JP2005117494A - 撮像装置 - Google Patents

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稔人 木戸
Tsutomu Honda
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Abstract

【課題】 記録用の露光動作の期間に被写体をリアルタイムで表示しつつ、高画質な記録画像を得ることのできる撮像装置を提供する。
【解決手段】 長秒モニタリングモードの設定時において、記録用画素信号を生成するための本露光動作期間は、第1フィールド内の画素から画素信号を取り出し、この画素信号によりライブビュー画像を生成する。また、本露光動作の終了が指示されると、シャッターボタンの全押し中、継続して露光動作を行っていた第2、第3フィールド内の画素から画素信号が取り出され、この画素信号により構成される画像と、本露光動作の終了が指示指示される直前に生成された加算画像とを加算することで記録画像を生成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、記録用の画素信号を生成するための露光動作中に被写体の画像を表示する機能を備えた撮像装置に関する。
従来、液晶表示器等の表示器を備えるデジタルカメラにおいて、露光中の被写体を表示器で確認できるようにする技術として、例えば特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1には、撮像素子の画素配列面を、水平方向の2ラインごとに2つのフィールドに分割するとともに、一方のフィールドの画素ラインから得られる画像データを記録用として用い、他方のフィールドの画素ラインから得られる画像データを液晶表示器等への表示用として用いる技術が開示されている。
特開2002−135626号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術においては、撮像素子の画素数の略半分の画素から画像信号を読み出すこととなるから、撮像素子の画素数が高画素化すると、撮像素子から画像信号を読み出すのに時間を要し、表示器における画像の表示周期が大きくなる。また、この場合、高画素化された撮像素子を用いて被写体を撮像しても、この撮像素子の画素数に相応しい画質の画像を得ることは困難であり、高画素化された撮像素子の性能を記録画像の画質に十分に活かしているとは言い難い。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、記録用の露光動作の期間に被写体の画像をリアルタイムで表示でき、且つ高画質な記録画像が得られる撮像装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、それぞれ異なる色を受光する複数種類の画素を備え、各画素を一方向に配列してなる画素ラインが前記一方向と交差する方向に複数配置してなる撮像素子と、所定の記録部に記録する記録用画素信号を生成するための露光動作の開始を前記撮像素子に指示するための入力操作部と、前記入力操作部により前記露光開始指示が行われると、前記複数の画素ラインのうち一部の画素ラインに位置する複数の画素のみから所定の時間間隔で画素信号を出力させ、前記露光開始指示後の所定のタイミングで前記複数の画素以外の他の画素から画素信号を出力させる撮像制御部と、前記複数の画素から得られる画素信号を記憶する記憶部と、画像を表示する画像表示部と、前記記憶部に記憶された画素信号に対して前記画像表示部に表示するための処理を施し、この処理後の画素信号に基づき前記画像表示部に画像を表示させる第1画像処理部と、前記他の画素から画素信号を取得し、この画素信号と、前記所定のタイミングまでに前記複数の画素から得られた画素信号とに基づいて画像を生成する第2画像処理部と、前記第2画像処理部により生成された画像を前記所定の記録部に記録させる記録制御部とを備えることを特徴とする撮像装置。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、前記第1画像処理部は、前記入力操作部により前記露光開始指示が行われると、前記所定の時間毎に前記複数の画素から得られる画素信号を順次加算してなる加算画像を生成し、前記画像表示部は、前記加算画像を表示することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の撮像装置において、前記第2画像処理部は、前記他の画素から取得した画素信号に、前記所定のタイミングとなる直前に生成された加算画像を構成する画素信号を前記複数の画素に対応する代替の画素信号として補間することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置において、前記第2画像処理部は、画素から取得した画素信号に対し、前記撮像素子の各画素に発生する暗電流に起因する画素値のずれを補正することを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の撮像装置において、前記第2画像処理部は、前記加算画像を構成する画素信号のうち空間周波数が所定の閾値以上の画素信号のみを前記補間のために用い、残りの代替の画素信号として、前記他の画素から取得した画素信号から補間することを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、入力操作部により前記露光開始指示が行われると、複数の画素ラインのうち一部の画素ラインに位置する複数の画素のみから所定の時間間隔で画素信号を出力させ、この画素信号を記憶部に記憶するとともに、この画素信号に対して画像表示部に表示するための処理を施し、この処理後の画素信号に基づき画像表示部に画像を表示させるようにしたので、露光開始指示が行われると、被写体の画像をリアルタイムで画像表示部に表示することができる。
また、露光開始指示後の所定のタイミングで前記複数の画素以外の他の画素から画素信号を出力させ、この画素信号と、前記所定のタイミングまでに前記複数の画素から得られた画素信号とに基づいて画像を生成し、この生成された画像を前記所定の記録部に記録するようにしたので、撮像素子の画素数に相当する画質の画像を得ることができる。したがって、従来の撮像装置に比して、高画質な記録画像を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、入力操作部により露光開始指示が行われると、前記所定の時間毎に前記複数の画素から得られる画素信号を順次加算してなる加算画像を生成し、前記加算画像を画像表示部に表示するようにしたので、入力操作部による露光開始の指示後、所定の時間間隔で撮像素子から出力される画素信号により得られる画像が重畳して画像表示部に表示される。これにより、撮影者は、画像表示部に表示される画像を視認することで、被写体の状態変化を確認することができる。
請求項3に記載の発明によれば、前記他の画素から取得した画素信号に、前記所定のタイミングとなる直前に生成された加算画像を構成する画素信号を前記複数の画素に対応する代替の画素信号として補間するようにしたので、より一層高画質な画像を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、前記第2画像処理部は、画素から取得した画素信号に対し、前記撮像素子の各画素に発生する暗電流に起因する画素値のずれを補正するようにしたので、生成する画像に濃度ずれが発生するのを防止または抑制することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記第2画像処理部は、前記加算画像を構成する画素信号のうち空間周波数が所定の閾値以上の画素信号のみを前記補間のために用い、残りの代替の画素信号として、前記他の画素から取得した画素信号から補間するようにしたので、所定の記録部に記録される画像のうち空間周波数が低い領域において、補間した部分とその周囲との間で比較的大きな濃度ずれが発生するのを防止または抑制することができる。
本発明に係る撮像装置の実施形態について説明する。
図1は、撮像装置1の正面図、図2は、撮像装置1の背面図である。
図1、図2に示すように、撮像装置1は、電源ボタン2と、光学系3と、LCD(Liquid Crystal Display)4と、光学ファインダー5と、内蔵フラッシュ6と、モード設定スイッチ7と、4連スイッチ8と、シャッターボタン9と、長秒モニタリングスイッチ10とを備える。
電源ボタン2は、撮像装置1の電源のオンオフを切り替えるものである。
光学系3は、ズームレンズや図略のメカニカルシャッター等を備えてなり、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子11(図3参照)の撮像面に、被写体の光学像を結像するものである。
LCD4は、ライブビュー画像及び後述するメモリカードm(図3参照)に記録する画像(記録画像)の表示や、メモリカードmに記録された画像の再生表示等を行うものである。
ライブビュー画像は、被写体の画像を記録するまでの期間、一定の周期(1/30秒)でLCD4に切換表示される撮像素子11で撮像された画像をいい、このライブビュー画像により、被写体の状態が略リアルタイムでLCD4に表示され、撮影者は被写体の状態をLCD4で確認することができる。
光学ファインダー5は、被写体が撮影される範囲を光学的に観察できるようにするものである。
内蔵フラッシュ6は、撮像素子11への露光量が不足している場合等に、該被写体に照明光を照射するものである。
モード設定スイッチ7は、被写体像の撮影を行なう「撮影モード」と、メモリカードmに記録された撮影画像をLCD4に再生表示する「再生モード」と、各種機能の設定を行うための「メニューモード」との間でモードの切換設定を行うためのスイッチである。モード設定スイッチ7は、上下にスライドする3接点のスライドスイッチからなり、下にセットすると撮像装置1は撮影モードに設定され、中央にセットすると再生モードに設定され、上にセットするとメニューモードに設定される。
4連スイッチ8は、詳細には説明しないが、ズームレンズの光軸方向への移動や、露出補正、あるいはLCD4に再生する記録画像のコマ送り等を行うためのスイッチである。また、本実施形態の撮像装置1は、撮影モードの種類として、プログラムAEモード、絞り優先AEモード、シャッター速度優先AEモード、マニュアルモード及びバルブ撮影モードが備えられており、モード設定スイッチ7によりメニューモードが設定された状態で4連スイッチ8が操作されることにより、これらのモードを切り換えることができる。
プログラムAEモードは、予め設定されたAE(Auto Exposure)プログラムにしたがって絞り値とシャッタースピードとの組合せを自動的に設定するモードであり、絞り優先AEモードは、撮影者により予め設定された絞り値でシャッタースピードを設定して撮像を行うモードであり、シャッター速度優先AEモードは、撮影者により予め設定されたシャッタースピードで絞り値を設定して撮像を行うモードであり、マニュアルモードは、撮影者により予め設定されたシャッタースピードと絞り値とで撮像を行うモードである。
また、バルブ撮影モードは、図略のメカニカルシャッターを開閉するタイミングを撮影者がシャッターボタン9で指示するバルブ撮影を行うモードであり、シャッターボタン9が完全に押し切られる(以下、この操作を全押し操作という)ことで電子シャッターにより撮像素子11による記録用の露光動作が開始され、シャッターボタン9の全押しが解除されることでメカニカルシャッターが閉じてその露光動作が終了される。したがって、このバルブ撮影モードでは、撮像装置1に比較的長時間(例えば10秒など)露光させて被写体を撮影することができる。
シャッターボタン9は、2段階(半押し及び全押し)で押圧操作されるボタンであり、露出制御のタイミングを指示するためのものである。前記各撮影モードにおいて、シャッターボタン9が操作されていない状態では、1/30(秒)毎に被写体の光学像が取り込まれ、LCD4へのライブビュー画像の表示が行われる。また、撮像装置1は、前述のプログラムAEモード、絞り優先AEモード、シャッター速度優先AEモード及びマニュアルモードでは、シャッターボタン9が半押しされることで、ライブビュー画像の表示に加えてシャッタースピードや絞り値等の設定が行われる撮像待機状態に設定され、全押し操作が行われることで、メモリカードmに記録する被写体の光学像が決定される。なお、バルブ撮影モードにおけるシャッターボタン9の機能は前述の通りである。
ここで、本実施形態の撮像装置1は、前述したいずれかの撮影モードの設定時であって後述の長秒モニタリングモードに設定された場合に、記録用の画素信号を生成するための露光動作(以下、本露光動作という)の開始がシャッターボタン9により指示されるまでの期間だけでなく、本露光動作の期間中にも、被写体の状態(正確にはメモリカードmに記録される画像の状態)をライブビュー画像としてリアルタイムでLCD4に表示するようにしているところに特徴を有している。
本露光動作の期間(記録用の画素信号の生成期間)は、プログラムAEモード及び絞り優先AEモードでは、シャッターボタン9の全押し操作後であって、撮像装置1で算出されたシャッタースピードに相当するシャッター開放期間に相当し、シャッター速度優先AEモードでは、シャッターボタン9の全押し操作後であって、予め撮影者により設定されたシャッタースピードに相当するシャッター開放期間に相当し、マニュアルモードでは、シャッターボタン9の全押し操作後、撮影者により予め設定された時間(露光時間)が経過するまでの期間に相当し、バルブ撮影モードではシャッターボタン9の全押し状態が継続している期間に略相当する。
長秒モニタリングスイッチ10は、前述したいずれかの撮影モードの設定時において、本露光動作の期間が予め設定されたライブビュー画像の表示周期(例えば1/30秒)より著しく長いときに、その本露光動作期間にもライブビュー画像をLCD4に表示するモード(長秒モニタリングモード)に設定するためのものであり、押圧する毎に、長秒モニタリングモードの設定/非設定が交互に切り換えられる。なお、この長秒モニタリングモードは、特にバルブ撮影モードが設定されている場合に有効なものであるため、以下の説明においては、撮像装置1がバルブ撮影モードに設定されている場合について説明することとする。
図3は、撮像装置1のシステムを示すブロック構成図である。同図において、図1,図2に示した部材と同一部材には同一の番号を付している。
撮像装置1は、光学系3と、LCD4と、撮像素子11と、タイミングジェネレータ12と、信号処理部13、A/D変換部14と、画像メモリ15と、VRAM(Video Random Access Memory)16と、操作部17と、制御部18とを備えて構成されている。
光学系3は、図1に示す光学系3に相当するものであり、前述したようにメカニカルシャッターを備える。
撮像素子11は、例えばフォトダイオード等で構成される複数の光電変換素子がマトリックス状に2次元配列され、各光電変換素子の受光面に、それぞれ分光特性の異なる例えばR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが1:2:1の比率で配設されてなるベイヤー配列のCCDカラーエリアセンサである。以下、光電変換素子にカラーフィルタが配設されたものを撮像素子11の画素という。撮像素子11は、光学系3により結像された被写体の光像をR(赤),G(緑),B(青)各色成分のアナログの電気信号(画像信号)に変換し、R,G,B各色の画像信号として出力する。なお、撮像素子11は、画素信号を出力すると、該画素信号が当該撮像素子11に残存しない破壊読み出しの撮像素子である。
撮像素子11は、図4(a)に示すように、フォトダイオード等からなる受光部111、垂直転送部112、及び水平転送部113等を備えてなるインターラインインターレース転送方式の撮像素子である。なお、図4(a)は、撮像素子11に備えられる複数の画素のうち横2列に並ぶ画素列のみを示している。
図4に示すように、複数の画素が水平方向に並んでなる各画素ラインに対して、最上位置に位置する画素ラインから垂直方向下側に向かって番号を付したとき、本実施形態においては、3n−2(nは1以上の整数)で表される番号が付された画素ラインと、3n−1(nは1以上の整数)で表される番号が付された画素ラインと、3n(nは1以上の整数)で表される番号が付された画素ラインとの3回に分けて、各画素の電荷が画素信号として取り出されるように、各部111〜113に水平同期信号や垂直同期信号等が付与される。
すなわち、図4(a)に示すように、3n−1(nは1以上の整数)で表される番号が付された画素ラインについて、まず、垂直同期信号により、各画素の受光部111で発生した電荷が垂直転送部112に転送される。そして、水平同期信号により、水平転送部113に近い画素の垂直転送部112から順次、水平転送部113への電荷の転送及び該電荷の後述する信号処理部13(図3参照)への転送が行われる。
この3n−1で表される番号が付された画素ラインについての電荷の取り出しが終了すると、図4(b)に示すように、3n−2で表される番号が付された画素ラインについて、前述の3n−1で表される番号が付された画素ラインと同様の処理が行われる。
さらに、この3n−1で表される番号が付された画素ラインについての電荷の取り出しが終了すると、図4(c)に示すように、3nで表される番号が付された画素ラインについて、前述の3n−1で表される番号が付された画素ラインと同様の処理が行われる。
以下、3n−1で表される番号が付された画素ラインが位置する領域を第1フィールド、3n−2で表される番号が付された画素ラインが位置する領域を第2フィールド、3nで表される番号が付された画素ラインが位置する領域を第3フィールドという。
長秒モニタリングモードの設定時において本露光動作の開始が指示されると、第1〜第3フィールドの画素は本露光動作を開始するとともに、本露光動作の期間、インターレース転送方式により第1フィールドの画素から画素信号が取り出され、この画素信号によりライブビュー画像が生成される。その際、後述するように、メモリカードmに記録される画像の状態変化を明瞭に撮影者に示すため、第1フィールドの画素から画素信号が出力されるたびに、その画素信号により構成される画像を加算していき、この加算した画像(加算画像)をLCD4に表示するようにしている。
そして、本露光動作の終了が指示されると、画素信号が取り出されることなく継続して本露光動作を行っていた第2、第3フィールドの画素から画素信号が取り出され、この画素信号により構成される画像と、本露光動作の終了が指示される直前に生成された加算画像とを加算することで記録画像が生成されるようになっており、ここに主たる特徴を有している。
一方、長秒モニタリングモードの非設定時においては、本露光動作の開始が指示されると、第1〜第3フィールドの画素は本露光動作を開始し、本露光動作の終了が指示されるまで画素信号が取り出されることなく継続して本露光動作を行う。そのため、本露光動作中は、LCD4に被写体の画像は表示されない。そして、本露光動作の終了が指示されると、第1〜第3フィールドの画素から画素信号が取り出され、これらの画素信号を用いて記録画像が生成される。
なお、長秒モニタリングモードの設定時及び非設定時において本露光動作の開始が指示されるまでは、インターレース転送方式により第1フィールドの画素から画素信号が取り出され、この画素信号によりライブビュー画像が生成される。ただし、前述したような加算処理は行わない。
図3に戻り、撮像素子11は、タイミングジェネレータ12等により、撮像素子11の露出動作の開始及び終了や、撮像素子11における各画素の出力信号の読出し(水平同期、垂直同期)等の撮像動作が制御される。
タイミングジェネレータ12は、制御部18から送信される基準クロックCLK0に基づいて、撮像素子11の駆動制御信号、例えば積分開始/終了(露出開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号,垂直同期信号等)等のクロック信号を生成し、撮像素子11に出力する。
信号処理部13は、撮像素子11から出力されるアナログの画素信号に所定のアナログ信号処理を施すものである。信号処理部13は、CDS(相関二重サンプリング)回路とAGC(オートゲインコントロール)回路とを有し、CDS回路により画素信号のノイズの低減を行い、AGC回路により画素信号のレベル調整を行う。
A/D変換部14は、信号処理部13により出力されたアナログのR,G,Bの画素信号を、複数のビットからなるデジタルの画素信号にそれぞれ変換するものである。
画像メモリ15は、A/D変換部14から出力される画素信号を一時的に格納するとともに、この画素信号に対して制御部18により後述の処理を行うための作業領域として用いられるメモリである。
VRAM16は、LCD4に再生表示される画像の画素信号のバッファメモリであり、LCD4の画素数に対応した画素信号の記録容量を有する。
操作部17は、シャッターボタン9のレリーズ操作を検出するスイッチ、モード設定スイッチ7、4連スイッチ8及び長秒モニタリングスイッチ10等を含むものである。
制御部18は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAMからなる記憶部(後述する第1、第2画像記憶部29,30を含む)が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、上述した各部材の駆動を関連付けて制御するものである。
ここで、長秒モニタリングモードの設定時に本露光動作中にもライブビュー画像をLCD4に表示する意義等について説明する。
長秒モニタリングモードの設定時において露光時間が比較的長いときに、シャッターボタン9の全押し操作開始以降に行われる撮像素子11の露光動作によって得られる全ての画素信号を、メモリカードmへの記録用として用いるように構成した場合、ライブビュー画像表示用として用いることのできる画素信号が無いため、本露光動作中において、メモリカードmに記録される画像の状態をライブビュー画像としてLCD4に表示することはできない。
また、本露光動作の期間に、前述のライブビュー画像をLCD4に表示する構成を備えた場合であっても、各時点における被写体の状態を示した画像をライブビュー画像として表示する構成では、次のような不具合が生じる。
図5は、本露光動作が開始されてから12秒間にわたって連続的に打ち上げられた3発の花火について、その12秒間の期間における各時点でLCD4に表示されるライブビュー画像を示したものであり、この図5においては、各時点で、その1/30秒前に撮像された被写体の状態がライブビュー画像として表示されている。
このようなライブビュー画像の表示方法では、この12秒間のうちいずれかのタイミングで本露光動作の終了を指示しようとする場合に、その指示タイミングまでの花火の軌跡がLCD4に表示されないから、撮影者は、花火の状態を直接視認することで、例えば花火の状態が最も鮮やかになる等の所望の状態となるタイミングを予測し、その予測タイミングで撮像する被写体像を決定することとなる。
しかし、この場合、撮像装置1の一連の撮像動作が完了するまで、どのような画像が得られたのかが不明であり、また、メモリカードmに記録された画像が所望の画像と大きく異なる場合がある。
以上の点に鑑みて、本実施形態では、撮像装置1に前述したような長秒モニタリングモードを備え、この長秒モニタリングモードの設定時には、シャッターボタン9の全押し操作が行われるまでの期間、すなわち本露光動作の開始が指示されるまでの期間に加えて、本露光動作の露光時間がライブビュー画像の表示周期(例えば1/30秒)より著しく大きいとき、この本露光動作の期間(全押し状態が継続している期間に略相当)にもメモリカードmに記録される画像の状態をライブビュー画像としてLCD4にリアルタイムで表示するようにしている。
そして、このような構成を実現するため、前述したように、撮像素子11の複数の画素を第1〜第3フィールドに分け、本露光動作の期間、第1フィールドの画素で生成される画素信号を一定の周期(例えば1/10秒)で読み出し、この読み出した画素信号を用いて順次ライブビュー画像を生成しLCD4に表示するとともに、第2、第3フィールドの画素は、画素信号を取り出すことなく露光動作を継続して行う。
また、本実施形態では、メモリカードmに記録される画像の状態をLCD4に表示させるため、図6に示すように、長秒モニタリングモードの設定時において、本露光動作の期間、前回の周期で生成されたライブビュー画像(正確には後述の加算画像)と今回の周期で得られる画像とを加算することで、今回の周期で表示するライブビュー画像を生成することにより、各時点で撮像される画像を重畳したライブビュー画像を表示する。
例えば、図6に示すように、シャッターボタン9の全押し操作の開始から12秒後には、その12秒間の期間に時間差をもって打ち上げられた3発の花火があたかも同時に開いたかのように画像が重畳されたライブビュー画像が生成され、そのライブビュー画像がLCD4に表示される。
さらに、撮像装置1は、シャッターボタン9の全押し操作の解除により本露光動作の終了が指示されると、本露光動作中は、画素信号が取り出されることなく露光動作を継続して行った第2,第3フィールドの画素の画素信号により構成される画像と、シャッターボタン9の全押し解除の直前に生成された加算画像とを加算することでメモリカードmに記録する記録画像を生成する。
以上のような構成を実現すべく、図3に示すように、制御部18は、機能的に、第1撮像制御部19、第1記録制御部20、加算処理部21、アスペクト補正処理部22、第2撮像制御部23、第2記録制御部24、記録画像生成部25、画像処理部26、表示制御部27、画像圧縮部28、第1画像記憶部29及び第2画像記憶部30を備えている。
第1撮像制御部19は、長秒モニタリングモードの設定時においては、バルブ撮影モードが設定されてからシャッターボタン9により本露光動作の終了が指示されるまでの期間において、第1フィールドの画素に露光動作を行わせつつ該画素から所定の周期(例えば1/30秒)で画素信号を取り出す一方、第2、第3フィールドの画素から画素信号を取り出さないで露光動作を行わせるように、タイミングジェネレータ12から撮像素子11に出力されるクロック信号を制御するものである。
図7は、長秒モニタリングモードの設定時において、シャッターボタン9の全押し操作の開始から12秒間にわたって連続的に打ち上げられた3発の花火について、前記開始タイミングから1秒経過した時点、4秒経過した時点、8秒経過した時点及び12秒経過した時点を一例として、各時点において第1フィールドの画素から得られる画像(a)と、後述する加算画像(b)と、アスペクト補正画像(c)と、第2、第3フィールドの画素から得られる画素信号で生成される画像(d)と、メモリカードmに記録する記録画像(e)とを示したものである。
本実施形態においては、シャッターボタン9の全押し操作の開始後、例えば1秒経過した時点で第2、第3フィールドの画素から画素信号を読み出したものと仮定した場合に得られる画像は図7(d−1)に示すような画像となり、この図7(d−1)における黒線Pは、第1フィールドの画素の画素信号がLV表示用として用いられることにより欠落した部分である。
第1記録制御部20は、長秒モニタリングモードの設定時に、本露光動作の開始から終了までの期間において、第1フィールドの画素からA/D変換部14等の処理を経て出力される画素信号(図7(d)に示す黒線Pの部分に対応する画素信号)を、一時的に第1画像記憶部29に記録するものである。第1記録制御部20は、図7(a)に示すように、前述した複数の黒線Pの部分に対応する画像を上下方向に隣接させてなる画像を生成し、この画像を第1画像記憶部29に記録する。
加算処理部21は、長秒モニタリングモードの設定時に、本露光動作の開始後における第2番目の周期以降、第1記録制御部20により第1画像記憶部29に画像が記録されるたびに、それらの画像を加算処理した加算画像を生成し、この加算画像を第1画像記憶部29に記録するものである。
図7に示すように、本露光動作の開始後、例えば1秒経過した時点では、加算処理部21は、その時点において第1フィールドの画素の画素信号からなる画像(a−1)と、その時点より1周期(例えば1/30秒)前において生成された加算画像とを加算した加算画像(b−1)を生成する。同様に、本露光動作の開始後、例えば4秒経過した時点、8秒経過した時点、12秒経過した時点においても、加算処理部21は、各時点で第1フィールドの画素から出力される画素信号からなる画像(a−2),(a−3)(a−4)と、その時点より1周期(例えば1/30秒)前において生成された加算画像とを加算した加算画像(b−2),(b−3),(b−4)を生成する。
このように、今回の周期で得られた画素信号からなる画像をPn(n=1,2,…,k−1,k)と表すものとすると、第1フィールドの画素による露光動作及びこの露光動作により得られる画素信号の読み出しをn回繰り返したときの加算画像Gnは、Gn=P1+P2+…+Pnとなる。
アスペクト補正処理部22は、図7(c)に示すように、加算処理部21により生成された加算画像をLCD4に表示する際に、その加算画像をLCD4のアスペクトに補正し、そのアスペクト補正画像を第2画像記憶部30に記録するものである。これにより、長秒モニタリングモードの設定時において、本露光動作の期間(シャッターボタン9の全押し操作が行われている期間)、各時点における被写体の画像を重畳させたライブビュー画像(動体の軌跡が全て表示された画像)をLCD4に表示することができる。
第2撮像制御部23は、本露光動作の終了が指示されたとき、長秒モニタリングモードの設定時では、第2、第3フィールドの画素から画素信号を出力させるべくタイミングジェネレータ12から撮像素子11に出力されるクロック信号を制御し、長秒モニタリングモードの非設定時では、略全ての画素から画素信号を出力させるべくタイミングジェネレータ12から撮像素子11に出力されるクロック信号を制御するものである。
第2記録制御部24は、第2撮像制御部23による制御によりA/D変換部14等を介して得られた画素信号を、一時的に第2画像記憶部30に記録するものである。
記録画像生成部25は、本露光動作が終了される直前に生成され第1画像記憶部29に記録された加算画像と、本露光動作の終了指示により第2、第3フィールドの画素から出力され第2画像記憶部30に記録された画素信号とを用いて、メモリカードmに記録する記録画像を生成するものである。
例えば、図7において、本露光動作の開始から12秒経過した時点で本露光動作が終了されたものとすると、この時点で第2,第3フィールドの画素の画素信号により構成される画像は、図7(d−4)のような画像となる一方、その全押し操作が解除される直前に生成され第1画像記憶部29に記録された加算画像は、図7(b−4)のような画像となる。記録画像生成部25は、図7(d−4)に示す画像のうち黒線Pの部分を、図7(b−4)に示す加算画像で埋めるように補間する。
また、記録画像生成部25は、長秒モニタリングモードの非設定時には、第2画像記憶部30に記録された略全ての画素信号を用いて記録画像を生成する。特許請求の範囲における第2画像処理部は、記録画像生成部25を基礎とするものである。
画像処理部26は、アスペクト補正処理部22から出力されるアスペクト補正画像、または記録画像生成部25から出力される記録画像に対し、黒レベルを基準の黒レベルに補正する黒レベル補正、光源に応じた白の基準に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分のデジタル信号のレベル変換を行うホワイトバランスの調整、R(赤),G(緑),B(青)の各色のデジタル信号のγ特性を補正するγ補正を行うものである。
表示制御部27は、画像処理部26から出力される画像をLCD4に表示させるべく、その画像の画素データをVRAM16に転送するものである。これにより、長秒モニタリングモードの非設定時には、本露光動作が開始されるまでの期間、また、長秒モニタリングモードの設定時には、本露光動作が開始されるまでの期間に加えて本露光動作期間中にも、LCD4に被写体の状態(長秒モニタリングモードではメモリカードmに記録される画像の状態)をライブビュー画像としてリアルタイムで表示することができる。
画像圧縮部28は、画像処理部26により上記各種の処理が施された記録画像の画素データに、2次元DCT(Discrete Cosine Transform)変換、ハフマン符号化等のJPEG(Joint Picture Experts Group)方式による所定の圧縮処理を施して圧縮画像データを生成し、この圧縮画像データに、撮影画像に関する情報(圧縮率等の情報)を付加した画像ファイルをメモリカードmに記録するものである。
メモリカードmには、画像データが時系列的に配列して記録され、各コマ毎に、JPEG方式により圧縮された圧縮画像が、撮影画像に関するインデックス情報(コマ番号、露出値、シャッタースピード、圧縮率、撮影日、撮影時のフラッシュのオンオフのデータ、シーン情報等の情報)とともに記録される。
次に、本実施形態の撮像装置1の特徴部分である長秒モニタリングモードの設定時における撮像処理を説明する。なお、本例では、撮影モードのうちバルブ撮影モードが設定されているものとする。図8は、撮像装置1の長秒モニタリングモードの設定時における撮像処理を示すフローチャートであり、図9は、同じく撮像処理を示すタイムチャートである。
図8に示すように、長秒モニタリングモードの設定時においては、シャッターボタン9の全押し操作がなされる(ステップ♯2でNO、図9の時刻T=T1)まで、第1フィールドの画素の画素信号によりライブビュー画像が生成され、表示制御部26は、このライブビュー画像をLCD4に表示させる(ステップ♯1)。
そして、シャッターボタン9の全押し操作が開始される(ステップ♯2でYES、図9の時刻T=T1)と、第1撮像制御部19は、第1フィールドの画素に例えば1/10秒の周期で画素信号を出力させる一方、第2、第3フィールドの画素には画素信号を出力させることなく露光動作を継続させる(ステップ♯3)。
そして、第1記録制御部20は、第1画像記憶部29の記憶領域をクリアにした後(ステップ♯4)、1/10秒の周期で第1フィールドの画素から取得した画素信号を第1画像記憶部29に記憶させる(ステップ♯5)。この取得した画素信号が、シャッターボタン9の全押し開始以降の第1回目の周期で得られたものである場合(ステップ♯6でNO)には、加算処理部21によるステップ♯7の加算処理を実行せず、アスペクト補正処理部22及び第1画像処理部26は、アスペクト補正処理等の各種処理を施す(ステップ♯8)。
一方、第2回目以降の周期で得られたものである場合(ステップ♯6でYES)には、加算処理部21は、各時点で第1フィールドの画素から出力されて第1画像記憶部29に記録された画像と、その時点より1周期前において生成された加算画像とを加算する加算処理を行った(ステップ♯7)後、アスペクト補正処理部22及び第1画像処理部26は、アスペクト補正処理等の各種処理を施す(ステップ♯8)。
そして、ステップ♯8においてアスペクト補正処理等の処理が終了すると、表示制御部26は、この処理後の画像をLCD4に表示させ(ステップ♯9)、シャッターボタン9の全押し操作が解除されるまで(ステップ♯10でNO)、前述のステップ♯5〜♯9の処理が繰り返し行われる。これにより、LCD4にはライブビュー画像、特に前記第2回目以降の周期においては各時点で撮像された画像が重畳されたライブビュー画像が表示される。
ここまでの動作を図9に示すタイムチャートを用いて説明すると、シャッターボタン9の全押し操作が時刻T=T1で開始されると、その全押し開始タイミングより所定時間遅延した時刻T=T2から、第1フィールドの画素により例えば1/10秒の周期(より短い周期でもよい)で露光動作が開始される。なお、ここでは、撮像装置1がバルブ撮影モードに設定されていることを前提としているため、メカニカルシャッターは、シャッターボタン9の全押し操作が解除されるまで開放状態が継続され、第1フィールド及び第2、第3フィールドの画素はその解除時点まで継続して露光動作を行う。また、図9は、第2、第3フィールドの画素による本露光動作中において、LV表示用の第1フィールドの画素の画素信号の読み出し動作(垂直転送路への電荷の転送等)が50回にわたって周期的に行われたことを示す。
さらに、図9は、ライブビュー画像の表示周期は、1/30秒とされているため、第1フィールドの画素から次の周期で画素信号を取得するまでの間(1/10秒間)、各周期で得られた画素信号により構成される画像が、それぞれ3回ずつLCD4に表示されることを示している。例えば、本露光動作の開始以降における第1回目の周期、すなわち「蓄積1」の期間で第1フィールドの画素から得られた画素信号「出力1」は、「画像1」としてLCD4に3回表示される。
そして、第1フィールドの画素から取り出した画素信号が第2回目以降の周期、例えば第2回目の周期で得られたものである場合には、「蓄積2」の期間で第1フィールドの画素から得られた画素信号「出力2」により構成される「画像2」と、前回の周期で生成された「画像1」とが加算され、この加算画像「画像1+2」がLCD4に3回表示される。
図8に戻り、シャッターボタン9の全押し操作が解除される(ステップ♯10でYES)と、第2撮像制御部23は、シャッターボタン9の全押し開始以降、露光動作を継続していた第2,第3フィールドの画素に画素信号を出力させ、第2記録制御部20は、この画素信号を第2画像記憶部30に記憶させる(ステップ♯11)。
図9においては、時刻T=T3でシャッターボタン9の全押し操作が解除されると、メカニカルシャッターが閉じられその解除タイミングより所定時間遅延した時刻T=T4で、第2、第3フィールドの画素による露光動作が終了され、時刻T2から時刻T4までの「蓄積α」の期間、画素信号が読み出されることなく露光動作が継続して行われた第2,第3フィールドの画素により得られる画素信号「出力α」をその画素に出力させ、この画素信号「出力α」が第2画像記憶部30に記憶される。
そして、図8に示すように、記録画像生成部25は、この第2画像記憶部30に記憶された画素信号により構成される画像と、シャッターボタン9の全押し操作が解除される直前に生成された加算画像とを加算する(ステップ♯12)。
図9においては、シャッターボタン9の全押しが解除される時刻T=T3の直前に生成された加算画像「画像1+・・・+49」と、第2画像記憶部30に記憶された画素信号「出力α」により構成される画像とが加算される。これは、図7に示すように、第2,第3フィールドの画素の画素信号により構成される画像が、図7(d−4)に示す画像となる一方、シャッターボタン9の全押し操作が解除される直前に生成され第1画像記憶部29に記録された加算画像が、図7(b−4)に示す画像となった場合には、図7(d−4)に示す画像のうち黒線Pの部分が、図7(b−4)に示す加算画像で埋めるように補間されることに相当する。
そして、画像処理部26及び画像圧縮部27は、この加算画像「画像α+(1+・・・+49)」に前述の黒レベル補正等の画像処理及び圧縮処理を施した後(ステップ♯13)、この圧縮後の画像をメモリカードmに記録する(ステップ14)。
このように、撮像素子11の複数の画素を第1〜第3フィールドに分け、シャッターボタン9の全押し操作が開始されると、第1フィールドの画素から画素信号を取り出し、この画素信号を用いてライブビュー画像を生成するとともに、第2、第3フィールドの画素に画素信号を取り出すことなく本露光動作を継続させるようにしたので、本露光動作中にもメモリカードmに記録される画像をLCD4に表示することができる。
また、各周期で第1フィールドの画素から得られる画素信号により構成される画像を、その画素から画素信号が出力されるたびに加算するようにしたので、各時点で撮像された画像を重畳したライブビュー画像をLCD4に表示することができ、これにより、撮影者は、メモリカードmに記録される画像をLCD4で確認することができる。
また、シャッターボタン9の全押し操作が解除されると、第2、第3フィールドの画素から得られる画素信号により構成される画像に、シャッターボタン9の全押し操作が解除される直前に生成された加算画像を補間(加算)し、この加算画像を記録画像としてメモリカードmに記録するようにしたので、撮像素子11の画素数に相当する記録画像を得ることができる。したがって、従来の撮像装置に比して、高画質な記録画像を得ることができる。
また、本露光動作の期間において、第1フィールドの画素による露光時間の総和と、第2、第3フィールドの画素による露光時間とが略同一であるから、シャッターボタン9の全押し操作の解除によってその解除直前に生成された加算画像と、第2画像記憶部30に記憶された画素信号により構成される画像とを加算して記録画像を生成する場合に、両者の画像の画素レベルを略同レベルとなり、部分的に画像の輝度が異なるなどの不具合が発生するのを防止又は抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、次の変形形態(1)〜(12)も採用可能である。
(1)一般に、撮像素子11は、光が当っていない状態でも電荷(暗電流)が発生する。この暗電流の発生によって、画素から出力される画素信号が、本来の画素の露光量に対応する画素信号とずれが生じ、所謂オフセット(暗電流による黒レベル(オプティカルブラック)のずれ)が発生する。特に、黒を始めとする輝度の小さい色の部分については、この暗電流によるノイズの比率(S/N比)が大きくなることにより、本来の色と大きく異なってしまうことが考えられる。
そこで、撮像素子11に備えられる複数の画素のうち遮光された一部の画素(オフセット検出用画素)から出力される画素信号を暗電流に起因する画素信号とし、前述のように第1フィールドの画素から画素信号を取得するたびに、オフセット検出用画素から得られるオフセット信号も併せて記録しておく。
そして、シャッターボタン9の全押し操作が解除され記録用の画像を生成する際に、各周期で得られたオフセット信号の総和分を、本露光動作の終了指示が行われる直前に生成された加算画像を構成する画素信号から除去するとともに、第2、第3フィールドの画素から得られる画素信号からもオフセット信号を除去し、その上で両者を加算するようにするとよい。
あるいは、第1フィールドの画素から得られる画素信号について、その画素信号を前回の周期で得られた加算画像の画素信号と加算する前に、当該周期でオフセット検出用画素から得られるオフセット信号を予め除去しておき、シャッターボタン9の全押し操作が解除され記録用の画像を生成する際に、第2、第3フィールドの画素から得られる画素信号からオフセット信号を除去し、この除去処理後の画素信号と、前述のオフセット信号が予め除去された加算画像の画像信号とを加算するようにしてもよい。
(2)第1フィールドの画素からは周期的に画素信号が読み出される一方、第2、第3フィールドの画素からは本露光動作の終了が指示されるまで画素信号が読み出されることなく露光動作が継続して行われるから、シャッターボタン9の全押しが解除される直前に生成された加算画像に含まれる暗電流分の画素値と、第2、第3フィールドの画素により構成される画像の画素信号に含まれる暗電流分の画素値は異なる。
その際、空間周波数の比較的大きい部位については、暗電流によるノイズの比率(S/N比)が比較的小さいため、加算画像から空間周波数が所定の閾値以上の画素信号を抽出し、その画素信号で前述の補間を行っても、該補間部分とその周囲(第2、第3フィールドの画素の画素信号により構成される空間周波数の比較的高い部分)との間で黒レベル(オプティカルブラック)の大きな差は生じないが、空間周波数の比較的小さい部位については、暗電流によるノイズの比率(S/N比)が大きくなるため、加算画像の画素信号で補間すると、該補間部分がその周囲と黒レベル(オプティカルブラック)が比較的大きく異なる場合がある。
そこで、第2、第3フィールドの画素の画素信号により構成される画像に、シャッターボタン9の全押し操作が解除される直前に生成された加算画像を加算(補間)して記録画像を生成する場合に、その補間する部分について、前述の加算画像からは、空間周波数が所定の閾値以上の画素信号(高周波成分の画素信号)のみを用いるようにする。また、残りの補間対象領域には、該領域に最も近い位置に位置する、第2、第3フィールドの同色画素の画素信号に置換したり、あるいは該領域に最も近い位置に位置する第2、第3フィールドの同色画素が複数存在する場合には、それらの平均をとり、その平均の画素信号を代替の画素信号として補間したりするようにするとよい。
これにより、輝度の低い部分における、補間した部分とそれ以外の部分との黒レベル(オプティカルブラック)の差を解消もしくは抑制し、例えば補間した部分が鮮明な筋となって現れるなどによる画像上の違和感を解消もしくは抑制することができる。なお、この処理は、図8に示すステップ♯12の処理時に行えばよい。
(3)本実施形態では、バルブ撮影モードにおいて、第2、第3フィールドに位置する画素を比較的長時間露光すべく、特に前述の花火などのように非常に明るい被写体を撮像する場合に、受光部111で発生した電荷が転送路112,113にあふれ出す現象が発生する場合がある。
そこで、記録画像生成部25により、シャッターボタン9の全押しが解除される直前に生成された加算画像と、第2画像記憶部30に記憶された画素信号により構成される画像とを加算して記録画像を生成する場合に、電荷が転送路111,112にあふれ出している画素を検出した場合には、その画素から得られる画素信号を用いず、その画素の近傍に位置する画素、好ましくは最も近い位置に位置する同色画素の画素信号のうち1の画素信号を代替の画素信号としたり、あるいは最も近い位置に位置する複数の同色画素の画素値を平均し、この平均の画素信号を代替の画素信号としたりするとよい。
これにより、記録画像上に垂直方向や水平方向に明るい線が現れる所謂スミヤの発生を防止または抑制することができる。
(4)上記実施形態では、第2、第3フィールドの画素の画素信号により構成される画像に、シャッターボタン9の全押し操作が解除される直前に生成された加算画像を加算(補間)して記録画像を生成するようにしたが、これに限られず、第2、第3フィールドの画素の画素信号により構成される画像に、シャッターボタン9の全押し操作が解除される直前に生成されたアスペクト補正画像を加算(補間)して記録画像を生成するようにしてもよい。この場合、アスペクト補正画像は加算画像に対して縦横の画素数が異なるため、画素数を調整したうえで、前述の加算(補間)を行えばよい。
(5)上記実施形態においては、撮像装置1がバルブ撮影モードの設定時であって長秒モニタリングモードに設定された場合について説明したが、マニュアルモードを始めとする他の撮影モードの設定時であって長秒モニタリングモードに設定された場合においても、前述のように撮像素子11の複数の画素を第1〜第3フィールドに分け、本露光動作中には、第1フィールドの画素から画素信号を読み出してライブビュー画像を表示するとともに、シャッターボタン9により本露光動作の終了が指示されると、第2、第3フィールドの画素から画素信号を取り出し、前述のように記録画像を生成するようにしてもよい。
(6)上記実施形態では、被写体の画像を表示するものとしてLCD4を備え、LCD4にライブビュー画像等を表示するようにしたが、これに限らず、光学ファインダー5の代わりに電子ビューファインダーが備えられている場合には、電子ビューファインダーにもライブビュー画像を表示するようにしてもよい。
(7)上記実施形態においては、長秒モニタリングモードの設定時や非設定時であって、本露光動作が指示されるまで、第1フィールドの画素により生成される画素信号を用いてライブビュー画像を生成するようにしたが、これに限らず、ライブビュー画像の表示切替処理が撮像素子の撮像周期に同期できる場合には、撮像素子11における略全ての画素により生成される画素信号を用いてライブビュー画像を生成するようにしてもよい。
(8)上記実施形態では、画像を記録する手段としてメモリカードmを採用したが、これに限られず、当該撮像装置1が、例えばコンピュータなど記憶容量を有する機器と、通信ケーブル、あるいは通信ネットワークを介して通信可能に構成されている場合には、そのコンピュータ等の機器に画像を記録するようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、3フィールドのインターライン型撮像素子を用い、インターレーススキャン動作で画素信号を読み出すように構成したが、これに限られず、2フィールドのインターライン型撮像素子を用い、インターレーススキャン動作で画素信号を読み出すように構成してもよい。あるいは、インターライン型撮像素子を用い間引き読み出し動作で画素信号を読み出すようにしてもよい。
2フィールドのインターライン型撮像素子を用い、インターレーススキャン動作で画素信号を読み出す構成においては、バルブ撮影モードにおいて、本露光動作の終了が指示されるまでの期間、一方のフィールドから画素信号を読み出して該画素信号によりライブビュー画像を生成し、記録指示が行われると、一方のフィールドから得られる加算した画素信号と、他方のフィールドから得られる画素信号とを加算するようにするとよい。
また、間引き読み出し動作で画素信号を読み出す構成においては、垂直方向に並ぶ複数の画素ラインにおいて、所定数の画素ライン(例えば12列の画素ライン)ごとに一部の画素ライン(例えば任意の2列の画素ライン)をLV表示用として用いるとともに、残りの10列の画素ラインを記録画像用として用い、ライブビュー画像生成時には、前記2列の画素ラインの画素信号を読み出し、記録画像生成時には、前記10列の画素ラインの画素信号を読み出すようにするとよい。
(10)本発明は、図10に示すように、八角形状の画素が市松格子状に配設された所謂ハニカムCCDにも採用可能である。すなわち、図10に示すように、隣接するRGBの画素の列を1の画素ライン(例えばR1,R2)とみなし、上記実施形態と同様に、これらの画素ラインを3フィールドに分けて、そのうち1のフィールドの画素ラインからライブビュー画像用の画素信号を取り出すようにしてもよい。あるいは、R,Bの画素の列を1の画素ライン、Gの画素の列を1の画素ラインとみなし、これらの画素ラインを3フィールドに分けて、そのうち1のフィールドの画素ラインからライブビュー画像用の画素信号を取り出すようにしてもよい。
(11)前記実施形態においては、撮像素子11として、各光電変換素子の受光面に原色フィルター(R(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタ)を配設したCCDを採用したが、これに限られず、補色フィルター(C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー))を配設したCCDを採用してもよい。
(12)前記実施形態では、記録画像を生成する場合に、第2、第3フィールドの画素から得られる画素信号により構成される画像に、シャッターボタン9の全押し操作が解除される直前に生成された加算画像を補間(加算)するようにしたが、この加算画像の画素値が、第2、第3フィールドの画素から得られる画素信号の画素値と比較的大きくずれている場合には、次のように記録画像を生成するようにしてもよい。
図11(a)に示すように、矢印aに示す画素列(以下、注目画素列aという)がLV表示用として用いられたものとし、この注目画素列aから出力される画素信号により生成された画像(加算画像)の画素値が、注目画素列aと同種の画素列であって最も近傍に位置する画素列b,c(本露光動作に終了が指示されるまで画素信号が読み出されることなく本露光動作を継続して行う画素列)の画素値と比較的大きくずれている場合、前記画素列b,cについて、水平方向に一定数の画素ごとに画素値の比較を行う。画素値の比較は、例えば水平方向に位置が対応する画素間で行う。すなわち、図11(a)に示すように、水平方向に並ぶ画素に左から順番に番号1〜15を付したとき、例えば、区間Aにおいて、番号「1」が付された画素列bの画素と画素列cの画素との間で画素値の比較を行う。
これらの処理の結果、図11(a)では、区間Aにおいては、上記比較により、注目画素列aの画素信号として画素列bで補間することが適切であると判明し、その画素列bの画素信号で補間している。また、区間Bにおいては、注目画素列aの画素信号として画素列bと画素列bとの平均の画素信号で補間することが適切であると判明し、その平均の画素信号で補間し、区間Cにおいては、注目画素列aの画素信号として画素列cで補間することが適切であると判明し、その画素列cの画素信号で補間している。
なお、画素毎に画素値を比較する代わりに、画素列bや画素列cの画素の画素信号と注目画素列aの画素の画素信号とについて、バンドパスフィルターまたはハイパスフィルターを用いて低周波成分をカットし、そのカット後の画素信号に基づいて比較を行ってもよいし、あるいは、そのカット後、さらにフーリエ変換を行い、その変換処理後の画素信号に基づいて比較を行ってもよい。
図11(b)は、図11(a)に示したように区間毎の比較を行うものではなく、列単位で比較を行う例を示したものであり、画素列b,cの画素の画素信号について、バンドパスフィルターまたはハイパスフィルターを用いて低周波成分をカットし、そのカット後、さらにフーリエ変換を行い、その変換処理後の画素信号に基づいて比較を行った結果、注目画素列aの画素信号として画素列bの画素信号で補間することが適切であると判明し、その画素信号で補間している。
以上、説明した撮像装置1は、以下の付記1〜7に示す発明を主に含む。
[付記1] それぞれ異なる色を受光する複数種類の画素を備え、各画素を一方向に配列してなる画素ラインが前記一方向と交差する方向に複数配置してなる撮像素子と、所定の記録部に記録する記録用画素信号を生成するための露光動作の開始を前記撮像素子に指示するための入力操作部と、前記入力操作部により前記露光開始指示が行われると、前記複数の画素ラインのうち一部の画素ラインに位置する複数の画素のみから所定の時間間隔で画素信号を出力させ、前記露光開始指示後の所定のタイミングで前記複数の画素以外の他の画素から画素信号を出力させる撮像制御部と、前記複数の画素から得られる画素信号を記憶する記憶部と、画像を表示する画像表示部と、前記記憶部に記憶された画素信号に対して前記画像表示部に表示するための処理を施し、この処理後の画素信号に基づき前記画像表示部に画像を表示させる第1画像処理部と、前記他の画素から画素信号を取得し、この画素信号と、前記所定のタイミングまでに前記複数の画素から得られた画素信号とに基づいて画像を生成する第2画像処理部と、前記第2画像処理部により生成された画像を前記所定の記録部に記録させる記録制御部とを備えることを特徴とする撮像装置。
[付記2] 前記第1画像処理部は、前記入力操作部により前記露光開始指示が行われると、前記所定の時間毎に前記複数の画素から得られる画素信号を順次加算してなる加算画像を生成し、前記画像表示部は、前記加算画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
[付記3] 前記第2画像処理部は、前記他の画素から取得した画素信号に、前記所定のタイミングとなる直前に生成された加算画像を構成する画素信号を前記複数の画素に対応する代替の画素信号として補間することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
[付記4] 前記第2画像処理部は、画素から取得した画素信号に対し、前記撮像素子の各画素に発生する暗電流に起因する画素値のずれを補正することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置。
[付記5] 前記第2画像処理部は、前記加算画像を構成する画素信号のうち空間周波数が所定の閾値以上の画素信号のみを前記補間のために用い、残りの代替の画素信号として、前記他の画素から取得した画素信号から補間することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
[付記6] 前記第2画像処理部は、前記補間を行う際にスミアの発生を検出したときには、そのスミアが発生している画素の画素信号を用いず、その画素の近傍に位置する画素の画素信号を用いて得られる画素信号を代替の画素信号として使用することを特徴とする付記3ないし5のいずれかに記載の撮像装置。この発明によれば、前記所定の記録部に記録する画像上に垂直方向や水平方向に明るい線が現れる所謂スミヤの発生を防止または抑制することができる。
[付記7] 前記撮像素子は、各画素により得られる画素信号が3回のインターレーススキャン動作により読み出される撮像素子である付記1ないし6のいずれかに記載の撮像装置。この発明によれば、簡単な構成で、記録用画素信号の生成のための露光動作の終了が指示されるまでの期間に被写体の画像を画像表示部に表示する構成と、所定の記録部に記録する画像を高画質なものにする構成とを実現することができる。
[付記8] 前記所定のタイミングまでにおいて、前記複数の画素の露光時間の総和は、前記他の画素の露光時間と略同一であることを特徴とする付記1ないし7のいずれかに記載の撮像装置。この発明によれば、他の画素から取得した画素信号と、記録用画素信号の生成のための露光動作の終了が指示されるまでに前記複数の画素から得られた画素信号とを用いて画像を生成する場合に、両画素信号の信号レベルを略同等とすることができ、部分的に輝度等が異なる画像が生成されるのを防止することができる。
[付記9] 前記撮像素子の露光を許容及び遮断するシャッター部材を有し、記録用画素信号の生成のための露光動作の終了が指示されると、前記シャッター部材により撮像素子の露光が遮断されることを特徴とする付記1ないし8のいずれかに記載の撮像装置。この発明によれば、撮像素子に記録用画素信号の生成のための露光動作を行わせる時間が経過したときに撮像素子の各画素に蓄積された電荷を読み出す所謂電子シャッターを採用する構成に比して、綺麗な画像を生成することができる。すなわち、前述の電子シャッターを採用する構成においては、その読み出し後にも画素が露光されることで、余分な画素信号も一緒に読み出され、画像にノイズが発生したり、色ずれを起こしたりするなどの問題が発生するが、本発明では、確実に撮像素子の露光を遮断するため、これらの問題が発生するのを防止又は抑制することができる。
[付記10] 前記撮像素子は、各画素から画素信号が出力されると、当該画素に前記画素信号が残存しない破壊読み出しの撮像素子であることを特徴とする付記1ないし9のいずれかに記載の撮像装置。
本発明に係る撮像装置の正面図である。 本発明に係る撮像装置の背面図である。 撮像装置のシステムを示すブロック構成図である。 撮像素子の画素から画素信号の読み出す方法を示す図である。 従来のライブビュー画像の一例を示す図である。 本発明に係る撮像装置において表示されるライブビュー画像の一例を示す図である。 シャッターボタンの全押し操作が開始されてから12秒間にわたって連続的に打ち上げられた3発の花火について、各時点における、記録用の画素の露光動作により得られる画像と、加算画像及びアスペクト補正画像と、ライブビュー画像用の画素から出力される画素信号により得られる画像と、メモリカードに記録する記録画像を示した図である。 本発明に係る撮像装置のバルブ撮影モードにおける撮像処理を示すフローチャートである。 本発明に係る撮像装置のバルブ撮影モードにおける撮像処理を示すタイムチャートである。 撮像素子の変形例を示す図である。 記録画像を生成する際に行う補間処理の変形例を示す図である。
符号の説明
1 撮像装置
4 LCD
9 シャッターボタン
10 長秒モニタリングスイッチ
11 撮像素子
12 タイミングジェネレータ
18 制御部
19 第1撮像制御部
20 第1記録制御部
21 加算処理部
22 アスペクト補正処理部
23 第2撮像制御部
24 第2記録制御部
25 記録画像生成部
26 画像処理部
27 表示制御部
28 画像圧縮部
29 第1画像記憶部
30 第2画像記憶部

Claims (5)

  1. それぞれ異なる色を受光する複数種類の画素を備え、各画素を一方向に配列してなる画素ラインが前記一方向と交差する方向に複数配置してなる撮像素子と、
    所定の記録部に記録する記録用画素信号を生成するための露光動作の開始を前記撮像素子に指示するための入力操作部と、
    前記入力操作部により前記露光開始指示が行われると、前記複数の画素ラインのうち一部の画素ラインに位置する複数の画素のみから所定の時間間隔で画素信号を出力させ、前記露光開始指示後の所定のタイミングで前記複数の画素以外の他の画素から画素信号を出力させる撮像制御部と、
    前記複数の画素から得られる画素信号を記憶する記憶部と、
    画像を表示する画像表示部と、
    前記記憶部に記憶された画素信号に対して前記画像表示部に表示するための処理を施し、この処理後の画素信号に基づき前記画像表示部に画像を表示させる第1画像処理部と、
    前記他の画素から画素信号を取得し、この画素信号と、前記所定のタイミングまでに前記複数の画素から得られた画素信号とに基づいて画像を生成する第2画像処理部と、
    前記第2画像処理部により生成された画像を前記所定の記録部に記録させる記録制御部と
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第1画像処理部は、前記入力操作部により前記露光開始指示が行われると、前記所定の時間毎に前記複数の画素から得られる画素信号を順次加算してなる加算画像を生成し、前記画像表示部は、前記加算画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第2画像処理部は、前記他の画素から取得した画素信号に、前記所定のタイミングとなる直前に生成された加算画像を構成する画素信号を前記複数の画素に対応する代替の画素信号として補間することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記第2画像処理部は、画素から取得した画素信号に対し、前記撮像素子の各画素に発生する暗電流に起因する画素値のずれを補正することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 前記第2画像処理部は、前記加算画像を構成する画素信号のうち空間周波数が所定の閾値以上の画素信号のみを前記補間のために用い、残りの代替の画素信号として、前記他の画素から取得した画素信号から補間することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
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