JP2008082937A - 放射線検出器及び放射線撮像装置 - Google Patents

放射線検出器及び放射線撮像装置 Download PDF

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経世 首藤
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Abstract

【課題】半導体素子で検出された信号に対する処理に要する時間を短縮することが可能な放射線検出器を提供する。
【解決手段】個々の信号処理基板2は、平板状の基板3の一端に、X方向に1列に複数の半導体素子4と個々の半導体素子4に接続されている検出器モジュール5とが並列して配置されている。検出器モジュール5は、半導体素子4により検出された放射線の信号に対して所定の処理を施す。半導体素子4は複数のチャンネルを構成することになるため、検出器モジュール5は、それぞれが対象とする半導体素子4の複数のチャンネルから出力される信号に対して所定の処理を施す。検出器モジュール5同士はバス構造で接続されており、各検出器モジュール5はそれぞれ独立して、それぞれが対象とする半導体素子4の半導体センサから出力される信号に対して所定の処理を施す。
【選択図】図1

Description

この発明は、ガンマカメラなどの放射線撮像装置に装備される放射線検出器に関し、特に半導体を用いた放射線検出器に関する。また、この発明は、その放射線検出器を備えた放射線撮影装置に関する。
ガンマカメラ、SPECT装置(Single Photon Emission Computed Tomograpy)、及びPET装置(Positron Emission Computed Tomograpy)などの放射線撮影装置においては、放射線検出器は、被検体に投与された放射線同位元素(RI)からのガンマ線を検出する最も重要な構成要素の1つであり、この性能が放射線撮影装置全体の空間分解能、エネルギー分解能、計数特性などの性能を大きく左右する。
従来、放射線検出器として、シンチレーション型検出器が用いられている。シンチレーション型検出器は、ガンマ線の入射によりシンチレータ(蛍光体)で発生した光を、その背面に稠密に配列された複数の光電子倍増管(PMT)又はホトダイオードアレイで検出する構造になっている。シンチレーション型検出器は、大型で、エネルギー分解能が低いという問題がある。
そのため、半導体検出器が採用されつつある。半導体検出器はガンマ線を直接的に検出するため、ガンマ線−光−電気という2段階の変換過程を経るシンチレーション型検出器よりも電気信号への変換効率が高く、しかも半導体センサでガンマ線を個別に検出できるので、エネルギー分解能や計数能力が著しく向上するものと期待されている。
半導体検出器は、小さな半導体素子が縦横それぞれに複数個並べられて、2次元アレイを構成することで、大視野を確保することができる。
1個の半導体素子は、例えば半導体センサが縦横それぞれに複数個ずつ並べられて、2次元アレイを構成している。半導体センサは、例えば1〜2mm角の大きさを有し、CdTe(テルル化カドミウム)などの化合物で構成されている。この半導体センサが1チャンネルを構成することになる。
従来においては、半導体検出器を構成する全半導体素子について、最初のチャンネルから順番に1チャンネルずつ所定の信号処理を行い、その後、信号処理済の信号を読み出していた。そして、全チャンネルについて信号処理を行って信号を読み出していた。(例えば特許文献1)。従って、従来においては、信号処理及び信号の読み出しの方式としてシリアル処理を採用していたことになる。
特開2004−151089号公報
しかしながら、従来のように、全半導体素子の全チャンネルを最初のチャンネルから順番に1チャンネルずつ信号処理を行って信号を読み出す方式では、最後のチャンネルの処理が終わるで、他のチャンネルについて信号処理を行うことができない。そのため、チャンネル数が増えると、全チャンネルの信号処理に要するトータルの時間が長くなってしまい、結果としてスループットが悪くなってしまう問題がある。
この発明は上記の問題を解決するものであり、半導体素子で検出された信号に対する処理に要する時間を短縮することが可能な放射線検出器、及びその放射線検出器を備えた放射線撮像装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、放射線を検出する半導体センサが2次元的に配列された複数の半導体素子と、前記複数の半導体素子のうち1つ又は2以上の半導体素子を対象として、半導体センサから出力される信号を受信する複数の検出器モジュールと、前記複数の検出器モジュールが対象とする半導体素子とともに所定方向に並べて配置された信号処理基板と、を備え、前記複数の検出器モジュールは、それぞれ独立して対象とする半導体素子を構成する半導体センサから出力される信号を受信することを特徴とする放射線検出器である。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれかに記載の放射線検出器と、前記放射線検出器によって読み出された出力に基づいて画像データを生成するデータ処理装置と、前記画像データに基づく画像を表示する表示装置と、を有することを特徴とする放射線撮像装置である。
この発明によると、個々の検出器モジュールが独立して、対象とする半導体素子を構成する半導体センサからの出力を受信するため、各検出器モジュールが信号処理を行うべきチャンネル数が減少し、放射線検出器全体の信号処理に要する時間を短縮することが可能となる。
この発明の実施形態に係る放射線検出器の構成について図1から図3を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る放射線検出器の全体構成を示す図である。図2は、この発明の実施形態に係る検出器モジュールの構成を示す図である。図3は、半導体素子にて検出された各信号を示す図である。
この実施形態に係る放射線検出器1は、複数の信号処理基板2が所定方向(図1のY方向)に並列に配置され、個々の信号処理基板2は、マザーボード(図示しない)によって電気的に接続されている。
個々の信号処理基板2は、平板状の基板3の一端に、図1のY方向に直交する方向(図1のX方向)に1列に、複数の半導体素子4と個々の半導体素子4に接続されている検出器モジュール5とが並列して配置されている。また、個々の信号処理基板2には、Amp回路6、ロジックI/F7、バイパス回路8、ADC9(AD変換器)、PLD10(Programmable Logic Device)、メモリ11、及びリンクI/F12が設置されている。
半導体素子4は、例えば正方形状の半導体センサ(図示しない)が、X方向及びY方向にそれぞれ複数個ずつ並べられ、2次元アレイを構成している。半導体センサは、例えばCdTeやCdZnTeなどのテルル化カドミウム系化合物半導体結晶に、印加電極面及び信号取り出し電極面が設置されている。この半導体センサが1チャンネルを構成することになるため、半導体素子4は複数のチャンネルを構成することになる。半導体素子4により検出された放射線は、個々の半導体素子4に接続されている検出器モジュール5に出力される。
検出器モジュール5は、半導体素子4により検出された放射線の信号を受信し、受信した信号に対して所定の処理を施す。半導体素子4は複数のチャンネルを構成することになるため、検出器モジュール5は、それぞれが対象とする半導体素子4の複数のチャンネル(半導体センサ)から出力される信号を受信して、受信した信号に対して所定の処理を施すことになる。
図1に示す例では、個々の検出器モジュール5に1つの半導体素子4が接続されているが、複数の半導体素子4をX方向に1列に並べたものに、1つの検出器モジュール5を接続してもよい。例えば、4個の半導体素子4をX方向に1列に並べ、4個の半導体素子4を1つの検出器モジュール5に接続してもよい。なお、図1に示す例では、1つの信号処理基板2あたりに10個の検出器モジュール5を設置しているが、この発明の放射線検出器はこの数に限定されず、1つの信号処理基板2あたりに10個以外の数の検出器モジュール5を設置してもよい。
また、検出器モジュール5は、コネクタ(図示しない)によって着脱自在に信号処理基板2に設置されている。従って、検出器モジュール5を取り外したり、新たに取り付けたりすることで、放射線検出器1のチャンネル数を任意に変えることができる。
図1に示す例では、1つの信号処理基板2あたりに10個の検出器モジュール5が設置されているが、さらに、10個の検出器モジュール5は、5個ごとに2つのブロックに分けられている。そして、ブロックごとに、Amp回路6とロジックI/F7が設置されている。従って、図1に示す例では、1つの信号処理基板2あたりに、2つのAmp回路6と2つのロジックI/F7が設置されていることになる。なお、この実施形態では、複数の検出器モジュール5を2つのブロックに分けたが、2つ以上のブロックに分けてもよい。2つ以上のブロックに分けた場合も、各ブロックにAmp回路6とロジックI/F7を配置する。さらに、複数の検出器モジュール5をブロックに分けなくてもよい。この場合、1つの信号処理基板2あたりに1つのAmp回路6と1つのロジックI/F7を設置することになる。
次に、検出器モジュール5の構成、及び検出器モジュール5による信号処理について図2及び図3を参照して説明する。個々の検出器モジュール5は、それぞれが対象とするチャンネル数(半導体センサ数)に応じた数のプリアンプ51、波形整形回路52、サンプルホールド回路53、及びスイッチSWを備えている。つまり、検出器モジュール5は、個々のチャンネルごと(個々の半導体センサごと)に、プリアンプ51、波形整形回路52、サンプルホールド回路53、及びスイッチSWを備えていることになる。なお、図2には、ch1とch2の構成のみを示している。
半導体センサ41は、1チャンネルあたりの放射線を検出し、放射線のエネルギーに比例した電荷を生成する。なお、半導体素子4は、複数の半導体センサ41によって構成されている。プリアンプ51は、半導体センサ41によって生成された電荷を積分し、電荷に比例した出力電圧を発生する。図3に示す信号Aがプリアンプ51の出力を表している。波形整形回路52は、プリアンプ51から出力された信号を切り出す。図3に示す信号Bが波形整形回路52の出力を表している。サンプルホールド回路53は、波形整形回路52から出力された出力のピーク波高をサンプルホールドする。図3に示す信号Cがサンプルホールドの入力を表し、信号Dがサンプルホールドの出力を表している。
信号処理基板2に設置されている半導体素子4にガンマ線が入射すると、ガンマ線が入射した半導体センサ41の電極に電気信号が発生する。この電気信号は、その半導体センサ41のチャンネルに対応するプリアンプ51、波形整形回路52、及びサンプルホールド回路53によって信号処理が施される。検出器モジュール5によって処理が施された信号は、マルチプレクスしてch1から順に読み出され、その検出器モジュール5が所属するブロックのAmp回路6を経てADC9に出力され、ADC9でデジタルデータに変換されて、信号処理基板2に設置されているメモリ11に一時的に記憶される。そして、メモリ11に記憶されているデータはリンクI/F12を経由して、放射線検出器1の外部に設置されているデータ処理装置100に出力される。他の信号処理基板2についても、ガンマ線が入射すると検出器モジュール5によって受信されて信号処理が施され、データがデータ処理装置100に出力される。メモリ11には、ガンマ線が入射したチャンネルのアドレスと、データ(波高値)が記憶されることになる。
各検出器モジュール5の信号処理、及び各検出器モジュール5からの信号の読み出しは、PLD10、ロジックI/F7、及びバイアス回路8によって制御される。PLD10が、ロジックI/F7を経由して各検出器モジュール5のスイッチSWをON/OFF制御することで、各サンプルホールド回路53によってサンプルホールドされた各チャンネルの信号を出力させる。例えば、PLD10が、ロジックI/F7を経由して各チャンネルのスイッチSWをch1から順番にONにすることで、各チャンネルのサンプルホールド回路53にサンプルホールドされた信号をch1から順番に出力させる。なお、PLD10が、この発明の「制御部」の1例に相当する。また、バイアス回路8は、サンプルホールド回路53の動作条件など、検出器モジュール5の動作条件を設定する。
検出器モジュール5同士はバス構造で接続されており、各検出器モジュール5はそれぞれ独立して、それぞれが対象とする半導体素子4の半導体センサ41から出力される信号を受信し、受信した信号に対して処理を施すことができる。そして、PLD10による信号の読み出し制御によって、各検出器モジュール5で処理された信号がAmp回路6、ADC9に出力される。
このように、複数の半導体素子4、複数の検出器モジュール5、Amp回路6、ロジックI/F7、バイアス回路8、ADC9、PLD10、メモリ11、及びリンクI/F12が設置された信号処理基板2を、Y方向に複数枚配置することで、放射線検出器1を構成している。
各信号処理基板2は、例えばトークンリンク方式によるネットワークNに接続されており、各信号処理基板2のメモリ11に記憶されているデータを個別に、放射線検出器1の外部に設置されたデータ処理装置100に出力することができる。
また、ガンマ線が複数の信号処理基板2に入射した場合、個々の信号処理基板2はそれぞれ独立しているため、個々の信号処理基板2に設置されている検出器モジュール5による信号処理は同時に実行される。つまり、個々の信号処理基板2ごとに、半導体センサ41で発生した電信信号が、検出器モジュール5のプリアンプ51、波形整形回路52、及びサンプルホールド回路53にて処理が施され、その後、Amp回路6を経てADC9でデジタルデータに変換され、メモリ11に一旦記憶されることになる。そして、個々の信号処理基板2に設置されているメモリ11に記憶されているデータが、個々の信号処理基板2に設置されているリンクI/F12を経由してデータ処理装置100に出力される。
(作用及び効果)
この実施形態に係る放射線検出器1によると、各信号処理基板2に設置されている個々の検出器モジュール5は互いにバス構造によって接続されており、個々の検出器モジュール5ごとに独立して、それぞれが対象とする半導体素子4の半導体センサ41(チャンネル)から出力される信号を受信し、受信した信号に対して処理を施すことができる。このように、個々の検出器モジュール5が独立して信号処理を行うようになっているため、新たな検出器モジュール5の追加や、検出器モジュール5の取り外しを容易に行うことが可能となる。つまり、検出器モジュール5の数を任意の数に容易に変更することができる構造になっているため、放射線検出器1を任意の大きさに変更しやすいという効果がある。
さらに、個々の検出器モジュール5は、それぞれ独立に信号処理を行うことができるため、放射線検出器1全体の信号処理速度を速めることが可能となる(計数効率を向上させることが可能となる)。つまり、各検出器モジュール5は、それぞれが対象としている半導体素子4の各半導体センサ41(各チャンネル)からの信号のみを処理すればよいため、複数の検出器モジュール5を設けることで、個々の検出器モジュール5が処理すべきチャンネル数を減らすことができる。そのことにより、放射線検出器1全体の信号処理速度を速めることができる。
また、この実施形態に係る放射線検出器1によると、各信号処理基板2は、それぞれ独立して検出器モジュール5による信号処理及び信号の読み出しを行うようになっているため、新たな信号処理基板2の追加や、信号処理基板2の取り外しを容易に行うことが可能となる。つまり、信号処理基板2の数を任意の数に容易に変更することができる構造になっているため、放射線検出器1を任意の大きさに変更しやすいという効果がある。
さらに、各信号処理基板2は、それぞれ独立して検出器モジュール5による信号処理及び信号の読み出しを行うことができるため、放射線検出器1はパラレル処理を行うことになる。そのため、放射線検出器1による信号処理の速度が速くなり、スループット(計数効率)を向上させることが可能となる。
(トリガ信号)
また、各検出器モジュール5に、トリガ信号発生器(図示しない)を設置してもよい。このトリガ信号発生器は、自身が設置されている検出器モジュール5が対象とする半導体素子4に放射線が入射した場合に、トリガ信号を発生してPLD10に出力する。トリガ信号発生器は、バイアス回路8によって設定された所定電圧以上の電圧が検出されるとトリガ信号を発生する。その所定電圧は、放射線に起因する信号のレベルと、ノイズのレベルとを区別するための基準となる電圧値であり、バイアス回路8にて設定される電圧値である。半導体素子4によって所定電圧以上の電圧が検出され場合は、その半導体素子4に放射線が入射していることになるため、トリガ信号発生器はトリガ信号を発生し、ロジックI/F7を介してPLD10に出力する。
PLD10は、検出器モジュール5からトリガ信号を受けると、そのトリガ信号を発生した検出器モジュール5から信号を読み出す。つまり、PLD10は、トリガ信号を発生した検出器モジュール5を対象として、1chから順に信号を読み出す。これにより、放射線が入射した半導体素子4に接続された検出器モジュール5を対象として信号の読み出しを行い、すべての検出器モジュール5を対象として信号の読み出しを行う必要がない。そのため、一部の検出器モジュール5のみを対象として信号の読み出しを行えばよいため、その分、信号の読み出しに要する時間を短縮することができる。
また、複数の半導体素子4に放射線が入射した場合、PLD10は、信号の出力が早い順に、各検出器モジュール5から信号を読み出す。複数の半導体素子4に放射線が入射すると、放射線が入射した半導体素子4に接続された各検出器モジュール5にてトリガ信号が生成され、ロジックI/F7を介してPLD10に出力される。PLD10は、そのトリガ信号の出力が早い順に、各検出器モジュール5から信号を読み出す。このとき、各検出器モジュール5はそれぞれ独立して信号処理を行っており、PLD10はトリガ信号を受けた順に、各検出器モジュール5から順番に信号を読み出す。
また、1ブロックに複数の放射線が入射した場合、PLD10は、複数の放射線のうち1つの放射線についてのみ信号を読み出すようにしてもよい。この場合、ブロックを細かく分けることで、PLD10は、細かくブロックを分けた分、複数の放射線の信号を読み出すことが可能となる。例えば、図1に示す例では、10個の検出器モジュール5を5個ずつ2つのブロックに分けているが、10個の検出器モジュール5を2つ以上のブロックに分けてもよい。
(閾値処理)
さらに、検出器モジュール5のすべてのチャンネルから信号を読み出さなくてもよい。例えば、放射線が入射した半導体センサ41(チャンネル)のサンプルホールド出力値は、放射線のエネルギーに対応した波高値になっており、放射線が入射していない半導体センサ41(チャンネル)のサンプルホールド出力値より高い値になっている。
図3に示す信号Dの例では、Ch1の半導体センサ41に放射線が入射したため、Ch1のサンプルホールド出力値が高くなっている。一方、Ch2以降のチャンネルではサンプルホールド出力値が低くなっているため、Ch2以降の半導体センサ41には放射線が入射していないことになる。従って、Ch2以降の半導体センサ41から信号を読み出す必要はない。
そこで、この実施形態では、ADC9にてAD変換された値が、目的とする放射線の強度から想定される波高値以上(閾値以上)であるとき、そのチャンネル(半導体センサ41)に放射線が入射したとして、PLD10は、そのチャンネルから信号を読み出して、以降の信号の読み出しを中止する。図3に示す信号Dの例では、Ch1の信号を読み出した時点で信号の読み出しを中止する。閾値は、被検体内に投与される放射線核種に依存する。放射線核種の種類によって放射線のエネルギーが異なるからである。図3に示す例では、閾値を122[keV]としているため、122[keV]以上の信号が検出された場合、PLD10は、信号の読み出しを中止する。
PLD10は、1chから順番に信号を読み出し、閾値以上の信号が検出されると、その信号を読み出したチャンネルで信号の読み出しを中止する。例えば、PLD10は、1chから順番に信号を読み出していき、30chで閾値以上の信号が検出されると、30chで信号の読み出しを中止し、31ch以降のチャンネルについては、信号の読み出しを行わない。
まず、ある半導体素子4の放射線が入射した場合、その半導体素子4に接続されている検出器モジュール5はトリガ信号を発生してPLD10に出力する。PLD10は、トリガ信号を受けると、そのトリガ信号を発生した検出器モジュール5を対象として、各チャンネル(半導体センサ41)から順番に信号を読み出す。各チャンネルから順番に読み出された信号はADC9によってAD変換される。PLD10は、ADC9によってAD変換された信号を受け、そのAD変換された信号と、予め設定された閾値(図3に示す例では、122[keV])とを比較する。AD変換された信号が、閾値以上であれば、そのAD変換された信号を出力したチャンネルに放射線が入射しているため、PLD10は、その半導体素子4については、そのチャンネルで読み出しを中止する。
これにより、放射線が入射した半導体素子4の最後のチャンネルまで信号を読み出す必要がないため、信号の読み出しに必要な時間を短縮することができる。その結果、次の測定開始のタイミングを早めることが可能になり、データの収集速度を速めることが可能となる。
例えば、放射線が各チャンネルに対してランダムに入射する場合、全チャンネルについて最初のチャンネルから最後のチャンネルまで信号を読み出す方式と比べて、この実施形態による読み出しの方式によると、信号の読み出しに要する時間が、平均で半分の時間で済むことになる。
(放射線撮像装置)
次に、この発明の実施形態に係る放射線検出器1を備えた放射線撮像装置について説明する。この実施形態に係る放射線検出器1は、例えば、ガンマカメラ撮像装置、SPECT装置(Single Photon Emission Computed Tomograpy)、及びPET装置(Positron Emission Computed Tomograpy)に用いることができる。
ガンマカメラ撮像装置は核医学診断装置の一種であり、体内に取り込まれた放射性医薬品が放出するガンマ線を体外から計測して、診断を補助する装置である。ガンマカメラ撮像装置では、RI(Radioisotope)核種を含んだ薬剤を投与された被検体を寝台に載置し、被検体上部のガンマカメラ(放射線検出器1)によって、被検体の患部などに集積した薬剤であるガンマ線源から放射されるガンマ線を計測する。ガンマカメラ撮像装置に設置されているデータ処理装置は、ガンマカメラ(放射線検出器1)によって検出された信号に基づいて画像データを生成する。その画像データに基づく画像は、表示部に表示されることになる。
また、SPECT装置は、対向して配置された2つの放射線検出器1を回転させながらガンマ線を検出することで画像データを生成する。SPECT装置は、単光子放出核種を含む放射線薬剤を被検体に投与し、核種から放出されるガンマ線を放射線検出器1で検出し、その分布を計測して画像化する装置である。SPECT装置による検査時に用いられる単光子放出核種から放出されるガンマ線は単一ガンマ線であるため、その飛翔方向を同定することができない。そこで、SPECT装置では、放射線検出器1の前面に鉛等からなるコリメータを挿入し、特定の方向からのガンマ線のみを検出することにより画像データを生成する。
また、PET装置は、陽電子放出核種(15O、13N、11C、18F等)、及び体内の特定の細胞に集まる性質を有する物質を含む放射性薬剤を被検体に投与し、その分布を計測して画像化する装置である。体内に取り込まれた放射線核種が崩壊し、ポジトロン(β+)を放出する。放出したポジトロンは電子と結合し、消滅する際に511keVのエネルギーを持つ一対の消滅ガンマ線(ポジトロン消滅線)を放出する。このガンマ線対は、互いにほぼ正反対の方向(180°±0.6°)に放射されるので、この一対の消滅ガンマ線を放射線検出器1で検出すれば、どの2つの放射線検出器1の間でポジトロンが放出されたかがわかる。このように、被検体の周りを取り囲むように配置した放射線検出器1で消滅ガンマ線対を同時検出して画像データを生成する。
この発明の実施形態に係る放射線検出器の全体構成を示す図である。 この発明の実施形態に係る検出器モジュールの構成を示す図である。 半導体素子にて検出された各信号を示す図である。
符号の説明
1 放射線検出器
2 信号処理基板
4 半導体素子
5 検出器モジュール
6 Amp回路
7 ロジックI/F
8 バイアス回路
9 ADC
10 PLD
11 メモリ
12 リンクI/F
41 半導体センサ
51 プリアンプ
52 波形整形回路
53 サンプルホールド回路
100 データ処理装置
N ネットワーク

Claims (9)

  1. 放射線を検出する半導体センサが2次元的に配列された複数の半導体素子と、
    前記複数の半導体素子のうち1つ又は2以上の半導体素子を対象として、半導体センサから出力される信号を受信する複数の検出器モジュールと、
    前記複数の検出器モジュールが対象とする半導体素子とともに所定方向に並べて配置された信号処理基板と、
    を備え、
    前記複数の検出器モジュールは、それぞれ独立して対象とする半導体素子を構成する半導体センサから出力される信号を受信することを特徴とする放射線検出器。
  2. 前記信号処理基板が複数個配置されて接続され、個々の信号処理基板ごとに前記検出器モジュールは、それぞれ独立して対象とする半導体素子を構成する半導体センサから出力される信号を受信することを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 前記検出器モジュールが受信した信号を読み出す制御部を、前記信号処理基板ごとに備えたことを特徴とする請求項2に記載の放射線検出器。
  4. 前記検出器モジュールは、対象とする半導体素子を構成する半導体センサに放射線が入射した場合にトリガ信号を発生するトリガ信号発生器を備え、
    前記制御部は、前記トリガ信号を出力した検出器モジュールから前記信号を読み出すことを特徴とする請求項3に記載の放射線検出器。
  5. 前記制御部は、複数の検出器モジュールからトリガ信号を受けた場合、そのトリガ信号を受けた順に、前記トリガ信号を出力した検出器モジュールから前記信号を読み出すことを特徴とする請求項4に記載の放射線検出器。
  6. 前記制御部は、前記トリガ信号を出力した検出器モジュールが対象とする半導体素子を構成する複数の半導体センサを順番にサーチして、前記検出器モジュールを経由して前記信号を読み出すことを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれかに記載の放射線検出器。
  7. 前記制御部は、予め設定された閾値以上の信号を読み出した場合、前記トリガ信号を出力した検出器モジュールにおける信号の読み出しを中止することを特徴とする請求項6に記載の放射線検出器。
  8. 前記閾値は、被検体に投与される放射線核種の放射線のエネルギーに基づいた値であることを特徴とする請求項7に記載の放射線検出器。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の放射線検出器と、
    前記放射線検出器によって読み出された出力に基づいて画像データを生成するデータ処理装置と、
    前記画像データに基づく画像を表示する表示装置と、
    を有することを特徴とする放射線撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008102088A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Japan Aerospace Exploration Agency 放射線検出器及び放射線撮像装置
JP2017096798A (ja) * 2015-11-25 2017-06-01 国立大学法人静岡大学 放射線検出装置

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JP2017096798A (ja) * 2015-11-25 2017-06-01 国立大学法人静岡大学 放射線検出装置

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