以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置100の構成を示す図である。図1において、10は撮影レンズである。12は絞り機能を備えるシャッターである。14は光学像を電気信号に変換する撮像素子である。16は撮像素子14のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器である。18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。そして、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50が露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行う、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行っている。さらに、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。そして、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長回路32を制御する。A/D変換器16のデータが画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16のデータが直接メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
24は画像表示メモリである。26はD/A変換器である。28はTFT LCD等からなる画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダ機能を実現することが可能である。また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に電子ファインダ機能をON/OFFすることが可能であり、電子ファインダ機能をOFFにした場合には撮像装置100の電力消費を大幅に低減することができる。
この画像表示部28はシステム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像等を用いて動作状態やメッセージ等も表示する。電子ファインダ機能がONであればこれらの動作状態やメッセージ等の表示が画像データに重畳され、電子ファインダ機能がOFFであればこれらの動作状態やメッセージ等の表示のみが行われる。画像表示部28の表示内容としては、例えば、撮影パラメータに関する内容表示として、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッター時間表示、絞り値表示、ISO感度表示、AEロック(以下、AEL)アイコン表示、露出補正値表示、発光設定表示、連写/タイマ設定表示、カメラ姿勢アイコン表示、モードアイコン表示、撮影可能枚数表示、測光設定表示、圧縮率設定表示、画像サイズ設定表示がある。システム設定に関する内容表示として、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、日付け・時刻表示、複数桁の数字による情報表示がある。外部機器との接続状態に関する内容表示として、記録媒体200及び210の着脱状態表示、レンズユニット300の着脱状態表示、通信I/F動作表示、外部コンピュータとの接続状態を示す表示等がある。
30は撮影した静止画像や動画像のデータを格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像のデータを格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連射撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、メモリ30は、システム制御回路50の作業領域としても使用することが可能である。
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長回路であり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
40は絞り機能を備えるシャッター12を制御する露光制御部であり、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御部である。44は撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御部である。45は保護手段としてのバリア102の動作を制御するバリア制御部である。48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。露光制御部40、測距制御部42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御部40、測距制御部42に対して制御を行う。
50は撮像装置100全体を制御するシステム制御回路である。52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。60、61、62、64、66及び70は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成されている。
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。60はモードダイアルスイッチであり、自動撮影モード、プログラム撮影モード(Pモード)、シャッター速度優先撮影モード(Tvモード)、絞り優先撮影モード(Avモード)等の各機能撮影モードを切り替え設定することができる。
61はISOダイアルスイッチであり、ISO80、ISO100、ISO200、ISO400、ISO800、ISO1600、ISOオート、ISO高感度オート等、ISO感度を切り替え設定することができる。
62はシャッタースイッチSW1であり、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。64はシャッタースイッチSW2であり、不図示のシャッターボタンの操作完了でONとなり、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御回路22を介してメモリ30に画像データを書き込む露光処理が開始される。メモリ30に書き込まれた画像データには、画像処理回路20やメモリ制御回路22での演算を用いた現像処理が行われる。そして、圧縮・伸長回路32で圧縮を行い、記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理が行われる。
66は再生モードスイッチであり、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを設定することができる。68は姿勢モードスイッチであり、姿勢モードのON/OFFを設定する。姿勢モードがONに設定されると、カメラ姿勢検知器106により撮像装置100の姿勢を検知し、検知した結果を用いて、撮影時には検知した撮像装置100の姿勢を撮影した画像と共に画像姿勢フラグとして記録媒体に記録する。再生時には読み出した画像姿勢フラグに応じて画像の表示方法を切り替える動作を行う。
70は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部であり、露出条件を設定するための露出補正ボタン、絞り変更ボタン(ダイアル)、シャッター時間変更ボタン(ダイアル)、AEロックボタン等がある。他にも、メニューボタン、画像表示部28のON/OFFを設定する画像表示ON/OFFスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するクイックレビューON/OFFスイッチ等がある。
72は電源スイッチであり、電源ON、電源OFFの各モードを切り替え設定することができる。80は電源制御部であり、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されている。電源制御部80は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
82はコネクタ、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプタ等からなる電源である。
90及び94はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェースである。92及び96はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。98はコネクタ92及び或いは96に記録媒体200或いは210が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知部である。
なお、本実施形態では記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインタフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。インタフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。その場合、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、P1284カード、SCSIカード、PHS等の通信カード等の各種通信カードを接続することができる。これにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
104は光学ファインダであり、画像表示部28による電子ファインダ機能を使用すること無しに、光学ファインダのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダ104は、画像表示部28と同様に、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッター時間表示、絞り値表示、露出補正値表示等の表示機能を担う。
106はカメラ姿勢検知器であり、撮像装置100の姿勢状態を検知することにより、横位置撮影或いは縦位置撮影のいずれの状態かを検知することができる。
110は通信部であり、RS232CやUSB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信等の各種通信機能を有する。112は通信部110により撮像装置100を他の機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、撮像装置100とのインタフェース204、撮像装置100と接続を行うコネクタ206を備えている。210はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部212、撮像装置100とのインタフェース214、撮像装置100と接続を行うコネクタ216を備えている。
なお、記録媒体200及び210としては、PCMCIAカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリカード、ハードディスク等だけでなく、マイクロDAT、光磁気ディスク、CD−RやCD−RW等の光ディスク、DVD等の相変化型光ディスク等で構成してもよい。また、記録媒体200及び210は、メモリカードとハードディスク等が一体となった複合媒体であってもよいし、さらに、その複合媒体から一部が着脱可能な構成であってもよい。さらに、上記実施形態においては、記録媒体200及び210は、撮像装置100と分離していて任意に接続可能なものとして説明したが、いずれか或いは全ての記録媒体が撮像装置100に固定されていてもよい。
次に、図2〜図11を参照して、本実施形態に係る撮像装置100の処理動作を説明する。図2及び図3は本実施形態に係る撮像装置100の主ルーチンのフローチャートを示す。電池交換等の電源投入により、システム制御回路50はフラグや制御変数等を初期化し(ステップS101)、画像表示部28の電子ファインダ機能をOFF状態に初期設定する(ステップS102)。ステップS101において、AELフラグをOFFにしておく。
システム制御回路50は、電源スイッチ72の設定位置を判断する(ステップS103)。電源スイッチ72が電源OFFに設定されている場合(ステップS103)、システム制御回路50は所定の終了処理を行った後(ステップS104)、ステップS103に戻る。終了処理として、画像表示部28の表示を終了状態に変更する。また、バリア102を閉じて撮像部を保護する。また、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する。また、電源制御部80により画像表示部28を含む撮像装置100各部の不要な電源を遮断する。
電源スイッチ72が電源ONに設定されている場合(ステップS103)、システム制御回路50はモードダイアルスイッチ60の設定位置を判断する。モードダイアルスイッチ60が撮影モードに設定されている場合(ステップS105)、ステップS107に進む。モードダイアルスイッチ60がその他のモードに設定されている場合(ステップS105)、システム制御回路50は選択されたモードに応じた処理を実行し(ステップS106)、処理を終えたならば、ステップS103に戻る。
システム制御回路50は、電源制御部80により電池等により構成される電源86の残容量や動作情況が、撮像装置100の動作に問題があるか否かを判断する(ステップS107)。電源86に問題がある場合、システム制御回路50は画像表示部28を用いて画像により所定の警告表示を行った後(ステップS109)、ステップS103に戻る。電源86に問題が無い場合、システム制御回路50は記録媒体200或いは210が装着されているか否かの判断や、記録媒体に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かの判断を行う(ステップS108)。記録媒体200或いは210等に関して問題がある場合、画像表示部28を用いて画像により所定の警告表示を行った後(ステップS109)、ステップS103に戻る。記録媒体200或いは210等に関して問題が無い場合、ステップS110に進む。なお、ステップS108において、システム制御回路50は、記録媒体200或いは210に記録された画像データの最終撮影番号Nmaxの取得も行う。最終撮影番号Nmaxは、記録媒体200或いは210より、コネクタ92或いは96、インタフェース90或いは94を介して読み出され、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される。
システム制御回路50は、画像表示部28を用いて画像により撮像装置100の各種設定状態の表示を行い(ステップS110)、ステップS111に進む。なお、本実施形態では、このステップS110にて画像表示部28の電子ファインダ機能がONに設定されているものとして説明を行う。
システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるAELフラグが設定されている場合(ステップS111)、測光処理及びAE処理を行うことなくステップS113に進む。AELフラグが設定されていない場合(ステップS111)、システム制御回路50は測光処理を行ってAE処理を行い、絞り値、シャッター時間、及び感度を制御し(ステップS112)、ステップS113に進む。
システム制御回路50は、AELの設定及び解除処理を行い(ステップS113)、ステップS114に進む。このAEL設定/解除処理の詳細については図4を用いて後述する。
システム制御回路50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるAELフラグが設定されているか否かを判断する(ステップS114)。AELフラグが設定されている場合(ステップS114)、AEL時露出変更処理を行い(ステップS115)、図3のステップS151に進む。このAEL時露出変更処理の詳細については図5を用いて後述する。AELフラグが設定されていない場合(ステップS114)、非AEL時露出変更処理を行い(ステップS116)、図3のステップS151に進む。この非AEL時露出変更処理の詳細については図6を用いて後述する。
シャッタースイッチSW1が押されていない場合(ステップS151)、ステップS103に戻る。シャッタースイッチSW1が押された場合(ステップS151)、ステップS152に進む。システム制御回路50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるAELフラグが設定されているか否かを判断する(ステップS152)。AELフラグが設定されている場合(ステップS152)、測光処理及びAE処理を行うことなくステップS154に進む。AELフラグが設定されていない場合(ステップS152)、システム制御回路50は測光処理を行ってAE処理を行い、絞り値、シャッター時間、及び感度を制御し(ステップS153)、ステップS154に進む。
システム制御回路50は、測距処理及びAF処理を行って撮影レンズ10の焦点を被写体に合わせる(ステップS154)。この時点において合焦動作が完了し、撮影準備状態となる。
システム制御回路50は、静止画撮影時に用いられる絞り値及びシャッター時間を画像表示部28等の表示部に画像データに重畳して表示し、Av/Tvバーが表示されている場合には、その表示をOFFにした後(ステップS155)、ステップS156に進む。
シャッタースイッチSW2が押されずに(ステップS156)、さらにシャッタースイッチSW1も解除されたならば(ステップS161)、ステップS103に戻る。シャッタースイッチSW2が押されずに(ステップS156)、シャッタースイッチSW1が押されたならば(ステップS161)、ステップS162に進む。
システム制御回路50は、AELの設定を行い(ステップS162)、ステップS163に進む。このAEL設定処理の詳細については図8を用いて後述する。
システム制御回路50は、シャッタースイッチSW1時露出変更処理を行い(ステップS163)、ステップS156へ戻る。このシャッタースイッチSW1時露出変更処理の詳細については図9を用いて後述する。
シャッタースイッチSW2が押されたならば(ステップS156)、ステップS157に進む。システム制御回路50は、撮影に備えて保存ファイル名の決定や、新規フォルダの作成等、ファイルやフォルダの管理を行う(ステップS157)。
システム制御回路50は、撮影処理を実行する(ステップS158)。撮影処理は、露光処理及び現像処理からなる。露光処理では、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影した画像データを書き込む。現像処理では、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う。この撮影処理の詳細については図7を用いて後述する。
撮影処理を終えたならば、クイックレビュー表示を行う(ステップS159)。クイックレビュー表示を終えたならば、システム制御回路50はメモリ30に書き込まれた撮影画像データを読み出して、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて各種画像処理を行う。また、圧縮・伸長回路32を用いて設定したモードに応じた画像圧縮処理を行う圧縮処理を行う。その後、インタフェース90或いは94、コネクタ92或いは96を介して、メモリカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の記録媒体200或いは210へ画像データの書き込みを行う記録処理を実行する(ステップS160)。なお、画像表示部28がONの場合は、記録媒体200或いは210へ画像データの書き込みを行っている間、書き込み動作中であることを明示する例えば「BUSY」のような表示を画像表示部28に対して行う。さらに、LEDを点滅させる等の記録媒体書き込み動作表示も併せて行う。記録処理を終えたならば(ステップS160)、ステップS103に戻る。
図4は、図2のステップS113におけるAEL設定/解除処理の詳細なフローチャートを示す。システム制御回路50は、操作部70に含まれるAELボタンが押下されているか否かを判断する(ステップS401)。AELボタンが押されていない場合(ステップS401)、ステップS405に進み、AELボタンが押されている場合(ステップS401)、ステップS402に進む。
システム制御回路50は、モードダイアルスイッチ60の設定位置を判断する(ステップS402)。モードダイアルスイッチ60がAvモード、Tvモード、Pモードに設定されている場合(ステップS402)、AEロックを有効にし、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるAELフラグを設定する(ステップS403)。続いて、Av/Tvバーの表示を更新し(ステップS404)、ステップS405に進む。ステップS404では、画像表示部28にAv/Tvバーが表示されていなければ新たに表示し、表示されていれば表示を更新する。Av/Tvバーはユーザによる操作が一定時間無かった場合には、撮影画像の見易さを考慮して消去する。
図10に、Av/Tvバーを表示したときの画像表示部28の表示例を示す。画像表示部28には、現在の露出設定値としてシャッター時間28a、絞り値28b、ISO感度28cの値が表示されるとともに、Av/Tvバー28dが表示される。Av/TVバー28dは、変更対象となる絞り及びシャッター時間の現在の設定値とその前後の値、及びその関係が把握しやすいように表示されるものである。また、実現できない部分も視覚的に把握できるようになっている(図10のドット部分)。本実施形態では画像表示部28には、他にもAELアイコン28e、露出補正値28f、発光設定28g、連写/タイマ設定28h、カメラ姿勢アイコン28i、モードアイコン28j、撮影可能枚数28k、測光設定28l、圧縮率設定28m、画像サイズ設定28nが表示されるものとする。
モードダイアルスイッチ60がAvモード、Tvモード、Pモード以外に設定されている場合(ステップS402)、ステップS405に進む。
システム制御回路50は、AEL解除に該当する操作が行われているか否かを判断する(ステップS405)。AEL解除操作が行われていない場合(ステップS405)、AEL設定/解除処理ルーチンを終了する。AEL解除操作が行われた場合(ステップS405)、システム制御回路50は、画像表示部28のAv/Tvバーの表示を消す(ステップS406)。そして、内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるAELフラグをOFFにし(ステップS407)、AEL設定/解除処理ルーチンを終了する。AELは、例えばモードダイアルスイッチ60を操作した場合や、操作部70に含まれるメニューボタン押下によりメニューを表示させた場合等に解除される。
図5は、図2のステップS115におけるAEL時露出変更処理の詳細なフローチャートを示す。これは撮影準備状態以外の露出変更処理の一つである。システム制御回路50は、モードダイアルスイッチ60の設定位置を判断する(ステップS501)。モードダイアルスイッチ60がAvモード、Tvモード、Pモードに設定されている場合(ステップS501)、ステップS502に進む。それ以外のモードに設定されている場合(ステップS501)、AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。
システム制御回路50は、ISOダイアルスイッチ61が操作され、ISO感度が変更されたか否かを判断する(ステップS502)。ISO感度が変更されていない場合(ステップS502)、ステップS506に進む。ISO感度が変更された場合(ステップS502)、システム制御回路50は画像表示部28におけるISO値表示を更新する(ステップS503)。さらに、Av/Tv値表示を更新し(ステップS504)、Av/Tvバーの表示を更新して(ステップS505)、ステップS506に進む。ステップS505では、画像表示部28にAv/Tvバーが表示されていなければ新たに表示し、表示されていれば表示を更新する。Av/Tvバーは、ユーザによる操作が一定時間無かった場合には、撮影画像の見易さを考慮して消去する。
システム制御回路50は、操作部70に含まれる絞り変更ボタン(ダイアル)が操作され、Av値が変更されたか否かを判断する(ステップS506)。Av値が変更されていない場合(ステップS506)、ステップS509に進む。Av値が変更された場合(ステップS506)、システム制御回路50は画像表示部28におけるAv/Tv値表示を更新し(ステップS507)、Av/Tvバーの表示を更新して(ステップS508)、ステップS509に進む。ステップS508では、画像表示部28にAv/Tvバーが表示されていなければ新たに表示し、表示されていれば表示を更新する。Av/Tvバーは、ユーザによる操作が一定時間無かった場合には、撮影画像の見易さを考慮して消去する。
システム制御回路50は、操作部70に含まれるシャッター時間変更ボタン(ダイアル)が操作され、Tv値が変更された否かを判断する(ステップS509)。Tv値が変更されていない場合(ステップS509)、AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。Tv値が変更された場合(ステップS509)、システム制御回路50は画像表示部28におけるAv/Tv値表示を更新し(ステップS510)、Av/Tvバーの表示を更新して(ステップS511)、AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。ステップS511では、画像表示部28にAv/Tvバーが表示されていなければ新たに表示し、表示されていれば表示を更新する。Av/Tvバーは、ユーザによる操作が一定時間無かった場合には、撮影画像の見易さを考慮して消去する。
ステップS511における画像表示部28の表示例は図10のようになる。撮影準備状態以外の露出変更操作なので、露出条件の最低限の値表示28a、28b、28cだけでなく、Av/Tvバー28dのような図式の表示も合わせて大きく表示することで、露出条件を把握しやすくすることができる。
図6は、図2のステップS116における非AEL時露出変更処理の詳細なフローチャートを示す。これは撮影準備状態以外の露出変更処理の一つである。システム制御回路50は、モードダイアルスイッチ60の設定位置を判断する(ステップS601)。モードダイアルスイッチ60がMモード、Avモード、Tvモード、Pモード以外に設定されている場合(ステップS601)、非AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。
モードダイアルスイッチ60がMモードに設定されている場合(ステップS601)、システム制御回路50は、ISOダイアルスイッチ61が操作され、ISO感度が変更されたか否かを判断する(ステップS602)。ISO感度が変更されていない場合(ステップS602)、ステップS604に進む。ISO感度が変更された場合(ステップS602)、システム制御回路50は画像表示部28におけるISO値表示を更新し(ステップS603)、ステップS604に進む。
システム制御回路50は、操作部70に含まれる絞り変更ボタン(ダイアル)が操作され、AV値が変更されたか否かを判断する(ステップS604)。Av値が変更されていない場合(ステップS604)、ステップS607に進む。Av値が変更された場合(ステップS604)、システム制御回路50は画像表示部28におけるAv値表示を更新し(ステップS605)、Avバーの表示を更新して(ステップS606)、ステップS607に進む。Avバーは、変更対象となる絞りの現在の設定値とその前後の値が把握しやすいように表示されるものである。表示としては、図10のAv/Tvバー28dの上半分がAvバーとして表示される。ステップS606では、画像表示部28にAvバーが表示されていなければ新たに表示し、表示されていれば表示を更新する。Avバーは、ユーザによる操作が一定時間無かった場合には、撮影画像の見易さを考慮して消去する。
システム制御回路50は、操作部70に含まれるシャッター時間変更ボタン(ダイアル)が操作され、Tv値が変更されたか否かを判断する(ステップS607)。Tv値が変更されていない場合(ステップS607)、非AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。Tv値が変更された場合(ステップS607)、システム制御回路50は画像表示部28におけるTv値表示を更新し(ステップS608)、Tvバーの表示を更新して(ステップS609)、非AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。Tvバーは、変更対象となるシャッター時間の現在の設定値とその前後の値が把握しやすいように表示されるものである。表示としては、図10のAv/Tvバー28dの下半分がTvバーとして表示される。ステップS609では、画像表示部28にTvバーが表示されていなければ新たに表示し、表示されていれば表示を更新する。Tvバーは、ユーザによる操作が一定時間無かった場合には、撮影画像の見易さを考慮して消去する。
モードダイアルスイッチ60がAvモードに設定されている場合(ステップS610)、システム制御回路50は、ISOダイアルスイッチ61が操作され、ISO感度が変更されたか否かを判断する(ステップS610)。ISO感度が変更されていない場合(ステップS610)、ステップS612に進む。ISO感度が変更された場合(ステップS610)、システム制御回路50は画像表示部28におけるISO値表示を更新し(ステップS611)、ステップS612に進む。
システム制御回路50は、操作部70に含まれる絞り変更ボタン(ダイアル)が操作され、Av値が変更されたか否かを判断する(ステップS612)。Av値が変更されていない場合(ステップS612)、非AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。Av値が変更された場合(ステップS612)、システム制御回路50は画像表示部28におけるAv値表示を更新し(ステップS613)、Avバーの表示を更新して(ステップS614)、非AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。ステップS614では、画像表示部28にAvバーが表示されていなければ新たに表示し、表示されていれば表示を更新する。Avバーは、ユーザによる操作が一定時間無かった場合には、撮影画像の見易さを考慮して消去する。
モードダイアルスイッチ60がTvモードに設定されている場合(ステップS615)、システム制御回路50は、ISOダイアルスイッチ61が操作され、ISO感度が変更されたか否かを判断する(ステップS615)。ISO感度が変更されていない場合(ステップS615)、ステップS617に進む。ISO感度が変更された場合(ステップS615)、システム制御回路50は画像表示部28におけるISO値表示を更新し(ステップS616)、ステップS617に進む。
システム制御回路50は、操作部70に含まれる絞り変更ボタン(ダイアル)が操作され、Tv値が変更されたか否かを判断する(ステップS617)。Tv値が変更されていない場合(ステップS617)、非AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。Tv値が変更された場合(ステップS617)、システム制御回路50は画像表示部28におけるTv値表示を更新し(ステップS618)、Tvバーの表示を更新して(ステップS619)、非AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。ステップS619では、画像表示部28にTvバーが表示されていなければ新たに表示し、表示されていれば表示を更新する。Tvバーは、ユーザによる操作が一定時間無かった場合には、撮影画像の見易さを考慮して消去する。
モードダイアルスイッチ60がPモードに設定されている場合(ステップS620)、システム制御回路50は、ISOダイアルスイッチ61が操作され、ISO感度が変更されたか否かを判断する(ステップS620)。ISO感度が変更されていない場合(ステップS620)、非AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。ISO感度が変更された場合(ステップS620)、システム制御回路50は画像表示部28におけるISO値表示を更新し(ステップS621)、非AEL時露出変更処理ルーチンを終了する。
図7は、図3のステップS158における撮影処理の詳細なフローチャートを示す。システム制御回路50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶される測光データに従い、露光制御部40によって、絞り機能を有するシャッター12を絞り値に応じて開放して撮像素子10を露光する(ステップS701、S702)。
フラッシュ・フラグによりフラッシュ48が必要か否かを判断し(ステップS703)、必要な場合はフラッシュを発光させる(ステップS704)。システム制御回路50は、測光データに従って撮像素子14の露光終了を待ち(ステップS705)、シャッター12を閉じて(ステップS706)、撮像素子14から電荷信号を読み出す。そして、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影画像のデータを書き込む(ステップS707)。一連の処理を終えたならば、撮影処理ルーチンを終了する。
図8は、図3のステップS162におけるAEL設定処理の詳細なフローチャートを示す。システム制御回路50は、操作部70に含まれるAELボタンが押下されているかを判断する(ステップS801)。AELボタンが押されていない場合(ステップS801)、AEL設定処理ルーチンを終了する。AELボタンが押された場合(ステップS801)、ステップS802に進む。
システム制御回路50は、モードダイアルスイッチ60の設定位置を判断する(ステップS802)。モードダイアルスイッチ60がAvモード、Tvモード、Pモードに設定されている場合(ステップS802)、AEロックを有効にし、システム制御回路50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるAELフラグを設定する(ステップS803)。そして、Av/Tvバーの表示を更新し(ステップS804)、AEL設定処理ルーチンを終了する。ステップS804では、画像表示部28にAv/Tvバーが表示されていなければ新たに表示し、表示されていれば表示を更新する。Av/Tvバーは、ユーザによる操作が一定時間無かった場合には、撮影画像の見易さを考慮して消去する。モードダイアルスイッチ60がAvモード、Tvモード、Pモード以外に設定されている場合(ステップS802)、AEL設定処理ルーチンを終了する。
図9は、図3のステップS163におけるシャッタースイッチSW1時露出変更処理の詳細なフローチャートを示す。これは撮影準備状態における露出変更処理である。システム制御回路50は、モードダイアルスイッチ60の設定位置を判断する(ステップS901)。モードダイアルスイッチ60がAvモード、Tvモード、Pモードに設定されている場合(ステップS901)、ステップS902に進む。それ以外のモードに設定されている場合(ステップS901)、シャッタースイッチSW1時露出変更処理ルーチンを終了する。
システム制御回路50は、ISOダイアルスイッチ61が操作され、ISO感度が変更されたか否かを判断する(ステップS902)。ISO感度が変更されていない場合(ステップS902)、シャッタースイッチSW1時露出変更処理ルーチンを終了する。ISO感度が変更された場合(ステップS902)、システム制御回路50は画像表示部28におけるISO値表示を更新し(ステップS903)、Av/Tv値表示を更新し(ステップS904)、シャッタースイッチSW1時露出変更処理ルーチンを終了する。
図11に、画像表示部28の表示例を示す。撮影準備状態における露出変更処理となるので、シャッター時間28a、絞り値28b、ISO感度28cについては最低限の値の把握ができるように値表示のみ行う。すなわち、シャッターチャンスを逃すことのないよう、被写体の見易さを優先してAv/Tvバーのような大きな図式表示は行わない。図11では、その他の情報として露出補正値28fも表示している。
以上説明したように、AEL時露出変更処理(ステップS115)やる非AEL時露出変更処理(ステップS116)等、撮影準備状態以外での露出変更処理の際には、露出条件を大きく図式を用いて表示する。これにより、露出条件を把握しやすくする。それに対して、シャッタースイッチSW1時露出変更処理(ステップS163)のような撮影準備状態での露出変更処理の際には、被写体の視認性を優先して露出条件については最低限表示すべき露出条件の値表示のみ行う。これにより、シャッターチャンスを逃しにくく、また、被写体の合焦確認がしやすくなる。
撮影準備状態以外での露出変更処理の際には、その他にも、露出条件を把握しやすくするために画面の中央付近に表示したり、表示時間を長くしたりしてもよい。逆に、撮影準備状態での露出変更処理の際には、その他にも、被写体を見やすくするために露出条件に関する情報を小さく表示したり、画面端に表示したり、表示時間を短くしたりしてもよい。
なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。