JP2008100353A - ペットボトルの減容化補助具と減容化方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 真空吸引を用いたペット(PET)ボトルの減容化処理において、極めてシンプルな形状でコストが安い減容化補助具を提供する。また、家庭用掃除機を用いて簡便・気軽にペットボトルを減容化する。
【解決手段】 ペットボトルの減容化補助具１０は一端側が掃除機の吸引ノズル４０に嵌合するストレート部１１とし、他端側はペットボトル５０の口部５５内に挿入可能な筒体とした。前記他端側を先端に向かって外径が小さくなるテーパー状とした。水分除去フィルター(図示せず)はフィルター用布帛を２ｍｍ程度の厚さに積層し、両主面をステンレス金鋼(開口３ｍｍ角程度)で挟持したものをテーパー部１２の端面側に取り付けた。
【選択図】 図１

Description

本発明はペット(PET)ボトルの回収に際し、ペットボトルを真空吸引で減容化(外形を潰して容積を小さくする。)するのに用いるペットボトル減容化補助具に関する。

ペットボトルを減容化する手段として機械・器具を用いて外圧により潰す方法、真空吸引手段でペットボトル内の空気を抜く方法などが用いられている。

ペットボトルの口部に密着させる本体と、該本体に形成した空気抜き孔と、前記ペットボトルの内外圧力差に抗して前記空気抜き孔を閉塞可能な閉塞手段とを備えたことを特徴とするペットボトル圧縮用補助具として特開平１０−３２９１３８号公報が提案されている。

さらに、吸引ポンプに繋がる吸引口に空の容器の口部を押し当てながら推力を加えると、前記吸引ポンプが作動して被処理容器内を負圧にして圧縮塑性変形させ、推力を解除して減容された容器をそのまま収集部に受入れて回収することを特徴とするペットボトルの減容回収方法として特開２００４−２４９５３０公報が提案されている。
特開平１０−３２９１３８号公報 特開２００４−２４９５３０号公報

しかし特許文献１における補助具は、ペットボトル内に挿入するノズル側がテーパー状をなし、該テーパー部の外面でペットボトル口部を機密に塞ぐ構成となっていない。従って、ペットボトルの口部との密着性が悪く真空吸引漏れを生じる恐れがあった。
また、補助具はペットボトルに付属したまま回収され、使い捨ての恐れがあった。さらに、補助具の再利用に際しては補助具を減容化したペットボトルから都度、取り外す必要があり、手間がかかり面倒であった。

特許文献２の図３に示されるように、吸引構成部材(符号１１)はゴム部材からなる受け口(１２)のテーパー面でペットボトル口部を気密に塞ぐ構成を開示するものの、他端側は同一部材で構成されていないうえ、掃除機の吸引ノズルに嵌合することを開示していない。掃除機の吸引ノズルに嵌合するのは別部材の吸引配管接続金具(１６)である。また、吸引口(１０)は吸引配管接続金具(１６)と取付座(１３)を備えた筒状体など複数の部品から構成され、形状が複雑でコストが高くついていた。

本発明は真空吸引を用いたペットボトルの減容化処理において、極めてシンプルな形状でコストが安い減容化補助具を提供することを目的とする。また、一つの補助具で口径の異なる複数種のペットボトル口部との気密性を確保し、かつ、スペースをとらずにどこにでも収納できること、家庭用掃除機を用いて簡便・気軽にペットボトルを減容化できることを目的とする。

本発明にかかるペットボトルの減容化補助具は、一端側が掃除機の吸引ノズルに嵌合可能で、他端側がペットボトル内に挿入可能な筒体であって、前記他端側を先端に向かって外径が小さくなるテーパー状としたことを特徴としたもので、極めてシンプルな形状なので射出成形が容易でコストが安い。また、円筒のテーパー面により口径が異なる複数種のペットボトル口部を気密に塞げる。さらに、スペースをとらずどこにでも収納でき、家庭の掃除機を用いて簡便・気軽にペットボトルを減容化できる。(請求項１)

さらに、本発明にかかるペットボトルの減容化補助具は、筒体に水分除去フィルターを備えたことを特徴としたもので、ペットボトル内に水などの液体が仮に残存していても直接、掃除機に吸引される恐れが小さい。従って、液体吸引に伴う掃除機の故障を低減できる。 (請求項２)

さらに、本発明にかかるペットボトルの減容化方法は、前記のいずれかに記載の減容化補助具を用意し、前記減容化補助具の一端側を掃除機の真空吸引ノズルに嵌合させ、他端のテーパー側をペットボトル内に挿入しておき、前記掃除機で前記ペットボトル内の空気を吸引することを特徴としたもので、家庭用掃除機を用いて簡便・気軽にペットボトルを減容化できる。(請求項３)

上記構成により本発明のペットボトルの減容化補助具は、極めてシンプルな形状でコストが安い。また、一つの減容化補助具で口径の異なる複数種類のペットボトル口部に機密性を確保し嵌合できる。さらに、さらに、水分除去フィルターにより掃除機の故障を低減できる。さらに、スペースをとらずどこにでも収納でき、家庭用掃除機を用いて簡便・気軽にペットボトルを減容化できる。

本発明にかかるペットボトルの減容化補助具と減容化方法は上述の通りである。減容化補助具を構成する樹脂部材は、例えばポリプロピレン(ＰＰ)、ポリスチレン(ＰＳ)、ポリエチレン(ＰＥ)、ＡＢＳ、塩化ビニール、アクリル、ポリカーボネートなどから選んだ一つとするのが好ましい。勿論、任意の樹脂部材としてよいことは自明で、減容化補助具の形状加工は射出成形するのが好ましい。

ペットボトル内に残存した液体たとえば水などを除去する水分除去フィルターとしては一般的な不織布や繊維束、積層した布帛等を用いることができる。また、空気を通すが水の分子を通さない市販の空気透過膜(微細孔0.1μｍ程度、材質ポリプロピレン、または延伸加工ポリテトラフルオロエチレン、厚さ0.05mm〜0.1mm程度)を用いてもよい。
減容化補助具へ水分除去フィルターを配設する場所は、減容化補助具の吸い込み側端面、すなわち筒体のテーパー部端面側に蓋状に取り付ける構成とするのが好ましい。勿論、筒体内に配置するなど水分除去フィルターを任意の部位に配設してよい。

ペットボトル内に挿入する減容化補助具のテーパー部先端径は１５ｍｍ程度とし、テーパー角度は２５度〜４０度の範囲とするのが好ましい。
掃除機の吸引ノズルに嵌合する側は円筒形でもよいが、略鍵穴形など吸引ノズルの断面形状に対応させるのが望ましい。

真空吸引手段としては一般的な真空ポンプを用いればよいが、家庭用の掃除機(吸込仕事率２６０Ｗ〜６００Ｗ)とその吸引ノズルを用いるのが簡便で手っ取り早く、いつでも好きな時にペットボトルの減容化を実施できる。

以下、本発明のペットボトル減容化補助具を図面と共に説明する。図１は本発明の一実施例におけるペットボトル減容化補助具の要部断面図であって、ペットボトルの減容化操作過程を示す。

図1に示すペットボトル減容化補助具１０は一端側が掃除機の吸引ノズル４０に嵌合するストレート部１１とし、他端側はペットボトル５０の口部５５内に挿入可能な筒体とした。前記他端側を先端に向かって外径が小さくなるテーパー状とした。テーパー部１２の先端径は１５ｍｍ程度、テーパー部の長さは６０ｍｍ程度とした。ストレート部１１長さは５０ｍｍ程度とした。減容化補助具１０はＰＳ樹脂を射出成形した。

水分除去フィルターとしては一般的なフィルター用布帛を２ｍｍ程度の厚さに積層し、両主面をステンレス金鋼(開口３ｍｍ角程度)で挟持したものをテーパー部１２の端面側に取り付けた(図示せず)。

ペットボトル５０の減容化操作は、減容化補助具１０のテーパー部１２をペットボトル５０の口部５５内に挿入し、他端側のストレート部１１を掃除機の吸引ノズル４０に差し込み嵌合させた。その状態で掃除機をスイッチオンさせ真空吸引すれば３〜５秒程度で、２リットル容積のペットボトル５０は面積の大きい方の容器側面が相互に接触する程度にまで変形し減容する。掃除機の吸引を止めた後もペットボトル５０の変形は少ししか戻らず減容化状態を維持している。

このように本発明のペットボトル減容化補助具１０は極めてシンプルな形状でコストが安い。また、減容化補助具１０とペットボトル口部５５及び減容化補助具１０と吸引ノズル４０との機密性を確保できる。さらに、スペースをとらずどこにでも収納でき、家庭用掃除機を用いて簡便・気軽にペットボトルを減容化できる。

本発明の減容化補助具はペットボトルの減容化以外に、牛乳や酒などの紙パックの減容化、ビールなどのアルミニウム缶の減容化にも利用できる。

本発明の一実施例におけるペットボトル減容化補助具の要部断面図

符号の説明

１０ 減容化補助具
１１ ストレート部
１２ テーパー部
４０ 吸引ノズル
５０ ペットボトル
５５ 口部

Claims (3)

1. 一端側が掃除機の吸引ノズルに嵌合可能で、他端側がペットボトル内に挿入可能な筒体であって、前記他端側を先端に向かって外径が小さくなるテーパー状としたことを特徴とするペットボトルの減容化補助具。
2. 筒体に水分除去フィルターを備えたことを特徴とする請求項1記載のペットボトルの減容化補助具。
3. 請求項１または２のいずれか1項に記載の減容化補助具を用意し、前記減容化補助具の一端側を掃除機の真空吸引ノズルに嵌合させ、他端のテーパー側をペットボトル内に挿入しておき、前記掃除機で前記ペットボトル内の空気を吸引することを特徴とするペットボトルの減容化方法。

Images