JP2008104399A - 糖尿病予防食品 - Google Patents

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Atsunori Kashiwagi
厚典 柏木
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KUSATSU ICHI
KUSATSUSHI NOGYO KYODO KUMIAI
YAMADA YAKKEN KK
Spirulina Bio Lab Ltd
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KUSATSU ICHI
KUSATSUSHI NOGYO KYODO KUMIAI
YAMADA YAKKEN KK
Spirulina Bio Lab Ltd
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Abstract

【課題】インスリンの抵抗性を改善することにより、糖尿病を予防することができる糖尿病予防食品を提供する。
【解決手段】ツユクサ科コンメリナ属植物から得られる抽出物を有効成分とする。オオボウシバナなどのツユクサ科コンメリナ属植物から得られる抽出物により、インスリンの抵抗性を改善することができ、これによって、インスリンの過剰な分泌を抑えて膵臓の細胞の疲労を抑制することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インスリンの抵抗性(感受性)を改善することにより、糖尿病を予防することができる食品に関するものである。
近年、日本人の食生活の欧米化に伴ってエネルギーが過剰に摂取され、これに運動不足が重なったりして、糖尿病などの生活習慣病が増加している。特に、糖尿病増加の背景として単純糖質の摂取の増加が問題となっている。単純糖質は複合糖質に比較して摂取後の血糖上昇が速やかであり、食後高血糖を誘導しやすく、インスリン分泌を促進するものである。単純糖質は砂糖・清涼飲料水・果物などに多く含まれており、グルコースやフルクトースなどの単糖類及びスクロースやマルトースなどの二糖類がある。
また、STOP−NIDDM試験により、α−グルコシダーゼ阻害剤の投与で耐糖能異常(IGT)から糖尿病の発症が抑制されることが報告され、食後高血糖を是正することは糖尿病発症を抑制することが示されている。本出願人らは、α−グルコシターゼ(α−glucosidase)の阻害活性を示す1−デオキシノジリマイシン(1-deoxynojirimycin、「DNJ」と略称する)と2,5−ビスハイドロキシメチル−3,4−ジハイドロキシピロリジン(2,5-bishydoroxymethyl-3,4-dihydoroxypyrrolidine、「DMDP」と略称する)を含む機能性食品などについて特許出願すると共に特許を受けている(特許文献1〜4参照)。
そして、本発明者等はさらにツユクサ及びオオボウシバナ(アオバナ)並びにこれらが属する他のツユクサ科コンメリナ属植物について研究を行ない、新規な糖尿病予防食品を発明した。
特開2001−118469号公報 特開2003−415363号公報(特許第3575766号公報) 特開2001−118469号公報(特許第3581670号公報) 特開2006−143658号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、インスリンの抵抗性を改善することにより、糖尿病を予防することができる糖尿病予防食品を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る糖尿病予防食品は、ツユクサ科コンメリナ属植物から得られる抽出物を有効成分として成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る糖尿病予防食品は、請求項1に加えて、ツユクサ科コンメリナ属植物が、オオボウシバナ、ツユクサ、マルバツユクサ、シマツユクサ、ホウライツユクサから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とするものである。
本発明は、オオボウシバナなどのツユクサ科コンメリナ属植物から得られる抽出物により、インスリンの抵抗性を改善することができ、これによって、インスリンの過剰な分泌を抑えて膵臓の細胞の疲労を抑制することができて糖尿病を予防することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の糖尿病予防食品は、ツユクサ科コンメリナ属植物から得られる抽出物を有効成分として含有するものである。ツユクサ科コンメリナ属植物としては、オオボウシバナ(C. communis L. var. hortensis Makino、別称アオバナ)、ツユクサ(Commelina communis L.)、マルバツユクサ(C.benghalensis L.)、シマツユクサ(C. diffusa Burm. fil.)、ホウライツユクサ(C. auriculata Blume)から選ばれる一種類を用いたりあるいは二種類以上を併用したりすることができる。
ツユクサ科コンメリナ属植物から得られる抽出物は、ツユクサ科コンメリナ属植物の地上部(花、葉、茎など)や地下部(根など)から抽出することができ、本発明の糖尿病予防食品は、この抽出物を含んで調製することができる。ツユクサ科コンメリナ属植物の地上部や地下部から抽出物は、例えば、ツユクサ科コンメリナ属植物の地上部や地下部をそのままであるいは乾燥した後、必要に応じて適当な大きさ(10〜20mm)に切断・粉砕し、この切断、粉砕物を溶媒に浸漬した後、還流抽出あるいは静置抽出することによって得ることができる。ここで、上記の溶媒としては水、アルコール、水とアルコールの混合溶媒を用いることができる。水を溶媒として用いる場合は常温以上の熱水であっても良い。また、アルコールを溶媒として用いる場合は、メタノール、エタノールなどを単独であるいは複数種混合して用いることができる。また、水とアルコールの混合溶媒を用いる場合は、両者を任意の割合で混合したものを用いることができるが、例えば、アルコール濃度が5〜95%、好ましくは65〜75%のものを用いるようにする。さらに、抽出時の溶媒の温度は60〜80℃に、抽出時の浸漬時間は60〜120分間にそれぞれ設定することができるが、これに限定されるものではない。また、上記の溶媒はツユクサ科コンメリナ属植物の地上部や地下部の1gに対して3〜200mL、好ましくは5〜30mLの割合で配合して抽出を行うことができる。尚、本発明では処理のしやすさなどを考慮してツユクサ科コンメリナ属植物の地上部を好適に用いることができる。
本発明では、上記の抽出操作で得られる抽出液をそのままで糖尿病予防食品とすることができ、あるいは上記の抽出液を適当な濃度に希釈して糖尿病予防食品とすることができる。この時、抽出液中の不純物は濾過により除去するのが好ましい。また、本発明の糖尿病予防食品は、上記の抽出液(濾過により不純物を除去したものも含む)中の溶媒を除去することにより乾燥エキスとして得ることができる。また、本発明の糖尿病予防食品は、上記の抽出液(濾過により不純物を除去したものも含む)を濃縮し、これにデキストリンなどの固形化剤を配合した後、スプレー乾燥によりエキス粉末にして得ることができる。さらに、本発明の糖尿病予防食品は上記の乾燥エキスやエキス粉末を水やアルコールなどの溶媒に溶解して調製することができる。
また、本発明の糖尿病予防食品は、上記の抽出液や乾燥エキスやエキス粉末を既知の食品等に配合することにより調製することができる。例えば、口腔用組成物(ガム、キャンデーなど)やかまぼこ、ちくわなどの加工水産ねり製品、ソーセージ、ハムなどの畜産製品、洋菓子類、和菓子類、生めん、中華めん、ゆでめん、ソバなどのめん類、ソース、醤油、タレ、砂糖、ハチミツ、粉末あめ、水あめなどの調味料、カレー粉、からし粉、コショウ粉などの香辛料、ジャム、マーマレード、チョコレートスプレッド、漬物、そう菜、ふりかけや、各種野菜・果実の缶詰・瓶詰など加工野菜・果実類、チーズ、バター、ヨーグルトなど乳製品、みそ汁、スープ、果実ジュース、野菜ジュース、乳清飲料、清涼飲料、酒類などの飲料、茶葉、その他、健康食品など一般的な飲食品類への使用を例示することができる。また、本発明の糖尿病予防食品は、既知の賦形材やカプセル材を用いて各種の内用・外用製剤類(動物用に使用する製剤も含む)のように、アンプル状、カプセル状、丸剤、錠剤状、粉末状、顆粒状、固形状、液状、ゲル状あるいは気泡性のように形成することができる。
本発明の糖尿病予防食品は、そのまま飲食することにより体内に摂取することができる。この場合、糖尿病予防食品に含まれている抽出物の摂取量は任意ではあるが、体重60kgの成人において抽出物の摂取量が800〜1000mg(アオバナイミノ糖 DNJとして1.0mg)となるようにするのが好ましい。
本発明の糖尿病予防食品は、経口により摂取することにより、ツユクサ科コンメリナ属植物から得られる抽出物の作用でインスリンの抵抗性を低くして、言い換えれば、インスリンの感受性を高めることができるものである。この結果、インスリンの過剰な分泌を抑えて膵臓の細胞の疲労を抑制することができて糖尿病を予防することができる。すなわち、糖尿病の人及びその予備軍の人は、最終的にはインスリンが分泌せず、栄養分が細胞に摂取できなくなるが、その病態に到達するまでは、その過程でインスリンが過剰に分泌されてついには、膵臓の細胞が疲労し、インスリンが分泌しなくなる(I型糖尿病)。従って、本発明は、インスリンの抵抗性を低くすることにより、インスリンが分泌されなくなる病態に到達するまでに、インスリンの分泌を抑えて膵臓の細胞が疲労するのを防止し、糖尿病の発症を抑えることができるものである。
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
乾燥した草津産オオボウシバナ(アオバナ)600kgを熱水(約15600L、温度80〜95℃)で、4時間抽出し、その抽出液を濾過後に減圧下で濃縮し、熱水抽出エキスを約382kgを得た。この熱水抽出エキスにデキストリン18kgを配合し、スプレー乾燥することによりアオバナエキス粉末90kgを得た。アオバナエキス粉末の成分分析結果を表1に示す。
Figure 2008104399
[スクロース50g負荷試験]
上記実施例1のアオバナエキス粉末とプラセボ(比較例1)とを用いてスクロース50g負荷試験を行った。試験の対象者は耐糖能異常者男女8名とした。対象者は身長、体重、胸囲を測定し、スクロース50g負荷試験をアオバナエキス粉末有り無し(2日連続)で行った。対象者の特性を表2に示す。図1に示すように、第1日目の試験方法は、前日21時に夕食をとり、その11時間後に負荷前採血をした後、プラセボ800mgを経口により摂取し、その5分後に50のスクロール溶液を経口より摂取し、その負荷後30分、60分、90分、120分の間隔で採血を行った。第2日目の試験方法は、前日21時に夕食をとり、その11時間後に負荷前採血をした後、アオバナエキス粉末800mgを経口により摂取し、その5分後に50のスクロール溶液を経口より摂取し、その負荷後30分、60分、90分、120分の間隔で採血を行った。そして、各採血の血糖値と血中インスリン値とを測定した。結果を図2にグラフで示す。尚、プラセボは実施例1のアオバナエキス粉末の作製において熱水抽出エキスを配合しないで作製した。
Figure 2008104399
図2(b)から明らかなように、プラセボに比べてアオバナエキス粉末は、スクロースの負荷30分後で有意差P<0.01(対応のあるt検定)で有意にインスリン分泌を抑制している。この結果、インスリンの抵抗性を低くしてインスリンの過剰な分泌を抑えているといえる。
(実施例2)
実施例1で得られたアオバナエキス粉末を含む飲料を調製した。この飲料の100mL中の成分と配合%(W/W)は次の通りである。尚、以下の成分以外の残部は水である。
実施例1の熱水抽出エキス…0.460%(W/W)
甘味料(清田産業製のエリスリトール)…1.000%(W/W)
甘味料(服部香料製のレバウディオACK−250)…0.005%(W/W)
L−アスコルビン酸(服部香料製)…0.030%(W/W)
無水クエン酸(服部香料製)…0.101%(W/W)
増粘剤(エステック製のカラギニンCSI−1)…0.050%(W/W)
カラメルCD(日比商店製)…0.005%(W/W)
レモンフレーバー(AB−No.H)…0.300%(W/W)
表3に、この飲料の栄養成分を「被験食:アオバナエキス配合飲料」として示す。
(比較例2)
実施例1で得られた熱水抽出エキスを配合しない飲料を調製した。この飲料の組成は熱水抽出エキスを配合しなかった以外は実施例1のものと同様である。表3に、この飲料の栄養成分を「対照食:プラセボ飲料」として示す。
Figure 2008104399
[菓子パン負荷試験]
(1)試験デザインおよび対象
試験は、2群の単回摂取クロスオーバー試験とした。試験スケジュールを図3に示す。負荷試験は2週間おきに2回実施した。一般成人の中から、試験開始2週前に行った予備検査における空腹時血糖値が100mg/dL以上140mg/dL未満を満たすことを条件とした。ただし、血糖値低下薬による治療を受けている者、重篤な肝・心血管・呼吸・内分泌・代謝障害に罹患している者、被験食に対しアレルギー症状を示す恐れのある者、妊婦、授乳婦および妊娠している可能性のある者、その他試験担当医師が本試験の対象として不適当と判断した者はあらかじめ除外した。以上の条件を満たした25例を、試験に直接参加しない機関が、2群に無作為に割り付け、その群間で、年齢、性別、体重、BMI、空腹時血糖値、HbA1c、において差がないことを確認した(p<0.2)。
(2)試験食(被験食と対照食)
被験食は、実施例2の被験食を用いた。1回当たりの摂取量は、100mLとした。また、プラセボとして、プラセボ飲料100mL(以下、対照食)を用いた。
(3)食事負荷試験実施方法
被験者は前日夕食後10時間以上絶食の後に来院し、問診、理学検査、血液検査および食事負荷試験を行った。
(a)問診
問診では、空咳、頭痛、めまい、消化器症状、皮疹、皮膚掻痒感、味覚障害、ふらつきなどの自覚症状の出現の有無を含めた異状の有無を調べた。
(b)理学所見
血圧、脈拍数、体重、身長の測定を行った。
血圧と脈拍数は、毎検査日の負荷試験前に測定した。血圧測定は、水銀血圧計を用いて測定した。来院後、10分間以上の安静の後、座位・着衣の状態で左腕肘部を測定部位として1分間の間隔をあけて2回測定した。血圧値は、2回の平均をその日の血圧値とした。
体重は、毎検査日の負荷試験前に測定した。身長は予備検査時に測定し、その測定値を用いて各検査日の肥満指数を算出した。
(c)血液検査
採血は、1試験日につき負荷試験前に1回、負荷後に5回(30分後、60分後、90分後、120分後、180分後)、合計6回行った。負荷試験前の血液検査項目は、末梢血一般(白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、MCV、MCH、MCHC、血小板数)、AST、ALT、LDH、γ−GTP、総ビリルビン、総蛋白、A/G 比、アルブミン、ALP、尿素窒素、尿酸、クレアチニン、Na、K、Cl、Ca、Mg、血糖値、HbA1C、グリコアルブミン、インスリン、総コレステロール、HDL−コレステロール、中性脂肪とした。負荷後30分から180分までの採血5回分の検査項目は、血糖値およびインスリンとした。
血液検査は定法によりにて実施した。
(d)負荷食および試験食摂取方法
被験者は、被験食もしくは対照食と、負荷食である菓子パン1個(砂糖50g使用)および水100mLを摂取した。摂取時間は10分以内を目安とした。
(4)被験者管理
暴飲暴食および過度の運動を避け、食生活、喫煙量および運動などの日常生活習慣を変えることのないように指示した。検査日前3日間の食事内容・運動量および試験期間中の飲酒・服薬状況を記録させた。
(a)食事・運動記録
本試験の各試験日前3日間の食事内容および運動量を日誌に記録させた。運動量は、万歩計歩数とした。
(b)飲酒・服薬記録
本試験の初回検査日1週間前から毎日の飲酒量および服用した薬を日誌に記録させた。
(5)統計解析
図及び表中の全ての測定値は、平均値±標準偏差で示した。各試験食群間を対応のあるt検定により比較を行った。試験食群間と負荷後経過時間の間の交互作用には、二元配置分散分析を用いた。なお統計ソフトはエス・ピー・エス・エス株式会社製SPSS Ver.11.5を使用し、いずれの検定においても有意水準は両側検定で5%未満とした。
また、被験者全例に対する統計処理以外に、対照食摂取時のインスリンAUCをもとに、すべての被験者をインスリンAUC高値および低値の2群に分類(中央値が基準)について層別解析を行った。
(6)試験結果
本試験では、実施例2の「アオバナエキス配合飲料」の有効性の検討を目的として、血糖値が高めの被験者を対象としたプラセボ対照単回摂取クロスオーバー試験を行った。なお、アオバナエキスを用いた検討においてショ糖負荷後の血糖上昇抑制効果が認められたことから、負荷食としてショ糖(砂糖50g)を含む菓子パンを用いた。菓子パンの栄養成分を表4に示す。この菓子パンは以下のようにして製造した。まず、小麦粉(日清フーズ(株)製)150gとベーキングパウダー(アイコク製)6gとを一緒にしてふるいにかける。この後、ふるいにかけたものに砂糖(スプーン印製)250gを入れて混ぜる。次に、水130gに食塩1gを溶かして、小麦粉とベーキングパウダーと砂糖の混合物に加えて混ぜる。これに溶かした無塩バター(明治製)15gを入れて混ぜて生地を作る。この生地を5等分して180℃のオーブンで12〜13分間焼く。尚、ベーキングパウダーの内訳は、炭酸水素ナトリウム25%、焼きミョウバン25%、第1リン酸カルシウム15%、グリセリン脂肪酸エステル1%、DL−酒石酸水素カリウム0.5%、コンスターチ33.5%である。
Figure 2008104399
(a)解析対象者
本試験では25名の被験者をエントリー後、試験開始前に2名が自己都合で脱落し、最終的に23名が試験を完了した。解析対象となった23名の被験者背景を表5に示す。2群間において、年齢、身長、体重、肥満指数、血糖値、HbA1cにおいて差がないことを確認した(p>0.2)。
Figure 2008104399
(b)食事負荷試験
(i)全被験者での解析
血糖値、摂取前の血糖値との差分値(以下、Δ血糖値)、インスリンおよび摂取前のインスリンとの差分値(以下、Δインスリン)の推移および曲線下面積(以下、AUC)を表6、血糖値およびインスリンの推移を図4に示す。二元配置分散分析の結果、血糖値において試験食群と負荷後経過時間の交互作用が認められた(p<0.01)。
Figure 2008104399
試験食群間の比較では、血糖値およびΔ血糖値において、被験食群は対照食群と比較して、負荷後30分に有意な低値(p<0.05)を認めたが、最高血糖値を示した負荷後60分に有意差は認められなかった。負荷後90分には高値傾向(p<0.1)を、180分には有意な高値(p<0.05)を認めた。インスリンでは、被験食群は対照食群と比較して、負荷後30分に有意な低値(p<0.01)、180分において高値傾向(p<0.1)を認めた。Δインスリンでは、被験食群は対照食群と比較して、負荷後30分に有意な低値(p<0.05)、180分において有意な高値(p<0.05)を認めた。AUCについては、血糖値およびインスリンのいずれも有意な差は認められなかった。
(ii)インスリンのAUCによる層別解析
対照食摂取時のインスリンAUCをもとに、すべての被験者をインスリンAUC高値および低値の2群に分類し(中央値が基準)、食事負荷試験時の血糖値およびインスリンの推移を検討した。インスリンAUC低値群および高値群のそれぞれについて、血糖値およびインスリンの推移および曲線下面積(以下、AUC)を表7に示す。
Figure 2008104399
二元配置分散分析の結果、インスリンAUC高値群では、血糖値およびインスリンにおいて試験食群と負荷後経過時間の交互作用が認められたが(p<0.01)、低値群においては、血糖値およびインスリンのいずれにおいても交互作用は認められなかった。
試験食群間の比較においては、インスリンAUC低値群では、摂取前から負荷後120分までの血糖値およびインスリンで有意な差は認められなかったが、負荷後180分での血糖値において被験食群において高値傾向が認められた(p<0.1)。インスリンAUC高値群では、血糖値において、被験食群は対照食群と比較して、負荷後30分に有意な低値(p<0.01)を認め、負荷後120分には有意な高値(p<0.05)を認めた。インスリンでは、被験食群は対照食群と比較して、負荷後30分に有意な低値(p<0.01)を認めた。
血糖値およびインスリンのAUCについては、インスリンAUC低値群および高値群のいずれにおいても有意な差は認められなかった。
(c)その他の血液検査
血糖値、インスリンを除く血液検査結果を表8に示す。血液検査の結果、すべての検査項目において試験食群間に有意差は認められなかった。
Figure 2008104399
(d)理学検査
理学検査結果を表9に示す。体重、肥満指数、収縮期血圧、拡張期血圧、脈拍数において、試験食群間に有意差は認められなかった。
Figure 2008104399
(e)食事による栄養成分摂取量および運動量
食事による栄養成分摂取量、アルコール摂取量および運動量の1日あたりの平均値を表10に示す。いずれの項目においても、試験食群間に有意差は認められなかった。
Figure 2008104399
(f)有害症状
試験食摂取前後に問診を実施し、消化器症状、皮膚症状、中枢症状等について問診・診察を行ったが、対照食群および被験食群の全てに有害事象はみられなかった。
そして、図4において、対照食(プラセボ飲料)に比べて被験食(アオバナエキス配合飲料)は、菓子パン負荷30分後で有意差P<0.05(対応のあるt検定)で有意にインスリン分泌を抑制している。この結果、インスリンの抵抗性を低くしてインスリンの過剰な分泌を抑えているといえる。
また、図5は表7.1の血糖およびインスリンの推移(対照食摂取時)[インスリンAUC値 低値]をグラフ化したもの、図6は表7.2の血糖およびインスリンの推移(対照食摂取時)[インスリンAUC値 高値]をグラフ化したものである。図5の[インスリンAUC値 低値]の場合は、対照食(プラセボ飲料)に比べて被験食(アオバナエキス配合飲料)が、菓子パン負荷で有意にインスリン分泌を抑制しているとはいえないが、図6の[インスリンAUC値 高値]の場合は、対照食(プラセボ飲料)に比べて被験食(アオバナエキス配合飲料)が、菓子パン負荷30分後で有意差P<0.01(対応のあるt検定)で有意にインスリン分泌を抑制している。この結果、糖尿病の病状が進んだ人ほど、インスリンの抵抗性を低くしてインスリンの過剰な分泌を抑えているといえる。
尚、図7、8に、被験者23名の血糖値とインスリンの試験結果を示す。
スクロール50g負荷試験の方法を示す説明図である。 スクロール50g負荷試験の結果を示し、(a)は縦軸に血糖値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフ、(b)は縦軸に血中のインスリン値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフである。 菓子パン負荷試験の方法を示す説明図である。 菓子パン負荷試験の結果を示し、(a)は縦軸に血糖値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフ、(b)は縦軸に血中のインスリン値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフである。 インスリンAUC低値における菓子パン負荷試験の結果を示し、(a)は縦軸に血糖値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフ、(b)は縦軸に血中のインスリン値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフである。 インスリンAUC高値における菓子パン負荷試験の結果を示し、(a)は縦軸に血糖値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフ、(b)は縦軸に血中のインスリン値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフである。 菓子パン負荷試験の12名分の結果を示し、縦軸に血糖値及び血中のインスリン値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフである。 菓子パン負荷試験の11名分の結果を示し、縦軸に血糖値及び血中のインスリン値を、横軸に負荷後の経過時間を示すグラフである。

Claims (2)

  1. ツユクサ科コンメリナ属植物から得られる抽出物を有効成分として成ることを特徴とする糖尿病予防食品。
  2. ツユクサ科コンメリナ属植物が、オオボウシバナ、ツユクサ、マルバツユクサ、シマツユクサ、ホウライツユクサから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の糖尿病予防食品。
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