JP2008112148A - 発光装置及び受光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な構造でありながら効率的に光ファイバとの送受光を行う。
【解決手段】信号光を発光する発光手段201と、光ファイバ9から出射された信号光を受光する受光手段202と、光ファイバ9から出射された信号光の進行方向を光軸方向に屈折させ、発光手段201から出射された信号光を焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させる第1の光学面203aと、光ファイバから出射された信号光を焦点が受光手段上に一致するように集光させる第2の光学面203bと、発光手段から出射された信号光の進行方向を光軸方向に屈折させる第3の光学面203cとを有する多重焦点レンズ203とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ファイバを用いて信号光を送受信することによってデータ伝送を行う送受信装置に適用される発光装置及び受光装置に関する。
近年、情報信号の伝送手段として、光を用いた光信号伝送技術が提案されている。このような光信号伝送技術としては、例えば、複数のコンピュータ間で通信を行ういわゆる「LAN」や、映像情報や音声情報をAV(Audio-Visual)機器に伝送する技術などが提案されている。このような光信号伝送は、発光装置及び受光装置を有して構成された送受信装置間において、データ信号(デジタル情報)で変調された光信号を、空間伝搬路や光ファイバケーブルなどを介して送受信することにより行われる。
特にLANや機器での認証を必要とする高精細映像の伝送においては双方向通信によるデータ伝送が必要であり、光ファイバケーブルによる伝送では、複数のケーブルを用いた送受信データの双方向通信や、単芯ケーブルに複数の信号光を合分波させて双方向通信を行う方式が提案されている。
中でも単芯ケーブルを用いた双方向通信は、ケーブルおよびコネクタが少なく、機器の小型化やシステムとしての低価格化が可能である。
しかしながら単芯ケーブルで双方向通信を行う場合、特に、広帯域な伝送を可能とする光ファイバにおいては、光束を結合するためのコア径が、数μmから数十μm程度しかなく、また光の受光角および発光角が全角で20度程度しかないため、複数の光信号を効率的に合分波するためには、ビームスプリッタや光導波路などを用いて光ファイバ端面に高精度に結合する必要があった。
そこで、レーザダイオードから出射された光信号をプリズムで反射させ、レンズで集光することで光ファイバに結合するとともに、光ファイバから出射され、レンズで集光された光信号をプリズムを透過させてフォトダイオードで受光することで、単芯ファイバでの双方向通信を行う光送受信装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、より効率的かつ安価に広帯域の光伝送を可能とするために、複数の発光手段及び複数の受光手段を用い、複数の光信号によって光伝送する必要がある場合がある。さらに、より高精細な映像信号を送受信するために、シリアル化された送信信号を1本の光信号として送受信するのではなく、赤色、青色、及び緑色等それぞれの光信号として送受信する必要がある場合もある。
このような場合、光信号の本数を増やして光送受信を行うため、レーザダイオード等の発光手段やフォトダイオード等の受光手段を追加することが考えられる。
さらに、発光手段及び受光手段の追加に伴い、単芯ケーブルに対して合分波するためのビームスプリッタや、光導波路や、結合光学系等、より高精度の光学部品を追加する必要があった。
特許文献2には、2つのレーザダイオードから出射された光信号をレンズで集光した後、プリズムで反射及び透過させて光ファイバに光結合させると共に、光ファイバから出射された光信号をプリズムで反射及び透過させた後、レンズで集光させてフォトダイオードで受光することで、3波長の光信号を送受信する光送受信装置が提案されている。
特許第3573314号公報 特開平10−206678号公報
しかし、特許文献1に記載の光送受信装置では、レーザダイオードの出射光と光ファイバの出射光を集光するためのレンズと、それぞれの光を合分波するためのプリズムは異なる位置に異なる部材として配置されるため、部品点数が増えるとともに、それぞれの部品を高精度に位置合わせするための組立調整を必要とする。
また、レーザダイオードが端面発光型ではなく、発光方向が上方となる面発光型である場合においては、その出射光をプリズム方向に折り曲げるための折り曲げミラーやレーザダイオードの発光方向自体をプリズム方向に固定するための固定部材が更に必要となり、部品点数の増加と組立工数の増加を招いていた。
さらに、特許文献1に記載の光送受信装置では、レーザダイオードとフォトダイオードの配置の違いによる光路差を補正する方法として、焦点距離の短いフォトダイオードへの入射光に関して、レンズの内周部に対して外周部の焦点距離を短くすることで受光光量を増加させている。しかし、伝送速度が数Gbpsを超えるようなシステムにおいては、フォトダイオードの受光直径は数十μmから数百μmと非常に狭く、レンズの内周部においてもフォトダイオードに焦点を結ぶような光学特性を有する構造としなければならない。そのため、特許文献1に記載の光送受信装置では、効率的な受光を行うことは困難であった。
また、特許文献2に記載の光送受信装置では、2つのレーザダイオードから出射された光信号をレンズで集光した後、プリズムで反射及び透過させて光ファイバに光結合させると共に、光ファイバから出射された光信号をプリズムで反射及び透過させた後、レンズで集光させてフォトダイオードで受光するので、2つのレーザダイオードとフォトダイオードとを別々の向きで、かつ別々の位置に配置する必要があった。
さらに、特許文献2に記載の光送受信装置では、レーザダイオードの発光される光信号と光ファイバから出射される光信号とを集光するレンズと、それぞれの光信号を合分波するためのプリズムとがそれぞれ異なる部材で構成され、また異なる位置に配置されるため、それぞれの部材を高精度に制作し、高精度に配置する必要があった。また、これらを高精度に配置するためには、高精度に制作され配置された固定部材が必要となり、部品点数及び組み立て工数が増加する。そのため、特許文献2に記載の光送受信装置を製造するには、材料費用及び組み立て費用が高くなるという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、単純な構造でありながら効率的に光ファイバとの送受光を行うことができる発光装置及び受光装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る発光装置の第1の特徴は、光ファイバの端面を近接させて信号光によるデータ伝送を行う発光装置であって、光ファイバの端面に向けて第1の信号光を発光する発光手段と、第1の信号光の第1の光軸と平行な第2の光軸上に設置され、光ファイバの端面から出射された第2の信号光を受光する受光手段と、光ファイバの端面から出射された第2の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させると共に、発光手段から出射された第1の信号光の焦点が光ファイバの端面に一致するように集光させるために、光ファイバの端面側に設けた第1の光学面と、光ファイバの端面から出射されて第1の光学面により第2の光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が受光手段の受光面に一致するように集光させるために、受光手段側に設けた第2の光学面と、発光手段から出射された第1の信号光の進行方向を第1の光軸方向に屈折させて第1の光学面203aから出射させるために、発光手段側に設けた第3の光学面とを有する多重焦点レンズと備えることにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る受光装置の第1の特徴は、光ファイバの端面を近接させて信号光によるデータ伝送を行う受光装置であって、光ファイバの端面から出射された第1の信号光の光軸上に設置され、この第1の信号光を受光する受光手段と、第1の信号光の第1の光軸と平行な第2の光軸上に設置され、光ファイバの端面に向けて第2の信号光を発光する発光手段と、光ファイバの端面から出射された第1の信号光の進行方向を第1の光軸方向に屈折させると共に、発光手段から出射された第2の信号光の焦点が光ファイバの端面に一致するように集光させるために光ファイバの端面側に設けた第1の光学面と、発光手段から出射された第2の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させて第1の光学面から出射させるために、発光手段側に設けた第2の光学面と、光ファイバの端面から出射されて第1の光学面により進行方向が第1の光軸方向に屈折された第1の信号光の焦点が受光手段の受光面に一致するように集光させるために、受光手段側に設けた第3の光学面とを有する多重焦点レンズとを備えることにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る発光装置の第2の特徴は、光ファイバの端面から出射された第2の信号光の光路上に配置され、発光手段から発光される第1の信号光を遮断する波長選択フィルタを更に備えることにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る受光装置の第2の特徴は、光ファイバの端面から出射された第1の信号光の光路上に配置され、発光手段から発光される第2の信号光を遮断する波長選択フィルタを更に備えることにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る発光装置の第3の特徴は、光ファイバの端面に向けて波長の異なる複数の第1の信号光をそれぞれ発光する複数の発光手段と、それぞれ発光された複数の第1の信号光における複数の第1の光軸と平行な第2の光軸上に設置され、光ファイバの端面から出射された第2の信号光を受光する受光手段と、光ファイバの端面から出射された第2の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させると共に、複数の発光手段から出射されたそれぞれの第1の信号光の焦点が光ファイバの端面に一致するように集光させるために、光ファイバの端面側に設けた第1の光学面と、光ファイバの端面から出射されて第1の光学面により第2の光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が受光手段の受光面に一致するように集光させるために、受光手段側に設けた第2の光学面と、複数の発光手段から出射されたそれぞれの第1の信号光の進行方向を第1の光軸方向に屈折させて第1の光学面から出射させるために、複数の発光手段側に複数の発光手段にそれぞれ対応して設けた複数の第3の光学面とを有する多重焦点レンズとを備えることにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る受光装置の第3の特徴は、光ファイバの端面から出射された複数の異なる波長の信号光を含む第1の信号光の第1の光軸と平行な複数の第2の光軸上に設置され、この第1の信号光を受光する複数の受光手段と、第1の信号光の第1の光軸と平行な第3の光軸上に設置され、光ファイバの端面に向けて第2の信号光を発光する発光手段と、光ファイバの端面から出射された第1の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させると共に、発光手段から出射された第2の信号光の焦点が光ファイバの端面に一致するように集光させるために光ファイバの端面側に設けた第1の光学面と、発光手段から出射された第2の信号光の進行方向を第3の光軸方向に屈折させて第1の光学面から出射させるために、発光手段側に設けた第2の光学面と、光ファイバの端面から出射されて第1の光学面により進行方向が第2の光軸方向に屈折された第1の信号光の焦点が前記複数の受光手段の受光面に一致するように集光させるために、複数の受光手段側に前記複数の受光手段にそれぞれ対応して設けた複数の第3の光学面とを有する多重焦点レンズと、光ファイバの端面から出射された第1の信号光の光路上に配置され、第1の信号光のうち所定の波長の信号光を選択的に透過させると共に、発光手段から発光される第2の信号光を遮断する波長選択フィルタとを備えることにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る発光装置の第4の特徴は、光ファイバの端面から出射された第2の信号光の光路上に配置され、複数の発光手段から発光される第1の信号光を遮断する波長選択フィルタを更に備えることにある。
本発明の発光装置及び受光装置によれば、単純な構造でありながら効率的に光ファイバとの送受光を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施形態では、光ファイバケーブルを用いて信号光を送受信することによってデータ伝送を行う送受信装置に適用される発光装置及び受光装置を例に挙げて説明する。
図1は、本発明に係る発光装置及び受光装置を備える映像送受信装置を用いた光信号伝送システムの一実施形態の構成を示す全体構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る光信号伝送システム100は、TVチューナ、ビデオテープレコーダ、及びビデオディスクプレーヤ(「DVD」、「BD」)等に代表される映像再生装置1と、「PDP」パネル、液晶モニタ、TV受像機、及びプロジェクタ等に代表される映像表示装置4とを備え、これらの映像再生装置1及び映像表示装置4は、映像送信装置2及び映像受信装置3により光ファイバケーブル5を介して接続されている。
なお、映像再生装置1の代わりにビデオカメラ、デジタルカメラ等に代表される映像撮影装置やパーソナルコンピュータやハブ等に代表される端末を用いても良く、また、映像表示装置4の代わりにビデオテープレコーダやビデオディスクレコーダ(「DVD」、「BD」)等)に代表される映像記録装置等を用いてもよい。
これらの装置は、データ通信のために強度変調されたレーザ光やLED光を信号光として送信するとともに、他方の装置から入力された信号光(レーザ光やLED光)を受信してデータ伝送を行う。
また、図1に示す本実施形態に係る光信号伝送システム100では、伝送媒体として光ファイバケーブル5を用いているが、光ファイバケーブルの代わりに、プラスチックやガラスで形成された円柱あるいは多角形の透明パイプや、内壁に反射面をもつ中空パイプにて双方向伝送を実現してもよい。また、映像送信装置2の光信号を、直接または効率的に放射するための光学手段(レンズ、ミラーなど)を介して空間に放射するとともに、映像受信装置3にて直接または効率的に受光するための光学手段(レンズ、ミラーなど)を介して光信号を受光するような光空間伝送方式にて双方向伝送を実現してもよい。
図2は、本実施形態に係る発光装置、受光装置を用いた映像送信装置2、映像受信装置3の構成を示す構成図である。
図2に示すように、映像送信装置2と映像受信装置3とが、光コネクタ8を両端に有する光ファイバケーブル5により接続されている。
映像送信装置2は、映像情報などのデータ信号を入出力するためのデータ入出力端子7(HDMI、DVIなど)と、データ入出力端子7から入力された映像信号などの電気信号を信号光に変換し、変換した信号光を光ファイバ9に入射させるとともに、光ファイバ9から出射された制御信号などの信号光を電気信号に変換する発光装置20とを備える。
映像受信装置3は、映像情報などのデータ信号を入出力するためのデータ入出力端子7(HDMI、DVIなど)と、データ入出力端子7から入力された制御信号などの電気信号を信号光に変換し、変換した信号光を光ファイバ9に入射するとともに、光ファイバ9から出射された映像情報など信号光を電気信号に変換する受光装置30とを備える。
なお、図2では、映像送信装置2の発光装置20と映像受信装置3の受光装置30とが、光コネクタ8を両端に有する光ファイバ9により接続され、光コネクタ8により脱着可能となっているが、光コネクタ8を用いずに、光ファイバ9と、発光装置20或いは、光ファイバ9と受光装置30の少なくとも一組が、接続固定されてもよい。
≪発光装置の構成≫
図3は、本実施形態に係る発光装置20の構成を示す構成図である。
図3に示すように、本実施形態に係る発光装置20は、光ファイバ9から出射された第2の信号光の光軸上で基板204上に設置され、第1の信号光を発光する発光手段201と、発光手段201からの第1の信号光の光軸に平行な軸上に設置され、光ファイバ9から出射された第2の信号光を受光する受光手段202と、第1及び第2の信号光を屈折及び集光させる多重焦点レンズ203と、光ファイバ9を保持するファイバ保持部205とを備える。
多重焦点レンズ203は、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させると共に、発光手段201から出射された第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させる第1の光学面203aと、光ファイバ9の端面から出射されて第1の光学面203aにより光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が受光手段202上に一致するように集光させる第2の光学面203bと、発光手段201から出射された第1の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させて第1の光学面203aから出射させる第3の光学面203cとを備える。
発光手段201は、レーザダイオードや発光ダイオードなど、データ信号を伝送するための十分な応答速度を有する発光素子で構成される。また、この発光手段201は、発光素子を駆動するための駆動回路を有していても良い。
受光手段202は、フォトダイオードや信号受信が可能な撮像素子などの受光素子で構成される。この受光手段202は、受光素子で受信するための増幅回路や受信したアナログ信号をデジタル信号に変換する回路を有していても良い。
発光手段201および受光手段202を固定するための基板204(電極及びパッケージ)は、ホログラムピックアップなどで用いられる複数本の電極(リード)とプラスチックパッケージで構成されたリードフレームや、上面、側面あるいは裏面に電極を有するセラミックパッケージや、シリコン基板やガラスエポキシ基板などの平板基板や、透明性を有するガラス基板や屈曲が可能なフレキシブル基板で構成される。
また、これらの発光手段201及び受光手段202は、パッケージ・基板の単一の平面に、傾けることなく積層実装することが可能である。そのため、ホログラムピックアップやセラミックパッケージへの部品実装などの汎用的な設備と組立技術を利用可能となるので、製造及び組立に係るコストダウンを図ることができる。
なお、これらの発光手段201及び受光手段202は、発光面又は受光面が最適な高さ位置になるように、或いは電気的に分離されるように、窒化珪素やシリコン、アルミニウムやセラミック基板などによる補助基板を介して、基板204に実装されてもよい。また、発光手段201が受光手段202を介して、基板204に実装される構造としてもよいし、受光手段202が発光手段201を介して基板204に実装される構造としてもよい。
また、補助基板は、窒化珪素やシリコン、アルミニウムやセラミック基板で構成され、基板上に信号線が配線されてもよい。
図4は、本実施形態に係る発光装置20の多重焦点レンズ203の構造を模式的に表した図である。
図4に示すように、多重焦点レンズ203は、光ファイバ9から出射された第2の信号光の光軸上に頂点を有し光ファイバ9側に向かって凸形状を有する第1の光学面203aと、光ファイバ9から出射された第2の信号光の光軸上に頂点を有し、発光手段201側に凸形状を有する第1の光学面203cと、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光の光軸に平行な軸上に頂点を有し、受光手段202側に凸形状を有する第2の光学面203bを有している。
≪発光装置の作用≫
次に、本実施形態に係る発光装置20の作用について説明する。
まず、多重焦点レンズ203は、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光が入射されると、第1の光学面203aにおいて入射された第2の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させる。
そして、第1の光学面203aで屈折された第2の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ203内を透過し、透過した第2の信号光のうち第2の光学面203bに到達した信号光が、受光手段202上に集光される。
具体的には、第2の光学面203bに到達した第2の信号光の焦点が受光手段202上に一致するように、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光が集光される。
一方、発光手段201から出射された第1の信号光は、第3の光学面203cにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第3の光学面203cで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ203内を透過し、透過した信号光は第1の光学面203aにより光ファイバ9の端面に集光される。
具体的には、第1の光学面203aに到達した第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように、多重焦点レンズ203内を透過した第1の信号光が集光される。
このように本実施形態に係る発光装置20においては、光ファイバ9及び発光手段201からの信号光の出射光束を、一旦、方向性を持たない平行光に変換したのち、受光手段202及び光ファイバ9にそれぞれ収束することで、発光手段201の出射光束を、出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された光ファイバ9に収束させることができる。また、光ファイバ9からの信号光の出射光束を、光ファイバ9の出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された受光手段202に収束させることができる。
また、このように光ファイバ9の出射光軸、発光手段201の出射光軸、受光手段202の入射光軸をすべて同一方向とすることで、光ファイバ9、発光手段201及び受光手段202を傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ203及びファイバ保持部205も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
更に、光ファイバ9及び発光手段201からの信号光の出射光束を一旦平行光とすることで、多重焦点レンズ203の第1の光学面203aに対する第2の光学面203b又は第3の光学面203cのそれぞれの偏芯の影響を受けにくくなるので、製造段階や経年劣化における偏芯による性能劣化を緩和することができる。
このように本実施形態に係る発光装置20においては、これらの構成を採ることにより、各部品を高密度かつ高精度な実装と、装置の小型化が実現できるとともに、光学部品の製造及び組立が容易となり、また、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。
なお、図3に示す本実施形態に係る発光装置20は、発光装置20の受光手段202に入射される光量を決定する第2の光学面203bが第3の光学面203cよりも小さくなるように設計されている。これは、発光装置20から受光装置30に伝送される映像信号などの伝送速度よりも、受光装置30から発光装置20に伝送される制御信号などの伝送速度の方が低速であり、必要となる信号光の光量が小さい場合に、特に効果が大きくなる。
そのため、本実施形態に係る発光装置20においては、伝送速度が低いデータ伝送を行うための第2の光学面203bと、伝送速度が高いデータ伝送を行うために第3の光学面203cとの面積比率は例えば1対9としている。
この場合、より高速な伝送を行うために、発光手段201から出射される出射光束の光軸を光ファイバ9に入射し易い光ファイバ9の光軸上となるように発光手段201及び光ファイバ9を配置する。そして、制御信号等の伝送速度が低いデータ伝送を行うために、光ファイバ9の出射光軸から離れた発光手段201の側部に受光手段202を配置する。
このように、制御信号等の伝送速度が低いデータ伝送を行う場合、第2の光学面203bの必要面積を小さくすることができるので、光ファイバ9の出射光軸からずれた位置に受光手段202を配置することが可能となる。
さらには、伝送速度が低いデータ伝送を行うため、受光手段202の受光面積を大面積とすることができるので、受光手段202に集光された第2の信号光の入射位置が、組立・調整や経年変化により変位した場合の信号光の低下を緩和することが可能になる。
或いは、多焦点レンズ203の組立・調整時に受光手段202に集光された第2の信号光の受光量を観察する必要がなく、光ファイバ9に入射された光量のみを観察しながら組立・調整をすることが可能になる。
なお、この多重焦点レンズ203は、パッケージまたは基板204に搭載された発光手段201および受光手段202の位置に対して最適な位置となるような機械精度で整組立により実装される。調整組立による実装においては、発光手段201や受光手段202の位置や出射光束の位置、方向、受光手段での受光量などを観察し、最適な位置になるように調整後、実装される。
多重焦点レンズ203の固定は、発光手段201や受光手段202が実装された基板204やパッケージへのUV硬化樹脂や熱硬化樹脂などによる樹脂接着や、レーザなどを使った溶接、融着などにより行われる。
また、この多重焦点レンズ203は、パッケージに実装された発光手段201及び受光手段202及び配線のためのワイヤーボンディングなどを保護するためのキャップとしての機能・構造を合わせ持つことが可能である。
この多重焦点レンズ203の構造・組立に関しても、発光手段201や受光手段202の実装組立と同様に、ホログラムピックアップなどの実装・組立設備を利用可能であり、またホログラムレンズキャップなどの汎用金型を流用可能である。更には多重焦点レンズ203を発光装置20と受光装置30で同じ構造とすることで、部品点数や組立・検査工数の削減による初期投資の低減とコストダウンを図ることができる。
また、ファイバ保持部205は、光ファイバ9の出射面が所望の位置に配置されるように位置決め及び固定される。この固定は、光ファイバケーブル5を発光装置20又は受光装置30から取り外し可能とする場合には脱着可能とし、光ファイバケーブル5を発光装置20又は受光装置30と一体構造として脱着不可能とする場合には、UV硬化樹脂や熱硬化樹脂などによる樹脂接着や、レーザなどを使った溶接、融着などにより行われる。
ファイバ保持部205の材質は、アルミなどの金属やガラスや合成樹脂などで構成される。ガラスや合成樹脂として透明部材を用い、多重焦点レンズ203と一体構造とした場合、更に、部品点数や組立・検査工数の削減及び組立精度の向上が可能となる。
≪受光装置の構成≫
次に、本実施形態に係る受光装置30の構成について説明する。
図5は、本実施形態に係る受光装置30の構成を示す構成図である。
図5に示すように、本実施形態に係る受光装置30は、基板304に実装された信号光を発光する発光手段301と、光ファイバ9から出射された信号光を受光する受光手段302と、信号光を屈折及び集光させる多重焦点レンズ303と、光ファイバ9を保持するファイバ保持部305とを備える。
多重焦点レンズ303は、光ファイバ9から出射された第1の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させると共に、発光手段301から出射された第2の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させる第1の光学面303aと、発光手段301から出射された第2の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させて第1の光学面203aから出射させる第2の光学面303bと、光ファイバ9の端面から出射され、第1の光学面303aにより進行方向が光軸方向に屈折された第1の信号光の焦点が受光手段302上に一致するように集光させる第3の光学面303cとを備える。
発光手段301は、レーザダイオードや発光ダイオードなど、データ信号を伝送するための十分な応答速度を有する発光素子で構成される。また、この発光手段301は、発光素子を駆動するための駆動回路を有していても良い。
受光手段302は、フォトダイオードや信号受信が可能な撮像素子などの受光素子で構成される。この受光手段302は、受光素子で受信するための増幅回路や受信したアナログ信号をデジタル信号に変換する回路を有していても良い。
基板304は、図3に示した基板204と同様である。
≪受光装置の作用≫
次に、本実施形態に係る受光装置30の作用について説明する。
まず、多重焦点レンズ303は、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光が入射されると、第1の光学面303aにおいて入射された第1の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させる。
そして、第1の光学面303aで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ303内を透過し、透過した信号光のうち第3の光学面303cに到達した信号光が、受光手段302上に集光される。
具体的には、第3の光学面303cに到達した第1の信号光の焦点が受光手段302上に一致するように、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光が集光される。
一方、発光手段301から出射された第2の信号光は、第2の光学面303bにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第2の光学面303bで屈折された第2の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ303内を透過し、透過した信号光は第1の光学面303aにより光ファイバ9の端面に集光される。
具体的には、第1の光学面303aに到達した第2の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように、多重焦点レンズ303内を透過した信号光が集光される。
このように本実施形態に係る受光装置30においては、光ファイバ9及び発光手段302からの信号光の出射光束を、一旦、方向性を持たない平行光に変換したのち、受光手段302及び光ファイバ9にそれぞれ収束することで、光ファイバ9からの信号光の出射光束を、出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された受光手段302に収束させることができる。また、発光手段301からの信号光の出射光束を、光ファイバ9の出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された光ファイバ9の出入射口に収束させることができる。
また、このように光ファイバ9の出射光軸、発光手段301の出射光軸、受光手段302の入射光軸をすべて同一方向とすることで、光ファイバ9、発光手段301及び受光手段302を傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ303及びファイバ保持部305も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
更に、光ファイバ9及び発光手段302からの信号光の出射光束を一旦平行光とすることで、多重焦点レンズ303の第1の光学面303aに対する第2の光学面303b又は第3の光学面303cのそれぞれの偏芯の影響を受けにくくなるので、製造段階や経年劣化における偏芯による性能劣化を緩和することができる。
このように本実施形態に係る受光装置30においては、これらの構成を採ることにより、各部品を高密度かつ高精度な実装と、装置の小型化が実現できるとともに、光学部品の製造及び組立が容易となり、また、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。
なお、図5に示す本実施形態に係る受光装置30は、受光装置30の受光手段302に入射される光量を決定する第3の光学面203cが第2の光学面203bよりも大きくなるように設計したものである。これは、発光装置20から受光装置30に伝送される映像信号などの伝送速度よりも、受光装置30から発光装置20に伝送される制御信号などの伝送速度の方が低速であり、必要となる信号光の光量が小さい場合に、特に効果が大きくなる。
そのため、本実施形態に係る受光装置30においては、伝送速度が低いデータ伝送を行うために第2の光学面303bと、伝送速度が高いデータ伝送を行うために第3の光学面303cとの面積比率を例えば1対9としている。
この場合、より高速な伝送を行うために、受光手段302へ入射される入射光束の光軸を、第3の光学面303cの面積ができるだけ大きくなるように光ファイバ9の光軸となるように受光手段302及び光ファイバ9を配置する。そして、制御信号等の伝送速度が低いデータ伝送を行うために、光ファイバ9の出射光軸から離れた受光手段302の側部に発光手段301を配置する。
このように、制御信号等の伝送速度が低いデータ伝送を行う場合、発光手段301から出射され、第2の光学面303b及び第1の光学面303aを介して光ファイバ9へ入射する光量は、発光手段301から出射される光量よりも小さくてよいため、光ファイバ9へ入射する光束の直径を光ファイバ9の出入射開口よりも大きくすることができるので、光ファイバ9に集光された第2の信号光の入射位置が、組立・調整や経年変化により変位した場合の信号光の低下を緩和することが可能になる。
或いは、多焦点レンズ303の組立・調整時に光ファイバ9に集光された第2の信号光の光量を観察する必要がなく、受光手段302に集光された受光量のみを観察しながら組立・調整をすることが可能になる。
なお、この多重焦点レンズ303は、パッケージまたは基板304に搭載された発光手段301および受光手段302の位置に対して最適な位置となるように、機械精度または調整組立により実装される。調整組立による実装においては、発光手段301や受光手段302の位置や出射光束の位置、方向、受光手段での受光量などを観察し、最適な位置になるように調整後、実装される。
多重焦点レンズ303の固定は、発光手段301や受光手段302が実装された基板304やパッケージへのUV硬化樹脂や熱硬化樹脂などによる樹脂接着や、レーザなどを使った溶接、融着などにより行われる。
また、この多重焦点レンズ303は、パッケージに実装された発光手段301及び受光手段302及び配線のためのワイヤーボンディングなどを保護するためのキャップとしての機能・構造を合わせ持つことが可能である。
この多重焦点レンズ303の構造・組立に関しても、発光手段301や受光手段302の実装組立と同様に、ホログラムピックアップなどの実装・組立設備を利用可能であり、またホログラムレンズキャップなどの汎用金型を流用可能である。更には多重焦点レンズ303を発光装置20と受光装置30で同じ構造とすることで、部品点数や組立・検査工数の削減による初期投資の低減とコストダウンを図ることができる。
また、ファイバ保持部305は、光ファイバ9の出射面が所望の位置に配置されるように位置決め及び固定される。
この固定は、光ファイバケーブル5を発光装置20又は受光装置30から取り外し可能とする場合には脱着可能とし、光ファイバケーブル5を発光装置20又は受光装置30と一体構造として脱着不可能とする場合には、UV硬化樹脂や熱硬化樹脂などによる樹脂接着や、レーザなどを使った溶接、融着などにより行われる。
ファイバ保持部305の材質は、アルミなどの金属やガラスや合成樹脂などで構成される。ガラスや合成樹脂として透明部材を用い、多重焦点レンズ303と一体構造とした場合、更に、部品点数や組立・検査工数の削減及び組立精度の向上が可能となる。
≪本実施形態の効果≫
以上のように、本実施形態に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、光ファイバ9の出射光束を収束するための第1の光学面203a,303aと、第2の光学面203b,303bと、第3の光学面203c,303cとが、一体的な多重焦点レンズ203,303の一部として構成することによって、発光手段201,301の出射光束、及び光ファイバ9の出射光束を、ビームスプリッタやプリズムなどを用いることなく、合分波することが可能である。これにより、部品点数が削減され、発光装置20及び受光装置30、更には映像送信装置2及び映像受信装置3の小型化及び製造の容易化が可能となる。
また、多重焦点レンズ203,303における第1の光学面203a,303aと第2の光学面203b,303b、及び第1の光学面203a,303aと第3の光学面203c,303cの間で、一旦、方向性を持たない平行光とすることで、発光手段201,301と受光手段202,302と光ファイバ9が異なる軸上に配置されるにもかかわらず、光ファイバ9の端面での信号光の結合を実現する。
更に、上述の平行光を用いることにより、光ファイバ9の出射光軸、発光手段201,301の出射光軸、受光手段202,302の入射光軸をすべて同一方向とすることが可能であり、光ファイバ9、発光手段201,301、受光手段202,302を傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ203,303、ファイバ保持部205,305も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
そして、この方向性を持たない平行光は、第1の光学面203a,303aに対する第2の光学面203b,303b又は第3の光学面203c,303cのそれぞれの偏芯による性能劣化を緩和することができる。
すなわち、本実施形態に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、効率的な光ファイバへの結合と装置の小型化、製造の容易化を可能としつつ、安価な発光装置及び受光装置を提供することができる。
<変形例1>
本実施形態に係る発光装置及び受光装置では、多重焦点レンズ203,303により信号光の合分波を行うが、変形例1に係る発光装置及び受光装置は、更に、光ファイバ9から出射された信号光の光路上に信号光の波長を選択的に透過させる波長選択フィルタ206,306を備える。
図6は、変形例1に係る発光装置20の構成を示す構成図である。
図6に示すように、発光装置20において、光ファイバ9から出射された信号光の光路上に、信号光の波長を選択的に透過させる波長選択フィルタ206を備える。具体的には、例えば、受光手段202の入射面、受光手段202と第2の光学面203bの間、第2の光学面203bの出射面、第2の光学面203bと第1の光学面203aの間、第1の光学面203aの入射面、又は第1の光学面203aと光ファイバ9の間に、誘電体多層膜や波長選択性を有する樹脂材料等で構成された波長選択フィルタ206が配置される。
これにより、発光装置20の発光手段201の出射する光の波長と光ファイバ9から出射された光の波長とが異なる場合においても、発光手段201の出射する光を遮断する波長選択性を有する波長選択フィルタを設けることで、発光装置20の発光手段201の出射する光をノイズとして受光することなく、送信と受信の光学的遮断性能をより強固にすることが可能である。これにより単純な構造でありながら、波長選択フィルタによりノイズが遮断された光を、光ファイバとの間で効率的に送受光することができる。
図7は、変形例1に係る受光装置30の構成を示す構成図である。
図7に示すように、受光装置30において、光ファイバ9の端面から出射された信号光の光路上に、信号光の波長を選択的に透過させる波長選択フィルタ306を備える。具体的には、例えば、受光手段302の入射面、受光手段302と第3の光学面303cの間、第3の光学面303cの出射面、第3の光学面303cと第1の光学面303aの間、第1の光学面303aの入射面、又は第1の光学面303aと光ファイバ9の間に、誘電体多層膜や波長選択性を有する樹脂材料等で構成された波長選択フィルタ306が配置される。
これにより、受光装置30の発光手段301の出射する光の波長と光ファイバ9から出射された光の波長が異なる場合においても、発光手段301の出射する光を遮断する波長選択性を有する波長選択フィルタを設けることで、受光装置30の発光手段301の出射する光をノイズとして受光することなく、送信と受信の光学的遮断性能をより強固にすることが可能である。これにより同一周波数帯域による全二重通信を容易に実現できる。
<変形例2>
本実施形態に係る発光装置20及び受光装置30では、多重焦点レンズ203,303の第1の光学面203a,303a、第2の光学面203b,303b、及び第3の光学面203c,303cは、球面や非球面の凸又は凹レンズの形状を有しているが、変形例2に係る発光装置20及び受光装置30は、これらを回折素子で構成する。
図8は、変形例2に係る発光装置20の構成を示す構成図である。
図8に示すように、変形例2に係る発光装置20は、多重焦点レンズ403以外について、図3に示す本実施形態に係る発光装置20の構成と同様の構成を有する。
多重焦点レンズ403は、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させ、発光手段201から出射された第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させる第1の光学面403aと、光ファイバ9の端面から出射され第1の光学面403aにより光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が受光手段202上に一致するように集光させる第2の光学面403bと、発光手段201から出射された第1の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させ第1の光学面403aから出射させる第3の光学面403cとを有する。
図9は、変形例2に係る発光装置20の多重焦点レンズ403の構成を示す構成図である。
図9に示すように、多重焦点レンズ403は、第1の光学面403aと第2の光学面403bと、第3の光学面403cとが回折素子で構成され、第2の光学面403bと第3の光学面403cとがエリア分割されている。
このエリア分割の比率は、光信号伝送システム100において発光装置20と受光装置30で双方向伝送を行う際のそれぞれの伝送速度や、発光装置20や受光装置30における発光手段201,301から出射される光量及び受光手段202,302に入射される光量で決定され、分割された各面の位置または分割された各回折光の照射位置に応じて、発光手段201,301および受光手段202,302の配置が決定される。
なお、多重焦点レンズは、凸又は凹レンズだけ、或いは回折素子だけ、或いは、凸レンズ、凹レンズ、回折素子を組み合わせて構成することができる。
以上のように、変形例2に係る発光装置20及び受光装置30によれば、回折素子を備えた多重焦点レンズを用いるので、より装置の小型化が可能になる。
<変形例3>
本実施形態に係る発光装置20においては、伝送速度が低いデータ伝送を行うために第2の光学面203bを用い、伝送速度が高いデータ伝送を行うために第3の光学面203cを用いるので、第2の光学面203bと第3の光学面203cとの面積比率は1対9としている。
変形例3に係る発光装置20は、この面積比率を例えば5対5とする。
この場合、発光装置20と受光装置30とで同一仕様の発光手段および受光手段を採用することができ、また、発光装置20と受光装置30とで発光手段及び受光手段を同一位置に設置することができる。
<変形例4>
本実施形態に係る発光装置20においては、光ファイバ9の端面に向けて第1の信号光を発光する1つの発光手段201と、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光を受光する1つの受光手段202とを備える構成とした。
しかしながら、より効率的かつ安価に広帯域の光伝送を可能とするために、複数の発光手段及び受光手段を用い、複数の光信号を送信する必要がある場合がある。
このような場合の一例として、映像信号伝送のHDMIインターフェースに基づく光伝送があげられる。
HDMIインターフェースは、1080-60P映像信号の伝送において、最大1.65Gbpsの高速な3chの色信号と、同じく1chのクロック信号の合計4chの片方向の信号伝送と、数Mbps〜数十Mbpsの制御信号の双方向の信号伝送として、送受各1chの低速な信号伝送を行うものである。
HDMIインターフェースを光信号で伝送する方式には、高速な4chの電気信号と低速な送受各1chの電気信号を、そのまま光信号に変換して伝送する方式か、又は、高速な4chの電気信号と低速な1chの複数の送信信号を、一端電気的にシリアル変換し、信号本数を低減した後、光信号に変換して伝送する方式が考えられる。
電気信号をシリアル化することなく複数の光信号として伝送する方式においては、電気信号をそのまま光信号に変換して伝送するため、デジタル的な処理が不要となり、少ない生産量において、デジタルIC等のシリアル変換のための初期投資が不要になるという効果がある。
一方、複数の電気信号をシリアル変換し、信号本数を低減した後、光信号に変換して伝送する方式では、生産量が確保でき、シリアル化のためのデジタルIC等への初期投資の回収が見込める場合において有効な方式となる。即ち、シリアル化により光信号の本数を低減することにより、電気−光変換のためのレーザダイオードやフォトダイオードなどの受発光手段や、増幅アンプやレーザドライバなどの電気部品を低減することができる。
そこで、変形例4に係る発光装置20及び受光装置30では、高速な4chの電気信号と低速な1chの電気信号とが2chでシリアル変換された電気信号を、2chの異なる波長の光信号に変換し、この変換した2chの送信信号と1chの受信信号とを合分波して1本の光ファイバで伝送させる。
≪発光装置の構成≫
図10は、変形例4に係る発光装置20の構成を示す構成図である。
図10に示すように、変形例4に係る発光装置20は、基板204と、この基板204上に設置され、シリアル変換された2chの電気信号をそれぞれ異なる波長の光信号に変換して光ファイバ9の端面に向けて波長の異なる2つの第1の信号光をそれぞれ発光する第1、第2の発光手段501a,501bと、それぞれ発光された2つの第1の信号光における2つの第1の光軸と平行な第2の光軸上に設置され、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光を受光する受光手段502と、第1及び第2の信号光を屈折及び集光させる多重焦点レンズ503と、光ファイバ9を保持するファイバ保持部205とを備える。
多重焦点レンズ503は、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させると共に、第1、第2の発光手段501a,501bから出射されたそれぞれの第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させるために、光ファイバ9の端面側に設けた第1の光学面503aと、光ファイバ9の端面から出射されて第1の光学面503aにより第2の光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が受光手段502の受光面に一致するように集光させるために、受光手段502側に設けた第2の光学面503bと、第1、第2の発光手段501a,501bから出射されたそれぞれの第1の信号光の進行方向を第1の光軸方向に屈折させて第1の光学面503aから出射させるために、第1、第2の発光手段501a,501b側に第1、第2の発光手段501a,501bにそれぞれ対応して設けた第3の光学面503c,503dとを有する。
第1、第2の発光手段501a,501bは、レーザダイオードや発光ダイオードなど、データ信号を伝送するための十分な応答速度を有する発光素子で構成され、それぞれ異なる波長の信号光を発光する。また、この第1、第2の発光手段501a,501bは、発光素子を駆動するための駆動回路を有していても良い。
受光手段502は、フォトダイオードや信号受信が可能な撮像素子などの受光素子で構成される。この受光手段502は、受光素子で受信するための増幅回路や受信したアナログ信号をデジタル信号に変換する回路を有していても良い。
第1、第2の発光手段501a,501b及び受光手段502を固定するための基板204(電極及びパッケージ)は、ホログラムピックアップなどで用いられる複数本の電極(リード)とプラスチックパッケージで構成されたリードフレームや、上面、側面あるいは裏面に電極を有するセラミックパッケージや、シリコン基板やガラスエポキシ基板などの平板基板や、透明性を有するガラス基板や屈曲が可能なフレキシブル基板で構成される。
また、これらの第1、第2の発光手段501a,501b及び受光手段502は、パッケージ・基板の単一の平面に、傾けることなく積層実装することが可能である。そのため、ホログラムピックアップやセラミックパッケージへの部品実装などの汎用的な設備と組立技術を利用可能となるので、製造及び組立に係るコストダウンを図ることができる。
なお、これら第1、第2の発光手段501a,501b及び受光手段502は、発光面又は受光面が最適な高さ位置になるように、或いは電気的に分離されるように、窒化珪素やシリコン、アルミニウムやセラミック基板などによる補助基板を介して、基板204に実装されてもよい。また、第1、第2の発光手段501a,501bが受光手段502を介して、基板204に実装される構造としてもよいし、受光手段502が第1、第2の発光手段501a,501bを介して基板204に実装される構造としてもよい。
また、補助基板は、炭化珪素やシリコン、アルミニウムやセラミック基板で構成され、基板上に信号線が配線されてもよい。
図11は、変形例4に係る発光装置20の多重焦点レンズ503の構造を模式的に表した図である。
図11に示すように、多重焦点レンズ503は、光ファイバ9から出射された第2の信号光の光軸上に頂点を有し光ファイバ9側に向かって凸形状を有する第1の光学面503aと、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光の光軸と平行な第2軸上に頂点を有し、受光手段502側に凸形状を有する第2の光学面503bと、第1、第2の発光手段501a,501bが発光する信号光の光軸上に頂点を有し、第1、第2の発光手段501a,501b側に凸形状を有する2つの第3の光学面503c,503dを有している。
ここで、第3の光学面503cは、第1の発光手段501aが発光する信号光の光軸上に頂点を有しており、第3の光学面503dは、第2の発光手段501bが発光する信号光の光軸上に頂点を有している。
≪発光装置の作用≫
次に、変形例4に係る発光装置20の作用について説明する。
まず、多重焦点レンズ503は、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光が入射されると、第1の光学面503aにおいて入射された第2の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させる。
そして、第1の光学面503aで屈折された第2の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ503内を透過し、透過した第2の信号光のうち第2の光学面503bに到達した信号光が、受光手段502上に集光される。
具体的には、第2の光学面503bに到達した第2の信号光の焦点が受光手段502上に一致するように、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光が集光される。
一方、第1の発光手段501aから出射された所定の波長の第1の信号光は、第3の光学面503cにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第3の光学面503cで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ503内を透過し、透過した信号光は第1の光学面503aにより光ファイバ9の端面に集光される。
具体的には、第1の光学面503aに到達した第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように、多重焦点レンズ503内を透過した第1の信号光が集光される。
同様に、第2の発光手段501bから出射された所定の波長の第1の信号光は、第3の光学面503dにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第3の光学面503dで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ503内を透過し、透過した信号光は第1の光学面503aにより光ファイバ9の端面に集光される。
具体的には、第1の光学面503aに到達した第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように、多重焦点レンズ503内を透過した第1の信号光が集光される。
このように変形例4に係る発光装置20においては、光ファイバ9及び第1,第2の発光手段501a,501bからの信号光の出射光束を、一旦、方向性を持たない平行光に変換したのち、受光手段502及び光ファイバ9にそれぞれ収束することで、第1,第2の発光手段501a,501bの出射光束を、出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された光ファイバ9に収束させることができる。また、光ファイバ9からの信号光の出射光束を、光ファイバ9の出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された受光手段502に収束させることができる。
また、このように光ファイバ9の出射光軸、第1,第2の発光手段501a,501bの出射光軸、及び受光手段502の入射光軸をすべて同一方向とすることで、光ファイバ9、第1,第2の発光手段501a,501b及び受光手段502を傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ503及びファイバ保持部205も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
更に、光ファイバ9及び第1,第2の発光手段501a,501bからの信号光の出射光束を一旦平行光とすることで、多重焦点レンズ503の第1の光学面503aに対する第2の光学面503b又は第3の光学面503c,503dのそれぞれの偏芯の影響を受けにくくなるので、製造段階や経年劣化における偏芯による性能劣化を緩和することができる。
このように変形例4に係る発光装置20においては、これらの構成を採ることにより、各部品を高密度かつ高精度な実装と、装置の小型化が実現できるとともに、光学部品の製造及び組立が容易となり、また、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。
また、変形例4に係る発光装置20では、第1,第2の発光手段501a,501bと、第1,第2の発光手段501a,501bに対応する第3の光学面503c,503dが設けられた多重焦点レンズ503とを備えており、それぞれ異なる波長の信号光を用いることができるので、HDMIインターフェースによる光信号を伝送する場合、1本の光ファイバで2chの送信信号を光伝送することができる。
≪受光装置の構成≫
次に、変形例4に係る受光装置30の構成について説明する。
図12は、変形例4に係る受光装置30の構成を示す構成図である。
図12に示すように、変形例4に係る受光装置30は、基板304に実装された信号光を発光する発光手段601と、2chにシリアル変換された電気信号が光変換されて光ファイバ9から出射された信号光を受光する第1,第2の受光手段602a,602bと、信号光を屈折及び集光させる多重焦点レンズ603と、所定の波長の信号光を選択的に透過させる第1,第2の波長選択フィルタ606a,606bと、光ファイバ9を保持するファイバ保持部305とを備える。
多重焦点レンズ503は、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させると共に、発光手段601から出射された第2の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させるために光ファイバ9の端面側に設けた第1の光学面603aと、発光手段601から出射された第2の信号光の進行方向を第3の光軸方向に屈折させて第1の光学面603aから出射させるために、発光手段601側に設けた第2の光学面603bと、光ファイバ9の端面から出射されて第1の光学面603aにより進行方向が第2の光軸方向に屈折された第1の信号光の焦点が第1,第2の受光手段602a,602bの受光面に一致するように集光させるために、第1,第2の受光手段602a,602b側に第1,第2の受光手段602a,602bに対応して設けられた第3の光学面603c,603dを有する。
発光手段601は、レーザダイオードや発光ダイオードなど、データ信号を伝送するための十分な応答速度を有する発光素子で構成される。また、この発光手段601は、発光素子を駆動するための駆動回路を有していても良い。
第1,第2の受光手段602a,602bは、フォトダイオードや信号受信が可能な撮像素子などの受光素子で構成される。この第1,第2の受光手段602a,602bは、受光素子で受信するための増幅回路や受信したアナログ信号をデジタル信号に変換する回路を有していても良い。
第1,第2の波長選択フィルタ606a,606bは、第1の信号光のうち、それぞれ所定の波長の信号光を透過させる特性を有する誘電体多層膜や、樹脂材料等で構成され、それぞれ第1,第2の受光手段602a,602bへの入射光路上に配置される。具体的には、第1,第2の受光手段602a,602bの入射面、第1,第2の受光手段602a,602bと第3の光学面603c,603dの間、第3の光学面603c,603dの出射面、第3の光学面603c,603dと第1の光学面603aの間、第1の光学面603aの入射面、又は第1の光学面603aと光ファイバ9の間に配置される。
基板304は、図3に示した基板204と同様である。
≪受光装置の作用≫
次に、変形例4に係る受光装置30の作用について説明する。
まず、多重焦点レンズ603は、光ファイバ9の端面から出射された複数の異なる波長の信号光を含む第1の信号光が入射されると、第1の光学面603aにおいて入射された第1の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させる。
そして、第1の光学面603aで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ603内を透過し、透過した信号光のうち第3の光学面603cに到達した信号光が、第1の受光手段602a上に集光される。
具体的には、第3の光学面603cに到達した第1の信号光の焦点が第1の受光手段602a上に一致するように、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光が集光される。このとき、第3の光学面603cから出射した信号光のうち、第1の波長選択フィルタ606aにより選択的に透過された所定の波長の信号光のみが、第1の受光手段602aに入射される。
同様に、第1の光学面603aで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ603内を透過し、透過した信号光のうち第3の光学面603dに到達した信号光が、第2の受光手段602b上に集光される。
具体的には、第3の光学面603dに到達した第1の信号光の焦点が第2の受光手段602b上に一致するように、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光が集光される。このとき、第3の光学面603dから出射した信号光のうち、第2の波長選択フィルタ606bにより選択的に透過された所定の波長の信号光のみが、第2の受光手段602bに入射される。
一方、発光手段601から出射された第2の信号光は、第2の光学面603bにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第2の光学面603bで屈折された第2の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ603内を透過し、透過した信号光は第1の光学面603aにより光ファイバ9の端面に集光される。
具体的には、第1の光学面603aに到達した第2の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように、多重焦点レンズ603内を透過した信号光が集光される。
このように変形例4に係る受光装置30においては、光ファイバ9及び発光手段601からの信号光の出射光束を、一旦、方向性を持たない平行光に変換したのち、第1,第2の受光手段602a,602b及び光ファイバ9にそれぞれ収束することで、光ファイバ9からの信号光の出射光束を、出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された第1,第2の受光手段602a,602bに収束させることができる。また、発光手段601からの信号光の出射光束を、光ファイバ9の出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された光ファイバ9の出入射口に収束させることができる。
また、このように光ファイバ9の出射光軸、発光手段601の出射光軸、第1,第2の受光手段602a,602bの入射光軸をすべて同一方向とすることで、光ファイバ9、発光手段601及び第1,第2の受光手段602a,602bを傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ603及びファイバ保持部305も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
更に、光ファイバ9及び発光手段601からの信号光の出射光束を一旦平行光とすることで、多重焦点レンズ603の第1の光学面603aに対する第2の光学面603b又は第3の光学面603c,603dのそれぞれの偏芯の影響を受けにくくなるので、製造段階や経年劣化における偏芯による性能劣化を緩和することができる。
また、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光の光路上に、第1,第2の波長選択フィルタ606a,606bを備えているので、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光のうち所定の波長の信号光を選択的に透過させて、それぞれ第1,第2の受光手段602a,602bに入射させることができる。さらに、受光装置30の発光手段601の出射する光の波長と光ファイバ9から出射された光の波長が異なる場合においても、発光手段601の出射する光を遮断するので、受光装置30の発光手段601の出射する光をノイズとして受光することなく、送信と受信の光学的遮断性能をより強固にすることが可能である。これにより同一周波数帯域による全二重通信を容易に実現できる。
このように変形例4に係る受光装置30においては、これらの構成を採ることにより、各部品を高密度かつ高精度な実装と、装置の小型化が実現できるとともに、光学部品の製造及び組立が容易となり、また、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。
なお、変形例4に係る発光装置20では、1つの受光手段502を備える構成としたが、更に複数の受光手段を追加して備える構成としてもよい。この場合、多重焦点レンズ503は、上述した第1の光学面503aと、第2の光学面503bと、第3の光学面503c,503dとが設けられた構成に加えて、さらに追加された受光手段の数だけ、第2の光学面が新たに設けられた構成とする。
同様に、変形例4に係る受光装置30では、1つの発光手段601を備える構成としたが、更に複数の発光手段を追加して備える構成としてもよい。この場合、多重焦点レンズ603は、上述した第1の光学面603aと、第2の光学面603bと、第3の光学面603c,603dとが設けられた構成に加えて、さらに追加された発光手段の数だけ、第2の光学面が新たに設けられた構成とする。
これにより、受光装置30から発光装置20へ伝送する情報を、複数の信号光を用いて光伝送することが可能となる。
≪変形例4における効果≫
以上のように、変形例4に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、光ファイバ9の出射光束を収束するための第1の光学面503a,603aと、第2の光学面503b,603bと、第3の光学面503c,503d,603c,603dとが、一体的な多重焦点レンズ503,603の一部として構成することによって、第1,第2の発光手段501a,501bの出射光束、発光手段601の出射光束、及び光ファイバ9の出射光束を、ビームスプリッタやプリズムなどを用いることなく、合分波することが可能である。これにより、部品点数が削減され、発光装置20及び受光装置30、更には映像送信装置2及び映像受信装置3の小型化及び製造の容易化が可能となる。
また、発光装置20において、多重焦点レンズ503における第1の光学面503aと第2の光学面503b、及び第1の光学面503aと第3の光学面503c,503dの間で、一旦、方向性を持たない平行光とすることで、第1,第2の発光手段501a,501bと、受光手段502と、光ファイバ9とが異なる軸上に配置されるにもかかわらず、光ファイバ9の端面での信号光の結合を実現する。
同様に、受光装置30において、多重焦点レンズ603における第1の光学面603aと第2の光学面603b、及び第1の光学面603aと第3の光学面603c,603dの間で、一旦、方向性を持たない平行光とすることで、発光手段601と、第1,第2の受光手段602a,602bと、光ファイバ9とが異なる軸上に配置されるにもかかわらず、光ファイバ9の端面での信号光の結合を実現する。
更に、発光装置20においては、上述の平行光を用いることにより、光ファイバ9の出射光軸、第1,第2の発光手段501a,501bの出射光軸、及び受光手段502の入射光軸をすべて同一方向とすることが可能であり、光ファイバ9、第1,第2の発光手段501a,501b、及び受光手段502を傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ503、ファイバ保持部205も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
そして、この方向性を持たない平行光は、第1の光学面503aに対する第2の光学面503b又は第3の光学面503c,503dのそれぞれの偏芯による性能劣化を緩和することができる。
同様に、受光装置30においては、上述の平行光を用いることにより、光ファイバ9の出射光軸、発光手段601の出射光軸、及び第1,第2の受光手段602a,602bの入射光軸をすべて同一方向とすることが可能であり、光ファイバ9、発光手段601、及び第1,第2の受光手段602a,602bを傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ603、ファイバ保持部305も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
そして、この方向性を持たない平行光は、第1の光学面603aに対する第2の光学面603b又は第3の光学面603c,603dのそれぞれの偏芯による性能劣化を緩和することができる。
すなわち、変形例4に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、効率的な光ファイバへの結合と装置の小型化、製造の容易化を可能としつつ、安価な発光装置及び受光装置を提供することができる。
また、変形例4に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、HDMIインターフェースによる光信号を伝送する場合、高速な4chの電気信号と低速な1chの複数の送信信号を、一端電気的にシリアル変換し、信号本数を低減し、さらに、第1,第2の波長選択フィルタ606a,606bにより2chの信号光を選択的に透過させることにより、2chの送信信号と1chの受信信号とを確実に合分波することができるので、1本の光ファイバで2chの送信信号と1chの受信信号とを伝送することができる。
これにより、変形例1に係る発光装置20に対して、光学面と受発光手段を追加し、高速な光信号路を1ch追加することで、シリアル化された後の電気信号を1chから2chに増加することができ、1chあたりの伝送速度を最大6.6Gbpsから最大3.3Gbpsに低減し、シリアル変換部および電気−光変換部の負荷の低減と、各電気部品の低速化によるコストダウンを実現することができる。
また、変形例4に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、シリアル化により光信号の本数を2chの送信信号と1chの受信信号の3本として光伝送するので、高速な4chの電気信号と低速な1chの複数の電気信号を、シリアル化することなく複数の光信号として光伝送する場合に比べて、電気−光変換のためのレーザダイオードやフォトダイオードなどの受発光手段や、増幅アンプやレーザドライバなどの電気部品を低減することができる。さらに、信号本数を低減した分、合分波の際の各光軸の必要精度を緩和することができ、調整・組立性を向上するとともに、精度緩和により実使用環境における性能劣化を低減することができる。
<変形例5>
変形例4に係る発光装置20では、多重焦点レンズ503,603により信号光の合分波を行うが、変形例5に係る発光装置は、更に、光ファイバ9から出射された信号光の光路上に信号光の波長を選択的に透過させる波長選択フィルタ506を備える。
図13は、変形例5に係る発光装置20の構成を示す構成図である。
図13に示すように、発光装置20において、光ファイバ9から出射された信号光の光路上に、信号光の波長を選択的に透過させる波長選択フィルタ506を備える。具体的には、例えば、受光手段502の入射面、受光手段502と第2の光学面503bの間、第2の光学面503bの出射面、第2の光学面503bと第1の光学面503aの間、第1の光学面503aの入射面、又は第1の光学面503aと光ファイバ9の間に、誘電体多層膜や波長選択性を有する樹脂材料等で構成された波長選択フィルタ506が配置される。
これにより、発光装置20の第1,第2の発光手段501a,501bの出射する光の波長と光ファイバ9から出射された光の波長とが異なる場合においても、第1,第2の発光手段501a,501bの出射する光を遮断する波長選択性を有する波長選択フィルタを設けることで、発光装置20の第1,第2の発光手段501a,501bの出射する光をノイズとして受光することなく、送信と受信の光学的遮断性能をより強固にすることが可能である。これにより単純な構造でありながら、波長選択フィルタによりノイズが遮断された光を、光ファイバとの間で効率的に送受光することができる。
<変形例6>
変形例4に係る発光装置20では、多重焦点レンズ503の第1の光学面503a、第2の光学面503b、及び第3の光学面503c,503dは、球面や非球面の凸又は凹レンズの形状を有している。また、実施例4に係る受光装置30では、多重焦点レンズ603の第1の光学面603a、第2の光学面603b、及び第3の光学面603c,603dも同様に、球面や非球面の凸又は凹レンズの形状を有している。
変形例6に係る発光装置20及び受光装置30は、これらを回折素子で構成する。
図14は、変形例6に係る発光装置20の構成を示す構成図である。
図14に示すように、変形例6に係る発光装置20は、多重焦点レンズ703以外について、図13に示す変形例4に係る発光装置20の構成と同様の構成を有する。
多重焦点レンズ703は、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させると共に、第1、第2の発光手段501a,501bから出射されたそれぞれの第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させるために、光ファイバ9の端面側に設けた第1の光学面703aと、光ファイバ9の端面から出射されて第1の光学面703aにより第2の光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が受光手段502の受光面に一致するように集光させるために、受光手段502側に設けた第2の光学面703bと、第1、第2の発光手段501a,501bから出射されたそれぞれの第1の信号光の進行方向を第1の光軸方向に屈折させて第1の光学面703aから出射させるために、第1、第2の発光手段501a,501b側に第1、第2の発光手段501a,501bにそれぞれ対応して設けた第3の光学面703c,703dとを有する。
図15は、変形例6に係る発光装置20の多重焦点レンズ703の構成を示す構成図である。
図15に示すように、多重焦点レンズ703は、第1の光学面703aと第2の光学面703bと、第3の光学面703c,703dとが回折素子で構成され、第2の光学面703bと第3の光学面703c,703dとがエリア分割されている。
このエリア分割の比率は、光信号伝送システム100において発光装置20と受光装置30で双方向伝送を行う際のそれぞれの伝送速度や、発光装置20や受光装置30における第1、第2の発光手段501a,501b,及び発光手段601から出射される光量と、受光手段502,及び第1,第2の受光手段602a,602bに入射される光量とで決定され、分割された各面の位置または分割された各回折光の照射位置に応じて、これらの配置が決定される。
なお、多重焦点レンズは、凸又は凹レンズだけ、或いは回折素子だけ、或いは、凸レンズ、凹レンズ、回折素子を組み合わせて構成することができる。
以上のように、変形例6に係る発光装置20及び受光装置30によれば、回折素子を備えた多重焦点レンズを用いるので、より装置の小型化が可能になる。
<変形例7>
HDMIインターフェースに基づく映像信号伝送の光伝送を行う場合、1080-60P映像信号の伝送において、最大1.65Gbpsの高速な3chの色信号と、同じく1chのクロック信号の合計4chの片方向の信号伝送と、数Mbps〜数十Mbpsの制御信号の双方向の信号伝送として、送受各1chの低速な信号伝送を行う必要がある。
ここで、HDMIインターフェースを光信号で伝送する方式には、高速な4chの電気信号と低速な送受各1chの電気信号を、そのまま光信号に変換して伝送する方式か、又は、高速な4chの電気信号と低速な1chの複数の送信信号を、一端電気的にシリアル変換し、信号本数を低減した後、光信号に変換して伝送する方式が考えられる。
複数の電気信号をシリアル変換し、信号本数を低減した後、光信号に変換して伝送する方式では、生産量が確保でき、シリアル化のためのデジタルIC等への初期投資の回収が見込める場合において有効な方式となる。
そこで、変形例4に係る発光装置20では、高速な4chの電気信号と低速な1chの複数の電気信号を、電気的にシリアル変換し、2chの送信信号と1chの受信信号として1本の光ファイバで伝送させ、又、変形例4に係る受光装置30では、2chの高速な受信信号と1chの低速な送信信号として1本の光ファイバで伝送させる。
一方、電気信号をシリアル化することなく、そのまま複数の光信号として伝送する方式においては、電気信号をそのまま光信号に変換して伝送するため、デジタル的な処理が不要となり、少ない生産量において、デジタルIC等のシリアル変換のための初期投資が不要になるという効果がある。
そこで、変形例7に係る発光装置20では、高速な4chの電気信号と低速な1chの電気信号を、そのまま合計5chの光信号に変換し、5chの高速な送信信号と、1chの低速な受信信号を合分波して1本の光ファイバで伝送する。同様に、変形例7に係る受光装置30では、5chの高速な受信信号と、1chの低速な送信信号とを合分波して1本の光ファイバで伝送する。
≪発光装置の構成≫
図16は、変形例7に係る発光装置20の構成を示す構成図である。
図16に示すように、変形例7に係る発光装置20は、基板204と、この基板204上に設置され、高速な4chの電気信号と低速な1chの電気信号とがそれぞれ波長の異なる5chの光信号に変換され、この変換された5つの第1の信号光を光ファイバ9の端面に向けてそれぞれ発光する第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eと、それぞれ発光された5つの第1の信号光における5つの第1の光軸と平行な第2の光軸上に設置され、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光を受光する受光手段802と、第1及び第2の信号光を屈折及び集光させる多重焦点レンズ503と、光ファイバ9を保持するファイバ保持部205とを備える。
多重焦点レンズ803は、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させると共に、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eから出射されたそれぞれの第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させるために、光ファイバ9の端面側に設けた第1の光学面803aと、光ファイバ9の端面から出射されて第1の光学面803aにより第2の光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が受光手段802の受光面に一致するように集光させるために、受光手段802側に設けた第2の光学面803bと、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eから出射されたそれぞれの第1の信号光の進行方向を第1の光軸方向に屈折させて第1の光学面503aから出射させるために、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801e側に第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eにそれぞれ対応して設けた第3の光学面803c〜803gとを有する。
第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eは、レーザダイオードや発光ダイオードなど、データ信号を伝送するための十分な応答速度を有する発光素子で構成され、それぞれ異なる波長の第1の信号光を発光する。また、この第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eは、発光素子を駆動するための駆動回路を有していても良い。
受光手段802は、フォトダイオードや信号受信が可能な撮像素子などの受光素子で構成される。この受光手段802は、受光素子で受信するための増幅回路や受信したアナログ信号をデジタル信号に変換する回路を有していても良い。
第1の発光手段801a〜第5の発光手段801e及び受光手段802を固定するための基板204(電極及びパッケージ)は、ホログラムピックアップなどで用いられる複数本の電極(リード)とプラスチックパッケージで構成されたリードフレームや、上面、側面あるいは裏面に電極を有するセラミックパッケージや、シリコン基板やガラスエポキシ基板などの平板基板や、透明性を有するガラス基板や屈曲が可能なフレキシブル基板で構成される。
また、これらの第1の発光手段801a〜第5の発光手段801e及び受光手段802は、パッケージ・基板の単一の平面に、傾けることなく積層実装することが可能である。そのため、ホログラムピックアップやセラミックパッケージへの部品実装などの汎用的な設備と組立技術を利用可能となるので、製造及び組立に係るコストダウンを図ることができる。
なお、これら第1の発光手段801a〜第5の発光手段801e及び受光手段802は、発光面又は受光面が最適な高さ位置になるように、或いは電気的に分離されるように、窒化珪素やシリコン、アルミニウムやセラミック基板などによる補助基板を介して、基板204に実装されてもよい。また、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eが受光手段802を介して、基板204に実装される構造としてもよいし、受光手段802が第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eを介して基板204に実装される構造としてもよい。
また、補助基板は、窒化珪素やシリコン、アルミニウムやセラミック基板で構成され、基板上に信号線が配線されてもよい。
図17は、変形例7に係る発光装置20の多重焦点レンズ803の構造を模式的に表した図である。
図17に示すように、多重焦点レンズ803は、光ファイバ9から出射された第2の信号光の光軸上に頂点を有し光ファイバ9側に向かって凸形状を有する第1の光学面803aと、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光の光軸と平行な第2軸上に頂点を有し、受光手段802側に凸形状を有する第2の光学面803bと、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eが発光する信号光の光軸上に頂点を有し、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801e側に凸形状を有する5つの第3の光学面803c〜803gを有している。
ここで、第3の光学面803cは、第1の発光手段801aが発光する信号光の光軸上に頂点を有しており、第3の光学面803dは、第2の発光手段801bが発光する信号光の光軸上に頂点を有しており、第3の光学面803eは、第3の発光手段801cが発光する信号光の光軸上に頂点を有しており、第3の光学面803fは、第4の発光手段801dが発光する信号光の光軸上に頂点を有しており、第3の光学面803gは、第5の発光手段801eが発光する信号光の光軸上に頂点を有している。
≪発光装置の作用≫
次に、変形例7に係る発光装置20の作用について説明する。
まず、多重焦点レンズ803は、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光が入射されると、第1の光学面803aにおいて入射された第2の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させる。
そして、第1の光学面803aで屈折された第2の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ803内を透過し、透過した第2の信号光のうち第2の光学面803bに到達した信号光が、受光手段802上に集光される。
具体的には、第2の光学面803bに到達した第2の信号光の焦点が受光手段802上に一致するように、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光が集光される。
一方、第1の発光手段801aから出射された所定の波長の第1の信号光は、第3の光学面803cにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第3の光学面803cで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ803内を透過し、透過した信号光は第1の光学面803aにより光ファイバ9の端面に集光される。
具体的には、第1の光学面803aに到達した第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように、多重焦点レンズ803内を透過した第1の信号光が集光される。
同様に、第2の発光手段801bから出射された所定の波長の第1の信号光は、第3の光学面803dにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第3の光学面803dで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ803内を透過し、透過した信号光は第1の光学面803aにより光ファイバ9の端面に集光される。
同様に、第3の発光手段801cから出射された所定の波長の第1の信号光は、第3の光学面803eにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第3の光学面803eで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ803内を透過し、透過した信号光は第1の光学面803aにより光ファイバ9の端面に集光される。
同様に、第4の発光手段801dから出射された所定の波長の第1の信号光は、第3の光学面803fにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第3の光学面803fで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ803内を透過し、透過した信号光は第1の光学面803aにより光ファイバ9の端面に集光される。
同様に、第5の発光手段801eから出射された所定の波長の第1の信号光は、第3の光学面803gにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第3の光学面803gで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ803内を透過し、透過した信号光は第1の光学面803aにより光ファイバ9の端面に集光される。
このように変形例7に係る発光装置20においては、光ファイバ9及び第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eからの信号光の出射光束を、一旦、方向性を持たない平行光に変換したのち、受光手段802及び光ファイバ9にそれぞれ収束することで、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eの出射光束を、出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された光ファイバ9に収束させることができる。また、光ファイバ9からの信号光の出射光束を、光ファイバ9の出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された受光手段802に収束させることができる。
また、このように光ファイバ9の出射光軸、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eの出射光軸、受光手段802の入射光軸をすべて同一方向とすることで、光ファイバ9、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801e及び受光手段802を傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ803及びファイバ保持部205も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
更に、光ファイバ9及び第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eからの信号光の出射光束を一旦平行光とすることで、多重焦点レンズ803の第1の光学面803aに対する第2の光学面803b又は第3の光学面803c〜503gのそれぞれの偏芯の影響を受けにくくなるので、製造段階や経年劣化における偏芯による性能劣化を緩和することができる。
このように変形例7に係る発光装置20においては、これらの構成を採ることにより、各部品を高密度かつ高精度な実装と、装置の小型化が実現できるとともに、光学部品の製造及び組立が容易となり、また、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。
また、変形例7に係る発光装置20では、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eと、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eに対応する第3の光学面803c〜803gが設けられた多重焦点レンズ803とを備えており、それぞれ異なる波長の信号光を用いることができるので、HDMIインターフェースに基づく映像信号伝送の光伝送を行う場合においても、電気信号のシリアル化を行うことなく光信号への変換と信号伝送が可能となる。これにより、デジタル処理部および電気−光変換部の負荷の低減と、部品削減によるコストダウンを実現することができる。
≪受光装置の構成≫
次に、変形例7に係る受光装置30の構成について説明する。
図18は、変形例7に係る受光装置30の構成を示す構成図である。
図18に示すように、変形例7に係る受光装置30は、基板304に実装された信号光を発光する発光手段901と、高速な4chの電気信号と低速な1chの電気信号とが5chの光信号に変換されて光ファイバ9から出射された信号光を受光する第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eと、信号光を屈折及び集光させる多重焦点レンズ903と、所定の波長の信号光を選択的に透過させる第1〜5の波長選択フィルタ906a〜906eと、光ファイバ9を保持するファイバ保持部305とを備える。
多重焦点レンズ903は、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させると共に、発光手段901から出射された第2の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させるために光ファイバ9の端面側に設けた第1の光学面903aと、発光手段901から出射された第2の信号光の進行方向を第3の光軸方向に屈折させて第1の光学面903aから出射させるために、発光手段901側に設けた第2の光学面903bと、光ファイバ9の端面から出射されて第1の光学面903aにより進行方向が第2の光軸方向に屈折された第1の信号光の焦点が第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eの受光面に一致するように集光させるために、第1の受光手段902a〜第5の受光手段902e側に第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eに対応して設けられた第3の光学面903c〜903gを有する。
発光手段901は、レーザダイオードや発光ダイオードなど、データ信号を伝送するための十分な応答速度を有する発光素子で構成される。また、この発光手段901は、発光素子を駆動するための駆動回路を有していても良い。
第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eは、フォトダイオードや信号受信が可能な撮像素子などの受光素子で構成される。この第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eは、受光素子で受信するための増幅回路や受信したアナログ信号をデジタル信号に変換する回路を有していても良い。
第1〜第5の波長選択フィルタ906a〜906eは、第1の信号光のうち、それぞれ所定の波長の信号光を透過させる特性を有する誘電体多層膜や、樹脂材料等で構成され、それぞれ第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eへの入射光路上に配置される。具体的には、第1〜第5の受光手段902a〜902eの入射面、第1〜第5の受光手段902a〜902eと第3の光学面903c〜903gの間、第3の光学面903c〜903gの出射面、第3の光学面903c〜903gと第1の光学面903aの間、第1の光学面903aの入射面、又は第1の光学面903aと光ファイバ9の間に配置される。
基板304は、図3に示した基板204と同様である。
≪受光装置の作用≫
次に、変形例7に係る受光装置30の作用について説明する。
まず、多重焦点レンズ903は、光ファイバ9の端面から出射された複数の異なる波長の信号光を含む第1の信号光が入射されると、第1の光学面903aにおいて入射された第1の信号光の進行方向を光軸方向に屈折させる。
そして、第1の光学面903aで屈折された第1の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ903内を透過し、透過した信号光のうち第3の光学面903cに到達した信号光が、第1の受光手段902a上に集光される。
具体的には、第3の光学面903cに到達した第1の信号光の焦点が第1の受光手段902a上に一致するように、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光が集光される。このとき、第3の光学面903cから出射した信号光のうち、第1の波長選択フィルタ906aにより選択的に透過された所定の波長の信号光のみが、第1の受光手段902aに入射される。
同様に、光軸方向に多重焦点レンズ903内を透過した信号光のうち第3の光学面903dに到達した信号光が、第2の受光手段902b上に集光される。このとき、第3の光学面903dから出射した信号光のうち、第2の波長選択フィルタ906bにより選択的に透過された所定の波長の信号光のみが、第2の受光手段902bに入射される。
同様に、光軸方向に多重焦点レンズ903内を透過した信号光のうち第3の光学面903eに到達した信号光が、第3の受光手段902c上に集光される。このとき、第3の光学面903eから出射した信号光のうち、第3の波長選択フィルタ906cにより選択的に透過された所定の波長の信号光のみが、第3の受光手段902cに入射される。
同様に、光軸方向に多重焦点レンズ903内を透過した信号光のうち第3の光学面903fに到達した信号光が、第4の受光手段902d上に集光される。このとき、第3の光学面903fから出射した信号光のうち、第4の波長選択フィルタ906dにより選択的に透過された所定の波長の信号光のみが、第4の受光手段902dに入射される。
同様に、光軸方向に多重焦点レンズ903内を透過した信号光のうち第3の光学面903gに到達した信号光が、第5の受光手段902e上に集光される。このとき、第3の光学面903gから出射した信号光のうち、第5の波長選択フィルタ906eにより選択的に透過された所定の波長の信号光のみが、第5の受光手段902eに入射される。
一方、発光手段901から出射された第2の信号光は、第2の光学面903bにおいて光軸方向に屈折される。
そして、第2の光学面903bで屈折された第2の信号光は、光軸方向に多重焦点レンズ903内を透過し、透過した信号光は第1の光学面903aにより光ファイバ9の端面に集光される。
具体的には、第1の光学面903aに到達した第2の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように、多重焦点レンズ903内を透過した信号光が集光される。
このように変形例7に係る受光装置30においては、光ファイバ9及び発光手段902からの信号光の出射光束を、一旦、方向性を持たない平行光に変換したのち、第1の受光手段902a〜第5の受光手段902e及び光ファイバ9にそれぞれ収束することで、光ファイバ9からの信号光の出射光束を、出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eに収束させることができる。また、発光手段901からの信号光の出射光束を、光ファイバ9の出射光軸と同軸上または異なる軸上に配置された光ファイバ9の出入射口に収束させることができる。
また、このように光ファイバ9の出射光軸、発光手段901の出射光軸、第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eの入射光軸をすべて同一方向とすることで、光ファイバ9、発光手段901及び第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eを傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ903及びファイバ保持部305も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
更に、光ファイバ9及び発光手段901からの信号光の出射光束を一旦平行光とすることで、多重焦点レンズ903の第1の光学面903aに対する第2の光学面903b、又は第3の光学面903c〜903gのそれぞれの偏芯の影響を受けにくくなるので、製造段階や経年劣化における偏芯による性能劣化を緩和することができる。
また、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光の光路上に、第1〜第5の波長選択フィルタ906a〜906eを備えているので、光ファイバ9の端面から出射された第1の信号光のうち所定の波長の信号光を選択的に透過させて、それぞれ第1〜第5の受光手段902a〜902eに入射させることができる。さらに、受光装置30の発光手段901の出射する光の波長と光ファイバ9から出射された光の波長が異なる場合においても、発光手段901の出射する光を遮断するので、受光装置30の発光手段901の出射する光をノイズとして受光することなく、送信と受信の光学的遮断性能をより強固にすることが可能である。これにより同一周波数帯域による全二重通信を容易に実現できる。
このように変形例7に係る受光装置30においては、これらの構成を採ることにより、各部品を高密度かつ高精度な実装と、装置の小型化が実現できるとともに、光学部品の製造及び組立が容易となり、また、部品点数の削減によるコストダウンを図ることができる。
なお、変形例7に係る発光装置20では、1つの受光手段802を備える構成としたが、更に複数の受光手段を追加して備える構成としてもよい。この場合、多重焦点レンズ803は、上述した第1の光学面803aと、第2の光学面803bと、第3の光学面803c〜803gとが設けられた構成に加えて、さらに追加された受光手段の数だけ、第2の光学面が新たに設けられた構成とする。
同様に、変形例7に係る受光装置30では、1つの発光手段901を備える構成としたが、更に複数の発光手段を追加して備える構成としてもよい。この場合、多重焦点レンズ903は、上述した第1の光学面903aと、第2の光学面903bと、第3の光学面903c〜903gとが設けられた構成に加えて、さらに追加された発光手段の数だけ、第2の光学面が新たに設けられた構成とする。
これにより、受光装置30から発光装置20へ伝送する情報を、複数の信号光を用いて光伝送することが可能となる。
≪変形例7における効果≫
以上のように、変形例7に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、光ファイバ9の出射光束を収束するための第1の光学面803a,903aと、第2の光学面803b,903bと、第3の光学面803c〜803g及び第3の光学面903c〜903gとが、一体的な多重焦点レンズ803,903の一部として構成することによって、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eの出射光束、発光手段901の出射光束、及び光ファイバ9の出射光束を、ビームスプリッタやプリズムなどを用いることなく、合分波することが可能である。これにより、部品点数が削減され、発光装置20及び受光装置30、更には映像送信装置2及び映像受信装置3の小型化及び製造の容易化が可能となる。
また、発光装置20において、多重焦点レンズ803における第1の光学面803aと第2の光学面803b、及び第1の光学面803aと第3の光学面803c〜803gの間で、一旦、方向性を持たない平行光とすることで、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eと、受光手段802と、光ファイバ9とが異なる軸上に配置されるにもかかわらず、光ファイバ9の端面での信号光の結合を実現する。
同様に、受光装置30において、多重焦点レンズ903における第1の光学面903aと第2の光学面903b、及び第1の光学面903aと第3の光学面903c〜903gの間で、一旦、方向性を持たない平行光とすることで、発光手段901と、第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eと、光ファイバ9とが異なる軸上に配置されるにもかかわらず、光ファイバ9の端面での信号光の結合を実現する。
更に、発光装置20においては、上述の平行光を用いることにより、光ファイバ9の出射光軸、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eの出射光軸、及び受光手段802の入射光軸をすべて同一方向とすることが可能であり、光ファイバ9、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801e、及び受光手段802を傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ803、ファイバ保持部205も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
そして、この方向性を持たない平行光は、第1の光学面803aに対する第2の光学面803b又は第3の光学面803c〜803gのそれぞれの偏芯による性能劣化を緩和することができる。
同様に、受光装置30においては、上述の平行光を用いることにより、光ファイバ9の出射光軸、発光手段901の出射光軸、及び第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eの入射光軸をすべて同一方向とすることが可能であり、光ファイバ9、発光手段901、及び第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eを傾けることなく、平行または垂直の一軸方向にて実装し、且つ、多重焦点レンズ903、ファイバ保持部305も含め、同一方向に積層させながら組立、固定することが可能となる。
そして、この方向性を持たない平行光は、第1の光学面903aに対する第2の光学面903b又は第3の光学面903c〜903gのそれぞれの偏芯による性能劣化を緩和することができる。
すなわち、変形例7に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、効率的な光ファイバへの結合と装置の小型化、製造の容易化を可能としつつ、安価な発光装置及び受光装置を提供することができる。
また、変形例7に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、HDMIインターフェースによる光信号を伝送する場合、高速な4chの電気信号と低速な1chの複数の送信信号をそれぞれ光変換し、5chの送信信号とし、さらに、第1〜第5の波長選択フィルタ906a〜906eにより5chの信号光を選択的に透過させることにより、5chの送信信号と1chの受信信号との信号光をそれぞれch毎に確実に合分波することができるので、1本の光ファイバで5chの送信信号及び1chの受信信号とを伝送することができる。
これにより、本実施形態に係る発光装置20に対して、光学面と受発光手段を追加し、高速な光信号路を4ch追加することで、電気信号を1chから5chに増加することができ、1chあたりの伝送速度を最大6.6Gbpsから最大1.65Gbpsに低減することができる。
また、変形例7に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30によれば、変形例4に係る映像送信装置2および映像受信装置3における発光装置20および受光装置30と比較して、光学面と受発光手段を追加と、光学部品の高精度化、調心・組立の高精度化が必要となるが、電気信号のシリアル化を行うことなく光信号への変換と信号伝送が可能であり、デジタル部および電気−光変換部の負荷の低減と、部品削減によるコストダウンを実現することができる。
<変形例8>
変形例7に係る発光装置20では、多重焦点レンズ803の第1の光学面803a、第2の光学面803b、及び第3の光学面803c〜803gは、球面や非球面の凸又は凹レンズの形状を有している。また、実施例7に係る受光装置30では、多重焦点レンズ903の第1の光学面903a、第2の光学面903b、及び第3の光学面903c〜903gも同様に、球面や非球面の凸又は凹レンズの形状を有している。
変形例8に係る発光装置20及び受光装置30は、これらを回折素子で構成する。
図19は、変形例8に係る発光装置20の構成を示す構成図である。
図19に示すように、変形例8に係る発光装置20は、多重焦点レンズ1003以外について、図16に示す変形例7に係る発光装置20の構成と同様の構成を有する。
多重焦点レンズ1003は、光ファイバ9の端面から出射された第2の信号光の進行方向を第2の光軸方向に屈折させると共に、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eから出射されたそれぞれの第1の信号光の焦点が光ファイバ9の端面に一致するように集光させるために、光ファイバ9の端面側に設けた第1の光学面1003aと、光ファイバ9の端面から出射されて第1の光学面1003aにより第2の光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が受光手段802の受光面に一致するように集光させるために、受光手段802側に設けた第2の光学面1003bと、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eから出射されたそれぞれの第1の信号光の進行方向を第1の光軸方向に屈折させて第1の光学面1003aから出射させるために、第1の発光手段801a〜第5の発光手段801e側に第1の発光手段801a〜第5の発光手段801eにそれぞれ対応して設けた第3の光学面1003c〜1003gとを有する。
図20は、変形例8に係る発光装置20の多重焦点レンズ1003の構成を示す構成図である。
図20に示すように、多重焦点レンズ1003は、第1の光学面1003aと第2の光学面1003bと、第3の光学面1003c〜1003gとが回折素子で構成され、第2の光学面1003b、及び第3の光学面1003c〜1003gとがエリア分割されている。
このエリア分割の比率は、光信号伝送システム100において発光装置20と受光装置30で双方向伝送を行う際のそれぞれの伝送速度や、発光装置20や受光装置30における第1の発光手段801a〜第5の発光手段801e,及び発光手段901から出射される光量と、受光手段802,及び第1の受光手段902a〜第5の受光手段902eに入射される光量とで決定され、分割された各面の位置または分割された各回折光の照射位置に応じて、これらの配置が決定される。
なお、多重焦点レンズは、凸又は凹レンズだけ、或いは回折素子だけ、或いは、凸レンズ、凹レンズ、回折素子を組み合わせて構成することができる。
以上のように、変形例8に係る発光装置20及び受光装置30によれば、回折素子を備えた多重焦点レンズを用いるので、より装置の小型化が可能になる。
本発明に係る発光装置及び受光装置を備える映像送受信装置を用いた光信号伝送システムの一実施形態の構成を示す全体構成図である。 本実施形態に係る発光装置、受光装置を用いた映像送信装置2、映像受信装置3の構成を示す構成図である。 本実施形態に係る発光装置の構成を示す構成図である。 本実施形態に係る発光装置の多重焦点レンズの構成を示す構成図である。 本実施形態に係る受光装置の構成を示す構成図である。 変形例1に係る発光装置の構成を示す構成図である。 変形例1に係る受光装置の構成を示す構成図である。 変形例2に係る発光装置の構成を示す構成図である。 変形例2に係る発光装置の多重焦点レンズの構成を示す構成図である。 変形例4に係る発光装置の構成を示す構成図である。 変形例4に係る発光装置の多重焦点レンズの構造を模式的に表した図である。 変形例4に係る受光装置の構成を示す構成図である。 変形例5に係る発光装置の構成を示す構成図である。 変形例6に係る発光装置の構成を示す構成図である。 変形例6に係る発光装置の多重焦点レンズの構成を示す構成図である。 変形例7に係る発光装置の構成を示す構成図である。 変形例7に係る発光装置の多重焦点レンズの構造を模式的に表した図である。 変形例7に係る受光装置の構成を示す構成図である。 変形例8に係る発光装置の構成を示す構成図である。 変形例8に係る発光装置の多重焦点レンズの構成を示す構成図である。
符号の説明
1…映像再生装置
2…映像送信装置
3…映像受信装置
4…映像表示装置
5…光ファイバケーブル
7…データ入出力端子
8…光コネクタ
9…光ファイバ
20…発光装置
30…受光装置
100…光信号伝送システム
201,301,601,901…発光手段
202,302,502,802…受光手段
203,303,403,503,603,703,803,903…多重焦点レンズ
203a,303a,403a…第1の光学面
203b,303b,403b…第2の光学面
203c,303c,403c…第3の光学面
204,304…基板
205,305…ファイバ保持部
206,306,506,606…波長選択フィルタ
501a…第1の発光手段
501b…第2の発光手段
503a…第1の光学面
503b…第2の光学面
503c,503d…第3の光学面
602a…第1の受光手段
602b…第2の受光手段
603a…第1の光学面
603b…第2の光学面
603c,603d…第3の光学面
703a…第1の光学面
703b…第2の光学面
703c,703d…第3の光学面
801a…第1の発光手段
801b…第2の発光手段
801c…第3の発光手段
801d…第4の発光手段
801e…第5の発光手段
803a…第1の光学面
803b…第2の光学面
803c,803d,803e,803f,803g…第3の光学面
902a…第1の受光手段
902b…第2の受光手段
902c…第3の受光手段
902d…第4の受光手段
902e…第5の受光手段
903a…第1の光学面
903b…第2の光学面
903c,903d,903e,903f,903g…第3の光学面
1003…多重焦点レンズ
1003a…第1の光学面
1003b…第2の光学面
1003c,1003d,1003e,1003f,1003g…第3の光学面

Claims (7)

  1. 光ファイバの端面を近接させて信号光によるデータ伝送を行う発光装置であって、
    前記光ファイバの端面に向けて第1の信号光を発光する発光手段と、
    前記第1の信号光の第1の光軸と平行な第2の光軸上に設置され、前記光ファイバの端面から出射された第2の信号光を受光する受光手段と、
    前記光ファイバの端面から出射された第2の信号光の進行方向を前記第2の光軸方向に屈折させると共に、前記発光手段から出射された第1の信号光の焦点が前記光ファイバの端面に一致するように集光させるために、前記光ファイバの端面側に設けた第1の光学面と、前記光ファイバの端面から出射されて前記第1の光学面により前記第2の光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が前記受光手段の受光面に一致するように集光させるために、前記受光手段側に設けた第2の光学面と、前記発光手段から出射された第1の信号光の進行方向を前記第1の光軸方向に屈折させて前記第1の光学面から出射させるために、前記発光手段側に設けた第3の光学面とを有する多重焦点レンズと
    を備えることを特徴とする発光装置。
  2. 光ファイバの端面を近接させて信号光によるデータ伝送を行う受光装置であって、
    前記光ファイバの端面から出射された第1の信号光の光軸上に設置され、この第1の信号光を受光する受光手段と、
    前記第1の信号光の第1の光軸と平行な第2の光軸上に設置され、前記光ファイバの端面に向けて第2の信号光を発光する発光手段と、
    前記光ファイバの端面から出射された第1の信号光の進行方向を前記第1の光軸方向に屈折させると共に、前記発光手段から出射された第2の信号光の焦点が前記光ファイバの端面に一致するように集光させるために前記光ファイバの端面側に設けた第1の光学面と、前記発光手段から出射された第2の信号光の進行方向を前記第2の光軸方向に屈折させて前記第1の光学面から出射させるために、前記発光手段側に設けた第2の光学面と、前記光ファイバの端面から出射されて前記第1の光学面により進行方向が前記第1の光軸方向に屈折された第1の信号光の焦点が前記受光手段の受光面に一致するように集光させるために、前記受光手段側に設けた第3の光学面とを有する多重焦点レンズと
    を備えることを特徴とする受光装置。
  3. 前記光ファイバの端面から出射された第2の信号光の光路上に配置され、前記発光手段から発光される第1の信号光を遮断する波長選択フィルタ
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  4. 前記光ファイバの端面から出射された第1の信号光の光路上に配置され、前記発光手段から発光される第2の信号光を遮断する波長選択フィルタ
    を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の受光装置。
  5. 光ファイバの端面を近接させて信号光によるデータ伝送を行う発光装置であって、
    前記光ファイバの端面に向けて波長の異なる複数の第1の信号光をそれぞれ発光する複数の発光手段と、
    前記それぞれ発光された複数の第1の信号光における複数の第1の光軸と平行な第2の光軸上に設置され、前記光ファイバの端面から出射された第2の信号光を受光する受光手段と、
    前記光ファイバの端面から出射された第2の信号光の進行方向を前記第2の光軸方向に屈折させると共に、前記複数の発光手段から出射されたそれぞれの第1の信号光の焦点が前記光ファイバの端面に一致するように集光させるために、前記光ファイバの端面側に設けた第1の光学面と、前記光ファイバの端面から出射されて前記第1の光学面により前記第2の光軸方向に屈折された第2の信号光の焦点が前記受光手段の受光面に一致するように集光させるために、前記受光手段側に設けた第2の光学面と、前記複数の発光手段から出射されたそれぞれの第1の信号光の進行方向を前記第1の光軸方向に屈折させて前記第1の光学面から出射させるために、前記複数の発光手段側に前記複数の発光手段にそれぞれ対応して設けた複数の第3の光学面とを有する多重焦点レンズと、
    を備えることを特徴とする発光装置。
  6. 光ファイバの端面を近接させて信号光によるデータ伝送を行う受光装置であって、
    前記光ファイバの端面から出射された複数の異なる波長の信号光を含む第1の信号光の第1の光軸と平行な複数の第2の光軸上に設置され、この第1の信号光を受光する複数の受光手段と、
    前記第1の信号光の第1の光軸と平行な第3の光軸上に設置され、前記光ファイバの端面に向けて第2の信号光を発光する発光手段と、
    前記光ファイバの端面から出射された第1の信号光の進行方向を前記第2の光軸方向に屈折させると共に、前記発光手段から出射された第2の信号光の焦点が前記光ファイバの端面に一致するように集光させるために前記光ファイバの端面側に設けた第1の光学面と、前記発光手段から出射された第2の信号光の進行方向を前記第3の光軸方向に屈折させて前記第1の光学面から出射させるために、前記発光手段側に設けた第2の光学面と、前記光ファイバの端面から出射されて前記第1の光学面により進行方向が前記第2の光軸方向に屈折された第1の信号光の焦点が前記複数の受光手段の受光面に一致するように集光させるために、前記複数の受光手段側に前記複数の受光手段にそれぞれ対応して設けた複数の第3の光学面とを有する多重焦点レンズと、
    前記光ファイバの端面から出射された前記第1の信号光の光路上に配置され、前記第1の信号光のうち所定の波長の信号光を選択的に透過させると共に、前記発光手段から発光される第2の信号光を遮断する波長選択フィルタと、
    を備えることを特徴とする受光装置。
  7. 前記光ファイバの端面から出射された第2の信号光の光路上に配置され、前記複数の発光手段から発光される第1の信号光を遮断する波長選択フィルタ
    を更に備えることを特徴とする請求項5記載の発光装置。
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