JP2008096078A - スターリング冷凍機及びこれを搭載した冷却庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温ヘッドを断熱材から出し入れするにあたり、断熱材の破壊と再形成という手順を踏む必要のないスターリング冷凍機を提供する。
【解決手段】スターリング冷凍機110は高温ヘッド111と低温ヘッド112を備え、高温ヘッド111には温熱取出用の高温側循環回路120を接続し、低温ヘッド112には冷熱取出用の低温側循環回路130を接続する。低温ヘッド112を囲む断熱材150はリング状部151と蓋状部152を備える可分解構造で、リング状部151と蓋状部152を分離することにより低温ヘッド112を断熱材150から取り出すことができる。リング状部151と蓋状部152は再組立可能である。リング状部151と蓋状部152の間は粘性充填剤156で密封する。
【選択図】図6

Description

本発明は低温ヘッドの冷熱によって冷却庫の庫内を冷却するスターリング冷凍機、及びスターリング冷凍機を搭載した冷却庫に関する。なお「冷却庫」とは、本明細書においては、食品その他の物品の温度を下げる装置全般を指す概念であり、「冷蔵庫」「冷凍庫」「冷凍冷蔵庫」「ショーケース」「自動販売機」といった商品としての名称を問わない。
冷却庫の冷凍サイクルには特定フロン(CFC:chlorofluorocarbon)や代替フロン(HCFC:hydrochlorofluorocarbon、HFC:hydrofluorocarbon)が冷媒として使用されている。これらの冷媒のうちCFCとHCFCは大気中に放出されると程度の差こそあれオゾン層の破壊につながるので、その生産及び使用は国際的な規制の対象となっている。また、オゾン層を破壊しないHFCにも地球温暖化への寄与が大きいという問題がある。
そこで、冷媒としてオゾン破壊物質を使用せず、コンパクトでエネルギー効率の良いスターリング冷凍機が脚光を浴びている。スターリング冷凍機ではヘリウム等の不活性ガスを作動媒体として使用し、外部動力によりピストンとディスプレーサを動作させて作動媒体の圧縮・膨張を繰り返し、高温ヘッドの温度を高めるとともに低温ヘッドの温度を下げる。そして高温ヘッドで周囲環境に放熱を行い、低温ヘッドで庫内から吸熱を行うものである。スターリング冷凍機を搭載した冷却庫の例を特許文献1に見ることができる。またスターリング冷凍機の構造例を特許文献2に見ることができる。
特開2002−13885号公報(第3−4頁、図1−3) 特開2003−42580号公報(第3−5頁、図1−4)
スターリング冷凍機に所期の冷却性能を発揮させるには、低温ヘッド回りを断熱材で囲み、冷熱が逃げないようにすることが不可欠である。特許文献1、2にも上記の点に配慮した構成が記載されている。ところで従来、断熱材で低温ヘッドを囲んだ後に断熱材から低温ヘッドを出すという事態はあまり想定されていなかったが、現実にはスターリング冷凍機を交換するなどでそのような作業が必要となるケースがしばしば発生する。そのような場合、低温ヘッドを取り出すために断熱材の破壊を余儀なくされることがあった。このように一旦破壊した後に断熱材を再形成するというのは煩雑であるばかりか、再形成された断熱材では当初の性能を再現できなかったりする。また断熱不良や水の浸入を許すなどの不具合が生じることもあった。
特許文献2には、断熱材を取り付けたままの状態の冷却用熱交換ハウジングをシリンダブロックに固着し、または取り外し可能とする構成が記載されている。この構成でも、断熱材から冷却用熱交換ハウジングを取り出そうと思えば上記と同じ問題が発生する。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、低温ヘッドを断熱材から出し入れするにあたり、断熱材の破壊と再形成という手順を踏む必要のないスターリング冷凍機を提供することを目的とする。また、このようなスターリング冷凍機を搭載して修理を容易にした冷却庫を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために本発明は、高温ヘッドと低温ヘッドを備え、前記高温ヘッドには温熱取出用の高温側循環回路を接続し、前記低温ヘッドには冷熱取出用の低温側循環回路を接続するスターリング冷凍機において、前記低温ヘッドを囲む断熱材を複数部品からなる可分解構造とし、断熱材からの低温ヘッド取り出し及び断熱材内への低温ヘッド再挿入を可能にしたことを特徴としている。
この構成によると、断熱材を分解して低温ヘッドを取り出すことができる。また低温ヘッドを再挿入した後に断熱材を組み立てることにより、断熱構造を再現できる。断熱材を破壊し再形成するという手間が不要であり、また再組立後の断熱材は破壊の痕跡を有しないので問題なく当初の性能を発揮する。さらに、断熱材部品に求められる役割、あるいはその部品の配置箇所などに応じて部品形成材料を変えるといったアレンジが可能になる。
(2)また本発明は、上記構成のスターリング冷凍機において、前記断熱材の部品間を粘性充填剤で密封したことを特徴としている。
この構成によると、分解・再組立の過程を経ても断熱材の断熱性と水分遮断性が損なわれない。また、粘性充填剤を適切に選定すれば断熱材の分解・再組立を容易に行うことができる。
(3)また本発明は、上記構成のスターリング冷凍機において、前記断熱材の部品の一つは前記高温ヘッドと低温ヘッドの間の首状部分に嵌合し、断熱材の他の部品を覆う蓋状部であり、この蓋状部は前記低温ヘッドの取り出しとともに断熱材の他の部品から分離することを特徴としている。
この構成によると、従来はその部分を破壊して低温ヘッドを取り出していた高温ヘッドと低温ヘッドの間の断熱材を無傷で取り出すことができる。その断熱材である蓋状部には破壊の痕跡が存在しないので再組立後も問題なく当初の断熱性能を発揮する。
(4)また本発明は、上記構成のスターリング冷凍機において、前記断熱材の部品の一つは前記低温ヘッドの外周面を囲むリング状部であり、このリング状部の一部は分離可能な栓状部となっていて、前記栓状部を除去するとその跡が前記低温ヘッドの出し入れ用開口になることを特徴としている。
この構成によると、断熱材のリング状部と低温ヘッドを低温ヘッドの軸線と直角の方向に相対移動させて分離できるから、低温ヘッドの軸線方向には相対移動させづらい場合でも低温ヘッドを断熱材から出し入れすることが可能となる。
(5)また本発明は、上記構成のスターリング冷凍機において、前記低温ヘッドは、前記断熱材の内部で軟質断熱材に囲まれていることを特徴としている。
この構成によると、低温ヘッドを極力隙間が生じないように断熱材で囲むことができる。そして低温ヘッドを取り巻く凝縮器から低温ヘッドを抜く際、凝縮器を拡げるのが楽になる。
(6)また本発明は、前面に食品出し入れ用の開口部と、この開口部を閉ざす断熱扉を備えた断熱筐体に、上記スターリング冷凍機を搭載した冷却庫であることを特徴としている。
この構成によると、スターリング冷凍機の修理が容易な冷却庫を得ることができる。
本発明によると、高温ヘッドと低温ヘッドを備え、高温ヘッドには温熱取出用の高温側循環回路を接続し、低温ヘッドには冷熱取出用の低温側循環回路を接続するスターリング冷凍機において、低温ヘッドを囲む断熱材を複数部品からなる可分解構造とし、断熱材からの低温ヘッド取り出し及び断熱材内への低温ヘッド再挿入を可能にしたから、断熱材を破壊することなく分解して低温ヘッドを取り出すことができる。そして低温ヘッドを再挿入した後に断熱材を組み立てることにより、断熱構造を再現できる。断熱材を破壊し再形成するという手間がかからないうえ、再組立後の断熱材は破壊の痕跡を有しないので問題なく当初の性能を発揮する。
以下本発明の第1実施形態を図1−11に基づき説明する。図1は冷却庫の正面図、図2は断熱扉を開放した状態の冷却庫の正面図、図3は冷却庫の垂直断面図、図4は図3のA−A線に沿って切断した冷却庫の断熱筐体の水平断面図、図5は冷却庫に搭載されるスターリング冷却サイクルの概略構成図、図6は冷却庫のスターリング冷凍機搭載箇所の部分垂直断面図、図7は支持部材に支持されたスターリング冷凍機の上面図、図8は支持部材の上面図、図9はスターリング冷凍機の低温ヘッドを凝縮器に組み合わせる状況を示す説明図、図10は低温ヘッドと凝縮器に対応の断熱材部品を取り付けた状態を示す垂直断面図、図11は断熱材の完成状態の垂直断面図である。
本実施形態における冷却庫は冷蔵庫であり、これに後述のスターリング冷凍機を搭載する。冷蔵庫1は断熱筐体10を備える。断熱筐体10は前面に食品出し入れ用の開口部を有し、この開口部を断熱扉で閉ざす。図2に見られるように、断熱筐体10の内部は上下左右に区分されていて、左上が第1区分11、右上が第2区分12、左下が第3区分13、右下が第4区分14となっている。第1区分11の前面開口部には断熱扉21が設けられ、第2区分12の前面開口部には断熱扉22が設けられ、第3区分13の前面開口部には断熱扉23が設けられ、第4区分14の前面開口部には断熱扉24が設けられている。断熱扉21と断熱扉23は向かって左側に設けられたヒンジ部を中心として回動し、断熱扉22と断熱扉24は向かって右側に設けられたヒンジ部を中心として回動する。断熱扉21、22、23、24には把手25、26、27、28が取り付けられている。
なお、第1区分から第4区分の何れか若しくは幾つかを更に分割して、第5区分、第6区分等を設置してもよい(この構成は図示しない)。
第1区分11及び第2区分12は冷蔵室31及び冷蔵室32として用いられる。冷蔵室31は複数の棚33により複数段に仕切られ、最下段には引き出し式の冷蔵食品ケース34が置かれている。冷蔵室32は複数の棚35により複数段に仕切られ、最下段には引き出し式の冷蔵食品ケース36が置かれている。また断熱扉21、22の内面にはボトル類や飲料の紙パックなどを収納するラック群37(図3参照)が取り付けられている。
第3区分13及び第4区分14は冷凍室38及び冷凍室39として用いられる。冷凍室38には計3個の冷凍食品ケース40a、40b、40cが、冷凍室39には計4個の冷凍食品ケース41a、41b、41c、41dが、それぞれ上下に重なる形で挿入されている。冷凍食品ケース40a、40b、40cは両側縁部によって冷凍室38の内面に、冷凍食品ケース41a、41b、41c、41dは両側縁部によって冷凍室39の内面に、それぞれ支持されており、いずれも前方にスライドさせて引き出すことができる。
第3区分13及び第4区分14は冷凍室として冷蔵室よりも断熱構造を厚くしているため、必要に応じて分割し、製氷に特化した独立区分を設置したり、急速冷凍から解凍まで、求められる様々な温度設定に適合した独立区分を設置したりすることが可能である。
冷蔵庫1の庫内は図5のスターリング冷却システム100によって冷却される。スターリング冷却システム100の中心的存在がスターリング冷凍機110である。スターリング冷凍機110は逆スターリングサイクルにより温熱と冷熱を発生するものであり、温熱は廃熱として主として高温ヘッド111から取り出され、冷熱は低温ヘッド112から取り出される。
スターリング冷凍機110の内部にはディスプレーサ、ピストン、ピストンを駆動するリニアモータなどの構成要素が配置され、外部形状は軸線を備えた回転体形状となっている。スターリング冷凍機110は、高温ヘッド111が上、低温ヘッド112が下となるように、軸線を垂直に立てた状態で配置される。前記リニアモータを内蔵する動力部113は高温ヘッド111のさらに上に位置する。
高温ヘッド111から温熱を取り出して放熱するのは高温側循環回路120である。高温側循環回路120には二次冷媒として水(水溶液を含む)あるいは炭化水素系のブライン(熱輸送媒体に用いる液体)が封入されている。なお「二次冷媒」とは、スターリング冷凍機110の内部の作動媒体を「一次冷媒」、スターリング冷凍機110の外部で熱輸送に用いられる作動媒体を「二次冷媒」と定義することによる。
高温側循環回路120は二次冷媒を自然循環させるサーモサイフォン循環回路であり、高温ヘッド111に対し互いの間で熱を授受する状態、すなわち熱接続された状態で装着された高温側蒸発器121と、スターリング冷凍機110の上に配置された高温側凝縮器122と、高温側蒸発器121と高温側凝縮器122とを接続する二次冷媒配管123を含む。高温側凝縮器122は放熱用の熱交換器として機能する。
高温側蒸発器121は銅や銅合金、アルミなど熱伝導の良い金属を中空のリング状に成形したものであり、高温ヘッド111の外周面に嵌合し、高温ヘッド111に熱接続される。高温側蒸発器121の側面からは二次冷媒配管123が導出される。二次冷媒配管123は、高温側蒸発器121の側面から導出された後、上に向かって延びる。そしてスターリング冷凍機110の上方で高温側凝縮器122に接続される。二次冷媒配管123は、蒸発して気体となった二次冷媒を高温側凝縮器122に送る気相配管123Gと、高温側凝縮器122で凝縮して液体となった二次冷媒を高温側蒸発器121に戻す液相配管123Lとに分かれている。
高温側凝縮器122は、銅や銅合金といった熱伝導の良い金属材料からなるパイプ122aを折り曲げ、これに、同じく熱伝導の良い金属材料からなる多数の放熱フィン122bを取り付けた構造である。高温側凝縮器122には強制空冷用の送風機124が組み合わせられる。
低温ヘッド112には低温側循環回路130が熱接続される。低温側循環回路130には二次冷媒として二酸化炭素(CO2)などの自然冷媒を封入する。低温側循環回路130は、低温ヘッド112に対し熱接続された状態で装着された低温側凝縮器131と、冷蔵庫1の断熱筐体10内に設置された低温側蒸発器132と、低温側凝縮器131と低温側蒸発器132とを接続する二次冷媒配管133を含む。低温側蒸発器132は冷却用の熱交換器として機能する。
低温側凝縮器131は銅や銅合金、アルミなど熱伝導の良い金属を中空のリング状に成形したものであり、低温ヘッド112の外周面に嵌合し、低温ヘッド112に熱接続される。低温側凝縮器131の側面からは二次冷媒配管133が導出される。二次冷媒配管133は、低温側凝縮器131の側面から導出された後、下に向かって延びる。そして断熱筐体10の内部に入り、低温側蒸発器132に接続される。二次冷媒配管133は、低温側凝縮器131で凝縮して液体となった二次冷媒を低温側蒸発器132に流下させる液相配管133Lと、低温側蒸発器132で蒸発して気体となった二次冷媒を低温側凝縮器131に戻す気相配管133Gとに分かれている。
低温側蒸発器132も高温側凝縮器122と同様、銅や銅合金といった熱伝導の良い金属材料からなるパイプ132aを折り曲げたうえで熱伝導の良い金属材料からなる多数の吸熱フィン132bを取り付けた構造である。
スターリング冷却システム100は、次のようにして冷蔵庫1に搭載される。
断熱筐体10の上面と背面の角に凹部を形成する。この凹部が機械室15となる(図3、4、6参照)。機械室15は断熱筐体10を正面から見た場合左に偏った位置、すなわち第1区分11の奥の左寄りの位置に設けられている。機械室15は、スターリング冷凍機110、高温側蒸発器121、高温側凝縮器122、二次冷媒配管123、送風機124、低温側凝縮器131と、二次冷媒配管133の一部を収容する。収容すべき要素を全て収容した後、機械室15の上面開口と背面開口は適宜の通風グリルで閉ざされる。
スターリング冷凍機110を機械室15の内部に支持するにあたっては支持部材140を用いる。支持部材140は断熱筐体10とは別の部品として形成される額縁状の枠であって、機械室15の中ほどの高さに適宜の固定手段により水平に固定される。支持部材140の内部には、スターリング冷凍機110及び高温側循環回路120の二次冷媒配管123を通す開口部141が形成されている(図8参照)。開口部141の中には、後述する振動吸収体を下から支える張出部142が4箇所に形成されている。
スターリング冷凍機110の動力部113の外面には、板金をプレス加工してなるフランジ状の取付脚114を溶接等適宜手段で固定する。取付脚114には、先端が支持部材140の張出部142に重なる脚部114aが4箇所に放射状に形成されている(図7参照)。なお、取付脚114はプレス成形品に限定されるものではない。ダイカスト成形品であってもよく、MCナイロン等高強度の合成樹脂材料を射出成形したものであってもよい。
スターリング冷凍機110は、低温ヘッド112が一番下に来て、その上に高温ヘッド111が来るよう、軸線を垂直にした姿勢で支持部材140の開口部141に上方から挿入される。スターリング冷凍機110の重量は、張出部142が取付脚114の脚部114aを支持することにより支えられるが、その際、張出部142と脚部114aの間には振動吸収手段を介在させる。実施形態では、ゴムのような弾性物質からなる円柱状の振動吸収体143が振動吸収手段を構成する。
振動吸収体143には、4個の張出部142の中心にスターリング冷凍機110を、動力部113の側面が張出部142に接触することのないように支持する役割が求められる。そのため振動吸収体143は、適宜の連結手段により、位置ずれや張出部142と脚部114aの間からの脱落が生じないように保持される。連結手段としてはボルト、ナット、ワッシャなど周知の機械要素を用いることができる。
高温側循環回路120は、スターリング冷凍機110を支持部材140に取り付ける前の段階で高温ヘッド111に接続しておく。その状態でスターリング冷凍機110の低温ヘッド112及び高温ヘッド111の部分と、高温側蒸発器121と、二次冷媒配管123の一部を支持部材140の開口部141に挿入し、取付脚114の脚部114aを振動吸収体143の上面に着座させる。
高温側凝縮器122は二次冷媒配管123により支えられた状態でスターリング冷凍機110の上方に位置している。なお、図5では気相配管123Gと液相配管123Lは1本ずつしか示されていないが、現実の構成では、図7に見られるように、気相配管123Gと液相配管123Lは2本ずつ存在する。
高温側凝縮器122の下面には送風機124がダクト125を介して連結される。送風機124の送風方向は、高温側凝縮器122に風を吹き付ける方向であってもよく、高温側凝縮器122を通じて風を取り入れる方向であってもよい。
低温側循環回路130は、スターリング冷凍機110を支持部材140に取り付けた段階で、あるいはそれより前の、低温ヘッド112が開口部141を通り抜けて支持部材140の下に頭を出した段階で、低温ヘッド112に接続される。
支持部材140に対するスターリング冷凍機110の組み付けと、スターリング冷凍機110に対する高温側循環回路120と低温側循環回路130の接続が完了した状態では、すなわち図6の状態では、高温側蒸発器121と高温側凝縮器122の間にスターリング冷凍機110の動力部113が配置されている。この構成により、高温側蒸発器121と高温側凝縮器122の間の高低差を、二次冷媒を自然循環させるに十分な程度に大きく確保することができる。これにより、放熱効率が向上するとともに、高温側蒸発器121と高温側凝縮器122の間の空間を、スターリング冷凍機110の動力部113の配置に利用するので、空間を有効に活用できる。
また図6の状態では、高温側凝縮器122を強制空冷する送風機124も高温側蒸発器121と高温側凝縮器122の間に配置されている。この構成も高温側蒸発器121と高温側凝縮器122の間の高低差を大きくするのに役立つ。
高温側循環回路120の二次冷媒配管123は、高温側蒸発器121から導出された後、スターリング冷凍機110の上方にある高温側凝縮器122に向かって上に延びる。低温側循環回路130の二次冷媒配管133は、低温側凝縮器131から導出された後、スターリング冷凍機110の下方にある低温側蒸発器132に向かって下に延びる。上にある高温側蒸発器121からの二次冷媒配管123が上に向かい、下にある低温側凝縮器131からの二次冷媒配管133が下に向かうという、きわめて単純な構図なので、低温ヘッド112及び低温側循環回路130を含む冷却サイクルと、高温ヘッド111及び高温側循環回路120を含む放熱サイクルとを無理・無駄なく分離できる。配管作業も容易である。
なお低温側蒸発器132は、正面から見てスターリング冷凍機110のある側に片寄らせておくと、二次冷媒配管133の引回しが更に容易になり、二次冷媒の循環効率が向上する。また、二次冷媒配管133と低温側蒸発器132の接続部もスターリング冷凍機110のある側に設けておけば、二次冷媒配管133の引回しが一層容易になり、二次冷媒の循環効率が更に向上する。
低温ヘッド112付近の構造、特に配管構造が複雑化していないので、それを取り囲むように断熱構造を形成することも容易である。図6には低温ヘッド112と二次冷媒配管133を囲む断熱材150が示されている。断熱材150の構造は後で詳しく説明する。
高温側凝縮器122と送風機124、それにダクト125は、二次冷媒配管123により、スターリング冷凍機110自体を支えとして機械室15の内部空間に保持されている。このため、高温側凝縮器122と送風機124がスターリング冷凍機110と共に支持されることになり、振動吸収体143の振動吸収作用を高温側凝縮器122と送風機124にも及ぼすことができ、これらの構成要素の振動レベルを一挙に低下させることができる。
また支持部材140にスターリング冷凍機110を取り付けるにあたっては、高温側循環回路120を接続した形のスターリング冷凍機110を上から支持部材140の開口部141に通し、その上で低温ヘッド112に低温側循環回路130を接続すればよく、組立が容易である。
低温側蒸発器132は断熱筐体10の内部でスターリング冷凍機110よりも下の位置に置かれる。すなわち、断熱筐体10の内部には、背面側の内壁に沿って垂直方向に延びる冷却ダクト50、51が設けられる。冷却ダクト50は奥側に位置し、冷却ダクト51はその手前側に位置する。冷却ダクト50の下端には庫内空気を吸い込む吸気口52が設けられる。低温側蒸発器132は冷却ダクト50の中で吸気口52の上方の位置に設置される。低温側蒸発器132の上方には冷却ダクト51に空気を吹き出す送風機53が設けられる。
スターリング冷凍機110の運転が始まると、高温ヘッド111には温熱が発生する。温熱により高温側蒸発器121の内部の二次冷媒は蒸発して気体となり、温熱を潜熱として保持する。気体化した二次冷媒は気相配管123Gを上昇して高温側凝縮器122に入り、そこで凝縮して潜熱を顕熱化する。顕熱となった温熱は高温側凝縮器122の表面から庫外に放熱される。送風機124から吹き付ける風が放熱を助ける。凝縮し、液体になった二次冷媒は液相配管123Lを下降して高温側蒸発器121に戻る。
低温ヘッド112には冷熱が発生する。冷熱により低温側凝縮器131の内部の気体状の二次冷媒は凝縮して液体となり、冷熱を潜熱として保持する。液体化した二次冷媒は液相配管133Lを下降して低温側蒸発器132に入り、そこで冷蔵庫1の庫内の熱により蒸発する。二次冷媒の蒸発により、冷熱が顕熱化する。蒸発し、気体になった二次冷媒は気相配管133Gを上昇して低温側凝縮器131に戻る。
低温側蒸発器132で冷熱が顕熱化した状態で送風機53を運転すると、冷却ダクト50の下端の吸気口52から吸い込まれた空気が低温側蒸発器132によって冷却され、冷気となって冷却ダクト51に送り込まれる。冷気は冷却ダクト51の所定箇所に形成された吹出口54を通じて冷蔵室31、32、冷凍室38、39に吹き出し、各室を所定の温度に冷却する。
スターリング冷凍機110の運転を続けていると、断熱筐体10内の空気中の水分が霜となって低温側蒸発器132に付着する。霜は低温側蒸発器132の熱交換効率を低下させるので、適宜のタイミングで霜取りヒータ(図示せず)に通電し、低温側蒸発器132の除霜を行う。霜が溶けた除霜水は冷却ダクト50の底部のドレンパン60に受けられ、そこからドレンパイプ61を通じて庫外の蒸発皿62に排水される。蒸発皿62内の水は自然蒸発により、あるいは適宜のヒータ手段による強制蒸発により、蒸発せしめられる。蒸発皿62を手前側に引き出して水を捨てることもできる。
冷蔵庫1は上記のように構成されているので、把手25に手を掛けて断熱扉21を開けば冷蔵室31に物を出し入れでき、把手26に手を掛けて断熱扉22を開けば冷蔵室32に物を出し入れでき、把手27に手を掛けて断熱扉23を開けば冷凍室38に物を出し入れでき、把手28に手を掛けて断熱扉24を開ければ冷凍室39に物を出し入れできる。
次に断熱材150の構造を説明する。断熱材150は複数部品からなる可分解構造とされている。部品の一つは低温ヘッド112の外周面を囲むリング状部151であり、他の一つは高温ヘッド111と低温ヘッド112の間の首状部分に嵌合し、断熱材150の他の部品(この場合はリング状部151)を覆う蓋状部152である。リング状部151と蓋状部152の平面形状はほぼ同一である。リング状部151の内部の空間153には低温側凝縮器131及びそこから導出された二次冷媒配管133の一部も収納される。低温側凝縮器131と二次冷媒配管133を収納した後、空間153に別の断熱材を充填して隙間を塞ぐのが好ましい。この断熱材は低温側凝縮器131及び二次冷媒配管133に密着させ、隙間に湿気が入り込まないようにする。これは、その湿気が霜や氷に成長して隙間をさらに広げるのを防ぐためである。リング状部151には二次冷媒配管133を通す鞘状部154が一体成形されている。
リング状部151と鞘状部154は硬質の断熱材料、例えば独立気泡発泡スチロールや独立気泡発泡ポリエチレンで形成される。蓋状部152はリング状部151及び鞘状部154とは別の軟質断熱材料で形成される。
図9には断熱材150を組み合わせる前の低温ヘッド112と低温側凝縮器131が示されている。ここで図10に示すように、低温側凝縮器131にリング状部151と鞘状部154を組み合わせる。高温ヘッド111と低温ヘッド112の間の首状部分には蓋状部152を、それが軟質材料で形成されていることを利用して弾性的に嵌合する。
低温ヘッド112の端面には離型処理155を施す。これは低温ヘッド112とリング状部151の分離を容易にするためである。離型処理155は、例えばシリコーン系離型剤をスプレーすることにより達成できる。
リング状部151と蓋状部152の合わせ目には粘性充填剤156を塗布する。粘性充填剤156としては低温耐性のグリース、例えば新日本石油株式会社製エピノック203K2などが適切である。
図11のように低温ヘッド112と低温側凝縮器131との嵌合、すなわち熱接続を完成させると、リング状部151と蓋状部152も互いに密着し、断熱材150の組立が完成する。リング状部151と蓋状部152の合わせ目を粘性充填剤156が密封するので、この箇所から水分が浸入することはない。また粘性充填剤156の粘性により、締結手段や接着剤を使用することなくリング状部151と蓋状部152の接合を維持できる。
スターリング冷凍機110を交換する必要が生じたときは、低温ヘッド112を断熱材150から取り出さねばならない。この作業は、低温ヘッド112を低温側凝縮器131から引き抜くだけで事足りる。蓋状部152は破壊されることなくリング状部151から分離する。蓋状部152は粘性充填剤156の粘性でリング状部151に付着しているだけなので、分離容易である。また離型処理155により低温ヘッド112とリング状部151も簡単に分離する。
蓋状部152は古いスターリング冷凍機110から抜き取って新しいスターリング冷凍機110に装着し直し、再びリング状部151に組み合わせることになる。このように断熱材150の再組立を行っても、蓋状部152及びリング状部151に破壊の痕跡が存在しないので、問題なく当初の断熱性能を発揮する。
本発明の第2実施形態を図12に示す。図12は断熱材の水平断面図である。
第2実施形態では、リング状部151(鞘状部154を含む)の一部が分離可能な栓状部157とされている。栓状部157を引き抜くと、その跡は低温ヘッド112を出し入れするための開口158となる。この構成によると、リング状部151と低温ヘッド112を低温ヘッド112の軸線と直角の方向に相対移動させて分離できるから、低温ヘッド112の軸線方向には相対移動させにくい状況下でも、低温ヘッド112及び低温側凝縮器131を断熱材150から出し入れすることが可能となる。
開口158は別の目的にも使用することができる。すなわち低温側凝縮器131が完全なリング状でなく一部に切れ目を有する構造のものである場合、開口158から工具を挿入して切れ目を広げるのである。第1実施形態のように低温ヘッド112をその軸線方向に抜き出すこととなっていれば、低温側凝縮器131の切れ目を広げ、低温側凝縮器131を拡径することにより、低温ヘッド112の抜き出しが非常に容易になる。
本発明の第3実施形態を図13に示す。図13は断熱材の完成状態の垂直断面図である。
第3実施形態の断熱材150では、低温ヘッド112は、断熱材150の内部で軟質断熱材159に囲まれている。硬質断熱材料からなるリング状部151の内部に軟質断熱材159の層を形成してこの構成を実現する。このようにすることにより、低温ヘッド112及び低温側凝縮器131を極力隙間が生じないように軟質断熱材159で囲むことができる。
第2実施形態の説明で触れたように、低温側凝縮器131が完全なリング状でなく一部に切れ目を有する構造のものであった場合、周囲の軟質断熱材159は容易に変形するので低温側凝縮器131の拡径を楽に行うことができる。
軟質断熱材159としてはNBR(ニトリルブタジエンゴム)やEPDM(エチレン・プロピレンゴム)を主成分とする発泡ゴムが適する。これらのゴムは低温でも弾性を維持するので、室温まで温度上昇するのを待つことなく低温ヘッド112や低温側凝縮器131を取り外すことができる。
軟質断熱材159の形成は、低温ヘッド112と低温側凝縮器131を収納したリング状部151の空間153の中で発泡ポリウレタンを発泡させることにより行うこともできる。発泡ポリウレタンは隅々にまで行きわたるので、複雑な形状の断熱構造を実現できる。低温ヘッド112と低温側凝縮器131を水分から遮断することもできる。
なお、リング状部151の内部に軟質断熱材159の層を形成する構成は第2実施形態にも応用可能である。
以上、本発明の各実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は家庭用又は業務用の冷却庫に搭載するスターリング冷凍機、及びこのスターリング冷凍機を搭載した冷却庫に広く利用可能である。
冷却庫の正面図 断熱扉を開放した状態の冷却庫の正面図 冷却庫の垂直断面図 図3のA−A線に沿って切断した冷却庫の断熱筐体の水平断面図 冷却庫に搭載されるスターリング冷却サイクルの概略構成図 冷却庫のスターリング冷却サイクル搭載箇所の部分垂直断面図 支持部材に支持されたスターリング冷凍機の上面図 支持部材の上面図 スターリング冷凍機の低温ヘッドを凝縮器に組み合わせる状況を示す説明図 低温ヘッドと凝縮器に対応の断熱材部品を取り付けた状態を示す垂直断面図 断熱材の完成状態の垂直断面図 第2実施形態に係る断熱材の水平断面図 第3実施形態に係る断熱材の完成状態の垂直断面図
符号の説明
1 冷蔵庫
10 断熱筐体
100 スターリング冷凍システム
110 スターリング冷凍機
111 高温ヘッド
112 低温ヘッド
120 高温側循環回路
121 高温側蒸発器
122 高温側凝縮器
123 二次冷媒配管
124 送風機
125 ダクト
130 低温側循環回路
131 低温側凝縮器
132 低温側蒸発器
133 二次冷媒配管
150 断熱材
151 リング状部
152 蓋状部
153 空間
154 鞘状部
156 粘性充填剤
157 栓状部
158 開口
159 軟質断熱材

Claims (6)

  1. 高温ヘッドと低温ヘッドを備え、前記高温ヘッドには温熱取出用の高温側循環回路を接続し、前記低温ヘッドには冷熱取出用の低温側循環回路を接続するスターリング冷凍機において、
    前記低温ヘッドを囲む断熱材を複数部品からなる可分解構造とし、断熱材からの低温ヘッド取り出し及び断熱材内への低温ヘッド再挿入を可能にしたことを特徴とするスターリング冷凍機。
  2. 前記断熱材の部品間を粘性充填剤で密封したことを特徴とする請求項1に記載のスターリング冷凍機。
  3. 前記断熱材の部品の一つは前記高温ヘッドと低温ヘッドの間の首状部分に嵌合し、断熱材の他の部品を覆う蓋状部であり、この蓋状部は前記低温ヘッドの取り出しとともに断熱材の他の部品から分離することを特徴とする請求項1または2に記載のスターリング冷凍機。
  4. 前記断熱材の部品の一つは前記低温ヘッドの外周面を囲むリング状部であり、このリング状部の一部は分離可能な栓状部となっていて、前記栓状部を除去するとその跡が前記低温ヘッドの出し入れ用開口になることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のスターリング冷凍機。
  5. 前記低温ヘッドは、前記断熱材の内部で軟質断熱材に囲まれていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のスターリング冷凍機。
  6. 前面に食品出し入れ用の開口部と、この開口部を閉ざす断熱扉を備えた断熱筐体に、請求項1から5のいずれか1項に記載のスターリング冷凍機を搭載することを特徴とする冷却庫。
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