JP2008118314A - Csma方式によるデータ伝送方法およびシステム - Google Patents

Csma方式によるデータ伝送方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】誤り制御にARQ伝送処理を使用した場合にも適用できるようにしたCSMA方式によるデータ伝送方法およびシステムを提供する。
【解決手段】1フレームの伝送データ13の送信に先立って、待機時間設定部9で設定したランダムな設定時間を待機させ、この間に他局送信検出部8で他の無線局からの送信がない状態で伝送データ13の送信を行い、一方、受信側無線局からの再送要求信号(REQ1、REQ2)16、18の受信に対しては、待機時間設定部9による待機時間の設定や他局送信検出部8による他の無線局による送信の有無の検出を行うことなく処理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の無線局が同一の周波数をCSMA方式で共有する無線回線で、ARQ(Automatic Repeat Request)伝送処理を使用した通信を行う場合のデータ伝送方法およびそのシステムに関するものである。
CSMA方式は、複数の無線局が同一周波数を共有して通信を行う場合に、送信中以外の無線局でキャリアセンスまたは同期信号の検出等によって他の無線局が送信中であることを検出し、その送信が検出されている間は自局の送信を禁止して衝突を防ぐようにした多重アクセス方法である。ここで、送信中の無線局の送信が終了したなら直ちに他の全ての無線局が送信を開始できるようになっている場合、送信を待たされていた無線局が複数あると、それらが同時に送信を開始することになり、衝突を避けることができない。このような衝突を防止するために、各無線局は独立に乱数発生処理を行い、その時の乱数の値で決まる時間だけ送信開始を待つことが行われている。しかし、従来のCSMA方式は、受信局からはACK(Acknowledgement)応答だけを行うような伝送シーケンスを対象としていた。
図3は、従来のCSMA方式によるデータ伝送方法を示す伝送シーケンス図である(例えば、非特許文献1を参照)。システムを構成する複数の無線局A〜Eは、いずれも他の無線局の送信電波を受信できる位置関係にあるとする。ここでは、無線局Aから無線局Bへの伝送データ21の送信中に、無線局Cと無線局Eに送信が必要な伝送データ22,23が発生した場合を示しており、無線局Cの送信の宛先は無線局Dとする。無線局BからのACK信号24の送信の終了後に、無線局Cと無線局Eはそれぞれ互いに独立な乱数を発生させ、その乱数に比例した待機時間t1および待機時間t2だけ待機する。それぞれ待機時間t1および待機時間t2を経過後、他に送信している無線局がないかどうかをキャリアセンス等の方法で検出処理25,26を行う。ここで、無線局Cの待機時間t1の方が無線局Eの待機時間t2より短かいため、無線局Cの検出処理25では他の無線局での送信がないと判断されて伝送データ22の送信を開始する。無線局Eの検出処理26では、無線局Cが送信中であると判定されるので送信せず、無線局DからのACK信号27の送信終了まで待機する。無線局DのACK信号27の送信終了後、無線局Eは再度乱数を発生してそれに比例した待機時間t3だけさらに待機する。その後、無線局Eでは他の送信局の有無の検出処理28を行うが、ここでは他に送信がないので、伝送データ23の送信を開始できるようになる。
IEEE802.11
しかしながら、従来のCSMA方式によるデータ伝送方法は、受信側無線局からはACK応答だけを行うような伝送シーケンスを対象としており、送信データの1フレームを複数のブロックで構成し、そのブロック毎に誤り検出可能に符号化して送信し、受信側無線局でブロック毎に行った誤り検出で誤りを検出した場合に、受信側無線局から返送した再送要求信号で指定されたブロックの伝送データを送信側無線局から再送するようにしたARQ伝送処理のようなシーケンスは考慮していない。
本発明の目的は、誤り制御にARQ伝送処理を使用した場合にも適用できるようにしたCSMA方式によるデータ伝送方法およびシステムを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、複数の無線局が同一の周波数をCSMA方式で共有する無線回線で、受信側無線局で受信した伝送データのブロック毎に誤り検出を行い、誤りを検出した場合にそのブロックの再送要求信号を送信側無線局に送信し、これを受信した前記送信側無線局では対応するブロックの伝送データを前記受信側無線局へ再送するARQ伝送処理を使用したCSMA方式によるデータ伝送方法において、前記送信側無線局は、1フレームの伝送データの最初の送信開始時にはランダムに設定された待機時間後に、他の無線局の送信がないことを検出した状態で前記伝送データを送信し、前記受信側無線局からの前記再送要求信号に対しては前記待機時間を設定することなく前記対応するブロックの伝送データを再送することを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、複数の無線局が同一の周波数をCSMA方式で共有する無線回線で、受信側無線局で受信した伝送データのブロック毎に誤り検出を行い、誤りを検出した場合にそのブロックの再送要求信号を送信側無線局に送信し、これを受信した前記送信側無線局では対応するブロックの伝送データを前記受信側無線局へ再送するARQデータ伝送部を有するCSMA方式によるデータ伝送システムにおいて、送信側無線局に、送信データが発生したときに待機時間を設定する待機時間設定部と、この待機時間内に他の無線局の送信がないことを検出する他局送信検出部と、前記他局送信検出部が他の無線局による送信が無いことを検出したときに前記伝送データを符号化する符号化部と、この符号化した伝送データを送信する送信部と、受信側無線局で誤り検出されたブロックの伝送データを再送要求する再送要求信号を検出する受信符号判定部とを設け、この受信符号判定部で前記再送要求信号を検出したとき前記待機時間設定部および前記他局送信検出部を作動することなく前記再送要求信号に対応するブロックの伝送データを前記符号化部を通して前記送信部から送信することを特徴とする。
本発明によるCSMA方式によるデータ伝送方法によれば、1フレームの伝送データの送信に先立ってランダムに設定された待機時間後に他の無線局の送信がないことを検出した状態で伝送データの送信を行うようにし、一方、再送要求信号に対しては、待機時間の設定や他の無線局による送信の有無の検出を行うことなく送信するようにすることができるので、他の無線局が送信中に送信を開始して妨害を与えることがなく、自局が送信開始後は誤りが無くなるまで他局によって割り込まれて妨害を受けることが無く、かつ、再送要求信号および再送データの効率の良い伝送を実現することができる。
請求項2に記載の本発明によるCSMA方式によるデータ伝送システムによれば、1フレームの伝送データの送信に先立って、待機時間設定部によって定めた所定の待機時間内に、他局送信検出部で他の無線局の送信がないことを検出した状態で、符号化した伝送データを送信するが、受信符号判定部で検出した再送要求信号に対しては、待機時間設定部および他局送信検出部を作動させることなく送信を行うようにしているため、他の無線局が送信中に送信を開始して妨害を与えることがなく、自局が送信開始後は誤りが無くなるまで他局によって割り込まれて妨害を受けることが無く、かつ、再送要求信号および再送データの効率の良い伝送を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態によるCSMA方式によるデータ伝送システムの無線局の要部を示すブロック構成図である。
複数の無線局は同一の周波数をCSMA方式で共有する無線回線でARQ伝送処理、例えばSR−ARQ(Seiective Repeat type Automatic Repeat Request)を採用しており、各無線局を構成する無線伝送装置は、伝送データを蓄積する伝送データメモリ1と、1フレームを複数のブロックで構成した伝送データをそのブロック毎に誤り検出可能な送信信号に符号化する符号化部2と、誤り検出可能に符号化した送信信号で搬送波を変調・増幅し送信する送信部3と、受信した変調波を受信・増幅し復調すると共に受信入力レベルに相当する出力を得る受信部4と、送受信によって送信部3と受信部4のアンテナの接続の切り替えを行う送受切替部5と、受信部4で復調された受信信号の解読を行う受信符号判定部6と、復調されたデータをブロック毎に誤り検出する誤り検出部7と、受信部4の受信入力レベルに相当する出力から送信している局の有無を判定する他局送信検出部8と、データの送信開始時に乱数を発生させてその乱数で決まるランダムな待機時間を設定する待機時間設定部9と、装置の送受信動作を制御する伝送制御部10とを有している。
伝送制御部10による各構成部の制御については詳細を後述するが、伝送データの最初の送信動作時には、ランダムに設定された待機時間後に他の無線局の送信がないことを検出した状態で受信側の無線局へ伝送データを送信するが、受信側の無線局からの再送要求信号に対しては待機時間を設定することなく対応するブロックの伝送データを再送するようにしている。また、受信部4から他局送信検出部8への出力は、上述したように受信入力レベルに相当する出力としているので、RSSIのような受信入力レベルそのものを示す。
図2は、本発明の一実施の形態によるCSMA方式によるデータ伝送システムの伝送シーケンスの図である。
無線局Aから無線局Bへの1フレームの伝送データ13が発生したとすると、伝送制御部10は、この伝送データ13の送信開始前に待機時間設定部9を作動させて乱数を発生させ、その乱数に比例した一定時間のランダム整数倍の待機時間t4を設定し、送信を待機させる。待機時間t4の終了後に、伝送制御部10は他局送信検出部8によって送信している無線局がないかどうかを検出する処理15を行う。その結果、他局送信検出部8が無線局Cからの誤り無し信号(ER0)14をすでに検出していてデータ伝送の送信が終了し送信中の無線局がないと判断した場合、伝送制御部10は伝送データ13を符号化部2へ送り、複数のブロックで構成した1フレームの伝送データ13をそのブロック毎に誤り検出可能に符号化した送信信号とし、送信部3で搬送波を変調・増幅し無線局Bに対して送信を開始する。
ここで、待機時間t4は、発生させた乱数とある基準時間を掛けたもので、基準時間はキャリアセンスの動作に必要な時間であり、例えば、RSSI(レベル検出回路)の応答時間と変動を平滑化する時間で決められるが、その回路構成に依存し、一般的には20〜50シンボル程度であれば良いと思われる。乱数値の範囲については、送信開始の時間がぶつかる確率がどの程度かによって変わるが、無線局数が余り多くなければ10程度でも良いと思われる。ちなみにIEEE802.11では初期条件で15(1〜15の範囲の乱数を発生)である。
無線局Aからの伝送データ13の送信を受けた無線局Bでは、その伝送制御部10によって受信符号判定部6を通して入力した伝送データ13を伝送データメモリ1に蓄積し、誤り検出部7によって伝送データ13をブロック毎に誤り検出し、いずれかのブロックに誤りがあることを検出した場合、1フレームの受信が終了した時点で無線局Aに対してそのブロックに誤りがあることを再送要求信号(REQ1)16として通知する。
この再送要求信号(REQ1)16を受信したことを無線局Aの受信符号判定部6が検出すると、伝送制御部10は誤りありと判定されたブロックの伝送データを伝送データメモリ1から再度取り出し、符号化部2で上述の場合と同様に処理を行った後に無線局Aから無線局Bへ再送データ17として再送する。今回のこの再送要求信号(REQ1)16および再送データ17の送信に対して、伝送制御部10は他局送信検出部8および待機時間設定部9を作動させず、ランダムな待機時間の設定と他の無線局による送信の有無の検出を行わない。
さらに再送データ17に誤りがあった場合、無線局Bからそれに対する再送要求信号(REQ2)18が返され、これを受信した無線局Aの伝送制御部10は同様に再送要求信号(REQ2)18に対するブロックの伝送データを再送データ19として再送することになる。このときの再送要求信号(REQ2)18および再送データ19の送信に対しても、伝送制御部10は他局送信検出部8および待機時間設定部9を作動させず、ランダムな待機時間の設定と他の無線局による送信の有無の検出を行わない。
無線局Bの誤り検出部7によって再送データ19に誤りがないと判定された場合、無線局Bから送信終了信号となる誤り無し信号(ER0)20を送信して伝送が完了する。その後、次のフレームの送信を同様に行うこともできるし、伝送データがない場合は待ち受け状態に戻る。
上述した無線局Aからの伝送データ13の伝送に先立って他局送信検出部8が送信中の無線局があると判定した場合、伝送データ13の送信を中止し、その無線局の送信が終了まで待機し、その無線局の送信終了が検出されたときに再度、待機時間設定部9を作動させる伝送開始前の動作に戻り、伝送データメモリ1のデータを読み出して符号化部2に送って同様の処理を行う。
このようにCSMA方式によるデータ伝送方法は、1フレームの伝送データ13の送信に先立ってランダムに設定された待機時間後に他の無線局からの送信が発生していない状態で伝送データ13の送信を行うようにし、一方、再送要求信号(REQ1,REQ2)16,18や、再送データ17,19の送信に対しては、待機時間の設定や他の無線局による送信の有無の検出を行うことなく実施するようにしているため、各フレームの終了符号の発生後直ちに送信を開始することができ、ARQ伝送処理方式のシーケンス中に他の無線局の送信が割り込むことを防止しながら、効率の良い伝送を実現することができる。
またCSMA方式によるデータ伝送システムは、1フレームの伝送データ13の送信に先立って待機時間設定部9で一定時間待機させ、他局送信検出部8でその間に他の無線局からの送信が発生していないことを確認した後に、符号化部2を通して伝送データ13の送信を行うようにし、受信符号判定部6で受信無線局からの再送要求信号(REQ1,REQ2)16,18の受信や再送データ17,19の送信を行う場合は、待機時間の設定や他の無線局による送信の有無の検出を行うことなく処理するようにしたため、ARQ伝送処理方式のシーケンス中に他の無線局の送信が割り込むことを防止しながら、効率の良い伝送を実現することができる。
つまり、図3に示した従来のCSMA方式によるデータ伝送システムをARQ伝送処理方式に単純に適用すると、ある無線局から他の無線局への伝送データの送信中に、送信側無線局から受信側無線局への伝送データが発生した場合、受信側無線局からの応答信号に対して送信側無線局が乱数を発生させ、その乱数に比例した待機時間を設定してしまうため、図2に示したように受信側無線局からの再送要求信号に対して送信側無線局が乱数を発生させ、その乱数に応じた待機時間を設定してしまう。このため、再送要求信号毎に待機時間が発生して効率的なデータ伝送を行うことができない。しかしながら、上述したように1フレームの伝送データの最初の送信時には待機時間設定部9および符号化部2を作動させて待機時間を発生させるが、再送要求信号(REQ1,REQ2)に対して待機時間設定部9および符号化部2を作動させないので、他の無線局が同時に送信することを防止すると共に効率的なデータ伝送を行うことができる。
本発明によるCSMA方式によるデータ伝送システムは、図2の待機時間t4は乱数に比例した時間に他局送信検出部8における検出時間をプラスして待機時間とすることもできる。
本発明の一実施の形態によるCSMA方式によるデータ伝送システムの無線局の要部を示すブロック構成図である。 本発明の一実施の形態によるCSMA方式の衝突回避装置の伝送シーケンスを示すタイムチャートである。 従来のCSMA方式によるデータ伝送システムの伝送シーケンスを示すタイムチャートである。
符号の説明
1 伝送データメモリ
2 符号化部
3 送信部
6 符号化部
7 誤り検出部
8 他局送信検出部
9 待機時間設定部
10 伝送制御部
13 伝送データ
14 誤り無し信号
16、18 再送要求信号
17、19 再送データ

Claims (2)

  1. 複数の無線局が同一の周波数をCSMA方式で共有する無線回線で、受信側無線局で受信した伝送データのブロック毎に誤り検出を行い、誤りを検出した場合にそのブロックの再送要求信号を送信側無線局に送信し、これを受信した前記送信側無線局では対応するブロックの伝送データを前記受信側無線局へ再送するARQ伝送処理を使用したCSMA方式によるデータ伝送方法において、前記送信側無線局は、1フレームの伝送データの最初の送信開始時にはランダムに設定された待機時間後に、他の無線局の送信がないことを検出した状態で前記伝送データを送信し、前記受信側無線局からの前記再送要求信号に対しては前記待機時間を設定することなく前記対応するブロックの伝送データを再送することを特徴とするCSMA方式によるデータ伝送方法。
  2. 複数の無線局が同一の周波数をCSMA方式で共有する無線回線で、受信側無線局で受信した伝送データのブロック毎に誤り検出を行い、誤りを検出した場合にそのブロックの再送要求信号を送信側無線局に送信し、これを受信した前記送信側無線局では対応するブロックの伝送データを前記受信側無線局へ再送するARQデータ伝送部を有するCSMA方式によるデータ伝送システムにおいて、送信側無線局に、送信データが発生したときに待機時間を設定する待機時間設定部と、この待機時間内に他の無線局の送信がないことを検出する他局送信検出部と、前記他局送信検出部が他の無線局による送信が無いことを検出したときに前記伝送データを符号化する符号化部と、この符号化した伝送データを送信する送信部と、受信側無線局で誤り検出されたブロックの伝送データを再送要求する再送要求信号を検出する受信符号判定部とを設け、この受信符号判定部で前記再送要求信号を検出したとき前記待機時間設定部および前記他局送信検出部を作動することなく前記再送要求信号に対応するブロックの伝送データを前記符号化部を通して前記送信部から送信することを特徴とするCSMA方式によるデータ伝送システム。
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