JP2008065611A - ソフトウェア更新方式及びソフトウェア更新プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】管理サーバとクライアント端末間の通信トラフィックの増大と、更新ソフトウェアを配信する管理サーバの負荷を低減すること。
【解決手段】クライアント・サーバシステムにおいて、クライアント端末同士でのピア・ツー・ピア通信方式を導入する。クライアント端末から、アカウントを付して、管理サーバ1への更新ソフトウェア7aのダウンロード要求を行うことと並行して、他のネットワーク接続されたクライアント端末へも、アカウントを付して更新ソフトウェア7aのダウンロード要求を行うことにより、更新ソフトウェア7aを既に入手しているクライアント端末からも更新ソフトウェア7aのダウンロードを可能にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソフトウェア更新方式及びプログラムに関し、特に、管理サーバと該管理サーバとネットワーク通信回線を介して接続される複数のクライアント端末とを含むクライアント・サーバシステムにおけるクライアント端末同士でのピア・ツー・ピア通信方式を用いたソフトウェア更新方式及びプログラムに関する。
従来、ネットワーク通信回線を介して接続された複数のクライアント端末がネットワーク通信回線経由で更新ソフトウェアをダウンロードして更新する時には、クライアント端末が更新ソフトウェアを配信する管理サーバに対して更新ソフトウェアのダウンロード要求を行い、管理サーバはこのダウンロード要求を受けて更新ソフトウェアを配信している。
このような管理サーバと複数のクライアント端末とを含むクライアント・サーバシステムにおけるソフトウェア更新方式では、膨大な数のクライアント端末から発せられる管理サーバへの更新ソフトウェアのダウンロード要求に対して、管理サーバが膨大な数の更新ソフトウェアを配信しなければならない場合も考えられる。
この場合、クライアント端末と管理サーバとの間の更新ソフトウェアのダウンロードによる通信トラフィックの増大はもとより、輻輳が発生してダウンロードが中断してしまったり、管理サーバ側の更新ソフトウェアからのダウンロードを行うための配信処理負荷の増大により、管理サーバシステムがダウンするなどしてしまうことが考えられる。
例えば、クライアント端末におけるユーザのソフトウェア更新作業を軽減するための自動更新方式を適用する近年のソフトウェアの更新、例えばオペレーティングシステム(OS)の更新(不具合対応パッチ含む)、ネットワークウィルス対策ソフトウェアの更新などでは、管理サーバ側で更新ソフトウェアがリリースされると、不特定多数の端末からのダウンロード要求を受けるため、更新ソフトウェアの配信処理に時間がかかる。また、接続環境によっては通信回線の帯域不足によって処理が中断してしまうことも考えられる。
これに対し、特許文献1には、ピア・ツー・ピア(以下、P2Pと記す)方式を用いることにより、多数のクライアント端末にソフトウェアを配信する際の管理サーバの負荷低減を図る手法が提案されている。この特許文献1において提案されている技術によれば、まず最初に管理サーバから1つ以上のクライアント端末に対してソフトウェアとクライアント端末のアドレスリストとを対として配信する。そして、クライアント端末のアドレスリストに含まれる別のクライアント端末のアドレスリストに含まれる別のクライアント端末にソフトウェアを転送し、且つクライアント端末のアドレスリストから、ソフトウェアの配信が行われたクライアント端末に係るアドレスを削除することにより重複配信が行われないようにしている。これにより、クライアント端末間でのソフトウェア配信を実現して、ソフトウェアを配信する管理サーバの負荷を低減できるようにしている。
また、特許文献2においては、ソフトウェアを配信する管理サーバに相当する親局からソフトウェアのローディングを受けた端末が、予めローディングする端末が決められた他の端末へ自動的に発呼してソフトウェアの端末へのローディングを連鎖的、または鼠算的に継続して行くことで全端末へのローディングの際に膨大な時間と手間が掛かるのを改善する手法が提案されている。
更に、特許文献3においては、全ての端末に直接ソフトウェアを送信する手続きと比べて大幅に配布時間を節減するための手法が提案されている。この特許文献3において提案されている手法によれば、ソフトウェアを配信する管理サーバに相当するソースステーションが、少なくとも1つの端末にソフトウェアを配信し、以後、複数の端末同士でP2P方式で相互接続して、他の端末にソフトウェアを転送することで配布時間を低減させている。ここで、特許文献3において提案されている方法では、どの端末がソフトウェアの配布を受けるべきか、どの端末が配布ソフトウェアを既に有しているかを管理するためのデータベースが設けられている。
特表2004−528614号公報 特開2002−24027号公報 特開平8−83245号公報
上述したように、クライアント・サーバシステムにおけるソフトウェア更新方式において、特許文献1、2、3は何れもソフトウェアを配信する際の管理サーバの負荷を低減し、あるいはクライアント端末への配布時間を短縮することを共通の目的としている。
ここで、特許文献1において提案されている技術では、ソフトウェアのクライアント端末への配信を管理する管理サーバ側で、予め配信先となるクライアントの宛先を常にアドレスリストに反映させておくことが前提となっている。即ち、特許文献1においては、クライアント端末に対するアドレスリストと一緒にソフトウェアを配信する運用方法を用いている。
このような運用の場合、ソフトウェアの配信を受けるクライアントの宛先情報をリアルタイムで把握し、アドレスリストを常に最新の状態に保つことは容易ではない。しかしながら、特許文献1にはアドレスリストの作成と保守に関する具体的な説明が明確に記載されていない。
また、特許文献2において提案されている技術では、ソフトウェアを端末にローディングする親局が予めローディングの対象とする端末を決めて最初の配布先端末にローディングする必要がある。また、配布先端末の起動中、休止中、或いはローディングを端末が必要としているか否かといった端末側の情報をローディング開始時に親局が把握し、ローディング先を予め正しく適切に決定する必要がある。
例えば、親局からの配信が開始されても、受け手側の端末が休止中(通信接続がされていない場合も含む)の場合、或いはローディングを受ける必要がない理由が生じた際にローディング対象端末から外す処理が求められている場合は、ローディング動作を中止する必要がある。しかしながら、特許文献2においては、どのようにしてローディング先の端末を予め決めるのか具体的に明記されていないため、ローディングが適切に行われない可能性がある。
更に、特許文献3に記載されている技術では、ソフトウェアの配信を受けた代行端末のユーザが何らかの理由でソフトウェアをアンインストールしたり、別のメモリ領域に移動した際には、この事実を常に監視し発見し代行端末がソフトウェアを有していない、或いは所定のメモリ領域にソフトウェアが存在しないことをデータベースに反映する方法について説明されていない。
即ち、ソフトウェアの端末での所在情報を常に正しくデータベースで管理する必要があるにもかかわらず、具体的な仕組みが明記されておらず、ソフトウェアの有無の変更や所在情報の変更が発生した時に、代行端末のリスト情報への反映の仕組みが示されていないため、配布先となる他の端末への転送動作が正しく実行できないことが考えられる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、管理サーバとクライアント端末間の通信トラフィックの増大と、更新ソフトウェアを配信する管理サーバの負荷を低減することができるソフトウェア更新方式及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様におけるソフトウェア更新方式では、第1の端末装置と前記第1の端末装置とは異なる複数の第2の端末装置とがネットワーク通信回線を介して接続され、ソフトウェアの更新に係る権限を認証するための認証コードを媒介として、前記ネットワーク通信回線を介して前記第1の端末装置に格納されている前記更新に係る原本となる更新ソフトウェアを、前記第2の端末装置にダウンロードするソフトウェア更新方式であって、前記第1の端末装置は、前記ネットワーク通信回線を介して入力される前記認証コードに基づき前記更新ソフトウェアと前記認証コードとを対とした送信を制御する第1の通信制御部を具備し、前記第2の端末装置は、前記認証コードを含む前記更新ソフトウェアのダウンロード要求を前記ネットワーク通信回線を介して前記第1の端末装置及び他の前記第2の端末装置に出力する要求送信部と、前記ネットワーク通信回線を介して入力される前記認証コードを含むダウンロード要求に基づき前記更新ソフトウェアと前記認証コードとを対とした送信を制御する第2の通信制御部を具備することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明の第2の態様におけるソフトウェア更新プログラムでは、第1の端末装置と前記第1の端末装置とは異なる複数の第2の端末装置とがネットワーク通信回線を介して接続され、ソフトウェアの更新に係る権限を認証するための認証コードを媒介として、前記ネットワーク通信回線を介して前記第1の端末装置に格納されている前記更新に係る原本となる更新ソフトウェアを、前記第2の端末装置にダウンロードさせるためのソフトウェア更新プログラムであって、前記第2の端末装置に、前記第1の端末装置及び他の複数の第2の端末装置とに、ネットワーク通信回線を介して、前記認証コードを含むダウンロード要求を出力させる機能と、前記ネットワーク通信回線を介して入力される前記認証コードを含むダウンロード要求に基づき前記更新ソフトウェアと前記認証コードとを対とした送信を行わせる機能とを実現させることを特徴とする。
これら第1及び第2の態様によれば、第2の端末装置は、第1の端末装置から更新ソフトウェアを入手することに限定されることなく、他の第2の端末装置からも更新ソフトウェアを入手できる。これにより、第2の端末装置と第1の端末装置との間での通信トラフィックの増大、第1の端末装置の第2の端末装置への更新ソフトウェア配信のための処理負荷の増大を低減することができる。
本発明によれば、管理サーバからの更新ソフトウェアの入手に限定されることなく、既にソフトウェアを更新済みの端末から早く効率良く更新ソフトウェアを入手できるようにすることで管理サーバとクライアント端末間の通信トラフィックの増大と、更新ソフトウェアを配信する管理サーバの負荷を低減することができるソフトウェア更新方式及びプログラムを提供することができる。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア更新方式を実現するための更新ソフトウェア通信システムの構成を示す図である。図1に示す更新ソフトウェア通信システムは、ネットワーク通信回線6に、管理サーバ1と、複数のクライアント端末2、3、4、5とが接続されたクライアント・サーバシステムを例としている。
第1の端末装置としての管理サーバ1は、クライアント端末2、3、4、5がそれぞれ保有するソフトウェア7の更新の原本に係る更新ソフトウェア7aを管理し、各クライアント端末からのソフトウェア更新要求(更新ソフトウェアのダウンロード要求)があれば、それに応答して更新ソフトウェア7aを要求元のクライアント端末に対して配信する第1の通信制御部1aとしての機能を有する。
第2の端末装置としてのクライアント端末2、3、4、5は、例えば、基本ソフトであるOSやその他の種々のアプリケーションソフトウェアといった、クライアント端末自身にインストールされているソフトウェア7を起動させる機能を有する。また、ネットワーク通信回線6を介して他のクライアント端末とのP2P通信を実現するためのP2Pアプリケーションソフトウェア(以下P2Pアプリケーションと称する)8をバックグラウンド処理で動作させる機能を有する。
要求送信部及び第2の通信制御部としての機能を有するソフトウェア更新プログラムとしてのP2Pアプリケーション8は、通常インターネット通信接続に用いられている標準プロトコル(例えばネットワーク通信経路を確立するためのIP(Internet Protocol)、セッションを確立するためのTCP(Transmission Control Protocol)、UDP(User Datagram Protocol))と通信先を探索・発見するためのルーティング処理(例えば分散ハッシュテーブルによる高速検索アルゴリズム(Chord, Kademila, Pastry, Tapestry アルゴリズムが一般的に知られている)とを用いて端末同士の通信処理コマンドを発行する汎用的なプログラムにより構成されている。
ここで、第1の実施形態におけるP2Pアプリケーション8による通信方式は、直接通信し合う端末情報(ピア情報とも呼ばれる)をP2Pアプリケーション8を有する各クライアント端末がそれぞれ個別に分散して保有管理するピュア型P2P通信方式を利用する。
さらに、P2Pアプリケーション8は、上記汎用的なプログラムに加えて、OSが扱う基本コマンド、例えば、クライアント端末内の特定のソフトウェアのバージョン情報、更新時期、所在ディレクトリ等のプロパティを調べるシステムコール関数を組み合わせて呼び出し関数として組み込むことによりクライアント端末同士の通信において自律的にクライアント端末ごとのソフトウェアの履歴管理を行うことが可能になっている。
なお、P2Pアプリケーション8の例としてはインスタントメッセンジャー、グループウェア、オンラインゲーム、グリッドコンピューティング、VoIPなどが実用化されている。
ソフトウェア7の初回の起動時において、クライアント端末2、3、4、5と管理サーバ1との間の通信が確立され、例えばパスワードによる認証によってクライアント端末2、3、4、5にインストールされたソフトウェア7が正当に入手されたものであるかが認証される。この認証の結果、クライアント端末2、3、4、5にインストールされたソフトウェア7が正当に入手されたものである場合には、該クライアント端末に、管理サーバ1から、他のクライアント端末とのP2P通信を可能とするための権限を与えるための認証コード(アカウント)が与えられる。P2Pアプリケーション8は、このアカウントが与えられたクライアント端末との間でP2P通信を行う。
以下、図1の更新ソフトウェア通信システムにおける作用について説明する。図2は、図1の更新ソフトウェア通信システムの各クライアント端末によって実行されるP2Pアプリケーションの処理について示すフローチャートである。
図1において、例えばクライアント端末2が起動されると、これに応じてP2Pアプリケーション8も起動される。そして、クライアント端末2は更新ソフトウェアの入手のため、アカウントを付した更新ソフトウェアの配信を受けるためのダウンロード要求を管理サーバ1とP2Pアプリケーションを有する他のクライアント端末3、4、5に対して発信する(ステップS1)。また、このようなダウンロード要求は、クライアント端末2以外の他のクライアント端末3、4、5からもなされるものである。管理サーバ1は、更新ソフトウェアのダウンロード要求を受けると、ダウンロード要求に付されたアカウントを検査し、正当なアカウントであったときには更新ソフトウェアのダウンロード要求に対する受諾応答をクライアント端末2に発信する。また、詳細は後述するが、クライアント端末3、4、5もダウンロード要求に付されたアカウントを検査し、正当なアカウントであったときには更新ソフトウェアのダウンロード要求に対する受諾応答をクライアント端末2に発信する。
ダウンロード要求の発信後、クライアント端末2は、ダウンロード要求に対する受諾応答を受信したか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定において、受諾応答を受信した場合には、最も早く受諾応答を受信した管理サーバ1、またはクライアント端末3、4、5から更新ソフトウェア7aをダウンロードする(ステップS3)。そして必要であれば更新ソフトウェア7aを実行してソフトウェアの更新を行う。その後に、ステップS4に移行する。一方、ステップS2の判定において、受諾応答を受信していない場合には、ステップS3の処理を行わずにステップS4に移行する。
次に、クライアント端末2は、他のクライアント端末3、4、5の何れかからの更新ソフトウェアのダウンロード要求がなされているか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4の判定において、他のクライアント端末3、4、5からの更新ソフトウェアのダウンロード要求がなされた場合に、ダウンロード要求に付されたアカウントを検査し、正当なアカウントであったときにはクライアント端末2は、自らのソフトウェア7のバージョン情報、更新時期、所在ディレクトリ等のプロパティを調べ、この結果、ダウンロード要求を行ったクライアント端末に配信すべき更新ソフトウェアを保有しているか否かを判定する(ステップS5)。そして、ステップS5の判定において、更新ソフトウェアを保有している場合には、その旨を示す情報を受諾応答としてダウンロード要求を行ったクライアント端末に発信する(ステップS6)。その後に、ステップS7に移行する。これにより、ダウンロード要求を行ったクライアント端末がクライアント端末2から更新ソフトウェア7aをダウンロードする準備が完了する。
一方、ステップS5の判定において、更新ソフトウェアを保有していない場合には、例えば受諾応答の返答を行わないようにしても良いし、あるいは、更新ソフトウェアを保有していない旨を示す情報をダウンロード要求を行ったクライアント端末に発信するようにしても良い。何れの場合であっても処理がステップS7に移行する。
次に、クライアント端末2は、更新ソフトウェアのダウンロードが完了したか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7の判定において、更新ソフトウェアのダウンロードが完了していない場合には、所定時間待機後、ステップS1に戻る。即ち、更新ソフトウェアのダウンロードが完了していないときには、更新ソフトウェアのダウンロード要求及び他のクライアント端末への更新ソフトウェアの配信が繰り返し行われる。一方、ステップS7の判定において、更新ソフトウェアのダウンロードが完了していたときには、クライアント端末2は、更新ソフトウェアの更新処理を終了する。なお、ステップS4〜ステップS6までの処理は、更新処理終了後も他のクライアント端末3〜5からのダウンロード要求があれば、随時割り込み処理として起動されるものである。
また、管理サーバ1においては、図2のステップS1〜S3、S7の処理が行われず、更新ソフトウェアのダウンロード要求がなされた場合には、それに応じて受諾応答を発信する。
例えば、図1示すようにしてクライアント端末2から管理サーバ1と他のクライアント端末3、4、5に更新ソフトウェア7aのダウンロード要求がなされた場合(経路A及び経路B)、ダウンロード要求に付されたアカウントが検査され、正当なアカウントであったときにはそれぞれの端末で更新ソフトウェア7aを保有しているか否かが判定される。そして、更新ソフトウェアを保有している場合には、クライアント端末2にその旨を示す情報が受諾応答として発信される。例えば、図1の例では、管理サーバ1の他にクライアント端末5が更新ソフトウェア7aを保有しており、クライアント端末2が管理サーバ1から更新ソフトウェア7aのダウンロード要求に対する受諾応答を受けるよりも早く、クライアント端末2とP2P接続されたクライアント端末5から更新ソフトウェア7aを既に保有している情報が通知される。これを受けて、クライアント端末2がクライアント端末5から更新ソフトウェア7aをダウンロードする準備が完了する(経路C)。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、一連の動作を通じてクライアント端末2は、管理サーバ1からの更新ソフトウェア7aのダウンロード処理(管理サーバ1からの受諾応答)を待つまでもなく、既に更新ソフトウェア7aを入手済みのクライアント端末5からいち早く、効率良く更新ソフトウェア7aをダウンロードすることができる。これによって、クライアント端末2、3、4、5と管理サーバ1との間で更新ソフトウェア7aの配信処理が集中することがなく、通信トラフィックの増大及び管理サーバ1側の配信処理のための負荷増大を低減できる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3は、本発明の第2の実施形態に係るソフトウェア更新方式を実現するための更新ソフトウェア通信システムの構成を示す図である。ここで、第2の実施形態においては、各クライアント端末2、3、4、5の通信方式に、目的とするクライアント端末を検索・発見するに当たって必要となるピア情報を専用のサーバで収集一括管理するハイブリッド型P2P通信方式を利用する。このため、図3の更新ソフトウェア通信システムは、図1に示す構成に加えてP2P専用サーバ9を備えている。
P2P専用サーバ9では、専用サーバ機能を発揮するためのP2Pアプリケーション8が稼動しており、各クライアント端末のピア情報を収集して一括管理すると共に、各クライアント端末からのピア情報の問合せに対して、必要な情報、例えば既に更新ソフトウェアを入手しているクライアント端末の宛先情報を返答するピア情報管理部10としての機能を有している。
ここで、P2P専用サーバ9は、物理的に固体の装置である必要はなく、管理サーバ1としての機能を発揮するのに支障が無ければ、例えば管理サーバ1と同じ装置内でP2P専用サーバ9としての機能を実現する形態でも構わない。あるいは、各クライアント端末の中で、スーパーノードと呼ばれる条件を満たす端末であればそのクライアント端末をクライアント端末であると同時にP2P専用サーバとして用いることも可能である。
なお、スーパーノードとなる条件は、グローバルIPアドレスを持っていること、CPU性能が高く大容量のストレージ容量を持っていること、常時ネットワーク通信回線と接続されP2Pアプリケーション8が常時稼動していること、の全てを満たしていることが一般的である。
以上のように、第2の実施形態においては、図3の構成によって、各クライアント端末は、ダウンロードしたい更新ソフトウェアを既に入手している他のクライアント端末の検索・発見の際に、P2P専用サーバ9にピア情報を問い合わせることにより(経路A)、第1の実施形態の場合と同様、或いはより早く、効率良く更新ソフトウェア7aを保有するクライアント端末を発見することが可能となる。したがって、更新ソフトウェア7aの効率的なダウンロードが実現できる。
即ち、ハイブリッド型P2P方式を用いることにより、ピア情報(端末情報)として更新ソフトウェア7aの配信履歴情報を常に最新情報としてP2P専用サーバ9に蓄積することが可能となる。結果として、各クライアント端末がP2P専用サーバ9にアクセスする度に、更新ソフトウェア7aを入手できる最寄のクライアント端末を検索・発見できるという副次効果が得られる。
更に、第2の実施形態では、管理サーバ1が、P2P専用サーバ9が収集一括管理するピア情報にアクセスして内容を参照できるようにすることにより、更新ソフトウェア7aのクライアント端末への配信状況や、更新ソフトウェア7aのライセンス管理などのソフトウェアの稼働状況の把握と管理の手間を低減できる効果も期待できることが容易に想像できる。
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、上述したような課題を解決でき、上述したような効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
本発明の第1の実施形態に係るソフトウェア更新方式を実現するための更新ソフトウェア通信システムの構成を示す図である。 更新ソフトウェア通信システムの各クライアント端末によって実行されるP2Pアプリケーションの処理について示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るソフトウェア更新方式を実現するための更新ソフトウェア通信システムの構成を示す図である。
符号の説明
1…管理サーバ、2〜5…クライアント端末、6…ネットワーク通信回線、7…ソフトウェア、7a…更新ソフトウェア、8…P2Pアプリケーションソフトウェア、9…P2P専用サーバ

Claims (5)

  1. 第1の端末装置と前記第1の端末装置とは異なる複数の第2の端末装置とがネットワーク通信回線を介して接続され、ソフトウェアの更新に係る権限を認証するための認証コードを媒介として、前記ネットワーク通信回線を介して前記第1の端末装置に格納されている前記更新に係る原本となる更新ソフトウェアを、前記第2の端末装置にダウンロードするソフトウェア更新方式であって、
    前記第1の端末装置は、前記ネットワーク通信回線を介して入力される前記認証コードに基づき前記更新ソフトウェアと前記認証コードとを対とした送信を制御する第1の通信制御部を具備し、
    前記第2の端末装置は、
    前記認証コードを含む前記更新ソフトウェアのダウンロード要求を前記ネットワーク通信回線を介して前記第1の端末装置及び他の前記第2の端末装置に出力する要求送信部と、
    前記ネットワーク通信回線を介して入力される前記認証コードを含むダウンロード要求に基づき前記更新ソフトウェアと前記認証コードとを対とした送信を制御する第2の通信制御部を具備することを特徴とするソフトウェア更新方式。
  2. 前記要求送信部による前記ダウンロード要求の出力はピア・ツー・ピア通信方式で実行されることを特徴とする請求項1に記載のソフトウェア更新方式。
  3. 前記第2の端末装置に格納されている前記更新ソフトウェアのバージョン情報又は前記第2の端末装置の宛先情報の少なくとも一方を含む前記更新ソフトウェアの配信履歴情報が書き込まれる第3の端末装置が前記ネットワーク通信回線に接続されており、
    前記ダウンロード要求は前記配信履歴情報の参照要求を含むことを特徴とする請求項2に記載のソフトウェア更新方式。
  4. 前記第3の端末装置は、前記第1及び第2の端末装置に含まれることを特徴とする請求項3に記載のソフトウェア更新方式。
  5. 第1の端末装置と前記第1の端末装置とは異なる複数の第2の端末装置とがネットワーク通信回線を介して接続され、ソフトウェアの更新に係る権限を認証するための認証コードを媒介として、前記ネットワーク通信回線を介して前記第1の端末装置に格納されている前記更新に係る原本となる更新ソフトウェアを、前記第2の端末装置にダウンロードさせるためのソフトウェア更新プログラムであって、前記第2の端末装置に、
    前記第1の端末装置及び他の複数の第2の端末装置とに、ネットワーク通信回線を介して、前記認証コードを含むダウンロード要求を出力させる機能と、
    前記ネットワーク通信回線を介して入力される前記認証コードを含むダウンロード要求に基づき前記更新ソフトウェアと前記認証コードとを対とした送信を行わせる機能と、
    を実現させることを特徴とするソフトウェア更新プログラム。
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