JP2008085588A - 受光回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】広帯域特性及び低オフセット電圧ばらつきの両特性を実現できる受光回路を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる受光回路は、フォトダイオードPDと、フォトダイオードPDに流れる電流を電圧に変換するアンプA1と、アンプA1のオフセット電圧を調整するアンプA2と、アンプA2のオフセット電圧調整機能のオン・オフを制御する制御部C1とを有する。制御部C1は、電源投入後の所定期間はアンプA2のオフセット電圧調整機能をオフするものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明にかかる受光回路は、フォトダイオードPDと、フォトダイオードPDに流れる電流を電圧に変換するアンプA1と、アンプA1のオフセット電圧を調整するアンプA2と、アンプA2のオフセット電圧調整機能のオン・オフを制御する制御部C1とを有する。制御部C1は、電源投入後の所定期間はアンプA2のオフセット電圧調整機能をオフするものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、光信号を受信する受光回路に関するものであり、特に、フォトダイオードが受信した光信号を電気信号として出力する受光回路に関する。
光ピックアップは、CD、DVD等の光ディスクのデータ読み取りやデータ書き込みを行なう装置である。その中には、光ディスクからの反射光を光信号としてフォトダイオードで受け、その光信号により発生する電流信号を増幅して出力する機能を備える受光回路が搭載される。前記受光回路に求められる特性は、フォトダイオードに発生する光電流信号を直流から数100MHzにわたって広帯域で電圧に変換できること、変換した電圧の直流電圧誤差は例えば数mVから10数mV以下でなければならないこと及び電源投入直後から安定した信号を出力して受光回路の出力信号を入力とする次段回路の誤動作を回避することである。
以下、図2及び図7を用いて、従来の受光回路について説明する。最初に、従来の受光回路の構成について説明する。従来の受光回路は、図7に示されるように、フォトダイオードPD、アンプA1及び帰還抵抗rを備えている。
フォトダイオードPDのアノードはグランドに接続され、フォトダイオードPDのカソードはアンプA1の反転入力端子及び帰還抵抗rの一端に接続されている。帰還抵抗rの他端は、アンプA1の出力端子に接続されている。アンプA1の非反転入力端子は基準電圧Vcに接続されている。
次に、アンプA1の内部回路の構成について説明する。アンプA1内部は、図2に示されるように、差動増幅回路a及びバッファbとで構成される。この差動増幅回路aは、差動対を構成するMOSFET MN1、MOSFET MN2と、差動対と電源電位VCCとの間に設けられ能動負荷を構成するMOSFET MP1、MOSFET MP2と、差動対と接地電位GNDとの間に設けられる電流源CS1とを備えている。
続いて、従来の受光回路における動作について説明する。図7に示す従来の受光回路は、アンプA1の増幅作用と、帰還抵抗rを介しての受光回路全体での負帰還作用を用い、帰還抵抗rで電圧に変換する。このとき、アンプA1の非反転入力端子に供給している基準電圧をVcとすると、アンプA1の出力電圧Voutは、下記で表される。
Vout=Ip×r+Vc+ΔV1
但し、電圧ΔV1は、正、0または負の値で、主としてアンプA1の入力部に用いられ、図2に示す差動増幅回路a入力部の増幅用Nch MOSFET MN1とMN2、負荷Pch MOSFET MP1とMP2のトランスコンダクタンスgmやしきい値VT等の相対ばらつきに起因する電圧ばらつき(以下、入力オフセット電圧ばらつきともいう。)である。
Vout=Ip×r+Vc+ΔV1
但し、電圧ΔV1は、正、0または負の値で、主としてアンプA1の入力部に用いられ、図2に示す差動増幅回路a入力部の増幅用Nch MOSFET MN1とMN2、負荷Pch MOSFET MP1とMP2のトランスコンダクタンスgmやしきい値VT等の相対ばらつきに起因する電圧ばらつき(以下、入力オフセット電圧ばらつきともいう。)である。
この従来の受光回路の出力電圧Voutは、Vout=Ip×r+Vc+ΔV1として表されるが、オフセット電圧ばらつきΔV1を減少させるためには、図2に示すアンプA1の差動増幅回路aに用いるMOSFETのゲート長またはゲート幅のいずれか、または両方を大きくする必要がある。図3に、MOSFETのゲート面積L×Wに対する隣接MOSFETのしきい値ばらつきについての関係を示す。但し、Lはゲート長、Wはゲート幅である。
図3に示されるように、ゲート面積が大きくなるにつれてしきい値VTのばらつきσが小さくなっていることがわかる。受光回路に使用する図2に示す差動増幅回路aのMOSFET MN1とMN2及びMP1とMP2においても同様に、しきい値VTのばらつきがゲート面積に依存し、MN1とMN2及びMP1とMP2にゲート長Lまたはゲート幅Wのいずれか、または両方を小さくするとしきい値ばらつきは増加し、大きくするとしきい値ばらつきは減少する。
一方で、MOSFETのゲート長Lまたはゲート幅Wのいずれか、または両方を大きくすることにより、アンプA1内部の差動増幅回路aのオープンループ特性(オープンループゲイン、カットオフ周波数、位相特性等)が劣化し、帰還抵抗rを用いた電流−電圧変換回路の広帯域特性も劣化する。
従って、図7に示す従来の受光回路においては、アンプ1個で電流−電圧変換回路を構成するため、隣接するMOSFETのトランスコンダクタンスgmやしきい値VTといった特性相対ばらつきのサイズ依存性とアンプ周波数特性とのトレードオフから、アンプA1の「広帯域特性」及び「低オフセットばらつき」の両立が難しく、その結果、フォトダイオード電流を電圧に変換する受光回路としての「広帯域特性」及び「低オフセット電圧ばらつき」の両特性を実現することが難しい。
これに対し、特許文献1に開示された受光回路は、「広帯域特性」及び「低オフセット電圧ばらつき」の両特性を有する。次に、図8及び図9を用いて、特許文献1に開示された受光回路について説明する。
最初に、この受光回路の構成について説明する。特許文献1に記載の受光回路は、図8に示されるように、フォトダイオードPD、アンプOP1、アンプOP2、FET2、帰還抵抗R1及び帰還抵抗R2を備えている。
フォトダイオードPDのアノードは0Vに接続され、フォトダイオードPDのカソードは帰還抵抗R1の一端、帰還抵抗R2の一端及びFET2のG(ゲート)に接続されている。帰還抵抗R1の他端はアンプOP1の出力端子に、帰還抵抗R2の他端はアンプOP2の反転入力端子にそれぞれ接続されている。FET2のD(ドレイン)は+5Vに、FET2のS(ソース)は−5V及びアンプOP1の反転入力端子にそれぞれ接続されている。アンプOP2の非反転入力端子は0Vに、アンプOP2の出力端子はアンプOP1の非反転入力端子にそれぞれ接続されている。
この受光回路は、図7に示す従来の受光回路と同じように、電流−電圧変換用のアンプOP1と帰還抵抗R1とにより、フォトダイオードPDの電流Ipdを電圧Ipd×R1に変換することに加えて、フォトダイオードPDと帰還抵抗R1の一端に接続された抵抗R2を介して、アンプOP1の非反転端子との間にそれぞれ反転入力端子と出力端子を接続し、非反転端子に基準電位0Vを入力しているアンプOP2を設けている。出力電圧Voutは、下記で表される。
Vout=Ipd+ΔV3−5V
但し、図8に示す、電圧ΔV2及びΔV3は、正、ゼロまたは負の値で、アンプOP1及びOP2それぞれの入力オフセット電圧ばらつきである。
Vout=Ipd+ΔV3−5V
但し、図8に示す、電圧ΔV2及びΔV3は、正、ゼロまたは負の値で、アンプOP1及びOP2それぞれの入力オフセット電圧ばらつきである。
図8に示す受光回路においては、アンプOP1及びOP2に各々入力オフセット電圧ばらつきΔV2,ΔV3が発生するが、アンプOP1及びOP2の差動増幅作用と受光回路全体としての負帰還作用によって、出力電圧Voutのオフセット電圧ばらつきとしては、アンプOP2の入力オフセット電圧ばらつきΔV3のみが発生する。一方、アンプOP1の入力オフセット電圧ばらつきΔV2は、アンプOP2の追加による補正効果によって出力電圧Voutには発生しない。
上述したように、通常、アンプの入力オフセット電圧と広帯域動作にはトレードオフの関係があり、1個のアンプでは低出力オフセット電圧ばらつきと広周波数帯域特性を両立することが困難であるが、図8に示す従来の受光回路では、アンプOP1に広帯域アンプを、アンプOP2に低入力オフセット電圧ばらつきのアンプを使用することにより、広帯域でオフセット電圧ばらつきが小さい電流−電圧変換回路を実現することができる。しかし、図8に示す従来の受光回路では電源投入後、アンプOP2の出力電圧が安定な値
Vout=Ipd+ΔV3−5V
に収束するまでに、出力Voutが大きく変動する。従って、電源投入後に受光回路の出力信号を入力とする次段回路において誤動作が発生することがある。
Vout=Ipd+ΔV3−5V
に収束するまでに、出力Voutが大きく変動する。従って、電源投入後に受光回路の出力信号を入力とする次段回路において誤動作が発生することがある。
また、「広帯域特性」及び「低オフセット電圧ばらつき」の両特性を実現することができる他の例として特許文献2に記載の受光回路がある。次に、図10を用いて、特許文献2に開示された受光回路について説明する。
最初に、当該受光回路の構成について説明する。特許文献2に記載の受光回路は、図10に示されるように、フォトダイオード11、ダイオード12、帰還抵抗13、帰還抵抗14、キャパシタ15、アンプ21及びアンプ22を備えている。
フォトダイオード11のカソードが電圧源V+に、フォトダイオード11のアノードが帰還抵抗13の一端、帰還抵抗14の一端、ダイオード12のアノード及びアンプ22の反転入力端子にそれぞれ接続されている。帰還抵抗13の他端はキャパシタ15の一端及びアンプ21の反転入力端子に、帰還抵抗14の他端はダイオード12のカソード及びアンプ22の出力端子に接続されている。キャパシタ15の他端はアンプ21の出力端子及びアンプ22の非反転入力端子に接続されている。アンプ21の非反転入力端子はグランドに接続されている。
特開2002−176324号公報
特開2004−153012号公報
特開2005−294940号公報
上述の図8に示す特許文献1に開示された受光回路では、アンプOP1に広帯域アンプを、アンプOP2に低入力オフセット電圧ばらつきのアンプを使用することにより、広帯域でオフセット電圧ばらつきが小さい電流−電圧変換回路を実現することができる。この受光回路では、アンプOP1の非反転入力電圧はアンプOP1の反転入力電圧によって決まり、アンプOP1の反転入力電圧はアンプOP1の出力電圧によって決まり、アンプOP1の出力電圧はアンプOP1の非反転入力電圧及び反転入力電圧によって決まる。また、アンプOP1の非反転入力電圧、即ちアンプOP2の出力電圧は、アンプOP2の反転入力電圧によって決まる。そのため、電源投入後、アンプOP2の反転入力電圧と出力電圧が安定するまでは、受光回路の出力であるアンプOP1の出力電圧Voutが、図9に示されるように、安定な電圧値に収束するまでに、アンプOP1の最大電圧VDDから最小電圧VSSの範囲内で大きく変動してしまう。
また、図10に示す特許文献2に開示された受光回路においても、電流−電圧変換用アンプ22の入力電圧V12が安定するためには、アンプ21の反転入力端子に抵抗13を介して入力される電圧V11が安定することが必要であるため、電源投入後、アンプ21の反転入力電圧と出力電圧が安定するまでは、受光回路の出力であるアンプ22の出力電圧Voが大きく変動してしまう。
従って、特許文献1、2に記載の受光回路においては、電流−電圧変換用アンプの入力電圧Vが安定するまでに、出力電圧が大きく変動するため、次段回路において誤動作が発生することがあるという問題点がある。
本発明にかかる受光回路は、フォトダイオードと、前記フォトダイオードに流れる電流を電圧に変換する第1のアンプと、前記第1のアンプのオフセット電圧を調整する第2のアンプと、前記第2のアンプのオフセット電圧調整機能のオン・オフを制御する制御部とを有し、前記制御部は、電源投入後の所定期間は前記第2のアンプのオフセット電圧調整機能をオフするものである。本発明においては、電源投入後の所定期間は第2のアンプのオフセット電圧調整機能をオフすることで、第1のアンプの出力を受光回路の出力とすることができる。
本発明によれば、安定した出力電圧を得ることができる受光回路を提供することができる。
発明の実施の形態1.
最初に、図1を用いて、本発明の実施の形態1にかかる受光回路の構成について説明する。この受光回路は、図1に示されるように、フォトダイオードPD、フォトダイオードに流れる電流を電圧に変換するアンプA1、アンプA1のオフセット電圧を調整するアンプA2、アンプのオフセット電圧調整機能のオン・オフを制御する制御部とを有する。制御部は、基準電圧が供給されるアンプA2の非反転入力端子とアンプA1の非反転入力端子との間に接続された第1のトランジスタM11と、アンプA2の出力とアンプA1の非反転入力端子との間に接続された第2のトランジスタM12と、トランジスタM11、M12のオン・オフを制御する制御回路C1とを有する。さらに、アンプA1には帰還抵抗rが設けられている。
最初に、図1を用いて、本発明の実施の形態1にかかる受光回路の構成について説明する。この受光回路は、図1に示されるように、フォトダイオードPD、フォトダイオードに流れる電流を電圧に変換するアンプA1、アンプA1のオフセット電圧を調整するアンプA2、アンプのオフセット電圧調整機能のオン・オフを制御する制御部とを有する。制御部は、基準電圧が供給されるアンプA2の非反転入力端子とアンプA1の非反転入力端子との間に接続された第1のトランジスタM11と、アンプA2の出力とアンプA1の非反転入力端子との間に接続された第2のトランジスタM12と、トランジスタM11、M12のオン・オフを制御する制御回路C1とを有する。さらに、アンプA1には帰還抵抗rが設けられている。
フォトダイオードPDのアノードはグランドに接続され、フォトダイオードPDのカソードはアンプA1の反転入力端子、アンプA2の反転入力端子及び帰還抵抗rの一端に接続されている。帰還抵抗rの他端は、アンプA1の出力端子に接続されている。トランジスタM11は、アンプA1の非反転入力端子、アンプA2の非反転入力端子、基準電圧Vc及び制御回路C1に接続されている。アンプA2の非反転入力端子は、基準電圧Vcに接続されている。トランジスタM12は、アンプA1の非反転入力端子、アンプA2の出力端子及び制御回路C1に接続されている。以下の説明では、アンプA2の出力端子の電圧をx、アンプA1の非反転入力端子の電圧をyとして説明する。
次に、図1〜図5を用いて、本発明の実施の形態1にかかる受光回路における動作について説明する。図1に示されるように、アンプA2の非反転入力端子に基準電圧として電圧Vcが供給されている。アンプA2内部は、図2に示すような差動増幅回路aとバッファbとで構成される。差動増幅回路aは、差動対を構成するMOSFET MN1、MOSFET MN2と、差動対と電源電位VCCとの間に設けられ能動負荷を構成するMOSFET MP1、MOSFET MP2と、差動対と接地電位GNDとの間に設けられる電流源CS1とを備えている。この差動回路aの差動入力電圧に対する増幅率は例えば60〜80dBと高く、かつ、アンプA2の出力は有限電圧(Vc付近)で安定するため、アンプA2の入力オフセット電圧ばらつきをΔV2とするとアンプA1及びA2の反転入力端子の電圧はVc+ΔV2となる。但し、入力オフセット電圧ばらつきΔV2はアンプA2を増幅率1倍の負帰還回路(ボルテージホロワ等)で構成したときに発生する入力オフセット電圧ばらつき相当の電圧である。
アンプA1内部についても、図2に示すような差動増幅回路aとバッファbとで構成され、アンプA1の入力端子間には、アンプA1を増幅率1倍の負帰還回路(ボルテージホロワ等)で構成したときに発生する入力オフセット電圧相当の電圧ばらつきΔV1が発生する。前記のように、アンプA1の反転入力端子の電圧はアンプA2の作用によりVc+ΔV2となっているため、アンプA1の非反転入力端子はアンプA1の入力オフセット電圧ばらつきΔV1分の電圧によって、Vc+ΔV2−ΔV1となるよう動作する。従って、アンプA1に発生するオフセット電圧ばらつきΔV1は、前記アンプA1の非反転入力端子の電圧Vc+ΔV2−ΔV1により補正されるため、出力電圧Voutには発生しない。よって、フォトダイオード電流Ipが発生しているときの出力電圧Voutは、アンプA1の反転入力端子の電圧Vc+ΔV2を基準にフォトダイオード電流Ipと帰還抵抗rの積を加えて、下記で表される。
Vout=Ip×r+Vc+ΔV2
Vout=Ip×r+Vc+ΔV2
アンプA1においてはアンプA1内部に、図2に示すような差動増幅回路aにNch MOSFET MN1とMN2及びPch MOSFET MP1とMP2として、ゲート長L、ゲート幅Wのいずれかまたは両方が小さいMOSFETを用いる。これにより、前記の図3に示す関係から、差動増幅回路aの広帯域特性を用いて、フォトダイオード電流Ipを直流から数100MHzまで広帯域に電流−電圧変換することができる。
一方、アンプA2は広帯域特性を必要とせず、低オフセット電圧ばらつき特性を必要とするため、図2に示すような差動増幅回路aのNch MOSFET MN1とMN2及びPch MOSFET MP1とMP2に、アンプA1の差動増幅回路に使用するMOSFETよりもゲート長L、ゲート幅Wのいずれかまたは両方が大きいMOSFETを使用する。これにより、前記の図3に示す関係から、入力オフセット電圧ばらつきΔV2が最小となる差動増幅回路で構成することができる。
また、図1に示す受光回路は、図8に示す従来の受光回路に対し、電源投入後の短時間に出力電圧VoutがIp×r+Vc+ΔV2付近に安定するようアンプA1の非反転入力端子の電圧を制御するための切替用MOSFET(トランジスタ)と、切替用トランジスタの状態制御するようそのゲート電圧を制御する制御回路C1とを追加した受光回路である。切替用トランジスタM11、M12及び制御回路C1により、アンプA2のオフセット調整機能のオン・オフを制御する。具体的には、図5に示されるように、電源投入直後の期間t1には、制御回路C1によってトランジスタM11をオン状態または低抵抗状態、トランジスタM12をオフ状態または高抵抗状態として、アンプA1の非反転端子をVc電圧にする。このことで、アンプA2のオフセット調整機能をオフする。このとき、アンプA1の出力電圧Voutは、下記で表される。
Vout=r×Ip+Vc+ΔV1
Vout=r×Ip+Vc+ΔV1
ここで、ΔV1はアンプA1の入力オフセット電圧ばらつきであり、正、ゼロまたは負の値である。次に、C1回路によってトランジスタM11をオフまたは高抵抗状態とすることで、アンプA1及びA2の増幅作用、回路全体としての負帰還作用により、図5に示されるように期間t2の遷移期間を経て期間t3にはアンプA1の非反転端子がVcからVc+ΔV2−ΔV1に変化する。このとき、アンプA1の出力電圧Voutは、下記で表される。
Vout=r×Ip+Vc+ΔV2
Vout=r×Ip+Vc+ΔV2
但し、図5においては、電圧ΔV2≒0と簡略化して図示している。図1に示す本例の受光回路の特徴は、図5に示されるように、受光回路への電源投入後、アンプA1の非反転端子がVcからVc+ΔV2−ΔV1へと、ΔV2−ΔV1と微小な電圧変化で済むことにより、出力電圧VoutもΔV2−ΔV1と微小電圧の変化で済むため、Voutが過大(電源電圧Vcc付近)もしくは過小(GND付近)となる状態が発生しない。従って、受光回路の出力電圧Voutを入力電圧信号とする次段回路の誤動作を防止することができる。
なお、図5に示す期間t1における受光回路各端子の電位状態から、期間t3の電位状態への電位変化、即ち期間t2は、切替用トランジスタM12のオン状態または低抵抗状態におけるトランジスタM12の抵抗成分またはトランジスタM12と直列に設けた抵抗素子の抵抗値と、アンプA1の非反転端子入力部MOSFETのゲート容量および対GNDとの間に設けた容量もしくは寄生容量によって生じるCR時定数で決まる。
図4(a)に、図7に示す従来の受光回路の周波数特性を示す。また、図4(b)に従来の受光回路においてパルス状に入力されたフォトダイオード電流に対する出力電圧波形を示す。但し、図4(a)、(b)においては、図7に示す電流−電圧変換用アンプA1の入力オフセット電圧ばらつきΔV1を40mVとしている。
図4(c)に本発明にかかる受光回路の周波数特性を示す。また、図4(d)に本発明にかかる受光回路においてパルス状に入力されたフォトダイオード電流に対する出力電圧波形を示す。但し、図4(c)、(d)においては、図1に示す電流−電圧変換アンプA1の入力オフセット電圧ばらつきをΔV1を40mVとし、オフセット電圧調整アンプA2の入力オフセット電圧ばらつきΔV2を4mVとしている。
図4(a)、(c)に示されるように、本発明にかかる受光回路では、電流−電圧変換後の電圧値が−3dBとなる周波数特性は従来の受光回路と同じである一方、図4(b)、(d)に示されるように、出力電圧のオフセット電圧ばらつきは従来に比べて10分の1の4mVに減少されている。前記オフセット電圧ばらつき4mVは、図1及び図6に示すオフセット電圧調整アンプA2の入力オフセット電圧ばらつきに相当する。図4(a)、(b)、(c)、(d)に示されるように、本発明にかかる受光回路は広帯域電流−電圧変換特性及び低オフセット電圧ばらつきの両特性を実現している。
このように、受光回路にアンプを2個使用し、一方のアンプを広帯域に電流−電圧変換する回路に、他方のアンプを前記、電流−電圧変換回路のオフセット電圧ばらつきを補正するための低オフセット電圧ばらつきの回路にすることにより、広帯域で低オフセット電圧ばらつきの受光回路を実現することができる。
具体的には、広帯域電流−電圧変換回路及びオフセット電圧補正回路それぞれに最適なMOSFETのサイズを適用することにより、「広帯域特性」及び「低オフセット電圧ばらつき」の両特性を実現することができる。
また、受光回路への電源投入後、出力電圧Voutが微小な電圧変化ΔV2−ΔV1で済むため、電圧ΔV1分の補正動作が安定するまでの途中期間においても出力電圧Voutが過大(Vcc付近)もしくは過小(GND付近)となる状態は発生せず、ピックアップ装置内の次段回路での誤動作を抑制することができる。
発明の実施の形態2.
続いて、図6を用いて、本発明の実施の形態2にかかる受光回路の構成について説明する。なお、本発明の実施の形態2にかかる受光回路の構成は、図1に示す制御回路C1を具体化したものであり、制御回路C1以外の構成は本発明の実施の形態1にかかる受光回路の構成と同様であるため、説明を省略する。
続いて、図6を用いて、本発明の実施の形態2にかかる受光回路の構成について説明する。なお、本発明の実施の形態2にかかる受光回路の構成は、図1に示す制御回路C1を具体化したものであり、制御回路C1以外の構成は本発明の実施の形態1にかかる受光回路の構成と同様であるため、説明を省略する。
制御回路C1は、図6に示されるように、コンパレータA3、抵抗RC1、抵抗RC2、インバータ2段I1及びインバータ3段I2を備えている。
コンパレータA3の反転入力端子は、抵抗RC1及びRC2の一端に接続されている。抵抗RC1の他端は電源電圧VDDに、抵抗RC2の他端はグランドにそれぞれ接続されている。コンパレータA3の非反転入力端子は基準電圧Vc2に、コンパレータA3の出力端子はインバータ2段I1及び3段I2の入力端子に接続されている。インバータ2段I1の出力端子はトランジスタM11に、インバータ3段I2の出力端子はトランジスタM12にそれぞれ接続されている。
次に、本発明の実施の形態2にかかる受光回路における動作について説明する。図6に示されるように、制御回路C1にある抵抗RC1,RC2は電源電圧VDDを分圧して生成した電圧VAをコンパレータA3の反転端子に入力するものであり、コンパレータA3の非反転端子には受光回路のIC内部で生成される基準電圧VC2を入力する。コンパレータA3の出力には、インバータ2段I1及び3段I2を接続し、それぞれのインバータ出力をトランジスタM11,M12のゲートに入力する。
コンパレータA3の反転入力端子に入力された電圧VAが、基準電圧VC2よりも小さいときは、コンパレータA3の出力電圧はハイレベルとなり、トランジスタM11がオン、トランジスタM12がオフとなる。一方、電圧VAが基準電圧VC2よりも大きいときは、コンパレータA3の出力電圧がローレベルとなり、トランジスタM11がオフ、トランジスタM12がオンとなる。
前記動作により、図6に示す電圧VAが、VA<VC2であるときを図5に示す期間t1から期間t2、VAがVA≧VC2であるときを図5に示す期間t3であるとすると、期間t1から期間t2では、トランジスタM11がオン、トランジスタM12がオフとなり、期間t3では、トランジスタM11がオフ、トランジスタM12がオンとなる。そのため、図6に示す本例の受光回路は、実施の形態1と同様に、電源投入後、所定期間はアンプA2のオフセット調整機能がオフされ、所定期間経過後アンプA2のオフセット調整機能がオンされる。このことにより、本実施の形態にかかる受光回路は、安定した出力電圧Voutを次段回路に供給することができる。
A1 アンプ
A2 アンプ
C1 制御回路
M11 トランジスタ
M12 トランジスタ
PD フォトダイオード
Vc 基準電圧
A2 アンプ
C1 制御回路
M11 トランジスタ
M12 トランジスタ
PD フォトダイオード
Vc 基準電圧
Claims (6)
- フォトダイオードと、
前記フォトダイオードに流れる電流を電圧に変換する第1のアンプと、
前記第1のアンプのオフセット電圧を調整する第2のアンプと、
前記第2のアンプのオフセット電圧調整機能のオン・オフを制御する制御部とを有し、
前記制御部は、電源投入後の所定期間は前記第2のアンプのオフセット電圧調整機能をオフする、受光回路。 - 前記制御部は、
基準電圧が供給される前記第2のアンプの非反転入力端子と前記第1のアンプの非反転入力端子との間に接続された第1のトランジスタと、
前記第2のアンプの出力と前記第1のアンプの非反転入力端子との間に接続された第2のトランジスタと、
前記第1及び第2のトランジスタのオン・オフを制御する制御回路とを有する
ことを特徴とする請求項1記載の受光回路。 - 前記制御回路は、電源投入時は前記第1のトランジスタをオン、前記第2のトランジスタをオフし、所定期間経過後は前記第1のトランジスタをオフ、前記第2のトランジスタをオンする
ことを特徴とする請求項2記載の受光回路。 - 前記第1のアンプは、前記第2のアンプより広帯域特性を有する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の受光回路。 - 前記第2のアンプは、前記第1のアンプより入力オフセット電圧が小さい
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の受光回路。 - 前記第1及び第2のアンプは、複数のトランジスタを有し、
前記第1のアンプを構成するトランジスタのゲート長及び/又はゲート幅は、前記第2のアンプを構成するトランジスタのゲート長及び/又はゲート幅より小さい
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の受光回路。
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