JP2008063625A - 加工性に優れた熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工性に優れた熱延鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】C:0.10〜0.20%、Mn:0.50〜1.30%、Nb:0.010〜0.030%、N:0.005%以下、Si:0.5%以下、P:0.03%以下、S:0.01%以下を含む鋼からなる厚さ220〜300mmのスラブから引張強度490MPa以上の熱延鋼板を製造するに際し、表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲になるようにスラブ加熱を行う。このように、スラブの表面と厚中央部の温度を制御することで、温度が高いスラブ表面ではNbが固溶し、温度が低いスラブ中心ではNbが未固溶となり、その結果、面内異方性が小さくなり加工性が向上する。
【選択図】なし
【解決手段】C:0.10〜0.20%、Mn:0.50〜1.30%、Nb:0.010〜0.030%、N:0.005%以下、Si:0.5%以下、P:0.03%以下、S:0.01%以下を含む鋼からなる厚さ220〜300mmのスラブから引張強度490MPa以上の熱延鋼板を製造するに際し、表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲になるようにスラブ加熱を行う。このように、スラブの表面と厚中央部の温度を制御することで、温度が高いスラブ表面ではNbが固溶し、温度が低いスラブ中心ではNbが未固溶となり、その結果、面内異方性が小さくなり加工性が向上する。
【選択図】なし
Description
本発明は、加工性に優れた熱延鋼板の製造方法に関するものである。
自動車の車台、足回り部品等に使用される熱延鋼板には、高強度とプレス成形性の両方が要求される事が多い。これに対して、鋼材の強度を向上させるには、一般には合金元素の添加が不可欠であり、C、Si、Mnの基本的元素の他、マイクロアロイと呼ばれるNb、V、Tiを添加する。
しかし、一般にこうした高張力熱延鋼板は、軟鋼と比べて機械的特性の面内異方性が大きく、この面内異方性は強度が高くなる程大きくなる傾向がある。そして、面内異方性が大きいとプレス成型を行う際の鋼板の割れの原因となったり、鋼板から部品を打抜く際の方向の制約となり歩留りを下げることになる。
しかし、一般にこうした高張力熱延鋼板は、軟鋼と比べて機械的特性の面内異方性が大きく、この面内異方性は強度が高くなる程大きくなる傾向がある。そして、面内異方性が大きいとプレス成型を行う際の鋼板の割れの原因となったり、鋼板から部品を打抜く際の方向の制約となり歩留りを下げることになる。
上記問題に対して、特許文献1では、異方性を低減する為に、1320℃以上の高温加熱と900℃以上の高温仕上を行う製造方法が開示されている。しかしながら、このような製造条件で行うことは、加熱炉損傷や、噛み込みスケール、スケール剥離等が生じる原因となってしまい、特許文献1に記載の製造条件は現実的には採用困難な条件である。
特開昭54-43822号公報
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、プレス成型を行う際に鋼板に割れが生じることない、加工性に優れた熱延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは、種々の成分の高張力熱延鋼板を製造し、その機械的特性を調査した。その結果、同一強度の鋼板であっても化学成分及び製造条件によって機械的特性の面内異方性が異なる事を見出した。そして、上記知見に基づき、面内異方性を向上させるための適切な化学成分と、加熱条件、圧延温度、圧下量を中心とする適切な製造条件を検討し、加工性に優れた熱延鋼板の製造方法を確立した。
本発明は、以上の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
質量%で、C:0.10〜0.20%、Mn:0.50〜1.30%、Nb:0.010〜0.030%、N:0.005%以下、Si:0.5%以下、P:0.03%以下、S:0.01%以下を含む鋼からなる厚さ220〜300mmのスラブを、その表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲になるように加熱し、次いで、粗圧延の後、820℃〜900℃の仕上温度で、かつ、900℃以下での合計圧下率が50%以下で仕上圧延を終了し、660〜500℃の温度で巻取ることを特徴とする加工性に優れた熱延鋼板の製造方法。
但し、T(固溶)=6770/(2.26-log[質量%Nb][質量%C+12/14・質量%N])、T(表面):スラブ表面温度、t:スラブ厚[mm]とする。
質量%で、C:0.10〜0.20%、Mn:0.50〜1.30%、Nb:0.010〜0.030%、N:0.005%以下、Si:0.5%以下、P:0.03%以下、S:0.01%以下を含む鋼からなる厚さ220〜300mmのスラブを、その表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲になるように加熱し、次いで、粗圧延の後、820℃〜900℃の仕上温度で、かつ、900℃以下での合計圧下率が50%以下で仕上圧延を終了し、660〜500℃の温度で巻取ることを特徴とする加工性に優れた熱延鋼板の製造方法。
但し、T(固溶)=6770/(2.26-log[質量%Nb][質量%C+12/14・質量%N])、T(表面):スラブ表面温度、t:スラブ厚[mm]とする。
なお、本明細書において、鋼の成分を示す%は、すべて質量%である。
本発明によれば、機械的特性の面内異方性の小さい、加工性に優れた熱延鋼板が得られる。
本発明の加工性に優れた熱延鋼板は、下記に示す成分組成に制御した厚さ220〜300mmのスラブをその表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲を満足するように加熱し、次いで、粗圧延の後、820℃〜900℃の仕上温度で、かつ、900℃以下での合計圧下率が50%以下で仕上圧延を終了し、660〜500℃の温度で巻取ることにより製造される。
特に、上記において、スラブ加熱の際に、スラブの表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲となるように制御することは、本発明においてもっとも重要な要件であり、このように、スラブ表面の温度を制御することで、温度が高いスラブ表面ではNbが固溶し、温度が低いスラブ厚中央部ではNbが未固溶となり、その結果、面内異方性が小さくなり加工性が向上する。
特に、上記において、スラブ加熱の際に、スラブの表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲となるように制御することは、本発明においてもっとも重要な要件であり、このように、スラブ表面の温度を制御することで、温度が高いスラブ表面ではNbが固溶し、温度が低いスラブ厚中央部ではNbが未固溶となり、その結果、面内異方性が小さくなり加工性が向上する。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明における鋼の化学成分の限定理由は以下の通りである。
C:0.10〜0.20%
0.10%未満では機械的特性の異方性が大きくなる。また、0.20%超えでは靭性を劣化させる。よって、Cは0.10%以上0.20%以下とする。
Mn:0.50〜1.30%
0.50%未満では必要な強度が得られない。一方、1.30%超えでは機械的特性の異方性が大きくなる。よって、Mnは0.50%以上1.30%以下とする。
Nb:0.010〜0.030%
0.010%未満では必要な強度が得られない。一方、0.030%超えでは機械的特性の異方性が大きくなる。よって、Nbは、0.010%以上0.030%以下とする。
N:0.005%以下
Nは、不可避的に鋼中に含まれる元素であるが、0.005%超えでは鋳造中にスラブ割れを起しやすい。よって、Nは0.005%以下とする。
Si:0.5%以下
Siは強化元素として機能するが、0.5%超えで添加すると、縞状の特徴的なスケール欠陥が発生する。よって、Siは0.5%以下とする。
P:0.03%以下
Pは、不可避的不純物であるが、0.03%超えの添加では加工性を劣化させる。よって、Pは0.03%以下とする。
S:0.01%以下
Sは、不可避的不純物であるが、0.01%超えの添加では加工性を劣化させる。よって、Sは0.01%以下とする。
C:0.10〜0.20%
0.10%未満では機械的特性の異方性が大きくなる。また、0.20%超えでは靭性を劣化させる。よって、Cは0.10%以上0.20%以下とする。
Mn:0.50〜1.30%
0.50%未満では必要な強度が得られない。一方、1.30%超えでは機械的特性の異方性が大きくなる。よって、Mnは0.50%以上1.30%以下とする。
Nb:0.010〜0.030%
0.010%未満では必要な強度が得られない。一方、0.030%超えでは機械的特性の異方性が大きくなる。よって、Nbは、0.010%以上0.030%以下とする。
N:0.005%以下
Nは、不可避的に鋼中に含まれる元素であるが、0.005%超えでは鋳造中にスラブ割れを起しやすい。よって、Nは0.005%以下とする。
Si:0.5%以下
Siは強化元素として機能するが、0.5%超えで添加すると、縞状の特徴的なスケール欠陥が発生する。よって、Siは0.5%以下とする。
P:0.03%以下
Pは、不可避的不純物であるが、0.03%超えの添加では加工性を劣化させる。よって、Pは0.03%以下とする。
S:0.01%以下
Sは、不可避的不純物であるが、0.01%超えの添加では加工性を劣化させる。よって、Sは0.01%以下とする。
なお、上記以外の残部はFe及び不可避的不純物からなる。不可避的不純物として、例えば、Oは非金属介在物を形成し品質に悪影響を及ぼすため、0.003%以下に低減するのが望ましい。また、本発明では、本発明の作用効果を害さない微量元素として、Cu、Ni、W、V、Zr、Sn、Sbを0.1%以下の範囲で含有してもよい。
次に、本発明の加工性に優れた熱延鋼板の製造方法について説明する。
本発明の熱延鋼板は、上記化学成分範囲に調整された鋼からなる厚さ220〜300mmのスラブを、その表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲になるように加熱し、次いで、粗圧延の後、820℃〜900℃の仕上温度で、かつ、900℃以下での合計圧下率が50%以下で仕上圧延を終了し、660〜500℃の温度で巻取ることにより得られる。これらについて以下に詳細に説明する。
本発明の熱延鋼板は、上記化学成分範囲に調整された鋼からなる厚さ220〜300mmのスラブを、その表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲になるように加熱し、次いで、粗圧延の後、820℃〜900℃の仕上温度で、かつ、900℃以下での合計圧下率が50%以下で仕上圧延を終了し、660〜500℃の温度で巻取ることにより得られる。これらについて以下に詳細に説明する。
厚さ220〜300mmのスラブを、その表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲となるように加熱
上記成分範囲において異方性を小さくする為には、仕上圧延時にオーステナイトの未再結晶温度域での圧下量を下げる必要がある。そこで、スラブ加熱温度に着目し、検討を行った。そして、スラブ加熱において、以下の条件を見出した。
すなわち、スラブ内で析出強化元素が完全固溶した部分と未固溶した部分が共存する事で圧延中の析出を促進し、結果として未再結晶温度域を縮小することができる。また、スラブは加熱炉内にて表面からの熱伝導で昇温する為、必ず厚中央部に比べ表面温度の方が高い。そこで、加熱炉内のスラブ温度を測定し、完全固溶した部分がスラブ表面部分に、未固溶した部分がスラブ厚中央部にと、完全固溶した部分と未固溶した部分とが共存するように、スラブ表面温度をスラブ表面温度と厚中央部温度との間の関係から制御した。詳細には以下の通りである。
上記成分範囲において異方性を小さくする為には、仕上圧延時にオーステナイトの未再結晶温度域での圧下量を下げる必要がある。そこで、スラブ加熱温度に着目し、検討を行った。そして、スラブ加熱において、以下の条件を見出した。
すなわち、スラブ内で析出強化元素が完全固溶した部分と未固溶した部分が共存する事で圧延中の析出を促進し、結果として未再結晶温度域を縮小することができる。また、スラブは加熱炉内にて表面からの熱伝導で昇温する為、必ず厚中央部に比べ表面温度の方が高い。そこで、加熱炉内のスラブ温度を測定し、完全固溶した部分がスラブ表面部分に、未固溶した部分がスラブ厚中央部にと、完全固溶した部分と未固溶した部分とが共存するように、スラブ表面温度をスラブ表面温度と厚中央部温度との間の関係から制御した。詳細には以下の通りである。
現在の一般的製造設備では、スラブ厚は220〜300mmである。そこで、本発明では、スラブの厚さを220〜300mmとし、スラブ温度分布の調査した。なお、スラブの温度分布を調査するにあたって、スラブ表面温度はスラブ抽出時の表面温度(最終到達温度)とした。
本発明においては、Nbを析出強化元素として用いる。そこで、まず、Nbの固溶温度を求める。例えば、K.J.IrvineらはNb炭窒化物の平衡溶解度積として下記(1)式を提示している(J. Iron Steel Inst., 205(1967), 161.)。
log10[Nb][C+12N/14]=−6770/T+2.26・・・(1)
ここで、T:絶対温度(K)、Nb、C、N:質量%である。
(1)式に基づくと、固溶温度:T(固溶)=6770/(2.26-log[質量%Nb][質量%C+12/14・質量%N])となる。
そして、温度が高いスラブ表面をNbが完全固融した部分とするためにはT(固溶)≦T(表面)であり、上記から本発明においては、6770/(2.26-log[質量%Nb][質量%C+12/14・質量%N]) ≦T(表面)とする。
一方、スラブ温度分布の調査の結果、スラブ表面温度と厚中央部温度(T(厚中央)と称す)との間には、T(厚中央) = T(表面)- (0.6t-60) ℃ (ただし、t:スラブ厚である)の関係があることがわかった。そして、温度が低いスラブ厚中央部をNbが未固融である部分とするためには、T(厚中央)<T(固溶)であり、上記から本発明においては、T(表面) - (0.6t-60) <、T(固溶)、すなわち、T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)とする。
よって、本発明においては、スラブ表面温度TをT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲に限定する。
log10[Nb][C+12N/14]=−6770/T+2.26・・・(1)
ここで、T:絶対温度(K)、Nb、C、N:質量%である。
(1)式に基づくと、固溶温度:T(固溶)=6770/(2.26-log[質量%Nb][質量%C+12/14・質量%N])となる。
そして、温度が高いスラブ表面をNbが完全固融した部分とするためにはT(固溶)≦T(表面)であり、上記から本発明においては、6770/(2.26-log[質量%Nb][質量%C+12/14・質量%N]) ≦T(表面)とする。
一方、スラブ温度分布の調査の結果、スラブ表面温度と厚中央部温度(T(厚中央)と称す)との間には、T(厚中央) = T(表面)- (0.6t-60) ℃ (ただし、t:スラブ厚である)の関係があることがわかった。そして、温度が低いスラブ厚中央部をNbが未固融である部分とするためには、T(厚中央)<T(固溶)であり、上記から本発明においては、T(表面) - (0.6t-60) <、T(固溶)、すなわち、T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)とする。
よって、本発明においては、スラブ表面温度TをT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲に限定する。
仕上温度:820℃〜900℃
オーステナイト未再結晶域での圧下量の目安である。820℃未満では異方性が大きくなる。一方、900℃超えではオーステナイト再結晶域となってしまう。よって、仕上温度は820℃以上900℃以下とする。
オーステナイト未再結晶域での圧下量の目安である。820℃未満では異方性が大きくなる。一方、900℃超えではオーステナイト再結晶域となってしまう。よって、仕上温度は820℃以上900℃以下とする。
900℃以下での合計圧下率が50%以下
900℃以下の合計圧下率は、オーステナイト未再結晶域での圧下量の目安であり、これが大きいと機械的特性の異方性が大きくなる。よって、50%以下とする。
900℃以下の合計圧下率は、オーステナイト未再結晶域での圧下量の目安であり、これが大きいと機械的特性の異方性が大きくなる。よって、50%以下とする。
巻取温度:660〜500℃
巻取温度が660℃超えでは必要な強度が得られない。一方、500℃未満では設備的に温度の一定制御が困難となる。よって、660℃以下500℃以上とする。
巻取温度が660℃超えでは必要な強度が得られない。一方、500℃未満では設備的に温度の一定制御が困難となる。よって、660℃以下500℃以上とする。
表1に示す化学成分を有するスラブを表2に示す条件にて熱間圧延し、次いで、巻き取り、熱延鋼板を製造した。
上記により得られた熱延鋼板からサンプルを採取し、圧延方向および幅方向の引張強度(TS)を測定し、圧延方向、幅方向のそれぞれの引張強度(TS)から引張強度の差(ΔTS)を求めた。測定方法、および条件は以下の通りである。
圧延方向および幅方向の引張強度(TS)
引張試験片はJIS Z2201(金属材料引張試験片)の5号試験片とし,JIS Z2241(金属材料引張試験方法)に従って引張試験を行った。
圧延方向および幅方向の引張強度(TS)
引張試験片はJIS Z2201(金属材料引張試験片)の5号試験片とし,JIS Z2241(金属材料引張試験方法)に従って引張試験を行った。
以上の測定により得られた結果を製造条件と併せて表2に示す。
表2において、本発明例では、引張強度が490MPa以上で、かつ、圧延平行方向と圧延直角方向の引張強度の差が20MPa以下と面内異方性が小さく、加工性に優れた熱延鋼板が得られていることがわかる。
一方、成分組成、スラブ表面温度、仕上温度、圧下率のいずれかが本発明範囲外の比較例では、圧延平行方向と圧延直角方向の引張強度の差が20Mpa以上と面内異方性が大きくなっている。
一方、成分組成、スラブ表面温度、仕上温度、圧下率のいずれかが本発明範囲外の比較例では、圧延平行方向と圧延直角方向の引張強度の差が20Mpa以上と面内異方性が大きくなっている。
本発明の熱延鋼板は加工性に優れるため、自動車の車台、足回り部品を中心に、多様な用途での使用が可能となる。
Claims (1)
- 質量%で、C:0.10〜0.20%、Mn:0.50〜1.30%、Nb:0.010〜0.030%、N:0.005%以下、Si:0.5%以下、P:0.03%以下、S:0.01%以下を含む鋼からなる厚さ220〜300mmのスラブを、その表面温度TがT(固溶)≦T(表面)<T(固溶)+(0.6t-60)の範囲になるように加熱し、
次いで、粗圧延の後、820℃〜900℃の仕上温度で、かつ、900℃以下での合計圧下率が50%以下で仕上圧延を終了し、
660〜500℃の温度で巻取ることを特徴とする加工性に優れた熱延鋼板の製造方法。
但し、T(固溶)=6770/(2.26-log[質量%Nb][質量%C+12/14・質量%N])、T(表面):スラブ表面温度、t:スラブ厚[mm]とする。
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