JP2008068211A - 伏流式人工湿地システム - Google Patents

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Abstract

【課題】寒地において高濃度の汚水を安定的かつ恒久的に浄化できるような伏流式人工湿地システムを提供する。
【解決手段】汚水を浄化するべく順次流通させるように配設した第1の伏流式縦型湿地(3)と、第2の伏流式縦型湿地(4)と、伏流式横型湿地(7)とを備え、第1及び第2の伏流式縦型湿地において酸化的汚水浄化を行うとともに伏流式横型湿地において還元的汚水浄化を行う伏流式人工湿地システムである。自動サイフォン(2)をさらに備え、サイフォン貯水容器(21)と、吸入口(23a)と排出口(23b)の間にて上方に凸の湾曲部(23c)を形成されたサイフォン主管(23)と、サイフォン主管の湾曲部の下に取り付けられたフロート(25)とを具備し、フロートに1つの入水孔(25a)と1つの排水管(26)とを設けている。
【選択図】図1

Description

本発明は、寒地でも低コストかつ低エネルギーにて省力的かつ恒久的に汚水を浄化できる伏流式人工湿地のシステムに関する。
人工湿地には地表面を水が流れる表面流式と地下を水が流れる伏流式がある。伏流式の人工湿地は従来の表面流式に比べて面積当たりの浄化能が高いことに加えて、冬季も高い浄化能が持続できるという特長があり、主に生活排水や工場排水などの点源汚水の経済的な浄化方法として、ヨーロッパを始めとして世界中に普及しつつある。
伏流式人工湿地には、汚水を地表面に散布して縦方向に水を浸透させる酸化的な「縦型」と、地下水位を深さ10〜30cmほどに設定して、地中を横方向に水が流れる還元的な「横型」とがある。
さらに、酸化的な縦型湿地と還元的な横型湿地を組み合わせたハイブリッドシステムと呼ばれる伏流式人工湿地が1970年代後半にドイツで開発され、硝酸への酸化(硝化)と脱窒の組み合わせにより効率的に窒素を取り除く効果の高いシステムとして実用化されている(例えば、非特許文献1及び2)。
また、フランスでは、汚水を間欠的に散布するための重力を利用した自動サイフォンと縦型湿地との組み合わせを2回繰り返すシステムが開発され、縦型表面の目詰まりを回避しながら有機物やアンモニアを低減する機能に優れた省エネルギー型の汚水処理方式として1990年代から急速に普及してきた(例えば、非特許文献3)。
Cooper P. (2004).The performance of vertical flow constructed wetland systems with special reference to the significance of oxygen transfer and hydraulic loading rates. Wetland Systems Vol. 1, 9th International conference on Wetland Systems for Water Pollution Control, Avignon, France, 2004., pp.153-160. Obarska-Pempkowiak H., Gajewska M. (2003). The removal of nitrogen compounds in constructed wetlands in Poland, Polish Journal of Environmental Studies, 12(6), 739-746 Molle P., Lienard A., Boutin C., Merlin G., Iwema A. (2004). How to treat raw sewage with constructed wetlands: An overview of the French systems. Wetland Systems Vol. 1, 9th International conference on Wetland Systems for Water Pollution Control, Avignon, France, 2004. , pp.11-18. Winter K. J., Goetz D. (2003). The impact of sewage composition on the soil clogging phenomena of vertical flow constructed wetlands. Wat. Sci. Tech., 48 (5), 9-14.
従来の技術については、下記のような問題点を指摘することができる。
ドイツで開発された伏流式のハイブリッドシステムの場合、懸濁物質濃度の高い汚水処理では縦型湿地の表面の目詰まりが問題となることがあり、特に寒地では有機物の分解が進みづらいためこの問題は避けがたい(例えば、非特許文献4)。
フランス方式の縦型湿地を連結するシステムであれば目詰まりは回避できるが、硝酸態窒素が十分に低減できないという問題がある。また、長期間の高濃度の汚水処理ではシステムに蓄積するリンが徐々にリン酸として流出してくる問題や、横型湿地での脱窒の際に消費される炭素源が不足すると温室効果ガスである亜酸化窒素が発生するという問題がある。
さらに、寒地で冬季に目詰まりによる閉塞が生じると、システム全体が稼働しなくなる危険性がある。
有機物や窒素、リン濃度の高い酪農雑排水や食品工場排水などの農業関連汚水は地下水や河川の水質汚染源として問題になっており、低コストで省力的な汚水処理技術の開発が求められている。我が国でもこのような汚水が大量に発生しているが、適切な処理が施されているとは言い難い状況にある。
以上まとめると、人工湿地による汚水浄化技術は省エネルギーではあるが、日本における従来の表面流式人工湿地は高濃度の汚水についての処理能力が低いため広大な面積が必要であり、特に寒地では冬季の処理能力の低下に問題がある。
一方、近年ヨーロッパで開発された伏流式人工湿地システムは、面積当たりの浄化能が高く、冬季も浄化機能が維持される特長があるが、寒地での高濃度汚水処理技術として実用化するためには、有機物の分解が遅いことによる目詰まりやリン酸流出及び炭素源不足の問題点がある。
そこで本発明は、寒地において高濃度の汚水を安定的かつ恒久的に浄化できるような伏流式人工湿地システムを提供することにより、低コストで省力的な汚水処理技術を実現し、水環境の保全に資することを目的とする。
本発明は、上述のような問題を解決するため、下記のようになるものである。かっこ内の数字は、後述する実施例を示した図面中の符号であり、参考のために付したものである。
(1)請求項1に記載の伏流式人工湿地システムは、汚水を浄化するべく前記汚水を順次流通させるように配設した第1の伏流式縦型湿地(3)と、第2の伏流式縦型湿地(4)と、伏流式横型湿地(7)とを備え、前記第1及び第2の伏流式縦型湿地において酸化的汚水浄化を行うとともに前記伏流式横型湿地において還元的汚水浄化を行うものである。
(2)請求項2に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項1において、前記第1及び第2の伏流式縦型湿地の各々に対し前記汚水を間欠的に供給するべく該第1及び第2の伏流式縦型湿地の各々の流入側に設置された自動サイフォン(2)をさらに備え、前記自動サイフォンは、サイフォン貯水容器(21)と、吸入口(23a)と排出口(23b)の間にて上方に凸の湾曲部(23c)を形成されたサイフォン主管(23)と、前記サイフォン主管の前記湾曲部の下側に取り付けられたフロート(25)とを具備し、前記フロートに1つの入水孔(25a)と1つの排水管(26)とを設けたことを特徴とする。
(3)請求項3に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項2において、前記サイフォン主管(23)が前記サイフォン貯水容器(21)に1本のみ設けられていることを特徴とする。
(4)請求項4に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記第1及び/または第2の伏流式縦型湿地(3、4)における表面(31b1、41c1)と最下層(31a、41a)との間に亘るように鉛直方向に、または鉛直方向に対して傾斜させて縦型暗きょ管(35a〜35f、45a〜45f)をさらに設置したことを特徴とする。
(5)請求項5に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項4において、前記第1及び/または第2の伏流式縦型湿地(3、4)における前記縦型暗きょ管(35a〜35f、45a〜45f)の中に合成樹脂製の紐を挿通させたことを特徴とする。
(6)請求項6に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記横型湿地(7)において、下層(71b)の粒度よりも上層(71a)の粒度を粗くしたことを特徴とする。
(7)請求項7に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項1〜6のいずれかにおいて、前記横型湿地(7)においてさらに、流入管(73b)と連通しかつ入口側から出口側へ向かう方向に対し平行に配置された複数の横型暗きょ管(76b、76c)を前記下層に設置したことを特徴とする。
(8)請求項8に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項7において、前記複数の横型暗きょ管(76b、76c)の各々の周囲に前記下層(71b)の粒度より粗い粒度の領域(79)を配置したことを特徴とする。
(9)請求項9に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項1〜8のいずれかにおける前記横型湿地(7)において、前記下層の高さ範囲にて外部に取り出された流出管(78)の排出側開口(78b)の高さにより該横型湿地の水位を設定することを特徴とする。
(10)請求項10に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項1〜9のいずれかにおいて、前記第2の伏流式縦型湿地(4)と前記横型湿地(7)との間に、前記汚水中のリンを吸着するべくリン吸着桝(5)をさらに配置し、前記リン吸着桝は流入口(52)と流出口(55)の間で前記汚水が流通するための流路と、前記汚水が通過するように該流路上に設けたリン吸着資材(54)とを備えたことを特徴とする。
(11)請求項11に記載の伏流式人工湿地システムは、請求項1〜10のいずれかにおいて、前記第2の伏流式縦型湿地(4)と前記横型湿地(7)との間に、前記汚水中に有機物を添加するための有機物添加桝(6)をさらに配置し、前記有機物添加桝は流入口(62)と流出口(65)の間で前記汚水が流通するための流路と、前記汚水が通過するように該流路上に設けた有機物添加資材(64)とを備えたことを特徴とする。
(A)本発明の伏流式人工湿地システムは、汚水を浄化するべく汚水を順次流通させるように配置した第1の伏流式縦型湿地と、第2の伏流式縦型湿地と、伏流式横型湿地とを備え、第1及び第2の伏流式縦型湿地において酸化的汚水浄化を行うとともに伏流式横型湿地において還元的汚水浄化を行う。伏流式縦型湿地を2段としたことにより、懸濁物質濃度の高い汚水処理であっても、また有機物の分解の遅い寒地であっても目詰まりを回避して、有機物の削減・分解及びアンモニアの硝化、大腸菌の除去等を行うことができる。加えて、伏流式横型湿地を組み合わせたことにより、脱窒により硝酸態窒素を十分に低減できる。このように、本発明の伏流式人工湿地システムは、縦型湿地と横型湿地の利点を兼ね備えたものである。
(B)さらに、本発明の伏流式人工湿地システムは、第1及び第2の伏流式縦型湿地の各々に対し汚水を間欠的に供給するべく各々の流入側に配置された自動サイフォンをさらに備える。本発明における自動サイフォンは、サイフォン主管に取り付けられたフロートが1つの入水孔と1つの排水管とを設けられることにより、複数の入水孔及び排水管を備えた従来技術に比べて目詰まりを低減できる。
(C)さらに、自動サイフォンにおけるサイフォン主管を1本のみとすることにより、サイフォン主管の径を従来より大きくして凍結し難い寒地用とすることができ、またこの結果、目詰まりを低減でき清掃も容易となる。
(D)さらに、本発明の伏流式人工湿地システムは、第1及び/または第2の伏流式縦型湿地において、その表面と最下層との間に亘るように暗きょ管を配置する。この暗きょ管は、鉛直方向に、または鉛直方向に対して傾斜させている。これにより、縦型湿地の表面において有機物の堆積等により目詰まりが生じた場合にも、この縦方向に設置した暗きょ管に汚水が流れ込むことで、汚水が滞留することなく緩やかに流下することができる。これにより、冬季におけるシステムの閉塞を回避できる。縦方向の暗きょ管を鉛直方向に対して傾斜させて設置した場合は、内部に種々の閉塞物質が蓄積したときに既存の器具を用いて除去しやすいため好適である。
(E)さらに、第1及び/または第2の伏流式縦型湿地における縦方向の暗きょ管の内部に合成樹脂製の紐を挿通させることにより、鉄集積による目詰まりの状況を確認することができる。
(F)さらに、本発明の伏流式人工湿地システムは、横型湿地において下層よりも上層の粒度を粗くすることにより、冬季に地下水位を下げれば上層への空気の侵入が促進され、断熱層を形成することができる。また、夏季に地下水位を上げれば、上層の透水性が高く下層よりも多くの水が流れるため、植物根による養分の吸収が促進されるとともに、表面に蓄積された有機物が脱窒において効果的に利用される。
(G)さらに、本発明の伏流式人工湿地システムは、横型湿地において流入管と連通しかつ下層にて汚水の流通方向に対し平行に延在する複数の暗きょ管を配置する。これにより、横型湿地の流入口から内部へ円滑にかつ満遍なく汚水を誘導することができ、流入口近傍における目詰まりを低減できる。
(H)さらに、横型湿地における流入口に連通する複数の暗きょ管の周囲領域の粒度を下層の粒度より粗くしたことにより、これらの暗きょ管の目詰まりを低減できる。
(I)さらに、本発明の伏流式人工湿地システムは、横型湿地における流出管が下層の高さ範囲にて外部に取り出され、流出管の排出側開口の高さにより横型湿地の水位を設定することができる。例えば、冬季には水位を低下させて上層部分を断熱層として凍結を回避し、夏季には水位を上昇させて植物根の働きを活発としまた表面に蓄積された有機物の脱窒への利用を促進するなどの調整を行うことができる。
(J)さらに、本発明の伏流式人工湿地システムは、第2の伏流式縦型湿地と横型湿地との間にリン吸着マスを配置することにより、汚水中のリンを吸着することができる。これにより、長期間の高濃度の汚水処理においてシステムに蓄積したリンの流出を防止できる。リン吸着桝においては、流入口と流出口との間の流路に汚水を流通させ流路上に設けたリン吸着資材を通過させることにより、効率的にリンを除去できる。リン吸着資材は、リンを吸着した後は農地等に散布して再利用することができる。
(K)さらに、本発明の伏流式人工湿地システムは、第2の伏流式縦型湿地と横型湿地との間に有機物添加桝を配置することにより、汚水に対して有機物を補充することができる。これにより、横型湿地での脱窒の際に消費される炭素源の不足を補い、温室効果ガスである亜酸化窒素の発生を防止できる。有機物添加桝においては、流入口と流出口との間の流路に汚水を流通させ流路上に設けた有機物添加資材を通過させることにより、効率的に有機物を添加できる。
本発明の伏流式人工湿地システムによる汚水処理システムは、既存のヨーロッパの伏流式人工湿地システムよりも面積当たりの水質浄化機能が高く、恒久的かつ安定的に有機物や窒素、リンを浄化でき、同時に、耐寒性も高い画期的な伏流式人工湿地システムとなっている。従って、本システムは、農業関連の汚水に限らず、工業廃水や生活排水などのあらゆる汚水の浄化に利用でき、また、寒冷地だけでなくどのような気候の土地でも普及実用化できる技術である。
図面を参照して本発明の実施の形態の詳細を説明する。
図1は、本発明による伏流式人工湿地システム10の概略的な全体構成図である。本発明の伏流式人工湿地システム10は、寒地でも恒久的に汚水を浄化できるものである。
その主要な構成要素として、汚水の流れにおける上流から下流へ順次配設された3つの人工湿地を備えており、それらは第1の伏流式縦型湿地(以下、「第1縦型湿地」と略称する)3、第2の伏流式縦型湿地(以下、「第2縦型湿地」と略称する)4、及び伏流式横型湿地(以下、「横型湿地」と略称する)7である。この伏流式人工湿地システム10は、従来の2段の縦型湿地方式と、従来の縦型湿地と横型湿地の併合方式とを効果的に組み合せたものであり、前者における目詰まりし難いという長所と、後者における窒素除去効果が高いという長所を併せ持つシステムである。
さらに、好適には、第1縦型湿地3及び第2縦型湿地4の各々の流入側には、自動サイフォン2がそれぞれ設置され、第1縦型湿地3及び第2縦型湿地4に対してそれぞれ汚水を間欠的に供給する。さらに、好適には、第2縦型湿地4と横型湿地7との間に、リン吸着桝7及び有機物添加桝8を配設する。
なお、本システムの入口には、通常、浄化対象とする汚水を貯留する貯留槽1が適宜設けられている。貯留槽1では、本システムへの汚水の流入に先立って予め大きな有機物を沈殿させて除去する。これにより、自動サイフォン2や第1縦型湿地における目詰まりの虞をできる限り低減する。
なお、横型湿地7の出口8が本システムの出口となる。また、各湿地3、4及び/または7には必要に応じてヨシ9が植えられる。
図1に示した伏流式人工湿地システム10は、入口から出口まで所定の標高差を設けられている。例えば、水平方向全長が約130〜150mに対し、標高差は8〜10m程度とする。この標高差は必要に応じて設定される。本システムは基本的に重力を利用して汚水を高所から低所へ流下させる過程で浄化を行うものである。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
図2(A)は、第1縦型湿地3の概略的な縦断面図であり、図2(B)は平面図である。なお、図2(B)の平面図において上下対称な構成要素については上半分の構成要素にのみ符号を付している。第1縦型湿地3は、例えば略直方形状の空間を形成するように掘削した凹所の内側に遮水シート32を敷設して形成される。遮水シート32により汚水が周囲の土壌に漏出することを防止している。なお、縦型湿地では、汚水が表面から下層へ移動する過程で浄化を行う構成上、凹所の深さ方向の長さについては浄化効果が十分達成できる長さに設定する。平面図における縦横の長さは処理量によって適宜設定する。
汚水の良好な流通性を確保するために、第1縦型湿地3の底面には入口側から出口側へ向かって1%程度の勾配を設けることが好適である。凹所内部には、汚水浄化のための複数の土壌層が充填されている。複数の土壌層は、下層の第1軽石層31aと上層の第2軽石層31bの2層構成である。第1軽石層は粒径が20〜40mmであり、第2軽石層は粒径が5〜20mmであり、第1軽石層は第2軽石層より粒度が粗い。各軽石層の粒径は、一例であり、対象とする汚水の成分により適宜設定される。
土壌層の表面(すなわち第2軽石層31bの表面)の上方空間には、流入管33a〜33dが配設されている。図2には図示しないが、図1に示した貯留槽1から第1の自動サイフォン2により主幹流入管33aに間欠的に汚水が供給される。図2(B)に示すように、主幹流入管33aは第1縦型湿地3の表面中心部上方まで延在し、ここで垂直方向両側に延びる分岐流入管33bに分岐し、さらに各分岐流入管33bの先端が垂直方向両側に延びる分岐流入管33dに分岐している。合計4本の分岐流入管33dの先端は、第1縦型湿地3の表面に載置された4枚の水受け板34a、34bの各々の上方に開口している。水受け板34a、34bはそれぞれ第1縦型湿地3を縦横4区画に分けた各区画の中央にて土壌層の表面に載置されている。水受け板34a、34b上に落下した汚水は、図2(A)に示すように第1縦型湿地3の表面上を流れて拡がり、その後土壌中に浸透して流下していく。
下層の第1軽石層31a内には、入口側から出口側へ向かう方向に平行に複数の横型暗きょ管36a、36bが配設されている(なお、本システムでは、後述する「縦型暗きょ管」を設けるのでこれと区別するために従来の暗きょ管を「横型暗きょ管」と称することとする)。横型暗きょ管36a、36bもまた、第1縦型湿地3の底面と同様の勾配(1%程度)を以て配設される。これらの横型暗きょ管36a、36bの出口側の端部は、集水管37に接続されている。さらに、集水管37の中央に接続された流出管38が、第1縦型湿地3から取り出され、図1に示した第2の自動サイフォン2の流入管へ接続される。
第1縦型湿地3の表面に拡がった汚水は、土壌中に浸透した後、2層の土壌層を流下して横型暗きょ管36a、36b内に流れ込み、集水管37を経て流出管38から流出される。この過程において、汚水中の有機物の削減・分解およびアンモニアの硝化による酸化、大腸菌の除去などが行われる。すなわち、第1縦型湿地は酸化的化学反応が行われる湿地である。主たる反応の概略は次のようなものである(「Org-」は有機物に含まれることを意味する、以下同じ)。
Org-C↓→CO
Org-N↓→NH-N→NO-N
Org-P↓→PO-P
なお、縦型湿地では有機物が表面に堆積しやすい。特に、第1縦型湿地は初段であるので比較的大きな有機物が流入する割合が多くこれらが堆積しやすい。有機物が表面に堆積すると目詰まりが生じて汚水の土壌への浸透が阻害され、表面に滞留する。冬季では滞留水が凍結するとシステム全体が閉塞することとなる。これを防止するために、本システムでは、縦型湿地に縦型暗きょ管35a〜35fを配設している。縦型暗きょ管35a〜35fは、従来の暗きょ管と同様の孔開き集水管であるが、その軸方向が鉛直方向または、鉛直方向からやや傾斜した方向となるように設置される。縦型暗きょ管35a〜35fの上端は縦型湿地の表面31b1より上方に突出し、その上端はステンレスの網などで覆うことが好適である。縦型暗きょ管35a〜35fの下端は、下層(この場合、最下層である)31aに位置する横型暗きょ管36a、36bまたは集水管37に接続されている。すなわち縦型暗きょ管35a〜35fは、縦型湿地の表面と最下層との間に亘るように設けられている。これにより、縦型湿地の表面に滞留した余剰の汚水を縦型暗きょ管35a〜35fに徐々に流入させバイパスさせて、縦型湿地から排出することができ、表面の目詰まり及び凍結等を防止する。
好適例では、縦型暗きょ管35a〜35fの各々の中にナイロン等の合成樹脂製の紐を挿通させておく。暗きょ管は、二価鉄が三価鉄となって集積し目詰まりの原因となることがあるが、合成樹脂製の紐を挿通させておくことでその目詰まり状況をチェックすることができる。なお、麻紐では劣化することがあるので、劣化せず強度がある点でナイロン等の合成樹脂製の紐の方が良い。
図3(A)は、第2縦型湿地4の概略的な縦断面図であり、図3(B)は平面図である。なお、図3(B)の平面図において上下対称な構成要素については上半分の構成要素にのみ符号を付している。第2縦型湿地4は、第1縦型湿地3と同程度の大きさであり、同様に構築される。例えば略直方形状の空間を形成するように掘削した凹所の内側に遮水シート42を敷設し、汚水が周囲の土壌に漏出することを防止している。また、汚水の良好な流通性を確保するために、第2縦型湿地4の底面には入口側から出口側へ向かって1%程度の勾配を設けることが好適である。凹所内部には、汚水浄化のための複数の土壌層が充填されている。複数の土壌層は、下層から上層へ順に第1軽石層41aと第2軽石層41bと砂層41cとの3層構成である。第1軽石層は粒径が20〜40mmであり、第2軽石層は粒径が5〜20mmであり、第1軽石層は第2軽石層より粒度が粗い。砂層は粒径が0.2〜2mm程度である。各層の粒径は、一例であり、対象とする汚水の成分により適宜設定される。
図1に示したように、第2縦型湿地4は、前述の第1縦型湿地3を通過した汚水が第2の自動サイフォン2により間欠的に供給される。既に初段の縦型湿地を通過した汚水であるので通常は大きな有機物は含まれておらず、砂層のように粒度の小さい層が表面にあっても目詰まりは生じ難い。
土壌層の表面(すなわち砂層41cの表面)の上方空間には、入口側に流入管43a〜43cが配設されている。主幹流入管43aは、図1に示した第2の自動サイフォン2により接続されている。図3(B)に示すように、主幹流入管43aは第2縦型湿地4の入口近傍にて垂直方向両側に延びる分岐流入管43bに分岐し、さらに各分岐流入管43bの先端にて同方向両側に延びる分岐流入管43cに分岐している。合計4本の分岐流入管43cの各々の先端から、出口側に向かって平行に4本の孔開き散水管43d、43eが延在している。各孔開き散水管43d、43eの途中の複数箇所から垂直方向にさらに孔開き散水分岐管43f〜43kが延びている。孔開き散水管43d、43e及び43f〜43kとしては例えば塩化ビニル管を用い、各々の先端は塞がれている。これらの孔開き散水管43d、43e及び43f〜43kにより、第2縦型湿地4の表面に汚水が満遍なく散水される。その後、汚水は土壌中に浸透して流下していく。
下層の第1軽石層41a内には、入口側から出口側へ向かう方向に平行に複数の横型暗きょ管46a、46bが配設されている。横型暗きょ管46a、46bもまた、第2縦型湿地4の底面と同様の勾配(1%程度)を以て配設される。これらの横型暗きょ管46a、46bの出口側の端部は、集水管47に接続されている。さらに、集水管47の中央に接続された流出管48が、第2縦型湿地4から取り出され、図1に示したリン吸着桝5の流入管へ接続される。
第2縦型湿地4の表面に拡がった汚水は、土壌中に浸透した後、3層の土壌層を流下して横型暗きょ管46a、46b内に流れ込み、集水管47を経て流出管48から流出される。この過程において、汚水中の有機物の削減・分解およびアンモニアの硝化による酸化、大腸菌の除去などが行われる。すなわち、第2縦型湿地もまた第1縦型湿地と同様に、酸化的化学反応が行われる湿地であり、その主たる反応式は上記の第1縦型湿地で記載した通りである。
なお、第2縦型湿地4においても、上記の第1縦型湿地と同様に縦型暗きょ管45a〜45fを配設している。縦型暗きょ管45a〜45fの上端は縦型湿地の表面41c1より上方に突出し、さらに上端はステンレスの網などで覆うことが好適である。縦型暗きょ管45a〜45fの下端は、最下層41aに位置する横型暗きょ管46a、46bまたは集水管47に接続されている。すなわち、縦型暗きょ管45a〜45fは、縦型湿地の表面と最下層との間に亘るように設けられている。これにより、第2縦型湿地4の表面に滞留した余剰の汚水を縦型暗きょ管45a〜45fに徐々に流入させバイパスさせて、第2縦型湿地4から排出することができ、表面の目詰まり及び凍結等を防止する。
図4(A)は、横型湿地7の概略的な縦断面図であり、図4(B)は平面図である。なお、図4(B)の平面図において上下対称な構成要素については上半分の構成要素にのみ符号を付している。横型湿地7は、例えば略直方形状の空間を形成するように掘削した凹所の内側に遮水シート72を敷設して形成される。遮水シート72により汚水が周囲の土壌に漏出することを防止している。なお、横型湿地7では、汚水が入口から出口へ横方向へ移動する過程で浄化を行う構成上、入口から出口へ向かう水平方向の長さについては浄化効果が十分達成できる長さに設定する。その他の長さについては処理量によって適宜設定する。
汚水の良好な流通性を確保するために、横型湿地7の底面には入口側から出口側へ向かって1%程度の勾配を設けることが好適である。凹所内部には、汚水浄化のための複数の土壌層が充填されている。入口近傍及び出口近傍にはそれぞれ比較的粗い20〜40mmの粒径の第1軽石層71a、71dが表面から底面まで充填されているが、それ以外の主要部分は下層の黒ボク土(火山灰性腐植土壌)層71bと上層の第2軽石層71cとで構成されている。上層の第2軽石層71cの粒径は5〜20mmである。上層の第2軽石層71cは、下層の黒ボク土層71bよりも粒径を粗くしている。これにより、冬季に水位を下げることにより上層への空気の進入が促進されて断熱層の役割を果たし凍結を防止する。また、夏季に水位を上昇させることにより、上層が下層よりも透水性が良好となり、植物根による養分の吸収が促進されるとともに、表面に蓄積した有機物が脱窒作用により効果的に利用されることになる。各軽石層の粒径は、一例であり、対象とする汚水の成分により適宜設定される。
横型湿地7の入口側の第1軽石層71a内の表面近傍において流入管73aが導入され、さらに流入管73bが下方へ折れて延び、流入管73bの下端から垂直方向両側に横型暗きょ管76aが分岐して延びている。さらに、横型暗きょ管76aの途中の複数箇所から出口側へ向かって複数の横型暗きょ管76c、76dが分岐しており、これらは黒ボク土層71b内において互いに平行に延在している。複数の横型暗きょ管76c、76dの互いの間隔は適宜であるが均等に配置されることが好適である。これら複数の横型暗きょ管76c、76dは、図示の例では、横型湿地7の中央付近まで延びている。また、横型暗きょ管76c、76dもまた、横型湿地7の底面と同様の勾配(1%程度)を以て配設される。
従って、本発明の横型湿地7では、入口近傍に配設された横型暗きょ管76aから汚水が供給されるのみでなく、中央付近まで延びる複数の横型暗きょ管76c、76dによってもその周囲に汚水が供給される。これにより、入口近傍における目詰まりを低減できるとともに、横型湿地7全体に満遍なく汚水を供給できる。
さらに好適には、互いに平行な複数の横型暗きょ管76c、76dの各々の周囲には軽石充填領域79が設けられる。軽石充填領域の粒度は、下層71bを構成する黒ボク土よりも粗い。これにより、横型暗きょ管76c、76dの目詰まりを低減できる。
横型湿地7の出口側の第1軽石層71d内の底面近傍には横型暗きょ管77が配設され、その中央に接続された流出管78が横型湿地7から取り出されている。出口側の横型暗きょ管77の周囲にも、目詰まり低減のために軽石充填領域79を設けることが好適である。流出管78は、下層71bの存在する高さ範囲にて外部に取り出され、その後、流出管78は鉛直上方に向かって延び、その端部に排出側開口78aを備えている。この排出側開口78aの高さを調整することにより、横型湿地7の水位を調整することができる。
横型湿地7では、型暗きょ管76a、76c、76dにより供給された汚水は、下層71b及び上層71cを出口側へ向かって移動する。そして、横型暗きょ管77により集水されて流出管78から流出される。この過程において、上記の第1縦型湿地3及び第2縦型湿地4において硝化された汚水中の窒素成分が除去される。横型湿地は、還元的化学反応が行われる湿地であり、この反応では有機物が消費される。反応の概略は次のようなものである。
NO-N+Org-C→N
図5は、本発明による自動サイフォン2の平面図である。図6(A)〜(C)は、図5のX断面及びY断面におけるサイフォン動作を示す図である。自動サイフォン2は、図1に示すように第1縦型湿地及び第2縦型湿地に汚水を間欠的に供給するために各湿地の流入側に設けられる。
図5の平面図及び図6の断面図に示すサイフォン2において、汚水は、向かって左側の流入管22から流入し、向かって右側の排出口23b及びフロート排水管26から流出する。サイフォン2は、汚水を貯留するためのサイフォン貯水容器21を備え、通常動作中は流入管22から汚水が断続的または連続的に供給される。サイフォン貯水容器21内には、平面図においてサイフォン主管23が左右方向に配置され、サイフォン主管23の吸入口23aは、サイフォン貯水容器21内にあって下方を向いて開口している。なお、吸入口23aの開口端は水平ではなく傾斜して設けられている。これは、吸入口23aが最下位置にあるときサイフォン貯水容器21内の汚水を吸入し易くするためである。サイフォン主管23の中間部はサイフォン貯水容器21内において上方に凸の湾曲部23cを形成されてサイフォン貯水容器21の右側側面から外部に取り出され、その先端の排出口23bはサイフォン貯水容器21の底面より低位置にて下方に向いて開口している。
さらに、サイフォン主管23の湾曲部23cの下にフロート25が取り付けられている。フロート25は図示の例では両端の閉じた空洞円筒体であり、図5の平面図においてサイフォン主管23と直交するように配置されている。円筒体ののフロート25の下面の両端近傍には一対の棒状のフロート支持具28a、28bがそれぞれ取り付けられ、棒状のフロート支持具28a、28bのもう一方の端部は、サイフォン貯水容器21の適宜の内壁に取り付けられている。フロート支持具28a、28bの両端部は、フロートの上下動に伴い回動自在に固定されており、フロート支持具28a、28bはフロートの上下動に伴い旋回運動することができる。
フロート25の上面には1つの入水孔25aが穿設されフロート内部の空洞と連通している。さらに、フロート25の上面においては、入水孔25aとは別の箇所に1本のフロート排水管26が接続され、やはりフロート内部の空洞と連通している。フロート排水管26は、その接続部分においてフロート内部に貫入し、空洞を横断して下方に延びており、その下端に開口した吸入口26aは水平ではなく傾斜して設けられている。フロー排水管26は、図5の平面図においてサイフォン主管23と平行して延び、サイフォン貯水容器21の右側側面から外部に取り出され、その先端の排出口26bはサイフォン貯水容器21の底面より低位置にて下方に向いて開口している。
さらに、円筒体のフロート25の両端部の上方位置において、サイフォン貯水容器21の内壁にフロート押下部29a、29bが突設されている。フロート押下部29a、29bは、フロート25の上下動の上限位置を規定するために設けられ、フロート25の上面がフロート押下部29a、29に当たるとそれ以上上昇することはできない。
図6を参照して、自動サイフォン2の動作を説明する。図6(A)に示すように、流入管22から汚水が流入してサイフォン貯水容器21内の水位が上昇していくと、フロート25が浮き上がり、それに伴ってサイフォン主管23の凸湾曲部23c及びフロート排水管26の入口も上昇する。このとき、フロート25内、サイフォン主管23内、及びフロート排水管26内はほぼ空洞であり、空気が存在する。
図6(B)は、フロート25の両端部がフロート押下部29a、29bにより上昇を制限された状態である。この状態でサイフォン貯水容器21の水位がさらに上昇すると、フロート25の上面に穿設したフロート入水孔25aからフロート25内の空洞に汚水が流入する。そして、フロート25の浮力が次第に低下してフロート25及びサイフォン主管23等の重量が上回ると、図6(C)に示すようにフロート25がサイフォン主管23及びフロート排出管26と共にサイフォン貯水容器21の底面まで落下する。
これにより、図6(C)のX断面図に示すように、サイフォン主管23内の空気が排出されて吸入口23aと排出口23bの間の水路が連通し、サイフォン貯水容器21内の汚水を吸入口23aから吸い込み、排出口23bから排水する。こうして、サイフォン貯水容器21内の水位が黒矢印で示すように低下する。同時に、図6(C)のY断面図に示すように、フロート排出管26内の空気が排出されて吸入口26aと排出口26bの間の水路が連通し、フロート25内の汚水を排出口26bから排水する。以上の動作により、サイフォン貯水容器21内及びフロート25内の汚水をほぼ全て排出することができる。この動作を繰り返すことにより、汚水を間欠的に供給することができる。
本発明の自動サイフォンでは、フロート25に対し1つの入水孔25aと1本の排水管26のみが設けられているため、フロート内の流れが一定方向となり目詰まりを回避できる。また、サイフォン主管23も、サイフォン貯水容器21に1本のみ設けられているため管径を太く(従来の約1.4倍)することができ、目詰まりを回避できるので清掃の必要がほとんどなくなる。また管径が太くなることで凍結し難く、耐寒性も向上した。これに対し、従来の自動サイフォンは、フロートに対し複数の入水孔及び複数の排水管が設けられていたため目詰まりし易く、またサイフォン主管も複数であったので1本当たりの管径が細くなり目詰まりし易く凍結し易かった。
図7は、第2縦型湿地と横型湿地の間に配置されるリン吸着桝5の平面図である。リン吸着桝5は、例えば、耐水性コンクリート枠51により略直方形状の空間として形成される。耐水性コンクリート枠51により汚水が周囲の土壌に漏出することを防止している。図7の向かって左側の側壁に設けた流入管52から汚水が流入し、リン吸着桝5内に立設した複数の通路壁53により形成される流路に沿って汚水が流れ、向かって右側の側壁に設けた流出管55から流出していく。流路の途上には、リン吸着資材を充填したコンテナ54が配置される。図7では、配置例としてコンテナ54の外殻を破線で示している。コンテナ54は、リン吸着資材を保持することができかつ汚水が通過できる構造であればどのような形状であってもよい。例えば、駕籠状、網状の容器である。複数のコンテナ54を流路の高さ方向及び幅方向全体に亘るように配置し、汚水が確実に通過するように配置することが好ましい。
リン吸着資材としては、リン酸として流出してくるリンを吸着できるものであればよい。例えば、炭酸カルシウムである。これにより、本システムに蓄積されるリンがリン酸として流出すること並びに本システムのリンが飽和することによりリン浄化能力が低下することを防止できる。また、リン吸着資材は、本システムにおいてリンを吸着した後、農地などに散布して肥料として再利用することができる。
図8は、第2縦型湿地と横型湿地の間に配置される有機物添加桝6の平面図である。有機物添加桝6は、耐水性コンクリート枠61により略直方形状の空間として形成される。耐水性コンクリート枠61により汚水が周囲の土壌に漏出することを防止している。図8の向かって左側の側壁に設けた流入管62から汚水が流入し、有機物添加桝6内に立設した複数の通路壁63により形成される流路に沿って汚水が流れ、向かって右側の側壁に設けた流出管65から流出していく。流路の途上には、有機物添加資材を充填したコンテナ64が配置される。図8では、配置例としてコンテナ64の外殻を破線で示している。コンテナ64は、有機物添加資材を保持することができかつ汚水が通過できる構造であればどのような形状であってもよい。例えば、駕籠状、網状の容器である。複数のコンテナ64を流路の高さ方向及び幅方向全体に亘るように配置し、汚水が確実に通過するように配置することが好ましい。
有機物添加資材としては、C/N比の高い易分解性有機物(例えば、小麦ワラやオガクズでもよい)の添加が、後段の還元的な横型湿地7における脱窒促進に好適である。これにより、横型湿地における窒素除去機能の低下を回避し、炭素源不足による亜酸化窒素発生を防止することができる。
上記のように本システムでは、縦型湿地と横型湿地の間にリン吸着桝5及び有機物添加桝6の双方を配置することにより、従来システムにおけるリン飽和によりシステムのリン浄化能力が低減する問題を回避すると同時に、窒素除去機能の向上と亜酸化窒素の発生回避の両方を実現することが可能となった。特に、有機物添加桝による窒素除去機能の向上機構は、従来全く行われていなかったものである。
・入口から出口までの標高差8m
・自動サイフォン(容量約3300リットル/回)
・第1縦型湿地(横16m×縦(流入口と流出口間距離)16m×高さ1m)
・第2縦型湿地(横16m×縦(流入口と流出口間距離)16m×高さ1m)
・リン吸着桝6m
・有機物添加桝6m
・横型湿地(横16m×縦(流入口と流出口間距離)50m×高さ1m)
伏流式人工湿地システムによる寒地の汚水浄化の流れ図である。 (A)は、第1縦型湿地3の概略的な縦断面図であり、(B)は平面図である。 (A)は、第2縦型湿地4の概略的な縦断面図であり、(B)は平面図である。 (A)は、横型湿地7の概略的な縦断面図であり、(B)は平面図である。 本発明による自動サイフォン2の平面図である。 (A)〜(C)は、図5のX断面及びY断面におけるサイフォン動作を示す図である。 第2縦型湿地と横型湿地の間に配置されるリン吸着桝5の平面図である。 第2縦型湿地と横型湿地の間に配置される有機物添加桝6の平面図である。
符号の説明
1 貯留槽
2 自動サイフォン
3 第1の伏流式縦型湿地
35a〜35f 縦型暗きょ管
4 第2の伏流式縦型湿地
45a〜45f 縦型暗きょ管
5 リン吸着桝
6 有機物添加桝
7 伏流式横型湿地
76b、76c 横型暗きょ管
8 横型湿地出口
9 ヨシ
10 伏流式人工湿地システム

Claims (11)

  1. 汚水を浄化するべく前記汚水を順次流通させるように配設した第1の伏流式縦型湿地(3)と、第2の伏流式縦型湿地(4)と、伏流式横型湿地(7)とを備え、前記第1及び第2の伏流式縦型湿地において酸化的汚水浄化を行うとともに前記伏流式横型湿地において還元的汚水浄化を行う、伏流式人工湿地システム。
  2. 前記第1及び第2の伏流式縦型湿地の各々に対し前記汚水を間欠的に供給するべく該第1及び第2の伏流式縦型湿地の各々の流入側に設置された自動サイフォン(2)をさらに備え、
    前記自動サイフォンは、サイフォン貯水容器(21)と、吸入口(23a)と排出口(23b)の間にて上方に凸の湾曲部(23c)を形成されたサイフォン主管(23)と、前記サイフォン主管の前記湾曲部の下側に取り付けられたフロート(25)とを具備し、
    前記フロートに1つの入水孔(25a)と1つの排水管(26)とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の伏流式人工湿地システム。
  3. 前記サイフォン主管(23)が前記サイフォン貯水容器(21)に1本のみ設けられていることを特徴とする請求項2に記載の伏流式人工湿地システム。
  4. 前記第1及び/または第2の伏流式縦型湿地(3、4)における表面(31b1、41c1)と最下層(31a、41a)との間に亘るように、鉛直方向に、または鉛直方向に対して傾斜させて縦型暗きょ管(35a〜35f、45a〜45f)をさらに設置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の伏流式人工湿地システム。
  5. 前記第1及び/または第2の伏流式縦型湿地(3、4)における前記縦型暗きょ管(35a〜35f、45a〜45f)の中に合成樹脂製の紐を挿通させたことを特徴とする請求項4に記載の伏流式人工湿地システム。
  6. 前記横型湿地(7)において、下層(71b)の粒度よりも上層(71a)の粒度を粗くしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の伏流式人工湿地システム。
  7. 前記横型湿地(7)においてさらに、流入管(73b)と連通しかつ入口側から出口側へ向かう方向に対し平行に配置された複数の横型暗きょ管(76b、76c)を前記下層に設置したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の伏流式人工湿地システム。
  8. 前記複数の横型暗きょ管(76b、76c)の各々の周囲に前記下層(71b)の粒度より粗い粒度の領域(79)を配置したことを特徴とする請求項7に記載の伏流式人工湿地システム。
  9. 前記横型湿地(7)において、前記下層の高さ範囲にて外部に取り出された流出管(78)の排出側開口(78b)の高さにより該横型湿地の水位を設定することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の伏流式人工湿地システム。
  10. 前記第2の伏流式縦型湿地(4)と前記横型湿地(7)との間に、前記汚水中のリンを吸着するべくリン吸着桝(5)をさらに配設し、前記リン吸着桝は流入口(52)と流出口(55)との間で前記汚水が流通するための流路と、前記汚水が通過するように該流路上に設けたリン吸着資材(54)とを備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の伏流式人工湿地システム。
  11. 前記第2の伏流式縦型湿地(4)と前記横型湿地(7)との間に、前記汚水中に有機物を添加するための有機物添加桝(6)をさらに配設し、前記有機物添加桝は流入口(62)と流出口(65)との間で前記汚水が流通するための流路と、前記汚水が通過するように該流路上に設けた有機物添加資材(64)とを備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の伏流式人工湿地システム。
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