JP2008111396A - 高圧燃料ポンプの製造方法 - Google Patents

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昇 松坂
Akio Kuromiya
章夫 黒宮
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智之 波多野
Koji Iwase
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Abstract

【課題】部品点数および組付工数を減少し、摺動部および高圧部の強度が高く信頼性の高いポンプハウジングを備える高圧燃料ポンプの製造方法を提供する。
【解決手段】ロストワックスにより鋳造されたポンプハウジングのハウジング母材を、1200℃、1000atmのアルゴン雰囲気中に4時間設置し、ハウジング母材にHIP(High Isostatic Pressing)処理を施す。HIP処理後、他部品とねじ結合するハウジング母材の部位に、刃具等でねじ山を切削加工する。次に、ハウジング母材を熱処理(QT)することにより、ハウジング母材を焼き入れし、ハウジング母材の硬度を上昇させる。次に、他部品とねじ結合するハウジング母材のねじ部を焼き戻し、ねじ部の硬度を低下させた後、ハウジング母材のシリンダ内周面を砥石で研削する。このようにして成形されたポンプハウジングに、他部品を組み付けて、高圧燃料ポンプを製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧燃料ポンプの製造方法に関するものである。
シリンダに往復移動自在に支持されたプランジャにより、加圧室に吸入した燃料を加圧し吐出部から吐出する高圧燃料ポンプが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
このような高圧燃料ポンプのポンプハウジングにおいては、例えば、プランジャとの摺動部であるシリンダ、ならびに高圧が加わる高圧部としての吐出部に高い強度が要求される。そのため、鍛造材や、複数の金属を溶かして形成された溶製材等の強度の高い材料を切削して高圧燃料ポンプのシリンダおよび吐出部等の部品を製造し、部品同士をねじ結合または溶接等により組み付けてポンプハウジングを製造することが知られている。
しかしながら、高圧燃料ポンプを構成する部品点数が増加すると、部品同士の間をシールし燃料漏れを防止するためのシール部材の数も増加する。また、部品点数が増加することにより、信頼性および品質を確保しつつ部品同士を結合する必要のある結合箇所が増加する。これにより、高圧燃料ポンプの組付工数が増加するという問題がある。
そこで、本出願人は、高圧燃料ポンプのポンプハウジングを鋳造により一体成形し、高圧燃料ポンプの部品点数を減少することを検討している。
しかし、一般に鋳造により成形された部品には、部品内に成分元素が均一に拡散せず偏在している部位があるので、部位によっては靱性が低く、強度にばらつきが生じることがある。また、鋳造部品の内部には微小空洞である鬆が形成されることがあるので、この微小空洞によって強度が低下するという問題がある。
特開平8−14140号公報 特開2004−138062号公報
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、部品点数および組付工数を減少し、摺動部および高圧部の強度が高く信頼性の高いポンプハウジングを備える高圧燃料ポンプの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1から3に記載の発明によると、少なくともシリンダおよび吐出部を有するポンプハウジングのハウジング母材を鋳造により一体成形しているので、ポンプハウジングを構成する部品点数、ならびに燃料シールのためのシール部材の部品点数が減少する。これにより、部品同士の結合箇所が減少するので、信頼性および品質の高い製品を製造することができる。また、部品点数が減少するので、高圧燃料ポンプの組付工数が減少する。
また、鋳造によりハウジング母材を一体成形するので、例えば冷鍛で成形する場合に比べ、複雑な形状のハウジング母材の成形が容易である。さらに、ハウジング母材を所望の形状に容易に成形できる。したがって、特に凹凸を有する複雑な形状のハウジング母材の成形が容易になる。さらに、凹凸を有する複雑な形状のハウジング母材を鋳造により成形できるので、切削等により凹部形状を成形する場合に比べ、材料を無駄にする割合が低下し、歩留まりが向上する。したがって、製造コストを低下できる。
さらに、高圧雰囲気中で熱処理するHIP処理を鋳造されたハウジング母材に施すので、ハウジング母材の成分、組織等の材質が均質化される。これにより、高品質なハウジング母材を得ることができる。さらに、HIP処理により、鋳造成形体の内部に生じている微小空洞が消滅する。このように、鋳造されたハウジング母材にHIP処理を施すことにより、ハウジング母材の材質が均質化され、微小空洞が消滅するので、ハウジング母材の品質が向上する。これにより、硬度および靭性が高い、つまり強度の高いポンプハウジングを製造できる。その結果、シリンダの耐摩耗性、および高圧部である吐出部の耐圧性が向上する。また、ポンプハウジングと他部品とのねじ結合部および溶接部の強度および耐久性が向上する。
請求項2に記載の発明によると、脱ろうにより鋳型を成形するので、鋳型の形状、つまりハウジング母材の形状を精密に成形できる。これにより、鋳造後のハウジング母材の加工工数が減少する。以下、脱ろうにより成形した鋳型を用いて鋳造することをロストワックスという。
ところで、ステンレス材でハウジング母材を鋳造すると、鋳造後のハウジング母材中に鉄またはクロムの炭化物が偏析し、ハウジング母材の成分、組織等の材質が均質化されないため、ハウジング母材の耐食性および強度等の機械特性が低下する原因となる。
そこで請求項3に記載の発明では、ステンレス材でハウジング母材を鋳造した後、HIP処理の温度をハウジング母材の材質が均質化する温度領域である1200℃付近の1150℃〜1250℃に設定することにより、鋳造されたハウジング母材中の鉄またはクロムの炭化物が分解し、炭化物が分解されたハウジング母材中でハウジング母材の成分元素が拡散する。これにより、ハウジング母材の材質が均質化される。さらに、HIP処理により、鋳造により生じたハウジング母材内の微小空間が消滅する。これにより、ステンレス材で鋳造したハウジング母材の強度が向上する。
本発明の複数の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による高圧燃料ポンプを図4に示す。高圧燃料ポンプ10は、例えば、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンのインジェクタに燃料を供給する燃料ポンプである。
プランジャ20は、ポンプハウジング40の摺動部としてのシリンダ42に往復移動自在に支持されている。加圧室100は、プランジャ20の往復移動方向の一端側に形成されている。プランジャ20の外周面は、プランジャ20のヘッド22側とシリンダ42側との間で、オイルシール28によりシールされている。オイルシール28は、エンジン内から加圧室100へのオイルの侵入を防止し、かつ加圧室100からエンジン内への燃料漏れを防止する。プランジャ20の往復移動方向の他端側に形成されたヘッド22は、スプリング座24と結合している。スプリング座24はスプリング30の荷重によりタペット26の底部内壁に押し付けられている。タペット26の底部外壁がエンジン側の図示しないポンプカムの回転によりポンプカムと摺動することにより、プランジャ20は往復移動する。タペット26はタペットガイド44の内周面により往復移動方向に案内されている。
ポンプハウジング40は、シリンダ42、電磁弁支持部46、吸入部50および吐出部70からなり、ステンレス等の鉄材の鋳造により一体成形された後、HIP処理が施されて形成されている。ディーゼルエンジンに高圧燃料ポンプ10を使用する場合には、ステンレスではない鉄材でポンプハウジング40を鋳造してもよい。ポンプハウジング40は、数百kPaの低圧燃料、および数十MPa〜数百MPaの高圧燃料の圧力に耐えるために、0.5mm以上の肉厚に形成されている。高圧燃料ポンプ10は、ポンプハウジング40とは別部材のフランジ48(図5参照)をエンジンにボルト結合することにより、エンジンに取り付けられる。
ポンプハウジング40には、鋳造時、強度上不要な箇所を除去した空間112が形成されている。電磁弁支持部46、吸入部50および吐出部70は、シリンダ42の外周面43から外側に突出して形成されている。ここで、電磁弁支持部46は、電磁弁80とねじ結合することにより電磁弁80を支持するのではなく、ボルト84等の締結部材により電磁弁80と結合し電磁弁80を支持している。
吸入部50には燃料フィルタ52が収容されている。燃料フィルタ52は、吸入通路102から吸入された燃料中の異物を除去する。吸入通路102から燃料が導入される吸入室104は、ポンプハウジング40に成形された凹部により形成されている。吸入室104は、加圧室100に対してプランジャ20の軸方向の反対側にプランジャ20とほぼ同軸上に形成されており、加圧室100の径方向外側に広がっている。
吸入室104はカバー60に覆われている。カバー60とポンプハウジング40との間にはパルセーションダンパ62が挟持されている。パルセーションダンパ62は、吸入室104の燃料圧力に応じて弾性変形し、吸入通路102から吸入室104に導入された燃料の圧力脈動を低減する。
吐出部70は、加圧室100で加圧された高圧燃料を吐出する高圧部であり、高圧配管とのジョイントでもある。吐出部70には、チェック弁としてのデリバリバルブが設置されている。吐出部70には吐出通路106が形成されており、吐出通路106にボール72およびスプリング74が収容されている。スプリング74は、弁座76に向けてボール72に荷重を加えている。ボール72が着座する弁座76は、ポンプハウジング40に一体成形されている。ボール72、スプリング74および弁座76は、チェック弁としてのデリバリバルブを構成している。加圧室100の圧力が所定圧以上になると、スプリング74の荷重に抗してボール72が弁座76から離座してリフトし、加圧室100の高圧燃料が吐出通路106を通り吐出部70から吐出される。また、ボール72が弁座76に着座することにより、吐出部70側から加圧室100への燃料の逆流が防止される。
電磁弁80は、バルブハウジング82がボルト84で電磁弁支持部46に結合されることにより、電磁弁支持部46に支持され、高圧燃料ポンプ10の側方に横置きされている。電磁弁80は、コイル96への通電をオン、オフすることにより、燃料ギャラリ108と加圧室100との連通を断続する。電磁弁80は、コイル96への通電タイミングを制御することにより、燃料吐出量を調量する調量弁である。燃料ギャラリ108は、連通路110により吸入室104と連通している。
電磁弁80の弁部材86は、可動コア88とともに往復移動する。弁部材86および可動コア88は、固定コア90から離れる方向にスプリング92から荷重を受けている。スプリング92の荷重により移動する弁部材86はストッパプレート94に係止される。ストッパプレート94には、弁部材86がストッパプレート94に係止された状態で、燃料ギャラリ108と加圧室100とを連通する燃料通孔が形成されている。コイル96への通電オフ時には、弁部材86は、スプリング92から受ける荷重によりストッパプレート94に係止されている。コイル96の通電がオンされると、スプリング92の荷重に抗して可動コア88は固定コア90に吸引される。すると、可動コア88とともに、弁部材86はストッパプレート94からリフトし弁座98に着座する。弁部材86が弁座98に着座すると、燃料ギャラリ108と加圧室100との連通は遮断される。
(ポンプハウジング40の製造工程)
ポンプハウジング40の製造工程を図1〜図3に基づいて説明する。以下に示すS3xx(xxは2桁の数字)は、図1、2の製造工程のステップ番号である。
(S300)
ポンプハウジング40のハウジング母材136(図3参照)を、ロストワックスにより鋳造する。ロストワックスによる鋳造については、後述する。ハウジング母材136の材料は、SUS440C相当のステンレス材である。
(S302)
ロストワックスで鋳造されたハウジング母材136を1200℃、1000atmのアルゴン雰囲気中に4時間設置し、ハウジング母材136にHIP処理を施す。HIP処理の温度は1150℃〜1250℃、圧力は950atm〜1050atmの範囲に設定されることが望ましい。ハウジング母材136に1200℃、1000atmでHIP処理を施すことにより、S300でステンレス材で鋳造により成形されたハウジング母材136中の鉄またはクロムの炭化物が分解し、炭化物が分解されたハウジング母材136中でハウジング母材136の成分元素が拡散する。これにより、ハウジング母材136の成分、組織等の材質が均質化される。その結果、ハウジング母材136の機械特性が向上する。さらに、HIP処理により、鋳造により生じたハウジング母材136内の微小空間が消滅する。これにより、ステンレス材で鋳造したハウジング母材136の強度が向上する。
HIP処理終了後、徐々に温度を下げることにより、高圧化でハウジング母材136の材質に圧縮応力がかかった状態となるので、ハウジング母材136の硬度は、ロストワックスにより鋳造されたハウジング母材136より数割、高硬度になっている。
(S304)
焼き戻しによりハウジング母材136の硬度を低下させてから、他部品とねじ結合する吐出部70等のハウジング母材136の部位に、刃具等でねじ山を切削加工する。
(S306)
1050℃程度の真空中にハウジング母材136を設置して熱処理(QT)することにより、ハウジング母材136を焼き入れし、ハウジング母材136の硬度を上昇させる。
(S308)
他部品とねじ結合する吐出部70等のねじ部を焼き戻し、ねじ部の硬度を低下させる。これにより、高圧配管とねじ結合するときに吐出部70のねじ部に加わるねじ結合による応力を低下し、吐出部70の応力腐食を防止する。
(S310)
ハウジング母材136のシリンダ内周面を砥石で研削する。
(S312)
このようにして成形されたポンプハウジング40に、プランジャ20、パルセーションダンパ62、および電磁弁80等を組み付けて、高圧燃料ポンプ10を製造する。
(ロストワックス)
次に、前述したS300のロストワックスによるハウジング母材136の鋳造を図2および図3に基づいて説明する。
(S320)
図3の(A)に示すように、ポンプハウジング40の成形型120にろうを注入し、ポンプハウジング40の模型122を成型する。
(S322)
図3の(B)に示すように、ろうで形成されたランナー(湯路)124に模型122を装着してツリー126を形成する。本実施形態では、フランジ48をポンプハウジング40と別部材にしているので、ポンプハウジング40の模型122から側方、つまり径方向外側に張り出す部分を極力排除し、模型122を小型化している。これにより、ツリー126に極力多くの模型122を装着し、1個のツリー126当たりのハウジング母材136の製造個数を増加させている。
(S324、S326)
図3の(C)に示すように、ツリー126をスラリー128に浸積する。スラリー128は、耐火性の液状粘結剤と耐火粉末とを混ぜたものである。さらに、図3の(D)に示すように、スラリー128に浸積後、表面に耐火砂であるスタッコ130を塗布し、乾燥させる。図3の(C)、(D)の工程を複数回繰り返して所望の厚みに鋳型132を形成する。
(S328)
図3の(E)に示すように、高温、高圧の蒸気内に鋳型132設置し、内部のツリー126を溶かし出す。つまり、ツリー126を脱ろうさせる。
(S330)
図3の(F)に示すように、鋳型132を焼成し、強度を高める。
(S332)
図3の(G)に示すように、鋳型132に溶湯を流し込む。
(S334)
図3の(H)に示すように、溶湯の終了した鋳型132に振動を加え、ポンプハウジング40の母材ツリー134から鋳型132を除去する。そして、図3の(I)に示すように、母材ツリー134から、各母材136を切断し分離する。
このように鋳造後、HIP処理されて成形されたハウジング母材136は、前述した図1のS302以降の製造工程においてさらに加工、処理される。
(高圧燃料ポンプ10の作動)
次に、高圧燃料ポンプ10の作動について説明する。
(1)吸入行程
コイル96への通電がオフされており、電磁弁80の弁部材86がストッパプレート94に係止され、電磁弁80が開弁している状態で、ポンプカムが回転しプランジャ20が下降すると、加圧室100の圧力が低下し、吸入室104から、連通路110、燃料ギャラリ108を通り、加圧室100に燃料が吸入される。
(2)戻し行程
プランジャ20が下死点から上死点に向かって上昇しても、コイル96への通電はオフされた状態であり、プランジャ20の上昇により加圧室100の燃料は、ストッパプレート94の連通孔、燃料ギャラリ108、連通路110を通り、吸入室104に戻される。
(3)圧送行程
プランジャ20が下死点から上死点に移動する行程において、所望の燃料圧送量に対応した位置にプランジャ20が到達したときに、電磁弁80のコイル96への通電がオンされる。これにより、可動コア88は固定コア90側に吸引される。弁部材86は、ストッパプレート94からリフトし弁座98に着座する。すなわち、電磁弁80は閉弁状態となる。その後、プランジャ20がさらに上死点側に移動すると、加圧室100内の燃料は加圧される。加圧室100の燃料圧力が所定圧以上に上昇すると、スプリング74の荷重に抗してボール72が弁座76からリフトし、加圧室100の高圧燃料が吐出通路106から吐出される。
上記(1)〜(3)の行程を繰り返すことにより、高圧燃料ポンプ10は吸入した燃料を加圧して吐出する。燃料吐出量は、電磁弁80のコイル96への通電タイミングを制御することにより調整される。
本実施形態では、シリンダ42、電磁弁支持部46、吸入部50および吐出部70をステンレス材等の鉄材の鋳造により一体成形し、ポンプハウジング40を形成している。これにより、ポンプハウジング40を構成する部品の組付作業が不要であり、組付工数を減少できる。また、ポンプハウジング40を構成する部品間のシールが不要であるから、シール部材の部品点数も減少する。さらに、シール箇所が減少するので、燃料の漏れを極力減少できる。
また鋳造によりポンプハウジング40を成形しているので、空間112、ならびにシリンダ42の外周面43から外側に突出している、電磁弁支持部46、吸入部50および吐出部70の周囲空間を切削等により金属を除去することなく形成できる。これにより、高圧燃料ポンプ10の構成上、または強度上不要な箇所を極力除去し、高圧燃料ポンプ10を小型、軽量化できるので、使用材料量を極力減少し、製造コストを低下できる。
また本実施形態では、吐出部70がシリンダ42と鋳造により一体成形されているので、吐出部70に高圧配管を接続するときに、接続位置を合わせるために高圧配管に大きな力が加わり、その結果吐出部70に大きな外力が加わっても、シリンダ42と吐出部70とが別部材で結合している場合に生じる、吐出部70とシリンダ42との結合箇所の緩みや、結合箇所の損傷等の問題は生じない。
また、本実施形態では、ポンプハウジング40のハウジング母材136を鋳造しているので、切削または冷鍛等に比べ、ポンプハウジング40の凹部の成形が容易である。また、ハウジング母材136をロストワックスにより鋳造しているので、ハウジング母材136を所望の形状に精密に成形できる。これにより、鋳造後のハウジング母材136の加工工数を減少できる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、シリンダ42、電磁弁支持部46、吸入部50および吐出部70を有するポンプハウジング40を鋳造で一体成形している。これに対し、本発明では、少なくともシリンダおよび吐出部を有するポンプハウジングを鋳造で一体成形すればよいので、シリンダおよび吐出部だけを有するポンプハウジングを鋳造で一体成形してもよい。
また、上記実施形態では、吐出部70は高圧配管とのジョイントとデリバリバルブとを兼ねた構成にした。これに対し、吐出部の構造を、デリバリバルブを設置せず、高圧配管とのジョイントだけに限定してもよい。
上記実施形態では、加圧室100の吸入側の燃料通路を電磁弁80が開閉して燃料吐出量を調量した。電磁駆動式の調量弁の設置位置はこれに限るものではなく、高圧燃料ポンプの吸入部と吐出部との間の燃料通路であればどの位置に調量弁を設置してもよい。例えば、加圧室の吐出側の燃料通路に調量弁を設置して燃料を調量してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
本実施形態のポンプハウジングの製造工程を示すフローチャート。 本実施形態のロストワックスによる鋳造工程を示すフローチャート。 本実施形態のロストワックスによる鋳造工程を示す説明図。 本実施形態による高圧燃料ポンプを示す断面図。 製造されたポンプハウジングの取付構造を示す模式的説明図。
符号の説明
10:高圧燃料ポンプ、20:プランジャ、40:ポンプハウジング、42:シリンダ、46:電磁弁支持部、50:吸入部、70:吐出部、80:電磁弁、100:加圧室、136:ハウジング母材

Claims (3)

  1. シリンダに往復移動自在に支持されたプランジャにより、加圧室に吸入した燃料を加圧し吐出部から吐出する高圧燃料ポンプの製造方法において、
    少なくとも前記シリンダおよび前記吐出部を有するポンプハウジングを鋳造により一体成形する鋳造工程と、
    前記鋳造工程において一体成形された前記ポンプハウジングのハウジング母材にHIP(Hot Isostatic Pressing)処理を施すHIP処理工程と、
    を含むことを特徴とする高圧燃料ポンプの製造方法。
  2. 前記鋳造工程において、脱ろうにより成形した鋳型を用いて前記ハウジング母材を鋳造することを特徴とする請求項1に記載の高圧燃料ポンプの製造方法。
  3. 前記ハウジング母材の材質はステンレスであり、前記HIP処理工程において1150℃〜1250℃の温度範囲で前記ハウジング母材にHIP処理を施すことを特徴とする請求項1または2に記載の高圧燃料ポンプの製造方法。
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