JP2008068222A - 光照射による微粒子集合体の作製方法 - Google Patents

光照射による微粒子集合体の作製方法 Download PDF

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由岐夫 山口
Atsushi Takamoto
篤史 高本
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幸祐 和田
Takashi Uematsu
隆史 植松
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Abstract


【課題】機能性微粒子をデバイス等に応用する場合に必用となる微粒子の高次構造(集
合体)を作製する。
【解決手段】
ナノメーターオーダーの微粒子が分散した微粒子分散液に光を照射して、微粒子の集合
体を作製する。微粒子分散液と固体基板を接触させて、この接触近傍に光を照射して固体
基板上に微粒子集合体を固着させる。使用する光の光回折限界(数百nm以下)程度を最
小単位とする微細な微粒子集合体の作製する。照射する光の波長、強度、照射時間等を調
節することで、特定の微粒子のみの集合体を作ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ナノメーターオーダーの微粒子からなる微粒子集合体の作製方法に関する。
特に、デバイス等に用いられる機能性微粒子を、基板上にナノメーターオーダーで配置す
る微粒子集合体の作製方法に関する。
近年、半導体や磁性体等のナノメーターオーダーの機能性微粒子を用いたデバイスの研
究が行われている。例えば、高密度磁気記録媒体、光記録媒体、光電変換素子、発光素子
、環境応答型センサー、微細回路等が挙げられる。これらの応用のためには、微粒子の集
積や薄膜化等の高次構造(集合体)作製技術が必要となっている。微粒子集合体作製技術
には、主にドライプロセスとウェットプロセスが用いられている。
しかしながら、ドライプロセスでは一般に装置が大掛かりとなり、多大なコストを要す
る。一方、ウェットプロセスでの微細構造の形成法として期待されているインクジェット
は、数μmサイズの構造形成が限界であり、微細加工のために特殊な吐出方法の開発が必
要となる。
また、光照射してナノメーターオーダーの微粒子を、基板に固定する方法も開示されて
いる(例えば、特許文献1、2)。特許文献1には、金属微粒子のコロイド溶液中に被コ
ーディング材料を浸積し、紫外域〜近赤外域のレーザー光を金属微粒子に照射して、基板
表面に固定する方法を開示している。特許文献2には、ナノサイズ構造体の製造方法を開
示している。この製造方法は、溶液中に分散された微粒子にレーザー光Aを照射して捕捉
し、別のレーザー光Cを捕捉された微粒子に照射して基板に固定している。
特開2001−149774号公報 特開2003−71800号公報
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達成する。

本発明の目的は、機能性微粒子をデバイス等に応用する場合に必用となる微粒子の高次
構造(集合体)を作製する、光照射による微粒子集合体の作製方法を提供する。
本発明の他の目的は、従来法より低コストで微細な微粒子集合体の作製が可能な光照射
による微粒子集合体の作製方法を提供する。
本発明の更に他の目的は、固体基板上に微粒子集合体を形成させるための、光照射によ
る微粒子集合体の作製方法を提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明は、光照射による微粒子集合体の作製方法を提供する。本発明は、幾何学的サイ
ズが1〜1000nmのナノメーターオーダーの微粒子が分散した微粒子分散液に光を照
射して、微粒子の集合体を作製することを特徴とする。微粒子分散液と固体基板を接触さ
せて、この接触近傍に光を照射して固体基板上に微粒子集合体を固着させる。使用する光
の光回折限界(数百nm以下)程度を最小単位とする微細な微粒子集合体を作製する。こ
のように微細な微粒子の高次構造体を形成する。
[微粒子]
本発明において、「微粒子」とは、その直径、長さ等の幾何学的サイズが1〜1000
nmの微細な粒子を意味する。ただし、微粒子のサイズに関しては、イオン化が起こるこ
とを前提の場合、100nmまでが好ましい。微粒子の種類としては、特に限定されず、
前述の所定のサイズの微粒子であれば良い。例えば、半導体結晶、金属酸化物、蛍光体、
フラーレン、デンドリマー、ナノチューブ等の無機化合物、フタロシアニン、アゾ化合物
等の有機化合物、及びこれらの無機化合物及び又は有機化合物の複合材料が挙げられる。
微粒子の分散用溶媒としては、トルエン、オクタン、クロロホルム等の有機溶媒、又は
水等の無機溶媒を用いることができる。微粒子の種類によって、その分散安定性が高い溶
媒を選択する。尚、本発明の目的を損なわない範囲で、これらの微粒子の表面を化学的に
又は物理的に修飾することができる。また、界面活性剤、分散安定剤や酸化防止剤等の添
加剤を加えることができる。
このような微粒子は、コロイド化学的な手法によって合成することができる。コロイド
化学的な手法としては、逆ミセル法(Lianos, P. et al.,
Chem.Phys.Lett., 125, 299 (1986))やホットソープ法(Peng, X. et al., J.Am.Chem.So
c.,
199, 7019 (1997))等が挙げられる。これらの処理によって、微粒子の分散性能が改質さ
れ、多様な有機溶媒や無機溶媒に分散された微粒子から微粒子集合体の作製が可能となる
[照射光]
本発明は、上記の微粒子を含んだ分散溶液に光(電磁波)を照射することで、分散液内
及び分散液に接する固体基板上に微粒子集合体を作製する。半導体の微粒子の種類を変え
た場合、バンドギャップ、すなわち吸収スペクトルを大きく変えることができるので、照
射する光の波長は、100〜4000nmの波長、好ましくは紫外域から近赤外域までの
波長を使うことが好ましい。
この照射光は、キセノンランプ、水銀灯、連続レーザー発振器やパルスレーザー発振器
等の光源から発光される光である。本発明で使用する照射光の強度は、0.1mW/cm
2〜1MW/cm2、好ましくは、10mW/cm2−100kW/cm2の範囲である
ことが好ましい。微粒子が照射された光を吸収してイオン化し、これに起因して微粒子の
表面修飾剤がはずれる(例えば、表面修飾剤が脱離、解離する。)ことで、微粒子の分散
安定性が失われ、微粒子同士が集合体を形成する。
この方法により、光を照射した部分のみに微粒子集合体を作製することができる。また
、光の強度、波長、照射時間、集光状態、形状等を調節することで、微粒子集合体の集積
膜厚等の幾何学的サイズ、高次構造を作る微粒子の種類を制御することができる。微粒子
の吸収スペクトルは、その微粒子のサイズで調整することができ、照射する光の波長及び
粒子のサイズを調整することで、選択的な微粒子集合体の作製ができる。
[分散液]
光照射される微粒子のための分散液の濃度は、0.01〜30wt%の範囲であれば良
い。濃度が低すぎたり、高すぎたりすると、微粒子が分散液中で分散不安定となり、理想
的な微粒子集合体の作製が阻害される。微粒子分散液の濃度は、微粒子間の平均距離が微
粒子の幾何学的サイズの10倍以内であることが好ましい。分散液内に微粒子集合体を作
製した場合、遠心分離や沈降分離等の手法によって、元の微粒子から分離及び精製するこ
とができる。
[固体基板]
固体基板上に微粒子集合体を固着させる場合、ガラス等の無機化合物、又はポリマーフ
ィルム等の有機化合物の固体基板を用いることができる。また、無機化合物と有機化合物
を複合した複合材であっても良い。この際、分散液に用いる溶媒が固体基板を侵食しない
ことが求められる。固体基板を親水化処理又は疎水化処理することによって、微粒子集合
体の固体基板への固着を制御することが可能である。
[微粒子集合体の作製]
固体基板に固着した微粒子集合体は、トルエン、オクタン、クロロホルム等の有機溶媒
及び水等の無機溶媒によって洗浄した後、大気下又は減圧下で乾燥させることで精製する
ことができる。また、微粒子集合体の固体基板上への固着性能を上げるためには、微粒子
分散液内に洗浄液内に乾燥過程でゲル化するための材料等のバインダーを添加することが
できる。
光を集光して微粒子分散液の極微小領域に照射することで、光の回折限界程度の微細な
微粒子集合体を、分散液内及び分散液に接触させた固体基板上に作製することができる。
例えば、理想的な点光源であるレーザー光をレンズによって集光して、その焦点位置を固
体基板と分散液の接触面に合わせた上で光を水平方向へ移動させることのできる装置で実
現可能である。
本発明によると、次の効果が奏される。
本発明は、微粒子を分散させた微粒子分散液に光照射して、微粒子の集合体を作製する
ことが可能になった。
本発明は、照射する光の波長、強度、照射時間等を調節することで、特定の微粒子のみ
の集合体を作ることができるようになった。よって、従来から必要となっていた補足用の
レーザー光源、固定用のレーザー光源を兼ねることができ、低コスト化を図ることができ
る。
本発明は、ガラスカバー、ポリエステルフィルム等の無機化合物、又は有機化合物で作
られた固体基板上に微粒子集合体を形成させることができ、固体基板を選択することによ
って、形成される集合体の膜厚を制御することができるようになった。また、照射する光
の強度、波長、照射時間を制御して固体基板上に形成される集合体の膜厚を制御すること
が可能になった。
本発明は、微粒子集合体が固着されている固体基板を溶媒によって洗浄することを可能
にした。
以下に本発明の実施の形態を実施例により具体的に説明する。本発明は、その要旨を超
えない限り、これらの実施例に制限されるものではない。
平均粒径が4.3nmのCdSe/ZnSコアシェルナノ粒子の0.1mg/mLのオ
クタン分散液を作製した。このオクタン分散液に分光されたキセノンランプ光を2時間照
射した。キセノンランプ光のピーク波長が488nm、強度が10mW/cmである。
この照射後のサンプルは、共焦点レーザー顕微鏡(TCS−SP2、ライカマイクロシス
テム社製)によって確認し、結果の蛍光像を図1に図示している。
蛍光像を得るとき、共焦点レーザー顕微鏡の検出器の波長範囲を510〜590nmに
設定し、波長488nmの観察用レーザー光をサンプルに照射し、その蛍光強度を受光し
て蛍光像を得ている。観察用レーザー光の強度は、光集積が起こらない4.22kW/c
を用いている。図1に図示するように、一部の微粒子が200nm〜10μmの凝集
体を形成している。これは、動的光散乱測定によっても確認することができた。
平均粒径が4.3nmのCdSe/ZnSコアシェルナノ粒子の0.030mg/mL
のオクタン分散液を作製した。このオクタン分散液を、底面にカバーガラスが設置された
ガラスボトムディッシュに2.0mL注入し、ガラスボトムディッシュに蓋をしてオクタ
ン分散液の乾燥を防いだ。このオクタン分散液に、共焦点レーザー顕微鏡(TCS−SP
2、ライカマイクロシステム社製)によってレーザー光を照射した。レーザー光の波長が
488nmである。レーザー光は、走査中に「NANO」部分のみに30分間照射した。
この際、レーザー光の焦点部分は、オクタン分散液とカバーガラスの接触面にあった。
レーザー光の焦点部分に集光されたレーザー光の強度は、パワーメーターによる測定値
から135.5kW/cmと計算された。レーザー照射後にスキャンした断層像から構
築した3次元画像(鳥瞰図)を図2に示している。図2の各x、y、z軸は、空間的な長
さを意味する。z軸の方向に関しては、蛍光強度から高さを定義して得られたものである。ここで、レーザー光に励起されたCdSe/ZnSコアシェル粒子から発する蛍光の強度を検出することで断層像を得た。この検出のときの、蛍光波長は510〜590nmである。このように、「NANO」の形状の微粒子集合体がカバーガラス上に作製されていることが確認できた。
実施例2の蓋されたガラスボトムディッシュに入ったオクタン分散液に、波長488n
mのレーザー光を7.44mmの直線を走査しながら照射した。この際、レーザー光の焦
点部分は分散液とカバーガラスの接触面にあった。レーザー光のビーム径は対物レンズに
よって425nmに集光されている。レーザー光は、その強度及び照射時間を変えて照射
した。レーザー光の焦点部分の強度は、パワーメーターによる測定値から135.5、4
5.4、4.22kW/cmと計算された。
図3(a)には、135.5kW/cmの強度に集光されたレーザー光を20秒間照
射した後のサンプルの反射像を示している。反射像を得るとき、共焦点レーザー顕微鏡(
TCS−SP2、ライカマイクロシステム社製)の検出器の波長範囲を483〜493n
mに設定し、波長488nmの観察用レーザー光をサンプルに照射し、その反射光の強度
を受光して反射像を得ている。観察用レーザー光の強度は、光集積が起こらない4.22
kW/cmを用いている。図3(b)は、レーザー光を60秒間照射した場合である。
図3からは、500nm程度の大きさの微粒子集合体が直線状に作製されていることがわ
かる。これによって、光の回折限界程度の微粒子集合体をカバーガラス上に作製すること
が可能であることが確認された。
また、図3(a)の微粒子集合体より図3(b)の微粒子集合体がはっきりと見える。
これは、照射時間が長くなることで、微粒子集合体が顕著に観察されるようになっており
、その膜厚が増加していることがわかる。このことは、断層像を取得することでも確認さ
れた。よって、光の照射時間によって微粒子集合体の幾何学的サイズを制御することがで
きることが確認した。
一方、レーザー光の強度を下げるにつれて、微粒子集合体の形成速度が減少した。図3
(c)は、45.4kW/cmのレーザー光を60秒間照射した場合である。図3(b
)よりも微粒子集合体が形成されていないことがわかる。4.22kW/cmでは、レ
ーザー光を10分間走査及び照射しても、微粒子集合体は確認されなかった。このことか
ら、分散液に照射する光の強度によって、微粒子集合体の幾何学的サイズが制御できるこ
とを確認した。
実施例2の蓋されたガラスボトムディッシュに入ったオクタン分散液に波長633、5
68、405nmのレーザー光を照射して、カバーガラス上に作製された微粒子集合体を
確認した。実施例3と同様にレーザー光を、7.44mmの直線を走査しながら照射した
。この際、オクタン分散液に照射される光子の数は、実施例3の波長488nmのレーザ
ー光の場合と同程度(~1023 cm-2 s-1のオーダー)となっていた。波長405、568n
mのレーザー光では実施例3と同様に、カバーガラス上に微粒子集合体が作製できた。図
4(a)と図4(b)は、それぞれ波長405nmと568nmのレーザー光を10分間
照射した後の反射像である。反射像は実施例3と同様の方法で取得した。図5には、カバ
ーガラス上に作製された微粒子集合体及び微粒子分散液の蛍光スペクトルを示している。
図5のグラフは、横軸が波長を示し、縦軸が最大強度で規格化された蛍光強度を示してい
る。蛍光スペクトルの取得には、共焦点レーザー顕微鏡(TCS−SP2、ライカマイク
ロシステム社製)の検出器の波長範囲を5nm間隔で500〜600nmを移動させ、波
長488nmの観察用レーザー光をサンプルに照射し、その蛍光強度を受光して得た蛍光
像から作製した。観察用レーザー光の強度は、光集積が起こらない4.22kW/cm
を用いている。
CdSe/ZnSコアシェルナノ粒子は、粒径によってバンドギャップを変化する(量
子サイズ効果)。405、488nmのレーザー光を照射して作製した微粒子集合体の蛍
光スペクトルは、元の微粒子分散液の蛍光スペクトル(図中のsuspension)と有意な差は
無い。一方、568nmのレーザー光を照射して作製した微粒子集合体の蛍光スペクトル
が元の微粒子分散液の蛍光スペクトル(図中のsuspension)よりブルーシフトしているこ
とが確認された。
この蛍光スペクトルにより、分散液の微粒子から特定の微粒子の集合体を選択的に作製
していることがわかる。また、CdSe/ZnSコアシェルナノ粒子が吸収しない波長6
33nmのレーザー光では、微粒子集合体を作製することができなかった。ナノ粒子の吸
収スペクトルは、そのナノ粒子のサイズで調整することが可能である。そのため、使用す
るレーザー光の波長及び粒子のサイズを調整することで、選択的な微粒子集合体の作製が
可能である。以上より、照射する光の波長、及び集合体を作製する微粒子のサイズを選択
することによって、多様な微粒子の複合分散液から特定の微粒子のみの集合体が簡単に作
製できることがわかる。
平均粒径が4.3nmのCdSe/ZnSコアシェルナノ粒子の0.3mg/mLの
トルエン分散液を作製した。カバーガラス及びポリエステルフィルムを置いたガラスシャ
ーレに、このトルエン分散液を1.0mL注入した。そして、シャーレ底面からビームエ
キスパンダーでスポット径を広げたArイオンレーザーを9時間照射した後、乾燥させた
。このとき、Arイオンレーザーの波長は488nm、強度は120mW/cmであっ
た。
乾燥後、CdSe/ZnSコアシェルナノ粒子の良溶媒であるトルエンでカバーガラス
及びポリエステルフィルムを洗浄した。図5には、洗浄後のカバーガラスの原子間力顕微
鏡像を示している。図5の原子間力顕微鏡像は、図5の下側のバーの分布を用いて微粒子
集合体の高さを表している。図5からは、トルエンで洗浄したにもかかわらず、CdSe
/ZnSコアシェルナノ粒子がカバーガラス上に推積していることがわかる。よって、光
照射によって作製された微粒子集合体は固体基板に固着しており、溶媒によって洗浄及び
精製することが可能であることがわかる。
図6に上記の方法で、カバーガラスとポリエステルフィルム上に作製したCdSe/Z
nSコアシェルナノ粒子集合体の吸収スペクトルを示す。図6のグラフの横軸は波長、縦
軸は吸光度を表している。集合体に含まれる微粒子の数が多いほど、集合体による光の吸
収量が多くなる。このため、図6のグラフからわかるように、ポリエステルフィルム上の
方が光の吸収量がカバーガラスより多い。ポリエステルフィルム上には、カバーガラス上
よりも大きな微粒子集合体が形成されている。よって、光照射による微粒子集合体の作製
において、使用する固体基板の種類が影響することがわかる。
本発明は、ナノメーターオーダーの微粒子から微粒子集合体を作製するナノテクノロジ
ー応用の分野に利用すると良い。特に、機能性微粒子を用いたデバイス作製等に利用され
ても良い。
図1は、実施例1において、CdSe/ZnSコアシェルナノ粒子のオクタン分散液に光照射後の蛍光像を示す図である。 図2は、実施例2において、カバーガラス上に作製された微粒子集合体の図である。 図3(a)〜(c)は、実施例3において、レーザー光を照射した後のサンプルの反射像を示す図であり、図3(a)は、レーザー光の照射時間が20秒間の場合(強度135.5kW/cm)のサンプルの反射像である。 図3(b)は、同じくレーザー光の照射時間が60秒間の場合(強度135.5kW/cm)のサンプルの反射像である。 図3(c)は、同じくレーザー光の照射時間が60秒間の場合(強度45.4kW/cm)のサンプルの反射像である。 図4(a)、(b)は、実施例4において、レーザー光を照射した後のサンプルの反射像を示す図であり、図4(a)は、波長405nmのレーザー光を60秒間照射して作製した微粒子集合体の反射像である。 図4(b)は、同じく波長568nmのレーザー光を60秒間照射して作製した微粒子集合体の反射像である。 図5は、実施例4において、CdSe/ZnSコアシェルナノ粒子のオクタン分散液及び波長405、488、568nmのレーザー光を照射して作製した微粒子集合体の蛍光スペクトルを示すグラフである 図6は、実施例5において、カバーガラス上に作製されたトルエンに洗浄後の微粒子集合体の図である。 図7は、実施例5において、カバーガラス及びポリエステルフィルム上に作製された微粒子集合体の吸収スペクトルを示すグラフである。

Claims (14)

  1. 幾何学的サイズが1〜1000nmのナノメーターオーダーの微粒子が分散した微粒子
    分散液に光を照射して前記微粒子をイオン化し、
    イオン化された前記微粒子同士が集合して微粒子集合体を形成する
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  2. 幾何学的サイズが1〜1000nmのナノメーターオーダーの微粒子が分散した微粒子
    分散液に光を照射して前記微粒子をイオン化し、イオン化された前記微粒子を固体基板上
    に推積させて固着させる
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記光は、キセノンランプ、水銀灯、連続レーザー発振器、パルスレーザー発振器の中
    から選択される1つの光源から発光される光である
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  4. 請求項1又は2において、
    前記光の集光状態又は形状を調節することで、前記微粒子集合体の形状を制御する
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  5. 請求項1〜3の中から選択される1項において、
    前記光の波長が100〜4000nmである
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  6. 請求項1〜3の中から選択される1項において、
    前記光の強度が0.1mW/cm〜1MW/cmである
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  7. 請求項1〜3の中から選択される1項において、
    前記光の波長、前記光の強度、前記光の照射時間、前記微粒子の種類、及び前記微粒子
    の幾何学的サイズの中から1以上を調節することで、多種類の前記微粒子が含まれる前記
    分散液から、特定の前記微粒子のみの集合体を作製する
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  8. 請求項1又は2において、
    前記微粒子分散液は、前記微粒子が分散した有機溶媒又は無機溶媒である
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  9. 請求項8において、
    前記微粒子分散液は、前記微粒子が0.01〜30wt%の範囲の濃度である
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  10. 請求項1又は2において、
    前記微粒子間の平均距離が、前記微粒子の幾何学的サイズの10倍以内である
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  11. 請求項2において、
    前記固体基板は、無機化合物及び/又は有機化合物である
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  12. 請求項2又は11において、
    前記微粒子集合体が固着した前記固体基板を、有機溶媒及び/又は無機溶媒によって洗
    浄する
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  13. 請求項2又は11において、
    前記微粒子集合体が固着した前記固体基板を、乾燥させて前記微粒子集合体を精製する

    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
  14. 請求項1又は2において、
    前記微粒子集合体は、無機化合物及び/又は有機化合物から作製する
    ことを特徴とする光照射による微粒子集合体の作製方法。
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