JP2008114208A - ヘッドキャッピング機構、ヘッドキャッピング方法、液滴吐出装置、液滴吐出方法 - Google Patents
ヘッドキャッピング機構、ヘッドキャッピング方法、液滴吐出装置、液滴吐出方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】液滴吐出装置の非液滴吐出時に機能液が乾燥することによる吐出ヘッドのノズルの目詰りを確実に防止することができるヘッドキャッピング機構、ヘッドキャッピング方法、該ヘッドキャッピング機構を備えた液滴吐出装置、及びヘッドキャッピング方法を用いた液滴吐出方法を提供すること。
【解決手段】キャップ33はキャップ本体31にパッキン部32を設けられてなり、パッキン部32は、ノズル面に接触する接触面部34と該接触面部34の周辺に突起部35を有し、接触面部34のノズル面12のノズル形成部が対向する部分には保湿液を収容する保湿液収容部36を設け、ノズル面12にパッキン部32の接触面部34を当接させて配置させてなり、ノズル面12のノズル形成部を保湿液収容部36に収容された保湿液40に接液させてノズル形成部を湿潤状態に保つ。
【選択図】図3
【解決手段】キャップ33はキャップ本体31にパッキン部32を設けられてなり、パッキン部32は、ノズル面に接触する接触面部34と該接触面部34の周辺に突起部35を有し、接触面部34のノズル面12のノズル形成部が対向する部分には保湿液を収容する保湿液収容部36を設け、ノズル面12にパッキン部32の接触面部34を当接させて配置させてなり、ノズル面12のノズル形成部を保湿液収容部36に収容された保湿液40に接液させてノズル形成部を湿潤状態に保つ。
【選択図】図3
Description
本発明は機能液の液滴を吐き出す液滴吐出装置の非液的吐出時に機能液が乾燥することにより、吐出ヘッドのノズルの目詰りを防止するヘッドキャッピング機構、ヘッドキャッピング方法、該ヘッドキャッピング機構を備えた液滴吐出装置、及びヘッドキャッピング方法を用いた液滴吐出方法に関するものである。
従来、液滴吐出ヘッドの吐出ノズルからワークに向けて機能液を吐出して描画する液滴吐出装置を用い、液晶表示装置や有機EL表示装置等を製造している。
このような液滴吐出装置において、機能液(インキ)の非吐出時に吐出ヘッドのノズルの機能液が乾燥することにより、該ノズルの目詰まりを引起し、適切な液滴吐出量及び描画の精度が確保できなくなるという問題がある。この対策として特許文献1及び特許文献2に記載されたものがある。
特許文献1に記載のヘッドキャッピング機構は、液滴吐出ヘッドのノズル面にキャップを密着させ、ノズル面に形成されたノズルを封止するもので、キャップを保持するキャップホルダに磁石を設け、該磁石の吸着力により、キャップ全体をノズル面に均等に密着させている。また磁石の吸着力はノズル面を損なうような過大な押圧力とならないように制御されている。
特許文献2に記載の印字ヘッド保護装置は、吐出ヘッド部を保湿液に浸漬させることにより、吐出ヘッドノズルの乾燥を防ぎ、目詰まりを防止するようにしたものである。保湿液には吐出液滴の溶媒を使用している。
特開2005−7253号公報
特開2001−13850号公報
上記特許文献1に記載のヘッドキャッピング機構は、キャップをノズル面に吸着させるのにキャップホルダに設けた磁石を用いるので、吐き出する機能液の種類によっては、磁石からの磁界が機能液に悪影響を及ぼすため磁石の吸引力を利用できないという問題がある。また、引用文献2に記載の印字ヘッド保護装置では、吐出ヘッドのノズル面のみならず吐出ヘッド部を保湿液に浸漬させるため、ノズル面以外の部分について、保湿液に対する耐性を考慮しなければならないという問題がある。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので上記問題点を除去し、液滴吐出装置の非液滴吐出時に機能液が乾燥することによる吐出ヘッドのノズルの目詰りを確実に防止することができるヘッドキャッピング機構、ヘッドキャッピング方法、該ヘッドキャッピング機構を備えた液滴吐出装置、及びヘッドキャッピング方法を用いた液滴吐出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、液滴吐出ヘッドのノズル面に装着されるキャップを備え、前記キャップを、前記ノズル面に密着させるヘッドキャッピング機構であって、前記キャップにはパッキン部が設けられてなり、前記パッキン部は、前記ノズル面に接触する接触面部と該接触面部の周辺に前記ノズル面側に突出する突起部とを有し、前記接触面部の前記ノズル面のノズル形成部が対向する部分には保湿液を収容する保湿液収容部を設け、前記キャップ本体には前記保湿液収容部に保湿液を供給する保湿液供給部と該保湿液収容部の保湿液を吸引する保湿液吸引部とが設けられてなり、前記ノズル面に前記パッキン部の接触面部を当接させて配置されてなり、前記ノズル面のノズル形成部を前記保湿液収容部に収容された保湿液に接液させることを特徴とする。
本発明は、ヘッドキャッピング機構において、前記保湿液収容部に所定量の保湿液が収容されていることを検出する保湿液検出センサが配置されてなることを特徴とする。
本発明は、ヘッドキャッピング機構において、前記保湿液検出センサは、前記パッキン部の前記突起部に設けられてなり、前記接触面部の保湿液収容部から溢れ出た前記保湿液を検出するセンサであることを特徴とする。
本発明は、ヘッドキャッピング機構において、前記保湿液検出センサは、前記パッキン部の底部に設けた排液口を通って流れ出る保湿液を検出する流量センサであることを特徴とする。
本発明は、液滴吐出ヘッドのノズル面に装着されるキャップを備え、前記キャップを、前記ノズル面に密着させるヘッドキャッピング機構であって、前記キャップにはパッキン部が設けられてなり、前記パッキン部は、前記ノズル面に接触する接触面部と該接触面部の周辺に前記ノズル面側に突出する突起部とを有し、前記接触面部の前記ノズル面のノズル形成部が対向する部分には保湿液を収容する保湿液収容部を設け、前記キャップ本体には前記保湿液収容部に保湿液を供給する保湿液供給部と該保湿液収容部の保湿液を吸引する保湿液吸引部とを設けられてなり、前記パッキン部の接触面部に密接し保湿液収容部から溢れた保湿液が流入する所定容積の余剰保湿液収容部を具備する保湿液量測定部を備え、前記保湿液量測定部の余剰保湿液収容部に保湿液が充填されたら該保湿液量測定部を除去し、前記余剰保湿液収容部の前記保湿液を前記保湿液収容部に移し、前記ノズル面に前記パッキン部の接触面部を当接させて配置されてなり、前記ノズル面のノズル形成部を前記保湿液収容部に収容された保湿液に接液させることを特徴とする。
本発明は、ヘッドキャッピング機構において、前記保湿液量測定部の余剰保湿液収容部に保湿液が充填されたことを検出する保湿液充填センサが配置されてなることを特徴とする。
本発明は、ヘッドキャッピング機構において、前記保湿液充填センサは、前記余剰保湿液収容部に充填された保湿液の圧力を検出する圧力センサであることを特徴とする。
本発明は、液滴吐出ヘッドのノズル面にキャップを密着させるヘッドキャッピング方法であって、前記キャップの保湿液供給部から前記キャップに設けられたパッキン部の前記ノズル面のノズル形成部に対向する保湿液収容部に保湿液を供給し、前記ノズル面に前記パッキン部の接触面部を当接させ、該保湿液収容部に収容した保湿液に前記ノズル面のノズル形成部を接液させることを特徴とする。
本発明は、液滴吐出ヘッドのノズル面にキャップを密着させて、前記ノズル面に形成されたノズルを封止するヘッドキャッピング方法であって、前記キャップはキャップ本体にパッキン部を設けた構成であり、前記パッキン部は、前記ノズル面に接触する接触面部と該接触面部の周辺に前記ノズル面側に突出する突起部とを有し、該接触面部の前記ノズル面のノズル形成部が対向する部分には保湿液を収容する保湿液収容部を設け、前記キャップ本体の保湿液供給部から前記保湿液収容部に前記保湿液収容部の容積を超えて所定量の保湿液を供給し、前記ノズル面に前記パッキン部の接触面部を当接させ、前記保湿液収容部に収容された保湿液に前記ノズル面のノズル形成部を接液させることを特徴とする。
本発明は、ヘッドキャッピング機構と、機能液滴を吐出す液滴吐出ヘッドを備え、
前記液滴吐出ヘッドをワークに対向させ、該ワークに対し、前記液滴吐出ヘッドを相対移動させながら機能液滴を選択的に吐出する描画手段とを備えたことを特徴とする。
前記液滴吐出ヘッドをワークに対向させ、該ワークに対し、前記液滴吐出ヘッドを相対移動させながら機能液滴を選択的に吐出する描画手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、機能液滴を吐出する液滴吐出ヘッドをワークに対向させ、該ワークに対して該液滴吐出ヘッドを相対移動させながら機能液滴を選択的に吐出して描画を形成する液滴吐出方法において、前記機能液滴吐出停止中、ヘッドキャッピング方法を用いて前記液滴吐出ヘッドのノズル面のノズル形成部を保湿液に接液させることを特徴とする。
本発明によれば、キャップにはパッキン部が設けられてなり、パッキン部は、ノズル面に接触する接触面部と該接触面部の周辺にノズル面側に突出する突起部とを有し、接触面部の前記ノズル面のノズル形成部が対向する部分には保湿液を収容する保湿液収容部を設け、キャップ本体には保湿液収容部に保湿液を供給する保湿液供給部と該保湿液収容部の保湿液を吸引する保湿液吸引部とが設けられてなり、ノズル面にパッキン部の接触面部を当接させて配置されてなり、ノズル面のノズル形成部を保湿液収容部に収容された保湿液に接液させるので、ノズル面のノズル形成部は湿潤状態に保たれ、機能液乾燥によるノズルの目詰まりを確実に防止できる。また、ノズル面のノズル形成部のみに保湿液が接液するから、液滴吐出ヘッドのノズル面のみの耐保湿液性を考慮すればよい。
本発明によれば、保湿液収容部に所定量の保湿液が収容されていることを検出する保湿液検出センサが配置されたので、該保湿液検出センサが保湿液収容部に所定量の保湿液が収容されていることを感知すれば、パッキン部の接触面部をノズル面に当接した際、ノズル形成部が確実に保湿液に接液することを確認できる。
本発明によれば、保湿液検出センサがパッキン部の接触面部の保湿液収容部から溢れた保湿液を検出すると、保湿液が保湿液収容部の上端部まで収容されていることになるから、この状態でパッキン部の接触面部をノズル面に当接すると、ノズル形成部が確実に保湿液に接液することを確認できる。また、保湿液検出センサをパッキン部の突起部に設けることにより、センサのセンシング面にパッキン部の接触面部の保湿液収容部から溢れた保湿液が付着することがない。
本発明によれば、保湿液検出センサを、パッキン部の底部に設けた排液口を通って流れる保湿液を検出する流量センサとするので、該流量センサが保湿液を検出するとパッキン部の接触面部の保湿液収容部が上端まで保湿液で満たされていることになるから、この状態でパッキン部の接触面部をノズル面に当接すると、ノズル形成部が確実に保湿液に接液することを確認できる。
本発明によれば、パッキン部の接触面部に密接し保湿液収容部から溢れた保湿液が流入する余剰保湿液収容部を具備する保湿液量測定部を備え、余剰保湿液収容部に保湿液が充填されたら該保湿液量測定部を除去し、該余剰保湿液収容部の保湿液を保湿液収容部に移した状態で、ノズル面にパッキン部の接触面部を当接させることにより、ノズル面のノズル形成部が保湿液収容部に収容された保湿液に接液した状態を保つことができるから、ノズルの機能液乾燥による目詰まりを確実に防止できる。また、ノズル面のノズル形成部にのみに保湿液が接液するから、液滴吐出ヘッドのノズル面のみの耐保湿液性を考慮すればよい。
本発明によれば、保湿液量測定部の余剰保湿液収容部に保湿液が充填されたことを検出する保湿液充填センサを配置させたので、該保湿液充填センサが余剰保湿液収容部の保湿液を検出すると、保湿液収容部の容量を超えた保湿液が供給されたことを検出できる。
本発明によれば、保湿液充填センサは、保湿液測定部の余剰保湿液収容部に充填された保湿液の圧力を検出する圧力センサであるので、簡単な構成で余剰保湿液収容部に保湿液が充填されたことを確実に検出できる。
本発明によれば、キャップの保湿液供給部からキャップに設けられたパッキン部のノズル面のノズル形成部に対向する保湿液収容部に保湿液を供給し、ノズル面にパッキン部の接触面部を当接させ、該保湿液収容部に収容した保湿液にノズル面のノズル形成部を接液させるので、液滴吐出ヘッドの液滴吐出停止時にノズル面のノズル形成部を保湿液で湿潤状態に保ち、該ノズルの機能液乾燥による目詰まりを確実に防止できる。
本発明によれば、保湿液収容部に該保湿液収容部の容積を超えて所定量の保湿液を供給し、ノズル面にパッキン部の接触面部を当接させ、保湿液収容部に収容された保湿液にノズル面のノズル形成部を接液させるので、ノズル面のノズル形成部が湿潤状態に保たれ、ノズルの機能液乾燥を防止でき、ノズルの目詰まりを確実に防止できる。
本発明によれば、前記ヘッドキャッピング機構を備えているので、液滴吐出ヘッドによる機能液滴の吐出停止時、ノズル面のノズル形成部を保湿液で湿潤状態に保ち、該ノズルの機能液乾燥による目詰まりを確実に防止できる液滴吐出装置を提供できる。
本発明によれば、機能液滴吐出停止中、前記ヘッドキャッピング方法を用いて液滴吐出ヘッドのノズル面のノズル形成部を保湿液に接液させ湿潤状態に保つので、機能液滴吐出停止中にノズルの機能液乾燥による目詰まりを確実に防止できる液滴吐出方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドの構成例を示す図である。本液滴吐出ヘッド10は、いわゆる2連のものであり、図1(a)に示すように、2連の接続針13を有する機能液導入部14と、機能液導入部14に連なるヘッド基板15と、機能液導入部14の下方に連なり、内部に機能液が満たされるヘッド本体16とを備えている。各接続針13は、配管アダプタ19を介して、機能液供給系の給液チューブ(図示を省略)に接続されており、液滴吐出ヘッド10は、各接続針13から機能液の供給を受けるようになっている。
ヘッド基板15には、一対のコネクタ20が設けられており、このコネクタ20と中継基板とがFFCケーブル(図示を省略)により接続されており、液滴吐出ヘッド10とポストコンピュータ(図示を省略)とが接続されている。ヘッド本体16は、ピエゾ圧電素子が組み込まれたキャビティ17とノズル面12を有するノズルプレート18とで構成されている。ノズルプレート18には、多数(180個)のノズル11からなるノズル列が2列形成されている。液滴吐出ヘッド10では、キャビティ17のポンプ作用によりノズル11から機能液を吐き出するようになっている。なお、図1(a)は液滴吐出ヘッド10の外観斜視図、図1(b)は液滴吐出ヘッド10を配管アダプタ19に装着したときの断面図である。
上記構成の液滴吐出装置において、機能液滴の吐出停止時に機能液が乾燥することにより、液滴吐出ヘッド10のノズル11において目詰まりを引き起こし、液滴吐出量及び描画の精度を確保できなくなる。この機能液の乾燥を防止するため、本発明に係る液滴吐出装置では液滴吐出ヘッド10のノズル面12を封止するヘッドキャッピング機構を備えている。
図2は本発明に係るヘッドキャッピング機構の構成例を示す図で、本ヘッドキャッピング機構30はキャップ本体31とパッキン部32とで構成されるキャップ33を備えている。パッキン部32はキャップ本体31の上面に装着され、その上面の中央部に液滴吐出ヘッド10のノズル面12に接触する接触面部34が突出して形成されている。該接触面部34を取り囲むように周辺部に接触面部34と同方向に突出する堤状の突起部35が形成され、接触面部34のノズル面12に接触する部分34aは密封性を維持する形状となっている。接触面部34にはキャップ33を液滴吐出ヘッド10のノズル面12に当接した際、該ノズル面12のノズル11形成部(ノズル列21形成部)を囲むように保湿液収容部36が形成されている。パッキン部32は保湿液収容部36から溢れ出た保湿液を底面で受けることができるように皿形状に形成されている。
皿形状のパッキン部32の側面部となる堤状の突起部35には、保湿液収容部36から溢れ出て接触面部34の外周面に流れ出た保湿液を検出する保湿液センサ37が設けられている。即ち、保湿液収容部36の上端部から溢れ出た保湿液を保湿液センサ37が検出することにより、保湿液収容部36の上端部まで保湿液で満たされていることを検知できる。また、保湿液センサ37の取り付け位置は、パッキン部33の突起部35とすることにより、機能液滴の種類によっては保湿液センサ37のセンシング面に液滴が付着することを避けることが可能となる。また、キャップ本体31には、保湿液収容部36に保湿液を供給する保湿液供給部38、保湿液収容部36の保湿液を吸引する保湿液吸引部39が設けられている。
次に、上記構成のヘッドキャッピング機構の動作を説明する。後に詳述する液滴吐出装置の液滴吐出ヘッド10の液滴吐出停止時、液滴吐出ヘッド10を図3(a)に示すように、ヘッドキャッピング機構30の上方に移動する。そしてキャップ本体31の保湿液供給部38から保湿液40を保湿液収容部36に供給し、該保湿液収容部36から溢れ出る保湿液40を保湿液センサ37で検知することにより、保湿液収容部36が上端部まで保湿液40で満たされていることを感知する。その後、ヘッドキャッピング機構30を図3(b)に示すように液滴吐出ヘッド10の方向へ移動し、ノズル面12とパッキン部32の接触面部34を密着し、ノズル面12のノズル形成部を密封する。液滴吐出ヘッド10の再稼動時には、ヘッドキャッピング機構30のパッキン部32を液滴吐出ヘッド10のノズル面12より離し、保湿液収容部36に残留する保湿液を保湿液吸引部39で吸引して排出する。
これにより、ノズル面12のノズル11は保湿液収容部36の保湿液に接液し、且つノズル面12はパッキン部32の接触面部34で密封状態に維持されるから、ノズル11は湿潤状態に保たれ、ノズル11内の機能液が乾燥してノズル11が目詰りを起すことはない。従って、液滴吐出ヘッド10の再稼動時に、適切な液滴吐出量及び描画の精度を確保することができる。保湿液としては、ここでは機能液の溶媒を用いている。ヘッドキャッピング機構30を上記のような構成とすることにより、液滴吐出ヘッド10の保湿液40と接液する部分は、ノズル面12のみとなるので、耐保湿液性を考慮しなければならないのはノズル面12のみとなる。
図4は本発明に係るヘッドキャッピング機構の他の構成例を示す図である。本ヘッドキャッピング機構が、図2に示すヘッドキャッピング機構と異なる点は、保湿液収容部36から溢れ出た保湿液40を検知するセンサが、皿形状のパッキン部32の底面に設けた排液口41に接続された排液流路42に設けた流量センサ43となっている点で、他は図2に示す構成のヘッドキャッピング機構と同一構成である。このような構成とすることにより、保湿液収容部36から溢れた保湿液40はパッキン部32の皿形状の底面に流れ込み、排液口41及び排液流路42を通って流出するから、流量センサ43が保湿液の流量を検出すれば、保湿液収容部36の上端部まで保湿液40で満たされたことを感知することになる。なお、本ヘッドキャッピング機構のキャッピング動作は図3に示す動作と同一であるから、その説明は省略する。
図5は本発明に係るヘッドキャッピング機構の他の構成例を示す図である。本ヘッドキャッピング機構30がキャップ本体31とパッキン部32とで構成されるキャップ33を備えている点は、図2に示す構成のヘッドキャッピング機構と同一である。本ヘッドキャッピング機構が図2のヘッドキャッピング機構と異なる点は、保湿液量測定部45を備えている点である。保湿液量測定部45はその下面がパッキン部32の接触面部34の上面(接触面)に密接する構成で、その中央部に上下方向に接触面部34の保湿液収容部36に連通する余剰保湿液収容部46が設けられている。また、余剰保湿液収容部46の頂部には圧力センサ47が設けられている。
上記構成のヘッドキャッピング機構において、キャップ本体31の保湿液供給部38から保湿液収容部36に保湿液を供給し、該保湿液収容部36内を保湿液40で満たし、更に保湿液量測定部45の余剰保湿液収容部46を満たすと、圧力センサ47が保湿液40の液圧を検知する。これにより保湿液収容部36及び余剰保湿液収容部46内が保湿液40で満たされたことを感知することになる。
次に、図5に示す構成のヘッドキャッピング機構の動作を説明する。液滴吐出装置の液滴吐出ヘッド10の液滴吐出停止時、液滴吐出ヘッド10を図示を省略するが、ヘッドキャッピング機構30の上方に移動する。図5に示すように、キャップ本体31の保湿液供給部38から保湿液40を保湿液収容部36に供給し、該保湿液収容部36を満たし、更に湿液量測定部45の余剰保湿液収容部46を満たすと、圧力センサ47が保湿液40の液圧を検知し、保湿液40の供給を停止する。
続いて図6(a)に示すように、保湿液量測定部45をパッキン部32の接触面部34から上方に引き離すと、余剰保湿液収容部46内の保湿液40が保湿液収容部36内に流下し、保湿液収容部36の保湿液40が表面張力により、その表面が図6(b)に示すように盛上る。この状態のヘッドキャッピング機構30を上方に待機している液滴吐出ヘッド10に移動させ、図6(c)に示すように接触面部34の接触面34aを液滴吐出ヘッド10のノズル面12に当接する。これにより、ノズル面12のノズル形成部は保湿液収容部36の保湿液40に接液し、且つノズル面12はパッキン部32の接触面部34で密封状態に維持されるから、ノズル11は湿潤状態に保たれ、ノズル11内の機能液が乾燥してノズル11が目詰りを起すことはない。従って、液滴吐出ヘッド10の再稼動時に、適切な液滴吐出量及び描画の精度を確保することができる。
次に、上記ヘッドキャッピング機構30を備える液滴吐出装置について説明する。本液滴吐出装置は、いわゆるフラットディスプレイの製造ラインに組み込まれたものであり、
液滴吐出ヘッドを用いた液滴吐出法により、ワーク(基板)上にR(赤)・G(緑)・B(青)の3色から成る液晶表示装置のカラーフィルタや有機EL装置の各画素となる発光素子等を形成するものである。
液滴吐出ヘッドを用いた液滴吐出法により、ワーク(基板)上にR(赤)・G(緑)・B(青)の3色から成る液晶表示装置のカラーフィルタや有機EL装置の各画素となる発光素子等を形成するものである。
図7乃至図9に示すように、液滴吐出装置100は、X軸支持ベース102(石定盤)上に配設され、X軸方向(主走査方向)に延在して、ワークWをX軸方向(主走査方向)に移動させるX軸テーブル111(主走査移動手段)と、複数の支柱104を介してX軸テーブル111を跨ぐように架け渡された一対(2個)のY軸支持ベース103上に配設され、副走査方向となるY軸方向に延在するY軸テーブル112(副走査移動手段)と、複数の液滴吐出ヘッド(図示を省略)が搭載された7つのキャリッジユニット181から成り、Y軸テーブル112にY軸方向(副走査方向)に移動自在に支持されたヘッドユニット113とを備えている。そして、X軸テーブル111およびY軸テーブル112の駆動と同期して液滴吐出ヘッドを吐出駆動させることにより、R・G・Bの3色の機能液滴を吐出させ、後に詳述するワークWに所定の描画パターンを描画する(描画処理)。
また、液滴吐出装置100は、フラッシングユニット114、吸引ユニット115、ワイピングユニット116、吐出不良検査ユニット117、ヘッドキャッピングユニット60(これらを総称してメンテナンス手段とする)を備えており、これらを液滴吐出ヘッドの保守に供して、液滴吐出ヘッドの機能維持・機能回復を図るようになっている(メンテナンス処理)。なお、メンテナンス手段を構成する各ユニットのうち、フラッシングユニット114及び吐出不良検査ユニット117は、X軸テーブル111に搭載され、吸引ユニット115、ヘッドキャッピングユニット60、及びワイピングユニット116は、ヘッドユニット113が移動可能である位置に配設された架台105上に配設されている。
なお、液滴吐出装置100には、図12に示すように全体を制御する制御手段118が備えられており、上記描画処理及びメンテナンス処理は、該制御手段118による制御に基づいて行われる。
以下、液滴吐出装置100の構成要素について説明する。図7乃至図9に示すように、X軸テーブル111は、ワークWをセットするセットテーブル121と、該セットテーブル121をX軸方向にスライド自在に支持するX軸エアースライダ122と、X軸方向に延在し、セットテーブル121を介してワークWをX軸方向に移動させる左右一対のX軸リニアモータ(図示を省略)と、該X軸リニアモータに並設され、X軸エアースライダ122の移動を案内する一対(2本)のX軸ガイドレール123とを備えている。
セットテーブル121は、ワークWを吸着セットする吸着テーブル131と、該吸着テーブル131を支持し、該吸着テーブル131にセットされたワークWの位置をθ軸方向に補正するためのθテーブル132等を有している。図15に示すように、吸着テーブル131は、ワークWを吸着セットするためのテーブル本体141と、該テーブル本体141を3点支持する3組のテーブル支持部材(図示を省略)と、θテーブル132に固定され、前記テーブル支持部材を介して、テーブル本体141を支持する支持ベース142とを有している。テーブル本体141は、厚板状の石盤で構成され、一辺が所定長さ(例えば1800mm)の平面略正方形に形成されている。テーブル本体141の表面には、ワークWを吸引するための吸引溝143が複数形成され、各吸収溝143には上記エアー吸引手段に連なる吸引孔(図示を省略)が貫通形成され、該吸引溝143を介して、ワークWに十分な吸引力が作用するようになっている。
なお、支持ベース142には、3組のテーブル支持部材と共に、後述する描画前フラッシングユニット211が支持されている。テーブル本体141のY軸方向と平行な一対の辺には、後述する描画前フラッシングユニット211の一対の描画前フラッシングボックス221添設されている。図中の144は、リフター機構(図示を省略)のリフターピンが遊挿する多数の遊挿孔である。吸着テーブル131には、該吸着テーブル131に対してワークWの搬入出を行うリフター機構が組み込まれている。リフター機構は、支持ベース142に支持されており、昇降自在に構成された多数のリフターピンを有している。そして、多数のリフターピンをテーブル本体141に形成された多数の遊挿孔144から出没させることにより、図示しないロボットアームから未処理のワークWを受け取り、これを吸着テーブル131に渡すと共に、処理済みのワークWをセットテーブル121からリフトアップさせて、これをロボットアームに渡すようになっている。
図7及び図9に示すように、X軸エアースライダ122は、セットテーブル121を支持するスライダ本体151と、スライダ本体151の下部に固定された、一対の(2組4個)の係合部152とを有している。スライダ本体151には、セットテーブル121と共に、フラッシングユニット114の定期フラッシングユニット212及び吐出不良検査ユニット117の被描画ユニット261(いずれも後述)が搭載されている。一対のX軸リニアモータを(同期させて)駆動すると、一対の係合部152により一対のX軸ガイドレール123にガイドされた状態で、X軸エアースライダ122がX軸方向に移動し、セットテーブル121にセットされたワークWがX軸方向に移動する(主走査移動)。
なお、図8における図示手前の位置が、ワークWの載せ換え位置となっており、未処理のワークWを吸着テーブル131に導入(搬入)するときや、処理済のワークWを回収(搬出)するときには、吸着テーブル131をこの位置まで移動するようになっている。また、図中の符号162は、ワークWの位置認識を行うためのワークアライメントカメラであり、ワークアライメント162の撮像結果に基づいて、θテーブル132によるワークWのθ補正が行われる。
Y軸テーブル112は、ヘッドユニット113を構成する7つの各キャリッジユニット181(キャリッジ185)をそれぞれ挿通して固定した7つのブリッジプレート171と、該7つのブリッジプレート171を両持ちで支持する7組14個のY軸スライダ(図示を省略)と、上記一対のY軸支持ベース103上に設置され、7組14個のY軸スライダを介してブリッジプレート171をY軸方向に移動させる一対のY軸リニアモータ(図示を省略)と、Y軸リニアモータと並んでY軸支持ベース103上に設置され、7組14個のY軸スライダを支持して、各Y軸スライダの移動を案内する一対のY軸ガイドレール(図示を省略)とを備えている。
一対のY軸リニアモータを(同期して)駆動すると、各Y軸スライダが一対のY軸ガイドレールを案内して同時にY軸方向に平行移動する。これにより、ブリッジプレート171が両持ち状態でY軸方向を移動し、これと共にキャリッジユニット181がY軸方向に移動する(副走査移動)。なお、この場合、Y軸リニアモータの駆動を制御することにより、各ブリッジプレート171(キャリッジユニット181)を独立させて個別に移動させることも可能であるし、7つの全ブリッジプレート171を一体として移動させることも可能である。
図7乃至図9に示すように、ヘッドユニット113は、同様に構成された7つのキャリッジユニット181をY軸方向に整列させて構成されている。各キャリッジユニット181は、12個の図1に示す液滴吐出ヘッド10(図10を参照)と、12個の液滴吐出ヘッド10を2個ずつ保持する6個のヘッド保持プレート183(図10を参照)と、該6個のヘッド保持プレート183を介して、12個の液滴吐出ヘッド10を搭載するヘッドプレート184と、該ヘッドプレート184を支持するキャリッジ185とを備えている。
図10に示すように、ヘッドプレート184は、ステンレス等の厚板で平面視略平方四辺形に形成されている。該ヘッドプレート184には、上記ヘッド保持プレート183を位置決め・装着するための開口(図示を省略)が設けられており、6個のヘッド保持プレートが(液滴吐出ヘッド10のノズル列21方向(図1参照))に略1ヘッド分のノズル列21の長さLだけ位置ずれして階段状に配置されている。これにより、各ヘッドプレート184に搭載された12個の機能液滴吐出ヘッド10のノズル列21がY軸方向において連続(一部重複)し、1本の分割描画ラインが形成される。
キャリッジ185は、ヘッドプレート184をθ補正(θ回転)可能に支持するθ回転機構201と、該θ回転機構201を介して、ヘッドプレート184をY軸テーブル112(各ブリッジプレート171)に支持させる吊設部材202とを備えている。θ回転機構201は、分割描画ラインがY軸方向と平行になるように、ヘッドプレート184を支持している。なお、図示は省略するが、吊設部材202には、θ回転機構201を介してヘッドプレート184を昇降させるヘッド昇降機構が組み込まれており、ヘッドプレート184(機能液滴吐出ヘッド10のノズル面12)の高さ位置を調整可能に構成されている。
そして、7つの各キャリッジ185を7つの各ブリッジプレート171にそれぞれ支持させ、7つのキャリッジユニット181をY軸方向に整列させることにより、ヘッドユニット182がY軸方向に連続し、各キャリッジユニット181の7本の分割描画ラインがY軸方向に連続して1描画ラインが形成されている。なお、図8におけるX軸テーブル111の図示左寄り(架台105側)の位置が、ヘッドユニット113のホーム位置となっており、この位置からワークWに対する描画処理が開始される。
ところで、ヘッドユニット113に搭載された12×7個の液滴吐出ヘッド10は、それぞれR・G・Bの3色の機能液のいずれかに対応しており、ワークWに3色の機能液からなる描画パターンを描画できるようになっている。図11は、本実施形態のヘッドユニット113における液滴吐出ヘッド10の配色パターンを説明する図である。同図に示すように、ヘッドユニット113における液滴吐出ヘッド10の配色パターンは、Y軸方向に連続する12×7個の液滴吐出ヘッド10に対して、R・G・Bの3色を所定の順番に(本実施形態では、R・B・Gの順)で繰り返し1個ずつ対応させたものであり、7つの各キャリッジユニット181における液滴吐出ヘッド10の配色パターンは全て同様となっている。
従って、ヘッドユニット113を2ヘッド分のノズル列長分、副走査移動させれば、移動方向3番目以下に液滴吐出ヘッド10が(副走査移動前に)臨んでいた領域にR・G・Bの3色分の液滴吐出ヘッド10を臨ませることができ、この領域内に3色から成る描画パターンを描画可能である。そこで、本実施形態では、2ヘッドノズル列長分の副走査移動で(1枚の)ワークWに対する描画処理を終了できるように1描画ラインの長さが設定されている。具体的には、1描画ラインの長さは、セットテーブル121にセット可能なワークWの最大幅に基づいて設定されており、最大幅のワークWに対して1回の走査移動で描画可能な(最小数n個分の)ノズル列長さ+2ヘッド分のノズル列長の長さ(すなわち、(n+2)×L)となっている。なお、本実施形態では、n=82である。
なお、ヘッド保持プレート183が機能液の色数(3色)の整数倍個(6個)設けられているため、同一ヘッド保持プレート183に保持される2個の液滴吐出ヘッド10には、同一色の機能液が対応するようになっている。これにより、機能液タンクと各液滴吐出ヘッド10との配管接続を比較的単純なものとすることが可能である。
ここで、図16を参照しながら、液晶表示装置のカラーフィルムを作成する場合を例に、本液滴吐出装置100における一連の描画処理について説明する。カラーフィルタは、図16に示すように、透光性(透明)の基板601と、ワークW上にX軸方向およびY軸方向にマトリクス状に並んだ多数の画素領域(フィルタエレメント)607aと、画素領域607a上に形成されたR・G・Bの3色の着色層608(608R、608G、608B)と、各画素領域607aを仕切る遮光性のバング603とを備えている。そして、描画処理では、バンク603を作り込んだ基板601が上記液滴吐出装置100にワークWと搬入され、各画素領域607a内に対応するR・G・Bの3色のいずれか1色の機能液が吐き出されるように、ワークWに所定の描画パターンが描画されるようになっている。なお、図16(a)〜(e)はカラーフィルタの製造工程を示す模式図であり、602はブラックマトリクス、603はブラックマトリクス602の上に形成されたバンク、605はマスクフィルム、609は保護膜である。
なお、カラーフィルタの配色パターンは、図13(a)に示すように、Y軸方向に並ぶ画素領域607aの横列すべてが同色であり、X軸方向においてR・G・Bの3色を繰り返し配列させたストライブ配列、図13(b)に示すように、X軸方向及びY軸方向に並ぶ、縦列及び横列の連続する3つの画素領域607aが互いに異なるR・G・Bの3色となるモザイク配列、及び図13(c)に示すように、複数の画素領域507aが千鳥状に(半ピッチずつずらして)配設され、隣接して並ぶ3つの画素領域607aが互いに異なるR・G・Bの3色となるデルタ配列のいずれかを採用することが可能であるが、ここでは図13(a)のストライプ配列のカラーフィルタを作成する場合について説明する。
描画処理は、ワーク載せ換え位置からワークW(吸着テーブル131)の移動に引き続いて行われ、先ず、第1描画動作が開始される。第1描画動作では、X軸テーブル111がそのまま駆動され、セットテーブル121を介してワークWが往動すると共に、これと同期して、ホーム位置に臨むヘッドユニット113の液滴吐出ヘッド10が選択的に吐出駆動され、ワークWに機能液が吐出される。ワークWの往動が終了すると、Y軸テーブル112が駆動され、ヘッドユニット113がY軸方向へ微少量移動する。そして、再度X軸テーブル111の駆動と液滴吐出ヘッド10の選択的な吐出駆動とが同期して行われ、復動するワークWに対して機能液が吐出される。ワークWの復動が終了すると、さらにY軸テーブル112が駆動され、ヘッドユニット113がY軸方向へ微少量移動すると共に、上記した一連の動作が再び繰り返され、第1描画動作が終了する。
図13(a)に示すように、ヘッドユニット113の1描画ラインは、ワークWにマトリクス状に形成された画素領域607aが縦列と直交しており、各画素領域列に液滴吐出ヘッド10が臨むようになっている。また、ヘッドユニット113がホーム位置に臨んでいるときヘッドユニット113の(R・Gに対応する)図示右端の2つの液滴吐出ヘッド10(図8では左端に位置する)は、図示最右端の画素領域列からさらに右側に外れている。上記の第1描画動作を行うと、各液滴吐出ヘッド10が各列に臨み、当該液滴吐出ヘッド10に対応する色と同色に対応する画素領域607aに機能液が吐出される。
第1描画動作が終了すると、Y軸テーブル112が駆動され、ヘッドユニット113が略1ヘッドノズル列長L分だけY軸方向に移動する。これにより、第1描画動作時にR色に対応する液滴吐出ヘッド10が臨んでいた位置に、B色に対応する液滴吐出ヘッド10が、G色が対応していた位置にR色に対応する液滴吐出ヘッド10が、B色が対応していた位置にG色が対応する液滴吐出ヘッド10が臨む。続いて、第2描画動作が行われ、第1描画動作と同様にワークWの往復動とこれに伴う液滴吐出ヘッド10の吐出駆動が2回繰り返される。これにより、図13(b)に示すように、第2描画動作では、第1描画動作でR色が吐出された画素領域列にB色の機能液が、G色が吐出された画素領域列にR色の機能液が、B色が吐出された画素領域列にG色の機能液が吐出される。
第2描画動作が終了すると、Y軸テーブル112が駆動されて、ヘッドユニット113が、更に略1ヘッドノズル列長分Y軸方向に移動する。これにより、第1描画動作時にR色に対応する液滴吐出ヘッド10が臨んだ位置に、G色に対応する機能液滴吐出ヘッド10が、G色が対応していた位置にB色に対応する液滴吐出ヘッド10が、B色が対応していた位置にR色に対応する液滴吐出ヘッド10が臨むようになっている。そして、この後、第3描画動作が行われ、第1描画動作及び第2描画動作と同様に、ワークWの往復動が2回行われる。これにより、各画素領域の全画素領域607aに対してR・G・B全色分の機能液が吐出され、ワークWに対する描画処理が終了する。なお、描画処理の終了時には、ヘッドユニット113の(G・B対応する)図示左端の2つの液滴吐出ヘッド10(図8においては、右端に位置する)が、図示最左端の画素領域列から更に左側に外れている(図14(c)参照)。
このように、本実施形態では、Y軸方向に連続する12×7個の機能液滴吐出ヘッド10の配色パターンをR・G・B異なる3色の繰り返しパターンとしているため、2ヘッド分のノズル列長(2L)の移動を行うだけで、ワークWの全画素領域607aに全色の機能液を吐出させることができる。また、同一列の画素領域607aに対して(ストライブ配列の場合には、横列の画素領域607aに対しても)、R・G・Bの3色の機能液が同時に吐出されることがないため、たとえ(飛行曲がり等に起因して)バンク603上に機能液が着弾した場合でも、混色が生じ難く(時間差によってバング603上の機能液が乾燥するため)、精度良くカラーフィルムを作成することが可能である。
なお、本実施形態では、各画素領域607aに対して、ヘッドユニット113を2回往復動させることにより描画処理を行っているが、この回数は実情に合わせて任意に設定可能である。
次に、メンテナンス手段を構成するフラッシングユニット114、吸引ユニット115、ヘッドキャッピングユニット60、ワイピングユニット116、及び吐出不良検査ユニット117について順に説明する。フラッシングユニット114は、液滴吐出ベッド10の全ノズル11からの捨て吐出(フラッシング)により吐出された機能液滴を受けるためのものであり、描画前フラッシングユニット211と、定期フラッシングユニット212とで構成されている。
描画前フラッシングユニット211は、ワークWに機能液を吐出させる直前にヘッドユニット113の全液滴吐出ヘッド10を吐出駆動して行う、描画前フラッシングの機能液を受けるためのものであり、機能液を受ける一対の描画前フラッシングボックス221と、該一対の各描画前フラッシングボックス221を吸着テーブル131(支持ベース142)に支持させる一対のボックス支持部材(図示を省略)とで構成されている(図7乃至図9、及び図14参照)。各描画前フラッシングボックス221は、Y軸方向に長い平面視長方形の細長い箱状に形成されており、その底部には、機能液を吸収させる吸収材223が敷設されている。各描画前のフラッシングボックス221は、ボックス支持部材を介して吸着テーブル131に支持されているため、吸着テーブル131をθテーブル132によりθ補正して回転させるとこれに伴って回転する。
一対の各ボックス支持部材は、各描画前フラッシングボックス221が吸着テーブル131のY軸方向に平行な一対の辺(周縁)に沿うよう、吸着テーブル131から張り出すようにこれを支持している。即ち、描画前フラッシングボックス221は、前後を挟むように配置されており、ワークWをX軸方向に往復動すると、ヘッドユニット113の液滴吐出ヘッド10は、ワークWに臨む直前に順次描画前フラッシングボックス221に臨み、描画前フラッシングを行うことができるようになっている。
この場合、描画前フラッシングボックス221の長辺の長さは、描画処理中において、全液滴吐出ヘッド10からの捨て吐出しを受け得るように、上記ヘッドユニット113の1描画ラインの長さ+2ヘッド分のノズル列長分の長さ((n+4)×L)と略同じ長さに構成されている。即ち、本実施形態の描画処理では、ヘッドユニット113における液滴吐出ヘッド10をヘッド分Y軸方向へ移動させるようになっており、描画前フラッシングボックス221を1描画ラインの長さ+2ヘッド分のノズル列長の長さに対応させることにより、描画処理中にいかなる位置に臨む液滴吐出ヘッド10に対しても、そのY軸方向における吐出範囲をカバーできるようになっている。これにより、液滴吐出ヘッド10からの機能液滴の吐出しを安定させることができ、ワークWに精度良く描画処理を行うことが可能となる。
なお、図示は省略したが、各ボックス支持部材には、描画前フラッシングボックス221を昇降させるボックス昇降機構が組み込まれており、描画処理時、即ち吐出前フラッシングを受けるときには、各描画前フラッシングボックス221の上端面が吸着テーブル131にセットされたワークWの表面に高さに一致させた位置でこれを支持すると共に、非描画処理時には、各描画前フラッシングボックス221の上端面が吸着テーブル131の上面(セット面)の高さより低くなる位置(待機位置)でこれを支持する。これにより、描画前フラッシングの機能液を外部に飛び散らせることなく、描画前フラッシングボックス221で受けることができると共に、非描画時に行うワークWの載せ換え作業に描画前フラッシングボックス221が干渉することがない。なお、吸収材223の膨張等を考慮して、上昇時における描画前フラッシングボックス221の上端面の位置を、ワーク表面よりも若干低い位置とすることも可能である。なお、ボックス昇降機構は、必ずしも設けなければならないものではなく、実情に応じて設ければよい。
図7乃至図9、及び図14に示すように、定期フラッシングユニット212は、ワークWの載せ換え時等に、描画処理を一時的に休止される時にヘッドユニット113の全液滴吐出ヘッド10を吐出駆動して行われる定期フラッシングの機能液を受けるためのものであり、機能液を受ける定期フラッシングボックス231と、上記のX軸エアースライダ122に搭載され、定期フラッシングボックス231の両端を高さ調整可能に支持する一対の支柱部材232とを有している。
定期フラッシングボックス231は、上面が開放され、Y軸方向に長い平面視方形のボックス状に形成されている。定期フラッシングボックス231は、ヘッドユニット113に搭載された12×7個の全機能液滴吐出ヘッド10を包含し得る大きさに構成され、ヘッドユニット113の全液滴は吐出ヘッド10を同時に定期フラッシングできるようになっている。より具体的には、定期フラッシングボックス231の長さは、描画前フラッシングボックス221と同様、1描画ラインの長さ+2ヘッド分のノズル列長分の長さ((n+4)×L)に対応して設定され、短辺の長さは、上記平面視平行四辺形のヘッドプレート84の高さ(X軸方向の長さ)に略対応した長さに設定されている。図14に示すように、定期フラッシングボックス231の底面には、Y軸方向に延在する複数本の(図では3本)のリブ233が突設されており、これらのリブ233上に機能液を吸収させるシート状のシート吸収材234が配設されている。シート吸収材234の上端面は、定期フラッシングボックス231の上端面と略一致している。
ボックス支柱部材232は、定期フラッシングボックス231の上端面が、ヘッドユニット113に搭載された液滴吐出ヘッド10のノズル面12の高さ位置よりも僅かに(2〜3mm程度)低い位置となるように、定期フラッシングボックス231を支持している。ボックス支柱部材232は、セットテーブル121と共に、X軸エアースライダ122のスライダ本体151に固定されており、X軸エアースライダ122を移動させると、ボックス支柱部材232を介して定期フラッシングボックス231もX軸方向を移動するように構成されている。そして、ボックス支柱部材232は、セットテーブル121より後方位置で定期フラッシングボックス231を支持しており、X軸エアースライダ122を移動させて、吸着テーブル131をワーク載せ換え位置に臨ませると、定期フラッシングボックス231がヘッドユニット113に臨み、定期フラッシングの機能液を受け得るようになっている。
なお、図示を省略したが、定期フラッシングボックス231には、シート吸収材234の反りや撓みを防止するための反り防止機構が設けられている。本実施形態では、シート吸収234と液滴吐出ヘッド10のノズル面12とのギャップが僅かであるため、シート吸収材材234が上反り状態のまま(定期フラッシングの)機能液を吸収させると、機能液により膨潤したシート吸収材234が液滴吐出ヘッド10のノズル面12に干渉する惧れがある。そこで、本実施形態では、定期フラッシングボックス231に反り防止機構を設けて、シート吸収材234の反りを防止し、シート吸収材234が液滴吐出ヘッド10のノズル面12と接触するのを防止している。
吸引ユニット115は、液滴吐出ヘッド10を吸引して、液滴吐出ヘッド10のノズル11から機能液を強制的に排出させるものである。図8に示すように、吸引ユニット115は、ヘッドユニット113、すなわち7個のキャリッジユニットに181に対応して構成されており、同様に構成された7個の分割吸収ユニット241を上記架台105上に整列配置したものである。各分割吸収ユニット241は、吸引を行うキャリッジユニット181に対して下側から臨み、キャリッジユニット181に搭載されている12個の各液滴吐出ヘッド10のノズル面12に対応する12個の各キャップ243をそれぞれ密着させるキャップユニット242と、キャップユニット242を昇降させ、液滴吐出ヘッド10(ノズル面12)に対してキャップ243を離接させるキャップ昇降機構(図示を省略)と、密着させたキャップ243を介して各液滴吐出ヘッド10に吸引力を作用させる吸引手段(エゼクタ:図示を省略)とを備えている。
機能液滴の吸引は、液滴吐出ヘッド10(ノズル11)の目詰まりを解消/防止するために行われる他、液滴吐出装置100を新設した場合や、液滴吐出ヘッド10のヘッド交換を行った場合等に、機能液タンクから液滴吐出ヘッド10に至る機能液流路に機能液を充填するために行われる。また、吸引ユニット115のキャップ243は、液滴吐出ヘッド10の捨て吐出(予備吐出)により吐出された機能液を受けるフラッシングボックスの機能を有しており、吸引ユニット115に臨んだ一部のキャリッジユニット181に対してのみ吸引を行なうような場合には、吸引を行なわない他のキャリッジユニット181から、キャップ243に対して捨て吐出を行わせるようになっている。この場合、キャップ243は、キャップ昇降機構により、その上面が機能液滴吐出ヘッド10のノズル面12から僅かに離間する位置まで移動させられる。
ヘッドキャッピングユニット60は、液滴吐出ヘッド10の非稼動時に、液滴吐出ヘッド10のノズル列21形成部を湿潤状態に維持するためにも用いられる。ヘッドキャッピングユニット60は、ヘッドユニット113、すなわち7個のキャリッジユニット181に対応して構成されており、同様に構成された7個の分割キャッピングユニット51を上記架台105上に整列配置したものである。各分割キャッピングユニット51は、ノズル列21形成部を湿潤状態に維持するキャリッジユニット181に対して下側から臨み、キャリッジユニット181に搭載されている12個の各液滴吐出ヘッド10のノズル面12に対応する12個のヘッドキャップピング機構30のキャップ33を昇降させ、液滴吐出ヘッド10(ノズル面12)に対してキャップ33を離接させるキャップ昇降機構(図示を省略)を備えている。
非液滴吐出時のヘッドユニット113をヘッドキャッピングユニット60に臨ませ、図3(a)又は図6(b)に示すように、接触面部34の保湿液収容部36を保湿液40で満たしたキャップ33の接触面部34の上面を液吐出ヘッド10のノズル面12に密着させることにより、液滴吐出ヘッド10のノズル面12を保湿液40に接液させ、ノズル11の乾燥を防止する。
ワイピングユニット116は、洗浄液を噴霧したワイピングシート251で液滴吐出ヘッド10のノズル面12を拭き取る(ワイピングを行う)ものであり、ロール状に巻回したワイピングシート251を繰り出しながら巻き取って行く巻取りユニット252と、繰り出したワイピングユニット116に洗浄液を散布する洗浄液供給ユニット253と、洗浄液が散布されたワイピングシート251でノズル面12を拭き取る拭取ユニット254とを備えている(図8参照)。ワイピング動作は、吸引ユニット115による吸引後等に行われ、ノズル面12に付着した汚れを払拭する。そして、ワイピングユニット116は吸引ユニット115よりもX軸テーブル111側に配設されており、吸引ユニット115による吸引ホーム位置に戻るヘッドユニット113(各キャリッジユニット181)に臨んで、効率よくワイビング動作を行えるようになっている。
なお、図示は省略したが、吸引ユニット115の各分割吸引ユニット241、ヘッドキャッピングユニット60の分割キャッピングユニット51、及びワイピングユニット116は、ユニット昇降機構に昇降自在に支持されており、これらのユニット115(241)、116を所定の退避位置まで下降させることにより、これらのユニット115(241)、16のメンテナンスやキャリッジユニット181に搭載したヘッドプレート184を交換する(ヘッド交換)ための作業領域をユニット115(241)、116上に確保できるようになっている。また、吸引ユニット115、ヘッドキャッピングユニット60、及びワイピングユニット116が搭載された架台105、X軸方向に図示しない移動機構により移動できるようになっており、各分割吸引ユニット241、各分割キャッピングユニト51を架台105の上方に移動したヘッドプレート184に搭載された各液滴吐出しヘッド10に対応した位置に移動できるようになっている。
図7乃至図9、及び図15に示すように、吐出不良検査ユニット117は、ヘッドユニット113に搭載された全液滴吐出ヘッド10(のノズル11)から機能液が適切に吐出されているか否か検査するためのものであり、ヘッドユニット113の全液滴吐出ヘッド10の全ノズル11から検査吐出された機能液を受け、所定の検査パターンを描画させるための被描画ユニット261と、被描画ユニット261に描画された検査パターンを撮像して検査する撮像ユニット262とを備えている。
被描画ユニット261は、液滴吐出ヘッド10からの検査吐出しを受け、ロール状に巻回され、検査パターンを描画させる長尺状の描画シート271(ロール紙等)と、描画シート271を繰り出しながら巻き取っていく巻取り手段272と、巻取り手段272を支持する巻取り支持部材273と、巻取り支持部材273を支持するユニットベース274とを備えている。巻取り手段272は、描画シート271が装填され、描画シート271を繰出す繰出しリール275と、繰出された描画シート271を巻き取る巻取りリール276と、巻取りリール276を回転させるための巻取りモータ(ギヤードモータ:図示を省略)とを有している。繰出された描画シート271は、外部に露出した状態でY軸方向に水平に走行し、巻取りリール276で巻き取られるようになっているが、この描画シート271の水平走行部が、検査パターンを受ける被描画部となっている。水平走行部のY軸方向の長辺の長さは、ヘッドユニット113の全液滴吐出ヘッド10からの検査吐出しを受けることができるように設定されており、本実施形態では描画前フラッシングボックス221や定期フラッシングボックス231と同様に、1描画ラインの長さ+2ヘッド分のノズル列長分の長さに対応して設定されている。
なお、描画シート271の巻取りは、検査パターンを1回描画する毎に行うのではなく、繰出した描画シート271に所定回数検査パターンが描画された後行われる。この場合、各回の検査吐出による検査パターンが重ならないように、前回に描画された検査パターンに対して、次回に描画される検査パターンは、X軸方向に僅かに位置ずれして描画される。そして、(所定回数の検査パターンが描画され)描画シート271の幅いっぱいに検査パターンが描画されると、巻取りモータが駆動され、描画済みの描画シート271を巻き取ると共に、新しい描画シート271を繰出すようになっている。なお、本実施形態では、描画シート271の巻取りをモータ駆動により自動で行っているが、(巻き取り頻度が低い場合等には)手動の巻き取り機構を設け、手動で行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、ロール状に巻回した描画シート271を検査パターンの描画対象として用いているが、これに代えて検査パターン用のガラス基板等を用いることも可能である。この場合、ガラス基板は適宜交換されることになるが、描画済みのガラス基板は、洗浄された後、繰り返し利用される。
ユニットベース274は、セットテーブル121と定期フラッシングユニット212との間に位置してスライダ本体151に支持されており、巻取り支持部材273は、定期フラッシングボックス231側に位置する一方の描画前フラッシングボックス221と、定期フラッシングボックス231との間で巻取り手段272を支持している。従って、描画処理終了後に、ワークWの載せ換えのために、吸着テーブル131をワーク載せ換え位置まで移動させると、定期フラッシングボックス231がヘッドユニット113に臨むことに先立って繰出された描画シート271がヘッドユニット113に臨み、描画シート271に検査パターンを描画することができるようになっている。
図9に示すように、撮像ユニット262は、上記したY軸支持ベース103に支持されており、X軸テーブル111に上側から臨み、描画シート271に描画された検査パターンを描画する2個の検査カメラ281を保持するカメラホルダ282を介して、該2個の検査カメラ281をY軸方向にスライド自在に支持するカメラ移動機構283と、カメラ移動機構283を介して検査カメラ281をY軸方向に移動させるためのカメラ移動モータ(図示を省略)とを有している。2個の検査カメラ281は、描画シート271に描画された検査パターンをそれぞれ半分ずつ撮像するように構成されている。例えば、2個の検査カメラ281を、ヘッドユニット113の1描画ラインの長さの約半分の距離だけ離間して配設しておき、この状態で2個の検査カメラ281を移動させて、検査パターンの左側半分を左側の検査カメラ281で、右側半分を右側の検査カメラ281で撮像する。これにより、短時間で効率的に検査パターンを撮像(スキャン)することが可能となり、液滴吐出ヘッド10の吐出不良検査に要する時間を削減することが可能となる。
撮像ユニット262は、吸着テーブル131がワーク載せ換え位置に臨んだときに、2個の検査カメラ281が描画シート271に臨むように配設されており、本実施形態では、ワーク載せ換え中に、検査パターンの撮像を行えるようになっている。そして、2個の検査カメラ281による撮像結果は、制御手段118(図12参照)に送信されて画像認識され、この画像認識に基づいて、各液滴吐出ヘッド10の各ノズル11が正常に機能液を吐出しているか(ノズル詰まりがないか)否かを判断されるが、この判断もワーク載せ換え中に行なわれる、即ち、吐出不良検査手段は、撮像ユニット262及び制御手段118より構成されている。
なお、図示は省略したが、ユニットベース274と巻取り支持部材273との間には、巻取り手段272全体をX軸方向に(微少)移動させるユニット移動機構が設けられている。上述したように、描画シート271に描画される検査パターンの描画位置は、X軸方向に位置ずれして行くが、検査パターンの描画位置に応じて巻取り手段272をX軸方向へ移動させることにより、X軸方向において固定の撮像ユニット(2個の検査カメラ281)に対して、検査パターンを確実に臨ませることができるようになっている。
また、この吐出不良検査ユニット117を用いて、ヘッドユニット113を構成する各キャリッジユニット181の位置補正を行い、各分割描画ラインが1描画ラインを構成するように、初期のヘッドアライメントを行うことも可能である。
次に、図12を参照して、本液滴吐出装置100の主制御系について説明する。同図に示すように、液滴吐出装置100は、ヘッドユニット113(液滴吐出ヘッド10)を有する液滴吐出部291と、X軸テーブル111を有しワークWをX軸方向へ移動させるためのワーク移動部292と、Y軸テーブル112を有し、ヘッドユニット113をY軸方向に移動させるヘッド移動部293と、メンテナンス手段の各ユニットを有するメンテナンス部294と、各種センサを有し、各種検出を行う検出部295と、各部を駆動制御する各種ドライバを有する駆動部296と、各部に接続され、液滴吐出装置100全体の制御を行なう制御部297(制御手段118)とを備えている。
制御部297には、各手段を接続するためのインターフェース301と、一時的に記憶可能な記憶領域を有し、制御処理のための作業領域として使用されるRAM302と、各種記憶領域を有し、制御プログラムや制御データを記憶するROM303と、ワークWに所定の描画パターンを描画するための描画データや、各手段からの各種データ等を記憶すると共に、各種データを処理するためのプログラム等を記憶するハードディスク304と、ROM303やハードディスク304に記憶されたプログラム等に従い、各種データを演算処理するCPU305と、これらを互いに接続するバス306とが備えられている。
そして、制御部297は、各手段からの各種データを、インターフェース301を介して入力すると共に、ハードディスク304に記憶された(又は、CD−ROMドライブ等により順次読み出される)プログラムに従ってCPU305に演算処理させ、その処理結果を駆動部296(各種ドライバ)を介して各手段に出力する。これにより液滴吐出装置100の全体が制御され、液滴吐出装置100の各種処理が行なわれる。
ここで、未処理のワークWをセットテーブル121(吸着テーブル131)に搬入してから、次のワークWに載せ換えるまでの、本液滴吐出装置100の一連の動作について説明する。図示しないロボットアーム(ワーク搬出入装置)を介して、ワーク載せ換え位置に臨む吸着テーブル131にワークWが載せ込まれると、制御部297は、ワークアライメントカメラ162を駆動してワークWを撮像すると共に、この撮像結果を画像認識する。そして、この画像認識に基づいて、θテーブル132を駆動し、ワークWの位置(θ)補正を行なう。(この間、ヘッドユニット113は、定期フラッシングユニット212に臨んでおり、液滴吐出ヘッド10の定期フラッシングが実行されている。)
ワークWの位置補正が終了すると、制御部297は、(定期フラッシングを終了させ、)X軸テーブル111を駆動して、ワーク載せ換え位置から吸着テーブル131をヘッドユニット113側へ移動させ、上記した一連の描画処理を開始する。この場合、本実施形態では、吸着テーブル131及びこれに添設された一対の描画前フラッシングボックス221に掛かる領域が描画処理を行うための描画領域として設定されている。そして、一連の描画処理中は、この描画領域内にヘッドユニット113が臨むようにX軸テーブル111が駆動制御され、吸着テーブル131(ワークW)の往復動が為される。従って、描画処理中のヘッドユニット113には、描画前フラッシングボックス221、ワークWが順に臨み、描画前フラッシングに続いて、ワークに対する描画が行われると共に、描画処理に関与しない定期フラッシングユニット212及び吐出不良検査ユニット117が描画処理中のヘッドユニット113に臨むことがないため、効率的且つ適切に描画処理を行うことができる。
ワークWに対する機能液の吐出しが終了し、描画処理(上記第3描画動作における2回目のワークWの往動)が終了した後も、X軸テーブル111の駆動が続けられ、ワークWをワーク載せ換え位置まで移動させる。このとき、制御部297は、所定のタイミングでヘッドユニット113の全液滴吐出ヘッド10を吐出駆動して、全液滴吐出ヘッド10から検査吐出しを行わせる。これにより、ワークWの移動中に、ヘッドユニット113(全液滴吐出ヘッド10)に臨む吐出不良検査ユニット117の描画シート271に検査パターンが描画される。このように、本実施形態では、描画処理終了後におけるワーク載せ換え位置までのワークWの移動動作を利用して、描画シート271に検査パターンが描画される。そのため、検査吐出しのためにヘッドユニット113を敢えて移動させる必要がなく、効率よく検査パターンを描画させることができる。
ワークW(吸着テーブル131)がワーク載せ換え位置まで到達すると、制御部297は、X軸テーブル111の駆動を停止させると共に、Y軸テーブル112を駆動して、ヘッドユニット113をホーム位置に戻す。そして、ヘッドユニット113の全液滴吐出ヘッド10を吐出駆動させ、ヘッドユニット113の直下に位置する定期フラッシングボックス231に対して定期フラッシングを行うと共に、定期フラッシングを続けたまま、図示しないロボットアームを用いて処理済のワークWを回収させると共に、未処理のワークWをセットテーブル121に搬入する。
一方で、ワークWがワーク載せ換え位置まで到達すると、制御部297は、移動モータを駆動して2個の検査カメラ281をX軸方向に移動させてゆき、描画シート271に描画された検査パターンを2個の検査カメラ281で撮像してゆく。そして、撮像結果を画像認識して、ヘッドユニット113の各液滴吐出ヘッド10について吐出不良が生じているか否かを判断する。ここで、全液滴吐出ヘッド10が正常に機能液滴を吐出していると判断されれば、吐出不良検査を終了させる。そしてワークWの載せ換え終了後には、定期フラッシングを停止すると共に、新たに描画処理のためにX軸テーブル111を駆動して、セットテーブル121をヘッドユニット113側へ移動させる。
他方、吐出不良の液滴吐出ヘッド10があると判断された場合は、液滴吐出ヘッド10のメンテナンス処理を行う。具体的には、吐出不良の液滴吐出ヘッド10を有するキャリッジユニット181を吸引ユニット115(分割吸引ユニット241)に臨ませ、吐出不良の液滴吐出ヘッド10に対して吸引を行った後、更にワイピングユニット116を臨ませ、ワイピング処理を行う。この場合、本実施形態では、ヘッドユニット113のホーム位置が吸引ユニット115(及びワイピングユニット116)寄りに設けられているため、吐出不良の判断がなされたときには、ホーム位置に臨むヘッドニユット113を迅速に吸引ユニット115に臨ませて、メンテナンス処理を行うことができるようになっている。
なお、本実施形態のヘッドユニット113は、7つのキャリッジユニット181から構成されており、これらを独立して移動させることが可能であるため、吐出不良の液滴吐出ヘッド10があると判断された場合に、7つの全てのキャリッジユニット181を吸引ユニット115又はワイピングユニット116に臨ませる必要はない。例えば、図8において、図示左から3番目のキャリッジユニット181の液滴吐出ヘッド10に吐出不良が検出された場合には、左から3番目までのキャリッジユニット181を吸引ユニット115に臨ませればよい。そして、左から3番目のキャリッジユニット181に対してのみ、吸引を行うようにする。この場合、ホーム位置に残されたキャリッジユニット181の液滴吐出ヘッド10に対しては、定期フラッシングを継続させておくと共に、吸引ユニット115に臨んだ正常なキャリッジユニット181に対しては、各液滴吐出ヘッド10に対して離間した状態で吸引ユニット15の各キャップ243を臨ませ、各キャップ243に対してフラッシング動作を行わせるようにする。
そして、吐出し不良の液滴吐出ヘッド10を有するキャリッジユニット181の一連のメンテナンス処理が終了し、吸引ユニット115に移動させたキャリッジユニット181がホーム位置に戻ると、X軸テーブル111を駆動して、吐出不良検査ユニット117の描画シート271をヘッドユニット113に臨ませ、描画シート271に再度検査パターンを描画させる。以下、上述した一連の動作と略同様の動作を繰り返し、ヘッドユニット113をホーム位置に臨ませて、定期フラッシングを行うと共に、液滴吐出ヘッド10の吐出し不良が回復したか否かを確認する。
このように、本実施形態の液滴吐出装置100では、ワークWの載せ換えと並行して、検査パターンの撮像とこれに基づく吐出し不良の判断が行われるため、ワークWの載せ換え時間を有効に活用することができ、全体のタクトタイムを削減することができる。そして、ワークWの描画処理終了後、新たに未処理のワークWに対して描画処理を開始する前に、ヘッドユニット113の全液滴吐出ヘッド10について吐出し不良が生じているか否かについて検査が行われるため、製造上の歩留まりを向上させることができる。
また、本実施形態の液滴吐出装置100では、吸着テーブル131がワーク載せ換え位置に臨むと、定期フラッシングボックス231がヘッドユニット113に臨み、ワークWの載せ換え中は定期フラッシングが継続して行われる。従って、液滴吐出ヘッド10の吐出し不良検査中も含め、ワークWの載せ換え中に、液滴吐出ヘッド10のノズル11が目詰まりをおこすことを有効に防止することができると共に、各液滴吐出ヘッド10から吐出される機能液量を安定した状態に保つことができる。特に、定期フラッシングボックス231は、セットテーブル121の移動軸上に設けられているため、(新たな描画処理を開始させるために)ワークWをワーク載せ換え位置から移動させる直前まで定期フラッシングを継続させることができ、液滴吐出ヘッド10を適切な状態に維持することができる。
なお、本実施形態では、定期フラッシングボックス231及び被描画ユニット261の描画シート271の水平走行部の長さを描画前フラッシングボックス221と同様に、描画処理におけるヘッドユニット113の液吐出し範囲に対応させて、1描画ラインの長さ+2ヘッド分のノズル列長さに形成している。そこで、描画処理の終了位置から次の描画処理の開始位置であるホーム位置までヘッドユニット113を移動中にも定期フラッシングを行なわせるようにしてもよい。これによれば、液滴吐出ヘッド10の駆動停止時間をさらに短縮することができ、液滴吐出ヘッド10のノズル詰まりを有効に防止することができる。
また、ヘッドユニット113を副走査方向に移動させながら描画処理を行う場合であって、奇数回目の描画処理をヘッドユニット113のホーム位置から開始し、偶数回目の描画処理を奇数回目の描画処理終了位置から開始させる(奇数回目の描画処理と偶数回目の描画処理とを逆方向に行ってゆく)ような場合には、奇数回目及び偶数回目のいずれの描画開始位置にヘッドユニットが臨んでいても定期フラッシングを行わせることができる。
なお、定期フラッシングボックス231及び被描画ユニット261の描画シート271の水平走行部の長さを、1描画ラインの長さに対応させて形成することも可能である。この場合、定期フラッシングボックス231は、ワーク載せ換え中に定期フラッシングを受けられるように、ホーム位置に位置するヘッドユニット113に臨むように(吸引ユニット115側寄りに)X軸エアースライダ122に配設される。一方、被描画ユニット261は、描画処理が終了して、ワークWがワーク載せ換え位置に臨むまでの間にヘッドユニット113に臨むように、第3描画処理動作における2回目のワークW復動時のヘッドユニット113の位置に対応して、X軸エアースライダ122に配設される。
また、本実施形態では、同一軸のX軸エアースライダ122(スライダ本体151)上にセットテーブル121、定期フラッシングユニット212及び吐出不良検査ユニット117を搭載させているが、(スライダ本体151を分割させて)X軸リニアモータの駆動によりX軸方向を独立してスライド可能な2個のスライダを設け、一方にセットテーブル121を、他方に定期フラッシングユニット212及び吐出不良検査ユニット117の被描画ユニット261を搭載するように構成してもよい。この場合、ワーク載せ換え位置からセットテーブル121を移動させるとき、及びセットテーブル121をワーク載せ換え位置に移動させるときは、X軸リニアーモータを制御して、両スライダを一体的に移動させるようにする。一方、描画処理時には、X軸リニアモータを制御して、セットテーブル121を搭載したスライダのみを往復動させて、描画前フラッシングとワークWに対する描画を行わせる。
また、本実施形態では、ワークWを主走査方向に移動させ、ヘッドユニット113を副走査方向に移動させる構成となっているが、ヘッドユニット113を主走査方向に移動させ、ワークWを副走査方向に移動させる構成とすることも可能である。また、ワークWを固定とし、ヘッドユニット113を主走査方向及び副走査方向に移動させるように構成してもよい。いずれの場合にせよ、上記配置に依って、主走査移動軸上にフラッシングユニット114及び吐出不良検査ユニット117を配設することにより、効率よくフラッシングや、吐出し不良検査を行うことが可能である。
ヘッドユニット113の液滴吐出ヘッド10の再稼動時は、ヘッドキャッピングユニット60をヘッドユニット113から離し、ヘッドキャッピング機構30のパッキン部32の保湿液収容部36内に残留する保湿液40を保湿液吸引部39で吸引して排出する。ヘッドユニット113の液滴吐出ヘッド10のノズル面はヘッドキャッピングユニット60が離されるまで、保湿液40に接液していたのであるから、直ちに液滴吐出動作に移行でき、適切な液滴吐出量及び描画の精度を確保できる。なお、再稼動の前にワイピングユニット116により、液滴吐出ヘッド10のノズル面12に付着する保湿液40を拭い取ってもよい。
なお、上記液滴吐出装置100は本発明に係るヘッドキャッピングを用いる液滴吐出装置の一例であり、本発明に係るヘッドキャッピングを用いる液滴吐出装置はこれに限定されるものではない。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。
10 液滴吐出ヘッド
11 ノズル
12 ノズル面
13 接続針
14 機能液導入部
15 ヘッド基板
16 ヘッド本体
17 キャビティ
18 ノズルプレート
19 配管アダプタ
20 コネクタ
21 ノズル列
30 ヘッドキャッピング機構
31 キャップ本体
32 パッキン部
33 キャップ
34 接触面部
35 突起部
36 保湿液収容部
37 保湿液センサ
38 保湿液供給部
39 保湿液吸引部
40 保湿液
41 排液口
42 排液流路
43 流量センサ
45 保湿液量測定部
46 余剰保湿液収容部
47 圧力センサ
51 分割キャンピングユニット
60 ヘッドキャッピングユニット
100 液滴吐出装置
102 X軸支持ベース(石定盤)
103 Y軸支持ベース
104 支柱
105 架台
111 X軸テーブル
112 Y軸テーブル
113 ヘッドユニット
114 フラッシングユニット
115 吸引ユニット
116 ワイピングユニット
117 吐出不良検査ユニット
118 制御手段
121 セットテーブル
122 X軸エアースライダ
123 X軸ガイドレール
131 吸着テーブル
132 θテーブル
141 テーブル本体
142 支持ベース
143 吸引溝
144 遊挿孔
151 スライダ本体
152 係合部
162 ワークアライメントカメラ
171 ブリッジプレート
181 キャリッジユニット
182 ヘッドユニット
183 ヘッド保持プレート
184 ヘッドプレート
185 キャリッジ
201 θ回転機構
202 吊設部材
211 描画前フラッシングユニット
212 定期フラッシングユニット
221 描画前フラッシングボックス
223 吸収材
231 定期フラッシングボックス
232 ボックス支柱部材
234 シート吸収材
241 分割吸収ユニット
242 キャップユニット
243 キャップ
251 ワイピングシート
252 巻取りユニット
253 洗浄液供給ユニット
254 拭取ユニット
261 被描画ユニット
262 撮像ユニット
271 描画シート
272 巻取り手段
273 巻取り支持部材
274 ユニットベース
275 繰出しリール
276 巻取りリール
281 検査カメラ
282 カメラホルダ
283 カメラ移動機構
291 液滴吐出部
292 ワーク移動部
293 ヘッド移動部
294 メンテナンス部
295 検出部
296 駆動部
297 制御部
301 インターフェース
302 RAM
303 ROM
304 ハードディスク
305 CPU
306 バス
11 ノズル
12 ノズル面
13 接続針
14 機能液導入部
15 ヘッド基板
16 ヘッド本体
17 キャビティ
18 ノズルプレート
19 配管アダプタ
20 コネクタ
21 ノズル列
30 ヘッドキャッピング機構
31 キャップ本体
32 パッキン部
33 キャップ
34 接触面部
35 突起部
36 保湿液収容部
37 保湿液センサ
38 保湿液供給部
39 保湿液吸引部
40 保湿液
41 排液口
42 排液流路
43 流量センサ
45 保湿液量測定部
46 余剰保湿液収容部
47 圧力センサ
51 分割キャンピングユニット
60 ヘッドキャッピングユニット
100 液滴吐出装置
102 X軸支持ベース(石定盤)
103 Y軸支持ベース
104 支柱
105 架台
111 X軸テーブル
112 Y軸テーブル
113 ヘッドユニット
114 フラッシングユニット
115 吸引ユニット
116 ワイピングユニット
117 吐出不良検査ユニット
118 制御手段
121 セットテーブル
122 X軸エアースライダ
123 X軸ガイドレール
131 吸着テーブル
132 θテーブル
141 テーブル本体
142 支持ベース
143 吸引溝
144 遊挿孔
151 スライダ本体
152 係合部
162 ワークアライメントカメラ
171 ブリッジプレート
181 キャリッジユニット
182 ヘッドユニット
183 ヘッド保持プレート
184 ヘッドプレート
185 キャリッジ
201 θ回転機構
202 吊設部材
211 描画前フラッシングユニット
212 定期フラッシングユニット
221 描画前フラッシングボックス
223 吸収材
231 定期フラッシングボックス
232 ボックス支柱部材
234 シート吸収材
241 分割吸収ユニット
242 キャップユニット
243 キャップ
251 ワイピングシート
252 巻取りユニット
253 洗浄液供給ユニット
254 拭取ユニット
261 被描画ユニット
262 撮像ユニット
271 描画シート
272 巻取り手段
273 巻取り支持部材
274 ユニットベース
275 繰出しリール
276 巻取りリール
281 検査カメラ
282 カメラホルダ
283 カメラ移動機構
291 液滴吐出部
292 ワーク移動部
293 ヘッド移動部
294 メンテナンス部
295 検出部
296 駆動部
297 制御部
301 インターフェース
302 RAM
303 ROM
304 ハードディスク
305 CPU
306 バス
Claims (11)
- 液滴吐出ヘッドのノズル面に装着されるキャップを備え、
前記キャップを、前記ノズル面に密着させるヘッドキャッピング機構であって、
前記キャップにはパッキン部が設けられてなり、
前記パッキン部は、前記ノズル面に接触する接触面部と該接触面部の周辺に前記ノズル面側に突出する突起部とを有し、前記接触面部の前記ノズル面のノズル形成部が対向する部分には保湿液を収容する保湿液収容部を設け、
前記キャップ本体には前記保湿液収容部に保湿液を供給する保湿液供給部と該保湿液収容部の保湿液を吸引する保湿液吸引部とが設けられてなり、
前記ノズル面に前記パッキン部の接触面部を当接させて配置されてなり、前記ノズル面のノズル形成部を前記保湿液収容部に収容された保湿液に接液させることを特徴とするヘッドキャッピング機構。 - 請求項1に記載のヘッドキャッピング機構において、
前記保湿液収容部に所定量の保湿液が収容されていることを検出する保湿液検出センサが配置されてなることを特徴とするヘッドキャッピング機構。 - 請求項2に記載のヘッドキャッピング機構において、
前記保湿液検出センサは、前記パッキン部の前記突起部に設けられてなり、前記接触面部の保湿液収容部から溢れ出た前記保湿液を検出するセンサであることを特徴とするヘッドキャッピング機構。 - 請求項2に記載のヘッドキャッピング機構において、
前記保湿液検出センサは、前記パッキン部の底部に設けた排液口を通って流れ出る保湿液を検出する流量センサであることを特徴とするヘッドキャッピング機構。 - 液滴吐出ヘッドのノズル面に装着されるキャップを備え、
前記キャップを、前記ノズル面に密着させるヘッドキャッピング機構であって、
前記キャップにはパッキン部が設けられてなり、
前記パッキン部は、前記ノズル面に接触する接触面部と該接触面部の周辺に前記ノズル面側に突出する突起部とを有し、前記接触面部の前記ノズル面のノズル形成部が対向する部分には保湿液を収容する保湿液収容部を設け、
前記キャップ本体には前記保湿液収容部に保湿液を供給する保湿液供給部と該保湿液収容部の保湿液を吸引する保湿液吸引部とを設けられてなり、
前記パッキン部の接触面部に密接し保湿液収容部から溢れた保湿液が流入する所定容積の余剰保湿液収容部を具備する保湿液量測定部を備え、
前記保湿液量測定部の余剰保湿液収容部に保湿液が充填されたら該保湿液量測定部を除去し、前記余剰保湿液収容部の前記保湿液を前記保湿液収容部に移し、前記ノズル面に前記パッキン部の接触面部を当接させて配置されてなり、前記ノズル面のノズル形成部を前記保湿液収容部に収容された保湿液に接液させることを特徴とするヘッドキャッピング機構。 - 請求項5に記載のヘッドキャッピング機構において、
前記保湿液量測定部の余剰保湿液収容部に保湿液が充填されたことを検出する保湿液充填センサが配置されてなることを特徴とするヘッドキャッピング機構。 - 請求項6に記載のヘッドキャッピング機構において、
前記保湿液充填センサは、前記余剰保湿液収容部に充填された保湿液の圧力を検出する圧力センサであることを特徴とするヘッドキャッピング機構。 - 液滴吐出ヘッドのノズル面にキャップを密着させるヘッドキャッピング方法であって、
前記キャップの保湿液供給部から前記キャップに設けられたパッキン部の前記ノズル面のノズル形成部に対向する保湿液収容部に保湿液を供給し、前記ノズル面に前記パッキン部の接触面部を当接させ、該保湿液収容部に収容した保湿液に前記ノズル面のノズル形成部を接液させることを特徴とするヘッドキャッピング方法。 - 液滴吐出ヘッドのノズル面にキャップを密着させて、前記ノズル面に形成されたノズルを封止するヘッドキャッピング方法であって、
前記キャップはキャップ本体にパッキン部を設けた構成であり、
前記パッキン部は、前記ノズル面に接触する接触面部と該接触面部の周辺に前記ノズル面側に突出する突起部とを有し、該接触面部の前記ノズル面のノズル形成部が対向する部分には保湿液を収容する保湿液収容部を設け、
前記キャップ本体の保湿液供給部から前記保湿液収容部に前記保湿液収容部の容積を超えて所定量の保湿液を供給し、
前記ノズル面に前記パッキン部の接触面部を当接させ、前記保湿液収容部に収容された保湿液に前記ノズル面のノズル形成部を接液させることを特徴とするヘッドキャッピング方法。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のヘッドキャッピング機構と、機能液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを備え、
前記液滴吐出ヘッドをワークに対向させ、該ワークに対し、前記液滴吐出ヘッドを相対移動させながら機能液滴を選択的に吐出する描画手段とを備えたことを特徴とする液滴吐出装置。 - 機能液滴を吐出する液滴吐出ヘッドをワークに対向させ、該ワークに対して該液滴吐出ヘッドを相対移動させながら機能液滴を選択的に吐出して描画を形成する液滴吐出方法において、
前記機能液滴吐出停止中、請求項8又は9に記載のヘッドキャッピング方法を用いて前記液滴吐出ヘッドのノズル面のノズル形成部を保湿液に接液させる特徴とする液滴吐出方法。
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JP2006302474A JP2008114208A (ja) | 2006-11-08 | 2006-11-08 | ヘッドキャッピング機構、ヘッドキャッピング方法、液滴吐出装置、液滴吐出方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010201384A (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-16 | Seiko Epson Corp | 吸引装置およびこれを備えた液滴吐出装置 |
-
2006
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