JP2008065189A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘導加熱定着装置の加熱部分の温度上昇を抑制し、誘導加熱定着装置の温度応答をよくすることが可能な画像形成装置を提供することを目的としている。
【解決手段】温度検出部19により検出された加熱ローラ16の温度と、所定の温度とを比較し、その差に応じて遮蔽物20を動かして磁束発生部12から発生する磁束量を制御することで、加熱ローラ16の温度制御を行う画像形成装置を提供するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘導加熱定着装置を有する画像形成装置に関する。
近年の画像形成装置では、厳しい環境基準に対応すべく急速に省エネ化が進められている。とりわけ消費電力の大きな定着装置部分では、部材の低熱量化とともに、必要なときに必要なだけ急速加熱できる高効率の加熱方式が求められる。誘導加熱方式はその代表例であり、待ち時間の短縮や待機時の消費電力削減に向けてその開発が強く要望されている。
現在の画像形成装置に備えられた誘導加熱定着装置は、高周波出力を供給するインバータ回路を有し、このインバータ回路が定着電圧を出力するように設計されている。高出力のインバータを用いて定着部分を急速加熱することにより、立ち上がり時間の短縮化を実現している。
また、立ち上がり後の待機時や省電力モード時においては、高出力インバータの間欠制御を行ったり、低出力用インバータ回路を別途搭載させるなどにより、消費電力を削減し、かつ加熱対象物の温度が高くなりすぎないように定着部分の温度を低く保っている。
画像形成装置に関する従来文献として、例えば、次の文献があげられる。
特許第3527442号公報(特許文献1)には、加熱定着装置の熱容量を小さくすることが可能な画像形成装置が開示されている。
特開2001-175118号公報(特許文献2)には、ジャム処理時の安全性を確保しつつ、ジャム解除後の立ち上がり時間を極力短くすることが可能な画像形成装置が開示されている。
特許第3527442号公報 特開2001-175118号公報
しかしながら、上述したような間欠制御では、再起動時に加熱対象物を再度加熱せねばならず、定着時の温度応答に遅れが生じてしまうという問題点がある。また、低出力用インバータ回路を別途搭載した場合にはコストアップしてしまうという問題点がある。
本発明は、このような問題点を鑑みて、これらを解決すべくなされたものであり、誘導加熱定着装置の加熱部分の温度上昇を抑制し、誘導加熱定着装置の温度応答をよくすることを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は次の如き構成を採用した。
本発明の画像形成装置は、加熱対象物を磁束発生手段により発生した磁束により加熱する誘導加熱定着装置を備えた画像形成装置において、前記誘導加熱定着装置は、前記磁束発生手段で発生された磁束を遮蔽する遮蔽物と、前記遮蔽物を動かす動作手段と、前記加熱対象物の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱対象物の温度を制御する温度制御手段とを有し、前記温度制御手段は、前記温度検出手段により検出された前記加熱対象物の温度と、所定の温度とを比較し、その差に応じて前記動作手段により前記遮蔽物を動かして磁束を制御することで、前記加熱対象物の温度制御を行う構成とすることができる。
これにより、誘導加熱定着装置の加熱対象物の温度上昇を抑制し、誘導加熱定着装置の温度応答性をよくすることが可能な画像形成装置を提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮蔽物が、前記磁束を透過させる透過部と前記磁束を遮蔽する遮蔽部とを有し、前記遮蔽部は前記磁束路の断面の一部又は全部を遮蔽するものであって、前記遮蔽部が遮蔽する前記磁束路の断面積の大きさを制御することで、前記磁束を制御する構成とすることができる。
これにより、加熱対象物の温度制御をより精密に安定して行うことが可能な画像形成装置を提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮蔽物が、筒状であって、その側面に前記加熱対象物に向かう略すべての磁束を透過させることが可能な幅に形成されたスリットと、前記幅よりも狭い幅に形成された複数のスリットと、前記加熱対象物に向かうすべての磁束を遮蔽することが可能な遮蔽面とが形成さている構成とすることができる。
これにより、加熱対象物の温度制御をより精密に安定して行うことが可能な画像形成装置を提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、さらに、前記誘導加熱定着装置が、誘導加熱定着装置の動作の異常を検出する動作異常検出手段を備え、前記動作異常検出手段が動作異常を検出したとき、前記動作手段により前記遮蔽物が動かされて前記磁束を遮蔽する構成とすることができる。
これにより、異常動作による異常加熱を防止することができ、異常加熱による発煙、発火を防止することが可能な画像形成装置を提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、さらに、前記温度検出手段が、所定の温度よりも高い温度を検出したとき、前記動作手段により前記遮蔽物が動かされて前記磁束を遮蔽する構成とすることができる。
これにより、異常加熱による発煙、発火を防止することが可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置によれば、誘導加熱定着装置の加熱対象物の温度上昇を抑制し、誘導加熱定着装置の温度応答性をよくすることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、誘導加熱定着装置を備えた画像形成装置において、熱源となる磁束の量を制御して、加熱対象物の温度を制御するものである。
(第一の実施形態)
図1は、本発明にかかる画像形成装置10に備えられた誘導加熱定着ユニット11の概略構成断面図である。
誘導加熱定着ユニット11は、磁束発生部12と加熱ローラ16と加圧ローラ18と温度検出部19とから構成され、誘導加熱方式により未定着トナー画像を被記録体へ定着するものである。
誘導加熱定着ユニット11において、未定着トナー画像を担持する被記録体(図示せず)は搬送経路を矢印R方向に搬送され、加熱ローラ16と加圧ローラ18の間に進入する。前記被記録体は、加熱ローラ16により加熱されつつ、加熱ローラ16と加圧ローラ18間で挟持搬送され、未定着トナー画像が定着される。
磁束発生部12は、フェライトコア13と励磁コイル14から構成され、磁束発生部12で発生した磁束が加熱ローラ16内を透過すると、前記磁束が加熱ローラ16内部に渦電流を発生させ、渦電流損による発熱で加熱ローラ16を加熱する。
磁束発生部12の下方に加熱ローラ16が配設され、加熱ローラ16の内部空間16dには、遮蔽物20が配設されている。
加熱ローラ16はローラ軸17により支持される円筒形状であり、芯金16aと離型層16bと断熱層16cから積層構成されている。芯金16aは導電性部材であって、芯金16aの外周面には離型層16bが形成され、芯金16aの内周面には断熱層16cが形成されている。
磁束発生部12で発生した磁束が芯金16aを透過すると、前記磁束は芯金16a内部に渦電流を発生させ、渦電流損による発熱で芯金16a全周を加熱する。加熱ローラ16は、加熱された芯金16aによりその全体が加熱される。
加圧ローラ18は、加熱ローラ16の下方に圧接して配設されて、非磁性材からなる加圧ローラ軸18aと、その外周面に形成された弾性層18bから構成されている。加圧ローラ18は、定着時の被記録体への加圧を補助するものである。
温度検出部19は、加熱ローラ16の温度を検出するものであって、加熱ローラ16の温度検出可能な任意の位置に配設されている。
次に、図2を参照して遮蔽物20について詳細に説明する。図2は遮蔽物20の斜視図である。
遮蔽物20は円筒状であり、その側面に、それぞれ対向する位置に形成されたスリット部22、開口部23と、遮蔽部24により構成され、加熱ローラ16の内部空間16dに配設されている。遮蔽物20を回動させることで、磁束発生部12より発生した磁束のうち、芯金16aを透過する磁束の量を制御する。
スリット部22は、スリット幅Waに形成されたスリット22a、スリット幅Wbに形成されたスリット22b、スリット幅Wcに形成されたスリット22cおよびスリット幅Wdに形成されたスリット22dから構成されている。
この4つのスリットのうち、スリット22aのスリット幅Waがもっとも広く、その幅は少なくとも磁束発生部12から芯金16aに向かって発生される磁束のほとんどすべてを透過させることが可能な幅となっている。そして、スリット22b、スリット22c、スリット22dの幅は、スリット幅Wbからスリット幅Wdにかけて徐徐に狭くなっており、これらのスリット幅の関係が、Wa>Wb>Wc>Wdとなるように形成されている。
開口部23は、スリット部22に対向した位置に形成されている。開口部23の円周方向の幅をW23としたとき、幅W23は、遮蔽物20の円周の略1/2であることが好ましい。
なお、上述したスリット部22の構成は、これに限定されるものではない。例えばスリット部に形成された複数のスリットの幅が同一であってもよく、また、本実施形態に示すスリットの数よりも多数あるいは少数のスリットで形成されていてもよい。また開口部23の形状も同様に、これに限定されるものではなく、例えば開口部23は磁束発生部12より芯金16aに向かって発生された磁束Aのほとんどすべてを透過させることができれば良い。
遮蔽部24は、遮蔽幅WAに形成された遮蔽面24A、遮蔽幅WBに形成された遮蔽面24B、遮蔽幅WCに形成された遮蔽面24Cおよび遮蔽幅WDに形成された遮蔽面24Dより構成されている。
この4つの遮蔽面うち、遮蔽面24Aの遮蔽幅WAがもっとも広く、その幅は、少なくとも磁束発生部12から芯金16aへ向かって発生される磁束のすべてを遮蔽することが可能な幅となっている。そして、他の3つの遮蔽面の遮蔽幅WB、WC、WDはそれぞれが同じ幅であり、かつ遮蔽幅WAよりも狭くなるように形成されている。
なお、上述した遮蔽部24の構成は、これに限定されるものではない。例えば遮蔽部に形成された複数の遮蔽面の幅が同一であってもよく、また、本実施形態に示す遮蔽面の数よりも多数あるいは少数の遮蔽面で形成されていてもよい。また、例えば遮蔽幅WA、WB、WC、WDの関係が、WA>WB>WC>WDとなっていても良い。
次に図3を参照して本発明の画像形成装置10の機能および動作について説明する。図3は、本実施形態の画像形成装置10の機能ブロック図である。
本発明の画像形成装置10は、誘導加熱定着ユニット11、遮蔽物駆動部40、制御部44、インバータ回路部45、I/F回路部46、ゼロクロス検出回路部48および搬送センサ部49から構成されている。
誘導加熱定着ユニット11は、前述した磁束発生部12、加熱ローラ16、加圧ローラ18、温度検出部19、遮蔽物20のほかに、遮蔽物20に形成されたスリットの位置を検出するスリット位置検出部42が設けられている。遮蔽物駆動部40は、遮蔽物20を動かすための駆動回路である。
また、制御部44には、種々の処理をつかさどるCPU47が設けられている。CPU47は、その内部に記憶領域を有し、前記記憶領域に様々な設定値などが記憶されている。
I/F回路46は、制御部44とインバータ回路45の間に設けられており、一次回路と二次回路を絶縁することを目的とし、安全性を考慮して設けられたものである。I/F回路部46には、例えばフォトカプラ等が使用されている。
ゼロクロス検出回路部48は、磁束発生部12の駆動回路(図示せず)の駆動タイミングを制御する目的で設けられたものである。
搬送センサ部49は、2つの搬送センサを有するものであり、誘導加熱定着ユニット11内における被記録体の搬送不良を検出する目的で設けられたものである。
誘導加熱定着ユニット11の前後には、前記被記録体を搬送する前部搬送経路と後部搬送経路が配設されている。ここで言う前部と後部とは、図1の誘導加熱定着ユニット11に対して紙面上右側を前部、紙面上左側を後部とするものである。前記2つの搬送センサは、前部搬送経路に配設された前部搬送センサと、後部搬送経路に配設された後部搬送センサから成る。
ここで、前記出力レベル信号以外のインバータ回路部45に対する制御信号として、CPU47より発信される出力オン/オフトリガ信号、ゼロクロス検出回路部48から発信されるゼロクロス信号がある。これらの制御信号により、インバータ回路部45の誤出力を防止し、突入電流および過渡電圧の低減を図っている。
また、インバータ回路部45では、磁束発生部12への出力異常動作時にCPU47へSC(サービスマンコール)信号を発信する。前記出力異常動作とは、例えば誤動作、未出力、過電圧などである。SC信号を検出すると、CPU47はインバータ回路45に対してトリガ信号を発信してPWM出力をオフにし、インバータ回路部45の出力を停止する。
次に、本発明の画像形成装置10における誘導加熱定着ユニット11内での通常時の温度制御を説明する。
ここで言う通常時の温度制御とは、インバータ回路部45からの磁束発生部12に対する出力が、インバータ回路部45の出力可能範囲内のとき、すなわちインバータ回路部45の出力が出力下限値よりも大きい状態で行われる温度制御のことを示している。
磁束発生部12により誘導加熱された加熱ローラ16の温度は、温度検出部19により検出される。検出された前記温度は、アナログ値としてCPU47に読み込まれる。ここでCPU47内の前記記憶領域には、あらかじめ設定された加熱ローラ16の目標温度が記憶されている。CPU47は、前記目標温度と、アナログ値として読み込まれた前記温度を比較する。そして、前記目標温度と前記温度が異なる場合には、CPU47は、その差に対応したパルス幅の信号(PWMDuty値)を出力する。
前記信号は、I/F回路部46を介してインバータ回路部45に供給され、インバータ回路部45からは前記PWMDuty値に応じた値が磁束発生部12へ出力される。磁束発生部12は、Dutyの高いPWM信号により励磁された場合、発生する磁束量は増加し、これに比例して芯金16aの発熱量も増加する。よって加熱ローラ16の温度があがる。
また、磁束発生部12は、Dutyの低いPWM信号により励磁された場合、発生する磁束量は減少し、これに比例して芯金16aの発熱量も減少する。よって加熱ローラ16の温度がさがる。すなわち、加熱ローラ16の温度は、前記PWM信号のDuty比と比例して変化する。このようにして加熱ローラ16の内部に存在する芯金16aの発熱量を制御することで、加熱ローラ16の前記温度が前記目標温度と同温度になるよう制御するものである。
次に、図4および図5を参照して本発明の画像形成装置10における誘導加熱定着ユニット11内での低出力時の温度制御を説明する。
ここでいう低出力時の温度制御とは、インバータ回路部45からの磁束発生部12に対する出力が、インバータ回路部45の出力下限値あるいはインバータ回路部45の出力可能範囲以下、すなわちインバータ回路部45の出力が出力下限値よりも小さい状態で行われる温度制御のことを示している。具体的には、画像形成装置10が待機状態である場合や、省電力モードなどに設定されている場合である。
図4は遮蔽物20を透過する磁束の様子を示した図、図5は本発明の第一の実施形態を示す図であり、低出力時の温度制御のフローチャートである。
図4(A)は遮蔽物20を介して磁束Aのほとんどすべてが芯金16aを透過する状態を示す図、図4(B)は遮蔽物20を介して磁束Aの一部が芯金16aを透過する様子を示す図、図4(C)は遮蔽物20が磁束Aの磁束路を遮蔽した様子を示す図である。
加熱ローラ16は磁束発生部12において発生した磁束Aを熱源としており、この磁束Aが芯金16aを透過すると、その透過磁束量に応じて、芯金16a内に渦電流損による発熱が生じ、その発熱により加熱ローラ16が加熱されるものである。
図4(A)は、それぞれ対向するスリット部22、開口部23により、磁束発生部12より芯金16aに向かって発生された磁束Aのほとんどすべてを透過させた状態を示している。この状態において磁束Aはその磁束路が遮蔽されることなく、スリット22aおよびその対向に位置する開口部23を通り、磁束Aのほとんどすべてが芯金16aへ透過される。芯金16aは、磁束Aの磁束量に応じてその内部に渦電流損による発熱を生じ、この発熱により加熱ローラ16が加熱される。
図4(B)では、図4(A)の状態から遮蔽物20を紙面上右方向に回動させた状態であり、磁束発生部12より芯金16aに向かって発生された磁束Aが、遮蔽部24によりその磁束路の断面を一部遮蔽され、スリット部22および開口部23により磁束Aの一部を芯金16aへ透過させた状態を示している。芯金16aは、磁束Aのうち、芯金16aに透過された磁束の量に応じてその内部に渦電流損による発熱を生じ、この発熱により加熱ローラ16が加熱される。
図4(C)は、図4(B)の状態から遮蔽物20をさらに紙面上右方向に回動させた状態であり、遮蔽部24が、磁束発生部12より芯金16aに向かって発生された磁束Aの磁束路を遮蔽した状態を示している。磁束Aの磁束路は、遮蔽面24Aによりそのほとんどが遮蔽されている。このため、磁束Aが芯金16aを透過することはない。よって、芯金16aにおける渦電流損による発熱は発生せず、加熱ローラ16は加熱されない。
このように、遮蔽物20を回動させてスリット部22、開口部23および遮蔽部24の位置を動かすだけで、芯金aに対する磁束Aの透過量を任意に変更し芯金16aの発生する発熱量を制御できる。これにより、加熱ローラ16の温度を制御することができる。
以下に図5を参照して低出力時の温度制御の動作を説明する。
まず、CPU47は、インバータ回路部45の出力が低出力状態であるかどうかを判定する。このため、インバータ回路部45の設定出力が出力下限値よりも小さくなっているかどうかを比較する(S1)。前記設定出力が前記出力下限値よりも大きかった場合には、CPU47は、前記設定出力を前記出下限値よりも小さい値に設定する(S2)。前記設定出力が前記出力下限値よりも小さかった場合には、CPU47は、前記出力設定を前記出力下限値に設定する(S3)。
次に、CPU47は、温度検出部19が検出した加熱ローラ16の温度と、あらかじめ設定された目標温度を比較する(S4)。そして、検出された前記温度が前記目標温度よりも高かった場合、CPU47は、スリット位置検出部42により検出されたスリット情報に基づき、遮蔽物20を回動させるための駆動信号を遮蔽物駆動部40へ送信する。ここで言うスリット情報とは、磁束路に面するスリットの形状とその位置のことを示す。遮蔽物駆動部40は、前記駆動信号に基づき遮蔽物20を、スリット幅のより狭いスリットが前記磁束路に面する位置にくるように回動させる(S5)。
これは例えば、図4(A)に示す状態から、図4(B)に示す状態となるように遮蔽物20を紙面上右方向に回動させることを意味する。
これにより、前記磁束路の断面積に対して磁束を遮蔽する遮蔽面の占める割合が大きくなり、芯金16aに対する透過磁束量が減少する。ゆえに、芯金16aの発熱量も減少し、この発熱のより加熱される加熱ローラ16の温度を低くすることができる。
S5において、遮蔽物20を上述したように移動した後、CPU47は再度、温度検出部19が検出した加熱ローラ16の温度と前記目標温度を比較する(S6)。ここで、まだ前記温度が前記目標温度よりも高い場合には、S5へ戻り、図4(B)に示す状態から、図4(C)に示す状態になるように遮蔽物20を紙面上右方向に回動させる。すると、前記磁束路の断面積に対して前記遮蔽面の占める割合がさらに大きくなり、芯金16aに対する透過磁束量がさらに減少する。これにより、加熱ローラ16の温度をより一層低くして前記目標温度に近づけることが可能となる。
S6において、前記温度が前記目標温度よりも低くなっていた場合には、遮蔽物駆動部40は、遮蔽物20を、スリット幅のより広いスリットが前記磁束路に面する位置にくるように回動させる(S7)。これは例えば、図4(C)に示す状態から、図4(B)あるいは図4(A)に示す状態へ近づけるように、遮蔽物20を紙面上左方向に回動させることを意味する。これにより、前記磁束路の断面積に対して磁束を遮蔽する遮蔽面の占める割合が小さくなり、芯金16aに対する透過磁束量が増大する。ゆえに、芯金16aの発熱量も増大し、この発熱により加熱される加熱ローラ16の温度を高くすることができる。このように、遮蔽物20のスリット情報を検出しながら遮蔽物20を任意に回動させて芯金16aに対する透過磁束量を制御する。
すなわち、本発明では、加熱ローラ16の温度と目標温度の差に応じて遮蔽物20を回動させスリット部22、開口部23および遮蔽部24、遮蔽部25の位置を制御する。これにより、芯金16aに対する透過磁束量を任意に変動させてその発熱量を制御することにより、加熱ローラ16の温度制御を行うものである。
また、インバータ回路部45からの出力が出力下限値あっても、上述したように遮蔽物20を回動して磁束量を制御することで、芯金16aに対する透過磁束量をさらに少なくさせることができる。よって、実際のインバータ回路部45で制御可能な温度制御よりも広い範囲の温度制御が可能となる。
また、インバータ回路部45からの出力を固定していても、透過磁束量を可変とすることで、細かい温度制御が可能となるため、低出力時の低い温度設定であっても、加熱ローラ16の温度を上昇させることなく、温度リップルの少ない温度制御が可能となる。
さらに、遮蔽物20に複数の異なる形状のスリットを形成したことにより、遮蔽物20を回動させるだけで芯金16aに対する透過磁束量を精密に制御することができ、温度応答のよい、より安定した温度制御が可能となる。
このように、本発明の画像形成装置によれば、インバータ回路部の出力を間欠制御せずとも低出力時に安定した温度制御で加熱ローラの温度上昇を抑制することができる。また、間欠制御を行わず、遮蔽物を回動させるだけで加熱ローラの温度制御が可能であるため、低出力時から高出力時への立ち上がりもスムーズにかつ素早く行うことが可能となる。さらには、特徴的な形状の遮蔽物により加熱ローラ内の導電部材に対する透過磁束量を制御することにより、精密でかつ温度応答のよい安定した温度制御をすることが可能となる。
(第二の実施形態)
図6は、本発明の第二の実施形態を示すフローチャートであり、誘導加熱定着ユニット11内での動作異常が発生したときの制御について示すものである。
被記録体が誘導加熱定着ユニット11に搬送されてくると、前部搬送センサが前記被記録体を検出する(S61)。そして搬送センサ部49は、被記録体を、誘導加熱定着ユニット11内を通過させるべく搬送経路上で搬送する。被記録体が正常に誘導加熱定着ユニット11を通過した場合は、前記被記録体は前記後部搬送センサに検出される(S62)。
S62において、被記録体が後部搬送センサに検出されなかった場合、CPU47は、なんらかの動作異常により被記録体が誘導加熱定着ユニット11内に残っているものと判断し、インバータ回路45に対してトリガ信号を発信してPWM出力をオフにし、インバータ回路部45の出力を停止する(S63)。
さらに、CPU47は、遮蔽物駆動部40へ駆動信号を発信する。そして、磁束発生部12から芯金16aに向かって発生しているすべての磁束を遮蔽するように遮蔽物20を回動させる。すなわち、遮蔽物20は図4(A)に示す状態になるように回動される。
このように、インバータ回路部45からの出力を停止し、かつすべての磁束を遮蔽することで、紙詰まりなどの異常動作時にも加熱ローラ16の温度上昇をすばやく抑制し、加熱ローラ16の異常加熱を防止することができる。このようにして誘導加熱定着ユニット11の動作異常時に、画像形成装置10からの発煙、発火を確実かつ安全に防止することができる。
(第三の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態を示すフローチャートであり、加熱ローラ16の温度が異常温度になったときの制御について示すものである。
温度検出部19が、加熱ローラ16において高温異常温度を検出する(S71)。ここで言う高温異常温度とは、誘導加熱定着ユニット11内での加熱ローラ16に対する許容温度の上限値を超えた値を意味し、あらかじCPU47内の記憶領域に記憶されているものである。
S71において温度検出部19が高温異常温度を検出すると、CPU47は、インバータ回路45に対してトリガ信号を発信してPWM出力をオフにし、インバータ回路部45の出力を停止する(S72)。さらに、CPU47は、遮蔽物駆動部40へ駆動信号を発信する。そして、磁束発生部12から芯金16aに向かって発生しているすべての磁束を遮蔽するように遮蔽物20を回動させる。すなわち、遮蔽物20は図4(A)に示す状態になるように回動される(S73)。
このように、加熱ローラ16の温度異常が発生した場合でも、無駄に電力を消費することなく加熱ローラ16の温度上昇を抑制することができる。これにより、画像形成装置10からの発煙、発火を確実に、かつ安全に防止することができる。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態にあげた形状、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
本発明は誘導加熱定着装置の加熱対象物の温度上昇を抑制し、誘導加熱定着装置の温度応答性をよくすることが可能な画像形成装置に関するものであり、誘導加熱定着式の画像形成装置に応用することができる。
誘導加熱定着ユニット11の概略構成断面図である。 遮蔽物20の斜視図である。 画像形成装置10の機能ブロック図である。 遮蔽物20を透過する磁束の様子を示した図である。 本発明の第一の実施形態に係るフローチャートである。 本発明の第二の実施形態に係るフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るフローチャートである。
符号の説明
10 画像形成装置
11 誘導加熱定着ユニット
12 磁束発生部
16 加熱ローラ
16a 芯金
19 温度検出部
20 遮蔽物
22、23 スリット部
24、25 遮蔽部
40 遮蔽物駆動部
45 インバータ回路部
47 CPU
49 搬送センサ部

Claims (5)

  1. 加熱対象物を磁束発生手段により発生した磁束により加熱する誘導加熱定着装置を備えた画像形成装置において、
    前記誘導加熱定着装置は、前記磁束発生手段で発生された磁束を遮蔽する遮蔽物と、前記遮蔽物を動かす動作手段と、前記加熱対象物の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱対象物の温度を制御する温度制御手段とを有し、
    前記温度制御手段は、前記温度検出手段により検出された前記加熱対象物の温度と、所定の温度とを比較し、その差に応じて前記動作手段により前記遮蔽物を動かして磁束を制御することにより、前記加熱対象物の温度制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記遮蔽物は、前記磁束を透過させる透過部と前記磁束を遮蔽する遮蔽部とを有し、前記遮蔽部は前記磁束路の断面の一部又は全部を遮蔽するものであって、
    前記遮蔽部が遮蔽する前記磁束路の断面積の大きさを制御することで、前記磁束を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記遮蔽物は、筒状であって、その側面に前記加熱対象物に向かう略すべての磁束を透過させることが可能な幅に形成されたスリットと、前記幅よりも狭い幅に形成された複数のスリットと、前記加熱対象物に向かうすべての磁束を遮蔽することが可能な遮蔽面とが形成さていることを特徴とする請求項1、2に記載の画像形成装置。
  4. 前記誘導加熱定着装置は、誘導加熱定着装置の動作の異常を検出する動作異常検出手段を備え、前記動作異常検出手段が動作異常を検出したとき、前記動作手段により前記遮蔽物が動かされて前記磁束を遮蔽することを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記温度検出手段が、所定の温度よりも高い温度を検出したとき、前記動作手段により前記遮蔽物が動かされて前記磁束を遮蔽することを特徴とした請求項1ないし3いずれか一項に記載の画像形成装置。
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