JP2008090002A - Liquid immersion microscope apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、基板の液浸観察を行う液浸顕微鏡装置に関する。 The present invention relates to an immersion microscope apparatus that performs immersion observation of a substrate.
基板(例えば半導体ウエハや液晶基板など)に形成された回路パターンの欠陥や異物などを高い分解能で観察するために、液浸系の対物レンズを用い、この対物レンズの先端と基板との間を水などの液体で満たし、液体の屈折率(>1)に応じて対物レンズの開口数を大きくすることが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、コンパクトな装置構成とするために局所液浸の状態で観察することも提案されている。この場合は、基板の観察点ごとに、液体を局所的に供給して観察を行った後、その液体の回収が行われる。液体の供給や回収を良好に行うため、対物レンズの先端の周囲は先端よりも基板側に突出した平面となっている。この突出面と基板との間隔がワーキングディスタンス(WD)である。
Also, it has been proposed to observe in a state of local immersion in order to obtain a compact device configuration. In this case, for each observation point of the substrate, the liquid is locally supplied and observed, and then the liquid is collected. In order to satisfactorily supply and recover the liquid, the periphery of the tip of the objective lens is a flat surface protruding toward the substrate side from the tip. The distance between the protruding surface and the substrate is a working distance (WD).
ところで、上記の文献には、対物レンズの鏡筒から上記の突出面に至るまでの具体的な構造について記載がない。一般的には、対物レンズの鏡筒とは別部材で一体物のアダプタを対物レンズの先端側に装着可能とし、このアダプタに予め上記の突出面を加工することが考えられる。しかし、このような構造では、対物レンズに対するアダプタの取り付け誤差の影響でワーキングディスタンスを精度よく設定できないことがある。 By the way, the above-mentioned document does not describe a specific structure from the lens barrel of the objective lens to the protruding surface. In general, it is conceivable that a single adapter can be attached to the distal end side of the objective lens using a separate member from the objective lens barrel, and the above-described protruding surface is processed in advance on this adapter. However, in such a structure, the working distance may not be accurately set due to the influence of an attachment error of the adapter with respect to the objective lens.
本発明の目的は、対物レンズに対するアダプタの取り付け誤差の影響を低減してワーキングディスタンスを精度よく設定できる液浸顕微鏡装置を提供することにある。 An object of the present invention is to provide an immersion microscope apparatus in which the working distance can be accurately set by reducing the influence of an adapter mounting error with respect to the objective lens.
本発明の液浸顕微鏡装置は、液浸系の対物レンズと、前記対物レンズの先端側に装着されるアダプタとを備え、前記アダプタは、前記対物レンズの先端と観察対象の基板との間の光路の周囲に、該光路に対して垂直で且つ前記基板に最も近接する平坦部を有すると共に、該平坦部と前記基板との間の隙間を調整する調整部を有するものである。
また、上記の液浸顕微鏡装置において、前記アダプタは、本体と薄板とを接着剤によって貼り合わせたものであり、前記調整部は、前記薄板および前記接着剤の少なくとも一方の厚さによって前記隙間を調整するものである。
An immersion microscope apparatus of the present invention includes an immersion objective lens and an adapter attached to the distal end side of the objective lens, and the adapter is between the distal end of the objective lens and a substrate to be observed. A flat portion that is perpendicular to the optical path and closest to the substrate is provided around the optical path, and an adjustment portion that adjusts a gap between the flat portion and the substrate.
Further, in the above immersion microscope apparatus, the adapter is obtained by bonding a main body and a thin plate with an adhesive, and the adjusting portion defines the gap according to a thickness of at least one of the thin plate and the adhesive. To be adjusted.
また、上記の液浸顕微鏡装置において、前記薄板は、ステンレス鋼からなる。
また、上記の液浸顕微鏡装置において、前記対物レンズの先端と前記基板とを対向させた状態で、前記光路に対して垂直な第1方向に空気を流すと共に、該第1方向と前記光路との双方に垂直な第2方向に関して前記空気の流れ幅を制限する溝形状の通風路と、
前記通風路の上流側に配置され、前記対物レンズの前記先端と前記基板との間に液体を吐出する吐出手段と、前記通風路の下流側に配置され、前記通風路の上流側から前記空気を取り込み、該空気と共に前記液体を吸引する吸引手段とを備え、前記アダプタの前記平坦部は、前記通風路の周囲に配置される。
In the above immersion microscope apparatus, the thin plate is made of stainless steel.
Further, in the above immersion microscope apparatus, with the tip of the objective lens and the substrate facing each other, air flows in a first direction perpendicular to the optical path, and the first direction and the optical path A groove-shaped air passage that restricts the flow width of the air in a second direction perpendicular to both of
Discharging means for discharging liquid between the tip of the objective lens and the substrate, disposed on the upstream side of the ventilation path, and disposed on the downstream side of the ventilation path, and the air from the upstream side of the ventilation path And a suction means for sucking the liquid together with the air, and the flat portion of the adapter is disposed around the ventilation path.
本発明の液浸顕微鏡装置によれば、対物レンズに対するアダプタの取り付け誤差の影響を低減してワーキングディスタンスを精度よく設定できる。 According to the immersion microscope apparatus of the present invention, the working distance can be accurately set by reducing the influence of an adapter mounting error on the objective lens.
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の液浸顕微鏡装置10は、図1に示す通り、ミニエンバイロメント装置(11〜15)と、その内部に設置された液浸顕微鏡20とで構成される。図1(a)は液浸顕微鏡装置10の上面図、図1(b)は断面図である。ミニエンバイロメント装置(11〜15)の内部には、観察対象の基板10Aを自動搬送する機構16も設けられる。基板10Aは、半導体ウエハや液晶基板などである。液浸顕微鏡装置10は、半導体回路素子や液晶表示素子の製造工程において、基板10Aに形成された回路パターンの欠陥や異物などの液浸観察(外観検査)を行う装置である。回路パターンは例えばエッチングパターンである。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
As shown in FIG. 1, the immersion microscope apparatus 10 according to the present embodiment includes a mini-environment apparatus (11 to 15) and an
ミニエンバイロメント装置(11〜15)は、筐体11と、その上面に設置された複数のファンフィルタユニット12〜15とで構成される。ファンフィルタユニット12〜15は、周囲(クリーンルーム内)の空気からゴミや塵などの微小な気体中パーティクルを除去した後、清浄な空気を筐体11の内部に導入する機構である(FFU;FAN FILTER UNIT)。筐体11の下面には不図示の通気口が形成され、ファンフィルタユニット12〜15からのダウンフローを外部(クリーンルーム内)に排気できるようになっている。図1の矢印は空気の流れを表している。
The mini-environment device (11-15) includes a
このように、ミニエンバイロメント装置(11〜15)の筐体11の内部は、基板10Aの液浸観察をクリーンな環境で行うために、清浄度を周囲(クリーンルーム内)より高くした局所環境(minienvironment)である。気体中パーティクルの除去は、ULPAフィルタ17によって行われる。また、筐体11の内部のうち液浸顕微鏡20の配置された空間には、ファンフィルタユニット12のケミカルフィルタ18によって化学物質(有機系ガスやアンモニアガスなど)が除去された清浄な空気が導入され、T.O.C.(Total Organic Carbon:全有機炭素)などのアウトガスの少ない環境に保たれる。
As described above, the interior of the
液浸顕微鏡20には、基板10Aを支持するステージ部21と、液浸系の対物レンズ22と、液浸媒質の液体(不図示)の吐出に用いられる吐出ノズル23と、液体の吸引に用いられる吸引ノズル24とが設けられる。また、図示省略したが、液浸顕微鏡20には、照明光学系やTTL方式のオートフォーカス機構、制御部なども設けられる。
ステージ部21は、XYステージとZθステージとで構成される。基板10Aは、例えば現像装置から搬送されてZθステージの上面に載置され、例えば真空吸着により固定的に支持される。Zθステージは、基板10Aの焦点合わせ時に、基板10Aを鉛直方向に移動させる。焦点合わせ動作は、不図示の制御部がオートフォーカス機構を用いて行う。また、基板10Aの予め定めた観察点を対物レンズ22の視野内に位置決めする際、XYステージは、基板10Aを水平面内で移動させる。XYステージのベース部材は液浸顕微鏡20の本体に固定されている。
The
The
液浸系の対物レンズ22は、液浸顕微鏡20の本体に固定され、その先端と基板10Aとの間の光路(以下「観察光路」)が液浸媒質の液体19(図2)で満たされたときに、光学系の収差が補正されるように設計されている。
また、図3(a),(b)に示す通り、対物レンズ22の先端51は、対物レンズ22の光軸O22に対して略垂直な平面形状を成す。つまり、対物レンズ22の先端51は、この先端51と基板10Aとの間の観察光路に対して垂直な平面である。さらに、先端51である平面は、例えば正方形状に成形されている。そして、この先端51の中心部に対物レンズ22の先球2Aが露出している。
The immersion
Further, as shown in FIGS. 3A and 3B, the
また、液浸顕微鏡20の不図示の照明光学系には、照明光源などが設けられる。観察波長は、例えば可視域や紫外域である。可視域の場合は接眼レンズを用いた基板10Aの液浸観察が可能となる。紫外域の場合には、目視観察ができないので、接眼レンズの代わりにCCDカメラなどを設けて撮像し、モニタ装置に表示して液浸観察が行われる。
液浸媒質の液体19は、例えば純水である。純水は、半導体製造工程などで容易に大量入手できる。また、基板10Aのフォトレジストに対する悪影響がないため、基板10Aの非破壊検査が可能となる。また、純水は環境に対する悪影響もなく、不純物の含有量が極めて低いため、基板10Aの表面を洗浄する作用も期待できる。なお、半導体製造工程で使用される純水は一般に「超純水」と呼ばれる。これは、一般に「純水」と呼ばれるものより純度が高い。本実施形態においても超純水を用いるのがより好ましい。
The illumination optical system (not shown) of the
The
本実施形態の液浸顕微鏡装置10では、基板10Aの液浸観察の際、基板10Aの予め定めた観察点が対物レンズ22の視野内に位置決めされ、その観察点と対物レンズ22の先端との間が局所的に液体19で満たされた状態(つまり局所液浸の状態)となる。この観察状態を実現するため、本実施形態の液浸顕微鏡装置10は、次に説明する吐出ノズル23や吸引ノズル24などを用いて、液体19の吐出および吸引を行う。
In the immersion microscope apparatus 10 of the present embodiment, a predetermined observation point of the
吐出ノズル23は、対物レンズ22の周辺に固定的に配置され、その先端が対物レンズ22の先端の近傍に配置される。この吐出ノズル23を用いて基板10Aに適量の液体19を吐出するため、吐出ノズル23には、図2に示す通り、液体吐出装置(31〜35)が接続される。液体吐出装置(31〜35)は、加圧ポンプ31と、水圧レギュレータ32と、最終フィルタ33と、超純水製造装置34と、液体タンク35とで構成される。
The
また、吸引ノズル24は、上記の吐出ノズル23と同様、対物レンズ22の周辺に固定的に配置され、その先端が対物レンズ22の先端の近傍に配置される。この吸引ノズル24を用いて基板10Aから液体19を吸引するため、吸引ノズル24には、液体吸引装置(41〜44)が接続される。液体吸引装置(41〜44)は、液体回収用フィルタ41と、電磁弁42,43と、真空レギュレータ44とで構成される。真空レギュレータ44には、真空大元の吸引ポンプが接続される。
In addition, the
さらに、本実施形態の液浸顕微鏡装置10では、液体19を効率よく吸引するために、対物レンズ22の先端側にアダプタ25を装着して、このアダプタ25を図3(a),(b)のような構成とした。図3(a)には、図2と同様、アダプタ25などを側方から見た断面構成を示す。図3(a)ではアダプタ25の部分にハッチングを付した。また、図3(b)には、アダプタ25などを下方から見た構成を示す。図3(b)ではアダプタ25の中で最も基板10Aに近接する平坦部(後述の突出部54)にハッチングを付した。
Further, in the immersion microscope apparatus 10 of the present embodiment, in order to efficiently suck the liquid 19, an
また、図4(a)には、対物レンズ22の先端付近を光軸方向に拡大した図を示す。図4(b)〜(d)には、対物レンズ22の先端側からアダプタ25などを取り外した状態(つまり対物レンズ22の鏡筒の先端付近の構成)を示す。
アダプタ25は、円筒状の本体61と薄板62とを接着剤(不図示)によって貼り合わせたものである。接着剤としては、例えばエポキシ系やアクリル系の樹脂などを用いればよい。
FIG. 4A shows an enlarged view of the vicinity of the tip of the
The
円筒状の本体61は、対物レンズ22の鏡筒(図4(b)〜(d))と同様の材料(例えばアルミや真鍮やPEEKなどの材料)からなる。これらの材料は複雑な形状でも容易に加工できる利点がある。本体61は基本的に液体19と接触しないので表面コートを必要としないが、例えばチタンコートなどの表面コート(液体19が付着したときに材料の溶出を防ぐためのコート)しても構わない。
The cylindrical
薄板62は、ステンレス鋼(SUS材)からなる平行平板であり、略C字状に成形されている。薄板62の加工は、例えばエッチングなどによって高精度に行われる。
本体61と薄板62とで構成されたアダプタ25を対物レンズ22の鏡筒に取り付ける際には、まず、本体61に対して薄板62を接着する。このとき、薄板62は、対物レンズ22の鏡筒の先端付近にある半円状の平面63,64に接合される。最後に、ネジなどを用いて本体61を対物レンズ22の鏡筒の先端側に固定する。
The thin plate 62 is a parallel plate made of stainless steel (SUS material) and is formed in a substantially C shape. The thin plate 62 is processed with high accuracy, for example, by etching.
When attaching the
アダプタ25を取り付けたことにより、対物レンズ22の先端51の周囲(観察光路の周囲)には、先端51である平面(正方形状)の2辺と隣接する箇所の各々に傾斜面52,53が設けられ、かつ、これらの傾斜面52,53および先端51と隣接する略C字状の箇所に突出部54が設けられる。傾斜面52,53は対物レンズ22の鏡筒の先端付近の構造である。突出部54は薄板62の表面である。
By attaching the
傾斜面52,53の中心線5A,5Bは、先端51である平面(正方形状)の2辺に対して垂直であり、対物レンズ22の光軸O22と共に同一面に含まれる。また、傾斜面52,53は、その傾斜を誇張して示した図5から分かるように、先端51から離れるほど対物レンズ22の像側に近づく方向に傾斜した面である。
傾斜面52,53の幅および先端51の幅については次のようになっている。ここで、幅とは、傾斜面52,53の中心線5A,5Bと対物レンズ22の光軸O22とを含む面に対して垂直な方向の寸法を意味する。
The width of the
一方の傾斜面52の幅は、先端51から所定距離までの内側部分と、所定距離から対物レンズ22の側面までの外側部分とで異なり、内側部分と比べて外側部分の方が大きい。また、内側部分における幅は、先端51からの距離に拘わらず略一定である。外側部分における幅は、先端51から離れるほど大きくなる。つまり、外側部分は略扇形状を成す。
これに対し、他方の傾斜面53の幅は、その全体において、先端51からの距離に拘わらず略一定となっている。さらに、他方の傾斜面53の幅と一方の傾斜面52の内側部分の幅とは略等しい。
The width of one
On the other hand, the width of the other
また、先端51である平面(正方形状)の幅は、他方の傾斜面53の幅および一方の傾斜面52の内側部分の幅と略等しい。つまり、一方の傾斜面52の内側部分から先端51を介して他方の傾斜面53までの間、連続的に一定の幅となっている。
さらに、一方の傾斜面52は、先端51から対物レンズ22の側面まで延在されている。これに対し、他方の傾斜面53には、吸引ノズル24が設けられる。この吸引ノズル24は、傾斜面53と同じ角度に傾けられ、傾斜面53から滑らかに延在するように配置されている。
The width of the flat surface (square shape) that is the
Furthermore, one
また、突出部54は、傾斜面52,53よりも対物レンズ22の物体側に突出した部位であり、さらに、その段差を誇張した図6(a),(b)から分かる通り、対物レンズ22の光軸O22に対して略垂直な平面形状を成す。つまり、突出部54は、対物レンズ22の先端51と基板10Aとの間の観察光路に対して垂直で、且つ、基板10Aに最も近接する平坦部である。
Further, the protruding
なお、本実施形態では、この突出部54よりも対物レンズ22の像側に先端51を凹ませている。ただし、このような構成例に限らず、突出部54と同一面に対物レンズ22の先端51が含まれるように構成しても構わない。
上記のように、本実施形態では、対物レンズ22の先端51の周囲に傾斜面52,53と突出部54とが設けられ、一方の傾斜面52は対物レンズ22の側面まで延在し、他方の傾斜面53に吸収ノズル24が設けられる。
In the present embodiment, the
As described above, in the present embodiment, the
すなわち、対物レンズ22の先端側には、対物レンズ22の側面から吸収ノズル24に至るまでの間に、傾斜面52と先端51と傾斜面53とに沿って溝形状の部位が形成され、かつ、その幅方向が突出部54によって制限されている。
このため、基板10Aの液浸観察時に、基板10Aを対物レンズ22の先端側に対向させると(図7(a))、対物レンズ22の側面においては、図7(b)に示すように、一方の傾斜面52と突出部54と基板10Aとで囲まれた開口部55が形成される。また、上記した溝形状の部位と基板10Aとの間には細長い空間が形成される。
That is, a groove-shaped portion is formed on the distal end side of the
For this reason, when the
そして、開口部55は、液浸観察のために対物レンズ22の先端51と基板10Aとの間に供給された液体19(図2)を吸引する際の通気口として機能する。また、溝形状の部位と基板10Aとの間の細長い空間は、開口部55から取り込まれた空気の通路(以下「通風路」)として機能する。通風路の周囲には突出部54が配置されている。
なお、液浸観察の際、対物レンズ22の先端51(および突出部54)と基板10Aとは略平行に保たれ、その隙間δは0.05mm〜0.5mm程度に保たれる。図2では液体19を分かりやすく示すために隙間δを拡大したが、実際の隙間δは図7(a)のように非常に狭い。突出部54(薄板62の表面)と基板10Aとの間隔がワーキングディスタンス(WD)である。
The opening 55 functions as a vent for sucking the liquid 19 (FIG. 2) supplied between the
In the immersion observation, the tip 51 (and the protruding portion 54) of the
したがって、対物レンズ22の先端51を含む通風路と基板10Aとを対向させた状態で、開口部55とは反対側の傾斜面53に設けた吸引ノズル24の吸引力によって開口部55から空気を取り込み、一方の傾斜面52と基板10Aとの間(図6(a))を通過させた後、対物レンズ22の先端51と基板10Aとの間を通過させ、さらに他方の傾斜面53と基板10Aとの間(図6(b))を通過させて、吸引ノズル24に導くことができる。
Therefore, in a state where the ventilation path including the
つまり、先端51と基板10Aとの間の観察光路に対して垂直な第1方向に空気を流すことができ、さらに、この第1方向と上記の観察光路との双方に垂直な第2方向に関して空気の流れ幅を制限することができる。なお、先端51と基板10Aとの間の観察光路の近傍における空気の流れ幅は、観察光路の近傍における通風路の幅に略等しい。
そして、このような空気の流れと共に、観察光路上の液体19の吸引が行われる。液体19を吸引する際、開口部55から吸引ノズル24までの通風路は真空配管として機能すると共に、液体19の通路(つまり水路)としても機能する。
That is, air can flow in a first direction perpendicular to the observation optical path between the
Along with the air flow, the liquid 19 on the observation optical path is sucked. When sucking the liquid 19, the ventilation path from the
通風路の断面積は、場所によって異なり、開口部55のところで最も大きく、先端51のところで最も小さくなる。さらに、開口部55から傾斜面52に沿って先端51に近づくほど小さくなり、先端51から傾斜面53に沿って吸引ノズル24に近づくと大きくなる。このように、通風路の断面積を開口部55のところで最も大きくしたので、液体19を吸引する際の真空配管の開口面積が大きくなり、真空流量を確保しやすくなる。
The cross-sectional area of the ventilation path varies depending on the location, and is the largest at the
さらに、本実施形態では、先端51が平面であって正方形状に成形され、先端51の幅が観察光路の近傍における通風路の幅と一致する。このため、先端51と基板10Aとの間において、通風路の断面積は一定で、通風路の断面は長方形状となる。
また、本実施形態では、通風路の下流側に吸引ノズル24が配置され、吸引ノズル24の幅を通風路の下流側(傾斜面53)の幅と略等しく構成した(図3(b))。この場合、吸引ノズル24の幅は先端51や傾斜面52の内側部分の幅とも略等しい。このため、液体19を吸引する際の真空配管の有効断面積は、上記した通風路のうち先端51のところでの断面積と略等しくなる。なお、吸引ノズル24の幅(および傾斜面53の幅など)は、対物レンズ22の先球2Aの光学的有効径以上とすることが好ましい。
Furthermore, in the present embodiment, the
Further, in the present embodiment, the
さらに、本実施形態では、上記の幅広の吸引ノズル24に対し、吐出ノズル23を極細の構成とした。つまり、吐出ノズル23は、吸引ノズル24より幅の狭い極細の管状部材であり、その内径φ=0.1mm〜1mm程度である。また、吐出ノズル23は、上記した開口部55から吸引ノズル24までの通風路の上流側(傾斜面52)に配置され、その幅が傾斜面52より狭い。このため、傾斜面52に設けた吐出ノズル23が、上記した通風路における空気の流れを妨げることはない。
Furthermore, in the present embodiment, the
なお、傾斜面52の角度θ(図5)は、対物レンズ22の光軸O22に垂直な面を基準とするとき、5度から30度までの範囲の任意の角度に設定することが好ましく、さらに5度から15度までの範囲の任意の角度に設定することがより好ましい。
また、本実施形態では、吐出ノズル23の先端と吸引ノズル24の先端とが、対物レンズ22の先端51を挟んで対向するように配置される。ただし、吐出ノズル23は傾斜面52と同じ角度に傾けられ、吸引ノズル24も傾斜面53と同じ角度に傾けられるため、厳密に言えば、吐出ノズル23の中心軸の延長線と吸引ノズル24の中心軸の延長線とが対物レンズ22の光軸O22上で交差するように配置される。吐出ノズル23と吸引ノズル24の各中心軸は対物レンズ22の光軸O22と共に同一面に含まれる。
Note that the angle θ (FIG. 5) of the
In the present embodiment, the tip of the
そして、本実施形態の液浸顕微鏡装置10では、上記の吐出ノズル23と液体吐出装置(31〜35)とを用いて液体19の吐出を行い、基板10Aの観察点と対物レンズ22の先端51との間に適量の液体19を供給する(局所液浸の観察状態)。また、液浸観察が終了すると、上記の通風路を利用し、吸引ノズル24と液体吸引装置(41〜44)とを用いて液体19の吸引を行い、基板10Aから液体19を回収する。
In the immersion microscope apparatus 10 of this embodiment, the liquid 19 is discharged using the
次に、本実施形態の液浸顕微鏡装置10における基板10Aの液浸観察の手順を簡単に説明する。基板10Aの液浸観察は、液浸顕微鏡装置10の制御部(不図示)によって自動制御で行われる。
[1]まず、基板10Aの予め定めた観察点を対物レンズ22の視野内に位置決めし、基板10Aの観察点を対物レンズ22の先端51の中心部(先球2A)と対向させる。このとき、基板10Aの観察点が対物レンズ22の光路(上記の観察光路)に位置決めされる。
Next, a procedure for immersion observation of the
[1] First, a predetermined observation point of the
[2]次に、液体吐出装置(31〜35)を制御し、吐出ノズル23を介して適量の液体19を吐出する。
液体吐出装置(31〜35)では、液体タンク35に純水が注入され、液体タンク35の純水が超純水製造装置34のポンプによって汲み上げられ、イオン除去やバクテリア殺菌が行われた後、最終フィルタ33に送られる。そして、最終フィルタ33を通過した後、パーティクルなどの水質仕様を満たす超純水が得られる。
[2] Next, the liquid discharge devices (31 to 35) are controlled to discharge an appropriate amount of the liquid 19 through the
In the liquid ejecting apparatus (31 to 35), pure water is injected into the
この超純水は、不図示の制御部から吐出指令が出されるまでの間、再び液体タンク35に送られ、この液体タンク35と超純水製造装置34と最終フィルタ33とを循環することになる。循環はタイマーで管理される。
そして、不図示の制御部から吐出指令が出されると、最終フィルタ33からの超純水は、水圧レギュレータ32によって制御された水圧で加圧ポンプ31に供給され、加圧ポンプ31から吐出ノズル23を介して、基板10Aの観察点に液浸媒質の液体19として吐出される。
This ultrapure water is sent again to the
When a discharge command is issued from a control unit (not shown), ultrapure water from the
液体19を吐出する際、対物レンズ22の先端と基板10Aとの隙間δは、0.05mm〜0.5mm程度に保たれる。分かりやすくするために図2では液体19の高さ方向を拡大して示したが、実際の液体19の高さは上記の隙間δに応じて非常に低く、図7のような隙間δの中に収まる。
加圧ポンプ31におけるストローク調整(水圧と吐出時間の調整)によって吐出ノズル23からの液体19の吐出量を制御し、適量の液体19を吐出すれば、図8に示すように、液体19によって基板10Aの観察点と対物レンズ22の先端51との間の観察光路を満たして観察状態とすることができ、対物レンズ22を介して観察点の良好な光像を形成することができる。図8(a)は図2と同様の側面図、図8(b)は下方から見た図、図8(c)は吐出ノズル23と吸引ノズル24を拡大した側面図である。
When the liquid 19 is discharged, the gap δ between the tip of the
If the discharge amount of the liquid 19 from the
なお、液体タンク35の超純水が液浸媒質の液体19として使用され、液体タンク35が空に近づくと、このことが不図示のセンサによって検知され、新たな純水が自動的に液体タンク35に注入される。
このような液体19の吐出が終了すると、基板10Aの観察点と対物レンズ22の先端51との間の観察光路上には適量の液体19が供給され、局所液浸の観察状態となる。液体19の吐出後、必要に応じてAF制御を行い、基板10Aの表面(観察点)を対物レンズ22の焦点面に正確に位置決めすることが好ましい。
Note that when the ultrapure water in the
When the discharge of the liquid 19 is completed, an appropriate amount of the liquid 19 is supplied onto the observation optical path between the observation point of the
液体19は、対物レンズ22の先球2Aだけでなく、対物レンズ22の先端51を含む上記の通風路から食み出さない程度の広がりを持って、対物レンズ22の先端51と基板10Aの観察点との間(つまり上記通風路の最小断面積の部分)に収まるように存在することになる。
そして、このような局所液浸の観察状態で、基板10Aの液浸観察(つまり高分解能での観察)が行われる。観察者は、不図示の接眼レンズ(またはCCDカメラに接続されたモニタ装置)により、基板10Aの観察点の液浸観察を行う。さらに、液浸観察にCCDカメラを用いる場合、観察画像の取り込みを行ってもよい。基板10Aの液浸観察が終了すると液体19の回収動作が行われる。
Observation of the
Then, in such an observation state of local immersion, immersion observation (that is, observation with high resolution) of the
[3]次に、液体吸引装置(41〜44)を制御し、対物レンズ22の先端51と基板10Aの観察点との間から液体19を例えば真空吸引により吸引して回収する。
液体吸引装置(41〜44)では、真空レギュレータ44が真空大元の吸引ポンプに接続され、電磁弁43を開放することで液体19の吸引が開始される。
このとき、上記の通風路は真空配管として機能し、通風路の上流側の開口部55から取り込まれた空気の流れと共に、上記の通風路に沿って液体19が移動し、吸引ノズル24に導かれる。そして、吸引ノズル24により吸引された液体19は、液体回収用フィルタ41を介して空気と選別され、電磁弁42を介して排水される。
[3] Next, the liquid suction device (41 to 44) is controlled, and the liquid 19 is sucked and collected, for example, by vacuum suction from between the
In the liquid suction devices (41 to 44), the
At this time, the ventilation path functions as a vacuum pipe, and the liquid 19 moves along the ventilation path together with the air flow taken in from the
なお、上記通風路において十分な真空流量を確保するためには、吸引ノズル24から吸引ポンプまでの真空配管を太く短くして配管損失を小さくすることが好ましい。
また、液体19は一塊の状態で上記通風路の有効断面積内に収まっている(図8)ため、液体19を吸引する際の真空配管内での理論上の管壁と液体19との隙間をなくし、液体19が一塊に近い状態のまま(つまり液体19が細切れになって取り残される事態を回避しつつ)確実に吸引することができる。このとき、真空圧を電磁弁43により素早くON/OFFして、瞬時に液体19を吸引することが好ましい。
In order to ensure a sufficient vacuum flow rate in the ventilation path, it is preferable to reduce the pipe loss by making the vacuum pipe from the
Further, since the liquid 19 is contained in a lump in the effective cross-sectional area of the ventilation path (FIG. 8), the gap between the theoretical tube wall and the liquid 19 in the vacuum pipe when the liquid 19 is sucked. Thus, the liquid 19 can be reliably sucked in a state in which the liquid 19 is close to a lump (that is, while avoiding a situation in which the liquid 19 is cut into pieces and left behind). At this time, it is preferable that the vacuum pressure is quickly turned ON / OFF by the
このように、本実施形態では、対物レンズ22の先端側にアダプタ25を装着し、対物レンズ22の先端51の周囲の突出部54が対物レンズ22の光軸O22に対して略垂直な平面形状を成すため、液体19を吸引する際に上記の通風路以外での(周囲からの)空気抵抗を大きくすることができる。このため、周囲からの空気の流れを抑えて、開口部55から取り込んだ空気を効率よく吸引ノズル24に導き、液体19を良好に吸引することができる。
As described above, in this embodiment, the
さらに、本実施形態では、アダプタ25を本体61と薄板62とで構成し、本体61を対物レンズ22の鏡筒にネジ止めすると共に、薄板62を本体61に接着し、薄板62の表面を突出部54とする。このため、薄板62および接着剤(不図示)の少なくとも一方の厚さによって、突出部54と基板10Aとの間の隙間(WD)を調整することができる。
例えば、厚さの異なる複数の薄板62を用意しておき、適切な厚さの薄板62を選択して本体61に仮止めした状態で、薄板62の表面の位置や傾きを測定して調整する。
Furthermore, in this embodiment, the
For example, a plurality of thin plates 62 having different thicknesses are prepared, and the position and inclination of the surface of the thin plate 62 are measured and adjusted in a state where the thin plate 62 having an appropriate thickness is selected and temporarily fixed to the
薄板62の位置や傾きの基準は、例えば、対物レンズ22の焦点面(基板10Aの配置面)である。薄板62の表面の位置や傾きの調整は、接着剤(不図示)の厚さによって行われる。そして、このような現物合わせによる調整を行った後に、接着剤が硬化され、薄板62が固定される。
したがって、対物レンズ22に対するアダプタ25の取り付け誤差(つまり本体61をネジ止めする際の誤差)の影響を低減して、薄板62の表面の位置や傾きを許容範囲内に設定することができ、ワーキングディスタンス(WD)を精度よく設定できる。
The reference of the position and inclination of the thin plate 62 is, for example, the focal plane of the objective lens 22 (the arrangement plane of the
Therefore, the influence of the mounting error of the
また、本実施形態の液浸顕微鏡装置10では、基板10Aの観察点を対物レンズ22の視野内に位置決めした状態で、基板10Aの観察点に液体19を吐出することで、上記の観察状態を実現している。このため、基板10Aの移動を利用せずに観察状態を実現することができる。
さらに、本実施形態では、対物レンズ22の先端51の周囲に傾斜面52を設け、傾斜面52に吐出ノズル23を設け、この吐出ノズル23を用いて液体19を吐出するため、液体19を適切に吐出することができる。また、吐出ノズル23として傾斜面52より幅の狭いものを用いるため、液体19の吐出水量の微調整が容易になる。したがって、局所液浸による観察時に液体19を効率よく供給することができる。
In the immersion microscope apparatus 10 of the present embodiment, the above observation state is changed by discharging the liquid 19 to the observation point of the
Furthermore, in this embodiment, the
また、対物レンズ22の先端51の周囲に傾斜面52,53を設け、この傾斜面52,53と隣接して突出部54を設け、かつ、一方の傾斜面52の延長上に開口部55を形成し、他方の傾斜面53に吸引ノズル24を設け、吸引ノズル24を吐出ノズル23より幅広とし、この吸引ノズル24を用いて開口部55から空気を取り込みつつ液体19を吸引するため、局所液浸による観察時に液体19を効率よく回収することができる。
Further, inclined surfaces 52 and 53 are provided around the
このように、本実施形態の液浸顕微鏡装置10によれば、局所液浸による観察時に液体19を効率よく供給/回収できるため、高スループットで基板10Aの液浸観察を行える。さらに、液浸観察後の液体19を基板10Aから素早く確実に回収できるため、気体中に浮遊するパーティクル(例えば0.1μm以下)が液体19に付着して基板10Aを汚したり、液体19によって基板10Aが酸化されたりする問題を回避でき、パターンの微細化にも確実に対応可能となる。
As described above, according to the immersion microscope apparatus 10 of the present embodiment, the liquid 19 can be efficiently supplied / recovered during observation by local immersion, so that immersion observation of the
また、本実施形態では、一方の傾斜面52の内側部分の幅と他方の傾斜面53の幅とを先端51からの距離に拘わらず略一定とし、互いに略等しくしたので、対物レンズ22の先端51と基板10Aとの間における空気の流れを各断面内で略均一にすることができ、この均一な空気の流れと共に液体19を効率よく吸引できる。
さらに、本実施形態では、傾斜面52の内側部分と比べて外側部分の幅を広げたので、液体19を吸引する際の真空配管の開口面積が大きくなり、真空流量を確保しやすくなる。このため、真空流量を増やして効率よく液体19を吸引できる。
In the present embodiment, the width of the inner portion of one
Furthermore, in the present embodiment, since the width of the outer portion is widened compared to the inner portion of the
また、本実施形態では、傾斜面52の外側部分を扇形状として、その幅を先端51から離れるほど広げたので、開口部55から取り込まれた空気をスムーズに上記通路の内部に導くことができ、この流れと共に液体19を効率よく吸引できる。
さらに、本実施形態では、吸引ノズル24の幅(図3(b))が傾斜面53および傾斜面52の内側部分の幅と略等しいので、液体19を吸引する際の真空配管の有効断面積が、上記通路の先端51での断面積と略等しくなる。このため、上記のように液体19を先端51と基板10Aとの間に収まるように適切に誘導すれば、この液体19を吸引ノズル24によって確実に吸引することができる。基板10Aの表面に凹凸パターンが形成されている場合でも、観察に用いた液体19を凹部に取り残すことなく確実に吸引できる。
Further, in the present embodiment, the outer portion of the
Furthermore, in this embodiment, since the width of the suction nozzle 24 (FIG. 3B) is substantially equal to the widths of the inner surfaces of the
また、本実施形態では、吐出ノズル23と吸引ノズル24の各中心軸が対物レンズ22の光軸O22と共に同一面に含まれるように配置したので、上記の通路の中心線上に向けて、
液体19を吐出することができる。このため、吐出直後に素早く液浸観察を行うことができ、また、液体19の回収もさらに効率的となる。
In the present embodiment, since the central axes of the
The liquid 19 can be discharged. For this reason, liquid immersion observation can be performed immediately after ejection, and the recovery of the liquid 19 becomes more efficient.
さらに、基板10Aの材質によって表面張力(接触角)が異なる場合には、基板10Aの物性情報(例えば接触角や表面張力や材質など)を予めレシピとして登録し、この物性情報に応じて液体19の吐出量を決定することが好ましい。このようにすることで、材質の異なる基板10Aの液浸観察を行う場合でも、その材質に応じた適切な水量の液体19を上記通路の有効断面積内に自動的に吐出することができる。
Furthermore, when the surface tension (contact angle) varies depending on the material of the
また、本実施形態では、対物レンズ22の先端51を正方形状としたので、先端51と基板10Aとの間における上記の通風路において、より層流を形成しやすくなる。つまり、通風路の断面の各部で、空気の流速を略均一にできる。このため、より確実に液体19を吸引できる。この場合、通風路の断面は長方形状であり、これに合わせて吸引ノズル24の断面も長方形状とすることが好ましい。また、先端51を正方形状とする場合、加工しやすいという利点もある。
In the present embodiment, since the
(変形例)
なお、上記した実施形態では、対物レンズ22の先端51が正方形状である例を説明したが、本発明はこれに限定されない。その他、正方形状の角部に面取りを施してもよいし、長方形状や円形状や楕円形状としてもよい。また、先端51の中心部に先球2Aを配置する例に限らず、先球2Aを偏心させても構わない。
(Modification)
In the above-described embodiment, an example in which the
先端51を長方形状とした場合、その短辺と平行な方向を上記の第1方向(空気の流れ方向)、長辺と平行な方向を上記の第2方向(空気の流れ幅方向)とすることが好ましい。この場合、吐出ノズル23と吸引ノズル24との各先端を近づけて配置することができ、液体19が基板10A上を移動する距離が短くなる。また、観察光路の近傍における通風路の幅を広く保つことができる。したがって、十分な吸引力によって確実に(取りこぼしなく)液体19を吸引することができ、残存液体を減らすことができる。
When the
また、上記した実施形態では、対物レンズ22の先端51の周囲に傾斜面52を設け、その外側部分を扇形状としたが、本発明はこれに限定されない。傾斜面52の幅は、内側部分と外側部分とに拘わらず、先端51から側面までの全体において略一定幅としてもよい。この場合でも、上記の通風路の開口部55における断面積を先端51での断面積より大きく確保でき、効率的な吸引を行える。
In the above-described embodiment, the
さらに、上記した実施形態では、基板の移動を利用せずに観察状態を実現する例で説明したが、本発明はこれに限定されない。基板の移動を利用し、次の2段階の動作[1][2]を行ってもよい。[1]基板の観察点が対物レンズの光路から外れた状態で、その観察点に液体を局所的に供給する。[2]基板を液体と共に移動させて、基板の観察点を対物レンズの光路に位置決めする。これにより上記の観察状態が実現してもよい。 Furthermore, in the above-described embodiment, the example in which the observation state is realized without using the movement of the substrate has been described, but the present invention is not limited to this. The following two steps of operations [1] and [2] may be performed using the movement of the substrate. [1] With the observation point of the substrate being out of the optical path of the objective lens, liquid is locally supplied to the observation point. [2] The substrate is moved together with the liquid, and the observation point of the substrate is positioned in the optical path of the objective lens. Thereby, the above observation state may be realized.
10液浸顕微鏡装置 ; 10A基板 ; 19液体 ; 23吐出ノズル ; 24吸引ノズル ;
31〜35液体吐出装置 ;41〜44液体吸引装置 ;
22対物レンズ ; 51先端 ; 52,53傾斜面 ; 54突出部 ; 55開口部
25アダプタ ; 61本体 ; 62薄板
10 immersion microscope apparatus; 10A substrate; 19 liquid; 23 discharge nozzles; 24 suction nozzles;
31-35 liquid ejection devices; 41-44 liquid suction devices;
22 objective lens; 51 tip; 52, 53 inclined surface; 54 protrusion; 55
Claims (4)
前記対物レンズの先端側に装着されるアダプタとを備え、
前記アダプタは、前記対物レンズの先端と観察対象の基板との間の光路の周囲に、該光路に対して垂直で且つ前記基板に最も近接する平坦部を有すると共に、該平坦部と前記基板との間の隙間を調整する調整部を有する
ことを特徴とする液浸顕微鏡装置。 An immersion objective lens;
An adapter mounted on the tip side of the objective lens,
The adapter has a flat portion around the optical path between the tip of the objective lens and the substrate to be observed, perpendicular to the optical path and closest to the substrate, and the flat portion and the substrate. An immersion microscope apparatus comprising an adjustment unit that adjusts a gap between the two.
前記アダプタは、本体と薄板とを接着剤によって貼り合わせたものであり、
前記調整部は、前記薄板および前記接着剤の少なくとも一方の厚さによって前記隙間を調整する
ことを特徴とする液浸顕微鏡装置。 The immersion microscope apparatus according to claim 1,
The adapter is obtained by bonding the main body and the thin plate with an adhesive,
The said adjustment part adjusts the said clearance gap by the thickness of at least one of the said thin plate and the said adhesive agent. The immersion microscope apparatus characterized by the above-mentioned.
前記薄板は、ステンレス鋼からなる
ことを特徴とする液浸顕微鏡装置。 The immersion microscope apparatus according to claim 2,
The said thin plate consists of stainless steel. The immersion microscope apparatus characterized by the above-mentioned.
前記対物レンズの先端と前記基板とを対向させた状態で、前記光路に対して垂直な第1方向に空気を流すと共に、該第1方向と前記光路との双方に垂直な第2方向に関して前記空気の流れ幅を制限する溝形状の通風路と、
前記通風路の上流側に配置され、前記対物レンズの前記先端と前記基板との間に液体を吐出する吐出手段と、
前記通風路の下流側に配置され、前記通風路の上流側から前記空気を取り込み、該空気と共に前記液体を吸引する吸引手段とを備え、
前記アダプタの前記平坦部は、前記通風路の周囲に配置される
ことを特徴とする液浸顕微鏡装置。 In the immersion microscope apparatus according to any one of claims 1 to 3,
With the tip of the objective lens and the substrate facing each other, air flows in a first direction perpendicular to the optical path, and the second direction perpendicular to both the first direction and the optical path A groove-shaped air passage that restricts the air flow width;
An ejection unit that is disposed on the upstream side of the ventilation path and that ejects liquid between the tip of the objective lens and the substrate;
A suction means that is arranged on the downstream side of the ventilation path, takes in the air from the upstream side of the ventilation path, and sucks the liquid together with the air;
The immersion microscope apparatus, wherein the flat portion of the adapter is arranged around the ventilation path.
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