JP2008079207A - 音響発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】周囲の光環境に応じた音を放出する音響発生装置を提供すること。
【解決手段】イメージセンサ4は、光を検出して画像情報を生成し、画像認識部5は、画像情報に基づいて、発光している照明装置12aの位置を音響発生装置1が設置されている場所から見た相対的な方向として計算することにより発光点方向情報を生成する。これにより、音響ビームを発光している照明装置12aに指向させることができ、発光している照明装置12aの表面で散乱した音を聞くことで、当該照明装置から音が放出されているように感じることができる。また、発光している照明装置が切り換っても、その変化に追従して音響ビームを放出することができる。
【選択図】図1
【解決手段】イメージセンサ4は、光を検出して画像情報を生成し、画像認識部5は、画像情報に基づいて、発光している照明装置12aの位置を音響発生装置1が設置されている場所から見た相対的な方向として計算することにより発光点方向情報を生成する。これにより、音響ビームを発光している照明装置12aに指向させることができ、発光している照明装置12aの表面で散乱した音を聞くことで、当該照明装置から音が放出されているように感じることができる。また、発光している照明装置が切り換っても、その変化に追従して音響ビームを放出することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、周囲の光環境に応じた音を放出する技術に関する。
指向性を高めることのできるスピーカシステム、いわゆる狭指向性を有するスピーカシステムとして、例えば、アレイスピーカがある。アレイスピーカは、個々のスピーカで振幅、遅延などを制御することにより指向性を高くして、ビーム化した音を所望の場所へ放出することができる。
また、音の伝播方向に合わせて光をサーチライトのように照射することにより、光が照射されている場所において音を明瞭に聞くことができる技術が検討されている。例えば特許文献1のように、スピーカ前方にフードを取り付けフードの音反射内壁の焦点にスピーカを配置して音の指向性を高め、さらに音が伝播する方向と同じ方向に光が照射されるように、光ビーム出射器を取り付ける技術が開示されている。
特開2006−101464号公報
光の照射と音の放出が相関を持って行われることで、視覚および聴覚に対して、特殊な効果を与えることが考えられる。この効果を上手に利用することで、人がリラックスできる環境、いわゆるリラクゼーション空間を構築することができる。例えば、光が照射されている場所や光源付近から、音が発生しているような効果を演出することで、光そのものから音が出ているような知覚を与える効果が得られる。
しかし、特許文献1に開示されたスピーカ装置においては、光源とスピーカがセットになっているため、複数の光源を使用して上記の効果を得ようとすると、数多くのスピーカ装置を設置する必要があり、システムが大掛かりになるとともにコストがかかる。また、音の方向と光の方向を同一にすることしかできないため、限られた条件の中でリラクゼーション空間を構築しなくてはならない。
本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、簡易的に設置ができ、光の状況に連動して自動的に音を制御できる音響発生装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明は、複数のスピーカを有したアレイスピーカユニットと、周囲の光を受光して発光点の方向を検出し、検出した方向を示す発光点方向情報を出力する発光点検出手段と、前記発光点方向情報に基づいて前記アレイスピーカユニットが放出する音響ビームの方向を制御する音響ビーム制御手段とを具備することを特徴とする音響発生装置を提供する。
別の好ましい態様において、前記発光点検出手段は発光点が複数ある場合には、各々の発光点の方向を検出し、検出した各方向を示す発光点方向情報を出力してもよい。
別の好ましい態様において、前記音響ビーム制御手段は、前記発光点方向情報に基づいて前記音響ビームの方向を前記発光点の方向に向けてもよい。
別の好ましい態様において、前記音響ビーム制御手段は、予め記憶されたコンピュータ読み取り可能なプログラムに基づいて動作するコンピュータを有し、前記コンピュータは前記アレイスピーカユニットが放出する音響ビームの方向を前記プログラムの指示にしたがって制御するとともに、前記コンピュータは前記発光点方向情報を読み取り、前記プログラムは前記コンピュータが読み取った発光点方向情報に基づいて前記指示の内容を修正するようにしてもよい。
別の好ましい態様において、オーディオ信号生成手段を有し、前記アレイスピーカユニットは前記オーディオ信号生成手段によって生成されたオーディオ信号に基づいて放音するようにしてもよい。
本発明によれば、簡易的に設置ができ、光の状況に連動して自動的に音を制御できる音響発生装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る音響発生装置1の構成を示したブロック図であり、図2は、音響発生装置1の外観を示す斜視図である。アレイスピーカユニット2は、スピーカエンクロージャの同一のバッフル板に25台のスピーカ2−1、2−2、・・・、2−25を有し、図2に示すように各スピーカは、縦横に5個ずつ平面状に配置されている。入力されたオーディオ信号を増幅して出力するアンプ3−1、3−2、・・・、3−25は、スピーカごとに設置され、例えば、スピーカ2−1はアンプ3−1から出力された信号に応じた音を放出する。そして、各アンプ3−1、3−2、・・・、3−25によって、増幅部3が構成されている。
イメージセンサ4は、測定対象領域内の光を検出することにより得られた画像情報を画像認識部(発光点検出手段)5へ出力する。画像認識部5は、イメージセンサ4から出力された画像情報に基づいて、発光点の方向を求める。この場合、発光方向は音響発生装置1が設置されている場所から見た相対的な方向として計算される。すなわち、イメージセンサ4の受光面のどの座標が発光位置であるかを検出し、その座標(x,y)に基づいて水平方向の角度θおよび垂直方向の角度φを求め、これらを発光点方向情報(θ,φ)として制御部6に出力する。この場合、発光点までの距離は不問として、あくまでイメージセンサ4からみた方向を示す。なお、部屋が全体的に明るい場合には、光の強度が所定の強度以上の場所を発光位置として検出すればよい。
ここで、図3(a)から図3(e)を用いて、発光点方向情報の算出方法を説明する。図3(a)は、イメージセンサ4が、領域βを含むような測定対象領域内の発光点Lを、イメージセンサ4の受光面αによって検出する状況を示した説明図である。ここで、領域βの4隅とイメージセンサ4の受光面αの4隅をそれぞれ結んだ直線の交点を焦点Fとし、焦点Fから受光面αに下ろした垂線(図中の1点鎖線)と受光面αとの交点を座標(0,0)の原点Oとする。また、焦点Fから原点Oまでの距離をfaとする。
イメージセンサ4は、発光点Lと焦点Fを結んだ直線と受光面αとの交点Pを発光点Lとして検出し、図3(b)に示すように、発光点Lの座標を(x,y)として画像認識部5に出力する。そして、画像認識部5は、図3(c)に示すような水平方向の角度θ(直線OFと直線P’Fのなす角度)および垂直方向の角度φ(直線PFと直線P’Fのなす角度)を算出する。P’は座標(x,0)を示す。水平方向の角度θは、θ=tan−1(x/fa)として算出(図3(d)参照)し、垂直方向の角度φは、φ=tan−1(y/fb)として算出(図3(e)参照)する。ここで、fb2=fa2+x2である。このようにして、イメージセンサ4は、発光点Lを座標(x,y)として検出し、その座標に基づいて、画像認識部5は、発光点方向情報(θ,φ)を算出する。
図1の説明に戻る。記憶部7は、音響発生装置1を動作させるためのプログラムを記憶している。また、記憶部7は、楽曲や効果音などの音声データであって、例えば、WAVE形式やMP3(MPEG Audio Layer-3)形式などの音声データを記憶している。操作部8は、アレイスピーカユニット2から放出される音量を設定するボリュームを具備し、設定された音量を示す音量設定値を制御部6に出力する。なお、音量の設定はリモコンなどを用いて遠隔操作としてもよい。その場合は、操作部8にリモコンからの信号を受信する機能を設けておけばよい。
制御部6は、記憶部7に記憶されたプログラムを実行し、画像認識部5から出力された発光点方向情報に基づいてアレイスピーカユニット2から放出する音(以下、音響ビームという)の指向方向を指示する指向制御信号を生成し、また、記憶部7に記憶された音声データをD/A変換したオーディオ信号を生成して指向制御部(音響ビーム制御手段)9に出力する。さらに、制御部6は、操作部8から供給された音量設定値に基づいて、増幅部3の増幅率を制御する。
指向制御部9は、制御部6から出力された指向制御信号に基づいた指向方向にアレイスピーカユニット2から放出される音響ビームが向くように、各スピーカ2−1、2−2、・・・、2−25から放出される音の遅延を制御する。これは、制御部6から出力されたオーディオ信号に、各スピーカから放出される音の遅延に応じた遅延処理をそれぞれ行った信号を生成し、各スピーカに対応するアンプ3−1、3−2、・・・、3−25に出力することにより制御される。なお、オーディオ信号の遅延だけでなく、オーディオ信号の振幅も制御して、平面状にスピーカが配置されたアレイスピーカユニット2の外周に位置するスピーカから放出される音の音量を制御するようにし、サイドローブを低減するようにしてもよい。
このようにして、指向制御部9は、オーディオ信号の遅延処理を行って生成した信号を各アンプ3−1、3−2、・・・、3−25に出力し、アンプ3−1、3−2、・・・、3−25が当該信号を増幅してスピーカ2−1、2−2、・・・、2−25から放音させることにより、指向制御信号に基づいた方向に指向した音響ビームを放出することができる。
次に、音響発生装置1が設置された部屋について説明する。図4は、音響発生装置1が設置された部屋100の上面図である。部屋100には、音響発生装置1と照明装置12が設置されている。音響発生装置1は、部屋100の1面の壁面近くに、アレイスピーカユニット2のバッフル板が部屋の中心方向を向くように設置されている。また、照明装置12は、他の面の壁面付近に、壁面に沿って10台設置されている。そして、この部屋100の利用者11は、部屋100のほぼ中心に位置している。
照明装置12は、10台のうち1台が発光し、10台が様々な順番で発光していくようになっている。発光する順番およびそれぞれが発光する時間は、あらかじめ音響発生装置1とは別の装置にプログラムされており、利用者が図示しない操作器によって選択したプログラムによって、発光状況が変化する。
次に、照明装置12の発光が始まり、図4に矢印で示す照明装置12(以下では発光している照明装置を12aと記す)が発光している状態を例として、制御部6が記憶部7に記憶されているプログラムを実行することによって動作する音響発生装置1について説明する。イメージセンサ4は、部屋の中の光の状況を検出して画像認識部5に画像情報を出力する。そして、画像認識部5は、当該画像情報から発光している照明装置12aの方向を認識し、発光点方向情報(θ1、φ1)を生成し、制御部6に出力する。
制御部6は、記憶部7に記憶されている音楽や効果音などの音声データを読み出してD/A変換を行い、オーディオ信号を生成する。また、画像認識部5から出力された発光点方向情報から、照明装置12aの方向、すなわち、音響発生装置1の正面方向から水平方向に角度θ1回転させ、さらに垂直方向に角度φ1回転させた方向へ、アレイスピーカユニット2から放出する音響ビームの指向方向を制御するように計算した指向制御信号を生成する。そして、オーディオ信号と指向制御信号とを指向制御部9に出力する。また、操作部8から出力される音量設定値に基づき、増幅部3の増幅率を制御する。なお、音声データの種類は、プログラムに基づいて決定するようにしてもよいし、操作部8を操作することにより種類を選択できるようにしてもよい。
指向制御部9は、指向制御信号に基づき、照明装置12aの方向に指向した音響ビームをアレイスピーカユニット2から放出するように、オーディオ信号に遅延処理を行った信号をアンプ3−1、3−2・・・、3−25に出力する。アンプ3−1、3−2・・・、3−25は、当該信号を制御部6によって制御された増幅率で増幅し、スピーカ2−1、2−2、・・・、2−25へ出力して放音させる。これにより、アレイスピーカユニット2から照明装置12aの方向に指向した音(以下、音響ビーム20aという)が放出される。
音響ビーム20aは、照明装置12aに到達すると、その表面において散乱する。そして散乱された散乱音のうち利用者11の方向へ散乱された音20bによって、利用者11は、発光している照明装置12aから音が放出されたように感じることができる。
そして、発光している照明装置12aが切り換り、発光位置が変化すると、音響発生装置1は、発光している照明装置12aを認識して照明の発光位置の変化に合わせて音響ビーム20aを放出する。このようにして、音響発生装置1が動作することで、利用者11は、発光している照明装置の位置が変わっても、発光している照明装置から音が放出されたように感じることができる。これにより、照明装置を有している部屋に音響発生装置1を設置することで、視覚と聴覚が一体となった特殊な効果を受けることができるリラクゼーション空間を提供することができる。
さらに、発光している照明装置12aの位置を音響発生装置1との相対的な方向として認識するため、音響発生装置1は、部屋100のどの場所に設置してもよく、また、照明の発光を制御するプログラムとの同期も必要なく面倒な配線がいらないため、簡易に設置することができる。
なお、発光している照明装置は、1台としていたが、複数台としてもよい。その場合は、アレイスピーカユニット2を複数の領域に分けて、それぞれ独立した音響ビームを放出できるようにして、複数台の発光している照明装置に放出するようにすればよい。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係る音響発生装置1が設置された部屋100の上面図である。音響発生装置1は、第1実施形態と同様な構成を有し、第1実施形態と同様に部屋の壁面近くに設置されている。また、部屋100の中には、照明装置13と、自由に動き回ることのできる可動体31が設置され、この部屋100の利用者11は、音響発生装置1が設置されている壁面と対向する壁面付近に位置している。そして、部屋100は、照明装置13によって照らされている。
図5は、本発明の第2実施形態に係る音響発生装置1が設置された部屋100の上面図である。音響発生装置1は、第1実施形態と同様な構成を有し、第1実施形態と同様に部屋の壁面近くに設置されている。また、部屋100の中には、照明装置13と、自由に動き回ることのできる可動体31が設置され、この部屋100の利用者11は、音響発生装置1が設置されている壁面と対向する壁面付近に位置している。そして、部屋100は、照明装置13によって照らされている。
ここで、可動体31が、照明装置13からの光を反射しながら、部屋100の中を動き回っている状態において、制御部6が記憶部7に記憶されているプログラムを実行することにより動作する音響発生装置1について説明する。
イメージセンサ4は、部屋の中の光の状況を検出して画像認識部5に画像情報を出力する。そして、画像認識部5は、当該画像情報から、動き回っている可動体31からの反射光とその他の場所からの反射光を分離し、可動体31の方向を認識し、発光点方向情報を生成して制御部6に出力する。可動体31からの反射光とその他の場所からの反射光と分離して、可動体31からの反射光を認識するために、画像認識部5において、イメージセンサ4から出力された画像情報を当該画像情報が出力されるタイミング(フレーム単位など)ごとに比較することにより、動きのある箇所を検出して、可動体31からの反射光を認識するようになっている。なお、画像認識部5は、可動体31の反射率を高くして、光の強度が大きい部分を可動体31として、認識するようにしてもよい。
そして、第1実施形態と同様にして、アレイスピーカユニット2は、音響ビーム30aを可動体31の方向に放出する。音響ビーム30aは、可動体31に到達すると、その表面において散乱する。そして散乱された音のうち利用者11の方向へ散乱された音30bによって、利用者11は、可動体31から音が放出されたように感じることができる。
また、可動体31の位置が変化しても、音響発生装置1は、可動体31の方向を認識して音響ビーム30aを放出する。このようにして、音響発生装置1が動作することで、利用者11は、移動する可動体31から音が放出されたように感じることができる。これにより、照明装置と移動する可動体を有している部屋に音響発生装置1を設置することで、視覚と聴覚が一体となった特殊な効果を受けることができるリラクゼーション空間を提供することができる。
また、第1実施形態と同様に移動している可動体31の位置を音響発生装置1との相対的な方向として認識するため、音響発生装置1は、部屋100のどの場所に設置してもよく、また、可動体31の動きを制御するプログラムとの同期も必要なく面倒な配線がいらないため、簡易に設置することができる。
<第3実施形態>
図6は、本発明の第3実施形態に係る音響発生装置41が設置された部屋100の上面図である。音響発生装置41は、第1実施形態に係る音響発生装置1に投光機46が追加されたものである。また、音響発生装置41は、第1実施形態にかかる音響発生装置1と同様に部屋の壁の近くに設置されている。また、この部屋100の利用者11は、音響発生装置41が設置されている壁面と対向する壁面付近に位置している。投光機46は、図示しない別の利用者によって操作され部屋の中の壁面をスポット状に照明し、照明領域47を形成する。
図6は、本発明の第3実施形態に係る音響発生装置41が設置された部屋100の上面図である。音響発生装置41は、第1実施形態に係る音響発生装置1に投光機46が追加されたものである。また、音響発生装置41は、第1実施形態にかかる音響発生装置1と同様に部屋の壁の近くに設置されている。また、この部屋100の利用者11は、音響発生装置41が設置されている壁面と対向する壁面付近に位置している。投光機46は、図示しない別の利用者によって操作され部屋の中の壁面をスポット状に照明し、照明領域47を形成する。
ここで、投光機46の操作により投光機46の方向を変化させることで、照明領域47の位置が変化している状態において、制御部6が記憶部7に記憶されているプログラムを実行することにより動作する音響発生装置1について説明する。
イメージセンサ4は、部屋の中の光の状況を検出して画像認識部5に画像情報を出力する。そして、画像認識部5は、当該画像情報から、照明領域47の方向を認識し、発光点方向情報を生成して制御部6に出力する。
そして、第1実施形態と同様にして、アレイスピーカユニット2は、音響ビーム40aを照明領域47の方向に放出する。音響ビーム40aは、照明領域47に到達すると、その照明領域47が位置する壁面において散乱する。そして散乱された音のうち利用者11の方向へ散乱された音40bによって、利用者11は、照明領域47から音が放出されたように感じることができる。また、部屋100の壁面全体を音が散乱しやすい構造にしておくことで、散乱された音が利用者11へ届きやすくなるため、より大きな効果を得ることができる。
また、投光機46に照らされた照明領域47の位置が変化しても、音響発生装置41は、照明領域47の方向を認識してビーム化された音を放出するため、利用者11は、移動しているスポット状の照明領域47から音が放出されたように感じることができる。これにより、部屋100に音響発生装置41を設置することで、視覚と聴覚が一体となった特殊な効果を受けることができるリラクゼーション空間を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以下のように、さまざまな態様で実施可能である。
<変形例1>
第1実施形態においては、発光している照明装置12aに音響ビームを放出するようにしていたが、部屋100の照明装置12のうち複数を同時にいろいろな発光、例えば、色、光量などをかえて発光させることにより部屋100の雰囲気を演出し、音響発生装置1には、その部屋の光の雰囲気として例えば、光量、色合い、発光パターンなどを検知し、その情報に応じて音、例えば、BGMのような音であってもよいし、指向性の広さ、方向、音質などが制御された音を放出させるようにしてもよい。この場合は、画像認識部5は、方向の認識に加えて、または代わりに、上述した光量、色合い、発光パターンを認識させて光雰囲気情報を生成し、制御部6に出力するようにすればよい。そして、BGMのような音は、効果音などと同様に記憶部7に音声データとして記憶してもよいし、図1の破線で示すように、信号入力部10を設けてオーディオ信号を指向制御部9に直接入力するようにしてもよい。これにより、第1実施形態とは異なったリラクゼーション空間を提供することができる。
第1実施形態においては、発光している照明装置12aに音響ビームを放出するようにしていたが、部屋100の照明装置12のうち複数を同時にいろいろな発光、例えば、色、光量などをかえて発光させることにより部屋100の雰囲気を演出し、音響発生装置1には、その部屋の光の雰囲気として例えば、光量、色合い、発光パターンなどを検知し、その情報に応じて音、例えば、BGMのような音であってもよいし、指向性の広さ、方向、音質などが制御された音を放出させるようにしてもよい。この場合は、画像認識部5は、方向の認識に加えて、または代わりに、上述した光量、色合い、発光パターンを認識させて光雰囲気情報を生成し、制御部6に出力するようにすればよい。そして、BGMのような音は、効果音などと同様に記憶部7に音声データとして記憶してもよいし、図1の破線で示すように、信号入力部10を設けてオーディオ信号を指向制御部9に直接入力するようにしてもよい。これにより、第1実施形態とは異なったリラクゼーション空間を提供することができる。
<変形例2>
第3実施形態においては、音響発生装置41は、投光機46が照らしている照明領域47の位置をイメージセンサ4に検知させ、画像認識部5により方向の認識をしていたが、投光機46の動きの情報を制御部6に送ることで、イメージセンサ4によって照明領域47の位置を検知しなくても、照明領域47の方向を認識することができる。この場合は、図7に示すような構成の音響発生装置42とすればよい。音響発生装置42の投光機51は、投光機51が照明している方向を示す情報として、例えば、投光機46の水平方向の回転角度を示す水平角度情報と垂直方向の回転角度を示す垂直角度情報を生成し、動作検出部50に出力する。そして、動作検出部50は、投光機51が照明している方向を計算し、発光点方向情報を生成して制御部6に出力する。そして、制御部6は、発光点方向情報に基づいて音響ビームを指向させる方向を計算し、指向制御信号を生成する。このようにすると、イメージセンサ4および画像認識部5を使わなくても、第3実施形態の効果を得ることができる。
第3実施形態においては、音響発生装置41は、投光機46が照らしている照明領域47の位置をイメージセンサ4に検知させ、画像認識部5により方向の認識をしていたが、投光機46の動きの情報を制御部6に送ることで、イメージセンサ4によって照明領域47の位置を検知しなくても、照明領域47の方向を認識することができる。この場合は、図7に示すような構成の音響発生装置42とすればよい。音響発生装置42の投光機51は、投光機51が照明している方向を示す情報として、例えば、投光機46の水平方向の回転角度を示す水平角度情報と垂直方向の回転角度を示す垂直角度情報を生成し、動作検出部50に出力する。そして、動作検出部50は、投光機51が照明している方向を計算し、発光点方向情報を生成して制御部6に出力する。そして、制御部6は、発光点方向情報に基づいて音響ビームを指向させる方向を計算し、指向制御信号を生成する。このようにすると、イメージセンサ4および画像認識部5を使わなくても、第3実施形態の効果を得ることができる。
<変形例3>
第3実施形態においては、音響発生装置41は、投光機46が照らしている照明領域47の位置をイメージセンサ4に検知させ、画像認識部5により照明領域47の方向の認識を行っていたが、イメージセンサ4に検知させた情報のうち、照明領域47からの反射光の光量などの情報を用いることにより、画像認識部5に音響発生装置1と照明領域47の距離をさらに計算し、発光点距離情報を生成させてもよい。このように、発光点方向情報に基づく方向の情報だけでなく、距離の情報についても明確にすることで、音響ビームを指向方向だけでなく、指向角(音響ビームの広がり)も変化させることにより焦点を照明領域47へ絞って音を放出することもでき、照明領域47から音が発生しているように感じる効果をさらに向上することができる。また、投光機46で利用者11を照らした場合には、利用者11に対して明瞭な音を伝えることができる。なお、発光点までの距離は、デジタルカメラなどで用いられているコントラスト検出方式などのオートフォーカス技術を用いて、発光点のピントが合うときのイメージセンサ4が有するレンズの位置などに基づいて画像認識部5に計算させてもよいし、赤外線放射部と赤外線受光部を設け、赤外線放射部から発光点の方向に赤外線を放出し、発光点からの反射光を赤外線受光部により検出するようにして、赤外線を放出してから反射光の検出までの時間などに基づいて画像認識部5に計算させてもよい。
第3実施形態においては、音響発生装置41は、投光機46が照らしている照明領域47の位置をイメージセンサ4に検知させ、画像認識部5により照明領域47の方向の認識を行っていたが、イメージセンサ4に検知させた情報のうち、照明領域47からの反射光の光量などの情報を用いることにより、画像認識部5に音響発生装置1と照明領域47の距離をさらに計算し、発光点距離情報を生成させてもよい。このように、発光点方向情報に基づく方向の情報だけでなく、距離の情報についても明確にすることで、音響ビームを指向方向だけでなく、指向角(音響ビームの広がり)も変化させることにより焦点を照明領域47へ絞って音を放出することもでき、照明領域47から音が発生しているように感じる効果をさらに向上することができる。また、投光機46で利用者11を照らした場合には、利用者11に対して明瞭な音を伝えることができる。なお、発光点までの距離は、デジタルカメラなどで用いられているコントラスト検出方式などのオートフォーカス技術を用いて、発光点のピントが合うときのイメージセンサ4が有するレンズの位置などに基づいて画像認識部5に計算させてもよいし、赤外線放射部と赤外線受光部を設け、赤外線放射部から発光点の方向に赤外線を放出し、発光点からの反射光を赤外線受光部により検出するようにして、赤外線を放出してから反射光の検出までの時間などに基づいて画像認識部5に計算させてもよい。
<変形例4>
第3実施形態においては、音響発生装置41は、投光機46が照らしている照明領域47の位置に音響ビーム40aを放出し、その壁面で散乱した音40bを聞くことで、その領域から音が出ているように感じることができたが、壁面が音を散乱させにくい形状の場合は、部屋の壁面における繰り返し反射を利用して、照明領域47から音が聞こえるように、音響ビームを放出してもよい。この場合は、制御部6に部屋100の空間情報を認識させ、その空間情報から最適な反射経路を算出させて、アレイスピーカユニット2から音響ビームを放出させればよい。ここで、部屋100の空間情報の認識は、事前に記憶部7にCADデータなどを入力して、制御部6に読み出させることで認識させてもよいし、イメージセンサ4により得られた画像情報から画像認識部5に部屋100の形状を認識させて得られた空間情報を制御部6に出力してもよい。
第3実施形態においては、音響発生装置41は、投光機46が照らしている照明領域47の位置に音響ビーム40aを放出し、その壁面で散乱した音40bを聞くことで、その領域から音が出ているように感じることができたが、壁面が音を散乱させにくい形状の場合は、部屋の壁面における繰り返し反射を利用して、照明領域47から音が聞こえるように、音響ビームを放出してもよい。この場合は、制御部6に部屋100の空間情報を認識させ、その空間情報から最適な反射経路を算出させて、アレイスピーカユニット2から音響ビームを放出させればよい。ここで、部屋100の空間情報の認識は、事前に記憶部7にCADデータなどを入力して、制御部6に読み出させることで認識させてもよいし、イメージセンサ4により得られた画像情報から画像認識部5に部屋100の形状を認識させて得られた空間情報を制御部6に出力してもよい。
また、1つの音響ビームのみでは、最適な反射経路を算出できない場合は、複数のビーム化された音を別々の方向へ放出し、それぞれの音響ビームの音量や遅延量などを制御して、照明領域47から音が聞こえるようにしてもよい。この場合は、アレイスピーカユニット2を複数の領域に分けて、それぞれ独立した音響ビームを放出できるようにすればよい。
<変形例5>
第1実施形態においては、発光している照明装置12aに音響ビームを放出するようにしていたが、音響ビームを制御するプログラムを記憶部7に記憶させ、制御部6が当該プログラムを実行することにより、プログラムに従って音響ビームの指向方向を制御し、発光点方向情報に基づいて音響ビームの指向方向を変化させるようにしてもよい。例えば、図8(a)に示すように、部屋100の壁面に楕円を描くように音響ビームの放出方向を制御(破線)し、発光点L1を検出したら、発光点L1を通るように音響ビームの放出方向を変化(実線)させてもよい。また、ランダムな方向に音響ビームを放出し続け、発光点L2を検出したら、図8(b)に示すように、発光点L2の周囲に音響ビームの放出方向を変化(破線)させ、その後、発光点L2の周囲を回るように音響ビームの放出方向を変化(実線)させてもよいし、発光点L3を検出し、その後、発光点L4を検出した場合には、図8(c)に示すように、発光点L3の方向に音響ビームの方向を変化(破線)させ、その後、発光点L3から発光点L4にむけて音響ビームの放出方向を変化(実線)させてもよい。これにより、第1実施形態とは異なったリラクゼーション空間を提供することができる。
第1実施形態においては、発光している照明装置12aに音響ビームを放出するようにしていたが、音響ビームを制御するプログラムを記憶部7に記憶させ、制御部6が当該プログラムを実行することにより、プログラムに従って音響ビームの指向方向を制御し、発光点方向情報に基づいて音響ビームの指向方向を変化させるようにしてもよい。例えば、図8(a)に示すように、部屋100の壁面に楕円を描くように音響ビームの放出方向を制御(破線)し、発光点L1を検出したら、発光点L1を通るように音響ビームの放出方向を変化(実線)させてもよい。また、ランダムな方向に音響ビームを放出し続け、発光点L2を検出したら、図8(b)に示すように、発光点L2の周囲に音響ビームの放出方向を変化(破線)させ、その後、発光点L2の周囲を回るように音響ビームの放出方向を変化(実線)させてもよいし、発光点L3を検出し、その後、発光点L4を検出した場合には、図8(c)に示すように、発光点L3の方向に音響ビームの方向を変化(破線)させ、その後、発光点L3から発光点L4にむけて音響ビームの放出方向を変化(実線)させてもよい。これにより、第1実施形態とは異なったリラクゼーション空間を提供することができる。
<変形例6>
上述した実施形態や変形例において、制御部6が実行するプログラムは、それぞれ内容が異なるものであるが、これらの異なる複数のプログラムを記憶部7にまとめて記憶させ、操作部8を操作することにより、複数のプログラムから使用プログラムを選択できるようにしてもよい。このようにすると、様々な状況に対応した音響発生装置として利用することができる。
上述した実施形態や変形例において、制御部6が実行するプログラムは、それぞれ内容が異なるものであるが、これらの異なる複数のプログラムを記憶部7にまとめて記憶させ、操作部8を操作することにより、複数のプログラムから使用プログラムを選択できるようにしてもよい。このようにすると、様々な状況に対応した音響発生装置として利用することができる。
<変形例7>
上述した実施形態においては、イメージセンサ4は、図2に示すようにアレイスピーカユニット2の上部に設置されていたが、アレイスピーカユニット2の中央部付近に設置するようにしてもよい。この場合は、例えば、図9に示すように、アレイスピーカユニット2の中央に位置するスピーカ2−13の代わりに、イメージセンサ4を設置すればよい。このようにすると、音響ビームが放出されるアレイスピーカユニット2と発光点の位置を検出するイメージセンサ4の位置が近くなるため、より精度よく発光点の方向に音響ビームを放出することができる。
上述した実施形態においては、イメージセンサ4は、図2に示すようにアレイスピーカユニット2の上部に設置されていたが、アレイスピーカユニット2の中央部付近に設置するようにしてもよい。この場合は、例えば、図9に示すように、アレイスピーカユニット2の中央に位置するスピーカ2−13の代わりに、イメージセンサ4を設置すればよい。このようにすると、音響ビームが放出されるアレイスピーカユニット2と発光点の位置を検出するイメージセンサ4の位置が近くなるため、より精度よく発光点の方向に音響ビームを放出することができる。
1,41,42,43…音響発生装置、2…アレイスピーカユニット、2−1,2−2,・・・,2−25…スピーカ、3…増幅部、3−1,3−2,・・・,3−25…アンプ、4…イメージセンサ、5…画像認識部、6…制御部、7…記憶部、8…操作部、9…指向制御部、10…信号入力部、11…利用者、12,12a,13…照明装置、20a,30a,40a…音響ビーム、20b,30b,40b…散乱された音、31…可動体、46,51…投光機、47…照明領域、50…動作検出部、100…部屋
Claims (5)
- 複数のスピーカを有したアレイスピーカユニットと、
周囲の光を受光して発光点の方向を検出し、検出した方向を示す発光点方向情報を出力する発光点検出手段と、
前記発光点方向情報に基づいて前記アレイスピーカユニットが放出する音響ビームの方向を制御する音響ビーム制御手段と
を具備することを特徴とする音響発生装置。 - 前記発光点検出手段は発光点が複数ある場合には、各々の発光点の方向を検出し、検出した各方向を示す発光点方向情報を出力することを特徴とする請求項1記載の音響発生装置。
- 前記音響ビーム制御手段は、前記発光点方向情報に基づいて前記音響ビームの方向を前記発光点の方向に向けることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音響発生装置。
- 前記音響ビーム制御手段は、予め記憶されたコンピュータ読み取り可能なプログラムに基づいて動作するコンピュータを有し、前記コンピュータは前記アレイスピーカユニットが放出する音響ビームの方向を前記プログラムの指示にしたがって制御するとともに、前記コンピュータは前記発光点方向情報を読み取り、前記プログラムは前記コンピュータが読み取った発光点方向情報に基づいて前記指示の内容を修正することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の音響発生装置。
- オーディオ信号生成手段を有し、前記アレイスピーカユニットは前記オーディオ信号生成手段によって生成されたオーディオ信号に基づいて放音することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の音響発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006258722A JP2008079207A (ja) | 2006-09-25 | 2006-09-25 | 音響発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006258722A JP2008079207A (ja) | 2006-09-25 | 2006-09-25 | 音響発生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008079207A true JP2008079207A (ja) | 2008-04-03 |
Family
ID=39350749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006258722A Pending JP2008079207A (ja) | 2006-09-25 | 2006-09-25 | 音響発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008079207A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011124974A (ja) * | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Korea Electronics Telecommun | ラウドスピーカアレイを用いる音場再生装置および方法 |
-
2006
- 2006-09-25 JP JP2006258722A patent/JP2008079207A/ja active Pending
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