JP2008073623A - 紫外線硬化塗装システム - Google Patents

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博夫 金田
Takatomo Kinoshita
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Abstract

【課題】ボンベ交換などのメンテナンスが不要になるとともに、低酸素気体を容易かつ安価にかつ速やかに得ることができ、ひいてはランニングコストを抑えることができる紫外線硬化塗装システムを提供すること。
【解決手段】紫外線硬化塗装システム11は、処理槽12、UVランプ13、抽出手段40及び送気手段31を有する。UVランプ13は、処理槽12内においてUV塗料を塗布した被塗布物W1に紫外線を照射する。抽出手段40は、処理槽12の内部に送気する低酸素気体を大気から抽出する。送気手段31は、抽出手段40によって抽出された低酸素気体を処理槽12の内部に送気する。このため、低酸素気体を処理槽12の内部に送気し続けた結果、低酸素気体の消費量が多くなったとしても、コストアップの原因とはならない。
【選択図】図1

Description

本発明は、被塗布物に紫外線を照射して、その被塗布物に塗布された紫外線硬化型塗料を硬化させる紫外線硬化塗装システムに関するものである。
従来、紫外線硬化塗装システムは、車両用部品などの被塗布物(ワーク)に塗布された紫外線硬化型塗料(UV塗料)を硬化させる工程などで使用されている。具体的にいうと、紫外線硬化塗装システムでは、コンベアによりワークを一定方向に搬送しながらワークに紫外線を照射することにより、UV塗料の硬化処理を行う。
ところが、空気中に存在する酸素により、UV塗料の硬化が阻害されてしまうことがある(いわゆる「酸素阻害」)。従来の紫外線硬化塗装システムでは、上記の酸素阻害を打ち消すように、高い光量の紫外線を照射してUV塗料を硬化させていたが、UV塗料を効率良く硬化させるためには、紫外線が照射される照射ゾーン内の酸素濃度をできるだけ低下させておくことが望ましい。
そこで、例えば側壁などに開口部が形成された処理槽を設け、処理槽内に窒素ガスなどの低酸素気体が充満した状態で、処理槽内を通過するワークに対して紫外線を照射することが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。このようにすれば、窒素ガスが処理槽内に溜まるのに伴い、空気が開口部から押し出されることで処理槽内の酸素濃度が低下するため、UV塗料を効率良く硬化させることができる。
特開2003−245515号公報(図1など) 特開2004−205254号公報(図1など)
ところで、開口部を介して窒素ガスが処理槽外に漏れ出してしまうことがある。この問題を解決するためには開口部を塞ぐことが考えられるが、開口部を塞ぐと、ワークの搬入搬出ができなくなって処理槽が使用不能となるため、構造上完全密閉は不可能である。その結果、処理槽内の酸素濃度がどうしても高くなってしまうため、UV塗料の硬化効率が低下してしまい、硬化不足となってしまう。
なお、酸素濃度を低く維持するためには、絶えず窒素ガスを供給し続けなければならないが、窒素ガスの消費量が多くなるため、コストアップの原因となる。また、従来の紫外線硬化塗装システムは、窒素ガスの供給を窒素ボンベによって行う方式であるため、そもそも単価が高い。しかもこの場合、ボンベ交換などのメンテナンスにも高いコストが掛かってしまう。また、窒素ボンベを全て使い切ってしまうことで速やかに窒素ガスを供給できなくなる可能性もある。そこで、ボンベ交換などのメンテナンスが不要で、かつ、安価な窒素ガスをその場で得ることが可能なオン・サイトの紫外線硬化塗装システムが求められている。また、窒素ガスの製造装置を紫外線硬化塗装システムと連動させることにより、必要時に必要量の窒素ガスを速やかに製造可能とするシステムも求められている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボンベ交換などのメンテナンスが不要になるとともに、低酸素気体を容易にかつ安価にかつ速やかに得ることができ、ひいてはランニングコストを抑えることができる紫外線硬化塗装システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、被塗布物の周囲空間を包囲し上方を閉鎖した気体拡散防止手段と、前記気体拡散防止手段に対して前記被塗布物を下方から搬入搬出する搬送手段と、前記気体拡散防止手段において前記搬送手段に対応するように設けた開口部と、前記気体拡散防止手段内において紫外線硬化型塗料を塗布した前記被塗布物に紫外線を照射する紫外線照射手段と、前記気体拡散防止手段の内部に送気する低酸素気体を大気から抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された低酸素気体を前記気体拡散防止手段の内部に送気する送気手段と、前記気体拡散防止手段の内部の環境を検出する検出手段とを有することを特徴とする紫外線硬化塗装システムをその要旨とする。
従って、請求項1に記載の発明によれば、低酸素気体を大気から抽出する方式を用いているため、ボンベ交換などのメンテナンスが不要になるとともに、低酸素気体を容易にかつ安価にかつ速やかに得ることができる。ゆえに、抽出された低酸素気体を気体拡散防止手段の内部に送気し続けた結果、低酸素気体の消費量が多くなったとしても、コストアップの原因とはならない。よって、紫外線硬化塗装システムのランニングコストを抑えることができる。また、紫外線硬化塗装システムが抽出手段を有しているため、紫外線硬化塗装システムと抽出手段とを別々に構成する場合に比べてシステム全体を小型化できる。
ところで、空気は、窒素を78%、酸素を21%、その他を1%含んでいる。よって、「低酸素気体」とは、酸素含有率が空気の酸素含有率よりも低い(0%も含む)気体をいうものとする。しかし、紫外線を照射して紫外線硬化型塗料を確実に硬化させて良好な塗膜を得たいという課題を達成するためには、低酸素気体に含まれる酸素は、10%以下であることが好ましく、特には3%以下であることが好ましい。また、低酸素気体は、1種類の気体からなる単体であってもよいし、複数種類の気体の混合物であってもよい。低酸素気体としては、通常の空気よりも酸素含有量を低くした空気、ヘリウム、窒素、二酸化炭素などが挙げられる。なお、低酸素気体は、上方を閉鎖した気体拡散防止手段に溜められるため、空気よりも軽いことが好ましい。ここで、空気より軽い低酸素気体としては、ヘリウムガスなどの希ガス族元素や、化学反応性の低い窒素ガスなどの不活性ガスが挙げられるが、ヘリウムガスに比べてかなり安価な窒素ガスを用いることが好ましい。また、不活性ガスとして窒素ガスを用いれば、ヘリウムガスに比べて気体拡散速度が低いため、不活性ガスが気体拡散防止手段の外に漏れにくくなる。
また、前記抽出手段によって低酸素気体を大気から抽出する方法としては、化学反応によって低酸素気体を大気から抽出する方法や、化学反応を伴わずに低酸素気体を大気から抽出する方法が挙げられるが、化学反応を伴わない方法が好ましい。仮に化学反応を伴うと、抽出手段が大掛かりなものになる可能性が高いからである。なお、化学反応を伴わずに低酸素気体を大気から抽出する方法としては、大気を低酸素気体と高酸素気体とに分離して、低酸素気体を抽出する方法などが挙げられる。
また、前記検出手段は、酸素濃度センサー、窒素濃度センサー及び温度センサーから選択される少なくとも1つであり、前記センサーの出力値に関連して、前記紫外線照射手段、前記送気手段及び前記抽出手段から選択される少なくとも1つを作動させることが好ましい(請求項4)。このようにすれば、気体拡散防止手段の内部の環境のうち、紫外線硬化型塗料の硬化に影響する酸素濃度、窒素濃度、温度の少なくとも1つを確実に検知できる。また、制御対象のうち、紫外線硬化型塗料の硬化に影響する紫外線照射手段、送気手段及び抽出手段の少なくとも1つを、センサーの出力値に関連して確実に作動させることができる。その結果、塗装品質が向上する。
また、上記課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、被塗布物の周囲空間を包囲し上方を閉鎖した気体拡散防止手段と、前記気体拡散防止手段に対して前記被塗布物を下方から搬入搬出する搬送手段と、前記気体拡散防止手段において前記搬送手段に対応するように設けた開口部と、前記気体拡散防止手段内において紫外線硬化型塗料を塗布した前記被塗布物に紫外線を照射する紫外線照射手段と、前記気体拡散防止手段の内部に送気する低酸素気体を大気から抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された低酸素気体を前記気体拡散防止手段の内部に送気する送気手段と、前記気体拡散防止手段の内部の環境を検出する検出手段とを有し、前記検出手段の検出結果に応じて前記送気手段及び前記抽出手段の少なくとも1つを作動させることを特徴とする紫外線硬化塗装システムをその要旨とする。
従って、請求項2によれば、気体拡散防止手段の内部の環境を一定に保つことができるため、塗装品質が安定する。また、低酸素気体の無駄な供給が減るため、低酸素気体の消費量をよりいっそう低減できる。詳述すると、酸素濃度または窒素濃度の検出値に関する第1の閾値及び第2の閾値が設定され、前記検出値が前記第1の閾値を逸脱した場合に、前記送気手段及び前記抽出手段の少なくとも1つを停止または出力減少させ、前記検出値が前記第2の閾値を逸脱した場合に、前記送気手段及び前記抽出手段の少なくとも1つを作動または出力増大させることが好ましい(請求項3)。この場合、検出値が第1の閾値を逸脱すると、送気手段及び抽出手段の少なくとも1つを停止または出力減少させる。その結果、低酸素気体の無駄な供給が減るため、低酸素気体の消費量をよりいっそう低減できる。一方、検出値が第2の閾値を逸脱すると、送気手段及び抽出手段の少なくとも1つを作動または出力増大させる。その結果、気体拡散防止手段内の酸素濃度を低く維持することができるため、塗装品質が安定する。
また、上記発明において、前記送気手段と前記抽出手段との間に、前記抽出手段によって抽出された低酸素気体を貯留する低酸素気体貯留手段を設け、前記低酸素気体貯留手段の内部の圧力が設定値未満になった場合、または、前記送気手段の送気量及び送気時間の少なくとも1つが設定値以上になった場合に前記抽出手段を作動させることが好ましい(請求項5)。このようにすれば、低酸素気体貯留手段内の低酸素気体の残量が少なくなったとしても、抽出手段が作動することですぐに低酸素気体が補給される。その結果、気体拡散防止手段内の酸素濃度を低く維持しやすくなるため、塗装品質が安定する。
以上詳述したように、請求項1〜5に記載の発明によると、ボンベ交換などのメンテナンスが不要になるとともに、低酸素気体を容易かつ安価にかつ速やかに得ることができ、ひいてはランニングコストを抑えることができる紫外線硬化塗装システムを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、紫外線硬化塗装システム11は、大型のワークW1(被塗布物)を製造するための製造ラインに組み込まれ、ワークW1に紫外線を照射して、前工程においてワーク表面に塗布された紫外線硬化型塗料(UV塗料)を硬化させる設備である。なお、本実施形態のワークW1は、被塗面W2を表面側に有する一方で被塗面W2でない凹状曲面W3を裏面側に有する樹脂製の車両用部品(バンパー)である。
また、紫外線硬化塗装システム11は、気体拡散防止手段としての処理槽12を備えている。処理槽12は、例えば鉄板などのようなガス不透過性の壁材によって空間を内外に区画しており、内部の気体が外部に拡散するのを防止するようになっている。処理槽12は略直方体状に形成されており、処理槽12の上方にある槽上部12aは天井によって閉鎖されている。一方、処理槽12の槽底部12bには、処理槽12内にワークW1を搬入するためのワーク搬入口12c(開口部)と、処理槽12外にワークW1を搬出するためのワーク搬出口12d(開口部)とが開口されている。ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dは、略矩形状をなしており、それぞれ別の場所に開口されている。なお、処理槽12は、内部に搬入されたワークW1の周囲空間を包囲している。
図1に示されるように、紫外線硬化塗装システム11は、搬送手段としてのフロアコンベア14を備えている。フロアコンベア14は、凹状曲面W3を下方に向けた状態のワークW1をワーク支持体19で支持しながら搬送するようになっている。また、フロアコンベア14は、ワークW1を鉛直方向に上昇させながらワーク搬入口12cを介して処理槽12内に搬入するとともに、ワークW1を鉛直方向に下降させながらワーク搬出口12dを介して処理槽12外に搬出するようになっている。即ち、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dは、処理槽12においてフロアコンベア14に対応するように設けられている。
また、ワーク支持体19は台車17を備えている。台車17は、例えば図示しない牽引部材(ワイヤやチェーン等)で引っ張られることにより、フロアコンベア14に沿って移動する。この牽引部材は、フロアコンベア14を駆動するコンベア駆動装置16によって駆動されるようになっている。なお、台車17が自走する構成であってもよい。また、台車17には、上端部にてワークW1を支持する支持棒17bが突設されている。なお、支持棒17bに支持されるワークW1の向きは、フロアコンベア14の設置面に対してほぼ直立状態に維持される。
図1に示されるように、前記処理槽12には、紫外線照射手段としてのUVランプ13が複数設置されている。各UVランプ13は、フロアコンベア14においてワークW1が水平方向に移動する箇所に対応して設けられている。また、UVランプ13は、処理槽12において互いに対向する側壁12eに各2本ずつ設けられている。よって、紫外線を照射する照射ゾーンは、前記槽上部12a近傍に位置するようになる。これらUVランプ13は、処理槽12内を通過するワークW1に紫外線を照射するようになっている。各UVランプ13は、長い棒状をなし、縦置きに設置されているが、横置きに設置されていてもよい。なお、各UVランプ13を縦置きに設置すれば、UV塗料をムラなく硬化させることができる。
UVランプ13としては、発光部と、凹状の反射面を有するアルミ板(反射板)とを備える集光形のランプが用いられる。UVランプ13と処理槽12とを区画する位置には、熱線カットフィルタ13cが設けられている。熱線カットフィルタ13cは、UVランプ13から照射される紫外線を処理槽12内に透過させるようになっている。
図1,図2に示されるように、紫外線硬化塗装システム11は、抽出手段としての窒素ガス抽出装置40を備えている。本実施形態の窒素ガス抽出装置40は、PSA(Pressure Swing Adsorption )方式の抽出装置であり、空気よりも軽い窒素ガス(低酸素気体)を大気から抽出する機能を有している。即ち、窒素ガス抽出装置40は、エアフィルタ42、コンプレッサ43(気体圧縮手段)、熱交換器44、ドレントラップ45、第1吸着塔46(気体吸着手段)及び第2吸着塔47(気体吸着手段)などを備えている。なお、エアフィルタ42、コンプレッサ43、熱交換器44及びドレントラップ45は、大気を供給するための大気供給管41上に設置されている。エアフィルタ42は、例えば繊維をまとめて積層することでマット状に構成されており、大気に含まれる塵埃を取り除く機能を有している。コンプレッサ43は、エアフィルタ42の下流側に配置されており、エアフィルタ42を介して取り込んだ大気を圧縮して熱交換器44に送るようになっている。熱交換器44は、コンプレッサ43の下流側に配置されており、コンプレッサ43に圧縮されて高温になった大気を冷却してドレントラップ45に送るようになっている。ドレントラップ45は、熱交換器44に冷却された際に生じるドレンを大気から分離して排出する機能を有している。
図2に示されるように、大気供給管41は、ドレントラップ45の下流側において第1管48と第2管49とに分岐している。第1管48上には、第1上流側バルブ50、第1吸着塔46及び第1下流側バルブ51が設置されている。同様に、第2管49上には、第2上流側バルブ52、第2吸着塔47及び第2下流側バルブ53が設置されている。第1上流側バルブ50は、第1吸着塔46の上流側に配置されており、第1管48の上流部分を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第1上流側バルブ50は、開状態に切り替えられた際に、第1吸着塔46内にドレントラップ45を通過した大気を供給可能とするようになっている。同様に、第2上流側バルブ52は、第2吸着塔47の上流側に配置されており、第2管49の上流部分を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第2上流側バルブ52は、開状態に切り替えられた際に、第2吸着塔47内にドレントラップ45を通過した大気を供給可能とするようになっている。なお、本実施形態の第1上流側バルブ50及び第2上流側バルブ52は、図示しないソレノイドにより作動する電磁弁である。
図2に示される第1吸着塔46及び第2吸着塔47は、前記コンプレッサ43によって圧縮された大気が強制通過する際に酸素ガスを吸着することにより、大気を窒素ガスと酸素ガスとに分離するようになっている。詳述すると、第1吸着塔46及び第2吸着塔47の内部には吸着材(分子篩炭)が充填されている。この吸着材は、窒素分子の大きさ(4.2×3.0オングストローム)と酸素分子の大きさ(3.8×2.8オングストローム)とが互いに異なることに起因する吸着速度の差を利用して、大気を窒素ガスと酸素ガスとに分離するようになっている。そして、大気の通過に伴って第1吸着塔46(または第2吸着塔47)内が加圧されると、吸着材に酸素分子(酸素ガス)が吸着される。このとき、窒素分子(窒素ガス)は、吸着材に吸着することなく第1吸着塔46(または第2吸着塔47)内を通過する。その後、大気が通過しなくなって第1吸着塔46(または第2吸着塔47)内が減圧されると、吸着材に吸着している酸素分子(酸素ガス)が脱着される。
図2に示されるように、前記第1下流側バルブ51は、第1吸着塔46の下流側に配置されており、第1管48の下流部分を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第1下流側バルブ51は、開状態に切り替えられた際に、窒素ガスタンク32に第1吸着塔46を通過した窒素ガスを供給可能とするようになっている。同様に、前記第2下流側バルブ53は、第2吸着塔47の下流側に配置されており、第2管49の下流部分を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第2下流側バルブ53は、開状態に切り替えられた際に、窒素ガスタンク32に第2吸着塔47を通過した窒素ガスを供給可能とするようになっている。なお、本実施形態の第1下流側バルブ51及び第2下流側バルブ53は、図示しないソレノイドにより作動する電磁弁である。
図2に示されるように、第1管48における第1上流側バルブ50と第1吸着塔46との間には、酸素ガス排出管54の第1端部が接続されている。また、第2管49における第2上流側バルブ52と第2吸着塔47との間には、酸素ガス排出管54の第2端部が接続されている。酸素ガス排出管54は、第1端部、第2端部及び第3端部に枝分かれしており、第3端部の先端は外部に酸素ガスを排出する排出口となっている。また、酸素ガス排出管54の第1端部上には第1酸素ガス排出バルブ55が設置され、酸素ガス排出管54の第2端部上には第2酸素ガス排出バルブ56が設置されている。第1酸素ガス排出バルブ55は、酸素ガス排出管54の第1端部を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第1酸素ガス排出バルブ55は、開状態に切り替えられた際に、第1吸着塔46内の吸着材に吸着している酸素ガスを酸素ガス排出管54の第3端部から排出可能とするようになっている。同様に、第2酸素ガス排出バルブ56は、酸素ガス排出管54の第2端部を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第2酸素ガス排出バルブ56は、開状態に切り替えられた際に、第2吸着塔47内の吸着剤に吸着している酸素ガスを酸素ガス排出管54の第3端部から排出可能とするようになっている。なお、本実施形態の第1酸素ガス排出バルブ55及び第2酸素ガス排出バルブ56は、図示しないソレノイドにより作動する電磁弁である。
なお、窒素ガス抽出装置40による窒素ガスの抽出は以下の順序で行われる。まず、全てのバルブ50,51,52,53,55,56が閉状態になっている状態で、第2上流側バルブ52及び第2下流側バルブ53を開状態に切り替える。ここで、コンプレッサ43を作動させて大気を取り込むと、取り込まれた大気は、熱交換器44、ドレントラップ45及び第2上流側バルブ52を介して第2吸着塔47内に供給される。そして、第2吸着塔47内に供給された大気は、第2吸着塔47を通過する際に窒素ガスと酸素ガスとに分離され、窒素ガスは第2下流側バルブ53を介して窒素ガスタンク32に供給される一方、酸素ガスは第2吸着塔47内の吸着材に吸着する。
次に、第2上流側バルブ52及び第2下流側バルブ53を閉状態に切り替えるとともに、第1上流側バルブ50、第1下流側バルブ51及び第2酸素ガス排出バルブ56を開状態に切り替える。これにより、コンプレッサ43によって取り込まれた大気は、熱交換器44、ドレントラップ45及び第1上流側バルブ50を介して第1吸着塔46内に供給される。そして、第1吸着塔46内に供給された大気は、第1吸着塔46を通過する際に窒素ガスと酸素ガスとに分離され、窒素ガスは第1下流側バルブ51を介して窒素ガスタンク32に供給される一方、酸素ガスは第1吸着塔46内の吸着材に吸着する。また、第2吸着塔47内の吸着材に吸着している酸素ガスは、脱着された後、第2酸素ガス排出バルブ56を介して酸素ガス排出管54の排出口から外部に排出される。
その後、各バルブ50〜53,55,56を切り替えて、第1吸着塔46内での酸素ガスの吸着(及び第2吸着塔47内での酸素ガスの脱着)と、第2吸着塔47内での酸素ガスの吸着(及び第1吸着塔46内での酸素ガスの脱着)とを交互に繰り返す。その結果、窒素ガス抽出装置40によって抽出された窒素ガス(即ち、第1吸着塔46及び第2吸着塔47を通過した窒素ガス)が、窒素ガスタンク32に徐々に貯留されていく。よって、本実施形態の窒素ガス抽出装置40は、高圧で吸着を行い、吸着時と同じ温度で低圧にして脱着を行う方法(プレッシャー・スウィング・サイクル:圧力変動再生方式)を用いて窒素ガスを抽出している。
図1,図2に示されるように、窒素ガス抽出装置40の下流側には、窒素ガス抽出装置40によって抽出された窒素ガスを貯留する窒素ガスタンク32(低酸素気体貯留手段)が配置されている。窒素ガスタンク32は、内部の圧力によって窒素ガスを前記処理槽12側に供給するようになっている。また、窒素ガスタンク32にはタンク圧力計33が設置されている。タンク圧力計33は、窒素ガスタンク32内の圧力(圧力値)を測定して、圧力測定信号を出力するようになっている。なお、圧力値は、窒素ガスタンク32内の窒素ガスの貯留量が増加するに伴って大きくなり、貯留量が減少するに伴って小さくなる。
また、紫外線硬化塗装システム11は、窒素ガスタンク32と処理槽12内との間を連通しうる窒素ガス供給経路を構成する窒素ガス供給管37を備えている。窒素ガス供給管37上には加熱装置34が設置されている。加熱装置34は、窒素ガスタンク32から送り出された窒素ガスを処理槽12の周囲の温度(本実施形態では20℃以上40℃以下)よりも高い温度(本実施形態では50℃以上90℃以下)に加熱するようになっている。本実施形態の加熱装置34は、熱交換器を加熱源とする装置である。なお、加熱装置34は設けられていなくてもよい。
図1,図2に示されるように、窒素ガス供給管37上には、前記窒素ガス抽出装置40によって抽出された窒素ガスを処理槽12の内部に送気する窒素ガス供給装置31(送気手段)が設置されている。即ち、窒素ガス供給装置31は、窒素ガス供給管37を介して加熱装置34及び窒素ガスタンク32と流路的に接続されている。窒素ガス供給装置31は、窒素ガス供給バルブ35及び窒素ガス供給口36を備えている。窒素ガス供給バルブ35は、加熱装置34の下流側に配置されており、窒素ガス供給管37を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。窒素ガス供給バルブ35は、開状態に切り替えられた際に、処理槽12内に窒素ガスを供給可能とするようになっている。なお、本実施形態の窒素ガス供給バルブ35は、図示しないソレノイドにより作動する電磁弁である。また、窒素ガス供給口36は、処理槽12の上方部分(前記槽上部12a)に配設されており、窒素ガスを処理槽12内に供給するようになっている。これにより、窒素ガスが処理槽12内に溜まるようになる。なお、本実施形態の窒素ガス供給口36は、下方に開口するノズルである。
図1に示されるように、処理槽12内の槽上部12aにおける窒素ガス供給口36の下方には、フィルタ38が配置されている。フィルタ38は、前記照射ゾーンの上方となる箇所において、槽上部12aの天井と平行に配置されている。フィルタ38は、繊維をまとめて積層することでマット状に構成されている。フィルタ38は、窒素ガスが通過する際にその流れを整えて、処理槽12の内部上方から内部下方に窒素ガスの流れ(微小風速のダウンフロー)を起こすように送気する。なお、本実施形態のようなフィルタ38を用いる代わりに、パンチングメタルなどを用いてもよい。この場合におけるパンチングメタルとしては、例えば、板状部材に複数の貫通孔を規則的に配置することで構成されたもの等が好適である。
また、処理槽12内の照射ゾーンには、処理槽12の内部の環境を検出する検出手段である酸素濃度センサー24及び温度センサー25が設置されている。酸素濃度センサー24は、処理槽12内の酸素濃度を測定して、酸素濃度測定信号を出力するようになっている。なお、酸素濃度は、3%未満であることがよく、2.5%以下(具体的には0.5%程度)であることが好ましい。また、温度センサー25は、処理槽12内の温度を測定して、温度測定信号を出力するようになっている。なお、酸素濃度センサー24は、処理槽12内においてUVランプ13の近傍、即ち、処理槽12内のフロアコンベア14の近傍に配置されており、処理槽12内に搬送されてきたワークW1の下端よりも下方に位置している。従って、酸素濃度センサー24によってワークW1付近の酸素濃度を正確に測定できる。同様に、温度センサー25も、UVランプ13の近傍、即ちフロアコンベア14の近傍に配置されており、処理槽12内に搬送されてきたワークW1の下端よりも下方に位置している。従って、温度センサー25によってワークW1付近の温度を正確に測定できる。
次に、紫外線硬化塗装システム11の電気的構成について説明する。
図1に示されるように、紫外線硬化塗装システム11は、設備全体を統括的に制御するための制御装置15を備えている。制御装置15は、CPU21、ROM22、RAM23、入出力回路等により構成されている。CPU21は、UVランプ13、コンベア駆動装置16、コンプレッサ43、熱交換器44、ドレントラップ45、第1上流側バルブ50、第1下流側バルブ51、第2上流側バルブ52、第2下流側バルブ53、第1酸素ガス排出バルブ55、第2酸素ガス排出バルブ56、加熱装置34及び窒素ガス供給バルブ35に電気的に接続されており、各種の駆動信号によってそれらを制御する。
また、CPU21には、前記酸素濃度センサー24から出力された酸素濃度測定信号が入力されるようになっている。そして、CPU21は、酸素濃度測定信号が示す酸素濃度の検出値がROM22に記憶されている第1の閾値(本実施形態では2.5%)以下であるか否かを判定するようになっている。酸素濃度の検出値が第1の閾値を逸脱した場合(即ち2.5%以下である場合)、CPU21は、前記窒素ガス供給装置31を停止させる制御(具体的には、窒素ガス供給バルブ35を閉状態に切り替える制御)を行うようになっている。また、CPU21は、酸素濃度測定信号が示す酸素濃度の検出値がROM22に記憶されている第2の閾値(本実施形態では3%)以上であるか否かを判定するようになっている。酸素濃度の検出値が第2の閾値を逸脱した場合(即ち3%以上である場合)、CPU21は、窒素ガス供給装置31を作動させる制御(具体的には、窒素ガス供給バルブ35を開状態に切り替える制御)を行うようになっている。即ち、CPU21は、酸素濃度センサー24の検出結果に応じて窒素ガス供給装置31を作動させるようになっている。
さらに、図1に示されるCPU21には、前記タンク圧力計33から出力された圧力測定信号が入力されるようになっている。そして、CPU21は、酸素濃度の検出値が第2の閾値(本実施形態では3%)以上である場合に、圧力測定信号が示す圧力値がROM22に記憶されている設定値未満(本実施形態では0.3MPa未満)であるか否かを判定するようになっている。圧力値が0.3MPa未満である場合、CPU21は、前記窒素ガス抽出装置40を作動させる制御(具体的には、前記コンプレッサ43、前記熱交換器44及び前記ドレントラップ45に駆動信号を出力するとともに、前記各バルブ50〜53,55,56を開状態及び閉状態に切り替える制御)を行うようになっている。また、CPU21は、酸素濃度の検出値が第2の閾値(本実施形態では3%)以上である場合に、圧力測定信号が示す圧力値がROM22に記憶されている設定値以上(本実施形態では0.3MPa以上)であるか否かを判定するようになっている。圧力値が0.3MPa以上である場合、CPU21は、窒素ガス抽出装置40を停止させる制御(具体的には、コンプレッサ43、熱交換器44及びドレントラップ45への駆動信号の出力を停止するとともに、各バルブ50〜53,55,56を閉状態に切り替える制御)を行うようになっている。即ち、CPU21は、酸素濃度センサー24及びタンク圧力計33の検出結果に応じて窒素ガス供給装置31及び窒素ガス抽出装置40の両方を作動させるようになっている。
次に、本実施形態のCPU21によって行われる処理(運転開始時処理)について説明する。なお、運転開始時処理は、紫外線硬化塗装システム11を用いてワークW1に塗布されたUV塗料を硬化させる工程が開始される前に実行される処理である。
図3に示されるステップS10の処理において、CPU21は、酸素濃度センサー24からの酸素濃度測定信号が示す酸素濃度の検出値が第2の閾値を逸脱したか否か、即ち、酸素濃度の検出値が3%以上であるか否かを判定する。酸素濃度の検出値が3%以上である場合(ステップS10:Y)、CPU21は、ステップS20の処理へ移行する。
ステップS20において、CPU21は、タンク圧力計33からの圧力測定信号が示す圧力値が設定値(0.3MPa)未満であるか否かを判定する。圧力値が0.3MPa以上である場合(ステップS20:N)、CPU21は、ステップS40〜S60の処理を行わずに、ステップS30の処理へ移行する。一方、圧力値が0.3MPa未満である場合(ステップS20:Y)、CPU21は、ステップS40の処理へ移行する。そして、ステップS40において、CPU21は、窒素ガス抽出装置40を作動させる制御、具体的には、コンプレッサ43、熱交換器44及びドレントラップ45に駆動信号を出力するとともに、各バルブ50〜53,55,56を開状態及び閉状態に切り替える制御を行い、所定時間後(例えば10分後)にステップS50の処理へ移行する。これにより、窒素ガス抽出装置40によって抽出された窒素ガスが窒素ガスタンク32内に貯留される。即ち、CPU21は、処理槽12内の酸素濃度の検出値の大きさに応じて窒素ガス抽出装置40を作動させる合理的な制御を行っている。
ステップS50において、CPU21は、窒素ガスが窒素ガスタンク32内に貯留された結果、圧力値が0.3MPa以上になったか否かを判定する。圧力値が未だに0.3MPa未満である場合(ステップS50:N)、CPU21は、ステップS60の処理へ移行する。そして、ステップS60において、CPU21は、窒素ガスタンク32や窒素ガス抽出装置40に異常があるとして、窒素ガス抽出装置40を停止させる制御を行い、ここでの処理を終了する。具体的に言うと、CPU21は、コンプレッサ43、熱交換器44及びドレントラップ45への駆動信号の出力を停止するとともに、各バルブ50〜53,55,56を閉状態に切り替える制御を行い、ここでの処理を終了する。一方、圧力値が0.3MPa以上になった場合(ステップS50:Y)、CPU21は、ステップS30の処理へ移行する。
ステップS30において、CPU21は、窒素ガス供給バルブ35を開状態に切り替える制御を行い、処理槽12内に窒素ガスを供給させる。そして、CPU21は、再び前記ステップS10の処理を行う。その後、処理槽12内の酸素濃度が低下して、酸素濃度測定信号が示す酸素濃度の検出値が3%未満になると(ステップS10:N)、CPU21は、ステップS70の処理へ移行する。ステップS70において、CPU21は、紫外線硬化塗装システム11の運転準備を行う。具体的に言うと、CPU21は、窒素ガス抽出装置40を停止させる制御を行って、窒素ガスタンク32への窒素ガスの貯留を終了させるとともに、窒素ガス供給バルブ35を閉状態に切り替える制御を行って、処理槽12内への窒素ガスの供給を停止させる。そして、CPU21はステップS80の処理へ移行する。
ステップS80において、CPU21は、紫外線硬化塗装システム11の運転を開始させる運転条件を満たしたか否かを判定する。具体的に言うと、CPU21は、酸素濃度の検出値が3%未満になるとともに、圧力値0.3MPa以上になったか否かを判定する。運転条件を満たしていない場合(ステップS80:N)、CPU21は、再びステップS10の処理へ移行する。一方、運転条件を満たした場合(ステップS80:Y)、CPU21はステップS90の処理へ移行する。ステップS90において、CPU21は、紫外線硬化塗装システム11の運転を開始させ、ここでの処理を終了する。
紫外線硬化塗装システム11の運転が開始されると、CPU21は、コンベア駆動装置16に駆動信号を出力してフロアコンベア14を駆動させ、ワーク搬入口12cを介して処理槽12内にワーク支持体19(ワークW1)を搬入させるとともに、ワーク搬出口12dを介して処理槽12外にワーク支持体19(ワークW1)を搬出させる。即ち、CPU21は、ワークW1を搬入させてから処理槽12内に窒素ガスを溜めるのではなく、窒素ガスを溜めておいてからワークW1を搬入させている。なお、UVランプ13は、紫外線の出力が安定するまでに時間がかかるため、常時点灯している。このため、処理槽12内を通過するワークW1には紫外線が照射される。その結果、ワークW1のワーク表面に塗布されたUV塗料が硬化する。また、CPU21は、処理槽12内の酸素濃度及び窒素ガスタンク32内の圧力を監視するようになっている。
そこで、処理槽12内の酸素濃度を監視する処理(処理槽制御処理)について説明する。なお、処理槽制御処理は、紫外線硬化塗装システム11の運転が開始された後、即ち、前記運転開始時処理(図3参照)の後に実行される処理である。
図4に示されるステップS110の処理において、CPU21は、酸素濃度センサー24からの酸素濃度測定信号が示す酸素濃度の検出値が3%以上であるか否かを判定する。酸素濃度の検出値が3%未満である場合(ステップS110:N)、CPU21は、ステップS120〜S140の処理を行わずに、ここでの処理を終了する。一方、酸素濃度の検出値が3%以上である場合(ステップS110:Y)、CPU21は、ステップS120の処理へ移行する。ステップS120において、CPU21は、窒素ガス供給バルブ35を開状態に切り替える制御を行い、処理槽12内に窒素ガスを供給させる。そして、CPU21はステップS130の処理へ移行する。
ステップS130の処理において、CPU21は、酸素濃度センサー24からの酸素濃度測定信号が示す酸素濃度の検出値が第1の閾値を逸脱したか否か、即ち、酸素濃度の検出値が2.5%以下になったか否かを判定する。酸素濃度の検出値が2.5%よりも高い場合(ステップS130:N)、CPU21は、再びステップS130の処理を行う。なお、ステップS130の処理は、酸素濃度の検出値が2.5%以下になるまで繰り返される。そして、酸素濃度の検出値が2.5%以下になると(ステップS130:Y)、CPU21は、ステップS140の処理へ移行する。ステップS140において、CPU21は、窒素ガス供給バルブ35を閉状態に切り替える制御を行い、処理槽12内への窒素ガスの供給を停止させる。そして、CPU21は、ここでの処理を終了する。
即ち、CPU21は、酸素濃度2.5%,3%を閾値として窒素ガス供給バルブ35のオンオフ制御を行う。このような制御によれば、処理槽12内の酸素濃度を一定に保つことができるため、塗装品質が安定する。また、窒素ガスの無駄な供給が減るため、窒素ガスの消費量をよりいっそう低減できる。
次に、窒素ガスタンク32内の圧力を監視する処理(抽出装置制御処理)について説明する。なお、抽出装置制御処理は、紫外線硬化塗装システム11の運転が開始された後、即ち、前記運転開始時処理(図3参照)の後に実行される処理である。また、抽出装置制御処理は、前記処理槽制御処理(図4参照)と並行して実行される。
図5に示されるステップS210の処理において、CPU21は、タンク圧力計33からの圧力測定信号が示す圧力値が0.3MPa未満であるか否かを判定する。圧力値が0.3MPa以上である場合(ステップS210:N)、CPU21は、ステップS220〜S240の処理を行わずに、ここでの処理を終了する。一方、圧力値が0.3MPa未満である場合(ステップS210:Y)、CPU21は、ステップS220の処理へ移行する。ステップS220において、CPU21は、窒素ガス抽出装置40を作動させる制御を行い、窒素ガスタンク32内に窒素ガスを貯留させる。そして、CPU21はステップS230の処理へ移行する。
ステップS230の処理において、CPU21は、タンク圧力計33からの圧力測定信号が示す圧力値が0.3MPa以上になったか否かを判定する。圧力値が0.3MPa未満である場合(ステップS230:N)、CPU21は、再びステップS230の処理を行う。なお、ステップS230の処理は、圧力値が0.3MPa以上になるまで繰り返される。そして、圧力値が0.3MPa以上になると(ステップS230:Y)、CPU21は、ステップS240の処理へ移行する。ステップS240において、CPU21は、窒素ガス抽出装置40を停止させる制御を行い、窒素ガスタンク32内への窒素ガスの貯留を停止させる。そして、CPU21は、ここでの処理を終了する。
即ち、CPU21は、酸素濃度0.3MPaを閾値として窒素ガス抽出装置40のオンオフ制御を行う。このような制御によれば、窒素ガスタンク32内の圧力を一定に保つことができるため、処理槽12内の酸素濃度が高くなったとしても、すぐに処理槽12内に窒素ガスを供給できる。
次に、本実施形態のCPU21によって行われる処理(運転停止時制御処理)について説明する。なお、運転停止時制御処理は、紫外線硬化塗装システム11の運転を停止させる際、即ち、前記処理槽制御処理(図4参照)及び抽出装置制御処理(図5参照)の後に実行される処理である。
図6に示されるステップS310の処理において、CPU21は、コンベア駆動装置16への駆動信号の出力を停止し、フロアコンベア14を停止してワークW1の搬送を停止させる。次に、ステップS320において、CPU21は、窒素ガス供給バルブ35を閉状態に切り替える制御を行い、処理槽12内への窒素ガスの供給を停止させる。そして、CPU21はステップS330の処理へ移行する。
ステップS330において、CPU21は、コンプレッサ43への駆動信号の出力を停止し、コンプレッサ43を停止させる。また、CPU21は、熱交換器44、ドレントラップ45、各バルブ50〜53,55,56及び加熱装置34への駆動信号の出力を停止させる。これにより、紫外線硬化塗装システム11の運転が停止され、CPU21は、ここでの処理を終了する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)従来の紫外線硬化塗装システムでは、処理槽12への窒素ガスの供給を窒素ボンベによって行っていたため、そもそもコストが高い。しかもこの場合、ボンベ交換などのメンテナンスにも高いコストが掛かってしまう。
そこで、本実施形態の紫外線硬化塗装システム11では、窒素ボンベに代えて窒素ガス抽出装置40を設けているため、窒素ガス抽出装置40によってその場にある大気から窒素ガスを抽出できるようになる。即ち、紫外線硬化塗装システム11はオン・サイトのシステムである。従って、ボンベ交換などのメンテナンスが不要になるととともに、窒素ガスを容易にかつ安価にかつ速やかに得ることができる。ゆえに、抽出された窒素ガスを処理槽12の内部に送気し続けた結果、窒素ガスの消費量が多くなったとしても、コストアップの原因とはならない。よって、紫外線硬化塗装システム11のランニングコストを抑えることができる。特に本実施形態では、加熱装置34によって加熱した窒素ガスを用いているため、分子運動が活発になって窒素ガスが処理槽12外に漏れやすく、窒素ガスの消費量が高くなりやすい。よって、窒素ガス抽出装置40によって窒素ガスを抽出することの効果が大きくなる。
また、ボンベ交換が不要になることで、窒素ガスを処理槽12内に連続的に供給することができる。その結果、紫外線の照射に際して、ワークW1を搬入させた状態でフロアコンベア14を止めて、ボンベ交換の終了を待ったり窒素ガスが溜まるのを待ったりしなくても済むため、UV塗料の硬化作業を効率良く行うことができる。
(2)本実施形態では、第1吸着塔46及び第2吸着塔47によって大気を窒素ガスと酸素ガスとに分離した結果、酸素ガスが不要となる。このため、不要となった酸素ガスを有効利用することができる。例えば、酸素ガスを、ごみの燃焼を助けるのに利用したり、作業者のリフレッシュのために利用することができる。
(3)本実施形態では、上方が閉鎖された処理槽12内に空気より軽い窒素ガスを供給しているため、窒素ガスの処理槽12外への漏れを防止でき、窒素ガスの消費量を低減できる。また、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dから遠い槽上部12aから窒素ガスを供給しているため、窒素ガスが処理槽12外に漏れにくくなる。しかも、フィルタ38がダウンフローを生じさせるため、槽上部12a側に流れやすい窒素ガスを槽底部12bまで到達させることができる。よって、処理槽12内を窒素ガスで確実に充満させることができる。しかも、ダウンフローはフィルタ38によって整流されて静かに流れるため、たとえ窒素ガスが処理槽12外の空気に接したとしても空気中に拡散しにくい。よって、窒素ガスが処理槽12外に漏れ出す量を最小限に留めることができる。
なお本実施形態では、処理槽12がガス不透過性の壁材によって構成されているため、窒素ガスが槽上部12aの天井、槽底部12b及び側壁12eなどを透過して処理槽12外に漏れることはない。さらに、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dが槽底部12bに形成されているため、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dからの窒素ガスの漏れを最小限に抑えることができる。
(4)本実施形態では、ワークW1を支持するワーク支持体19は、フロアコンベア14を鉛直方向に上昇しながらワーク搬入口12cを通過し、フロアコンベア14を鉛直方向に下降しながらワーク搬出口12dを通過する。その結果、ワーク支持体19の支持棒17bがフロアコンベア14の設置面に対してほぼ直立した状態を維持し、支持棒17bに支持されるワークW1の向きが直立状態を維持するため、ワーク支持体19を上下方向から見た際の投影面積は、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dを通過する際であっても増加しない。従って、ワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dの開口面積を小さくすることができる。ゆえに、窒素ガスがワーク搬入口12c及びワーク搬出口12dを介して処理槽12外に漏れることをより確実に防止できる。
(5)本実施形態の紫外線硬化塗装システム11では、ワークW1を搬入させてから処理槽12内に窒素ガスを溜めるのではなく、窒素ガスを溜めておいてからワークW1を搬入させている。よって、紫外線の照射に際し、ワークW1を搬入させた状態でフロアコンベア14を止めて、窒素ガスが溜まるのを待たなくても済む。従って、UV塗料の硬化作業を効率良く行うことができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の窒素ガス抽出装置40は、コンプレッサ43によって圧縮された大気を強制通過させ、酸素ガスを吸着することにより、大気を窒素ガスと酸素ガスとに分離する第1吸着塔46及び第2吸着塔47を備えていた。しかし図7に示されるように、窒素ガス抽出装置40は、第1吸着塔46及び第2吸着塔47の代わりに、気体分離膜61(例えば酸素富化膜)を備えていてもよい。この気体分離膜61は、コンプレッサ43によって圧縮された大気を強制通過させることにより、大気を窒素ガスと酸素ガスとに分離する機能を有している。詳述すると、気体分離膜61は、有機高分子材料によって形成されており、酸素が窒素の約2.5倍の速度で通過する性質を有している。この気体分離膜61は、管状をなす膜モジュール本体62内に配置されている。よって、膜モジュール本体62内にコンプレッサ43によって圧縮された大気を通過させると、酸素ガスが気体分離膜61を透過して膜モジュール本体62の排出口から外部に排出される一方、窒素ガスは、気体分離膜61を透過せずに窒素ガス槽63(低酸素気体貯留手段)側に流れる。その結果、大気が窒素ガスと酸素ガスとに分離される。
なお、気体分離膜61によって分離された窒素ガスは、窒素ガス槽63に貯留される。そして、窒素ガス槽63に貯留された窒素ガスは、窒素ガス供給管37において窒素ガス槽63の下流側に配置された加熱装置34によって加熱され、加熱装置34の下流側に配置された窒素ガス供給ポンプ64によって処理槽12内に送気される。
・上記実施形態において、窒素ガスを貯留するとともに、貯留された窒素ガスを処理槽12の内部に送気する窒素ボンベ(不活性ガス貯留手段、不活性ガス送気手段)を、窒素ガス供給装置31及び窒素ガス抽出装置40とは別に設けてもよい。この場合、窒素ボンベは、窒素ガスタンク32と処理槽12内との間を連通しうる窒素ガス供給管37とは別の窒素ガス供給管を介して、窒素ガス供給口36に接続される。そして、CPU21は、酸素濃度の検出値が第2の閾値を逸脱した場合(3%以上である場合)に、窒素ボンベを窒素ガス抽出装置40と協働させる制御を行う。なお、CPU21は、酸素濃度の検出値が3%以上である場合に、窒素ボンベを窒素ガス抽出装置40とは単独で作動させる制御を行ってもよい。また、CPU21は、酸素濃度の検出値が第3の閾値を逸脱した場合(例えば8%以上である場合)に、窒素ボンベを作動させる制御を行ってもよい。
このようにすれば、窒素ガスタンク32内に十分な量の窒素ガスが貯留されていない場合であっても、窒素ボンベから窒素ガスを処理槽12内に送気することができる。その結果、処理槽12内の酸素濃度を低く維持しやすくなるため、塗装品質が安定する。
・上記実施形態のCPU21は、酸素濃度の検出値が2.5%以下である場合に窒素ガス供給装置31を停止させ(図4のステップS130,S140参照)、酸素濃度の検出値が3%以上である場合に窒素ガス供給装置31を作動させていた(図4のステップS110,S120参照)。即ち、第1の閾値及び第2の閾値は異なる値であった。しかし、第1の閾値及び第2の閾値を同一の値としてもよい。例えばステップS130の処理を、酸素濃度の検出値が3%以下であるか否かを判定する処理に変更してもよい。
・上記実施形態のCPU21は、酸素濃度の検出値が第2の閾値を逸脱した場合(3%以上である場合)に、窒素ガス供給装置31(及び窒素ガス抽出装置40)を作動させるようになっていた。しかし、CPU21は、酸素濃度の検出値が3%以上である場合に、UVランプ13の照射パワーを増大させるようにしてもよい。また、CPU21は、酸素濃度の検出値が3%以上である場合に、1個当たりのワークW1に対するUVランプ13の照射時間を延長させるようにしてもよい。なお、CPU21は、酸素濃度の検出値が例えば2.5%以下になった場合に、UVランプ13の照射パワーまたは照射時間を元の状態(標準状態)に戻す制御を行ってもよい。
このようにすれば、処理槽12内の酸素濃度が高くなったとしても、UVランプ13の照射パワーを増大させたり照射時間を延長させたりすることで、ワークW1に塗布されたUV塗料が確実に硬化するため、塗装品質が安定する。
・上記実施形態では、窒素ガスタンク32の内部の圧力値が設定値未満(0.3MPa未満)になった場合に、窒素ガス抽出装置40を作動させるようになっていたが、例えば、窒素ガス供給装置31による窒素ガスの送気量や送気時間が設定値以上になった場合に、窒素ガス抽出装置40を作動させるようにしてもよい。
・上記実施形態において、酸素濃度の検出値が第3の閾値を逸脱した場合(例えば8%以上である場合)に、CPU21は、紫外線硬化塗装システム11の異常または警告を表示させる制御を行ってもよい。なお、警告を行う方法としては、制御装置15のディスプレイ(図示略)に、「警告」という文字を表示させることなどが挙げられる。
・上記実施形態において、酸素濃度の検出値が第3の閾値を逸脱した場合(例えば8%以上である場合)に、CPU21は、フロアコンベア14(即ち紫外線硬化塗装システム11)を停止するように制御してもよい。このようにすれば、処理槽12内の酸素濃度が高すぎる場合に紫外線硬化塗装システム11が使用不能となるため、UV塗料の硬化不良に起因したワークW1の塗装品質低下を防止できる。
・上記実施形態の検出手段としては、酸素濃度センサー24及び温度センサー25が用いられていたが、さらに窒素濃度センサーを検出手段として追加してもよい。なお、検出手段として窒素濃度センサーを設けた場合、処理槽12内の窒素濃度を検出すれば酸素濃度も導出できる。例えば、窒素濃度の検出値が97%である場合、酸素濃度は残りの3%となる。この場合、酸素濃度センサー24を省略することができる。また、温度センサー25は省略されていてもよい。
・上記実施形態では、窒素ガスタンク32の内部の圧力を検知する圧力検知手段として、タンク圧力計33が用いられていた。しかし、例えば、窒素ガスタンク32の内部の圧力を推定する制御を行うCPU21を、圧力検知手段として用いてもよい。
・上記実施形態では、窒素ガス供給バルブ35が、酸素濃度センサー24からの酸素濃度測定信号に基づいてCPU21によって制御され、コンプレッサ43が、タンク圧力計33からの圧力測定信号に基づいてCPU21によって制御されていた。しかし、窒素ガス供給バルブ35は、酸素濃度センサー24からCPU21を介さずに入力された酸素濃度測定信号に基づいて作動するようになっていてもよい。同様に、コンプレッサ43は、タンク圧力計33からCPU21を介さずに入力された圧力測定信号に基づいて作動するようになっていてもよい。
・上記実施形態では、紫外線硬化塗装システム11によって塗装される被塗布物としてバンパー(ワークW1)を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、空力付加物(スポイラーなど)などの他の車両用部品を被塗布物としてもよい。また、被塗布物は、必ずしも車両用部品でなくてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記検出手段は、前記気体拡散防止手段内において前記紫外線照射手段の近傍に配置されていることを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
(2)請求項1乃至5のいずれか1項において、酸素濃度または窒素濃度の検出値に関する第1の閾値及び第2の閾値が設定され、前記検出値が前記第2の閾値を逸脱した場合に、前記被塗布物に対する前記紫外線照射手段の照射時間または照射パワーを変化させることを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
(3)請求項1乃至5のいずれか1項において、酸素濃度または窒素濃度の検出値に関する第1の閾値、第2の閾値及び第3の閾値が設定され、前記検出値が前記第3の閾値を逸脱した場合に、前記紫外線硬化塗装システムの異常もしくは警告の表示、または、前記紫外線硬化塗装システムの停止を行うことを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
(4)請求項1乃至5のいずれか1項において、不活性ガスを貯留する不活性ガス貯留手段と、前記不活性ガス貯留手段に貯留された不活性ガスを前記気体拡散防止手段の内部に送気する不活性ガス送気手段とを、前記送気手段及び前記抽出手段とは別に設けたことを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
(5)技術的思想(4)において、酸素濃度または窒素濃度の検出値に関する第1の閾値及び第2の閾値が設定され、前記検出値が前記第2の閾値を逸脱した場合に、前記不活性ガス送気手段を、前記抽出手段と協働または単独で作動させることを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
(6)技術的思想(4)または(5)において、酸素濃度または窒素濃度の検出値に関する第1の閾値、第2の閾値及び第3の閾値が設定され、前記検出値が前記第3の閾値を逸脱した場合に前記不活性ガス送気手段を作動させることを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
(7)請求項5において、前記抽出手段は、大気を取り込んで圧縮する気体圧縮手段と、前記気体圧縮手段によって圧縮された大気を強制通過させることにより、大気を低酸素気体と高酸素気体とに分離する気体分離膜とを備え、前記気体分離膜によって分離された低酸素気体は前記低酸素気体貯留手段に貯留されることを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
(8)請求項5において、前記抽出手段は、大気を取り込んで圧縮する気体圧縮手段と、前記気体圧縮手段によって圧縮された大気を強制通過させ、低酸素気体または高酸素気体を吸着することにより、大気を低酸素気体と高酸素気体とに分離する気体吸着手段とを備え、前記気体吸着手段によって分離された低酸素気体は前記低酸素気体貯留手段に貯留されることを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
(9)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記搬送手段は、前記被塗布物を上昇させながら前記開口部を介して前記被塗布物を前記気体拡散防止手段内に搬入するとともに、前記被塗布物を下降させながら前記開口部を介して前記気体拡散防止手段外に前記被塗布物を搬出することを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
本実施形態における紫外線硬化塗装システムの概略構成を示す断面図。 窒素ガス供給装置及び窒素ガス抽出装置などの構成を示す概略図。 CPUにて行われる運転開始時制御処理を示すフローチャート。 CPUにて行われる処理槽制御処理を示すフローチャート。 CPUにて行われる抽出装置制御処理を示すフローチャート。 CPUにて行われる運転停止時制御処理を示すフローチャート。 他の実施形態における窒素ガス供給装置及び窒素ガス抽出装置などの構成を示す概略図。
符号の説明
11…紫外線硬化塗装システム
12…気体拡散防止手段としての処理槽
12c…開口部としてのワーク搬入口
12d…開口部としてのワーク搬出口
13…紫外線照射手段としてのUVランプ
14…搬送手段としてのフロアコンベア
24…検出手段としての酸素濃度センサー
25…検出手段としての温度センサー
31…送気手段としての窒素ガス供給装置
32…低酸素気体貯留手段としての窒素ガスタンク
40…抽出手段としての窒素ガス抽出装置
W1…被塗布物としてのワーク

Claims (5)

  1. 被塗布物の周囲空間を包囲し上方を閉鎖した気体拡散防止手段と、
    前記気体拡散防止手段に対して前記被塗布物を下方から搬入搬出する搬送手段と、
    前記気体拡散防止手段において前記搬送手段に対応するように設けた開口部と、
    前記気体拡散防止手段内において紫外線硬化型塗料を塗布した前記被塗布物に紫外線を照射する紫外線照射手段と、
    前記気体拡散防止手段の内部に送気する低酸素気体を大気から抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された低酸素気体を前記気体拡散防止手段の内部に送気する送気手段と、
    前記気体拡散防止手段の内部の環境を検出する検出手段と
    を有することを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
  2. 被塗布物の周囲空間を包囲し上方を閉鎖した気体拡散防止手段と、
    前記気体拡散防止手段に対して前記被塗布物を下方から搬入搬出する搬送手段と、
    前記気体拡散防止手段において前記搬送手段に対応するように設けた開口部と、
    前記気体拡散防止手段内において紫外線硬化型塗料を塗布した前記被塗布物に紫外線を照射する紫外線照射手段と、
    前記気体拡散防止手段の内部に送気する低酸素気体を大気から抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された低酸素気体を前記気体拡散防止手段の内部に送気する送気手段と、
    前記気体拡散防止手段の内部の環境を検出する検出手段とを有し、
    前記検出手段の検出結果に応じて前記送気手段及び前記抽出手段の少なくとも1つを作動させることを特徴とする紫外線硬化塗装システム。
  3. 酸素濃度または窒素濃度の検出値に関する第1の閾値及び第2の閾値が設定され、
    前記検出値が前記第1の閾値を逸脱した場合に、前記送気手段及び前記抽出手段の少なくとも1つを停止または出力減少させ、
    前記検出値が前記第2の閾値を逸脱した場合に、前記送気手段及び前記抽出手段の少なくとも1つを作動または出力増大させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線硬化塗装システム。
  4. 前記検出手段は、酸素濃度センサー、窒素濃度センサー及び温度センサーから選択される少なくとも1つであり、前記センサーの出力値に関連して、前記紫外線照射手段、前記送気手段及び前記抽出手段から選択される少なくとも1つを作動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紫外線硬化塗装システム。
  5. 前記送気手段と前記抽出手段との間に、前記抽出手段によって抽出された低酸素気体を貯留する低酸素気体貯留手段を設け、
    前記低酸素気体貯留手段の内部の圧力が設定値未満になった場合、または、前記送気手段の送気量及び送気時間の少なくとも1つが設定値以上になった場合に前記抽出手段を作動させる
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の紫外線硬化塗装システム。
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