JP2008083033A - 試料作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 所望部分を良好な状態で保持した試料片を作製できる試料作製方法を提供すること。
【解決手段】 半導体素子1表面に透明な保護用ガラス2をエポキシ樹脂3で貼り付ける。(図2(a))。保護用ガラス2の上から圧力を加えながらエポキシ樹脂3を加熱(130度)し、エポキシ樹脂3を硬化させる(図2(b))。ダイシングソーを用いて、厚さ0.1mm、幅2.5mm、高さ0.5mmの試料片5を切り出す(図2(c))。切り出された試料片5は、イオンビーム試料作製装置の試料ホルダにワックスで貼り付けられる(図2(e))。
【選択図】 図2
【解決手段】 半導体素子1表面に透明な保護用ガラス2をエポキシ樹脂3で貼り付ける。(図2(a))。保護用ガラス2の上から圧力を加えながらエポキシ樹脂3を加熱(130度)し、エポキシ樹脂3を硬化させる(図2(b))。ダイシングソーを用いて、厚さ0.1mm、幅2.5mm、高さ0.5mmの試料片5を切り出す(図2(c))。切り出された試料片5は、イオンビーム試料作製装置の試料ホルダにワックスで貼り付けられる(図2(e))。
【選択図】 図2
Description
本発明は、透過型電子顕微鏡などの観察試料を作製するための試料作製方法に関する。
透過型電子顕微鏡の観察試料を作製する装置として、特開2006−98189号公報に記載されているイオンビーム試料作製装置が知られている。この装置は、図1(a)〜(c)に示すように、試料片上に遮蔽材を配置し、イオンビームを遮蔽材および試料に対して斜め上方から照射し、試料に穴が開くまで(図1(c)参照)イオンエッチングを行うものである。この穴の周りは非常に薄く、この部分が透過型電子顕微鏡(TEM)によって観察される。
前記試料片の大きさは、図1(d)に示すように、たとえば厚さ0.1mm、幅2.5mm、高さ0.5mmである。従来、このような小さな試料片を作るのに、ダイヤモンドカッターやワイヤーソーなどが用いられていた。
しかし、ダイヤモンドカッターなどで切り出せる試料片の最小の厚さは0.5mm程度である。このため、図1(d)に示した0.1mm厚の試料片を作るには、さらに機械研磨を必要とする。この機械研磨は、ダイヤモンドシートなどで試料片を所望の厚さまで研磨するものであり、その研磨の途中で何度も試料片の厚さをマイクロメータで測定する必要がある。このような厚さ測定は非常に煩わしいものである。
また、ダイヤモンドカッターなどは、試料片の切り出し方向の精度は低い。
そこで本件発明者は、ダイシングソーを用いて試料片を作製することを試みた。このダイシングソーは、10μm以下の精度で加工が行えるため、上述したサイズの試料片を直接作製することができる。すなわち、上述した機械研磨は不要である。さらに、ダイシングソーでは、試料基板を移動させる機構が充実しており、試料片の切り出し方向の精度は高い。
しかしながら、ダイシングソーを用いて半導体素子から0.1mm厚の試料片を切り出す場合、その切り出しのとき、半導体素子表面上の所望部分(TEM観察したい部分)が損傷を受けることがあった。また、ダイシングソーでは、水や潤滑剤を用いて熱の発生を抑えているが、この水や潤滑剤が半導体素子表面上の所望部分(半導体パターンの接合部分など)を流し飛ばすこともあった。
本発明はこのような点に鑑みて成されたもので、その目的は、所望部分を良好な状態で保持した試料片を作製できる試料作製方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の試料作製方法は、試料基板表面に透明部材を固定して合成体を作製し、その合成体から、前記試料基板の断面と前記透明部材の断面とを有する試料片を切り出すようにした。
したがって本発明によれば、所望部分を良好な状態で保持した試料片を作製できる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の試料作製方法を説明するために示した図である。
まず、図2(a)に示すように、半導体素子(試料基板)1表面に透明な保護用ガラス(透明部材)2をエポキシ樹脂(接着剤)3で貼り付ける。こうして、半導体素子1と保護用ガラス2から成る合成体4が作製される。なお、半導体素子1の大きさは、図2(a)に示すように、0.4mm×5mm×10mm程度である。また、保護用ガラス2の大きさは、0.1mm×5mm×10mm程度である。このため、合成体の4の大きさは、0.5mm×5mm×10mm程度となる。
次に、図2(b)に示すように、保護用ガラス2の上から圧力を加えながらエポキシ樹脂3を加熱(130度)し、エポキシ樹脂3を硬化させる。
次に、図2(c)に示すように、ダイシングソーを用いて合成体4から、厚さ0.1mm、幅2.5mm、高さ0.5mmの試料片(半導体素子1の断面と保護用ガラス2の断面を有する試料片)5を切り出す。この際、オペレータは、透明な保護用ガラス2の上から半導体素子1の表面を観察できるので、TEMで観察したい所望部分が含まれるように試料片5を切り出すことができる。そして、その所望部分は保護用ガラス2で上から保護されているので、その所望部分がダイシングソーによる切り出しによって損傷を受けることはなく、さらに、その所望部分が上述した水や潤滑剤によって流し飛ばされることもない。この結果、所望部分を良好な状態で保持した試料片を作製することができる。
そして、こうして切り出された試料片5は、図2(d)に示すように、上述したイオンビーム試料作製装置の試料ホルダにワックスで貼り付けられる。
この後、試料片5上に遮蔽材が配置された状態で試料片5にイオンビームが照射され、半導体素子1は薄膜化される。この際、保護用ガラス2によって、半導体素子1の表面(保護用ガラス2との接合部分)には直接イオンビームが照射されないので、TEMで観察したい所望部分をエッチング終了まで安全に残すことができる。
また、遮蔽材に対向する試料片最表面に凹凸があると、出来上がった薄膜試料に筋が残ることがあるが、本発明の試料片ではその最表面は平坦(平らな保護用ガラスを使用しているので)なので、筋が残らない良好なTEM観察用薄膜試料を作製できる。
以上、本発明の一例を図2を用いて説明した。次に、本発明の他の例を図3を用いて説明する。この例は、粉体試料を前記試料片の形、すなわち上述したイオンビーム試料作製装置に適した形にする方法を提供するものである。
まず、図3(a)に示すように、ベースプレート(基板)6上にエポキシ樹脂(接着剤)7を塗る。このベースプレート6の大きさは、0.4mm×5mm×10mm程度である。また、ベースプレート6はSi単結晶で出来ている。
次に、図3(b)に示すように、粉体試料8をエポキシ樹脂7中に分散する。
次に、図3(c)に示すように、透明な保護用ガラス(保護部材)9を上から密着させる。こうして、粉体試料8とエポキシ樹脂7との混合体10を、ベースプレート6と保護用ガラス9で挟んで合成体11が作製される。なお、保護用ガラス9の大きさは、0.1mm×5mm×10mm程度である。
次に、図3(d)に示すように、保護用ガラス9の上から圧力を加えながらエポキシ樹脂7を加熱(130度)し、エポキシ樹脂7を硬化させる。
次に、図3(e)に示すように、ダイシングソーを用いて合成体11から、厚さ0.1mm、幅2.5mm、高さ0.5mmの試料片(混合体10の断面とベースプレート6の断面と保護用ガラス9の断面とを有する試料片)12を切り出す。
そして、こうして切り出された試料片12は、図3(f)に示すように、上述したイオンビーム試料作製装置の試料ホルダにワックスで貼り付けられる。
この後、試料片12上に遮蔽材が置かれた状態で試料片12にイオンビームが照射され、粉体試料8を含む混合体10は薄膜化される。この際、保護用ガラス9によって、混合体10の表面(保護用ガラス9との接合部分)には直接イオンビームが照射されないので、TEMで観察したい粉体試料部分をエッチング終了まで安全に残すことができる。
また、遮蔽材に対向する試料片最表面に凹凸があると、出来上がった薄膜試料に筋が残ることがあるが、本発明の試料片ではその最表面は平坦(平らな保護用ガラスを使用しているので)なので、筋が残らない良好な粉体の断面薄膜試料を作製できる。
以上、本発明の例について説明したが、本発明は上記例に限定されるものではない。たとえば、上記図2と図3の例では、ダイシングソーを用いて合成体(4,11)から、厚さ0.1mm、幅2.5mm、高さ0.5mmの試料片(5,12)を切り出すようにしたが、図4(a)に示すように、ダイシングソーを用いて合成体(4,11)から、厚さ0.01mm(10μm)、幅2.5mm、高さ0.5mmの試料片13,14を切り出すようにしてもよい。そして、その試料片13を図2(d)に示したように試料ホルダに貼り付け、図4(b)に示すように、イオンビームを試料片13に対して右斜め上方と左斜め上方から直接照射し、半導体素子1に穴が開くまで(図4(c)参照)イオンエッチングを行う(試料片14についても同様)。
この図4(b)に示す場合には、図1に示した遮蔽材は試料片13上に配置されずにイオンビーム照射が行われ、その遮蔽材の役割は、10μmの厚さに切り出された前記保護用ガラス2が果たす。これにより、図1のように遮蔽材を試料片上に位置合わせする手間が省ける。さらに、そのような遮蔽材の位置合わせミスによる薄膜試料作製の失敗を防止することができ、確実に薄膜試料(TEM試料)を作製することができる。
また、上記例では、ダイシングソーを用いて試料片を切り出すようにしたが、ダイヤモンドカッターやワイヤーソーを用いて試料片を切り出し、必要に応じて機械研磨をその試料片に行うようにしてもよい。そうした場合でも、上述した本発明の効果は得られる。
また、上記例における保護用ガラスの代わりに、透明な高分子樹脂を使用するようにしてもよい。
1…半導体素子、2…保護用ガラス、3…エポキシ樹脂、4…合成体、5…試料片、6…ベースプレート、7…エポキシ樹脂、8…粉体試料、9…保護用ガラス、10…混合体、11…合成体、12,13,14…試料片
Claims (5)
- 試料基板表面に透明部材を固定して合成体を作製し、
その合成体から、前記試料基板の断面と前記透明部材の断面とを有する試料片を切り出すようにした
ことを特徴とする試料作製方法。 - 前記透明部材はガラス板または高分子樹脂であることを特徴とする請求項1記載の試料作製方法。
- 粉体試料と接着剤との混合体を、基板と保護部材で挟んで合成体を作製し、
その合成体から、前記混合体の断面と前記基板の断面と前記保護部材の断面とを有する試料片を切り出すようにした
ことを特徴とする試料作製方法。 - 前記保護部材は透明な部材であることを特徴とする請求項3記載の試料作製方法。
- 前記透明な部材は、ガラス板または高分子樹脂であることを特徴とする請求項4記載の試料作製方法。
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---|---|---|---|---|
CN103868770A (zh) * | 2014-02-24 | 2014-06-18 | 燕山大学 | 颗粒状Fe-C化合物透射电镜原位拉伸试样的制备方法 |
CN105928760A (zh) * | 2016-05-20 | 2016-09-07 | 武汉钢铁股份有限公司 | 一种氧化铁皮制样方法及检测方法 |
JP2019056682A (ja) * | 2017-02-21 | 2019-04-11 | 住友金属鉱山株式会社 | 分析用試料の作製方法、オージェ電子分光測定方法、および、分析用試料 |
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2007
- 2007-08-09 JP JP2007207448A patent/JP2008083033A/ja not_active Withdrawn
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