JP2008096159A - 物品および物品の識別方法 - Google Patents

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眞彌 福井
Masatoshi Kawatsuma
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Abstract

【課題】簡単な構成でありながら偽造されにくい物品の識別方法を提供する。
【解決手段】複数の部品から構成された物品において、前記複数の部品のうちの少なくとも一部の部品を特定部品とし、この特定部品には可視光の蛍光を放射する蛍光物質を付与する。そして、識別対象となる物品に対して紫外線等の不可視の電磁波を照射して、可視光の蛍光を放射する特定部品を判別することで、該物品自身や該物品を使用した製品の真偽判別等の識別を容易に行える。また不可視の特定の電磁波を照射しない限り、特定部品が判明しないため、偽造者等にとって偽造対象を容易に把握することができず、偽造が困難である。
【選択図】 図4

Description

この発明は、複数の部品から構成された物品および物品の識別方法等に関する。
従来より、各種物品において、形状やブランドをコピーした安価な偽造品が出回る問題が発生している。
この問題に対処するために、たとえば、下記特許文献1では、紫外線の照射で発光する発光剤を含有するインキを商品に付するラベルに塗着することにより、新製品を偽造品から識別する方法が提案されている。
また、下記特許文献2には、識別標識として機能させる図形を、アップコンバージョン蛍光を発する蛍光材料によって物品の表面に直接印刷し、あるいは印刷したフィルムシートを貼着しておくことで、前記図形を読み取ることで物品を識別する方法が提案されている。
実開平2−19080号公報 特開2005−284131号公報
しかしながら、上記従来の技術では、偽造者等にとって、偽造の対象となる識別標識を付与した部分を容易に把握できてしまう点において改善の余地があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でありながら偽造されにくい物品の識別方法等を提供することを目的とする。
この発明は、以下の手段によって解決される。
[1]複数の部品から構成された物品において、
前記複数の部品のうちの少なくとも一部の部品が特定部品とされ、
この特定部品には不可視の特定の電磁波の照射に対して可視光の蛍光を放射する蛍光物質が付与され、
物品を構成する複数の部品のうち、蛍光を放射する特定部品を判別することによって当該物品が識別可能であることを特徴とする物品。
[2]物品を構成する複数の部品の全部または少なくとも一部をなす複数の部品が特定部品とされ、
蛍光を放射する複数の特定部品の配列パターンに基づいて、物品の識別が行われる前項1に記載の物品。
[3]前記特定部品には、同一形状の複数の部品が含まれる前項2に記載の物品。
[4]前記複数の特定部品には、不可視の特定の電磁波の照射に対して異なる色の蛍光を放射する複数種類から選ばれた蛍光物質がそれぞれ付与され、
複数の特定部品が放射する蛍光色の配列パターンに基づいて、物品の識別が行われる前項2または3に記載の物品。
[5]前記特定部品は合成樹脂からなり、
前記蛍光物質は、前記特定部品の成形材料中に練り混むことにより、前記特定部品に付与されている前項1〜4のいずれかに記載の物品。
[6]前記蛍光物質は、前記特定部品の表面に形成された合成樹脂層に含まれている前項1〜4のいずれかに記載の物品。
[7]前記蛍光物質は、前記特定部品に対するインクジェット印刷に用いるインクに含まれることで前記特定部品に付与される前項1〜4のいずれかに記載の物品。
[8]複数の部品から構成される物品の製造方法であって、
前記複数の部品の全部または少なくとも一部をなす複数の部品が特定部品とされ、
この特定部品には不可視の特定の電磁波の照射に対して異なる色の蛍光を放射する複数種類からランダムに選ばれた蛍光物質をそれぞれ付与するとともに、
複数の特定部品が放射する蛍光色の配列パタ−ンを記憶しておくことを特徴とする物品の製造方法。
[9]複数の部品から構成され、前記複数の部品のうちの少なくとも一部が特定部品として蛍光物質が付与された物品の識別方法であって、
識別対象となる物品に不可視の特定の電磁波を照射し、その照射に対して可視光の蛍光を放射する特定部品を判別することにより、当該物品を識別することを特徴とする物品の識別方法。
[10]複数の部品から構成され、前記複数の部品のうちの少なくとも一部が特定部品として蛍光物質が付与された物品を使用して製造された製品の識別方法であって、
識別対象となる製品に使用された物品に不可視の特定の電磁波を照射し、その照射に対して可視光の蛍光を放射する前記特定部品を判別することにより、当該物品を使用して製造された製品を識別することを特徴とする製品の識別方法。
[11]複数の部品から構成され、前記複数の部品のうちの少なくとも一部が特定部品として蛍光物質が付与された物品の識別方法であって、
識別対象となる物品に対して不可視の特定の電磁波を照射し、
この電磁波の照射に対して前記特定部品が可視光の蛍光を放射している物品をカラー撮影可能な撮像装置で撮影し、
撮像された画像をネットワークを介して所定のサーバに送信し、
前記サーバにおいて可視光の蛍光を放射している前記特定部品と、その蛍光色とを判別することにより当該物品が識別された識別結果を、前記サーバから受信することを特徴とする物品の識別方法。
[12]複数の部品から構成され、前記複数の部品のうちの少なくとも一部が特定部品として蛍光物質が付与された物品の識別システムであって、
ネットワークを介して接続されたクライアント端末とサーバと含み、
前記クライアント端末は、
識別対象となる物品に対して不可視の特定の電磁波を照射する電磁波照射手段と、
この電磁波の照射に対して特定部品が放射する可視光の蛍光をカラー撮影する撮像手段と、
この撮像手段による撮影画像を前記ネットワークを介して前記サーバに送信する送信手段と、
前記サーバによる物品識別結果を受信する受信手段と、
受信した識別結果を報知する報知手段と、
を備え、
前記サーバは、
電磁波照射した際の可視光の蛍光を放射する特定部品と、その蛍光の色の組合せを記憶する識別用データベースと、
前記クライアント端末から前記撮影画像をネットワ−クを介して受信する受信手段と、
受信した前記撮影画像を前記データベースに基づいてフ物品識別を行う物品識別手段と、
前記識別結果を前記クライアント端末に送信する送信手段と、
を備えていることを特徴とする物品の識別システム。
[13]複数の部品から構成されたファスナーにおいて、
前記複数の部品のうちの少なくとも一部の部品が特定部品とされ、
この特定部品には不可視の特定の電磁波の照射に対して可視光の蛍光を放射する蛍光物質が付与され、
ファスナーを構成する複数の部品のうち、蛍光を放射する特定部品を判別することによって当該ファスナーが識別可能であることを特徴とするファスナー。
[14]前記特定部品が複数のファスナーエレメントであり、
蛍光を放射する複数のファスナーエレメントの配列パタ−ンに基づいて、ファスナーの識別が行われる前項13に記載のファスナー。
[15]前記複数のファスナーエレメントには、不可視の特定の電磁波の照射に対して異なる色の蛍光を放射する複数種類から選ばれた蛍光物質がそれぞれ付与され、
複数のファスナーエレメントが放射する蛍光色の配列パターンに基づいて、ファスナーの識別が行われる前項14に記載のファスナー。
前項[1]に記載の発明によると、複数の部品のうちの少なくとも一部の特定部品に蛍光物質が付与されているため、識別対象となる物品に対して紫外線等の不可視の電磁波を照射し、可視光の蛍光を放射する特定部品を判別することで、該物品自身や該物品を使用した製品の真偽判別等の識別を容易に行うことができる。また、不可視の特定の電磁波を照射しない限り、複数の部品のうちどの部品が特定部品であるか判明しないため、偽造者等にとって偽造対象を容易に把握することができず、偽造が困難である。
前項[2]に記載の発明によれば、複数の特定部品の配列パターンに基づいて物品の識別が行われるため、物品に多くの情報を担わせることができるとともに、高い識別精度を得ることができる。
前項[3]に記載の発明によれば、特定部品に複数の同一形状の部品を含むため、特定部品とする複数の同一形状の部品の配列パターンを多様化することができ、これにより多くの情報を担わせることができるとともに、高い識別精度を得ることができる。
前項[4]に記載の発明によれば、複数の特定部品に異なる色の蛍光を放射する複数種類から選ばれた蛍光物質が付与されるため、複数の特定部品に割り当てる蛍光色の組み合わせを多様化することができ、これにより多くの情報を担わせることができるとともに、高い識別精度を得ることができる。
前項[5]に記載の発明によれば、合成樹脂からなる特定部品の成形材料中に蛍光物質を練り混むため、特定部品から蛍光物質を抽出して分析することが難しく、高い偽造防止効果を得られるとともに、付与した蛍光物質が剥離するおそれもない。
前項[6]に記載の発明によれば、蛍光物質を特定部品の表面に形成された合成樹脂層に含まれるようにしたため、特定部品の材質によらず、容易に蛍光物質の付与を行うことができる。
前項[7]に記載の発明によれば、蛍光物質をインクジェット印刷に用いるインクに含ませたため、インクジェット印刷により蛍光物質を特定部品に容易に付与することができる。
前項[8]に記載の発明によれば、複数の特定部品に異なる色の蛍光を放射する複数種類からランダムに選ばれた蛍光物質をそれぞれ付与するため、複数の特定部品が放射する蛍光色の配列パタ−ンを容易に多様化することができるとともに、製造された物品を記憶しておいた配列パターンによって容易に識別することができる。また、不可視の特定の電磁波を照射しない限り、複数の部品のうちどの部品が特定部品であるか判明しないため、偽造者等にとって偽造対象を容易に把握することができず、偽造が困難である。
前項[9]に記載の発明によれば、複数の部品のうちの少なくとも一部の特定部品に蛍光物質が付与されているため、識別対象となる物品に対して紫外線等の不可視の電磁波を照射し、可視光の蛍光を放射する特定部品を判別することで、該物品自身や該物品を使用した製品の真偽判別等の識別を容易に行うことができる。また、不可視の特定の電磁波を照射しない限り、複数の部品のうちどの部品が特定部品であるか判明しないため、偽造者等にとって偽造対象を容易に把握することができず、偽造が困難である。
前項[10]に記載の発明によれば、複数の部品のうちの少なくとも一部の特定部品に蛍光物質が付与されているため、識別対象となる物品に対して紫外線等の不可視の電磁波を照射し、可視光の蛍光を放射する特定部品を判別することで、該物品を使用した製品の真偽判別等の識別を容易に行うことができる。また、不可視の特定の電磁波を照射しない限り、複数の部品のうちどの部品が特定部品であるか判明しないため、偽造者等にとって偽造対象を容易に把握することができず、偽造が困難である。
前項[11]に記載の発明によれば、上記効果を得られるとともに、特定部品と蛍光色を判別することによる物品の識別をサーバで行うため、物品の置かれた現場に対して識別手法の秘匿性を確保することができる。
前項[12]に記載の発明によれば、上記効果を得られるとともに、特定部品と蛍光色を判別することによる物品の識別をサーバで行うため、物品の置かれた現場に対して識別手法の秘匿性を確保することができる。
前項[13]に記載の発明によると、複数の部品のうちの少なくとも一部の特定部品に蛍光物質が付与されているため、識別対象となるファスナーに対して紫外線等の不可視の電磁波を照射し、可視光の蛍光を放射する特定部品を判別することで、該ファスナー自身や該ファスナーを使用した製品の真偽判別等の識別を容易に行うことができる。また、不可視の特定の電磁波を照射しない限り、複数の部品のうちどの部品が特定部品であるか判明しないため、偽造者等にとって偽造対象を容易に把握することができず、偽造が困難である。
前項[14]に記載の発明によれば、複数のファスナーエレメントを特定部品として、その配列パターンに基づいてファスナーの識別が行われるため、ファスナーに多くの情報を担わせることができるとともに、高い識別精度を得ることができる。
前項[15]に記載の発明によれば、複数のファスナーエレメントに異なる色の蛍光を放射する複数種類から選ばれた蛍光物質が付与されるため、複数のファスナーエレメントに割り当てる蛍光色の組み合わせを多様化することができ、これにより多くの情報を担わせることができるとともに、高い識別精度を得ることができる。
以下、本発明を一実施形態に基づいて説明する。
この実施形態は、ファスナーを識別対象の物品とするものであり、該ファスナーを構成する部品の一部であるファスナーエレメント(以下、単にエレメントと称する。)を特定部品として、エレメントに蛍光物質を付与することで、ファスナー自体、あるいはファスナーを使用した製品を識別することを目的とするものである。
図1は、ファスナーの外観構成の一例を示す正面図である。同図に示すように、ファスナー10は、複数の部品から構成されており、多数のエレメント(務歯)11…が取り付けられた左右一対のファスナーテープ12,12や、左右のエレメント11,11を分離可能に噛合させるスライダー13を備えている。
ファスナーテープ12,12は、織成または編成された布テープより構成され、左右一対の対向側縁に前記エレメント11…が千鳥状に取り付けられている。各テープ12,12のエレメント列の上端部にはスライダー13の移動を制限する上止部14が設けられている。各テープ12,12の下端部には、両テープを結合するとともにスライダー13の移動を制限する下止部15が設けられている。
エレメント11…は、たとえば合成樹脂の射出成形や、断面Y字状の金属異形線の切断、プレス成形によって製造される。合成樹脂としては、ポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。この実施形態では、このエレメント11…の一部が特定部品として設定され、蛍光物質が付与されている。
上止部14は、たとえば合成樹脂の射出成形や、断面X字状の金属異形線の切断・プレス成形によって製造される。下止部15は、たとえば合成樹脂の射出成形や、断面矩形状の金属異形線の切断・プレス成形によって製造される。
スライダー13は、図2に示すように、本体部16に引き手17が取り付けられて構成されている。本体部16は、たとえば合成樹脂の射出成形や、断面矩形状の金属板状体を多段階プレス加工することによって製造される。引き手17は、たとえば合成樹脂の射出成形や、断面短形状の金属板状体を多段階プレス加工することによって製造される。
特定部品に付与される蛍光物質は、不可視の特定の電磁波の照射に対して、可視光の蛍光を放射するものである。
このような蛍光物質としては、有機化合物、有機金属錯体、無機化合物等、種々の物質を採用しうる。
具体的に、有機化合物では、ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体のようなスチルベン型蛍光剤;ベンジジン系誘導体、ベンジジンスルホン酸誘導体、ジアミノフルオレン系誘導体のようなジアミノジフェニル型蛍光剤;イミダゾール型蛍光剤;イミダゾロン型蛍光剤;トリアゾール型蛍光剤;チアゾール型蛍光剤;オキサゾール型蛍光剤;クマリン型蛍光剤;カルボスチリル型蛍光剤;ナフタールイミド型蛍光剤;ピラゾリン型蛍光剤及びジヒドロピリジン型蛍光剤等を挙げることができる。
有機金属錯体では、希土類元素化合物を含む錯体を挙げることができる。
無機化合物では、汎用の各種材料に一般に含有されていない希土類元素を含む酸化物、硫化物を挙げることができる。
希土類元素は、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)を挙げることができる。
また発光色別に蛍光物質を例示すると、例えば赤色発色体としては、Y2O2S:Eu(ピーク波長624nm)、Y2O3S:Eu(ピーク波長611nm)、YVO:Eu(ピーク波長619nm)、3.5MgO,0.5MgO,0.5MgF2GeO2:Mn(ピーク波長660nm)、(Y,Gd)BO3:Eu(ピーク波長611nm)などを挙げることができる。
また青色発色体としては、組成がSr5(PO4)3Cl:Eu(ピーク波長445nm)、ZnS:Ag(ピーク波長450nm)、CaWO4(ピーク波長425nm)、Y2SiO5:Ce(ピーク波長410nm)、ZnS:Ag,Ga,Cl(ピーク波長450nm)、Ca2B5O9Cl:Eu2+(ピーク波長450nm)、BaMgAl14O23:Eu2+(ピーク波長454nm)などを挙げることができる。
また緑色発色体としては、組成がZn2GeO2:Mn(ピーク波長534nm)、ZnS:Cu,Al(ピーク波長530nm)、(Zn,Cd)S:Cu,Al(ピーク波長530〜560nm)、ZnS:Cu,Au,Al(ピーク波長535nm)、Zn2SiO4:Mn(ピーク波長525nm)、ZnS:Ag,Cu(ピーク波長527nm)、(Zn,Cd)S:Cu(ピーク波長525nm)、ZnS:Cu(ピーク波長530nm)、Gd2O2S:Tb(ピーク波長544nm)、Zn2S:Cu,CO(ピーク波長516nm)などを挙げることができる。
このような蛍光物質の励起光としては、たとえば特定波長の紫外光を挙げることができる。励起光として紫外光を照射する光源としては、たとえば水銀ランプを挙げることができる。
この実施形態においては、特定波長の電磁波(紫外光)の照射に対して異なる色の蛍光を放射する複数種類の蛍光物質が選択候補の蛍光物質として予め設定されている。たとえば選択候補の各蛍光物質は、赤、青、緑等、目視等で区別可能な各蛍光色を放射するものが設定される。
各ファスナーに対しては、予め設定された選択候補の蛍光物質から1種または複数種類の蛍光物質が選択され、ファスナーの識別のために付与される。
この実施形態では、上述したようにエレメントを特定部品とするが、1本のファスナーには多数のエレメントが使用されている。そこで、この実施形態では、各ファスナーに使用されている一部のエレメントをファスナーの識別に利用する識別対象部位として設定する。
そして、その識別対象部位に含まれる各エレメントに対して、それぞれ各蛍光色の蛍光物質を付与して蛍光色の配列パターンを形成する。
このとき、識別対象部位に含まれるエレメントであっても、敢えて蛍光物質を付与せず、非発光のエレメントとしてもよい。このようにすると、配列パターンの構成要素に非発光という状態が加わる。これにより、実質的に蛍光色の種類を増やして、配列パターンの多様化を図ることができる。以下においては、便宜上、非発光状態は黒色と表現する。
このような配列パターンとは、蛍光を放射する特定部品と特定部品以外の部品の位置と、各特定部品の蛍光色の組合せからなるものである。
なお、識別対象部位に含まれる全てのエレメントを蛍光物質を付与する特定部品としてもよい。また一部のエレメントではなく、全てのエレメントを識別対象部位として用いてもよい。
図3は、エレメントを特定部品とした場合の配列パターンの一例を示す説明図である。
同図に示すように、この例では、下止部15から左右を合計して数えてP番目からの合計20個のエレメントが識別対象部位として設定されている。そして、識別対象部位に含まれる各エレメントには、それぞれ各色の蛍光を放射する蛍光物質が付与されるか、あるいは敢えて蛍光物質が付与されないことにより、赤(R)、青(B)、緑(G)および非発光の黒(N)の4色からなる配列パターンが形成されている。この例の配列パターンは、見易さのため4つずつ区切って表現すると、「RBBG,NBNB,…,RRBG」となる。
この例では、20個のエレメントにそれぞれ4色のいずれかを選択できるため、配列パターンの種類は、4の20乗、すなわち約1.1×1012種類となる。
各ファスナーに形成される配列パターンには、ファスナーの識別の目的に応じた情報(識別情報)が関連付けられる。識別情報が関連付けられた配列パターンは、ファスナーの流通に先立つファスナーの製造時に記録される。この記録された配列パターンは、流通後にファスナーを識別する際に照合される。
配列パターンと識別情報とを関連付けた情報は、たとえばファスナーの識別管理システムを構成するコンピュータ等にデータベースとして記録される。あるいは、紙ベースの管理台帳等に書き留めておくだけでもよい。
ファスナーの識別の目的としては、(1)正規メーカーによって製造された真正品であるか否かを識別する真贋判別、(2)製造日、製造工場、製造ロット等の製品の属性を識別する属性識別、(3)各ファスナー1本1本を識別する個体識別等がある。なおこれらの目的は排他的なものでなく、ファスナーの識別は複数の目的を同時に持つ場合もある。
また、各目的の識別の対象物は、ファスナー自身ではなく、ファスナーを使用した各種の製品であってもよい。たとえば蛍光物質が付与されたファスナーが使用されたバッグ等の製品の真贋判定、属性判別あるいは個体識別を行うことができる。
真贋判別を目的とする場合には、真正品であることを示す配列パターンが記録される。真正品であることを示す配列パターンは1種だけであっても複数種類であってもよい。また、各ファスナー毎に異なる配列パターンを形成して、その全てを真正品であることを示す配列パターンとして記録してもよい。
属性識別を目的とする場合には、属性毎に割り当てられた配列パターンが記録される。この場合、たとえば20個のエレメントからなる識別対象部位を複数の領域に分けて、各領域毎に異なる属性の情報を表現するようにすることができる。具体的には上側10個のエレメントによる配列パターンが製造日を表現し、下側10個のエレメントによる配列パターンが製造工場を表現するなどである。あるいは20個のエレメント全体による配列パターンが、各属性の情報の組み合わせを表現するようにしてもよい。具体的には、複数の領域に分けることなく20個のエレメント全体による配列パターンを、特定の製造日に特定の工場で製造されたという情報と関連付ける方法である。
個体判別を目的とする場合には、各ファスナー毎に割り当てられた配列パターンが記録される。なお、記録しておく各ファスナーの個体情報としては、各ファスナーを特定するシリアル番号等だけでなく、前記属性情報等をも含めるようにしてもよい。
識別情報に関連付けられる配列パターンは、ファスナーの製造に先立って設定しておくならば、設定された配列パターンが形成されるようにファスナーの製造を行う。あるいは、たとえば偶然性に任せてランダムな配列パターンが形成されたファスナーを製造してから、各ファスナーの配列パターンを検出して、これを識別情報に関連付けて記録するようにしてもよい。
このようなファスナーを製造する際、特定部品(エレメント)に蛍光物質を付与する方法としては、(1)特定部品を構成する合成樹脂材料中に蛍光物質を練り混んでおく方法、(2)特定部品の表面に蛍光物質が含まれた合成樹脂層を形成する方法、(3)特定部品に蛍光物質が含まれたインクを用いたインクジェット印刷を行う方法、等を挙げることができる。
蛍光物質を練り混む方法では、特定部品の材質は合成樹脂等であることが望ましい。この方法では、構成材料とする合成樹脂の作成段階や特定部品の成形段階等、合成樹脂が溶融された状態のときに、たとえば蛍光物質をマスターパッチ化したものを練り混む。そして蛍光物質が練り混まれた合成樹脂材料を成形してエレメントを得る。成形方法としては、押出成形によって得られる型材を所定寸法に切断する方法や、射出成形等を挙げることができる。
このように合成樹脂からなる特定部品の成形材料中に蛍光物質を練り混むと、特定部品から蛍光物質を抽出して分析することが難しく、高い偽造防止効果を得られるうえ、付与した蛍光物質が剥離するおそれもない。
こうして練り込みによって蛍光物質が付与されたエレメント(特定部品)は、たとえば各蛍光色毎に管理され、所定の配列パターンを構成するように並べられてファスナーテープに取り付けられる。
あるいは各発光色のエレメントを偶然性に任せてランダムに並べてファスナーテープに取り付け、偶然性に任せて形成された配列パターンを後述する検出装置等で検出して記憶しておくようにしてもよい。
このように複数の特定部品に異なる色の蛍光を放射する複数種類からランダムに選ばれた蛍光物質をそれぞれ付与するようにすると、複数の特定部品が放射する蛍光色の配列パタ−ンを容易に多様化することができる。
合成樹脂層の形成による方法では、具体的には、成形されたエレメントを、たとえばカゴなどに入れて回転させながら蛍光物質を含む合成樹脂からなる塗料を吹き付けることにより、エレメントの表面に蛍光物質を含む合成樹脂層が形成される。あるいは、塗料を刷毛等で塗布してもよい。また、エレメントの成型前の材料表面に蛍光物質を含む合成樹脂層を形成しておき、この合成樹脂層が、成型されたエレメントの表面に現れるようにしてもよい。塗料の組成としては、合成樹脂成分としてアクリル系、アクリルウレタン系、アクリルアミド系等を挙げることができる。
このように特定部品の表面に蛍光物質を含む合成樹脂層を形成するようにすると、特定部品の材質によらず、容易に蛍光物質の付与を行うことができる。
こうして蛍光物質を含む合成樹脂層が形成されたエレメント(特定部品)は、たとえば各蛍光色毎に管理して所定の配列パターンを構成するように並べてファスナーテープに取り付けられる。
あるいは各発光色のエレメントを偶然性に任せてランダムに並べてファスナーテープに取り付けるようにして、偶然性に任せて形成された配列パターンを検出して記憶しておくようにしてもよい。
このように複数の特定部品に異なる色の蛍光を放射する複数種類からランダムに選ばれた蛍光物質をそれぞれ付与するようにすると、複数の特定部品が放射する蛍光色の配列パタ−ンを容易に多様化することができる。
インクジェット印刷で塗布する方法では、ファスナーテープに取り付けるために並べて金型等で保持された状態のエレメントに対し、蛍光物質を含むインクを用いてインクジェット印刷を行うことにより、所定の配列パターンが形成される。あるいはインクジェット印刷は、ファスナーテープに取り付けた状態のエレメントに対して行ってもよい。形成する配列パターンは、真正品であること、所定の属性情報、あるいはシリアル番号等の識別情報に予め関連付けて設定されたものを採用することができる。
このように蛍光物質をインクジェット印刷に用いるインクに含ませるようにすると、必要な配列パターンを容易に形成することができる。
またこのようなインクジェット印刷を行う場合であっても、乱数等を用いてランダムに設定した配列パターンに基づいてインクジェット印刷を行い、その印刷した配列パターンを識別情報に関連付けて順次記憶していくようにしてもよい。
このように複数の特定部品に異なる色の蛍光を放射する複数種類からランダムに選ばれた蛍光物質をそれぞれ付与するようにすると、複数の特定部品が放射する蛍光色の配列パタ−ンを容易に多様化することができる。
蛍光色の配列パターンによって識別情報が内蔵されたファスナーの識別方法としては、配列パターンを目視によって検出して識別する方法、カメラ等の撮像画像に基づいて検出して識別する方法等を挙げることができる。
図4は、本発明の実施形態に係るファスナーを目視によって識別するための検出装置の一例を示す概略構成図である。
同図に示すように、この検出装置20は、識別対象物たるファスナー10を覆って外乱光を遮光する暗箱21と、暗箱21内に設けられた電磁波照射手段22と、ファスナー10から放射される蛍光Fを暗箱21の外から目視するための窓部23とを備えている。
電磁波照射手段22は、識別対象であるファスナー10に付与された蛍光物質に応じて、それを励起するための不可視の特定の波長の電磁波Uを照射するものである。具体的には、たとえば特定波長の紫外線を照射するものであり、水銀ランプ等から構成される。
窓部23には、有害な紫外線の透過を防止する紫外線フィルターを備えていることが望ましい。
この検出装置20を用いる場合、図4に示すように、たとえば任意の台25の上に置いたファスナー10に暗箱21を被せて覆い、暗箱21内で電磁波照射手段22から不可視の特定の波長の電磁波Uを照射する。これにより、ファスナー10に付与された蛍光物質が励起されて各色の蛍光Fが放射されるため、窓部23を介してファスナー10が放射する蛍光色の配列パターンを目視により読み取る。
そして、読み取った配列パターンを紙ベースの管理台帳やコンピュータ上のデータベース等と照合することで、この配列パターンに関連付けられた識別情報を抽出し、所定の目的に供される。この照合は、目視者が手作業で行っても、読み取った配列パターンをコンピュータ等に入力して、コンピュータ等にデータベースを検索させてもよい。
このように蛍光物質として不可視の特定の電磁波の照射に対して可視光の蛍光を放射するものを採用しているため、配列パターンを目視によって読み取ることができ、特別な検出装置を必要とすることなく、ファスナー自体の識別やファスナーを使用した製品の識別を容易に行うことができる。
図5は、本発明の実施形態に係るファスナーをカメラ等による撮像画像に基づいて識別する識別システムの一例を示すブロック図である。
同図に示すように、この識別システム30は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末31とサーバ32とを含んでいる。
クライアント端末31は、コンピュータ等から構成され、識別対象となるファスナーのある現場に配置されている。クライアント端末31は、任意の現場に持ち込めるようにポータブル型に構成することが好ましい。具体的には、携行が容易な携帯電話等によって構成することが望ましい。
クライアント端末31は、機能的に、識別対象となるファスナー10に不可視の特定の電磁波を照射する電磁波照射手段311と、ファスナー10の特定部品が放射する可視光の蛍光をカラー撮影する撮像手段312と、撮像画像をサーバ32に送信する送信手段313と、サーバ32からファスナー識別結果を受信する受信手段314と、識別結果を報知する報知手段315とを備えている。
電磁波照射手段311は、上述した目視用の検出装置と同様に、識別対象であるファスナー10に付与された蛍光物質に応じて、それを励起するための不可視の特定の波長の電磁波Uを照射するものである。具体的には、たとえば特定波長の紫外線を照射するものであり、水銀ランプ等から構成される。
撮像手段312は、ファスナー10に形成された蛍光色の配列パターンを撮影するものである。撮像手段312は、たとえばカラー撮像可能なCCDカメラ等から構成される。撮像手段312は、ファスナー10を構成するどの部品が蛍光を放射する特定部品であるかを判別できる撮像画像を撮像する。
送信手段313および受信手段314は、たとえばインターネット等に接続する通信手段から構成され、インターネット等のネットワークを介してサーバ32等と種々のデータ送受を行うようになっている。
なおこれら撮像手段312、送信手段313および受信手段314は、カメラ内蔵の携帯電話であってもよい。
報知手段315は、たとえばモニタ画面等から構成され、種々の情報を表示してオペレータに報知できるようになっている。
サーバ32は、コンピュータ等から構成され、部外者によって不正操作されない識別システムの本部等に設定されている。
サーバ32は、蛍光色の配列パターンと識別情報とを関連付けて記録する識別用データベース321と、クライアント端末31から撮影画像をネットワ−クを介して受信する受信手段322と、受信した撮影画像をデータベース321に基づいてファスナーの識別を行うファスナー識別手段323と、識別結果をクライアント端末31に送信する送信手段324と、を備えている。
識別用データベース321は、上述したようにファスナーの識別の目的に応じて、蛍光色の配列パターンと識別情報とを関連付けて記録する。
送信手段324および受信手段322は、たとえばインターネット等に接続する通信手段から構成され、インターネット等のネットワークを介してクライアント端末31等と種々のデータ送受を行うようになっている。
ファスナー識別手段323は、クライアント端末31において撮影された画像から蛍光色の配列パターンを判別し、こうして判別した配列パターンに基づいて識別用データベース321を検索して、関連付けられた識別情報を抽出するようになっている。
図6は、本発明の一実施形態にかかる識別システムを用いたファスナーの識別手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、ファスナーの識別は、まず識別対象となるファスナーのある現場において、クライアント端末31の電磁波照射手段311によりファスナー10に特定の不可視の電磁波(紫外線)が照射され(ステップS10)、撮像手段312により特定部品から放射される蛍光による配列パターンが撮影される(ステップS11)。
こうして撮影された撮像画像は送信手段313によってサーバ31に送信され(ステップS12)、サーバ31の受信手段322によって受信される(ステップS13)。
撮像画像を受信したサーバ32では、ファスナー識別手段323によって撮像画像から配列パターンが判別され(ステップS14)、さらに識別用データベース321を検索して関連付けられた識別情報が抽出される(ステップS15)。
抽出された識別情報は、ファスナー識別の識別結果として送信手段324によってクライアント端末31に送信され(ステップS16)、クライアント端末31の受信手段314によって受信される(ステップS17)。
そして、受信された識別結果は、報知手段315によって報知され(ステップS18)、オペレータ等は識別結果を得ることができる。
このような識別システム30によると、特定部品と蛍光色を判別することによるファスナーの識別をサーバ32で行うため、ファスナー10のおかれた現場に対して識別手法の秘匿性を確保することができる。
以上の実施形態によると、ファスナーという物品を構成する複数の部品のうちの少なくとも一部の特定部品に蛍光物質が付与されているため、識別対象となる物品に対して紫外線等の不可視の電磁波を照射し、可視光の蛍光を放射する特定部品を判別することで、該物品自身や該物品を使用した製品の真偽判別等の識別を容易に行うことができる。
また、不可視の特定の電磁波を照射しない限り、複数の部品のうちどの部品が特定部品であるか判明しないため、偽造者等にとって偽造対象を容易に把握することができず、偽造を困難なものとすることができる。
また、複数の特定部品の配列パターンに基づいて物品の識別が行われるため、物品に多くの情報を担わせることができるとともに、高い識別精度を得ることができる。
また、ファスナーエレメントという複数の同一形状の部品を特定部品としたため、特定部品とする複数の同一形状の部品の配列パターンを多様化することができ、これにより多くの情報を担わせることができるとともに、高い識別精度を得ることができる。
また、複数の特定部品に異なる色の蛍光を放射する複数種類から選ばれた蛍光物質が付与するため、複数の特定部品に割り当てる蛍光色の組み合わせを多様化することができ、これにより多くの情報を担わせることができるとともに、高い識別精度を得ることができる。
なお、上記実施形態では、蛍光物質を付与する特定部品をファスナーエレメントとしたが、他の部品を特定部品としてもよいことは言うまでもない。たとえば、スライダー、引き手、上止具、下止具等を特定部品として蛍光物質を付与してもよい。
また、上記実施形態では複数の特定部品を設定して、その配列パターンで物品を識別するようにしたが、1または複数の特定部品の物品における位置に基づいて物品を識別するようにしてもよい。たとえば下から何番目のファスナーエレメントが特定部品であるかによって物品を識別する方法などである。
また上記実施形態のように複数の特定部品の配列パターンで物品を識別する場合には、蛍光を放射する各特定部品の位置を正確に把握することなく、複数の特定部品の相対的な位置関係をもって配列パターンとして、これを判別するようにしてもよい。
また、複数の特定部品を設定せず、特定部品を1つだけとしてもよい。
また、1または複数の特定部品に付与する蛍光物質は、異なる色の蛍光を放射する複数種類を用いず、1種類の蛍光物質を用いて1色の蛍光色のみとしてもよい。この場合であっても、蛍光物質が付与される特定部品と特定されていない他の部品とを組み合わることにより特定部品の配列パターンを形成して、配列パターンに基づいて物品を判別することができる。
また、上記実施形態では、本発明を、ファスナーを識別対象とする実施形態について説明したが、識別対象とする物品は複数の部品から構成されたものであればファスナーに限定されるものではない。
たとえば、識別対象としては、ボールペン、テレビ等の電化製品、パソコン、携帯電話、回路基板等々、種々の物品を挙げることができる。
ボールペンを識別対象とする場合、ボールペンは一般に、軸筒、先口、ボールペンチップ、チップホルダー、チップ保持筒、インク収容筒、バネ等の部品から構成されているが、これらの一部または全部を特定部品として蛍光物質を付与すればよい。付与する蛍光物質は単色でも異なる蛍光色を含む複数色でもよい。
また、回路基板を識別対象とする場合、回路基板には、IC、LSI、抵抗器、コンデンサ、チョークコイル、スイッチ等の回路部品や基板自身、固定ねじ等を含むが、これらの一部または全部に複数色の蛍光色の蛍光体塗料を塗布しておくことができる。
また、識別対象とする物品が、複数の部品から構成される筐体を有するものである場合、その一部または全部の部品を特定部品として、各特定部品に1色あるいは複数色から選ばれる蛍光色を放射する蛍光物質を付与することができる。たとえば電話機等であれば、電話機の本体、受話器、各ボタンのキートップなどの部品を有するが、これらの一部または全部を特定部品としてに蛍光物質を付与することができる。
また、このような特定部品は、外から見え難い部品を選定するようにしてもよい。たとえばボールペンであれば、チップホルダー、チップ保持筒、インク収容筒、バネ等である。このような部品を特定部品としてに蛍光物質を付与すれば、偽造者等はこれら部品が特定部品として蛍光物質を付与されていることにより気づきにくくなる。したがって、より偽造されにくいものとすることができる。
ファスナーの外観構成の一例を示す正面図である。 スライダーの外観構成の一例を示す斜視図である。 エレメントを特定部品とした場合の配列パターンの一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るファスナーを目視によって識別するための検出装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るファスナーをカメラ等による撮像画像に基づいて識別する識別システムの一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる識別システムを用いたファスナーの識別手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 ファスナー(物品)
11 ファスナーエレメント(部品)
12 ファスナーテープ
13 スライダー
20 検出装置
21 暗箱
22 電磁波照射手段
23 窓部
U 紫外線(電磁波)
F 蛍光

Claims (15)

  1. 複数の部品から構成された物品において、
    前記複数の部品のうちの少なくとも一部の部品が特定部品とされ、
    この特定部品には不可視の特定の電磁波の照射に対して可視光の蛍光を放射する蛍光物質が付与され、
    物品を構成する複数の部品のうち、蛍光を放射する特定部品を判別することによって当該物品が識別可能であることを特徴とする物品。
  2. 物品を構成する複数の部品の全部または少なくとも一部をなす複数の部品が特定部品とされ、
    蛍光を放射する複数の特定部品の配列パターンに基づいて、物品の識別が行われる請求項1に記載の物品。
  3. 前記特定部品には、同一形状の複数の部品が含まれる請求項2に記載の物品。
  4. 前記複数の特定部品には、不可視の特定の電磁波の照射に対して異なる色の蛍光を放射する複数種類から選ばれた蛍光物質がそれぞれ付与され、
    複数の特定部品が放射する蛍光色の配列パターンに基づいて、物品の識別が行われる請求項2または3に記載の物品。
  5. 前記特定部品は合成樹脂からなり、
    前記蛍光物質は、前記特定部品の成形材料中に練り混むことにより、前記特定部品に付与されている請求項1〜4のいずれかに記載の物品。
  6. 前記蛍光物質は、前記特定部品の表面に形成された合成樹脂層に含まれている請求項1〜4のいずれかに記載の物品。
  7. 前記蛍光物質は、前記特定部品に対するインクジェット印刷に用いるインクに含まれることで前記特定部品に付与される請求項1〜4のいずれかに記載の物品。
  8. 複数の部品から構成される物品の製造方法であって、
    前記複数の部品の全部または少なくとも一部をなす複数の部品が特定部品とされ、
    この特定部品には不可視の特定の電磁波の照射に対して異なる色の蛍光を放射する複数種類からランダムに選ばれた蛍光物質をそれぞれ付与するとともに、
    複数の特定部品が放射する蛍光色の配列パタ−ンを記憶しておくことを特徴とする物品の製造方法。
  9. 複数の部品から構成され、前記複数の部品のうちの少なくとも一部が特定部品として蛍光物質が付与された物品の識別方法であって、
    識別対象となる物品に不可視の特定の電磁波を照射し、その照射に対して可視光の蛍光を放射する特定部品を判別することにより、当該物品を識別することを特徴とする物品の識別方法。
  10. 複数の部品から構成され、前記複数の部品のうちの少なくとも一部が特定部品として蛍光物質が付与された物品を使用して製造された製品の識別方法であって、
    識別対象となる製品に使用された物品に不可視の特定の電磁波を照射し、その照射に対して可視光の蛍光を放射する前記特定部品を判別することにより、当該物品を使用して製造された製品を識別することを特徴とする製品の識別方法。
  11. 複数の部品から構成され、前記複数の部品のうちの少なくとも一部が特定部品として蛍光物質が付与された物品の識別方法であって、
    識別対象となる物品に対して不可視の特定の電磁波を照射し、
    この電磁波の照射に対して前記特定部品が可視光の蛍光を放射している物品をカラー撮影可能な撮像装置で撮影し、
    撮像された画像をネットワークを介して所定のサーバに送信し、
    前記サーバにおいて可視光の蛍光を放射している前記特定部品と、その蛍光色とを判別することにより当該物品が識別された識別結果を、前記サーバから受信することを特徴とする物品の識別方法。
  12. 複数の部品から構成され、前記複数の部品のうちの少なくとも一部が特定部品として蛍光物質が付与された物品の識別システムであって、
    ネットワークを介して接続されたクライアント端末とサーバと含み、
    前記クライアント端末は、
    識別対象となる物品に対して不可視の特定の電磁波を照射する電磁波照射手段と、
    この電磁波の照射に対して特定部品が放射する可視光の蛍光をカラー撮影する撮像手段と、
    この撮像手段による撮影画像を前記ネットワークを介して前記サーバに送信する送信手段と、
    前記サーバによる物品識別結果を受信する受信手段と、
    受信した識別結果を報知する報知手段と、
    を備え、
    前記サーバは、
    電磁波照射した際の可視光の蛍光を放射する特定部品と、その蛍光の色の組合せを記憶する識別用データベースと、
    前記クライアント端末から前記撮影画像をネットワ−クを介して受信する受信手段と、
    受信した前記撮影画像を前記データベースに基づいてフ物品識別を行う物品識別手段と、
    前記識別結果を前記クライアント端末に送信する送信手段と、
    を備えていることを特徴とする物品の識別システム。
  13. 複数の部品から構成されたファスナーにおいて、
    前記複数の部品のうちの少なくとも一部の部品が特定部品とされ、
    この特定部品には不可視の特定の電磁波の照射に対して可視光の蛍光を放射する蛍光物質が付与され、
    ファスナーを構成する複数の部品のうち、蛍光を放射する特定部品を判別することによって当該ファスナーが識別可能であることを特徴とするファスナー。
  14. 前記特定部品が複数のファスナーエレメントであり、
    蛍光を放射する複数のファスナーエレメントの配列パタ−ンに基づいて、ファスナーの識別が行われる請求項13に記載のファスナー。
  15. 前記複数のファスナーエレメントには、不可視の特定の電磁波の照射に対して異なる色の蛍光を放射する複数種類から選ばれた蛍光物質がそれぞれ付与され、
    複数のファスナーエレメントが放射する蛍光色の配列パターンに基づいて、ファスナーの識別が行われる請求項14に記載のファスナー。
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