JP2008108432A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】背面基板上に電子源をマトリクス状に配置し、前面基板に前記電子源に対応して蛍光体を配置し、前記蛍光体は前記電子源からの電子ビームによって、励起、発光することによって、画像を形成する表示装置において、前記電子ビームの広がりによる色純度の悪化、電子ビーム利用効率の低下を防止する。
【解決手段】電子源10の両側に電位制御電極41を配置する。電位制御電極41には映像信号線8と同じ電位が印加される。電子源10の上部電極31の電位は走査線の電位と同じであるが、映像信号線の電位よりも高いため、電子ビームは電位制御電極41によって集束される。電位制御電極41は微細加工によって形成可能であるため、電子源10の近傍に設置することができる。
【選択図】図8
【解決手段】電子源10の両側に電位制御電極41を配置する。電位制御電極41には映像信号線8と同じ電位が印加される。電子源10の上部電極31の電位は走査線の電位と同じであるが、映像信号線の電位よりも高いため、電子ビームは電位制御電極41によって集束される。電位制御電極41は微細加工によって形成可能であるため、電子源10の近傍に設置することができる。
【選択図】図8
Description
本発明は、平板状の画像表示装置に係り、特に電子源をマトリクス状に配した自発光型の平面画像表示装置での電子線の広がりを防止する技術に関するものである。
高輝度、高精細に優れたディスプレイデバイスとして、従来からカラー陰極線管が広く用いられている。しかし、近年の情報処理装置やテレビ放送の高画質化に伴い、高輝度、高精細の特性をもつと共に軽量、省スペースの平面型画像表示装置(フラット・パネル・ディスプレイ、FPD)の要求が高まっている。
その典型例として液晶表示装置、プラズマ表示装置などが実用化されている。又、特に、高輝度化が可能なものとして、電子源から真空への電子放出を利用した自発光型表示装置(例えば、電子放出型画像表示装置や電界放出型画像表示装置等と呼ばれるもの)や、低消費電力を特徴とする有機ELディスプレイなど、種々の平面型画像表示装置の実用化も図られている。
平面型画像表示装置の中、自発光型のフラット・パネル・ディスプレイでは、電子源をマトリクス状に配置した構成が知られている。
自発光型のフラット・パネル・ディスプレイでは、その冷陰極に、スピント型、表面伝導型、カーボンナノチューブ型、金属―絶縁体―金属を積層したMIM(Metal-Insulato
r-Metal)型、金属―絶縁体―半導体を積層したMIS(Metal-Insulator-Semiconductor
)型、あるいは金属―絶縁体―半導体−金属型等の電子源などが用いられる。
r-Metal)型、金属―絶縁体―半導体を積層したMIS(Metal-Insulator-Semiconductor
)型、あるいは金属―絶縁体―半導体−金属型等の電子源などが用いられる。
平面型画像表示装置は、上記のような電子源を備えた背面基板と、蛍光体層とこの蛍光体層に電子源から放出される電子を射突させるための加速電極を形成する陽極を備えた前面基板と、両基板の対向する内部空間を所定の真空状態に封止する封止枠となる支持体とで構成される表示パネルが知られている。この表示パネルに駆動回路を組み合わせて平面型画像表示装置を動作させる。
電子源を有する画像表示装置では、第1の方向に延在して第1の方向と交差する第2の方向に並設された多数の第1電極(例えば、カソード電極、映像信号線)と、この第1電極を覆って形成された絶縁膜と、この絶縁膜上で前記第2の方向に延在して前記第1の方向に並設された多数の第2電極(例えば、ゲート電極、走査線)と、前記第1電極と前記第2電極との交叉部付近に設けられた電子源とを有する背面基板を備え、この背面基板は絶縁材からなる基板を有し、この基板上に前記電極が形成されている。
この構成で前記走査線には前記第2の方向に走査信号が順次印加される。又、この基板上には走査線と映像信号線の各交差部付近に上記の電子源が設けられ、これら両電極と電子源とは給電電極で接続され、電子源に電流が供給される。この背面基板と対向して、前記対向する内面に複数色の蛍光体層と第3電極(アノード電極、陽極)とを備えた前面基板を有している。前面基板は、ガラスを好適とする光透過性の材料で形成される。そして、両基板の貼り合せ内周縁に封止枠となる支持体を介挿して封止し、当該背面基板と前面基板及び支持体で形成される内部を真空にして画像表示装置が構成される。
電子源は前述のように第1電極と第2電極の交差部付近に有し、第1電極と第2電極との間の電位差で電子源からの電子の放出量(放出のオン・オフを含む)が制御される。放出された電子は、前面基板に有する陽極に印加される高電圧で加速され、同じく前面基板に有する蛍光体層に射突して励起することで当該蛍光体層の発光特性に応じた色光で発色する。
個々の電子源は対応する蛍光体層と対になって単位画素を構成する。通常は、赤(R)、
緑(G)、青(B)の3色の単位画素で一つの画素(カラー画素、ピクセル)が構成される。なお、カラー画素の場合、単位画素は副画素(サブピクセル)とも呼ばれる。
緑(G)、青(B)の3色の単位画素で一つの画素(カラー画素、ピクセル)が構成される。なお、カラー画素の場合、単位画素は副画素(サブピクセル)とも呼ばれる。
前述したような平面型の画像表示装置では、一般的に背面基板と前面基板間の前記支持体で囲繞された表示領域内に複数の間隔保持部材(以下スペーサと言う)が配置固定され、前記両基板間の間隔を前記支持体と協働して所定間隔に保持している。このスペーサは、一般にはガラスやセラミックスなどの絶縁材で形成した板状体からなり、通常、複数の画素ごとに画素の動作を妨げない位置に設置される。
又、封止枠となる支持体は背面基板と前面基板との内周縁にフリットガラスなどの封着部材で固着され、この固着部が気密封着され封止領域となっている。両基板と支持体とで形成される表示領域内部の真空度は、例えば10-3〜10-5Paである。
支持体と両基板との封止領域には、背面基板に形成された第1電極につながる第1電極引出端子や第2電極につながる第2電極引出端子が貫通する。通常、封止枠となる支持体はフリットガラスなどの封着部材で前記背面基板及び前面基板に固着される。第1電極引出端子や第2電極引出端子が封止枠と背面基板の気密封着部である封止領域を通して引き出されている。
以上のような、マトリクス状に配設された陰極から放出された電子ビームが前面基板に到達する前に広がってしまうと、他の画素の蛍光体も発光させることになり、色純度を劣化させる。本発明は以上のような、マトリクス状に配設された陰極から放出された電子ビームが広がるのを防止して、優れた色純度を有する表示装置に関連する。
上記したような、マトリクス状に配列された電子源を有する表示装置において、電子ビームの広がりを抑制する構造については、例えば、下記のような文献があげられる。
上記したような、マトリクス状に配列された電子源を有する表示装置において、電子ビームの広がりを抑制する構造については、例えば、下記のような文献があげられる。
上記特許文献1に記載の表示装置においては、放射した電子ビームの1部が隔壁で遮られ、蛍光面に入射しないので混色は発生しないが、電子ビームの利用効率が低く、輝度低下、効率が低下する。また、隔壁は絶縁性なので、電子ビームの照射により、表面が帯電し、放電などの原因になり、信頼性が低下する。また、表面の帯電状態によって、電子ビームの軌道に影響が出るという問題も生ずる。
上記特許文献2に記載の表示装置においては、ゲート電極上に突起を設けることにより電子ビームを収束する技術が開示されている。該方法は、電子ビームの集束効果は高く、また、電子ビームの効率低下も防止することはできるが、ゲート電極の形成加工が必要であり、プロセスが複雑になる。その結果、コスト高、スループットの低下、歩留まりの悪化等が懸念される。
したがって、本発明は、前述した従来の課題を解決するためになされたもので、具体的には以下の手段を用いる。
(1)第1の基板上には映像信号線が第1の方向に延在して、第1の方向と直角方向の第2の方向に配列し、走査線は走査線とは絶縁層を挟んで第2の方向に延在して第1の方向に配列しており、前記映像信号線と走査線との交差部付近に電子源が配置され、第2の基板には前記電子源に対応して蛍光面が形成されており、前記電子源からの電子ビームによって前記蛍光面を発光させる表示装置であって、
前記電子源の近傍には前記映像信号線と同じ電位が印加される電位制御電極が配置されていることを特徴とする表示装置。
(2)前記電位制御電極は前記電子源の両側に形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(3)前記電子源は前記映像信号線と平行な方向に長辺を有する略長方形の形をしており、前記電位制御電極は前記電子源の長辺近傍に形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(4)前記電子源と電位制御電極との間隔は20μm以下であることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(5)前記電子源と前記電位制御電極は前記映像信号線の上に形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
前記電子源の近傍には前記映像信号線と同じ電位が印加される電位制御電極が配置されていることを特徴とする表示装置。
(2)前記電位制御電極は前記電子源の両側に形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(3)前記電子源は前記映像信号線と平行な方向に長辺を有する略長方形の形をしており、前記電位制御電極は前記電子源の長辺近傍に形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(4)前記電子源と電位制御電極との間隔は20μm以下であることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(5)前記電子源と前記電位制御電極は前記映像信号線の上に形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(6)第1の基板上には映像信号線が第1の方向に延在して、第1の方向と直角方向の第2の方向に配列し、走査線は映像信号線とは絶縁層を挟んで第2の方向に延在して第1の方向に配列しており、前記映像信号線と走査線との交差部付近に電子源が配置され、第2の基板には前記電子源に対応して蛍光面が形成されており、前記電子源からの電子ビームによって前記蛍光面を発光させる表示装置であって、前記電子源は上部電極と下部電極、および上部電極と下部電極の間のトンネル絶縁膜を有し、前記上部電極と前記下部電極との間に電圧を印加することにより前記上部電極から電子を放出させる構成であり、前記上部電極は前記走査線と同電位が印加され、前記下部電極は映像信号線と共通であり、前記電子源の近傍には前記映像信号線と同じ電位が印加される電位制御電極が配置されていることを特徴とする表示装置。
(7)前記上部電極は前記上部電極と同一の膜である上部電極膜によって走査線と共通の電位が印加されることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(8)前記映像信号線の上には層間絶縁膜が形成され、前記電位制御電極は前記映像信号線の上に形成された前記層間絶縁膜のスルーホールを介して前記映像信号線と同じ電位が印加されることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(9)前記走査線は2層の導電膜を有し、前記電位制御電極は前記走査線と同一材料の2層の導電膜を有していることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(10)前記電位制御電極の高さは10μm以下であることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(7)前記上部電極は前記上部電極と同一の膜である上部電極膜によって走査線と共通の電位が印加されることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(8)前記映像信号線の上には層間絶縁膜が形成され、前記電位制御電極は前記映像信号線の上に形成された前記層間絶縁膜のスルーホールを介して前記映像信号線と同じ電位が印加されることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(9)前記走査線は2層の導電膜を有し、前記電位制御電極は前記走査線と同一材料の2層の導電膜を有していることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(10)前記電位制御電極の高さは10μm以下であることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(11)第1の基板上には映像信号線が第1の方向に延在して、第1の方向と直角方向の第2の方向に配列し、走査線は映像信号線とは絶縁層を挟んで第2の方向に延在して第1の方向に配列しており、前記映像信号線と走査線との交差部付近に電子源が配置され、第2の基板には前記電子源に対応して蛍光面が形成されており、前記電子源からの電子ビームによって前記蛍光面を発光させる表示装置であって、前記電子源は前記映像信号線と平行な方向に長辺を有する略長方形の形をしており、前記第2の基板の蛍光面にはブラックマトリクスが形成され、前記ブラックマトリクスの開口部には蛍光体層が形成され、前記ブラックマトリクスの開口部は前記映像信号線と平行な方向に長辺を有する略長方形の形をしており、前記電子源の長辺の近傍には前記映像信号線と同じ電位が印加される電位制御電極が配置されていることを特徴とする表示装置。
(12)第1の基板上には映像信号線が第1の方向に延在して、第1の方向と直角方向の第2の方向に配列し、走査線は映像信号線とは絶縁層を挟んで第2の方向に延在して第1の方向に配列しており、前記映像信号線と走査線との交差部付近に電子源が配置され、第2の基板には前記電子源に対応して蛍光面が形成されており、前記電子源からの電子ビームによって前記蛍光面を発光させる表示装置であって、前記電子源は前記映像信号線と平行な方向に長辺を有する略長方形の形をしており、前記第2の基板の蛍光面にはブラックマトリクスが形成され、前記ブラックマトリクスの開口部には蛍光体層が形成され、前記ブラックマトリクスの開口部は前記映像信号線と平行な方向にストライプ状であり、前記電子源の長辺の近傍には前記映像信号線と同じ電位が印加される電位制御電極が配置されていることを特徴とする表示装置。
(13)前記映像信号線の幅は、前記走査線と交差する部分の幅が前記走査線と交差していない部分の幅よりも小さいことを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(14)前記映像信号線の幅は、前記電子源および前記電位制御電極が形成されている部分の幅が、前記走査線と交差している部分の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
(13)前記映像信号線の幅は、前記走査線と交差する部分の幅が前記走査線と交差していない部分の幅よりも小さいことを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(14)前記映像信号線の幅は、前記電子源および前記電位制御電極が形成されている部分の幅が、前記走査線と交差している部分の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
各手段に対応した効果は次のとおりである。
手段(1)によれば、映像信号線の電位は走査線の電位よりも低いため、映像信号線の電位を電子ビーム収束手段として用いると効果的な電子ビーム集束を行うことができる。また、映像信号線の電位が低くなると電子ビームが多く放射されるが、映像信号線の電位が低くなると、同時に、電位制御電極の電位も低くなるため、電子ビーム集束の効果も大きくなるため、電子ビームの量が増えても電子ビームの広がりが極端に大きくなることはない。
手段(2)によれば、電位制御電極は電子源の両側に形成されているので、効果的な電子ビームの集束が可能である。
手段(3)によれば、電位制御電極は電子源の長辺に沿って形成されるので、効果的な電子ビームの集束が可能である。
手段(4)によれば、電位制御電極は電子源から20μm以内という近傍に形成されるため、効果的な電子ビームの集束が可能である。
手段(5)によれば、電位制御電極は映像信号線の上に形成されるので、電位制御電極に映像信号線電位を供給することが容易にできる。
手段(6)によれば、電子源としてMIM型電子源を用いるので、電位制御電極をMIM型電子源および対応する映像信号線、走査線の形成と同時に電位制御電極を形成できるので、電位制御電極を形成するためのコストの上昇がほとんど無い。
手段(7)によれば、MIM型電子源の上部電極と走査線と上部電極と同一の膜である上部電極膜の導通を一回のスパッターのみで行うため、コスト的に有利である。
手段(8)によれば、電位制御電極は映像信号線上で、層間絶縁膜にスルーホールを介して映像信号線の電位を供給するため、電位供給のために別電極を必要としない。
手段(9)によれば、電位制御電極は走査線と同時に形成するため、電位制御電極形成のための別プロセスを必要としない。
手段(10)によれば、電位制御電極の高さは10μm以下であるが、電子源の近傍に存在するため、十分なビーム集束効果を有する。
手段(11)によれば、ブラックマトリクスの開口は電子源と同じ縦長であるため、本発明の電子ビーム集束作用の効果を上げることができる。
手段(12)によれば、ブラックマトリクスの開口はストライプであるため、本発明の電子ビーム集束作用の効果を上げることができる。
手段(13)によれば、映像信号線は、映像信号線と走査線の交差部で幅が狭いため、映像信号線と走査線との間に発生する容量を小さくすることができる。
手段(14)によれば、映像信号線は、映像信号線と走査線の交差部で幅が狭く、電子源と電位制御電極が存在する部分は幅が広いため、電位制御電極を配置するスペースを十分にとることができると同時に、映像信号線を走査線との間に発生する容量を小さくすることができる。
以下、本発明の最良の形態を実施例の図面を参照して詳細に説明する。なお、実施例では電子源としてMIM型電子源を用いた例を記載したが、電子源がMIM型電子源に限る必要は無い。
図1乃至図4は本発明の画像表示装置の一実施例を説明するための図で、図1(a)は
前面基板側から見た平面図、図1(b)は図1(a)の側面図、図2は図1の前面基板を取り去って示す背面基板の模式平面図、図3は図1のA−A線に沿った模式断面図、図4は図2のB−B線に沿った背面基板の模式断面図とその背面基板と対応する部分の前面基板の模式断面図である。
前面基板側から見た平面図、図1(b)は図1(a)の側面図、図2は図1の前面基板を取り去って示す背面基板の模式平面図、図3は図1のA−A線に沿った模式断面図、図4は図2のB−B線に沿った背面基板の模式断面図とその背面基板と対応する部分の前面基板の模式断面図である。
これら図1乃至図4において、参照符号1は背面基板、2は前面基板で、これら両基板1、2は厚さ数mm、例えば3mm程度のガラス板から構成されている。3は支持体で、この支持体3は厚さ数mm、例えば3mm程度のガラス板或はフリットガラスの燒結体から構成されている。4は排気管で、この排気管4は前記背面基板1に固着されている。前記支持体3は前記両基板1、2間の周縁部に周回して介挿され、両基板1、2とフリットガラスのような封着部材5を介して気密封着されている。前記両基板1、2は重畳方向(
Z方向)で同軸配置されている。
Z方向)で同軸配置されている。
この支持体3と両基板1、2及び封着部材5で囲まれた空間は前記排気管4を介して排気され例えば10-3〜10-5Paの真空を保持して表示領域6を構成している。又前記排
気管4は背面基板1を貫通して穿設された貫通孔7と略同軸で連通し、前述のように前記背面基板1の外表面に取り付けられ、排気完了後封止される。
気管4は背面基板1を貫通して穿設された貫通孔7と略同軸で連通し、前述のように前記背面基板1の外表面に取り付けられ、排気完了後封止される。
参照符号8は映像信号線で、この映像信号線8は背面基板1の内面に一方向(Y方向)に延在し他方向(X方向)に並設されている。この映像信号線8は端部に映像信号線引出端子811を有しており、この端子の先端部は支持体3と背面基板1との気密封着部を気密に貫通して背面基板1の端部まで延在している。
次に、参照符号9は走査線で、この走査線9は前記映像信号線8上でこれと交差する前記他方向(X方向)に延在し前記一方向(Y方向)に並設されている。この走査線9は端部に走査線引出端子911を有しており、この端子の先端部は前記支持体3と背面基板1との気密封着部を気密に貫通して背面基板1の端部まで延在している。
又、これら映像信号線8及び走査線9と貫通孔7とは少なくとも3mm以上の間隔が確保出来るように設定する。この寸法より近接すると電極寸法に変動が生じる恐れがある。
次に、参照符号10は電子源で、この電子源10は前記走査線9と映像信号線8の各交差部近傍に設けられ、この電子源10は前記走査線9及び前記映像信号線8と接続電極11、11Aでそれぞれ接続されている。又、前記映像信号線8と、電子源10及び前記走査線9間には層間絶縁膜が配置されている。
ここで、前記映像信号線8は例えばAl/Nd膜、走査線9は例えばCr/Al/Cr膜等が用いられる。
次に、参照符号12はスペーサで、このスペーサ12はセラミックス材等から構成されており、長方形の薄板形状に整形され、この実施例では走査線9上に1本おきに直立配置され、接着部材13で両基板1、2と固定している。このスペーサ12は通常、複数の画素毎に画素の動作を妨げない位置に設置される。
このスペーサ12の寸法は基板寸法、支持体3の高さ、基板素材、スペーサの配置間隔、スペーサ素材等により設定されるが、一般的には高さは前述した支持体3と略同一寸法、厚さは数十μm〜数mm以下、長さは20mm乃至1200mm程度、好ましくは80mm乃至120mm程度が実用的な値となる。又、このスペーサ12は108〜109Ω・cm程度の抵抗値を有している。
次に、参照符号14はカップ状の陽極端子で、この陽極端子14は例えばクロム合金等から構成され前記前面基板2の背面基板1側の内面の後述する位置に植設配置されている。すなわち、陽極端子14の配置位置は、両基板1、2をZ軸方向に同軸で重畳した際、前記表示領域6内で、かつ正規の表示に支障を与えない支持体3に近接した位置に配置された前記排気管4と略同軸で前面基板2に埋め込まれている。この埋め込みは、陽極端子14の閉止端面側の一部にガラス巻きを施すような処理を行った後、開口端側の一部を背面基板1側の内面に露呈させて埋め込みを行う方法等が可能である。この埋め込みはガラス板の時点で行い、埋め込み後洗浄等の前処理を行い、その後所定の製造工程に投入する。
又、この陽極端子14が植設配置された前記前面基板2の同一面内に赤色、緑色、青色用の蛍光体層15が遮光用のBM(ブラックマトリクス)膜16で区画されて配置され、更にこれらを覆うように例えば蒸着方法で設けられた金属薄膜からなるメタルバック17が形成され、これらにより蛍光面が構成されている。
次に、参照符号18は陽極引出線で、この陽極引出線18は一端側181を前記陽極端子14に着脱自在に接続し、他端側182を支持体3に略平行に背面基板1側へ延在させ貫通孔8を挿通した後、排気管4と気密封着して外部に引き出されている。この陽極引出線18は、一端側181を押圧して変形させてカップ状の陽極端子14内に挿入し前記押圧を解除することで拡張、弾接させて陽極端子14と確実に接触する構造のばね状構成としている。このばね状構成は、例えば450℃程度の熱処理でもばね性が損なわれない特性が要求される。又、他端側182は例えばジュメット線のような熱膨張係数が排気管4と略等しい材料からなる線状構造とし、貫通孔8を挿通した後、排気管4のチップオフ時に同時に気密封着している。
次に、参照符号19は接続用の導電厚膜で、この導電厚膜19は前記蛍光面のBM(ブラックマトリクス)膜16及びメタルバック17と前記陽極端子14間に塗布され、この陽極端子14とBM膜16及びメタルバック17とを電気的に接続している。この導電厚膜19は例えば黒鉛を主成分とした黒鉛ペーストが用いられ、その膜厚は数μm乃至二十数μmとし、接続の信頼性を確保可能な厚膜としている。
又、前記蛍光体層15の蛍光体材料としては、例えば赤色としてY2O2S:Eu(P22−R)を、緑色としてZnS:Cu,Al(P22−G)、青色といてZnS:Ag,
Cl(P22−B)を用いることができる。この蛍光面構成で、前記電子源10から放射される電子を加速し、対応する画素を構成する蛍光体層15に射突させる。これにより、該蛍光体層15が所定の色光で発光し、他の画素の蛍光体の発光色と混合されて所定の色のカラー画素を構成する。又、メタルバック17は面状として示してあるが、走査線9と交差して画素列ごとに分割されたストライプ状とすることもできる。
Cl(P22−B)を用いることができる。この蛍光面構成で、前記電子源10から放射される電子を加速し、対応する画素を構成する蛍光体層15に射突させる。これにより、該蛍光体層15が所定の色光で発光し、他の画素の蛍光体の発光色と混合されて所定の色のカラー画素を構成する。又、メタルバック17は面状として示してあるが、走査線9と交差して画素列ごとに分割されたストライプ状とすることもできる。
図5は発明の作用を示す模式図である。前面基板と背面基板のスペースHは約3mmである。前面基板と背面基板間の電圧は7KVから10KVである。前面基板にはブラックマトリクス膜16が形成され、ブラックマトリクス膜16の開口部には蛍光体層15が形成されている。ブラックマトリクス膜16および蛍光体層16を覆って、メタルバック17が形成されている。
等電位線EVは電位子源付近において、図5のEVで示すように、電位制御電極41の影響を受けて歪む。この等電位線のゆがみは電子ビームEBが集束する方向に作用するため、電子ビームの発散を防止することができる。この効果を持たせるためには、電位制御電極41の電位は電子源の表面電位よりも低くなくてはならない。MIM型電子源10の上部電極は走査線と同じ電圧が印加されている。一方MIM型電子源10の下部電極は映像信号線と同一である。そして、走査線の電位は信号電位よりも高い電位となっている。本発明は信号電位を電位制御電極41に印加することにより、電子ビームを集束させるものである。
図6は本発明のMIM型電子源10付近の平面図である。図6において縦方向に延在する映像信号線8の上にMIM型電子源10が形成されている。層間絶縁膜を介して映像信号線8と直角方向に走査線9が延在している。映像信号線のピッチは200μmであり、映像信号線の幅は130μmである。ピッチに対して線幅の割合が大きいのは、出来るだけ映像信号線の抵抗を小さくして、信号が劣化するのを防止するためである。また、走査線9のピッチは600μmであり、走査線9の幅は300μmである。走査線のピッチに対して走査線9の幅が大きいのは、映像信号線8の場合と同様で、できるだけ走査線の抵抗を小さくするためである。
MIM型電子源10の大きさは、映像信号線と平行な方向ymが100μm、走査線と平行な方向xmが50μmであり、縦長の構成となっている。これは対応する蛍光面の画素構造が縦長、あるいはストライプとなっていることに対応するものである。
MIM型電子源10の両脇には電位制御電極41が形成されている。電位制御電極41の幅xcは約10μm、長さは約100μmである。MIM型電子源10と電位制御電極41との間隔xdは10μmである。電位制御電極41の背面基板からの高さは5ミクロンである。電位制御電極41の高さは小さいように見えるが、MIM型電子源10との距離が小さいため、電子ビームの集束効果は非常に大きい。本発明では電位制御電極41を微細加工できるため、電位制御電極41をMIM型電子源10に対して間隔xdを10μm以下にまで近づけることができる。実験によれば、電位制御電極41の高さを5μmとして、電位制御電極41とMIM型電子源10との間隔xdは20μm程度であっても効果を生ずる。
図7は図6のA−A断面図である。図7において、MIM型電子源10は映像信号線の上に形成されており、MIM型電子源10の下部電極は映像信号線と同一である。下部電極、すなわち映像信号線はAl合金で形成されている。膜厚は例えば、500nmである。トンネル絶縁膜を挟んで上部電極が形成されている。トンネル絶縁膜は厚さ約15nmであり、下部電極である映像信号線を陽極酸化することによって形成される。上部電極はIr、Pt、Auの積層膜がスパッターで形成され、膜厚は6μm程度である。上部電極には走査線と同じ電位が印加される。上部電極はMIM型電子源10の上だけでなく、背面基板全面に形成される。しかし、後に述べる走査線庇部93部によって、上部電極膜は他の走査線とは電気的に切り離される。上部電極に印加される走査信号と、下部電極、すなわち、映像信号線に印加されるデータ信号との電位差により、上部電極から放出される電子の量がコントロールされることにより、画像が形成される。
映像信号線と走査線の間に層間絶縁膜が形成される。層間絶縁膜は第1走査線層91と第2走査線層92の2層膜となっている。もちろん、層間絶縁膜は2層に限らず、3層以上でもよい。本実施例では第1走査線層91は映像信号線を陽極酸化することによるアルミナ(Al2O3)によって形成される。膜厚は例えば、150nmである。陽極酸化膜のうえには第2層間絶縁膜34が形成される。第2層間絶縁膜34は例えば、窒素シリコンあるいは酸化シリコンが用いられる。第2層間絶縁膜34の役割は第1層間絶縁膜3334であるアルミナにピンホール等が存在した場合の絶縁不良を防止するためである第2層間絶縁膜34の膜厚は例えば、150nm程度である。
走査線は第1走査線層91と第2走査線層92の2層構造になっている。図7において、MIM型電子源10に近い側の第1走査線層91にはテーパー部94が形成されており、このテーパー部94に上部電極膜がスパッターあるいは蒸着されることにより、走査線の電位がMIM型電子源10の上部電極に印加されることになる。一方、MIM型電子源10と反対側の走査線端部には第1走査線層91と第2走査線層92との間に走査線庇部93部が形成されている。この庇部によって、上部電極膜が分断され、上部電極膜が他の走査線と導通するのを防止することができる。
第1走査線層91は例えば、Cr膜またはCr合金膜がスパッターによって形成される。第1走査線層91の膜厚は例えば、400nmである。その上に第2走査線層92がスパッターによって形成される。第2走査線層92の材料は、Al合金が使用され、膜厚は例えば4.5μmである。
第2走査線層92がスパッターされたあと、第2走査線層92のパターニングをおこなう。その後、第2走査線層92とレジストの位置をわずかにずらせて第1走査線層91のパターニングを行う。レジストの位置をわずかにずらせるのは、MIM型電子源10側にはテーパー部94を形成し、MIM型電子源10と反対側には走査線庇部93を形成するためである。実際はレジストの位置をテーパー部94に形成することにより、この部分の第1走査線層91のエッチングを遅くすることによってテーパーを形成する。一方、MIM型電子源10と反対側は第2走査線層92をマスクとしてエッチングする。Al合金よりもCrを早くエッチングするエッチング液を選定することにより、走査線庇部93部が形成される。この庇部は第2走査線層92の膜厚が第1走査線層91の膜厚よりも遥かに大きいため、この膜厚の差による効果もある。走査線庇部93の量d2は100nm以上必要であるが、好ましくは300nm以上がよい。
第1走査線層91および第2走査線層92によって走査線を形成後、MIM型電子源10の部分の第2層間絶縁膜34をエッチングにより開口する。その後、下部電極たる開口部の映像信号線に対して陽極酸化することにより、トンネル絶縁膜を15nm程度に形成する。その後、MIM型電子源10の上部電極となる上部電極膜を6nm程度スパッタリングによって形成する。上部電極膜が走査線部に形成されたテーパー部94にも形成されることにより、走査線とMIM型電子源10の上部電極とが導通することになる。一方MIM型電子源10と反対側は、走査線庇部93によって、分離され、他の走査線との導通は避けられる。
図8は図6のB−B断面図であり、MIM型電子源10の両側に電位制御電極41が形成されている。電位制御電極41の形成プロセスは図7に示したMIM型電子源10の形成および走査電極の形成をほとんど共通している。電位制御電極41はMIM型電子源10と同じく映像信号線の上に形成されている。映像信号線をパターニングしたあと、映像信号線と走査線を絶縁するために、第1層間絶縁膜33および第2層間絶縁膜34を形成することは共通である。第2層間絶縁膜34を形成後、電位制御電極41のために、第1層間絶縁膜33および第2層間絶縁膜34に対してスルーホル42を形成する。その後、第1走査線層91および第2走査線層92をスパッターで形成することは走査線の形成と共通である。すなわち、電位制御電極41は2層構造となっており、下層411は第1走査線層91と同じ材料、膜厚となる。また、上層412は第2走査線層92と同じ材料、膜厚となる。
走査線の第2走査線層92をパターニングすると同じ工程で、電位制御電極41の上層412をパターニングする。その後、走査線の第1走査線層91をパターニングするのと同じ工程で電位制御電極41の下層411をパターニングする。電位制御電極41の下層411のパターニングは、電位制御電極41の上層412をマスクに用いてパターニングする。これは第2走査線層92のMIM型電子源10と反対方向のパターニングと同じプロセスである。すなわち、電位制御電極41の下層411と第1走査線層91は同一の膜厚、材料であり、電位制御電極41の上層412と第2走査線層92とは同一の膜厚、材料であるから、同じエッチング液によって、走査線庇部93と同様な電位制御電極庇部43が形成される。
最終的に、MIM型電子源10の上部電極膜が基板全面にスパッターされるが、この電位制御電極庇部43によって、MIM型電子源10の上部電極と電位制御電極41との導通は避けられる。すなわち、上部電極膜は約6nmであり、100nm以上の庇があれば、電位制御電極41の上層412に形成された上部電極膜413と第2層間絶縁膜34の上に形成された上部電極膜311の分離は十分に可能である。ちなみに、第1走査線層91の膜厚は400nmで、第1層間絶縁膜33の膜厚は150nm、第2層間絶縁膜34の膜厚は150nmであり、縦方向にも100nmの差があるため、縦方向についても、電位制御電極41の上層412に形成された上部電極膜413と第2層間絶縁膜34の上に形成された上部電極膜311の分離は十分に可能である。
もしも、第2走査線層92上の上部電極膜413と第2層間絶縁膜34上の上部電極膜の分離ができなかった場合でも、上部電極膜は6nmと薄いため、走査線と映像信号線に電圧を印加して、電流を流せば、つながった部分は容易に焼ききることができるため、プロセスにおいて分離できなかった場合も容易に回復させることが可能であり、歩留りの低下は避けることができる。
図9は駆動波形の1例である。走査線は上から順次一定電圧、例えば、5Vを印加する。一方映像信号線には各走査線に対応した電圧が印加される。映像信号線の電圧は例えば、0Vからー4Vである。この例では、映像信号線の電位0Vのときが走査線と映像信号線の電位差がもっとも小さく、放出電流がもっとも小さい。逆に、映像信号線の電位がー4Vのときが電子放出量がもっとも大きい。
電子ビームの広がりは電流量が大きいほうが大きい。電流量が大きいときは信号電位が低い。電位制御電極41に印加される電位が低いとビーム集束効果は大きい。電位制御電極41に印加される電位は信号電位と同じであるので、電流量が大きいほど集束作用が大きいということになり、本発明はこの点でも極めて合理的である。
図6に示すように、本実施例ではMIM型電子源10は映像信号線と平行方向に長い形となっている。そして、電位制御電極41はMIM型電子源10の長辺両側に配置されている。すなわち、本実施例では、電子ビームは走査線と平行方向にのみ集束される。一方、MIM型電子源10と対向するブラックマトリクスの開口部の形状は例えば、映像信号線と平行方向に縦長の165μm×115μmである。電子ビームが他の蛍光体を照射することによる色純度の劣化は走査線と平行方向で裕度が小さい。また、ビームの広がりによる輝度の劣化の影響も映像信号線と平行方向よりも、走査線と平行方向で大きい。したがって、本実施例のように、MIM型電子源10の長辺の両側に電位制御電極41を配置すれば、大きな効果を得ることができる。さらには、蛍光面のブラックマトリクスの開口部が上記のような長方形の窓ではなく、連続してストライプ状であれば、MIM型電子源10の長辺両側に電位制御電極41を配置するだけで、ほぼ完全に目的を達成することができる。
図10に本発明の第2の実施例を示す。図10は実施例1の図8に対応するものである。図10以外の構成は実施例1と同じである。
実施例1では、電位制御電極41の下層411はスルーホル42内のみに形成されていた。この場合、電位制御電極41の下層411は、第1層間絶縁膜33および、第2層間絶縁膜34の膜厚の合計よりも厚くする必要がある。実施例1では第1層間絶縁膜33は150nm、第2層間絶縁膜34は150nmであり、電位制御電極41の下層411は、第1走査線層91と同じ膜厚である400nmである。
しかしながら、電位制御電極41の下層411すなわち、第1走査線層91はこのように厚くしたくない場合がある。例えば、走査線庇部93部あるいは電位制御電極庇部43部の量は、電位制御電極41の下層411または第1走査線層91の膜厚が小さいほうが容易に形成できる。
本実施例は以上のような状況に鑑み、電位制御電極41の下層411をスルーホル4242の周辺、すなわち第2層間絶縁膜34の上にまで形成している。このような構成とすれば、電位制御電極41の下層411すなわち第1走査線層91の膜厚の選択の自由度を上げることができる。実施例2によれば、電位制御電極41の下層411の膜厚によって、電位制御電極41の上に形成された上部電極膜413と第2層間絶縁膜34の上に形成された上部電極膜311とを確実に分離することができる。
図11に本発明の第3の実施例を示す。実施例3では映像信号線の幅に変化を持たせている。映像信号線と走査線が層間絶縁膜を挟んで交差する部分の映像信号線の幅snを小さくしている。そして、電位制御電極41および、MIM型電子源10が配置される部分の映像信号線の幅swを大きくしている。映像信号線と走査線の交差する部分には容量が発生し、これが高速駆動に悪影響をおよぼすので、この部分は映像信号線の幅を小さくして容量の発生を最小限に抑える。一方MIM型電子源10および電位制御電極41が配置される部分は映像信号線の幅を大きくして、これらの電極を配置するスペースを十分にとることが特徴である。
図11において、まず、映像信号線が形成される。映像信号線の形状は実施例1に比べて複雑であるが、これは一回のフォト工程で形成できるので問題にならない。映像信号線のピッチは実施例1と同じ200μmである。映像信号線の幅に狭い部分snは90μmである。映像信号線の幅に広い部分swは130μmであり、MIM型電子源10と電位制御電極41を配置するに十分なスペースとなっている。以後のプロセスも実施例1と同じである。
走査線のピッチは500μmで、走査線幅は300μmである。MIM型電子源10の大きさ、電位制御電極41の大きさ、MIM型電子源10と電位制御電極41の間隔等も実施例1と同じである。本実施例においては、MIM型電子源10および電位制御電極41の配置される部分の映像信号線の幅を自由に変えることができるので、MIM型電子源10の大きさ、電位制御電極41の大きさ、MIM型電子源10と電位制御電極41の間隔等に対する設計裕度、プロセス裕度を向上させることができる。また、必要に応じて映像信号線と走査線間の容量の設計裕度も増すことができる。
次に、図12は本発明の構成を適用した画像表示装置の等価回路例の説明図である。図9中に破線で示した領域は表示領域6であり、この表示領域6にn本の映像信号線8とm本の走査線9が互いに交差して配置されてn×mのマトリクスが形成されている。マトリクスの各交差部は副画素を構成し、図中の3つの単位画素(あるいは、副画素)"R","G","B"の1グループでカラー1画素を構成する。なお、電子源の構成は図示を
省いた。映像信号線(カソード電極)8は、映像信号線引出端子811で映像信号駆動回路DDRに接続され、走査線(ゲート電極)9は走査線引出端子911で走査信号駆動回路SDRに接続されている。映像信号駆動回路DDRには外部信号源から映像
信号NSが入力され、走査信号駆動回路SDRには同様に走査信号SSが入力される。
省いた。映像信号線(カソード電極)8は、映像信号線引出端子811で映像信号駆動回路DDRに接続され、走査線(ゲート電極)9は走査線引出端子911で走査信号駆動回路SDRに接続されている。映像信号駆動回路DDRには外部信号源から映像
信号NSが入力され、走査信号駆動回路SDRには同様に走査信号SSが入力される。
これにより、順次選択される走査線9に交差する映像信号線8に映像信号を供給することで、二次元のフルカラー画像を表示することができる。本構成例の表示パネルを用いることにより、比較的低電圧で高効率の画像表示装置が実現される。
1・・・背面基板、 2・・・前面基板、 3・・・支持体、 4・・・排気管、 5・・・封着部材、 6・・・表示領域、 7・・・貫通孔、 8・・・映像信号線、 81・・・映像信号線引出端子、 9・・・走査線、 91・・・走査線引出端子、 10・・・電子源、 11,11A・・・接続電極、 12・・・間隔保持部材、 13・・・接着部材、 14・・・陽極端子、 15・・・蛍光体層、 16・・・ブラックマトリクス膜、 17・・・メタルバック(陽極電極)、 18・・・陽極引出線、 19・・・導電厚膜、 31・・・上部電極、 32・・・トンネル絶縁膜、 33・・・第1層間絶縁膜、 34・・・第2層間絶縁膜、 35・・・第2層間絶縁膜、 41・・・電位制御電極、 42・・・スルーホール、 43・・・電位制御電極庇部、 91・・・第1走査線層、 92・・・第2走査線層、 93・・・走査線庇部、 94・・・テーパー部、 411・・・電位制御電極の下層、 412・・・電位制御電極の上層
Claims (14)
- 第1の基板上には映像信号線が第1の方向に延在して、第1の方向と直角方向の第2の方向に配列し、走査線は映像信号線とは絶縁層を挟んで第2の方向に延在して第1の方向に配列しており、前記映像信号線と走査線との交差部付近に電子源が配置され、第2の基板には前記電子源に対応して蛍光面が形成されており、前記電子源からの電子ビームによって前記蛍光面を発光させる表示装置であって、前記電子源の近傍には前記映像信号線と同じ電位が印加される電位制御電極が配置されていることを特徴とする表示装置。
- 前記電位制御電極は前記電子源の両側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記電子源は前記映像信号線と平行な方向に長辺を有する略長方形の形をしており、前記電位制御電極は前記電子源の長辺近傍に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記電子源と電位制御電極との間隔は20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記電子源と前記電位制御電極は前記映像信号線の上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 第1の基板上には映像信号線が第1の方向に延在して、第1の方向と直角方向の第2の方向に配列し、走査線は映像信号線とは絶縁層を挟んで第2の方向に延在して第1の方向に配列しており、前記映像信号線と走査線との交差部付近に電子源が配置され、第2の基板には前記電子源に対応して蛍光面が形成されており、前記電子源からの電子ビームによって前記蛍光面を発光させる表示装置であって、前記電子源は上部電極と下部電極、および上部電極と下部電極の間のトンネル絶縁膜を有し、前記上部電極と前記下部電極との間に電圧を印加することにより前記上部電極から電子を放出させる構成であり、前記上部電極は前記走査線と同電位が印加され、前記下部電極は映像信号線と共通であり、前記電子源の近傍には前記映像信号線と同じ電位が印加される電位制御電極が配置されていることを特徴とする表示装置。
- 前記上部電極は前記上部電極と同一の膜である上部電極膜によって走査線と共通の電位が印加されることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 前記映像信号線の上には層間絶縁膜が形成され、前記電位制御電極は前記映像信号線の上に形成された前記層間絶縁膜のスルーホールを介して前記映像信号線と同じ電位が印加されることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 前記走査線は2層の導電膜を有し、前記電位制御電極は前記走査線と同一材料の2層の導電膜を有していることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 前記電位制御電極の高さは10μm以下であることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 第1の基板上には映像信号線が第1の方向に延在して、第1の方向と直角方向の第2の方向に配列し、走査線は映像信号線とは絶縁層を挟んで第2の方向に延在して第1の方向に配列しており、前記映像信号線と走査線との交差部付近に電子源が配置され、第2の基板には前記電子源に対応して蛍光面が形成されており、前記電子源からの電子ビームによって前記蛍光面を発光させる表示装置であって、前記電子源は前記映像信号線と平行な方向に長辺を有する略長方形の形をしており、前記第2の基板の蛍光面にはブラックマトリクスが形成され、前記ブラックマトリクスの開口部には蛍光体層が形成され、前記ブラックマトリクスの開口部は前記映像信号線と平行な方向に長辺を有する略長方形の形をしており、前記電子源の長辺の近傍には前記映像信号線と同じ電位が印加される電位制御電極が配置されていることを特徴とする表示装置。
- 第1の基板上には映像信号線が第1の方向に延在して、第1の方向と直角方向の第2の方向に配列し、走査線は映像信号線とは絶縁層を挟んで第2の方向に延在して第1の方向に配列しており、前記映像信号線と走査線との交差部付近に電子源が配置され、第2の基板には前記電子源に対応して蛍光面が形成されており、前記電子源からの電子ビームによって前記蛍光面を発光させる表示装置であって、前記電子源は前記映像信号線と平行な方向に長辺を有する略長方形の形をしており、前記第2の基板の蛍光面にはブラックマトリクスが形成され、前記ブラックマトリクスの開口部には蛍光体層が形成され、前記ブラックマトリクスの開口部は前記映像信号線と平行な方向にストライプ状であり、前記電子源の長辺の近傍には前記映像信号線と同じ電位が印加される電位制御電極が配置されていることを特徴とする表示装置。
- 前記映像信号線の幅は、前記走査線と交差する部分の幅が前記走査線と交差していない部分の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記映像信号線の幅は、前記電子源および前記電位制御電極が形成されている部分の幅が、前記走査線と交差している部分の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
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