JP2008059448A - バスシステムおよびバスシステム制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のマスタ1,2とスレーブ3,4がバス5に接続されているバスシステムにおいて、信頼性を保証されるべきデータを転送中に、転送に関わらないマスタやスレーブに異常が生じても、転送データの信頼性を保証できるバスシステムを提供する。
【解決手段】バススイッチ31〜34とスイッチ制御部11を設け、優先(安全)データ転送時は、優先(安全)データ信号71を「1」として、転送に関係無いマスタ2及びスレーブ4のバススイッチ32,34をOFFし、他方、通常データ転送時は、優先(安全)データ信号71を「0」として、全てのバススイッチ31〜34をON状態にする。
【選択図】図1
【解決手段】バススイッチ31〜34とスイッチ制御部11を設け、優先(安全)データ転送時は、優先(安全)データ信号71を「1」として、転送に関係無いマスタ2及びスレーブ4のバススイッチ32,34をOFFし、他方、通常データ転送時は、優先(安全)データ信号71を「0」として、全てのバススイッチ31〜34をON状態にする。
【選択図】図1
Description
本発明は、制御装置や半導体集積回路に用いられるバスシステムに係り、特に、高信頼性を要求されるデータを確実に転送する制御装置等に好適なバスシステムおよびバスシステム制御方法に関する。
プラントや鉄道、航空機など、人命や環境の安全確保のために非常に高い信頼性が求められるシステムでは、万一、システム内で故障や異常が発生しても、システム全体としては安全で、外部に悪影響を与えないフェールセーフ性が求められる。
このようなシステムは、制御の高度化のために電子装置によって実現される部分の割合が増加する傾向にあり、電子装置そのものに高い信頼性が要求されるようになってきた。
装置の正常な動作を前提とした安全を機能安全と呼ぶ。近年、電子装置を用いたシステムの機能安全を確保するための客観的な水準を定めたIEC(International Electrotechnical Commission)61508規格が制定された。この水準を満たすシステムを実現するには、構成しているハードウェアからソフトウェアまでの全ての部品について、様々な高信頼機構を組み込む必要がある。
例えば、発電プラントシステムでは、制御端末からの指示を制御装置が、I/O装置に伝え、発電プラントを稼動させるが、これらのI/O装置を制御している制御装置に故障や異常が発生した場合、制御対象の発電プラントが危険状態となる可能性がある。このため、フェールセーフを実現するための様々な仕組みが導入されている。
この制御装置内部のバスシステム部分については、2つのマスタA,B、複数のスレーブA,Bが、バスを介して接続され、マスタAまたはBが、スレーブA、Bにデータを転送することで制御処理を行う。このようなバスを含む制御装置の信頼性を高めるために、マスタA,B、スレーブA,Bおよびバスからなる伝送系のそれぞれを2重系とし、両系のデータを照合し、不一致で異常を検出し、システムを安全に移行または停止させる冗長系構成を採用している。このようなデュアルシステムは、多くの分野で用いられているが、システムを構成するためのコストや消費電力が数倍になるという課題がある。
このため、次のような構成が組まれることもある。すなわち、バスに、1ビットのパリティ信号と、マスタとスレーブにパリティチェック部をそれぞれ付加する。そして、各パリティチェック部には、バスにデータを送信する際に1ビットのパリティを付加し、バスからデータを受信する際に1ビットのパリティをチェックして転送されたデータに誤りが発生していないかどうかを検出する。これにより、バス上で転送されるデータの信頼性を向上させている。また、誤りを検出する信号として、パリティの代わりに誤り訂正符号や巡回訂正符号などが用いられることも多い。
制御中に、複数のマスタと多数のスレーブ間のすべてで、データ転送を必要とする訳ではなく、特許文献1には、スレーブとバスの接続部分にバススイッチを設け、これらを選択的にON/OFFすることが開示されている。また、特許文献2には、バスを分割する形でバススイッチを設け、マスタとスレーブを接続する構成が開示されている。これにより、あるマスタとあるスレーブがデータ転送中、その転送に干渉しない場所に配置されている別のマスタとスレーブが、同じバス上で同時にデータ転送を行える仕組みである。
上記のようなバスシステムについて検討した結果、以下のような課題が明らかとなった。例えば、あるマスタが、あるスレーブに対してデータ転送を行っている最中に、転送に関係の無い他のスレーブが故障してしまうと、不用意にバスに不正なデータを流し、バスのデータが擾乱する恐れがある。このバスデータの擾乱により、バスデータを構成している信号のうち、1ビットのみが変化した場合には、パリティ信号とパリティチェックにより検出できる可能性がある。しかし、複数ビットが一度に変化してしまったり、マスタがスレーブに対して転送したデータの全てが、他のスレーブが流した不正なデータによって上書きされてしまったりした場合は、パリティや誤り訂正符号などでは検出できない。その際に転送していたデータが、システムの機能安全に関わる重要データであった場合には、結果として、システムが危険状態に陥る恐れがある。
特許文献1の方式は、マスタがバスを介して特定のスレーブにデータを転送中、別のスレーブとローカルメモリとの間で処理をする仕組みであるが、対象システムにとって機能安全に関わるデータかどうかを判断する手段は無い。このため、データ転送後は、スレーブがバスから切り離され、スレーブとローカルメモリとの間で処理が行われてしまう。したがって、機能安全に関わる処理をスレーブ側に行わせることはできず、また、マスタやスレーブが故障したり、バススイッチが故障したりした場合、装置及びシステムの安全性を保つ手段が存在せず、どのような状態になるかに関しての記載はない。
また、特許文献2では、やはり機能安全に関わるデータかどうかを判断する手段は無く、マスタやスレーブが故障したり、バススイッチが故障したりする状況に関して、安全性を保つ方策の開示はない。
本発明の目的は、優先すべきデータの転送中に、この優先すべきデータの転送に関わらない部分に起こった故障の影響が、優先すべきデータの転送に関わる部分に波及することを防止できる信頼性の高いバスシステムを提供することである。
本発明はその一面において、1つ以上のマスタと、複数のスレーブが、バススイッチを介してバスに接続され、前記マスタと前記スレーブとの間でデータを転送するバスシステムにおいて、前記マスタに備えられ、第1データの転送期間を指定する第1データ転送期間指定部と、前記第1データ転送期間が指定されたとき、前記第1データの転送対象であるマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチをそれぞれON状態にするとともに、前記第1データの転送対象以外のマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチをそれぞれOFF状態にするスイッチ制御手段を備えたことを特徴とする。
本発明の望ましい実施態様においては、前記第1データの転送は、対象システムにとって、転送データが2種類あるとき、そのうちの優先すべきデータの転送である。
また、本発明の望ましい実施態様においては、前記第1データの転送は、対象システムの安全動作の維持に必要なデータの転送であることを特徴とする。
また、本発明の望ましい実施態様においては、前記第1データは、対象システムの基本機能に関係するデータであり、それ以外の転送データは、対象システムの補助機能に関係するデータであることを特徴とする。
例えば、発電プラントを例に採れば、発電プラント制御機能に関するデータが対象システムの基本機能に関係するデータであり、前記発電プラントの運転状況を監視し表示する制御モニタ用のデータは、対象とする発電プラントシステムの補助機能に関係するデータである。
本発明の望ましい実施態様によれば、バスとマスタ及びスレーブとの接続間に設けたバススイッチと、第1のデータ転送中に、この転送に関わらないマスタ及びスレーブをバスから切り離すことで、バス上に流れるデータの転送への障害の発生を軽減できる。
これに伴い、バスや回路を多重化することなく、既存のバスシステムに低コストの改良を加えるだけで、優先すべきデータ転送を確実化する高信頼性のバスシステムを実現できる。
本発明のその他の目的と特徴は、以下に述べる実施例の説明により明らかにする。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、全図において、同一部材には原則として同一の符号を付し、その重複説明は避ける。
図1は、本発明の実施例1におけるバスシステムの構成図である。
マスタ(A)1、マスタ(B)2、スレーブ(A)3、スレーブ(B)4は、それぞれバススイッチ31〜34を介してバス5に接続されている。
また、スイッチ制御部11から出力されるバススイッチ制御信号(swc)21〜24は、それぞれ各バススイッチ31〜34のON状態とOFF状態を切り替えるもので、ここでは、バススイッチ制御信号(swc)の値が「1」のときにON状態、「0」のときにOFF状態になるものとして説明する。
マスタ(A)1は、バススイッチ31がON状態のときバス5に接続されるが、バススイッチ31がOFF状態のときは、バス5から切り離される構造となっており、マスタ(B)2、スレーブ(A)3、スレーブ(B)4についても同様である。
バスアービタ(bus arbiter)12は、複数のマスタがバス5の使用を要求した場合に衝突が起きないように調停を行う部分である。マスタ(A)1からリクエスト(req)信号61、マスタ(B)2からreq信号62のアサート(assert)を受け、調停の結果、いずれかのマスタにアクノリッジ(ack)信号51または52をアサートする。
ack信号をアサートされたマスタ1または2は、バス5を使ってデータ転送を行い、転送が終了するとreq信号をネゲート(negate)し、それを受けてack信号がネゲートされる。
図1のスイッチ制御部11は、マスタ及びスレーブ用のバススイッチ制御信号(swc)を生成する部分である。ここには、マスタ(A)1のack信号51、マスタ(B)2のack信号52、マスタ(A)1が転送先のスレーブを指定するためのアドレス信号93、マスタ(B)2が転送先のスレーブを指定するためのアドレス信号94がそれぞれ入力されている。
ここで、対象システムのバスシステムにおけるデータの転送には、2種類のデータ転送があるものとする。第1のデータ転送は、それ以外の(第2の)転送データに比べて優先すべきデータの転送であって、例えば、対象システムの安全動作の維持に必要なデータ転送である。また、別の例として、第1データは、対象システムの基本機能に関係するデータであり、それ以外の(第2の)転送データは、対象システムの補助機能に関係するデータである。
図1においては、マスタ(A)1及びスレーブ(A)3は、対象システムにおける第1データの転送を行う部分であり、マスタ(B)2及びスレーブ(B)4は、対象システムにおける第2データの転送を行う部分である。この実施例における第1データとは、優先して転送される機能安全の対象であり、安全データの転送はマスタ(A)1からスレーブ(A)3にしか行われないものと仮定する。また、マスタ(B)2及びスレーブ(B)4は、機能安全に関わらない比較的優先度の低い通常データのみの転送を行う部分であって、機能安全の対象外とする。
更に、マスタ(A)1から出力される優先(安全)データ信号71は、図1のバスシステム上でマスタ(A)1が第1(安全)データの転送を行う期間は「1」、それ以外の期間は「0」になる信号である。
図2は、本発明の図1の実施例1に示したスイッチ制御部11の具体的な構成例図である。
優先(安全)データ信号71の値が「1」で、機能安全に関わる優先(安全)データの転送が行われる期間において、NOTゲート76により反転した優先(安全)データ信号84の値は「0」となる。
ORゲート77により、マスタ(A)1へのack信号51の値が「1」のとき、マスタ(A)1のバススイッチ制御信号(swc)21の値が「1」となる。同様に、ORゲート78により、マスタ(B)2へのack信号52の値が「1」のとき、マスタ(B)2のバススイッチ制御信号(swc)22の値が「1」となる。また、優先(安全)データ信号71の値が「1」のとき、スレーブ用のバススイッチ制御信号(swc)23、24の値は以下のようにして決定される。
マスタ(A)1がアクセスするスレーブのアドレス信号93と、マスタ(B)2がアクセスするスレーブのアドレス信号94は、セレクタ72により、選択アドレス信号95として出力される。セレクタ72の出力は、マスタ(A)1へのack信号51とマスタ(B)2へのack信号52によって選択される。バスアービタ12の調停により、このack信号51と52はいずれか一方しか「1」の値を取らない。選択アドレス信号95はアドレスデコーダ74によってデコードされ、スレーブ選択信号81、82が出力される。このスレーブ選択信号81は、アドレスデコードの結果、スレーブ(A)3が転送先に指定されているときに「1」の値をとり、転送先に指定されていないときは「0」の値をとるものであり、スレーブ(B)4に対するスレーブ選択信号82もまた同様である。また、ack有効信号83は、ORゲート75により、ack信号51と52の一方の値が「1」のときに「1」の値をとる信号であり、AND−ORゲート79、80に入力される。つまり、スレーブ(A)3に対するバススイッチ制御信号(swc)23は、優先(安全)データ信号71の値が「1」のときは、マスタからスレーブ(A)3が転送先として選ばれ、かつ、いずれかのマスタへのack信号が有効でデータの転送を行っている最中にのみ「1」の値をとり、それ以外のときは「0」の値をとるものである。スレーブ(B)4に対するバススイッチ制御信号(swc)24の値もまた、スレーブ(A)3に対するバススイッチ制御信号(swc)23と同様に変化する。
これに対し、優先(安全)データ信号71の値が「0」で、機能安全に関わらない通常データの転送が行われる期間では、NOTゲート76により反転した優先(安全)データ信号84の値は「1」となる。このため、ORゲート77、78及びAND−ORゲート79、80から出力されるバススイッチ制御信号(swc)21〜24の値は全て「1」となる。
図3は、本発明の図1及び図2の実施例1において、優先(安全)データ転送時のタイミングチャートの一例図である。優先(安全)データ信号71の値が「1」でマスタ(A)1からスレーブ(A)3に対して、図1に破線91で示す安全データ転送を行っているときのタイミングチャートを示している。なお、以降のタイミングチャートに示している信号は全て、アサート状態の値は「1」、ネゲート状態の値は「0」とし、タイミングチャート中のアドレスバス、データバスはそれぞれバス5に含まれる回線であるものとする。
図3のクロックサイクルt0からt1まではバス上に転送が発生せず、優先(安全)データ信号71の値は「0」で、各マスタ及びスレーブのバススイッチ制御信号(swc)の値は全て「1」である。
さて、クロックサイクルt2において、マスタ(A)1がスレーブ(A)3に優先(安全)データを転送するため、マスタ(A)1のreq信号61をアサートしてバスを要求したとする。このreq信号61は、マスタ(A)1のデータ転送が終了するまでアサートされる信号である。
クロックサイクルt2で、バスアービタ12は、リクエストを出しているマスタとしては、マスタ(A)1しかいないと判断し、クロックサイクルt3において、マスタ(A)1に対してack信号51をアサートする。ack信号51をアサートされたマスタ(A)1は、優先(安全)データ信号71をアサートして、マスタ(B)2のバススイッチ制御信号(swc)22をネゲートする。更に、選択アドレス信号95に乗っているアドレスをデコードしてスレーブ(A)3を判定した結果、スレーブ(B)4のバススイッチ制御信号(swc)24をネゲートする。
図3に示したタイミングチャートでは、アドレスバスには、t3からt6の期間までスレーブ(A)3のアドレスが乗り、一方、データバスには、t5からt6の期間で転送する安全データが乗っている。
図3のクロックサイクルt5からt6の優先(安全)データの転送中において、スレーブ(B)4に故障が発生し、不用意にバス5に不正なデータを流して擾乱を与えてしまうような状況になったとする。この場合、t3からt6の期間に、スレーブ(B)4のバススイッチ制御信号(swc)の値は「0」であり、図1に示すように、バススイッチ34がOFF状態にあり、バス5とは切り離されている。したがって、マスタ(A)1とスレーブ(A)3間での、バス5を通しての優先(安全)データの転送に影響を与えることはなく、優先(安全)データの信頼性が保証される。
図4は、本発明の図1の実施例1のバスシステムにおいて、優先(安全)データ信号71の値が「0」であり、通常データの転送時のバススイッチの状況を示す図である。
図4に示したスイッチ制御部11は、図2に示したものと同一であり、優先(安全)データ信号71の値が「0」のときは、バススイッチ制御信号(swc)21〜24の値は全て「1」となり、バススイッチ31〜34は全てON状態となる。
図5は、図4に示す本発明の実施例1のバスシステムにおいて、優先(安全)データ信号71の値が「0」でマスタ(B)2からスレーブ(B)4に対して、破線92(図4)で示す通常データ転送を行っているときのタイミングチャートの一例を示す。
図5では、クロックサイクルu0からu9の期間で優先(安全)データ信号71の値が「0」であるので、各マスタ及びスレーブの全てのバススイッチ制御信号(swc)の値は「1」になり、全てのバススイッチはON状態となっている。
クロックサイクルu1において、マスタ(B)2がスレーブ(B)4に通常データを転送するため、マスタ(B)2のreq信号62をアサートしてバス5を要求する。クロックサイクルu1では、マスタ(B)2しかリクエストを出しているマスタがいないため、クロックサイクルu2において、マスタ(B)2に対してack信号52がアサートされる。したがって、u2からu5の期間において、マスタ(B)2からスレーブ(B)4に対してデータ転送が行われる。
クロックサイクルu3では、マスタ(A)1がスレーブ(A)3に対して通常データを転送するためにバス5を要求してマスタ(A)1のreq信号61をアサートする。しかし、マスタ(B)2がバス5を使用しているため、マスタ(B)2による転送が終了するクロックサイクルu6まで待たされる。クロックサイクルu6において、バスを要求するマスタがマスタ(A)1しかいなくなったため、クロックサイクルu7からマスタ(A)1がスレーブ(A)3に対してデータを転送することとなる。
図5のマスタ(B)2からスレーブ(B)4へのデータ転送中において、もし、マスタ(A)1やスレーブ(A)3に故障が発生し、不用意にバス5に不正なデータを流して擾乱を与えてしまうような状況になったとする。この場合、転送されているデータは、優先(安全)データではなく通常データであるため、機能安全には影響を与えず、システムとして危険状態には至ることはない。
なお、スイッチ制御部およびアドレス信号に相当する部分を安全対象のマスタに内蔵し、スイッチ制御信号をマスタから出力するような構成としてもよい。
以上の実施例によれば、1つのバスに複数のマスタ、スレーブが接続される構成のバスシステムにおいて、第1データと第2データを転送するマスタ及びスレーブがバス上に混在している。第1データとは、信頼性を保証しなければならない優先(安全)データであり、第2データとは、それ以外の通常データである。すなわち、優先(安全)データを扱うマスタ及びスレーブと、優先(安全)データを扱わないマスタおよびスレーブがバス上に混在している。ここで、優先(安全)データがバス上で転送されている最中に、転送に関係の無いマスタやスレーブに故障が発生したとしても、優先(安全)データの転送を確実に行うことができる。すなわち、異常となったマスタやスレーブが、不用意にバスに不正データを流したとしても、バススイッチ制御によって転送に係わらない部分をバスから切り離した状態にすることにより、優先(安全)データの転送を確実に行うことが可能となる。
また、優先(安全)データではない通常データの転送時には、全てのバススイッチをON状態にして従来のバスと互換性のある構成とすることにより、既存のバスシステムに対して設計を追加し、容易に適用できる。
更に、図3や図5では、アドレスバスとデータバスを分けて記載しているが、アドレスとデータを時分割にして一つのバスで共通化したような場合でも、リクエスト信号がアサートされている期間を利用して、同様に優先(安全)データの信頼性を確保した転送ができる。
また更に、スレーブがダイレクトメモリアクセス機能を持ち、スレーブ同士で転送するような機能を追加する場合においても、同様のバススイッチのON状態とOFF状態を切り替える制御をすることで、優先(安全)データの転送を確実に行うことが可能である。また、通常データの転送を行う場合においても、従来のバスと互換性のある転送ができる。
また、バスやマスタ、スレーブそのものを多重化せず、バススイッチとスイッチ制御部の追加のみで安全で高信頼のバスシステムを実現できる。
次に、本発明の実施例2によるバスシステムにおいて、バススイッチが固着したことを診断する方式の一例を説明する。
図6は、本発明の実施例2によりバススイッチのOFF固着を診断する機能を有するバスシステムのブロック図であり、図1に示したバスシステムに対し、スイッチ診断部13とスイッチ診断モード信号(swd)73を追加した構成のバスシステムである。
また、マスタ(A)6には、データを保持するデータレジスタ41が内蔵され、マスタ(B)7、スレーブ(A)8、スレーブ(B)9にもそれぞれデータレジスタ42、43、44が内蔵されている。これらデータレジスタ41〜44は、スイッチ診断部13に内蔵されているレジスタアクセス部15により、バス5を介してアクセスできるように接続されている。レジスタアクセス部15は各データレジスタ41〜44に対して、指定のデータを書き込むライト動作と、データレジスタからデータを読み出すリード動作を行う。
スイッチ診断部13に内蔵されている診断モードレジスタ45は、ここでは2ビットのレジスタであり、診断モードレジスタ45の値を書き換えることによってスイッチ診断モード信号(swd)73の値が変化する。スイッチ診断モード信号(swd)73の下位ビットは、値が「1」のときはバススイッチが固着故障に陥っていないかどうかを調べるスイッチ診断処理を行う状態となり、値が「0」のときは通常処理を行う状態となる。
スイッチ診断処理を行う状態において、スイッチ診断モード信号(swd)73の上位ビットの値は、バススイッチ制御信号(swc)25〜28にそのまま出力される。
図7は、本発明の実施例2の図6に示したスイッチ制御部の詳細ブロック図であり、図6に示したスイッチ制御部14の具体的な実装例を示したものである。図2で示したスイッチ制御部11に対し、スイッチ診断モード信号(swd)73と、セレクタ85〜88を追加した構成となっている。図7では、セレクタ85において、スイッチ診断モード信号(swd)[0]67の値によって、バススイッチ制御信号(swc)21と、スイッチ診断モード信号(swd)[1]66のいずれかが選択され、マスタ(A)6用のバススイッチ制御信号(swc)25となる。マスタ(B)7、スレーブ(A)8、スレーブ(B)9用のバススイッチ制御信号(swc)26〜28も同様であり、スイッチ診断モード信号(swd)[0]67の値が「1」のときは、全てのバススイッチ制御信号(swc)は同じ値となる。
図6では、スイッチ診断モード信号(swd)73の2ビットの値が“11”であるため、スイッチ診断処理を行う状態で、バススイッチ制御信号(swc)25〜28の値はいずれも「1」であり、その結果バススイッチ31〜34はいずれもON状態となる。このとき、レジスタアクセス部15からマスタ(A)6のデータレジスタ41に対してレジスタアクセス96を行う。レジスタアクセス96で、診断用のデータをデータレジスタ41にライトし、ライト後に同じデータレジスタ41をリードすることにより、直前にライトしたデータがリードされれば、バススイッチ31は正しくON状態になっていたことになる。
逆に、直前にライトしたデータがリードされず、違うデータ、もしくは不定な値がリードされれば、バススイッチ31はOFF状態への固着故障と判定できる。したがって、マスタ(A)6が故障して、データを転送できずにシステムが危険状態となるような状況を、未然に回避することができる。
このようにして、マスタ(A)6のバススイッチ31がOFF状態に固着しておらず、正しくON状態になることを診断可能である。
マスタ(B)7、スレーブ(A)8、スレーブ(B)9のバススイッチ32〜34についても同様に、OFF状態に固着していないかどうかを診断可能である。
次に、図8は、本発明の実施例2におけるバススイッチのON固着を診断する機構を有するバスシステムのブロック図である。図8では、図6で示したスイッチ診断モード信号(swd)73の2ビットの値が“01”であるため、スイッチ診断処理を行う状態にあり、バススイッチ制御信号(swc)25〜28の値はいずれも「0」である。その結果バススイッチ31〜34はいずれもOFF状態となる。このとき、レジスタアクセス部15からマスタ(B)7のデータレジスタ42に対して、破線で示すように、レジスタアクセス97を行う。レジスタアクセス97で、診断用のデータをライトし、ライト後に同じデータレジスタ42をリードすることにより、直前にライトしたデータがリードされず、違うデータ、もしくは不定な値がリードされれば、バススイッチ32は正しくOFFされていたことになる。
逆に、直前にライトしたデータと同じデータがリードされれば、バススイッチ32はON状態への固着故障と判定できる。この結果、この状態から、更にマスタ(B)7が故障して、バス5に悪影響を与えるような状況を未然に回避できる。
このようにして、マスタ(B)7のバススイッチ32がON状態に固着しておらず、正しくOFF状態になることを診断可能である。
マスタ(A)6、スレーブ(A)8、スレーブ(B)9のバススイッチ31,33,34についても同様に、ON状態に固着していないかどうかを診断可能である。
図9は、本発明の実施例2における図6及び図8に示したバスシステムとスイッチ診断処理の流れを表すタイミングチャートである。
バスシステムの電源が入ってまず起動処理141が行われ、通常処理を始める前にスイッチ診断処理142を行う。なお、このスイッチ診断処理は、図6及び図8で説明したバススイッチのON状態への固着とOFF状態への固着を診断する処理を指す。スイッチ診断処理142が正常に終了したら、通常処理として処理1、処理2、処理3を行う。更に、通常処理が一定期間行われたらスイッチ診断処理143、144を行う、というように定期的にスイッチ診断処理を行う。
スイッチ診断処理142〜144において、バススイッチの固着故障を検出したら異常終了とし、システムに通知して危険状態になる状況を回避する。
以上の本発明の実施例2によれば、バススイッチが固着した場合でも診断によって未然に故障を検出できるので、バスシステムの信頼性を高めることが可能になり、システム全体が危険状態に至ってしまうような可能性を減らすことができる。
また、ここではスイッチ診断モード信号(swd)73を2ビットの回線で表したが、診断モードを切り替える信号と診断用データ信号とに別々に分けてもよい。
更に、データレジスタのライトとリードによってバススイッチの故障を検出する手段を示したが、特開2006−139634号公報に開示されている通信路診断装置の診断通信路を用いて、バススイッチの固着故障を検出してもよい。
次に、本発明におけるバスシステムに用いるバススイッチの構造について説明する。
図10は、本発明の実施例におけるバススイッチに使用されるトランジスタセルの構成例図である。図10(A)は、バススイッチとしてMOSスイッチ101を用いる例を示している。このMOSスイッチ101は、制御信号102の値によって入力103が出力104へ伝わるかどうかが決定されるもので、入力103をマスタまたはスレーブに、出力104をバスに接続して構成する。
これにより、バススイッチをON状態にするときはMOSスイッチがONになるように、また、バススイッチをOFF状態にするときはMOSスイッチがOFFになるように制御信号102の値を制御することで、バススイッチを実現できる。
図10(B)は、バススイッチとしてセレクタ105を用いる例を示している。
このセレクタ105は、制御信号106によって、入力(A)107と入力(B)108のいずれかが出力109に伝わるもので、入力(A)107か入力(B)108のいずれか一方をマスタまたはスレーブに、出力109をバスに接続して構成する。
マスタに接続しなかった方の入力にはハイインピーダンス入力を与えておく。そして、バススイッチをON状態にするときは、マスタを接続した入力を選択するように、他方、バススイッチをOFF状態にするときは、ハイインピーダンス入力を選択するように制御信号106の値を制御することによって、バススイッチを実現できる。
図10(C)は、バススイッチとしてトライステートバッファ150を用いる例を示している。
このトライステートバッファ150は、制御信号151の値によって入力152の値を出力153に出力するか、ハイインピーダンスを出力153に出力するかが決定されるものである。入力152をマスタまたはスレーブに、出力153をバスに接続して構成する。
バススイッチをON状態にするときは、入力152の値を出力153に出力するように、他方、バススイッチをOFF状態にするときはハイインピーダンスを出力153に出力するように制御信号151の値を制御することで、バススイッチを実現できる。
このように、バススイッチとして、一般に広く使用されている汎用のトランジスタセルを使うことができるので、バススイッチの実装は容易かつ非常に少ないコストで実現可能である。
以下に、本発明によるバスシステムの適用例につき説明する。
図11は、本発明によるバスシステムを発電プラントに適用したブロック構成図である。発電プラント110は、基本的には、制御装置111により、制御端末112からの指令に基いて制御されている。発電プラント110と制御装置111は、I/O装置113で接続され、また、制御モニタ114を備えている。制御装置111内では、プラント制御部115、I/O制御部116および表示制御部117が、バス118にて連係されている。
この発電プラント110は、制御端末112からの指令に基づき、プラント制御部115から、バス118を介してI/O制御部116に送信されるI/O制御信号によって、I/O装置113を起動させ、発電プラント110を動作させるのが基本動作である。したがって、表示制御部117よりも、プラント制御部115とI/O制御部116の方が、基本的機能として、発電プラント110の制御を行っている。このため、バス118上に流れるI/O制御信号には高い信頼性が求められ、前述した本発明における優先度の高い第1データである。
他方、表示制御部117は、バス118上に流れている表示用データをモニタリングし、必要な情報を制御モニタ114上に表示させる。したがって、このモニタ関係の情報は、対象とする発電プラント110にとって、前述した補助機能に関するデータであり、第2データに対応する。
そこで、この発電プラント110における本発明の適用に当たっては、プラント制御部115を図1におけるマスタ(A)1、I/O制御部116を図1のスレーブ(A)3、表示制御部117を図1のスレーブ(B)4に対応させて、バスシステムを構成する。図11には、図1と対応させてスイッチ制御部11、バススイッチ31,33,および34を図示している。
この適用例においては、例えば、表示制御部117が故障した場合、制御モニタ114の表示が乱れたり、表示が消えたりしてしまうことになる。しかし、表示が消えても、発電プラント110の動作そのものには影響はないはずであり、発電を継続できる。モニタ系の故障に関しては、気付いた後、プラントを停止させたときに、表示制御部117や制御モニタ114を交換すれば良い。
発電プラント110への制御信号を出力時には、図示するように、バススイッチ31,33をONし、バススイッチ34をOFFさせている。したがって、表示制御部117の異常によってバス118内のデータが擾乱し、I/O制御信号の値を不用意に変化させてしまう恐れはなく、正しいI/O制御が行われ、発電プラントが制御できなくなる最悪の事態を回避でき、発電プラントシステムとしての信頼性を向上できる。
図12は、本発明によるバスシステムを自動車システムに適用したブロック構成図である。自動車120では、車載ネットワーク121を介して、自動車120の走行を制御する様々なECU(Electric Control Unit)が接続されている。まず、アクセルペダル122の踏み込み度合いに応じて変化する加速信号が、アクセルI/O装置123からエンジンECU124に伝わり、エンジン回転数を変化させることで自動車120の速度が変化する。また、ハンドル125の操作によって変化するステア信号が、ステアI/O装置126からステアECU1271,1272に伝わり、前輪1281,1282の向きを変えることで自動車120の進行方向が変化する。更に、ブレーキペダル129の踏み込み度合いに従って変化するブレーキ信号がブレーキI/O装置1291からブレーキECU1292〜1295に伝わり、自動車120を減速/停止させる。
ここで、自動車120の場合には、エンジンに対する指令よりも、ステアおよびブレーキの重要性が高い。すなわち、エンジンに対する指令は、本発明における第2(通常)データに相当し、ステアおよびブレーキ指令は、対象システムの安全動作の維持に必要な第1データ転送に対応する。
そこで、ブレーキペダル129が踏み込まれ、ブレーキ指令が生じている期間に、スイッチ制御部11は、アクセルペダル122からの燃料噴射指令を禁止するようにバススイッチ群を制御する。すなわち、ブレーキに関するバススイッチ311〜315およびステアに関するバススイッチ321〜323は、常時、ONするようにし、ブレーキペダル129が踏み込まれ、ブレーキ指令が生じている期間には、アクセル関係のバススイッチ331〜332をOFFさせるようにしている。
エンジンECU124に故障が発生した場合、加速信号(燃料噴射指令)の値が化けて速度が不用意に変化しても、ブレーキペダル129の踏み込みによって、正しく車が停止でき、自動車システムとしての安全性を保つことができる。
エンジンECU124の故障により、車載ネットワーク121上に不正データが流れ擾乱が起きても、ブレーキペダル129の踏み込みによって、エンジンECU124は、対応するバススイッチ332により図示するように車載ネットワーク121から切り離される。このため、ブレーキ信号が化けて正しくブレーキが効かなかったり、ステア信号が化けて意図したステアリングにならなかったりする恐れは無く、自動車システムとしての安全性を確保することができる。
図13は、本発明によるバスシステムを多機能携帯電話に適用したブロック構成図である。ここでの多機能携帯電話とは、音楽機能およびテレビ機能を備えた携帯電話であるものとする。この場合、携帯電話である以上、音楽機能およびテレビ機能よりも通話機能の方が重要度が高いと判断し、通話機能を優先したバスシステム構成とする。
携帯電話130の内部構成は、通信バス131を介して、通話処理部132、音声入力部133、音楽機能部134、およびテレビ機能部135が接続されている。
携帯電話130の基本機能である通話時には、通話処理部132と音声入力部133が動作し、スイッチ制御部11は、バススイッチ311,312をONにし、その他のバススイッチ321,322をOFFにする。この状態で、マイク136から入力された音声を、電波に変換してアンテナ137および基地局を通して相手の電話に伝える。また、基地局から送信された相手の電話からの電波を受信して音声に変え、スピーカ138を通してユーザへ向けて出力する。
その他の携帯電話の補助機能を使用中には、スイッチ制御部11は、すべてのバススイッチ311,312,321、および322をONに保持している。
まず、音楽機能使用時は、音楽機能部134が動作し、携帯電話機内に記憶させておいた音楽データに基づいて、バススイッチ321から通信バス131を通して、好みの音楽を再生してヘッドホンスピーカ138から出力する。次に、テレビ機能使用時は、テレビ機能部135が動作し、バススイッチ322から通信バス131を通して、受信した電波を映像と音声に変換して、液晶モニタ139と(ヘッドホン)スピーカ138から出力する。
ここで、音楽機能部134やテレビ機能部135が故障したとしても、音や表示が乱れたり、音が聞こえなくなったりする程度の影響で済む。
しかし、音楽機能部134やテレビ機能部135の故障によって、不正なデータが通信バス131上に流れてしまうと、肝心の通話機能に影響が及んで正しい通話ができなくなり、電話機能そのものが失われてしまう可能性がある。そこで、図示するように、通話中には、通話関係のバススイッチ311,312をONとするとともに、音楽機能部134およびテレビ機能部135関係のバススイッチ321,322をOFFしており、通話機能が乱される恐れは無い。
本発明のバスシステムは、図11〜13に示すような発電プラント、自動車または多機能携帯電話のほか、産業システム、鉄道車両などに用いられる制御装置や半導体集積回路などに幅広く適用可能であり、適用システムの信頼性を向上させることができる。
1,6…マスタ(A)、2,7…マスタ(B)、3,8…スレーブ(A)、4,9…スレーブ(B)、5…バス、11,14…スイッチ制御部、12…バスアービタ、13…スイッチ診断部、15…レジスタアクセス部、21〜28…バススイッチ制御信号(swc)、31〜34…バススイッチ、41〜44…データレジスタ、45…診断モードレジスタ、51、52…アクノリッジ(ack)信号、61,62…リクエスト(req)信号、71…優先(安全)データ信号、72,85〜88,105…セレクタ、73…スイッチ診断モード信号(swd)、74…アドレスデコーダ、91…安全データ転送、92…通常データ転送、96,97…レジスタアクセス、141…起動処理、142〜144…スイッチ診断処理、101…MOSスイッチ、150…トライステートバッファ、110…発電プラント、111…制御装置、112…制御端末、113…I/O装置、114…制御モニタ、115…プラント制御部、116…I/O制御部、117…表示制御部、120…自動車、121…車載ネットワーク、122…アクセルペダル、123…アクセルI/O装置、124…エンジンECU、125…ハンドル、126…ステアI/O装置、1271,1272…ステアECU、1281〜1284…車輪、1291…ブレーキI/O装置、1292〜1295…ブレーキECU、130…(多機能)携帯電話、131…通信バス、132…通話処理部、133…音声入力部、134…音楽機能部、135…テレビ機能部、136…マイク、137…アンテナ、138…スピーカ、139…液晶モニタ。
Claims (20)
- 1つ以上のマスタと、複数のスレーブが、バススイッチを介してバスに接続され、前記マスタと前記スレーブとの間でデータを転送するバスシステムにおいて、前記マスタに備えられ、第1データの転送期間を指定する第1データ転送期間指定部と、前記第1データ転送期間が指定されたとき、前記第1データの転送対象であるマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチをそれぞれON状態にするとともに、前記第1データの転送対象以外のマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチをそれぞれOFF状態にするスイッチ制御手段を備えたことを特徴とするバスシステム。
- 請求項1において、前記第1データの転送は、それ以外の転送データに比べて優先すべきデータの転送であることを特徴とするバスシステム。
- 請求項1において、前記第1データの転送は、対象システムの安全動作の維持に必要なデータ転送であることを特徴とするバスシステム。
- 請求項1において、前記第1データは、対象システムの基本機能に関係するデータであり、それ以外の転送データは、対象システムの補助機能に関係するデータであることを特徴とするバスシステム。
- 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記第1データの転送対象であるマスタ及びスレーブを、予め設定する第1データ転送対象設定手段を備えたことを特徴とするバスシステム。
- 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記第1データの転送開始要求があったことに応じて、前記第1データ転送期間が指定されるように構成したことを特徴とするバスシステム。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて、複数のマスタからの転送要求を調停して前記バスの使用許可を与えるバスアービタと、転送先のアドレスをデコードするアドレスデコーダを備え、前記スイッチ制御手段は、前記第1データ転送期間に、転送元であるマスタに対応する前記バススイッチと、前記アドレスデコーダのデコード結果に基き前記第1データの転送対象となったスレーブに対応する前記バススイッチとをそれぞれON状態とするとともに、その他のマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチのすべてをOFF状態とする手段を備えたことを特徴とするバスシステム。
- 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記スイッチ制御手段は、前記第1データ転送期間指定部が、前記第1データの転送期間を指定した期間以外では、全ての前記バススイッチをON状態にする手段を備えたことを特徴とするバスシステム。
- 請求項1〜8のいずれかにおいて、前記マスタ及び前記スレーブ内にそれぞれ設けられ、データのライトとリードが可能なデータレジスタと、前記スイッチ制御手段に対して、前記バススイッチの診断を指示する診断モード信号を出力するスイッチ診断部と、前記スイッチ診断部内に設けられ、前記診断モードとそれ以外とを決定する診断モードレジスタと、前記データレジスタのライトとリードを行うレジスタアクセス部と、前記診断モードレジスタの内容が、前記診断モードである期間に、全ての前記バススイッチをON状態とし、前記レジスタアクセス部から前記データレジスタにデータをライトしたのちリードして、これらのライト/リードデータの一致を確認するOFF固着診断手段を備えたことを特徴とするバスシステム。
- 請求項1〜9のいずれかにおいて、前記マスタ及び前記スレーブ内にそれぞれ設けられ、データのライトとリードが可能なデータレジスタと、前記スイッチ制御手段に対して、前記バススイッチの診断を指示する診断モード信号を出力するスイッチ診断部と、前記スイッチ診断部内に設けられ、前記診断モードとそれ以外とを決定する診断モードレジスタと、前記データレジスタのライトとリードを行うレジスタアクセス部と、前記診断モードレジスタの内容が、第2の診断モードである期間に、全ての前記バススイッチをOFF状態とし、前記レジスタアクセス部から前記データレジスタにデータをライトしたのちリードして、これらのライト/リードデータの不一致または不定のデータがリードされたことを確認するON固着診断手段を備えたことを特徴とするバスシステム。
- 請求項1〜10のいずれかにおいて、前記バススイッチは、MOSスイッチ、セレクタ、トライステートバッファなどのトランジスタセルで構成したことを特徴とするバスシステム。
- 1つ以上のマスタと、複数のスレーブが、バススイッチを介してバスに接続され、前記マスタと前記スレーブとの間でデータを転送するバスシステムにおいて、前記マスタに備えられ、対象システムの基本機能に関係する第1データの転送期間を指定する第1データ転送期間指定部と、前記第1データ転送期間が指定されたとき、前記第1データの転送対象であるマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチをそれぞれON状態にし、対象システムの補助機能に関係する第2データの転送対象であるマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチをそれぞれOFF状態にするとともに、前記第1データ転送期間が指定されていないとき、すべてのマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチをそれぞれON状態にするスイッチ制御手段を備えたことを特徴とするバスシステム。
- 発電プラントと、この発電プラントを制御するためのプラント制御部と、このプラント制御部にバススイッチを介して接続されるバスと、このバスにバススイッチを介して繋がるI/O制御部と、このI/O制御部に接続され前記発電プラントを制御するI/O装置と、前記発電プラントの運転状況を監視し表示する制御モニタと、この制御モニタを制御するために前記バスにバススイッチを介して繋がった表示制御部を備えた発電プラントのバスシステムにおいて、前記発電プラントの運転制御に関係する制御データの転送期間を指定する制御データ転送期間指定部と、前記制御データの転送期間に指定されたとき、前記制御データの転送対象である前記プラント制御部及び前記I/O制御部にそれぞれ対応する前記バススイッチをON状態にし、前記発電プラントの運転状況監視機能に関係するデータの転送対象である前記表示制御部に対応する前記バススイッチをOFF状態にするとともに、前記制御データ転送期間に指定されていないとき、前記プラント制御部,前記I/O制御部,および前記表示制御部のすべてに対応する前記バススイッチをそれぞれON状態にするスイッチ制御手段を備えたことを特徴とする発電プラントのバスシステム。
- 自動車と、この自動車のエンジンを制御する電子制御ユニットであるエンジンECUと、このエンジンECUにバスを介して接続されるアクセルI/O装置と、前記自動車のステアリングを制御するステアECUと、このステアECUを制御するために前記バスに繋がったステアI/O装置と、前記自動車のブレーキを制御するブレーキECUと、このブレーキECUを制御するために前記バスに繋がったブレーキI/O装置と、前記各ECUおよび前記各I/O装置との間にそれぞれ挿入されたバススイッチを備えた自動車に搭載されたバスシステムにおいて、前記ブレーキに関係する制御データの転送期間中に、前記ブレーキI/O装置と前記ブレーキECUおよび前記ステアI/O装置と前記ステアECUにそれぞれ対応する前記バススイッチをそれぞれON状態に保持し、前記アクセルI/O装置と前記エンジンECUにそれぞれ対応する前記バススイッチをOFF状態にするとともに、ブレーキ制御データが転送されていないとき、すべての前記ECUおよびすべての前記I/O装置に対応する前記バススイッチをそれぞれON状態に保持するスイッチ制御手段を備えたことを特徴とする自動車に搭載されたバスシステム。
- 携帯電話機と、この携帯電話機の通話を制御するための通話処理部と、この通話処理部にバススイッチを介して接続される通信バスと、この通信バスにバススイッチを介して繋がるとともに前記携帯電話機のマイクに繋がる音声入力部と、前記携帯電話機内の前記通信バスにバススイッチを介して接続され、前記携帯電話機内の記憶媒体に記憶させた音楽データに基づいて音楽を再生出力する音楽機能部と、前記携帯電話機内の前記通信バスにバススイッチを介して接続され、前記携帯電話機のモニタ部に、外部から受信したテレビ画像を再生出力するテレビ機能部を備えた携帯電話機のバスシステムにおいて、前記携帯電話機の通話に関係する通話期間中に、前記通話処理部及び前記音声入力部に対応する前記バススイッチをそれぞれON状態にし、前記音楽機能部と前記テレビ機能部にそれぞれ対応する前記バススイッチをOFF状態にするとともに、前記通話期間以外の期間に、前記通話処理部,前記音声入力部,前記音楽機能部,および前記テレビ機能部のすべてに対応する前記バススイッチをそれぞれON状態に保持するスイッチ制御手段を備えたことを特徴とする携帯電話機内のバスシステム。
- 1つ以上のマスタと、複数のスレーブが、バススイッチを介してバスに接続され、前記マスタと前記スレーブとの間でデータを転送するバスシステムの制御方法において、第1データの転送期間を指定するステップと、前記第1データ転送期間が指定されたとき、前記第1データの転送対象であるマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチをそれぞれON状態にするとともに、前記第1データの転送対象以外のマスタ及びスレーブに対応する前記バススイッチをそれぞれOFF状態にするステップを備えたことを特徴とするバスシステムの制御方法。
- 請求項16において、前記第1データの転送開始要求があったことに応じて、前記第1データ転送期間を開始するステップを備えたことを特徴とするバスシステムの制御方法。
- 請求項16において、前記第1データは、それ以外の転送データに比べて優先的に転送されるデータであることを特徴とするバスシステムの制御方法。
- 請求項16において、前記第1データの転送は、対象システムの安全動作の維持に必要なデータ転送であることを特徴とするバスシステムの制御方法。
- 請求項16において、前記第1データは、対象システムの基本機能に関係するデータであり、それ以外の転送データは、対象システムの補助機能に関係するデータであることを特徴とするバスシステムの制御方法。
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-
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