JP2008058214A - ガス検出装置とガス検出装置の自己診断方法 - Google Patents

ガス検出装置とガス検出装置の自己診断方法 Download PDF

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Abstract


【構成】 センサ温度を高温側と低温側に周期的に変更し、高温側でメタンを低温側でCOを検出するガスセンサに対し、高温側の温度を中間温度へ低下させて空気中での抵抗値を測定する。空気中での、中間温度での抵抗値と高温側の抵抗値との比が小さいと、センサは高感度化している。
【効果】 ガスセンサの高感度化を自己診断できる。
【選択図】 図5

Description

この発明は金属酸化物半導体ガスセンサを用いたガス検出装置の自己診断に関し、特に有機溶剤蒸気への曝露等によりガスセンサが高感度化したかどうかを自己診断することに関する。
金属酸化物半導体ガスセンサを用いたガス検出装置を、点検することが行われている。ガスセンサの温度を高温と低温とに交互に変化させ、高温でメタン等の可燃性ガスを、低温でCOを検出する装置の場合、点検では例えばライターの内炎ガスを用い(特許文献1,2)、内炎ガス中のCOでCO感度を点検し、内炎ガス中の水素やブタン等で可燃性ガス感度を点検する。また活性炭等のフィルタを備えたガスセンサの場合、フィルタを経由せずに雰囲気を金属酸化物半導体へ導く点検孔を設ける(特許文献3)。
上記の点検で金属酸化物半導体ガスセンサの感度が失われていないことを確認できる。しかし有機溶剤蒸気等への曝露でガスセンサが高感度化し、僅かなガスで警報することは、点検では検査できない。警報すべき濃度範囲よりも低い濃度で警報することを誤報と呼ぶと、誤報かガス漏れや不完全燃焼かを確認するため、誤報が生じるとガス会社等の従業員が現場を訪問して確認する必要がある。なお特許文献4は、金属酸化物半導体ガスセンサを温度変化させた際の出力波形から、センサを選別することを開示している。
特開2001−194328号公報 特開2002−183846号公報 特許3197401号公報 特開平11−83780号公報 特許3480823号公報
この発明の課題は、ガスセンサの高感度化を自己診断できるようにすることにある。
用語法
この明細書では、抵抗値は文脈上不自然な場合を除き、ガスセンサの金属酸化物半導体の抵抗値を意味する。高温側の温度は、高温側最高温度と高温側の初期温度などのように高温側の温度をさらに区分して考えるのではなく、高温側での平均的な温度を意味し、高温側で温度がほぼ安定した後、低温側に移行して温度が実質的に低下し始めるまでの適宜の時点の温度を意味する。この点は低温側の温度についても同様である。
高感度化は、ガスに対する抵抗値の比が増すことではなく、抵抗値が低下し誤報のおそれがあることを意味する。
この発明は、ガス検出用の金属酸化物半導体とヒータとを備えたガスセンサを、高温側の第1温度と低温側の第2温度とに交互に周期的に温度変化させ、高温側で可燃性ガスを低温側でCOを検出するようにしたガス検出装置において、
高温側の温度を第1温度と第2温度の中間の第3温度に変化させて、ガスセンサを第3温度と第3温度よりも低い低温側の温度との間で温度変化させると共に、第3温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度でのガスセンサの抵抗値との比が所定値以下の際に、ガスセンサが高感度化しているものと診断するための自己診断手段を設けたことを特徴とする。
好ましくは、前記自己診断手段を、前記比が所定値以下の際に、高温側の温度を第3温度と第1温度との間の第4温度と、第3温度と第2温度との間の第5温度とに変化させて、第4温度と低温側の温度との間、及び第5温度と低温側の温度との間で温度変化させ、 第4温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度での抵抗値の比と、第5温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度での抵抗値の比が共に小さいことを、ガスセンサが大きく高感度化していることの指標とし、
第4温度でのガスセンサの抵抗値と第3温度での抵抗値の比と、第5温度での抵抗値と第3温度での抵抗値の比が共に大きいことを、ガスセンサがやや高感度化していることの指標として、高感度化の程度を診断する。
また好ましくは、ガスセンサを第3温度と低温側の温度との間で温度変化させる際の低温側の温度が、第2温度である。
好ましくは、前記自己診断手段を、第3温度と第3温度よりも低い低温側の温度との間でガスセンサ温度を変化させた際の抵抗値の振幅が小さいことを、高感度化の指標として用いる。
好ましくは、前記自己診断手段を、第5温度と第5温度よりも低い低温側の温度との間でガスセンサ温度を変化させた際の抵抗値の振幅が小さいことを、高感度化の指標として用いる。
この発明はまた、ガス検出用の金属酸化物半導体とヒータとを備えたガスセンサを、高温側の第1温度と低温側の第2温度とに交互に周期的に温度変化させ、高温側で可燃性ガスを低温側でCOを検出するようにしたガス検出装置の自己診断方法において、
高温側の温度を第1温度と第2温度の中間の第3温度に変化させて、ガスセンサを第3温度と第3温度よりも低い低温側の温度との間で温度変化させると共に、第3温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度でのガスセンサの抵抗値との比が所定値以下の際に、ガスセンサが高感度化しているものと診断することを特徴とする。
好ましくは、前記比が所定値以下の際に、高温側の温度を第3温度と第1温度との間の第4温度と、第3温度と第2温度との間の第5温度とに変化させて、第4温度と低温側の温度との間、及び第5温度と低温側の温度との間で温度変化させ、
第4温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度での抵抗値の比と、第5温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度での抵抗値の比が共に小さいことを、ガスセンサが大きく高感度化していることの指標とし、
第4温度でのガスセンサの抵抗値と第3温度での抵抗値の比と、第5温度での抵抗値と第3温度での抵抗値の比が共に大きいことを、ガスセンサがやや高感度化していることの指標として、高感度化の程度を診断する。
この明細書において、自己診断に関する記載はガス検出装置にも、その自己診断方法にもそのまま当てはまる。
第1の温度は例えば400〜550℃、第2の温度は例えば100℃〜室温、第3の温度は例えば250〜350℃、第4の温度は第1の温度と第3の温度の中間で、例えばこれらの平均温度±50℃、第5の温度は第2の温度と第3の温度の中間で、例えばこれらの平均温度±50℃である。
この発明では、ガスセンサの高感度の有無を自己診断でき、高感度化による誤報を防止できる。
また第4温度や第5温度の抵抗値が第1温度での抵抗値に比べて低いのは高感度化が進行していることの指標で、第4温度や第5温度での抵抗値が第3温度での抵抗値に比べて高いのは高感度化が初期段階にあることの指標である。そこで第4温度や第5温度の抵抗値から、高感度化の程度を診断できる。
第3温度を含む温度周期での低温側温度や、第4温度や第5温度を含む温度周期での低温側温度は、第2温度とは別の温度でも良いが、低温側の温度を第2温度に統一すると、ヒータ制御が簡単である。
第3温度とより低い温度との間の抵抗値の振幅、あるいは第5温度とより低い温度との間の抵抗値の振幅は高感度化の指標で、振幅(抵抗値の比)が小さいと高感度しており、振幅が大きいと高感度化していない。そこで振幅の値から、高感度化の有無をより確実に診断できる。
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
図1〜図7に、実施例とその特性を示す。各図において、2はガスセンサで、4は球状もしくは楕円球状の感ガス体で、6は感ガス体4の周囲のフィルタで、8はヒータ電極、10は中心電極である。感ガス体4のサイズは、ここでは中心電極10に平行な長手方向が300μmで、これに直角な方向での最大径が200μmである。またフィルタ6は厚さが約100μmである。感ガス体4はSnO2に1質量%程度のパラジウムを加えたもので、フィルタ6は0.5質量%程度のパラジウムを添加したSnO2と、その半量のαアルミナの混合物である。ただし感ガス体4やフィルタ6の材質は任意である。
ガス検出装置12は電源14により動作し、トランジスタスイッチ16を所定のデューテイ比でパルス的にオンさせてヒータ電極8を駆動し、トランジスタスイッチ18をパルス的にオンさせて抵抗22とガスセンサ2の直列片に検出電圧を加え、中心電極10の電位からガスを検出する。20はサーミスタ、24は他の抵抗である。マイクロコンピュータ26には警報用のブザー28と発光色の異なる3種類のLED29〜31が接続され、可燃性ガスのガス漏れや不完全燃焼、低濃度のガス漏れ、僅かな不完全燃焼、ガスセンサの高感度化、正常などの状態を表示する。またフォトカプラー32から図示しないガスメータに接続し、ガス漏れ時や不完全燃焼時にガスを遮断すると共に、ガスセンサ2の高感度化時にガス会社にガスメータから通報して点検を求める。EEPROM34はガス検出装置12でのイベントを記録し、ガス漏れや不完全燃焼、高感度化並びにその程度を時期と共に記録する。
ヒータ制御36はトランジスタスイッチ16を介してヒータ電極8を駆動し、ガスセンサ2の温度を周期的に変化させる。サンプリング部38は所定のタイミングでトランジスタスイッチ16をオンして、ガスセンサ2の出力を読み込む。ADコンバータ40はガスセンサ2の出力やサーミスタ20の出力をAD変換し、自己診断42はガスセンサ2の高感度化の有無を自己診断する。メタン検出44は高温側でのガスセンサ2の出力からメタンなどの可燃性ガスのガス漏れを検出し、CO検出46は低温側でのガスセンサ2の出力から不完全燃焼を検出する。入出力48はブザー28〜フォトカプラー32を駆動し、EEPROMドライブ50はEEPROM34への書き込みと読み出しを行う。
図3に、ガスセンサ2の駆動周期を示す。自己診断時以外はガスセンサ2は高温側(添え字H)が5秒、低温側(添え字L)が15秒の20秒周期で動作し、動作周期の種類は任意である。高温側の終了時をH5,低温側での1秒目をL1などのように表示し、H5とL0は共に高温側の終了時で、L15とH0は共に低温側の終了時である。ヒータ電極8はデューテイ比制御されるが、ここでは簡単のために、ヒータ電極8への電圧が制御されるかのように、ヒータ電力を電圧換算で表示する。高温側のヒータ電圧は0.9V相当で、ガスセンサの感ガス体温度は約500℃、低温側のヒータ電圧は0.2V相当で、感ガス体温度は約70℃である。自己診断時以外は、ガスセンサ2からのサンプリングは高温側の終わりのH5,低温側初期のL1(水素検出用)並びに低温側の終わりのL15の3ポイントで行われる。
自己診断時には高温側のヒータ電圧を0.6V相当(感ガス体温度約300℃)とし、低温側のヒータ電圧を0.2Vとした周期を、高温側5秒,低温側15秒で例えば1周期実行する。高感度化の兆候がある場合、高温側のヒータ電圧を0.45V相当(感ガス体温度約200℃),低温側のヒータ電圧を0.2V相当とし、高温側5秒,低温側15秒で1周期実行する。高感度化の兆候がある場合さらに、高温側をヒータ電圧0.75V相当で5秒(感ガス体温度約400℃),低温側をヒータ電圧0.2V相当で15秒の周期を1周期実行する。これらの周期では、高温側の終わりのH5のセンサ出力と低温側の終わりのL15のセンサ出力を読み込み、他にヒータ電圧が0.6V相当と0.45V相当の場合に、高温側初期のH1でのセンサ出力と低温側初期でのL1のセンサ出力を読み込む。
空気中でヒータ電圧が0.6V相当での抵抗値が低いことは、高感度化の指標である。また高感度化により、高温側のヒータ電圧が0.6V相当や0.45V相当での、高温側と低温側との抵抗値の比が小さくなる。さらに高温側のヒータ電圧を0.6Vや0.45Vあるいは0.75Vとする自己診断サイクルの間に、高温側のヒータ電圧を0.9V相当とする通常のサイクルを1周期以上挿入し、自己診断中にCOあるいはメタンなどが発生すると検出して、自己診断を中止する。以下で雰囲気は特に断らない限り空気中であり、ガスセンサ2の出力が低くかつ安定していることから、空気中であると判断する。
ヒータ電圧0.9Vではガスセンサの定常温度は約500℃、0.2Vでは約70℃、0.6Vで約300℃、0.75Vで約400℃、0.45Vで約200℃である。高温側のヒータ電圧を0.45V相当とすると、高感度化により、ヒータ電圧0.9Vでの抵抗値よりも抵抗値が小さくなり、かつ温度変化に対する抵抗値の振幅が小さくなる。高感度化が進行していない場合、ヒータ電圧0.45Vでの高温側の抵抗値は、ヒータ電圧0.9Vでの高温側の抵抗値とほぼ等しい。高温側のヒータ電圧を0.75V相当とすると、高感度化の進行により0.75V相当の高温側での抵抗値が0.9V相当の抵抗値よりも低くなり、高感度化が進行していない場合、この値は1程度である。またヒータ電圧が0.75V相当では、温度変化に伴う抵抗値の変化は、低温側の抵抗値が空気中で極めて高くなるため検出が難しい。
図4に、高感度化の自己診断アルゴリズムを示す。自己診断はガス漏れも不完全燃焼も発生していない際に行い、これはセンサ出力がガス漏れや不完全燃焼に対応する出力よりも充分低いこと、例えば低温側のセンサ出力がCO50ppm以下で高温側のセンサ出力がメタン500ppm以下である。好ましくはこれに加えて、センサ出力が時間的に安定で定常値に達していることを用いる。自己診断では、ヒータ電圧0.9Vでのセンサ抵抗(H5での抵抗:以下H5、L1等は、サンプリングのタイミングを、高温側Hと低温側Lについて、5や1等の秒単位で示す)を記憶する。次いでヒータ電圧を0.6Vと0.2Vに変更し、5秒/15秒の20秒周期で1周期駆動し、ヒータ電圧0.6Vでのセンサ抵抗(H5)を記憶すると共に、L15での抵抗,H1での抵抗,L1での抵抗も記憶する。ヒータ電圧0.9Vでの抵抗とヒータ電圧0.6Vでの抵抗の比(共に高温側5秒目での抵抗)を求め、この比が所定値C1以下で高感度化とし、所定値C1よりも大きい場合、高感度化が無いものとする。
高感度化がある場合、ヒータ電圧0.45Vと0.2Vの周期、並びに0.75Vと0.2Vの周期を各1周期実行し、周期の時間は共に高温側5秒目/低温側15秒である。またこれらの間にヒータ電圧0.9Vと0.2Vの周期を1周期ずつ実行し、不完全燃焼やガス漏れが発生すると自己診断を中止する。次に図4の値F1,F2を求める。F1,F2で対数を用いるのは、抵抗値の高い項により全てが決定されるのを防ぐためである。値F1はヒータ電圧0.45V〜0.75Vで抵抗値がヒータ電圧が0.9Vに対して低いかどうかを示し、F1が小さい場合高感度化が進行している。F2はヒータ電圧0.6Vに対してヒータ電圧0.45Vや0.75Vで抵抗値が低いか否かを示し、F2が高いと高感度化は初期段階で、F2が低いと高感度化が進行している。ヒータ電圧を0.6Vと0.2Vとする周期、あるいは0.45Vと0.2Vとする周期で、高温側と低温側での抵抗値の比F3を求める。F3は低温側初期の抵抗値RL1と高温側の終わりの抵抗値RH5との比や、あるいは低温側の最後の抵抗値RL15と高温側初期の抵抗値RH1の比、などとする。F3が大きいことは高感度化が進行していないことの指標で、F3が小さいことは高感度化が進行していることの指標である。そこで0.6Vでの抵抗値と0.9Vの抵抗値の比F0に、指標F1〜F3を加味することにより、高感度化の程度や有無をより正確に判別できる。高感度化の判断には、マップや、F0〜F3の関数を用いる。
高感度化を検出すると、LEDで高感度化を表示し、その程度が著しい、もしくは1ヶ月以上の間複数回常に高感度化を検出すると、ガスメータを経由してガス会社に報告し、ガス検出装置の点検を受けられるようにする。さらにEEPROMに高感度化とその程度を時期と共に記録する。また高感度化による誤報を防止するため、不完全燃焼やメタンのガス漏れに対する警報濃度を増加させる。
図5〜図7に特性を示すと、図5は高温側5秒,低温側15秒で、低温側のヒータ電圧を0.2Vに固定した周期での高温側5秒目のセンサ抵抗の分布を示している。なお測定雰囲気は空気中で、試料には正常品10個と、高濃度の有機溶剤が発生する環境下でフィールド耐久を行い劣化させたフィールド劣化センサ10個、並びに実験室内で高濃度の有機溶剤蒸気に曝露して高感度化した高感度化センサ10個である。ガス検出装置12はCO150ppm、メタン3000ppmで警報するようにセットされ、フィールド劣化センサの平均ではCO60ppm、メタン2800ppmで警報、高感度化センサの平均ではCO30ppm、メタン2600ppmで警報した。各図の分布は平均値と最大値並びに最小値で示す。また高感度化しても空気中のヒータ電圧0.9Vでの抵抗値に大差はない。これに対してヒータ電圧0.6Vでは高感度化により抵抗値が著しく低下し、その初期段階にあるフィールド劣化でも抵抗値の低下が著しい。次に高感度化が進行している場合、0.45Vでも0.75Vでも抵抗値は低下し、高感度化の初期では0.45Vや0.75Vでの抵抗値の低下が少ない。
図6に、正常品並びに高感度化品の典型的な試料につき、空気中での出力波形を示す。低温側のヒータ電圧は0.2V、高温側のヒータ電圧は0.9V〜0.45Vで、雰囲気は空気中である。正常品では、0.75Vや0.9Vでの、空気中で低温側の抵抗値は高すぎ、サンプリングは困難である。また0.6Vや0.45Vでの抵抗値は、0.2Vでの抵抗値よりも充分に小さい。これに対して高感度化品では、ヒータ電圧0.45Vや0.6Vと0.2Vとの間の抵抗値の変化が小さい。
図7にヒータ電圧を、0.45Vや0.6Vと、0.2Vとの間で変化させた際の抵抗値の比の分布を示す。なお抵抗値の比は、低温側の最後と高温側初期の比、並びに低温側初期と高温側の最後の比、の2種類を示すが、いずれも傾向は同様である。そしてこの比は高感度化により小さくなり、正常品では小さく、分布に重なりはない。
以上のように実施例では、ガスセンサの高感度化の有無を自己診断できる。自己診断は空気中で、ガスの発生を待たずに行え、自己診断前にガスがないことを確認して自己診断する。自己診断と自己診断との間に、通常のガス漏れや不完全燃焼の検出サイクルを挿入するので、ガスが発生すると自己診断を中止できる。自己診断の指標は複数有り、これらを用いて自己診断の有無や程度を正確に判断できる。
実施例で用いたガスセンサの要部平面図 実施例のガス検出装置のブロック図 実施例のガスセンサの動作波形図 実施例での自己診断アルゴリズムを示すフローチャート 高温側5秒目での空気中抵抗値の分布を示す図で、サンプルは正常品(ref),高感度化品,フィールド劣化品の3種で各10個、高温側ヒータ電圧は0.9,0.75,0.6,0.45Vの4種類 正常品と高感度化品の典型的な抵抗値波形を示す図で、雰囲気は空気中で、低温側のヒータ電圧は0.2V、高温側のヒータ電圧は0.9,0.75,0.6,0.45Vの4種類(n=1) ヒータ電圧を切り替えた際の抵抗値の変化率を示す図で、低温側15秒目と高温側1秒目との比、低温側1秒目と高温側5秒目との比を示し、低温側のヒータ電圧は0.2V、高温側のヒータ電圧は0.6,0.45Vの2種類、サンプルは正常品(ref),高感度化品,フィールド劣化品の3種で各10個
符号の説明
2 ガスセンサ
4 感ガス体
6 フィルタ
8 ヒータ電極
10 中心電極
12 ガス検出装置
14 電源
16,18 トランジスタスイッチ
20 サーミスタ
22,24 抵抗
26 マイクロコンピュータ
28 ブザー
29〜31 LED
32 フォトカプラー
34 EEPROM
36 ヒータ制御
38 サンプリング部
40 ADコンバータ
42 自己診断
44 メタン検出
46 CO検出
48 入出力
50 EEPROMドライブ

Claims (7)

  1. ガス検出用の金属酸化物半導体とヒータとを備えたガスセンサを、高温側の第1温度と低温側の第2温度とに交互に周期的に温度変化させ、高温側で可燃性ガスを低温側でCOを検出するようにしたガス検出装置において、
    高温側の温度を第1温度と第2温度の中間の第3温度に変化させて、ガスセンサを第3温度と第3温度よりも低い低温側の温度との間で温度変化させると共に、第3温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度でのガスセンサの抵抗値との比が所定値以下の際に、ガスセンサが高感度化しているものと診断するための自己診断手段を設けたことを特徴とする、ガス検出装置。
  2. 前記自己診断手段を、前記比が所定値以下の際に、高温側の温度を第3温度と第1温度との間の第4温度と、第3温度と第2温度との間の第5温度とに変化させて、第4温度と低温側の温度との間、及び第5温度と低温側の温度との間で温度変化させ、 第4温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度での抵抗値の比と、第5温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度での抵抗値の比が共に小さいことを、ガスセンサが大きく高感度化していることの指標とし、
    第4温度でのガスセンサの抵抗値と第3温度での抵抗値の比と、第5温度での抵抗値と第3温度での抵抗値の比が共に大きいことを、ガスセンサがやや高感度化していることの指標として、高感度化の程度を診断するようにしたことを特徴とする、請求項1のガス検出装置。
  3. ガスセンサを第3温度と低温側の温度との間で温度変化させる際の低温側の温度が、第2温度であることを特徴とする、請求項1のガス検出装置。
  4. 前記自己診断手段を、第3温度と第3温度よりも低い低温側の温度との間でガスセンサ温度を変化させた際の抵抗値の振幅が小さいことを、高感度化の指標として用いるようにしたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかのガス検出装置。
  5. 前記自己診断手段を、第5温度と第5温度よりも低い低温側の温度との間でガスセンサ温度を変化させた際の抵抗値の振幅が小さいことを、高感度化の指標として用いるようにしたことを特徴とする、請求項2のガス検出装置。
  6. ガス検出用の金属酸化物半導体とヒータとを備えたガスセンサを、高温側の第1温度と低温側の第2温度とに交互に周期的に温度変化させ、高温側で可燃性ガスを低温側でCOを検出するようにしたガス検出装置の自己診断方法において、
    高温側の温度を第1温度と第2温度の中間の第3温度に変化させて、ガスセンサを第3温度と第3温度よりも低い低温側の温度との間で温度変化させると共に、第3温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度でのガスセンサの抵抗値との比が所定値以下の際に、ガスセンサが高感度化しているものと診断することを特徴とする、ガス検出装置の自己診断方法。
  7. 前記比が所定値以下の際に、高温側の温度を第3温度と第1温度との間の第4温度と、第3温度と第2温度との間の第5温度とに変化させて、第4温度と低温側の温度との間、及び第5温度と低温側の温度との間で温度変化させ、
    第4温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度での抵抗値の比と、第5温度でのガスセンサの抵抗値と第1温度での抵抗値の比が共に小さいことを、ガスセンサが大きく高感度化していることの指標とし、
    第4温度でのガスセンサの抵抗値と第3温度での抵抗値の比と、第5温度での抵抗値と第3温度での抵抗値の比が共に大きいことを、ガスセンサがやや高感度化していることの指標として、高感度化の程度を診断することを特徴とする、請求項6のガス検出装置の自己診断方法。
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