JP2008108877A - ディスプレイ用光学フィルタの製造方法、ディスプレイ用光学フィルタ、これを備えたディスプレイ及びプラズマディスプレイパネル - Google Patents

ディスプレイ用光学フィルタの製造方法、ディスプレイ用光学フィルタ、これを備えたディスプレイ及びプラズマディスプレイパネル Download PDF

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Abstract

【課題】生産性に優れた良好なアース電極部付き光学フィルタの製造方法を提供する。
【解決手段】矩形状透明フィルム12の表面全体に導電層13を形成し、次いで形成された矩形状の導電層13上に、導電層13の全辺の端部に帯状領域を残すように、矩形状のハードコート層16をスクリーン印刷により形成する工程、及び透明フィルム12の裏側に近赤外線吸収層を形成する工程、を含む、電極部として周囲に突出した導電層13を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(電界発光)ディスプレイ、表面電界型ディスプレイ(SED)を含む電界放出型ディスプレイ(FED)等の各種ディスプレイに対して反射防止、近赤外線遮断、電磁波遮蔽等の各種機能を有する光学フィルタ、及びこの光学フィルタを備えたディスプレイ、特にPDPに関する。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ、及びCRTディスプレイにおいては、外部からの光が表面で反射し、内部の視覚情報が見えにくいとの問題は、従来から知られており、反射防止膜等を含む光学フィルムの設置等、種々対策がなされている。
近年、ディスプレイは大画面表示が主流となり、次世代の大画面表示デバイスとしてPDPが一般的になってきている。しかしながら、このPDPでは画像表示のため発光部に高周波パルス放電を行っているため、不要な電磁波の輻射や赤外線リモコン等の誤動作の原因ともなる赤外線の輻射のおそれがあり、このため、PDPに対しては、導電性を有するPDP用反射防止フィルム(電磁波シールド性光透過窓材)が種々提案されている。この電磁波シールド性光透過窓材の導電層としては、例えば、(1)金属銀を含む透明導電薄膜が設けられた透明フィルム、(2)金属線又は導電性繊維を網状にした導電メッシュを設けた透明フィルム、(3)透明フィルム上の銅箔等の層を網状にエッチング加工し、開口部を設けたもの、(4)透明フィルム上に導電性インクをメッシュ状に印刷したもの、等が知られている。
さらに、従来のPDPを初めとした大型ディスプレイでは、反射防止フィルムや近赤外線カットフィルム等の種々のフィルムが貼り合わされている。例えば、特許文献1(特開平11−74683号公報)には、2枚の透明基板の間に導電性メッシュを介在させて、透明接着樹脂で接合一体化してなる電磁波シールド性光透過窓材が記載されている。
上記電磁波シールド性光透過窓材においては、上記導電層による電磁波シールド性を良好なものとするために、導電層(電磁波シールド材)、例えば導電性メッシュ、をPDP本体に接地(アース)する必要がある。そのためには、2枚の透明基板間から電磁波シールド材を外部にはみ出させ、上記光透過窓材積層体の裏側に回り込ませて接地するか、2枚の透透明基板間に該電磁波シールド材に接触するように導電性粘着テープを挟み込む必要がある。しかしながら、このような方法では、積層工程における上記作業が煩雑であるとの問題がある。
また、特許文献2(特開2001−142406号公報)には、1枚の透明基板と、電磁波シールド材と、最表層の反射防止フィルムと、近赤外線カットフィルムとが積層一体化されてなる積層体を備え、該透明基板の端面及び表裏の縁部にまたがって導電性粘着テープが付着され、該導電性粘着テープと該電磁波シールド材の縁部とが導電性粘着剤によって付着されている電磁波シールド性光透過積層フィルムが記載されている。
特開平11−74683号公報 特開2001−142406号公報
例えば、長尺状のプラスチックフィルムを用いて上記PDP等のディスプレイ用光学フィルタを製造する場合、まず近赤外カットフィルム及び反射防止フィルム作製し、これらを電磁波シールド用導電性メッシュを介して積層することにより長尺状の光学フィルタを得、その後、各ディスプレイの全面の表示部の形状に合わせて矩形状に裁断することになる。このため、このような長尺状の光学フィルタは、通常、幅方向に裁断され、その幅方向の裁断面、即ち端面(側面)には、全ての層の端面が露出しているが、当然極めて小さな面積でしかない。導電性メッシュも、メッシュ状の断面がほんのわずか覗いているに過ぎない。
このようなディスプレイ用光学フィルタを、そのまま用いて、導電層による電磁波シールド性を良好なものとするために導電層(例えば導電性メッシュ)をPDP本体に接地(アース)することは困難である。
特許文献2に記載されているような光学フィルタでは、フィルタの端面及び表裏の縁部にまたがって導電性粘着テープを接着させる必要があり、その際、粘着テープの撚れや折れが発生し易く、これらを防止するため作業が繁雑になること、また導電性メッシュを端面からはみ出させるようにフィルタを構成する各層を接着する必要があるとの問題がある。
従って、本発明は、容易に製造することができ、そして良好な電磁波シールド性を有し、またディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース電極を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、容易に製造することができ、そして軽量で薄く、良好な電磁波シールド性を有し、そしてディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース電極を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、容易に製造することができ、そして良好な電磁波シールド性を有し、またディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース電極を有するディスプレイ用光学フィルタを提供することを目的とする。
また、本発明は、容易に製造することができ、そして軽量で薄く、良好な電磁波シールド性を有し、そしてディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース電極を有するディスプレイ用光学フィルタを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、容易に製造することができ、そして良好な電磁波シールド性を有し、またディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース電極を有するPDP用に好適な光学フィルタを提供することを目的とする。
また、本発明は、上記優れた特性の光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされたディスプレイを提供することを目的とする。
さらにまた、本発明は、上記優れた特性の光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされたPDPを提供することを目的とする。
従って、本発明は、
矩形状透明フィルムの表面全体に導電層を形成し、次いで形成された矩形状の導電層上に、該導電層の全辺の端部に帯状領域を残すように、矩形状のハードコート層又は近赤外線吸収層をスクリーン印刷により形成する工程を含む、電極部として周囲に突出した導電層を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法;
矩形状透明フィルムの表面全体に導電層を形成し、次いで形成された矩形状の導電層上に、複数の矩形状のハードコート層又は近赤外線吸収層を、スクリーン印刷により、各層が周囲に導電層の帯状領域を残すように間隔をおいて形成する工程を含む、電極部として周囲に突出した導電層を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法;
矩形状透明フィルムの表面全体に導電層を形成し、次いで形成された矩形状の導電層上に、該導電層の全辺の端部に帯状領域を残すように、矩形状のハードコート層をスクリーン印刷により形成する工程、及び
透明フィルムの裏側に近赤外線吸収層を形成する工程、
を含む、電極部として周囲に突出した導電層を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法;
矩形状透明フィルムの表面全体に導電層を形成し、次いで矩形状の導電層上に、複数の矩形状のハードコート層を、スクリーン印刷により、各層が周囲に導電層の帯状領域を残すように間隔をおいて形成する工程、
長尺状透明フィルムの裏側に近赤外線吸収層を形成する工程、及び
導電層、ハードコート層及び近赤外線吸収層を有する矩形状透明フィルムを、ハードコート層の周囲に導電層の帯状領域を有するように裁断して、1個のハードコート層を有する矩形状透明フィルムを得る工程
を含む、電極部として周囲に突出した導電層を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法;
にある。
本発明のディスプレイ用光学フィルタの製造方法の好適態様は以下の通りである。
(1)導電層が、メッシュ状導電層である。
(2)ハードコート層の上に、さらに低屈折率層を形成する。
(3)近赤外線吸収層上に、さらに透明粘着剤層を設ける。
(4)透明フィルムがプラスチックフィルムである。
さらに、本発明は、
透明フィルムの一方の表面に導電層及びハードコート層がこの順で設けられ、他方の表面に近赤外線吸収層を設けられてなるディスプレイ用光学フィルタであって、
透明フィルム、導電層、ハードコート層及び近赤外線吸収層の形状が矩形であり、透明フィルム及び導電層は縦及び横の長さが相互に同一であり、且つ導電層の全辺の端部に帯状領域を残して該導電層上に該導電層より小さい縦及び横を有する狭い領域にハードコート層が形成されており、そしてこの導電層の帯状領域が電極部を形成していることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ;及び
一方の表面に導電層及びハードコート層がこの順で設けられた透明フィルムと、一方の表面に近赤外線吸収層が設けられた別の透明フィルムとの、2枚の透明フィルムが、該層が形成されていない表面同士において接着されてなるディスプレイ用光学フィルタであって、
2枚の透明フィルム、導電層、ハードコート層及び近赤外線吸収層の形状が矩形であり、透明フィルム及び導電層は縦及び横の長さが相互に同一であり、且つ導電層の全辺の端部に帯状領域を残して該導電層上に該導電層より小さい縦及び横を有する狭い領域にハードコート層が形成されており、そしてこの導電層の帯状領域が電極部を形成していることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ;
にある。
本発明のディスプレイ用光学フィルタの好適態様は以下の通りである。
(1)導電層が、メッシュ状導電層である。優れた電磁シールド性を示す。
(2)ハードコート層の上に、さらに低屈折率層が形成されている。良好な反射防止性が得られる。
(3)近赤外線吸収層の透明フィルムと反対側の表面に透明粘着剤層が設けられている。ディスプレイへの装着が容易となる。
(4)メッシュ状導電層のメッシュの間隙にはハードコート層が埋め込まれている。優れた透明性が得られる。
(5)透明フィルムがプラスチックフィルムである。
(6)透明粘着剤層の上に剥離シートが設けられている。ディスプレイへの装着が容易となる。
(7)プラズマディスプレイパネル用フィルタである。
さらにまた、本発明は、
上記のディスプレイ用光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされていることを特徴とするディスプレイ;及び
上記のディスプレイ用光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされていることを特徴とするプラズマディスプレイパネルにもある。
本発明のディスプレイ用光学フィルタの製造方法により、周囲に突き出た導電層からなる電極部(アース電極)を有する光学フィルタを、極めて容易に製造することができる。即ち、矩形状のプラスチックフィルム全面に形成された導電層上に、周囲に導電層を有するハードコート層等をスクリーン印刷を利用して必要な数だけ形成し、この後、必要な層を形成後、ハードコート層の数分の光学フィルタが得られるように裁断することにより、本発明の光学フィルタを得ることができる。従って、本発明の方法により、周囲に突き出た導電層からなる電極部(アース電極)を有する光学フィルタを、簡便に必要な数だけ作製することができる。
また本発明のディスプレイ用光学フィルタは、上記製造方法を利用することにより有利に得られる、特定の構成を有する導電層の電極付き光学フィルタであり、アース設置を非常に容易にすることができるとの利点がある。
特に、透明フィルムを1枚用いて上記光学フィルタを得た場合は、光学フィルタの厚さが極めて小さくなり、これに伴い質量も小さくなるため、ディスプレイに装着する際、そして装着後も取扱い上極めて有利である。
従って、本発明のディスプレイ用光学フィルタは、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(電界発光)ディスプレイ、表面電界型ディスプレイ(SED)を含む電界放出型ディスプレイ(FED)等の各種ディスプレイに対して反射防止、近赤外線遮断、電磁波遮蔽等の各種機能を有する、生産性に優れた光学フィルタということができる。
本発明の、電極部(アース電極)付きディスプレイ用光学フィルタの製造方法、及び本発明の電極部付きディスプレイ用光学フィルタについて、以下に詳細に説明する。
図1に、本発明の電極部付きディスプレイ用光学フィルタの製造方法の1例を説明するための図を示す。矩形状の透明フィルム12の表面12Aの全域に、導電層13を形成し、次いで、導電層13の4辺の端部に細い帯状領域を残して(即ち枠状になるように)ハードコート層16を形成する。その後、導電層13及びハードコート層16を有する長尺状透明フィルム12の裏側(通常全面)に近赤外線吸収層14及びその上に透明粘着剤層15を形成する(図4参照)。透明粘着剤層15は設けなくても良い。
上記の導電層13の4辺の端部に細い帯状の領域を残してハードコート層16を形成する際、本発明ではスクリーン印刷を用いて行われる。これにより導電層13より狭い所定の領域に精確にハードコート層を設けることができ、得られる積層体の周囲には導電層を有する透明フィルム(上記細い帯状領域)が突出する。この突出した部分がアースのための電極部として使用される。この両端部の細い帯状の領域の幅は、一般に10〜200mmであり、特に50〜150mmが好ましい。
ハードコート層16上には、反射防止性を向上させるために低屈折率層等を設けることが好ましいが、その場合、一般に、ハードコート層と同様にスクリーン印刷により形成される。ハードコート層及び低屈折率層等を設ける場合は、それぞれスクリーン印刷で塗工、(光)硬化を別々に行っても良いが、ハードコート層及び低屈折率層等をスクリーン印刷で塗工した後、一度に(光)硬化しても良い。図1では、先にハードコート層の形成を行ったが、反対に先に近赤外線吸収層14等の形成を行っても良い。或いは、長尺状透明フィルムの裏面に近赤外線吸収層14等を形成し、所望の長さに裁断した後、得られた近赤外線吸収層付き矩形状透明フィルム上に、上記のようにスクリーン印刷でハードコート層等を形成しても良い。
また、上記の導電層13の4辺の端部に細い帯状の領域を残してハードコート層16をスクリーン印刷形成したが、光学フィルタの所望の設計に従い、ハードコート層16の代わりに、近赤外線吸収層等の必要な機能層を設けることもできる。
図1では、本発明の電極部付きディスプレイ用光学フィルタを一枚製造する方法を説明したが、工業的には一般に、一度に複数作成することが好ましい。図2には、電極部付きディスプレイ用光学フィルタを2枚製造する方法の1例を説明するための図を、図3には、電極部付きディスプレイ用光学フィルタを4枚製造する方法の1例を説明するための図を示す。
図2において、矩形状の透明フィルム22の表面22A全域に、導電層23を形成し、次いで、2個のハードコート層26A、26Bを、各層の4辺の周囲に導電層の細い帯状の領域を有するように(即ち、それぞれ枠状となるように)隣接して、スクリーン印刷により形成する。その後、導電層23及び2個のハードコート層26A、26Bを有する透明フィルム22の裏側(通常全面)に近赤外線吸収層24及びその上に透明粘着剤層25を形成する(図4参照)。透明粘着剤層25は設けなくても良い。ハードコート層26A、26Bの間隔は、一般に、他の帯状領域の幅の2倍の幅である。ハードコート層26A、26Bを有するディスプレイ用光学フィルタは、ハードコート層26A、26Bの間で裁断され、2枚の電極部付きディスプレイ用光学フィルタが得られる。
図3において、矩形状の透明フィルム32の表面32A全域に、導電層33を形成し、次いで、4個のハードコート層36A、36B、36C、36Dを、各層の4辺の周囲に導電層の細い帯状領域を有するように(即ちそれぞれ枠状になるように)隣接して、スクリーン印刷により形成する。その後、導電層33及び4個のハードコート層36A、36B、36C、36Dを有する透明フィルム42の裏側(通常全面)に近赤外線吸収層34及びその上に透明粘着剤層35を形成する(図4参照)。透明粘着剤層35は設けなくても良い。ハードコート層36A、36B、36C、36Dの相互の間隔は、一般に、他の帯状領域の幅の2倍の幅である。ハードコート層36A、36B、36C、36Dを有するディスプレイ用光学フィルタは、ハードコート層36A、36Bの間、及び36C、36Dの間で裁断され、4枚の電極部付きディスプレイ用光学フィルタが得られる。
図2及び図3には、ハードコート層を2個及び4個を形成する態様を示したが、同様にして所望の数のハードコート層を形成して、所望の数の光学フィルタが得られることは明らかである。
図1に示された本発明のディスプレイ用光学フィルタで、ハードコート層16の上にさらに低屈折率層等の反射防止層17が設けられた光学フィルタの断面の概略図の1例を図4に示す。図4において、透明フィルム12の一方の表面に、導電層13、ハードコート層16及び低屈折率層等の反射防止層17がこの順で設けられ、他方の表面には近赤外線吸収層14及びその上に透明粘着剤層15が設けられている。ハードコート層16及び低屈折率層等の反射防止層17が、透明フィルムの幅一杯に形成された導電層13の幅より狭い幅でスクリーン印刷法により形成されており、このため導電層13が周囲(4辺)より突き出ており、電極部(長さLの部分)を形成している。この電極部には、アースをとるための種々の導電材料が接続される。例えば、導電性テープ、銅箔テープ、アルミ箔テープ等を用いることができる。
近赤外線吸収層14は透明フィルムの表面全域に形成されている。しかしながら、近赤外線吸収層14は、導電層13の幅より狭い幅で形成されても良い。
上記導電層13は、例えば、メッシュ状の金属層又は金属含有層、又は塗工層、或いは金属酸化物層(誘電体層)、又は金属酸化物層と金属層との交互積層膜である。メッシュ状の金属層又は金属含有層は、一般に、エッチングにより、又は印刷法により形成されているか、金属繊維層である。これにより低抵抗を得られやすい。一般に、メッシュ状の金属層又は金属含有層のメッシュの空隙は、下記の図5に示すように、ハードコート層16で埋められている。これにより透明性が向上する。ハードコート層16で埋めない場合は、他の層、例えば近赤外線吸収層14或いはそれ専用の透明樹脂層で埋められるのが好ましい。
上記反射防止層17は、一般に低屈折率層である。即ち、ハードコート層16とその上に設けられた低屈折率層との複合膜により反射防止効果を効率良くに示す。この低屈折率層とハードコート層16との間に高屈折率層を設けても良い。これにより反射防止機能は向上する。
また反射防止層17は設けなくても良く、透明フィルムと、透明フィルムより屈折率の高い又は低い(好ましくは低い)ハードコート層16のみであっても良い。ハードコート層16、反射防止層17は、いずれも塗工により形成されていることが、生産性、経済性の観点から好ましい。
上記近赤外線吸収層14は、PDFのネオン発光等の不要な光を遮断する機能を有する。一般に800〜1200nmに吸収極大を有する色素を含む層である。透明粘着層15は一般にディスプレイへの容易に装着するために設けられている。透明粘着剤層15の上に剥離シートを設けても良い。
電極部は、光学フィルタの1つの相対する両端面から突き出た導電層であり、突き出た長さ(図4のL)は、前述のように、一般に10〜200mm、特に50〜150mmであることが好ましい。導電層は、メッシュ状金属層であることが好ましい。
図5に、図4に示された本発明のディスプレイ用光学フィルタ21の好ましい態様の1例の概略断面図を示す。図5は、図4の導電層がメッシュ導電層の場合における図に相当する。図5のディスプレイ用光学フィルタ21において、透明フィルム22の一方の表面に、メッシュ状の導電層23、ハードコート層26及び低屈折率層等の反射防止層27がこの順で設けられ、他方の表面には近赤外線吸収層24及びその上に透明粘着剤層25が設けられている。ハードコート層26及び低屈折率層等の反射防止層27が、透明フィルムの表面全域に形成された導電層23上に、周囲に枠状の導電層を残すように形成されており、このため導電層23が周囲により突き出ており、電極部を形成している。このメッシュ状の金属層のメッシュの空隙は、ハードコート層26で埋められており、これにより透明性が向上している。この電極部には、アースをとるための種々の導電材料が接続される。
上記矩形のディスプレイ用光学フィルタは透明フィルムを1枚用いているが、透明フィルムは2枚用いても良い。例えば、透明フィルムの表面に、メッシュ状の導電層、ハードコート層及び低屈折率層等の反射防止層がこの順で設けられ、別の透明フィルムの表面には近赤外線吸収層及びその上に透明粘着剤層が設けられ、2枚の透明フィルムの層が設けられていない表面同士で接着された構成を有する。透明フィルム2枚は、製造上有利である場合に採用されるが、厚さが大きくなるので嵩高くなる点で不利である。
上記ディスプレイ用光学フィルタは、前述のように、例えば、矩形状のプラスチックフィルムの一方の全表面に、導電層を形成し、次いで導電層上に、周囲に導電層の帯状領域を残すように、スクリーン印刷によりハードコート層及び反射防止層を形成し、他方の表面に近赤外線吸収層、透明粘着剤層を形成することにより、或いは矩形状のプラスチックフィルムの全表面に、導電層を形成し、次いで導電層上に、周囲に導電層の帯状領域を残すように、スクリーン印刷によりハードコート層及び反射防止層を形成して反射防止フィルムを得、そして近赤外カットフィルム作製し、これらを接着剤を介して積層することにより光学フィルタを得る。作製されたフィルムは、各ディスプレイの全面の表示部の形状に合わせて設計されている。このような光学フィルタは、周囲に導電層の電極部が突出しており、これが接地及びディスプレイに装着容易な電極部(アース電極)を形成している。
本発明のスクリーン印刷は、好ましくはフラットペット型印刷機(枚葉タイプのシルク印刷機)を用いて行うことが好ましい。また紗の材料としては、ポリエステルやステンレスが一般的で、そのメッシュは、200〜500、特に300〜500が好ましい。塗布条件としては、スキージ印圧:5〜30N/cm2、アタック角:80°〜45°、スキージ速度:50〜200mm/秒が好ましい。
矩形の透明フィルムの場合、各層はバッチ式で形成されても良いが、上記のように連続フィルム上に、各層を連続式、一般にロールトゥロール方式で形成し、裁断することが好ましい。
本発明のディスプレイ用光学フィルタに使用される材料について以下に説明する。
透明フィルムは、その材料としては、透明(「可視光に対して透明」を意味する。)であれば特に制限はないが、一般にプラスチックフィルムが使用される。例えば、ポリエステル{例、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート}、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテート樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等を挙げることができる。これらの中でも、加工時の負荷(熱、溶剤、折り曲げ等)に対する耐性が高く、透明性が特に高い等の点で、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等が好ましい。特に、PETが、屈折率が高いので好ましい。
透明フィルムの厚さとしては、光学フィルタの用途等によっても異なるが、一般に1μm〜10mm、1μm〜5mm、特に10μm〜1mmが好ましい。
本発明の導電層は、得られる光学フィルタの表面抵抗値が、一般に108Ω/□以下、好ましくは102〜108Ω/□の範囲、特に102〜105Ω/□の範囲となるように設定される。メッシュ(格子)状の導電層も好ましい。或いは、導電層は、塗工層でもよく、気相成膜法により得られる層(金属酸化物(ITO等)の透明導電薄膜)でも良い。さらに、ITO等の金属酸化物の誘電体膜とAg等の金属層との交互積層体(例、ITO/銀/ITO/銀/ITOの積層体)であっても良い。
メッシュ状の導電層としては金属繊維及び金属被覆有機繊維の金属を網状にしたもの、透明フィルム上の銅箔等の層を網状にエッチング加工し、開口部を設けたもの、透明フィルム上に導電性インクをメッシュ状に印刷したもの、等を挙げることができる。
メッシュ状の導電層の場合、メッシュとしては、金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維よりなる線径1μm〜1mm、開口率40〜95%のものが好ましい。より好ましい線径は10〜500μm、開口率は50〜90%である。メッシュ状の導電層において、線径が1mmを超えると開口率が下がるが、電磁波シールド性も下がり両立させることができない。1μm未満では、メッシュとしての強度が下がり取扱いが困難となる。また開口率が95%を超えるとメッシュとしての形状を維持することが困難であり、40%未満では光透過性が低下し、ディスプレイからの光量も低下する。
なお、導電性メッシュの開口率とは、当該導電性メッシュの投影面積における開口部分が占める面積割合を言う。
メッシュ状の導電層を構成する金属繊維及び金属被覆有機繊維の金属としては、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、錫、鉛、鉄、銀、炭素或いはこれらの合金、好ましくは銅、ステンレス、アルミニウムが用いられる。
金属被覆有機繊維の有機材料としては、ポリエステル、ナイロン、塩化ビニリデン、アラミド、ビニロン、セルロース等が用いられる。
金属箔等の導電性の箔をパターンエッチングしたもの場合、金属箔の金属としては、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル、鉄、真鍮、或いはこれらの合金、好ましくは銅、ステンレス、アルミニウムが用いられる。
金属箔の厚さは、薄過ぎると取扱い性やパターンエッチングの作業性等の面で好ましくなく、厚過ぎると得られるフィルムの厚さに影響を及ぼし、エッチング工程の所要時間が長くなることから、1〜200μm程度とするのが好ましい。
エッチングパターンの形状には特に制限はなく、例えば四角形の孔が形成された格子状の金属箔や、円形、六角形、三角形又は楕円形の孔が形成されたパンチングメタル状の金属箔等が挙げられる。また、孔は規則的に並んだものに限らず、ランダムパターンとしても良い。この金属箔の投影面における開口部分の面積割合は、20〜90%であることが好ましい。
或いは、メッシュ状の導電層を、透明基板に導電性インキをパターン印刷して形成しても良い。次のような導電性インキを用い、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、静電印刷法等により透明基板の表面に印刷することができる。
一般に、粒径100μm以下のカーボンブラック粒子、或いは銅、アルミニウム、ニッケル等の金属又は合金の粒子等の導電性材料の粒子を50〜90重量%濃度にPMMA、ポリ酢酸ビニル、エポキシ樹脂等のバインダ樹脂に分散させたものである。このインクは、トルエン、キシレン、塩化メチレン、水等の溶媒に適当な濃度に希釈または分散させて透明基板の板面に印刷により塗布し、その後必要に応じ室温〜120℃で乾燥させ基板上に塗着させる。上記と同様の導電性材料の粒子をバインダ樹脂で覆った粒子を静電印刷法により直接塗布し熱等で固着させる。
このようにして形成される印刷膜の厚さは、薄過ぎると電磁波シールド性が不足するので好ましくなく、厚過ぎると得られるフィルムの厚さに影響を及ぼすことから、0.5〜100μm程度とするのが好ましい。
このようなパターン印刷によれば、パターンの自由度が大きく、任意の線径、間隔及び開口形状の導電層を形成することができ、従って、所望の電磁波遮断性と光透過性を有するプラスチックフィルムを容易に形成することができる。
導電層のパターン印刷の形状には特に制限はなく、例えば四角形の開口部が形成された格子状の印刷膜や、円形、六角形、三角形又は楕円形の開口部が形成されたパンチングメタル状の印刷膜等が挙げられる。また、開口部は規則的に並んだものに限らず、ランダムパターンとしても良い。この印刷膜の投影面における開口部分の面積割合は、20〜90%であることが好ましい。
上記の他に、メッシュ状の導電層として、フィルム面に、溶剤に対して可溶な材料によってドットを形成し、フィルム面に溶剤に対して不溶な導電材料からなる導電材料層を形成し、フィルム面を溶剤と接触させてドット及びドット上の導電材料層を除去することによって得られるメッシュ状導電層を用いても良い。
塗工による導電層としては、ポリマー中に無機化合物の導電性粒子が分散された塗工層を挙げることができる。
導電性粒子を構成する無機化合物としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウム、スズ、カドミウム、銀、プラチナ、銅、チタン、コバルト、鉛等の金属、合金;或いはITO、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム−酸化スズ(ITO、いわゆるインジウムドープ酸化スズ)、酸化スズ−酸化アンチモン(ATO、いわゆるアンチモンドープ酸化スズ)、酸化亜鉛−酸化アルミニウム(ZAO;いわゆるアルミニウムドープ酸化亜鉛)等の導電性酸化物等を挙げることができる。特に、ITOが好ましい。平均粒径は10〜10000nm、特に10〜50nmが好ましい。
ポリマーの例としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、含ケイ素樹脂等を挙げることができる。さらに、これらの樹脂のうち熱硬化性樹脂であることが好ましい。
或いは、ポリマーは後述するハードコート層に使用される紫外線硬化性樹脂を用いることが特に好ましい。
上記塗工による導電層の形成は、ポリマー(必要により溶剤を用いて)中に上記導電性微粒子を混合等により分散させて塗工液を作製し、この塗工液を、透明基板上に塗工し、適宜乾燥、硬化させる。熱可塑性樹脂を用いた場合は、塗工後乾燥することにより、熱硬化型の場合は、乾燥、熱硬化することにより得られる。紫外線硬化性樹脂を用いた場合は、塗工後、必要に応じて乾燥し、紫外線照射することにより得られる。
上記塗工形成された導電層の厚さとしては、0.01〜5μm、特に0.05〜3μmが好ましい。前記厚さが、0.01μm未満であると、帯電防止機能が充分でないことがあり、一方5μmを超えると、得られるフィルムの透明性を低下させる場合がある。
本発明の導電層は、塗工により形成される導電性ポリマーの層であることも好ましい。例えば、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリフェニルアセチレン、ポリナフタレン等の炭化水素系ポリマー;ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリエチレンビニレン、ポリアズレン、ポリイソチアナフテン等のヘテロ原子含有ポリマーを挙げることができる。ポリピロール、ポリチオフェンが好ましい。上記導電性ポリマーの導電層の厚さとしては、0.01〜5μm、特に0.05〜3μmが好ましい。前記厚さが、0.01μm未満であると、帯電防止機能が充分でないことがあり、一方5μmを超えると、得られるフィルムの透明性を低下させる場合がある。
導電層を気相成膜法により形成する場合(金属酸化物層)、その形成方法としては、特に制限はないが、スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着等の気相製膜法や、印刷、塗工等が挙げることができるが、気相製膜法(スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着)が好ましい。前記の無機化合物を用いて導電層を形成することができる。導電層を気相成膜法で形成した場合は、その層厚は、30〜50000nm、特に50nm程度が好ましい。
導電層上に、さらに金属メッキ層を、導電性を向上させるためは設けても良い。金属メッキ層は、公知の電解メッキ法、無電解メッキ法により形成することができる。メッキに使用される金属としては、一般に銅、銅合金、ニッケル、アルミ、銀、金、亜鉛又はスズ等を使用することが可能であり、好ましくは銅、銅合金、銀、又はニッケルであり、特に経済性、導電性の点から、銅又は銅合金を使用することが好ましい。
また導電層は、誘電体層(金属酸化物)と金属層との交互積層膜でも良い。特に、誘電体層/金属層/誘電体層/金属層/誘電体層の5層以上の積層体が好ましい。例えば、ITO等の金属酸化物の誘電体層とAg等の金属層との交互積層体(例、ITO/銀/ITO/銀/ITOの積層体)を挙げることができる。
上記透明導電膜は、物理蒸着法または化学蒸着法により成膜することができる。物理蒸着法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法が挙げられるが、一般的にはスパッタリング法で成膜するのが好ましい。化学蒸着法としては、常圧CVD法、減圧CVD法、プラズマCVD法が挙げられる。
導電層(特にメッシュ状導電層)をさらに低い抵抗値にして、電磁波シールド効果を向上させたい場合は、導電層上にメッキ層を形成することが好ましい。
メッキ処理に使用される材料としては、銅、ニッケル、クロム、亜鉛、スズ、銀及び金を上げることができる。これらは単独で使用しても、2種以上の合金として使用しても良い。メッキ処理としては通常の液相メッキ(電気メッキ、無電解メッキ等)により一般に行われる。
また、防眩性能を付与させても良い。この防眩化処理を行う場合、(メッシュ)導電層の表面に黒化処理を行っても良い。例えば、金属膜の酸化処理、クロム合金等の黒色メッキ、黒又は暗色系のインクの塗布等を行うことができる。
本発明の反射防止層は、一般に基板である透明フィルムより屈折率の低いハードコート層とその上に設けられた低屈折率層との複合膜であるか、或いはハードコート層と低屈折率層との間にさらに高屈折率層が設けられた複合膜である。反射防止膜は基板より屈折率の低いハードコート層のみであっても有効である。但し、基板の屈折率が低い場合、透明フィルムより屈折率の高いハードコート層とその上に設けられた低屈折率層との複合膜、或いは低屈折率層上にさらに高屈折率層が設けられた複合膜としても良い。
本発明のハードコート層は、スクリーン印刷により形成される。従って、本発明のハードコート層形成用インクは、スクリーン印刷適性のあるインクである必要がある。そのためには、インクはペースト状である必要があり、その粘度は一般に、0.1〜500Pa.s(ずり速度:5秒-1時)が好ましい。ハードコート層形成用インクは、一般にバインダ樹脂(熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂)、有機溶剤、適宜界面活性剤等の添加剤を含むものである。紫外線硬化型インクを用いる場合、紫外線硬化性樹脂(光重合性オリゴマー、モノマー)を主成分として、適宜バインダ樹脂、有機溶剤、界面活性剤等の添加剤を含んでいる。
ハードコート層の例としては、アクリル樹脂層、エポキシ樹脂層、ウレタン樹脂層、シリコーン樹脂層等を挙げることができ、通常その厚さは1〜50μm、好ましくは1〜10μmである。このような層を形成するための樹脂は、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂のいずれでもよいが、紫外線硬化性樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂のバインダ樹脂としては、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フラン樹脂、シリコン樹脂などを挙げることができる。
紫外線硬化性樹脂(モノマー、オリゴマー)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリエトキシ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジプロポキシジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス〔(メタ)アクリロキシエチル〕イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートモノマー類;ポリオール化合物(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、ビスフェノールAポリエトキシジオール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオール類、前記ポリオール類とコハク酸、マレイン酸、イタコン酸、アジピン酸、水添ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の多塩基酸又はこれらの酸無水物類との反応物であるポリエステルポリオール類、前記ポリオール類とε−カプロラクトンとの反応物であるポリカプロラクトンポリオール類、前記ポリオール類と前記、多塩基酸又はこれらの酸無水物類のε−カプロラクトンとの反応物、ポリカーボネートポリオール、ポリマーポリオール等)と有機ポリイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4′−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,2′−4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)と水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメチロールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等)の反応物であるポリウレタン(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応物であるビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートオリゴマー類等を挙げることができる。これら化合物は1種又は2種以上、混合して使用することができる。これらの紫外線硬化性樹脂を、熱重合開始剤とともに用いて熱硬化性樹脂として使用してもよい。
ハードコート層とするには、上記の紫外線硬化性樹脂(モノマー、オリゴマー)の内、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の硬質の多官能モノマーを主に使用することが好ましい。
紫外線硬化性樹脂の光重合開始剤として、紫外線硬化性樹脂の性質に適した任意の化合物を使用することができる。例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、イソプロピルチオキサントン、2−4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系、その他特殊なものとしては、メチルフェニルグリオキシレートなどが使用できる。特に好ましくは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾフェノン等が挙げられる。これら光重合開始剤は、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸のごとき安息香酸系叉は、第3級アミン系などの公知慣用の光重合促進剤の1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、光重合開始剤のみの1種または2種以上の混合で使用することができる。特に1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア184)が好ましい。
光重合開始剤の量は、樹脂組成物に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。
ハードコート層とするには、上記の紫外線硬化性樹脂(モノマー、オリゴマー)の内、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の硬質の多官能モノマーを主に使用することが好ましい。
ハードコート層形成用紫外線硬化性インクはペースト状である必要があり、その粘度は、特に、1〜300Pa.s(ずり速度:5秒-1時)が好ましい。インクの組成としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及び/またはジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(硬質モノマー)100質量部に対して、他のモノマーを0〜100質量部、ITO(屈折率調節剤)等の充填材を0〜60質量部、有機溶剤0〜500質量部、及び光重合開始剤0.1〜10質量部が一般的で、前記硬質モノマー100質量部に対して、他のモノマーを0〜50質量部、ITO(屈折率調節剤)等の充填材を0〜40質量部、有機溶剤100〜400質量部、及び光重合開始剤0.1〜10質量部が好ましい。
上記屈折率調節剤としては、下記の高屈折率層、低屈折率層に使用される金属酸化物等の充填材を使用することができる。有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、イソプロパノール等のアルコールを挙げることができる。
ハードコート層は、透明フィルムより屈折率が低いことが好ましく、上記紫外線硬化性樹脂を用いることにより一般に基板より低い屈折率を得られやすい。従って、透明基板としては、PET等の高い屈折率の材料を用いることが好ましい。このため、ハードコート層は、屈折率を、1.60以下にすることが好ましい。膜厚は前記の通りである。
高屈折率層は、ポリマー(好ましくは紫外線硬化性樹脂)中に、ITO,ATO,Sb23,SbO2,In23,SnO2,ZnO、AlをドープしたZnO、TiO2等の導電性金属酸化物微粒子(無機化合物)が分散した層とすることが好ましい。金属酸化物微粒子としては、平均粒径10〜10000nm、好ましくは10〜50nmのものが好ましい。特にITO(特に平均粒径10〜50nmのもの)が好ましい。屈折率を1.64以上としたものが好適である。膜厚は一般に10〜500nmの範囲、好ましくは20〜200nmである。
なお、高屈折率層が導電層である場合、この高屈折率層2の屈折率を1.64以上とすることにより反射防止フィルムの表面反射率の最小反射率を1.5%以内にすることができ、1.69以上、好ましくは1.69〜1.82とすることにより反射防止フィルムの表面反射率の最小反射率を1.0%以内にすることができる。
低屈折率層は、シリカ、フッ素樹脂等の微粒子、好ましくは中空シリカを10〜40重量%(好ましくは10〜30質量%)がポリマー(好ましくは紫外線硬化性樹脂)中に分散した層(硬化層)であることが好ましい。この低屈折率層の屈折率は、1.45〜1.51が好ましい。この屈折率が1.51超であると、反射防止フィルムの反射防止特性が低下する。膜厚は一般に10〜500nmの範囲、好ましくは20〜200nmである。
中空シリカとしては、平均粒径10〜100nm、好ましくは10〜50nm、比重0.5〜1.0、好ましくは0.8〜0.9のものが好ましい。
ハードコート層は、可視光線透過率が85%以上であることが好ましい。高屈折率層及び低屈折率層の可視光線透過率も、いずれも85%以上であることが好ましい。
反射防止層が上記3層より構成される場合、例えば、ハードコート層の厚さは2〜20μm、高屈折率層の厚さは75〜90nm、低屈折率層の厚さは85〜110nmであることが好ましい。
反射防止層の、各層を形成するには、前記の通り、ポリマー(好ましくは紫外線硬化性樹脂)に必要に応じ上記の微粒子を配合し、得られた塗工液を塗工し、次いで乾燥、必要により熱硬化させるか、或いは塗工後、必要により乾燥し、紫外線を照射する。この場合、各層を1層ずつ塗工し硬化させてもよく、全層を塗工した後、まとめて硬化させてもよい。
塗工の具体的な方法としては、アクリル系モノマー等を含む紫外線硬化性樹脂をトルエン等の溶媒で溶液にした塗工液をグラビアコータ等によりコーティングし、その後乾燥し、次いで紫外線により硬化する方法を挙げることができる。このウェットコーティング法であれば、高速で均一に且つ安価に成膜できるという利点がある。このコーティング後に例えば紫外線を照射して硬化することにより密着性の向上、膜の硬度の上昇という効果が得られる。前記導電層も同様に形成することができる。
紫外線硬化の場合は、光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが採用でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光等を挙げることができる。照射時間は、ランプの種類、光源の強さによって一概には決められないが、数秒〜数分程度である。また、硬化促進のために、予め積層体を40〜120℃に加熱し、これに紫外線を照射してもよい。
上記低屈折率層等の反射防止層をスクリーン印刷で形成する場合は、前記ハードコート層と同様に、スクリーン印刷適性のあるインクである必要がある。そのためには、インクはペースト状である必要があり、その粘度は一般に、1〜00Pa.sが好ましい。屈折率調節剤である金属酸化物を変更する以外は、基本組成としては、前記ハードコート層形成用紫外線硬化性インクと同様なインクを使用することができる。
本発明の反射防止層は、上記のように塗工により形成することが好ましいが、気相成膜法により形成しても良い。通常、高屈折率層及び低屈折率層を、物理蒸着法または化学蒸着法により成膜することができる。物理蒸着法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法が挙げられるが、一般的にはスパッタリング法で成膜するのが好ましい。化学蒸着法としては、常圧CVD法、減圧CVD法、プラズマCVD法が挙げられる。
高屈折率層及び低屈折率層等の組合せの例としては、下記のものを挙げることができる。
(a) 高屈折率層/低屈折率層の順で各1層ずつ、合計2層に積層したもの、(b) 高屈折率層/低屈折率層を2層ずつ交互に、合計4層に積層したもの、(c) 中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の順で各1層ずつ、合計3層に積層したもの、(d) 高屈折率層/低屈折率層の順で各層を交互に3層ずつ、合計6層に積層したもの。高屈折率層としては、ITO(スズインジウム酸化物)又はZnO、AlをドープしたZnO、TiO2、SnO2、ZrO等の薄膜を採用することができる。また、低屈折折率層としては、SiO2、MgF2、Al23等の屈折率が1.6以下の薄膜を用いることができる。
上記高屈折率層及び低屈折率層等は、物理蒸着法または化学蒸着法により成膜することができる。物理蒸着法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法が挙げられるが、一般的にはスパッタリング法で成膜するのが好ましい。化学蒸着法としては、常圧CVD法、減圧CVD法、プラズマCVD法が挙げられる。
近赤外線吸収層は、一般に、透明フィルムの表面に色素等を含む層が形成することにより得られる。近赤外線吸収層は、例えば上記色素及びバインダ樹脂等を含む紫外線硬化性又は電子線硬化性の樹脂を含む塗工液を塗工、必要により乾燥、そして硬化させることにより得られる。フィルムとして使用する場合は、一般に近赤外線カットフィルムであり、例えば色素等を含有するフィルムである。色素としては、一般に800〜1200nmの波長に吸収極大を有するもので、例としては、フタロシアニン系色素、金属錯体系色素、ニッケルジチオレン錯体系色素、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、ポリメチン系色素、アゾメチン系色素、アゾ系色素、ポリアゾ系色素、ジイモニウム系色素、アミニウム系色素、アントラキノン系色素、を挙げることができ、特にシアニン系色素又はスクアリリウム系色素が好ましい。これらの色素は、単独又は組み合わせて使用することができる。バインダ樹脂の例としては、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
本発明の近赤外線吸収層を、スクリーン印刷で形成する場合は、前記ハードコート層と同様に、スクリーン印刷適性のあるインクである必要がある。そのためには、インクはペースト状である必要があり、その粘度は一般に、0.1〜500Pa.s(ずり速度:5秒-1時)が好ましい。そのために、インクに含まれるバインダ樹脂(熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂)、有機溶剤、適宜界面活性剤等の添加剤等の量を適宜調節して、上記粘度を満足するように設計する必要がある。その場合、上記のようにアクリル樹脂を用いることが好ましい。
本発明では、近赤外線吸収層に、ネオン発光の吸収機能を付与することにより色調の調節機能を持たせても良い。このために、ネオン発光の吸収層を設けても良いが、近赤外線吸収層にネオン発光の選択吸収色素を含有させても良い。
ネオン発光の選択吸収色素としては、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、アントラキノン系色素、フタロシアニン系色素、ポリメチン系色素、ポリアゾ系色素、アズレニウム系色素、ジフェニルメタン系色素、トリフェニルメタン系色素を挙げることができる。このような選択吸収色素は、585nm付近のネオン発光の選択吸収性とそれ以外の可視光波長において吸収が小さいことが必要であるため、吸収極大波長が575〜595nmであり、吸収スペクトル半値幅が40nm以下であるものが好ましい。
また、近赤外線やネオン発光の吸収色素を複数種組み合わせる場合、色素の溶解性に問題がある場合、混合による色素間の反応ある場合、耐熱性、耐湿性等の低下が認められる場合には、すべての近赤外線吸収色素を同一の層に含有させる必要はなく、別の層に含有させても良い。
また、光学特性に大きな影響を与えない限り、さらに着色用の色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を加えても良い。
本発明の光学フィルタの近赤外線吸収特性としては、850〜1000nmの透過率を、20%以下、さらに15%するのが好ましい。また選択吸収性としては、585nmの透過率が50%以下であることが好ましい。特に前者の場合には、周辺機器のリモコン等の誤作動が指摘されている波長領域の透過度を減少させる効果があり、後者の場合は、575〜595nmにピークを持つオレンジ色が色再現性を悪化させる原因であることから、このオレンジ色の波長を吸収させる効果があり、これにより真赤性を高めて色の再現性を向上させたものである。
近赤外線吸収層の層厚は、0.5〜50μmが一般的である。
導電性粘着テープとしては、金属箔の一方の面に、導電性粒子を分散させた粘着層を設けたものであって、この粘着層には、アクリル系、ゴム系、シリコン系粘着剤や、エポキシ系、フェノール系樹脂に硬化剤を配合したものを用いることができる。
粘着層に分散させる導電性粒子としては、電気的に良好な導体であればよく、種々のものを使用することができる。例えば、銅、銀、ニッケル等の金属粉体、このような金属で被覆された樹脂又はセラミック粉体等を使用することができる。また、その形状についても特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレット状等の任意の形状をとることができる。
この導電性粒子の配合量は、粘着層を構成するポリマーに対し0.1〜15容量%であることが好ましく、また、その平均粒径は0.1〜100μmであることが好ましい。このように、配合量及び粒径を規定することにより、導電性粒子の凝縮を防止して、良好な導電性を得ることができるようになる。
導電性粘着テープの基材となる金属箔としては、銅、銀、ニッケル、アルミニウム、ステンレス等の箔を用いることができ、その厚さは通常の場合、1〜100μmである。
粘着層は、この金属箔に、前記粘着剤と導電性粒子とを所定の割合で均一に混合したものをロールコーター、ダイコーター、ナイフコーター、マイカバーコーター、フローコーター、スプレーコーター等により塗工することにより容易に形成することができる。
この粘着層の厚さは通常の場合5〜100μmである。
本発明の透明粘着剤層は、本発明の光学フィルムをディスプレイに接着するための層であり、接着機能を有するものであればどのような樹脂でも使用することができる。例えば、ブチルアクリレート等から形成されたアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、SEBS(スチレン/エチレン/ブタジエン/スチレン)及びSBS(スチレン/ブタジエン/スチレン)等の熱可塑性エラストマー(TPE)を主成分とするTPE系粘着剤及び接着剤等も用いることができる。
その層厚は、一般に5〜500μm、特に10〜100μmの範囲が好ましい。光学フィルタは、一般に上記粘着剤層をディスプレイのガラス板に加熱圧着することによる装備することができる。
本発明において透明フィルム2枚を使用する場合、これらの接着には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アクリル樹脂(例、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、金属イオン架橋エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体)、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合体、カルボキシル化エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリレート共重合体等のエチレン系共重合体を挙げることができる(なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル又はメタクリル」を示す。)。その他、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ゴム系粘着剤、SEBS及びSBS等の熱可塑性エラストマー等も用いることができるが、良好な接着性が得られやすいのはアクリル樹脂系粘着剤、エポキシ樹脂である。
その層厚は、一般に10〜50μm、好ましくは、20〜30μmの範囲が好ましい。光学フィルタは、一般に上記粘着剤層をディスプレイのガラス板に加熱圧着することによる装備することができる。
上記透明粘着剤層の材料として、EVAも使用する場合、EVAとしては酢酸ビニル含有量が5〜50重量%、好ましくは15〜40重量%のものが使用される。酢酸ビニル含有量が5重量%より少ないと透明性に問題があり、また40重量%を超すと機械的性質が著しく低下する上に、成膜が困難となり、フィルム相互のブロッキングが生じ易い。
架橋剤としては加熱架橋する場合は、有機過酸化物が適当であり、シート加工温度、架橋温度、貯蔵安定性等を考慮して選ばれる。使用可能な過酸化物としては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブチルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシアセテート;2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサイド;2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート;第3ブチルハイドロパーオキサイド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;p−クロルベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシイソブチレート;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパーオキサイド等を挙げることができる。これらの過酸化物は1種を単独で又は2種以上を混合して、通常EVA100重量部に対して、5質量部以下、好ましくは0.5〜5.0質量部の割合で使用される。
有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニルモノマー等に溶解し、EVAのフィルムに含浸法により添加しても良い。
なお、EVAの物性(機械的強度、光学的特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良のために、各種アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及びアリル基含有化合物を添加することができる。この目的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シクロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイアセトンアクリルアミドが代表的である。
その例としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種を単独で或いは2種以上を混合して、通常EVA100質量部に対して0.1〜2質量部、好ましくは0.5〜5質量部用いられる。
EVAを光により架橋する場合、上記過酸化物の代りに光増感剤が通常EVA100質量部に対して5質量部以下、好ましくは0.1〜3.0質量部使用される。
この場合、使用可能な光増感剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロアニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロンなどが挙げられ、これらは1種を単独で或いは2種以上を混合して用いることができる。
また、接着促進剤としてシランカップリング剤が併用される。このシランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
シランカップリング剤は、一般にEVA100質量部に対して0.001〜10質量部、好ましくは0.001〜5質量部の割合で1種又は2種以上が混合使用される。
なお、本発明に係るEVA接着層には、その他、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料加工助剤、着色剤等を少量含んでいてもよく、また、場合によってはカーボンブラック、疎水性シリカ、炭酸カルシウム等の充填剤を少量含んでも良い。
上記接着層は、例えばEVAと上述の添加剤とを混合し、押出機、ロール等で混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフレーション等の成膜法により所定の形状にシート成形することにより製造される。
反射防止層上には、保護層を設けても良い。保護層は、前記ハードコート層と同様にして形成することが好ましい。
透明粘着剤層上に設けられる剥離シートの材料としては、ガラス転移温度が50℃以上の透明のポリマーが好ましく、このような材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロンMXD6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォン等のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニトリル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリビニルクロライド等のポリマーを主成分とする樹脂を用いることができる。これら中で、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが好適に用いることができる。厚さは10〜200μmが好ましく、特に30〜100μmが好ましい。
本発明の電極部付き光学フィルタは、上記の材料を用いて、前述のように製造することができる。このようにして得られる本発明のディスプレイ用光学フィルタは、PDP等のディスプレイの画像表示ガラス板の表面に貼り合わされて使用される。
本発明のPDP表示装置は、透明基板としてプラスチックフィルムを使用しているので、本発明の光学フィルタをその表面であるガラス板表面に直接貼り合わせることができるため、特に透明フィルムを1枚使用した場合は、PDP自体の軽量化、薄型化、低コスト化に寄与できる。また、PDPの前面側に透明成形体からなる前面板を設置する場合に比べると、PDPとPDP用フィルタとの間に屈折率の低い空気層をなくすことができるため、界面反射による可視光反射率の増加、二重反射などの問題を解決でき、PDPの視認性をより向上させることができる。
従って、本発明の光学フィルタを有するディスプレイは、反射防止効果、帯電防止性に優れ、危険な電磁波の放射もほとんどなく、見やすく、ホコリ等が付きにくく、安全なディスプレイということができる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<電極部付きディスプレイ用光学フィルタの作製>
(1)メッシュ状導電層
表面に導電層(線幅は20μm、開口率は77%、厚さ4μmの銅層)を有する厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(幅:540mm、長さ946mm)を用意した。
(2)ハードコート層(インク)の形成
下記の配合:
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA) 80質量部
ITO(平均粒径150nm) 20質量部
メチルエチルケトン 40質量部
トルエン 40質量部
イルガキュア184(チバスペシャリティケミカル社製) 4質量部

を混合して得たインク(塗工液)を、上記メッシュ状導電層に、400mm×400mmのハードコート層2個を、各ハードコート層の周囲に50mm幅の導電層領域を残すようにして、スクリーン印刷により塗布し(図2参照)、紫外線照射により硬化させた。これにより、メッシュ状導電層上に厚さ5μmのハードコート層(屈折率1.52)を形成した。スクリーン印刷は、フラットペット型枚葉印刷機を用いて行った。
(3)低屈折率層の形成
下記の配合:
オプスターJN―7212(日本合成ゴム(株)製) 100質量部
メチルエチルケトン 50質量部
メチルイソブチルケトン 50質量部

を混合して得たインク(塗工液)を、上記ハードコート層上にスクリーン印刷により塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥させ、次いでその紫外線照射により硬化させた。これにより、ハードコート層上に厚さ90nmのハードコート層(屈折率1.42)を形成した。スクリーン印刷は、フラットペット型枚葉印刷機を用いて行った。
(4)近赤外線吸収層(色調補正機能を有する)の形成
下記の配合:
ポリメチルメタクリレート 30質量部
TP−2(山田化学工業(株)製) 0.4質量部
Plast Red 380(有本化学工業(株)製 0.1質量部
CIR−1085(日本カーリット(株)製) 1.3質量部
IR−10A((株)日本触媒製) 0.6質量部
メチルエチルケトン 152質量部
メチルイソブチルケトン 18質量部
を混合して得た塗工液を、上記ポリエチレンフィルムの裏面全面にバーコータを用いて塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥させた。これにより、ポリエチレンフィルム上に厚さ7μmの近赤外線吸収層(色調補正機能を有する)を形成した。
(5)透明粘着剤層の形成
下記の配合:
SKダイン1811L(綜研化学(株)製) 100質量部
硬化剤L−45(綜研化学(株)製) 0.45質量部
トルエン 15質量部
酢酸エチル 4質量部
を混合して得た塗工液を、上記近赤外線吸収層上にバーコータを用いて塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥させた。これにより、近赤外線吸収層上に厚さ10μmの透明粘着剤層を形成した。
これにより幅方向の端部に突き出た導電層の第1電極部を有するディスプレイ用光学フィルタを得た。
この長尺状のディスプレイ用光学フィルタを幅方向に裁断して、幅方向の両端部に第1電極部を有するディスプレイ用光学フィルタを得た。
[実施例2]
ハードコート層と低屈折率層の間に、下記のように高屈折率層を設けた以外同様にして実施例1と同様にして第1電極部を有するディスプレイ用光学フィルタを得た。
(6)高屈折率層の形成
下記の配合:
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA) 6質量部
ZnO(平均粒径4nm) 4質量部
メチルエチルケトン 40質量部
トルエン 40質量部
イルガキュア184(チバスペシャリティケミカル社製) 1質量部
を混合して得たインク(塗工液)を、上記ハードコート層上にスクリーン印刷により塗布し、紫外線照射により硬化させた。これにより、ハードコート層上に厚さ90nmの高屈折率層(屈折率1.70)を形成した。スクリーン印刷は、フラットペット型枚葉印刷機を用いて行った。
[光学フィルタの評価]
(1)導電性
光学フィルタの電極(相対する2個の電極部)に抵抗計(商品名:mΩHi−Tester(MCP−T600);日置電機(株)製)を接続して、抵抗値を測定した。
上記結果を表1に示す。
Figure 2008108877
また実施例1及び2で得られたPDPフィルタは、実際にPDPに貼付しても透明性、電磁波遮蔽性等において、従来のものと遜色はなく、一方、電極部設置においては極めて容易に行うことができた。
本発明の電極部付きディスプレイ用光学フィルタの製造方法の1例を説明するための図である。 本発明の電極部付きディスプレイ用光学フィルタの製造方法の別の1例を説明するための図である。 本発明の電極部付きディスプレイ用光学フィルタの製造方法の他の1例を説明するための図である。 本発明の電極部付きディスプレイ用光学フィルタの代表的な1例の概略断面図である。 本発明の電極部付きディスプレイ用光学フィルタの好ましい態様の1例の概略断面図である。
符号の説明
11、21 ディスプレイ用光学フィルタ
12、22 透明フィルム
13、23 導電層
16、26 ハードコート層
17、27 反射防止層
14、24 近赤外線吸収層
15、25 透明粘着剤層

Claims (19)

  1. 矩形状透明フィルムの表面全体に導電層を形成し、次いで形成された矩形状の導電層上に、該導電層の全辺の端部に帯状領域を残すように、矩形状のハードコート層又は近赤外線吸収層をスクリーン印刷により形成する工程を含む、電極部として周囲に突出した導電層を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法。
  2. 矩形状透明フィルムの表面全体に導電層を形成し、次いで形成された矩形状の導電層上に、複数の矩形状のハードコート層又は近赤外線吸収層を、スクリーン印刷により、各層が周囲に導電層の帯状領域を残すように間隔をおいて形成する工程を含む、電極部として周囲に突出した導電層を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法。
  3. 矩形状透明フィルムの表面全体に導電層を形成し、次いで形成された矩形状の導電層上に、該導電層の全辺の端部に帯状領域を残すように、矩形状のハードコート層をスクリーン印刷により形成する工程、及び
    透明フィルムの裏側に近赤外線吸収層を形成する工程、
    を含む、電極部として周囲に突出した導電層を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法。
  4. 矩形状透明フィルムの表面全体に導電層を形成し、次いで矩形状の導電層上に、複数の矩形状のハードコート層を、スクリーン印刷により、各層が周囲に導電層の帯状領域を残すように間隔をおいて形成する工程、
    長尺状透明フィルムの裏側に近赤外線吸収層を形成する工程、及び
    導電層、ハードコート層及び近赤外線吸収層を有する矩形状透明フィルムを、ハードコート層の周囲に導電層の帯状領域を有するように裁断して、1個のハードコート層を有する矩形状透明フィルムを得る工程
    を含む、電極部として周囲に突出した導電層を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法。
  5. 導電層が、メッシュ状導電層である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. ハードコート層の上に、さらに低屈折率層を形成する請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 近赤外線吸収層上に、さらに透明粘着剤層を設ける請求項3〜6のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
  8. 透明フィルムがプラスチックフィルムである請求項1〜7のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
  9. 透明フィルムの一方の表面に導電層及びハードコート層がこの順で設けられ、他方の表面に近赤外線吸収層を設けられてなるディスプレイ用光学フィルタであって、
    透明フィルム、導電層、ハードコート層及び近赤外線吸収層の形状が矩形であり、透明フィルム及び導電層は縦及び横の長さが相互に同一であり、且つ導電層の全辺の端部に帯状領域を残して該導電層上に該導電層より小さい縦及び横を有する狭い領域にハードコート層が形成されており、そしてこの導電層の帯状領域が電極部を形成していることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ。
  10. 一方の表面に導電層及びハードコート層がこの順で設けられた透明フィルムと、一方の表面に近赤外線吸収層が設けられた別の透明フィルムとの、2枚の透明フィルムが、該層が形成されていない表面同士において接着されてなるディスプレイ用光学フィルタであって、
    2枚の透明フィルム、導電層、ハードコート層及び近赤外線吸収層の形状が矩形であり、透明フィルム及び導電層は縦及び横の長さが相互に同一であり、且つ導電層の全辺の端部に帯状領域を残して該導電層上に該導電層より小さい縦及び横を有する狭い領域にハードコート層が形成されており、そしてこの導電層の帯状領域が電極部を形成していることを特徴とするディスプレイ用光学フィルタ。
  11. 導電層が、メッシュ状導電層である請求項9又は10に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
  12. ハードコート層の上に、さらに低屈折率層が形成されている請求項9〜11のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
  13. 近赤外線吸収層の透明フィルムと反対側の表面に透明粘着剤層が設けられている請求項9〜12のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
  14. メッシュ状導電層のメッシュの間隙にはハードコート層が埋め込まれている請求項11〜13のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
  15. 透明フィルムがプラスチックフィルムである請求項9〜14のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
  16. 透明粘着剤層の上に剥離シートが設けられている請求項13〜15のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
  17. プラズマディスプレイパネル用フィルタである請求項9〜16のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタ。
  18. 請求項9〜16のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされていることを特徴とするディスプレイ。
  19. 請求項9〜16のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルタが画像表示ガラス板の表面に貼り合わされていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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