JP2008058384A - 感光性平版印刷版用現像液及びそれを用いた感光性平版印刷版の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無機アルカリ剤、特定のノニオン芳香族エーテル系界面活性剤、及び特定のアニオン界面活性剤を含有することを特徴とする感光性平版印刷版用現像液及び当該感光性平版印刷版用現像液で現像することを特徴とする平版印刷版の製版方法。
【選択図】なし
Description
光重合性の平版印刷版には、近年発達してきたレーザー光源に対応すべく様々な光重合開始剤(ラジカル発生剤)が使用されているが、着色剤顔料と同様、現像液に不溶のものが多く、一時的に現像液に分散しているが、長期間現像処理を続けていると現像液中に蓄積、凝集沈降し、現像カスとなる問題がある。
またこれらがバインダーポリマーの成分や水中の無機物などとの相互作用により更なる不溶物を形成して、現像処理を続けていくうちに、これらの不溶物が蓄積、凝集沈降し現像カスとなり、現像処理を不安定にする要因となる。具体的にはこれらの不溶物はプレート上に付着して画像に支障をきたしたり、現像処理浴中で沈殿・析出し、処理浴のメンテナンスに負担を生じるといった不都合を起こすことがある。
〔1〕 無機アルカリ剤、下記一般式(I−A)及び下記一般式(I−B)で表される少なくとも1種のノニオン芳香族エーテル系界面活性剤、及び下記一般式(I−C)で表されるアニオン界面活性剤を含有することを特徴とする感光性平版印刷版用現像液。
〔3〕支持体およびヘキサアリールビイミダゾール系開始剤を含有する光重合性感光層を有する感光性平版印刷版を、露光後、上記(1)または(2)に記載の感光性平版印刷版用現像液で現像することを特徴とする平版印刷版の製版方法。
本発明の現像液中に用いる無機アルカリ剤としては、通常用いられる無機アルカリ剤を使用することができる。そのようなアルカリ剤の具体例として、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウム及び同リチウム、珪酸ナトリウム、同カリウム、同リチウム及び同アンモニウムなどが好適に用いられる。それ以外でも例えば第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、硼酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、が挙げられる。
これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以上を組み合わせて用いられる。アルカリ剤の組み合わせとして、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムといったアルカリ金属水酸化物、珪酸ナトリウム、珪酸カリウムといったアルカリ珪酸塩から選ばれる組み合わせが挙げられる。上記の各種アルカリ剤は、濃度及び組み合わせによりpHを好ましい範囲内に調整して使用される。
現像液のpHは、一般的には10〜14、好ましくは11〜13である。
現像液には、下記式(I−A)及び下記式(I−B)で示される少なくとも1種のノニオン芳香族エーテル系界面活性剤(以下ノニオン系界面活性剤と称する場合がある)、及び下式(I−C)で示されるアニオン界面活性剤を含有することを必須とする。
一般式(I−B)で表される化合物としては、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンメチルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルナフチルエーテル、ホリオキシエチレンノニルナフチルエーテル等が挙げられる。
これら界面活性剤の現像液中における含有量は、それぞれ独立に、一般的に0.1から20質量%であり、0.1〜10質量%が好ましい。ここで添加量が少なすぎると、現像性低下及び感光層成分の溶解性低下を招き、逆に多すぎると印刷版の耐刷性を低下させる。
上記形態のアニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤の組み合わせは、特にロフィンダイマー系光重合開始剤を含有する平版印刷版の処理安定性に対し効果が大きい。
現像液にはさらに現像性能を高める目的でキレート剤を含有させてもよい。キレート剤としては、大木道則、化学大辞典、東京化学同人(1989)に記載されているような一般的なキレート剤を用いることができるが、特に、Na2P2O7、Na5P3O3、Na3P3O9、Na2O4P(NaO3P)PO3Na2、カルゴン(ポリメタリン酸ナトリウム)などのポリリン酸塩、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸カリウム、エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸カリウム、ジエチレントリアミンペンタ酢酸ナトリウム;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸カリウム、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸ナトリウム;ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸カリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸ナトリウム;ニトリロトリ酢酸、ニトリロトリ酢酸カリウム、ニトリロトリ酢酸ナトリウム;1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸カリウム、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸ナトリウム;1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸、1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸カリウム、1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸ナトリウムなどのようなアミノポリカルボン酸類の他2−ホスホノブタントリカルボン酸−1,2,4、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;2一ホスホノブタノントリカルボン酸−2,3,4、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1−ホスホノエタントリカルボン酸−1,2、2、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸カリウム、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのアミノトリ(メチレンホスホン酸カリウム)、アミノトリ(メチレンホスホン酸ナトリウム)などのような有機ホスホン酸類を挙げることができる。
キレート剤としては2価金属に対するキレート剤であることが好ましい。
このようなキレート剤の最適量は使用される硬水の硬度及びその使用量に応じて変化するが、一般的には、使用時の現像液中に0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜0.5質量%の範囲で含有させられる。
現像液には、上記の成分の他に、必要に応じて以下のような成分を併用することができる。例えば安息香酸、フタル酸、p−エチル安息香酸、p−n−プロピル安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、p−n−ブチル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、p−2−ヒドロキシエチル安息香酸、デカン酸、サリチル酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等の有機カルボン酸;イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジアセトンアルコール等の有機溶剤;この他、還元剤、染料、顔料、硬水軟化剤、防腐剤等が挙げられる。さらに本発明の製版方法を、自動現像機を用いて現像処理を行う場合、処理量に応じて現像液が疲労してくるので、補充液または新鮮な現像液を用いて処理能力を回復させても良い。
現像液は無色、水との誤認を防ぐ目的で、視認性が得られる程度の色が付いているのが
好ましい。
[現像液の粘度]
現像液の粘度は好ましくは、水希釈状態で25℃おいて1.0〜10.0cpであり、円滑な現像処理が行える。
次いで、本発明の現像液により、好ましく現像される感光性平版印刷版について説明する。
感光性平版印刷版は、一般的には支持体上に、必要により下塗り層を介して、感光層を有する。
最初に、本発明で使用する感光性平版印刷版の支持体について説明する。
本発明で使用され得る支持体は、表面が親水性であれば如何なるものでも使用され得るが、寸度的に安定な板状物が好ましく、例えば、紙、プラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、また、例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含む。)、亜鉛、銅等のような金属またはその合金(例えばケイ素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケルとの合金)の板、更に、例えば二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酪酸酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等のようなプラスチックのフィルム、上記の如き金属または合金がラミネートもしくは蒸着された紙もしくはプラスチックフィルム等が挙げられる。これらの支持体のうち、アルミニウム板は寸度的に著しく安定であり、しかも安価であるので特に好ましい。更に、特公昭48-18327号公報に記載されているようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートも好ましい。通常その厚さは0.05mm〜1mm程度である。
その中でも本発明において有用に使用される表面粗さを作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に砂目たてする電気化学的方法であり、適する電流密度は100C/dm2〜400C/dm2の範囲である。さらに具体的には、0.1〜50質量%の塩酸または硝酸を含む電解液中、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で電解を行うことが好ましい。
本発明において好適に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸
ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が挙げられ、濃度と温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50質量%、20〜100℃であり、アルミニウムの溶解量が5〜20g/m2となるような条件が好ましい。
エッチングの後、表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられる酸としては、硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸等が挙げられる。特に電気化学的粗面化処理後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特開昭53-12739号公報に記載されているような50〜90℃の15〜65質量%の硫酸と接触させる方法、及び、特公昭48-28123号公報に記載されているアルカリエッチングする方法が挙げられる。
尚、本発明において好ましいアルミニウム支持体の表面粗さ(Ra)は、0.3〜0.7μmである。
陽極酸化処理は、当該技術分野において従来行われている方法で行うことができる。具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わせて、水溶液または非水溶液中でアルミニウムに直流または交流を流すと、アルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成することができる。
陽極酸化処理の条件は、使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液の濃度が1〜80質量%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100V、電解時間10〜100秒の範囲が適当である。
これらの陽極酸化処理のうちでも特に英国特許第1,412,768号明細書に記載されている、硫酸中、高電流密度で陽極酸化する方法、及び、米国特許第3,511,661号明細書に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。
本発明においては、陽極酸化皮膜は1〜10g/m2であることが好ましく、1g/m2未満であると版に傷が入りやすく、10g/m2を超えると製造に多大な電力が必要となり、経済的に不利である。好ましくは、1.5〜7g/m2であり、更に好ましくは、2〜5g/m2である。
有機下塗り層を形成する物質としては、水溶性の樹脂、例えばポリビニルホスホン酸、スルホン酸基を側鎖に有する重合体及び共重合体、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、及び低分子有機化合物、例えば2-アミノエチルホスホン酸等のアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホス
ホン酸及びエチレンジホスホン酸等の有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸及びグリセロリン酸等の有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸及びグリセロホスフィン酸等の有機ホスフィン酸、グリシンやβ-アラニン等のアミノ酸類、及びトリエタノールアミンの塩酸塩等のヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)もしくは、黄色染料、アミン塩等が挙げられる。これらを二種以上混合して用いてもよい。
有機下塗り層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2である。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと十分な耐刷性が得られない。また、200mg/m2より大きくても同様である。
本発明に使用される感光性平版印刷版は感光層を有し、該感光層は特に限定されないが、レーザー描画可能なネガ型の光重合系の感光層であることが好ましい。
感光層は、例えば、重合性化合物(エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合可能な化合物)、重合開始剤、増感色素、バインダーポリマーを含有し、必要に応じて、さらにその他の成分を含有することができる。
以下、感光層の構成成分について詳細に説明する。
エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合可能な化合物(以下、エチレン性不飽和化合物とも呼ぶ)とは、重合性組成物が活性光線の照射を受けた時、光重合開始剤の作用により付加重合し、架橋、硬化するようなエチレン性不飽和結合を有する化合物である。付加重合可能なエチレン性不飽和結合を含む化合物は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物の中から任意に選択することができる。例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつものである。
タクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エ−テル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等がある。
ニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
(ただし、R及びR’はHあるいはCH3を示す。)
本発明において感光性平版印刷版の感光層に含有させる重合開始剤としては、使用する光源の波長により、特許、文献等で公知である種々の光重合開始剤、あるいは2種以上の光重合開始剤の併用系(光開始系)を適宜選択して用いることができる。
400nm以上の可視光線、Arレーザー、半導体レーザーの第2高調波、SHG−YAGレーザーを光源とする場合に種々の光開始系が提案されている。例えば、米国特許第2,850,445号に記載のある種の光還元性染料、ローズベンガル、エオシン、エリスロジン、あるいは、染料と開始剤との組み合わせによる系、例えば、染料とアミンの複合開始系(特公昭44−20189号公報)、ヘキサアリールビイミダゾールとラジカル発生剤と染料との併用系(特公昭45−37377号公報)、ヘキサアリールビイミダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリデンケトンの系(特公昭47−2528号、特開昭54−155292号)、環状シス−α−ジカルボニル化合物と染料の系(特開昭48−84183号各公報)、環状トリアジンとメロシアニン色素の系(特開昭54−151024号公報)、3−ケトクマリンと活性剤の系(特開昭52−112681号、特開昭58−15503号各公報)、ビイミダゾール、スチレン誘導体、チオールの系(特開昭59−140203号公報)、有機過酸化物と色素の系(特開昭59−1504号、特開昭59−140203号、特開昭59−189340号、特開昭62−174203号、特公昭62−1641号各公報、米国特許第4766055号)、染料と活性ハロゲン化合物の系(特開昭63−258903号、特開平2−63054号等各公報)、染料とボレート化合物の系(特開昭62−143044号、特開昭62−150242号、特開昭64−13140号、特開昭64−13141号、特開昭64−13142号、特開昭64−13143号、特開昭64−13144号、特開昭64−17048号、特開平1−229003号、特開平1−298348号、特開平1−138204号等各公報)、ローダニン環を有する色素とラジカル発生剤の系(特開平2−179643号、特開平2−244050号各公報)、チタノセンと3−ケトクマリン色素の系(特開昭63−221110号公報)、チタノセンとキサンテン色素さらにアミノ基あるいはウレタン基を含む付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有化合物を組み合わせた系(特開平4−221958号、特開平4−219756号各公報)、チタノセンと特定のメロシアニン色素の系(特開平6−295061号公報)、チタノセンとベンゾピラン環を有する色素の系(特開平8−334897号公報)等を挙げることができる。
特に、チタノセン化合物やヘキサアリールビイミダゾール系化合物を用いた系が好ましい。
ヘキサアリールビスイミダゾール系化合物は2種以上併用してもよい。
以下に一般式(2)、(3)で表される化合物の好ましい具体例(SH1)から(SH20)を示す。以下の構造は、上記互変異性体の-SH基含有構造で示す。
なお、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
本発明の光開始系には重合開始剤の他に増感色素を含有することが好ましい。
増感色素としては、多くの特許、文献等において公知である、紫外光、可視光、Arイオンレーザー、FD−YAGレーザー、短波長半導体レーザー等の光源に対し、感応性のある色素の中から適宜選択して用いることができる。例えば、米国特許第2,850,445号に記載の光還元性染料、特公昭47−2528号公報記載のジアルキルアミノベンジリデンケトン色素、特開昭54−151024号公報記載のメロシアニン色素、特開昭58−15503号公報記載の3−ケトクマリン色素、特開昭59−140203号、特開昭62−174203号、特開平2−63054号各公報に記載のシアニン、メロシアニン色素、特開平2−244050号公報記載のローダニン骨格を有する色素、特開平4−219756号公報記載のキサンテン系色素、特開平6−295061号公報記載のメロシアニン系色素、特開平8−334897号公報記載のベンゾピラン系を有する色素、B.M.Monroe著、Chemical Rcvicw、93巻、435頁から448頁(1993年)の総説、D.F.Eaton著、Advance in Photochemistry、13巻、427頁から480頁(1986年)記載の増感色素等を挙げることができる。特に有用な増感色素としては、特開2000−147763号公報記載のメロシアニン色素、特開2001−42524号公報記載のカルバゾール型色素、特開2003−21895号公報のメロシアニン色素、特願平11−290204号、特願2002−021723号明細書記載のオキサゾリジノン骨格の色素等、350〜450nmに感光性の高い色素が有用である。
、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N-シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N-フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N-メチルベンゾイルアミノプロピル基、2-オキソエチル基、2-オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N-メチルカルバモイルエチル基、N,N-ジプロピルカルバモイルメチル基、N-(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N-メチル-N-(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N-エチルスルファモイルメチル基、N,N-ジプロピルスルファモイルプロピル基、N-トリルスルファモイルプロピル基、N-メチル-N-(ホスフォノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスフォノブチル基、ホスフォナトヘキシル基、ジエチルホスフォノブチル基、ジフェニルホスフォノプロピル基、メチルホスフォノブチル基、メチルホスフォナトブチル基、トリルホスフォノヘキシル基、トリルホスフォナトヘキシル基、ホスフォノオキシプロピル基、ホスフォナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α-メチルベンジル基、1-メチル-1-フェニルエチル基、p-メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1-プロペニルメチル基、2-ブテニル基、2-メチルアリル基、2-メチルプロペニルメチル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N-フェニルカルバモイルフェニル基、フェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基等)、ヘテロアリール基(例えば、チオフェン、チアスレン、フラン、ピラン、イソベンゾフラン、クロメン、キサンテン、フェノキサジン、ピロール、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドリジン、インドイール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キナゾリン、シノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナンスリン、アクリジン、ペリミジン、フェナンスロリン、フタラジン、フェナルザジン、フェノキサジン、フラザン、フェノキサジン等)、アルケニル基(例えばビニル基、1-プロペニル基、1-ブテニル基、シンナミル基、2-クロロ-1-エテニル基、等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、1-プロピニル基、1-ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等)、ハロゲン原子(-F、-Br、-Cl、-I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N-アルキルアミノ基、N,N-ジアルキルアミノ基、N-アリールアミノ基、N,N-ジアリールアミノ基、N-アルキル-N-アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N-アルキルカルバモイルオキシ基、N-アリールカルバモイルオキシ基、N,N-ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N-ジアリールカルバモイルオキシ基、N-アルキル-N-アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N-アルキルアシルアミノ基、N-アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′-アルキルウレイド基、N′,N′-ジアルキルウレイド基、N′-アリールウレイド基、N′,N′-ジアリールウレイド基、N′-アルキル-N′-アリールウレイド基、N-アルキルウレイド基、N-アリールウレイド基、N′-アルキル-N-アルキルウレイド基、N′-アルキル-N-アリールウレイド基、N′,N′-ジアルキル-N-アルキルウレイド基、N′,N′-ジアルキル-N-アリールウレイド基、N′-アリール-N-アルキルウレイド基、N′-アリール-N-アリールウレイド基、N′,N′-ジアリール-N-アルキルウレイド基、N′,N′-ジアリール-N-アリールウレイド基、N′-アルキル-N′-アリール-N-アルキルウレイド基、N′-アルキル-N′-アリール-N-アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N-アルキル-N-アルコキシカルボニルアミノ基、N-アルキル-N-アリーロキシカルボニルアミノ基、N-アリール-N-アルコキシカルボニルアミノ基、N-アリール-N-アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N-アルキルカルバモイル基、N,N-ジアルキルカルバモイル基、N-アリールカルバモイル基、N,N-ジアリールカルバモイル基、N-アルキル-N-アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(-SO3H)及びその共役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N-アルキルスルフィナモイル基、N,N-ジアルキルスルフィナモイル基、N-アリールスルフィナモイル基、N,N-ジアリールスルフィナモイル基、N-アルキル-N-アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N-アルキルスルファモイル基、N,N-ジアルキルスルファモイル基、N-アリールスルファモイル基、N,N-ジアリールスルファモイル基、N-アルキル-N-アリールスルファモイル基、ホスフォノ基(-PO3H2)及びその共役塩基基(以下、ホスフォナト基と称す)、ジアルキルホスフォノ基(-PO3(alkyl)2)、ジアリールホスフォノ基(-PO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフォノ基(-PO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノ基(-PO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナト基と称す)、モノアリールホスフォノ基(-PO3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールホスフォナト基と称す)、ホスフォノオキシ基(-OPO3H2)及びその共役塩基基(以後、ホスフォナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスフォノオキシ基(-OPO3(alkyl)2)、ジアリールホスフォノオキシ基(-OPO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフォノオキシ基(-OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノオキシ基(-OPO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基と称す)、モノアリールホスフォノオキシ基(-OPO3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールフォスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、等が挙げられ、以上の置換基のうち、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基が特に好ましい。
具体例としては、ベンゾジチオール類(例えば、ベンゾジチオール、5-t-ブチルベンゾジチオール、5-メチルベンゾジチオール等)、ナフトジチオール類(例えば、ナフト[1,2]ジチオール、ナフト[2,1]ジチオール等)、ジチオール類(例えば、4,5-ジメチルジチオール類、4-フェニルジチオール類、4-メトキシカルボニルジチオール類、4,5-ジメトキシカルボニルベンゾジチオール類、4,5-ジトリフルオロメチルジチオール、4,5-ジシアノジチオール、4-メトキシカルボニルメチルジチオール、4-カルボキシメチルジチオール等を挙げることができる。
ン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、を挙げることができ、これらのなかでは、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
この様な、置換アリール基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N-シクロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N-フェニルカルバモイルオキシフェニル基、
より好ましくは、0.1から0.3の範囲であり、さらに好ましくは0.1から0.45の範囲になるような添加量である。
本発明では、感光層の皮膜特性や現像性の向上のため、バインダーポリマーを用いることが好ましい。
用いられるバインダーポリマーとしては、アルカリ可溶または膨潤性バインダーが挙げられる。アルカリ可溶または膨潤性バインダーは、該組成物の皮膜形成剤として機能するだけでなく、アルカリ現像液に溶解する必要があるため、アルカリ現像液に可溶性または膨潤性である有機高分子重合体が使用される。該有機高分子重合体は、例えば、水可溶性有機高分子重合体を用いると水現像が可能になる。この様な有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているもの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等がある。
特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)アクリレート(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。
この他に水溶性有機高分子重合体として、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ポリアミドや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。また特公平7−120040号、特公平7−120041号、特公平7−120042号、特公平8−12424号、特開昭63−287944号、特開昭63−287947号、特開平1−271741号、特開平11−352691号各公報に記載のポリウレタン樹脂も本発明の用途には有用である。
特に(メタ)アクリル構造単位またはウレタン構造単位を有する重合体が好ましい。
(メタ)アクリル構造単位またはウレタン構造単位を有する重合体であり、側鎖に架橋性基を有するものが好ましい。
ミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、なかでも、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が好ましい。
側鎖に架橋性基を有する高分子バインダーが、水可溶性の有機高分子重合体である場合には水現像が可能になる。
また、本発明の高分子バインダーとしては、同様に側鎖に上記架橋性基とカルボキシル基を有する、ポリウレタン、酸性セルロース誘導体及び水酸基を有する付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
上記の中でも、(メタ)アクリル酸共重合体及びポリウレタンがより好ましい。特に、ポリウレタン樹脂は、感光層の酸価が低くとも未露光部の現像性を低下させることなく、露光部の現像ダメージを抑制することができ、良好な汚れ性と高い耐刷性を兼ね備えることができる点で好ましい。
以下に側鎖に架橋性基を有するポリウレタン樹脂について、さらに詳しく説明する。
以下に上記ポリウレタン樹脂の原料であるジイソシアネート化合物及びジオール化合物について説明する。
ジイソシアネート化合物としては、式(4)で表されるジイソシアネート化合物が挙げられる。
肪族基)をそれぞれ少なくとも1種ずつ用いることが特に好ましい。
少なくとも1つのカルボキシル基を有するジオール化合物としては、式(5)、(6)、(7)のジオール化合物及び/または、テトラカルボン酸2無水物をジオール化合物で開環させた化合物が挙げられる。カルボン酸2無水物を開環させるために使用されるジオール化合物を使用することができる。
ン酸二無水物、3,3',4,4'−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4'−スルホニルジフタル酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、4,4'−[3,3'−(アルキルホスホリルジフェニレン)−ビス(イミノカルボニル)]ジフタル酸二無水物、ヒドロキノンジアセテートとトリメット酸無水物の付加体、ジアセチルジアミンとトリメット酸無水物の付加体などの芳香族テトラカルボン酸二無水物;5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンB−4400)、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物などの脂環族テトラカルボン酸二無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ペンタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
b)ジイソシアネート化合物をジオール化合物過剰の条件下で反応させ得られたアルコール末端のウレタン化合物と、テトラカルボン酸二無水物とを反応させる方法。
架橋性基を有するジイソシアネート化合物としては、例えば、トリイソシアネート化合物と、架橋性基を有する単官能のアルコールまたは単官能のアミン化合物1当量とを付加反応させて得られる生成物がある。
トリイソシアネート化合物としては、例えば下記に示すものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
ポリウレタン樹脂の側鎖に不飽和基を導入する方法としては、前述の方法の他に、ポリウレタン樹脂製造の原料として、側鎖に不飽和基を含有するジオール化合物を用いる方法も好適である。そのようなジオール化合物は、例えば、トリメチロールプロパンモノアリルエーテルのように市販されているものでもよいし、ハロゲン化ジオール化合物、トリオール化合物、アミノジオール化合物と、不飽和基を含有するカルボン酸、酸塩化物、イソシアネート、アルコール、アミン、チオール、ハロゲン化アルキル化合物との反応により容易に製造される化合物であってもよい。これら化合物の具体的な例として、下記に示す化合物が挙げられるが、これに限定されるものではない。
(式中、nは1以上の整数を表す。)
基と反応しない他の官能基、例えばエーテル、カルボニル、エステル、シアノ、オレフィン、ウレタン、アミド、ウレイド基またはハロゲン原子等が存在していてもよい。n1、n2はそれぞれ2以上の整数であり、好ましくは2〜100の整数を示す。
HO−L6−O−CO−L7−CO−O−L6−OH (14)
HO−L7−CO−O−L6−OH (15)
る。
また、下記式(19)、(20)に示すジオール化合物も好適に使用できる。
HO−L8−NH−CO−L9−CO−NH−L8−OH (19)
HO−L9−CO−NH−L8−OH (20)
HO−Ar2−(L16−Ar3)n−OH (21)
HO−Ar2−L16−OH (22)
式(21)または(22)で示されるジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含まれる。
本発明におけるポリウレタン樹脂バインダーにおいて、さらに下記式(31)、(32)に示すアミノ基含有化合物を組み合わせてジイソシアネート化合物と反応させ、ウレア構造を形成してポリウレタン樹脂の構造に組み込んでもよい。
る。また、重合可能なエチレン性不飽和結合含有化合物とバインダーポリマーは、質量比で1/9〜9/1の範囲とするのが好ましい。より好ましい範囲は2/8〜8/2であり、更に好ましくは3/7〜7/3である。
鎖状構造の連結基としては、エチレン、プロピレン等が挙げられる。また、これらのアルキレンがエステル結合を介して連結されている構造もまた好ましいものとして例示することができる。
ンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、ジシクロヘキシル、ターシクロヘキシル、ノルボルナン等の脂肪族環状構造を有する化合物を構成する任意の炭素原子上の水素原子を(n+1)個除き、(n+1)価の炭化水素基としたものを挙げることができる。また、R2は、置換基を含めて炭素数3から30であることが好ましい。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−ノルボルニル基等の炭素数1〜10までの直鎖状、分枝状、又は環状のアルキル基が挙げられる。
アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、インデニル基等の炭素数1〜10までのアリール基、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれるヘテロ原子を1個含有する炭素数1〜10までのヘテロアリール基、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、キノリル基等が挙げられる。
アルケニル基の具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基等の炭素数1〜10までの直鎖状、分枝状、又は環状のアルケニル基が挙げられる。
アルキニル基の具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、1−オクチニル基等の炭素数1〜10までのアルキニル基が挙げられる。R3が有してもよい置換基としては、R2が導入し得る置換基として挙げたものと同様である。但し、R3の炭素数は、置換基の炭素数を含めて1〜10である。
てもよいし、他のバインダーポリマーを1種以上併用して、混合物として用いてもよい。併用されるバインダーポリマーは、バインダーポリマー成分の総質量に対し1〜60質量%、好ましくは1〜40質量%、更に好ましくは1〜20質量%の範囲で用いられる。併用できるバインダーポリマーとしては、従来公知のものを制限なく使用でき、具体的には、本業界においてよく使用されるアクリル主鎖バインダーや、ウレタンバインダー等が好ましく用いられる。
また、このようなバインダーポリマーの酸価(meg/g)としては、2.00〜3.60の範囲であることが好ましい。
また、本発明においては以上の基本成分の他に感光性組成物の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和結合含有化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合禁止剤としてはハロイドキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等が挙げられる。
熱重合禁止剤の添加量は、感光層を構成する全固形分に対して約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体等の添加量は、感光層を構成する全固形分に対して約0.5質量%〜約10質量%が好ましい。
更に感光層の着色を目的として、着色剤を添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料 (C.I.Pigment Blue 15:3、15:4、15:6など)、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料がある。染料及び顔料の添加量は全組成物の約0.5質量%〜約20質量%が好ましい。加えて、硬化皮膜の物性を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量は全組成物の10質量%以下が好ましい。
本発明における感光性平版印刷版の製版プロセスとしては、必要に応じ、露光前、露光中、露光から現像までの間に、全面を加熱しても良い。このような加熱により、感光層中の画像形成反応が促進され、感度や耐刷性の向上や、感度の安定化といった利点が生じ得る。さらに、画像強度・耐刷性の向上を目的として、現像後の画像に対し、全面後加熱もしくは、全面露光を行うことも有効である。通常現像前の加熱は150℃以下の穏和な条件で行うことが好ましい。温度が高すぎると、非画像部までがかぶってしまう等の問題を生じる。現像後の加熱には非常に強い条件を利用する。通常は200〜500℃の範囲で
ある。温度が低いと十分な画像強化作用が得られず、高すぎる場合には支持体の劣化、画像部の熱分解といった問題を生じる。
さらに自動現像機を用いて現像処理を行う場合、処理量に応じて現像液が疲労してくるので、補充液または新鮮な現像液を用いて処理能力を回復させてもよい。
このようにして現像処理された感光性平版印刷版は特開昭54−8002号、同55−115045号、同59−58431号等の各公報に記載されているように、水洗水、界
面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムやデンプン誘導体等を含む不感脂化液で後処理される。本発明において感光性平版印刷版の後処理にはこれらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
上記のような処理により得られた印刷版は特開2000−89478号公報に記載の方法による後露光処理やバーニングなどの加熱処理により、耐刷性を向上させることができる。
このような処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
各種ノニオン系界面活性剤(A−1、B−1〜B−3)及びアニオン界面活性剤(C−1〜C−4)を下記の
に示すように添加して(単位:グラム/リットル)、本発明のアルカリ現像液(1)〜(12)を作製した。また上記組成で界面活性剤を含まないものを比較現像液(1)または(2)とし、カルボン酸塩型アニオン界面活性剤(下記C−5)を含有するものを比較現像液(3)とした。
炭酸カリウム 0.1g
キレスト400(キレート剤) 0.1g
各種ノニオン界面活性剤(A−1、B−1〜B−3)
各種アニオン界面活性剤(C−1〜C−4)
水 94.15g
全ての現像液のpHは25℃で12.0であった。
(1)支持体1:陽極酸化アルミニウム支持体
厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム板を8号ナイロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。10質量%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で、水洗後、20質量%硝酸で中和洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1質量%硝酸水溶液中で300クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ0.45μm(Ra表示)であった。引き続いて55℃の30質量%の硫酸水溶液中に浸漬して2分間デスマットした後、33℃の20質量%硫酸水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽極酸化した。陽極酸化皮膜量は2.6g/m2であった。これを支持体1とした。
上記支持体1に下記のポリマー(SP1)を含有する下塗り液を、バーコーターを用い
て乾燥塗布量2mg/m2となるように塗布し、80℃で20秒間乾燥して支持体2を得た。
ポリマー(SP1) 0.3g
純水 60.0g
メタノール 939.7g
この支持体2の上にバーコーターを用いて下記組成の感光性組成物(1)を塗布した後、90℃で1分間乾燥して感光層を形成した。乾燥後の感光層の質量は1.35g/m2であった。
エチレン性不飽和結合含有化合物(DEGUSSA製PELEX6661-O)
1.69質量部
高分子バインダー(C-1:質量平均分子量=8万) 1.87質量部
増感色素(D-41) 0.13質量部
へキサアリールビイミダゾール系開始剤
(黒金化成(株)製BIMD) 0.46質量部
ε-フタロシアニン(下記F-1)分散物
(25質量%メチルエチルケトン分散液) 1.70質量部
連鎖移動剤(例示化合物SH8) 0.34質量部
フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF-780F
(大日本インキ化学工業(株)製) 0.03質量部
クペロンAL(和光純薬工業(株)製重合禁止剤)トリクレジルホスフェート10質量%溶液 0.12質量部
メチルエチルケトン 27.0 質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 26.7 質量部
PVA105(ケン化度98モル%、(株)クラレ製) 75質量部
EMALEX710(日本乳化剤(株)製ノニオン界面活性剤) 2質量部
パイオニンD625(竹本油脂(株)製界面活性剤) 2質量部
ルビスコールV64W(BASF社製) 5質量部
水溶性ポリマー(前記SP1)の13質量%水溶液 15質量部
ポリビニルピロリドンK-30(和光純薬工業(株)) 16.5質量部
純 水 1500質量部
上記により得られた平版印刷版原版を、FUJIFILM Electronic Imaging Ltd 製Violet半導体レーザーセッターVx9600(InGaN系半導体レーザー405nm±10nm発光/出力30mW)に装填し、90μJ/cm2の露光量、解像度2438dpiで、富士写真フイルム(株)製FMスクリーン、TAFFETA 20で35%の平網を描画した。露光後の版は自動的に、接続されている自動現像機LP1250PLX(ブラシ付)に送られ、100℃で10秒間加熱後、保護層を水洗除去し、引き続いて28℃で20秒間、現像処理された。
実施例1〜12では、アルカリ現像液(1)〜(12)、比較例1〜3では、比較現像液(1)〜(3)をそれぞれ用いた。補充液の補充なしに、50m2、100m2、300m2、500m2、1000m2、2000m2、3000m2と処理した。現像処理が終了したのち、水洗工程を経て、ガム(富士写真フイルム(株)製FP2W(1:1))で処理して、製版が完了した平版印刷版を得た。
上記のようにして現像直後、50m2、100m2、300m2、500m2、1000m2、2000m2、3000m2と処理して得た平版印刷版の非画像部の現像性を、「非画像部の残膜の有無」及び「印刷物上の汚れの有無」を観察し、下記基準で官能評価した。
−基準−
○:十分に現像され、非画像部上の画像形成層の残存は認められなかった。印刷物上に
汚れがなかった。
△:非画像部上に画像形成層が若干残存していた。印刷物上には汚れがなかった。
×:現像不良が認められ、非画像部に画像形成層が残存していた。印刷物上に汚れが発生した。
上記のようにして現像直後、50m2、100m2、300m2、500m2、1000m2、2000m2、3000m2と処理して得た平版印刷版の「画像部の欠陥」を下記基準に従い、目視により観察し、官能評価を行った。
−基準−
○:画像部に欠陥は認められなかった。
△:画像部濃度が若干低下し、一部に欠陥が認められた。
×:画像部濃度が大幅に低下し、画像部に欠陥した部分有り。
上記のようにして現像直後、50m2、100m2、300m2、500m2、1000m2、2000m2、3000m2と処理して得た平版印刷版の版上のカス付着数を数えた。
現像液1リットル当たり、平版印刷版を1m2、5m2、10m2、15m2及び20m2処理した現像液を密閉容器に入れ、35℃の恒温槽中に1ヶ月保管したときの不溶物の発生状況を観察し、下記基準で評価した。
○:不溶物なし。
△:若干の不溶物があるが、振ると溶解してなくなる。
×:振っても不溶物が残存する。
Claims (3)
- 無機アルカリ剤、下記一般式(I−A)及び下記一般式(I−B)で表される少なくとも1種のノニオン芳香族エーテル系界面活性剤、及び下記一般式(I−C)で表されるアニオン界面活性剤を含有することを特徴とする感光性平版印刷版用現像液。
- 2価金属に対するキレート剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の感光性平版印刷版用現像液。
- 支持体およびヘキサアリールビイミダゾール系開始剤を含有する光重合性感光層を有する感光性平版印刷版を、露光後、請求項1または2に記載の感光性平版印刷版用現像液で現像することを特徴とする平版印刷版の製版方法。
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