JP2008086516A - 球受けユニット及び弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】不正行為を積極的に検出する。
【解決手段】各々遊技球が入球可能な第1始動口53及び第2始動口52と、第1始動口53及び第2始動口52が設けられる基板51と、を同一部材で一体形成して、球受けユニット5を形成する。第2始動口52は、センサ体71を収容する収容部522を備えている。収容部522には、穴521が形成されている。センサ体71は、入球検出装置711と、磁気センサ712と、を備えている。このように、磁気センサ712を球受けユニット5に設けているので、磁石を用いた不正行為を積極的に検出し、事後的に対処することができる。
【選択図】図4
【解決手段】各々遊技球が入球可能な第1始動口53及び第2始動口52と、第1始動口53及び第2始動口52が設けられる基板51と、を同一部材で一体形成して、球受けユニット5を形成する。第2始動口52は、センサ体71を収容する収容部522を備えている。収容部522には、穴521が形成されている。センサ体71は、入球検出装置711と、磁気センサ712と、を備えている。このように、磁気センサ712を球受けユニット5に設けているので、磁石を用いた不正行為を積極的に検出し、事後的に対処することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、球受けユニット及び弾球遊技機に係り、詳しくは、磁力により進行方向が変更される遊技球が各々入球可能な第1の始動口及び第2の始動口を備えた球受けユニット及び弾球遊技機に関するものである。
周知のように、パチンコ遊技においては、遊技機に装備されている遊技盤面の遊技領域に設けられている各種入賞口にパチンコ球が入賞すると、その入賞口に設定されている所定数の賞球が払出されるようになっている。
例えば、あるパチンコ機では、所定の入賞口にパチンコ球が入賞すると、遊技盤中央に設けられた図柄変動表示装置において、入賞に応じて抽選状態や抽選結果などの図柄を変動表示し、停止図柄が大当たり図柄の場合、開口領域が比較的大きな入賞口を開放させるものがある(第1種パチンコ機)。
例えば、あるパチンコ機では、所定の入賞口にパチンコ球が入賞すると、遊技盤中央に設けられた図柄変動表示装置において、入賞に応じて抽選状態や抽選結果などの図柄を変動表示し、停止図柄が大当たり図柄の場合、開口領域が比較的大きな入賞口を開放させるものがある(第1種パチンコ機)。
また、別の機種のパチンコ機では、所定の入賞口にパチンコ球が入賞すると、遊技盤の比較的隅に設けられた図柄変動表示装置において、入賞に応じて抽選状態や抽選結果などの図柄を変動表示し、停止図柄が大当たり図柄の場合、第1の役物によりパチンコ球を他の所定の入賞口に導き(第1段階)、この入賞口にパチンコ球が導かれると、第2の役物によりパチンコ球の更に他の入賞口に導く(第2段階)ものがある(第2種パチンコ機)。
そして、最近、第1種パチンコ機と第2種パチンコ機のそれぞれの機能を備えたパチンコ機も提案されている。
特開2005−131286号
そして、最近、第1種パチンコ機と第2種パチンコ機のそれぞれの機能を備えたパチンコ機も提案されている。
このように各種のパチンコ機では、所定の入賞口(始動口)への入賞に応じた内容の遊技が可能となる。
しかし、パチンコ球は、磁力により進行方向が変更されるので、始動口に磁石を近づければ、強制的に始動口に入賞したり該入賞を回避したりすることができてしまう。このような不正を防止するため予めこのようなことを禁止する旨のメッセージを表示することも考えられるが、効果的ではない。
しかし、パチンコ球は、磁力により進行方向が変更されるので、始動口に磁石を近づければ、強制的に始動口に入賞したり該入賞を回避したりすることができてしまう。このような不正を防止するため予めこのようなことを禁止する旨のメッセージを表示することも考えられるが、効果的ではない。
本発明の目的は、不正行為を積極的に検出することの可能な球受けユニット及び弾球遊技機を提供することにある。
以上のような問題を解決する本発明は、以下のような構成を有する。
(1)磁力により進行方向が変更される遊技球が各々入球可能な第1の始動口及び第2の始動口と、
前記第1の始動口及び前記第2の始動口が設けられる基板と、
が一体として構成された球受けユニットであって、
磁気を検出する磁気センサを更に備えた球受けユニット。
(1)磁力により進行方向が変更される遊技球が各々入球可能な第1の始動口及び第2の始動口と、
前記第1の始動口及び前記第2の始動口が設けられる基板と、
が一体として構成された球受けユニットであって、
磁気を検出する磁気センサを更に備えた球受けユニット。
(2)前記第1の始動口は、入球された遊技球を収容可能に構成され、
前記第2の始動口は、入球された遊技球が通過可能に構成された
ことを特徴とする(1)の球受けユニット。
前記第2の始動口は、入球された遊技球が通過可能に構成された
ことを特徴とする(1)の球受けユニット。
(3)前記球受けユニットを通常使用状態である鉛直方向に配置した場合に、
前記第2の始動口は、前記第1の始動口に対して、鉛直上側に配置されると共に、前記第1の始動口の中心と前記第2の始動口の中心とは、前記鉛直方向と直交する方向に所定距離ずれている
ことを特徴とする(2)の球受けユニット。
前記第2の始動口は、前記第1の始動口に対して、鉛直上側に配置されると共に、前記第1の始動口の中心と前記第2の始動口の中心とは、前記鉛直方向と直交する方向に所定距離ずれている
ことを特徴とする(2)の球受けユニット。
(4)前記第1の始動口と前記第2の始動口との間に設けられ、前記第2の始動口を通過した遊技球が前記第1の始動口に入球する確率を規定する規定部材を一体として構成されたことを特徴とする(2)又は(3)に記載の球受けユニット。
(5)前記第2の始動口の入球を作動条件としない第1の特別遊技と、該第1の特別遊技の終了及び前記第2の始動口の入球を作動条件とする第2の特別遊技と、が可能な弾球遊技機に設けられることを特徴とする(1)乃至(4)の何れか1の球受けユニット。
(6)(1)乃至(5)の何れか1の球受けユニットを備えた弾球遊技機であって、
前記第2の始動口の入球を作動条件としない第1の特別遊技と、該第1の特別遊技の終了及び前記第2の始動口の入球を作動条件とする第2の特別遊技と、が可能である弾球遊技機。
前記第2の始動口の入球を作動条件としない第1の特別遊技と、該第1の特別遊技の終了及び前記第2の始動口の入球を作動条件とする第2の特別遊技と、が可能である弾球遊技機。
(7)前記磁気センサにより磁気が検出された場合の対処処理を実行する対処処理実行手段を更に備えたことを特徴とする(6)の弾球遊技機。
請求項1記載の発明は、磁力により進行方向が変更される遊技球が各々入球可能な第1の始動口及び第2の始動口が一体として構成された球受けユニットに磁気を検出する磁気センサを備えているので、第1の始動口及び第2の始動口の入球に応じた内容の所定の遊技が可能な弾球遊技機に当該球受けユニットを適用した場合において、磁石を第1の始動口及び第2の始動口に接近させることにより該所定の遊技の内容を変更する異常な状態を磁気センサにより検出することができる。
第1始動口と第2始動口とを一体に構成することで、始動口取り付け位置の微調整が不能となり、入球率を設計意図の状態で維持させることができる。具体的には、一体として構成されているので、位置調節が出来ず、パチンコホールにおいて、弾球遊技機製造者の意図に反して調整することが抑制され、また、例えば、針金などの線材を遊技領域内へ挿入して始動口を変形させるなどの不正行為も抑制できる。
請求項2記載の発明は、第2の始動口を、入球された遊技球が通過可能に構成しているので、遊技球が始動口を通過することを作動条件とする所定の遊技が可能な弾球遊技機に、該始動口として第2の始動口を用いることにより、本球受けユニットを適用することができる。
請求項3記載の発明は、球受けユニットを通常使用状態である鉛直方向に配置した場合に、第2の始動口を、第1の始動口に対して、鉛直上側に配置しているので、遊技球が始動口を通過することを作動条件とする所定の遊技が可能な弾球遊技機に本球受けユニットを適用した場合、第2の始動口に対する第1の始動口の位置を水平方向に距離を採ることで、第2の始動口を通過した遊技球が第1の始動口に入球する確率を調整することができ、パチンコホールにおける意図的な始動口の調整を防止できる。
請求項4記載の発明は、第2の始動口を通過した遊技球が第1の始動口に入球する確率を規定する規定部材を備え、これらが一体として構成されているので、規制部材を変形させ、或いは位置調整することにより、パチンコホールにおける意図的な入球率の調整を防止できる。
請求項5記載の発明は、球受けユニットを弾球遊技機に備えられるようにしているので、第1の始動口及び第2の始動口の入球に応じた内容の所定の遊技が可能な弾球遊技機に当該球受けユニットを適用した場合において、磁石を第1の始動口及び第2の始動口に接近させることにより該所定の遊技の内容を変更する異常な状態を磁気センサにより検出することができる。
請求項6記載の発明は、球受けユニットを弾球遊技機に備えるようにしているので、第1の始動口及び第2の始動口の入球に応じた内容の所定の遊技が可能な弾球遊技機に当該球受けユニットを適用した場合において、磁石を第1の始動口及び第2の始動口に接近させることにより該所定の遊技の内容を変更する異常な状態を磁気センサにより検出することができる。
請求項7記載の発明は、磁気センサにより磁気が検出された場合の対処処理を実行するようにしているので、異常な状態に対処することができる。
請求項7記載の発明は、磁気センサにより磁気が検出された場合の対処処理を実行するようにしているので、異常な状態に対処することができる。
図1は、弾球遊技機の前面側における基本的な構造を示し、図2は、本実施の形態における弾球遊技機10の機能ブロックを示すものである。以下、本実施の形態の弾球遊技機は、従来の第1種弾球遊技機の特徴と第2種弾球遊技機の特徴とを混在させたような構成を有する。弾球遊技機10は、主に遊技機枠と遊技壁で構成される。弾球遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、皿ユニット15、発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、弾球遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。なお、遊技球は磁力により進行方向が変更される材質で構成されている。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。皿ユニット15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、遊技球の抜き取り等の機構を有する。皿ユニット15の下側にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤40は、外レール44と内レール46により区画された遊技領域42が形成され、遊技領域42には、中央やや上部に位置しかつ図柄表示装置6及び第2大入賞口30を備えた振分手段としての役物64、役物64の右側(遊技領域の右側)に配置されかつ第1始動口53及び第2遊技用始動口である第2始動口52等を備えた球受けユニット5、役物64の下側(遊技領域42の中央やや下側)に配置された第1遊技用始動口である第3始動口24、球受けユニット5の下方に配置された普通電動役物26、第3始動口24の下側に位置する第1大入賞口28、及び、第1大入賞口28の下側に位置するアウト口58が設けられる。さらに遊技領域42には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。普通電動役物26が可変入球口として機能する。
遊技領域42内は、役物64によって、役物64の左側に位置する第1遊技領域42Aと、役物64の左側に位置する第2遊技領域42Bとに分けられる。各第1及び第2遊技領域42A、42Bを流下した遊技球は、役物64の下側の遊技領域で合流し、入賞しなかった遊技球は、1つのアウト口58から排出される。
第3始動口24は、遊技球の入球を検出するための入球検出装置32を備える。普通電動役物26は、遊技球の入球を検出するための入球検出装置34と、普通電動役物26を開閉させるための普通電動役物ソレノイド76と、を備える。第1大入賞口28は、遊技球の入球を検出するための入球検出装置78と、第1大入賞口28を開閉させるための大入賞口ソレノイド82と、を備える。第2大入賞口30は、遊技球の入球を検出するための入球検出装置36と、流出した遊技球を検出する流出検出装置37と、第2大入賞口30の羽根を開閉させるための大入賞口ソレノイド80と、を備える。
普通電動役物26は、遊技球の受け入れ状態が遊技者に不利な状態と有利な状態の間で変化する状態変化を実現できる。具体的には、普通電動役物ソレノイド76を駆動制御することで、普通電動役物26は、開放状態と閉鎖状態をとることができ、状態変化を可能とする可変入球口として機能する。
普通電動役物26が開放状態となったときにはじめて遊技球が普通電動役物26に落入できる。普通電動役物26は、通常遊技中においては所定の変化期間、例えば1秒未満という短時間しか開放状態にされず、したがって通常遊技中はほとんど遊技球が入球しない。
普通電動役物26が開放状態となったときにはじめて遊技球が普通電動役物26に落入できる。普通電動役物26は、通常遊技中においては所定の変化期間、例えば1秒未満という短時間しか開放状態にされず、したがって通常遊技中はほとんど遊技球が入球しない。
同様に、第1大入賞口28は、遊技球の受け入れ状態が遊技者に不利な状態と有利な状態の間で変化する状態変化を実現できる。具体的には、大入賞口ソレノイド82を駆動制御することで、第1大入賞口28は、開放状態と閉鎖状態をとることができ、状態変化を可能とする第1可変入球装置として機能する。第1大入賞口28は、特別遊技中に「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口であり、アウト口58の上方等の位置に設けられる。第1大入賞口28が閉鎖状態にあるとき、遊技球は第1入賞口28に入球できず、開放状態となったときにはじめて遊技球が第1大入賞口28入球できる。
また、第2大入賞口30も、遊技球の受け入れ状態が遊技者に不利な状態と有利な状態の間で変化する状態変化を実現できる。具体的には、大入賞口ソレノイド80を駆動制御することで、第2大入賞口30は、開放状態と閉鎖状態をとることができ、状態変化を可能とする第2可変入球装置として機能する。第2大入賞口30は、普通電動役物26への遊技球の入球を契機として開放状態となる。第2大入賞口30が閉鎖状態にあるとき、遊技球は第2大入賞口30に入球できず、開放状態となったときにはじめて遊技球が第2大入賞口30に入球できる。
遊技盤40の略中央に設けられた役物64には、図柄表示装置60、特別図柄変動用の保留ランプ20、普通図柄変動用の保留ランプ21が設けられている。図柄表示装置60は、液晶表示装置で構成される表示手段である。図柄表示装置60は、第1図柄である特別図柄202を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。特別図柄202は、第1始動口53乃至第3始動口24への遊技球の入球を契機として行われる抽選の結果に応じた図柄であり、大当たりを発生させるか否かを示す役割をもつ。図柄表示装置60は、特別図柄202の変動表示と連動する形で装飾図柄200を変動させながら表示する。装飾図柄200は、特別図柄202で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。図柄表示装置60は、装飾図柄200として、例えばスロットマシーンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。
特別図柄変動用の保留ランプ20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって特別図柄変動の保留球数を表示する。この保留球数は、第1始動口53乃至第3始動口24へ入賞した抽選乱数の個数であり、特別図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。同様に、普通図柄変動用の保留ランプ21も、4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留球数を表示する。この保留球数は、普通図柄変動中に第2始動口52へ入球した抽選乱数の個数であり、普通図柄変動がまだ実行されていない入球の数を示す。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度の応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1遊技球ずつ内レール46と外レール44に案内されて遊技領域42へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域42の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が、第1始動口53〜第3始動口24、普通電動役物26、第2大入賞口30、第1大入賞口28等の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。第1始動口53、第3始動口24等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、「入球」は、「落入」「入賞」「通過」を含むものとする。
遊技球が第1始動口53乃至第3始動口24に落入すると、図柄表示装置60において特別図柄202および装飾図柄200が変動表示される。特別図柄202および装飾図柄200の変動表示は、表示に先だって決定された変動時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄202が大当たりを示す図柄である場合、第1大入賞口28の開閉動作が開始され、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行する。本実施の形態において、特別図柄202が大当たり図柄で停止した場合に実行する特別遊技を「第1特別遊技」と呼ぶ。特別図柄202大当たりの図柄で停止されるとき、スロットマシーンのゲームを模した装飾図柄200は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。第1特別遊技においては、第1大入賞口28は約30秒間開放された後、また9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。第1特別遊技は、1回以上の単位遊技で構成される。単位遊技の回数は、最大で15回であり、第1特別遊技が発生するたびに袖選で決定される。1回の単位遊技において1回開閉動作がなされるので、第1大入賞口28の開閉動作は単位遊技の回数分繰り返される。
後述するように、第1特別遊技の終了後に第2始動口53を遊技球が通過すると、所定時間、第2図柄である普通図柄204と呼ばれる図柄が変動表示される。第1特別遊技の終了後に第2始動口53を遊技球が通過した場合に実行する特別遊技を「第2特別遊技」と呼ぶ。普通図柄204は図柄表示装置60の画面右側隅にて変動表示される。普通図柄204の変動表示は所定時間の経過後に停止され、所定の図柄で停止したときに普通電動役物26が所定時間開放される。変動表示時間は、通常遊技時には、所定の範囲(例えば、30秒〜1分)内で変化するように設定されている。第2特別遊技では、上記普通図柄204の変動時間は通常遊技時より短く、普通電動役物26の開放時間は、通常遊技時より長く設定されている。
開放された普通電動役物26に遊技球が落入すると、その落入を契機として第2大入賞口30が開放されて、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行する。また、第2特別遊技において第2大入賞口30が開放される状態を第2特別遊技の第1段階と呼ぶ。
第2大入賞口30には、図7に示すように、特定領域22および流出領域66が設けられている。役物64の内部は、開放された第2大入賞口30を通じて遊技球が流入するように形成されており、役物64内に流入した遊技球は特定領域22および流出領域66のいずれかへ入球する。開放された第2大入賞口30への入球は、入球検出装置36により検出され、開放中の第2大入賞口30へのトータルの入球数がカウントされる。役物64の内部には、第2大入賞口30から流入した遊技球を特定領域22および流出領域66のいずれかへ誘導する誘導装置62がさらに設けられている。誘導装置62については、後述する。
特定領域22への入球は入球検出装置36が検出し、流出領域66への入球は流出検出装置37が検出する。入球検出装置36および流出検出装置37は、特定領域22および流出領域66のそれぞれに入球した遊技球をカウントし、それぞれのカウント数の和が、入球検出装置81によりカウントされた入球数と一致すると、第2大入賞口30に入球した全ての遊技球が、特定領域22または流出領域66に入球したことが判定される。遊技球が特定領域22に入球すると、第2特別遊技の第1段階から第2段階への継続条件が成立したこととなり、その後は、第1特別遊技と同様に、第2特別遊技の第2段階として第1大入賞口28の開閉動作が残りの単位遊技の回数分繰り返される。すなわち、第2特別遊技もまた一回以上の単位遊技で構成され、単位遊技の回数は最大で15回であり、第2特別遊技が発生するたびに抽選で決定される。第2特別遊技の第1段階は1回目の単位遊技に相当し、第2段階が2回目以降の単位遊技に相当する。2回目以降は1回の単位遊技において1回開閉動作がなされるので、第1大入賞口28の開閉動作は2回目以降の残りの単位遊技の回数分繰り返される。本実施の形態では、第1特別遊技における第1大入賞口28の開閉回数が最大15回であるのに対し、第2特別遊技における第1大入賞口28の開閉回数は最大14回である。
このように、本実施の形態の弾球遊技機10では、第1特別遊技と第2特別遊技とで、連続的な状態変化を実行する可変入球装置として同一の第1大入賞口28を用いることにより、遊技領域42上のスペースを有効に活用できる。また、連続的に状態変化する可変入球装置を共通とすることで、特別遊技の動作制御を単純にすることができ、又製造コストの削減にもつながる。
次に、図3乃至図6を参照して、球受けユニット5を説明する。図3乃至図6は、球受けユニット5を通常使用状態である鉛直方向に配置した場合の図であり、図3は球受けユニットの正面図、図4は球受けユニット5の斜視図、図5は球受けユニット5の側面図、図6は背面図である。
図3に示すように、球受けユニット5は、各々遊技球が入球可能な第1始動口53及び第2始動口52と、第1始動口53及び第2始動口52が設けられる基板51と、が同一部材で一体形成されたものである。第1始動口53と第2始動口52は、最終的に一体であればよく、第1始動口53と第2始動口52を別々に構成し、接着剤などによる接着や、ネジ等による締着、熱可塑性樹脂による溶着などによって、一体化された構成であってもよい。この場合、第1始動口53と第2始動口52を構成する材料は、相互に異なっていてもよい。また、形成材料は、樹脂でも、金属でもよい。射出成形によって一体化されたものの他、鋳造やダイカスト等によって形成されていてもよい。
図3に示すように、球受けユニット5は、各々遊技球が入球可能な第1始動口53及び第2始動口52と、第1始動口53及び第2始動口52が設けられる基板51と、が同一部材で一体形成されたものである。第1始動口53と第2始動口52は、最終的に一体であればよく、第1始動口53と第2始動口52を別々に構成し、接着剤などによる接着や、ネジ等による締着、熱可塑性樹脂による溶着などによって、一体化された構成であってもよい。この場合、第1始動口53と第2始動口52を構成する材料は、相互に異なっていてもよい。また、形成材料は、樹脂でも、金属でもよい。射出成形によって一体化されたものの他、鋳造やダイカスト等によって形成されていてもよい。
上記第1始動口53は、入球された遊技球を収容可能に構成され、上記第2始動口52は、入球された遊技球が通過可能に構成されている。上記のように球受けユニット5を通常使用状態である鉛直方向に配置した場合、第2始動口52は、第1始動口53に対して、鉛直上側に配置されると共に、第1始動口53の中心C2と第2始動口52の中心C1とは、鉛直方向と直交する方向に所定距離Lずれている。このように、中心C1と中心C2とを、同一線上でなく、所定距離L離すことにより、第2始動口52を通過した遊技球のすべてが第1始動口53に入球せず、所定の確率で入球するように構成されている。このような入球確率は、下記のように規制部材54a、54bによっても、規定することができる。
また、球受けユニット5は、第1始動口53と第2始動口52との間に設けられ、第2始動口52を通過した遊技球が第1始動口53に入球する確率を規定する、一対の規定部材54a、54bを、第1始動口53の入球領域(後述する収容部531(図4も参照))の鉛直上方に開口を形成するように、配置している。一対の規定部材54a、54bは、羽状に、上記開口側の端から他端に向かって徐々に鉛直下方に下がった形成となっている。一対の規定部材54a、54bの一方の規定部材54aの上記開口側の端は、第2始動口52の通過領域の中心C1の鉛直下方位置に配置されている。本実施の形態では、第1始動口53、第2始動口52、基板51、及び、一対の規定部材54a、54bを同一部材で一体形成することにより、球受けユニット5が形成される。
このように、一対の規定部材54a、54bを、第1始動口53の入球領域の鉛直上方に開口を形成するように、配置し、一方の規定部材54aの上記開口側の端を、第2始動口52の通過領域の中心の鉛直下方位置に配置しているので、第2始動口52を通過した遊技球が第1始動口53に入球する確率を、一定の確率に規定することができる。
そして、本実施の形態では、上記一対の規定部材54a、54bをも同一部材で一体形成することにより球受けユニット5を形成している。よって、第2始動口52を通過した遊技球が第1始動口53に入球する確率を、製造後、例えば、当該弾球遊技機10が遊技店に納入された後に、任意に変更することができないようにすることができる。
なお、球受けユニット5の鉛直方向下側に所定距離ずれた位置に上記普通電動役物26が配置されている。
なお、球受けユニット5の鉛直方向下側に所定距離ずれた位置に上記普通電動役物26が配置されている。
図5乃至図7を参照して球受けユニット5を更に詳細に説明する。第1始動口53は、上記のように、入球された遊技球を収容可能に構成されているが、具体的には、第1始動口53は、遊技領域内に位置する収容部531を設けている。この収容部531は、弾球遊技機10内部に通ずる案内樋516(図5及び図6参照)に接続されている。従って、遊技領域からの遊技球は収容部531に収容され、案内樋516を介して、弾球遊技機10内部の所定領域に案内される。
第2始動口52は、上記のように、入球された遊技球が通過可能に構成されているが、具体的には、図4に示すように、第2始動口52は、センサ体71を収容する収容部522を備えている。収容部522には、穴521が形成されている。センサ体71は、入球検出装置711と、磁気センサ712と、を備えている。収容部52の遊技領域に対して裏側には、センサ体71が収容部522に収容されると、センサ体71が収容部522から戻らないように固定するつめ523aを備えた、弾性部材で構成された固定部材523が設けられている。入球検出装置711には、センサ体71が収容部522に収容された場合、収容部522に設けられた穴521に対応する位置に、穴711hが設けられている。従って、遊技領域からの遊技球は、収容部522の穴521に対応する位置に形成された入球検出装置711の穴711hを介して、鉛直下方に通過する。遊技球が穴711hを通過すると、センサ帯71が、遊技球の通過を検出し、電気信号を出力する。
ここで、第2始動口52に磁気センサ712を設けたのは次の通りである。後述するように、第1の特別遊技終了後は、第2始動口52を通過することが作動条件の第2の特別遊技に移行する。第2の特別遊技では、大当たりになるまでに、第1始動口53に5回入球すると、第2の特別遊技が終了して、大当たりになることができなくなる。これを防止するため、磁石を用いて、第2始動口52を通過した遊技球が第1始動口53に入球しないようにする不正行為が行われることが考えられる。このような不正行為を防止するためには単に予めその旨のメッセージを表示するだけでは十分ではなく、より積極的な処理が必要となる。そこで、本実施の形態では、上記のように磁気センサ712を球受けユニット5に設けて、上記のように磁石を用いた不正行為を積極的に検出し、事後的に対処するものである。磁気センサ712は、上記構成に限らず、球受けユニット5の取り付け位置近傍に設けられていればよく、遊技盤の裏側に設けてあってもよい。
また、上記のように、球受けユニット5は、第1始動口53と第2始動口52との間に、第2始動口52を通過した遊技球が第1始動口53に入球する確率を規定する、一対の規定部材54a、54bを、第1始動口53の収容部531の鉛直上方に開口を形成するように、配置している。規定部材54a、54b各々内には、補強心棒55aが設けられている。規定部材54a、54bの遊技領域に対して裏側には、上記のように球受けユニット5が一体形成される際、従って、規定部材54a、54bが形成される際に、規定部材54a、54bを形成するための樹脂以外の余りの樹脂が内部に侵入して、規定部材54a、54bが一定の形になるようにする余り部515aが形成されている。
第2始動口52と規定部材54a、54bとの間の領域の遊技領域に対して裏側には、端子722を備えた回路基板72が設けられている。回路基板72は各々発光ダイオードで構成される一対の球受けユニットランプ721a、721bを備えている。第2始動口52と規定部材54a、54bとの間の領域には、一対の球受けユニットランプ721a、721bの位置に対応する位置に図示しない穴が形成され、球受けユニットランプ721a、721bは、この穴を介して遊技領域に露出可能になっている。そして、本実施の形態では、遊技領域に露出される球受けユニットランプ721a、721bの位置には、球受けユニットランプ721a、721bからの光を発散させる発散部材722a、722bが設けられている。
回路基板72には、この他センサ体71に関連した電子回路を設けていてもよい。基板51は、第1始動口53と第2始動口52とを一体として有しており、通常の入賞口の有する基板比較して面積が大きいため、上記のように回路基板72を取り付ける空間を確保することができる。このため、本発明の球受けユニットは、回路基板も含めてユニット化することが可能となり、更に有用である。
なお、本実施の形態では、発散部材722a、722bも含めて球受けユニット5は透明部材で形成されているので、球受けユニットランプ721a、721bが点灯すると、発散部材722a、722bからの光は、発散部材722a、722bから発散されるとともに、球受けユニット5全体が発光するように認識される。即ち、球受けユニットランプ721a、721bは、点灯すると、光を基板51に対向する側に射出することができる。
以上のように、役物64の右側に位置する第2遊技領域42B内に、第2始動口52、第1始動口53、普通電動役物26、第2大入賞口30が配置され、役物64の左側に位置する第1遊技領域42A内を流下する遊技球は、第2遊技領域42B内の入賞口、始動口、役物には入球しない構成となっている。
次に、図7及び図8に基づいて、第2大入賞口30を入球した遊技球を誘導する誘導装置62を説明する。誘導装置62は、第2大入賞口30を入球した遊技球を、水平方向に渡された樋31か、下方側通路35かに振分ける揺動振分け部材3を備えている。揺動振分け部材3は、図示しない揺動装置により、樋31側と下側通路35との間を揺動する表面3Sを備えている。樋31の一端には、揺動振分け部材3の表面3Sが位置する穴31h1が形成されている。揺動振分け部材3の表面3Sが穴31h1に位置すると、当該穴31h1がふさがり、遊技球は、樋31の他端側に案内される。一方、揺動振分け部材3の表面3Sが下側通路35に位置すると、第2大入賞口30を入球した遊技球は、穴31h1がふさがっていないので、穴31h1を通過して下側通路35に落下する。
樋31の他端には、当該他端まで到達した遊技球を、下側通路35に案内するための穴31h2が形成されている。従って、樋31の他端まで到達した遊技球は、穴31h2を落下して下側通路35に案内される。
下側通路35には、特定領域22を挟んで、図7(遊技領域)に向かって、右側に2つ出没部材P3、P4、左側に2つの出没部材P1、P2が設けられている。出没部材P1〜P4は、後述する出没機構により、下側通路35面に到達する位置と、下側通路35の面よりも埋没した位置との間を出没する。
下側通路35には、特定領域22を挟んで、図7(遊技領域)に向かって、右側に2つ出没部材P3、P4、左側に2つの出没部材P1、P2が設けられている。出没部材P1〜P4は、後述する出没機構により、下側通路35面に到達する位置と、下側通路35の面よりも埋没した位置との間を出没する。
上記右側に設けられた出没部材P3と出没部材P4との間の位置に対応する位置には流出領域66が形成されている。流出領域66は、出没部材P3と出没部材P4とが共に下側通路35面に到達する場合には露出しないが、出没部材P3と出没部材P4との少なくとも一方が下側通路35の面よりも埋没した位置に位置する場合に露出する位置に形成成されている。従って、穴31h1を介して下側通路35に落下した遊技球は、出没部材P3と出没部材P4とが共に下側通路35面に到達する場合には、流出領域66に流出せずに特定領域22まで到達する。一方、下側通路35の左側、即ち、樋31の他端に到達し穴31h2を落下して下側通路35に案内された遊技球は、出没部材P1、P2によりその進行が多少邪魔されるが、基本的には、特定領域22に到達する。
次に、図8を参照して、出没部材P1〜P4を上記のように出没させる出没機構を説明する。この機構は、図示しないモータの軸に中心軸が接続されたギア80と、ギア80から順に、図8(遊技領域)に向かって、右側に順に接続されたギア81、82、83と、左側に順に接続されたギア86、87とを備えている。
ギア82の中心からずれた位置には、一端が出没部材P3の下側面に接続されたアーム84の他端が接続されている。同様に、ギア83の中心からずれた位置には、一端が出没部材P4の下側面に接続されたアーム85の他端が接続されている。
ギア82の中心からずれた位置には、一端が出没部材P3の下側面に接続されたアーム84の他端が接続されている。同様に、ギア83の中心からずれた位置には、一端が出没部材P4の下側面に接続されたアーム85の他端が接続されている。
また、ギア86の中心からずれた位置には、一端が出没部材P2の下側面に接続されたアーム88の他端が接続されている。同様に、ギア87の中心からずれた位置には、一端が出没部材P1の下側面に接続されたアーム89の他端が接続されている。
このように構成されて上記図示しないモータが回転すると、ギア80が回転し、これに接続されたギア81、86が回転する。ギア81が回転すると、これに接続されたギア82が回転し、この回転に伴ってアーム84が出没部材P3を出没させる。なお、他の出没部材P1、P2、P4も同様に出没される。
このように構成されて上記図示しないモータが回転すると、ギア80が回転し、これに接続されたギア81、86が回転する。ギア81が回転すると、これに接続されたギア82が回転し、この回転に伴ってアーム84が出没部材P3を出没させる。なお、他の出没部材P1、P2、P4も同様に出没される。
図9は、弾球遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40は弾球遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基盤41は、弾球遊技機10の全体動作を制御し、特に、第1始動口53乃至第3始動口24、及び第2始動口52へ入球したときの抽選等、遊技動作全体を処理する。サブ基盤49は、液晶ユニット42Rを備え、特別図柄202および装飾図柄200における表示内容を制御し、特にメイン基盤41による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基盤41およびサブ基盤49は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44Tや賞球の流路、賞球を払い出す排出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44Tから供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基盤45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46Iは、上球皿15の貯留球を遊技領域42へ1球ずつ発射する。発射制御基盤47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、弾球遊技機10の各部へ電力を供給する。
図2に示されているように、弾球遊技機10において、遊技制御装置100は、第3始動口24、第2始動口52、普通電動役物26、第1大入賞口28、第2大入賞口30、図柄表示装置60、図柄表示装置60、スピーカ18のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄の変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含む弾球遊技機10の全体動作を制御するメイン基盤41と、図柄の演出等を制御するサブ基盤49とに機能を分担させた形態で構成されている。
遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。本実施の形態の遊技制御装置100は、各入球口への入球を判定する入球判定手段110、第3始動口24への遊技球の入球に基づき特別図柄抽選を実行する第1抽選手段112、第2始動口52への遊技球の入球に基づき普通図柄抽選を実行する第2抽選手段114、特別図柄、装飾図柄、普通図柄の変動表示パターンを保持するパターン記憶手段116、変動表示中における各始動口への入球を保持球として上限個数以内で記憶する入賞記憶手段117、図柄変動の停止図柄および変動表示の表示パターンを決定する図柄決定手段120、図柄や電飾等の表示を制御する表示制御手段130、大当たり遊技などの通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技を制御する特別遊技制御手段140、遊技球の受け入れ状態を遊技者に有利な状態と不利な状態の間で状態変化させる可変入球口または可変入球装置の開閉制御手段170、及び、磁気が検出された場合に磁気検出信号を出力する出力手段172を備える。
入賞記憶手段117は、第1表示制御手段131による特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口53乃至第3始動口24へ入球したとき、その入球に対応する抽選結果を上限個数である4個まで保留球として記憶する第1記憶手段118A、第2特別遊技中に第1始動口53に入球した個数を記憶する第2の記憶手段118B、及び、第2表示制御手段132による普通図柄の変動表示中に遊技球が第2始動口52へ入球したとき、その入球に対応する抽選結果を上限個数である4個まで保留球として記憶する第3記憶手段119と、を含む。
入球検出装置32Aは第1始動口53に設けられたセンサであり、第1始動口53への遊技球の落入を検出し、落入を示す第1始動入賞情報を生成し、同様に、入球検出装置32は第3始動口24に設けられたセンサであり、第3始動口24への遊技球の落入を検出し、落入を示す第3始動入賞情報を生成する。入球判定手段110は、第1乃至第3始動入賞情報を受けると遊技者が第1始動口53乃至第3始動口24に入球したものと判定する。第1始動口53乃至第3始動口24への入球が判定されると、第1抽選手段112は、保留球数が上限に達しているか否かを調べる。例えば、保留球数の上限は予め4つに設定されている。保留球数が上限に達していない場合、入球判定手段110が第3始動入賞情報を受け取ったタイミングで、第1抽選手段112は始動入賞に対する乱数を取得する。第1抽選手段112は、数学的に乱数を生成して取得してもよく、また図示しないカウンタにより生成されるカウント値を乱数として取得してもよい。第1抽選手段112は、取得した乱数に基づいて、特別図柄抽選の当否を判定する。なお、抽選の当否判定のタイミングは、乱数の取得とともに行われてもよく、また特別図柄の変動を開始する直前に行われてもよい。
図柄決定手段120における特別図柄決定手段122および装飾図柄決定手段124は、第1抽選手段112による判定結果に応じた停止図柄と、図柄変動の表示パターンとを決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示するべき図柄である。パターン記憶手段116は、特別図柄や装飾図柄を変動表示させるときの表示パターンとして複数種のパターンを保持する。表示パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。
また、リーチ状態を経るときのパターンとして、長短様々な表示時間をもつパターンが含まれる。これら各パターンとして、変動時間が通常の長さである通常表示パターンと、変動時間が通常より短い特定遊技用の特殊表示パターンとがパターン記憶手段116に記憶されている。通常表示パターンの場合、例えば通常の外れ図柄を表示するときパターンとして10秒間のパターンが格納され、リーチ状態を経て外れ図柄や大当たり図柄を表示するときのパターンとして30秒間や1分間のパターンが格納される。特殊表示パターンの場合、例えば外れか当たりかを問わず、6秒間といった短いパターンが格納される。各表示パターンは、その図柄変動の終了条件として定められた表示時間が経過すると、図柄変動は停止される。
特別図柄決定手段122は、第1抽選手段112による抽選結果に応じてパターン記憶手段116からいずれかのパターンを選択し、抽選結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する。装飾図柄決定手段124は、特別図柄決定手段122により選択された表示パターンに応じたパターンをパターン記憶手段116から選択し、抽選結果に応じた装飾図柄の停止図柄を決定する。装飾図柄決定手段124は、大当たりの場合に3つの同じ数字が揃った大当たり図柄を決定する。
ここで通常遊技においては、特別図柄決定手段122および装飾図柄決定手段124は通常表示パターンを選択するが、特定遊技中においては、特殊表示パターンを選択する。特殊表示パターンは、通常表示パターンより短い6秒間のパターンであるため、保留球の消化時間か早まる。
入球検出装置38は第2始動口52に設けられたセンサであり、第2始動口52への遊技球の落入を検出し、落入を示す第2始動入球情報を生成する。入球判定手段110は、第2始動入球情報を受け取ると遊技球が第2始動口52に入球したことを判定する。第2始動口52への入球が判定されると、第2抽選手段114は、保留球数が上限に達しているか否かを調べる。例えば、保留球数の上限は予め4つに設定されている。保留球数が上限に達していない場合、入球判定手段110が第2始動入球情報を受け取ったタイミングで、第2抽選手段114は始動入賞に対する乱数を取得する。第2抽選手段114は、数学的に乱数を生成して取得してもよく、また図示しないカウンタにより生成されるカウント値を乱数として取得してもよい。第2抽選手段114は、取得した乱数に基づいて、普通図柄抽選の当否を判定する。なお、抽選の当否判定のタイミングは、乱数の取得とともに行われてもよく、また普通図柄の変動を開始する直前に行われてもよい。
普通図柄決定手段126は、第2抽選手段114による抽選結果に応じてパターン記憶手段116からいずれかのパターンを選択し、抽選結果に応じた普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄決定手段126により決定された停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段170が、可変入球口である普通電動役物26を所定時間拡開する。パターン記憶手段116は、普通図柄の表示パターンとして、通常遊技状態での通常遊技パターンと、変動時間が通常の長さである通常表示パターンと、変動時間が通常より短い特定遊技用の特殊表示パターンとを記憶する。通常遊技パターンとしては30秒〜1分間で変化する複数のパターン(例えば、30秒、40秒、50秒、1分など、このパターンがランダムに採用される)が格納され、通常表示パターンとしては30秒間のパターンが格納され、特殊表示パターンとしては6秒間のパターンが格納される。各表示パターンの図柄変動は、その図柄変動の終了条件として定められた表示時間が経過したときに停止される。
通常遊技状態においては、普通図柄決定手段126が、第2抽選手段114による抽選結果に応じてパターン記憶手段116から選択するパターンは、通常遊技パターンであり、上記所定の変動時間がランダムに選択される。そして、普通図柄決定手段126により決定された停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段170が、普通電動役物26を所定時間(例えば、1秒未満)拡開する。通常遊技状態、或いは、第1特別遊技状態において、第2始動口52に入球があり、保留球が溜まっている状態で、第2特別遊技状態へ移行した場合には、通常遊技状態での普通図柄の変動表示時間の表示パターンが選択された状態が維持されており、普通電動役物26の開放が遅れる、といった不都合が生じる。このため、第2特別遊技状態に移行した場合には、普通図柄決定手段126は、保留球数や選択された表示パターンを一旦リセットする。即ち、保留球数を0とし、表示パターンはなにも選択されていない状態にされる。
表示制御手段130は、特別図柄および装飾図柄を変動表示させる第1表示制御手段131と、普通図柄を変動表示させる第2表示制御手段132を備える。第1表示制御手段131は、特別図柄決定手段122により選択された表示パターンおよび停止図柄をもとに、図柄表示装置60に特別図柄を表示させる。また同時に、第1表示制御手段131は、装飾図柄決定手段124により選択された表示パターンおよび停止図柄をもとに、図柄表示装置60に装飾図柄を表示させる。第1表示制御手段131による特別図柄を表示させる機能はメイン基盤41側の処理として実行され、装飾図柄を表示させる機能はサブ基盤49側の処理として実行される。第2表示制御手段132は、普通図柄決定手段126により選択された表示パターンおよび停止図柄をもとに、図柄表示装置60に普通図柄を表示させる。なお、表示制御手段130は、遊技効果ランプや保留ランプ20、21などのランプ表示も制御する。
本実施の形態において、特別遊技制御手段140は、2種類の特別遊技を選択的に実行することができる。特別遊技制御手段140において、条件保持手段142は、2種類の特別遊技の作動条件を保持する。特別遊技実行手段148は、所定の作動条件が成立したことに基づいて特別遊技を実行する機能をもつ。
第1条件保持手段143は、第1特別遊技を実行するための条件である第1作動条件を保持する。第1作動条件は、第1表示制御手段131により変動表示される特別図柄が図柄表示装置60において所定の図柄で停止されることである。第2条件保持手段144は、第2特別遊技を実行するための条件である第2作動条件を保持する。第2作動条件は、普通電動役物26に遊技者が落入することである。条件判定手段146は、遊技状況を監視し、特別遊技へ移行条件である第1作動条件または第2作動条件の成立の可否を判定する。条件判定手段146は、それぞれの作動条件の判定結果をもとに、各種作動フラグのオンまたはオフの設定を行う。
特別遊技実行手段148は、作動条件のいずれかが成立すると、特別遊技を実行する。作動回避手段152は、第1作動条件および第2作動条件のいずれか一方の作動条件が成立したとき、他方の作動条件の成立を回避させる機能をもつ。第2特別遊技は、第1段階と第2段階の2段階に分けられた遊技として実行され、第2作動条件の成立は、第2特別遊技の第1段階への移行条件が成立したことを示し、第1段階および第2段階を通して第2特別遊技が続く限り第2作動条件が成立しているものとする。したがって、第2作動条件の成立中であって、第2特別遊技の第1段階または第2段階が実行されている間は、第1作動条件の成立が回避される。一方、第1作動条件の成立中は、第2作動条件の成立が回避されるので、第2特別遊技の第1段階および第2段階のいずれかも実行されない。
(第1特別遊技)
条件判定手段146により第1作動条件が成立したと判定されると、第1特別遊技実行手段149は、第1特別遊技を構成する単位遊技の回数を1回から15回の範囲内で決定するとともに、第1特別遊技を実行する。第1大入賞口28の開閉は単位遊技の回数分だけ繰り返されるので、第1特別遊技に移行すると、遊技者は相当数の出球を期待することができる。第1特別遊技実行手段149は、開閉制御手段170を制御して、第1大入賞口28の開閉を実行する。開閉制御手段170は、第1特別遊技中、大入賞口ソレノイド82に開放指示を送り、第1大入賞口28を開放させる。第1大入賞口28は、Vゾーンと一般に呼ばれる領域を有しておらず、第1大入賞口28への遊技球の落入に基づいた第1特別遊技の継続条件の判定処理は行われない。したがって、遊技者は、第1特別遊技を、あらかじめ決定された単位遊技の回数をすべて消化するまで継続することができる。
第1特別遊技の実行中、作動回避手段152は、第2特別遊技の第2作動条件の成立を回避させる。これにより、遊技者は、継続中の第1特別遊技を中断されることなく、第1特別遊技による利益を享受できる。
条件判定手段146により第1作動条件が成立したと判定されると、第1特別遊技実行手段149は、第1特別遊技を構成する単位遊技の回数を1回から15回の範囲内で決定するとともに、第1特別遊技を実行する。第1大入賞口28の開閉は単位遊技の回数分だけ繰り返されるので、第1特別遊技に移行すると、遊技者は相当数の出球を期待することができる。第1特別遊技実行手段149は、開閉制御手段170を制御して、第1大入賞口28の開閉を実行する。開閉制御手段170は、第1特別遊技中、大入賞口ソレノイド82に開放指示を送り、第1大入賞口28を開放させる。第1大入賞口28は、Vゾーンと一般に呼ばれる領域を有しておらず、第1大入賞口28への遊技球の落入に基づいた第1特別遊技の継続条件の判定処理は行われない。したがって、遊技者は、第1特別遊技を、あらかじめ決定された単位遊技の回数をすべて消化するまで継続することができる。
第1特別遊技の実行中、作動回避手段152は、第2特別遊技の第2作動条件の成立を回避させる。これにより、遊技者は、継続中の第1特別遊技を中断されることなく、第1特別遊技による利益を享受できる。
(第2特別遊技)
条件判定手段146により第2作動条件が成立したと判定されると、第2特別遊技実行手段160は、第2特別遊技を構成する単位遊技の回数を1回から15回の範囲内で決定するとともに、第2特別遊技を実行する。第2特別遊技は、第1段階と第2段階の2段階に分けられる。第1段階では、第2大入賞口30の羽根を開いて、遊技球の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に変化させる。第1段階では、第2特別遊技実行手段150が、開閉制御手段170を制御して、第2大入賞口30を所定時間開放させる。開閉制御手段170は、大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、第2大入賞口30を開放させる。
条件判定手段146により第2作動条件が成立したと判定されると、第2特別遊技実行手段160は、第2特別遊技を構成する単位遊技の回数を1回から15回の範囲内で決定するとともに、第2特別遊技を実行する。第2特別遊技は、第1段階と第2段階の2段階に分けられる。第1段階では、第2大入賞口30の羽根を開いて、遊技球の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に変化させる。第1段階では、第2特別遊技実行手段150が、開閉制御手段170を制御して、第2大入賞口30を所定時間開放させる。開閉制御手段170は、大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、第2大入賞口30を開放させる。
開放した第2大入賞口30から役物64内に流入した遊技球は、特定領域22および流出領域66のいずれかへ入球する。入球検出装置36は特定領域22への入球を検出し、流出検出装置37は流出領域66への入球を検出する。特定領域22への入球は、第2特別遊技を継続させるための継続条件である。第1段階において遊技球が特定領域22へ入球すると、第2特別遊技は第2段階に移行する。
第2特別遊技の第2段階においては、第1大入賞口28の開閉が単位遊技の回数から初めの1回、すなわち第1段階における単位遊技数を除いた回数分だけ繰り返されるので、第2段階に移行すると、遊技者は相当数の出球を期待することができる。第2特別遊技実行手段150は、開閉制御手段170を制御して、第1大入賞口28の開閉を実行する。開閉制御手段170は、大入賞口ソレノイド82に開放指示を送り、第1大入賞口28を開放させる。第1大入賞口28は特定領域を有しておらず、第1大入賞口28への遊技球の落入に基づいた第2特別遊技の継続条件の判定処理は行われない。したがって、遊技者は、第2段階の第2特別遊技を、あらかじめ決定された単位遊技の回数をすべて消化するまで継続することができる。
第2特別遊技の実行中、作動回避手段152は、第1特別遊技の第1作動条件の成立を回避させる。具体的に作動回避手段152は、普通電動役物26へ遊技球が入球したとき、すなわち、第2大入賞口30が開放されたとき、所定の解除条件が満たされるまで第1作動条件の成立を回避させる。ここでいう解除条件は、第2特別遊技が終了することであり、例えば第1段階において開放された第2大入賞口30内の特定領域22に遊技球が入球せず第2大入賞口30へ入球した遊技球がすべて流出領域66へ流出された場合や、あらかじめ決定された回数分だけ第2特別遊技の単位遊技が消化された場合に解除条件が満たされる。これにより、遊技者は、継続中の第2特別遊技を中断されることなく、第2特別遊技による利益を享受できる。また、作動回避手段152は、第1表示制御手段131による特別図柄の変動表示中に普通電動役物26へ遊技球が入球して第2特別遊技の実行が開始されるとき、第1表示制御手段131により停止された図柄の表示を解除条件が満たされるまで続行させることにより第1作動条件の成立を回避させてもよい。
または、作動回避手段152は、第1表示制御手段131による特別図柄の変動表示中に普通電動役物26へ遊技球が入球して第2特別遊技の実行が開始されるとき、第1表示制御手段131による図柄変動の経過時間のタイマを解除条件が満たされるまで停止させることにより第1作動条件の成立を回避させてもよい。作動回避手段152は、第1表示制御手段131に対し、解除条件が満たされたときにタイマを再開させ、選択された表示パターンに定義された変動時間の残り時間に基づいて残りの変動表示および停止表示をさせる。
第1遊技領域で遊技を行う際に動作する第1遊技手段は、既述の入球判定手段110、第1抽選手段112、パターン記憶手段116、第1記憶手段118A、特別図柄決定手段122、装飾図柄決定手段124、第1表示手段131、第1条件保持手段143、条件判定手段146、第1特別遊技実行手段149及び開閉制御手段170を備えている。
第2遊技領域で遊技を行う際に動作する第2遊技手段は、既述の入球判定手段110、第2抽選手段114、パターン記憶手段116、第2記憶手段118B、第3記憶手段119、第2表示手段132、第2条件保持手段144、条件判定手段146、第2特別遊技実行手段150及び開閉制御手段170を備えている。
第2遊技領域で遊技を行う際に動作する第2遊技手段は、既述の入球判定手段110、第2抽選手段114、パターン記憶手段116、第2記憶手段118B、第3記憶手段119、第2表示手段132、第2条件保持手段144、条件判定手段146、第2特別遊技実行手段150及び開閉制御手段170を備えている。
図10は、本実施の形態において特別遊技を実行するフローを示す。まず、条件判定手段146が、第1作動条件判定処理を実行する(S10)。第1作動条件の成立の可否は、第1抽選手段112における大当たり抽選の結果により決定される。第1作動条件が成立すると、第1特別遊技実行手段149が、第1特別遊技実行処理を行なう(S12)。第1特別遊技の実行後、条件判定手段146が、第2作動条件判定処理を実行する(S14)。第2作動条件が成立すると、第2特別遊技実行手段150が、第2特別遊技実行処理を行う(S16)。なお、本実施の形態の弾球遊技機10において、第1特別遊技または第2特別遊技のいずれかが実行されているときには、他方の特別遊技の実行は行われない。これは、作動回避手段152により制御され、実行中の特別遊技を最後まで実行させることで、その特別遊技の利益を遊技者に還元させることが可能となる。なお、図10に示す特別遊技実行フローでは、第2特別遊技が第1特別遊技の後に実行されるように示されているが、通常遊技の普通図柄抽選が当たりとなり、遊技球が普通電動役物26に入球する場合には、第2特別遊技が単独で実行されることもあり得る。
図11は、第1作動条件判定処理のフローを示す。まず第1抽選手段112が乱数取得処理を実行し(S20)、第1表示制御手段131が、図柄変動処理を実行する(S22)。図12は、図11のS20における乱数取得処理のフローを詳細に示す。入球判定手段110が、遊技球が第1始動口53乃至第3始動口24に入賞したか否かを判定する(S30)。遊技球が第1始動口53乃至第3始動口24に入賞すると(S30のY)、第1抽選手段112が、特別図柄変動を保留する保留数が上限個数である4個に達しているか否かを判定する(S32)。保留球の数が上限に達していない場合(S32のY)、第1抽選手段112は、その入賞に対する乱数を取得し(S34)、保留球数に1を加算する。このとき、遊技盤40上に設けられた4つの保留ランプ20の1つが新たに点灯される。取得した抽選乱数は第1記憶手段118に格納される(S36)。第3始動口24に入賞しない場合(S30のN)、および保留球数が上限の4個に達している場合(S32のN)、S20のフローは終了し、抽選乱数の取得や抽選乱数の保留はされない。
図13は、図11のS22における図柄変動処理のフローを詳細に示す。この図柄変動処理フローでは、まず、特別図柄および装飾図柄の表示パターンおよび停止図柄を決定し、決定した表示パターンおよび停止図柄にしたがって、図柄表示装置60および図柄表示装置60に、特別図柄および停止図柄のそれぞれを変動表示させる。特別図柄および装飾図柄は、それぞれ連動して表示されるものであり、以下において特に区別する必要はないが、説明の便宜上、代表して特別図柄の変動処理について説明する。なお、装飾図柄についても、以下に示す図柄変動処理フローにより図柄変動がなされることになる。
第1特別遊技が実行されておらず(S50のN)、特別図柄の変動表示がなされていない場合(S51のN)、第1抽選手段112は、保留球が存在しているか第1記憶手段118Aによる記憶状態を調査する(S52)。第1特別遊技が実行中である場合(S50のY)、また保留球が存在しない場合は(S52のN)、S22のフローを終了して、図柄変動は実行されない。保留球が存在している場合(S52のY)、第1抽選手段112は、第1記憶手段118から抽選乱数を読みだす(S54)。
第1抽選手段112は、抽選乱数が当たりであるか否かを判定する(S56)。抽選乱数が大当たりである場合、特別図柄決定手段122は、停止図柄を決定する(S58)。第1表示制御手段131は、決定された表示パターンおよび停止図柄を用いて、図柄表示装置60に特別図柄の変動表示を開始する(S63)。図柄変動表示の開始とともに表示タイマ(図示せず)がセットされる(S66)。S51において図柄変動の表示中であった場合(S51のY)、S52〜S66がスキップされる。
表示タイマのセット後、また、S51において図柄が変動表示中である場合(S51のY)であって、第2特別遊技が実行されていない場合(S67のN)、表示タイマが停止中であれば(S68のY)、表示タイマをオンして(S69)、S70に移行する。表示タイマが停止中でなければ(S68のN)、S69をスキップする。S67において、第2特別遊技が実行されていた場合(S67のY)、表示タイマが動作中であれば(S71のY)、表示タイマをオフにして停止して(S72)、S22のフローを終了する。これにより、第1作動条件の成立が回避される。表示タイマが動作中でなければ(S71のN)、S22のフローを終了する。第2特別遊技中に表示タイマがオフされた場合、内部的には図柄変動の進行は停止される。ここで、図柄表示装置60における特別図柄202の変動表示は外観上続行され、図柄表示装置60における装飾図柄200の変動表示はなされていない。
なお、表示タイマがオフされる間の特別図柄202は、表示タイマがオフされたときに表示されていた一定の変動態様を継続的に繰り返し表示させることにより、変動の不自然さをなくすのが望ましい。なお、第2特別遊技が終了した場合は解除条件が成立したとみなされ、停止中のタイマがオンされて図柄変動の内部的な進行が再開される(S67のN、S68のY、S69)。これにより、第2特別遊技中に第1特別遊技が開始されるのを回避でき、遊技者の利益を維持することができる。変動表示の内部的な進行が再開された場合、タイマは停止時のカウントから再開され、これにより、表示パターンに定められた変動表示時間の分だけ再開後に変動表示される。したがって、簡易な制御にて変動表示進行の停止および再開と第1作動条件成立回避を実現することができる。
S70において、所定の表示時間が経過しなければ(S70のN)、S22のフローを終了して図柄の変動表示を続けさせる。所定の表示時間が経過した場合(S70のY)、第1表示制御手段131が特別図柄の変動表示を停止し(S73)、表示タイマがリセットされる(S74)。特別図柄の停止図柄が外れを示す態様である場合(S76のN)、S22のフローを終了し、特別図柄の停止図柄が大当たりを示す態様である場合(S76のY)、条件判定手段146が、第1作動フラグをオンに設定する(S78)。第1作動フラグのオンは、第1条件保持手段143に保持されている第1作動条件が成立したことを示す。
図14は、図10のS12における第1特別遊技実行処理のフローを詳細に示す。第1作動フラグがオフである場合(S90のN)、S12のフローを終了する。第1作動フラグがオンに設定されている場合であって(S90のY)、第1特別遊技実行フラグがオフに設定されている場合(S91のN)、第1特別遊技実行手段149が、単位遊技数Mを決定し(S95)、第1特別遊技実行フラグをオンに設定する(S96)。第1特別遊技実行フラグのオンは、第1特別遊技が実行中であることを示す。第1特別遊技実行フラグのオフは、第1特別遊技が実行されていないこと、従って、第2特別遊技は実行できないことを示す。
第1特別遊技では、第1大入賞口28における遊技球の受け入れ状態が遊技者に不利な状態と有利な状態の間で変化するように、第1大入賞口28の状態変化を継続的に繰り返す動作が実行される。遊技者に不利な状態から有利な状態への状態変化を単位遊技数Mだけ繰り返す。遊技者に不利な状態とは、第1大入賞口28が閉鎖した状態であり、遊技者に有利な状態とは、第1大入賞口28が開放した状態である。既述したように、第1大入賞口28の開閉動作は、大入賞口ソレノイド82の駆動により実現される。
第1特別遊技実行手段149は、第1大入賞口28の開放タイマをセットする(S98)。開放タイマは、1ラウンドにおける第1大入賞口28の開放時間を定めるものであり、具体的には30秒にセットされる。開放タイマのセット後、第1特別遊技実行手段149が、開閉制御手段170を制御して大入賞口ソレノイド82を駆動させ、第1大入賞口28を開放する(S100)。
なお、S91において第1特別遊技実行フラグがオンであった場合(S91のY)、すなわち第1特別遊技がすでに実行開始されて第1大入賞口28が開放中である場合は、S95〜S100をスキップする。
第1大入賞口28の開放中、第1特別遊技実行手段149は、第1大入賞口28の閉鎖条件が成立したか否かを判定する(S102)。ここで、閉鎖条件は、第1大入賞口28が30秒間開放されたこと、または9球以上の遊技球が落入したことである。閉鎖条件が成立していない場合(S102のN)、S12のフローを終了して第1大入賞口28の開放状態を継続する。
閉鎖条件が成立すると(S102のY)、第1特別遊技実行手段149が、開閉制御手段170を制御して大入賞口ソレノイド82を駆動させ、第1大入賞口28を閉鎖する(S104)。第1特別遊技実行手段149は開放タイマをリセットし(S106)、単位遊技数Mを1減算する(S108)。1を減算された単位遊技数Mは、第1特別遊技における残り単位遊技数を示す。単位遊技数Mが1未満でなければ(S110のN)、S98〜S108を実行して、第1大入賞口28の状態変化を継続的に繰り返す。なお、第1特別遊技は継続条件を設定しておらず、第1大入賞口28には、いわゆるVゾーンを設けていない。これにより、第1大入賞口28の構造を単純化でき、遊技者は、第1特別遊技において予定されている全ての単位遊技を消化することができる。
単位遊技数Mが0になると(S110のY)、第1特別遊技実行手段149が、第1特別遊技実行手段フラグをオフに設定する(S112)。これにより、第1特別遊技が終了する。第1特別遊技では、主として第1大入賞口28が遊技球の到達目標として遊技されている。このような第1特別遊技が終了すると、本実施の形態では、第2始動口52への入球を作動条件とする第2特別遊技に移行する。従って、第1特別遊技終了後第2特別遊技に移行する際の遊技球の到達目標は、第1大入賞口28から第2始動口52に移動する。即ち、第1特別遊技では、遊技領域42の主として左側(第1遊技領域42A)を遊技球が流れるようにするのに対し、第2特別遊技では、遊技領域42の主として右側(第2遊技領域42B)を遊技球が流れるようにする。このようなことは卓越した遊技者であれば知っているが、卓越した遊技者でない一般の遊技者は、第1特別遊技が終了したからといってどこに遊技球を到達させてよいのか分からない。そこで、本実施の形態では、遊技球の到達目標が球受けユニット5である、より詳細には、第2始動口52であることを知らしめるため、球受けユニットランプ721a、721bを点灯する(S114)。
図15は、第2作動条件判定処理のフローを示す。まず第2抽選手段114が乱数取得処理を実行し(S140)、第2表示制御手段132が、図柄変動処理を実行する(S142)。図16は、図15のS140における乱数取得処理のフローを詳細に示す。普通図柄決定手段126をリセットし、保留球数を0とし、表示パターンを選択していない状態とする(ステップS144)。このステップによって、第1特別遊技状態或いは通常遊技状態から、普通図柄の変動が継続していることによる普通電動役物26の開放が遅延するといった不都合が解消される。
次に、第1作動フラグがオンでなければ(S146のN)、第2特別遊技を実行することができないので、S140フローを終了する。第1作動フラグがオンの場合(S146のY)には、第2特別遊技を実行可能なのであるが、本実施の形態では、第2特別遊技が終了する条件は後述する第2段階で大当たりになるか、又は、第1始動口53への入球の個数が、所定回、例えば、本実施の形態では5回(5回に限定されない)となった場合である。そこで、第1作動フラグがオンの場合(S146のY)であっても、第2記憶手段118Bの記憶状態に基づいて判断して、第1始動口53への入球の個数が5回であると判断した場合(S148のY)には、第2特別遊技が終了し、第2特別遊技を実行することができないので、第1作動フラグをオフし(S158)、第2の記憶手段118Bの入球個数をリセットする(S160)。そして、以上の処理(S148のY〜S160)で第2特別遊技を終了する場合には、普通図柄変動表示中、普通電動役物26を開放中、開放タイマセット中、第2大入賞口開放中の場合もあるので、これらの処理を停止するため、第2特別遊技リセット処理を実行する(S162)。
一方、第1始動口53への入球の個数が5回でないと判断した場合(S148のN)には、入球判定手段110が、遊技球が第2始動口52に入球したか否かを判定する(S150)。遊技球が第2始動口52に入球すると(S150のY)、第2抽選手段114が、第2記憶手段119による記憶状態を調査して普通図柄変動を保留する保留数が上限個数である4個に達しているか否かを判定する(S152)。保留球の数が上限に達していない場合、S152のY)、第2抽選手段114は、その入球に対する乱数を取得し(S154)、保留球数に1を加算する。このとき、遊技盤40上に設けられた4つの保留ランプ21の1つが新たに点灯される。第2抽選手段114は、取得した抽選乱数を第2記憶手段119に格納する(S156)。第2始動口52に入球しない場合(S150のY)、および保留球数が上限の4個に達している場合(S152のN)、S154およびS156はスキップされ、第2始動口52への入球は保留されない。
図17は、図15のS142における図柄変動処理のフローを詳細に示す。この図柄変動処理フローでは、まず、普通図柄の表示パターンおよび停止図柄を決定し、決定した表示パターンおよび停止図柄にしたがって、図柄表示装置60の右下隅に、普通図柄を変動表示させる。
まず、普通図柄の変動表示がなされていない場合(S170のN)、第1作動フラグがオンの場合(S171のY)、第2抽選手段114は、保留球が存在しているか第2記憶手段119の記憶状態を調査する(S172)。保留球が存在する場合(S172のY)、第2抽選手段114が第2記憶手段119から抽選乱数を読み出し(S174)、第2抽選手段114は抽選乱数が当たりであるか否かを判定する(S176)。普通図柄決定手段126は、停止図柄を決定し(S178)、表示回数カウンタ値が1以上でなければ(S179のN)、30秒間の通常表示パターンがパターン記憶手段116から選択され(S180)、表示回数カウンタ値が1以上であれば(S179のY)、6秒間の特殊表示パターンがパターン記憶手段116から選択される(S 181)。第2表示制御手段132は、決定された表示パターンおよび停止図柄を用いて、図柄表示装置60に普通図柄の変動表示を開始する(S182)。図柄変動表示の開始とともに表示タイマ(図示せず)がセットされる(S184)。なお、S170においてすでに普通図柄の変動表示が実行されている場合(S170のY)、S172〜S184がスキップされる。また、S172において保留球が存在しない場合は(S172のN)、S174〜S202をスキップし、普通図柄の変動表示は行なわれない。
ここで、第1特別遊技が実行されていない場合であって(S186のN)、表示タイマが停止中であれば(S187のY)、 表示タイマをオンする(S188)。所定の表示時間が経過していなければ(S191のN)、S192〜S202をスキップして、図柄の変動表示が続けられる。一方、第1特別遊技が開始された場合(S186のY)、作動回避手段152は第1特別遊技と第2特別遊技の同時実行を回避させるために、表示タイマが動作中であれば(S189のY)、表示タイマをオフして(S190)、S191〜S 202をスキップして、変動表示が続行される。第1特別遊技中に表示タイマがオフされた場合、図柄表示装置60における普通図柄204の変動表示が続行されるが、内部的には表示タイマの進行が停止される。また、第1特別遊技の終了後に表示タイマの進行が再開される。これにより、第1特別遊技中に第2特別遊技が開始されるのを回避でき、遊技者は、開始された第1特別遊技を、その終了条件が成立するまで楽しむことができ、設計上で想定している第1特別遊技の利益を遊技者に還元することが可能になる。
所定の表示時間が経過すると(S191のY)、第2表示制御手段132が、普通図柄の変動表示を停止し(S192)、表示タイマがリセットされる(S194)。普通図柄の停止図柄が当たりを示す態様である場合(S198のY)、開放カウンタの値に普通電動役物26の開放回数がセットされる(S199)。開放回数は、通常時は1で、特定遊技時は2である。開放タイマに所定の変化期間の値がセットされ(S200)、開閉制御手段170が普通電動役物ソレノイド76を制御して、普通電動役物26における遊技球の受け入れ状態を、遊技者に不利な状態から有利な状態に変化させる。遊技者に有利な状態とは、普通電動役物26が拡開して、遊技球の入球が容易となる状態であり、遊技者に不利な状態とは、普通電動役物26が拡開せずに、遊技球の入球が容易でない状態である。開放タイマがセットされると、開閉制御手段170が、普通電動役物ソレノイド76を制御して、普通電動役物26を開放する(S202)。
普通電動役物26が開放中である場合(S203のY)、入球判定手段110は、普通電動役物26に入球があったか否かを判定する(S204)。普通電動役物26が開放中でなければ(S203のY)、S142のフローを終了する。S204において、入球があれば(S204のY)、条件判定手段146は第2作動フラグをオンに設定し(S206)、入球がなければ(S204のN)、S206をスキップする。第2作動フラグのオンは、第2条件保持手段144に保持されている第2作動条件が成立したことを示す。普通電動役物26の開放時間が経過していなければ(S208のN)、S142のフローを終了して、普通電動役物26の開放状態が維持される。
開放時間が経過すると(S208のY)、普通電動役物26が閉鎖される(S209)。開放カウンタの値から1が減算され(S210)、開放カウンタの値が1以上であれば(S212のY、200へ移行して再び普通電動役物26の開放を開始し、開放カウンタの値がゼロであれば(S212)のN)、S142のフローを終了する。
図18及び図19は、図10のS16における第2特別遊技実行処理のフローを詳細に示す。まず、第2作動フラグがオフの場合は(S220のN)、このS16のフローを終了して、第2特別遊技は実行されない。第2作動フラグがオンに設定されている場合であって(S220のY)、第1段階フラグがオフに設定され(S222のN)、第2段階フラグがオフに設定されている場合(S223のN)、第一段階フラグをオンに設定する(S226)。第2段階フラグがオンに設定されている場合(S223のY)、S254へ移行する。第2特別遊技は、第1段階と第2段階の2段構成をとる。第1段階フラグのオンは、第1段階にあることを示し、第2段階フラグのオンは、第2段階にあることを示す。S222およびS223は、第2特別遊技において、どの段階にあるかを特定するために実行される。S226で第1段階フラグをオンに設定すると、第2特別遊技における第1段階が開始される。
第2特別遊技実行手段150は、第2大入賞口30の開放タイマをセットする(S228)。開放タイマは、第2作動条件が成立したときに、第2大入賞口30の遊技球の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に保つ時間を定めるものであり、具体的には1.8秒にセットされる。開放タイマのセット後、第2特別遊技実行手段150が、開閉制御手段170を制御して大入賞口ソレノイド80を駆動させ、第2大入賞口30を開放する(S230)。
なお、S222においてすでに第1段階フラグがオンになっていた場合は、(S222のY)、S223〜S230がスキップされる。第2大入賞口30の開放時間が経過していない場合は(S232のN)、S16のフローを終了して第2大入賞口30の開放状態を維持する。第2大入賞口30の開放時間が経過すると(S232のY)、第2特別遊技実行手段150が、開閉制御手段170を制御して大入賞口ソレノイド80を駆動させ、第2大入賞口30を閉鎖する(S234)。第2特別遊技実行手段150は、開放タイマをリセットし(S236)、第1段階フラグをオフに設定し(S237)、単位遊技数Nから1を減算して(S238)、第1段階を終了する。単位遊技数Nがゼロになった場合(S239のY)、S266へ移行して第2特別遊技を終了し、単位遊技数Nがゼロでなければ(S239のY)、S240へ移行する。
第2特別遊技の第1段階において、遊技球が第2大入賞口30に設けられた特定領域22に入球した場合(S240のY)、第2大入賞口30に設けられた特定領域22に入球すべく、遊技球の到達目標が球受けユニット5である、より詳細には、第2始動口52であることが理解できていると判断することができるので、球受けユニットランプ721a、721bを消灯する(S241)。第2特別遊技実行手段150が、第2段階フラグをオンに設定して(S242)、第1段階から第2段階に移行する。一方、遊技球が特定領域22に入球しない場合(S240のN)、第2段階へ移行せず、条件判定手段146が第2作動フラグをオフに設定し(S266)、これにより、第2特別遊技が終了する。
S242において第2段階フラグがオンに設定されると、第2特別遊技実行手段150は、第1大入賞口28の開放タイマをセットする(S246)。具体的には30秒にセットされる。
開放タイマのセット後、第2特別遊技実行手段150が、開閉制御手段170を制御して大入賞口ソレノイド82を駆動させ、第1大入賞口28を開放する(S248)。第1大入賞口28の開放中、第2特別遊技実行手段150は、第1大入賞口28の閉鎖条件が成立したか否かを判定する(S254)。閉鎖条件が成立していない場合(S254のN)、S16のフローを終了して、第1大入賞口28の開放状態を継続させる。閉鎖条件が成立すると(S254のY)、第2特別遊技実行手段150が、開閉制御手段170を制御して大入賞口ソレノイド82を駆動させ、第1大入賞口28を閉鎖する(S256)。第2特別遊技実行手段150は開放タイマをリセットし(S258)、単位遊技数Nを1減算する(S260)。1を減算された単位遊技数Nは、第2特別遊技の第2段階における残り単位遊技数を示す。単位遊技数Nが1未満でなければ(S262のN)、S246に戻って再び第1大入賞口28を開放させることにより第1大入賞口28の状態変化を継続的に繰り返す。なお、第1大入賞口28には、いわゆるVゾーンを設けていない。これにより、遊技者は、第2段階で予定されている全ての単位遊技を消化することができる。
単位遊技数Nが0になると(S262のY)、第2特別遊技実行手段150が、第2段階フラグをオフに設定し(S264)、条件判定手段146が、第2作動フラグをオフに設定する(S266)。これにより、第2特別遊技が終了する。そして、第1作動フラグをオフする(S267)。
ところで、第1の特別遊技終了後は、第2始動口52を通過することが開始条件の第2の特別遊技に移行する。第2の特別遊技では、大当たりになるまでに、第1始動口53に5回入球すると、第2の特別遊技が終了して、大当たりになることができなくなる。これを防止するため、磁石を用いて、第2始動口52を通過した遊技球が第1始動口53に入球しないようにする不正行為が行われることが考えられる。このような不正行為を防止するためには単に予めその旨のメッセージを表示するだけでは十分ではなく、より積極的な処理が必要となる。そこで、本実施の形態では、上記のように磁気センサ712を球受けユニット5に設けて、上記のように磁石を用いた不正行為を積極的に検出し、これに事後的に対処するものである。
即ち、磁気センサ712が磁気を検出した場合には、図20に示す対処処理を実行する。まず、発射ハンドル17を停止し(S300)、遊技禁止メッセージを図柄表示装置600に表示し(S302)、各弾球遊技機10を集中管理するために遊技店に設けられた図示しない集中管理装置に、磁気が検出された当該弾球遊技機10のIDと共に磁気検出信号を出力する(S304)。これにより、係員に、磁気が検出されたこと、つまり、当該弾球遊技機10において不正行為が行われたことを知らせることができる。
以上説明したように、本実施の形態では、第1始動口及び第2始動口を一体形成するようにしているので、第1始動口と第2始動口とを別々に製造することに比べると、製造工程を短縮することができる。
また、第2始動口を遊技球が通過可能に構成しているので、遊技球が始動口を通過することを開始条件とする所定の遊技が可能な弾球遊技機に、該始動口として第2始動口を用いることにより、本球受けユニットを適用することができる。
更に、球受けユニットを通常使用状態である鉛直方向に配置した場合に、第2始動口を、第1始動口に対して、鉛直上側に配置しているので、遊技球が始動口を通過することを開始条件とする所定の遊技が可能な弾球遊技機に本球受けユニットを適用した場合、遊技球が第2始動口を通過することにより開始された所定の遊技を、遊技球が第1始動口に所定回数入球することにより終了させることができる。
加えて、第2始動口を通過した遊技球が第1始動口に入球する確率を規定する規定部材を備えているので、遊技球が始動口を通過することを開始条件とする所定の遊技が可能な弾球遊技機に本球受けユニットを適用した場合、遊技球が第2始動口を通過することにより開始された所定の遊技が、遊技球が第1始動口に所定回数入球することにより終了させる確率を、一定の確率に規定することができる。
また、上記球受けユニットに磁気を検出する磁気センサを備えているので、磁石を第1始動口及び第2始動口に接近させることにより該所定の遊技の内容を変更する異常な状態を磁気センサにより検出することができる。そして、このように、磁気センサにより磁気が検出された場合、対処処理を実行するようにしているので、異常な状態に対処することができる。
更に、本受けユニットに球受けユニットランプを備えているので、球受けユニットが遊技球の到達目標であることを示すことができる。そして、第1の特別遊技が終了後、球受けユニットランプを点灯制御するので、第1の特別遊技が終了した場合に、次に遊技球の到達目標が球受けユニットであることを示すことができる。
球受けユニットランプ721a、721bは、遊技球の到達目標を指示するほか、第2特別遊技の終了条件の一つである、第1始動口53への入球の個数を示す表示手段としても機能させてもよい。つまり、第2特別遊技において、第1始動口53への入球の個数に応じて点滅の速度を変化させる。例えば、入球の個数が少ない状態では点滅の間隔を長くし、個数が増えるに従って点滅の間隔を短くし、5個になった時点で、消灯させ、或いは常時点灯状態とさせる。この他、発光する光の色を変化させてもよい。例えば、入球数が少ない状態(例えば、0〜2個)では青色、入球数が中程度の場合(例えば、2〜3個)では黄色、入球数が終了まで1つの場合(例えば、4個)では赤色に変化させてもよい。
入球の個数表示であるので、発光ダイオードの代わりに、セグメント表示装置を、基板51の背面側に設け、数字で直接表示してもよい。この場合には、球受けユニット5が透明又は半透明の材料で構成されていることが条件となる。
ステップS30でYの場合で保留球を点灯する場合には、保留ランプ20の代わりに球受けユニットランプ721a、721bを用いてもよい。この場合にも、球受けユニットランプ721a、721bを点滅され、保留球の数に応じて点滅する間隔を短くする。保留球が4つの場合には、常時点灯状態とし、保留球が0の場合には消灯とするなどの表示方法がある。この他、球受けユニットランプを4つ設けて、保留球の数と同じ数のランプを点灯させる。また点滅に限らず、第2特別遊技の終了条件の表示と同様に、発色を変化させて保留数を表示してもよい。
さらに、球受けユニットランプ721a、721bは、普通図柄変動を保留する保留数を表示する保留ランプ21の代わりに用いられてもよい。表示方法は、保留ランプ20に代わって行う表示方法と同様である。
上記、球受けユニットランプとして、発光ダイオードを用いているが、この他、電球、エレクトロルミネッセンスパネル(electroluminescence panel)等を用いてもよい。発光ダイオード、電球、エレクトロルミネッセンスパネル等は、球受けユニットランプである発光指示手段として機能する。
図21及び図22は、球受けユニットの他の構成例を示す全体正面図である。図21に示されているように、球受けユニット5Aは、基板51Aと、基板51Aに設けられた第1始動口53A、第2始動口52Aと、第1始動口53Aの鉛直上方に設けられた一対の規制部材54Aa、54Ab、第2始動口52Aの鉛直上方に設けられた一対の規制部材56Aa、56Abとを備えている。
規制部材54Aa、54Ab及び規制部材56Aa、56Abは、遊技球が通過し得る間隔でそれぞれ配置され、この間隔を調節することによって、各始動口への入球率が調整される。更に、第1始動口53Aは、第2始動口52Aの側方において、鉛直方向で下側に配置されている。このような位置に第1始動口53Aが配置されていることによって、第1始動口53Aに対する入球率が、第2始動口52Aよりも小さくなり、両者の入球率に変化(差)を設けることができる。
さらに、図22に示されているように、球受けユニット5Bは、基板51Bと、基板51Bに設けられた第1始動口53B、第2始動口52Bと、第1始動口53Bの鉛直上方に設けられた一対の規制部材54Ba、54Bb、第2始動口52Bの鉛直上方に設けられた一対の規制部材56Ba、56Bbとを備えている。
規制部材54Ba、54Bb及び規制部材56Ba、56Bbは、遊技球が通過し得る間隔でそれぞれ配置され、この間隔を調節することによって、各始動口への入球率が調整される。更に、第1始動口53Bは、第2始動口52Bの側方において、鉛直方向で下側に配置され、第1始動口53Bの一部が第2始動口52Bに重なっている位置となっている。
このような位置に第1始動口53Bが配置されていることによって、第1始動口53Bに対する入球率が、第2始動口52Bよりも小さくなり、図21に示されている場合に比較して一層入球率が小さくなる。このように、第1始動口53Bと第2始動口52Bとの相対位置を調節することによって、第1始動口53Bの入球率を調整することができる。さらに一体として構成されているので、第1始動口53Bと第2始動口52Bとの相対位置が一旦決められてしまうと、盤面に配置された各始動口52、53の位置関係を変更できず、入球率を設計した時点のものに維持させることができる。
以上、本発明を、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
5・・・球受けユニット、10・・・弾球遊技機、22・・・特定領域、24・・・第3始動口、26・・・普通電動役物、28・・・第1大入賞口、30・・・第2大入賞口、53・・・第1始動口、52・・・第2始動口、60・・・装飾図柄表示装置、61・・・特別図柄表示装置、100・・・遊技制御装置、110・・・入球判定手段、112・・・第1抽選手段、114・・・第2抽選手段、130・・・表示制御手段、131・・・第1表示制御手段、132・・・第2表示制御手段、40・・・特別遊技制御手段、142・・・条件保持手段、143・・・第1条件保持手段、144・・・第2条件保持手段、146・・・条件判定手段、148・・・特別遊技実行手段、149・・・第1特別遊技実行手段、150・・・第2特別遊技実行手段、152・・・作動回避手段、170・・・開閉制御手段、172・・・出力手段
Claims (7)
- 磁力により進行方向が変更される遊技球が各々入球可能な第1の始動口及び第2の始動口と、
前記第1の始動口及び前記第2の始動口が設けられる基板と、
が一体として構成された球受けユニットであって、
磁気を検出する磁気センサを更に備えた球受けユニット。 - 前記第1の始動口は、入球された遊技球を収容可能に構成され、
前記第2の始動口は、入球された遊技球が通過可能に構成された
ことを特徴とする請求項1記載の球受けユニット。 - 前記球受けユニットを通常使用状態である鉛直方向に配置した場合に、
前記第2の始動口は、前記第1の始動口に対して、鉛直上側に配置されると共に、前記第1の始動口の中心と前記第2の始動口の中心とは、前記鉛直方向と直交する方向に所定距離ずれている
ことを特徴とする請求項2記載の球受けユニット。 - 前記第1の始動口と前記第2の始動口との間に設けられ、前記第2の始動口を通過した遊技球が前記第1の始動口に入球する確率を規定する規定部材を更に一体として構成されたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の球受けユニット。
- 前記第2の始動口の入球を作動条件としない第1の特別遊技と、該第1の特別遊技の終了及び前記第2の始動口の入球を作動条件とする第2の特別遊技と、が可能な弾球遊技機に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の球受けユニット。
- 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の球受けユニットを備えた弾球遊技機であって、
前記第2の始動口の入球を作動条件としない第1の特別遊技と、該第1の特別遊技の終了及び前記第2の始動口の入球を作動条件とする第2の特別遊技と、が可能である弾球遊技機。 - 前記磁気センサにより磁気が検出された場合の対処処理を実行する対処処理実行手段を更に備えたことを特徴とする請求項6記載の弾球遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006269930A JP2008086516A (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | 球受けユニット及び弾球遊技機 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008086516A true JP2008086516A (ja) | 2008-04-17 |
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ID=39371298
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JP (1) | JP2008086516A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009119874A1 (ja) | 2008-03-28 | 2009-10-01 | 国立大学法人岡山大学 | 単球から樹状細胞様分化を誘導し、抗癌免疫活性を高める癌の治療又は予防のための医薬組成物 |
JP2010029391A (ja) * | 2008-07-28 | 2010-02-12 | Kyoraku Sangyo Kk | パチンコ遊技機 |
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- 2006-09-29 JP JP2006269930A patent/JP2008086516A/ja active Pending
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