JP2008065633A - 交通制御システム及び交通制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者に走行指示することなく渋滞の緩和が可能な交通制御システム及び交通制御方法を提供すること。
【解決手段】隘路よりも走行方向Bにみて後方にある第1地点P1に交通渋滞が発生するか否かを、車両検知装置D2による検知結果に基づき判定する判定手段61と、判定手段61により第1地点P1に交通渋滞が発生すると判定された場合、交通遮断装置4を制御して遮断地点P1aにおける車両交通を遮断する遮断手段62と、遮断手段62による遮断の解除時刻T4を算出する解除時刻算出手段63と、交通遮断装置4を制御して、遮断手段62による遮断の解除を解除時刻算出手段63により算出された解除時刻T4に行う遮断解除手段64とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】隘路よりも走行方向Bにみて後方にある第1地点P1に交通渋滞が発生するか否かを、車両検知装置D2による検知結果に基づき判定する判定手段61と、判定手段61により第1地点P1に交通渋滞が発生すると判定された場合、交通遮断装置4を制御して遮断地点P1aにおける車両交通を遮断する遮断手段62と、遮断手段62による遮断の解除時刻T4を算出する解除時刻算出手段63と、交通遮断装置4を制御して、遮断手段62による遮断の解除を解除時刻算出手段63により算出された解除時刻T4に行う遮断解除手段64とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、交通制御システム及び交通制御方法に関し、特に、交通渋滞を緩和するのに最適な交通制御システム及び交通制御方法に関する。
高速道路には交通渋滞の比較的発生し易い領域(例えば、トンネル入り口付近、料金所付近、分合流部付近、道路勾配の底のサグ等であり、以下隘路部と総称する。)が存在する。下記特許文献1には、隘路部より上流の交通流を検知するトラフィックカウンターと、この検知された交通流に応じた走行を運転者に指示するためのLED表示板とを用いた交通渋滞対策に対する研究結果が報告されている。なお、上述の上流とは走行方向にみて後方を意味し、下流とは走行方向にみて前方を意味する。この交通渋滞対策によれば、運転者がLED表示板に表示される走行指示に従って運転することにより、隘路部における交通渋滞が緩和される。
山田芳嗣、阿部重雄、長瀬博紀、「LED表示板を活用した渋滞対策について」、「第23回交通工学研究発表会論文報告集」、日本国、2003年10月、P.205
山田芳嗣、阿部重雄、長瀬博紀、「LED表示板を活用した渋滞対策について」、「第23回交通工学研究発表会論文報告集」、日本国、2003年10月、P.205
上記の交通渋滞対策は、LED表示板に表示される走行指示に運転者を従わせることが前提となる。しかし、LED表示板に表示された走行指示が運転者により見落とされてしまう場合があり、また、運転者が必ずしも表示指示に従うとは限らないので、十分な渋滞緩和効果を期待するのは困難である。そこで本発明の目的は、運転者に走行指示することなく渋滞の緩和が可能な交通制御システムの提供を目的とする。
本発明は、隘路を含む走行方向の定められた道路の車両交通を制御する交通制御システムであって、前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある前記道路の第1地点に設けられており、この第1地点を通過する車両及びその速度を検知する第1車両検知装置と、前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある前記道路の遮断地点に設けられており該遮断地点における車両交通を遮断する交通遮断装置と、前記交通遮断装置を制御することにより前記遮断地点における車両交通の遮断及び遮断解除を行う制御装置とを備え、前記制御装置は、前記第1地点に交通渋滞が発生するか否かを、前記第1車両検知装置による検知結果に基づき判定する判定手段と、前記判定手段により前記第1地点に交通渋滞が発生すると判定された場合、前記交通遮断装置を制御して前記遮断地点における車両交通を遮断する遮断手段と、前記交通遮断装置を制御して、前記遮断手段による遮断の解除を所定の解除時刻に行う遮断解除手段とを有することを特徴としており、前記制御装置は、前記制御装置は、前記解除時刻を算出する解除時刻算出手段を更に有するのが好ましい。
更に、前記解除時刻算出手段は、前記遮断地点の車両交通を前記遮断手段により遮断した時刻から、該遮断手段による遮断の解除後に前記遮断地点よりも前記走行方向にみて前方にある基準地点を最初に通過する車両が当該基準地点を通過する時刻までの時間間隔と、前記遮断手段による遮断が解除される時刻から、この遮断の解除後に前記基準地点に最初に車両が到達する時刻までの時間間隔とを取得し、該二つの時間間隔に基づいて前記解除時刻を算出する構成であってもよいし、また、前記解除時刻算出手段は、前記遮断地点の車両交通を前記遮断手段により遮断した第1時刻から、前記遮断手段による遮断の前に前記遮断地点を通過した複数の車両のうち前記隘路に含まれる第2地点を最後に通過する車両が該第2地点を通過する第2時刻までの第1時間間隔と、前記第2時刻から、前記遮断手段による遮断の前に前記遮断地点を通過した複数の車両のうち前記第2地点よりも前記走行方向にみて前方にある第3地点を最後に通過する車両が該第3地点を通過する第3時刻までの第2時間間隔と、前記遮断解除手段により遮断が解除される第4時刻から、前記遮断解除手段による遮断の解除後に前記遮断地点を通過する複数の車両のうち前記第3地点を最初に通過する車両が該第3地点を通過する第5時刻までの第3時間間隔とを取得する時間間隔取得手段と、前記第3時刻から前記第5時刻までの時間間隔に対応する予め設定された第4時間間隔に前記第1時間間隔及び前記第2時間間隔を加え合わせた値から、前記第3時間間隔を差し引いた差分時間を算出する差分時間算出手段とを含み、前記第1時刻に前記差分時間を加えた時刻を前記解除時刻として算出する構成であってもよい。
また、本発明は、隘路を含む走行方向の定められた道路に設けられており該隘路よりも該走行方向にみて後方にある検知地点を通過する車両及びその速度を検知する検知装置と、前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある遮断地点に設けられており該遮断地点における車両交通を遮断する交通遮断装置と、該交通遮断装置を制御することにより前記遮断地点における車両交通の遮断及び遮断解除を行う制御装置とを用いて、前記道路の車両交通を制御する交通制御方法であって、前記検知地点に交通渋滞が発生するか否かを、前記検知装置による検知結果に基づき判定する渋滞判定ステップと、前記渋滞判定ステップにおいて前記検知地点に交通渋滞が発生すると判定された場合、前記交通遮断装置を制御して前記遮断地点における車両交通を遮断する遮断ステップと、前記交通遮断装置を制御して、前記遮断ステップにおいて行われた遮断の解除を所定の解除時刻に行う遮断解除ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、第1地点(検知地点)において渋滞が発生すると判定された場合、遮断地点の車両交通が交通遮断装置により強制的に一旦遮断され、そして所定時間後にこの遮断が解除される。隘路における交通容量(単位時間当たりの車両通過台数の最大値)は、第1地点(検知地点)に渋滞が発生した場合には、この渋滞が発生する前と発生した後とでは異なっている。例えば、2車線道路における交通容量は、渋滞発生前に3000台/時間〜3500台/時間であっても、渋滞が発生すると2200台/時間〜2700台/時間に減少する。しかし、本発明によれば、隘路後方の車両交通が強制的に一旦遮断されるので、隘路における交通容量を、渋滞発生後の値から渋滞発生前の値に速やかに回復できる。特に、車両交通が強制的に遮断されるので、運転者の意思によらずに隘路における交通容量を渋滞発生前の値に回復できる。よって、第1地点(検知地点)に渋滞が発生しても、従来のように運転者任せで隘路における交通容量を渋滞発生前の値に回復させて渋滞緩和を行うのに比べ、より迅速に渋滞緩和を行うことができる。
更に、本発明は、前記第2地点に設けられており、この第2地点を通過する車両の速度及び通過時刻を検知する第2車両検知装置を更に備え、前記時間間隔取得手段は、前記第2車両検知装置による検知結果に基づいて前記第2時刻を取得し、該取得した第2時刻に基づいて前記第1時間間隔を取得するのが好ましい。このように第1時間間隔がリアルタイムで取得できるので、実際の車両交通の状況に応じた制御が可能となる。
更に、本発明は、前記第3地点に設けられており、この第3地点を通過する車両の速度及び通過時刻を検知する第3車両検知装置を更に備え、前記時間間隔取得手段は、前記第2時間間隔を所定の値に設定し、前記第1時間間隔と前記設定後の第2時間間隔とを前記第1時刻に加えた時刻を含む所定時間内に前記第3地点における車両の車両間隔が所定基準を超えたか、又は該所定基準以下であるか、を前記第3車両検知装置による検知結果に基づいて判定し、前記所定基準を超えた場合には、前記設定した第2時間間隔に対し第1の補正量を差し引く補正を行い、前記所定基準以下の場合には、前記設定した第2時間間隔に対し第2の補正量を加える補正を行うようにしてもよいし、前記隘路よりも前記走行方向にみて前方にある基準地点に設けられており、この基準地点を通過する車両の速度及び通過時刻を検知する検知装置を更に備え、前記解除時刻算出手段は、前記遮断手段により前記遮断地点の車両交通が遮断される時刻に所定の時間量を加えて解除時刻を算出し、前記制御装置は、前記解除時刻算出手段の算出した解除時刻を補正する解除時刻補正手段を更に有し、前記解除時刻補正手段は、前記遮断手段により前記遮断地点の車両交通が遮断される時刻から所定の時間内に、前記基準地点における車両の車両間隔が所定基準を超えたか、又は該所定基準以下であるか、を前記検知装置による検知結果に基づいて判定し、前記所定基準を超えた場合には、前記所定の時間量を小さくする補正を行い、前記所定基準以下の場合には、前記所定の時間量を大きくする補正を行うようにしてもよい。これにより、遮断手段による遮断の前に遮断地点を通過した複数の車両のうち、第3地点(隘路よりも走行方向にみて前方にある基準地点)を最後に通過した車両と、遮断解除後に遮断地点を通過した複数の車両のうち第3地点(基準地点)を最初に通過する車両との車両間隔が、基準となる車両間隔(予め設定された値であり、2台の車両が同一の車群に含まれているとみなせる車両間隔の最大値)と略同じ値に保持できるので、第3地点(基準地点)において遮断後の車両が遮断前の車両に追いつく(同一の車群に含まれるように)ことができる。第3地点(基準地点)においては、遮断時間が長いほど、遮断前に遮断地点を通過した車群と遮断解除後に遮断地点を通過した車群との間隔は開き、逆に、遮断時間が短いほど、遮断前に遮断地点を通過した車群と遮断解除後に遮断地点を通過した車群との間隔が詰まるが、本発明においては、第3地点(基準地点)から前方の車両の流れが均一となるので、遮断時間が長すぎる、又は短すぎる、といった不都合が回避できる。このため、遮断後の車両が遮断により被った時間の損失(すなわち、停止させられている間の時間の損失)を実質的になくすことができる。
更に、本発明は、隘路を含む走行方向の定められた道路の車両交通を制御する交通制御システムであって、前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある前記道路の検知地点に設けられており、この検知地点を通過する車両及びその速度を検知する検知装置と、前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある前記道路の遮断地点に設けられており該遮断地点における車両交通を遮断する交通遮断装置と、前記交通遮断装置を制御することにより前記遮断地点における車両交通の遮断及び遮断解除を行う制御装置とを備え、前記制御装置は、前記検知地点における交通量が所定閾値を超えるか否かを、前記検知装置による検知結果に基づき判定する判定手段と、前記判定手段により前記検知地点における交通量が前記所定閾値を超えると判定された場合、前記交通遮断装置を制御して前記遮断地点における車両交通を遮断する遮断手段と、前記交通遮断装置を制御して、前記遮断手段による遮断の解除を所定の解除時刻に行う遮断解除手段とを有する、ことを特徴とする。
また、本発明は、隘路を含む走行方向の定められた道路に設けられており該隘路よりも該走行方向にみて後方にある検知地点を通過する車両及びその速度を検知する検知装置と、前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある遮断地点に設けられており該遮断地点における車両交通を遮断する交通遮断装置と、該交通遮断装置を制御することにより前記遮断地点における車両交通の遮断及び遮断解除を行う制御装置とを用いて、前記道路の車両交通を制御する交通制御方法であって、前記検知地点における交通量が所定閾値を超えるか否かを、前記検知装置による検知結果に基づき判定する渋滞判定ステップと、前記渋滞判定ステップにおいて前記検知地点における交通量が前記所定閾値を超えると判定された場合、前記交通遮断装置を制御して前記遮断地点における車両交通を遮断する遮断ステップと、前記交通遮断装置を制御して、前記遮断ステップにおいて行われた遮断の解除を所定の解除時刻に行う遮断解除ステップとを有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、隘路よりも走行方向にみて後方にある検知地点において渋滞が実際に発生していなくても、渋滞になりつつあるか否かをこの検知地点の交通量と所定閾値(例えば隘路における渋滞発生前の交通容量)とを比較することにより判定し、渋滞になりつつあると判定した場合には、遮断地点における車両交通を遮断して隘路を通過する交通量を減少させる。よって、渋滞発生を未然に防止して、隘路における交通容量を渋滞発生前の値に維持することができ、更には、結果的に渋滞が発生した場合であっても、隘路における交通容量を渋滞発生前の値に速やかに回復することにより、迅速な渋滞緩和が行える。
本発明によれば、運転者に走行指示することなく渋滞の緩和が可能な交通制御システム及び交通制御方法を提供できる。
以下、図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、可能な場合には、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図1を参照して、実施形態に係る交通制御システム1の構成を説明する。交通制御システム1は、高速道路等の道路A2に沿って設けられており、車両検知装置D2、車両検知装置D4、車両検知装置D6、表示器2、交通遮断装置4及び制御装置6を備える。道路A2は、車線A21及び車線A22を含んでおり、車両の走行方向は図中符号Bに示す向きとなっている。道路A2は、図中符号Bに示す走行方向の定められた道路であり、走行方向Bにみて順に設定された第1地点P1(検知地点)、第2地点P2及び第3地点P3(基準地点)を含んでいる。第1地点P1は、第2地点P2よりも走行方向Bにみて後方(上流)に設定されており、第3地点P3は、第2地点P2よりも走行方向Bにみて前方(下流)に設定されている。道路A2は、隘路部(例えば、トンネル入り口付近、料金所付近、分合流部付近、道路勾配の底のサグ等)を有しており、第2地点P2は、この隘路部に含まれる。すなわち、第1地点P1は、隘路部よりも走行方向Bにみて後方に設定されており、第3地点は、隘路部よりも走行方向Bにみて前方に設定されている。
車両検知装置D2は、道路A2の第1地点P1に設けられており、ループ式車両感知器等のセンサD21及びセンサD22を有する。センサD21は車線A21に設けられており、センサD22は車線A22に設けられている。センサD21及びセンサD22は、第1地点P1を通過する車両の速度及び通過時刻を検出し、制御装置6に出力する。車両検知装置D4は、道路A2の第2地点P2に設けられており、ループ式車両感知器等のセンサD41及びセンサD42を有する。センサD41は車線A21に設けられており、センサD42は車線A22に設けられている。センサD41及びセンサD42は、第2地点P2を通過する車両の速度及び通過時刻を検出し、制御装置6に出力する。車両検知装置D6は、道路A2の第3地点P3に設けられており、ループ式車両感知器等のセンサD61及びセンサD62を有する。センサD61は車線A21に設けられており、センサD62は車線A22に設けられている。センサD61及びセンサD62は、第3地点P3を通過する車両の速度及び通過時刻を検出し、制御装置6に出力する。なお、車両検知装置D6は、例えば、図4のフローチャートに示す処理を行う場合やオフラインのもとで第3地点P3を通過する車両の速度や通過時刻を予め計測する場合等に用いられる装置であるが、それ以外にリアルタイムの処理を行う場合には必ずしも必要とされない。
表示器2は、遮断機42の近傍に設けられており、運転者に情報提供を行うLED表示器等である。表示器2は、第1地点P1に停車している車両から表示内容が読み取れる位置に設けられている。遮断機42は、隘路部より走行方向Bにみて後方にある遮断地点P1aに設けられており、遮断地点P1aにおける車両交通の遮断及び遮断の解除に用いる。遮断地点P1aは、第1地点P1の近傍に位置しているが、第1地点P1よりも走行方向Bにみて前方にある。交通遮断装置4は、第1地点P1の下流(走行方向Bにみて前方)にあり車両検知装置D2の設置箇所の近傍に車両を停車させることが可能な位置に設けられている。交通遮断装置4は、遮断機41及び遮断機42を有する。遮断機41及び遮断機42は信号機が好ましいが、線路の踏み切りに設置されているような遮断機であってもよい。遮断機41は、車線A21に設けられており、遮断機42は、車線A22に設けられている。遮断機41及び遮断機42の開閉によって、車線A21及び車線A22における車両交通の遮断及び遮断解除が可能となる。なお、安全確保のため遮断機41及び遮断機42は連動して動くものとする。このため、遮断機41及び遮断機42を、一台の遮断機に代えてもよい。また、交通遮断装置4を車両検知装置D2と同じ地点(第1地点P1)に設けてもよい。
制御装置6は、車両検知装置D2、車両検知装置D4、車両検知装置D6、表示器2及び交通遮断装置4に接続されており、車両検知装置D2、車両検知装置D4、車両検知装置D6から送信される検知情報に基づいて表示器2及び交通遮断装置4の動作を制御する。制御装置6は、判定手段61、遮断手段62、解除時刻算出手段63及び遮断解除手段64を有しており、解除時刻算出手段63は、時間間隔取得手段631及び差分時間算出手段632を含む。制御装置6は、判定手段61、遮断手段62、解除時刻算出手段63及び遮断解除手段64と、時間間隔取得手段631及び差分時間算出手段632とを用いて後述の渋滞緩和処理を行う。判定手段61、遮断手段62、解除時刻算出手段63及び遮断解除手段64と、時間間隔取得手段631及び差分時間算出手段632とは、制御装置6のCPUが実行するプログラムの機能に対応している。このプログラムは、制御装置6の内蔵メモリに予め格納されていてもよいし、制御装置6に着脱可能な記録媒体に記録されていてもよい。なお、重複記載を回避するため、上記各手段の説明は、後述の渋滞緩和処理についての記載に含まれる。
次に、交通制御システム1が行う渋滞緩和処理を説明する。まず、判定手段61は、車両検知装置D2により検知された第1地点P1を通過する車両及びその通過時刻に基づいて、第1地点P1に交通渋滞が発生するか否かを判定する(渋滞判定ステップS1)。具体的に説明すると、センサD21から検知された速度とセンサD22から検知された速度との平均速度が基準速度Vt以下であり、交通量が基準交通量Qt以下であると検知された場合に、第1地点P1に渋滞が発生すると判定する。ここで、上記の交通量とは単位時間内に第1地点P1を通過する車両台数を意味する(交通量の最大値は交通容量と称される)。判定手段61により第1地点P1に交通渋滞が発生すると判定された場合、制御装置6は、例えば、「速度低下に注意!」という内容を表示器2に表示する。次に、遮断手段62は、第1地点P1に交通渋滞が発生すると判定手段61により判定された場合、交通遮断装置4を制御して遮断地点P1aにおける車両交通を遮断する(遮断ステップS2)。制御装置6は、この遮断直後に、例えば、「この先渋滞中 一時進入禁止」及び「待ち時間 30秒程度」の各内容を表示器2に交互に表示する。次に、解除時刻算出手段63は、遮断ステップS2において行われた遮断手段62による遮断を解除する解除時刻T4を算出する(解除時刻算出ステップS3)。解除時刻算出ステップS3の後、遮断解除手段64は、交通遮断装置4を制御して、解除時刻算出ステップS3において算出された解除時刻T4に遮断解除する(遮断解除ステップS4)。なお、この遮断解除の直前に、制御装置6は、例えば、「推奨速度 時速90km」及び「300m先 上り坂注意」の各内容を表示器2に交互に表示する。
次に、解除時刻算出ステップS3の詳細について説明する。まず、時間間隔取得手段631は、遮断ステップS2において遮断地点P1aの車両交通を遮断手段62により遮断した第1時刻T1から、この遮断手段62による遮断の前に遮断地点P1aを通過した複数の車両のうち第2地点P2を最後に通過する車両がこの第2地点P2を通過する第2時刻T2までの第1時間間隔In1を取得(算出)し、更に、第2時刻T2から、遮断ステップS2において行われた遮断手段62による遮断の前に遮断地点P1aを通過した複数の車両のうち第3地点P3を最後に通過する車両が第3地点P3を通過する第3時刻T3までの第2時間間隔In2を取得(算出)し、更に、遮断解除手段64により遮断が解除される第4時刻T4から、この遮断解除手段64による遮断解除後に遮断地点P1aを通過する複数の車両のうち第3地点P3を最初に通過する車両が第3地点P3を通過する第5時刻T5までの第3時間間隔In3を取得(算出)する(時間間隔取得ステップS31)。
時間間隔取得手段631は、以下のような方法により、遮断手段62による遮断の前に遮断地点P1aを通過した複数の車両から第2地点P2を最後に通過する車両を特定する。まず、時間間隔取得手段631は、車両検知装置D4による検知結果に基づいて、車両(第1車両という)が車両検知装置D4を通過した後、次の車両が車両検知装置D4を通過するまでの時間(車両間隔を表しており、以下、車間時間という。)を計測し、計測した車間時間が、所定の基準車間時間(予め設定された値であり、2台の車両が同一の車群に含まれているとみなせる車間時間の最大値であり、例えば、6秒〜7秒。)を越えた場合に、この第1車両が、遮断手段62による遮断の前に遮断地点P1aを通過した複数の車両から第2地点P2を最後に通過する車両であると判定する。なお、時間間隔取得手段631は、上記と同様の方法により、遮断地点P1aや第3地点P3を最後に通過する車両の特定を行う。
また、第1時間間隔In1は、例えば下記式1に基づいて算出される。
In1=L1/V1…(式1)
「L1」は、遮断地点P1aから第2地点P2までの距離であり、「V1」は、遮断手段62による遮断の前に遮断地点P1aを最後に通過した車両の速度であり、車両検知装置D2による検知結果である。なお、「V1」は、予め設定された値であってもよい。この場合の「V1」は、遮断地点P1aと第2地点P2との間を車両が走行する時の推定平均速度である。第1時間間隔In1は、予め設定された値であってもよく、車両検知装置D2や車両検知装置D4による検知結果に基づいて時間間隔取得手段631によりリアルタイムに取得される値であってもよい。この場合、時間間隔取得手段631は、車両検知装置D2及び車両検知装置D4による各検知結果に基づいて第1時刻T1及び第2時刻T2を取得し、この取得した第1時刻T1及び第2時刻T2に基づいて第1時間間隔In1を取得する。
In1=L1/V1…(式1)
「L1」は、遮断地点P1aから第2地点P2までの距離であり、「V1」は、遮断手段62による遮断の前に遮断地点P1aを最後に通過した車両の速度であり、車両検知装置D2による検知結果である。なお、「V1」は、予め設定された値であってもよい。この場合の「V1」は、遮断地点P1aと第2地点P2との間を車両が走行する時の推定平均速度である。第1時間間隔In1は、予め設定された値であってもよく、車両検知装置D2や車両検知装置D4による検知結果に基づいて時間間隔取得手段631によりリアルタイムに取得される値であってもよい。この場合、時間間隔取得手段631は、車両検知装置D2及び車両検知装置D4による各検知結果に基づいて第1時刻T1及び第2時刻T2を取得し、この取得した第1時刻T1及び第2時刻T2に基づいて第1時間間隔In1を取得する。
また、第2時間間隔In2は、例えば下記式2に基づいて算出される。
In2=L2/V2…(式2)
「L2」は、第2地点P2から第3地点P3までの距離であり、「V2」は、第2地点P2と第3地点P3との間を車両が走行する時の推定平均速度であり、予め設定された値とする。そして、第3時間間隔In3は、例えば下記式3に基づいて算出される定数である。
In3=In32+In34…(式3)
「In32」は、第4時刻T4から、第1地点P1〜第3地点P3を速度「V3」で走行する場合に遮断地点P1aを出発する出発時刻T6までの時間間隔であり、V3/2αの計算値である。「V3」は、予め設定された速度であり、解除時刻算出手段63による遮断解除の後に遮断地点P1aを通過する車両が第3地点P3に向けて走行する目標速度である。「α」は、予め設定された加速度であり、解除時刻算出手段63による遮断の解除後に遮断地点P1aを通過する車両が速度「V3」に至るまでの加速度である。また、「In34」は、速度「V3」で、第1地点P1〜第3地点P3を走行する場合に要する走行時間であり、(L1+L2)/V3の計算値である。
In2=L2/V2…(式2)
「L2」は、第2地点P2から第3地点P3までの距離であり、「V2」は、第2地点P2と第3地点P3との間を車両が走行する時の推定平均速度であり、予め設定された値とする。そして、第3時間間隔In3は、例えば下記式3に基づいて算出される定数である。
In3=In32+In34…(式3)
「In32」は、第4時刻T4から、第1地点P1〜第3地点P3を速度「V3」で走行する場合に遮断地点P1aを出発する出発時刻T6までの時間間隔であり、V3/2αの計算値である。「V3」は、予め設定された速度であり、解除時刻算出手段63による遮断解除の後に遮断地点P1aを通過する車両が第3地点P3に向けて走行する目標速度である。「α」は、予め設定された加速度であり、解除時刻算出手段63による遮断の解除後に遮断地点P1aを通過する車両が速度「V3」に至るまでの加速度である。また、「In34」は、速度「V3」で、第1地点P1〜第3地点P3を走行する場合に要する走行時間であり、(L1+L2)/V3の計算値である。
時間間隔取得ステップS31の後、差分時間算出手段632は、下記式4に従って、第3時刻T3から第5時刻T5までの時間間隔を示す予め設定された第4時間間隔In4に第1時間間隔In1及び第2時間間隔In2を加え合わせた値から、第3時間間隔In3を差し引いた差分時間Inを算出する(差分時間算出ステップS32)。
In=In1+In2+In4−In3…(式4)
解除時刻算出手段63は、第1時刻T1に差分時間Inを加えた値を解除時刻T4として算出する(算出ステップS33)。
In=In1+In2+In4−In3…(式4)
解除時刻算出手段63は、第1時刻T1に差分時間Inを加えた値を解除時刻T4として算出する(算出ステップS33)。
なお、第2時間間隔In2は、上記(式2)に基づいて算出される値であっても、又は、予め設定された値であってもよいが、図4のフローチャートに示す処理により特定されてもよい。以下、図4のフローチャートに示す処理を説明する。まず、時間間隔取得手段631は、第2時間間隔In2を所定の値(時間量)に設定する(ステップS11)。この値は、車両検知装置D6による検知結果に基づいて時間間隔取得手段631により予め特定された値であってもよいが、予想される値よりも大きい値(又は小さい値)となっている。ステップS11の後、時間間隔取得手段631は、時刻Ta〜時刻Tbの時間内に第3地点P3において検出された車間時間が、所定の基準車間時間を越えているか、或いは基準車間時間以下であるか、を判定する(ステップS12)。ここで、時刻Taは、時間間隔取得手段631により取得された第1時間間隔In1とステップS11において設定された第2時間間隔In2とを時刻T1に加えた上に更に所定値だけマイナスして得られる時刻であり、時刻Tbは、他の所定値だけ更にプラスして得られる時刻である(時刻Ta<時刻Tb)。
ステップS12の後、時間間隔取得手段631は、ステップS12において、時刻Ta〜時刻Tbの間に第3地点P3において検出された車間時間が、所定の基準車間時間を越えている、と判定した場合、第2時間間隔In2から補正値ΔT1を差し引くことにより第2時間間隔In2を補正(第2時間間隔In2をより小さくする補正)し(ステップS13)、この補正後の第2時間間隔In2の値に基づいて解除時刻T4を算出する(ステップS15)。また、時間間隔取得手段631は、ステップS12において、時刻Ta〜時刻Tbの間に第3地点P3において検出された車間時間が、所定の基準車間時間以下である、と判定した場合、第2時間間隔In2に補正値ΔT2を加えることにより第2時間間隔In2を補正(第2時間間隔In2をより大きくする補正)し(ステップS14)、この補正後の第2時間間隔In2の値に基づいて解除時刻T4を算出する(ステップS15)。以降、この補正後の第2時間間隔In2に基づいてステップS12以降の処理を繰り返す。このように、時間間隔取得手段631は、遮断の解除時刻を補正する解除時刻補正手段としての機能を有する。
これにより、遮断手段62による遮断の前に遮断地点P1aを通過した複数の車両のうち、第3地点P3を最後に通過した車両と、遮断解除後に遮断地点P1aを通過した複数の車両のうち第3地点P3を最初に通過する車両との車間時間が、基準となる車間時間(予め設定された値であり、2台の車両が同一の車群に含まれているとみなせる車間時間の最大値)と略同じ値に保持できるので、第3地点P3において遮断後の車両が遮断前の車両に追いつく(同一の車群に含まれるように)ことができる。第3地点P3においては、遮断時間が長いほど、遮断前に遮断地点P1aを通過した車群と遮断解除後に遮断地点P1aを通過した車群との間隔は開き、逆に、遮断時間が短いほど、遮断前に遮断地点P1aを通過した車群と遮断解除後に遮断地点P1aを通過した車群との間隔が詰まるが、本実施形態においては、第3地点P3から前方の車両の流れが均一となるので、遮断時間が長すぎる、又は短すぎる、といった不都合が回避できる。このため、遮断後の車両が遮断により被った時間の損失(すなわち、停止させられている間の時間の損失)を実質的になくすことができる。なお、上述した図4のフローチャートに示す処理を用いて、第2時間間隔In2に換えて、「In2+In4−In3」の値(時刻T2から解除時刻T4までの時間間隔)を特定してもよいし、「In1+In2+In4−In3」の値(時刻T1から解除時刻T4までの時間間隔In)を特定してもよい。
以上説明したように実施形態に係る交通制御システム1は、隘路部を含む走行方向Bの定められた道路A2の車両交通を制御するシステムである。交通制御システム1は、隘路部よりも走行方向Bにみて後方にある道路A2の第1地点P1に設けられており、この第1地点P1を通過する車両及びその車両の速度を検知する車両検知装置D2と、隘路部よりも走行方向Bにみて後方にある道路A2の遮断地点P1aに設けられており遮断地点P1aにおける車両交通を遮断する交通遮断装置4と、交通遮断装置4を制御することにより遮断地点P1aにおける車両交通の遮断及び遮断解除を行う制御装置6とを備える。制御装置6は、第1地点P1に交通渋滞が発生するか否かを、車両検知装置D2による検知結果に基づき判定する判定手段61と、判定手段61により第1地点P1に交通渋滞が発生すると判定された場合、交通遮断装置4を制御して遮断地点P1aにおける車両交通を遮断する遮断手段62と、遮断手段62による遮断の解除時刻T4を算出する解除時刻算出手段63と、交通遮断装置4を制御して、遮断手段62による遮断の解除を解除時刻算出手段63により算出された解除時刻T4に行う遮断解除手段64とを有する。
従って、第1地点P1において渋滞が発生すると判定手段61により判定された場合、遮断地点P1aの車両交通が交通遮断装置4により強制的に一旦遮断され、そして所定時間後(差分時間Inの後)にこの遮断が解除される。第2地点P2を含む隘路部における交通容量は、第1地点P1に渋滞が発生した場合には、この渋滞が発生する前と発生した後とでは異なっている。例えば、2車線道路における交通容量は、渋滞発生前に3000台/時間〜3500台/時間であっても、渋滞が発生すると2200台/時間〜2700台/時間に減少する。しかし、交通制御システム1によれば、隘路部の後方の車両交通が強制的に一旦遮断されるので、隘路部における交通容量を、渋滞発生後の値から渋滞発生前の値に迅速に回復できる。特に、車両交通が強制的に遮断されるので、運転者の意思によらずに隘路部における交通容量を渋滞発生前の値に回復できる。よって、第1地点P1に渋滞が発生しても、従来のように運転者任せで隘路部における交通容量を渋滞発生前の値に回復させて渋滞緩和を行うのに比べ、より迅速に渋滞緩和を行うことができる。
なお、好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。例えば、本実施形態に係る交通制御システム1は、高速道路だけでなく、一般道路にも適用可能である。一般道路における隘路部は、例えば、トンネル入り口付近、分合流部付近、斜線数が減少する地点付近(例えば、3車線から2車線になる地点付近)、或いは、橋梁の手前等である。
また、渋滞判定ステップS1において用いる基準交通量Qtに、例えば第2地点P2の渋滞発生前の交通容量(閾値)を用いてもよい。第1地点P1の交通量が第2地点P2の渋滞発生前の交通容量を超えると、第2地点P2において渋滞が発生し、その渋滞が第1地点P1に波及することが予想されるからである。第1地点P1の交通量がこの閾値を越えていると判定手段61により判定された場合、遮断手段62により車両交通が遮断され、第1地点P1の交通量がこの閾値以下であると判定手段61により判定された場合、遮断手段62による遮断は行われない。これにより、第1地点P1において渋滞が実際に発生していなくても、渋滞になりつつあるか否かを第1地点P1の交通量と閾値とを比較することにより判定し、渋滞になりつつあると判定した場合には、遮断地点における車両交通を遮断して隘路部を通過する交通量を減少させる。よって、渋滞発生を未然に防止して、隘路における交通容量を渋滞発生前の値に維持することができ、更には、結果的に渋滞が発生した場合であっても、隘路における交通容量を渋滞発生前の値に速やかに回復することにより、迅速な渋滞緩和が行える。
1…交通制御システム、2…表示器、4…交通遮断装置、6…制御装置、41,42…遮断機、61…判定手段、62…遮断手段、63…解除時刻算出手段、64…遮断解除手段、631…時間間隔取得手段、632…差分時間算出手段、A2…道路、A21,A22…車線、D2,D4,D6…車両検知装置、D21,D22,D41,D42,D61,D62…センサ、P1…第1地点、P1a…遮断地点、P2…第2地点、P3…第3地点。
Claims (10)
- 隘路を含む走行方向の定められた道路の車両交通を制御する交通制御システムであって、
前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある前記道路の第1地点に設けられており、この第1地点を通過する車両及びその速度を検知する第1車両検知装置と、
前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある前記道路の遮断地点に設けられており該遮断地点における車両交通を遮断する交通遮断装置と、
前記交通遮断装置を制御することにより前記遮断地点における車両交通の遮断及び遮断解除を行う制御装置と
を備え、
前記制御装置は、
前記第1地点に交通渋滞が発生するか否かを、前記第1車両検知装置による検知結果に基づき判定する判定手段と、
前記判定手段により前記第1地点に交通渋滞が発生すると判定された場合、前記交通遮断装置を制御して前記遮断地点における車両交通を遮断する遮断手段と、
前記交通遮断装置を制御して、前記遮断手段による遮断の解除を所定の解除時刻に行う遮断解除手段と
を有する、ことを特徴とする交通制御システム。 - 前記制御装置は、前記解除時刻を算出する解除時刻算出手段を更に有する、ことを特徴とする請求項1に記載の交通制御システム。
- 前記解除時刻算出手段は、
前記遮断地点の車両交通を前記遮断手段により遮断した時刻から、該遮断手段による遮断の解除後に前記遮断地点よりも前記走行方向にみて前方にある基準地点を最初に通過する車両が当該基準地点を通過する時刻までの時間間隔と、前記遮断手段による遮断が解除される時刻から、この遮断の解除後に前記基準地点に最初に車両が到達する時刻までの時間間隔とを取得し、該二つの時間間隔に基づいて前記解除時刻を算出する、ことを特徴とする請求項2に記載の交通制御システム。 - 前記解除時刻算出手段は、
前記遮断地点の車両交通を前記遮断手段により遮断した第1時刻から、前記遮断手段による遮断の前に前記遮断地点を通過した複数の車両のうち前記隘路に含まれる第2地点を最後に通過する車両が該第2地点を通過する第2時刻までの第1時間間隔と、前記第2時刻から、前記遮断手段による遮断の前に前記遮断地点を通過した複数の車両のうち前記第2地点よりも前記走行方向にみて前方にある第3地点を最後に通過する車両が該第3地点を通過する第3時刻までの第2時間間隔と、前記遮断解除手段により遮断が解除される第4時刻から、前記遮断解除手段による遮断の解除後に前記遮断地点を通過する複数の車両のうち前記第3地点を最初に通過する車両が該第3地点を通過する第5時刻までの第3時間間隔とを取得する時間間隔取得手段と、
前記第3時刻から前記第5時刻までの時間間隔に対応する予め設定された第4時間間隔に前記第1時間間隔及び前記第2時間間隔を加え合わせた値から、前記第3時間間隔を差し引いた差分時間を算出する差分時間算出手段と
を含み、
前記第1時刻に前記差分時間を加えた時刻を前記解除時刻として算出する、ことを特徴とする請求項2に記載の交通制御システム。 - 前記第2地点に設けられており、この第2地点を通過する車両の速度及び通過時刻を検知する第2車両検知装置を更に備え、
前記時間間隔取得手段は、
前記第2車両検知装置による検知結果に基づいて前記第2時刻を取得し、該取得した第2時刻に基づいて前記第1時間間隔を取得する、ことを特徴とする請求項4に記載の交通制御システム。 - 前記第3地点に設けられており、この第3地点を通過する車両の速度及び通過時刻を検知する第3車両検知装置を更に備え、
前記時間間隔取得手段は、
前記第2時間間隔を所定の値に設定し、前記第1時間間隔と前記設定後の第2時間間隔とを前記第1時刻に加えた時刻を含む所定時間内に前記第3地点における車両の車両間隔が所定基準を超えたか、又は該所定基準以下であるか、を前記第3車両検知装置による検知結果に基づいて判定し、前記所定基準を超えた場合には、前記設定した第2時間間隔に対し第1の補正量を差し引く補正を行い、前記所定基準以下の場合には、前記設定した第2時間間隔に対し第2の補正量を加える補正を行う、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の交通制御システム。 - 前記隘路よりも前記走行方向にみて前方にある基準地点に設けられており、この基準地点を通過する車両の速度及び通過時刻を検知する検知装置を更に備え、
前記解除時刻算出手段は、前記遮断手段により前記遮断地点の車両交通が遮断される時刻に所定の時間量を加えて解除時刻を算出し、
前記制御装置は、前記解除時刻算出手段の算出した解除時刻を補正する解除時刻補正手段を更に有し、
前記解除時刻補正手段は、前記遮断手段により前記遮断地点の車両交通が遮断される時刻から所定の時間内に、前記基準地点における車両の車両間隔が所定基準を超えたか、又は該所定基準以下であるか、を前記検知装置による検知結果に基づいて判定し、前記所定基準を超えた場合には、前記所定の時間量を小さくする補正を行い、前記所定基準以下の場合には、前記所定の時間量を大きくする補正を行う、ことを特徴とする請求項2に記載の交通制御システム。 - 隘路を含む走行方向の定められた道路の車両交通を制御する交通制御システムであって、
前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある前記道路の検知地点に設けられており、この検知地点を通過する車両及びその速度を検知する検知装置と、
前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある前記道路の遮断地点に設けられており該遮断地点における車両交通を遮断する交通遮断装置と、
前記交通遮断装置を制御することにより前記遮断地点における車両交通の遮断及び遮断解除を行う制御装置と
を備え、
前記制御装置は、
前記検知地点における交通量が所定閾値を超えるか否かを、前記検知装置による検知結果に基づき判定する判定手段と、
前記判定手段により前記検知地点における交通量が前記所定閾値を超えると判定された場合、前記交通遮断装置を制御して前記遮断地点における車両交通を遮断する遮断手段と、
前記交通遮断装置を制御して、前記遮断手段による遮断の解除を所定の解除時刻に行う遮断解除手段と
を有する、ことを特徴とする交通制御システム。 - 隘路を含む走行方向の定められた道路に設けられており該隘路よりも該走行方向にみて後方にある検知地点を通過する車両及びその速度を検知する検知装置と、前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある遮断地点に設けられており該遮断地点における車両交通を遮断する交通遮断装置と、該交通遮断装置を制御することにより前記遮断地点における車両交通の遮断及び遮断解除を行う制御装置とを用いて、前記道路の車両交通を制御する交通制御方法であって、
前記検知地点に交通渋滞が発生するか否かを、前記検知装置による検知結果に基づき判定する渋滞判定ステップと、
前記渋滞判定ステップにおいて前記検知地点に交通渋滞が発生すると判定された場合、前記交通遮断装置を制御して前記遮断地点における車両交通を遮断する遮断ステップと、
前記交通遮断装置を制御して、前記遮断ステップにおいて行われた遮断の解除を所定の解除時刻に行う遮断解除ステップと
を有する、ことを特徴とする交通制御方法。 - 隘路を含む走行方向の定められた道路に設けられており該隘路よりも該走行方向にみて後方にある検知地点を通過する車両及びその速度を検知する検知装置と、前記隘路よりも前記走行方向にみて後方にある遮断地点に設けられており該遮断地点における車両交通を遮断する交通遮断装置と、該交通遮断装置を制御することにより前記遮断地点における車両交通の遮断及び遮断解除を行う制御装置とを用いて、前記道路の車両交通を制御する交通制御方法であって、
前記検知地点における交通量が所定閾値を超えるか否かを、前記検知装置による検知結果に基づき判定する渋滞判定ステップと、
前記渋滞判定ステップにおいて前記検知地点における交通量が前記所定閾値を超えると判定された場合、前記交通遮断装置を制御して前記遮断地点における車両交通を遮断する遮断ステップと、
前記交通遮断装置を制御して、前記遮断ステップにおいて行われた遮断の解除を所定の解除時刻に行う遮断解除ステップと
を有する、ことを特徴とする交通制御方法。
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JP2006243262A JP2008065633A (ja) | 2006-09-07 | 2006-09-07 | 交通制御システム及び交通制御方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN113192344A (zh) * | 2021-03-29 | 2021-07-30 | 深圳市广和通无线股份有限公司 | 交通灯控制方法、系统及存储介质 |
-
2006
- 2006-09-07 JP JP2006243262A patent/JP2008065633A/ja active Pending
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