JP2008102086A - プロテインキナーゼ活性の測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プロテインキナーゼ活性を小型の検出装置にて迅速、簡便且つ高感度に測定可能とする。
【解決手段】 特異的結合対を形成する組合せの一方の分子が結合したATPとプロテインキナーゼと基質とを反応させる工程と、プロテインキナーゼによるリン酸化によって一方の分子が結合した基質と、特異的結合対を形成する組合せの他方の分子が結合した金属微粒子とを接触させる工程と、金属微粒子を作用極の表面に集めた状態で金属微粒子に含まれる金属を電気化学的に酸化する工程と、金属を電気化学的に還元する際に生じる電流値を測定する工程とを有し、前記電流値を指標としてプロテインキナーゼ活性を測定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属微粒子を標識物質とするプロテインキナーゼ活性の測定方法に関する。
生体内で起きる様々な生命現象は、タンパク質リン酸化反応により巧妙に制御されている。したがって生命現象の仕組みを理解するためには、そのカギを握る500種類以上のプロテインキナーゼ群あるいはその阻害剤、さらにはその活性化剤のそれぞれの活性を効率的に測定する手法の開発が非常に重要な意味を持つ。プロテインキナーゼ活性及びその阻害活性、活性化剤の測定方法としては、例えば32Pを用いたオートラジオグラフィーや抗プロテインキナーゼ抗体を利用したELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)等が多用されている。また、近年では、金ナノ粒子等のような金属微粒子を標識物質とし、光学的手法により測定する方法も提案されており、例えば非特許文献1においては、リン酸化した後のプロテインキナーゼ基質を金ナノ粒子で標識した後、共鳴光散乱を検出することによりプロテインキナーゼ活性を測定する方法が提案されている。また、非特許文献2においては、金ナノ粒子を用いた比色分析によりプロテインキナーゼ活性を測定する方法が提案されている。
Anal. Chem. 2005, 77, 5770-5775 J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 2214-2215
しかしながら、前述のオートラジオグラフィーやELISAは感度については良好であるものの、測定操作が煩雑で測定に長時間を要する等の問題がある。加えて、オートラジオグラフィーを用いる場合、放射性同位元素の取り扱いに関する多くの制約がある。また、非特許文献1,2等に記載される方法は、検出に光学系が必要であるため検出装置が大型化、複雑化する等の問題がある。
本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、プロテインキナーゼの活性を小型の検出装置にて迅速、簡便且つ高感度に測定可能なプロテインキナーゼ活性の測定方法を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明に係るプロテインキナーゼ活性の測定方法は、特異的結合対を形成する組合せの一方の分子が結合したATPとプロテインキナーゼと基質とを反応させる工程と、前記プロテインキナーゼによるリン酸化によって前記一方の分子が結合した前記基質と、特異的結合対を形成する組合せの他方の分子が結合した金属微粒子とを接触させる工程と、前記金属微粒子を作用極の表面に集めた状態で前記金属微粒子に含まれる金属を電気化学的に酸化する工程と、前記金属を電気化学的に還元する際に生じる電流値を測定する工程とを有し、前記電流値を指標としてプロテインキナーゼ活性を測定することを特徴とする。
金属微粒子に含まれる金属を電気化学的に酸化した後還元する際の電流値は、プロテインキナーゼによる基質のリン酸化の程度を表すので、これを指標としてプロテインキナーゼ活性の測定が実現される。また、作用極の表面に金属微粒子を集めた状態で金属微粒子を構成する金属の電気化学的な酸化還元を行うことにより、プロテインキナーゼの酵素反応の結果として集められた金属微粒子の全てを作用極表面との電子授受に関与させることができ、結果として高感度な測定が実現される。さらに、得られる還元電流値は、例えば酸化電流値に比較して含まれるノイズが少なく、プロテインキナーゼ活性の正確な測定が実現される。
本発明によれば、従来のオートラジオグラフィーやELISAのような複雑な操作を必要とせず簡便にプロテインキナーゼ活性を測定することができる。また、本発明によれば、例えばELISAの検出工程において用いられるような大型の測定機器を必要とすることなく、簡便な操作にて、プロテインキナーゼの活性の高感度且つ正確な測定を実現することができる。さらに、本発明によれば、これらの活性測定に要する時間も大幅に短縮することができる。
以下、本発明に係るプロテインキナーゼ活性の測定方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明のプロテインキナーゼ活性の測定方法においては、先ず、特異的結合対を形成する組合せの一方の分子が結合したATPとプロテインキナーゼと基質とを反応させる工程を行う。これにより、プロテインキナーゼの働きにより基質がリン酸化され、リン酸基を介して基質に一方の分子が結合する。
特異的結合対を形成する組合せとしては、互いを認識して捕捉する組合せであればよく、例えばビオチンとアビジン、抗原と抗体、核酸と核酸、核酸と核酸結合タンパク質、レクチンと糖鎖、レセプターとリガンド等が挙げられる。この組合せの一方の分子をATPのリン酸基、具体的にはγ−リン酸基に、他方の分子を金属微粒子に結合させる。なかでもアビジンとビオチンは、特にビオチンが低分子であり酵素反応時の立体障害となり難く、しかも入手が容易で安価であることから、好ましい組合せである。
次に、プロテインキナーゼによるリン酸化によって一方の分子が結合した基質と、特異的結合対を形成する組合せの他方の分子が結合した金属微粒子とを接触させる工程を行う。一方の分子と他方の分子とが特異的に結合することにより、基質が金属微粒子により標識される。
標識物質である金属微粒子としては、例えば金、白金、銀、銅、ロジウム、パラジウム等の微粒子やそれらのコロイド粒子等を用いることができる。特に粒径20nm〜60nmの金微粒子を用いることが好ましい。
次に、特異的結合対を介して基質に結合した金属微粒子を作用極の表面に集めた状態で、金属微粒子に含まれる金属を電気化学的に酸化する。
金属微粒子を作用極の表面に集めた状態とするには、作用極の表面にプロテインキナーゼの基質を予め固定化しておく方法、ビーズ担体の表面にプロテインキナーゼの基質を予め固定化しておくとともに、ビーズ担体を作用極の表面に集めることにより金属微粒子を作用極の表面に集める方法等が挙げられる。
これらのうちビーズ担体を用いる方法は、プロテインキナーゼと基質とATPとを含む溶液中でこれらを反応させ、溶液からビーズ担体を分離して金属微粒子と接触させた後、金属微粒子との反応溶液からビーズ担体を分離し、ビーズ担体を作用極の表面に集めるという順序で実施することが好ましい。この場合、プロテインキナーゼを含む反応溶液全体に基質が拡散するので、迅速且つ確実に酵素反応を進行させることができるという利点がある。また、測定操作も簡便である。これに対し、作用極の表面にビーズ担体を集めた状態で酵素反応を行い、その後金属微粒子と反応させる順序では、測定操作が増えるほか、未反応の基質が増えるおそれがある。
ビーズ担体としては、基質を固定化可能であれば特に限定されるものではないが、作用極の表面に集める操作が容易であることから、磁気ビーズを用いることが好ましい。また、磁気的な分離が可能な磁気ビーズを使用することで、磁気ビーズの懸濁に必要な電気化学的測定用溶液の量を減らすことができる。この結果、電気化学的測定用溶液中に磁気ビーズ(金属微粒子)を高濃度に存在させることができるため、検出感度のさらなる向上を図ることができる。
金属微粒子に含まれる金属を電気化学的に酸化させるには、例えば、参照電極に対する作用極の電位を、金属微粒子に含まれる金属が電気化学的に酸化する電位に所定時間保持する。このことにより、作用極の表面に集めた金属微粒子を完全に酸化する。
金属微粒子に含まれる金属を酸化させるに際して、作用極の電位は、前記金属が酸化可能な電位とする。具体的には、作用極の電位は、使用する金属微粒子の種類に応じて適宜最適な値に設定する必要があるが、例えば、銀塩化銀参照電極に対して+0.8V〜+2.0Vとすることが好ましい。作用極の電位を前記範囲内にすることにより、作用極の表面に集めた金属微粒子を完全に酸化溶出させることができ、プロテインキナーゼ活性の感度を確実に向上させることができる。作用極の電位を前記範囲未満とした場合、測定時に還元電流のピークが現れないおそれがあり、逆に前記範囲を超えた場合、酸化させた金属微粒子の泳動による拡散が起こり、作用極表面近傍における酸化物の濃度が低下してしまい、これにより還元電流のピークが小さくなるおそれがある。
金属微粒子に含まれる金属を電気化学的に酸化させる具体的な手段としては、前記金属が酸化する電位に所定時間保持することが挙げられる。前記電位を所定時間保持する操作は、金属微粒子に含まれる金属を十分に酸化させられるため、好ましい方法である。また、前記電位を印加するに際しては、前述したように作用極の電位を所定の電位に保持する方法の他、例えばサイクリックボルタンメトリー等によって、作用極の電位を時間経過に伴い変化させてもよい。作用極の電位を時間経過に伴って変化させる場合には、金属微粒子が酸化する電位の範囲内(例えば、銀塩化銀参照電極に対し+0.8V〜+2.0V)において、作用極の電位を変化させることが好ましい。さらに、金属微粒子に含まれる金属が電気化学的に酸化する電位を作用極に複数回印加してもよい。
金属微粒子に含まれる金属を酸化させるに際しては、金属微粒子の量に応じて最適な電荷量を与えるように注意する必要がある。電荷量は電流を積分した値であるため、作用極に印加する電位が比較的低い電位であれば、金属微粒子に含まれる金属を十分に酸化させるためには当該電位を長時間印加する必要がある。一方、作用極に印加する電位が比較的高い電位であれば、金属微粒子に含まれる金属を十分に酸化させるために必要な時間は短時間でよい。
例えば、金属微粒子に含まれる金属を電気化学的に酸化させるに際して、金属微粒子に含まれる金属が電気化学的に酸化する電位に作用極の電位を保持する場合には、前記電位の保持時間を300秒以内とすることが好ましい。保持時間を適切とすることにより、作用極の表面に集めた金属微粒子に含まれる金属を完全に酸化させることができ、測定感度を確実に向上させることができる。前記電位の保持時間は、1秒以上300秒以下とすることがより好ましい。保持時間を1秒以上とすることで金属の酸化を十分に行うことができる。前記電位の保持時間のさらに好ましい範囲は、1秒以上100秒以下である。
なお、少なくとも作用極及び対極の表面にプロテインキナーゼの基質を固定化するとともに、金属微粒子を作用極及び対極の表面に集めた状態とした後、金属微粒子に含まれる金属を電気化学的に酸化させる前に、作用極に対して対極を正電位とする電位制御を行い作用極表面に金属を析出させてもよい。作用極上のみに基質ペプチドを固定化して作用極のみを反応場とし、作用極、対極及び参照電極が同一基板上に例えば印刷形成されたプレナー型デバイスを用いる場合、反応場である作用極の面積はデバイス自体の大きさ、対極面積及び参照電極の面積等に制限されるため、感度の向上には限界がある。これに対し、作用極と少なくとも対極との両方に基質ペプチドを固定化して反応場として利用し、且つ、少なくとも対極の表面に集められた金属微粒子を酸化溶出させ、泳動させて作用極表面に析出させた後、電気化学的酸化を行うことにより、作用極以外の領域に集められた金属微粒子についても電気化学的測定の対象となるので、より多くの金属微粒子が作用極の表面に集められたことになり、検出感度のさらなる向上が実現される。
前述のように作用極表面に金属を析出させる条件は使用する前記測定用の溶液により変わるが、例えば、作用極に対する対極の電位を+1V〜+2Vの範囲内とすることが好ましい。前記範囲内とすることにより、少なくとも対極の表面に集められた金属微粒子を確実に溶出させ、作用極上へ泳動させることができる。作用極に対する対極の電位は、金属微粒子が酸化する電位に所定時間保持してもよいし、金属微粒子が酸化する電位の範囲内で時間経過に伴って変化させてもよい。
次に、金属を電気化学的に還元する際に生じる電流値を測定する工程を行い、得られた電流値を指標としてプロテインキナーゼ活性を測定する。電気化学的に還元する際に生じる電流値を測定するには、例えば、作用極の電位を負方向に変化させていき、電位変化に伴う電流変化を測定する。電極電位を負方向に変化させていくと、前述の電位制御により酸化溶出した金属が還元されることにより還元電流が流れるので、これを測定する。
酸化した金属を電気化学的に還元する際に生じる電流を測定する方法としては、例えば、微分パルスボルタンメトリー、サイクリックボルタンメトリー等のボルタンメトリー、アンペロメトリー、クロノメトリー等が挙げられる。
作用極の電位制御及び還元電流測定の際に用いる溶液としては、金属微粒子に含まれる金属を容易に電気化学的に酸化させることができることから、酸性溶液を用いることが好ましい。酸性溶液としては、金属微粒子の種類等に応じて適宜選択すればよいが、例えば塩酸、硝酸、酢酸、リン酸、クエン酸、硫酸等を含む水溶液を用いることができる。金属微粒子の電気化学的酸化のし易さを考慮すると、中でも、0.05規定〜1規定の塩酸水溶液を用いることが好ましい。
作用極の電位制御及び電気化学測定の際に用いる溶液としては、酸性溶液の他、塩素を含む中性溶液を用いることも可能である。塩素を含む中性溶液を用いることにより、酸性溶液を用いる場合に比べて大きな電流変化量が得られ、結果として、より高感度な測定が達成される。また、酸性溶液を用いる場合、例えば低電位側における還元ピークの裾が上昇する等のようにピーク形状が非対称となったり、例えば0.1V付近においてノイズが発生することがある。これに対して、塩素を含む中性溶液を用いることで、還元ピークの裾が平坦となるとともに、前記ノイズ発生が抑えられるので、還元ピーク強度検出が簡便となる。さらに、酸性溶液やアルカリ溶液のような取扱いの難しい溶液の使用を回避することができ、測定操作を安全且つ簡便に実施することができる。塩素を含む中性溶液としては、例えばKCl、NaCl、LiCl等を用いたときに前記の効果を得られるが、特にKClを用いたときに効果が大きい。
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態は、基質を固定化した作用極を用いて金属微粒子を作用極の表面に集め、阻害剤の共存下でプロテインキナーゼの酵素活性を測定するものである。
先ず、図1に示すように、プロテインキナーゼの基質ペプチド1を作用極11の表面に固定化する。また、特異的結合対を形成する組合せの一方の分子として、ビオチンをγ−リン酸基に結合させたATPと、他方の分子としてストレプトアビジン2を結合させた金(Au)ナノ粒子3であるストレプトアビジンコート金ナノ粒子4とを用意する。
次に、プロテインキナーゼとビオチン化ATPとキナーゼ阻害剤と作用極11に固定化した基質ペプチド1とを接触させ、これらを反応させる。プロテインキナーゼ活性がある場合には、図1上段に示すように、プロテインキナーゼ活性の強さに応じて基質ペプチド1はリン酸化され、ビオチン5が基質ペプチド1に結合する。反応後、作用極11を洗浄し、未反応のATP等を除去する。
次に、ストレプトアビジンコート金ナノ粒子4を作用極11上に供給し、基質ペプチド1とストレプトアビジンコート金ナノ粒子4とを接触させる。基質ペプチド1を介してビオチン5が作用極11に結合している場合、ビオチン5とストレプトアビジン3とが結合することにより、基質ペプチド1に金ナノ粒子3が結合し、作用極11の表面に金ナノ粒子3が集められる。
次に、金ナノ粒子3を電気化学的に酸化する。例えば、参照電極に対する作用極11の電位を、金ナノ粒子3に含まれる金属が電気化学的に酸化する電位に所定時間保持する。
金ナノ粒子3に含まれる金属を電気化学的に酸化させた後、電気化学的に還元する際に生じる電流値を指標としてプロテインキナーゼ活性を測定する。具体的には、例えば、作用極11の電位を負方向に変化させていき、電位変化に伴う電流変化を測定する。電極電位を負方向に変化させていくと、図1上段に示すように前述の電位制御により酸化溶出した金が還元されることにより還元電流が流れるので、これを測定する。被検溶液に含まれるプロテインキナーゼ活性が強く、作用極11の表面に集められた金ナノ粒子3が多いほど還元電流強度も大きくなることから、これに基づいてプロテインキナーゼの活性の強さを求めることができる。
一方、キナーゼ阻害剤によりプロテインキナーゼ活性が阻害されている場合や基質ペプチド1に対するプロテインキナーゼが含まれていない場合等には、図1下段に示すように、酵素反応後においても作用極11上の基質ペプチド1はプロテインキナーゼによりリン酸化されないので、ストレプトアビジンコート金ナノ粒子4は基質ペプチド1を標識しない。このため、電気化学検出を行ったとしてもシグナルは得られない。
以上のように、作用極11の表面に基質ペプチド1を固定化することにより、作用極11表面に集めた金属微粒子3中の金属の還元電流を指標としてプロテインキナーゼ活性を迅速、簡便且つ高感度に測定することができる。また、本実施形態においては、基質ペプチド1を予め作用極11に固定化しておくので、酵素活性に応じた量の金属微粒子3を簡便且つ確実に作用極11表面に集めることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、基質を固定化した磁気ビーズを用いて金ナノ粒子を作用極の表面に集め、プロテインキナーゼの酵素活性を測定するものである。本実施形態においては、反応時に基質が溶液中に拡散しているので、プロテインキナーゼの反応をより迅速に確実に進行させることができる。
先ず、図2に示すように、プロテインキナーゼの基質ペプチド1を磁気ビーズ21に固定化する。また、第1の実施形態と同様に、特異的結合対を形成する組合せの一方の分子としてビオチンをリン酸基に結合させたATPと、他方の分子としてストレプトアビジン2を結合させた金(Au)ナノ粒子3であるストレプトアビジンコート金ナノ粒子4とを用意する。
次に、所定の容器内に満たした酵素反応溶液中で、プロテインキナーゼと、ビオチン化ATPと、磁気ビーズ21に固定化した基質ペプチド1とを接触させ、これらを反応させる。基質ペプチド1に対するプロテインキナーゼが含まれている場合には、図2上段に示すように、プロテインキナーゼ活性の強さに応じて基質ペプチド1はリン酸化され、ビオチン5が基質ペプチド1に結合する。
次に、前記反応溶液から前記磁気ビーズ21を分離し、別の容器内で、ストレプトアビジンコート金ナノ粒子4と基質ペプチド1が固定化された磁気ビーズ21とを接触させ、反応させる。基質ペプチド1を介してビオチン5が磁気ビーズ21に結合している場合、ビオチン5とストレプトアビジン2とが結合することにより、基質ペプチド1を介して磁気ビーズ21に金ナノ粒子3が結合する。
ストレプトアビジンコート金ナノ粒子4を結合させた後、金ナノ粒子4と接触させた溶液から磁気ビーズ21を分離して磁気ビーズ21を作用極11の表面に集めることにより、金ナノ粒子3を作用極11の表面に集める。ビーズ担体として磁気ビーズを用いる場合、作用極11の裏面に磁石を配置して磁気的な吸着力を利用することで、磁気ビーズに結合した金ナノ粒子を作用極表面に集める時間を短縮することができる。
次に、金ナノ粒子3に含まれる金属を電気化学的に酸化させる。例えば、参照電極に対する作用極の電位を、金ナノ粒子3に含まれる金属が電気化学的に酸化する電位に所定時間保持する。
金ナノ粒子3に含まれる金属を電気化学的に酸化させた後、酸化した金属を還元する際に生じる電流値を測定し、これを指標としてプロテインキナーゼ活性を測定する。具体的には、例えば、作用極の電位を負方向に変化させていき、電位変化に伴う電流変化を測定する。電極電位を負方向に変化させていくと、図2上段に示すように前述の電位制御により酸化溶出した金属が還元されることにより還元電流が流れるので、これを測定する。被検溶液に含まれるプロテインキナーゼ活性が強く、作用極の表面に集められた金ナノ粒子3が多いほど還元電流強度も大きくなることから、これに基づいてプロテインキナーゼ活性を求めることができる。
一方、基質ペプチド1に対するプロテインキナーゼが含まれていない場合や、プロテインキナーゼ活性が完全に阻害されている場合等には、図2下段に示すように、金ナノ粒子3は基質ペプチド1を標識しないので、電気化学シグナルは得られない。
以上のように、磁気ビーズ21に基質ペプチド1を固定化した場合も、酵素反応後に磁気ビーズ21を作用極11の表面に集めることで、第1の実施形態と同様にプロテインキナーゼ活性を迅速、簡便且つ高感度に測定することができる。
また、本実施形態においては、反応溶液中に懸濁することが可能な磁気ビーズ等のビーズ担体に基質を固定化するので、基質を固定化した作用極表面で反応させる場合に比較して反応効率を高めることができる。
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、作用極、対極及び作用極−対極間に基質を固定化し、電気化学的酸化の前に所定の電位操作を行う方法である。
先ず、図3に示すように、作用極11、対極12及び参照電極(図示は省略する)が同一の基板13上に形成されたプレナー型電極デバイスを用意し、作用極11と対極12の両方に、プロテインキナーゼに対する基質ペプチド1を固定化する。また、基板13のうち、作用極11と対極12とで挟まれる電極間領域13a上にも基質ペプチド1を固定化する。作用極11と対極12とで挟まれる電極間領域13a上にも基質ペプチド1を固定化することで、さらなる高感度検出が達成される。電極デバイス表面は、非特異吸着を防ぐためにブロッキングする。また、第1の実施形態と同様に、ビオチンをリン酸基に結合させたATPと、ストレプトアビジン2を金ナノ粒子3に結合させたストレプトアビジンコート金ナノ粒子4とを用意する。なお、作用極11、対極12及び参照電極は互いに近接した場所に存在していれば、必ずしも同一基板上に形成されていなくてもよい。
次に、第1の実施形態と同様に、プロテインキナーゼとビオチン化ATPと作用極11及び対極12等に固定化した基質ペプチド1とを接触させ、これらを反応させる。それから、第1の実施形態と同様に、ストレプトアビジンコート金ナノ粒子4を作用極11等に供給し、反応させる。基質ペプチド1を介してビオチン5が作用極11に結合している場合、ビオチン5とストレプトアビジン2とが結合することにより、基質ペプチド1に金ナノ粒子3が結合し、作用極11及び対極12の表面に金ナノ粒子3が集められる。
次に、作用極11、対極12及び電極間領域13aの表面を必要に応じて洗浄した後、これらの表面を電気化学的測定用の溶液と接触させ、作用極11に対して対極12を正電位とする電位制御を行う。これにより、対極12の表面に集められた金ナノ粒子3は酸化溶出し、溶液中を電気的に泳動する。また、作用極11と対極12との間に位置する電極間領域13aの表面に集められた金ナノ粒子3も、溶液中を電気的に泳動する。そして、作用極11の表面に到達すると金6として析出する。この結果、反応に関与した全ての金ナノ粒子3が作用極11の表面に集められることになる。
この後の工程は、前述した第1の実施形態と同様である。すなわち、金ナノ粒子3に含まれる金を電気化学的に酸化させ、次いで、金ナノ粒子3に含まれる金属を電気化学的に酸化させた後、酸化した金属を還元する際に生じる電流値を測定し、これを指標としてプロテインキナーゼ活性を測定する。
以上のように、本実施形態によれば、作用極11以外の少なくとも対極12も反応場として利用するとともに、少なくとも対極12の表面に集めた金ナノ粒子3を作用極11表面へ移した後に、電気化学的な酸化と還元電流の測定を行うので、作用極11の表面のみを反応場とする場合に比べてさらなる高感度化を実現することができる。また、少なくとも対極12の表面に集められた金ナノ粒子3の作用極11の表面への泳動は、作用極11と対極12との電位を制御するという簡便な操作で達成されるので、例えば溶液を撹拌するための機械的な構造は不要である。したがって、電極デバイス側の構造を変更することなく、また、極めて簡単な操作で高感度化を実現することができる。
なお、前述の第1の実施形態〜第3の実施形態においては、プロテインキナーゼの酵素活性を測定する方法を例に挙げて説明したが、プロテインキナーゼの活性を測定することにより、酵素反応の際に共存させた阻害剤の活性を間接的に測定することも可能である。また、プロテインキナーゼの活性化剤の存在下で酵素反応させ、プロテインキナーゼの活性を測定することにより、活性化剤の活性を間接的に測定することも可能である。
<実施例1>
本実施例では、作用極の表面にプロテインキナーゼ(p60c−Src)の基質ペプチド(Raytide)を固定化した平板型印刷電極を用い、金属微粒子として、ストレプトアビジンでコートされた金ナノ粒子を用いてプロテインキナーゼの活性の測定を試みた。
1.基質固定化印刷電極の作製
基質の固定化は、作用極のカーボンペーストと高い親和性を有して強く吸着するリンカー分子(1-pyrenebutanoic acid succinimidyl ester)を介して行った。印刷電極の作用極上にリンカー分子を5mM含む無水ジメチルホルムアミド溶液を滴下して1時間インキュベートした。リン酸バッファーで洗浄後、アッセイバッファー(50mM HEPES(pH7.5)、0.1mM EDTAを含む)で規定濃度に調製した基質を印刷電極の作用極上に滴下し、一晩室温でインキュベートした。PBSで洗浄後、100mMのエタノールアミンを30分間適用し、電極表面のブロッキングを行った。このようにして調製した基質固定化印刷電極は4℃で保存した。
2.被検溶液中のキナーゼによるリン酸化
反応溶液として、10μLのキナーゼ溶液と10μLのATP溶液とを混合して被検溶液を調製し、基質固定化印刷電極上に滴下し30分間、30℃でインキュベートした。反応は10% HPO溶液に浸して終了させ、0.5% HPO溶液で洗浄し、乾燥させた。なお、前記キナーゼ溶液とは、任意濃度のキナーゼ(p60c−Src)と、0.1mg/mLウシ血清アルブミンと、0.2%β−メルカプトエタノールとを前記アッセイバッファー中に含むものである。また、前記ATP溶液とは、150mMのビオチン化ATPと、30mMのMgClとを前記アッセイバッファー中に含むものである。
3.金ナノ粒子による標識
リン酸化された基質を金ナノ粒子で標識するために、ストレプトアビジンコート金ナノ粒子を10%v/v含む前記アッセイバッファー20μLを印刷電極上に滴下し、ゆっくり撹拌しながら1時間室温で反応させた。その後、洗浄、乾燥させた。
4.電気化学的測定
反応終了後の印刷電極に20μLの0.1MのHClを滴下し、印刷電極内の銀/塩化銀参照電極に対する作用極の電位を+1.2Vとし、40秒間保持した。
次に、微分パルスボルタンメトリーにより、作用極の電位を1Vから0Vに変化させていき、電位変化に対する電流変化を測定した。ボルタンメトリーの条件は電位増加0.004V、パルス振幅0.05V、パルス期間0.2秒、掃引速度0.01V/sであった。電位に対する電流変化の特性図を図4に示した。図4より、+0.5V付近に金の還元に伴う電流のピークが観察された。また、被検溶液中のキナーゼ活性と還元電流値との関係を図5に示す。これより、キナーゼ活性が高くなるにつれて電流値も増加することが示された。
5.プロテインキナーゼ阻害因子の検出
次に、反応溶液に任意濃度の阻害因子を添加し、プロテインキナーゼ活性と還元電流との関係について検討した。阻害因子の検出に際しては、任意の濃度の阻害因子を前述の反応溶液に添加し、さらにジメチルスルフォキシドを2%となるように添加した。4時間、30℃でインキュベートし、前述の「2.被検溶液中のキナーゼによるリン酸化」と同様の方法で、反応を終了させ、洗浄、乾燥した後、金ナノ粒子による標識を行い、さらに電気化学的測定を行った。この結果、阻害因子の添加により測定電流値の低下が観察された。これより、前記方法により、阻害因子の検出が可能であることが示された。
<実施例2>
本実施例では、基質ペプチドを固定化した磁気ビーズを用いて、キナーゼ活性の測定を試みた。
1.基質固定化磁気ビーズの作製
100μLのカルボキシル化磁気ポリスチレンビーズを1.5mLのマイクロチューブに取り、400μLのPBS−T(0.1%のTweenを含む50mMリン酸バッファー)を加えて5分間撹拌した。洗浄後、100μLのEDC(1-Ethyl-3-[3-Dimethylaminopropyl] carbodiimide
Hydrochloride)とNHS(N-Hydroxysuccinimide)を最終濃度が2mMと5mMになるようにPBS−Tを加えて1時間撹拌した。磁気ビーズを分離後、基質ペプチドのPBS−T溶液を、最終濃度が10μg/mLとなるように添加し、1時間撹拌した。その後、100μLのエタノールアミンを最終濃度が100mMとなるように添加して1時間インキュベートして、ビーズ表面をブロッキング、洗浄し、再び100μL中のPBS−Tに縣濁させて基質固定化ビーズ溶液とした。
2.被検溶液中のキナーゼによるリン酸化
反応溶液として、100μLの任意濃度のキナーゼ(p60c−Src)、14mM酢酸マグネシウム、3mMアミノフィリン、4mMジチオスレイトール、0.05mMビオチン化ATP、及び0.83%カゼインを含む50mMのリン酸バッファー溶液を調製した。これに100μLの基質固定化磁気ビーズ溶液を加えて被検溶液とし、30分間、30℃でインキュベートした。反応は250μLのトリクロロ酢酸を最終濃度が6.75%になるように加えて終了させた。その後、被検溶液から磁気的にビーズを分離し、マイクロチューブ内に収集した。
3.金ナノ粒子による標識
リン酸化された基質を金ナノ粒子で標識するために、ストレプトアビジンコート金ナノ粒子を10%v/v含む前記アッセイバッファー20μLをマイクロチューブに収集した磁気ビーズに滴下し、ゆっくり撹拌しながら1時間室温で反応させた。反応後、磁気的に磁気ビーズを収集し、洗浄後、10μLのリン酸バッファーに懸濁させた。
4.電気化学的測定
磁気ビーズ溶液を印刷電極上に滴下し、作用極の下に磁石を置いた状態で磁気ビーズを作用極上に集め、上澄を取り除き、0.1MのHClを20μL滴下し、参照電極に対する作用極の電位を+1.2Vとし、40秒間保持した。
次に、微分パルスボルタンメトリーにより、作用極の電位を1Vから0Vに変化させていき、電位変化に対する電流変化を測定した。ボルタンメトリーの条件は電位増加0.004V、パルス振幅0.05V、パルス期間0.2秒、掃引速度0.01V/sであった。実施例1の場合と同様に、+0.5V付近に、金の還元に伴う電流のピークが観察された。
本発明の第1の実施形態について説明するための模式図である。 本発明の第2の実施形態について説明するための模式図である。 本発明の第3の実施形態について説明するための模式図である。 実施例1で測定した電位に対する電流変化の特性図である。 実施例1で測定したプロテインキナーゼの活性と還元電流値との関係を示す特性図である。
符号の説明
1 基質ペプチド、2 ストレプトアビジン、3 金ナノ粒子、4 ストレプトアビジンコート金ナノ粒子、5 ビオチン、11 作用極、12 対極、13 基板、21 磁気ビーズ

Claims (4)

  1. 特異的結合対を形成する組合せの一方の分子が結合したATPとプロテインキナーゼと基質とを反応させる工程と、
    前記プロテインキナーゼによるリン酸化によって前記一方の分子が結合した前記基質と、特異的結合対を形成する組合せの他方の分子が結合した金属微粒子とを接触させる工程と、
    前記金属微粒子を作用極の表面に集めた状態で前記金属微粒子に含まれる金属を電気化学的に酸化する工程と、
    前記金属を電気化学的に還元する際に生じる電流値を測定する工程とを有し、
    前記電流値を指標としてプロテインキナーゼ活性を測定することを特徴とするプロテインキナーゼ活性の測定方法。
  2. 前記基質は前記作用極に予め固定化されていることを特徴とする請求項1記載のプロテインキナーゼ活性の測定方法。
  3. 前記基質はビーズ担体に予め固定化されており、前記ビーズ担体を前記作用極の表面に集めることにより前記金属微粒子を前記作用極の表面に集めた状態とすることを特徴とする請求項1記載のプロテインキナーゼ活性の測定方法。
  4. 阻害剤又は活性化剤の存在下で前記ATPと前記プロテインキナーゼと前記基質とを反応させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のプロテインキナーゼ活性の測定方法。
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