JP2008048794A - 樹脂製割箸 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の割箸は、容易に分離可能で、破断面が滑らかであり、爪楊枝が一体的に成形された樹脂製割箸を提供することにある。
【解決手段】熱可塑性樹脂Aを素材とした一対からなる棒状体1及び1’の対向面2及び2’の各一部分を、熱可塑性樹脂Bを素材とした繋ぎ部3により接着或いは嵌合させることで、一対の棒状体1及び1’が一体化された構造を有することを特徴とする樹脂製割箸9であり、特に上記繋ぎ部が爪楊枝形状であることを特徴とする樹脂製割箸9。
【選択図】 図1
【解決手段】熱可塑性樹脂Aを素材とした一対からなる棒状体1及び1’の対向面2及び2’の各一部分を、熱可塑性樹脂Bを素材とした繋ぎ部3により接着或いは嵌合させることで、一対の棒状体1及び1’が一体化された構造を有することを特徴とする樹脂製割箸9であり、特に上記繋ぎ部が爪楊枝形状であることを特徴とする樹脂製割箸9。
【選択図】 図1
Description
本発明は、樹脂製割箸に関し、さらに詳しくは、爪楊枝が一体的に成形された樹脂製割箸であって、容易に分離可能で、破断面が滑らかである樹脂製割箸に関するものである。
従来より、外食産業を中心として、国内において割箸は広く普及している。割箸の素材は、木材が主流となっているが、使い捨ての割箸に対応する木材の使用量は膨大であり、環境保護の観点より、樹脂製の箸が見直されている。
樹脂製の箸に関する一般的技術が、下記特許文献1に開示されている。当該特許文献1は、硬質プラスチックの周りを熱可塑性エラストマーで覆った合成樹脂製箸に関する発明であり、一対の箸を結合していないので、木製割箸の代替とは異なる技術である。樹脂製の箸も木製割箸同様、一対の箸が結合されていることが、取り扱い性や嗜好性の点で望まれており、樹脂製の箸を一対に結合させた樹脂製割箸の検討も多くなされている。
下記特許文献2及び特許文献3には、押出成形法によって長手方向一端部付近を接合して得た樹脂製割箸に関する技術が開示されている。しかし、接合されている長手方向一端部が、対抗する面全体で一体的に繋がっているため、割箸を割るときに大きな力を必要とし、接合部以外の部分で折れることがあるので、使い難くかったり、場合によっては使用できなくなることもあった。
この様な問題を解決する手段として、下記特許文献4には、各割箸部分の各長手方向一端部が相互に対向する各対向面内の定める一定の領域で、一体的に連ねた樹脂製割箸に関する発明が開示されている。これにより特定の領域で、しかも比較的小さい力で割ることの出来る樹脂製割箸が得られている。しかし、この構造では、割箸の分離後、連結部分の樹脂が箸のどちらかに残されてしまう為、箸を使用する際に使い難いことや、連結部分の破断面により指を切る等の問題があった。また、樹脂製割箸に関する従来技術においては、爪楊枝に関する技術は何ら記載されていない。木製割箸は、通常、紙袋に木製の爪楊枝と共に同封されている。従って、樹脂製割箸に代えた場合も、爪楊枝が付帯されていることが望まれる。しかし、通常、割箸と爪楊枝は独立して存在しているため、紙袋から割箸を取り出す際に、爪楊枝を床など思わぬところに落としやすいという問題があった。
特開平08−117080公報
特開平06−007236号公報
特開平06−169835号公報
特開平11−178693公報
本発明は、上記問題点に鑑み、容易に分離可能で、破断面が滑らかであり、爪楊枝が一体的に成形された樹脂製割箸を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究の結果、特定の熱可塑性樹脂からなる一対の棒状体を、特定の熱可塑性樹脂からなる繋ぎ部により結合させることで、容易に分離可能で、破断面が滑らかであり、爪楊枝が一体的に成形された樹脂製割箸が得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、熱可塑性樹脂Aを素材とした一対からなる棒状体の対向面の各一部分を、熱可塑性樹脂Bを素材とした繋ぎ部により接着或いは嵌合させることで、一対の棒状体が一体化された構造を有することを特徴とする樹脂製割箸であり、特に上記繋ぎ部が爪楊枝形状であることを特徴とする樹脂製割箸に存する。
また、本発明の他の要旨は、一対の棒状体が、熱可塑性樹脂Aを素材として用いたスキン層によって、熱可塑性樹脂Cを素材として用いたコア層を被覆した構成よりなることを特徴とする上記に記載の樹脂製割箸に存する。
本発明は、熱可塑性樹脂からなる一対の棒状体を、該棒状体に用いる熱可塑性樹脂とは相溶性の乏しい熱可塑性樹脂からなる繋ぎ部により結合させており、繋ぎ部を爪楊枝形状としているため、容易に分離可能で、破断面が滑らかである上、爪楊枝が一体的に結合されているため、袋から割箸を取り出す際に、爪楊枝が床などに落ちる心配がない。
以下、本発明に係る、樹脂製割箸の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の樹脂製割箸9の平面図、図2は図1の切断面線II−IIの右側部分の拡大平面図、図3は図1の右側面図、図4は図1の右側面図の他の実施例、図5は図1の樹脂製割箸9から繋ぎ部3を分離した平面図、図6は図5の右側面図及び図7は図5の右側面図の他の実施例である。
図1においては、熱可塑性樹脂Aを素材とした一対からなる棒状体1及び1’の対向面2及び2’の各一部分を、熱可塑性樹脂Bを素材とした繋ぎ部3によって適度に接着或いは嵌合させることにより棒状体1及び1’が一体化された構造を有する樹脂製割箸である。
本発明の棒状体1及び1’は、熱可塑性樹脂Aを使用して射出成形によって容易に製造することができる。当該熱可塑性樹脂Aとしては、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタールを挙げることができるが、衛生性、コスト、成形加工性という点において、ポリプロピレンが好ましい。
また、本発明の繋ぎ部3は、熱可塑性樹脂Bを使用して、インサート射出成形または二色射出成形によって容易に得ることができる。当該熱可塑性樹脂Bとしては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミドを挙げることができる。当該繋ぎ部3の形状は、特に限定はないが、分離後爪楊枝として使用できることから、爪楊枝形状であることが好ましい。必要に応じて、箸置き向けの形状であっても良い。
当該繋ぎ部3の形状は、特に限定はないが、分離後爪楊枝として使用できることから、爪楊枝形状であることが好ましい。必要に応じて、箸置き向けの形状であっても良い。またその断面は、図3に示す如く楕円形状であってもよく、図4及び図7に示す如く箸本体との嵌合保持役目と運搬時等に簡単に分割しないようにするために、嵌合に応じた凹凸を付けることが望ましい。
本発明においては、棒状体1及び1’の素材として用いられる熱可塑性樹脂Aと繋ぎ部3の素材として用いられる熱可塑性樹脂Bとの組み合わせは重要である。即ち、該樹脂Aと該樹脂Bとが相溶性が高過ぎると、結合力が強いため、割箸が分離し難く、割箸自体が折れて使用できなくなる恐れがある。他方、相溶性が低過ぎると、結合力が弱いため、割箸及び繋ぎ部が容易に分離してしまい、製造中もしくは運搬中に分離してしまう恐れがある。従って、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとの組み合わせとしては、ポリプロピレンとポリプロピレン複合材、ポリプロピレンとポリアミド、ポリプロピレンとポリスチレン、ポリプロピレンとポリカーボネート、ポリプロピレンとポリオキシメチレンとの組み合わせが好適である。
図8は、本発明の樹脂製割箸9の他の実施例の断面の平面図及び図9は図8のIX−IXの断面図である。
図8においては、本発明に用いられる棒状体1及び1’は、熱可塑性樹脂Aを素材として用いたスキン層5及び熱可塑性樹脂Cを素材として用いたコア層4によって構成される二材料三層構造の実施例である。当該スキン層5は、コア層4を完全に覆っていても良く、部分的に覆っていても良い。
当該スキン層5に使用する熱可塑性樹脂Aとしては、前述したものを挙げることができ、またコア層4に使用する熱可塑性樹脂Cとしては、ポリプロピレン、ポリプロピレン複合材、ポリスチレン、ポリアセタールを挙げることができるが、用いる熱可塑性樹脂Aの組み合わせによって、熱可塑性樹脂Aよりも剛性の高いものを用いることが望ましい。
本実施例においても、スキン層5に使用する熱可塑性樹脂Aとコア層4に使用する熱可塑性樹脂Cとの組み合わせは任意に選んでよいが、好ましくは、熱可塑性樹脂Aとしてポリプロピレン、熱可塑性樹脂Cとして、熱可塑性樹脂Aに用いたポリプロピレンに対して、剛性を付与する目的で、タルク、ガラス繊維、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの無機質充填材を配合したポリプロピレン複合材とを組み合わせるのが、衛生性付与、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Cとの接着を向上させるとともに、箸の剛性をも高めることができる点で有効である。
本発明に用いられる棒状体1及び1’は、熱可塑性樹脂Aを素材として用いたスキン層5及び熱可塑性樹脂Cを素材として用いたコア層4となるように、サンドイッチ射出成形法によって容易に得ることができる。
本発明の割箸9は、一対からなる棒状体1及び1’の対向面2及び2’の各一部分を、繋ぎ部3により適度に接着或いは嵌合させることで、棒状体1/繋ぎ部3/棒状体1’の順で一体化されている。
棒状体1及び1’の対向面2及び2’の各一部分を、繋ぎ部3により適度に接着させる方法としては、繋ぎ部3を予め成形しておき、繋ぎ部3に接触するように、棒状体1及び1’を成形する際、棒状体1及び1’の構成樹脂が、溶融状態もしくは半溶融状態で、繋ぎ部3の所定の場所に密着させる方法、棒状体1、1’及び繋ぎ部3を個々成形しておき、接着剤を用いて各々を接着させる方法などがあるが、本発明においては、成形性に優れる前者の方法が望ましい。
このような成形法としては、具体的には、インサート射出成形法又は二色射出成形法を挙げることが出来る。インサート射出成形法を用いる場合、繋ぎ部3になる熱可塑性樹脂Bをあらかじめ一般の射出成形で成形する。そして、得られた繋ぎ部3を、棒状体1及び1’を成形する際に用いる金型内にインサートしておき、その金型に対して、棒状体1及び1’の材料である熱可塑性樹脂Aを射出成形することにより、本発明の樹脂製割箸9を得ることができる。
二色射出成形法を用いる場合、射出ユニットを2本持つ成形機の1ユニットには、熱可塑性樹脂Bを投入し繋ぎ部3を成形し、もう1つのユニットには、熱可塑性樹脂Aを投入し、棒状体1及び1’を成形することにより、本発明の樹脂製割箸9を得ることができる。
本発明のもう一つの体型である棒状体1及び1’が、熱可塑性樹脂Aを素材として用いたスキン層5及び熱可塑性樹脂Cを素材として用いたコア層4によって構成される形状は、サンドイッチ射出成形法によって成形が可能で繋ぎ部3は前記と同様に予めインサート射出成形で成形することが可能である。
本発明の樹脂製割箸は、容易に分離可能で、破断面が滑らかである上、爪楊枝が一体的に結合されているため、袋から割箸を取り出す際に、爪楊枝が床などに落ちる心配がなく使用することができる。
1、1’ 棒状体
2、2’ 対向面
3 繋ぎ部
4 コア層
5 スキン層
9 樹脂製割箸
2、2’ 対向面
3 繋ぎ部
4 コア層
5 スキン層
9 樹脂製割箸
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂Aを素材とした一対からなる棒状体(1)及び(1’)の対向面(2)及び(2’)の各一部分を、熱可塑性樹脂Bを素材とした繋ぎ部(3)により接着或いは嵌合させることで、棒状体(1)及び(1’)が一体化された構造を有することを特徴とする樹脂製割箸(9)。
- 繋ぎ部(3)が爪楊枝形状であることを特徴とする請求項1記載の樹脂製割箸(9)。
- 棒状体(1)及び(1’)が、熱可塑性樹脂Aを素材として用いたスキン層(5)によって、熱可塑性樹脂Cを素材として用いたコア層(4)を被覆した構成よりなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹脂製割箸(9)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006225990A JP2008048794A (ja) | 2006-08-23 | 2006-08-23 | 樹脂製割箸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006225990A JP2008048794A (ja) | 2006-08-23 | 2006-08-23 | 樹脂製割箸 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008048794A true JP2008048794A (ja) | 2008-03-06 |
Family
ID=39233402
Family Applications (1)
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JP2006225990A Pending JP2008048794A (ja) | 2006-08-23 | 2006-08-23 | 樹脂製割箸 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008048794A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103142110A (zh) * | 2013-03-27 | 2013-06-12 | 陶志铭 | 一种筷子 |
-
2006
- 2006-08-23 JP JP2006225990A patent/JP2008048794A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103142110A (zh) * | 2013-03-27 | 2013-06-12 | 陶志铭 | 一种筷子 |
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