JP2008071549A - X線管装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な方法で、焦点位置の調整を実現できるX線管装置を提供する。
【解決手段】 熱電子を放出する陰極1と、該陰極1に対向して配置され、その対向面上に前記熱電子を受けてX線を放射する焦点を形成するターゲット4を含む陽極2と、陰極1および陽極2とを真空気密に封入する外囲器3とを具備するX線管と、前記X線管を絶縁油にて浸漬して収納するX線管容器5を備えたX線管装置において、前記X線管容器5の少なくとも一部を磁性体で構成し、前記X線管容器5の内面に前記熱電子を偏向する偏向磁場を形成する偏向コイル7と、この偏向コイル7により前記陰極1から放出された熱電子を前記偏向磁場発生手段に偏向させるように偏向コイル電源11とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 熱電子を放出する陰極1と、該陰極1に対向して配置され、その対向面上に前記熱電子を受けてX線を放射する焦点を形成するターゲット4を含む陽極2と、陰極1および陽極2とを真空気密に封入する外囲器3とを具備するX線管と、前記X線管を絶縁油にて浸漬して収納するX線管容器5を備えたX線管装置において、前記X線管容器5の少なくとも一部を磁性体で構成し、前記X線管容器5の内面に前記熱電子を偏向する偏向磁場を形成する偏向コイル7と、この偏向コイル7により前記陰極1から放出された熱電子を前記偏向磁場発生手段に偏向させるように偏向コイル電源11とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、X線CT装置などに使用されるX線管に係り、特にX線源(焦点)を形成する電子ビームを偏向して、X線源を移動することができるX線管装置に関する。
X線管は、負電位を持つ陰極と、この陰極に対向して配置された正電位を持つ傘形のターゲットと、このターゲットに結合された筒状のロータと、このロータの内側に同軸で配置された回転軸(図示せず)と、回転軸とロータの間に配設された筒状の固定部と、この固定部と回転軸の間に配設され、回転軸を固定部に対して回転自在に支持する軸受(図示せず)とから成る陽極と、陰極と陽極とを真空気密に内部に封入する外囲器とで構成される。陰極は、熱電子を放出するフィラメントと、この熱電子をターゲット上に集束させて所望のサイズのX線源(焦点)を形成するための集束溝を有する集束体6とから成る。集束体6とフィラメント5の一端は通常同電位に保持されている。(例えば、特許文献1)
X線管には、使用中陰極と陽極との間に百数十kVの高電圧が印加され、フィラメントから放出された熱電子がターゲットの焦点に衝突することによりX線が発生すると共に、ターゲットに熱が発生する。この熱により、ターゲットの全体は約1,000℃程度に加熱され、同時に陽極の各部も温度上昇し、数100℃に達する。この陽極の温度上昇により、陽極の各部が熱膨張し、その結果ターゲットがX線管軸方向に沿って陰極側へ移動する。X線管の負荷印加の前後において、その移動距離は、大きいものでは500μm以上にも達する。この陽極の熱膨張に起因するターゲットの移動の結果、焦点もX線管軸方向に同量だけ変位することになる。
本来、焦点はX線管のX線放射中心にあるべきであるが、X線管の負荷印加中に焦点が陰極側に移動してしまうことにより、X線管の放出するX線量分布が変動し、撮像するX線画像に多大の悪影響を与える。この影響は、X線CT装置において顕著に現われ、特に小さなスライス幅で使用した場合に画像が劣化するおそれがある。
特開平10-106462号公報
上記公知文献1では、電子ビームを円形に形成するものであり、現在一般的に使用されているコイルフィラメントとは異なる電子源を採用しなければならず、簡便性、低コスト性、互換性に対する配慮がなされていない。
そこで本発明は、簡単な方法での焦点位置の調整を実現できるX線管装置を提供することを目的とする。
そこで本発明は、簡単な方法での焦点位置の調整を実現できるX線管装置を提供することを目的とする。
本発明のX線管装置は、熱電子を放出する陰極と、該陰極に対向して配置され、その対向面上に前記熱電子を受けてX線を放射する焦点を形成するターゲット部を含む陽極と、陰極および陽極とを真空気密に封入する外囲器とを具備するX線管と、前記X線管を絶縁油にて浸漬して収納するX線管容器を備えたX線管装置において、前記X線管容器の少なくとも一部を磁性体で構成し、前記X線管容器の内面に前記熱電子を偏向する偏向磁場を形成する偏向磁場発生手段と、この偏向磁場発生手段により前記陰極から放出された熱電子を前記偏向磁場発生手段に偏向させるように制御する手段とを備える。
以上、本発明によれば、電子線が走行する空間に偏向磁場が形成され、この偏向磁場により熱電子の軌道を偏向でき、さらにこの偏向磁場の磁束密度をコイル電流を調整することにより容易に制御することができるので、焦点位置の調整を容易に行なうことができる。
ここで第1の実施形態について図を用いて説明する。
図1に本発明のX線管装置の実施例の基本構成の概略図を示す。図1(A)が正面図、図1(B)が側面図である。図2は本発明の実施形態の変形であり、焦点の移動方向を図1の例と直交する方向にする場合の例である。
図1に本発明のX線管装置の実施例の基本構成の概略図を示す。図1(A)が正面図、図1(B)が側面図である。図2は本発明の実施形態の変形であり、焦点の移動方向を図1の例と直交する方向にする場合の例である。
図1において、本実施例のX線管は、熱電子を放出する陰極1と、この陰極1に対向して配置された陽極2と、陰極1と陽極2を真空気密に封入する外囲器3とから構成される。陰極1は、熱電子を放出するフィラメントと、このフィラメントからの熱電子を集束する集束溝部を有する集束体とを備え、フィラメントは集束溝部内に取り付けられている。
陽極2は、陰極1のフィラメントからの熱電子が衝突してX線を発生する傘形のターゲット4と、ターゲット4を支持するロータと、ロータを軸受を介して回転自在に支持する固定部とを具備する。ターゲット4は、X線管への負荷印加中に熱が蓄積され、温度上昇し、約1,000℃まで加熱される。この熱の一部は、熱伝導によりロータや固定部などの陽極部材を約100〜800℃に温度上昇させる。この結果、陽極部材全体として管軸方向に熱膨張し、ターゲット4上の焦点が移動する。この焦点の移動量は大きいものでは約500μm以上になる。
X線管装置は、前記X線管と、これを内包する防X線、防電撃構造のX線管容器5と、X線管の陽極端を絶縁支持する陽極側支持体6と、X線管の陰極側を外囲器の部分にて絶縁支持する陰極側支持体(図示せず)と、X線管のロータの外周に配置され、回転陽極に回転力を付与するステータ7と、X線管の回転陽極及び陰極に高電圧を導くためのケーブルレセプタクル(図示せず)と、X線管を絶縁し、冷却するための絶縁油8と、X線管で発生したX線を外部に取り出すためのX線放射窓9などから構成される。
本発明においては、X線管容器5の全体又は一部を磁性体で構成し、さらにその内面に熱電子を偏向する偏向磁場を形成する偏向コイル10を具備し、偏向コイル10に電流を流す偏向コイル電源11と接続されている。図1では、放射窓近傍とその対向側とにコイルを設置した。X線管容器の素材は、磁性体(この例では鉄)である。
次に第1の実施形態の動作について図1を用いて説明する。
偏向コイル電源11によって偏向コイル10に電流を流すと図1の太破線で示したようにX線管内部に磁界が発生する。この方向の磁界は、電子ビームを図1(A)においては紙面に垂直な方向、図1(B)においては左右に偏向する。その偏向量は磁界の強さに比例する。このように電子ビームを偏向することができるとX線の発生点(焦点)の位置を動かすことが出来る。X線CT装置に搭載される場合、焦点と被検体とX線検出器の位置関係は、得られる画像の品質に直接影響する。従って、焦点の位置調整手段として本実施形態は有効である。
偏向コイル電源11によって偏向コイル10に電流を流すと図1の太破線で示したようにX線管内部に磁界が発生する。この方向の磁界は、電子ビームを図1(A)においては紙面に垂直な方向、図1(B)においては左右に偏向する。その偏向量は磁界の強さに比例する。このように電子ビームを偏向することができるとX線の発生点(焦点)の位置を動かすことが出来る。X線CT装置に搭載される場合、焦点と被検体とX線検出器の位置関係は、得られる画像の品質に直接影響する。従って、焦点の位置調整手段として本実施形態は有効である。
一方、焦点の移動方向を変える場合には、偏向コイルを図2のように配置する。この場合管内の磁界は図2に対して水平方向に発生し、電子ビームは上下方向に偏向する。この偏向によって焦点は上下方向に動かすことが出来る。X線CT装置に搭載される場合、使用中陽極の温度上昇とともに熱膨張によって焦点位置が移動してしまい画像を劣化させることが知られている。このとき、本図2の実施形態によって焦点位置を熱膨張による移動方向と逆に移動させることで移動をキャンセルすることができ、一定の画質を維持することができる。
又、偏向コイルをX線管容器の内面に設置することで、内部の絶縁油によって、コイルの冷却を行うことができるので、コイルをX線管容器外に設置するより発熱に起因する周辺への弊害がない。又、X線管容器を磁性体で構成しているので、偏向のための磁界は容器内に閉じ込められる。従って、外部に漏れることがないので、CT装置に渦電流を発生させる可能性もない。更に、磁性体を用いることで磁束密度を大きくすることが可能となる。
1 陰極、2 陽極、3 外囲器、4 ターゲット、5 X線管容器、6 陽極支持体、7 ステータ、8 絶縁油、9 放射窓、10 偏向コイル、11 偏向コイル電源
Claims (2)
- 熱電子を放出する陰極と、該陰極に対向して配置され、その対向面上に前記熱電子を受けてX線を放射する焦点を形成するターゲット部を含む陽極と、陰極および陽極とを真空気密に封入する外囲器とを具備するX線管と、
前記X線管を絶縁油にて浸漬して収納するX線管容器を備えたX線管装置において、
前記X線管容器の少なくとも一部を磁性体で構成し、前記X線管容器の内面に前記熱電子を偏向する偏向磁場を形成する偏向磁場発生手段と、
この偏向磁場発生手段により前記陰極から放出された熱電子を前記偏向磁場発生手段に偏向させるように制御する手段とを備えたことを特徴とするX線管装置。 - 前記X線管の焦点位置のX線管軸方向の変位情報を検出する焦点位置移動検出手段を具備し、
前記制御手段は前記焦点位置移動検出手段からの焦点位置の変位情報に基づき、前記偏向磁場発生手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線管装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006247437A JP2008071549A (ja) | 2006-09-13 | 2006-09-13 | X線管装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006247437A JP2008071549A (ja) | 2006-09-13 | 2006-09-13 | X線管装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008071549A true JP2008071549A (ja) | 2008-03-27 |
Family
ID=39292970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006247437A Pending JP2008071549A (ja) | 2006-09-13 | 2006-09-13 | X線管装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008071549A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013137987A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-07-11 | Toshiba Corp | X線管装置 |
-
2006
- 2006-09-13 JP JP2006247437A patent/JP2008071549A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013137987A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-07-11 | Toshiba Corp | X線管装置 |
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