JP2008080269A - 窒素含有排水処理装置および窒素含有排水処理方法 - Google Patents

窒素含有排水処理装置および窒素含有排水処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微生物の安定化と活性化とを図り、微生物による処理能力を向上できる。
【解決手段】硝化層3および脱窒槽4の水深を7m以上に設定し、硝化層3および脱窒槽4の下部には下部導入管14の吐出部を配置している。こうして、硝化層3および脱窒槽4の底部では、微生物に付着していない比較的大きいサイズのマイクロバブルおよびラインミキサー型散気装置28由来の微細空気としてのマイクロバブルが水圧によって収縮して、上記微生物および充填材13に付着し易いサイズになる。その結果、上記マイクロバブルは微生物に付着するのみならず、上記微生物に付着した状態で充填材13にも多く付着して、微生物の活性化(定着化)や安定化に有効となる。こうして、微生物の安定化と活性化とを図り、微生物による窒素含有排水の処理能力を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、汚泥中の微生物によって窒素含有排水を処理する窒素含有排水処理装置および窒素含有排水処理方法に関する。
従来、窒素含有排水を処理する排水処理装置として、特開2006‐136853号公報(特許文献1)に開示されているように、脱窒槽での脱窒菌による脱窒処理と硝化槽での硝化菌による硝化処理とを行う排水処理装置設備がある。この排水処理設備は、事前曝気槽,脱窒槽および硝化槽を含んで構成されている。
上記事前曝気槽は、好気性活性汚泥槽であり、排水および活性汚泥を好気性条件下において曝気することによって、後段の硝化処理において阻害物質や悪臭物質の基となる物質を蒸散あるいは異なる物質に変換して、予めその影響を排除する。また、上記脱窒槽は、嫌気性汚泥槽であり、主として亜硝酸性窒素や硝酸性窒素などの窒素含有成分を、嫌気性条件下において、水素供与体の存在下で窒素ガスに分解処理する。また、上記硝化槽は、好気性活性汚泥槽であり、主として有機体窒素を、好気性条件下において、アンモニア性窒素に分解し、さらに亜硝酸性窒素や硝酸性窒素などに変換処理する。そして、処理された排水の一部は、循環ポンプで上記脱窒槽に戻し循環させるようにしている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された排水処理設備においては、単に、上記脱窒菌が上記脱窒槽に投入され、上記硝化菌が上記硝化槽に投入されているだけである。したがって、上記脱窒菌および上記硝化菌である微生物が安定化し、十分に活性化されてはおらず、微生物による処理能力が十分に引き出されてはいない。したがって、窒素の除去率が約90%を下回り、低い処理効率しか得られないという問題がある。
特開2006‐136853号公報
そこで、この発明の課題は、微生物の安定化と活性化とを図り、微生物による処理能力を向上できる窒素含有排水処理装置、および、窒素含有排水処理方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の窒素含有排水処理装置は、
マイクロナノバブル発生機を有して、導入された水中にマイクロナノバブルを発生させるマイクロナノバブル発生槽と、
導入された微生物汚泥中の微生物に、上記マイクロナノバブル発生槽から導入されたマイクロナノバブル含有水中のマイクロナノバブルを付着させるマイクロナノバブル付着槽と、
7m以上の水深を有すると共に、マイクロナノバブル付着用充填材が充填されており、上記マイクロナノバブル付着槽からの微生物汚泥と外部からの窒素含有排水とが導入されて、上記導入された窒素含有排水に対して硝化処理を行う硝化槽と、
上記硝化槽内に設置されると共に、上端部に上記微生物汚泥および上記窒素含有排水が導入される導入口を有する一方、下部に上記導入口から導入された上記微生物汚泥および上記窒素含有排水を上記硝化槽の最下部に吐出する吐出孔を有する第1下部導入管と、
7m以上の水深を有すると共に、マイクロナノバブル付着用充填材が充填されており、上記硝化槽によって硝化処理が行われた被処理水が導入され、水素供与体が添加されて、上記導入された被処理水に対して脱窒処理を行う脱窒槽と、
上記脱窒槽内に設置されると共に、上端部に上記硝化槽からの被処理水が導入される導入口を有する一方、下部に上記導入口から導入された上記被処理水を上記脱窒槽の最下部に吐出する吐出孔を有する第2下部導入管と、
曝気装置を有すると共に、上記脱窒槽によって脱窒処理が行われた被処理水が導入されて、上記脱窒槽において過剰に添加された上記被処理水中の上記水素供与体を微生物分解する再曝気槽と
を備えたことを特徴としている。
ここで、マイクロナノバブルとは、発生時において1μm〜数十μmの直径を有する気泡であるマイクロバブルと、発生時において数百nm以下の直径を有する気泡であるナノバブルとが混在している数百nmから10μmの直径を有する気泡のことである。尚、上記マイクロバブルは、発生後に、収縮運動によってマイクロナノバブルに変化する。
マイクロナノバブルの特性として物体に付着することがある。そして、汚泥中の微生物にマイクロナノバブルが付着すれば、微生物がマイクロナノバブルを利用(消費)し易くなり、微生物が容易に活性化することが可能になる。
上記構成によれば、マイクロナノバブル発生槽によって、導入された水中にマイクロナノバブルを発生させて、マイクロナノバブル含有量の多いマイクロナノバブル含有水を生成する。そして、この生成されたマイクロナノバブル含有水をマイクロナノバブル付着槽に導入して、導入された微生物汚泥中の微生物に上記マイクロナノバブル含有水中のマイクロナノバブルを付着させるようにしている。したがって、マイクロナノバブルが付着した微生物が活性化されて、後段の硝化槽での硝化処理,脱窒槽での脱窒処理および再曝気槽での水素供与体の分解処理を効果的に行うことが可能になる。
その際に、上記硝化槽および上記脱窒槽には、マイクロナノバブル付着用充填材が充填されている。したがって、上記微生物に付着したマイクロナノバブルをさらに上記マイクロナノバブル付着用充填材に付着させて上記微生物をより安定化(定着化)させることができ、上記硝化処理,脱窒処理および水素供与体の分解処理を、さらに効果的に行うことができる。
さらに、上記硝化槽および上記脱窒槽は、7m以上の水深を有すると共に、導入される被処理水は第1下部導入管および第2下部導入管によって、上記硝化槽および上記脱窒槽の最下部に吐出されるようになっている。したがって、上記硝化槽および上記脱窒槽の最下部に導入されたマイクロナノバブルは、水圧で収縮されてサイズが小さくなる。そのため、微生物に付着したマイクロナノバブルは上記微生物がより利用し易くなり、微生物に付着していないマイクロナノバブルは微生物に付着し易くなり、上記充填材に付着していないマイクロナノバブルは上記充填材に付着し易くなる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記マイクロナノバブル付着槽に導入される微生物汚泥は、上記再曝気槽から導入される。
この実施の形態によれば、上記マイクロナノバブル付着槽においてマイクロナノバブルを付着させる微生物として、上記再曝気槽において処理水が分離された後の微生物を利用することができる。さらに、上記再曝気槽から導入される微生物汚泥の量を制御することによって、上記硝化槽の好気性と上記脱窒槽の嫌気性とのバランスを調整することができる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記マイクロナノバブル発生槽は、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機と旋回流型マイクロナノバブル発生機との2種類のマイクロナノバブル発生機を有している。
この実施の形態によれば、先ず、旋回流型マイクロナノバブル発生機に比してサイズが大きく多量のマイクロナノバブルを発生する上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機によって、少し大きめのマイクロナノバブルを多量に発生させる。その後、その少し大きめのマイクロナノバブルを含有している液体を上記旋回流型マイクロナノバブル発生機に導入することによって、マイクロバブルよりもナノバブルの割合の方が大きいマイクロナノバブルを、多量に発生させることができる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記マイクロナノバブル発生槽に、マイクロナノバブル発生助剤を添加するためのマイクロナノバブル発生助剤添加装置
を備えている。
この実施の形態によれば、上記マイクロナノバブル発生槽に、マイクロナノバブル発生助剤添加装置によってマイクロナノバブル発生助剤を添加することによって、容易に多量のマイクロナノバブルを発生させることができる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記マイクロナノバブル発生助剤添加装置は、
上記マイクロナノバブル発生助剤を貯蔵するマイクロナノバブル発生助剤タンクと、
上記マイクロナノバブル発生助剤タンク内の上記マイクロナノバブル発生助剤を、定量ずつ上記マイクロナノバブル発生槽に搬送するマイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプと
を含んでいる。
この実施の形態によれば、マイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプによる上記マイクロナノバブル発生助剤の搬送量を制御することによって、上記マイクロナノバブル発生槽において、最適量のマイクロナノバブルの発生を維持することが可能になる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記マイクロナノバブル発生槽に設置されて、上記マイクロナノバブル発生槽内の被処理水の濁度を計測する濁度計と、
上記濁度計による計測結果に基づいて、上記マイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプによる上記マイクロナノバブル発生助剤の搬送量を、上記濁度計による計測結果が所定の濁度になるように制御する濁度調節計と
を備えている。
上記マイクロナノバブル発生槽でのマイクロナノバブルの発生量が少ない場合には上記マイクロナノバブル発生槽内の被処理水の濁度は低く、マイクロナノバブルの発生量が多い場合には上記濁度は高くなる。したがって、マイクロナノバブルの発生量を上記濁度計によって測定することができる。
この実施の形態によれば、上記濁度計による計測結果に基づいて、濁度調節計によって上記マイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプを上記計測結果が所定の濁度になるように制御するので、上記マイクロナノバブル発生槽でのマイクロナノバブルの発生量が所定の発生量になるように、上記マイクロナノバブル発生助剤の添加量を制御することができる。
すなわち、この実施の形態によれば、上記濁度計による計測結果に基づいて、マイクロナノバブル発生助剤を最適量添加して適量なマイクロナノバブルを生成することができるのである。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記再曝気槽の後段に、接触酸化槽,沈澱槽,急速ろ過機および活性炭吸着塔を設置している。
この実施の形態によれば、上記再曝気槽の後段において、被処理水中の有機物を中心とする高度な処理を行うことができる。したがって、処理水の放流条件の厳しい場所で使用する場合や処理水を再利用する場合に、好都合な窒素含有排水処理装置を提供することができる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記再曝気槽の後段に、第2マイクロナノバブル発生槽,急速ろ過機および活性炭吸着塔を設置している。
この実施の形態によれば、第2マイクロナノバブル発生槽によって、上記再曝気槽の後段でさらにマイクロナノバブルを発生させることができる。したがって、上記再曝気槽による処理水中の微生物が上記発生されたマイクロナノバブルの付着によって活性化され、急速ろ過機に付着した有機物や活性炭吸着塔の活性炭が吸着した有機物が上記活性化された微生物によって効率よく分解される。その結果、上記急速ろ過機の詰まりを防止することができる。さらに、上記活性炭吸着塔の活性炭における年間当りの再生回数を減少させることができる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記硝化槽に導入される窒素含有排水は、界面活性剤含有窒素排水である。
この実施の形態によれば、界面活性剤含有窒素排水中の界面活性剤によって、上記マイクロナノバブル発生槽でのマイクロナノバブルの発生効率が格段に向上される。したがって、上記マイクロナノバブル発生槽で多量のマイクロナノバブルを発生させて微生物に付着させ、上記微生物をより活性化させて、被処理水中の界面活性剤を上記活性化された微生物によって効率よく分解することができる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記再曝気槽の後段に、第2マイクロナノバブル発生槽,沈澱槽,第3マイクロナノバブル発生槽,急速ろ過機および活性炭吸着塔を設置し、
上記硝化槽に導入される窒素含有排水は、界面活性剤含有窒素排水である。
この実施の形態によれば、マイクロナノバブル発生槽が3槽設置されている。したがって、マイクロナノバブルによる3段処理を行うことになり、有機フッ素系の界面活性剤を含有する窒素排水に対しても微生物分解を行うことができる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記マイクロナノバブル付着槽,上記硝化槽および上記再曝気槽には、ラインミキサー型散気装置が設置されている。
この実施の形態によれば、ラインミキサー型散気装置によって、通常の多孔型の散気装置と比較してより微細空気を発生させることができる。したがって、上記マイクロナノバブル付着槽,上記硝化槽および上記再曝気槽において、被処理水を上記微細空気によって効率よく撹拌することができる。さらに、上記硝化槽においては、水深7m以上の水槽による水圧と上記微細空気との組み合わせによって、より収縮した微細空気を生成して上記微生物に利用させることができる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記脱窒槽は、上記第2下部導入管設置された第1脱窒槽と上記第2下部導入管設置された第2脱窒槽との2つの脱窒槽によって構成されており、
上記硝化槽には、ラインミキサー型散気装置が設置されており、
上記再曝気槽には、上記再曝気槽内の微生物汚泥を上記マイクロナノバブル付着槽に移送する第1ポンプと、上記再曝気槽内の処理水を上記マイクロナノバブル発生槽に移送する第2ポンプとが、設置されており、
上記第1脱窒槽に設置されて、上記第1脱窒槽内の酸化還元電位を計測する第1酸化還元電位計と、
上記第1酸化還元電位計の計測結果に基づいて、上記硝化槽のラインミキサー型散気装置に空気を圧送するブロワーの圧送量を制御する第1酸化還元電位調節計と、
上記第2脱窒槽に設置されて、上記第2脱窒槽内の酸化還元電位を計測する第2酸化還元電位計と、
上記第2酸化還元電位計の計測結果に基づいて、上記再曝気槽の上記第1ポンプおよび第2ポンプの移送量を制御する第2酸化還元電位調節計と
を備えている。
この実施の形態によれば、第1脱窒槽に設置された第1酸化還元電位計の計測結果に基づいて、第1酸化還元電位調節計によって、上記硝化槽のラインミキサー型散気装置に空気を圧送するブロワーの圧送量が制御される。また、第2脱窒槽に設置された第2酸化還元電位計の計測結果に基づいて、第2酸化還元電位調節計によって、上記再曝気槽内のマイクロナノバブルを含む微生物汚泥を上記マイクロナノバブル付着槽に移送する第1ポンプと、上記再曝気槽内のマイクロナノバブルを含む処理水を上記マイクロナノバブル発生槽に移送する第2ポンプと、の移送量が制御される。こうして、上記硝化槽と上記第1,第2脱窒槽とにおいて、バランスがとれた酸化還元電位の状態が維持される。
したがって、上記硝化槽の好気性と上記第1,第2脱窒槽の嫌気性とのバランスを図ることができ、全窒素の除去率の向上を図ること合できる。すなわち、この実施の形態によれば、本窒素含有排水処理装置の最適な運用管理が可能になる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記界面活性剤含有窒素排水中における界面活性剤は、有機フッ素系化合物である。
この実施の形態によれば、上記マイクロナノバブル発生槽で発生されたマイクロナノバブルを上記マイクロナノバブル付着槽で微生物に付着させて、上記微生物を効率よく活性化させることができる。したがって、上記活性化された微生物によって、上記界面活性剤含有窒素排水中の有機フッ素系化合物を、分解処理することができる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理装置では、
上記有機フッ素系化合物は、ペルフルオロオクタンスルホン酸あるいはペルフルオロオクタン酸である。
この実施の形態によれば、上記マイクロナノバブル発生槽で発生されたマイクロナノバブルを上記マイクロナノバブル付着槽で微生物に付着させて、上記微生物を効率よく活性化させることができる。したがって、上記活性化された微生物によって、上記界面活性剤含有窒素排水中のペルフルオロオクタンスルホン酸あるいはペルフルオロオクタン酸を、分解処理することができる。
また、この発明の窒素含有排水処理方法は、
マイクロナノバブル発生機を有するマイクロナノバブル発生槽で発生させたマイクロナノバブルを、マイクロナノバブル付着槽において、導入された微生物汚泥中の微生物に付着させ、
上記微生物に付着されたマイクロナノバブルを含む上記微生物汚泥中と外部からの窒素含有排水とを、7m以上の水深を有すると共に、マイクロナノバブル付着用充填材が充填されている硝化槽の最下部に導入して、上記導入された窒素含有排水に対して硝化処理を行い、
上記硝化槽によって硝化処理が行われた被処理水を、7m以上の水深を有すると共に、マイクロナノバブル付着用充填材が充填された脱窒槽の最下部に導入し、水素供与体を添加して、上記導入された被処理水に対して脱窒処理を行い、
上記脱窒槽によって脱窒処理が行われた被処理水を、曝気装置を有する再曝気槽に導入して、上記脱窒槽において過剰に添加された上記被処理水中の上記水素供与体を微生物分解する
ことを特徴としている。
上記構成によれば、マイクロナノバブル発生槽で発生されたマイクロナノバブルが、マイクロナノバブル付着槽において、導入された微生物汚泥中の微生物に付着される。したがって、マイクロナノバブルが付着した微生物が活性化されて、後段の硝化槽での硝化処理,脱窒槽での脱窒処理および再曝気槽での水素供与体の分解処理を効果的に行うことが可能になる。
その際に、上記硝化槽および上記脱窒槽には、マイクロナノバブル付着用充填材が充填されている。したがって、上記微生物に付着したマイクロナノバブルをさらに上記マイクロナノバブル付着用充填材に付着させて上記微生物をより安定化(定着化)させることができ、上記硝化処理,脱窒処理および水素供与体の分解処理を、さらに効果的に行うことができる。
さらに、上記硝化槽および上記脱窒槽は、7m以上の水深を有すると共に、被処理水は最下部に導入されるようになっている。したがって、上記硝化槽および上記脱窒槽の最下部に導入されたマイクロナノバブルは、水圧で収縮してサイズが小さくなる。そのため、微生物に付着したマイクロナノバブルは上記微生物がより利用し易くなり、微生物に付着していないマイクロナノバブルは微生物に付着し易くなり、上記充填材に付着していないマイクロナノバブルは上記充填材に付着し易くなる。
また、1実施の形態の窒素含有排水処理方法では、
上記硝化槽は、水深が7m以上の第1硝化槽と水深が7m以上の第2硝化槽との2槽から構成され、
上記脱窒槽は、水深が7m以上の第1脱窒槽と水深が7m以上の第2脱窒槽との2槽から構成され、
上記第1硝化槽と上記第2硝化槽および上記第1脱窒槽と上記第2脱窒槽に、上部に導入口を有する一方、下部に吐出孔を有する下部導入管が設置されており、
上記第1硝化槽に導入される上記微生物汚泥および上記窒素含有排水と上記第2硝化槽,上記第1脱窒槽,上記第2脱窒槽に導入される前段の槽からの被処理水とは、上記下部導入管の上記導入口から導入されて上記下部導入管内を流下し、上記下部導入管の上記吐出孔から上記硝化槽および上記脱窒槽の最下部に導入される。
この実施の形態によれば、本窒素含有排水処理装置が、幾つかの水槽で構成されると共に、順次立体的にまた水槽全体で処理されるので、上記硝化処理および上記脱窒処理が確実に行われる。
以上より明らかなように、この発明によれば、マイクロナノバブル発生槽で発生されたマイクロナノバブルを、マイクロナノバブル付着槽において、導入された微生物汚泥中の微生物に付着させるようにしている。したがって、マイクロナノバブルが付着した微生物が活性化されて、後段の硝化槽での硝化処理,脱窒槽での脱窒処理および再曝気槽での水素供与体の分解処理を効果的に行うことができる。
その際に、上記硝化槽および上記脱窒槽には、マイクロナノバブル付着用充填材が充填されている。したがって、上記微生物に付着したマイクロナノバブルをさらに上記マイクロナノバブル付着用充填材に付着させて上記微生物をより安定化(定着化)させることができ、上記硝化処理,脱窒処理および水素供与体の分解処理を、さらに効果的に行うことができる。
さらに、上記硝化槽および上記脱窒槽は、7m以上の水深を有すると共に、被処理水は最下部に導入される。したがって、上記硝化槽および上記脱窒槽の最下部に導入されたマイクロナノバブルは、水圧でが収縮してサイズが小さくなる。そのために、微生物に付着したマイクロナノバブルを上記微生物がより利用し易くし、微生物に付着していないマイクロナノバブルを微生物に付着し易くし、上記充填材に付着していないマイクロナノバブルを上記充填材に付着し易くすることができる。
以上のごとく、この発明によれば、微生物の安定化と活性化とを図り、微生物による処理能力を向上できる窒素含有排水処理装置、および、窒素含有排水処理方法を提供することができるのである。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。本実施の形態の窒素含有排水処理装置は、主として、マイクロナノバブル発生槽1,汚泥へのマイクロナノバブル付着槽2,硝化槽3,脱窒槽4および再曝気槽5から概略構成されている。さらに、硝化槽3は第1硝化槽6と第2硝化槽7とから構成され、脱窒槽4は第1脱窒槽8と第2脱窒槽9とから構成されている。そして、計測器として、マイクロナノバブル発生槽1に濁度計10、第1脱窒槽8に第1酸化還元電位計11、第2脱窒槽9に第2酸化還元電位計12が設置されている。
流入水としての生活排水や工場排水等の窒素含有排水は、上記マイクロナノバブル付着用充填材としてのポリ塩化ビニリデン充填物13が充填されている第1硝化槽6に導入される。尚、窒素含有排水中の成分の代表は、アンモニア性窒素である。また、この第1硝化槽6には、上記窒素含有排水に加えて汚泥水が導入される。ここで、上記「汚泥水」とは、汚泥へのマイクロナノバブル付着槽(以下、単に「マイクロナノバブル付着槽」と言う)2から流出した汚泥水であり、微生物を含むと共にこの微生物にマイクロナノバブルが付着している汚泥水である。
そして、上記窒素含有排水は、上記汚泥水と共に、第1硝化槽6の下部導入管14の最上部から導入されて最下部より第1硝化槽6内に吐出される。その場合、下部導入管14は、被処理水が第1硝化槽6の最下部から均等に吐出されるように工夫されている。具体的には、下部導入管14は、図1に示すように、L字型に形成されると共に、最下部の配管部に多数の孔15が設けられている。そして、窒素含有排水と汚泥水とは、下部導入管14の最下部に設けられた多数の孔15から吐出されるのである。
こうして、上記下部導入管14の最下部より上記汚泥水と共に吐出されたマイクロナノバブルであって、汚泥水中の微生物に付着していないサイズが比較的大きいマイクロナノバブルは、第1硝化槽6は水深が7m以上の水槽であるため水圧により収縮して小さくなり、特性が変化して上記微生物やポリ塩化ビニリデン充填物13により付着し易くなる。また、マイクロナノバブルが小さくなることよって、硝化菌等の微生物に利用(消費)され易くなる。
そして、上記ポリ塩化ビニリデン充填物13に繁殖して活性化した微生物によって、窒素含有排水中の成分の代表であるアンモニア性窒素は、一部硝酸性窒素まで酸化されて硝酸性窒素に変化する。
上記第1硝化槽6における中間より下部には、ラインミキサー型散気装置16と、ラインミキサー型散気装置16に空気を供給する空気供給部17とが設けられ、空気供給部17には、第1硝化槽6の外部に設置されたブロワー18から空気が圧送される。
ここで、上記ラインミキサー型散気装置16は、通常の多孔型の散気装置と比較してより微細空気を発生させることができる散気装置であり、内部に施回流を起こす部位と、気液混相流を微細に破砕する数多くの突起を有する部位とから、構成されている。そして、このラインミキサー型散気装置16は、微生物汚泥中でも散気装置として機能し、汚泥が詰まることなく微細空気を発生させることができるのである。
上記ラインミキサー型散気装置16よって発生された微細空気は、第1硝化槽6の水深が深いため、通常の水深が4m〜5mの水槽での条件とは異なり、水圧によってより微細となって、水への溶解効率が向上している。
上記第2硝化槽7には、第1硝化槽6の下部導入管14と同じ構造を有する下部導入管14が設けられている。但し、第2硝化槽7の下部導入管14における最上端は、第1硝化槽6の上部に連通されている。そして、上述のようにして第1硝化槽6で処理された後の被処理水は、第1硝化槽6の上部から第2硝化槽7の下部導入管14内にオーバーフローし、この下部導入管14の最下部より第2硝化槽7内に吐出されるのである。
上述したように、上記第1硝化槽6においては、被処理水中の大部分のアンモニア性窒素は硝酸性窒素まで酸化されるのであるが、完全ではない。そこで、第2硝化槽7においても、第1硝化槽6の場合と同様に、残存しているアンモニア性窒素を硝酸性窒素まで酸化するのである。その結果、アンモニア性窒素の硝酸性窒素への酸化が確実に実施されるのである。尚、第2硝化槽7の設備内容は第1硝化槽6の設備内容と同じであるため、図1において同じ番号を付して、説明を省略する。
上記第1脱窒槽8には、上記第2硝化槽7の下部導入管14と同じ構造を有する下部導入管14が設けられており、下部導入管14の最上端は第2硝化槽7の上部に連通されている。そして、第2硝化槽7を出た被処理水は、第1脱窒槽8の下部導入管14内にオーバーフローし、下部導入管14の最下部に設けられた多数の孔15から第1脱窒槽8内に吐出される。
上記第1脱窒槽8には、上記マイクロナノバブル付着用充填材としてのポリ塩化ビニリデン充填物13と第1酸化還元電位計11が設置されている。そして、第1脱窒槽8の外部には、硝化槽3内の空気量を調節する第1酸化還元電位調節計19が設置されている。そして、第1酸化還元電位調節計19からの制御信号によって、ブロワー18をインバータ制御して空気量を制御することによって、硝化槽3における好機性と脱窒槽4における嫌気性、すなわち硝化槽3と脱窒槽4との空気量のバランスを計って、硝化槽3内の空気量が多量となって脱窒槽4の嫌気状態が維持できなくなることを防止している。そして、第1脱窒槽8のポリ塩化ビニリデン充填物13に繁殖した嫌気性微生物によって、硝酸性窒素が還元処理されて窒素ガスとなり、空気中に出て行くことによって窒素が除去されるのである。
尚、上記第1脱窒槽8内での処理状況を詳細に説明すると、以下の通りである。すなわち、第1脱窒槽8を、「水深7m以上を有すると共に、マイクロナノバブル付着用充填材が設けられた嫌気性微生物付着槽としての脱窒槽本体」と「この脱窒槽本体内に設置された下部導入管14」とによって構成する。そして、被処理水を、下部導入管14の孔15から第1脱窒槽8の下部に吐出する。こうして、第1脱窒槽8内に残存しているマイクロナノバブルのサイズを水圧によって収縮させて小さくし、多量の嫌気性微生物で上記小さくなったマイクロナノバブルを消費して、第1脱窒槽8の状態を短時間で嫌気性に変換して、嫌気性微生物の働きを高めるのである。
次に、上記第1脱窒槽8より流出した被処理水は、第1脱窒槽8と同じ構造を有する第2脱窒槽9に導入されて、第1脱窒槽8の場合と同様の処理が行われる。但し、第2酸化還元電位調節計20からの制御信号によって、再曝気槽5に設置されている汚泥ポンプ21と第1液中膜ポンプ22とをインバータ制御して、マイクロナノバブル発生槽1とマイクロナノバブル付着槽2とへのマイクロナノバブル含有水の移送量を制御している。こうして、硝化槽3の好機性と脱窒槽4の嫌気性とのバランスが図られる。
具体的には、上記汚泥ポンプ21と第1液中膜ポンプ22との移送量が多い場合には、第1硝化槽6において、マイクロナノバブルを含有した汚泥含有水が増加してマイクロナノバブルによる溶存酸素が増加し、結果的に第1硝化槽6の酸化が促進される。しかしながら、余りにもマイクロナノバブルを含有した汚泥含有水が増加すると、第2脱窒槽9まで好機性が持続するので、汚泥ポンプ21と第1液中膜ポンプ22との移送量を制御するのである。
すなわち、上記第2脱窒槽9の嫌気性、つまり第2酸化還元電位調節計20の酸化還元電位値が適正に維持できなくなると、マイクロナノバブル発生槽1とマイクロナノバブル付着槽2とへのマイクロナノバブル含有水の移送量を減少させる。そうすると、第1硝化槽6においてマイクロナノバブル含有水が少なくなるので、結果的には嫌気槽である脱窒槽4の嫌気性が維持できる状態になる。尚、第1脱窒槽8と第2脱窒槽9とには、水素供与体タンク23から、水素供与体タンク定量ポンプ24によって、水素供与体としてのメタノール等が添加されている。
次に、被処理水は、上記再曝気槽5に導入されて、脱窒槽4において過剰に添加された被処理水中の水素供与体としてのメタノールが微生物分解される。この再曝気槽には、汚泥ポンプ21と第1液中膜ポンプ22との他に第2液中膜ポンプ25が設置されている。そして、第2液中膜ポンプ25と液中膜26とによって、微生物汚泥と処理水とを固液分離することによって処理水が得られるのである。尚、再曝気槽5にも、ラインミキサー型散気装置16と、ラインミキサー型散気装置16に空気を供給する空気供給部17とが、設置されている。そして、空気供給部17には、ブロワー27から空気が圧送されるようになっている。ここで、上記「液中膜」とは、液中に存在する膜のことである。
上記ブロワー27からの空気の一部は、マイクロナノバブル付着槽2に設置されているラインミキサー型散気装置28に供給されるようになっている。尚、マイクロナノバブル付着槽2への空気供給は、槽内の撹拌が目的である。
上述したように、上記再曝気槽5には、上記汚泥ポンプ21と第1液中膜ポンプ22とが設置されている。そして、汚泥ポンプ21は、再曝気槽5内のマイクロナノバブルを含む微生物汚泥を、汚泥配管29を介して、マイクロナノバブル付着槽2に導入している。一方、第1液中膜ポンプ22は、液中膜26による処理水(マイクロナノバブルを含む)の一部を、処理水配管30を介して、マイクロナノバブル発生槽1に移送している。また、液中膜26による処理水の残りは、第2液中膜ポンプ25によって、処理水配管31を介して排水処理装置の系外に排出されるのである。
上記マイクロナノバブル発生槽1には、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32、非水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機33、および、計測器としての濁度計10が設置されている。このマイクロナノバブル発生槽1は、第1液中膜ポンプ22によって再曝気槽5から移送される処理水を使用して、効率的にマイクロナノバブルを発生させるための水槽である。
具体的には、上記マイクロナノバブル発生槽1は、プラスチック,ステンレス,塩化ビニル等の各種材質から成る水槽である。尚、水槽の材質は、液体の性状によって適宜選定すれば良い。そして、マイクロナノバブル発生槽1の内部には、上記したように、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32と非水中ポンプ型の旋回流型マイクロナノバブル発生機33とが設置されており、夫々水流34と水流35とを発生している。そして、第1液中膜ポンプ22からの処理水は、流入管36からマイクロナノバブル発生槽1に流入される。また、マイクロナノバブル発生槽1の内部には、濁度計10が設置されている。この濁度計10を設置する理由は、マイクロナノバブルの発生状況を計器で測定するためである。
すなわち、上記マイクロナノバブル発生槽1内にマイクロナノバブルが多く発生した場合には、処理水は白く濁り濁度が上昇する傾向がある。したがって、濁度計10が高い値を示す。これに対して、マイクロナノバブルが充分発生しない場合には、濁度が低下する傾向がある。したがって、濁度計10は低い値を示すことになる。
そこで、上記濁度計10からの信号を信号線39を介して濁度調節計40に伝送し、濁度調節計40からの信号線41を介した制御信号によって、マイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプ42をインバータ制御するようにしている。こうして、マイクロナノバブル発生助剤タンク43からマイクロナノバブル発生槽1へのマイクロナノバブル発生助剤の添加量を制御して、最適な添加量になるようにしている。この最適なマイクロナノバブル発生助剤の添加量によって、適量のマイクロナノバブルが発生される。すなわち、本実施の形態においては、上記マイクロナノバブル発生助剤添加装置を、マイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプ42とマイクロナノバブル発生助剤タンク43とで構成するのである。
より具体的には、上記濁度計10の値が低い場合には、マイクロナノバブルの発生量が少ないので、マイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプ42のインバータ制御により電動機回転数を多くしてマイクロナノバブル発生助剤を多く添加する。こうして、マイクロナノバブルを多く発生させて、濁度計10の数値が高くなるように制御する。また、濁度計10の数値が高い場合には、マイクロナノバブルは充分に発生しているので、マイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプ42のインバータ制御により電動機回転数を少なくしてマイクロナノバブル発生助剤の添加量を少なくする。この場合でも、マイクロナノバブルが充分発生した状態で稼動していることになる。このように、マイクロナノバブル発生助剤の添加量を制御することによって、ランニングコストの低減を図ることができるのである。
尚、上記マイクロナノバブル発生助剤としては、各種微生物分解性の良い界面活性剤や各種アルコール類等があり、目的によって適宜選定すればよい。
上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32には、空気配管37を介して連結されているブロワー38から空気が供給されている。そして、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32は、ブロワー38から供給された空気を高速回転することよって切断してマイクロバブルを発生する。そうすると、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32からマイクロバブルを吐出することによって、水流34が発生する。そして、その後一部のマイクロバブルは、時間の経過と共に収縮してナノバブルになる。
一方、上記旋回流型マイクロナノバブル発生機33は、配管によって循環ポンプ44と連携しており、旋回流型マイクロナノバブル発生機33への高圧の循環水の供給は、循環ポンプ44によって行われる。また、旋回流型マイクロナノバブル発生機33には、空気を引き込む為の空気引き込み管45と、空気量を調整するためのニードルバルブ46が設置されている。
以上のようにして、上記マイクロナノバブル発生槽1で処理水に充分マイクロナノバブルが含有され、その後、流出管47により、マイクロナノバブル含有液体は、次工程であるマイクロナノバブル付着槽2に導入される。
上記マイクロナノバブル付着槽2においては、所望のサイズのマイクロナノバブルを多量に含有しているマイクロナノバブル発生槽1からのマイクロナノバブル含有液体と、汚泥ポンプ21からの微生物汚泥とが、ラインミキサー型散気装置28からマイクロバブルが多量に吐出されることによって強力に混合撹拌される。その結果、汚泥ポンプ21からの微生物汚泥中の微生物にマイクロナノバブル発生槽1からのマイクロナノバブルが付着して、上記微生物が活性化されるのである。このように、マイクロナノバブルは、上記微生物に付着するのであるが、上記微生物に付着しないサイズの比較的大きいマイクロバブルも存在する。また、ラインミキサー型散気装置28によって、多量のサイズの大きいマイクロバブルが発生される。
上述のように、上記マイクロナノバブル付着槽2には、上記微生物に付着したサイズの小さいマイクロナノバブルと、上記微生物に付着していないサイズの比較的大きいマイクロナノバブルと、ラインミキサー型散気装置28によって発生したサイズの大きいマイクロバブルとの、種々のサイズのマイクロバブルが存在する。そして、種々のサイズのマイクロバブルの総てが、マイクロナノバブル付着槽2から、汚泥配管48を介して第1硝化槽6の下部導入管14における上端に導入され、下部導入管14の最下部に設けられた孔15から第1硝化槽6の下部に吐出されて硝化処理に有効利用されるのである。
以上のごとく、本実施の形態においては、上記硝化層3を第1硝化層6と第2硝化層7とで構成し、特に第1硝化層6における水深を7m以上に設定し、第1硝化層6の下部には下部導入管14の吐出部を配置している。したがって、第1硝化層6の底部では、上記微生物に付着していない比較的大きいサイズのマイクロバブルおよびラインミキサー型散気装置28由来の微細空気としてのマイクロバブルが水圧によって収縮して、上記微生物およびマイクロナノバブル付着用充填材に付着し易いサイズになる。その結果、上記マイクロバブルは微生物に付着するのみならず、上記微生物に付着した状態で上記マイクロナノバブル付着用充填材にも多く付着して、微生物の活性化や安定化(定着化)に有効となるのである。
また、上記マイクロナノバブル発生槽1には、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32と非水中ポンプ型の旋回流型マイクロナノバブル発生機33とを設けている。その場合、旋回流型マイクロナノバブル発生機33から発生されるマイクロナノバブルの方が、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32から発生されるマイクロナノバブルよりもサイズが小さく、発生量が少ない。そして、バブルは、より微細な方が、液体中に長く持続すると共に、微生物に対する作用もより効果的であることが知られている。
そこで、本実施の形態においては、先ず、上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32によって少し大きめのマイクロナノバブルを多量に発生させ、その後、その少し大きめのマイクロナノバブルを含有している液体を旋回流型マイクロナノバブル発生機33に導入することによって、マイクロバブルよりもナノバブルの割合の方が大きいマイクロナノバブルを発生させるようにしている。尚、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32は、そのメーカーを限定するものではなく、具体的には野村電子工業株式会社のものを使用している。また、旋回流型マイクロナノバブル発生機33は、ナノプラネット研究所の製品を使用している。他メーカーの商品も数多く販売されているが、目的に従って選定すれば差し支えない。
ここで、3種類のバブルについて説明する。先ず、通常のバブル(気泡)は、水の中を上昇して表面でパンとはじけて消滅する。これに対し、マイクロバブルは、直径が1ミクロン(μm)〜50ミクロン(μm)の微細気泡であり、水中で縮小して行き、ついには消滅(完全溶解)してしまう。また、ナノバブルは、上記マイクロバブルよりもさらに小さい(直径が1ミクロン以下の100nm〜200nm)微細気泡であり、いつまでも水の中に存在することが可能である。マイクロナノバブルとは、マイクロバブルとナノバブルとが混合されたバブルのことである。尚、ラインミキサー型散気装置28は、ナノバブルを発生させることができないが、多量のマイクロバブルを発生させることはできる。
・第2実施の形態
図2は、本実施の形態の窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。図2に示す窒素含有排水処理装置は、図1に示す第1実施の形態のマイクロナノバブル付着槽2に設置されているラインミキサー型散気装置28が、通常の散気管51に置き換わった点において異なる。他の構成は、図1に示す上記第1実施の形態の窒素含有排水処理装置と同じであるため、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
本窒素含有排水処理装置においては、マイクロナノバブル付着槽2には、ブロワー27から圧送された空気を散気するラインミキサー型散気装置は設置されておらず、代わりにブロワー27から圧送された空気を散気する散気管51が設置されている。したがって、マイクロナノバブル付着槽2においては、再曝気槽5からの微生物を含む汚泥とマイクロナノバブル発生槽1からのマイクロナノバブル含有水とが、ラインミキサー型散気装置から吐出される微細なマイクロバブルではなく、従来から存在する散気管51から吐出される空気によって撹拌混合されるのである。
尚、撹拌混合が目的の場合には、本実施の形態のごとく、散気管51から吐出される空気で充分なのである。したがって、本実施の形態においては、マイクロナノバブル付着槽2において上記ラインミキサー型散気装置を使用しない分だけ、上記第1実施の形態の場合に比較して、イニシャルコストの低減を図ることができるのである。
・第3実施の形態
図3は、本実施の形態の窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。図3に示す窒素含有排水処理装置は、図1に示す第1実施の形態の窒素含有排水処理装置とは、窒素含有排水を、第1硝化槽6にではなく、マイクロナノバブル付着槽2に導入する点において異なる。尚、他の構成は、図1に示す上記第1実施の形態の窒素含有排水処理装置と同じであるため、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
本窒素含有排水処理装置においては、窒素含有排水をマイクロナノバブル付着槽2に導入している。したがって、マイクロナノバブル付着槽2では、窒素含有排水と、汚泥ポンプ21からの微生物汚泥と、マイクロナノバブル発生槽1からのマイクロナノバブル含有水とを混合し、撹拌することになる。そのため、早い時点からマイクロナノバブルと微生物および窒素含有排水とを混合撹拌することができ、窒素含有排水に対する微生物汚泥の初期吸着による処理効率の向上が期待できる。
すなわち、本実施の形態によれば、窒素含有排水処理装置の処理性能を向上させることができるのである。
・第4実施の形態
図4は、本実施の形態の窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。図4に示す窒素含有排水処理装置は、図1に示す第1実施の形態の窒素含有排水処理装置とは、窒素含有排水を、第1硝化槽6にではなく、マイクロナノバブル発生槽1に導入する点において異なる。他の構成は、図1に示す上記第1実施の形態の窒素含有排水処理装置の場合と同じであるため、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
本窒素含有排水処理装置においては、窒素含有排水を流入管52からマイクロナノバブル発生槽1に導入している。したがって、マイクロナノバブル発生の条件が最も良い条件となるのである。その理由は、処理水中よりも原水中の方がマイクロナノバブルの発生状態が良いことが、経験的に分かっているためである。
すなわち、本実施の形態によれば、窒素含有排水中の成分を利用してマイクロナノバブルを多量に形成し、窒素含有排水の処理に役立てることができるのである。
・第5実施の形態
図5は、本実施の形態の窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。図5に示す窒素含有排水処理装置は、図1に示す第1実施の形態の窒素含有排水処理装置とは、再曝気槽5の後段に、接触酸化槽53,沈澱槽54,急速ろ過機55および活性炭吸着塔56をこの順序で配置している点において異なる。他の構成は、図1に示す上記第1実施の形態の窒素含有排水処理装置の場合と同じであるため、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
本窒素含有排水処理装置においては、上述したように、再曝気槽5の後段に、接触酸化槽53,沈澱槽54,急速ろ過機55および活性炭吸着塔56をこの順序で配置している。したがって、再曝気槽5以降において、被処理水の高度処理を行うことが可能になる。
すなわち、この実施の形態によれば、処理水の放流条件が相当厳しい場所での使用や処理水を再利用する場合に好都合な窒素含有排水処理装置を提供することができる。
・第6実施の形態
図6は、本実施の形態の窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。図6に示す窒素含有排水処理装置は、図1に示す第1実施の形態の窒素含有排水処理装置とは、再曝気槽5の後段に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32が設置された第2マイクロナノバブル発生槽57,急速ろ過機55および活性炭吸着塔56をこの順序で配置しており、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32にはブロワー38から空気が供給される点において異なる。他の構成は、図1に示す上記第1実施の形態の窒素含有排水処理装置の場合と同じであるため、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。また、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32およびブロワー38も、図1に示す上記第1実施の形態の場合と同じであるため、同じ符号を付している。また、急速ろ過機55および活性炭吸着塔56は、図5に示す上記第5実施の形態の場合と同じであるため、同じ符号を付している。
本窒素含有排水処理装置においては、上述したように、再曝気槽5の後段に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機32が設置された第2マイクロナノバブル発生槽57,急速ろ過機55および活性炭吸着塔56をこの順序で配置している。したがって、再曝気槽5以降において、さらに第2マイクロナノバブル発生槽57によってマイクロナノバブルを発生させ、ポンプ58でマイクロナノバブル含有液体を急速ろ過機55に導入することによって、再曝気槽5からの処理水中の微生物が上記導入されたマイクロナノバブルの付着によって活性化され、急速ろ過機55に付着した有機物や活性炭吸着塔56の活性炭に吸着した有機物が上記活性化された微生物によって効率よく分解される。その結果、急速ろ過機55の詰まりを防止することができる。さらに、活性炭吸着塔56の活性炭を再生させることができ、年間当りの再生回数を減少させることができる。
すなわち、本実施の形態によれば、被処理水のさらなる高度処理を行うことが可能になり、処理水の放流条件が相当厳しい場所での使用や処理水を再利用する場合により好都合な窒素含有排水処理装置を提供することができる。さらに、図5に示す上記第5実施の形態の場合に比して、高度処理システムであるがイニシャルコストの低い「窒素含有排水処理装置」を提供することができるのである。
・第7実施の形態
図7は、本実施の形態の窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。図7に示す窒素含有排水処理装置は、図6に示す第6実施の形態の窒素含有排水処理装置とは、第1硝化槽6への流入水である窒素含有排水が界面活性剤含有窒素排水である点において異なる。尚、他の構成は、図6に示す上記第6実施の形態の窒素含有排水処理装置と同じであるため、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
本窒素含有排水処理装置においては、第1硝化槽6への流入水が界面活性剤含有窒素排水である。そのため、場合によっては、界面活性剤の微生物分解性が悪く微生物処理が比較的困難になる可能性がある。ところが、一方において、被処理水中に界面活性剤が存在しているとマイクロナノバブルが格段にスムーズに発生する。そして、本実施の形態においては、第1硝化槽6の前段のみならず再曝気槽5の後段にもマイクロナノバブル発生槽を配置しているために、再曝気槽5の後段におけるマイクロナノバブルの発生が促進される。そのために、微生物がより活性化されて、被処理水中の窒素のみならず、界面活性剤も分解することができるのである。
すなわち、本実施の形態によれば、再曝気槽5の後段に第2マイクロナノバブル発生槽57を配置してマイクロナノバブルによる2段処理を行うことによって、窒素含有排水処理装置の信頼性を増加させることができるのである。
尚、上述した「被処理水中に界面活性剤が存在しているとマイクロナノバブルが格段にスムーズに発生する」ことは、図1に示す上記第1実施の形態の窒素含有排水処理装置におけるマイクロナノバブル発生槽1に対しても適用することができる。したがって、図1に示す上記第1実施の形態の窒素含有排水処理装置に界面活性剤含有窒素排水を導入した場合にも、多量のマイクロナノバブルを発生させて微生物をより活性化し、被処理水中の界面活性剤を上記より活性化された微生物で分解することができるのである。
・第8実施の形態
図8は、本実施の形態の窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。図8に示す窒素含有排水処理装置は、図7に示す第7実施の形態の窒素含有排水処理装置とは、ポンプ58と急速ろ過機55との間に、接触酸化槽53,沈殿槽54および第3マイクロナノバブル発生槽59をこの順序で配置している点において異なる。他の構成は、図7に示す上記第7実施の形態の窒素含有排水処理装置の場合と同じであるため、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。また、接触酸化槽53および沈殿槽54も、図5に示す上記第5実施の形態の場合と同じであるため、同じ符号を付している。
本窒素含有排水処理装置においては、第1硝化槽6への流入水が界面活性剤含有窒素排水である。そのため、場合によっては、界面活性剤の微生物分解性が悪く微生物処理が比較的困難になる可能性がある。特に、ペルフルオロオクタンスルホン酸あるいはペルフルオロオクタン酸等の有機フッ素系の界面活性剤を含有する窒素排水に対しては、マイクロナノバブルによる2段処理を行っても微生物処理が困難である。
そこで、本実施の形態においては、上記沈殿槽54と急速ろ過機55との間に第3マイクロナノバブル発生槽59を配置している。したがって、本窒素含有排水処理装置においては、マイクロナノバブルによる3段処理を行うことによって、有機フッ素系の界面活性剤を含有する窒素排水に対しても微生物分解を行うことができ、窒素含有排水処理装置のさらなる信頼性の増加を図ることができるのである。
・実験例
図1に基づいて、マイクロナノバブル発生槽1の容量が0.2m3、マイクロナノバブル付着槽2の容量が0.1m3、硝化槽3の容量が4m3、脱窒槽4の容量が3m3、再曝気槽5の容量が2m3である実験装置を製作した。そして、ポリ塩化ビニリデン充填物13が充填されている硝化槽3および脱窒槽4に窒素含有排水を導入して約3ヶ月間試運転をしたところ、再曝気槽5から安定的な処理水質を確保することができた。
また、流入水と処理水との全窒素の分析をして窒素の除去率を求めたところ、窒素の除去率は90%以上であり、硝化槽3および再曝気槽5からの発泡もなく、処理水の透視度も30cm以上であった。
この発明の窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。 図1とは異なる窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。 図1および図2とは異なる窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。 図1〜図3とは異なる窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。 図1〜図4とは異なる窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。 図1〜図5とは異なる窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。 図1〜図6とは異なる窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。 図1〜図7とは異なる窒素含有排水処理装置における構成を示す図である。
符号の説明
1…マイクロナノバブル発生槽、
2…(汚泥への)マイクロナノバブル付着槽、
3…硝化槽、
4…脱窒槽、
5…再曝気槽、
6…第1硝化槽、
7…第2硝化槽、
8…第1脱窒槽、
9…第2脱窒槽、
10…濁度計、
11…第1酸化還元電位計、
12…第2酸化還元電位計、
13…ポリ塩化ビニリデン充填物、
14…下部導入管、
15…下部導入管の孔、
16,28…ラインミキサー型散気装置、
18,27,38…ブロワー、
19…第1酸化還元電位調節計、
20…第2酸化還元電位調節計、
21…汚泥ポンプ、
22…第1液中膜ポンプ、
23…水素供与体タンク、
24…水素供与体タンク定量ポンプ、
25…第2液中膜ポンプ、
26…液中膜、
32…水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機、
33…旋回流型マイクロナノバブル発生機、
36,52…流入管、
40…濁度調節計、
42…マイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプ、
43…マイクロナノバブル発生助剤タンク、
44…循環ポンプ、
45…空気引き込み管、
46…ニードルバルブ、
47…流出管、
51…散気管、
53…接触酸化槽、
54…沈澱槽、
55…急速ろ過機、
56…活性炭吸着塔、
57…第2マイクロナノバブル発生槽、
58…ポンプ、
59…第3マイクロナノバブル発生槽。

Claims (16)

  1. マイクロナノバブル発生機を有して、導入された水中にマイクロナノバブルを発生させるマイクロナノバブル発生槽と、
    導入された微生物汚泥中の微生物に、上記マイクロナノバブル発生槽から導入されたマイクロナノバブル含有水中のマイクロナノバブルを付着させるマイクロナノバブル付着槽と、
    7m以上の水深を有すると共に、マイクロナノバブル付着用充填材が充填されており、上記マイクロナノバブル付着槽からの微生物汚泥と外部からの窒素含有排水とが導入されて、上記導入された窒素含有排水に対して硝化処理を行う硝化槽と、
    上記硝化槽内に設置されると共に、上端部に上記微生物汚泥および上記窒素含有排水が導入される導入口を有する一方、下部に上記導入口から導入された上記微生物汚泥および上記窒素含有排水を上記硝化槽の最下部に吐出する吐出孔を有する第1下部導入管と、
    7m以上の水深を有すると共に、マイクロナノバブル付着用充填材が充填されており、上記硝化槽によって硝化処理が行われた被処理水が導入され、水素供与体が添加されて、上記導入された被処理水に対して脱窒処理を行う脱窒槽と、
    上記脱窒槽内に設置されると共に、上端部に上記硝化槽からの被処理水が導入される導入口を有する一方、下部に上記導入口から導入された上記被処理水を上記脱窒槽の最下部に吐出する吐出孔を有する第2下部導入管と、
    曝気装置を有すると共に、上記脱窒槽によって脱窒処理が行われた被処理水が導入されて、上記脱窒槽において過剰に添加された上記被処理水中の上記水素供与体を微生物分解する再曝気槽と
    を備えたことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  2. 請求項1に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記マイクロナノバブル付着槽に導入される微生物汚泥は、上記再曝気槽から導入される
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  3. 請求項2に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記マイクロナノバブル発生槽は、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機と旋回流型マイクロナノバブル発生機との2種類のマイクロナノバブル発生機を有している
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  4. 請求項1に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記マイクロナノバブル発生槽に、マイクロナノバブル発生助剤を添加するためのマイクロナノバブル発生助剤添加装置を備えた
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  5. 請求項4に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記マイクロナノバブル発生助剤添加装置は、
    上記マイクロナノバブル発生助剤を貯蔵するマイクロナノバブル発生助剤タンクと、
    上記マイクロナノバブル発生助剤タンク内の上記マイクロナノバブル発生助剤を、定量ずつ上記マイクロナノバブル発生槽に搬送するマイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプと
    を含むことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  6. 請求項5に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記マイクロナノバブル発生槽に設置されて、上記マイクロナノバブル発生槽内の被処理水の濁度を計測する濁度計と、
    上記濁度計による計測結果に基づいて、上記マイクロナノバブル発生助剤タンク定量ポンプによる上記マイクロナノバブル発生助剤の搬送量を、上記濁度計による計測結果が所定の濁度になるように制御する濁度調節計と
    を備えたことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  7. 請求項1に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記再曝気槽の後段に、接触酸化槽,沈澱槽,急速ろ過機および活性炭吸着塔を設置した
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  8. 請求項1に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記再曝気槽の後段に、第2マイクロナノバブル発生槽,急速ろ過機および活性炭吸着塔を設置した
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  9. 請求項1に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記硝化槽に導入される窒素含有排水は、界面活性剤含有窒素排水である
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  10. 請求項1に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記再曝気槽の後段に、第2マイクロナノバブル発生槽,沈澱槽,第3マイクロナノバブル発生槽,急速ろ過機および活性炭吸着塔を設置し、
    上記硝化槽に導入される窒素含有排水は、界面活性剤含有窒素排水である
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  11. 請求項1に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記マイクロナノバブル付着槽,上記硝化槽および上記再曝気槽には、ラインミキサー型散気装置が設置されている
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  12. 請求項1に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記脱窒槽は、上記第2下部導入管設置された第1脱窒槽と上記第2下部導入管設置された第2脱窒槽との2つの脱窒槽によって構成されており、
    上記硝化槽には、ラインミキサー型散気装置が設置されており、
    上記再曝気槽には、上記再曝気槽内の微生物汚泥を上記マイクロナノバブル付着槽に移送する第1ポンプと、上記再曝気槽内の処理水を上記マイクロナノバブル発生槽に移送する第2ポンプとが、設置されており、
    上記第1脱窒槽に設置されて、上記第1脱窒槽内の酸化還元電位を計測する第1酸化還元電位計と、
    上記第1酸化還元電位計の計測結果に基づいて、上記硝化槽のラインミキサー型散気装置に空気を圧送するブロワーの圧送量を制御する第1酸化還元電位調節計と、
    上記第2脱窒槽に設置されて、上記第2脱窒槽内の酸化還元電位を計測する第2酸化還元電位計と、
    上記第2酸化還元電位計の計測結果に基づいて、上記再曝気槽の上記第1ポンプおよび第2ポンプの移送量を制御する第2酸化還元電位調節計と
    を備えたことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  13. 請求項9あるいは請求項10に記載の窒素含有排水処理装置において、
    上記界面活性剤含有窒素排水中における界面活性剤は、有機フッ素系化合物である
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  14. 請求項13に記載された窒素含有排水処理装置において、
    上記有機フッ素系化合物は、ペルフルオロオクタンスルホン酸あるいはペルフルオロオクタン酸である
    ことを特徴とする窒素含有排水処理装置。
  15. マイクロナノバブル発生機を有するマイクロナノバブル発生槽で発生させたマイクロナノバブルを、マイクロナノバブル付着槽において、導入された微生物汚泥中の微生物に付着させ、
    上記微生物に付着されたマイクロナノバブルを含む上記微生物汚泥中と外部からの窒素含有排水とを、7m以上の水深を有すると共に、マイクロナノバブル付着用充填材が充填されている硝化槽の最下部に導入して、上記導入された窒素含有排水に対して硝化処理を行い、
    上記硝化槽によって硝化処理が行われた被処理水を、7m以上の水深を有すると共に、マイクロナノバブル付着用充填材が充填された脱窒槽の最下部に導入し、水素供与体を添加して、上記導入された被処理水に対して脱窒処理を行い、
    上記脱窒槽によって脱窒処理が行われた被処理水を、曝気装置を有する再曝気槽に導入して、上記脱窒槽において過剰に添加された上記被処理水中の上記水素供与体を微生物分解する
    ことを特徴とする窒素含有排水処理方法。
  16. 請求項15に記載の窒素含有排水処理方法において、
    上記硝化槽は、水深が7m以上の第1硝化槽と水深が7m以上の第2硝化槽との2槽から構成され、
    上記脱窒槽は、水深が7m以上の第1脱窒槽と水深が7m以上の第2脱窒槽との2槽から構成され、
    上記第1硝化槽と上記第2硝化槽および上記第1脱窒槽と上記第2脱窒槽に、上部に導入口を有する一方、下部に吐出孔を有する下部導入管が設置されており、
    上記第1硝化槽に導入される上記微生物汚泥および上記窒素含有排水と上記第2硝化槽,上記第1脱窒槽,上記第2脱窒槽に導入される前段の槽からの被処理水とは、上記下部導入管の上記導入口から導入されて上記下部導入管内を流下し、上記下部導入管の上記吐出孔から上記硝化槽および上記脱窒槽の最下部に導入される
    ことを特徴とする窒素含有排水処理方法。
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