JP2008116145A - ヒートポンプ式除湿空調機 - Google Patents
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Abstract
【課題】再熱せずに給気の温湿度制御ができて省エネとなり、空調のための設備コストと運転コストを低減できるヒートポンプ式除湿空調機を得る。
【解決手段】 ケーシング内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第1の圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、還気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第2の圧縮式のヒートポンプAの還気処理用熱交換器2と、外気を加湿する加湿器5と、還気処理用熱交換器2を通った還気と外気処理用熱交換器1及び加湿器5を通った外気とを混合して給気する給気側送風機3と、を備える。
【選択図】図5
【解決手段】 ケーシング内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第1の圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、還気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第2の圧縮式のヒートポンプAの還気処理用熱交換器2と、外気を加湿する加湿器5と、還気処理用熱交換器2を通った還気と外気処理用熱交換器1及び加湿器5を通った外気とを混合して給気する給気側送風機3と、を備える。
【選択図】図5
Description
本発明はヒートポンプ式除湿空調機に関するものである。
従来の外気混合形の空調機では外気と還気を混合した後、冷温水コイルなどで冷却や除湿、加熱などを行っている。ところが、このような方式の空調機では、例えば夏期の冷房運転の場合、冷却減湿後に再熱しなければ給気の湿度制御ができないため、還気風量分の空気を余分に冷却、再熱するエネルギーが必要で運転コストが高くなる。しかも、熱源水回路を4管式として冷水コイルと温水コイルに冷水と温水を別々に流して運転する空調機の場合、4管式の熱源水回路では配管距離が長くて設備コストがかかり、冷水と温水を同時に作る必要があるため熱源機の運転コストや設備コストもかかる。
また、空気熱源ヒートポンプ式空調機において、いわゆる室外機に該当する部分は、羽根回転軸の方向へ送風する軸流式の熱源側送風機を隔てて熱源用熱交換器を対向状に設け、外気を熱源用熱交換器に通風して冷媒と熱交換し、屋外に排気する構造となっている。ところが、外気を取り込む開口部は屋外に剥き出しのままなので、天候が悪く強風の場合には、一方の熱源用熱交換器で熱交換した空気が熱源側送風機から排出されずに他方の熱源用熱交換器へ流れて屋外に出てしまい能力が落ちる問題がある。また、熱源側送風機の隙間を通じて雨水などが入り込むため、ヒートポンプの構成部品によっては(たとえば電子部品など)雨水に濡れてトラブルが起こり、空調運転に支障がでる問題もある。
本発明は上記課題を解決するため、ケーシング内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第1の圧縮式のヒートポンプの外気処理用熱交換器と、還気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第2の圧縮式のヒートポンプの還気処理用熱交換器と、外気を加湿する加湿器と、前記還気処理用熱交換器を通った還気と前記外気処理用熱交換器及び前記加湿器を通った外気とを混合して給気する給気側送風機と、を備えたことを最も主要な特徴とする。
請求項1の発明によれば、夏期の冷房運転の場合、外気を外気処理用熱交換器1で冷却減湿した除湿空気と、還気を還気処理用熱交換器2で乾き冷却した(前記除湿空気より高温の)空気と、を所定比率で混合することで再熱せずに給気の温湿度制御ができる。外気負荷と室内負荷(冷房負荷)を個別に処理するので、還気を余分に冷却、再熱するエネルギーが不要で省エネとなり、運転コストを削減できる。冬期の暖房運転の場合、外気を外気処理用熱交換器1で加熱し、加湿器5で加湿して湿度調整した空気と、還気を還気処理用熱交換器2で加熱した空気と、を所定比率で混合することで給気を温湿度制御できる。冷温水コイルを使わずにヒートポンプのみで給気の温湿度制御ができ、設備コストと運転コストの削減を図り得る。
請求項2の発明によれば、空気熱源方式のヒートポンプAなので熱源水回路やチラーなどの熱源機が不要で設備コストと運転コストを削減でき、施工も容易となる。熱源用熱交換器7はフィン群を共用してあるので伝熱面積が大きくなって第1と第2のヒートポンプA、Aの一方のみの運転でも熱交換能力が高くなる。共用の熱源用熱交換器7において冷媒の一方が蒸発で他方が凝縮する場合、冷媒同士の熱交換も行えてCOPが高まり省エネとなる。
請求項3の発明によれば、空調機を縦長状のケーシング6に構成してあるので設置面積をとらず省スペース化を図れる。一つのカバー11を、ヒートポンプ部品の防水と、圧縮機10の遮音と、熱源用熱交換器7、7の一方から他方への熱交換済空気の流れ込み防止と、に兼用でき、部品点数の削減を図れて、静粛で安定した空調運転を行える。カバー11は山形になっているので、熱源側送風機4に向かってスムーズに小抵抗で空気を誘導案内でき、確実な排気を行える。防風断熱板17にて、ケーシング6内への風の直吹込み防止と、日射による熱源用熱交換器能力低下の防止と、雨水の吹き込みによる腐食防止と、ができるうえ、カバー11とあいまって強風による悪影響を一層確実に防止し得る。
請求項4の発明によれば、夏期の冷房運転の場合、外気を外気処理用熱交換器1で冷却減湿した除湿空気と、この除湿空気よりも高温の還気と、を所定比率で混合することで再熱せずに給気の温湿度制御ができる。外気負荷を室内負荷(冷房負荷)と別に処理するので、還気を余分に冷却、再熱するエネルギーが不要で省エネとなり、運転コストを削減できる。しかも、ケーシング6内で還気と低温の除湿空気を混合するので室内側で結露対策などの設備が不要となりコストダウンを図れる。外気負荷に加えて室内負荷の一部も処理することで、室内用空調機の数を減らしコストダウンを図れる。冬期の暖房運転の場合、外気を外気処理用熱交換器1で加熱し、加湿器5で加湿して湿度調整した空気と、還気と、を所定比率で混合することで給気を温湿度制御できる。冷温水コイルを使わずにヒートポンプのみで給気の温湿度制御ができ、設備コストと運転コストの削減を図り得る。
請求項5の発明によれば、夏期の冷房運転の場合、外気を外気処理用熱交換器1で冷却減湿した除湿空気と、この除湿空気よりも高温の還気と、を混気チャンバ18を介して所定比率で混合することで再熱せずに給気の温湿度制御ができる。外気負荷を室内負荷(冷房負荷)と別に処理するので、還気を余分に冷却、再熱するエネルギーが不要で省エネとなり、運転コストを削減できる。冬期の暖房運転の場合、外気を外気処理用熱交換器1で加熱し、加湿器5で加湿して湿度調整した空気と、還気と、を混気チャンバ18を介して所定比率で混合することで給気を温湿度制御できる。外気のみを混気チャンバ18まで送風するだけでよいので給気側送風機3を小型化でき送風動力費を削減できる。外気負荷に加えて室内負荷の一部も処理することで、室内用空調機の数を減らしコストダウンを図れる。冷温水コイルを使わずにヒートポンプのみで給気の温湿度制御ができ、設備コストと運転コストの削減を図り得る。
請求項6の発明によれば、空気熱源方式のヒートポンプAなので熱源水回路やチラーなどの熱源機が不要で設備コストと運転コストを削減でき、施工も容易となる。
請求項7の発明によれば、空調機を縦長状のケーシング6に構成してあるので設置面積をとらず省スペース化を図れる。一つのカバー11を、ヒートポンプ部品の防水と、圧縮機10の遮音と、熱源用熱交換器7、7の一方から他方への熱交換済空気の流れ込み防止と、に兼用でき、部品点数の削減を図れて、静粛で安定した空調運転を行える。カバー11は山形になっているので、熱源側送風機4に向かってスムーズに小抵抗で空気を誘導案内でき、確実な排気を行える。防風断熱板17にて、ケーシング6内への風の直吹込み防止と、日射による熱源用熱交換器能力低下の防止と、雨水の吹き込みによる腐食防止と、ができるうえ、カバー11とあいまって強風による悪影響を一層確実に防止し得る。
請求項8の発明によれば、熱源用熱交換器7の熱交換において還気の熱を再利用できるので熱交換能力が向上し省エネを図れ、運転コストの削減を図り得る。
請求項9の発明によれば、給気側送風機3に入る還気と外気の圧力バランスがとれて、風量混合比が安定化し、精度良く給気の温湿度制御ができる。
請求項10の発明によれば、例えば中間期で室内冷房負荷が大きな場合などに外気ダンパ19を開いて、屋外から取入れたままで熱交換をしていない生外気を全給気風量分まで室内に供給することにより、還気を冷却せずに外気だけで冷房ができ省エネとなる。また、外気処理用熱交換器1で冷却した外気と、外気ダンパ19からの生外気と、を所定比率で混合することで温湿度制御も可能となる。還気側にダンパを余分に設けなくとも、外気ダンパ19の開放で生じる外気側と還気側の圧力差によって、全給気風量に対する外気風量の割合を増やすことができるので、ダンパなどの設備コストの削減を図れる。
図1〜図5は、本発明のヒートポンプ式除湿空調機の第1の実施例を示しており、このヒートポンプ式除湿空調機は、ケーシング6内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第1の圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、還気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第2の圧縮式のヒートポンプAの還気処理用熱交換器2と、外気を加湿する加湿器5と、還気処理用熱交換器2を通った還気と外気処理用熱交換器1及び加湿器5を通った外気とを混合して給気する吸込み式の給気側送風機3と、ヒートポンプAの熱源用熱交換器7に外気を通風させる熱源側送風機4と、を備えている。第1と第2のヒートポンプA、Aは空気熱源方式とすると共に、この第1・第2ヒートポンプA、Aの熱源用熱交換器7を、第1ヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と第2ヒートポンプAの還気処理用熱交換器2にて共用する。ケーシング6には、熱源側外気取入口12、排気口20、給気側還気取入口15、給気側外気取入口13及び給気口16を設ける。給気側還気取入口15と給気口16は室内とダクト等を介して各々連通させる。実線及び点線の白抜き矢印は送風方向を示す。
外気処理用熱交換器1と還気処理用熱交換器2と加湿器5と給気側送風機3を内設した給気側ケース部8の上に、熱源側ケース部9を設けて、縦長状のケーシング6を構成する。熱源側ケース部9には、ヒートポンプAの熱源用熱交換器7に外気を通風させる熱源側送風機4と、すくなくとも一対(図例では2つ)の前記熱源用熱交換器7…と、ヒートポンプAの構成部品のうちのすくなくとも圧縮機10及び要防水部品(たとえば漏電の虞がある電子部品やコネクタなど)を被いかつ熱源側送風機4へ頂が向かう山形のカバー11と、を内設する。複数の熱源用熱交換器7…の間には、熱源側送風機4及びカバー11を配置する。熱源用熱交換器7に対応して熱源側ケース部9に開口する熱源側外気取入口12の外側には、防風断熱板17を設ける。なお、羽根回転軸の方向へ送風する軸流式の熱源側送風機4は、複数の熱源用熱交換器7…に挟まれた空間の外端近傍乃至外側に配置し、カバー11は、熱源側外気取入口12に対して2/3以上重なるように形成して、熱源用熱交換器7で熱交換された空気の遮風と整流効果を高めるのが好ましい。
ヒートポンプAは、循環冷媒に対して圧縮・凝縮・膨張・蒸発の工程順を繰返し、この循環冷媒と熱交換する空気に対して冷媒蒸発工程で吸熱を冷媒凝縮工程で放熱を各々行うもので、第1ヒートポンプAは、循環冷媒の蒸発工程と凝縮工程であって互いに異なる工程を行う外気処理用熱交換器1及び共用の熱源用熱交換器7と、循環冷媒を圧縮する第1の圧縮機10と、循環冷媒を膨張させる膨張弁等の減圧機構と、熱交換器1、7の蒸発工程と凝縮工程を切換えるバルブ等の切換機構と、を少なくとも備え、これらを冷媒が循環するように配管接続して成り、第2ヒートポンプAは、循環冷媒の蒸発工程と凝縮工程であって互いに異なる工程を行う還気処理用熱交換器2及び共用の熱源用熱交換器7と、循環冷媒を圧縮する第2の圧縮機10と、循環冷媒を膨張させる膨張弁等の減圧機構と、熱交換器2、7の蒸発工程と凝縮工程を切換えるバルブ等の切換機構と、を少なくとも備え、これらを冷媒が循環するように配管接続して成る。
各ヒートポンプAの冷媒は各熱源用熱交換器7に並列に分流して通過したあと再び一つに合流するように構成すると共に、熱源用熱交換器7内の第1ヒートポンプAの冷媒流通路と第2ヒートポンプAの冷媒流通路とを互いに熱交換自在として配設し、熱源用熱交換器7において第1ヒートポンプAの冷媒と第2ヒートポンプAの冷媒が対向状に流通するように構成し、カウンタフローによる熱伝達の均一化と効率化を図る。さらに熱源用熱交換器7を、フィンチューブ1列毎、フィンチューブ1段毎又はフィンチューブ1本毎に、流れる冷媒が異なるように構成し、空気との熱交換ムラをなくし性能の安定化を図る。給気側送風機3の空気入口において、還気と外気の圧力差がなくなるように還気側と外気側のいずれか一方の熱交換器のフィンチューブを丸管にしかつ他方の熱交換器のフィンチューブを前記丸管より低圧損の楕円管にするのが好ましいが、各熱交換器1、2、7のフィンチューブを適宜、楕円管や円形管にするも自由である。この第1と第2のヒートポンプA、Aと給気側送風機3と熱源側送風機4と加湿器5などの各々の容量制御をすると共に外気及び還気の温湿度に応じて各熱交換器1、2、7の冷媒蒸発・冷媒凝縮を切換する制御手段(図示省略)を、備える。
図1〜図5のヒートポンプ式除湿空調機では、室内負荷に応じて還気処理用熱交換器2にて還気を冷却又は加熱し、外気負荷に応じて外気処理用熱交換器1にて外気を冷却又は加熱した後、両空気を混合し、室内に給気して空調する。夏期に冷房運転をする場合、外気を外気処理用熱交換器1で冷却減湿した除湿空気と、還気を還気処理用熱交換器2で乾き冷却した空気と、を所定比率(例えば7:3)で混合すると、前記乾き冷却した空気で、これよりも低温低湿の前記除湿空気を再熱するのと同じ効果が得られ、給気を温湿度制御できる。例えば、やや温度が高くとも湿度の低い(不快指数の低い)空気を給気し、快適空調を行える。冬期に暖房運転する場合、外気を外気処理用熱交換器1で加熱し、加湿器5で加湿して湿度調整した空気と、還気を還気処理用熱交換器2で加熱した空気と、を所定比率で混合することで給気を温湿度制御できる。
なお、図1〜図5のヒートポンプ式除湿空調機の構成を変更するも自由である。例えば図6〜図8の第2の実施例のように、熱源用熱交換器7を1つにし、熱源用熱交換器7内の第1ヒートポンプAの冷媒流通路と第2ヒートポンプAの冷媒流通路とを互いに熱交換自在として配設し、熱源用熱交換器7において第1ヒートポンプAの冷媒と第2ヒートポンプAの冷媒が対向状に流通するように構成し、カウンタフローによる熱伝達の均一化と効率化を図る。また、ケーシング6に、室内とダクト等を介して連通する熱源側還気取入口14を設けて、熱源用熱交換器7の空気熱源を外気及び還気として還気から熱回収自在に構成してもよい。図示省略するが図1の実施例もケーシング6に給気側還気取入口を設けて熱源用熱交換器7の空気熱源を外気及び還気としてもよい。
図9は第3の実施例で、図1の第1の実施例において還気処理用熱交換器2を省略したもので図1のB−B線と同じ切断面から見た図である。このヒートポンプ式除湿空調機は、ケーシング6内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第1の圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、外気を加湿する加湿器5と、還気と外気処理用熱交換器1及び加湿器5を通った外気とを混合して給気する給気側送風機3と、を備えている。ヒートポンプAは、蒸発工程と凝縮工程であって互いに異なる工程を行う外気処理用熱交換器1及び熱源用熱交換器7と、循環冷媒を圧縮する第1の圧縮機10と、循環冷媒を膨張させる膨張弁等の減圧機構と、熱交換器1、7の蒸発工程と凝縮工程を切換えるバルブ等の切換機構と、を少なくとも備え、これらを冷媒が循環するように配管接続して成る。(図示省略)その他の構成は第1の実施例と同様であるので詳細は省略する。第3の実施例では、負荷に応じて外気処理用熱交換器1にて外気を冷却又は加熱した後、ケーシング6内で還気と混合し、室内に給気する。室内負荷は各種の循環空調機で処理する(図示省略)。
図10と図11は第4の実施例で、図9の第3の実施例において給気側還気取入口15を省略したもので、図10は図9の場合と同じ切断面から見た図である。このヒートポンプ式除湿空調機は、ケーシング6内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、外気を加湿する加湿器5と、外気処理用熱交換器1及び加湿器5を通った外気を混気チャンバ18を介して還気と混合して給気する給気側送風機3と、を備えている。混気チャンバ18の空気出口はダクト等を介して室内と連通させると共に、混気チャンバ18の空気入口はダクト等を介して室内とケーシング6の給気口16とに各々連通させる。なお、混気チャンバ18は還気を誘引できる構成としたり、あるいは内部に送風機を設けた構成とするも自由である。その他の構成は第3の実施例と同様であるので詳細は省略する。第4の実施例では、負荷に応じて外気処理用熱交換器1にて外気を冷却又は加熱した後、混気チャンバ18内で還気と混合し、室内に給気する。室内負荷は各種の循環空調機で処理する(図示省略)。
図12は第5の実施例で、図6の第2の実施例において還気処理用熱交換器2を省略したもので、このヒートポンプ式除湿空調機は、ケーシング6内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、外気を加湿する加湿器5と、還気と外気処理用熱交換器1及び加湿器5を通った外気とを混合して給気する給気側送風機3と、を備えている。ヒートポンプAは、蒸発工程と凝縮工程であって互いに異なる工程を行う外気処理用熱交換器1及び熱源用熱交換器7と、循環冷媒を圧縮する第1の圧縮機10と、循環冷媒を膨張させる膨張弁等の減圧機構と、熱交換器1、7の蒸発工程と凝縮工程を切換えるバルブ等の切換機構と、を少なくとも備え、これらを冷媒が循環するように配管接続して成る。(図示省略)その他の構成は第2の実施例と同様であるので詳細は省略する。第5の実施例では、負荷に応じて外気処理用熱交換器1にて外気を冷却又は加熱した後、ケーシング6内で還気と混合し、室内に給気する。室内負荷は各種の循環空調機で処理する(図示省略)。
図13と図14は第6の実施例で、図12の第5の実施例において給気側還気取入口15を省略したもので、このヒートポンプ式除湿空調機は、ケーシング6内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、外気を加湿する加湿器5と、外気処理用熱交換器1及び加湿器5を通った外気を混気チャンバ18を介して還気と混合して給気する給気側送風機3と、を備えている。混気チャンバ18の空気出口はダクト等を介して室内と連通させると共に、混気チャンバ18の空気入口はダクト等を介して室内とケーシング6の給気口16とに各々連通させる。その他の構成は第3の実施例と同様であるので詳細は省略する。第6の実施例では、負荷に応じて外気処理用熱交換器1にて外気を冷却又は加熱した後、混気チャンバ18内で還気と混合し、室内に給気する。室内負荷は各種の循環空調機で処理する(図示省略)。なお、図9、図10、図12及び図13のヒートポンプ式除湿空調機で、外気負荷だけでなく室内負荷の一部も処理させるように構成するも自由である。
また、例えば図1と図6に例示するように、第1〜第6の各実施例においてケーシング6の給気側外気取入口13からの外気を給気側送風機3までバイパスさせる外気ダンパ19をケーシング6内に設け、外気冷房自在としてもよい。外気ダンパ19は、比例制御又はオンオフ制御で外気のバイパス比率を全給気風量まで制御自在に構成する。
なお、本発明は前記各実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更自由である。それぞれ図示省略するが、たとえば、ヒートポンプAを水熱源方式としたり、熱源用熱交換器7を第1ヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と第2ヒートポンプAの還気処理用熱交換器2に共用させずに第1と第2のヒートポンプA、Aに個別に設けてもよく、さらに、外気と還気の混合比率を変更するも自由である。また、前記各実施例において給気側送風機3を各々の熱交換器の風上に設けて押込み式に送風して混合したり、熱源側外気取入口12、排気口20、給気側還気取入口15、給気側外気取入口13及び給気口16に風量調整ダンパを設けたり、あるいは、図1、図9、図10の実施例において熱源側送風機4や熱源用熱交換器7の配置と数の増減や防風断熱板17を省略するも自由である。
1 外気処理用熱交換器
2 還気処理用熱交換器
3 給気側送風機
4 熱源側送風機
5 加湿器
6 ケーシング
7 熱源用熱交換器
8 給気側ケース部
9 熱源側ケース部
10 圧縮機
11 カバー
12 熱源側外気取入口
13 給気側外気取入口
17 防風断熱板
18 混気チャンバ
19 外気ダンパ
A ヒートポンプ
2 還気処理用熱交換器
3 給気側送風機
4 熱源側送風機
5 加湿器
6 ケーシング
7 熱源用熱交換器
8 給気側ケース部
9 熱源側ケース部
10 圧縮機
11 カバー
12 熱源側外気取入口
13 給気側外気取入口
17 防風断熱板
18 混気チャンバ
19 外気ダンパ
A ヒートポンプ
Claims (10)
- ケーシング6内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第1の圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、還気を冷却・加熱切換自在として熱交換する第2の圧縮式のヒートポンプAの還気処理用熱交換器2と、外気を加湿する加湿器5と、前記還気処理用熱交換器2を通った還気と前記外気処理用熱交換器1及び前記加湿器5を通った外気とを混合して給気する給気側送風機3と、を備えたことを特徴とするヒートポンプ式除湿空調機。
- 第1と第2のヒートポンプA、Aを空気熱源方式とすると共に、この第1・第2ヒートポンプA、Aの熱源用熱交換器7を、前記第1ヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と前記第2ヒートポンプAの還気処理用熱交換器2にて共用した請求項1記載のヒートポンプ式除湿空調機。
- 外気処理用熱交換器1と還気処理用熱交換器2と加湿器5と給気側送風機3を内設した給気側ケース部8の上に、熱源側ケース部9を設けて、縦長状のケーシング6を構成し、前記熱源側ケース部9に、ヒートポンプAの熱源用熱交換器7に外気を通風させる熱源側送風機4と、すくなくとも一対の前記熱源用熱交換器7…と、前記ヒートポンプAの構成部品のうちのすくなくとも圧縮機10及び要防水部品を被いかつ前記熱源側送風機4へ頂が向かう山形のカバー11と、を内設し、複数の前記熱源用熱交換器7…の間に、前記熱源側送風機4及び前記カバー11を配置し、前記熱源用熱交換器7に対応して前記熱源側ケース部9に開口する熱源側外気取入口12の外側に、防風断熱板17を設けた請求項1又は2記載のヒートポンプ式除湿空調機。
- ケーシング6内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、外気を加湿する加湿器5と、還気と前記外気処理用熱交換器1及び前記加湿器5を通った外気とを混合して給気する給気側送風機3と、を備えたことを特徴とするヒートポンプ式除湿空調機。
- ケーシング6内に、外気を冷却・加熱切換自在として熱交換する圧縮式のヒートポンプAの外気処理用熱交換器1と、外気を加湿する加湿器5と、前記外気処理用熱交換器1及び前記加湿器5を通った外気を混気チャンバ18を介して還気と混合して給気する給気側送風機3と、を備えたことを特徴とするヒートポンプ式除湿空調機。
- 第1と第2のヒートポンプA、Aを空気熱源方式とした請求項4又は5記載のヒートポンプ式除湿空調機。
- 外気処理用熱交換器1と加湿器5と給気側送風機3を内設した給気側ケース部8の上に、熱源側ケース部9を設けて、縦長状のケーシング6を構成し、前記熱源側ケース部9に、ヒートポンプAの熱源用熱交換器7に外気を通風させる熱源側送風機4と、すくなくとも一対の前記熱源用熱交換器7…と、前記ヒートポンプAの構成部品のうちのすくなくとも圧縮機10及び要防水部品を被いかつ前記熱源側送風機4へ頂が向かう山形のカバー11と、を内設し、複数の前記熱源用熱交換器7…の間に、前記熱源側送風機4及び前記カバー11を配置し、前記熱源用熱交換器7に対応して前記熱源側ケース部9に開口する熱源側外気取入口12の外側に、防風断熱板17を設けた請求項6記載のヒートポンプ式除湿空調機。
- 熱源用熱交換器7の空気熱源を外気及び還気とした請求項2、3、6又は7記載のヒートポンプ式除湿空調機。
- 給気側送風機3の空気入口において、還気と外気の圧力差がなくなるように還気側と外気側のいずれか一方の熱交換器のフィンチューブを丸管にしかつ他方の熱交換器のフィンチューブを前記丸管より低圧損の楕円管にした請求項1、2又は3記載のヒートポンプ式除湿空調機。
- ケーシング6の給気側外気取入口13からの外気を給気側送風機3までバイパスさせる外気ダンパ19を設けた請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載のヒートポンプ式除湿空調機。
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