例えば、酸化シリコン層)により絶縁されている。電極a1及びc1の図の下方には空乏層(N層)が形成されている。電極a1からd1には、Hドライバ114Hからそれぞれ水平駆動信号用配線L1からL4を介して水平駆動信号が印加される。
正転送モード時には、図5(b)に示すように、水平駆動信号用配線L2及びL3に水平駆動信号φH1が供給され、水平駆動信号用配線L1及びL4に水平駆動信号φH2が供給される。時刻t=t1では、電極a1の下の領域a2及び電極d1の下の領域d2のポテンシャル電位が上がり、電極b1の下の領域b2及び電極c1の下の領域c2のポテンシャル電位が下がる。即ち、領域a2及びd2がバリア、領域b2が蓄積部となり、領域b2に信号電荷(e)が蓄積される。時刻t=t2では、領域a2及びd2のポテンシャル電位が下がり、領域b2及びc2のポテンシャル電位が上がる。即ち、領域b2及びc2がバリア、領域d2が蓄積部となり、領域b2に蓄積された信号電荷(e)が図の右から左に転送されて領域d2に蓄積される。時刻t=t3では、時刻t=t1と同様に、領域a2及びd2のポテンシャル電位が上がり、領域b2及び領域c2のポテンシャル電位が下がる。そして、領域d2に蓄積された信号電荷(e)が図の右から左に転送され、領域b2に蓄積される。上記の工程を繰り返すことにより、信号電荷(e)が図5(a)の右から左に正転送される。
逆転送モード時には、図5(c)に示すように、水平駆動信号用配線L1及びL2に水平駆動信号φH1が供給され、水平駆動信号用配線L3及びL4に水平駆動信号φH2が供給される。時刻t=t1では、領域c2及びd2のポテンシャル電位が上がり、領域a2及びb2のポテンシャル電位が下がる。即ち、領域c2及びd2がバリア、領域b2が蓄積部となり、領域b2に信号電荷(e)が蓄積される。時刻t=t2では、領域c2及びd2のポテンシャル電位が下がり、領域a2及びb2のポテンシャル電位が上がる。即ち、領域a2及びb2がバリア、領域d2が蓄積部となり、領域b2に蓄積された信号電荷(e)は、図の左から右に転送されて領域d2に蓄積される。時刻t=t3では、時刻t=t1と同様に、領域c2及びd2のポテンシャル電位が上がり、領域a2及びb2のポテンシャル電位が下がる。そして、領域d2に蓄積された信号電荷(e)が図の左から右に転送され、領域b2に蓄積される。上記の工程を繰り返すことにより、信号電荷(e)が図5(a)の左から右に逆転送される。
図6は、図5の実施形態において水平駆動信号用配線L1からL4に印加される水平駆動信号の切り替え機構を示す図である。図6(a)に示す例では、Hドライバ114Hにより水平駆動信号用配線L1からL4に供給される水平駆動信号がロジックにより直接切り替えられる。
図6(b)に示す例において、Hドライバ114Hには、水平駆動信号φH1が供給される配線L10及びL2、水平駆動信号φH2が供給される配線L12及びL4が設けられている。配線L10及びL12には、それぞれスイッチSW10及びSW12が設けられている。正転送時には、スイッチSW10及びSW12がそれぞれ端子f1及びf2に接続され、水平駆動信号用配線L1及びL3にそれぞれ水平駆動信号φH2、φH1が供給される。一方、逆転送時には、スイッチSW10及びSW12がそれぞれ端子e1及びe2に接続され、水平駆動信号用配線L1及びL3にそれぞれ水平駆動信号φH1、φH2が供給される。
図6(c)に示す例では、TG48からHドライバ114Hに水平駆動信号φH1及びφH2を供給するための配線がそれぞれ2本ずつ設けられており、水平駆動信号φH1及びφH2の出力先はスイッチSW20により制御される。
なお、本実施形態に係る撮像素子36では、出力アンプ10bCのゲインを、出力アンプ108A及び108Bよりも低ゲインにすることにより、信号電荷を分岐させない場合であっても画像信号の読み出し速度を高速化することができる。
[信号電荷の正転送の方法]
次に、信号電荷の正転送の方法について説明する。図7は、水平転送路104、分岐転送路104A及び104B、分岐部106の主要構成を示すブロック図である。
図7に示すように、水平転送路104には、ポリシリコン電極HS2及びHS1が順に形成される。ポリシリコン電極HS2及びHS1は、図の分岐部106側から右に向かって繰り返し単位として形成される。分岐部106には電極HSLが形成される。分岐転送路104Aには、分岐部106から出力アンプ108Aに向かって、6つのポリシリコン電極HP1、HP2、HP1、HP2、HP1及びHP2が順に形成される。分岐転送路104Bは、分岐部106から出力アンプ108Bに向かって、7つのボリシリコン電極HP2、HP1、HP2、HP1、HP2、HP1及びHP2が順に形成される。
図8は、出力アンプ108Aから分岐転送路104A、分岐部106を経て水平転送路104に至る部分の断面図である。なお、出力アンプ108Bから分岐転送路104B、分岐部106を経て水平転送路104に至る部分の断面構造は、図8と略同様であるため図示を省略する。
図8に示すように、分岐転送路104Aの出力端には、OG(Output Gate)電極、フローティングディフュージョン部FD、リセット電極RS及びリセットドレインRDが設けられており、出力アンプ108Aが接続されている。なお、図6では、分岐転送路104A上の6つのポリシリコン電極HP1、HP2、HP1、HP2、HP1及びHP2のうち、左端の2つのポリシリコン電極HP1及びHP2のみを示している。図8に示すように、電極HP2、HP1、HSL、HS2及びHS1は、それぞれ1対の電極(HP2L、HP2R、…)から構成される。
図8に示すように、各電極(RD、RS、FD、OG、HP2、HP1、HSL、HS2及びHS1)の下方のP型のシリコン基板内には不純物層120が形成されている。不純物層120は、例えば、イオン注入法によりP型のシリコン基板に不純物をドープすることにより形成される。各不純物層120のポテンシャル電位の大きさは、ドープする不純物の種類及びその濃度により変化する。図8では、ポテンシャル電位が異なる不純物層120をその模様を変えることにより示している。
図9及び図10は、正転送時における信号電荷の流れを示すブロック図である。図9及び図10に示すように、R及びB信号とG信号とは、別々のラインとして正転送される。即ち、正転送されるラインは、ライン200:R、B、R、B、…、ライン202:G、G、G、G、…、ライン204:B、R、B、R、…、ライン206:G、G、G、G、…の繰り返しとなる。水平転送路104に後続する画像信号処理回路56では、ライン200及び202の信号電荷により第1ライン:RGBGRGBG…が形成され、ライン204及び206の信号電荷により第2ライン:BGRGBGRG…が形成されて処理が行われる。なお、信号電荷を正転送する際の色の順番は、上記に限定されるものではない。
図9に示すように、R及びB信号の正転送時には、R信号とB信号はそれぞれ分岐転送路104A及び104Bに分岐される。このとき、分岐転送路104A及び104Bは、水平転送路104の2分の1の周波数の駆動信号により駆動される(図11参照)。このため、分岐転送路104A及び104Bにおける信号電荷の転送速度は水平転送路104の2分の1になる。
一方、図10に示すように、G信号の正転送時には、G信号は分岐されずに分岐転送路104Aに転送される。このとき、分岐転送路104Aは、水平転送路104と同じ周波数の駆動信号により駆動される。このため、分岐転送路104A及び104Bと水平転送路104の転送速度は同じになる。なお、G信号は、分岐転送路104Bに転送されるようにしてもよいし、R信号とB信号と同様に分岐されるようにしてもよい。
ところで、撮像素子36上のカラーフィルタの配列によっては、R及びB信号とG信号とが水平転送路104に別々に転送されない場合がある。このような場合には、例えば、垂直転送路102と水平転送路104との間にラインメモリを設けて、信号電荷を並べ替えることにより、G信号とR、B信号とを別々に水平転送路104に転送することができる。
以下、R及びB信号の正転送の流れについて説明する。以下の説明では、水平転送路104の電極HS1、HS2、HP1及びHP2に供給される駆動信号をそれぞれφHS1、φHS2、φHP1及びφHP2、分岐部106の電極HSLに供給される駆動信号をφHSL、電極OGに供給される駆動信号をφOG、電極RSに供給される駆動信号をφRS、リセットドレインRDに供給される駆動信号をφRDとする。ここで、駆動信号φHSL、φOG及びφRDは一定のバイアス電圧である。
図11は、水平ライン200及び204を正転送する際の水平駆動信号を示す図である。図12及び図13は、水平ライン200及び204を正転送する際の転送路の駆動方法を説明するための図である。図12(a1)から図12(c1)、図13(a1)及び図13(b1)は、分岐転送路104Aの断面構造及びポテンシャル電位であり、図12(a2)から図12(c2)、図13(a2)及び図13(b2)は、分岐転送路104Bの断面構造及びポテンシャル電位である。
駆動信号φHSLは、一定のバイアス電圧であるため、図12及び図13に示すように、電極HSLの下方のポテンシャル電位は信号電荷の正転送時を通じて一定である。電極HSL−Lの下方のポテンシャル電位は基準レベルLSであり、HSL−Rの下方のポテンシャル電位は基準レベルLSより高くなっている。HSL−Rの下方のポテンシャル電位は、電極HSL−L側から図の右方に信号電荷が逆流するのを防ぐポテンシャル障壁(バリア)B10として機能する。
時刻t=t1では、図11(b)及び図11(c)に示すように、駆動信号φHS2及び駆動信号φHP1はレベル”L”である。このとき、図12(a1)に示すように、分岐部106に隣接する分岐転送路104Aの電極HP1の下方には、基準レベルLSより一段高いレベルと、基準レベルLSと同レベルの階段状のポテンシャル電位が生成され、電極HSL−Lの下方に基準レベルLSの蓄積部(パケット)PB10が生成される。時刻t=t1では、B信号がパケットPB10に保持される。
一方、時刻t=t1において、図11(d)に示すように、駆動信号φHP2はレベル”H”である。このとき、図12(a2)に示すように、分岐部106に隣接する分岐転送路104Bの電極HP2の下方には、基準レベルLSより一段低いレベルと、最深のレベルのポテンシャル電位が生成される。また、電極HP2の左に隣接する電極HP1の下方には、基準レベルLSより一段高いレベルと、基準レベルLSと同レベルのポテンシャル電位が生成される。これにより、電極HP2の下方にパケットPB12が生成され、パケットPB10に保持されているB信号はパケットPB12に移動する(図9(a)参照)。
時刻t=t2では、図11(b)及び図11(c)に示すように、駆動信号φHS2はレベル”H”、駆動信号φHP1はレベル”L”である。図12(b1)に示すように、水平転送路104の電極HS2の下方には、基準レベルLSより一段高いレベルと、基準レベルLSと同レベルのポテンシャル電位が生成され、パケットPR10が生成される。パケットPR10にはR信号が保持される。
時刻t=t2では、分岐転送路104A及び104Bのポテンシャル電位は時刻t=t1と同じである。時刻t=t2では、図12(b2)に示すように、B信号のパケットPB10からパケットPB12への移動が完了する(図9(b)参照)。
時刻t=t3では、図11(b)に示すように、駆動信号φHS2はレベル”L”、駆動信号φHP1はレベル”H”、駆動信号φHP2はレベル”L”である。従って、電極HS2の下方のポテンシャル電位は、時刻t=t1と同様に、電極HSLの下方よりも高くなる。このとき、分岐部106の電極HSLの下方にパケットPR12が生成され、パケットPR10に保持されていたR信号はパケットPR12に移動する。
また、図12(c1)に示すように、分岐部106の左方の電極HP1の下方にパケットPR14が生成される。時刻t=t3では、パケットPR12から分岐転送路104AのパケットPR14にR信号が移動する(図9(c)参照)。
また、時刻t=t3では、図12(c2)に示すように、分岐部106に隣接する分岐転送路104Bの電極HP2の下方のポテンシャル電位が上がり、電極HP1の下方のポテンシャル電位が下がる。これにより、電極HP1の下にパケットPB14が生成される。この結果、時刻t=t2においてパケットPB12に保持されていたB信号はパケットPB14に移動する。
また、時刻t=t2において出力アンプ108A及び108Bの直前のパケットに保持されていたR信号及びB信号も同様に移動し、電極OGを介してフローティングディフュージョン部FDに転送される。
時刻t=t4では、電極HS2の下方のポテンシャル電位は、分岐部106の右に隣接する水平転送路104の電極HS2の下方にパケットPB20が生成される。パケットPB20にはB信号が保持される。
時刻t=t4では、分岐転送路104A及び104Bのポテンシャル電位は時刻t=t3と同じである。時刻t=t4では、図12(a1)に示すように、R信号のパケットPR12からパケットPR14への移動が完了する(図9(d)参照)。
時刻t=t5では、各電極の下方に生成されるポテンシャル電位は、時刻t=t1と同じになる。このとき、分岐部106の電極HSLの下方にパケットPB22が生成される。時刻t=t4においてパケットPB20に保持されていたB信号はパケットPB22に移動する。
また、時刻t=t5では、図13(b2)に示すように、分岐部106に隣接する分岐転送路104Bの電極HP2の下方にパケットPB24が生成され、パケットPB22に保持されているB信号はパケットPB24に移動する(図9(e)参照)。
時刻t=t5では、図13(b1)に示すように、電極HP2の下方にパケットPR16が生成されて、パケットPR14に保持されていたR信号がパケットPR16に移動する。また、図13(b2)に示すように、電極HP2の下方にパケットPB16が生成されて、パケットPB14に保持されていたB信号がパケットPB16に移動する。
そして、上記t=t1からt5の駆動を繰り返すことにより、R信号及びB信号がそれぞれ分岐転送路104A及び104Bに振り分けられて正転送される。
なお、時刻t=t5では、フローティングディフュージョン部FDに供給されたR信号及びB信号はアナログの電圧信号に変換され、それぞれ出力アンプ108A及び108Bに送られる。そして、R信号及びB信号が変換されて得られたアナログの電圧信号は、それぞれ出力信号OS1及びOS2として同時に出力される。出力信号OS1及びOS2は、後続する画像信号処理回路56等において完全並列処理されるため、出力信号OS1及びOS2を時系列的に処理することに起因する信号強度の差をなくすことができる。なお、時系列的な処理に起因する信号強度の差が許容できる場合は、出力信号OS1及びOS2を交互に出力するようにしてもよい。
撮像素子は、高画素化に伴って信号電荷の転送速度(読み出し速度)の高速化が要求される。しかしながら、従来の撮像素子では、例えば、出力アンプの周波数帯域の不足のため駆動周波数が制限されていた。本実施形態の撮像素子36によれば、水平転送路104を2つに分岐させることにより、出力アンプ108A及び108Bの駆動周波数を水平転送路104の駆動周波数よりも2分の1にすることができる(図11参照)。これにより、水平転送路104の駆動周波数を上げても、出力アンプ108A及び108Bの駆動周波数が周波数帯域内に収まるように制御することができ、信号電荷の転送速度の向上を実現することができる。
なお、上記の実施形態では、水平転送路104、104A及び104Bの駆動方式を2相駆動方式として説明したが、4相駆動方式とすることも可能である。
[撮像時における水平転送方向の制御方法]
次に、撮像時における水平転送方向の制御方法について、図14のフローチャートを参照して説明する。まず、撮像装置1の電源がオンになり、動作モードが動画モードに設定された場合(ステップS10)、水平転送モードが正転送モードに設定されて、2線読み出しにより動画用の画像信号が読み出されて、動画の撮像が実行される(ステップS12)。
ステップS10において、動作モードが静止画モードに設定された場合、水平転送モードが正転送モードに設定されて、2線読み出しによりライブビュー画像(スルー画)用の画像信号が読み出される(ステップS14)。そして、撮像スイッチが半押しされてAE及びAF制御が行われた後、撮像スイッチが全押しされて撮像指示が入力されると(ステップS16の「はい」)、水平転送モードが逆転送モードに切り替えられ、1線読み出しにより静止画用の画像信号が読み出されて、静止画の撮像が実行される(ステップS18)。
次に、動作モードが再生モードに設定されたり、撮像装置1の電源がオフになると、撮像動作が終了する(ステップS20の「はい」)。
本実施形態によれば、スルー画又は動画を撮像する場合に正転送モードにより高速に画像信号を読み出し、静止画を撮像する場合に逆転送モードにより高画質の記録用の静止画を読み出すことができる。
なお、本実施形態では、例えば、正転送モード時に、垂直方向の受光素子の信号電荷を間引くか又は複数画素分加算して読み出すことにより、スルー画又は動画用の信号の読み出しを更に高速化することができる。
また、出力アンプ108Cのゲインを、出力アンプ108A及び108Bよりも低ゲイン(例えば、2分の1以下)にすることにより、逆転送モードによる静止画の読み出しを高速化することができる。更に、逆転送モード時に、垂直方向の画素を間引いて読み出すことにより、静止画用の信号の読み出しを更に高速化することができる。
[撮像時における水平転送方向の制御方法の第2の実施形態]
次に、撮像時における水平転送方向の制御方法の第2の実施形態について説明する。図15は、AF制御時における撮像装置1の動作を示すタイミングチャートである。図15に示すように、AF制御時には、スルー画用のRGB信号の読み出しと、AE及びAF専用のG信号の読み出しが1/60秒周期で繰り返される。スルー画用のRGB信号は2線読み出しにより読み出される。スルー画用のRGB信号の読み出しに要する時間は、一例で1/90秒である。このスルー画用のRGB信号は、次のスルー画用のRGB信号、AE及びAF専用のG信号の読み出しが行われる1/60秒の間画像表示装置26に表示される。これにより、フレームレートが60フレーム/秒のスルー画が表示される。
AE及びAF専用のG信号は、図16に示すように、分岐部106において分岐されて読み出される。AE及びAF専用のG信号の読み出しに要する時間は、一例で1/180秒である。なお、AE及びAF専用のG信号を振り分けて正転送する手順については、図11から図13等におけるR信号及びB信号の場合と同様である。
なお、スルー画用のRGB信号及びAE及びAF専用のG信号の読み出しに要する時間は上記の数値に限定されるものではない。
スルー画撮像時におけるAE制御は、スルー画用のG信号とAE及びAF専用のG信号の両方を用いて行われる。即ち、図15に示す期間AE1、AE3及びAE5では、直前の読み出し周期で読み出されたスルー画用のG信号を用いてAE制御が行われ、期間AE2、AE4及びAE6では、直前の読み出し周期で読み出されたAE及びAF専用のG信号を用いてAE制御が行われる。なお、期間AE2、AE4及びAE6においても、直前の読み出し周期で読み出されたスルー画用のG信号を用いてAE制御が行われるようにしてもよい。
スルー画撮像時におけるAF制御は、AE及びAF専用のG信号用いて行われる。図15に示すように、AE及びAF専用のG信号の読み出し期間に対応してAF算出期間AF1からAF3が設けられている。AF算出期間AF1からAF3には、フォーカスレンズ40が駆動されて複数のAF検出ポイントの画像が取得され、各AF検出ポイントにおけるAF評価値が算出される。そして、AF算出期間期間AF1からAF3において算出されたAF評価値に基づいてフォーカスレンズ40が駆動されてAF制御が実行される。
なお、本実施形態では、撮像素子36にRGBのカラーフィルタを用いているため、G信号を2線読み出しするようにしたが、例えば、補色系のカラーフィルタを用いる場合にも、信号電荷を読み出す順番を適切に選択することにより同様の制御を行うことができる。
図17は、撮像時における水平転送方向の制御方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。まず、撮像装置1の電源がオンになり、動作モードが動画モードに設定された場合(ステップS30)、水平転送モードが正転送モードに設定されて、2線読み出しにより動画用の画像信号が読み出されて、動画の撮像が実行される(ステップS32)。
ステップS30において、動作モードが静止画モードに設定された場合、水平転送モードが正転送モードに設定されて、2線読み出しによりスルー画用の画像信号が読み出される(ステップS34)。そして、撮像スイッチが半押しされてAF指示が入力されると(ステップS36の「はい」)、図15及び図16に示したように、スルー画用のRGB信号の読み出しとAE及びAF専用のG信号の読み出しが行われ、AE及びAF専用のG信号を用いてAF制御が行われる(ステップS38)。
次に、撮像スイッチが全押しされて撮像指示が入力されると(ステップS40の「はい」)、水平転送モードが逆転送モードに切り替えられ、1線読み出しにより静止画用の画像信号が読み出されて、静止画の撮像が実行される(ステップS42)。
次に、動作モードが再生モードに設定されたり、撮像装置1の電源がオフになると、撮像動作が終了する(ステップS44の「はい」)。
本実施形態によれば、AF制御を行う際に、2線読み出しを用いてAE及びAF専用のG信号を高速で読み出すことにより、AF制御を高速で行うことができる。
なお、本実施形態では、AE及びAF専用のG信号を読み出す際に、垂直方向の画素を加算するようにしてもよい。これにより、AE及びAF専用のG信号をより高速に読み出すことができる。更に、垂直方向の画素を加算すれば、G信号を増幅させることができ、撮像環境が暗い場合であってもAF制御を正確に行うことができる。
また、本実施形態では、例えば、正転送モード時に、垂直方向の受光素子の信号電荷を間引くか又は複数画素分加算して読み出すことにより、スルー画又は動画用の信号の読み出しを更に高速化することができる。
また、出力アンプ108Cのゲインを、出力アンプ108A及び108Bよりも低ゲイン(例えば、2分の1以下)にすることにより、逆転送モードによる静止画の読み出しを高速化することができる。更に、逆転送モード時に、垂直方向の画素を間引いて読み出すことにより、静止画用の信号の読み出しを更に高速化することができる。
[撮像時における水平転送方向の制御方法の第3の実施形態]
次に、撮像時における水平転送方向の制御方法の第3の実施形態について、図18のフローチャートを参照して説明する。まず、撮像装置1の電源がオンになり、動作モードが動画モードに設定された場合(ステップS50)、水平転送モードが正転送モードに設定されて、2線読み出しにより動画用の画像信号が読み出されて、動画の撮像が実行される(ステップS52)。
ステップS50において、動作モードが静止画モードに設定された場合、水平転送モードが正転送モードに設定されて、2線読み出しによりスルー画用の画像信号が読み出される(ステップS54)。そして、撮像スイッチが半押しされてAE及びAF制御が行われた後、撮像スイッチが全押しされて撮像指示が入力されると(ステップS56の「はい」)、撮像感度(ISO感度)が所定値以上(例えば、1600以上)の場合には(ステップS58の「はい」)、水平転送モードが逆転送モードに切り替えられ、1線読み出しにより静止画用の画像信号が読み出されて、静止画の撮像が実行される(ステップS60)。一方、撮像感度が所定値未満の場合には(ステップS58の「いいえ」)、水平転送モードが正転送モードのままで2線読み出しにより静止画用の画像信号が読み出されて、静止画の撮像が実行される(ステップS62)。
次に、動作モードが再生モードに設定されたり、撮像装置1の電源がオフになると、撮像動作が終了する(ステップS64の「はい」)。
本実施形態によれば、撮像感度が低い場合に記録用の静止画を高速で読み出すことができるとともに、撮像感度が高い場合に1線読み出しを用いて高画質の静止画を読み出すことにより、高感度設定時に生じるノイズによる画質の劣化を低減することができる。
なお、本実施形態では、撮像感度が所定値以上の場合には、動画撮像の場合に1線読み出しを行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、例えば、正転送モード時に、垂直方向の受光素子の信号電荷を間引くか又は複数画素分加算して読み出すことにより、スルー画又は動画用の信号の読み出しを更に高速化することができる。
また、出力アンプ108Cのゲインを、出力アンプ108A及び108Bよりも低ゲイン(例えば、2分の1以下)にすることにより、逆転送モードによる静止画の読み出しを高速化することができる。更に、逆転送モード時に、垂直方向の画素を間引いて読み出すことにより、静止画用の信号の読み出しを更に高速化することができる。
[撮像時における水平転送方向の制御方法の第4の実施形態]
次に、撮像時における水平転送方向の制御方法の第4の実施形態について、図18のフローチャートを参照して説明する。まず、撮像装置1の電源がオンになり、動作モードが動画モードに設定された場合(ステップS70)、水平転送モードが正転送モードに設定されて、2線読み出しにより動画用の画像信号が読み出されて、動画の撮像が実行される(ステップS72)。
ステップS70において、動作モードが静止画モードに設定された場合、水平転送モードが正転送モードに設定されて、2線読み出しによりスルー画用の画像信号が読み出される(ステップS74)。そして、撮像スイッチが半押しされてAE及びAF制御が行われた後、撮像スイッチが全押しされて撮像指示が入力されると(ステップS76の「はい」)、水平転送モードが逆転送モードに切り替えられて、1線読み出しにより静止画用の画像信号が読み出されて、静止画の撮像が実行される(ステップS78)。
次に、撮像スイッチが押下され続けた場合には(ステップS80の「はい」)、水平転送モードが正転送モードに切り替えられ、2線読み出しにより静止画用の画像信号が読み出されて、静止画の連写撮像が実行される(ステップS82)。
次に、動作モードが再生モードに設定されたり、撮像装置1の電源がオフになると、撮像動作が終了する(ステップS84の「はい」)。
本実施形態によれば、連写撮像を行う場合に2線読み出しを用いて連写画像を高速で読み出すことにより、連写の間隔を短縮することができる。更に、連写画像のうち重要度が高い、1枚目の画像を高画質で読み出すことができる。
なお、本実施形態では、1枚目の画像を1線読み出しを用いて読み出すようにしたが、例えば、連写画像の最後の画像、又は1枚目と最後の画像を1線読み出しを用いて読み出すようにしてもよい。
また、本実施形態では、例えば、正転送モード時に、垂直方向の受光素子の信号電荷を間引くか又は複数画素分加算して読み出すことにより、スルー画又は動画用の信号の読み出しを更に高速化することができる。
また、出力アンプ108Cのゲインを、出力アンプ108A及び108Bよりも低ゲイン(例えば、2分の1以下)にすることにより、逆転送モードによる静止画の読み出しを高速化することができる。更に、逆転送モード時に、垂直方向の画素を間引いて読み出すことにより、静止画用の信号の読み出しを更に高速化することができる。
また、本発明に係る水平転送モードの切り替えは、例えば、ユーザが手動で行えるようにしてもよいし、撮像モードに応じて行われるようにしてもよい。例えば、撮像モードが被写体の人物の顔を検出する顔検出モードや動きのある被写体を撮影するスポーツモードに設定された場合に、水平転送モードを逆転送モードに切り替えて、高画質の画像を読み出すようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る撮像素子を示す平面図 本発明の一実施形態に係る撮像素子の駆動機構を示すブロック図 本発明の一実施形態に係る撮像装置の主要構成を示すブロック図 正転送モード及び逆転送モード時における水平転送路104の駆動方法を示す図 正転送モード及び逆転送モード時における水平転送路104の駆動方法の別の実施形態を示す図 図5の実施形態において水平駆動信号用配線L1からL4に印加される水平駆動信号の切り替え機構を示す図 水平転送路104、104A及び104B、分岐部106の主要構成を示すブロック図 出力アンプ108Aから分岐転送路104A、分岐部106を経て水平転送路104に至る部分の断面図 正転送時におけるR及びB信号の流れを示すブロック図 正転送時におけるG信号の流れを示すブロック図 水平ライン200及び204を正転送する際の水平駆動信号を示す図 水平ライン200及び204を正転送する際の転送路の駆動方法を説明するための図 水平ライン200及び204を正転送する際の転送路の駆動方法を説明するための図 撮像時における水平転送方向の制御方法を示すフローチャート AF制御時における撮像装置1の動作を示すタイミングチャート AF制御時におけるG信号の流れを示すブロック図 撮像時における水平転送方向の制御方法の第2の実施形態を示すフローチャート 撮像時における水平転送方向の制御方法の第3の実施形態を示すフローチャート 撮像時における水平転送方向の制御方法の第4の実施形態を示すフローチャート
符号の説明
1…撮像装置、10…中央処理装置(CPU)、36…撮像素子、100…受光素子、102…垂直転送路、104…水平転送路、104A及び104B…分岐転送路、106…分岐部、108Aから108C…出力アンプ

Claims (15)

  1. 垂直方向及び水平方向に沿って複数配列され、受光した光を信号電荷に変換して蓄積する受光素子と、
    前記受光素子に蓄積された信号電荷を前記垂直方向に転送するための垂直転送路と、
    第1の端部及び第2の端部がそれぞれ両端に形成されており、前記垂直転送路から転送された信号電荷を前記第1及び第2の端部に転送するための水平転送路と、
    前記水平転送路の第1の端部に設けられた分岐部と、
    前記分岐部に結合された複数の分岐転送路と、
    を備えることを特徴とする撮像素子。
  2. 前記複数の分岐転送路の端部にそれぞれ設けられた第1のアンプと、
    前記水平転送路の第2の端部に設けられた第2のアンプとを更に備え、
    前記第1のアンプのうちの少なくとも1つと前記第2のアンプとが兼用されることを特徴とする請求項1記載の撮像素子。
  3. 垂直方向及び水平方向に沿って複数配列され、受光した光を信号電荷に変換して蓄積する受光素子と、前記受光素子に蓄積された信号電荷を前記垂直方向に転送するための垂直転送路と、第1の端部及び第2の端部がそれぞれ両端に形成されており、前記垂直転送路から転送された信号電荷を前記第1及び第2の端部に転送するための水平転送路と、前記水平転送路の第1の端部に設けられた分岐部と、前記分岐部に結合された複数の分岐転送路とを備える撮像素子と、
    前記信号電荷を前記第1の端部に転送する第1の転送モードと、前記第2の端部に転送する第2の転送モードとを切り替える転送モード切り替え手段と、
    前記転送モードが第1の転送モードの時には、前記信号電荷を前記複数の分岐転送路に分岐させて読み出す一方、前記転送モードが第2の転送モードの時には、前記信号電荷を前記第2の端部から読み出して画像信号を取得する画像取得手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  4. 前記複数の分岐転送路の端部にそれぞれ設けられた第1のアンプと、
    前記第1のアンプに対応して設けられ、前記第1のアンプから出力される画像信号を処理する第1の処理手段と、
    前記水平転送路の第2の端部に設けられた第2のアンプと、
    前記第2のアンプから出力される画像信号を処理する第2の処理手段とを更に備え、
    前記第1のアンプのうちの少なくとも1つと前記第2のアンプとが兼用されるとともに、前記第1の処理手段のうちの少なくとも1つと前記第2の処理手段とが兼用されることを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記複数の分岐転送路の端部にそれぞれ設けられた第1のアンプと、
    前記水平転送路の第2の端部に設けられた第2のアンプとを更に備え、
    前記第2のアンプのゲインが第1のアンプよりも高いことを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  6. 前記複数の受光素子には、各受光素子に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタが所定の配列構造で配置されており、
    前記画像取得手段は、前記第1の転送モード時に、R及びBのカラーフィルタに対応する受光素子から読み出されたR及びB信号と、Gのカラーフィルタに対応する受光素子から読み出されたG信号とを水平転送路上を別々のラインとして転送し、前記R及びB信号のラインを前記複数の分岐転送路に分岐させて読み出すとともに、前記G信号のラインを前記複数の分岐転送路のうちの1つを用いて読み出すことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項記載の撮像装置。
  7. 前記画像取得手段により取得した画像信号に基づいて焦点調節を行う焦点調節手段を更に備え、
    前記転送モード切り替え手段は、焦点調節時に、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えるとともに、前記G信号のラインを前記複数の分岐転送路に分岐させて読み出し、
    前記焦点調節手段は、前記G信号に基づいて焦点調節を行うことを特徴とする請求項6記載の撮像装置。
  8. 前記画像取得手段により取得した画像信号に基づいてライブビュー画像を表示する表示手段を更に備え、
    前記転送モード切り替え手段は、前記ライブビュー画像の取得時には、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えることを特徴とする請求項3から7のいずれか1項記載の撮像装置。
  9. 前記転送モード切り替え手段は、前記画像取得手段により静止画用の画像信号を取得する時には、前記転送モードを第2の転送モードに切り替えることを特徴とする請求項3から8のいずれか1項記載の撮像装置。
  10. 前記転送モード切り替え手段は、前記画像取得手段により動画用の画像信号を取得する時には、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えることを特徴とする請求項3から9のいずれか1項記載の撮像装置。
  11. 画像の撮像感度を設定する撮像感度設定手段を更に備え、
    前記転送モード切り替え手段は、前記撮像感度が所定値以上の場合に、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えることを特徴とする請求項3から10のいずれか1項記載の撮像装置。
  12. 前記所定値は1600以上であることを特徴とする請求項11記載の撮像装置。
  13. 前記転送モード切り替え手段は、前記連写撮像を行う時に、前記転送モードを第1の転送モードに切り替えることを特徴とする請求項3から12のいずれか1項記載の撮像装置。
  14. 前記転送モード切り替え手段は、前記連写撮像の最初の画像又は最後の画像の少なくとも一方を撮像する時に、前記転送モードを第2の転送モードに切り替えることを特徴とする請求項13記載の撮像装置。
  15. 前記画像取得手段は、前記第1の転送路上において前記信号電荷を転送する時に、前記第1の転送方向に蓄積された信号電荷を間引くか又は加算して転送することを特徴とする請求項3から14のいずれか1項記載の撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012109686A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Olympus Imaging Corp 撮像装置及び撮像方法
JP2015095799A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 株式会社ザクティ 撮像装置及び画像転送方法

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