JP2008105047A - プレス機械及びその駆動制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライドのサイクルタイムを短縮しながら小型の駆動源で大きな加圧力が得られるようにする。
【解決手段】スライド14を昇降させるためのクランク軸15、クランク軸を回転させるための動力を発生する駆動源2、及び駆動源とクランク軸との間に介在されるトルク変換器3を備える。トルク変換器3は、駆動源2により回転駆動される入力軸31、クランク軸15に結合される出力軸32、入力軸31に固着されるサンギア40、サンギア40に外接噛み合いする遊星ピニオン41を回転可能に支持して出力軸32に固着されるピニオンキャリア42、遊星ピニオン41が内接噛み合いするリングギア43、リングギア43をサンギア40と同方向に回転させるリングギア駆動手段、リングギア駆動手段によるリングギア43への動力伝達を断続するクラッチ47、及びリングギア43に対して回転を拘束するための制動力を付与するリングギア拘束手段を有する。
【選択図】図2

Description

本発明はプレス機械及びその駆動制御方法に係わり、詳しくはスライドを高速移動させてプレス加工のサイクルタイムの短縮を図りながら加工精度の向上を実現できるようにしたプレス機械及びその駆動制御方法に関する。
プレス機械は、圧力の発生機構によって液圧を使用する液圧プレスと機械的な駆動力による機械プレス(メカニカルプレス)に大別される。このうち、液圧プレスはスライドのストロークを長くすることが容易で、加圧力の調節もでき、更には過負荷を生じないといった多くの利点を有する。一方、機械プレスとしては、クランクプレス、ナックルプレス、及びリンクプレスをはじめ、摩擦プレス、スクリュープレス、カムプレス、ラックピニオンプレスなどが知られるが、それらの機械プレスは液圧プレスに比較して一般に生産性が高く、保守も容易であるという利点がある。
しかし、機械プレスの多くは加圧力の調節を行えず、加圧時に大きな衝撃を生じるという難点がある。例えば、クランクプレスではクランク軸の回転トルクの変換は行われず、360度全域で加圧トルクと同じ高トルクを発生させている。このため、駆動系は大容量で、その駆動源が必要以上に大きくされていた。
そこで、スライド(ラム)を昇降させるスライド昇降機構が、ナット部材と送りねじとで構成されるスクリュープレスにおいて、駆動源を構成する第1のモータの回転を第1の動力伝達機構により高速、低トルクの回転出力に変換して送りねじに伝達する一方、上記モータとは別の第2のモータの回転を第2の動力伝達機構により低速、高トルクの回転出力に変換してナット部材に伝達するようにした機械プレスが提案されている(例えば、特許文献1)。
又、送りねじ(ボールネジ)をサーボモータにより回転駆動させる方式のスクリュープレスであって、スライドが上死点から下死点設定位置まで下降移動するとき、所定の減速点位置と下死点設定位置の一定距離手前の距離までスライドを次第に減速させ、その一定距離手前の距離から下死点設定位置まではスライドを一定速度で移動させるようにした機械プレスが知られている(例えば、特許文献2)。
特開2004−188460号公報
特開平6−182599号公報
しかしながら、特許文献1では、駆動源として2つのモータを必要とすることから、装置全体が大型、コスト高となり、しかも2つのモータを個別に制御するために制御系が複雑になるという欠点がある。特に、特許文献1はスクリュープレスには適用することはできても、クランクプレスのように単一のクランク軸を回転駆動させるような機械プレスには適用することができない。
一方、特許文献2では、単一のモータにしてスライドの移動速度を変速しながら加圧力の調節も行うことが可能であるが、これには最大出力トルクが高く、可変速範囲の広い極めて大型のモータを必要とするという難点がある。
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は既存の各種機械プレスでも大幅な改造をせずしてスライドのサイクルタイムを短縮しながら小型の駆動源で大きな加圧力が得られるようにすることにある。
本発明は上記の目的を達成するため、金型が固定されるスライドを昇降させるためのスライド昇降機構と、そのスライド昇降機構を作動させるための動力を発生する駆動源と、その駆動源と前記スライド昇降機構との間に介在されるトルク変換器と、を備えたプレス機械であって、
前記トルク変換器は、
前記駆動源により回転駆動される入力軸と、前記スライド昇降機構に結合される回転可能な出力軸と、前記入力軸の外周部に固着されるサンギアと、前記出力軸に固着されて前記サンギアに外接噛み合いする遊星ピニオンを回転可能に支持するピニオンキャリアと、前記遊星ピニオンが内接噛み合いする回転可能なリングギアと、そのリングギアに前記駆動源の回転駆動力を伝達して前記リングギアを前記サンギアと同方向に回転させるリングギア駆動手段と、そのリングギア駆動手段による前記リングギアへの動力伝達を断続するクラッチと、前記リングギアに対してその回転を拘束するための制動力を付与するリングギア拘束手段と、を有することを特徴とする。
加えて、前記出力軸の回転を拘束する出力軸拘束手段を有することを特徴とする。又、前記スライドの位置を検出するセンサと、そのセンサの出力信号に基づいて前記クラッチ及びリングギア拘束手段の動作制御を行う制御部と、を有することを特徴とする。
又、上記のように構成されるプレス機械を駆動制御する方法であり、
前記スライドを上昇させるとき、リングギアをリングギア拘束手段による拘束から解放した状態で、該リングギアにリングギア駆動手段を介して駆動源の回転駆動力を伝達することにより、前記リングギアを入力軸に固着されたサンギアと同方向に回転させ、
前記スライドが上死点を経て所定の下降位置に達したときには、サンギアを回転させたままクラッチを切ってリングギア駆動手段からリングギアへの動力伝達を遮断すると同時に、リングギア拘束手段からリングギアに対して制動力を付与することを特徴とする。
本発明に係るプレス機械によれば、遊星歯車装置を構成するトルク変換器を備え、そのトルク変換器により駆動源からスライド昇降機構に与えられる伝達動力のトルク変換が行われる構成としていることから、小型の駆動源を用いて、その出力容量を従来の1/4〜1/6程度に抑えながら、加圧時に最大トルクを発生させて加圧能力を上げ、加圧時以外にはスライド昇降機構を高速、低トルクの下で作動させてスライドの平均サイクルタイムを短縮することができる。
又、トルク変換器の出力軸をスライド昇降機構に結合するだけで各種のメカニカルプレスをトルク変換可能に駆動することができる。
加えて、スライド昇降機構に結合される出力軸の回転を拘束する出力軸拘束手段を有することから、その動作制御によりスライドを上死点で一時停止させることができ、しかも駆動系の異常時に対応して、スライド昇降機構への伝達動力が瞬時に遮断されるような安全なシステムを構築できる。
又、スライドの位置を検出するセンサと、そのセンサの出力信号に基づいてクラッチ及びリングギア拘束手段の動作制御を行う制御部とを有することから、スライドの位置に対応して伝達トルクを自動的に切り換えることができる。
更に、本発明に係る方法では、加圧時に最大トルクを発生させて加圧能力を上げ、加圧時以外にはスライド昇降機構を高速、低トルクの下で作動させてスライドの平均サイクルタイムを短縮することができる。
以下、図面に基づいて本発明を詳しく説明する。図1は本発明に係るプレス機械(メカニカルプレス)の構成例を示した正面概略図である。図1において、1はプレス機本体であり、このプレス機本体1は本例においてクランクプレスを構成している。
係るプレス機本体1の構成を概説すると、11はベッドであり、その上部にはコラム12を介してクラウン13が設けられる。コラム12の内側にはスライド14(ラム)が昇降可能に支持されており、クラウン13内にはクランク軸15が回転可能に設けられる。
そのクランク軸15とスライド14はコネクティングロッド16により連結され、これによりスライド14を昇降させるためのスライド昇降機構が構成される。そして、クランク軸15の回転により、スライド14がコラム12に固定したスライドガイド17に沿って昇降するようになっている。
又、ベッド11上にはボルスタ18が設けられ、そのボルスタ18とスライド14の間には上型19Aと下型19Bとで構成される金型19が設けられる。このうち、上型19Aはスライド14の底面に固定され、ボルスタ18には上型19Aに対向して下型19Bが固定される。
一方、図1において、2はクランク軸15を作動(回転駆動)させるための動力を発生する駆動源であり、その駆動源2とクランク軸15との間には従前のフライホイールに代えて駆動源2の回転駆動力を変速およびトルク変換してクランク軸15に伝達するトルク変換器3が介在される。尚、図1には駆動源2およびトルク変換器3がプレス機本体1の側面側に配置された状態を示しているが、実際の態様はクラウン13上に駆動源2およびトルク変換器3が設けられる。但し、駆動源2およびトルク変換器3をクラウン13上に配置することに限らず、それらを図1のようにプレス機本体1の側面側に配置することも可能である。
図2はトルク変換器の内部構造を示した縦断面図であり、図3には図2のX−X断面を示す。図2において、31は駆動源2により回転駆動される入力軸、32は入力軸31と同軸線上に設けられる出力軸であり、それらはギアボックス33に固定される軸受により回転可能に支持されている。
入力軸31の一端にはプーリ34が固着され、そのプーリ34と駆動源2のロータ軸に固着したプーリ35との間にはタイミングベルト36が巻き掛けられている。尚、駆動源2はロータ軸の速度制御を行うことのできるサーボモータとされる。
一方、出力軸32の一端には出力ギア37が固着され、その出力ギア37とクランク軸15に固着した受動ギア38が外接噛み合いされている。
ここに、ギアボックス33内において、入力軸31の外周部にはギア39およびサンギア40が固着され、そのサンギア40に数個の遊星ピニオン41が外接噛み合いされている。その各遊星ピニオン41は出力軸32に固着したピニオンキャリア42により回転可能に支持されると共に、ピニオンキャリア42は入力軸31の先端外周上で軸受を介して回転可能に支持されている。
又、入力軸31の外周部には、軸受を介してリングギア43が回転可能に支持されており、そのリングギア43に遊星ピニオン41が内接噛み合いされている。
特に、リングギア43には入力軸31の外周を囲む円筒部43Aが連続して形成され、その円筒部43Aの外周にギア部43Bが形成されると共に、リングギア43の外周には環状のフランジ部43Cが一体として形成されている。そして、入力軸31に固着したギア39にギア44が噛み合わされると共に、ギア部43Bにはギア45が噛み合わされ、それらギア44,45により、リングギア43に駆動源2の回転駆動力を伝達してリングギア43をサンギア40と同方向に回転させるリングギア駆動手段が構成される。
46は入力軸31に平行して回転可能に設けられる伝動軸で、その両端にそれぞれ上記ギア44,45が固着されている。特に、伝動軸46にはクラッチ47(例えば、電磁クラッチ)が介在され、そのクラッチ47により入力軸31からリングギア43への動力伝達を断続できるようになっている。
尚、本例において、ギア44,45、伝動軸46、及びクラッチ47は、図3のように入力軸31を中心としてそれぞれ3つが周方向に等間隔(120度間隔)に設けられる構成とされるが(図3にギア44は表われていない)、それらを任意の一箇所に設ける構成としてもよい。
又、図2および図3から明らかなように、ギアボックス33には、リングギア43に対しその回転を拘束するための制動力を付与するリングギア拘束手段として、トルク制御ユニット50(油圧駆動式のブレーキ装置)が設けられる。係るトルク制御ユニット50は、リングギア43のフランジ部43Cを挟むブレーキパッド51Aを有する一対の可動子51と、その両可動子51を支点軸P回りに揺動させる油圧シリンダ52とを含む。油圧シリンダ52は、例えば外胴52A内に一対のプランジャ52Bを設けた構成であり、その両プランジャ52Bが外胴52A内に対する作動油の供給により突出し、このときブレーキパッド51Aがリングギア43のフランジ部43Cに押し付くようになっている。
そして、油圧シリンダ52には制御弁53を介して油圧ポンプ54が接続され、油圧シリンダ52に対する作動油の給排が制御弁53の操作によって切り換えられるようになっている。尚、図3で明らかなように、係るトルク制御ユニット50も入力軸31を中心としてその周方向に3つが等間隔に設けられるが、これを単一構成としてもよい。
又、図2から明らかなように、出力軸32の一端部にはその回転を拘束する出力軸拘束手段としてブレーキ装置60が設けられる。本例において、ブレーキ装置60は出力軸32に固着されるブレーキディスク61と、該ディスク61を解放可能に拘束するブレーキパッド62とを有して成るディスクブレーキであり、そのブレーキパッド62をブレーキディスク61に押し付けて該ディスク61の回転を拘束したとき、これと一体の出力軸32およびピニオンキャリア42の回転も拘束され、これによりクランク軸15への動力伝達を遮断できるようになっている。但し、ブレーキ装置60により出力軸32やピニオンキャリア42を拘束するとき、トルク制御ユニット50でリングギア43が拘束されている場合には、出力軸32の拘束と同時にトルク制御ユニット50によるリンクギア43の拘束を解放する。
次に、図4は以上のように構成されるトルク変換器を備えたプレス機械の制御系のブロック図を示す。
図4において、70はロータリエンコーダから成るセンサであり、該センサ70は図2などに示したプレス機本体のクランク軸15に装着され、その回転角変位量からスライド14の位置を検出できるようになっている。
又、そのセンサ70および操作部71はマイコンなどから成る制御部72に電気的に接続されると共に、その制御部72には制御対象として上述の駆動源2ほか、クラッチ47、トルク制御ユニット50の制御弁53、ならびにブレーキ装置60が電気的に接続されている。そして、センサ70の出力信号に基づいて、制御部72がクラッチ47、制御弁53、ならびにブレーキ装置60の動作制御を行う構成とされている。
次に、係るプレス機械(メカニカルプレス)の駆動制御方法について説明する。図5はクランク軸の角度線図、図6はクランク軸の角速度−軸トルク線図を示す。
ここに、本発明では、スライドの上死点におけるクランク角をA、スライドが所定の下降位置まで達したときのクランク角をA、ワークに対する加圧力発生時におけるクランク角をA、スライドの下死点におけるクランク角をA、スライドが下死点を通過した直後におけるクランク角をAとし、A−A間の加圧領域において出力トルク(クランク軸の軸トルク)が最大となり、A−A−Aの区間では加圧領域よりも出力トルクが小さくなるような制御が行われる。
具体的には、スライド14が上死点から加圧開始位置直前における所定の下降位置に達するまでの間(クランク角がAからAまで変化する間)、図2に示したリングギア43をトルク制御ユニット50(リングギア拘束手段)による拘束から解放した状態にしておき(リングギア43の回転を拘束せず)、リングギア43にはクラッチ47の結合により駆動源2の回転駆動力を入力軸31、ギア39、ギア44、伝動軸46、ギア45、およびギア部43Bを介して伝達し、これによってリングギア43を入力軸31に固着されたサンギア40と同方向に回転させる。
このため、遊星ピニオン41は自転しながらサンギア40およびリングギア43の回転方向と同方向に公転し、これを支持するピニオンキャリア42をサンギア40およびリングギア43と同方向に回転させる。尚、ピニオンキャリア42は、ギア39,44の歯数比およびギア45とギア部43Bの歯数比によって入力軸31よりも高速で回転され、その回転力が出力軸32、出力ギア37、および受動ギア38を介してクランク軸15に与えられる。この結果、スライド14は上死点から所定の下降位置(図5のA−A間)まで急速降下する。
そして、スライド14が加圧開始前における所定の下降位置まで下降すると(クランク角がAに達したことが上記センサ70によって検出されると)、図4に示した制御部72からクラッチ47および制御弁53に制御信号が出力され、これによりクラッチ47が切断(OFF)される一方、トルク制御ユニット50が作動状態(ON)となって該トルク制御ユニット50からリングギア43に対して制動力が与えられる。
しかして、リングギア43は減速され、クランク角がAに達するまでに停止される。このとき、入力軸31は回転され続け、リングギア43の停止後もサンギア40が遊星ピニオン41を介してピニオンギア42を駆動するが、ピニオンキャリア42および出力軸32はサンギア40とリングギア43の歯数比により減速され、その減速分だけ加圧開始時点(A)では出力トルクが「(リングギア歯数/サンギア歯数)+1」倍と大きくなる。その倍率は6〜7程度に設定されるが、この高トルク状態はスライド14が下死点に達するまで(クランク角がAになる加圧終了時であるが、実際は下死点を若干過ぎた当たり)維持される。このため、プレス加工は低衝撃、高加圧の下で良好に行われる。
尚、複数(本例において3つ)のトルク制御ユニット50は個別に制御されるのであり、これによりリングギア43の回転や出力トルクが衝撃的に変化することを防止し、駆動系の円滑動作および成型性能の向上が図られる。
一方、スライド14が下死点まで達してプレス成型が行われると(クランク角がAに達したことが上記センサ70によって検出されると)、図4に示した制御部72からクラッチ47および制御弁53に制御信号が出力され、これによりクラッチ47が結合(ON)される一方、トルク制御ユニット50が不作動状態(OFF)となって該トルク制御ユニット50によるリングギア43の拘束が解放される。
このため、リングギア43は入力軸31と同方向に回転され始め、クランク角がAに達するまでリングギア43の加速が行われ、クランク角がAを過ぎときにはリングギア43の回転速度が一定となる。
しかして、ピニオンキャリア42および出力軸32の回転数も上がり、これが出力ギア37から受動ギア38を介してクランク軸15に伝達される。このため、クランク軸15は高速、低トルクで回転されながら、スライド14を急速上昇させることになる。
尚、その状態をクランク角がAになるまで維持してプレス加工の高速化を図ることもできるが、スライド14を上死点で一時停止させる場合には、ブレーキ装置60を作動せしめて出力軸32の回転を拘束すると同時に、トルク制御ユニット50によるリングギア43の拘束を解放したまま、クラッチ47を切断してリングギア43への動力伝達を遮断する。このようなスライド14の停止動作は上記センサ70の出力信号に基づいて自動的に行われるが、本例では駆動源2の暴走やスライド14に過負荷が発生したときなどの異常時を想定し、図4に示した操作部71に非常停止スイッチを設け、その操作によりスライド14の位置に拘わらずブレーキ装置60が作動するようにしている。尚、スライド14に加速度センサや圧力センサといった検出機器類を設け、その出力信号に基づいてブレーキ装置60やトルク制御ユニット50を動作制御できるようにしてもよく、これによれば異常発生時にクランク軸15への動力伝達を瞬時に遮断することができ、安全性を確保できる。
以上、本発明に係る構成例を説明したが、スライド14の位置を検出するセンサとして、近接スイッチなどを用い、その複数をコラム12に沿って配置するなどしてもよい。
又、上記例ではプレス機本体をクランクプレスとしたが、本発明はそのほか各種のメカニカルプレスに適用できる。例えば、ナックルプレスではクランクプレスと同様、クランク軸に出力軸32を結合し、スクリュープレスではネジ軸に、カムプレスではカム軸に、それぞれ出力軸32を結合してトルク変換可能なプレス機械を構成することができる。
本発明に係るプレス機械を示す正面概略図 トルク変換器の内部構造を示す縦断面図 図2のX−X断面図 本発明に係るプレス機械の制御系のブロック図 クランク軸の角度線図 クランク軸の角速度−軸トルク線図
符号の説明
1 プレス機本体
14 スライド
15 クランク軸(スライド昇降機構)
2 駆動源
3 トルク変換器
31 入力軸
32 出力軸
37 出力ギア
40 サンギア
41 遊星ピニオン
42 ピニオンキャリア
43 リングギア
44,45 ギア(リングギア駆動手段)
46 伝動軸(リングギア駆動手段)
47 クラッチ
50 トルク制御ユニット(リングギア拘束手段)
53 制御弁
60 ブレーキ装置(出力軸拘束手段)
70 センサ
72 制御部

Claims (4)

  1. 金型が固定されるスライドを昇降させるためのスライド昇降機構と、そのスライド昇降機構を作動させるための動力を発生する駆動源と、その駆動源と前記スライド昇降機構との間に介在されるトルク変換器と、を備えたプレス機械であって、
    前記トルク変換器は、
    前記駆動源により回転駆動される入力軸と、前記スライド昇降機構に結合される回転可能な出力軸と、前記入力軸の外周部に固着されるサンギアと、前記出力軸に固着されて前記サンギアに外接噛み合いする遊星ピニオンを回転可能に支持するピニオンキャリアと、前記遊星ピニオンが内接噛み合いする回転可能なリングギアと、そのリングギアに前記駆動源の回転駆動力を伝達して前記リングギアを前記サンギアと同方向に回転させるリングギア駆動手段と、そのリングギア駆動手段による前記リングギアへの動力伝達を断続するクラッチと、前記リングギアに対してその回転を拘束するための制動力を付与するリングギア拘束手段と、を有することを特徴とするプレス機械。
  2. 前記出力軸の回転を拘束する出力軸拘束手段を有することを特徴とする請求項1記載のプレス装置。
  3. 前記スライドの位置を検出するセンサと、そのセンサの出力信号に基づいて前記クラッチ及びリングギア拘束手段の動作制御を行う制御部と、を有することを特徴とする請求項1記載のプレス機械。
  4. 請求項1記載のプレス機械を駆動制御する方法であり、
    前記スライドを上昇させるとき、リングギアをリングギア拘束手段による拘束から解放した状態で、該リングギアにリングギア駆動手段を介して駆動源の回転駆動力を伝達することにより、前記リングギアを入力軸に固着されたサンギアと同方向に回転させ、
    前記スライドが上死点を経て所定の下降位置に達したときには、サンギアを回転させたままクラッチを切ってリングギア駆動手段からリングギアへの動力伝達を遮断すると同時に、リングギア拘束手段からリングギアに対して制動力を付与することを特徴とするプレス機械の駆動制御方法。
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