JP2008107211A - 電位測定装置、及び画像形成装置 - Google Patents

電位測定装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Kaoru Noguchi
薫 野口
Takashi Ushijima
隆志 牛島
Yoshitaka Zaitsu
義貴 財津
Kazuhiko Kato
和彦 加藤
Toshiyuki Ogawa
俊之 小川
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Abstract

【課題】従来よりも、揺動体のねじり軸と角度を成す方向について装置の幅を比較的薄くできる電位測定装置を提供することである。
【解決手段】電位測定装置は、ねじりバネ6と、ねじり軸50の回りに揺動可能に軸支された揺動板5からなる揺動体7と、揺動板5をねじりバネ6を介して支持する支持部8を有する。揺動板5または支持部8のねじり軸50と交差する面5a上に、測定対象1の電位を測定するために測定対象1に対して配置されるべき検知電極9、10が少なくとも1つ設けられる。揺動体7は、ねじり軸50を含む直線が測定対象1の面と交わる姿勢をとる様に配置される。揺動板5が揺動するとき、検知電極9、10は、測定対象1に対して周期的に交互に遮蔽され、露出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象の電位を非接触で測定することが可能な電位測定装置、及び該電位測定装置を利用する画像形成装置に関する。
従来、例えば、感光ドラムを有し電子写真方式により画像形成を行う画像形成装置において、常に安定した画質を得るためには、どの様な環境下でも感光ドラム表面の電位分布が適当に(典型的には均一に)なる様に感光ドラム表面を帯電しておく必要がある。このため、電位測定装置を用いて感光ドラム表面の電位を測定し、その結果を利用して、感光ドラム表面の電位を均一に保つ様にフィードバック制御を行う機能素子を画像形成装置に搭載することが行われている。
この様な目的で用いられる電位測定装置に対して、しばしば要求される機能の一つとして、測定対象の表面電位を非接触で測定する機能が挙げられる。なぜならば、電位測定装置が、感光ドラム表面に接触すると感光ドラム表面の電位分布が均一でなくなり、形成される画像に乱れが生じる原因となるからである。この様な電位測定の方式を本明細書では「非接触式」と呼ぶことにする。
非接触式の電位測定装置の測定原理としては、測定対象とこれに対向して配置される検知電極との間の静電容量を微小に変動させることにより、測定対象の表面電位に比例した振幅を有する電流信号を得る方式が利用されている。
非接触式の電位測定装置の電位測定原理を以下に説明する。
或る電位を有する測定対象の表面と電位測定装置に内蔵される検知電極との間に生じる電界により、検知電極には測定対象の表面電位に比例した電気量Qの電荷が誘起される。QとVの関係は次の式で表される。
Q=CV・・・(1)
ここで、Cは検知電極と測定対象の表面との間の静電容量である。式(1)より、検知電極に誘起される電気量Qを測定することで測定対象の表面電位が得られることが分かる。
しかし、検知電極に誘起される電気量Qを高速且つ正確に直接測定することは実際には困難である。そこで、実用的な方法として、検知電極と測定対象の表面との間の静電容量Cの大きさを周期的に変化させ、検知電極で発生する交流電流信号を測定することにより、測定対象の表面電位を得る方法がしばしば用いられている。
上記の方法によって測定対象の表面電位を得られることを以下に示す。静電容量Cが時間tの関数であるとすると、検知電極で発生する交流電流信号すなわち電位検出信号電流iは、検知電極に誘起される電気量の時間微分値であることと、式(1)から次の式で表される。
i(t)=dQ/dt=d(CV)/dt ・・・(2)
ここで、測定対象の表面電位Vの変化速度が静電容量Cの変化速度に対して十分遅い場合には、Vは微小時間dtにおいて一定であるとみなすことができる。従って、式(2)は次の式で表される。
i(t)=dQ(t)/dt=V・dC(t)/dt ・・・(3)
式(3)より、検知電極で発生する電位検出信号電流iの大きさは測定対象の表面電位Vの1次の関数であるから、交流電流信号の振幅を測定することにより測定対象の表面電位を得ることが可能である。また、式(3)より、静電容量Cの変化速度が同じならば、測定対象の表面電位に対する交流電流信号の大きさ、すなわち電位測定装置の感度は、静電容量の変化量に比例することが分かる。
検知電極と測定対象表面との間の静電容量Cを周期的に変化させる方法の一つとしては、検知電極と測定対象表面との間の距離を変化させて静電容量Cを変化させる方法が挙げられる。検知電極と測定対象の表面との間の静電容量Cは近似的に次の様な式で表される。
C=A・S/x ・・・(4)
ここで、Aは物質の誘電率などに係る比例定数、Sは検知電極の面積、xは検知電極と測定対象の表面との間の距離である。式(4)より、距離xが周期的に変化すると静電容量Cも周期的に変化することが分かる。また、式(4)より、検知電極の面積Sが周期的に変化しても(検知電極の面積を直接的に変化させるのは困難であるので、測定対象に対して露出する検知電極の面積を変化させる)、静電容量Cが周期的に変化することが分かる。後述する様に、本発明では、この後者の変化方法を利用する。
ところで、上記距離を変化させる手段にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の技術を適用することで、電位測定装置の小型化、応答性の高速化、高精度化を実現している例が提案されている(特許文献1参照)
上記提案の概念的な構成を、図6を用いて説明する。上記電位測定装置は、ねじりバネ106と該バネ106によって揺動可能に軸支された揺動板105を有する揺動体107と、揺動体107の支持板108と、揺動板105の平面上に配置された検知電極109、110を有する信号検出手段を備える。検知電極109、110と電位測定対象101の面との距離を揺動板105の揺動により変化させてこれらの間の静電容量を変化させることで、検出電極109、110に現れる出力信号を信号検出手段の信号処理回路が検出する。また、上記電位測定装置の構造は、マイクロマシン技術を用いてシリコン基板を加工することで、大量に一括成型することが可能である。具体的には、ドライエッチング技術等の加工技術を用いて、シリコン基板に容易に上記形態を形成できる。
特開2004-301555号公報
上記の如き従来技術の状況において、近年、感光ドラムの小径化、ドラム周りにおける各種装置の高密度化により、電位測定装置も小型化、薄型化が求められている。特に、電位測定装置をドラム近くに設置したときの該測定装置のドラム周方向での寸法に関しては、できるだけ小さいことが強く求められている。また、複数の電位測定装置を並列配置する場合や、アレイ化する場合にも小型化は必須である。前述の例で代表する現状の揺動式電位測定装置のドラム周方向での寸法に関しては、その殆どが、揺動体を構成するねじりバネと揺動板、及び該ねじりバネを固定する支持板によって占められている。従って、これらのねじりバネや揺動板などを小さくして電位測定装置を小型化すればよいのであるが、電位測定装置の振動特性の確保の必要性や、構造体上の設計制約上、これらをそのまま小型化することは非常に困難である。例えば、全体的に小型化すると、揺動体の共振周波数が変化するため、安定的に駆動させるためには駆動系を含めた設計変更が必要になる。また、現状の揺動式電位測定装置では、できるだけドラム周方向での寸法を小さくする為、次の様にしている。すなわち、揺動板の長手方向に延在する基板に、制御回路等の他の構成要素も配置する平面実装を用いていない。そして、平面実装よりコスト高な、揺動板の長手方向に対して角度(典型的には90度)を成して延在する基板上に制御回路等の他の構成要素を実装する実装形態を用いている。
上記課題に鑑み、本発明の電位測定装置は、ねじりバネと、該ねじりバネによってねじり軸の回りに揺動可能に軸支された揺動板からなる揺動体と、前記揺動板を前記ねじりバネを介して支持する支持部と、を有する。そして、前記揺動板または前記支持部の前記ねじり軸と交差する面上に、測定対象の電位を測定する検知電極が少なくとも1つ設けられていることを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の画像形成装置は、上記電位測定装置と、該電位測定装置より得られる出力信号を処理する信号処理装置と、画像形成手段を備える。そして、前記電位測定装置の揺動体は、前記揺動体のねじり軸を含む直線が前記画像形成手段の電位測定の対象となる面と交わる姿勢をとる様に配置され、前記画像形成手段が、前記信号処理装置の信号処理結果に基づいて画像形成の制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、前記ねじり軸と交差する面上に、測定対象に対して配置されるべき検知電極を配置しているので、前記揺動体のねじり軸を含む直線が電位測定の対象となる面と交わる姿勢をとる様に電位測定装置が配置されることになる。従って、この直線とほぼ平行な方向に伸びる基板に測定装置の構成要素を実装する平面実装を採用することが、前記ねじり軸と角度を成す方向(例えば、感光ドラムの周方向)の測定装置の幅を薄くするのに資することになる。よって、比較的低コストの平面実装を採用することができて、従来よりも、前記ねじり軸と角度を成す方向について測定装置の幅を比較的薄くでき、且つ比較的低コストの電位測定装置を容易に実現できる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の電位測定装置の一実施形態は、ねじりバネによってねじり軸の回りに揺動可能に軸支された揺動板を含む揺動体と、揺動板をねじりバネを介して揺動可能に支持する支持部を有する。そして、測定対象の電位を測定するために測定対象に対して配置されるべき検知電極が、揺動板または支持部のねじり軸と交差する面(典型的には、ねじり軸に垂直な面)上に、少なくとも1つ設けられている。
こうした構成の電位測定装置において、1つのタイプでは、検知電極と測定対象の間に配置されるべき開口を有する開口板を備えると共に、揺動板のねじり軸と交差する面上に、検知電極が設けられている。揺動板がねじり軸の回りに揺動されるとき、検知電極は、測定対象に対して、開口板により周期的に遮蔽されると共に、開口板の開口により周期的に露出される。すなわち、周期的に交互に遮蔽され、露出される。これにより、検知電極の露出面積Sが周期的に変化するので、前記式(4)より、静電容量Cも周期的に変化することが分かる。こうして、測定対象の表面電位Vを測定可能となる。
このタイプの電位測定装置において、次の様な形態を採ることができる(図1参照)。この形態では、検知電極は、揺動板のねじり軸と交差する面のねじり軸との交点を挟んで互いに反対側に、夫々、少なくとも1つ配置され、開口は、開口板のねじり軸と交差する面のねじり軸との交点を挟んで互いに反対側に、夫々、検知電極と同数配置される。この場合、開口が、開口板のねじり軸と交差する面のねじり軸との交点を通る同一線上にない様に配置される形態を採用し得る(図3参照)。この場合、更に、次の様にできる。すなわち、揺動板がねじり軸の回りの一方の方向に最大に揺動するとき、揺動板の前記交差面のねじり軸との交点の一方の側の検知電極が、開口板の前記交差面のねじり軸との交点の一方の側の開口の直下に来て測定対象に対して最大に露出される。そして、揺動板がねじり軸の回りの他方の方向に最大に揺動するとき、揺動板の前記交差面のねじり軸との交点の他方の側の検知電極が、開口板の前記交差面のねじり軸との交点の他方の側の開口の直下に来て測定対象に対して最大に露出される。
また、他のタイプでは、支持部のねじり軸と交差する面上に、検知電極が設けられ、揺動板が揺動されるとき、検知電極は、測定対象に対して、揺動板により周期的に交互に遮蔽され、露出される。これによっても、検知電極の露出面積Sが周期的に変化するので、前記式(4)より、静電容量Cも周期的に変化することが分かる。従って、測定対象の表面電位Vを測定可能となる。
このタイプの電位測定装置において、次の様な形態を採ることができる(図2参照)。この形態では、検知電極は、支持部のねじり軸と交差する面のねじり軸との交点を挟んで互いに反対側に、夫々、少なくとも1つ配置されている。この場合、検知電極は、支持部のねじり軸と交差する面のねじり軸との交点を通る同一線上にない様に配置される形態を採用し得る(図4参照)。この場合、更に、次の様にできる。すなわち、揺動板がねじり軸の回りの一方の方向に最大に揺動するとき、支持部の前記交差面のねじり軸との交点の一方の側の検知電極が測定対象に対して最大に露出される。そして、揺動板がねじり軸の回りの他方の方向に最大に揺動するとき、支持部の前記交差面のねじり軸との交点の他方の側の検知電極が測定対象に対して最大に露出される。
以下、図面を参照して、より具体的な本発明の実施例を詳細に説明する。
(第1の実施例)
本発明による電位測定装置の第1の実施例を図1の斜視図に基づいて説明する。図1は、本実施例に係る電位測定装置の構成を示す。本実施例の電位測定装置は、ねじりバネ6と、該ねじりバネ6によって軸支された揺動板5からなる揺動体7を有する。揺動体7は、自身の揺動軸ないしねじり軸50を含む直線が測定対象1の表面と交わる姿勢(典型的には垂直に交わる姿勢)をとる様に配置されている。更に、開口板2が、揺動体7と測定対象1の間に、測定対象1の面と対向する面内に配置されている。開口板2には、2個の開口3、4が配置されている。2つの開口3、4は、開口板2のねじり軸50との交点を挟んで互いに反対側に形成されている。
測定対象1の対する電位測定装置の上記配置を可能とするために、揺動板5のねじり軸50と交差する面5a(典型的には垂直に交わる面)上に、2個の同一形状の検知電極9、10が配置されている。2つの検知電極9、10も、上記面5aのねじり軸50との交点を挟んで互いに反対側に形成されている。
揺動板5に結合された側とは反対側のねじりバネ6の端部は支持板8に固定されている。支持板8と開口板2は、共通のプレート板(例えば、ねじり軸50とほぼ平行に伸びる基板)に固定されていてもよい。更に、そのプレート板に後述の揺動体駆動機構や信号処理手段が実装されていてもよい。検知電極9、10は、揺動板5とねじりバネ6と支持板8上に形成される電気配線により、信号処理手段と接続されている。揺動体駆動機構としては、電磁力を利用する電磁式、圧電素子を用いる圧電式、静電気力を利用する静電式などの駆動手段が使用できる。また、もう1つのねじりバネを揺動板5の面5aと開口板2の間に渡して、ねじり軸50上の一対のねじりバネによって揺動板5を揺動可能に軸支する形態としてもよい。
上記構成において、揺動体駆動機構により揺動体7がねじり軸50の回りで揺動させられることで、検知電極9、10が特定の位置に揺動したときのみ、夫々、開口3、4を通して測定対象1からの電気力線が各検知電極に最大に達する。上記電位測定装置に、後述する様な適切な揺動体駆動機構を加え、揺動板5とねじりバネ6の形状、材料などを適切に選ぶことで、揺動板5はねじり軸50を中心として周期的に往復揺動させられる。
図3は、揺動板5が揺動している様子を、測定対象1から見た上面図で模式的に示したものである。ただし、図3での開口3、4の形成の仕方は、図1に図示のそれとは異なる。図3(A)は、揺動板5が静止状態、或いは揺動中に静止状態と同じ位置に達したときの状態(本明細書では、この状態を、“中立状態”と記す)を示す。この中立状態では、検知電極9、10の両方とも開口板2により遮蔽されているため、電気力線が殆ど到達しない。
次に、図3(B)は、揺動板5の揺動状態が変化して、図3(A)の中立状態から時計回り方向に傾いて、揺動角が最も大きくなった状態を表している。この状態では、右側の検知電極9は開口板2により遮蔽されているため電気力線が殆ど到達しないが、左側の検知電極10は開口4の直下にきて測定対象1からの電気力線が最大に達する。
他方、図3(C)は、揺動板5の揺動状態が変化して、図3(A)の中立状態から反時計回り方向に傾いて、揺動角が最も大きくなった状態を表している。ここでは、右側の検知電極9は開口3の直下にきて測定対象1からの電気力線が最大に達しているが、左側の検知電極10は開口板2により遮蔽されているため電気力線が殆ど到達しない。
揺動板5は、中立状態である図3(A)から(B)に傾き、そして(B)から(A)へ戻り、次に逆側に(A)から(C)に傾き、そして、(C)から(A)へ戻る。この状態を正弦波的に繰り返し、揺動する。
図3に示した形態の電位測定装置の電位測定方法について説明する。ここまでに説明した様に、揺動板5がねじり軸50の回りで正弦波的に揺動運動を行うことで、揺動板5の面5a上に設置した検知電極9、10において、測定対象1から見える面積が周期的に変調する。これによって、同様に、測定対象1から検知電極9、10に達する電気力線の量が周期的に変化する。本形態では、検知電極9、10からの信号は、両検知電極9、10の面積が同じであることにより、振幅が同等となる。しかし、図3に示す形態では、開口板2上の開口3、4の配置により、両検知電極9、10からの信号の位相が互いに180o(π)(これは時間的にはπ/ω=1/(2f)で表わされる様に周期の2分の1)シフトしたものとなる。
前述した電位測定装置から取り出した信号の処理方法について説明する。この信号を処理するには差動増幅装置と呼ばれる検出回路が好適である。差動増幅器で処理することで、出力信号の大きさを2倍にし、なお且つ両検知電極9、10に影響を与える雑音を取り除くことができる。
図3の形態では開口3、4が、揺動板5のねじり軸50と開口板2との交点を含む同一線上にない様に配置されている。これに対して、図1の形態では、揺動板5のねじり軸50と開口板2との交点を含む同一線上に開口3、4が配置されている。この形態では、検知電極9、10は、夫々、開口3、4の直下に同時に来て、同様な変調態様で開口板2によって遮蔽される。従って、両検知電極9、10からの信号の位相は同相となる。
次に、本実施例の電位測定装置内の揺動体7を駆動機構により駆動する方法について説明する。揺動体7は、図3で示された様な運動をする際は、その構造に対応した共振周波数fと呼ばれる周波数で揺動(振動)させられる。これは、一般に揺動体の振動の固有モードと呼ばれる。駆動用電源により、fと等しい周波数の駆動信号を駆動機構の圧電素子、静電素子、電磁素子などに与えることで、揺動体7に周波数fの振動を与えられる。このとき、揺動体7の固有振動モードは、駆動周波数fの振動と結合し、共振周波数fで振動する。以上により、図3の形態では、測定対象1の表面電位Vの情報を含み位相がπ(=180o)異なる信号を検知電極9、10から独立に取り出すことができ、これに対して差動増幅などを行うことで表面電位Vを検出できる。これに対して、図1の開口3、4の形態では、検知電極9、10からの同相の信号を合わせて、インピーダンス変換、検波、増幅、整流することで表面電位Vを検出できる。
次に、本実施例の製造方法の一例について説明する。
図1で示した電位測定装置の構造は、マイクロマシン技術を用いてシリコン基板を加工することで、大量に一括成型することが可能である。具体的には、ドライエッチング技術等の加工技術を用いて、シリコン基板から、ねじりバネ6と該ねじりバネ6によって軸支された揺動板5からなる揺動体7、更に該ねじりバネ6を固定する支持板8を容易に形成することができる。
また、半導体加工技術において一般的に使用される成膜技術を用いることで、揺動板5の表面に絶縁薄膜を形成し、更に表面5aに検知電極9、10も形成し得る。
この結果、前述の各部分、ねじりバネ6と揺動板5からなる揺動体7、更に支持板8の全ての構造は、組立工程を経ることなく、単一の基板の上に形成可能である。更に、本例の電位測定装置の構造を複数個形成し得る大きさのシリコン基板を用いて、本センサを一括して大量に製造することも可能となる。
ところで、本実施例では、検知電極9、10は、同一形状をなしていたが、これらは同一形状でなくてもよい。上記出力信号の処理法に若干の設計的な変更を加えて適当に出力信号の処理を行えば、本実施例の変形例となり得る。また、検知電極を1つのみ設けて1つの出力信号の検出を適当に行う形態(この形態では図1の開口3、4も同様に1つにする)も、感度の点で多少劣ることになるが、本実施例の変形例となり得る。この場合、検知電極の誘起電荷による充・放電電流を電圧などとして信号検出回路で測定するのであるが、その方法としては、周知の抵抗による電圧降下を利用して測定するパッシブな方法がある。或いは、充・放電電流が零となる様に検知電極の電圧を変化させる為の電位調整素子を用いて測定対象の電位を測定するアクティブな零位法(検知電極の電圧をフィードバック制御する方法)などを用いてもよい。
本実施例の構成では、感光ドラムなどの測定対象1の半径方向外方の空間は余裕をもって使えるので、ねじり軸50が伸びる方向に基板を設けて、ここに各構成要素を配置する平面実装を採用できる。これにより、電位測定装置の測定対象1の周方向への幅を小さくできるので、測定対象1の周廻りに他の装置を余裕をもって配置できる様になる。
(第2の実施例)
次に、本発明の第2の実施例を図に基づいて説明する。図2は、本実施例に係る電位測定装置の構成を示す。この電位測定装置も、ねじりバネ6と該ねじりバネ6によって軸支された揺動板5からなる揺動体7を有する。また、揺動体7は、自身のねじり軸50を含む直線が測定対象1の表面と交わる姿勢をとる様に配置されている。
本実施例が第1の実施例と異なる点は、揺動体7の根元においてねじりバネ6を固定する支持板8の表面に2個の同一形状の検知電極9、10が配置されていることである。支持板8のこの表面は、揺動板5のねじり軸50と交差する面(典型的には垂直に交わる面)になっている。こうした構成であるので、図2に示す如く、揺動体7を、自身の揺動軸50を含む直線が測定対象1の表面と交わる姿勢をとる様に配置するとき、検知電極9、10は測定対象1と対向する面内に配置される。その他の点は、第1の実施例と同様である。
図4は、揺動板5が揺動している様子を、測定対象1から見た上面図で模式的に示したものである。ただし、ここでも、図4での検知電極9、10の形成の仕方は、図2に図示のそれとは異なる。図4(A)は、揺動板5の中立状態を示す。この中立状態においては、検知電極9、10の両方とも揺動板5により遮蔽されないため、測定対象1からの電気力線が最大に到達している。
次に、図4(B)は、揺動板5の揺動状態が変化して、図4(A)の中立状態から時計回り方向に傾いて、揺動角が最も大きくなった状態を表している。この状態では、右側の検知電極9には測定対象1からの電気力線が達しているが、左側の検知電極10は揺動板5により遮蔽されているため、電気力線が殆ど到達しない。
他方、図4(C)は、揺動体の揺動状態が変化して、図4(A)の中立状態から反時計回り方向に傾いて、揺動角が最も大きくなった状態を表している。この状態においては、右側の検知電極9は揺動板5により遮蔽されているため、殆ど電気力線が到達しないが、左側の検知電極10は測定対象1からの電気力線が達している。
ここでも、揺動板5は、中立状態である図4(A)から(B)に傾き、そして(B)から(A)へ戻り、次に逆側に(A)から(C)に傾き、そして、(C)から(A)へ戻る。この状態を正弦波的に繰り返し、揺動する。
本実施例は、支持板8の表面上の検知電極9、10が揺動板5により周期的に交互に遮蔽、露出される点が第1の実施例と異なるのみであるので、その電位測定方法は、実質的に第1の実施例の電位測定方法と同じである。検知電極9、10から取り出す信号の処理方法についても、第1の実施例と同様である。更に、揺動体7の駆動方法、装置の製造方法などについても、第1の実施例と同様である。
(第3の実施例)
本発明の第3の実施例として、本発明の電位測定装置を用いた画像形成装置の構成例を説明する。
本実施例の画像形成装置の構成を図5に示す。感光ドラム11の周辺に、帯電器制御部12により制御可能な帯電器13、本発明の電位測定装置14、露光器15、現像剤供給器16が設置されている。感光ドラム11の帯電量を制御する機構は、帯電器制御装置12、帯電器13、本発明の電位測定装置14で構成されており、帯電器13には帯電器制御装置12が接続され、更に帯電器制御装置12には本発明の電位測定装置14が接続されている。
本実施例の画像形成装置の基本的な動作原理を以下に説明する。
帯電器13で感光ドラム11の表面を帯電し、露光器15を用いて感光ドラム11の表面を露光することにより潜像が得られる。この潜像に現像剤供給器16により現像剤を付着させることにより、潜像が現像される。この像を、被印刷物体送り装置17と感光ドラム11で挟まれた被印刷物体18に転写した後に、被印刷物体13上の現像剤を固着させる。これらの工程を経て被印刷物体18上に画像が形成される。この構成では、帯電器制御装置12が信号処理装置を構成し、帯電器13、露光器15、感光ドラム11などが画像形成手段を構成する。
この構成において、感光ドラム11の帯電量を制御する機構の動作原理を説明する。本発明の電位測定装置14は、帯電後の感光ドラム11の表面電位を測定し、感光ドラム11の表面電位に関わる信号を帯電器制御装置12に出力する。帯電器制御装置12は、感光ドラム11の表面電位に関わる信号に基づいて、帯電後の感光ドラム11の表面電位が所望の値になる様に帯電器13の帯電電圧をフィードバック制御する。これにより、感光ドラム11の安定した帯電が実現され、安定した画像形成が実現される。
本発明の電位測定装置14と、電位測定装置14の出力信号を処理する信号処理装置と、画像形成手段を備える本実施例では、電位測定装置14の揺動体は、ねじり軸を含む直線が電位測定対象(すなわち感光ドラム11)の面と交わる姿勢をとる様に配置される。そして、画像形成手段が、信号処理装置の信号処理結果に基づいて画像形成の制御を行う。従って、本発明の電位測定装置14は平面実装で構成できて、感光ドラム11の周方向にあまり幅を取らずに配置できる。よって、感光ドラム11の周廻りに配置される他の装置が比較的余裕をもって容易に配置できることになる。
本発明の第1の実施例の電位測定装置を示す斜視図。 本発明の第2の実施例の電位測定装置を示す斜視図。 第1の実施例の電位測定装置の開口板と振動板上の検知電極の配置図(測定対象から見た上面図)。図中、(A)は揺動体が中立状態にある状態を示し、(B)は揺動体が中立状態から時計回りに最大に揺動した状態を示し、(C)は揺動体が中立状態から反時計回りに最大に揺動した状態を示す。 第2の実施例の電位測定装置の振動板と支持板上の検知電極の配置図(測定対象から見た上面図)。図中、(A)は揺動体が中立状態にある状態を示し、(B)は揺動体が中立状態から時計回りに最大に揺動した状態を示し、(C)は揺動体が中立状態から反時計回りに最大に揺動した状態を示す。 本発明の第3の実施例の画像形成装置の構成を示す図。 従来の揺動体を有する電位測定装置の一例を示す斜視図。
符号の説明
1、11・・・測定対象(感光ドラム)
2・・・開口板
3、4・・・開口
5・・・揺動板
6・・・ねじりバネ
5a・・・ねじり軸と交差する面
7・・・振動体
8・・・支持部(支持板、ねじり軸と交差する面)
9、10・・・検知電極
12・・・信号処理装置(帯電器制御装置)
13・・・画像形成手段(帯電器)
14・・・本発明の電位測定装置
15・・・画像形成手段(露光器)
16・・・画像形成手段(現像剤供給器)
50・・・ねじり軸

Claims (10)

  1. ねじりバネと、該ねじりバネによってねじり軸の回りに揺動可能に軸支された揺動板からなる揺動体と、
    前記揺動板を前記ねじりバネを介して支持する支持部と、
    を有する電位測定装置であって、
    前記揺動板または前記支持部の前記ねじり軸と交差する面上に、測定対象の電位を測定する検知電極が少なくとも1つ設けられている、
    ことを特徴とする電位測定装置。
  2. 前記検知電極と測定対象との間に、
    前記揺動板が揺動されるとき、前記検知電極が、前記測定対象に対して、周期的に遮蔽、及び露出される開口を有する開口板を具備する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電位測定装置。
  3. 前記検知電極は、前記揺動板の前記ねじり軸と交差する面の前記ねじり軸との交点を挟んで互いに反対側に、夫々、少なくとも1つ配置され、
    前記開口は、前記開口板の前記ねじり軸と交差する面の前記ねじり軸との交点を挟んで互いに反対側に配置されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電位測定装置。
  4. 前記開口は、前記開口板の前記ねじり軸と交差する面の前記ねじり軸との交点を通る同一線上にない様に配置されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電位測定装置。
  5. 前記揺動板が前記ねじり軸の回りの一方の方向に揺動するとき、前記検知電極の一方が、前記開口板の一方の開口の下に来て測定対象に対して露出され、
    前記揺動板が前記ねじり軸の回りの他方の方向に揺動するとき、前記検知電極の他方が、前記開口板の他方の開口の下に来て測定対象に対して露出される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電位測定装置。
  6. 前記支持部の前記ねじり軸と交差する面上に、前記検知電極が設けられ、
    前記揺動板が揺動されるとき、前記検知電極は、測定対象に対して、前記揺動板により周期的に遮蔽されると共に周期的に露出される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電位測定装置。
  7. 前記検知電極は、前記支持部の前記ねじり軸と交差する面の前記ねじり軸との交点を挟んで互いに反対側に、夫々、少なくとも1つ配置されている、
    ことを特徴とする請求項6に記載の電位測定装置。
  8. 前記検知電極は、前記支持部の前記ねじり軸と交差する面の前記ねじり軸との交点を通る同一線上にない様に配置されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電位測定装置。
  9. 前記揺動板が前記ねじり軸の回りの一方の方向に最大に揺動するとき、前記支持部の前記ねじり軸と交差する面の前記ねじり軸との交点の一方の側に配置された前記検知電極が測定対象に対して最大に露出され、
    前記揺動板が前記ねじり軸の回りの他方の方向に最大に揺動するとき、前記支持部の前記ねじり軸と交差する面の前記ねじり軸との交点の他方の側に配置された前記検知電極が測定対象に対して最大に露出される、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電位測定装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の電位測定装置と、該電位測定装置より得られる出力信号を処理する信号処理装置と、画像形成手段を備え、
    前記電位測定装置の揺動体は、前記揺動体のねじり軸を含む直線が前記画像形成手段の電位測定の対象となる面と交わる姿勢をとる様に配置され、
    前記画像形成手段が、前記信号処理装置の信号処理結果に基づいて画像形成の制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
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