JP2008060574A - 位置変更装置及び半導体パッケージ加工システム - Google Patents

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【課題】半導体パッケージ加工システムに用いられる位置変更装置において、半導体パッケージの安置されているジグを自動に回転可能にし、半導体パッケージの上側と下側の加工工程が単純化し、不良率の減少とこれによる生産性の向上を図る。
【解決手段】パッケージの挿入されたジグを固定するジグ固定手段と、該ジグ固定手段を回動させる回転手段とを備える構成とした。
【選択図】図8a

Description

本発明は、半導体パッケージ加工システムに係り、より詳細には、半導体パッケージのような被加工物または被加工物を持つジグの位置を変更する装置(以下、‘位置変更装置'という。)に関する。
近年、半導体パッケージは様々な分野に用いられてきている。例えば、SDカードなどのようなパッケージが、移動電話、デジタルカメラなどに用いられている。かかるパッケージは、所望の形状に加工しなければならず、このため、まず、複数のパッケージが共に形成されたストリップをそれぞれのパッケージとして加工する他、該それぞれのパッケージを所定形状に加工しなければならない。この場合、従来は、パッケージを使用者が直接ジグに挿入し、ジグに挿入されたパッケージを任意の加工機で加工する方式を用いてきた。
しかしながら、上記のような従来技術には、次のような問題点があった。
半導体パッケージが切削加工されるチャックテーブルでジグに安置した半導体パッケージを切削加工する場合、該パッケージの上端と下端を加工しなければならず、このためにはジグを180°回転する必要がある。
この場合、従来は、ジグを使用者が任意に回転させたのちチャックテーブルに安置したため、工程時間がかかり、製品の生産性が落ちるという問題点があった。
本発明は上記の問題点を解決するためのもので、その目的は、チャックテーブル上の半導体パッケージの上下面が自動切断されるよう、該半導体パッケージの挿入固定されたジグの上下位置を変更する半導体加工システムの位置変更装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の一特徴によれば、パッケージの挿入されたジグを固定するジグ固定手段と、前記ジグ固定手段を回転させる回転手段とを備える位置変更装置が提供される。
上記位置変更装置は、前記ジグ固定手段を前記位置変更装置の外部に移動させる移動手段をさらに備えることができる。
前記ジグ固定手段の一側には、前記ジグ固定手段に固定されるジグのパッケージを洗浄するための洗浄ユニットがさらに備えられることが好ましい。
前記ジグ固定手段と前記回転手段は、脱着可能に備えられることを特徴とする。
前記ジグ固定手段は、前記ジグを固定する固定ユニットを備えることができる。
前記ジグ固定手段には、内部に前記ジグの固定されるジグ安置空間が形成されたフレームがさらに備えられることが好ましい。
前記固定ユニットは、前記ジグの両端を固定し、前記フレームに沿って移動可能な固定部材と、前記フレームの一側に備えられ、前記固定部材を移動させる移動部材と、を備えてなることができる。
前記固定部材には、前記ジグの両端が挿入されるように固定スリットが設けられることができる。
前記回転手段は、前記ジグ固定手段の一側に備えられて直線運動する駆動部材と、前記駆動部材の直線運動を回転運動に切り替えて前記ジグ固定手段を回転可能にする連動ユニットと、を備えてなることができる。
前記連動ユニットは、前記駆動部材によって直線運動するラックと、前記ジグ固定手段の回転軸に備えられ、前記ラックと噛み合うピニオンと、を備えてなることができる。
前記移動手段は、移動方向に運動するベルトと、前記ベルトに固定されて前記ベルトの動力が前記ジグ固定手段に伝達されるようにするベルト固定部材と、を備えてなることができる。
前記ジグ固定手段は、前記ジグの一側を固定する第1固定部材と、前記第1固定部材の一側に備えられ、前記固定部材を前記ジグ方向に移動可能にする移動部材と、を備えてなることができる。
上記位置変更装置は、前記第1固定部材と向かい合う位置に備えられて前記ジグの回転中心を形成しながら、前記ジグの他側を固定する第2固定部材がさらに備えられることを特徴とする。
前記回転手段は、前記第1固定部材または第2固定部材の一側に備えられ、前記ジグが回転できるように前記固定部を回転させる駆動モーターを備えてなることができる。
また、本発明の他の特徴によれば、移送ラインに沿って移動可能であり、ジグをピックアップできるピッカーと、前記移送ラインと平行なチャックテーブル移送ラインに沿って移動可能であり、上面にジグを積載できるチャックテーブルと、前記チャックテーブル移送ライン上に備えられる上記の位置変更装置と、前記ジグに固定された半導体パッケージを切削加工する切削刃と、を備える半導体パッケージ加工システムが提供される。
以上詳述したように、本発明による位置変更装置によれば、半導体パッケージの安置されているジグが自動に回転されるようにしているため、半導体パッケージの上側と下側の加工工程が単純化し、不良率の減少とこれによる生産性の向上を図ることが可能になる。
以下、本発明に係る半導体パッケージ加工システム及びこれに採用された位置変更装置の好適な実施例について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明による半導体パッケージ加工システムを概略的に示す構成図である。
まず、図1を参照して半導体パッケージ加工システムの全体的構成について説明する。本発明の半導体パッケージ加工システムは、未加工の半導体パッケージSPを加工システムにローディングする、または、加工完了した半導体パッケージSPをアンローディングするローディング/アンローディング部100、該ローディング/アンローディング部100によってローディングされた半導体パッケージSPを、加工のための所定の位置に移送する伝達部200、伝達部200によって移送される半導体パッケージSPを加工するためにジグ310に固定するパッケージ固定部300、ジグ310に固定された半導体パッケージSPを加工する加工部500、加工部500で加工完了した半導体パッケージSPを洗浄する洗浄乾燥部600、及び、加工完了した半導体パッケージSPの不良有無を検査する検査部700を備えて構成される。以下、これらの部分を具体的にそれぞれ説明する。
まず、図1を参照してローディング/アンローディング部100を説明すると、ローディング/アンローディング部100には、トレー102が積載されているトレーマガジン106が複数個備えられている。そして、それぞれのトレー102を積載して移動する移動テーブル(図示せず)が備えられ、トレー移送ライン104に沿って移動できるように構成されている。
トレーマガジン106は複数個備えられることができ、好ましくは、4個で構成されることができる。例えば、未加工の半導体パッケージSPが積載されているアンカットトレー(uncut tray)と、加工完了して良品と判定された半導体パッケージSPが積載されている良品トレー(good tray)と、まだ半導体パッケージSPを積載していない空のトレー(empty tray)と、不良と判定された半導体パッケージSPが積載されるリワークトレー(rework tray)とで構成されることができる。
そして、移動テーブル(図示せず)は、半導体パッケージ加工システムの工程進行速度のために複数個で構成されることができる。例えば、本発明では3個とすることができる。これらの移動テーブルのいずれかは、未加工の半導体パッケージSPを積載し、移動テーブル移送ライン104に沿って移送するように構成することができる。
また、上記移動テーブルの他のいずれかは、半導体加工工程が終了して加工完了した半導体パッケージSPのうち、検査部700で良品と判定された半導体パッケージSPを積載し、移動テーブル移送ライン104に沿って移送するように構成することができる。
また、上記移動テーブルのさらに他のいずれかは、加工完了した半導体パッケージSPのうち、検査部700で不良品と判定された半導体パッケージSPを積載し、移動テーブル移送ライン104に沿って移送するように構成することができる。
一方、移動テーブル移送ライン104の上方には、移動テーブル移送ライン104と直交するようにトレーピッカー移送ライン110が備えられる。該トレーピッカー移送ライン110にはトレーピッカー112が備えられ、このトレーピッカー112は、トレー102をピックアップしてトレーマガジン102間を移送させる役割を担う。もちろん、トレーピッカー112は、半導体加工工程の進行速度を向上させるために複数個備えられることができる。
なお、トレーピッカー112は、トレー106を把持できる手段であればいずれの構成のものも使用可能であり、好ましくは、トレー106を把持できるクランピング手段と、トレーピッカー移送ライン110に沿って移動可能な移送手段とで構成されることができる。
一方、ローディング/アンローディング部100は、半導体パッケージ加工システムの前工程を経て加工完了した半導体パッケージSPが、伝達部200に沿って再び戻ってくると、これを移動テーブルから再びアンローディングする役割も担う。
次いで、ローディング/アンローディング部100で移動テーブルに積載されて移動していた未加工の半導体パッケージSPをパッケージ固定部300に移動させる伝達部200が設けられる。伝達部200には、移動テーブル移送ライン104と直交するとともに相対的に上方に設けられる伝達部ピッカー移送ライン202が備えられる。すなわち、伝達部ピッカー移送ライン202は、トレーピッカー移送ライン110と平行に構成されることができる。
伝達部ピッカー移送ライン202には、該伝達部ピッカー移送ライン202に沿って移動可能に設置される伝達部ピッカー204が設けられる。伝達部ピッカー204は、トレー106上に安置した半導体パッケージSPをピックアップしてパッケージ固定部300に伝達するもので、吸着手段と移送手段とに構成されることができる。
ただし、伝達部ピッカー204はそれぞれの半導体パッケージSPをピックアップするためのもので、吸着手段が個々の半導体パッケージSPをピックアップできるように構成されるべきである。
そして、半導体パッケージ加工システムの工程効率の面から、伝達部ピッカー移送ライン202は複数構成されることができ、本発明では2個とし、第1伝達部ピッカー移送ライン202a及び第2伝達部ピッカー移送ライン202bで構成した。
第1伝達部ピッカー移送ライン202aと第2伝達部ピッカー移送ライン202bにはそれぞれ、第1伝達部ピッカー204aと第2伝達部ピッカー204bが備えられる。それぞれの伝達部ピッカー204は、移動テーブル移送ライン104に沿って移送される移動テーブル102のトレー106上に積載された半導体パッケージSPを把持し、伝達部ピッカー移送ライン202に沿って所定の場所、すなわち、パッケージ固定部300のターンテーブル302にら移送する役割を担う。
もちろん、伝達部ピッカー204は、ターンテーブル302で加工完了した半導体パッケージSPを再びピックアップし、伝達部ピッカー移送ライン202に沿って移動テーブル102のトレー106上に移送することができる。
また、伝達部302から伝達されてきた半導体パッケージSPを加工するとき、半導体パッケージSPを固定するためのジグ310に半導体パッケージSPを挿入させるパッケージ固定部300が備えられる。
パッケージ固定部300には、加工のために半導体パッケージSPを固定する枠であるジグ310と、ジグ310に半導体パッケージSPを挿入して固定するパッケージ固定アセンブリ350とが備えられている。また、パッケージ固定部300には、パッケージ固定部300内で半導体パッケージSPの伝達を担当する移送手段319がさらに備えられることができる。
まず、ジグ310について詳細に説明すると、図8aに示すように、ジグ310は直方体状に形成され、その内側には複数個のスリット314が所定間隔に貫通配列される。これらのスリット314は、加工されるべき半導体パッケージSPが挿入固定されるためのものである。
また、スリット314は、ジグ310を貫通して形成され、スリット314に挿入される半導体パッケージSPの両側を加工可能にする。すなわち、加工前の半導体パッケージSPは、ジグ310のスリット314に挿入安置された状態で、下の加工部500に移動してグラインディングされる。
なお、図2に示すように、パッケージ固定部300には、伝達部200から半導体パッケージSPが一番目に伝達されるターンテーブル302が設けられる。ターンテーブル302は、伝達部ピッカー移送ライン202と直交なるターンテーブル移送ライン304に沿って移動可能なように設置される。また、ターンテーブル302は回転可能に設置されることができる。
ターンテーブル302が回転可能に構成される理由は、第1伝達部ピッカー移送ライン202a及び第2伝達部ピッカー移送ライン202bに沿って移送される半導体パッケージSPを、ジグ310のスリット314の形状と加工部500のブレード502の形状によって半導体パッケージSPの方向に合うように適切に挿入されうるようにするためである。もちろん、ジグ310のスリット314の形状及びブレード502の形状によってはターンテーブル302が回転する必要がなくても良い。
すなわち、ブレード502が図1に示すように形成される場合には、両刃が異なる形状をしているが、両刃が同じ形状をしている場合には、半導体パッケージSPが伝達部ピッカー204によって移送される方向にジグ310のスリット314に挿入されれば良いため、ターンテーブル302の回転が不要になる。
一方、ターンテーブル302及びターンテーブル移送ライン304は複数個で構成されることができ、本発明では2個とした。ターンテーブル302及びターンテーブル移送ライン304を2個以上とする理由は、作業工程の効率の向上するためである。
そして、移送手段319として、ターンテーブル移送ライン304の一端上部にはターンテーブル移送ライン304と直交なる固定部ピッカー移送ライン320と、固定部ピッカー移送ライン320に沿って移動可能な固定部ピッカー322が備えられる。
固定部ピッカー322は、ターンテーブル302に積載されている未加工の半導体パッケージSPを把持してパッケージ固定アセンブリ350のシートブロック392に積載し、加工完了してからシートブロック392に積載された半導体パッケージSPを再びターンテーブル302に移送する役割を担う。
図3及び4に示すように、固定部ピッカー322には、半導体パッケージSPをピックアップして垂直移動可能にするピックアップ装置324が設けられる。このピックアップ装置324は、半導体パッケージSPをピックアップする吸着手段326と、吸着手段326が移動可能なように動力を提供する駆動手段328と、駆動手段328からの動力を吸着手段326に伝達する連動ユニット330とで構成される。
まず、吸着手段326は、真空によって半導体パッケージSPを吸着するもので、先端には吸着ノズル327が設けられる。吸着ノズル327は、使用者の必要に応じて複数列とされることができ、シートブロック392の形状に対応するように吸着ノズル327を配列すると好ましく、図4に示すように、本発明では、吸着ノズル327は2個ずつ2列とされている。
そして、吸着ノズル327には駆動手段328が備えられ、この駆動手段328としては様々な動力源を採用できるが、本発明ではモーターとした。
なお、駆動手段328からの動力を吸着手段326に伝達する連動ユニット330が備えられる。本発明では駆動手段328がモーターで構成されているので、連動ユニット330は、駆動手段328で発生した回転運動を吸着手段326の直線運動に切り替える構成とすることが好ましい。
連動ユニット330は、吸着手段326を支持する支持バー332、支持バー332の一側に連結され、吸着手段326の移動を可能にするガイドバー334、ガイドバー334に形成されたラックギア336、及び、駆動手段328の回転軸に設けられ、ラックギア336と噛み合うピニオン338で構成される。
連動ユニット330と吸着手段326の構成をより詳細に説明すると、2個の吸着ノズル327は支持バー332を貫通して吸着ノズル327の先端が下方に向くように設置される。また、ガイドバー334にはラックギア336が備えられ、駆動手段328のピニオン338に噛み合って駆動手段328の回転運動を垂直往復運動に切り替える。もちろん、ラックギア336及びピニオン338に限定されず、回転運動を垂直往復運動に切り替えうる構成はいずれも採用可能である。
また、ピックアップ装置324 には補正ユニット340が設けられる。補正ユニット340は、支持バー332の一側に固定され、ガイドバー334と平行に配置される補正バー342と、補正バー342を弾性支持する弾性部材344とで構成される。
補正ユニット340は、ラックギア336とピニオン338が噛み合って回転する時、それぞれのギア間の遊びによる運動伝達のずれ、例えば、位置誤差の発生を防止する役割を担う。
なお、固定用ピッカー322によって移送されてきた半導体パッケージSPをジグ310に固定する半導体パッケージ固定アセンブリ350が備えられる。
半導体パッケージ固定アセンブリ350について、図5aを参照して説明する。半導体パッケージ固定アセンブリ350は、ジグ310を固定するジグホルダー376が設けられたボディーユニット360、ジグ310に半導体パッケージSPを挿入する第1プッシュユニット390、ジグ310から半導体パッケージSPを脱去する第2プッシュユニット400、及び、ジグ310に半導体パッケージSPが容易に挿入固定されるようにジグホルダー376を移動させる連動ユニット370で構成されることができる。
まず、半導体パッケージ固定アセンブリ350のボディーユニット360は、底を構成する水平部材362と、水平部材362に直交なる垂直部材364とで構成される。この水平部材362と垂直部材364との間には連動ユニット370が配される。
連動ユニット370は、水平部材362に沿ってスライディング可能な水平連動手段372と、垂直部材364に沿ってスライディング可能な垂直連動手段374とで構成される。また、水平連動手段372と垂直連動手段374との間にはジグホルダー376が設けられる。ジグホルダー376は、ジグ310を固定する役割を担う。
ジグホルダー376は、一端が垂直連動手段374の上端にヒンジで結合され、垂直連動手段374の上端を中心に回動可能になる。また、ジグホルダー376はその側面に沿ってガイド溝378が設けられる。
そして、水平連動手段372の両側は、ジグホルダー376を支持可能なように両側壁373で形成され、この両側壁373の上端には、回動軸380が内側方向に向かって対向するように設けられる。水平連動手段372の回動軸380がジグホルダー376のガイド溝378に沿って図5a乃至図5dに示すように動作可能になる。また、回動軸380には、ガイド溝378との連動を容易にするためにローラ(図示せず)がさらに設けられることができる。
また、水平部材362と水平連動手段372との間、垂直部材364と垂直連動手段374との間にはそれぞれ、スライディング可能ないずれの構造も適用可能であり、例えば、一側にはガイド溝が形成され、他側にはガイド突起が設けられて相互にスライディング可能にすれば良い。もちろん、水平連動手段372及び垂直連動手段374にはそれぞれ第1モーター及び第2モーターが別個に備えられ、それぞれ個別にスライディング可能に駆動されることができる。
また、図5cに示すように、ジグホルダー376が垂直に立てられた時、ジグホルダー376が移動しないように固定するジグホルダー固定ユニット384が設けられることができる。
このジグホルダー固定ユニット384は、垂直連動手段374において相対的に下部に配される。ジグホルダー固定ユニット384は、垂直連動手段374に垂直に突出されたボディー385aにおいて下方に凹入した溝385bの内側に弾性部材385c、例えば、バネが設けられてなることができる。
また、弾性部材385cの先端には、溝385bに沿ってスライディングする突起385dが設けられる。すなわち、突起385dは、弾性部材385cによって弾性支持されながらその先端が外部に露出されるように構成される。
一方、ジグホルダー376は、図5cに示すように垂直に立てられた時、下端にはジグホルダー固定ユニット384に対応するように係合溝386が形成される。この係合溝386は、好ましくは、ジグホルダー固定ユニット384の突起385dの先端に噛み合う位置に形成する。これは、係合溝386が突起385dに噛み合ってジグホルダー376の移動を防止するためである。
図6aに示すように、ジグホルダー376の内部には、ジグ装着穴382が形成される。このジグ装着穴382は、ジグ310の外形に対応するように形成される。そして、ジグ装着穴382の内部には真空でジグ310を吸着するようにジグ吸着穴(図示せず)が形成され、ジグ310がジグ装着穴382に固定されるようにする。ジグ装着穴382にジグ310が係合される様々な仕組みは当業者にとって明らかである。
例えば、図9に示すように、ジグホルダー376のジグ装着穴382の内側面には、ジグ310が装着される時、ジグ310がジグ装着穴382に固定されるように仮固定部材533が設けられることができる。仮固定部材533は、ジグホルダー376の内側に形成される所定の空間をスライディング可能に設けられる係止突起533aと、係止突起533aを弾性支持するバネ533bとで構成されることができる。また、ジグ310の外側面には仮固定部材533の係止突起533aが係止される係合溝310aが形成されることができる。これはもちろん、後述される位置変更装置520に構成されても良い。
そして、ジグホルダー376には、ジグ310のスリット314の幅を調節するジグクランピングユニット387が設けられる。ジグクランピングユニット387は、ジグ310のスリット314の幅を調節し、スリット314の内部に挿入される半導体パッケージSPが容易に挿入及び取出され、また、半導体パッケージSPがスリット314の内部に移動せずに安定的に固定されるようにする役割を担う。
ジグクランピングユニット387は、ジグ310のスリット314を調節する移動部材387aと、移動部材387aを駆動させる駆動部材387bとを備えて構成されることができる。
そして、移動部材387aは、一端が駆動部材387bの先端に位置し、他端はジグ310の調節穴316の内部に安置するように構成できる。すなわち、移動部材387aは、図6b及び図6cの拡大図に示すように構成され、ジグ310の調節部315の調節穴316の内部に挿入されて調節部315を移動させる役割を担う。
また、駆動部材387bは、移動部材387aを移動させうるいずれの構成も採用可能であり、本発明ではシリンダーとしている。一方、ジグ310の内部には、駆動部材387bが動力を提供する方向と反対方向に弾性支持する弾性部材317が設けられることができる。これは、駆動部材387bの駆動によって移動部材387aが移動してジグ310の調節部315が移動した場合、これを反対方向に原状回復させるためのものである。
なお、上述したように、パッケージ固定アセンブリ350には、第1プッシュユニット390が備えられる。第1プッシュユニット390は、水平部材362上に水平連動手段372とは別個にスライディング可能なように設置される。
第1プッシュユニット390は、第1プッシュボディー397と、水平部材362に平行に設置され、第1プッシュボディー397を移動可能にする第1ガイド395と、第1プッシュボディー397の先端に設けられ、半導体パッケージSPが安置されるシートブロック392と、シートブロック392の上面と同じ高さで水平に移動可能な第1プッシュ398と、を備えて構成される。
第1プッシュユニット390のボディーの先端にはシートブロック392が備えられる。このシートブロック392は、図7に示すように、半導体パッケージSPを安置してジグ310のスリット314に第1プッシュ398によって容易に挿入されるように導く役割を担う。
シートブロック392の上面には、凹入された安着部394が形成される。安着部394は、半導体パッケージSPがその上面に載せられ、スリット314に正確に挿入されるように導く役割を担う。
また、図7に示すように、本発明ではシートブロック392が段差を持つように形成、すなわち、上面が2段構造に形成される。それぞれに第1安着部394a及び第2安着部394bが形成され、同時に2個の半導体パッケージSPをジグ310のスリット314に挿入できるようにすることが好ましい。もちろん、必要によって、シートブロック392を2段以上の段数にしても良い。
なお、第1安着部394a及び第2安着部394bにはそれぞれエアホール396が形成される。エアホール396は真空源から空気を吸着し、第1安着部394a及び第2安着部394b上の半導体パッケージSPが正確で安定的に置かれるようにする。
第1安着部394a及び第2安着部394bの一端にはストッパー393が設けられる。ストッパー393は、それぞれの安着部394a,394bに移動する半導体パッケージSPが、その安着部394a,394b外に移動するのを防止し、それぞれの安着部394a,394bに安定的に置かれるようにする役割を担う。
ここで、第1安着部394aに設けられるストッパーは第1ストッパー393aとし、第2安着部394bに設けられるストッパーは第2ストッパー393bとすることができる。
また、シートブロック392は、水平に移動可能なように構成されることができる。すなわち、シートブロック392は、ジグ310のスリット314にシートブロック392のそれぞれの安着部394が対向するように水平に移動可能に構成される。
シートブロック392の一側、すなわち、ジグホルダー376の反対方向には第1プッシュ398が備えられる。第1プッシュ398は、第1プッシュボディー397に沿って水平にスライディング可能なように構成される。もちろん、第1プッシュ398をスライディング可能にするモーター(図示せず)が別に備えられることができる。
第1プッシュ398の先端は、図5aに示すように、2層で形成される。このように2層で形成された第1プッシュ398の先端によって、2段形成されたシートブロック392の第1安着部394a及び第2安着部394bのそれぞれに積載された半導体パッケージSPは同時にジグ310のスリット314に挿入可能になる。
一方、第1プッシュユニット390の向い側には、第1プッシュユニット390と対応して第2プッシュユニット400が備えられる。
第2プッシュユニット400は、第1プッシュ398と平行に移動可能な第2プッシュ402と、第2プッシュ402が移動可能なように下方において導く第2ガイド404と、を備えて構成される。
第2プッシュユニット400には、第1プッシュ398と同様に、第2プッシュ402が第2ガイド404に沿って第1プッシュ398と同高さで水平スライディング可能なように設けられる。もちろん、第2プッシュ402をスライディング可能にするモーター(図示せず)が別個に備えられることができる。
第2プッシュ402は、図面上、右側かり左側へ移動しながらジグ310のスリット314に積載されている半導体パッケージSPをシートブロック392の安着部394に移動させる役割を担う。
したがって、第2プッシュ402の先端は、図5aに示すように、第1プッシュ398の先端とは違い、相異なる長さとなっている。第2プッシュ402の先端の長さを異ならせた理由は、シートブロック392の第1安着部394aと第2安着部394bの距離差を考慮に入れたからである。好ましくは、第1安着部394aの距離を考慮すべきである。
また、図5dを参照すると、第1プッシュ398によってジグ310のあるスリット314への半導体パッケージSP挿入が完了すると、第1プッシュ398は当該スリット314から離れ、ジグホルダー376の垂直移動を担当する垂直連動手段374は、第1プッシュ398の移動経路上に空いたスリット314が位置するように上方または下方にジグホルダー376を移動させる。もちろん、このような動作の逆動作によって、第2プッシュ402はスリット314から半導体パッケージSPを取り出すことができる。
次に、図1に示すように、パッケージ固定部300でジグ310に挿入固定された半導体パッケージSPをグラインディングするための加工部500について説明する。
加工部500には、加工のためのブレード502と、ジグ310が安着されて回転可能なように構成されるチャックテーブル504と、チャックテーブル504をブレード502に移送するチャックテーブル移送ライン506と、ジグ310を回転させて上下面を変える位置変更装置520と、を備えて構成される。
加工部500には、加工部ピッカー508と加工部ピッカー移送ライン509が備えられ、加工部ピッカー508は、半導体パッケージSPの挿入されているジグ310をピックアップし、これを、加工部ピッカー移送ライン509に沿って移動しながらチャックテーブル504に伝達する役割を担う。
加工部ピッカー508の移動経路の下方にはチャックテーブル504が備えられる。チャックテーブル504は、垂直軸を中心に回転可能であり、加工部ピッカー移送ライン504に平行なチャックテーブル移送ライン506に沿ってブレード502に移動可能に設置される。
また、チャックテーブル504は、半導体パッケージSPの固定されているジグ310が上部に安置され、ジグ310の一側、すなわち、ジグ310の上面を加工してからは下面を加工する必要があるが、この時、位置変更装置520がジグ310を固定させて水平軸を中心に回転させ、下面と上面の位置を変えることになる。
以下、図8a及び図8bを参照して、本発明の位置変更装置の第1実施例について詳細に説明する。
位置変更装置520には、半導体パッケージSPの挿入されたジグ310を固定するジグ固定手段530と、ジグ固定手段530を回動させる回転手段540とが備えられる。位置変更装置520は、ジグ310に挿入された半導体パッケージSPを加工する過程で半導体パッケージSPの両端を加工せねばならず、よって、ジグ310を回転させる役割を担う。
ジグ固定手段530には、内部に所定の空間が形成され、半導体パッケージSPが挿入されたジグ310を固定するジグ安置空間531が設けられたフレーム532が備えられる。ジグ安置空間531は、ジグ510の形状に対応するように四角形とすることが好ましく、フレーム532も四角形にすることができる。
そして、図9に示すように、フレーム532の内側面には、ジグ310が装着される時、ジグ310がフレーム532のジグ安置空間531に仮固定されるように仮固定部材533が備えられる。仮固定部材533は、フレーム532の内側に形成される所定の空間をスライディング可能なように設けられる係止突起533aと、係止突起533aを弾性支持するバネ533bとで構成されることができる。
また、ジグ310の外側面には、仮固定部材533の係止突起533aが係止される係合溝310aが形成されることができる。ここでは、フレーム532のジグ安置空間531にジグ310を仮固定する方式について説明しているが、当業者に自明な様々な他の方式を適用できることは勿論である。
また、ジグ310の各隅部310bは、次第に厚さが減少するように形成されることができる。これは、後述するジグ310を固定する固定ユニット534の固定スリット536に装着される時、安定的に挿入されるようにするためである。
フレーム532の両端には、ジグ310がジグ安置空間531に装着された時、ジグ310がジグ安置空間531から離脱することなく固定されるようにする固定ユニット534が備えられる。
固定ユニット534は、フレーム532の両端に備えられ、フレーム532の長さ方向に沿って移動しながらジグ310の両端を固定するように固定スリット536が内側に形成された固定部材537と、固定部材537をフレーム532の長さ方向に沿って移動可能にする移動部材538とで構成される。
固定部材537は、ジグ310をジグ安置空間531から離脱することなく固定させうる構成であれば、一つにしても構わないが、1対で構成することが好ましく、相互に対向する方向に移動可能に構成されることができる。また、図9に示すように、固定スリット536は、ジグ310の両端、すなわち、ジグ310の各隅部310bが挿入されるように、隅部310bの形状に対応するように形成されることができる。
一方、移動部材538は、固定部材537にそれぞれ備えられることができる。移動部材538は、固定部材537を移動させうるいずれの構成にしても良いが、直線往復運動できる部材にしなければならない。本発明では移動部材538をシリンダーとすることができる。
また、移動部材538は、固定部材537の両端に1対で備えられており、これは、固定部材537を安定的にジグ安置空間531方向に移動可能にするためである。
そして、位置変更装置520の回転手段540は、ジグ固定ユニット530の一側に備えられて直線運動する駆動部材542と、駆動部材542の直線運動を、ジグ固定手段530が回転できるように回転運動に切り替える連動ユニット544とで構成される。
図8aを参照すると、駆動部材542は、位置変更装置520の一側に備えられ、エアーシリンダーからなり、直線往復運動ができる。そして、駆動部材542の直線運動をジグ固定手段530の回転運動に切り替える連動ユニット544が備えられる。
連動ユニット544は、駆動部材542に結合され、該駆動部材542のエアーシリンダー運動時に共に直線運動するラック546と、ジグ固定手段530の回転軸に結合され、ラック546と噛み合って回転するピニオン548とで構成される。すなわち、ラック546とピニオン548によって駆動部材542の直線運動が、ジグ固定手段530の回転運動に切り替わる。
ここでは回転手段540が、駆動部材542と、駆動部材542の直線運動を回転運動に切り替える連動ユニット544とで構成されるとしたが、これに限定されず、直線運動を回転運動に切り替えうるいずれの構成も採用可能であることは、当業者にとって自明である。また、直線運動を回転運動に切り替えず、モーター、駆動ギア、従動ギアなどからなる構成にしても良い。
そして、位置変更装置520には、ジグ固定手段530を位置変更装置520から外部に移動させることができる移動手段550がさらに備えられることができる。移動手段550は、図1に示すように、位置変更装置520がチャックテーブル移送ライン506に平行に設置されており、位置変更装置520のジグ固定手段530がチャックテーブル504から隔たった距離だけ移動できるようにする役割を担う。
移動手段550は、電源印加を受けて動力を発生する駆動モーター(図示せず)と、駆動モーターの動力をジグ固定手段530に伝達するベルト552と、ベルト552に固定され、ベルト552の動力がジグ固定手段530に伝達されるようにするベルト固定部材554と、を備えて構成される。
ここで、駆動モーターは、図8aには図示されていないが、位置変更装置520に備えられ、ベルト552が駆動されるように回転力を発生させる役割を担う。
ベルト552は、位置変更装置520の両端にプーリ556が設けられ、プーリ556を中心に回転可能に構成される。また、ベルト552は、位置変更装置520の長さ方向に、すなわち、ジグ固定手段530が移動しようとする方向に平行に対で構成されることができる。
ベルト552の一側には、ベルト固定部材554が備えられる。ベルト固定部材554は、ジグ固定手段530に結合されるとともにベルト552に固定され、ベルト552の動力をジグ固定手段530に直接伝達させることができる。
一方、ジグ固定手段530と回転手段540は脱着可能に構成されることができる。例えば、ジグ固定手段530の回転軸に結合されているピニオン548が、回転手段540のラック546に対してラック546の移動方向に直交するように移動可能に構成されることができる。
すなわち、ベルト固定部材554がジグ固定手段530に備えられ、ベルト552の移動によってピニオン548を含むジグ固定手段530のみが回転手段540から離脱し、位置変更装置520の外部に移動可能に構成されることができる。
一方、再び図1を参照すると、チャックテーブル移送ライン506上にはブレード502が備えられる。ブレード502は、ジグ310に積載された半導体パッケージSPをユーザーの希望する形状に加工する役割を担う。
また、ブレード502は、2個が並列に形成されることができる。ブレード502を2個並列形態に形成する理由は、ジグ310に半導体パッケージSPが2列に積載されているからである。そして、ブレード502はそれぞれ、2つの異なる形状に形成される。これは、半導体パッケージSPの加工すべき両側面がそれぞれ異なる形状をしているためである。これに限定されず、ブレード502は必要によって一つの形状にしても良く、様々な方式で適用可能である。
また、図1に示す半導体パッケージ加工システムの全体工程に戻って説明すると、位置変更装置520の備えられた加工部500でジグ310に安置された半導体パッケージSPの加工が完了すると、これをパッケージ固定部300に移してジグ310からそれぞれの加工完了した半導体パッケージSPを取り出し、該半導体パッケージSPを伝達部200に沿って洗浄乾燥部600に移送する。
洗浄乾燥部600は、加工作業の工程後にその工程ができるように構成されれば良く、本発明では伝達部ピッカー移送ライン202上に直交する位置に構成することが好ましい。
洗浄乾燥部600には、図10、図11a乃至図11dに示すように、加工完了した半導体パッケージSPを積載して移動させるネストユニット620、伝達部ピッカー移送ライン202の下方に、ネストユニット620のネスト622が移動されうるようにネスト移送ユニット612が備えられる。ネスト移送ユニット612は、必要によって複数個備えられることができ、本実施例では3個とする。
ネスト移送ユニット612は、ネストユニット620のネスト622を積載して移送する移送テーブル613と、移送テーブル613が移動するように動力を提供する移送テーブル駆動ユニット614とで構成される。移送テーブル駆動ユニット614は、移送テーブル614を移動させうるいずれの構成にしても良いが、本実施例ではベルトと駆動モーターとで構成した。
そして、ネスト移送ユニット612には、ネスト622を安定的に移送するためのガイド615がさらに備えられることができる。ガイド615には溝616が形成され、該溝616にネスト622のテーブルガイド633が挿入され、溝616に沿って移送される。
より具体的には、ネスト622のうち、カバー630のテーブルガイド633が、図11eに示すように、後述されるカバー駆動ユニット640のガイドレール644及びガイド615に挿入され、これらガイドレール644及びガイド615に沿って移動可能なように構成されることができる。
ネストユニット620には、半導体パッケージSPを固定させるネスト622と、半導体パッケージSPがネスト622に固定されるように駆動するカバー駆動ユニット640とを備えて構成される。
図10を参照すると、ネスト622には、伝達部ピッカー204によって移送されてきた半導体パッケージSPを下方において収容できるベース部624が備えられる。このベース部624には、半導体パッケージSPを収容できるパッケージ安着部626が所定の間隔に配列される。
パッケージ安着部626は貫通形成され、洗浄水が半導体パッケージSPに漏れなく伝達されるようにする。パッケージ安着部626の下端には複数の突起部628が設けられる。突起部628は、半導体パッケージSPがパッケージ安着部626を離脱しないように下方で支持する役割を担う。
パッケージ安着部626の突起部628の上面、すなわち、半導体パッケージSPと接する部分は、先細にすることができる。これは、突起部628に接する半導体パッケージSPの接触面積を最小限にするためである。
カバー630は、図10に示すように、ベース部624のパッケージ安着部626に対応する形状に貫通されており、内側方向に突出された突出部632が複数個形成される。これは、半導体パッケージSPが洗浄時に上方に離脱するのを防止するためである。一方、突起部628と突出部632は互いにずれるように形成され、半導体パッケージSPとの接触面積を最小限にする。
なお、ベース部624には結合溝629が形成され、カバー630には結合溝629に対応して結合突起634が設けられる。結合溝629に結合突起634が結合されることによってベース部624とカバー630が離脱することなく固定される。
また、図10に示すように、カバー630にはテーブルガイド633がさらに備えられる。テーブルガイド633は、カバー630のベース部624への着脱時に、後述されるカバー駆動ユニット640のガイドレール644に掛けられてカバー630のみ移動可能にする役割を担う。
テーブルガイド633にはガイド穴635が穿設されることができる。ガイド穴635は、図11fに示すように、カバー630をピックアップするカバー駆動ユニット640に備えられる位置センサー643が、ネスト622を構成するカバー630とベース部624が正確に位置しているか否かを判断する役割を担う。
すなわち、カバー駆動ユニット640のガイドレール644が下降すると、図11fに示すように、カバー駆動ユニット640に備えられた位置センサー643の先端がネスト622のガイド穴635に挿入される。しかし、ネスト622が正確に位置していないと、位置センサー643の先端はガイド穴635に挿入されず、位置センサー643の先端が上方に押しつけられつつ位置センサー643が作動し、ネスト622が正確に位置していないことを使用者に知らせる。
また、ネスト622を構成するベース部624とカバー630との間に、半導体パッケージSPが固定されるようにベース部624に対してカバー630を相対的に移動させるカバー駆動ユニット640が備えられる。カバー駆動ユニット640は、図11aに示すように、半導体パッケージSPが洗浄時に上方に離脱するのを防止するカバー630を装着する役割を担う。
そして、カバー駆動ユニット640には、カバー駆動ユニット640を動作させる駆動シリンダー642が備えられる。もちろん、駆動シリンダー642は、カバー駆動ユニット640を動作させうるような動力を発生させるものであればいずれも適用可能である。
カバー駆動ユニット640には、ガイドレール644が備えられる。ガイドレール644は、駆動シリンダー642と連動するように構成され、カバー630がベース部624に対して装着及び脱去されるようにカバー630を導く役割を担う。
特に、図11eに示すように、ガイドレール644は、カバー630に設けられたテーブルガイド633と噛み合ってカバー630のみをピックアップし、ベース部624からカバー630のみが脱去されるようにする。
また、ネスト移送ライン612上には洗浄乾燥室650が備えられる。この洗浄乾燥室650は密閉形成され、外部から洗浄水や洗浄によって発生する異物が外部に漏れるのを防ぐ。
洗浄乾燥室650の入口上下部にはノズル652が複数個備えられる。ノズル652からは洗浄水と空気が排出され、ネスト622上に在る半導体パッケージSPに残存している異物を除去して乾燥する役割を担う。
そして、前記洗浄乾燥部600で洗浄完了した半導体パッケージSPは、検査部700を経て再び伝達部200によってローディング/アンローディング部100に伝達される。
検査部700は、図1に示すように、1対の検査ユニット710,720に構成され、半導体パッケージSPを上下に検査できるように構成されることができる。そして、検査ユニット710,720はそれぞれの検査部移送ライン712,722に沿って移送できる。
より詳細に説明すると、検査ユニットは、第1検査ユニット710と第2検査ユニット720とで構成される。第1検査ユニット710は、ネスト移送ライン612の上方に直交するように形成された第1検査部移送ライン712に沿って移動しながら、ネスト622上に安置された半導体パッケージSPの上面の加工状態を検査する。
そして、第2検査ユニット720は、伝達部ピッカー移送ライン202の下方に直交するように形成された第2検査部移送ライン722に沿って移動しながら、伝達部ピッカー204によって移動する半導体パッケージSPの下面の加工状態を検査する。
ローディング/アンローディング部100、伝達部200、パッケージ固定部300、加工部500、洗浄乾燥部600及び検査部700はいずれも、制御部(図示せず)によって電気的連通し、制御される。
以下、上記のような構成を持つ本発明の第1実施例による位置変更装置の採用された半導体パッケージ加工システムの作用について詳細に説明する。
まず、図1に示すように、モジュール工程済み半導体パッケージSPの整列されたトレー102を複数積載したトレーマガジン106上のトレー中のいずれがが、トレーピッカー112によって移動テーブル上に移動する。
トレー102が移動テーブルに積載されると、移動テーブルは、移動テーブル移送ライン104aに沿って伝達部ピッカー移送ライン202の下側に移動する。この移動テーブルが移動テーブル移送ライン104に沿って移動すると、伝達部ピッカー204は、トレー102上の半導体パッケージSPを所定の個数だけ把持し、伝達部ピッカー移送ライン202に沿って移動してターンテーブル302上に積載する。
本実施例では伝達部ピッカー204が8個ずつ把持して移送するとしたが、必要に応じて様々な条件を制御部に付加し、該条件によって伝達部ピッカー204が把持できるようにしても良い。
そして、ターンテーブル302に積載される半導体パッケージSPは、積載される方向が重要である。この方向性は、ジグ310のスリット314の形状によって変わり、これは、加工部500に備えられているブレード502の形状に対応させるためである。
例えば、図1とは違い、加工部500のブレード502が同じなる形状をしていると、ジグ310に形成されているスリット314に挿入される半導体パッケージSPが同じ方向に配列されても良いので、ターンテーブル302を回転する必要がなく、伝達部ピッカー204は同じ方向にターンテーブル302の上面に順に積載すれば良い。
ただし、図1に示すように、加工部500のブレード502が異なる形状をしていると、ジグ310のスリット314に挿入される半導体パッケージSPがお互い反対方向に配列されなければならないので、ターンテーブル302は回転しなければならない。すなわち、図2に示すように、伝達部ピッカー204は、半導体パッケージSPを1番、3番の順にまず積載をし、ターンテーブル302を180°回転させたのち半導体パッケージSPを2番、4番の順に積載する方式で積載を行う。すなわち、ターンテーブル302が180°回転してから再び左側から順に1番、3番目(180°回転前の2番、4番)に安置させる。
ターンテーブル302への半導体パッケージSPの積載が完了すると、ターンテーブル302は、固定部ピッカー322によって2個ずつ2列が把持され、固定部ピッカー移送ライン320に沿って移動してシートブロック392上面の安着部394に積載される。
固定部ピッカー322の各列の高さを調節する駆動手段328が作動し、第1安着部394aに積載する吸着ノズル327を支持する支持バー332aを、第2安着部394bに積載する吸着ノズル327を支持する支持バー332bよりも相対的に下方へ移動するようにし、シートブロック372上面の安着部374に半導体パッケージSPがそれぞれ安着されるようにする。
この時、それぞれの安着部372の上面にはエアホール376を通して半導体パッケージSPが正確に真空吸着される。制御部が、エアホール376によって半導体パッケージSPが正確に位置したと判断すると、水平連動手段372及び垂直連動手段374を駆動するモーターを駆動させる。
すなわち、水平連動手段372及び垂直連動手段374を駆動すると、図5bに示すように、水平連動手段372は水平部材362に対して右に移動し、垂直連動手段374は垂直部材364に対して上方に移動する。
具体的には、水平連動手段372の回動軸380がジグホルダー310のガイド溝378に沿って回転しながらスライディングし、垂直連動手段374とヒンジ結合されたジグホルダー376の先端部は回動し、図5cに示す状態に動作する。
また、図5cに示すように、ジグホルダー376が垂直部材364に完全に平行に位置すると、すなわち、ジグホルダー376が垂直に立てられると、垂直連動部材374及び水平連動部材372はそれ以上移動しなくなる。
また、この時、垂直連動部材374の下端に位置したジグホルダー固定ユニット384の突起385dが、ジグホルダー376の下端に形成された係合溝386に挿入されることでジグホルダー376は固定される。
ジグホルダー376の係合溝386にジグホルダー固定ユニット384の突起385dが挿入されると、第1プッシュボディー397が第1ガイド395に沿って図面上右側に、すなわち、ジグホルダー376に向かって移動する。
また、ジグホルダー376が垂直に立てられそれ以上移動しなくなると、第1プッシュボディー397が第1ガイド395に沿って図面上右側に、すなわち、ジグホルダー37に向かって移動する。
続いて、図5dに示すように、第1プッシュボディー397がジグホルダー376の前面に近接すると、制御部は、第1プッシュ398を動作させるモーターを駆動させ、第1プッシュ398が、シートブロック392に積載されている半導体パッケージSPをジグ310のスリット314に完全に挿入されるまで押す。
特に、この時、ジグ310のスリット314の内部に半導体パッケージSPが容易に挿入されるようにスリット314の幅を調節することができる。これについて図6a乃至図6dに基づいて詳細に説明する。
まず、図6aに示すように、第1プッシュユニット390が垂直に立てられているジグホルダー376の前面に位置すると、ジグホルダー376に備えられているジグクランピングユニット387が作動する。
したがって、図6bに示すように、ジグクランピングユニット387の駆動部材387bの先端が長さ方向に延びる。駆動部材387bの先端に接触していた移動部材387aも駆動部材387bの移動によってジグ310の中心から遠ざかる方向に移動する。
一方、移動部材387aの他端は、ジグ310の調節部材315の調節穴316に挿入され、調節部材315と共に移動可能なように構成されている。したがって、移動部材387aがジグ310の中心から遠ざかる方向に移動するにつれ、調節部材315もジグ310の中心から遠ざかる方向に移動する。
これにより、図6cに示すように、ジグ310のスリット314はその空間が広くなり、シートブロック392の安着部394に安置されている半導体パッケージSPが容易に挿入される。
ジグ310のスリット314内部に半導体パッケージSPが挿入されると、スリット314内部に半導体パッケージSPが固定されるように再びスリット314内部の空間は狭くなる。すなわち、駆動部材387bが上記と逆に動作して移動し、調節部材315の先端がスリット314内部の半導体パッケージSPを支持する。
また、ジグ310の調節部材315の一側から弾性支持する弾性部材317によって調節部材315の先端が半導体パッケージSPをスリット314の一側壁方向に押し、スリット314内部の半導体パッケージSPを安定的に支持するようにする。
以上の如く、半導体パッケージSPの挿入が完了すれば、第1プッシュ398を動作させるモーターは再び反対に駆動し、第1プッシュ398がシートブロック392から完全に離れるようにする。この時、ジグホルダー376の垂直移動を調節する垂直連動手段374が上方にまたは下方に移動し、ジグ310の空いているスロット314を第1プッシュ398の移動方向に位置させる。
第1プッシュ398がシートブロック392から離脱すると、固定部ピッカー322は再びターンテーブル304上の半導体パッケージSPを2個ずつ2列把持してシートブロック392の安着部394に積載する。
シートブロック392に再び半導体パッケージSPが積載されると、上述の動作が反復され、ジグ310の空いているスロット314に半導体パッケージSPが挿入される。
ジグ310のスロット314に半導体パッケージSPが完全に挿入されると、図面上、水平連動手段372は左側に、垂直連動手段374は下方に移動してジグホルダー376が水平に位置するようにし、図5aのようになる。
ジグホルダー376が水平に位置すると、制御部は、加工部ピッカー508を駆動させてジグ310を把持し、チャックテーブル504の上方に移送させる。ジグ310がチャックテーブル504上に位置すると、チャックテーブル504は90°回転してチャックテーブル移送ライン506に沿って移動し、この時、ブレード502は回転する。
したがって、チャックテーブル移送ライン506に沿って移動しながら、ジグ310に積載された半導体パッケージSPは、ブレード502と接する面が加工される。
チャックテーブル504上のジグ310の半導体パッケージSPの一側の加工が完了すると、チャックテーブル504は、チャックテーブル移送ライン506に沿ってまた元来の位置に復帰し、加工部ピッカー508はジグ310を再びピックアップする。これは、ジグ310に固定された半導体パッケージSPの他側の加工のためにジグ310を回転させるためである。
加工部ピッカー508がジグ310をピックアップして上昇すると、ジグ310とチャックテーブル504間の空間に位置変更装置520のジグ固定手段530がスライディングされてジグ310が挿入される。すなわち、位置変更装置520の移動手段550の駆動によってジグ固定手段530が移動し、図8bのようになる。
より詳細に説明すると、移動手段550の駆動モーターが駆動すると、駆動モーターから動力の伝達されたベルト552が、位置変更装置520の両端に備えられたプーリ556に沿って回転し、ベルト固定部材554を移動させる。
ベルト固定部材554は、ジグ固定手段530に固定されているのでジグ固定手段530と共に移動し、ジグ固定手段530が加工部ピッカー508とチャックテーブル504との間に位置すると、加工部ピッカー508はジグ310をジグ固定手段530のジグ安置空間531に安置させる。
そして、ジグ310がジグ安置空間531によってより固定されるように、固定ユニット534の移動部材538の駆動によって固定部材537がジグ310に向かって移動する。固定部材537がジグ310の方に移動すると、固定部材537の固定スリット536にジグ310の隅部310b部分が挿入される。
固定スリット536にジグ310の隅部310bが挿入されながら、ジグ310は位置変更装置520に完全に固定される。ジグ310が位置変更装置520に固定されると、移動手段550の駆動モーターは再び逆方向に駆動してベルト552を逆方向に回転させ、ベルト固定部材554に結合されたジグ固定手段530は再び元来の位置に移動する。
ジグ固定手段530が位置変更装置520の元の位置に位置すると、回転手段540の駆動部材542が駆動する。駆動部材542が駆動すると、連動ユニット544によってジグ固定手段530が回転する。
すなわち、駆動部材542に結合されているラック546がジグ固定手段530に備えられたピニオン548と連動することによって駆動部材542の直線往復運動を回転運動に切り替え、これによりジグ固定手段530は回転する。
ジグ固定手段530が回転し、まだ加工されていない半導体パッケージSPの面が上方に位置すると、移動手段550の駆動モーターが再び駆動し、ジグ固定手段530は加工部ピッカー508とチャックテーブル504との間に位置するようになる。
この時、ジグ固定手段530の移動部材538が駆動して固定部材537をジグ310から遠ざかる方向に移動させる。ただし、固定部材537がジグ310から遠ざかる前に、加工部ピッカー508は予めジグ310をピックアップしていなければならない。そして、加工部ピッカー508はジグ310をピックアップして上昇する。
ジグ固定手段530からジグ310が除去されると、移動手段550の駆動モーターは再び駆動し、これによりジグ固定手段530は位置変更装置520の元の位置に移動して図8aのようになる。
一方、ジグ310をピックアップしている加工部ピッカー508は再び下降し、チャックテーブル504上にジグ310を載せておく。すると、チャックテーブル504は90°回転してチャックテーブル移送ライン506に沿ってブレード502に移動する。したがって、ジグ310に固定されている半導体パッケージSPの他側面がグラインディングされる。
ジグ310の半導体パッケージSP加工が完了すると、チャックテーブル504は再びチャックテーブル移送ライン506に沿って元の位置に復帰し、チャックテーブル504は反対に90°回転する。チャックテーブル504が回転すると、加工部ピッカー508がジグ310を把持し、加工部ピッカー移送ライン509に沿って移動してジグホルダー376のジグ装着穴382にジグ310を安置させる。
ジグ310がジグホルダー376に完全に安置して固定されると、図5bに示すように、水平連動手段372は右に、垂直連動手段374は上方に移動し、ジグホルダー376が垂直に立てられる。ジグホルダー376が立てられて図5cのようになると、第1プッシュユニット390を駆動するモーターが駆動して第1プッシュユニット390をジグホルダー376の前面に近接するまでスライディングさせ、図5dの状態にする。
また、第2プッシュ402を駆動するモーターが駆動し、第2プッシュ402がジグ310の背面方向からスリット314を貫通してスリット314内部に積載されている半導体パッケージSPをシートブロック392の安着部394に移動させる。
この時、第2プッシュ402の先端は2階構造とされており、相対的に上方に在る先端の長さが下方に在るそれよりも短いため、第2プッシュ402が半導体パッケージSPを押しても、段差を持つように形成されたシートブロック392の第1安着部394a及び第2安着部394bに正確に安置される。
安着部394に半導体パッケージSPが積載されると、固定部ピッカー322が固定部ピッカー移送ライン320に沿って移動して第1安着部374a及び第2安着部374bの上方に位置し、駆動手段328の下降によって半導体パッケージSPを把持する。
この時、固定部ピッカー322に2列で備えられた吸着ノズル327の結合されている支持バー332a,332bはそれぞれ別の駆動手段328a,328bによって駆動され、段差を持つように形成されたシートブロック392上の第1安着部394a及び第2安着部394bに置かれた半導体パッケージSPを容易に把持可能になる。
前記半導体パッケージSPを把持した固定部ピッカー322は、固定部ピッカー移送ライン320に沿って移動してターンテーブル302上に位置し、ターンテーブル302上に半導体パッケージSPを積載する。
半導体パッケージSPを積載したターンテーブル302は、ターンテーブル移送ライン304に沿って移動する。伝達部ピッカー移送ライン202に沿って移動する伝達部ピッカー204が、ターンテーブル302上の半導体パッケージSPを把持してネスト622のベース部624上のパッケージ安着部626に安置させる。
半導体パッケージSPがベース部624のパッケージ安着部626に安置されると、ベース部624の下部に設けられた突起部628によって半導体パッケージSPは下方に離脱することなく固定される。
半導体パッケージSPの移送が完了したネスト622は、ネスト移送ライン612に沿って移動してネストユニット620の備えられたカバー装着空間へ移動し、ネストユニット620ではカバー630でベース部624の上部を覆う。
カバー630の装着過程について詳細に説明すると、ネスト622のベース部624がネストユニット620へ移送されて図11bのようになると、ネストユニット620の駆動手段640はカバー630を下降させるように動作する。
カバー630が下降されながらカバー630の結合突起634がベース部624の結合溝629に挿入されることで、カバー630がベース部624に完全に締結され、図11cのようになる。
この時、カバー630にはパッケージ安着部626に対応する部分が穿孔されているが、突出部632によって半導体パッケージSPのネスト上方への離脱が防止される。
ベース部624とカバー630が締結されたネスト622は、図11dに示すように、ネスト移送ライン612に沿って洗浄乾燥室650に移動する。洗浄乾燥室650は、上下にノズル652が備えられ、ノズル652から上下に洗浄液と空気が吹き付けられながら、ネスト622に積載された半導体パッケージSPを洗浄乾燥する。
洗浄乾燥の完了した半導体パッケージSPは再びネスト移送ライン612に沿って移動してからネストユニット620のカバー装着空間に移送される。カバー装着空間でカバー装着過程の逆順にカバー630が除去される。
カバー630の除去されたネスト622は、第1検査部移送ライン712の下方に位置し、第1検査ユニット710が洗浄トレー622の半導体パッケージSPの上方から半導体パッケージSPの不良有無を検査する。
第1検査ユニット710は、洗浄トレー622に安置されている半導体パッケージSPのうち不良と判定された半導体パッケージSPの位置を記憶する。以降、不良と判定された半導体パッケージSPは別途に除去される。
また、第1検査ユニット710で良品または不良品と判定された半導体パッケージSPは、伝達部ピッカー202に把持され、伝達部ピッカー移送ライン204に沿って移動テーブル移送ライン104bに移動される。この時、第2検査ユニット720が伝達部ピッカー移送ライン204の下方に位置し、伝達部ピッカー移送ライン204に沿って移送される半導体パッケージSPに対して下方から不良有無を検査する。
もし、第2検査ユニット720で半導体パッケージSPが不良と判定されると、第1検査ユニット710で不良と判定された半導体パッケージSPと一緒に、移動テーブル移送ライン104cの上方に導かれて移動テーブルのリワークトレー102に安置される。
一方、第2検査ユニット720で半導体パッケージSPが良品と判定されると、移動テーブル移送ライン104bの上方に位置するようになり、移動テーブルが伝達部ピッカー202の下方へ移動し、伝達部ピッカー202は移動テーブルの良品トレー102上に良品と判定された半導体パッケージSPを積載する。
以下、図12及び図13a乃至図13eを参照して、第2実施例による位置変更装置の採用された半導体加工システムについて説明する。
まず、半導体パッケージ加工システムにおいて第2実施例による位置変更装置5200は、図12に示すように、第1実施例による位置変更装置520とは違い、チャックテーブル移送ライン5060上に位置する。すなわち、第1実施例による位置変更装置520とは違い、移動手段が省かれる。
位置変更装置5200の構成について説明すると、位置変更装置5200も上記の第1実施例による位置変更装置520と同様に、半導体パッケージSPが挿入されて固定されたジグ3100を固定するジグ固定手段5300と、ジグ固定手段5300を回動させる回転手段5400とを備えて構成され、基本的な構成は同様である。ただし、具体的な構成は次のように異なっている。
ジグ固定手段5300は、ジグ3100の一側を固定する第1固定部材5310と、第1固定部材5310と向かい合う位置に備えられてジグ3100の回転中心を形成しながら、ジグ3100の他側を固定する第2固定部材5320と、第1固定部材5310または第2固定部材5320の一側に備えられ、固定部材5310,5320をジグ3100方向に移動可能にする移動部材5330と、を備える。
第1固定部材5310は、位置変更装置5200に回転可能に固定される。また、第1固定部材5310と向かい合う部分には、第2固定部材5320が回転可能に固定される。すなわち、第1固定部材5310及び第2固定部材5320は位置変更装置5200の回転軸を形成するわけである。
第1固定部材5310の先端には第1支持軸5312が備えられる。第1支持軸5312の先端は、2個以上の突出された軸で形成される。この軸は、第1支持軸5312が回転するとこの回転力をジグ3100に伝達して回動可能にする役割を担う。
また、第2固定部材5320の先端には第2支持軸5322が備えられる。第2支持軸5322の先端は、第1支持軸5312と同様に2個以上の突出された軸で形成されることができる。ただし、第2支持軸5322は、モーターなどの回転力をジグ3100に伝達する必要がない場合には一つの突出された軸にしても良い。
位置変更装置5200には、移動部材5330が備えられる。移動部材5330は、第1支持軸5312がジグ3100方向、すなわち、第2支持軸5322方向に往復移動できるように動力を提供する役割を担う。
すなわち、第1支持軸5312が第2支持軸5322の方向に移動できるようにし、ジグ3100がジグ固定手段5300に着脱可能に構成されるようにする。もちろん、移動部材5330は、第1支持軸5312または第2支持軸5322の一端にのみ構成されても良く、第1支持軸5312及び第2支持軸5322の両端に備えられても良い。
また、位置変更装置5200には回転手段5400が備えられる。回転手段5400は、第1固定部材5310または第2固定部材5320の一側に備えられ、ジグ3100が回転できるように動力を提供する役割を担う。例えば、回転手段5400は駆動モーターとすることができる。
また、位置変更装置5200には洗浄ユニット5500が備えられる。洗浄ユニット5500は、ジグ固定手段5300の内側に備えられることができ、洗浄ユニット5500のノズルが、ジグ固定手段5300に固定されるジグ3100方向に向くように構成されることができる。また、洗浄ユニット5500は、図13a乃至図13eに示すように、ジグ3100の方向にスライディング可能なように構成されることができる。すなわち、ジグ3100を洗浄する必要がない場合には、図13cのように位置し、ジグ3100を洗浄する必要がある場合には、図13dのように位置する。
また、洗浄ユニット5500は回転可能に構成し、非駆動時にはノズルがジグ3100の反対方向に向き、駆動時にはジグ3100方向に向くようにすることができる。
洗浄ユニット5500は、位置変更装置5200がジグ3100をピックアップしながら回転する時、ジグ3100に固定された半導体パッケージSPを加工時に発生する異物を除去し掃除する役割を担う。
以下、上記のような構成を持つ第2実施例による位置変更装置の採用された半導体加工システムの作用について詳細に説明する。
まず、加工部4000は、図12に示すような構成を持つ。この時、一側面の加工が完了した半導体パッケージSPが安置されたジグ3100のチャックテーブル5040が、加工部ピッカー5080の下端に位置すると、加工部ピッカー5080は、ジグ3100をピックアップして上昇する。
その後、加工部ピッカー5080は、加工部ピッカー移送ライン5090に沿って移動する。続いて、加工部ピッカー5080は、位置変更装置5200の上方に位置すると、ジグ3100を位置変更装置5200のジグ固定手段5300内側のジグ安置空間に安着させ、図13aのようになる。
ジグ3100がジグ安置空間に安着されると、移動部材5330の駆動によって第1固定部材5310がジグ3100方向に移動する。第1固定部材5310がジグ3100側に移動しながら、ジグ3100を第2固定部材5320の方向に移動させ、これによりジグ3100の両端は第1固定部材5310と第2固定部材5320に噛み合って図13bのようになる。
より詳細に説明すると、第1固定部材5310の第1支持軸5312と第2固定部材5320の第2支持軸5322がジグ3100の両端に結合される。ジグ固定手段5300にジグ3100が固定されると、回転手段5400が駆動し、ジグ3100を180°回転させる。
回転手段5400がジグ3100を180°回転させると、ジグ3100の上面と下面が取り替えられる。この時、ジグ固定手段5300の一側に備えられている洗浄ユニット5500からエアーなどが吹き付けられ、ジグ3100に積もっている異物を除去する。
回転手段5400によってジグ3100の回転が完了すると、加工部ピッカー5080がジグ3100の上方へ移動してジグ3100を把持し、移動部材5330の駆動によって、第1固定部材5310及び第2固定部材5320がジグ3100から遠ざかる方向に移動しつつ第1支持軸5312及び第2支持軸5322がジグ3100すら分離され、このジグ3100を加工部ピッカー5080がピックアップする。
加工部ピッカー5080はジグ3100をピックアップしたのち加工部ピッカー移送ライン5090に沿って再びチャックテーブル5040上方に移動し、該チャックテーブル5040上面にジグ3100を安置する。
ジグ3100の安置されたチャックテーブル5040はブレード5020に移動し、半導体パッケージSPの残りの他側が加工される。以降、加工完了した半導体パッケージSPを固定しているジグ3100に対しては、上記の工程と同一な工程が行われる。
本発明の権利は以上説明された実施例に限定されるわけはなく、請求範囲に記載された内容によって定義され、本発明の分野における通常の知識を持つ者にとっては請求範囲に記載された権利範囲内で様々な改変ができることは自明である。
例えば、本発明では、第1プッシュユニット390が、ジグ310が垂直に立てられている垂直部材364にスライディングして接近する構成とされているが、垂直部材364が第1プッシュユニット390に接近する構成にしても良い。
また、図14a乃至図14dに示すように、ジグホルダー376が垂直連動手段374にはヒンジ結合せず、水平連動手段372でのみジグホルダー376が回動可能でありながら、スライディング可能に備えられても良い。また、この場合にも、図5a乃至図6dに示すように、ジグホルダー固定ユニット384がさらに備えられることができる。
また、第1プッシュ398と第2プッシュ402が、図14a乃至図14dに示すように、3段で構成されても良い。もちろん、第1プッシュ398及び第2プッシュ402が3段で構成されると、シートブロック392の安着部394も同様に3段で構成されることができる。
また、図15に示すように、上記の第1実施例の変形例として位置変更装置520'がチャックテーブル移送ライン506'上に位置するように構成されることができる。具体的に、同図に示すように、第1実施例の構成においてジグ固定手段530'のみが備えられ、該ジグ固定手段530'がガイドGに沿って上下に移動できるように構成することができる。また、ジグ固定手段を回転させる回転手段が備えられ、この回転手段はモーターなどで構成すれば良い。
すなわち、ジグを上面に積載しているチャックテーブルがチャックテーブル移送ラインに沿って移動する途中に位置変換装置の下方に位置すると、位置変換装置がジグをピックアップしてガイドに沿って上昇し、位置変換装置の回転手段が回転した後、この位置変換装置がガイドに沿って下降してジグをチャックテーブル上に安着させるように構成することができる。
本発明による半導体パッケージ加工システムを概略的に示す構成図である。 図1を構成するパッケージ固定部の動作過程を示す平面図である。 図3のパッケージ固定部を構成するピックアップ装置の構成を示す側面図である。 図1の構成を示す平面図である。 図1におけるパッケージ固定部の構成及び動作過程を示す側面図である。 図1におけるパッケージ固定部の構成及び動作過程を示す側面図である。 図1におけるパッケージ固定部の構成及び動作過程を示す側面図である。 図1におけるパッケージ固定部の構成及び動作過程を示す側面図である。 図1におけるパッケージ固定部の構成及び動作過程を示す平面図である。 図1におけるパッケージ固定部の構成及び動作過程を示す平面図である。 図1におけるパッケージ固定部の構成及び動作過程を示す平面図である。 図1におけるパッケージ固定部の構成及び動作過程を示す平面図である。 図2におけるシートブロックの構成を示す斜視図である。 図1における位置変更装置の動作過程を示す平面図である。 図1における位置変更装置の動作過程を示す平面図である。 図8の位置変更装置にジグが仮固定される仮固定構造を示す分解斜視図である。 図1における洗浄乾燥部の洗浄トレーを示す平面図である。 図1における洗浄乾燥部の動作過程を示す側面図である。 図1における洗浄乾燥部の動作過程を示す側面図である。 図1における洗浄乾燥部の動作過程を示す側面図である。 図1における洗浄乾燥部の動作過程を示す側面図である。 図1における洗浄乾燥部の他の実施例を示す構成図である。 図1における洗浄乾燥部の他の実施例を示す構成図である。 図1における加工部の他の実施例を示す平面図である。 図12における位置変更装置の動作過程を示す平面図及び側面図である。 図12における位置変更装置の動作過程を示す平面図及び側面図である。 図12における位置変更装置の動作過程を示す平面図及び側面図である。 図12における位置変更装置の動作過程を示す平面図及び側面図である。 図12における位置変更装置の動作過程を示す平面図及び側面図である。 図1におけるパッケージ固定部の他の実施例の動作過程を示す側面図である。 図1におけるパッケージ固定部の他の実施例の動作過程を示す側面図である。 図1におけるパッケージ固定部の他の実施例の動作過程を示す側面図である。 図1におけるパッケージ固定部の他の実施例の動作過程を示す側面図である。 図1を構成する加工部の変形例を示す平面図である。

Claims (17)

  1. パッケージの挿入されたジグを固定するジグ固定手段と、
    前記ジグ固定手段を回転させる回転手段と、
    を備える、位置変更装置。
  2. 前記ジグ固定手段を前記位置変更装置の外部に移動させる移動手段がさらに備えられる、請求項1に記載の位置変更装置。
  3. 前記ジグ固定手段の一側には、前記ジグ固定手段に固定されるジグのパッケージを洗浄するための洗浄ユニットがさらに備えられる、請求項1に記載の位置変更装置。
  4. 前記ジグ固定手段と前記回転手段は、脱着可能に備えられることを特徴とする、請求項1に記載の位置変更装置。
  5. 前記ジグ固定手段は、前記ジグを固定する固定ユニットを備える、請求項1に記載の位置変更装置。
  6. 前記ジグ固定手段には、内部に前記ジグの固定されるジグ安置空間が形成されたフレームがさらに備えられる、請求項5に記載の位置変更装置。
  7. 前記固定ユニットは、
    前記ジグの両端を固定し、前記フレームに沿って移動可能な固定部材と、
    前記フレームの一側に備えられ、前記固定部材を移動させる移動部材と、
    を備える、請求項6に記載の位置変更装置。
  8. 前記固定部材には、前記ジグの両端が挿入されるように固定スリットが設けられることを特徴とする、請求項7に記載の位置変更装置。
  9. 前記回転手段は、
    前記ジグ固定手段の一側に備えられて直線運動する駆動部材と、
    前記駆動部材の直線運動を回転運動に切り替えて前記ジグ固定手段を回転可能にする連動ユニットと、
    を備える、請求項1に記載の位置変更装置。
  10. 前記連動ユニットは、
    前記駆動部材によって直線運動するラックと、
    前記ジグ固定手段の回転軸に備えられ、前記ラックと噛み合うピニオンと、
    を備えてなる、請求項9に記載の位置変更装置。
  11. 前記移動手段は、
    移動方向に運動するベルトと、
    前記ベルトに固定されて前記ベルトの動力が前記ジグ固定手段に伝達されるようにするベルト固定部材と、
    を備える、請求項2に記載の位置変更装置。
  12. 前記ジグ固定手段は、
    前記ジグの一側を固定する第1固定部材と、
    前記第1固定部材の一側に備えられ、前記固定部材を前記ジグ方向に移動可能にする移動部材と、
    を備えてなる、請求項1に記載の位置変更装置。
  13. 前記第1固定部材と向かい合う位置に備えられて前記ジグの回転中心を形成しながら、前記ジグの他側を固定する第2固定部材がさらに備えられることを特徴とする、請求項12に記載の位置変更装置。
  14. 前記回転手段は、前記第1固定部材または第2固定部材の一側に備えられ、前記ジグが回転できるように前記固定部を回転させる駆動モーターを備えてなる、請求項1に記載の位置変更装置。
  15. チャックテーブル移送ラインに沿って移動可能であり、上面にジグを積載できるチャックテーブルと、
    前記チャックテーブル移送ライン上に備えられる請求項1乃至14のいずれかに記載の位置変更装置と、
    前記ジグに固定された半導体パッケージを切削加工する切削刃と、
    を備える、半導体パッケージ加工システム。
  16. 半導体パッケージをローディング/アンローディングするローディング/アンローディング部と、
    前記ローディング/アンローディング部によってローディングされた前記半導体パッケージを、加工のための所定の位置に移送する伝達部と、
    前記伝達部によって移送される前記半導体パッケージを加工するためにジグに固定するパッケージ固定部と、
    前記ジグに固定された前記半導体パッケージを加工し、前記ジグの上下を変更させるように請求項1乃至14のいずれかに記載の位置変更装置を有する加工部と、
    を備える、半導体パッケージ加工システム。
  17. 前記加工部で加工完了した半導体パッケージの不良有無を検査する検査部がさらに備えられることを特徴とする、請求項16に記載の半導体パッケージ加工システム。
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