JP2008051622A - 光ファイバ特性測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コヒーレント光をパルス化することなく、光ファイバの各位置からのブリルアン散乱光を測定することが可能な光ファイバ特性測定装置を提供することを目的としている。
【解決手段】コヒーレント光を出力する光源1と、コヒーレント光を分岐する光方向性結合器2と、光源1と光ファイバ8との間に配置されコヒーレント光の周波数を変換する光周波数変換回路4と、光ファイバ8からの戻り光と光方向性結合器2で分岐されたコヒーレント光との合波で得られる光信号を電気信号に変換する光−電気変換部12と、電気信号に含まれる戻り光の周波数成分から光ファイバの特性を求める信号処理部16とを備え、光周波数変換回路4は、コヒーレント光の周波数を、パルス幅に相当する区間と他の区間とで異ならせることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバに光を出射した際の戻り光を局部発振光と合波してヘテロダイン検波することによって、光ファイバの諸特性を測定する光ファイバ特性測定装置に関するものである。
図4(a)は従来の技術による光ファイバ特性測定装置の構成例を示すブロック図である。光源1が出射した周波数fのコヒーレント光は光方向性結合器2で分岐され、一方のコヒーレント光は受光部10に入力される。他方のコヒーレント光は光パルス発生回路3においてパルス光に変換され、光周波数変換回路4によって所定の周波数Δfだけシフトさせ、周波数“f+Δf”を持つパルス光とし、光増幅器5によって所定のレベルに増幅した後に被測定光ファイバ8に出射する。被測定光ファイバ8内ではその状態によって反射光や散乱光が生じ、その一部が戻り光として測定装置側に戻ってくる。戻り光は光スイッチ6を経由して受光部10へ入力される。受光部10では、光方向性結合器11がコヒーレント光と戻り光とを合波し、光−電気変換部12によって電気信号に変換し、ローパスフィルタ14によってノイズ等の高周波成分を除去してから、信号処理部16に入力する。信号処理部16は入力された電気信号を基にして被測定光ファイバ8の諸特性を求めるほか、この電気信号を時間軸上で処理することによって被測定光ファイバ8の距離軸上の分布を作成する。
戻り光の成分の一つであるブリルアン散乱光は、被測定光ファイバ8に入射されたパルス光に対して周波数がシフトしている(すなわち入射した光の色とブリルアン散乱光の色が異なる)。例えばパルス光が約193THzであるとすれば、ブリルアン散乱光の周波数は約193THz±10数GHzである。この周波数のシフト量が被測定光ファイバ8の歪みや温度に応じて変動することから、パルス光の入射に伴い、戻ってくるブリルアン散乱光を時間管理して測定することで被測定光ファイバ8の各位置における歪みや温度を知ることができる。
上記において光周波数変換回路4がパルス光の周波数をΔfだけ変調しているのは、コヒーレント光(局部発振光)の周波数とブリルアン散乱光の周波数とを近づけるためである。これにより、合波して得られるビート信号の周波数(すなわち局部発振光とブリルアン散乱光の周波数差)を電気的に処理可能な範囲とすることができる。光周波数変換回路4は、光周波数シフタや、いくつかの光学部品から構成された光リング系などの光学的回路であって、常に一定の周波数変換を行うものであった。
これに対し特開2000−298077(特許文献1)では、図4(b)に示すように、光周波数変換回路4を排し、代わりに信号発生部20から所定の周波数のRF信号を出力し、受光部10から出力された電気信号にミキサ23によって混合する構成が記載されている。特許文献1では、RF信号の周波数をコヒーレント光(局部発振光)とブリルアン散乱光の周波数差の近傍に設定することにより、周波数変換を行うことなく、ビート信号を信号処理部16で容易に処理可能な周波数とすることができるとしている。
特開2000−298077号公報
しかし、上記特許文献1の構成においては、受光部10はブリルアン散乱光の周波数シフトを許容する受信帯域が要求される。例えば一般的なシングルモードファイバを1.55μmのパルス光で測定すると、周波数のシフト量は約10.8GHzとなるため、受光部10の受信帯域は12GHz程度は必要となる。しかしブリルアン散乱光の周波数変動は最大でも2GHz程度であって、受信帯域が大きいと信号対雑音比(S/N比)が大きくなってしまう。また現状において受信帯域が3GHz程度を越えると、受光部のコストが大幅に増大してしまうという問題がある。
また、光パルス発生回路3は一般的に強度変調器である。光ファイバ特性測定装置においてコヒーレント光をパルス化するための強度変調器は、十分な消光比の性能が要求される。これは以下の理由による。
被測定光ファイバ8へ入射するパルス光のパワーが0dBm(=1mW)、パルス幅を1μsとすると、戻ってくるブリルアン散乱光のパワーは約−60dBmとなる。これをパルス幅10ns(1mの分解能を得るために用いるパルス幅)とすれば−80dBmである。もし強度変調器の消光比が不十分であると、パルス光と共に強度変調器から漏れた連続光が常に光ファイバ内へ入射されることになり、必要とするブリルアン散乱光が連続光によるブリルアン散乱光に埋もれてしまう。被測定光ファイバが短ければこの影響は無視できるが、長くなるにつれて影響が顕著となる。
例えば、1kmのシングルモード光ファイバで発生する連続光によるブリルアン散乱光は、10μsのパルスによって発生するブリルアン散乱光と同等であって、−50dBmと計算される。ここで強度変調器の消光比が35dBであるとすると、連続光によるブリルアン散乱光は−85dBmとなり、パルス幅10nsのブリルアン散乱光が埋もれることはない。しかしファイバ長が1km以上となると、消光比は35dBでは足りなくなってくる。非線形現象における有効光ファイバ長(20km)で考えればパルス幅200μsと同等であるからブリルアン散乱光は−37dBmとなる。従ってパルス幅10nsのパルス光のブリルアン散乱光が埋もれないためには消光比に43dB以上必要となり、さらにS/N比などを考慮すると50dB程度は必要となる。
高速の強度変調器の消光比は一般的に20〜30dB程度であり、1つの強度変調器だけでブリルアン散乱光の測定装置を実現することは困難であった。そこで従来は、複数の強度変調器を直列に接続することによって消光比を得ていた。しかし強度変調器を多段にすることによって挿入損失が大きくなり、また偏光状態を一致させるために高価な光ファイバが必要であったり、得られるパルス光のレベルが不安定となるといった問題点があった。
そこで本発明は、コヒーレント光をパルス化することなく、光ファイバの各位置からのブリルアン散乱光を測定することが可能な光ファイバ特性測定装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る光ファイバ特性測定装置の代表的な構成は、光ファイバに光を出射した際の戻り光をヘテロダイン検波することにより光ファイバの諸特性を測定する光ファイバ特性測定装置において、コヒーレント光を出力する光源と、コヒーレント光を分岐する光方向性結合器と、光源と光ファイバとの間に配置されコヒーレント光の周波数を変換する光周波数変換回路と、光ファイバからの戻り光と光方向性結合器で分岐されたコヒーレント光との合波で得られる光信号を電気信号に変換する光−電気変換部と、電気信号に含まれる戻り光の周波数成分から光ファイバの特性を求める信号処理部とを備え、光周波数変換回路は、コヒーレント光の周波数を、パルス幅に相当する区間と他の区間とで異ならせることを特徴とする。
上記構成によれば、従来の測定装置におけるパルス光のパルス幅に相当する区間だけコヒーレント光の周波数をシフト変換することにより、連続光を出射しつつも光ファイバの任意の位置からのブリルアン散乱光を測定することができる。従って高価な強度変調器(光パルス発生回路)を備える必要がなく、生産コストの低減化を図ることができる。また、シフト変換する周波数を調整することによってヘテロダイン検波の際のビート信号の周波数を制御することができるため、受光部の受光帯域を狭く設定することができ、安価な受光部品を用いつつ、S/N比を向上させて測定精度を向上させることができる。
光周波数変換回路は、コヒーレント光の周波数を、パルス幅に相当する区間のみ周波数変換し、または他の区間のみ周波数変換することができる。すなわち、パルス幅に相当する区間の周波数と他の区間の周波数とを異ならせればよく、いずれに変調を加えることでもよい。なお変調を加えるとコヒーレント光のパワーが約1/2になるため、他の区間に変調を加えることが望ましい。
また、光周波数変換回路と光ファイバ側との間に、特定範囲の周波数の光を通しやすいフィルタを配置することでもよい。これにより、パルス幅に相当する区間におけるコヒーレント光のみを効率的に光ファイバに出射することができる。
また、光方向性結合器と光源との間に光周波数変換回路を配置し、光方向性結合器は光周波数変換回路によって周波数を変換されたコヒーレント光を分岐してもよい。これにより、変調を加えたコヒーレント光(局部発振光)と、変調を加えてない(パワーの強い)コヒーレント光によるブリルアン散乱光とを合波させることができ、さらに測定精度を向上させることができる。
本発明に係る光ファイバ特性測定装置は、コヒーレント光をパルス化することなく、光ファイバの各位置からのブリルアン散乱光を高精度に測定することができる。従って高価な強度変調器(光パルス発生回路)を備える必要がなく、生産コストの低減化を図ることができる。また受光帯域を自由に制御することができるため、安価な受光部品を用いつつ、S/N比を向上させて測定精度を向上させることができる。
[実施例1]
本発明に係る光ファイバ特性測定装置の第1実施例について説明する。図1は第1実施例に係る光ファイバ特性測定装置の構成を説明する図である。図1において、図4に示したものと同等の機能を持つ構成要素については同一の符号を付してある。
本実施例において被測定光ファイバを一般的なシングルモードファイバとし、測定に用いる光の周波数を193THz(波長1.55μm)とする。このときブリルアン散乱光においてシフトする周波数は約10.8GHzである。ただしこれらの数値、および以下の実施例に示す数値は発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
図1(a)において、光源1は狭線幅のコヒーレント光1aを発光する1.55μm帯のMQW−DFB(多重量子井戸−分布帰還型)半導体レーザ等である。光方向性結合器2は入射ポート1つと出射ポート2つを有する1×2の光方向性結合器であって、入射ポートに入射したコヒーレント光1aを2つの出射ポートに分割し、光源から被測定光ファイバ8へと続く第1の光路にコヒーレント光2aを、光方向性結合器2から受光部10へと続く第2の光路にコヒーレント光2bを出射する。
光周波数変換回路30は入射されたコヒーレント光の周波数を変換することにより、パルス幅に相当する区間の周波数と、他の区間の周波数とを異ならせる。パルス幅は、例えば数ns〜数μs程度に設定することができる。変調を加える間隔(パルス光の間隔に相当する)は被測定光ファイバ8の長さ(即ち、距離レンジ)に依存しており、例えば10kmの距離レンジであればその発生周期は200μ秒であり、1kmの距離レンジであればその発生周期は20μ秒である。光周波数変換回路30としては、LN変調器(位相変調器)やFSK変調器(周波数シフトキーイング変調器)、音響光学シフタを用いることができる。特にFSK変調器はキャリア光の周波数をシフトできるために好適である。
光増幅器5はEr(エルビウム)ドープファイバを用いた光ファイバ増幅器などであって、入射する変調光3a(正確にはコヒーレント光2aを部分的に変調したもの)を所定のレベルにまで増幅して出射する。光スイッチ6は光サーキュレータ等であって、入射ポート6iに入射した変調光5aを変調光6aとして出射/入射ポート6ioから光コネクタ7に出射する。光コネクタ7は測定装置と被測定光ファイバ8を接続する部材であって、これを介して変調光7aが被測定光ファイバ8に出射される。被測定光ファイバ8内で発生した散乱光の一部は戻り光8aとなり、光コネクタ7を介して光スイッチ6の出射/入射ポート6ioに入射し、出射ポート6oから戻り光6bとして受光部10に出射される。
受光部10において、光方向性結合器11は光方向性結合器2から出射されたコヒーレント光2b(局部発振光)と戻り光6bを合波する。この合波によって生じる光信号11aの周波数差を光−電気変換部12によってバランス受光して(ヘテロダイン検波)、電気信号12a(ビート信号)に変換する。増幅部13は電気信号12aを増幅した電気信号13aを出力する。
ローパスフィルタ14は、受光部10から出力された電気信号13aに含まれるノイズ等の高周波成分を除去してS/N比(信号/ノイズ比)を向上させるための回路である。増幅部15はローパスフィルタ14から出力される電気信号を信号処理部16の処理に適したレベルまで増幅する。信号処理部16は増幅部15から出力される電気信号を加算するなど、戻り光の周波数成分から光ファイバの特性を求めるための各種の信号処理を実行するための機能を有している。こうした機能を用いることで、信号処理部16は入力された電気信号に平均化処理を施して被測定光ファイバ8の歪みや損失、温度を求めるほか、時間軸上で戻り光を検出して歪み特性や光損失特性、温度特性の距離分布を求める。
次に図1(b)を用いて、上記構成の光ファイバ特性測定装置における出射した光と散乱光の周波数について説明する。まず、光源1が発光するコヒーレント光1aの周波数を周波数f(例えば193THz)とする。コヒーレント光2aおよびコヒーレント光2bも同様に周波数fである。光周波数変換回路30が変調させる周波数差を周波数Δfと称し、本実施例では例えば10.7GHzとする。また本実施例においては、コヒーレント光2aに対し、パルス幅に相当する区間においてのみ変調を加えている。
戻り光6bに含まれる光信号のうち、ブリルアン散乱光の周波数は、被測定光ファイバ8に入射されたパルス光に対して、高周波側と低周波側に周波数f(約10.8GHz、変動幅として約9〜12GHz)程度シフトする。変調光3aに含まれる光のうち、周波数fの光によるブリルアン散乱光の周波数は(f±f)、光周波数変換回路30において変調したf+Δfの光によるブリルアン散乱光の周波数は(f+Δf±f)となる。
受光部10において、コヒーレント光2b(周波数f)と変調した光によるブリルアン散乱光(周波数f+Δf±f)を合波すると、その周波数差は|Δf±f|となり、絶対値の小さい方の周波数帯域を光−電気変換部12によって電気信号12aに変換する。ここで本実施例のように、周波数fが約10.8GHz程度であるとき、Δfを10.7GHzと設定することにより、受光部10の受信可能帯域を100MHz程度とすることができる。
従来は、パルス光を用いて測定を行う場合には、パルス光によるブリルアン散乱光が連続光によるブリルアン散乱光に埋もれてしまうことを防止するために、50dB以上の大きな消光比が必要であった。しかし上記説明したように、パルス幅の光の周波数をシフト変換することにより、コヒーレント光2a(連続光)によるブリルアン散乱光に邪魔されることなく、パルス幅の光によるブリルアン散乱光を分離して検知および測定することができる。したがって消光比が不要となり、高価な強度変調器(光パルス発生回路)を備えることなく光ファイバの任意の位置からのブリルアン散乱光を測定することができ、生産コストの低減化を図ることができる。
また、シフト変換する周波数を調整することによってヘテロダイン検波の際のビート信号の周波数を制御することができるため、受光部の受光帯域を狭く設定することができ、安価な受光部品を用いつつ、S/N比を向上させて測定精度を向上させることができる。同様に信号処理部16における周波数帯域も狭く設定することができるため、電気回路においても容易に処理可能な周波数帯域となり、生産コストの低減と測定精度の向上を図ることができる。
[実施例2]
本発明に係る光ファイバ特性測定装置の第2実施例について説明する。図2は第2実施例に係る光ファイバ特性測定装置の構成を説明する図であって、上記第1実施例と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図2に示すように、本実施例では、光周波数変換回路30の被測定光ファイバ8側に、特定範囲の周波数の光を通しやすいフィルタ31を配置している。特定範囲の周波数とはパルス幅の光の周波数であって、実施例1のようにパルス幅に相当する区間において変調を加えた場合にはf+Δf近傍、後述する実施例3のようにパルス幅以外の区間において変調を加える場合にはf近傍である。フィルタとしては、例えばエタロンフィルタやFP(Fabry−Perot)干渉フィルタを用いることができる。
本実施例の構成によれば、上記のようにフィルタを設けることにより、連続光のパワーを小さくすることができる。これにより光増幅器5に入力される連続光が小さくなり、相対的にパルス幅の光の増幅度を向上させることができる。したがって、より長距離の被測定光ファイバ8の測定が可能となる。
[実施例3]
本発明に係る光ファイバ特性測定装置の第3実施例について説明する。図3は第3実施例に係る光ファイバ特性測定装置の構成を説明する図であって、上記第1実施例と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1実施例においては、光周波数変換回路30はパルス幅に相当する区間においてのみ変調を加えるよう説明した。ここでコヒーレント光に対して変調を加える区間は、パルス幅に相当する区間においてのみ変調を加える他に、他の区間においてのみ変調を加えることでもよく、すなわちパルス幅に相当する区間の周波数と他の区間の周波数とを異ならせればよい。そして変調を加えると光のエネルギーは約1/2となるため、パルス幅以外の区間において変調を加えることにより、パルス幅の光のエネルギーを相対的に大きくすることができる。
しかし、パルス幅以外の区間において変調を加えると、受光部10の周波数帯域を大きくする必要がある。図3(c)は、図2の装置構成においてパルス幅以外の区間に変調を加えた場合の出射光と散乱光の周波数について説明する図である。図3(c)に示すように、パルス幅に相当する区間の光は変調を加えないために光源と同じ周波数fとなり、他の区間は変調を加えるために周波数f+Δfとなる。すると連続光によるブリルアン散乱光の周波数がf+Δf±fとなり、パルス幅の光のブリルアン散乱光の周波数はf±fとなる。そして合波する局部発振光の周波数がfであるから、受光部10はブリルアン散乱光のシフト周波数f(変動幅として約9〜12GHz)をカバーするために12GHzの周波数帯域が必要となってしまう。このように高周波の受光部10は高価であり、またS/N比が低下するという問題がある。
そこで本実施例では、図3(a)に示すように、光方向性結合器2より光源1側に光周波数変換回路30を配置している。従って光方向性結合器2には部分的に変調された変調光3bが入射され、分岐された変調光2c、2dがそれぞれフィルタ31および受光部10へと入射される。すると図3(b)に示すように、ヘテロダイン検波のための局部発振光(変調光2d)の周波数がf+Δfとなることから、変調光2dと変調していないパルス幅の光によるブリルアン散乱光(周波数f±f)の周波数差は|Δf±f|となる。
具体例としては実施例1と同様に、ブリルアン散乱光のシフト周波数fが約10.8GHz程度であるとき、変調する周波数Δfを10.7GHzと設定することにより、周波数差(受光部10の受信可能帯域)を100MHz程度とすることができる。これにより受光部10は非常に狭い帯域による受光が可能となり、帯域が12GHzの場合より雑音電圧が41dB低下するため、S/N比を大幅に向上させることができる。
なお、本構成にあっては局部発振光に矩形波が出ることになるが、局部発振光と被測定光ファイバ8から戻ってきたブリルアン散乱光とでは光路差が大きいため、矩形波と散乱光が重畳することはない。
本実施例の構成によれば、パルス幅に相当する区間の光に変調を加えず、他の区間に変調を加えるよう構成したことにより、パルス幅の光のエネルギーを相対的に大きくすることができ、より長距離の被測定光ファイバ8の測定が可能となる。また光方向性結合器2より光源1側に光周波数変換回路30を配置することにより、上記効果を得つつも受光部10および信号処理部16の周波数帯域を狭く設定することができるため、容易に処理可能な周波数帯域となり、生産コストの低減と測定精度の向上を図ることができる。
本発明は、光ファイバに光を出射した際の戻り光を局部発振光と合波してヘテロダイン検波することによって、光ファイバの諸特性を測定する光ファイバ特性測定装置として利用することができる。
第1実施例に係る光ファイバ特性測定装置の構成を説明する図である。 第2実施例に係る光ファイバ特性測定装置の構成を説明する図である。 第3実施例に係る光ファイバ特性測定装置の構成を説明する図である。 従来の光ファイバ特性測定装置の構成を説明する図である。
符号の説明
1 …光源
1a …コヒーレント光
2 …光方向性結合器
2a、2b …コヒーレント光
2c、2d …変調光
3 …光パルス発生回路
3a、3b …変調光
4 …光周波数変換回路
5 …光増幅器
5a …変調光
6 …光スイッチ
6a …変調光
6b …戻り光
6i …入射ポート
6io …出射/入射ポート
6o …出射ポート
7 …光コネクタ
7a …変調光
8 …被測定光ファイバ
8a …戻り光
10 …受光部
11 …光方向性結合器
11a …光信号
12 …光−電気変換部
12a …電気信号
13 …増幅部
13a …電気信号
14 …ローパスフィルタ
15 …増幅部
16 …信号処理部
20 …信号発生部
23 …ミキサ
30 …光周波数変換回路
31 …フィルタ

Claims (4)

  1. 光ファイバに光を出射した際の戻り光をヘテロダイン検波することにより光ファイバの諸特性を測定する光ファイバ特性測定装置において、
    コヒーレント光を出力する光源と、
    前記コヒーレント光を分岐する光方向性結合器と、
    前記光源と光ファイバとの間に配置され前記コヒーレント光の周波数を変換する光周波数変換回路と、
    光ファイバからの戻り光と前記光方向性結合器で分岐されたコヒーレント光との合波で得られる光信号を電気信号に変換する光−電気変換部と、
    前記電気信号に含まれる前記戻り光の周波数成分から光ファイバの特性を求める信号処理部とを備え、
    前記光周波数変換回路は、前記コヒーレント光の周波数を、パルス幅に相当する区間と他の区間とで異ならせることを特徴とする光ファイバ特性測定装置。
  2. 請求項1記載の光ファイバ特性測定装置において、
    前記光周波数変換回路は、前記コヒーレント光の周波数を、パルス幅に相当する区間のみ周波数変換し、または他の区間のみ周波数変換することを特徴とする光ファイバ特性測定装置。
  3. 請求項1記載の光ファイバ特性測定装置において、
    前記光周波数変換回路と光ファイバ側との間に、特定範囲の周波数の光を通しやすいフィルタを配置したことを特徴とする光ファイバ特性測定装置。
  4. 請求項1記載の光ファイバ特性測定装置において、
    前記光方向性結合器と前記光源との間に前記光周波数変換回路を配置し、前記光方向性結合器は前記光周波数変換回路によって周波数を変換されたコヒーレント光を分岐することを特徴とする光ファイバ特性測定装置。
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