JP2008032511A - 指装着型6軸力覚センサ用指サック - Google Patents

指装着型6軸力覚センサ用指サック Download PDF

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Abstract


【課題】 指の大きさの個人差をある程度吸収しつつ、しっかりとした装着ができる人の指先に装着する6軸力覚センサ用の指サック
【解決手段】 指サックに人間の指を挿入して把持操作を行うことにより、人間の指先力を検出する指装着型6軸力覚センサ用の指サックにおいて、指サックは、盤状の先端部、指挿入部、指押さえ込み調整具を有し、該先端部は、起歪体に連結され、該指挿入部は、先端部に結合して指の周囲を囲んで押さえる押さえ片を有し、指押さえ調整具は、指の甲側より指押さえ片に対して、押圧力を調整可能に設けられている指装着型6軸力覚センサ用指サック。
【選択図】 図10

Description

本発明は、人間の指先に装着する6軸力覚センサ用指サックに関する。
人間の把握操作を分析して、そのデータをロボットで用いることを目的に、人間の指先に装着し、人間が把握操作を行っている時の接触力データを検出する人の指に装着可能な6軸力覚センサが開発されている。また、計算機内部にある仮想データを、操作者にあたかも実在するかのように感じさせる力提示装置のセンサとしても用いられる人の指に装着可能な6軸力覚センサも開発されている。
従来の6軸力覚センサにおいては、ロボットの手首に取り付けるもの(例えばニッタ(株)6軸力覚センサ IFS シリーズ)、ロボットハンドの指先に取り付けるもの(例えば ビー・エル・オートテック(株)NANO センサ)が開発されている。
また、人間の手に装着し、指や手のひらに加わる圧力分布を検知するものとして、感圧導電性ゴムや導電性インクシートを用いた分布型触覚センサを手袋状に構成したもの(例えばニッタ(株)グローブスキャンシステム)が開発されている。
ロボットハンドの指先で器用な物体操作を行なう場合、まず人間が手で行なっている把握操作を分析する必要がある。人間の手作業を分析するためには、人間の手の運動データを検出するとともに、人間の指先が、どのようなタイミングでどのような力を発生しているかという接触力の変化を検出する必要がある。
これまで、人間の手の接触力を検出するものとして、分布型触覚センサを手袋に縫い付けたセンサグローブ(下条ほか:「把持力分布計測用センサグローブMKIIIの開発」第14回日本ロボット学会学術講演会, 1996。または、ニッタ(株)グローブスキャンシステム)が開発されている。
これらセンサグローブは、指や手のひらに加わる圧力分布が検出できるが、検出される力の成分はセンサ表面に垂直な方向の力のみである。このため、センサ表面に水平な方向の力であるせん断力や摩擦力、センサ面上のモーメントが検出できないという問題があった。
一方、人間は物を把持する場合、指と物の間で滑べりが生じるぎりぎりの握力で物を把持していることが知られている(山田:「滑べりと静止摩擦係数の検出」日本ロボット学会誌,Vol.11, No.7, 1993))。これは、人間が物を把持する時に、センサ表面に垂直な方向の力のみでなく、水平方向の力にも注目していることを示している。
また、人間は、物体操作を行なっている時に摩擦力(センサ表面と水平な方向の力)や指表面のモーメンを利用していることが指摘されている。更に、人間の実演により検出したデータをロボットハンドの制御に直接用いるためには、ロボットハンドの指が装備しているセンサと同じセンサデータを分析することが望ましい。
これまで、ロボットハンドの指先に搭載するセンサとして、6軸力覚センサが重要であることが指摘されている(永田ほか:「指先力覚センサの開発と接触点検出誤差評価」日本ロボット学会会誌, Vol.14, No.8, 1996.)。これらのことから、人間の手に装着し人間の手の接触力を検出するセンサとして、3軸方向の力とモーメントが検出できる6軸力覚センサが望まれていた。
これまで、ロボット用の6軸力覚センサが開発されているが、世界最小サイズのビー・エル・オートテック(株)製 NANO センサでも、そのサイズは 直径F18 [mm]、長さ 32.8 [mm]であり、ロボット用の6軸力覚センサをそのまま人間の指先に装着することはできなかった。
特許第3261653号公報 特許第3409160号公報 特許第3624374号公報
人の手作業の分析データは、ロボットの制御アルゴリズムの開発や、人が手で扱う製品の設計・評価に利用することができる。人の手作業を分析するためには、手指の運動ばかりでなく、手指が物体に及ぼしている力を計測しなければならない。本発明者は、これら課題を考慮し、人間の指先に装着できる6軸力覚センサに関して、指サック型の構造を提案し特許出願(特許文献1:特許第3261653号公報、特許文献2:特許第3409160号公報、特許文献3:特許第3624374号公報参照)している。
本発明者は、先に提案した6軸力覚センサについて鋭意研究開発を継続し、本発明では、人の指先に装着する6軸力覚センサを実用化するため、指の大きさの個人差をある程度吸収しつつ、しっかりとした装着ができる指サックを提案する。
人の手作業の分析データは、ロボットの制御アルゴリズムの開発や、人が手で扱う製品の設計・評価に利用することができる。人の手作業を分析するためには、手指の運動ばかりでなく、手指が物体に及ぼしている力を計測しなければならない。本発明では、人間の手作業データの計測性能を向上させるために、人の手指が物体に及ぼしている力を計測するための6軸力覚センサに適用される、具体的には、1)人の指先に装着し、指先に作用する力を計測するモーションキャプチャ用6軸力覚センサ、2)計算機内に構築された仮想物体をあたかも実在しているかのように指先に力覚を提示するハプティックインターフェイス用6軸力覚センサに適用し、指の大きさの個人差を吸収し、しっかりとした装着性能の良い指サックを提案する。
すなわち、本発明は、指挿入部をスカート状に1枚の薄板又は分割片で構成し、指の甲側から押圧して、安定した装着性を実現した指サックを提供するものであって、次のような手段による。

(1)指サックに人間の指を挿入して把持操作を行うことにより、人間の指先力を検出する指装着型6軸力覚センサ用の指サックにおいて、指サックは、盤状の先端部、指挿入部、指押さえ込み調整具を有し、該先端部は、起歪体に連結され、該指挿入部は、先端部に結合して指の周囲を囲んで押さえる押さえ片を有し、指押さえ調整具は、指の甲側より指押さえ片に対して、押圧力を調整可能に設けられていること、を特徴とする指装着型6軸力覚センサ用指サック。
(2)押さえ込み片は、甲側片、左右の側片、腹側片の4片から構成されることを特徴とする(1)記載の指装着型6軸力覚センサ用指サック。
(3)指サックに人間の指を挿入して把持操作を行うことにより、人間の指先力を検出する指装着型6軸力覚センサ用の指サックにおいて、指サックは、盤状の先端部と指挿入部とを備え、該先端部は、起歪体に連結され、該指挿入部は、指が挿入される円筒状のスカート部であって、弾性薄板材により円錐台状に形成され、側面にスリットが形成され、拡幅側は指挿入開放部であり、狭幅側端部は先端部と円弧状に結合していること、を特徴とする指装着型6軸力覚センサ用指サック。
(4)指挿入部の指の腹側部位に支承部材設けたことを特徴とする(1)〜(3)記載の指装着型6軸力覚センサ用指サック。
(5)指サックの指の甲側にスカート部押さえ込み調整具を設けたことを特徴とする(3)又は4記載の指装着型6軸力覚センサ用指サック。
(6)盤状の先端部は円盤状であって、スリットは、指側辺部に一つ形成され、円弧状の結合部は指の腹側に形成されていることを特徴とする(3)〜(5)のいずれかに記載の指装着型6軸力覚センサ用指サック。
(7)先端部と結合するスカート部の円弧状の結合端部に切り欠きを形成したことを特徴とする(3)〜(6)のいずれかに記載の指装着型6軸力覚センサ用指サック。スカート部の結合している円弧部は1/5〜1/2周の範囲が望ましい。
(8)挿入対象の指は、左右の5本の手指のいずれかあるいは複数であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載された指装着型6軸力覚センサ用指サック。
モーションキャプチャ用6軸力覚センサや、ハプティックインターフェイス用6軸力覚センサなど、人の指先に装着する6軸力覚センサを実用化するため、指の大きさの個人差をある程度吸収し、装着感の良い指サックが実現できた。
本発明に用いる指装着型6軸力覚センサ、把握データ入力装置、力覚呈示装置に関する基本構成は、特許文献1〜3に開示された構成を採用することができるが、これに限定されるものではない。本願発明は、ロボットの制御アルゴリズムの開発や、人が手で扱う製品の設計・評価に利用することができる人の手作業を分析するための手指が物体に及ぼしている力を計測する6軸力覚センサのデータ取得のための指を挿入する器具に用いる指サックとして用いることができる。
[力覚センサの基本構成]
力覚センサの基本構成を、本発明者が先に提案した特許第3261653号公報(特許文献1)に開示した例を用いて説明する。
本発明に係る指装着型6軸力覚センサの基本形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る力覚センサの基本構成を示し、図1(a)は、この指装着型6軸力覚センサの断面図を示し、図1(b)は、図1(a)のA−A断面を示している。図1(a)、(b)で示すとおり、指サック1、弾性構造体2、指カバー3により構成される。指カバー3は、実際に物体と触れる部分で、取り付けブロック4を有し、この取り付けブロック4を介して弾性構造体2の後述するフランジ部22と固定連結している。
弾性構造体2は、特定の力成分(力とモーメント)に対して歪み易い構造をもっている。図2に弾性構造体2の一例を示す。これは、基部21とフランジ部22を3本のビーム23を介して連結したもので、ビーム23の各面には歪みゲージ24が貼られている。この弾性構造体2に外力がはたらくと、ビーム23が歪む。この歪みを歪みゲージ24により電気信号に変換することにより、力成分を歪みゲージの電気信号として取り出すことができる。なお、6軸力覚センサ弾性構造体の歪みを検出する素子として、歪みゲージの代わりに光センサユニットを用いてもよい。
弾性構造体2に作用する6軸力(3軸方向の力とモーメント)と各ビームの歪みゲージの出力の関係を表す歪みスティフネス行列は予めキャリブレーションにより求められている。歪みスティフネス行列とは、各ビームの歪みゲージの出力を力に変換する行列である。歪みスティフネス行列を用い、歪みゲージの出力信号から、弾性構造体2に作用する6軸力を計算により求めることができる。
指を挿入する指サック1は、弾力性のある部材(例えばエンジニアリングプラスチック、リン青銅、バネ鋼など)でつくられており、指の大きさの個人差に対応できるよう、切り込み11が入れられている。指サック1は盤状の弾性構造体2の基部21と連結している。
次ぎに作用を説明する。図3に示す通り、人間は指5を、本発明に係る指装着型6軸力覚センサの指サック1に挿入し、把握操作を行う。把持物体は指カバー3と接触しており、人間は指サック1、弾性構造体2、指カバー3を介して把持物体6に力を加える。
指サック1と指カバー3の間にある弾性構造体2のビーム23は、人間の指5が把持物体6に加えた力とモーメントに応じて歪む。この歪みを歪みゲージ24により電気信号に変換し、A/D 変換器を介して計算機に取り込む。予めキャリブレーションにより求められている歪みスティフネス行列用い、歪みゲージの出力から、人間が把持物体に加えた力を計算により求めることができる。
以上本発明に係る指装着型6軸力覚センサの基本形態を説明したが、本発明は、これに限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術事項の範囲で他の態様が考えられることは言うまでもない。
本発明は以上のような構成であるから、3軸方向の力とモーメントが検出でき、センサ表面に垂直な方向の力だけでなく、センサ表面に水平な方向の力であるせん断力や摩擦力、センサ面上のモーメントが検出できる。従って、人間の指先が、どのようなタイミングでどのような力を発生しているかという動的な接触力の変化を検出することができる。
そして、ロボットハンドの指に装備したセンサと同じ情報を検出するセンサを人間の指にも装備させ、人間の実演により検出したセンサデータを分析し、これをロボットハンドの制御に直接用いることができ、人間と同じようなきめ細かい動作をロボットハンドで行わせることが可能となる。
[指サック]
指サックは、人の指を挿入して指装着型6軸力覚センサを指に装着するものである。人の指先に指装着型6軸力覚センサを装着して物体操作を行うとき、人が違和感を感じないようにするためには、指が指サックの中で動かないよう固定しなければならない。
一方、指の形状や大きさは、各人によって様々であるので、指サックをそれぞれに対応できる調整代が必要である。ところで、バラツキのある指の形状に対応できるように指サックに伸縮性を持たせると、指サックのバネ効果により、把持物体の剛性を実際よりも柔らかく感じてしまう危険がある。そこで、指が物体の剛性を正確に感じるようにするためには、少なくとも指が物体に力を加える指腹側の指サックの剛性を高くする必要がある。
本発明者は、先に提案した6軸力覚センサ(特許文献1等)では、4枚の羽根状の押圧片を用いて、バドミントンのシャトル状に形成した指挿入部を有する指サックを用いた。この指サックでは、挿入した指の遊びなどが発生する等装着性の改善が指摘された。
本発明では、この課題を解決するために、指の形状の再確認し、指の弾力性を減ずる工夫、特に、指の腹側の固定性を向上させることを検討した。
本発明の指サックの基本的な考え方は、
・ 指の大きさの個人差をある程度吸収できること、
・ 装着感を高めるため指を指サックにしっかり固定できること、
・ 人は指腹面で物を掴んでいることから、指腹と接触する部分は変形しない硬い部材とし、指腹に力を伝えるようにすること、
である。
<1.人指先形状の計測>
指の大きさの個人差をある程度吸収し、装着感の良い指サックを設計するために、人指先形状の寸法を計測した。指先形状の計測は、男女数名について両手全ての指の石膏型をとった。指先形状の計測は、採取した石膏型にノギスをあてて行った。
図4は、指石膏のX線断層写真である。図4を観察すると、指の断面形状は、爪の付け根部分の幅が最も大きく、そのラインを境界に二つの楕円で近似できることが分かる。これより、指断面の幅が最も大きくなる爪付け根部分の高さを通るラインを指先形状計測の基準ラインとした。
図5は指の外観を撮影したものである。
指サックを設計するにあたり、加工のしやすさ等を考慮すると、指先をできるだけ単純な形状で表現することが望ましい。そこで、指先形状計測では、人指先外観および断面の観察から図5中の指先形状を計測して、挿入部の設計資料とした。尚、図5左の点線は指先形状計測の基準ラインである。
具体的には以下の寸法を採取した。
F1:指先端部とDIP関節間の長さ(DIP関節(遠位指節間関節)とは、指先端の関節をさす)
F2:指爪先端コーナー幅
F3:指DIP関節部幅
F4:指先端とF2計測点長さ
F5:F2測定点の厚み
F6:爪付け根部分の厚み
F7:DIP関節部の厚み
F8:指先端と爪付け根間の長さ
F9:指の基準ライン(一番幅の広い部分)から指背面までの高さ(DIP関節部)
F10:F2測定点の基準ライン(爪側付け根)から爪表面までの高さ
実施例1を図6,7に示す。
指サックは、上・下・左右を別の部材で構成し、指腹部は剛性を高くして変形しないよう形成し、指の太さを吸収するため指側面を弾性板で受ける構造とした。甲側の部材は支持部材に設けたネジに固定した板とし、指の甲側(爪側)を上から押さえることで、指を指サックに固定するようにした。各部の寸法は、指先形状の計測から得られた平均値を用いた。尚、指挿入部の開口部の大きさは、指の圧縮変形を考慮して指先形状の平均測定値よりやや小さい値を採用した。
円盤状の先端部31に指の側部押さえ片34,34と指の腹部押さえ片35を、指を挿入する側が広がるように取り付け、指の甲側押さえ片36をネジが形成された指押さえ込み調整具33に支持して指サックの甲側に配置する。指押さえ込み調整具33は支持部材37に取り付けている。本実施例では、甲側押さえ片36の先端側を自由としているが、円盤状の先端部31に結合することができる。腹部押さえ片35は、安定性を出すために撓みが小さくなる構造とすることが望ましい。本実施例では、指の腹部押さえ片35を厚みを大きくして剛性を高めている。また、調整具33を取り付ける支持部材37は、ハプティックインターフェイスの小型マニピュレータのリンクに結合するリンク結合部材の取り付け部材と兼用することも可能である。図示では、親指用の指サックについて各部の寸法をミリメートルで表示しているが、一例であってこの寸法に限定されるものではない。この実施例では、親指を挿入し、押さえ込み調整具33のネジを送り込んで指を指サック1に固定する。
図7は本実施例を採用した指装着力覚センサの外観図である。この図では、力覚センサをハプティックインターフェイスの小型マニピュレータに取り付けるリンク結合部の図示は省略している。
この実施例では、甲側の押さえ片を調整することにより、4枚の羽根状の片をラッパ状に配置した従来例よりも、装着感及び安定性を向上させることができた。しかし、本実施例は、指サックの部品点数が多く、かつ複雑な加工が必要となり、製作性に課題が残り、また、弾性板で押さえた側面は不安定要素が残るという装着感の観点からの指摘もあり、更に、実施例2、3の改良版を作成した。
指サックの実施例2を示す。
実施例2は、リン青銅製の0.5mm厚の薄板でスカート状の円錐面を有する指挿入を形成し、先端部をセンサの起わい体と連結させた指サックである。先端部とスカート部との間には全周の2/3以上の切り込みが入れてあり、残りの1/3以下が円弧状に先端部と結合し、スカートの一側面にはスリット状の切り込みを形成する。これにより、指サックの上面に押圧ネジを設け、ネジで押し込むことで、スカート部薄板を弾性変形させ、指先全体を包み込むように指を指サックに固定して、装着性を調整することができるように構成した。
実施例2を図8〜10に示す。
円盤状の先端部41に円錐台状の筒状のスカート部44にて、指挿入部42を取り付ける。スカート部44は、0.5mm厚のリン青銅製の薄板にて指を挿入する側が広がるように円錐台形状の筒形に形成し、指の側面側に長手方向に1本のスリット45を形成し、先端部41と円弧状である結合円弧49にて接合されている。結合円弧49は、スリット45が設けられた側部から腹側を回り他方の側部に形成されている。本実施例では、結合円弧49の結合角θ1は85°とした。指の甲側は、切り離されており、切り欠き48が形成されている。この切り欠き48の端部には、押圧ネジによりスカート部を弾性変形させた時の応力集中を緩和するために円形状に切り欠いた結合端部切り欠き46を形成する。さらに、指の甲側には挿入された指を圧接して固定するネジ部材からなる指押さえ込み調整具43を支持部材47に取り付ける。なお、図8の図示は、人差し指などの親指以外の指サックについて各部の寸法をミリメートルで表示しているが、一例であってこの寸法に限定されるものではない。図9にスカート部の斜視図を示す。
図10に本実施例を採用した指装着力覚センサの外観図を示す。この図では、力覚センサをハプティックインターフェイスの小型マニピュレータに取り付けるリンク結合部53と指押さえ込み調整具43を取り付ける支持構造は支持部材47に共用している。
この実施例では、指を挿入し、押さえ込み調整具43のネジを送り込んで指を指サック1に固定する。スカート部44は腹側が先端部と円弧状に接合しており、本実施例は、スカート状のアーチによって撓みを防止し、剛性を出すようにしているので、腹側は撓み難く、先端部と切り離されている甲側がネジの送り込みよって、縮径する方向に変形して、指の周囲を包み込みように固定して安定することとなる。円形状に切り欠いた結合端部切り欠き46を形成することにより、甲側からの圧力を受け、側方に広がり、甲と腹側の固定性を高めるように構成されている。
実施例3の指サックを図11,12、13に示す。
本実施例は、基本的な構成は実施例2と共通する。実施例2との違いは、先端部とスカート部の間の結合部である結合円弧59を大きくし、結合円弧θ2を140°とした。また、円弧の結合端部に大きくした径の穴状の切り欠き56を形成し、側部のスリット幅も大きくした。円形状に切り欠いた結合端部切り欠き56は、直径6mm(実施例2は3mm)であり、スリット55は1mm幅とした。図12にスカート部の斜視図を示す。
結合円弧を大きくすることにより、指サックの下方への撓み防止を計り、結合端点の穴径を大きくすることで、より小さい力で指サック上面の弾性変形を大きくして、指を包み込むことができるようにした、また、スリット巾を大きくすることにより、スリット間隔の調整代にゆとりを持たせることができ、指の大きさのバラツキ対応性を向上させた。本実施例では、指サック指腹側の下方への撓みを、実施例1、実施例2よりも小さくすることができた。これにより、把持物体6を掴んで操作した場合に、指腹側の変形による剛性の違和感を回避して、正確なデータの入手が可能となる。
本実施例では更に、指の腹が接するスカート部の外面に支承部材を設けて、腹側の弾力変形を抑えて、ダイレクトに指からの力が伝わるように構成したものである。具体的な構成は、スカート部44の腹側外面に沿って取り付け部材4から支承部材54を延出したものである。これにより、把持体6を掴んで操作した場合に、腹側の変形による応答遅れを回避して、更に一層正確なデータの入手が可能となる。
なお、この支承部材は、実施例2に適用することもできる(図10)。
[指サック評価]
線形構造解析ツールCOSMOSXpress による指サック変形評価を行った。
4枚の分割片で構成された従来例(図15参照)及び実施例3の指サック(図13参照)を評価対象とした。指サック先端部を固定し、腹側の荷重点A,側方荷重点Bにそれぞれ10 [N]の荷重を加えたときの指サックの最大変形をCOSMOSXpressを使って調べた。荷重試験模式図を図13に示す。結果を表1に示す。
<評価>
人指先が把持物体に加えている力を計測するためには、指サックの指腹部と接触する部分の剛性が高いことが求められる。すなわち図14の腹側荷重点Aに作用する力に対する剛性が高いことを求められる。また指の装着感を高めるためには、指を指サックに装着後、指サック横方向に加わる荷重に対しても剛性が高いことが望ましい。すなわち図14の側方荷重点Bに作用する力に対して剛性が高いことが望ましい。
線形構造解析ツールCOSMOSXpress による解析では、実施例3の指サックの方が実施例1のものより二桁オーダーで変形量が少なく、剛性が高い。すなわち大幅な改善が認められた。
指装着型6軸力覚センサの基本構成を示す。(a)は、この指装着型6軸力覚センサの断面図を示し、(b)は図1(a)のA−A断面を示す。 力覚センサの弾性構造体の一例を示す斜視図。 力覚センサの作用を説明する図。 指石膏のX線断層写真 指先寸法計測図 実施例1に関する指サック要部図 実施例1の指サックを用いた指装着力覚センサの外観図 実施例2に関するスカート部要部図 実施例2 スカート部斜視図 実施例2の指サックを用いた指装着力覚センサの外観図 実施例3に関するスカート要部図 実施例3スカート部斜視図 実施例3指サック部斜視図 荷重試験を示す模式図 4枚分割片による指挿入部を形成した従来例
符号の説明
1 指サック
2 弾性構造体
3 指カバー
4 取り付けブロック
5 人間の指
6 把持物体
10 指装着型6軸力覚センサ
11 指サック切り込み
21 弾性構造体の基部
22 弾性構造体のフランジ部
23 ビーム
24 歪みケージ
31 先端部
32 指挿入部
33 指押さえ込み調整具
34 側部押さえ片
35 腹側押さえ片
36 甲側押さえ片
37 支持部材
41 先端部
42 指挿入部
43 指押さえ込み調整具
44 スカート部
45 スリット
46 結合端部切り欠き
47 支持部材
48 切り欠き
49 結合円弧
53 リンク結合部
54 支承部材
55 スリット
56 結合端部切り欠き
59 結合円弧

Claims (6)

  1. 指サックに人間の指を挿入して6軸力覚センサを装着し、把持操作を行うことにより、人間の指先力を検出する指装着型6軸力覚センサ用の指サックにおいて、
    指サックは、盤状の先端部、指挿入部、指押さえ込み調整具を有し、
    該盤状の先端部は、起歪体に連結され、
    該指挿入部は、盤状の先端部に結合されており、指の周囲を囲んで押さえる押さえ片を有し、
    指押さえ調整具は、指の甲側より指押さえ片に対して、押圧力を調整可能に設けられていること
    を特徴とする指装着型6軸力覚センサ用指サック。
  2. 指サックに人間の指を挿入して把持操作を行うことにより、人間の指先力を検出する指装着型6軸力覚センサ用の指サックにおいて、
    指サックは、盤状の先端部と指挿入部とを備え、
    該盤状の先端部は、起歪体に連結され、
    該指挿入部は、指が挿入される円筒状のスカート部であって、弾性薄板材により円錐台状に形成され、側面にスリットが形成され、拡幅側は指挿入開放部であり、狭幅側端部は盤状の先端部と円弧状に結合していること、
    を特徴とする指装着型6軸力覚センサ用指サック。
  3. 指挿入部の指の腹側部位に支承部材設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の指装着型6軸力覚センサ用指サック。
  4. 指サックの指の甲側にスカート部押さえ込み調整具を設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の指装着型6軸力覚センサ用指サック。
  5. 先端部と結合するスカート部の円弧状の結合端部に切り欠きを形成したことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載された指装着型6軸力覚センサ用指サック。
  6. 挿入対象の指は、左右の5本の手指のいずれかあるいは複数であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載された指装着型6軸力覚センサ用指サック。
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