JP2008095915A - 防塵型消音装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多孔質吸音材の目詰まりによる吸音性能の低下を防止でき、長期間に亘って高い消音機能を得ることができる防塵型消音装置を提供する。
【解決手段】粉塵を含むガスが通流するダクトの誘引送風機下流側に設置され、該ダクトの内壁に沿って多孔質状の吸音材が配設された防塵型消音装置1において、吸音材11の両面側にパンチングメタル12a、12bを貼設した吸音積層体10をケーシング15の内壁全面に沿って配設するとともに、該吸音積層体10とケーシング内壁面の間に間隙を設け、該間隙を必要に応じて加圧する圧力空間14とし、該圧力空間14へ加圧ガス20を供給する加圧ガス供給ノズル16をケーシング15に複数配設した。
【選択図】図1
【解決手段】粉塵を含むガスが通流するダクトの誘引送風機下流側に設置され、該ダクトの内壁に沿って多孔質状の吸音材が配設された防塵型消音装置1において、吸音材11の両面側にパンチングメタル12a、12bを貼設した吸音積層体10をケーシング15の内壁全面に沿って配設するとともに、該吸音積層体10とケーシング内壁面の間に間隙を設け、該間隙を必要に応じて加圧する圧力空間14とし、該圧力空間14へ加圧ガス20を供給する加圧ガス供給ノズル16をケーシング15に複数配設した。
【選択図】図1
Description
本発明は、誘引送風機などの騒音源を有するダクトに設けられて騒音を低減する消音装置に関し、特に粉塵を含むガス流に対しても長期間に亘って吸音性能を高く維持できる防塵型消音装置に関する。
従来、ダクトを伝播する騒音問題の対策として、ダクト内壁にロックウールなどの多孔質の吸音材を設けた吸音型消音装置が広く用いられている。例えば、発電設備の燃焼装置においては、排ガスダクトに設置された誘引ファンにより排ガスを外部へ排出するようになっているが、この誘引ファンは非常に大きな騒音を発しダクトを伝播して周囲の環境に影響を与える惧れがある。
このような場合の騒音防止対策として、ダクト内部に吸音材を貼り付けた吸音型消音装置が用いられているが、ダクト内部の粉塵量が多い場合には吸音材が目詰まりを起こし、長期運転中に吸音性能が低下するという問題があった。
このような場合の騒音防止対策として、ダクト内部に吸音材を貼り付けた吸音型消音装置が用いられているが、ダクト内部の粉塵量が多い場合には吸音材が目詰まりを起こし、長期運転中に吸音性能が低下するという問題があった。
ダストが吸音材の多孔質空隙に侵入すると、吸音材表面に密度の高い薄層を形成し、吸音性能が著しく悪化する。図14を参照して吸音性能の低下について説明する。図14はバンド中心周波数(Hz)と減音量(dB)の関係を示すグラフである。I曲線はボイラに新規設置した消音装置の消音機能を示す線図、II曲線は運転開始後、所定期間経過したときの消音機能を示す線図である。III曲線は所定期間経過した装置の灰を清掃により除去したときの消音機能の回復状態を示す線図である。このグラフからも明らかなように、灰が付着した消音装置はその消音機能が著しく悪化しており、一方、灰を除去した消音装置は新規の装置とほぼ同様の消音機能まで回復する。
そこで特許文献1(特開昭59−48282号公報)には、ダクトの流路に面しガス流れに45度傾斜させた日焼けシャッター状の板を配置して防塵部材とするとともに、この防塵部材と隔離して吸音材を防水フィルムで被覆して設置し、防塵部材と吸音材を水洗により洗浄する手段を設けた構成が開示されている。このように、シャッター状の防塵部材を設けることによりダストの付着を防止し、さらに洗浄手段によりダストを除去して消音機能の回復を図っている。
また、特許文献2(特開平6−101921号公報)には、吸音材としてパンチングメタルを用いた消音ダクトについて開示されている。この消音ダクトは、ダクト全壁面をパンチングメタルで構成して多孔透音壁としたダクト本体と、多孔透音壁を密封する気密シートとにより構成している。これによれば、騒音はダクト本体の透孔及び気密シートを通して放出され、また気密シートによって送風エアが外部へ放出されることがない。
また、特許文献2(特開平6−101921号公報)には、吸音材としてパンチングメタルを用いた消音ダクトについて開示されている。この消音ダクトは、ダクト全壁面をパンチングメタルで構成して多孔透音壁としたダクト本体と、多孔透音壁を密封する気密シートとにより構成している。これによれば、騒音はダクト本体の透孔及び気密シートを通して放出され、また気密シートによって送風エアが外部へ放出されることがない。
上記したようにダクトの消音装置においては、粉塵の多いガス流路において多孔質吸音材に粉塵が詰まるなどした場合その吸音性能が大きく低下する。この現象のため、多孔質吸音材を用いた消音装置により騒音対策を実施した現場においては、経年とともに再び騒音問題が発生することがある。
そこで特許文献1のように、シャッター状の板で吸音材を覆う構成が考えられるが、シャッター状の板を設けるなどした際、ダクト内部のガス流の圧力損失が大きくなり、排ガスを流すダクト機能自体を低下させてしまう惧れがある。
また、特許文献2のように、パンチングメタルを吸音材として用いる構成も考えられるが、パンチングメタルのみでは吸音性能が低いため十分な消音効果が得られない。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、多孔質吸音材の目詰まりによる吸音性能の低下を防止でき、長期間に亘って高い消音効果を得ることができる防塵型消音装置を提供することを目的とする。
そこで特許文献1のように、シャッター状の板で吸音材を覆う構成が考えられるが、シャッター状の板を設けるなどした際、ダクト内部のガス流の圧力損失が大きくなり、排ガスを流すダクト機能自体を低下させてしまう惧れがある。
また、特許文献2のように、パンチングメタルを吸音材として用いる構成も考えられるが、パンチングメタルのみでは吸音性能が低いため十分な消音効果が得られない。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、多孔質吸音材の目詰まりによる吸音性能の低下を防止でき、長期間に亘って高い消音効果を得ることができる防塵型消音装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、粉塵を含むガスが通流するダクトの誘引送風機下流側に設置され、該ダクトの内壁に沿って多孔質状の吸音材が配設された防塵型消音装置において、
前記吸音材の両面側にパンチングメタルを貼設した吸音積層体を、消音部位におけるダクトの内壁全面に沿って配設するとともに、該吸音積層体と前記ダクト内壁面の間に間隙を設け、該間隙を必要に応じて加圧する圧力空間としたことを特徴とする。
前記吸音材の両面側にパンチングメタルを貼設した吸音積層体を、消音部位におけるダクトの内壁全面に沿って配設するとともに、該吸音積層体と前記ダクト内壁面の間に間隙を設け、該間隙を必要に応じて加圧する圧力空間としたことを特徴とする。
本発明によれば、吸音材をパンチングメタルで覆った吸音積層体を用いることにより、該積層体とダクト内壁との隙間にほぼ均一な圧力を持つ空間を作り出すことができる。これによって圧力空間からダクト内へ向けて圧力がかかり、吸音材を通ってガスが噴出するため、吸音材に付着した粉塵を除去することができる。また、本発明の吸音積層体によれば、ガス流路へ噴出するガス量を面内で均一にできるため、局所的に粉塵が詰まる等の問題を回避することが可能となる。従って、多孔質吸音材が粉塵により目詰まりすることを効果的に防止でき、長期間に亘って吸音性能を維持できる防塵型消音装置を提供できる。さらに風損による圧力損失のため、ダクト自体の性能の低下も防ぐことができる。
また、吸音積層体とケーシングの間の圧力空間は、上記したような加圧ガスのバッファ機能を有すると同時に吸音性能も有している。図12(a)に示すように、穴あき石膏ボード61と多孔質吸音材62を接合して、壁面60に対して間隙63を存して設置した場合を例1とし、(b)に示すように、壁面60に多孔質吸音材62を貼設し、穴あき石膏ボード61を壁面60から離間して設置した場合を例2とする。このとき、図13に示すように、何れの周波数においても吸音率は例1の方が高くなる。即ち、本発明のごとく、吸音材と壁面の間に間隙(圧力空間)を設けることにより吸音性能が向上するという効果も得られる。
また、前記圧力空間に加圧ガスを供給する加圧ガス供給手段を有し、前記ダクトの壁面には前記加圧ガスを前記圧力空間内へ導入する加圧ガス供給ノズルが複数配設され、該ノズルより前記圧力空間内へ導入された加圧ガスが前記吸音積層体を通ってダクト内部に噴出するようにしたことを特徴とする。
このように、加圧ガスを圧力空間に供給する構成とすることにより、圧力空間内を適当な圧力に維持することができ、目詰まり度合いに応じて圧力空間内の圧力を容易に制御することが可能となる。
このように、加圧ガスを圧力空間に供給する構成とすることにより、圧力空間内を適当な圧力に維持することができ、目詰まり度合いに応じて圧力空間内の圧力を容易に制御することが可能となる。
また、前記加圧ガス供給手段は、前記吸音材の目詰まり状況に応じて必要とされる時期のみ前記加圧ガスを間欠的に供給する構成であることを特徴とする。本発明は、吸音材の目詰まりが生じたとき、若しくは目詰まりが生じそうな時期を予測して加圧ガスを供給することにより、ダクト内のガス流量への影響を最小限に抑えることができるとともに、加圧ガス供給に要されるランニングコストを低減できる。
さらに、前記加圧ガス供給手段は、前記加圧ガスをパルス状に供給する構成であることを特徴とする。このように、パルス状に加圧ガスを供給することにより、吸音材への衝撃力が増大し、除塵効果を向上させることができる。
さらにまた、前記誘引送風機の周波数に基づいて前記圧力空間の厚さを設定することを特徴とする。これは、誘引送風機の周波数によって最適な空間厚さが異なるため、周波数に基づいた圧力空間の厚さとすることにより吸音率を向上させることが可能となる。
さらにまた、前記誘引送風機の周波数に基づいて前記圧力空間の厚さを設定することを特徴とする。これは、誘引送風機の周波数によって最適な空間厚さが異なるため、周波数に基づいた圧力空間の厚さとすることにより吸音率を向上させることが可能となる。
以上記載のごとく本発明によれば、多孔質吸音材が粉塵により目詰まりすることを効果的に防止でき、長期間に亘って吸音性能を維持できる防塵型消音装置を提供できる。
即ち、吸音材をパンチングメタルで覆った吸音積層体を用いることにより、該積層体とダクト内壁との隙間にほぼ均一な圧力を持つ空間を作り出すことが出来る。これによって吸音材からダクト内ガス流路へ漏れ出す空気量を面内で均一にできるため、局所的に粉塵が詰まる等の問題を回避することが可能となる。また、加圧ガスを圧力空間に供給する構成とすることにより、圧力空間内を適当な圧力に維持することができ、目詰まり度合いに応じて圧力空間を制御することができる。
また、加圧ガスを間欠的に供給する構成により、ダクト内のガス流量への影響を最小限に抑えることができるとともに、加圧ガス供給に要されるランニングコストを低減できる。
さらに、パルス状に加圧ガスを供給することにより、吸音材への衝撃力が増大し、除塵効果を向上させることができる。
さらにまた、誘引送風機の周波数に基づいて圧力空間の厚さを設定することにより吸音率を向上させることが可能となる。
即ち、吸音材をパンチングメタルで覆った吸音積層体を用いることにより、該積層体とダクト内壁との隙間にほぼ均一な圧力を持つ空間を作り出すことが出来る。これによって吸音材からダクト内ガス流路へ漏れ出す空気量を面内で均一にできるため、局所的に粉塵が詰まる等の問題を回避することが可能となる。また、加圧ガスを圧力空間に供給する構成とすることにより、圧力空間内を適当な圧力に維持することができ、目詰まり度合いに応じて圧力空間を制御することができる。
また、加圧ガスを間欠的に供給する構成により、ダクト内のガス流量への影響を最小限に抑えることができるとともに、加圧ガス供給に要されるランニングコストを低減できる。
さらに、パルス状に加圧ガスを供給することにより、吸音材への衝撃力が増大し、除塵効果を向上させることができる。
さらにまた、誘引送風機の周波数に基づいて圧力空間の厚さを設定することにより吸音率を向上させることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の吸音積層体を示す図、図2は本発明の実施例に係る防塵型消音装置の横断面図、図3は本発明の実施例に係る防塵型消音装置の斜視図、図4は本実施例の防塵型消音装置の設置例を示す図、図5は本実施例の加圧供給ノズルを示す拡大断面図、図6は加圧ガスをパルス状に供給する場合のガス噴出動作を示すグラフ、図7及び図8は吸音特性を示すグラフ、図9、図10は吸音材厚さと吸音率の関係を示すグラフ、図11は本実施例に係る防塵型消音装置を備えたボイラ排ガス処理システムの全体構成図である。
図1は本発明の吸音積層体を示す図、図2は本発明の実施例に係る防塵型消音装置の横断面図、図3は本発明の実施例に係る防塵型消音装置の斜視図、図4は本実施例の防塵型消音装置の設置例を示す図、図5は本実施例の加圧供給ノズルを示す拡大断面図、図6は加圧ガスをパルス状に供給する場合のガス噴出動作を示すグラフ、図7及び図8は吸音特性を示すグラフ、図9、図10は吸音材厚さと吸音率の関係を示すグラフ、図11は本実施例に係る防塵型消音装置を備えたボイラ排ガス処理システムの全体構成図である。
本発明の防塵型消音装置が適用されるダクトは、粉塵を含む排ガスを導くダクトであれば何れにも適用できるが、特に、石炭焚きボイラ発電システムの排ガスダクトや、空調装置のダクトなどが挙げられる。
本実施例に係る防塵型消音装置1は、排煙設備や空調設備のダクトの途中で、騒音源の近傍に設置される。例えば図11に示すようなボイラ排ガス処理システムにおいては、排ガスダクト54の途中に設置される。このボイラ排ガス処理システムは、ボイラ50と、脱硝装置51と、電気集塵機52と、誘引送風機53とが順に直列配置されており、誘引送風機53により導かれ前記装置群を経た排ガスはダクト54を通って煙突55より大気放出されるようになっている。ここで防塵型消音装置1は、騒音源となる誘引送風機53の下流側に設けられ、好適には誘引送風機53の直後に設けられる。
図2、3を参照して防塵型消音装置の具体的構造について説明する。この防塵型消音装置1は、ダクト54の一部を形成する方形筒状のケーシング15と、該ケーシング15の内壁面から所定間隔だけ離間して配設した吸音積層体10と、ケーシング15と吸音積層体10の間に形成された圧力空間14と、加圧ガス供給装置(図1参照)とから構成される。
吸音積層体10はケーシング15に対応した方形筒状に形成され、該ケーシング15の4つの壁面に対して積層体10の4つの面が夫々平行に位置し、支持部材19によりケーシング15に固定されている。ケーシング15と吸音積層体10の距離、即ち圧力空間の厚さは4面とも同一である。
支持部材19は、ケーシング15に積層体10を固定させる部材であり、例えばCチャンネルなどのコの字状支持部材が好適に用いられる。支持部材19の配置構成は特に限定されないが、長尺状の支持部材10の場合、ケーシング15の長手方向に平行となるように一定間隔で複数設置するとよい。このとき、圧力空間14内が均一に加圧されるように、支持部材19により圧力空間14が完全に仕切られないようにする。
支持部材19は、ケーシング15に積層体10を固定させる部材であり、例えばCチャンネルなどのコの字状支持部材が好適に用いられる。支持部材19の配置構成は特に限定されないが、長尺状の支持部材10の場合、ケーシング15の長手方向に平行となるように一定間隔で複数設置するとよい。このとき、圧力空間14内が均一に加圧されるように、支持部材19により圧力空間14が完全に仕切られないようにする。
図1に吸音積層体10の構造を示す。吸音構造体10は、所定厚さの多孔質吸音材11をパンチングメタル12a、12bによりサンドイッチ状に挟んだ構造となっている。即ち、吸音材11の両面にパンチングメタル12a、12bを貼着して積層構造としている。パンチングメタル12a、12bの孔13の開口率については後述する。吸音材11としては周知の材料である不織布や発泡体が用いられ、具体的にはグラスウール、石膏ボードなどが挙げられる。
ケーシング15には、加圧ガス20を圧力空間14内に供給する加圧ガス供給ノズル16が設けられている。該供給ノズル16は複数設けられ、圧力が均一に分散するように配置される。図2に示すように、ケーシング上下面と側面は千鳥状になるように取り付け、間隔Lは1m程度が好ましい。
また、加圧ガス供給ノズル16において、ノズル16の噴出孔に対してパンチングメタル12aの孔13が直接的に対向配置されないように構成することが好ましい。例えば、図5に示すように、ノズル16の先端側に邪魔板17を設けて、加圧ガス20がパンチングメタル12aに直射されないように曲折させて圧力空間14に供給する。また、パンチングメタル12aの孔13を、ノズル16位置からずらしたり、ノズル直下に位置する孔13を塞ぐなどしてもよい。
また、加圧ガス供給ノズル16において、ノズル16の噴出孔に対してパンチングメタル12aの孔13が直接的に対向配置されないように構成することが好ましい。例えば、図5に示すように、ノズル16の先端側に邪魔板17を設けて、加圧ガス20がパンチングメタル12aに直射されないように曲折させて圧力空間14に供給する。また、パンチングメタル12aの孔13を、ノズル16位置からずらしたり、ノズル直下に位置する孔13を塞ぐなどしてもよい。
加圧ガス供給手段は、加圧ガス20をノズル16に送る装置であり、圧縮機を備えた装置や加圧ガス20が充填されたボンベなどがある。加圧ガスは、空気、窒素などが用いられる。
圧縮機を備えた装置としては、図11に示すように、圧縮機2と、これに連結されたモータ3と、該モータ3に向けて送風可能に設けられた送風ファン5と、モータ3の温度を検出する温度センサ4と、該温度センサ4にて検出された温度に従ってファンの回転数を制御するコントローラ6とを備えた装置などがある。この圧縮機2で生成した加圧ガス20をノズル16より圧力空間14に供給する構成となっている。尚、簡易型として、ボンベを使用して加圧ガス20を供給するようにしてもよく、この場合窒素ガスが好ましい。窒素ガスボンベは安価である上に、高温排ガスのダクトであっても燃焼の惧れがないためである。
圧縮機を備えた装置としては、図11に示すように、圧縮機2と、これに連結されたモータ3と、該モータ3に向けて送風可能に設けられた送風ファン5と、モータ3の温度を検出する温度センサ4と、該温度センサ4にて検出された温度に従ってファンの回転数を制御するコントローラ6とを備えた装置などがある。この圧縮機2で生成した加圧ガス20をノズル16より圧力空間14に供給する構成となっている。尚、簡易型として、ボンベを使用して加圧ガス20を供給するようにしてもよく、この場合窒素ガスが好ましい。窒素ガスボンベは安価である上に、高温排ガスのダクトであっても燃焼の惧れがないためである。
圧力空間14は加圧ガス20のバッファ機能を有し、該圧力空間14内の加圧ガス20は吸音積層体10の隙間を通ってダクト内のガス流路に噴出する。吸音積層体10に付着した粉塵は、圧力空間14からダクト内部へ漏れ出るガスにより除去される。これにより、粉塵を多孔質吸音材11に詰まらせることなく、さらに摩擦による圧損を抑えながら吸音を続けることが可能となる。
圧力空間14の厚さは、騒音源となる誘引送風機53の周波数に基づいて設定することが好ましい。これは、誘引送風機53の周波数によって最適な空間厚さが異なるため、周波数に基づいた圧力空間14の厚さとすることにより吸音率を向上させることが可能となるためである。
圧力空間14の厚さは、騒音源となる誘引送風機53の周波数に基づいて設定することが好ましい。これは、誘引送風機53の周波数によって最適な空間厚さが異なるため、周波数に基づいた圧力空間14の厚さとすることにより吸音率を向上させることが可能となるためである。
ノズル16から圧力空間14内への圧力ガス20の供給は、連続的若しくは間欠的に行われる。連続的に加圧ガス20を供給する場合は、定量の加圧ガス20を常時流し続けるか、若しくは圧力空間14内の圧力が一定となるように加圧ガス20を供給する。
間欠的に加圧ガス20を供給する場合は、所定時間ガス供給した後に一旦停止し、さらに所定時間経過後にガス供給を再開する。このサイクルは、吸音材11への粉塵目詰まりの度合いにより設定するとよい。例えば、1〜2ヶ月に1回加圧ガスを供給して逆洗する形態とする。
また、加圧ガス20の供給に際して、パルス状に加圧ガス20を供給することが好ましい。図6に示すように、加圧ガス20を噴出圧P[気圧]で時間t1流す動作を、時間t2間隔で行う。例えば、加圧ガス20を10秒間供給した後1分間停止し、これを繰り返す。これにより吸音材11に衝撃力が加わり粉塵の除去効果が高くなる。
尚、加圧ガス20の噴射圧は、吸音材11が捲れることが無い適度な大きさとして、ダクト内部圧力+0.2〜0.5気圧が好ましい。
間欠的に加圧ガス20を供給する場合は、所定時間ガス供給した後に一旦停止し、さらに所定時間経過後にガス供給を再開する。このサイクルは、吸音材11への粉塵目詰まりの度合いにより設定するとよい。例えば、1〜2ヶ月に1回加圧ガスを供給して逆洗する形態とする。
また、加圧ガス20の供給に際して、パルス状に加圧ガス20を供給することが好ましい。図6に示すように、加圧ガス20を噴出圧P[気圧]で時間t1流す動作を、時間t2間隔で行う。例えば、加圧ガス20を10秒間供給した後1分間停止し、これを繰り返す。これにより吸音材11に衝撃力が加わり粉塵の除去効果が高くなる。
尚、加圧ガス20の噴射圧は、吸音材11が捲れることが無い適度な大きさとして、ダクト内部圧力+0.2〜0.5気圧が好ましい。
通常は粉塵が詰まった吸音材はその吸音量を大きく低減させることとなる。上記したような本実施例の構成によれば、これを防止し、粉塵の詰まらない状態での吸音量を保持しながらの運転が可能となる。さらに風損による圧力損失のため、ダクト自体の性能の低下も防ぐことができる。
図4に本実施例の防塵型消音装置の設置例を示す。図4(a)はダクト内側に設置する場合である。これは、ダクト54の一部をケーシング15とし、該ケーシング15の内部に吸音積層体10を設けた例である。勿論、この場合圧力空間14は他のダクト54空間からは完全に仕切られている。このような構造とすることにより、本実施例の消音装置を既存のダクトに対して容易に取り付けることが可能となる。
一方、図4(b)はダクト外側に設置する場合である。ダクト54から延設する位置に吸音積層体10を設けて、その外側を、ダクト54よりもサイズが大きいケーシング15で覆った構造としている。これにより、消音装置設置部位の流路断面積を他のダクト54の断面積と同一にすることができるため圧力損失が小さく、ダクト内の排ガス流を阻害する惧れがない。
一方、図4(b)はダクト外側に設置する場合である。ダクト54から延設する位置に吸音積層体10を設けて、その外側を、ダクト54よりもサイズが大きいケーシング15で覆った構造としている。これにより、消音装置設置部位の流路断面積を他のダクト54の断面積と同一にすることができるため圧力損失が小さく、ダクト内の排ガス流を阻害する惧れがない。
ここで、図7及び図8を参照して、パンチングメタル12a、12bの開口率について記載する。図7は開口率が小さい場合でパンチングメタルと吸音材を組合せたときの吸音特性を示すグラフで、図8は開口率がある程度大きい場合でパンチングメタルと吸音材を組合せたときの吸音特性を示すグラフである。図中、実線はパンチングメタルを設けない場合である。
これらのグラフから明らかなように、パンチングメタルの開口率が大きくなるほど吸音材の消音効果が大きくなる。
これらのグラフから明らかなように、パンチングメタルの開口率が大きくなるほど吸音材の消音効果が大きくなる。
即ち、図7に示すように、開口率5〜30%の場合、吸音材の高音域の吸音特性が著しく悪くなる。パンチングメタルと吸音材の背後の空気層による共鳴吸収効果により、低中音域の吸音特性は上昇する。
一方、図8に示すように、開口率が30%を超えると高音域の吸音特性がほぼ回復し、開口率が40%を超えると吸音率に対する開口率の影響は殆ど無くなる。
本実施例では、圧力空間14に圧力をかけ、加圧ガス20の噴射を利用して吸音材11に付着する塵を吹き飛ばすようにしているため、パンチングメタル12a、12bの孔13による絞り効果がある程度必要となる。そこで吸音材11の吸音作用をそれほど損なわず、且つ絞り効果も得られる範囲として、開口率25〜40%の範囲内、特に30%程度が好ましい値となる。
一方、図8に示すように、開口率が30%を超えると高音域の吸音特性がほぼ回復し、開口率が40%を超えると吸音率に対する開口率の影響は殆ど無くなる。
本実施例では、圧力空間14に圧力をかけ、加圧ガス20の噴射を利用して吸音材11に付着する塵を吹き飛ばすようにしているため、パンチングメタル12a、12bの孔13による絞り効果がある程度必要となる。そこで吸音材11の吸音作用をそれほど損なわず、且つ絞り効果も得られる範囲として、開口率25〜40%の範囲内、特に30%程度が好ましい値となる。
次に、吸音材11と、パンチングメタル12a、12bと、圧力空間14の夫々の厚さについて記載する。
パンチングメタル12a、12bの厚さは薄いほうがよいが、支持部材19で支持し、さらに大きい空気圧差を考慮するとある程度の剛性が必要となる。従って、本実施例では一般的に使用されているパンチングメタルの中でも厚い部類に入る1mm程度を好ましい厚さとする。
吸音材11の厚さは、肉厚が大きい程吸音率が良くなることから、一般的には目標とする減音量により厚さの設定をする。しかし本実施例では吸音材を通過する空気の流れによって塵を吹き飛ばす機能も有するため、吸音材11が厚すぎるとその効率が悪くなる(図9参照)。
一方、吸音材11が薄い場合は低音側の吸音率が悪くなる傾向があり、ガス噴射のための吸音材背後の圧力空間を考えると、低音側の吸音特性は上昇する(図10参照)。
従って、加圧ガスの噴射の効果や、ダクトの径、吸音特性を総合的に考慮すると、吸音材厚さ50mm、空気層厚さ100mmが好ましい値となる。
パンチングメタル12a、12bの厚さは薄いほうがよいが、支持部材19で支持し、さらに大きい空気圧差を考慮するとある程度の剛性が必要となる。従って、本実施例では一般的に使用されているパンチングメタルの中でも厚い部類に入る1mm程度を好ましい厚さとする。
吸音材11の厚さは、肉厚が大きい程吸音率が良くなることから、一般的には目標とする減音量により厚さの設定をする。しかし本実施例では吸音材を通過する空気の流れによって塵を吹き飛ばす機能も有するため、吸音材11が厚すぎるとその効率が悪くなる(図9参照)。
一方、吸音材11が薄い場合は低音側の吸音率が悪くなる傾向があり、ガス噴射のための吸音材背後の圧力空間を考えると、低音側の吸音特性は上昇する(図10参照)。
従って、加圧ガスの噴射の効果や、ダクトの径、吸音特性を総合的に考慮すると、吸音材厚さ50mm、空気層厚さ100mmが好ましい値となる。
本発明の防塵型消音装置は、粉塵の多いガスに対しても吸音材の目詰まりによる吸音性能の低下を防止でき、長期に亘って高い消音機能を維持できるため、各種燃焼設備などが具備する排煙装置や空調装置に好適に適用できる。
1 防塵型消音装置
10 吸音積層体
11 吸音材
12a、12b パンチングメタル
13 孔
14 圧力空間
15 ケーシング
16 加圧ガス供給ノズル
17 邪魔板
19 支持部材
20 加圧ガス
53 誘引送風機
54 ダクト
10 吸音積層体
11 吸音材
12a、12b パンチングメタル
13 孔
14 圧力空間
15 ケーシング
16 加圧ガス供給ノズル
17 邪魔板
19 支持部材
20 加圧ガス
53 誘引送風機
54 ダクト
Claims (5)
- 粉塵を含むガスが通流するダクトの誘引送風機下流側に設置され、該ダクトの内壁に沿って多孔質状の吸音材が配設された防塵型消音装置において、
前記吸音材の両面側にパンチングメタルを貼設した吸音積層体を、消音部位におけるダクトの内壁全面に沿って配設するとともに、該吸音積層体と前記ダクト内壁面の間に間隙を設け、該間隙を必要に応じて加圧する圧力空間としたことを特徴とする防塵型消音装置。 - 前記圧力空間に加圧ガスを供給する加圧ガス供給手段を有し、前記ダクトの壁面には前記加圧ガスを前記圧力空間内へ導入する加圧ガス供給ノズルが複数配設され、該ノズルより前記圧力空間内へ導入された加圧ガスが前記吸音積層体を通ってダクト内部に噴出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の防塵型消音装置。
- 前記加圧ガス供給手段は、前記吸音材の目詰まり状況に応じて必要とされる時期のみ前記加圧ガスを間欠的に供給する構成であることを特徴とする請求項2記載の防塵型消音装置。
- 前記加圧ガス供給手段は、前記加圧ガスをパルス状に供給する構成であることを特徴とする請求項2もしくは3記載の防塵型消音装置。
- 前記誘引送風機の周波数に基づいて前記圧力空間の厚さを設定することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の防塵型消音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006281127A JP2008095915A (ja) | 2006-10-16 | 2006-10-16 | 防塵型消音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006281127A JP2008095915A (ja) | 2006-10-16 | 2006-10-16 | 防塵型消音装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008095915A true JP2008095915A (ja) | 2008-04-24 |
Family
ID=39378968
Family Applications (1)
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JP2006281127A Withdrawn JP2008095915A (ja) | 2006-10-16 | 2006-10-16 | 防塵型消音装置 |
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JP (1) | JP2008095915A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013148240A (ja) * | 2012-01-17 | 2013-08-01 | Taisei Corp | 消音器を組み込んだ空気調和機 |
JP2014041242A (ja) * | 2012-08-22 | 2014-03-06 | Ebara Corp | 消音体及びこれを用いた消音器 |
CN105202738A (zh) * | 2015-10-19 | 2015-12-30 | 上海市环境科学研究院 | 建筑物通风消声装置 |
JP2018096573A (ja) * | 2016-12-09 | 2018-06-21 | フルタ電機株式会社 | 建屋の出入口の空気遮断装置 |
JP2019181470A (ja) * | 2019-07-31 | 2019-10-24 | ナブテスコオートモーティブ株式会社 | オイルセパレータ及び圧縮空気乾燥システム |
-
2006
- 2006-10-16 JP JP2006281127A patent/JP2008095915A/ja not_active Withdrawn
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