JP2008092481A - 画像表示装置、画像調整方法、及び画像表示プログラム - Google Patents
画像表示装置、画像調整方法、及び画像表示プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 高齢者の使用実態及び視覚特性の個人差に対応可能な画像表示装置、画像調整方法、及び画像表示プログラムを提供する。
【解決手段】 画像表示信号9に基づいて画像を表示する画像表示手段4と、ユーザが、画像表示手段4に表示された画像のまぶしさを評価してその評価を表す評価情報6を入力するための評価情報入力手段12と、評価情報入力手段12によって入力された評価情報6に基づいてユーザのまぶしさに関する視覚特性7を推定するユーザ視覚特性推定手段1と、前記推定された視覚特性7に基づいて画像表示手段4に表示すべき画像のまぶしさの調整に用いるまぶしさ調整データ8を出力するまぶしさ調整手段2と、外部から画像表示装置101に入力される入力画像信号10の画像をまぶしさ調整データ8に基づいて調整するようにして該入力画像信号10を画像表示信号9に変換し、これを画像表示手段4に出力する画像信号処理手段3と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 画像表示信号9に基づいて画像を表示する画像表示手段4と、ユーザが、画像表示手段4に表示された画像のまぶしさを評価してその評価を表す評価情報6を入力するための評価情報入力手段12と、評価情報入力手段12によって入力された評価情報6に基づいてユーザのまぶしさに関する視覚特性7を推定するユーザ視覚特性推定手段1と、前記推定された視覚特性7に基づいて画像表示手段4に表示すべき画像のまぶしさの調整に用いるまぶしさ調整データ8を出力するまぶしさ調整手段2と、外部から画像表示装置101に入力される入力画像信号10の画像をまぶしさ調整データ8に基づいて調整するようにして該入力画像信号10を画像表示信号9に変換し、これを画像表示手段4に出力する画像信号処理手段3と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、主に視覚機能の低下した高齢者が利用する画像表示装置並びにこれに用いられる画像調整方法及び画像表示プログラムに関するものである。
高齢化の進む社会において、テレビは情報伝達や娯楽を提供する最大のメディアである。そのため、高齢者に適したテレビの機能を提供することが望まれている。
高齢者は、水晶体の黄変により網膜への光の透過率が低下するが、ガラス体の白濁により外光が乱反射してまぶしさを感じやすくなっている。そのため、高齢者がテレビを視聴するとき、画像が明るすぎるとまぶしくてその視認性が低下するという問題がある。また、まぶしい画像は白とび現象をひきおこし、高齢者に違和感を覚えさせる。また、輝度変化が大きいと、高齢者は、その視覚がその変化に追従できないで、さらに見えにくくなる。
そこで、高齢者に合わせて輝度制御を行なう技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、輝度制御部において映像信号の平均輝度信号を検出して映像の明るさを求め、暗い画面は高齢者が見やすいように明るい画面にガンマ特性を非線形に変換する。
特開平9−247563号公報
しかし、高齢者の視覚特性は年齢により特に60歳以上で大きく変化し、その個人差も大きい。さらに、視距離、テレビの大きさ、見ている部屋の明るさや照明の色温度などに依存して、明るさに対する視聴者の感度が大きく変化する。このため、高齢者用として一律に輝度を制御する上述の従来技術では高齢者の使用実態及び視覚特性の個人差に対応できないという問題があった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、高齢者の使用実態及び視覚特性の個人差に対応可能な画像表示装置、画像調整方法、及び画像表示プログラムを提供することを目的としている。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、テレビを見る場合に大きな問題となるまぶしさを制御する方法を見出した。視聴者(ユーザ)がまぶしさを感じると画面がみづらくなるとともに、視聴者の輝度変化への順応が遅れてその後に続く画像の視認性も落ちるため、見ようとする意欲が阻害されたり、疲労感が高まったりするという問題がおきる。生理的にも、目がチカチカしたり、交感神経系の活動が高まり、興奮したり緊張感が高まるなどの生体への負荷が大きくなる。
まぶしさは、グレアとよばれており、グレアには、不快グレアと減能グレアとの2種類がある。不快グレアは、まぶしくて不快な段階を意味し、減能グレアはまぶしくて物が見えない段階を意味する。ここで問題になるのは、不快グレアである。この不快グレアが生じる場合として、照明学会編集のライティングハンドブックによると、1)光源の輝度がある程度以上高い場合、2)周囲が暗く眼が暗さに慣れている場合、3)グレア源(例えばランプ)の位置が視線に近い場合、4)グレア源の見掛けの大きさが大きいあるいは数が多い場合などが挙げられている。グレアの程度を定量的に評価する方法が開発され、CIEでは不快グレアの評価指標として、屋外のGR、屋内用のUGRを提案し、ISO標準が設定されている。しかし、これらは照明に関する報告であり、テレビの見え方の報告は少ない。最近、テレビの大型化にともない、視野に占める割合が大きくなりまぶしさへの対策は重要となってきている。
本発明者はテレビの見え方における不快グレアを研究することによって、テレビを見る場合におけるまぶしさを制御する方法を見出し、この知見に基づいて本発明を想到した。
本発明の画像表示装置は、画像表示信号に基づいて画像を表示する画像表示手段と、ユーザが、前記画像表示手段に表示された画像のまぶしさを評価してその評価を表す評価情報を入力するための評価情報入力手段と、前記評価情報入力手段によって入力された前記評価情報に基づいて前記ユーザのまぶしさに関する視覚特性を推定するユーザ視覚特性推定手段と、前記推定された視覚特性に基づいて前記画像表示手段に表示すべき画像のまぶしさの調整に用いるまぶしさ調整データを出力するまぶしさ調整手段と、外部から画像表示装置に入力される入力画像信号の画像を前記まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力する画像信号処理手段と、を備える。このような構成とすると、まぶしさの判定をユーザにさせることにより、ユーザの視聴環境及びユーザ自身の視覚特性に合わせたまぶしくない画像を提供することができる。
前記評価情報入力手段は、前記ユーザが、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かを前記評価情報として入力するための機能を備えてもよい。
前記ユーザ視覚特性推定手段は、前記評価情報に基づいて、前記画像表示手段に表示される画像の輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を推定してもよい。
前記まぶしさ調整手段は、前記まぶしさ調整データとして、前記入力画像信号における、最大表示輝度、輝度のγ特性、赤色のγ特性、緑色のγ特性、青色のγ特性、色温度、色純度、表示輝度差、及び表示輝度レベルの変化速度のうちから選択される少なくとも1つの画像調整パラメータを調整するための調整データを出力してもよい。
前記まぶしさ調整手段は、前記入力される入力画像信号における各画像の全画素の表示輝度の累積密度分布関数とその微係数に基づいて前記まぶしさ調整データを出力してもよい。このような構成とすると、表示輝度の累積密度分布関数から表示面積及び輝度を把握することができ、輝度のγ特性の調整をより効果的に行なうことができる。
前記画像信号処理手段は、前記入力画像信号とまぶしさ評価画像信号とを選択的に前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力する機能を備えており、前記画像表示手段は、前記まぶしさ評価画像信号から変換された前記画像表示信号に基づいてまぶしさ評価画像を表示してもよい。
前記評価情報入力手段は、評価開始指令をユーザが入力するための機能を備えており、
前記画像信号処理手段は、前記評価情報入力手段によって前記評価開始指令が入力された場合に、前記まぶしさ評価画像信号を前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力してもよい。
前記画像信号処理手段は、前記評価情報入力手段によって前記評価開始指令が入力された場合に、前記まぶしさ評価画像信号を前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力してもよい。
前記画像信号処理手段は、所定数のまぶしさ評価画像信号を、最初は前記評価開始指令に従い、その後、評価画像表示指令に従って、順次、前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力し、前記ユーザ視覚特性推定手段は、前記評価情報入力手段によって前記評価開始指令が入力された後、前記評価情報入力手段によって前記評価情報が入力される都度、前記評価画像表示指令を出力し、前記視覚特性推定が可能な程度に前記評価情報が入力されると、前記評価画像表示指令の出力を止めて前記視覚特性を推定し、前記まぶしさ調整手段は、前記推定された視覚特性に基づいて前記まぶしさ調整データを出力し、前記画像信号処理手段は、前記まぶしさ調整データが出力されると、前記入力画像信号の画像を該まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力してもよい。
前記評価情報入力手段は、前記ユーザが、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かを前記評価情報として入力するための機能を備えており、前記まぶしさ評価画像は黒色の背景中に白色のウィンドウを有するものであり、前記ユーザ視覚特性推定手段は、前記ウィンドウの前記まぶしさ評価画像に占める割合に対する前記ウィンドウの輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を、前記評価開始指令の入力後に入力された評価情報に基づいて推定してもよい。
前記画像表示装置は、前記画像表示手段の背景輝度を測定する輝度計を備え、前記ユーザ視覚特性推定手段は、前記評価情報と前記輝度計によって測定された前記背景輝度とに基づいて前記視覚特性を推定してもよい。このような構成とすると、背景輝度を測定することで視聴者の順応レベルを知ることができるため、より精度よくまぶしさの判定ができる。
また、本発明の画像表示方法は、画像表示手段に表示された画像のユーザによるまぶしさの評価を表す評価情報を取得する評価情報取得ステップと、前記取得した前記評価情報に基づいて前記ユーザのまぶしさに関する視覚特性を推定するユーザ視覚特性推定ステップと、前記推定された視覚特性に基づいて前記画像表示手段に表示すべき画像のまぶしさの調整に用いるまぶしさ調整データを出力するまぶしさ調整ステップと、入力画像信号の画像を前記まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力する画像信号処理ステップと、を有し、前記画像表示手段は前記画像表示信号に基づいて画像を表示する。このような構成とすると、まぶしさの判定をユーザにさせることにより、ユーザの視聴環境及びユーザ自身の視覚特性に合わせたまぶしくない画像を提供することができる。
前記評価情報取得ステップは、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かの前記ユーザによる評価を表す前記評価情報を取得するものであってもよい。
前記ユーザ視覚特性推定ステップは、前記評価情報に基づいて、前記画像表示手段に表示される画像の輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を推定するものであってもよい。
前記まぶしさ調整ステップは、前記まぶしさ調整データとして、前記入力画像信号における、最大表示輝度、輝度のγ特性、赤色のγ特性、緑色のγ特性、青色のγ特性、色温度、色純度、表示輝度差、及び表示輝度レベルの変化速度のうちから選択される少なくとも1つの画像調整パラメータを調整するための調整データを出力するものであってもよい。
前記まぶしさ調整スッテップは、前記入力画像信号における各画像の全画素の表示輝度の累積密度分布関数とその微係数に基づいて前記まぶしさ調整データを出力するものであってもよい。このような構成とすると、表示輝度の累積密度分布関数から表示面積及び輝度を把握することができ、輝度のγ特性の調整をより効果的に行なうことができる。
前記画像信号処理ステップは、前記入力画像信号とまぶしさ評価画像信号とを選択的に前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであり、前記画像表示手段は、前記まぶしさ評価画像信号から変換された前記画像表示信号に基づいてまぶしさ評価画像を表示してもよい。
前記評価情報取得ステップは、ユーザによる評価開始指令をさらに取得するものであり、 前記画像信号処理ステップは、前記評価情報取得ステップにおいて前記評価開始指令を取得した場合に、前記まぶしさ評価画像信号を前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであってもよい。
前記画像信号処理ステップは、所定数のまぶしさ評価画像信号を、最初は前記評価開始指令に従い、その後、評価画像表示指令に従って、順次、前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであり、前記ユーザ視覚特性推定ステップは、前記評価情報入力ステップにおいて前記評価開始指令を取得した後、前記評価情報ステップにおいて前記評価情報が取得される都度、前記評価画像表示指令を出力し、前記視覚特性推定が可能な程度に前記評価情報が取得されると、前記評価画像表示指令の出力を止めて前記視覚特性を推定するものであり、前記まぶしさ調整ステップは、前記推定された視覚特性に基づいて前記まぶしさ調整データを出力するものであり、前記画像信号処理ステップは、前記まぶしさ調整データが出力されると、前記入力画像信号の画像を該まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力するものであってもよい。
前記評価情報取得ステップは、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かの前記ユーザによる評価を表す前記評価情報を取得するものであり、前記まぶしさ評価画像は黒色の背景中に白色のウィンドウを有するものであり、前記ユーザ視覚特性推定スッテップは、前記ウィンドウの前記まぶしさ評価画像に占める割合に対する前記ウィンドウの輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を、前記評価開始指令の入力後に入力された評価情報に基づいて推定するものであってもよい。
前記画像表示手段の背景輝度を測定する輝度計を用い、前記ユーザ視覚特性推定ステップは、前記評価情報と前記輝度計によって測定された前記背景輝度とに基づいて前記視覚特性を推定するものであってもよい。このような構成とすると、背景輝度を測定することで視聴者の順応レベルを知ることができるため、より精度よくまぶしさの判定ができる。
また、本発明の画像調整プログラムは、コンピュータに以下の手順を有する画像表示方法を実行させるためのプログラムであって、前記画像表示方法は、画像表示手段に表示された画像のユーザによるまぶしさの評価を表す評価情報を取得する評価情報取得手順と、 前記取得した前記評価情報に基づいて前記ユーザのまぶしさに関する視覚特性を推定するユーザ視覚特性推定手順と、前記推定された視覚特性に基づいて前記画像表示手段に表示すべき画像のまぶしさの調整に用いるまぶしさ調整データを出力するまぶしさ調整手順と、 入力画像信号の画像を前記まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力する画像信号処理手順と、を有し、前記画像表示手段は前記画像表示信号に基づいて画像を表示する。このような構成とすると、まぶしさの判定をユーザにさせることにより、ユーザの視聴環境及びユーザ自身の視覚特性に合わせたまぶしくない画像を提供することができる。
前記評価情報取得手順は、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かの前記ユーザによる評価を表す前記評価情報を取得するものであってもよい。
前記ユーザ視覚特性推定手順は、前記評価情報に基づいて、前記画像表示手段に表示される画像の輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を推定するものであってもよい。
前記まぶしさ調整手順は、前記まぶしさ調整データとして、前記入力画像信号における、最大表示輝度、輝度のγ特性、赤色のγ特性、緑色のγ特性、青色のγ特性、色温度、色純度、表示輝度差、及び表示輝度レベルの変化速度のうちから選択される少なくとも1つの画像調整パラメータを調整するための調整データを出力するものであってもよい。
前記まぶしさ調整手順は、前記入力画像信号における各画像の全画素の表示輝度の累積密度分布関数とその微係数に基づいて前記まぶしさ調整データを出力するものであってもよい。このような構成とすると、表示輝度の累積密度分布関数から表示面積及び輝度を把握することができ、輝度のγ特性の調整をより効果的に行なうことができる。
前記画像信号処理手順は、前記入力画像信号とまぶしさ評価画像信号とを選択的に前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであり、前記画像表示手段は、前記まぶしさ評価画像信号から変換された前記画像表示信号に基づいてまぶしさ評価画像を表示してもよい。
前記評価情報取得手順は、ユーザによる評価開始指令をさらに取得するものであり、前記画像信号処理手順は、前記評価情報取得手順において前記評価開始指令を取得した場合に、前記まぶしさ評価画像信号を前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであってもよい。
前記画像信号処理手順は、所定数のまぶしさ評価画像信号を、最初は前記評価開始指令に従い、その後、評価画像表示指令に従って、順次、前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであり、前記ユーザ視覚特性推定手順は、前記評価情報入力手順において前記評価開始指令を取得した後、前記評価情報手順において前記評価情報が取得される都度、前記評価画像表示指令を出力し、前記視覚特性推定が可能な程度に前記評価情報が取得されると、前記評価画像表示指令の出力を止めて前記視覚特性を推定するものであり、前記まぶしさ調整手順は、前記推定された視覚特性に基づいて前記まぶしさ調整データを出力するものであり、前記画像信号処理手順は、前記まぶしさ調整データが出力されると、前記入力画像信号の画像を該まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力するものであってもよい。
前記評価情報取得手順は、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かの前記ユーザによる評価を表す前記評価情報を取得するものであり、前記まぶしさ評価画像は黒色の背景中に白色のウィンドウを有するものであり、前記ユーザ視覚特性推定スッテップは、前記ウィンドウの前記まぶしさ評価画像に占める割合に対する前記ウィンドウの輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を、前記評価開始指令の入力後に入力された評価情報に基づいて推定するものであってもよい。
前記画像表示手段の背景輝度を測定する輝度計を用い、前記ユーザ視覚特性推定手順は、前記評価情報と前記輝度計によって測定された前記背景輝度とに基づいて前記視覚特性を推定するものであってもよい。このような構成とすると、背景輝度を測定することで視聴者の順応レベルを知ることができるため、より精度よくまぶしさの判定ができる。
本発明は以上に説明した構成を有し、高齢者の使用実態及び視覚特性の個人差に対応可能な画像表示装置、画像調整方法、及び画像表示プログラムを提供できるという効果を奏する。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。
図1は本発明の実施の形態1に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態の画像表示装置101は、画像表示手段4と、評価情報入力手段12と、ユーザ視覚特性推定手段1と、まぶしさ調整手段2と、画像信号処理手段3と、輝度計13と、を備えている。ユーザ視覚特性推定手段1、まぶしさ調整手段2、及び画像信号処理手段3は、例えば、マイコン等の演算器で構成され、その内蔵するソフトウエアによってその機能が実現される。
画像表示装置101としては、例えば、テレビ、パソコンのディスプレイ、各種電気機器に備えられた表示装置等が該当する。ここでは、理解を容易にするために、画像表示装置101がテレビである場合を例に取って説明する。
画像表示手段4は、デジタル画像表示パネル、CRT等の周知の画像表示ユニットで構成され、画像表示信号に従ってその表示画面(スクリーン)に画像を表示する。
評価情報入力手段12は、ユーザ(ここでは視聴者である)が、記画像表示手段4に表示された画像のまぶしさを評価してその評価を表す評価情報6を画像表示装置101に入力するための手段である。具体的には、ユーザが操作して所定の情報を画像表示装置101に入力することが可能な装置で構成されており、これには、リモコン、操作パネル等が該当する。また、評価情報入力手段12は、ユーザが評価開始指令14を入力するための機能を備えている。
ユーザ視覚特性推定手段1は、評価情報入力手段12によって評価開始指令14が入力されると、これを受け取り、評価画像表示指令15を画像信号処理手段3に出力する。また、評価情報入力手段12によって評価情報6が入力されると、これを受け取り、これに基づいてユーザのまぶしさに関する視覚特性(以下、単にユーザ視覚特性という)7を推定する。さらに、輝度計13から入力される画像表示手段4の背景輝度に基づいて推定したユーザ視覚特性の補正等を行う。そして、このユーザ視覚特性7をまぶしさ調整手段2に出力する。
まぶしさ調整手段2は、このユーザ視覚特性7を受け取り、このユーザ視覚特性7と画像信号処理手段3から入力される入力加工信号11とに基づいて画像表示手段4に表示すべき画像のまぶしさの調整に用いるまぶしさ調整データ8を作成し、これを画像信号処理手段3に出力する。
輝度計13は、画像表示装置101の側面又は背面に配設され、画像表示手段4の背景の輝度を測定して、これを上述のようにユーザ視覚特性推定手段1に出力する。
画像信号処理手段3は、上述のまぶしさ調整データ8を受け取り、これに基づいて、外部から画像表示装置101に入力される入力画像信号(映像信号)10の画像を調整し、この調整された入力画像信号を画像表示信号9として画像表示手段4に出力する。また、画像信号処理手段3は、入力画像信号10を所定の態様に加工して、これを入力加工信号11としてまぶしさ調整手段2に出力する。さらに、画像信号処理手段3は、所定の態様及び数のまぶしさ評価画像をその記憶手段に記憶しており、ユーザ視覚特性推定手段1から評価画像表示指令を受け取ると、所定の順番のまぶしさ評価画像を選択し、これに基づいて所定の画像表示信号を生成して、これを画像表示手段4に出力する。
次に、各手段の構成(機能)を詳しく説明する。
図2はまぶしさ評価画像5の一例を示す模式図である。
図2に示すように、本実施の形態では、まぶしさ評価画像5は、黒色の背景5aの中に白色のウィンドウ(以下、白ウィンドウという)5bを有するように形成されている。そして、まぶしさ評価画像5の面積に占める白ウィンドウ5bの面積の比率が、各評価画像によって異なるように定められている。以下、この白ウィンドウ5bのまぶしさ評価画像5に対する面積比率を「表示面積」と呼び、その単位を%で表す。そして、所定の表示面積のまぶしさ評価画像について、ユーザがまぶしいと感じるその白ウィンドウ5bの輝度の下限値(以下、まぶしさ閾値という)を求める。本実施の形態では、このまぶしさ閾値を、表示面積の異なる2つのまぶしさ評価画像について求め、これら2つのまぶしさ閾値からユーザのまぶしさに関する視覚特性(ユーザ視覚特性)7を推定する。
具体的には、まぶしさ評価画像5が画像表示手段4に表示され、ユーザは、このまぶしさ評価画像5がまぶしいか否かを表す評価情報6を評価情報入力手段12を操作して画像表示装置101に入力する。最初に、表示面積が80%であるまぶしさ評価画像5が提示される。この提示においては、このまぶしさ評価画像5と黒画像(全体が黒一色の画像)とが1秒ずつ3回繰り返して表示される。これは、ずっと同じ画像を見せると輝度順応によりユーザのまぶしさの感覚が鈍化するのを防ぐためである。
まぶしさ評価画像5は、白ウィンドウ5bの輝度を順次上げながら複数回提示される。最初の提示においては、白ウィンドウ5bの輝度は、最大出力の30%の輝度とされる。そして、ユーザからまぶしいという評価情報6が入力されると、80%の表示面積におけるまぶしさ閾値は、その輝度値K1であると判定される。次に、表示面積が1%であるまぶしさ評価画像5が提示され、同様に順次白ウィンドウの輝度が上昇されて行き、ユーザからまぶしいという評価情報6が入力されると、1%の表示面積におけるまぶしさ閾値がその輝度値K2であると判定される。この場合、白ウィンドウの輝度は、80%の表示面積におけるまぶしさ閾値に相当する輝度の2倍の輝度(2×K1)からスタートされる。
ユーザ(視聴者)のまぶしさ感は、画像における輝度の高い部分(まぶしさ評価画像5においては白ウィンドウ5b)の表示面積により影響を大きく受けるため、表示面積の2点についてまぶしさ感を判定することにより、そのユーザの、表示面積の変化に対するまぶしさ感の変化特性(まぶしさに関する視覚特性)を判定することができる。
以下、この根拠となる重要な知見について説明する。
本発明者は、上述のまぶしさ閾値が表示面積に対してどのように変化するか検討した結果、下記の(1)式が成立することを見出した。
まぶしさ閾値=F×〔表示面積(%)〕−0.2・・・(1)
ここで、Fは係数である。Fは順応輝度の影響を受ける。そこで、順応輝度を変えた実験を行なった結果、Fについて下記の(2)式が成立することを見出した。
ここで、Fは係数である。Fは順応輝度の影響を受ける。そこで、順応輝度を変えた実験を行なった結果、Fについて下記の(2)式が成立することを見出した。
F=307+1.34×順応輝度(cd/m2)・・・(2)
図3は、表示面積の変化に対するまぶしさ閾値の変化の一測定例を示すグラフである。この測定例は、順応輝度が40cd/m2である場合を示す。上記実験においては、順応輝度を所定数の異なるレベルに変化させて、各レベルにおいて上述のまぶしさ評価方法によるまぶしさ閾値を求めた。対象者は高齢者(65才以上)である。各レベルにおいては、白ウィンドウ5bの表示面積が、1%、5%、20%、50%、80%、100%の場合におけるまぶしさ閾値を求めた。そして、このようにして得られたデータを統計処理して、まぶしさ閾値と表示面積との関係式((1)式及び(2)式)を導き出した。
図3は、表示面積の変化に対するまぶしさ閾値の変化の一測定例を示すグラフである。この測定例は、順応輝度が40cd/m2である場合を示す。上記実験においては、順応輝度を所定数の異なるレベルに変化させて、各レベルにおいて上述のまぶしさ評価方法によるまぶしさ閾値を求めた。対象者は高齢者(65才以上)である。各レベルにおいては、白ウィンドウ5bの表示面積が、1%、5%、20%、50%、80%、100%の場合におけるまぶしさ閾値を求めた。そして、このようにして得られたデータを統計処理して、まぶしさ閾値と表示面積との関係式((1)式及び(2)式)を導き出した。
この関係式から表示面積が50%以上の範囲ではまぶしさ閾値は大きく変化せず、表示面積が20%までの範囲ではまぶしさ閾値が大きく変化することがわかる(図3参照)。そして、1%の表示面積におけるまぶしさ閾値K1は、80%の表示面積におけるまぶしさ閾値K2の2倍以上であった。これより、まぶしさ閾値K1とまぶしさ閾値K2とを求めることにより、他の表示面積におけるまぶしさ閾値も精度よく推定できることがわかる。つまり、個々のユーザ(高齢者)の、白ウィンドウの表示面積に対するまぶしさ閾値の視覚特性(図3に例示する特性:以下、まぶしさ閾値−表示面積特性という)を推定することができる。
また、順応輝度に関しては、本実施の形態のように、画像表示装置101の側面又は背面に輝度計13を設置して、背景輝度を測定することにより得ることができる。そして、輝度計13の測定値を所定時間間隔(本実施の形態では1時間間隔)で取り込むことにより、背景輝度が大きく変わる場合、例えば、照明をつけた場合や日光が差し込んできた場合などを画像表示装置101が検知することができる。高齢者は暗順応が遅いため、急に周りが暗くなるとその変化に対応しにくい。従って、照明を消した場合や夕暮れで周りが暗くなると同じ明るさの画像が、まぶしさ閾値が下がって、まぶしく感じる。そこで、周囲の明るさ変化を検知して、ユーザに再度まぶしさ評価を開始するように報知等をするよう画像表示装置101を構成してもよい。また、輝度計13で測定した背景輝度を上記(1)式及び(2)式における順応輝度として用い、これらの式を用いて、現在得られているまぶしさ閾値K1及びK2を補正してもよい。さらに、輝度計13で測定した背景輝度から順応輝度を得るのではなく、まぶしさ評価画像を、再度、ユーザに提示してまぶしさ閾値K1及びK2を得ることにより、他の表示面積におけるまぶしさ閾値を求めることができる。これは、背景輝度に順応したユーザが自分の視覚特性及び視聴環境に応じた判断基準でまぶしさを評価するからである。
以上の知見に基づいて、本実施の形態の画像表示装置101は、上述のように、まぶしさ評価画像をユーザに提示してまぶしさ閾値K1及びK2を判定し、それにより、そのユーザのまぶしさ閾値−表示面積特性(ユーザ視覚特性)7を推定するように構成されている。また、ユーザ視覚特性推定手段1は、輝度計13で測定した背景輝度が、所定値以上変化した場合には、その背景輝度を上記(1)式及び(2)式における順応輝度として用い、これらの式を用いて、現在得られているまぶしさ閾値K1及びK2を補正し、この補正したまぶしさ閾値K1及びK2に対応するまぶしさ閾値−表示面積特性を出力する。従って、本実施の形態では、背景輝度が所定値以上に変化すると、まぶしさ閾値K1及びK2が自動的に補正され、それによって、背景輝度の変化によりユーザがまぶしさを感じることが緩和される。また、それでも、まぶしさが緩和されない場合には、ユーザが自発的にまぶしさの評価をやり直すことにより、まぶしさが解消される。
次に、まぶしさ調整について説明する。
まぶしさ調整手段2は、ユーザ視覚特性推定手段2から出力される、ユーザ視覚特性としてのまぶしさ閾値−表示面積特性7と、画像信号処理手段3から入力される入力加工信号11とに基づいて、まぶしさ調整データを作成する。このまぶしさ調整データは、入力画像信号に対応する画像表示信号における画質パラメータのうち、少なくとも最大出力輝度Km及び輝度のγ特性を設定するためのデータからなる。
まず、最大出力輝度Kmの設定について説明する。本実施の形態では、最大出力輝度(絶対的な最大表示輝度)Kmが、まぶしさ閾値−表示面積特性7における0.1%の表示面積におけるまぶしさ閾値K2に設定される。これにより、入力画像信号の輝度Yの100%の出力レベルにおける輝度をまぶしさ閾値K2以下にすることとなり、出力の最大輝度をまぶしさ閾値K2以下に設定できるため、まぶしさを感じさせない画像を提供することができる。
また、入力画像信号10の輝度Yを画像信号処理手段3において加工して表示画像の明るさ分布がわかるような入力加工信号11を作成する。特許文献1では平均輝度レベルを求めていたが、その中に高い輝度の部分が一部ある画像と全体に明るめな画像とでは、互いに平均輝度レベルが変わらない場合でも、前者の画像は高い輝度がまぶしさの閾値を超えていたらまぶしいが、後者の画像は全体の輝度がまぶしさの閾値を超えていなければまぶしくない。このことから、平均輝度レベルではまぶしさの制御は困難であることがわかる。
そこで、表示面積(輝度毎の表示面積)も含めた輝度分布を求める必要がある。図4は、入力画像信号10における1フィールド(1画像)の輝度Yの累積密度分布関数Dの一例を示すグラフである。図4において縦軸は1フィールドにおける表示面積の累積密度を表し、横軸は入力画像信号10における輝度Yを表す。入力画像信号10の1フィールドにおける輝度Yの値を集めて低いものから並べて足していくと、図4に示すような輝度Yと表示面積との関係がわかる。これを累積密度分布関数とよぶ。入力画像信号10がデジタル信号である場合は、画素単位で輝度Yに対する累積表示面積を集計し、入力画像信号10がアナログ信号である場合には、所定の区間(時間間隔)に区分して、輝度Yに対する累積表示面積を集計する。
画像信号処理手段3は、入力画像信号10から、1画像毎に、この輝度Yの累積密度分布関数Dを演算し、この累積密度文関数Dから、1画像における最大表示面積(S1)の輝度レベル(Y1)や最高輝度レベル(Y2)の表示面積(S2)を算出する。最大表示面積(S1)は、累積密度分布関数Dから、その傾き(微係数)の一番大きい表示面積として求めることができる。
画像処理信号処理手段3は、この求めたS1,Y1,S2,Y2を入力加工信号11としてまぶしさ調整手段2に送る。
まぶしさ調整手段2は、まぶしさ閾値−表示面積特性7と(S1,Y1),(S2,Y2)とを比較して、最大出力輝度Kmの設定及び輝度のγ調整を行なう。まず、Y1とY2とがまぶしさ閾値−表示面積特性7におけるY1及びY2に対応する表示面積S1,S2のまぶしさ閾値(KS1、KS2)を超えないことを確認する。超えた場合は、Y1及びY2が、それぞれ、まぶしさ閾値KS1及びまぶしさ閾値KS2以下になるように、輝度Yの出力レベル(画像全体の絶対的な表示輝度)を調整する。
次に、輝度のγ調整の一例を示す。図5は本実施の形態におけるγカーブの一例を示すグラフである。図5において、縦軸は輝度の出力レベル(y)を表し、横軸は輝度の入力レベル(y)を表す。まぶしい場合は、2通り考えられる。画像の全面積の40%以上が明るい場合と画像の一部に高輝度の部分がある場合とである。高齢者は明るい部分が大きいと目のガラス体の乱反射を強く受け輝度差が判定しにくくなる。明るい部分の表示面積(面積比率)が40%以上である場合には、図5に示すように入力(x)と出力(y)との関係を決めるγカーブを調整する。ここでは、明るい部分とは、Y1の出力レベルが50%以上である場合の最大表示面積S1の部分又は最高輝度レベルY2の表示部分をいう。基本的なγカーブaは、y=x2.2 に設定されている。これを、y=x3.0で表されるγカーブbに変える。明るい部分が大きい画像に対するγ調整としては、高出力部におけるγカーブの傾きを大きくすることにより、明るい部分における輝度差を大きくして見分けやすくする。また、γカーブbでは、暗い部分は基本的なγカーブaより暗く表示(出力)されるので、明るい部分と暗い部分とのコントラストが高くなり、くっきりみせることができる。
一方、画像の一部に高輝度の部分がある場合には、高輝度の部分の明るさのために他の暗い部分が見えにくいという問題が発生する。そのため、最高輝度レベルY2の出力レベルが80%を超えた場合には、図5において、基本的なγカーブaを、y=x1.5で表されるγカーブcに変える。これにより、低輝度領域におけるγカーブの傾きが上がり、暗い部分が明るくなって、よく見えるようになる。
まぶしさ調整手段2は、以上に説明した、最大出力輝度Kmの設定、輝度Yの出力レベルの調整、及びγ特性の設定のデータからなるまぶしさ調整データ8を画像信号処理手段3に送出する。
画像信号処理手段3は、このまぶしさ調整データ8に基づいて、入力画像信号10を画像表示信号に変換し、これを画像表示手段4に出力する。これにより、ユーザの視覚特性及び視聴環境に適合したまぶしくない画像を画像表示手段4に表示させることができる。
次に、以上のように構成された画像表示装置101のユーザによる操作及びそれによる画像表示装置101の動作(本実施の形態に係る画像表示方法)を説明する。
図6は図1の画像表示装置101のまぶしさ評価の動作を示すフローチャートである。図7は図1の画像表示装置101のまぶしさ調整の動作を示すフローチャートである。
図1及び図6において、まず、ユーザが評価情報入力手段12を操作して、評価開始指令14を入力する。すると、ユーザ視覚推定手段1は、評価画像表示指令15を画像信号処理手段3に出力し、画像信号処理手段3はこれを受けて、まず、80%の表示面積のまぶしさ評価画像5を画像表示手段4に表示させる。これにより、まぶしさ評価画像5がユーザに提示される(ステップS1)。
ユーザはこの提示されたまぶしさ評価画像5がまぶしいか否かの評価情報を評価情報入力手段12を操作して入力する。ユーザ視覚特性推定手段1は、まぶしい旨の評価情報6が入力されるまで、評価画像表示指令15を画像信号処理手段3に出力し、画像信号処理手段3はこれを受けて、順次、白ウィンドウ5b(図2参照)の輝度を上げたまぶしさ評価画像5を画像表示手段4に表示させる(ステップS2においてNO)。
そして、まぶしい旨の評価情報6が入力されると、ユーザ視覚特性推定手段1は、このときのまぶしさ評価画像5の白ウィンドウ5bの輝度をまぶしさ閾値K1であると判定する(ステップS3)。次いで、上記と同様にして、0.1%の表示面積のまぶしさ評価画像5に対するまぶしさ閾値K2を得る(ステップS1乃至S4)。
次いで、ユーザ視覚特性推定手段1は、このまぶしさ閾値K1,K2に基づいて、ユーザの視覚特性であるまぶしさ閾値−表示面積特性7を推定し(ステップS5)、これをまぶしさ調整手段2に送出する(ステップS6)。
次いで、図1及び図7において、まぶしさ調整手段2は、この送出されたまぶしさ閾値−表示面積特性7を取得する(ステップS11)。一方、画像信号処理手段3は、逐次入力される入力画像信号10を加工して、入力加工信号11を逐次作成し、これをまぶしさ調整手段2に送出する。まぶしさ調整手段2は、この入力加工信号11を取得する(ステップS12)。
次いで、まぶしさ調整手段2は、まぶしさ閾値−表示面積特性7と入力加工信号11の(S1,Y1),(S2,Y2)とを比較する(ステップS13)。そして、Y1及びY2がまぶしさ閾値−表示面積特性7におけるY1及びY2に対応する表示面積S1,S2のまぶしさ閾値(KS1、KS2)を超えないように、輝度Yの出力レベルを調整する。ここでは、Y1及びY2がそれぞれまぶしさ閾値KS1及びまぶしさ閾値KS2以下となるまで、輝度Yの出力レベルに0.9を乗じて、輝度Yの出力レベルを減少させる(ステップS13,S19)。
そして、Y1及びY2がそれぞれまぶしさ閾値KS1及びまぶしさ閾値KS2以下となると、明るい部分の面積が40%以上か否か判定する(ステップS14)。明るい部分とは、Y1の出力レベルが50%以上である場合の最大表示面積S1の部分又は最高輝度レベルY2の表示部分である。
明るい部分の表示面積が40%以上である場合には、γカーブをy=x3.0で表されるγカーブb(図5参照)に変える(ステップS20)。そして、入力画像信号10を調整するようなまぶしさ調整データ8を作成する(ステップS22,S17)。
一方、明るい部分の表示面積が40%未満である場合には、最高輝度レベルY2の出力レベルが80%以上であるか否か判定する(ステップS15)。最高輝度レベルY2の出力レベルが80%以上である場合には、γカーブをy=x1.5で表されるカーブc(図5参照)に変える(ステップS21)。そして、入力画像信号10を調整するようなまぶしさ調整データ8を作成する(ステップS22,S17)。
一方、最高輝度レベルY2の出力レベルが80%未満である場合には、入力画像信号10を調整しないようなまぶしさ調整データ8を作成する(ステップS22,S17)。
そして、以上で作成されたまぶしさ調整データ8を画像信号処理手段3に送出する(ステップS18)。
画像信号処理手段3は、このまぶしさ調整データ8を受け取ると、調整データ8に基づいて、入力画像信号10を画像表示信号に変換し、これを画像表示手段4に出力する。これにより、まぶしさの評価が終了し、このまぶしさの評価が反映されたまぶしくない画像が画像表示手段4に表示される。
また、画像表示手段4の背景輝度が所定値以上に変化すると、ユーザ視覚特性推定手段1が、まぶしさ閾値K1及びK2を自動的に補正する。これにより、背景輝度の変化によってユーザがまぶしさを感じることが緩和される。
なお、上記では、まぶしさ評価画像5は黒色の背景に白ウィンドウを有するものとしたが、人の顔を表示するものとしても良い。人は、人の顔によく反応し、注目するため、 単なる白表示より違和感なく評価できるメリットがある。この場合、頬の輝度を評価値として変化させてまぶしさを評価させる。
[変形例1]
次に、本実施の形態の変形例1を説明する。
次に、本実施の形態の変形例1を説明する。
図8は本変形例の画像表示装置101における背景輝度の変化によるまぶしさ再評価の動作を示すフローチャートである。
本変形例では、画像表示装置101が周囲の明るさ変化を検知して、ユーザに再度まぶしさ評価を行わせる。
具体的には、図8において、輝度計13は画像表示手段4の背景輝度を常時測定する。ユーザ視覚特性推定手段1は、輝度計13で測定された背景輝度を所定時間間隔(ここでは1時間間隔)で取得する(ステップS41)。そして、背景輝度の取得が1回目(画像表示装置101の起動を始点として取得回数をカウントする)である場合(ステップS42でYES)は、上述のまぶしさ評価を行う(ステップS43)。背景輝度の取得が2回目以降である場合(ステップS42でNO)は、背景輝度の今回取得値と前回取得値との差が所定値(ここでは10cd/m2)以上であるか否か判定する(ステップS44)。そして、所定値未満である場合はまぶしさ評価のやり直しをせず、所定値以上である場合には、まぶしさ評価をやり直す(ステップS43)。このまぶしさ評価のやり直しは、ユーザ視覚特性推定手段1が画像信号処理手段3に評価画像表示指令15を出力することにより開始される。なお、これに先立ち、ユーザにまぶしさ評価のやり直しをするよう画像や音声によって報知し、ユーザの評価開始指令14の入力を待ってまぶしさ評価を開始するようにしてもよい。
このように、背景輝度が所定値以上に変化した場合には、ユーザがまぶしさの評価をやり直すことにより、まぶしさが解消される。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、まぶしさ調整方法として、表示画像の色を調整する形態を例示するものである。従って、本実施の形態の画像表示装置101は、まぶしさ調整手段2のまぶしさ調整データ作成機能が異なる他は、実施の形態1の画像表示装置101と同じ構造及び機能を有する。
本発明の実施の形態2は、まぶしさ調整方法として、表示画像の色を調整する形態を例示するものである。従って、本実施の形態の画像表示装置101は、まぶしさ調整手段2のまぶしさ調整データ作成機能が異なる他は、実施の形態1の画像表示装置101と同じ構造及び機能を有する。
まぶしさの調整方法として、実施の形態1のように輝度レベルを調整する方法の他に、色を調整する方法が考えられる。高齢者の不快グレアと光色との関係を矢野らが報告している(矢野正etc:高齢者の不快グレア・・・光色との関係、照明学会誌Vol.77、No.6、pp.296-304〔1993〕)。この報告では、高齢者の不快グレアの許容限界輝度は若年者の約54%であり、相関色温度の高い光源ほど不快グレアを感じやすいことが明らかにされている。また、高齢者は青い光ほどまぶしさを感じやすいといわれている。これより、表示画面(表示画像)の色温度や、RGBの輝度調整をするとまぶしさを調整できると考えられる。
そこで、本発明者は、高齢者を対象とした実験により、表示画像の色温度及び色に対するまぶしさの閾値を求めた。この実験では、色を変化させたまぶしさ評価画像として、青(0.175 0.199)、緑(0.249 0.565)、及び赤(0.553 0.360)の100%表示画像(全体が同一色の表示画像)を用い、色温度を変化させたまぶしさ評価画像として、2500K(0.471 0.403)、3300K(0.422 0.401)、及び6500K(0.308 0.342)の100%表示画像を用いた。まぶしさ閾値の定義、及びその判定方法は、実施の形態1と同様である。また、括弧内はCIE1931のxyz表色系による色表示である。
図9はこの実験により得られた高齢者における色の変化に対するまぶしさ閾値の変化を示すグラフである。
図9に示すように、まぶしさ閾値は、色温度に対しては色温度が低くなる程高くなり、かつ、色に対しては、青、赤、緑の順に高くなることが判明した。この実験結果より、緑はどの色よりもまぶしさを高齢者に与えにくく、青は逆にまぶしさを高齢者に与えやすいことが判明した。そこで、まぶしさ調整方法として、実施形態1に述べた輝度を調整する方法の他にも、赤のγ調整、青のγ調整、緑のγ調整、及び色温度の調整を行う方法が考えられる。
本実施の形態では、まぶしさ調整手段2が青のγ調整を行う。
図10は本実施の形態における青のγカーブの一例を示すグラフである。図10において、γカーブdは基本的な青のγ特性を示すカーブである。γカーブeは、γカーブdの出力レベルを入力レベルの全範囲わたって80%とした青のγ特性を示すカーブである。γカーブfは、80パーセント以上の範囲の入力レベルに対するγカーブdの出力レベルを一定としたγ特性を示すカーブである。
青のγ調整を行う場合、青の影響が出にくいように、γ特性は変えないで青の出力をどのレベルも20%低下させる(γカーブe)という方法がひとつ考えられる。あるいは、明るい画像がまぶしくならないように、80%以上の範囲の入力に対しては、出力レベルを上げない(γカーブf)又は微増にするγ特性にすることにより、明るい輝度における青色の影響を低下させ、まぶしさを抑えることができる。図10に示すように、γカーブeとγカーブfとの出力レベルは90%の入力レベルで逆転する。そこで、入力画像信号10における青の輝度Ybの入力レベルが90%以上の場合には、γカーブeとγカーブfとの差による青の影響が出ることになる。そこで、実際に、青色の空の画像を青のγ特性を異ならせて高齢者である被検者に見せる実験をした。この実験では、青のγ特性を、50%以上の入力に対する出力レベルを一定にした青色のγ特性(A)、80%以上の入力に対する出力レベルを一定にした青のγ特性(B)、基本的な青のγ特性(C)の3種類に変化させた。その結果、青のγ特性(C)の画像でまぶしさを訴えた被験者が青のγ特性(A)の画像と青のγ特性(B)の画像とではまぶしさを訴えなかった。しかし、青のγ特性(A)の画像では逆に暗い印象を被検者に与えるという弊害が起きた。そこで、青のγ特性(B)にする調整方法が好適であることがわかった。そこで、本実施の形態では、図10のγカーブeとγカーブfとを青の輝度Ybの入力レベルによって使い分けて青のγ特性を調整する。具体的には、まぶしさ調整手段2は、入力加工信号11の最大表示面積S1の輝度レベルY1及び最高輝度レベルY2が、それぞれ、まぶしさ閾値−表示面積特性7におけるY1及びY2に対応する表示面積S1,S2のまぶしさ閾値KS1,KS2を超える場合、青の輝度Ybの入力レベルが90%以上であるか否か判定する。超えない場合は、図10の青のγカーブeを用いて青の出力レベルを基本的な青のγカーブdの出力レベルの80%に制限する。超える場合は、図10のγカーブfを用いて、青の80%以上の範囲の入力レベルに対する出力レベルを一定にする。これにより、まぶしさを感じさせやすい青のγ特性を調整し、まぶしさを無くすことができる。特に、青色の多い画像のときにこの調整方法は効果を発揮する。
次に、本実施の形態の画像表示装置101におけるまぶしさ調整の動作を説明する。図11は本実施の形態の画像表示装置101のまぶしさ調整の動作を示すフローチャートである。
図1及び図11において、まぶしさ調整手段2は、入力加工信号11を取得し(ステップS31)、入力加工信号11の最大表示面積S1の輝度レベルY1及び最高輝度レベルY2が、それぞれ、まぶしさ閾値−表示面積特性7におけるY1及びY2に対応する表示面積S1,S2のまぶしさ閾値KS1,KS2を超えるか否か判定する(ステップS32)。超えない場合には、図7のまぶしさ調整動作(プログラム)のステップS14以降の動作を行い、実施の形態1で述べたまぶしさ調整データ8を作成する。
超える場合には、青の輝度Ybの入力レベルが90%以上であるか否か判定する(ステップS33)。
超えない場合は、図10の青のγカーブeを用いて青の出力レベルを基本的な青のγカーブdの出力レベルの80%に制限する(ステップS34)。そして、青のγカーブをγカーブeに設定する旨のまぶしさ調整データ8を作成する(ステップS36)。
一方、超える場合は、図10のγカーブfを用いて、青の80%以上の範囲の入力レベルに対する出力レベルを一定にする。そして、青のγカーブをγカーブfに設定する旨のまぶしさ調整データ8を作成する(ステップS36)。
次いで、上述のように作成したまぶしさ調整データ8を画像信号処理手段3に送出する(ステップS37)。
次に、本実施の形態の変形例2乃至変形例4を説明する。
[変形例2]
上記のように、単に青の輝度を下げると、まぶしくはないが画像を見たときの明るさ感や輝き感が薄れて感動が得られない場合が考えられる。しかし、明るさ感は相対的な輝度分布で得られるため、輝度コントラストを上げることにより、より明るく感じさせることができる。また、青の輝度は下げても色純度を上げることにより、明るさ感の低下を補うことができる。さらに、赤は長波長の光であるため、目のガラス体において乱反射されにくい。そこで、まぶしさ調整において、青の輝度を下げるとき、赤の波長の輝度を上げることにより明るさ感を向上させることができる。
[変形例2]
上記のように、単に青の輝度を下げると、まぶしくはないが画像を見たときの明るさ感や輝き感が薄れて感動が得られない場合が考えられる。しかし、明るさ感は相対的な輝度分布で得られるため、輝度コントラストを上げることにより、より明るく感じさせることができる。また、青の輝度は下げても色純度を上げることにより、明るさ感の低下を補うことができる。さらに、赤は長波長の光であるため、目のガラス体において乱反射されにくい。そこで、まぶしさ調整において、青の輝度を下げるとき、赤の波長の輝度を上げることにより明るさ感を向上させることができる。
そこで、本変形例2においては、まぶしさ調整手段2は、青の輝度を下げる場合に、合わせて、輝度コントラストを上げ、色純度を上げ、かつ赤の波長の輝度を上げるようなまぶしさ調整データ8を作成する。これにより、より好適なまぶしさ調整を行うことができる。
[変形例3]
上記では、青の輝度を調整したが、その一方、緑は視感度が高い。さらに、上述の実験においてまぶしさを与えにくいことが判明した。従って、まぶしさを感じやすい高齢者には緑のγ特性の傾きを上げることにより、まぶしさを与えないで画像を明るくすることができる。
上記では、青の輝度を調整したが、その一方、緑は視感度が高い。さらに、上述の実験においてまぶしさを与えにくいことが判明した。従って、まぶしさを感じやすい高齢者には緑のγ特性の傾きを上げることにより、まぶしさを与えないで画像を明るくすることができる。
本変形例では、まぶしさ調整手段2が、青のγ調整に代えて、緑のγ調整を行う。
図12は本変形例における緑のγカーブの一例を示すグラフである。図12において、γカーブgはy=x2.2で表される基本的なγ特性を示すカーブである。γカーブhはy=x1.5で表されるγ特性を示すカーブである。本変形例では、上述の青のγ調整に代えて、緑のγカーブをγカーブhに設定するようγ調整する。そして、このように緑のγカーブを設定するまぶしさ調整データ8を作成する。これにより、図12に示すように、γカーブhの傾きが低い入力レベルの範囲で大きくなり、画像の低階調部分の輝度が上がる。その結果、暗い画面が見やすくなる。また、緑の出力が60%から80%の範囲の緑の入力レベルにおいて、基本的な緑のγカーブgと比較して特に高くなるため、明るい画像も、明るくしかもまぶしくなく見ることができる。
[変形例4]
上記では、青の輝度を調整したが、色温度に関しても、色温度を下げるとまぶしさを感じにくくなることを利用して、まぶしさを調整することができる。例えば、色温度が6500Kの画像を色温度が4200Kの画像に変えることにより、まぶしさの閾値を20cd/m2上げることができる。そこで、本変形例では、まぶしさ調整手段2が、青のγ調整に代えて、画像の色温度を調整するまぶしさ調整データ8を作成する。
上記では、青の輝度を調整したが、色温度に関しても、色温度を下げるとまぶしさを感じにくくなることを利用して、まぶしさを調整することができる。例えば、色温度が6500Kの画像を色温度が4200Kの画像に変えることにより、まぶしさの閾値を20cd/m2上げることができる。そこで、本変形例では、まぶしさ調整手段2が、青のγ調整に代えて、画像の色温度を調整するまぶしさ調整データ8を作成する。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、表示画像間における輝度変化量を調整する形態を例示するものである。本実施の形態の画像表示装置101は、まぶしさ調整手段2がさらに輝度変化量を調整する機能を備える他は、実施の形態1及び2の画像表示装置101と同じ構造及び機能を有する。
本発明の実施の形態3は、表示画像間における輝度変化量を調整する形態を例示するものである。本実施の形態の画像表示装置101は、まぶしさ調整手段2がさらに輝度変化量を調整する機能を備える他は、実施の形態1及び2の画像表示装置101と同じ構造及び機能を有する。
高齢者は若年者より輝度変化への追従性が悪くなる。そのため、時系列的に大きな輝度変化があると見えにくく感じる。特に暗順応の速度の低下が顕著である。そこで、本実施の形態では、まぶしさ調整手段2が、時系列において引き続く複数の画像における輝度変化量及び輝度変化速度を調整する。具体的には、画像信号処理手段3は、実施の形態1で述べたS1,Y1,S2,Y2とともに、入力画像信号10を入力加工信号11としてまぶしさ調整手段2に送る。まぶしさ調整手段2は、入力画像信号10の各画像にまぶしさ閾値に近い輝度Yの集合体(以下、注目集合体という)が存在するか否かをチェックする。そして、この注目集合体を検知すると、その検知した以降の各画像における注目集合体の存在部分の輝度Yの変化を追跡する。そして、その輝度変化が150cd/m2以上変わらないように画像を調整するようなまぶしさ調整データ8を作成する。これにより、高齢者であるユーザの表示画像の見にくさを改善することができる。
また、高齢者では、5Hz付近の輝度変化速度から輝度変化に対する追従性が低下する。そこで、まぶしさ調整手段2は、上述の注目集合体の輝度変化速度をチェックし、輝度変化速度が10Hz以上にならないように画像を調整するようなまぶしさ調整データ8を作成する。これにより、さらに画像の見にくさを改善することができる。なお、一時的に時系列の輝度データ(時系列的に引き続く複数の画像の輝度データ)を蓄積する蓄積手段(バッファメモリ)を備え、その蓄積した画像を、輝度変化速度を低下させて順次表示するように構成しても有効である。
なお、輝度変化速度については、10Hz付近で子供に重大な影響を与える場合があり、これが近年ぽけもん現象として問題となった。本実施の形態によれば、表示画像間における輝度変化速度を所定値以下に抑制するので、子供にも安全な画像表示装置101を提供することができる。
なお、上記実施の形態1乃至3では、まぶしさの評価を、ユーザがまぶしさを感じるか否かで表したが、これをまぶしさの程度で表してもよい。
本発明の画像表示装置は、高齢者の使用実態及び視覚特性の個人差に対応可能な画像表示装置等として有用である。
本発明の画像表示方法は、高齢者の使用実態及び視覚特性の個人差に対応可能な画像表示方法等として有用である。
本発明の画像表示プログラムは、高齢者の使用実態及び視覚特性の個人差に対応可能な画像表示プログラム等として有用である。
1 ユーザ視覚特性推定手段
2 まぶしさ調整手段
3 画像信号処理手段
4 画像表示手段
5 まぶしさ評価画像
5a 背景
5b 白ウィンドウ
6 評価情報
7 ユーザ視覚特性
8 まぶしさ調整データ
9 画像表示信号
10 入力画像信号
11 入力加工信号
12 評価情報入力手段
13 輝度計
14 評価開始指令
15 評価画像評価指令
101 画像表示装置
2 まぶしさ調整手段
3 画像信号処理手段
4 画像表示手段
5 まぶしさ評価画像
5a 背景
5b 白ウィンドウ
6 評価情報
7 ユーザ視覚特性
8 まぶしさ調整データ
9 画像表示信号
10 入力画像信号
11 入力加工信号
12 評価情報入力手段
13 輝度計
14 評価開始指令
15 評価画像評価指令
101 画像表示装置
Claims (30)
- 画像表示信号に基づいて画像を表示する画像表示手段と、
ユーザが、前記画像表示手段に表示された画像のまぶしさを評価してその評価を表す評価情報を入力するための評価情報入力手段と、
前記評価情報入力手段によって入力された前記評価情報に基づいて前記ユーザのまぶしさに関する視覚特性を推定するユーザ視覚特性推定手段と、
前記推定された視覚特性に基づいて前記画像表示手段に表示すべき画像のまぶしさの調整に用いるまぶしさ調整データを出力するまぶしさ調整手段と、
外部から画像表示装置に入力される入力画像信号の画像を前記まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力する画像信号処理手段と、を備えた画像表示装置。 - 前記評価情報入力手段は、前記ユーザが、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしいか否かを前記評価情報として入力するための機能を備える、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記ユーザ視覚特性推定手段は、前記評価情報に基づいて、前記画像表示手段に表示される画像の輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を推定する、請求項2に記載の画像表示装置。
- 前記まぶしさ調整手段は、前記まぶしさ調整データとして、前記入力画像信号における、最大表示輝度、輝度のγ特性、赤色のγ特性、緑色のγ特性、青色のγ特性、色温度、色純度、表示輝度差、及び表示輝度レベルの変化速度のうちから選択される少なくとも1つの画像調整パラメータを調整するための調整データを出力する、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記まぶしさ調整手段は、前記入力される入力画像信号における各画像の全画素の表示輝度の累積密度分布関数とその微係数に基づいて前記まぶしさ調整データを出力する、請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記画像信号処理手段は、前記入力画像信号とまぶしさ評価画像信号とを選択的に前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力する機能を備えており、
前記画像表示手段は、前記まぶしさ評価画像信号から変換された前記画像表示信号に基づいてまぶしさ評価画像を表示する、請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記評価情報入力手段は、評価開始指令をユーザが入力するための機能を備えており、
前記画像信号処理手段は、前記評価情報入力手段によって前記評価開始指令が入力された場合に、前記まぶしさ評価画像信号を前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力する、請求項6に記載の画像表示装置。 - 前記画像信号処理手段は、所定数のまぶしさ評価画像信号を、最初は前記評価開始指令に従い、その後、評価画像表示指令に従って、順次、前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力し、
前記ユーザ視覚特性推定手段は、前記評価情報入力手段によって前記評価開始指令が入力された後、前記評価情報入力手段によって前記評価情報が入力される都度、前記評価画像表示指令を出力し、前記視覚特性推定が可能な程度に前記評価情報が入力されると、前記評価画像表示指令の出力を止めて前記視覚特性を推定し、
前記まぶしさ調整手段は、前記推定された視覚特性に基づいて前記まぶしさ調整データを出力し、
前記画像信号処理手段は、前記まぶしさ調整データが出力されると、前記入力画像信号の画像を該まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力する、請求項7に記載の画像表示装置。 - 前記評価情報入力手段は、前記ユーザが、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かを前記評価情報として入力するための機能を備えており、
前記まぶしさ評価画像は黒色の背景中に白色のウィンドウを有するものであり、
前記ユーザ視覚特性推定手段は、前記ウィンドウの前記まぶしさ評価画像に占める割合に対する前記ウィンドウの輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を、前記評価開始指令の入力後に入力された評価情報に基づいて推定する、請求項8に記載の画像表示装置。 - 前記画像表示手段の背景輝度を測定する輝度計を備え、
前記ユーザ視覚特性推定手段は、前記評価情報と前記輝度計によって測定された前記背景輝度とに基づいて前記視覚特性を推定する、請求項1に記載の画像表示装置。 - 画像表示手段に表示された画像のユーザによるまぶしさの評価を表す評価情報を取得する評価情報取得ステップと、
前記取得した前記評価情報に基づいて前記ユーザのまぶしさに関する視覚特性を推定するユーザ視覚特性推定ステップと、
前記推定された視覚特性に基づいて前記画像表示手段に表示すべき画像のまぶしさの調整に用いるまぶしさ調整データを出力するまぶしさ調整ステップと、
入力画像信号の画像を前記まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力する画像信号処理ステップと、を有し、
前記画像表示手段は前記画像表示信号に基づいて画像を表示する、画像表示方法。 - 前記評価情報取得ステップは、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かの前記ユーザによる評価を表す前記評価情報を取得するものである、請求項11に記載の画像表示方法。
- 前記ユーザ視覚特性推定ステップは、前記評価情報に基づいて、前記画像表示手段に表示される画像の輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を推定するものである、請求項12に記載の画像表示方法。
- 前記まぶしさ調整ステップは、前記まぶしさ調整データとして、前記入力画像信号における、最大表示輝度、輝度のγ特性、赤色のγ特性、緑色のγ特性、青色のγ特性、色温度、色純度、表示輝度差、及び表示輝度レベルの変化速度のうちから選択される少なくとも1つの画像調整パラメータを調整するための調整データを出力するものである、請求項11に記載の画像表示方法。
- 前記まぶしさ調整スッテップは、前記入力画像信号における各画像の全画素の表示輝度の累積密度分布関数とその微係数に基づいて前記まぶしさ調整データを出力するものである、請求項11に記載の画像表示方法。
- 前記画像信号処理ステップは、前記入力画像信号とまぶしさ評価画像信号とを選択的に前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであり、
前記画像表示手段は、前記まぶしさ評価画像信号から変換された前記画像表示信号に基づいてまぶしさ評価画像を表示する、請求項11に記載の画像表示方法。 - 前記評価情報取得ステップは、ユーザによる評価開始指令をさらに取得するものであり、
前記画像信号処理ステップは、前記評価情報取得ステップにおいて前記評価開始指令を取得した場合に、前記まぶしさ評価画像信号を前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものである、請求項16に記載の画像表示方法。 - 前記画像信号処理ステップは、所定数のまぶしさ評価画像信号を、最初は前記評価開始指令に従い、その後、評価画像表示指令に従って、順次、前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであり、
前記ユーザ視覚特性推定ステップは、前記評価情報入力ステップにおいて前記評価開始指令を取得した後、前記評価情報ステップにおいて前記評価情報が取得される都度、前記評価画像表示指令を出力し、前記視覚特性推定が可能な程度に前記評価情報が取得されると、前記評価画像表示指令の出力を止めて前記視覚特性を推定するものであり、
前記まぶしさ調整ステップは、前記推定された視覚特性に基づいて前記まぶしさ調整データを出力するものであり、
前記画像信号処理ステップは、前記まぶしさ調整データが出力されると、前記入力画像信号の画像を該まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力するものである、請求項17に記載の画像表示方法。 - 前記評価情報取得ステップは、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かの前記ユーザによる評価を表す前記評価情報を取得するものであり、
前記まぶしさ評価画像は黒色の背景中に白色のウィンドウを有するものであり、
前記ユーザ視覚特性推定スッテップは、前記ウィンドウの前記まぶしさ評価画像に占める割合に対する前記ウィンドウの輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を、前記評価開始指令の入力後に入力された評価情報に基づいて推定するものである、請求項18に記載の画像表示方法。 - 前記画像表示手段の背景輝度を測定する輝度計を用い、
前記ユーザ視覚特性推定ステップは、前記評価情報と前記輝度計によって測定された前記背景輝度とに基づいて前記視覚特性を推定するものである、請求項11に記載の画像表示方法。 - コンピュータに以下の手順を有する画像表示方法を実行させるためのプログラムであって、
前記画像表示方法は、
画像表示信号に基づいて画像を表示する画像表示手段に表示された画像のユーザによるまぶしさの評価を表す評価情報を取得する評価情報取得手順と、
前記取得した前記評価情報に基づいて前記ユーザのまぶしさに関する視覚特性を推定するユーザ視覚特性推定手順と、
前記推定された視覚特性に基づいて前記画像表示手段に表示すべき画像のまぶしさの調整に用いるまぶしさ調整データを出力するまぶしさ調整手順と、
入力画像信号の画像を前記まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力する画像信号処理手順と、を記載した画像表示プログラム。 - 前記評価情報取得手順は、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かの前記ユーザによる評価を表す前記評価情報を取得するものである、請求項21に記載の画像表示プログラム。
- 前記ユーザ視覚特性推定手順は、前記評価情報に基づいて、前記画像表示手段に表示される画像の輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を推定するものである、請求項22に記載の画像表示プログラム。
- 前記まぶしさ調整手順は、前記まぶしさ調整データとして、前記入力画像信号における、最大表示輝度、輝度のγ特性、赤色のγ特性、緑色のγ特性、青色のγ特性、色温度、色純度、表示輝度差、及び表示輝度レベルの変化速度のうちから選択される少なくとも1つの画像調整パラメータを調整するための調整データを出力するものである、請求項21に記載の画像表示プログラム。
- 前記まぶしさ調整スッテップは、前記入力画像信号における各画像の全画素の表示輝度の累積密度分布関数とその微係数に基づいて前記まぶしさ調整データを出力するものである、請求項21に記載の画像表示プログラム。
- 前記画像信号処理手順は、前記入力画像信号とまぶしさ評価画像信号とを選択的に前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであり、
前記画像表示手段は、前記まぶしさ評価画像信号から変換された前記画像表示信号に基づいてまぶしさ評価画像を表示する、請求項21に記載の画像表示プログラム。 - 前記評価情報取得手順は、ユーザによる評価開始指令をさらに取得するものであり、
前記画像信号処理手順は、前記評価情報取得手順において前記評価開始指令を取得した場合に、前記まぶしさ評価画像信号を前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものである、請求項26に記載の画像表示プログラム。 - 前記画像信号処理手順は、所定数のまぶしさ評価画像信号を、最初は前記評価開始指令に従い、その後、評価画像表示指令に従って、順次、前記画像表示信号に変換してこれを前記画像表示手段に出力するものであり、
前記ユーザ視覚特性推定手順は、前記評価情報入力手順において前記評価開始指令を取得した後、前記評価情報手順において前記評価情報が取得される都度、前記評価画像表示指令を出力し、前記視覚特性推定が可能な程度に前記評価情報が取得されると、前記評価画像表示指令の出力を止めて前記視覚特性を推定するものであり、
前記まぶしさ調整手順は、前記推定された視覚特性に基づいて前記まぶしさ調整データを出力するものであり、
前記画像信号処理手順は、前記まぶしさ調整データが出力されると、前記入力画像信号の画像を該まぶしさ調整データに基づいて調整するようにして該入力画像信号を前記画像表示信号に変換し、これを前記画像表示手段に出力するものである、請求項27に記載の画像表示プログラム。 - 前記評価情報取得手順は、前記画像表示手段に表示された画像がまぶしい否かの前記ユーザによる評価を表す前記評価情報を取得するものであり、
前記まぶしさ評価画像は黒色の背景中に白色のウィンドウを有するものであり、
前記ユーザ視覚特性推定手順は、前記ウィンドウの前記まぶしさ評価画像に占める割合に対する前記ウィンドウの輝度の前記ユーザがまぶしいと感じる下限値に関する前記ユーザの視覚特性を、前記評価開始指令の入力後に入力された評価情報に基づいて推定するものである、請求項28に記載の画像表示プログラム。 - 前記画像表示手段の背景輝度を測定する輝度計を用い、
前記ユーザ視覚特性推定手順は、前記評価情報と前記輝度計によって測定された前記背景輝度とに基づいて前記視覚特性を推定するものである、請求項21に記載の画像表示プログラム。
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