JP2008050785A - 透水性常温舗装用アスファルト舗装材 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境を害することなく透水性アスファルト舗装を常温で施工でき、また、舗装直後から十分な強度が得られるとともに、施工に必要な粒の集合体の流動性が長期にわたって維持することができる透水性アスファルト舗装材を提供すること。
【解決手段】粗骨材(砕石)、細骨材(砂)とを混合した混合骨材に高粘度アスファルトを混合してなる透水性アスファルト混合物に、高粘度アスファルトに対して粗溶性であって、動粘度(40℃:cSt)が20〜200、引火点が200℃以上の難揮発性の油を、高粘度アスファルトの量に対する前記油の比が0.1〜0.6となる範囲で添加混合して透水性アスファルト舗装材を構成する。前記油の添加により骨材に付着した高粘度アスファルトが膨潤し、舗装施工時の常温転圧で膨潤が変形して塊状となり、強度の高い透水性舗装面が得られる。
【選択図】 なし
【解決手段】粗骨材(砕石)、細骨材(砂)とを混合した混合骨材に高粘度アスファルトを混合してなる透水性アスファルト混合物に、高粘度アスファルトに対して粗溶性であって、動粘度(40℃:cSt)が20〜200、引火点が200℃以上の難揮発性の油を、高粘度アスファルトの量に対する前記油の比が0.1〜0.6となる範囲で添加混合して透水性アスファルト舗装材を構成する。前記油の添加により骨材に付着した高粘度アスファルトが膨潤し、舗装施工時の常温転圧で膨潤が変形して塊状となり、強度の高い透水性舗装面が得られる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、常温で透水性アスファルト舗装の施工が可能な透水性舗装用アスファルト舗装材に関するものである。
透水性舗装は、水を通すことを目的にした舗装で、その構造には、水を通すために20%前後の空隙率が必要とされている。このようなポーラス構造の舗装では、骨材と骨材との接着を高める必要があり、そのために高粘度アスファルトが使用されている。
高粘度アスファルトは、常温程度に温度を下げると硬化し、高温での施工が余儀なくされ、その施工が極めて面倒であるといった問題がある。この問題を解消するため高粘度アスファルトに揮発性軽質油を加えて軟化させ、常温で施工ができるようにすることが考えられる。しかし、揮発性軽質油を加えると、高粘度アスファルトの接着性が損なわれ、舗装直後に十分な強度が得られず破壊につながり、また、揮発性軽質油が舗装直後から外部に放出され、環境を害するおそれがあるといった問題があった。
発明が解決しようとする課題は、環境を害することなく透水性アスファルト舗装を常温で施工でき、また、舗装直後から十分な強度が得られるとともに、施工に必要な粒の集合体の流動性が長期にわたって維持することができる透水性アスファルト舗装材を提供することにある。
本発明は、透水性舗装用アスファルト舗装材を、粗骨材(砕石)、細骨材(砂)とを混合した混合骨材に高粘度アスファルトを混合してなる透水性アスファルト混合物に、高粘度アスファルトに対して粗溶性であって、動粘度(40℃:cSt)が20〜200、引火点が200℃以上または石油系炭化水素、動植物系油脂、合成炭化水素または合成エステル系の難揮発性の油を、前記新規骨材の表面に付着している高粘度アスファルトが常温で強圧された際にのみ変形し、相互に接着して塊状となる程度に膨潤するように、前記高粘度アスファルトの量に対する前記油の比が0.1〜0.6となる範囲で添加混合して構成する。
本発明では、粗骨材(砕石)、細骨材(砂)とを混合した混合骨材に高粘度アスファルトを混合してなる透水性アスファルト混合物に、高粘度アスファルトの量に対し0.1〜0.6の割合で難揮発性の油を添加し、骨材の表面に付着した高粘度アスファルトを膨潤させているだけであるので、強圧しない限り塊状とはならず舗装に必要な粒の集合体の流動性が長期にわたって維持することができるとともに、舗装施工に際し常温で強圧するだけで塊状となって骨材と高粘度アスファルトの接着性が維持され、その舗装施工が簡単であるとともに、舗装直後から強度の高い舗装面が得られる。また、揮発成分も少なく揮発成分による環境を害するおそれもなくなる。
環境を害することなく透水性アスファルト舗装を常温で施工でき、また、舗装直後から十分な強度が得られるとともに、施工に必要な粒の集合体の流動性が長期にわたって維持することができる透水性アスファルト舗装材を提供する目的を、粗骨材(砕石)、細骨材(砂)とを混合した混合骨材に高粘度アスファルトを混合してなる透水性アスファルト混合物に、高粘度アスファルトの量に対し0.1〜0.6の割合で難揮発性の油を添加し、骨材の表面に付着した高粘度アスファルトを膨潤させることにより実現した。
すなわち、加熱されている混合骨材に熱高粘度アスファルトを混合すると、混合骨材の表面に熱間の高粘度アスファルトが付着する。これに適量の難揮発性の油を添加して混練すると、骨材の表面に付着している高粘度アスファルトは更に軟化する。この混合物は常温となっても骨材の表面の高粘度アスファルトは、加熱されていない当初の高粘度アスファルトに比較して膨潤した状態にある。このように膨潤している高粘度アスファルトを含む粒状の混合物を、舗装施工に際して常温で強圧すると塊状となる。
ここに添加する油として本発明では、高粘度アスファルトに対して粗溶性であって、かつ難揮発性の油を使用する。この難揮発性の油は高粘度アスファルトに対して粗溶性であるので、骨材の表面に付着している高粘度アスファルトを容易に膨潤させ、また、難揮発性であるので、この膨潤状態は長期にわたって保持される。なお、難揮発性の油としては、その引火点が200℃以上のものが好ましい。
このように難揮発性の油の添加によって骨材の表面に付着している高粘度アスファルトは膨潤するが、その膨潤はその高粘度アスファルトが強圧された際にのみ変形し相互に接着される程度とする。したがって、舗装施工に際し難揮発性の油の添加により膨潤した高粘度アスファルトを含む混合物を、道路表面に敷き均して常温下で転圧すると、骨材同士が圧接されて、骨材同士を繋ぎ合わせるバインダーとして働く。かくして舗装施工の当初から十分な強度をもつ舗装面が得られる。
本発明において使用する難揮発性の油としては、石油系炭化水素、動植物系油脂、合成炭化水素または合成エステル系の油が利用できる。ただし、動植物系油脂は変質し易い難点があり、合成炭化水素または合成エステル系の油は価格の点で問題があり、これらの観点からすれば石油系炭化水素が好ましい。
難揮発性の油は、これを混合する際の難易からすれば粘度の小さい方が好ましいが、施工された舗装の強度の観点からすれば粘度の大きいものが望ましい。また、難揮発性の油の粘度は高粘度アスファルトの膨潤に影響する。したがってこれらを総合すると、動粘度(40℃:cSt)が20〜200程度のものがよく、特に40〜120程度のものがもっとも好ましい。
難揮発性の油の添加量は、骨材に付着する高粘度アスファルトの量によって決める。付着している高粘度アスファルトの量に対して添加量が多すぎると、高粘度アスファルトが膨潤し過ぎて軟化の状態になり、十分な接着力が得られない。反対に添加量が不足すると膨潤が不十分となるので、強圧しても十分な接着力は生じない。これらの理由から高粘度アスファルトの量に対する難揮発性の油の添加量の比(難揮発性の油の添加量/高粘度アスファルトの量)が0.1〜0.6の範囲にあることが望ましい。
本発明において使用する骨材は、粗骨材(砕石)、細骨材(砂)とを混合した混合骨材であり、混合割合は、透水性舗装を構成することから粗骨材70重量%〜85重量%、細骨材10重量%〜20重量%が望ましい。また、ここに使用する高粘度アスファルトとしては、その針入度(25℃)(1/10mm)が50前後、軟化点が90℃前後、伸度100以上のものが望ましい。
本発明にしたがって製造される透水性舗装用アスファルト舗装材の性能は、これに添加される高粘度アスファルトの量に支配される。高粘度アスファルトの量が過少であると、施工された透水性舗装面の強度が不十分になり、逆に高粘度アスファルトの量が過大であっても透水性舗装面の強度が不十分になる。したがって、高粘度アスファルトの含有量は、3.0重量%〜5.5重量%、特に3.0重量%〜4.5重量%が望ましい。
フィラーを添加する場合、そのフィラーとして炭酸カルシウム(CaCO3)粉を使用するとよい。このフィラーは骨材の間を充填するので、施工後における転圧による強度を高めるとともに、保管状態における透水性舗装用アスファルト舗装材の塊状化を防止するのに有効である。このフィラーの混入量としては5重量%〜20重量%、特に10重量%〜15重量%が望ましい。
実施例1として、加熱した粗骨材(砕石)74重量%、細骨材(砂)10重量%からなる混合骨材に、熱高粘度アスファルト5重量%、フィラーとして炭酸カルシウム(CaCO3)粉10重量%を混練したのち、これに常温の難揮発性の油として動粘度(40℃:cSt)100の石油系油をノズルから1.0重量%分噴射して加えて透水性舗装用アスファルト舗装材を得た。
実施例2として、加熱した粗骨材(砕石)74重量%、細骨材(砂)10重量%からなる混合骨材に、熱高粘度アスファルト4.5重量%、フィラーとして炭酸カルシウム(CaCO3)粉10重量%を混練したのち、これに常温の難揮発性の油として動粘度(40℃:cSt)100の石油系油をノズルから1.5重量%分噴射して加えて透水性舗装用アスファルト舗装材を得た。
このようにして得た実施例1および実施例2の透水性舗装用アスファルト舗装材について、マーシャル(Marshall)安定度試験(ASTM D 1559−71)に準じた試験を行った。この試験は試料1Kgをマーシャル法が規定する突き固め法(片面50回、両面で100回)で突き固め、その突き固められた試験片を60℃に温めて強度を測定するものである。本発明の場合は常温で舗装施工するという特異性に鑑み、上記実施例1および実施例2の透水性舗装用アスファルト舗装材を突き固め、即座に常温で強度を測定した。
その結果、実施例1の透水性舗装用アスファルト舗装材(高粘度アスファルトの量に対する難揮発性の油の比は0.20)では安定度5.3KNであり、高粘度アスファルトの重量%を5.0から4.5に減らし、難揮発性の油の重量%を1.0から1.5に増加した実施例2の透水性舗装用アスファルト舗装材(高粘度アスファルトの量に対する難揮発性の油の比は0.33)では安定度5.1KNであった。これらの安定度5.3、5.1は透水性舗装でありながら恒久的に十分使用できる範囲内にあることを示している。
Claims (1)
- 粗骨材(砕石)、細骨材(砂)とを混合した混合骨材に高粘度アスファルトを混合してなる透水性アスファルト混合物に、高粘度アスファルトに対して粗溶性であって、動粘度(40℃:cSt)が20〜200、引火点が200℃以上または石油系炭化水素、動植物系油脂、合成炭化水素または合成エステル系の難揮発性の油を、前記混合骨材の表面に付着している高粘度アスファルトが常温で強圧された際にのみ変形し、相互に接着して塊状となる程度に膨潤するように、前記高粘度アスファルトの量に対する前記油の比が0.1〜0.6となる範囲で添加混合してなる透水性常温舗装用アスファルト舗装材。
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JP2010248472A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-11-04 | Maeda Road Constr Co Ltd | 常温施工型加熱アスファルト混合物 |
WO2011086722A1 (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-21 | 前田道路株式会社 | 常温施工型加熱アスファルト混合物およびその製造方法、ならびにそれを用いた舗装方法 |
CN107741351A (zh) * | 2017-10-20 | 2018-02-27 | 长沙理工大学 | 一种沥青路面预防性养护最佳时机的确定方法 |
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