JP2008097864A - バックライト装置及びバックライト装置の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】バックライト装置の発光面の輝度および色度の変化を防止する。
【解決手段】LED1を用いたバックライト装置に、温度センサー9と、カラーセンサー8とを備える。温度センサー9により測定されたLED1の周囲の温度に基づいて印加ピーク電流値を導出し、LED1を駆動する。カラーセンサー8により検出されたLED1の発光強度に基づいて駆動パルス幅を導出し、LED1を駆動する。これにより、LED1の発光波長の変化や発光強度の変化が補正されるので、バックライト装置の発光面の輝度および色度の変化を防止することができる。
【選択図】図1
【解決手段】LED1を用いたバックライト装置に、温度センサー9と、カラーセンサー8とを備える。温度センサー9により測定されたLED1の周囲の温度に基づいて印加ピーク電流値を導出し、LED1を駆動する。カラーセンサー8により検出されたLED1の発光強度に基づいて駆動パルス幅を導出し、LED1を駆動する。これにより、LED1の発光波長の変化や発光強度の変化が補正されるので、バックライト装置の発光面の輝度および色度の変化を防止することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、LEDを用いたバックライト装置の技術に関する。
従来、液晶表示装置のバックライト光源には、主に冷陰極放電灯が利用されていた。近年では、冷陰極放電灯に替えてLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を光源として用いたバックライト装置が増えてきた。これは、LEDの発光効率が著しく向上したことや、冷陰極放電灯と異なり、水銀を含まず環境調和性が良いことによるところが大きい。
LEDを光源としたバックライトは、携帯電話やモバイル機器などの小型用途が中心であったが、パーソナルコンピュータのモニタなどの中型用途や、大型液晶テレビなどの大型用途にも採用される傾向にある。特に、大型液晶テレビなどの用途において液晶の色再現性向上の長所を生かすためには、赤緑青(RGB)の三原色の発光波長を有するLEDが光源として適している。なお、LEDを光源として用いたバックライト装置として特許文献1に記載のものが知られている。
しかし、LEDの発光効率は温度によって変化し、温度が上昇するにつれて発光効率は低下する。そのため、LEDを用いたバックライト装置においては、LEDが発生する熱により点灯直後と一定時間が経過した後ではLEDの発光効率に変化が生じるので、バックライト装置の発光面の輝度が変化してしまう。
LEDを光源として用いたバックライト装置の発光面の輝度の変化を抑制する技術として特許文献2に記載のものが知られている。特許文献2に記載のバックライト装置は、バックライト装置内に光量を測定するためのカラーセンサーを設置し、カラーセンサーにより測定した光量に基づいてLEDに供給する電流を制御することで、バックライト装置の発光面の輝度の変化を抑制している。
特開2004−333583号公報
特開2004−21147号公報
しかしながら、バックライト装置の点灯中の発熱によりLEDの発光波長に変化が生じた場合、カラーセンサーの受光感度は波長依存性を有するので正確な光量が測定できず、輝度の制御を精密に行うことが困難であるという問題があった。また、赤緑青の3色のLEDを用いた場合、それぞれのLEDの温度に対する発光効率の変化量が各LEDで異なるので、色度が変化してしまうという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、LEDを光源として用いたバックライト装置において、点灯中に装置内に温度変化が生じる場合でも発光面の輝度および色度の変化を防止することにある。
本発明に係るバックライト装置は、発光素子と、発光素子の周囲の温度を測定する温度センサーと、発光素子が発光した光を受光するカラーセンサーと、温度センサーの測定値に基づいて発光素子の駆動電流値を制御する第1の制御手段と、カラーセンサーの出力値に基づいて発光素子の駆動パルス幅を制御する第2の制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明にあっては、発光素子を用いたバックライト装置に、温度センサ−とカラーセンサーを備え、温度センサーの測定値に基づいて発光素子の駆動電流値を制御することで、温度変化によって生じる発光素子の発光波長の変化を補正するとともに、カラーセンサーの出力値に基づいて発光素子の駆動パルス幅を制御することで、発光素子の発光強度の変化を補正することにより、発光面の輝度および色度の変化を防止することを可能とする。
上記バックライト装置において、赤色、緑色、青色の光をそれぞれ単色発光する複数の発光素子を有することを特徴とする。
本発明によれば、LEDを光源として用いたバックライト装置において、点灯中に装置内に温度変化が生じる場合でも発光面の輝度および色度の変化を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態におけるバックライト装置の構成を示す分解斜視図である。同図に示すバックライト装置は、ユニットケース7の内部に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)にそれぞれ単色発光するLED1と、複数のLED1を直線的に実装した基板2と、LED1の放射光の強度を検出するカラーセンサー8と、ユニットケース7内部の温度を測定する温度センサー9とを備えている。バックライト装置の発光面側は、フロントフレーム3により拡散板6とレンズシート4、拡散シート5a,5bなどの光学シートが挟持されている。また、ユニットケース7の外部には、制御部10を備え、制御部10はLED1、カラーセンサー8および温度センサー9と接続されている。
ユニットケース7の内壁は、白色反射シートなどの反射部材で覆われており、ユニットケース7の底部に配置されたRGBの各LED1からの放射光をユニットケース7内で十分混色し、発光面から出射する。赤色のLED1として波長610〜650nmに発光スペクトルピークがあるものを使用し、緑色のLED1として波長515〜535nmに発光スペクトルピークがあるものを使用し、青色のLED1として波長440〜470nmに発光スペクトルピークがあるものを使用する。光源の形態としては、RGBの発光素子をそれぞれパッケージングして単色発光ランプとしてもよいし、複数の発光素子を1つにパッケージングして多色発光ランプとしてもよい。また、基板2に発光素子を直接実装してもよい。なお、RGBの各LED1の数量や配置場所は、所望の白色色度が得られるようにあらかじめ決定される。
カラーセンサー8は、シリコンなどのフォトダイオードで構成される。図2に示すようなRGB波長感度特性を有するRGBの各フォトダイオードを一体化させて組成することができる。あるいは、RGBの各フォトダイオードのそれぞれを近接させて配置するものでもよい。RGBのそれぞれに対応するフォトダイオードは、フォトダイオードの受光部にカラーフィルターを形成することで、他色の入光を排除することができる。例えば、赤色光を入光するフォトダイオードの場合は、青色光および緑色光を排除するカラーフィルターをフォトダイオードの受光部に形成する。なお、カラーセンサー8は、フォトダイオードに限定することなく、光電子倍増管やCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)などの受光素子を利用することも可能である。
温度センサー9は、ユニットケース7内部の側面や底面などに配置され、LED1の周囲の温度を測定する。温度センサー9には、検出温度に対する出力のリニアリティに優れ、チップ内にセンサー部、定電流回路、オペアンプが集積されているICタイプを用いるとよい。
図3は、制御部10の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、制御部10は、カラーセンサーデータ処理部11、比較演算処理部12およびLED駆動部13を備えている。カラーセンサーデータ処理部11は、カラーセンサー8が受光したLED1の発光強度を入力し、A/D変換回路によりアナログ値からデジタル値へと変換して、比較演算処理部12へ出力する。
比較演算処理部12は、カラーセンサー8の検出値を入力し、あらかじめ設定されている所望の輝度および色度に対応する値と比較して、LED1を駆動する駆動パルス幅を導出し、その結果をLED駆動部13へ出力する。駆動パルス幅を長くすることにより、LED1の発光強度を強くすることができる。
さらに、比較演算処理部12は、温度センサー9が測定した温度を入力し、温度変化による発光波長の変化を補正するための印加ピーク電流値を導出し、LED駆動部13へ出力する。LEDの発光波長は、高温になるほど長波長側にシフトするのに対し、印加するピーク電流値が大きくなるほど短波長側にシフトする。温度センサー9の測定値に対するLED1の発光波長の変化量、印加ピーク電流に対するLED1の発光波長の変化量をあらかじめ算出しておき、印加ピーク電流値の導出の際に参照して、印加ピーク電流値を変化させることにより、各色のLED1の発光波長を保つことができる。
LED駆動部13は、入力された駆動パルス幅および印加ピーク電流値に基づいてLED1を駆動する。なお、カラーセンサーデータ処理部11、比較演算処理部12およびLED駆動部13の機能は、マイコンやICなどに複合化することも可能である。以下、LED1を制御する処理について説明する。
図4は、LED1を制御する処理を示すフローチャートであり、図5は、時間経過後のLED1の発光スペクトルを補正する様子を示すグラフである。同図(a)は、バックライト装置を点灯してから一定時間が経過したときにLED1の発光スペクトルが変化した様子を示すグラフであり、同図(b)は、印加ピーク電流値を変化させて、発光波長を補正した後のLED1の発光スペクトルを示すグラフであり、同図(c)は、駆動パルス幅を変化させて、発光強度を補正した後のLED1の発光スペクトルを示すグラフである。
まず、ステップS101において、温度センサー9により測定されたユニットケース7内部の温度を取得する。次に、ステップS102において、取得した温度に対応したLED1の発光波長の変化量を求め、発光波長を補正するための印加ピーク電流値を導出する。導出した印加ピーク電流値によりLED1を駆動する。印加ピーク電流値を変更することにより、図5(b)に示すように、LED1の発光波長のずれが補正される。
続いて、ステップS103において、カラーセンサー8によりLED1の発光強度を検出する。この時点において、LED1の発光波長は補正されているので、正確な発光強度を得ることができる。次に、ステップS104において、取得した発光強度に基づいて駆動パルス幅を導出し、導出した駆動パルス幅によりLED1を駆動する。駆動パルス幅を変更することにより、図5(c)に示すように、LED1の発光強度が補正されて点灯初期の状態に近づくので、バックライト装置の発光面の輝度の変化を抑えることができる。また、各色のLED毎に上記処理を行うことで、各色のLEDの温度に対する発光効率の変化量が異なっていても、各色のLED毎に発光強度をより正確に補正することにより、色度の変化を抑えることができる。図4に示す処理は、短時間の内に実行されるので、視感上の色変化としては、ほとんど認識されない。
したがって、本実施の形態によれば、LED1を用いたバックライト装置に、温度センサー9と、カラーセンサー8とを備え、温度センサー9により測定されたLED1の周囲の温度に基づいて印加ピーク電流値を導出して、LED1を駆動するとともに、カラーセンサー8により検出されたLED1の発光強度に基づいて駆動パルス幅を導出して、LED1を駆動することにより、LED1の発光波長の変化や発光強度の変化が補正されるので、バックライト装置の発光面の輝度および色度の変化を防止することができる。
なお、上記実施の形態においては、LEDをバックライト装置の全面に配置した直下方式のバックライト装置について説明したが、バックライト装置のエッジ部にLEDを配置し、導光板を介して照明する導光板方式のバックライト装置であってもよい。
1…LED
2…基板
3…フロントフレーム
4…レンズシート
5a,5b…拡散シート
6…拡散板
7…ユニットケース
8…カラーセンサ−
9…温度センサ−
10…制御部
2…基板
3…フロントフレーム
4…レンズシート
5a,5b…拡散シート
6…拡散板
7…ユニットケース
8…カラーセンサ−
9…温度センサ−
10…制御部
Claims (3)
- 発光素子と、
前記発光素子の周囲の温度を測定する温度センサーと、
前記発光素子が発光した光を受光するカラーセンサーと、
前記温度センサーの測定値に基づいて前記発光素子の駆動電流値を制御する第1の制御手段と、
前記カラーセンサーの出力値に基づいて前記発光素子の駆動パルス幅を制御する第2の制御手段と、
を有することを特徴とするバックライト装置。 - 赤色、緑色、青色の光をそれぞれ単色発光する複数の発光素子を有することを特徴とする請求項1記載のバックライト装置。
- 発光素子と、温度センサーと、カラーセンサーと、を備えたバックライト装置の駆動方法であって、
前記温度センサーにより、前記発光素子の周囲の温度を測定するステップと、
前記温度センサーの測定値に基づいて前記発光素子の駆動電流値を制御するステップと、
前記カラーセンサーにより、前記発光素子が発光した光を受光するステップと、
前記カラーセンサーの出力値に基づいて前記発光素子の駆動パルス幅を制御するステップと、
を有することを特徴とするバックライト装置の駆動方法。
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