JP2008058608A - ゴムローラ - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴム層と芯金との密着性に優れ、かつ、圧縮永久歪が小さく、画像形成装置用の部材として使用したときに優れた画質の画像を得ることのできるゴムローラを提供する。
【解決手段】押出機を用いてゴム組成物を押出すと同時に、連続的に芯金を該押出機のクロスヘッドダイを貫通させ、該芯金の外周上に該ゴム組成物からなるゴム組成物層を形成せしめた後、無加圧下で該ゴム組成物層を加硫せしめるゴム層形成工程を経て製造されるゴム層を有するゴムローラにおいて、前記ゴム組成物が、少なくともブタジエンゴムを含有し、前記ゴム組成物のゴム成分100質量部に対し、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックを10〜50質量部含有することを特徴とするゴムローラ。
【選択図】なし
【解決手段】押出機を用いてゴム組成物を押出すと同時に、連続的に芯金を該押出機のクロスヘッドダイを貫通させ、該芯金の外周上に該ゴム組成物からなるゴム組成物層を形成せしめた後、無加圧下で該ゴム組成物層を加硫せしめるゴム層形成工程を経て製造されるゴム層を有するゴムローラにおいて、前記ゴム組成物が、少なくともブタジエンゴムを含有し、前記ゴム組成物のゴム成分100質量部に対し、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックを10〜50質量部含有することを特徴とするゴムローラ。
【選択図】なし
Description
本発明は、レーザープリンタ、ファクシミリなどの電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置用の部材として好適に使用されるゴムローラに関する。
画像形成装置用の部材として使用される帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ等のゴムローラとして、一般的には以下のように製造されるものが知られている。原料ゴムに、カーボンブラック等のフィラー類、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤等を加え混練りして調製したゴム組成物をチューブ形状に押出した後、熱風炉やマイクロ波加硫装置(UHF)で加硫し、これに芯金を圧入して得られるゴムローラが知られている。また、近年、あらかじめ必要部分に接着剤を塗布した芯金の外周上にゴム組成物層を形成し、これを加熱して加硫しゴム層を形成すると共に該ゴム層と芯金との接着を同時に行う簡略化した工程を有するゴムローラの製造方法も知られている。このような製造方法においては、一般に、クロスヘッドダイ押出機等を用いて、上記ゴム組成物を連続的に押し出しあらかじめ必要部分に接着剤を塗布した芯金の外周上にゴム組成物層を形成せしめる。芯金上に形成されたゴム組成物層の加硫は電気炉等の加熱手段を用い無加圧下で加熱するか、あるいは、金型等を用いて加圧下で加熱して行われる。押出時の収縮が大きいゴム組成物を用いるとクロスヘッドダイ押出機等を用いて連続的に芯金の外周上にゴム組成物層を形成せしめたときに、ゴム組成物層と芯金との密着性が不十分になり芯金とゴム組成物層とが全く密着しないなどの問題が発生することがある。
金型等を用いて加圧下で加硫を行う場合においては、加圧下で加硫を行うため、上記密着性が不十分となることはほとんどなく問題とならない。しかし、このような方法により大量生産を行う場合には多くの金型が必要になることや、金型の維持管理が必要になるなど製造コスト面での問題を有している。一方、電気炉等を用い無加圧下で加熱して加硫する方法は、製造ラインを簡素化できるなど製造コスト面では優位であるが、ゴム組成物層と芯金との密着性の問題について対策しなければならない。
ところで、画像形成装置用の部材として使用される帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ等のゴムローラは、装置の高速化、良画質化に応えるために感光体ドラムへの均一な当接を維持することが重要視されている。このため、上記ゴムローラのゴム層は圧縮永久歪がより小さいものが要求されている。圧縮永久歪が大きくなると、例えば、帯電ローラは、感光体ドラムと当接するゴム層の変形が大きくなってしまう。このため、トナーが帯電ローラに付着して、感光体ドラムを均一に帯電させることができず、画像の一部あるいは全体が薄くなることや、スジが発生するなどの問題が発生しやすくなる。これらの問題に対する対策として、軸体の外周面に接して配された導電性弾性体層を少なくとも有し、且つ該導電性弾性体層が押出成形によって形成されてなる導電性ローラが開示されている(例えば特許文献1参照。)。該導電性弾性体層は、ゴム材料と、架橋可能な二重結合を有し且つ融点が40〜100℃である熱可塑性樹脂と、所定の導電剤とを配合せしめてなる導電性ゴム組成物にて形成されている。また前記熱可塑性樹脂は該ゴム材料と該熱可塑性樹脂を合わせた合計量の5〜50重量%となるように配合される(例えば特許文献1参照)。しかしながら、硫黄等のゴム用加硫剤で共架橋できる熱可塑性樹脂を使用しているため、該ゴム材料の架橋が阻害され、該ゴム材料単体を用いて作製された導電性ローラと比較すると圧縮永久歪が劣ることは否定できず、上記問題を十分に回避できない場合がある。
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ゴム層と芯金との密着性に優れ、かつ、圧縮永久歪が小さく、画像形成装置用の部材として使用したときに優れた画質の画像を得ることのできるゴムローラを提供することを目的とする。
上記本発明の目的は、押出機を用いてゴム組成物を押出すと同時に、連続的に芯金を該押出機のクロスヘッドダイを貫通させ、該芯金の外周上に該ゴム組成物からなるゴム組成物層を形成せしめた後、無加圧下で該ゴム組成物層を加硫せしめるゴム層形成工程を経て製造されるゴム層を有するゴムローラにおいて、前記ゴム組成物が少なくともブタジエンゴムを含有し、前記ゴム組成物のゴム成分100質量部に対し、DBP吸油量が150(ml/100g)以上、500(ml/100g)以下のカーボンブラックを10質量部以上、50質量部以下含有することを特徴とするゴムローラにより達成される。
本発明は、簡略化された製造工程で製造される、ゴム層の圧縮永久歪が小さく、寸法精度に優れ、電子写真装置や静電記録装置の部材として使用したときに優れた画質の画像を得ることのできる、コスト低減と品質とを両立したゴムローラを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のゴムローラは、次の簡略化した工程を経て製造される。すなわち、まず、クロスヘッドダイを備えた押出機(クロスヘッドダイ押出機と表すことがある)を用いてゴム組成物を押出すと同時に、連続的に芯金を該押出機のクロスヘッドダイを貫通させ、該芯金の外周上に該ゴム組成物からなるゴム組成物層を形成せしめる。その後、無加圧下で該ゴム組成物層を加硫せしめるゴム層形成工程を経て製造される。
本発明のゴムローラは、次の簡略化した工程を経て製造される。すなわち、まず、クロスヘッドダイを備えた押出機(クロスヘッドダイ押出機と表すことがある)を用いてゴム組成物を押出すと同時に、連続的に芯金を該押出機のクロスヘッドダイを貫通させ、該芯金の外周上に該ゴム組成物からなるゴム組成物層を形成せしめる。その後、無加圧下で該ゴム組成物層を加硫せしめるゴム層形成工程を経て製造される。
本発明において、上記ゴム組成物は、少なくともブタジエンゴムを含有する。該ゴム組成物としては、該ゴム組成物のゴム成分100質量部に対し、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックを10〜50質量部含有するものが好ましい。
ブタジエンゴムは高い反発弾性を示し、圧縮永久歪が小さいことが知られている一方、押出加工性が劣るという問題を有している。電子写真に用いる帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ等のゴムローラは、一般的には電気抵抗を低くしなければならない。ブタジエンゴムや後述するイソプレンゴムは非導電性であるため、このようなゴムを用いて形成されたゴム層には、通常、導電性を確保するために導電剤が添加される。一般的に導電剤として、カーボンブラックが使用される。この場合、使用するカーボンブラックの量を増加すると導電性が向上しゴムローラの電気抵抗値は低下する。一方、圧縮永久歪等のゴム物性は低下する傾向にある。また、カーボンブラックの添加量が適量であると押出加工性を維持し確保することができる。
本発明者らは数々のカーボンブラックを用いて検討した結果、ゴム用のカーボンブラックとしては高いストラクチャーを示すDBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックを用いることが好ましいことを見出した。このようなカーボンブラックを用いると、カーボンブラックの添加量を最小限に押さえて導電性を確保し、かつ、ゴム組成物層と芯金との接着性やゴム組成物層表面の表面性等の押出加工性を維持し確保することが可能となる。また、圧縮永久歪が十分に小さいゴムローラを製造することができる。このようなカーボンブラックを用いたゴム組成物は、加硫されたとき、画像不良を発生しないほど圧縮成形歪が十分に小さい(3〜7%)ゴム層を形成する。カーボンブラックのDBP吸油量が150(ml/100g)未満であると、所望の導電性を確保するためには多量のカーボンブラックの含有が必要となり、その結果、圧縮永久歪も大きくなってしまう。また、カーボンブラックのDBP吸油量が500(ml/100g)を超えると、市販されているものがほとんどない。カーボンブラックのDBP吸油量は、300〜500(ml/100g)であることがより好ましい。本発明に使用することのできるカーボンブラックとして、例えば、ケッチェンブラックインターナショナル(株)製のケッチェンブラックEC600JD(DBP吸油量;495(ml/100g))、EC300J(DBP吸油量;370(ml/100g))、新日化カーボン(株)製のニテロン#3315(DBP吸油量;160(ml/100g))等を挙げることができる。
また、上記ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対し該カーボンブラックを10〜50質量部含有することが好ましい。このような含有量とすると、上記押出加工性を維持し確保することができる。一方、該カーボンブラックの含有量が10質量部未満であると、得られるゴムローラは満足な導電性を得ることが難しくなり好ましくない。また該カーボンブラックの含有量が50質量部を超えると上記ゴム組成物層を加硫して形成したゴム層の圧縮永久歪が大きくなりやすく好ましくない。該カーボンブラックの含有量を10〜30質量部とすると圧縮永久歪が低くなりより好ましい。
本発明に使用するブタジエンゴムに関しては、特に限定されないが、例えば、好ましいブタジエンゴムとしてニッポールBR1220(商品名、日本ゼオン(株)製)を挙げることができる。また、ブタジエンゴムとしては、シス−1、4結合含量が94〜99%であり、かつ、ムーニー粘度(100℃、ML1+4)が30〜50であるものがより好ましい。シス−1、4結合含量が94%以上のものは、圧縮永久歪が小さく好ましい。またシス−1、4結合含量が99%以下であるものは、市販されており容易に入手することができる。ブタジエンゴムとしては、シス−1、4結合含量が95〜97%であるものがより好ましい。また、ムーニー粘度(100℃、ML1+4)を30以上とすると、上記押出加工性が良好となり好ましい。また、ムーニー粘度(100℃、ML1+4)を50以下とした場合にも上記押出加工性が良好となり好ましい。なお、上記ゴム組成物のゴム成分をブタジエンゴムのみを含むものとすると圧縮永久歪をより小さくすることができる。それゆえ、圧縮永久歪の小さいゴムローラを作製するときは上記ゴム組成物のゴム成分をブタジエンゴムのみを含むものとすることが好ましい。
本発明におけるゴム組成物のゴム成分は、イソプレンゴムを含有することが好ましい。ブタジエンゴムは、上述したように、高い反発弾性を示し、圧縮永久歪が小さいことが知られている一方で、押出加工性が劣るといった問題を有している。このため、ブタジエンゴム単体で使われることは比較的少なく、他のゴムとブレンドして使用されることが多い。イソプレンゴムのような他のゴムをブレンドすると圧縮永久歪が小さいというブタジエンゴムの特性を損なう場合もあり、本発明の課題であるゴムローラの圧縮永久歪を小さくし、一方で上記押出加工性を改善することは相反する課題であった。本発明者らはブタジエンゴムとイソプレンゴムとを組み合わせることにより、ブタジエンゴム単体と比較してゴム組成物層の表面性が著しく良好に改善され、かつ、圧縮永久歪を小さくすることができること見出した。
この場合、上記ゴム組成物のゴム成分は、該ゴム成分100質量部に対し、イソプレンゴムを10〜50質量部含有することが好ましい。ブタジエンゴムの含有量は、イソプレンゴムの含有量により変化するが、該ゴム成分100質量部に対し、前記ブタジエンゴムを50〜90質量部含有することが好ましく、70〜80質量部含有することがより好ましい。ブタジエンゴムと組み合わせるゴムをイソプレンゴムとする理由は、ゴムの中ではイソプレンゴムもブタジエンゴムには劣るものの圧縮永久歪が低いことによる。イソプレンゴムを50質量部以下とすると圧縮永久歪が小さくなりやすく好ましいばかりか、加硫速度も遅くなりゴム組成物層の表面性が向上する。また、イソプレンゴムを10質量部以上とするとゴム組成物層の表面性の改善の効果が大きくなり好ましい。イソプレンゴムは、ゴム成分中の含有量を20〜30質量部とすることがより好ましい。この範囲にあるとゴム組成物層の表面性の改善と低圧縮永久歪が両立しやすい。また、本発明において使用するイソプレンゴムは、特に限定されず市販品を利用することができる。これにより上記の効果を得ることができる。
また、本発明におけるゴム組成物は、炭酸カルシウム、クレー類、炭酸マグネシウム、シリカ、珪酸マグネシウム、タルク等の各種フィラー類、亜鉛華,ステアリン酸等の加硫促進助剤、パラフィン系プロセスオイル等の軟化剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、その他ゴム用添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜添加することができる。また、加硫剤としては、種々のものを用いることができるが、加硫の制御を容易に行うことができる点から、イオウ系加硫剤が好ましい。加硫剤の添加量は、ゴム組成物のゴム成分100質量部に対して1〜5質量部とすることが好ましい。
本発明におけるゴム組成物の調製方法は特に限定されず、ゴム組成物の原材料を、例えば、ロール等で混練して調製することができる。混練方法は、特に限定されず、例えば、ニーダー等の密閉型ゴム混練装置を使用して、ゴム成分のみを1分間混練し、その後、フィラー類を投入して130℃位まで昇温させて混練したゴム組成物に加硫剤等を投入して5分間ロール等で混練するなどの方法がある。
また、押出機を用いてゴム組成物を押出すと同時に、連続的に芯金を該押出機のクロスヘッドダイを貫通させ、該芯金の外周上に該ゴム組成物からなるゴム組成物層を形成せしめる。この工程におけるクロスヘッドダイ押出機による押出方法も、特に限定されず、公知の方法によればよい。例えば、上記混連したゴム組成物を、Φ40mmの押出機で押出温度80℃で押し出すと同時にSUS430製の芯金を該押出機のクロスヘッドダイを貫通させ、該芯金の外周上に層厚2〜4mmのゴム組成物層を形成する方法を挙げることができる。
得られた、ローラは、次に、無加圧下でゴム組成物層を加硫せしめる。具体的には、例えば、熱風乾燥機等を用いて200℃で30分間加熱してゴム組成物層を加硫してゴム層を形成し、ゴムローラを作製する。作製されたゴムローラは、さらに、研磨処理を施してもよい。研磨方法は、特に限定されず、公知の研磨方法によればよい。
本発明のゴムローラは、さらなる表面平滑性の向上や抵抗調整や保護を目的としてゴム層の外周上に少なくとも1層以上の導電性機能層を設けることが好ましい。例えば、ゴム層の外周面に抵抗調整層として、ゴムや樹脂等からなるチューブ層や、塗工により導電層を設けることができる。これらの層を設ける方法は、特に限定されず、公知の方法のなかから適したものを選択すればよい。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例により、なんら限定されるものではない。
〔実施例1〕
下記配合の原材料を準備した。
・ブタジエンゴム 100質量部
[商品名 ニポールBR1220 シス−1、4結合含量96〜98モル% ムーニー粘度43 日本ゼオン(株)社製]
・酸化亜鉛 5質量部
[商品名 亜鉛華2種 白水テック(株)社製]
・ステアリン酸 1質量部
[商品名 ルナックS−20 花王(株)社製]
・カーボンブラックA 10質量部
[商品名 ケッチェンブラックEC600JD DBP吸油量 495(ml/100g)]
・パラフィンオイル 20質量部
[商品名 ダイアナプロセスオイルPW−380 出光興産(株)社製]
・2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 2質量部
[商品名 ノクセラーM 大内振興化学工業(株)社製]
・ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT) 2質量部
[商品名 ノクセラーTRA 大内振興化学工業(株)社製]
・硫黄 2質量部
[商品名 サルファックスPMC 鶴見化学工業(株)社製]
上記原材料を密閉式のゴム練機(7リットルニーダー)を用いA練りをした。B練りは10インチロールを用いて、加硫剤(MBT、DPTT、TRA、PMC)を5分で練り込みゴム組成物を調製した。ここで、A練りとは、加硫剤や加硫促進剤を含まないものを混練することをいい、B練りとは、A練りをしたものと加硫剤とを混練することをいう。また、別途、ホットメルト接着剤[商品名 スリーボンド3315E スリーボンド(株)製]を塗布したφ6mmの芯金を準備した。次に、φ40mmのクロスヘッドダイ押出機を用いて前記のゴム組成物を、押出温度80℃、回転数30rpm、芯金上のゴム組成物層の厚みが2mmとなるように調整して押出すと同時に、連続的に前記芯金を押出機のクロスヘッドダイを通過させた。そして、該芯金の外周上にゴム組成物層を形成せしめローラを作製した。得られたローラを熱風炉中で、無加圧下で、160℃、30分間加熱して加硫を行い芯金上にゴム層を形成しゴムローラを作成した。このゴムローラを研磨砥石GC80を取り付けた研削機にセットし、回転速度2000rpm、送り速度500m/分の研磨条件で研磨し、外径がφ12mmのゴムローラを得た。
下記配合の原材料を準備した。
・ブタジエンゴム 100質量部
[商品名 ニポールBR1220 シス−1、4結合含量96〜98モル% ムーニー粘度43 日本ゼオン(株)社製]
・酸化亜鉛 5質量部
[商品名 亜鉛華2種 白水テック(株)社製]
・ステアリン酸 1質量部
[商品名 ルナックS−20 花王(株)社製]
・カーボンブラックA 10質量部
[商品名 ケッチェンブラックEC600JD DBP吸油量 495(ml/100g)]
・パラフィンオイル 20質量部
[商品名 ダイアナプロセスオイルPW−380 出光興産(株)社製]
・2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 2質量部
[商品名 ノクセラーM 大内振興化学工業(株)社製]
・ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT) 2質量部
[商品名 ノクセラーTRA 大内振興化学工業(株)社製]
・硫黄 2質量部
[商品名 サルファックスPMC 鶴見化学工業(株)社製]
上記原材料を密閉式のゴム練機(7リットルニーダー)を用いA練りをした。B練りは10インチロールを用いて、加硫剤(MBT、DPTT、TRA、PMC)を5分で練り込みゴム組成物を調製した。ここで、A練りとは、加硫剤や加硫促進剤を含まないものを混練することをいい、B練りとは、A練りをしたものと加硫剤とを混練することをいう。また、別途、ホットメルト接着剤[商品名 スリーボンド3315E スリーボンド(株)製]を塗布したφ6mmの芯金を準備した。次に、φ40mmのクロスヘッドダイ押出機を用いて前記のゴム組成物を、押出温度80℃、回転数30rpm、芯金上のゴム組成物層の厚みが2mmとなるように調整して押出すと同時に、連続的に前記芯金を押出機のクロスヘッドダイを通過させた。そして、該芯金の外周上にゴム組成物層を形成せしめローラを作製した。得られたローラを熱風炉中で、無加圧下で、160℃、30分間加熱して加硫を行い芯金上にゴム層を形成しゴムローラを作成した。このゴムローラを研磨砥石GC80を取り付けた研削機にセットし、回転速度2000rpm、送り速度500m/分の研磨条件で研磨し、外径がφ12mmのゴムローラを得た。
〔実施例2〕
カーボンブラックAの配合量を20質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。
カーボンブラックAの配合量を20質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。
〔実施例3〕
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックB[商品名 ケッチェンブラックEC300J DBP吸油量 370(ml/100g) ケッチェンブラックインターナショナル(株)社製]を用い、その配合量を30質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、ゴムローラを得た。
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックB[商品名 ケッチェンブラックEC300J DBP吸油量 370(ml/100g) ケッチェンブラックインターナショナル(株)社製]を用い、その配合量を30質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、ゴムローラを得た。
〔実施例4〕
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックC[商品名 ニテロン#3315 DBP吸油量 160ml/100g 新日化カーボン(株)社製]を用い、その配合量を50質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックC[商品名 ニテロン#3315 DBP吸油量 160ml/100g 新日化カーボン(株)社製]を用い、その配合量を50質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。
〔実施例5〕
ブタジエンゴムの配合量を70質量部としたこと、原材料としてイソプレンゴム[商品名 ニポールIR2200 日本ゼオン(株)社製]を加え、この配合量を30質量部としたこと以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。
ブタジエンゴムの配合量を70質量部としたこと、原材料としてイソプレンゴム[商品名 ニポールIR2200 日本ゼオン(株)社製]を加え、この配合量を30質量部としたこと以外は実施例1と同様にして、ゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。
〔実施例6〕
ブタジエンゴムの配合量を50質量部、イソプレンゴムの配合量を50質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。
ブタジエンゴムの配合量を50質量部、イソプレンゴムの配合量を50質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。
〔実施例7〕
ブタジエンゴムの配合量を90質量部、イソプレンゴムの配合量を10質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。
ブタジエンゴムの配合量を90質量部、イソプレンゴムの配合量を10質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。
〔実施例8〕
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックBを用い、その配合量を30質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックBを用い、その配合量を30質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。
〔実施例9〕
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックCを用い、その配合量を50質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックCを用い、その配合量を50質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。
〔比較例1〕
カーボンブラックAを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックを含有しないためか、導電性を満足しないばかりか、ゴム層の収縮が大きくなり、ゴム層と芯金との密着が不十分となり、良品のゴムローラ得ることができなかった。
カーボンブラックAを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックを含有しないためか、導電性を満足しないばかりか、ゴム層の収縮が大きくなり、ゴム層と芯金との密着が不十分となり、良品のゴムローラ得ることができなかった。
〔比較例2〕
カーボンブラックAの配合量を8質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックの含有量が少ないためか、導電性を満足しないばかりか、ゴム層の収縮が大きくなり、ゴム層と芯金との密着が不十分なものが、若干含まれる結果となってしまった。
カーボンブラックAの配合量を8質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックの含有量が少ないためか、導電性を満足しないばかりか、ゴム層の収縮が大きくなり、ゴム層と芯金との密着が不十分なものが、若干含まれる結果となってしまった。
〔比較例3〕
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックCを用い、その配合量を55質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックの配合量が50質量部を超えたためか、圧縮永久歪が大きくなってしまった。
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックCを用い、その配合量を55質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックの配合量が50質量部を超えたためか、圧縮永久歪が大きくなってしまった。
〔比較例4〕
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックD[商品名 旭#80 DBP吸油量 120ml/100g 旭カーボン(株)社製]を用い、その配合量を50質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、ゴムローラとして最低限必要な導電性を満足しない結果となってしまった。
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックD[商品名 旭#80 DBP吸油量 120ml/100g 旭カーボン(株)社製]を用い、その配合量を50質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、ゴムローラとして最低限必要な導電性を満足しない結果となってしまった。
〔比較例5〕
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックDを用い、その配合量を90質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、ゴムローラとして最低限必要な導電性は満足できたが、圧縮永久歪は大きくなってしまった。
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックDを用い、その配合量を90質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例1と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、ゴムローラとして最低限必要な導電性は満足できたが、圧縮永久歪は大きくなってしまった。
〔比較例6〕
ブタジエンゴムに替えてエピクロルヒドリンゴム[商品名 エピオン3106 日本ゼオン(株)社製]を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、ゴムローラを得た。しかしながら、ゴム組成物層と芯金との密着力が不十分でゴムローラを得ることができなかった。また、ブタジエンゴムを使用していないためか、圧縮永久歪が大きくなってしまった。
ブタジエンゴムに替えてエピクロルヒドリンゴム[商品名 エピオン3106 日本ゼオン(株)社製]を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてゴム組成物を作成し、ゴムローラを得た。しかしながら、ゴム組成物層と芯金との密着力が不十分でゴムローラを得ることができなかった。また、ブタジエンゴムを使用していないためか、圧縮永久歪が大きくなってしまった。
〔比較例7〕
カーボンブラックAの配合量を8質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックの配合量が少ないためか、得られたゴムローラは、ゴムローラとして最低限必要な導電性を満足しないばかりか、ゴム層と芯金との密着が不十分なものが、若干含まれることおよび、表面性もよくなかった。
カーボンブラックAの配合量を8質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックの配合量が少ないためか、得られたゴムローラは、ゴムローラとして最低限必要な導電性を満足しないばかりか、ゴム層と芯金との密着が不十分なものが、若干含まれることおよび、表面性もよくなかった。
〔比較例8〕
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックCを用い、その配合量を55質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックの配合量が50質量部を超えたためか、圧縮永久歪が大きくなってしまった。
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックCを用い、その配合量を55質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、DBP吸油量が150〜500(ml/100g)のカーボンブラックの配合量が50質量部を超えたためか、圧縮永久歪が大きくなってしまった。
〔比較例9〕
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックDを用い、その配合量を90質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、導電性を満足するめに多量のカーボンブラックを配合したためか、圧縮永久歪が大きくなってしまった。
カーボンブラックAに替えてカーボンブラックDを用い、その配合量を90質量部としたこと以外は実施例5と同様にしてゴム組成物を作成し、実施例5と同様にしてゴムローラを得た。しかしながら、導電性を満足するめに多量のカーボンブラックを配合したためか、圧縮永久歪が大きくなってしまった。
なお、これら実施例及び比較例においては、得られるゴムローラが、電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置用の部材として最低限必要な導電性(1.0×107Ω以下の電気抵抗値を有することに該当する)を満足するように導電剤のカーボンブラックを配合量を調整した。
上記各実施例及び比較例で得られた、ゴム組成物、ローラ、又は、ゴムローラについて、以下の方法によって評価した。
〔ゴム層と芯金との密着性〕
上記実施例及び比較例にて得られたゴムローラ30本について、カッターの刃をゴム層から入れ、芯金に接触するまでカッター刃を入れてから、ゴムローラの長手方向に10cmゴム層に切り込みを入れる。該切り込みを切り込み幅が5mmになるように2箇所入れて、最先端部分をペンチで摘み、力を加え、切り込みを入れた範囲のゴム層と芯金がどのように引き剥がされるかを観察した。得られた結果に基づき下記基準でゴムローラの接着性を評価した。
○:ゴム層の破壊前に芯金からゴム層の剥離したゴムローラが0本であった
△:ゴム層の破壊前に芯金からゴム層の剥離したゴムローラが1〜3本であった
×:ゴム層の破壊前に芯金からゴム層の剥離したゴムローラが4本以上であった
上記実施例及び比較例にて得られたゴムローラ30本について、カッターの刃をゴム層から入れ、芯金に接触するまでカッター刃を入れてから、ゴムローラの長手方向に10cmゴム層に切り込みを入れる。該切り込みを切り込み幅が5mmになるように2箇所入れて、最先端部分をペンチで摘み、力を加え、切り込みを入れた範囲のゴム層と芯金がどのように引き剥がされるかを観察した。得られた結果に基づき下記基準でゴムローラの接着性を評価した。
○:ゴム層の破壊前に芯金からゴム層の剥離したゴムローラが0本であった
△:ゴム層の破壊前に芯金からゴム層の剥離したゴムローラが1〜3本であった
×:ゴム層の破壊前に芯金からゴム層の剥離したゴムローラが4本以上であった
〔ゴム組成物層の表面性〕
上記実施例及び比較例にてクロスヘッドダイ押出機にて芯金と同時にゴム組成物を押出して作製したローラについて、30本のローラのゴム組成物層の表面の性状を目視で観察し、下記の基準に基づき表面性を評価した。
○:目視で明らかに表面凹凸が見られるローラが0本であった
△:目視で明らかに表面凹凸が見られるローラが1〜3本であった
上記実施例及び比較例にてクロスヘッドダイ押出機にて芯金と同時にゴム組成物を押出して作製したローラについて、30本のローラのゴム組成物層の表面の性状を目視で観察し、下記の基準に基づき表面性を評価した。
○:目視で明らかに表面凹凸が見られるローラが0本であった
△:目視で明らかに表面凹凸が見られるローラが1〜3本であった
〔ゴムローラの抵抗値〕
ゴムローラの軸体に1kgの荷重が掛かるように外径30mmのアルミニウム製のドラムに圧着し、該軸体とアルミニウム製のドラムとの間に50Vの電圧を印加してゴムローラの抵抗値を測定した。
ゴムローラの軸体に1kgの荷重が掛かるように外径30mmのアルミニウム製のドラムに圧着し、該軸体とアルミニウム製のドラムとの間に50Vの電圧を印加してゴムローラの抵抗値を測定した。
〔圧縮永久歪〕
JIS K6262に記載の加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの圧縮永久歪試験法に基づき、温度70℃、時間24時間、圧縮率25%の条件の下で測定した。尚、加硫条件は160℃×30分とした。
JIS K6262に記載の加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの圧縮永久歪試験法に基づき、温度70℃、時間24時間、圧縮率25%の条件の下で測定した。尚、加硫条件は160℃×30分とした。
〔ゴム層の硬度〕
JIS S6050に準じたスプリング式硬度計[アスカーC型硬度計、測定荷重1000g;高分子計器(株)製]を用いてゴムローラのゴム層の硬度を測定した。
JIS S6050に準じたスプリング式硬度計[アスカーC型硬度計、測定荷重1000g;高分子計器(株)製]を用いてゴムローラのゴム層の硬度を測定した。
表1に示されているように、実施例1〜4のゴムローラは、簡略化されたゴムローラの製造工程を用いても、押出加工性を維持しており、ゴム層と芯金との密着性は全てにおいて全く問題がなかった。そして、電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置用の部材として最小限必要とされる導電性(電気抵抗値1.0×107Ω以下)を有しており、かつ、画像不具合を発生しないほどゴム組成物の圧縮永久歪が十分に小さかった(ゴム組成物の上記被験試料の圧縮永久歪が3〜7%であること)。
これに対し、上述したとおり、比較例1のゴムローラは導電性を満足しないばかりか、ゴムローラのゴム層と芯金との密着性が不十分であった。また、比較例2では、得られたゴムローラが、ゴムローラとして最低限必要な導電性を満足していなかったばかりか、ゴムローラのゴム層と芯金の密着性が不十分なものが、若干含まれる結果となってしまった。また、比較例3では、ゴム組成物の被験試料の圧縮永久歪が大きくなってしまった。また、比較例4では、得られたゴムローラが、ゴムローラとして最低限必要な導電性を満足していなかった。また、比較例5では、ゴムローラが、ゴムローラとして最低限必要な導電性を満足できたが、ゴム組成物の被験試料の圧縮永久歪は大きくなってしまった。また、比較例6では、ローラのゴム組成物層と芯金との密着力が不十分でゴムローラを得ることができなかった。また、ゴム組成物の被験試料の圧縮永久歪が大きくなってしまった。
また、表2に示されているように、実施例5〜9のゴムローラは、簡略化されたゴムローラの製造工程を用いても、ゴム層と芯金との密着性不足は全てにおいて回避でき、かつ、クロスヘッドダイ押出機にて芯金と同時にゴム組成物を押出した後のゴム組成物層表面の凹凸や凹みが小さくなり、表面性が良好に改善された。そして、得られたゴムローラは、電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置用の部材として最小限必要とされる導電性(電気抵抗値1.0×107Ω以下)を有していた。かつ、画像不具合を発生しないほどゴム組成物の縮永久歪が十分に小さかった(ゴム組成物の被験試料の圧縮永久歪が3〜7%であること)。
これに対し、上述したとおり、比較例7では、得られたゴムローラは、ゴムローラとして最低限必要な導電性を満足しないばかりか、ゴムローラのゴム層と芯金との密着が不十分なものが、若干含まれることとなり、さらに、ゴム組成物層の表面性もよくなかった。また、比較例8では、ゴム組成物の被験試料の圧縮永久歪が大きくなってしまった。また、比較例9では、導電性を満足させるために多量のカーボンブラックを添加したためか、圧縮永久歪が大きくなってしまった。
Claims (6)
- 押出機を用いてゴム組成物を押出すと同時に、連続的に芯金を該押出機のクロスヘッドダイを貫通させ、該芯金の外周上に該ゴム組成物からなるゴム組成物層を形成せしめた後、無加圧下で該ゴム組成物層を加硫せしめるゴム層形成工程を経て製造されるゴム層を有するゴムローラにおいて、
前記ゴム組成物が、少なくともブタジエンゴムを含有し、
前記ゴム組成物のゴム成分100質量部に対し、DBP吸油量が150(ml/100g)以上、500(ml/100g)以下のカーボンブラックを10質量部以上、50質量部以下含有することを特徴とするゴムローラ。 - 前記ゴム組成物が、更に、イソプレンゴムを含有し、該ゴム組成物のゴム成分100質量部に対し、該イソプレンゴムを10質量部以上、50質量部以下、前記ブタジエンゴムを50質量部、以上90質量部以下含有することを特徴とするゴムローラ。
- 前記ブタジエンゴムが、シス−1、4結合を94%以上、99%以下含有し、かつ、該ブタジエンゴムのムーニー粘度(100℃、ML1+4)が30以上、50以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のゴムローラ。
- 前記ゴム組成物が、該ゴム組成物のゴム成分100質量部に対し、前記カーボンブラックを10質量部以上、30質量部以下含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゴムローラ。
- 前記ゴム組成物が、該ゴム組成物を加硫せしめたとき3%以上、7%以下の圧縮永久歪を有するものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のゴムローラ。
- 前記ゴム層の外周上に少なくとも1層以上の導電性機能層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のゴムローラ。
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JP2006235502A JP2008058608A (ja) | 2006-08-31 | 2006-08-31 | ゴムローラ |
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CN104849980A (zh) * | 2014-02-14 | 2015-08-19 | 住友橡胶工业株式会社 | 半导电性辊 |
-
2006
- 2006-08-31 JP JP2006235502A patent/JP2008058608A/ja active Pending
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CN104849980A (zh) * | 2014-02-14 | 2015-08-19 | 住友橡胶工业株式会社 | 半导电性辊 |
JP2015152787A (ja) * | 2014-02-14 | 2015-08-24 | 住友ゴム工業株式会社 | 半導電性ローラ |
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